星野アイ「あれ〜? もしかして、ママにヤキモチ?」星野瑠美衣「は、はあっ!?」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2023/06/25(日) 22:24:08.22 ID:Mw2mC9NZO
「転ぶのを恐れたらもっと転んじゃうものなんだよ。もっと堂々と、胸を張って立つの」

そう言って抱き起こしてくれたママが囁く。

「大丈夫だよ……ママを信じて」

星野アイ。私のママの瞳には星が宿る。
私は所謂転生者であり前世の記憶を持つ。
その記憶によると私はアイを推していた。
顔よし、スタイルよしで、歌も上手い!
そんな完璧で究極なアイドルの彼女がママ。

前世では病気により12才で命を落とした。
病室でただ死を待つだけの無意味な人生。
あまりに不条理で神や仏の存在を疑った。

そんな私はテレビの画面ごしに見つけた。

アイというアイドルは、私の神様だった。
同い年の彼女は私の憧れを全て備えてる。
自分もこうありたいという願望を実現してくれるアイの存在は、希望であり理想だった。

そんなアイに対し嫉妬は一切覚えなかった。

当時、12才で死が間近にあった私はわかる。
世の中、そう簡単ではないと。確信してる。
アイにだって悩みや不得手があるのだろう。
それでも彼女はその不遇を跳ね除けている。

「私もママみたいになりたい!」
「じゃあ、もう泣かないこと。わかった?」
「うん!」

そんなアイみたいになりたいと素直に思う。
前世では残念ながら無理だったが今世では。
なにせ憧れの人が母親で育ててくれるのだ。

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