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【安価・コンマ】離島の魔法女学院でダンジョン探索 Part 2【百合】
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475 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/07(金) 21:43:24.44 ID:14V8tbPQ0
とても眠いので本日はここまで
476 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/08(土) 00:07:05.47 ID:Dnauei8VO
乙
今のリアンちゃんは水魔法使いの中でも最強クラスなのかな
477 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/09(日) 23:28:16.31 ID:4EHVwWMxO
壮大な冒険への溜めかな
478 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/12(水) 19:04:31.68 ID:yDx7O50W0
待ってる
479 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/13(木) 20:17:11.47 ID:8APfb+Aj0
お待たせしてしまい申しわけありません。続きを書くのに難航していたところで突然の休日出勤や深夜労働などが重なり、虚無に陥っていました
今週の土曜には更新できると思うので、もう少しばかりお待ちいただけると幸いです。よろしくお願いいたします
>>476
リアンさんは同年代の水魔法使いの中ではトップクラスと言っても良いくらいの実力がありますが、年代を問わなければまだまだ上には上がいると思われます
なお水魔法以外の面(多くの仲間や人造種と心を通わせていること、運命輪転体質など)を加味すれば、時と場合によっては最強クラスと言っても良いかもしれません
480 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/13(木) 21:15:06.70 ID:LB2R8Bp0o
報告ありがとう
お疲れ様です
ご自愛ください
待っています
481 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/07/14(金) 02:10:51.39 ID:aJHb3v5M0
なんで書き溜めないのかな?
書き溜めないでスレ立てする時の心情ってどーなってるの?
普通に友達関係や上下関係作ってる人で人間関係の最低常識が解ってる
人ならこんな非常識な事を出来無い筈なんだがな?
一応は読物で素人の発表場所で読み手をイライラさせるって
なに考えてるの?
確かに俺はお前に金銭を渡してる訳じゃない
お前もプロ意識なんてある訳じゃないと思う
でも、書き手と読み手が居たらそれは一つの作品なんだよ
これはお前の作品であり可愛い子供なんだよ
それをネットで流して俺みたいな奴からダメ出し受けて
悔しくないのか?
なんでその場凌ぎの子供を世間に晒すんだ?
ちゃんと考えて書き溜めしてからスレ立てして
恥ずかしくないお前の子供を世の中に送れよ
お前の意識の問題だぞ
482 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/15(土) 22:49:17.14 ID:eS+6WdRu0
一方その頃――
―ユリトー山 山頂付近
ザッザッザッ…
ルウェイン「晴れたね、今日は」
イエリア「うん。これなら今日中に辿り着けるかも」
魔鍵「…………」
ルウェイン「魔鍵ちゃん大丈夫? 寒くない?」
魔鍵「平気です。温度調節機能は正常に働いています」
ルウェイン「なら良かった!」
ルウェイン「ふふ……魔鍵ちゃんが望む滅びまで、あと一歩だね……!」
魔鍵「…………」
イエリア「……ルウェインを再調整したの、後悔してるんでしょ」
魔鍵「…………していませんが?」
イエリア「はいはい」
魔鍵「何ですか。腹立たしいですね」
イエリア「それよりフィーと遺跡部の方が先に辿り着いちゃいそうだけど、どうする? 何人か人造種もいるみたいだし私たちの能力で同士討ちでもさせちゃう?」
魔鍵「いえ、恐らくそれは難しいでしょう。アリムちゃんなら私たちへの対策を幾重にも張り巡らせてくるはず。それをその場で掻い潜るのは現実的ではありません」
イエリア「え、じゃあ勝ち目なくない……?」
魔鍵「いいえ。人造種のプロテクトが強固であるなら、人間の方の脆弱性を突けば良い」
イエリア「え? どういうこと?」
魔鍵「戦の基本は相手の嫌がることを徹底的に押し付けることです。意味、わかります?」
イエリア「嫌がらせをするってこと?」
魔鍵「……まあ、その解釈でも間違ってはいませんけど。具体的には――」
◇
483 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/15(土) 22:49:46.30 ID:eS+6WdRu0
イエリア「なるほど。お姉ちゃんらしい、姑息で悪辣な作戦だね」
魔鍵「うるさい。世界を滅ぼそうって時に姑息も悪辣もないでしょうが」
イエリア「それはそうだけど。でもその作戦だと時間は稼げても勝つのは難しくない?」
魔鍵「勝てなくても良いんですよ。私が大神殿を開けて、あなたが中に入って滅びを願うだけの時間が稼げれば」
イエリア「あそっか。それもそうだね」
魔鍵「……イエリアって、頭を使うのは苦手なんですね」
イエリア「……今お姉ちゃんが私をバカにしたことくらいはわかるけど?」
魔鍵「それくらいはわかってくれないと困ります」
イエリア「……ゲームでは手も足も出なかったヘタクソの癖に」
魔鍵「……うるさいですね。ゲームは別です、ゲームは」
イエリア「…………また――」
魔鍵「…………?」
イエリア「……なんでもない。行こ、お姉ちゃん」
イエリア(また一緒にやろうねって、言いそうになっちゃった)
イエリア(……しっかりしなきゃ。お姉ちゃんが扉を開けたら、滅びを願うのは私の役目なんだから)
イエリア(…………ああ、でも、だめだ……。私、今になって……)
イエリア(見たいもの、聞きたいもの、食べたいもの、やりたいこと……)
イエリア(会いたい人……これからも一緒にいたい人……)
イエリア(どうして今さら……こんなにいっぱい、思い浮かんできちゃうの……)
イエリア(……本当に……しっかり、しないと……)
◆
484 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/15(土) 22:50:13.84 ID:eS+6WdRu0
―ユリトー山 踏破率[95/100]
合計踏破力[45] 合計戦闘力[57] 合計持続力[60/52] 防御[28]
◆遺跡探索部メンバー
◇リアン (水の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈水の祈り〉
◇リエム (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+6、持続力+4)〈献身〉
◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+5、戦闘力+4、持続力+3)〈不撓〉
◇サーナ (風の魔法:踏破力+4、戦闘力+5、持続力+3)〈風神〉
◇ノルン (光の魔法:踏破力+3、戦闘力+5、持続力+4)〈神域〉
◇ヒーティ (火の魔法:踏破力+3、戦闘力+5、持続力+3)〈爆炎〉
◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+4、戦闘力+4、持続力+4)〈貫通〉
◇シャロット(治癒魔法:踏破力+3、戦闘力+1、持続力+8)〈回復〉
◇ルル (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈防御強化〉
◇アリム (魔導兵装:踏破力+5、戦闘力+10、持続力+5)〈会心強化〉
ルル「雪、やんだ」
サーナ「風も凪いでいますわね。探索が捗りそうですわ!」
ヒーティ「でも積もった雪が深すぎて歩くのが難しいですッ!」
ルウェリア「ソリッド!」キン!
雪「」カチコチ…
ルル「わあ……! 雪、カチコチになった!」ピョンピョン
ルウェリア「これで雪の上を歩いていけるよ」
ヒーティ「流石ですッ!」
サーナ「助かりますわ!」
ノルン「硬度変化って汎用性すっごい高いよね……!」
エンシァン「探索における有用性に関してはやはりルウェリアが一等だな」
ルウェリア「ふふ、褒めたって何も出ませんよ。目標地点まであと少し、油断せずに行きましょう……!」
※残り踏破率5なので自動進行します
◆
485 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/15(土) 22:51:03.56 ID:eS+6WdRu0
―ユリトー山 踏破率[100/100]
合計踏破力[45] 合計戦闘力[57] 合計持続力[60/52] 防御[28]
◆遺跡探索部メンバー
◇リアン (水の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈水の祈り〉
◇リエム (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+6、持続力+4)〈献身〉
◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+5、戦闘力+4、持続力+3)〈不撓〉
◇サーナ (風の魔法:踏破力+4、戦闘力+5、持続力+3)〈風神〉
◇ノルン (光の魔法:踏破力+3、戦闘力+5、持続力+4)〈神域〉
◇ヒーティ (火の魔法:踏破力+3、戦闘力+5、持続力+3)〈爆炎〉
◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+4、戦闘力+4、持続力+4)〈貫通〉
◇シャロット(治癒魔法:踏破力+3、戦闘力+1、持続力+8)〈回復〉
◇ルル (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈防御強化〉
◇アリム (魔導兵装:踏破力+5、戦闘力+10、持続力+5)〈会心強化〉
―山頂付近 地下空洞
ガオン!
リアン(目標地点で先生が掘削魔法を使うと、ユリトー山内部に広がる大きな空洞に出た)
リアン(地面は人工的な舗装がなされており、そこが古代文明の手によって築かれた場所であることを示している)
リアン(そして空洞の中央には――)
時空断裂層「」ゴゴゴゴゴ
リアン(――空間の歪みとでも言えば良いのだろうか。不可思議なエリアが広がっていた)
リアン(あれは時空断裂層、と言うらしい。現代技術や魔法では絶対に通過できないそうだ)
リアン(歪みの向こうを見通すことはできないが、中に大神殿があるのだろうか)
フィー「……かつて栄華を誇った旧ユリトーの、その真髄――」
エンシァン「大神殿、か」
シャーロット「はぁ、はぁ……うっ……」フラッ
エンシァン「しっかりしろシャーロット。今は平常心を保ってくれ」ダキッ
シャーロット「はうぅん……。頭が沸騰しそうよぉ……」
リエム「……魔力探知できません。これは……」
アリム「大規模な時空断裂層か、あるいは大神殿の影響かしら……。わたしも魔力探知できないわ」
ルル「なんか……変な感じ、する……」
フィー「みんな、ありがとう。あとはここで、イエリア様たちを迎え撃てば――」
ザッ
イエリア「……素直に迎え撃たせると思う?」
486 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/15(土) 22:52:17.00 ID:eS+6WdRu0
フィー「イエリア様!?」
魔鍵「バカ! なんで話しかけちゃうの!」
イエリア「あっ……」
魔鍵「奇襲を仕掛ける算段だったでしょうが!!」
イエリア「…………」
イエリア「……ものども、であえであえーー!!!」
警備ゴーレム「」ザッ
戦闘用魔法人形「」チャキ
インテリジェンスソード「」シャキン
量産型対神兵器「」ブッピガン…
ルウェイン「……」スッ
リエム「リアンさま! 下がってくださいませ!」サッ
サーナ「囲まれてますわ!!?」
ルウェリア「姉さん……!」
487 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/15(土) 22:52:48.78 ID:eS+6WdRu0
アリム「……! これほどの物量を、一体どこから……!?」
魔鍵「忘れましたか? 私は――私たちは、旧文明の最期の管理者。この島の全ての資源は、私たちのもの――」
魔鍵「さあ、我が傀儡たちよ! 使い潰される運命を呪いながら、憎き人間共をその手で討ち滅ぼせ!!」フォンフォンフォン
警備ゴーレム「」ジャキッ
戦闘用魔法人形「」シュバッ
インテリジェンスソード「」タンッ
量産型対神兵器「」ゴオオオオ
ルウェイン「……魔鍵ちゃんの為に、死んでもらうよ」
ヒーティ「ひいいいい!!」
ノルン「ヒーティちゃん落ち着いて! 前を見て!」ヴン
エンシァン「数は多いが、私たちなら切り抜けられないことはない! 問題は――」
魔鍵「それでは皆さん、人生最後の戦いをどうぞお楽しみください。大神殿は私たちがいただきます」
イエリア「……行くね、フィー。さよなら……」
フィー「イエリア様……!」
キンッ
インテリジェンスソード「」ギギ
フィー「くっ……! 邪魔を――」
リアン「だめえっ!!」ボワン
フィー「リアンさん!?」
リアン「こ、殺しちゃ、だめですッ!!!」
フィー「だが手加減をすればその間に大神殿が……!!」
リアン「そう、かもしれないけど……!」
リアン「私は……何も、諦めたくない……!!!」
フィー「……!」
フィー(……彼女が運命を変える魔法に適合したのは……必然だったのかもしれないな)
フィー(だったら……私も、腹をくくろう……!!)
フィー「……君の求める未来は、とても細く険しい道だ。そして、運命を変える魔法が使えるのはたったの一度だけ。それでも、やるんだね?」
リアン「はい……! 誰かが泣いて終わる結末になんて……」
リアン「絶対に、させない……!!」
◇
488 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/15(土) 22:53:32.16 ID:eS+6WdRu0
イエリア「お姉ちゃんの作戦通りだね。フィーと遺跡部の人たち、あの子たちを殺さないでくれるみたい」
魔鍵「ええ、完全に思い通りです。しかし油断は禁物。大神殿へ急ぎましょう」
イエリア「……うん」
◇
◆遺跡探索部
合計踏破力[45] 合計戦闘力[57] 合計持続力[60/52] 防御[28]
◇リアン (水の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈水の祈り〉
◇リエム (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+6、持続力+4)〈献身〉
◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+5、戦闘力+4、持続力+3)〈不撓〉
◇サーナ (風の魔法:踏破力+4、戦闘力+5、持続力+3)〈風神〉
◇ノルン (光の魔法:踏破力+3、戦闘力+5、持続力+4)〈神域〉
◇ヒーティ (火の魔法:踏破力+3、戦闘力+5、持続力+3)〈爆炎〉
◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+4、戦闘力+4、持続力+4)〈貫通〉
◇シャロット(治癒魔法:踏破力+3、戦闘力+1、持続力+8)〈回復〉
◇ルル (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈防御強化〉
◇アリム (魔導兵装:踏破力+5、戦闘力+10、持続力+5)〈会心強化〉
VS
◆人造種たち
合計踏破力[50] 合計戦闘力[50] 合計持続力[72/72] 防御[36]
――ボス戦闘開始――
※イエリアと魔鍵が大神殿に辿り着くまで、あと[3]ターン
↓1
01-45 失敗 味方に22ダメージ
46-65 成功 敵方に25ダメージ
66-85 貫通 敵方に43ダメージ
86-00 会心 敵方に122ダメージ
489 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/15(土) 22:56:01.46 ID:dcDgVJiM0
いけ
490 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/15(土) 22:56:05.15 ID:WmDNTJFi0
はあい
491 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/15(土) 23:11:06.69 ID:eS+6WdRu0
―ユリトー山 踏破率[100/100]
合計踏破力[45] 合計戦闘力[57] 合計持続力[60/52] 防御[28]
◆遺跡探索部
◇リアン (水の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈水の祈り〉
◇リエム (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+6、持続力+4)〈献身〉
◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+5、戦闘力+4、持続力+3)〈不撓〉
◇サーナ (風の魔法:踏破力+4、戦闘力+5、持続力+3)〈風神〉
◇ノルン (光の魔法:踏破力+3、戦闘力+5、持続力+4)〈神域〉
◇ヒーティ (火の魔法:踏破力+3、戦闘力+5、持続力+3)〈爆炎〉
◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+4、戦闘力+4、持続力+4)〈貫通〉
◇シャロット(治癒魔法:踏破力+3、戦闘力+1、持続力+8)〈回復〉
◇ルル (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈防御強化〉
◇アリム (魔導兵装:踏破力+5、戦闘力+10、持続力+5)〈会心強化〉
アリム「ちぃっ! 不殺なんてガラじゃないけどッ!!」ピピッ
戦闘用魔法人形「」パタッ
リエム「魔法人形はわたしとアリムでハッキングによる無力化を図ります」ピピ
戦闘用魔法人形「」パタッ
ルル「」シャシャッ
インテリジェンスソード「」キンキン
ガッ
インテリジェンスソード「ぐっ……! 峰打ち……? 何のつもり?」
ルル「……ルルはもう、殺さない」
インテリジェンスソード「へえ」チャキ
サーナ「あなた! 意識があるなら――」ビュオッ
インテリジェンスソード「ないよ、自分の意志なんて」ヒュンッ
サーナ「くうっ! なら寝かせますわ!!」
◆人造種たち
合計踏破力[50] 合計戦闘力[50] 合計持続力[47/72] 防御[36]
※イエリアと魔鍵が大神殿に辿り着くまで、あと[2]ターン
↓1
01-45 失敗 味方に22ダメージ
46-65 成功 敵方に25ダメージ
66-85 貫通 敵方に43ダメージ
86-00 会心 敵方に122ダメージ
492 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/15(土) 23:11:17.51 ID:WmDNTJFi0
う
493 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/15(土) 23:39:27.95 ID:eS+6WdRu0
―ユリトー山 踏破率[100/100]
合計踏破力[45] 合計戦闘力[57] 合計持続力[60/52] 防御[28]
◆遺跡探索部
◇リアン (水の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈水の祈り〉
◇リエム (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+6、持続力+4)〈献身〉
◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+5、戦闘力+4、持続力+3)〈不撓〉
◇サーナ (風の魔法:踏破力+4、戦闘力+5、持続力+3)〈風神〉
◇ノルン (光の魔法:踏破力+3、戦闘力+5、持続力+4)〈神域〉
◇ヒーティ (火の魔法:踏破力+3、戦闘力+5、持続力+3)〈爆炎〉
◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+4、戦闘力+4、持続力+4)〈貫通〉
◇シャロット(治癒魔法:踏破力+3、戦闘力+1、持続力+8)〈回復〉
◇ルル (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈防御強化〉
◇アリム (魔導兵装:踏破力+5、戦闘力+10、持続力+5)〈会心強化〉
ルウェリア「姉さん!! 魔鍵を助けたいんじゃ……!」
ルウェイン「魔鍵ちゃんの役に立つことこそが私の生まれた意味なの! 邪魔をしないで!! メタモルフォーゼ・インテリジェンスソード!」ギュオン
剣ルウェイン「」シャキン
キンキンッ
ルウェリア「くっ! ソリッド!」ガギギン!
剣ルウェイン「それなら!!」シュビビッ
ルウェリア「速い、けど……! アースフラッド!」ゴゴゴ
剣ルウェイン「ううっ!? 足場が……!」ズブズブ
ルウェリア「降参して。そこからじゃ、鳥になったって飛べないでしょ」
剣ルウェイン「…………」
ルウェイン「メタモルフォーゼ・インテリジェンス魔導レーザー」ギュオッ
ルウェリア「なっ……!?」
魔砲ルウェイン「」キィン―
ルウェリア「くっ……! ――エアブロック!!」カッ
魔砲ルウェイン「か……はっ……」
ドサッ……
ルウェリア「はあ、はあ……! 今は寝てて、姉さん……」
◆人造種たち
合計踏破力[50] 合計戦闘力[50] 合計持続力[22/72] 防御[36]
※イエリアと魔鍵が大神殿に辿り着くまで、あと[1]ターン
↓1
01-45 失敗 味方に22ダメージ
46-65 成功 敵方に25ダメージ
66-85 貫通 敵方に43ダメージ
86-00 会心 敵方に122ダメージ
494 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/15(土) 23:42:22.80 ID:Gu34acMYO
えい
495 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/16(日) 01:23:05.67 ID:xpAbC/SGo
よし!!
魅せてくれるねえ!
496 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/16(日) 01:27:43.27 ID:EGwx30Zw0
―ユリトー山 踏破率[100/100]
合計踏破力[45] 合計戦闘力[57] 合計持続力[60/52] 防御[28]
◆遺跡探索部
◇リアン (水の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈水の祈り〉
◇リエム (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+6、持続力+4)〈献身〉
◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+5、戦闘力+4、持続力+3)〈不撓〉
◇サーナ (風の魔法:踏破力+4、戦闘力+5、持続力+3)〈風神〉
◇ノルン (光の魔法:踏破力+3、戦闘力+5、持続力+4)〈神域〉
◇ヒーティ (火の魔法:踏破力+3、戦闘力+5、持続力+3)〈爆炎〉
◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+4、戦闘力+4、持続力+4)〈貫通〉
◇シャロット(治癒魔法:踏破力+3、戦闘力+1、持続力+8)〈回復〉
◇ルル (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈防御強化〉
◇アリム (魔導兵装:踏破力+5、戦闘力+10、持続力+5)〈会心強化〉
リアン「バインドジェル!」
量産型対神兵器「ギギ」ボワン
リアン「ノルンさん!」
ノルン「うん! スピードブースター!!」ギュオオオオ
量産型対神兵器「ギギギギ……ギッ!」
ササッ
リアン「ああっ避けられた……! 私の拘束が弱いせいで……」
ノルン「まだ!!」ギュオン―グッ
ノルン「シャインスパーク!!」シュパッ ゴオオオオ
ズガシャアン――
量産型対神兵器「ネムイ……ネムイ……。スリープモードニイコウ……」シュウン…
戦闘用魔法人形「」スッ
インテリジェンスソード「」シャキン
リアン「うう……時間がないのに……!」
ノルン「リアンちゃん! ここは私たちに任せて魔鍵たちを追って!」
リアン「……! わ、私で大丈夫……!?」
ノルン「リアンちゃんが一番適してるの!」
リアン「わ、わかった! ごめん、ありがとう!」タタッ
◇
リアン「はあ、はあ……!」タッタッタッ
フィー「リアンさんも包囲を突破できたんだね!」タタッ
リアン「フィーさん!」
フィー「掴まって!」
リアン「は、はい!」グッ
フィー「急ぐよ! 落ちないでね!」シュタタタッ
◇
497 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/16(日) 01:28:25.37 ID:EGwx30Zw0
―大神殿 門
時空断裂層「」ゴゴゴゴゴ
イエリア「……着いたね」
魔鍵「……ええ」
イエリア「…………」
魔鍵「…………」
イエリア「…………」
魔鍵「…………」
イエリア「…………」
魔鍵「……それじゃあ、後は頼みましたよ」
イエリア「あ――」
魔鍵「なんて言って、私じゃやっぱり開けられなかったらお笑い草ですけどね。それじゃ――」
イエリア「――」
イエリア(伸ばした手は、届かない。お姉ちゃんは、振り返ることなく時空断裂へ歩いていって――)
リアン「待ってええええええ!!!」
イエリア「えっ!?」
魔鍵「はあ……」
リアン「はあ、はあ……!」
フィー「そこまでです、イエリア様」ザッ
イエリア「フィー……!」
魔鍵「……」
リアン「……」
498 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/16(日) 01:30:23.42 ID:EGwx30Zw0
魔鍵「……どいてください」
リアン「どかないよ」
魔鍵「憎い私が死のうとしてるんですよ? 私が死ねばお前たちも嬉しいでしょう」
リアン「嬉しいわけないでしょ……! なおさらどかないよ……!」
魔鍵「チッ……どこまでお花畑なんだか」
リアン「……お花畑でもいい。私は……誰にも、死んで欲しくないよ……」
魔鍵「……死ぬことでしか救われない存在がいたとして、それでもお前は死ぬなと言うのですか?」
リアン「それは……」
魔鍵「どんなに苦しくとも、血反吐を撒き散らしながら生き続けろと言うのですか?」
リアン「うぅ……」
フィー「リアンさん、乗らないで。何を言われようとも、世界を滅ぼさせるわけにはいかないの。問答は後でいくらでも付き合うから、今は引いてくれる?」
魔鍵「はいはい。私たちの負けです」
イエリア「完全敗北だねえ」
魔鍵「……なんで嬉しそうなんですか」
イエリア「えっ!? あ、ええと……」アセアセ
フィー「……正直に申し上げてはどうですか、イエリア様」
イエリア「……そうだね。私……実は、死ぬのが怖くなっちゃって……」
魔鍵「…………」
イエリア「せっかく、お姉ちゃんやルウェインとも打ち解けてきたのに……こんなに早く終わりたくないなあって、思っちゃったの……」
魔鍵「私と……?」
イエリア「うん……。お姉ちゃんは、嫌だった……?」
魔鍵「…………」
魔鍵「……嫌では、ないですけど」
イエリア「本当!? 良かった……!」
魔鍵「……出来損ないの試作なんかと仲良くなって、何が嬉しいんです?」
イエリア「出来損ないも試作もないでしょ。私たち、姉妹なんだよ」
魔鍵「姉妹……」
イエリア「世界を滅ぼすのは一旦後にしようよ。私、お姉ちゃんとやりたいこといっぱいあるの」
魔鍵「……まあ、いいですけど」
イエリア「やった! じゃあ、帰ろ……!」ギュッ
魔鍵「え、あ、はい」ギュッ
リアン(強硬姿勢を見せていた魔鍵だったが、もう一人の聖鍵であるイエリアちゃんがあっという間に融和させてしまった)
リアン(イエリアちゃんに手を引かれる魔鍵は、戸惑いつつも穏やかな表情を見せていた)
リアン(何にしても、これで大神殿は守られて一件落着と――)
パキッ
499 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/16(日) 01:31:27.95 ID:EGwx30Zw0
リアン「えっ――」
時空断裂層「」パキパキパキ
リアン「じ、時空断裂層が――」
フィー「空間が、正常化していく……!?」
魔鍵「えっ……い、イエリア!?」
イエリア「わ、私じゃないよ!?」
魔鍵「では一体どうして……!」
ひたひた
エピカ「……ごめんね。せっかく、かなしみから目を逸らせそうだったのに……」
エピカ「でもね……。かなしみは……どれだけのよろこび、しあわせで誤魔化そうとしても……」
エピカ「絶対に……なくならないの……」ヴォン…
500 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/16(日) 01:39:28.61 ID:EGwx30Zw0
本日はここまで
>>480
遅ればせながら、とても温かい言葉をありがとうございます。なんとか持ち直すことができました
501 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/16(日) 01:49:11.72 ID:xpAbC/SGo
おつー
復帰感謝!でも無理は禁物で
大変失礼ですが鍵姉妹はラスボスってガラじゃないよなーって
エピカちゃんとの決戦ではルル復活してるの効いてくるか
502 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/16(日) 07:34:44.12 ID:aWaENiJI0
おつ
ルウェインさん能力までコピーできるとかチートすぎる…
インテリ○○って実は結構種類あったり?
503 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/16(日) 22:24:18.88 ID:EGwx30Zw0
イエリアさまも魔鍵さんも確かにラスボスには向かないかもしれないですね
ルルちゃんの復活はどちらかと言うと現在進行系で効いています。もし闇堕ちしていた場合はちょっときつい展開になっていたので……
ルウェインさんの今の体は魔鍵さん謹製の変身魔法に最適化された特注魔法人形なので、人間だった頃よりも変身の幅が広くなった模様です
普通の人間の変身魔法使いがインテリジェンスソードや魔導レーザーに変身するのは本来とても難しいそうです
なおインテリジェンス魔導レーザーというのはルウェインさんのオリジナルです。でもインテリジェンスソードの源流は精霊の宿った剣なので、もし魔導レーザーに精霊が宿れば本物のインテリジェンス魔導レーザーが誕生するかもしれません
504 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/16(日) 22:25:18.16 ID:EGwx30Zw0
―大神殿 門
エピカ「……」
リアン「あ、あなたは……エピカ、ちゃん……」
エピカ「……。あなたは……ルアンの娘、リアン……」
リアン「えっ……! し、知っているの……!?」
エピカ「うん……。わたしも……ルアンの記憶に、逢ってきたから……」
リアン「そ、それなら……! ママは……ママの記憶は、世界の行く末は今を生きる人に委ねたいって言ってたことも――」
エピカ「うん……。知ってるよ……」
リアン「じゃあ……!」
エピカ「わたしも……生きてるよ……?」
リアン「あっ………」
エピカ「……ごめんね。こればかりは、例えルアンの子でも、譲れない……」
リアン「そ、それなら……。エピカちゃん、私たちとお話しよう……?」
エピカ「お話……して、どうするの……?」
リアン「エピカちゃんに……この世界のこと、もっと知って欲しいの」
エピカ「もう十分知ってるよ。1万年経った今でも、人も命も何一つとして変わってなかった……」
リアン「え……」
エピカ「ここは……この世界は、かなしみを無限に再生産し続ける、魂の牢獄……。終わらせない限り……誰かが、どこかで、泣きながら死んでいくの……」
リアン「そ、それは……!」
エピカ「……聡明なルアンの子なら、わかるよね。命の仕組みが内包する、どうしようもないかなしみのこと……」
リアン「でも……滅びを迎えたら……その時、みんな泣きながら死ぬことになっちゃうよ……!!」
エピカ「……うん。でも、ここで終わらないと……かなしみの連鎖は、永遠に終わらないよ……」
リアン「うぅ……」
505 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/16(日) 22:26:09.97 ID:EGwx30Zw0
リアン(言葉を交わせば交わすほど……エピカちゃんの言い分を、理解できてしまう)
リアン(この世界は……命の仕組みは……あまりにも、残酷だ)
リアン(滅びない限り……世界が続けば続くほど、命たちは生まれ続ける)
リアン(そしてそれは――罪のない命たちが、死に続けるということでもある)
リアン(世界を終わらせれば……かなしみは、それっきりだ。新たな犠牲者は、二度と生まれない……)
リアン(でも……でも……!!)
エピカ「……お話は、終わり? それじゃあ……まずはあなたたちから、終わらせてあげるね……」ズズ…
リアン(エピカちゃんは……仄暗い紫の瞳をこちらに向け、静かに魔力を集中させ始めた――)
リアン(これは――あの時、海底でみんなを死の淵に追い詰めた――)
エピカ「――おやすみなさい。かなしみのない、安らかな永遠へ―――」ズズズ…
*痛恨の―
リアン(――でも!! 私はまだ……みんなと一緒に、生きていたい!!!)
リアン「母なる水よ、罪なき命たちを守って! アムリタ!!」カッ
ポワン…ポワン…
フィー「これは……」
イエリア「……あったかい……?」
魔鍵「…チッ……」
*リアンの〈水の祈り〉により痛恨無効
エピカ「わ……。効かないの……?」
リアン「……ごめんなさい。エピカちゃんの言葉には……ちゃんとした反論が、できないけど……」
リアン「それでも……私、まだ生きていたいから……!!」ギュオオッ
エピカ「……生きようとする気持ちは……簡単には、捨てられないよね……。かなしいね……」ズズ…
――最終ボス戦闘開始――
◆リアン (水の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈水の祈り〉
踏破力[3] 戦闘力[4] 持続力[5/5] 防御[2]
VS
◆エピカ
合計踏破力[65535] 合計戦闘力[65535] 合計持続力[65535/65535] 防御[32767]
〈呪詛人形〉闇属性ダメージを吸収する
〈救済の祈り〉攻撃成功判定を痛恨判定に変更する
〈約束〉持続力が0になっても斃れない
〈水の加護〉水中戦闘時、全ステータス二倍
506 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/16(日) 22:27:22.05 ID:EGwx30Zw0
リアン(なんて、格好つけてみたけれど……勝ち目、あるの……!?)
フィー「イエリア様! 彼女のコントロールを奪うことは……!?」
イエリア「……できないみたい。権限が、私と同格になってる」
エピカ「わたしの中には……かなしみの中で朽ちていった、あなたたちのお姉さんや妹も何人かいるの……。その子たちが持つはずだった権限を、ちょっとだけ借りちゃった」
魔鍵「…………」
イエリア「だったら、これは……? ターミネイション」フォン―
エピカ「わっ……」シュゥン
イエリア「あ、こっちは通じるんだ」
エピカ「……みんなのかなしみ、オフにされちゃった……」
リアン「……! い、今なら……!!」グッ
◆エピカ
合計踏破力[1] 合計戦闘力[1] 合計持続力[2/2] 防御[1]
〈呪詛人形〉闇属性ダメージを吸収する
〈救済の祈り〉攻撃成功判定を痛恨判定に変更する
〈約束〉持続力が0になっても斃れない
〈水の加護〉水中戦闘時、全ステータス二倍
↓1
01-25 エピカに叩かれる
26-00 エピカを抱きしめる
507 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/16(日) 22:29:01.06 ID:9lEGVbN50
あい
508 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/16(日) 23:17:03.46 ID:Nf1PfjzTO
エピカ関連はもう少し掘り下げて欲しかった気もするな
509 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/16(日) 23:56:07.23 ID:EGwx30Zw0
リアン「……え、エピカちゃん……! もう……やめよう……!!」ザッ
エピカ「ううん……。みんなの声が、聞こえなくなっても……。一人ぼっちになっても……。あと少しで……みんなを、救えるなら……」
ひたひた……
ぺちっ、ぺちっ……
リアン「ううっ……」
エピカ「どいて……。お願い……。かなしみを……終わらせるの……」
ぺちっ、ぺちっ……
エピカ「わかってる、でしょ……。この世界が……どうしようもないってこと……」
エピカ「ルアンの娘なら……わからないわけ、ないもん……」
リアン「うぅ……」
エピカ「どいて、よぉ……」
ぺちっ、ぺちっ………
リアン(抱きしめて、あげたかった)
リアン(でも……彼女を否定する私に、そんなことをする資格はない……)
リアン(私には………どうすることも、できない…………)
戦闘終了……
510 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/16(日) 23:56:49.36 ID:EGwx30Zw0
リアン(その後、私たちは追いついた遺跡部のみんなと一緒に、エピカちゃんを拘束した……)
リアン(エピカちゃんは、抵抗する気はないみたいだった……)
エピカ「…………わたしを……どうするの……?」
リアン「え、えっと……」チラッ
イエリア「エピカちゃんが追加学習した機能は完全に停止させたから、今はもう何もできないただのエピタフだよ。だから、その……」
魔鍵「ストロードールですよ? 生かしておいても自己復帰してまた世界を滅ぼそうとするだけでは? まあ私は望むところですけど」
サーナ「それならまた止めれば良いだけですわ!」
ヒーティ「そうです……! それに、エピカさんだってこの先考えが変わるかも……!」
エピカ「…………」
リアン「…………考え、変えられそう……?」
エピカ「……ううん。無理だと思う」
リアン「だよね……」
エピカ「……リアンこそ、変えられないの……? わたしと一緒に――」
リアン「えっ、私は……」
リエム「いいえ。リアンさまはわたしと一緒に生きるので、エピカさまと同じ道を歩むことはできません」ヌッ
エピカ「……あなたは……ルアンの……」
リエム「リエムです」
エピカ「……あったかい波長。あなたは……リアンのことが、大好きなんだね……」
リエム「はい……。リアンさまのことを、心よりお慕いしております……」
エピカ「……ふふ。やっぱり……リアンは、ルアンの子なんだね……」
リアン「え……?」
エピカ「みんな……あなたたち母娘みたいに、やさしい人だったら……。こんなに、かなしいばかりじゃなかったのにね……」グスッ
リアン(エピカちゃんはほんの少しだけ涙ぐみ、私たちから目を背けた……)
◆
511 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/16(日) 23:57:36.01 ID:EGwx30Zw0
ルウェイン「……あ」パチッ
ルウェリア「姉さん……!」
シャーロット「ルウェインちゃん!」
ルウェイン「ルウェリアちゃんに……シャーロット……」
シャーロット「わ、私たちのこと……わかるの……!?」
ルウェイン「……うん。ごめんなさい……心配……かけちゃったね……」
シャーロット「うぅ……えぐっ……ぐすっ……」エグエグ
ルウェリア「…………う、うぐっ……ねえ、さん……!」グスグス
ルウェイン「……本当に、ごめんね……。全部、覚えてるから……二人に、酷いことを言って傷付けちゃった……」
ルウェリア「ううん……。そんなこと、いい……。無事に……帰ってきて、くれて……良かった……!!」グスグス
シャーロット「そうよ、そうよ……! おかえりなさい、ルウェインちゃん……!!」
ルウェイン「うん……。ただいま……!」
◆
512 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/16(日) 23:58:10.25 ID:EGwx30Zw0
リアン(結局エピカちゃんはイエリアちゃんがしばらく見ていることになった。それが一番安心だろう)
リアン(魔鍵もイエリアちゃんと一緒にいるらしく、今はもう何もせず大人しくしているそうだ)
リアン(ルウェインさんは社会復帰に向けていろいろと奔走しているらしい。いろいろと大変そうだけど、ルウェリアちゃんやシャーロット准教授も手伝って楽しそうに走り回っている)
リアン(ちなみに魔法人形の体は人間だった頃よりも便利で融通が利くとかなんとか。魔鍵とは今でも交流が続いているらしい……)
リアン(ひとまず、私たちと遺跡探索はこれで一区切りだ。数多くの問題も一挙に解決してしまったし、しばらくはのんびり過ごせるだろう……)
リアン(ところで、暗黒仮面舞踏会は先日の吹雪により2月末に延期になったそうだ。しかし麓の方まで吹雪いていたなんて……)
リアン(とにかく、問題が解決した今は素直に学院生活を楽しもう……!!)
☆今年度のメインシナリオクリア!
513 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/17(月) 01:12:40.71 ID:zxzab/tLo
メインシナリオおつ!!
もどかしいけどそう簡単にエピカちゃんは変われないよね……コミュの期待しても?
514 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/17(月) 01:34:00.62 ID:3u7aGF1p0
―2月1週
クロリアの工房 庭
ララ「……」シャキン
量産剣「」シャキン
ララ「」シュビビッ
量産剣「!」カカカンッ
ララ「」トンッ ズオッ
量産剣「ッ!」ガガッ
ララ「」ヒュッ スタッ
量産剣「降参だ」
ララ「ありがとうございました」ペコ
スイス「わァ……! ララさん、インテリジェンスソードだったノ……!?」
ララ「さあ……。ただ、剣への変形機構は私にも備わっているようです」
量産剣「剣に変形できるならインテリジェンスソードじゃないのか?」
クロリア「お疲れ様です。お茶に致しましょう、皆さん」スッ
量産剣「む、助かる」
スイス「ありがとう、クロリアさン……!」
ララ「いつもお気遣いありがとうございます、クロリア様……」
◇
―クロリアの工房 テラス
クロリア「そういえば、この島の管理者が変わったそうですよ」
量産剣「今になって一体どういうことだ?」
クロリア「正式な聖鍵であるクロリア様が管理を引き継いで、魔鍵はそのサポートを務めることとなったそうです。はぐれものの私たちにはあまり関係のない話ではありますけど」
量産剣「そうだったのか……」
スイス「魔鍵さン……元気かな……?」
クロリア「スイスちゃんは良い子ですね……。あんな奴のことを気にしてあげられるなんて……」
ララ「管理者の変更……。私は、誰に仕えれば良いのでしょうか」
量産剣「……ふむ。お前も迷う者か」
ララ「ええ。私に残っているのは、このララ・リリスという大切な名前だけ……。他には何もないのです……」
スイス「それなら、何か見つかるまでスイスたちト一緒にいよ!」
ララ「スイス……」
クロリア「ええ、ララさんさえ良ければ。ここには時々ルルさんも来ますから」
ララ「ルルも、ここに来るのですね」
量産剣「ああ。最近また元気になってきたみたいだからな」
ララ「……ふふ。なんだか、少し楽しみです」
◆
515 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/17(月) 01:34:34.14 ID:3u7aGF1p0
―学生通り
ワイワイ ガヤガヤ
イエリア「うわあ……。人、多い……」
魔鍵「反吐が出ますね。蛆虫のように湧き出る汚らわしい人間共め」
エピカ「……魔鍵は……蛆虫と、人間……どっちの方が、嫌い……?」
魔鍵「そりゃ当然人間です。……さっきの発言は蛆虫に失礼でしたね……」
エピカ「……わたしも、人間の方が嫌い。蛆虫より……生み出すかなしみが大きいもの……」
イエリア「うーん……嫌いなものの話より好きなものの話しない?」
魔鍵「好きなもの……人間の死ですね」
エピカ「命が生まれないこと、かなあ……」
フィー「なんてことだ……。イエリア様が良識的に見えてきた……」
◆
516 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/17(月) 01:35:18.52 ID:3u7aGF1p0
―大学部
ルウェイン「はあ〜……。ちょっと行方不明だったくらいでいろいろ面倒くさすぎない……?」
シャーロット「仕方ないわよ。あれから7年も経ってるんですもの」
ルウェイン「7年かあ……。ルウェリアちゃん、すっごく大きくなったもんねえ……」
シャーロット「ふふ、今の遺跡部があるのはルウェリアちゃんのお陰なのよ?」
ルウェイン「あの子にはすっごく苦労をかけちゃったみたいね……。姉として申し訳ないよ、ほんと……」
シャーロット「あなたのせいじゃないわ。それに、これからは姉として助けてあげられるじゃない」
ルウェイン「それはまあそうだけどさ。でもそうだね。いろいろ手続きが終わったら妹孝行しよう!」
シャーロット「その意気よ!」
ルウェイン「そうだ、私魔法人形になって料理の腕が上がったの!」
シャーロット「え゛っ!? い、いや魔法人形になったくらいであなたの料理技能がまともになるかしら……」
ルウェイン「なったの! イエリアちゃんが美味しいって言ってくれたんだよ!?」
シャーロット「なんと……」
ルウェイン「ふふ、そうと決まればルウェリアちゃんにはお姉ちゃんの手料理を振る舞ってあげよ……!」
シャーロット「ほ、本当に大丈夫かしら……」
◆
517 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/17(月) 01:36:01.76 ID:3u7aGF1p0
―夜の海
ザァーン ザザァーン
マリン「……」
マリン「…………」
マリン「……ぐすっ」
マリン「帰りたいよぉ……」
マリン「えぐ、えぐ……」
マリン「…………」
マリン「……」
マリン「……帰れない、よね……」
チャポン…
◆
518 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/17(月) 01:38:32.26 ID:3u7aGF1p0
―2月1週
リアンの部屋
チュンチュン
リアン「んん〜! よく寝たあ……!」ググッ
リエム「リアンさま、おはようございます。本日から2月です」
リアン「2月かあ……! 今年度もあと少しだねえ」
リエム「はい。あと少しです」
リアン「ルウェインさんも助けられたし、魔鍵もエピカちゃんを止めたし、問題は全部解決しちゃったから気が楽だなあ」
リエム「はい。もうリアンさまが危ないことをする必要はなくなりました」
リアン「危ないこと……まあ確かに、危ない場面もあったねえ……」
リエム「しばらくは、ゆっくり過ごしましょう……」
リアン「だね……。学院に来て初めて、何も気負わずに過ごせそうな気がするよ……」
―次の遺跡発見率[-/-]
◆遺跡探索部メンバー
◇リアン (水の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈水の守り〉
◇リエム (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+6、持続力+4)〈献身〉
◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+5、戦闘力+4、持続力+3)〈不壊〉
◇サーナ (風の魔法:踏破力+4、戦闘力+5、持続力+3)〈飛行〉
◇ノルン (光の魔法:踏破力+3、戦闘力+5、持続力+4)〈聖域〉
◇ヒーティ (火の魔法:踏破力+3、戦闘力+5、持続力+3)〈暴れ火〉
◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+4、戦闘力+4、持続力+4)〈貫通〉
◇シャロット(治癒魔法:踏破力+3、戦闘力+1、持続力+8)〈回復〉
◇ルル (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈防御強化〉
◇アリム (魔導兵装:踏破力+5、戦闘力+10、持続力+5)〈会心強化〉
☆現在の目標☆
・暗黒仮面舞踏会で勝つ
・期末テストで良い点を取る
・みんなと楽しく過ごす!!
2月1週の行動です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、特殊なイベントが発生することがあります
519 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/17(月) 01:50:43.11 ID:3u7aGF1p0
本日はここまで。このレスは安価に含まれません
>>508
>>513
エピカさんについて、描写不足に感じられたのなら申し訳ないです。今後は自由行動などでいつでも会えるようになったので、もしよろしければ気にかけていただけると幸いです
520 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/17(月) 01:52:45.69 ID:R8lEJZT80
聖鍵二人と親交を深める
521 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/17(月) 01:59:19.53 ID:zxzab/tLo
エピカちゃんとルルとリアンで交流
(ルルが協力してくれてたら〜みたいな感じでルル離反ルートをざっくり語って欲しい)
522 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/17(月) 03:06:35.36 ID:fpgWB7kU0
マリンちゃんに美味しいものをお腹いっぱい食べさせてあげる
おつー
523 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/17(月) 07:30:36.56 ID:WGo9dgIoO
乙
これには生徒会長も表彰もんのニッコリ。(公にはできないだろうけど)
人造種やマリンちゃんの保護にも目を瞑ってくれそう。
524 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/17(月) 22:26:09.58 ID:3u7aGF1p0
コンマがとても良かったので、生徒会長が危惧したような事態にはならずに済みました
人造種やマリンちゃんについては、公表した場合のリスクが高すぎるため、遺跡部の方針としては基本的に他言無用です。生徒会長も黙っていてくれるようです
525 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/17(月) 22:26:41.71 ID:3u7aGF1p0
―2月1週 某日 放課後
学生通り スーパーマーケット
ワイワイ
リエム「リアンさま、本日のお夕飯はいかがいたしますか」
リアン「そうだねえ……。まだまだ寒いしあったかいものが……」
アリム「今日は小麦粉とミルクが安いみたいだし、シチューなんてどうかしら」
リアン「シチュー! リエムちゃん、シチューにしよう!」
リエム「かしこまりました。本日のお夕飯はシチューにいたします」
アリム「ついでに保存の効く食品も買い溜めておきましょう」
リアン「そうだね」
「ねえ、結局夕飯どうするの?」
「エーテルリキッドで良いでしょう。わざわざ無駄な手間をかけて料理を作る意味などありません」
「それじゃここに来た意味なくない……?」
「ないですね。私は帰るべきだと言ったはずですが」
「むー……」
リアン(私たちが買い物をしていると、棚の向こうから聞き覚えのある声が聞こえた)
リアン(この声は……魔鍵と、イエリアちゃんだ……)
魔鍵「あ」スッ
リアン「……」メソラシ
イエリア「……? あっ、遺跡部のリーダーとその手下たち」
アリム「誰が手下よ!!」
リエム「…………魔鍵さまに、イエリアさま」
◇
526 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/17(月) 22:27:40.12 ID:3u7aGF1p0
―スーパーマーケット 休憩所
リアン「イエリアちゃんたちも、夕飯を……?」
イエリア「うん。でもお姉ちゃんが我儘言って……」
魔鍵「我儘を言っているのはイエリアです。大体、私たちに料理を作る技能は備わっていないでしょう」
イエリア「う、それはそうなんだけど……」
アリム「エピカ……は学習がオフになったから無理か。でもフィーなら作れるんじゃないの? 料理」
イエリア「フィーは今日エピカの健康診断の付き添いでクロリアさんとこに行ってるから、今日は私とお姉ちゃんしかいないの」
魔鍵「だから私はエーテルリキッドで良いと言っているのです」
イエリア「どうせならいろんなもの食べたいもん」
魔鍵「フィーが帰ってきてからで良いでしょう」
イエリア「むむー……」
リアン(魔鍵とイエリアちゃんは、夕飯について見解の相違があるらしかった)
リアン(……そうだ!)
リアン「……リエムちゃん、アリムちゃん。その……二人を夕飯に招待しても、良いかな……?」
アリム「えっ……!?」
リエム「わたしは構いません」
アリム「いやいや……えっ!? ほ、本気で言ってるの……!?」
リアン「う……や、やっぱりだめかな……?」
アリム「だ、だめってわけじゃ……ないけど……」チラッ
魔鍵「……?」j
アリム「……いえ。むしろ……それが必要なのはわたしの方かもね」
アリム「……誘ってみましょう」
リアン「う、うん……! ねえ、イエリアちゃん、魔鍵……ちゃん……!」
イエリア「なあに?」
魔鍵「うわっ……あなたにちゃん付けされるのすっごい嫌なのでやめてもらっていいですか?」
アリム(過去の自分を見ているようだわ……)
リアン「うぅ……そ、その……もし良かったら、うちで晩ごはん食べてかない……?」
魔鍵「……は?」
イエリア「え、いいの?」
リアン「うん。リエムちゃんの了承も取ってあるから」
イエリア「じゃあご相伴に預かろ、お姉ちゃん」グイグイ
魔鍵「ええ……。わ、私は……」
アリム「……」
魔鍵「……そうですね。いいでしょう。ただし不味いものを出したら帰ります」
リアン「リエムちゃんは不味いものなんて出さないよ……!」
リエム「がんばります」
◇
527 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/17(月) 22:29:39.91 ID:3u7aGF1p0
―リアンの部屋
イエリア「わあ……これがユリトー魔法女学院の寮……」キョロキョロ
リアン「イエリアちゃんは、学院に興味があるの?」
イエリア「うん。引きこもってる時にいろんな物語文学に触れたんだけど、その中には学校を舞台にしたものがいくつかあったから」
リアン「そうなんだ! えへへ、楽しいよ。学院」
イエリア「……ちょっと怖いけど、私も来年から通ってみようかなあ」
魔鍵「やめときなさい。ドジなあなたが人間のフリを続けるなんて不可能です。ボロを出して捕まったら現代人のモルモットですよ」
イエリア「うーん……でもアリムって子は上手くやれてるんでしょ?」
魔鍵「……リエム型は器用にできているんです。私たちと違って」
イエリア「私たち、不器用なの?」
魔鍵「聖鍵にできるのは大神殿を開けることと人造種を管理することくらいですよ。それ以外は目立った機能も拡張性もありません」
イエリア「むう……。最高傑作だの何だのと持て囃しておいて……」
◇
リアン(そうしている内にリエムちゃんとアリムちゃんがシチューを作り終え、テーブルに並べられていく)
リアン(空腹を促すシチューの良い香りがする)
イエリア「わあ……! すっごい美味しそう……!」
魔鍵「……外見と香りは完璧のようですね」
アリム「少し作りすぎちゃったかも。おかわりはたくさんあるわ」
リエム「それではみなさま、スプーンをお取りくださいませ」
「いただきます!」
◇
528 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/17(月) 22:30:24.49 ID:3u7aGF1p0
リアン(リエムちゃんとアリムちゃんが作ったシチューはとても美味しかった)
リアン(まあ、彼女たちが作る料理が美味しくなかったことなんて一度もないのだけれど)
リアン(イエリアちゃんも魔鍵ちゃんも、美味しそうにもぐもぐと食べている。良かった)
イエリア「……すっごい、美味しい……。これが、シチュー……」
リエム「お口に合ったようで、良かったです」
イエリア「ねえ、これどうやって作ったの?」
リエム「レシピを送信いたしましょうか?」
イエリア「お願い。私、自分でも作ってみたい……!」
リエム「かしこまりました」
ワイワイ キャッキャ
リアン(イエリアちゃんはすっかり打ち解けたようで、リエムちゃんと楽しそうに談笑している)
529 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/17(月) 22:32:47.47 ID:3u7aGF1p0
リアン(そして魔鍵ちゃんは……)
魔鍵「…………」モグモグ
アリム「…………」モグモグ
魔鍵「……味も完璧ですね。流石と言ったところでしょうか」
アリム「……まあね。わたしとリエムだもの、当然でしょう」
魔鍵「…………」
アリム「…………」
魔鍵「……あなたの料理を食べるのも、一万年ぶりですね」
アリム「………そうね。文明崩壊してしばらくした後、資源節約のために食事は全てエーテルリキッドに切り替えたのよね」
魔鍵「……あの頃のあなたは、まだ素直で可愛げがあったのに」
アリム「うるさいわね。あんただって、あの頃は今ほど捻くれていなかったでしょうが」
魔鍵「………終わりゆくユリトーを維持する為に……自分の居場所を守る為に、必死だっただけです」
アリム「…………そうね。あの時は……誰も彼も、みんな必死だった……」
魔鍵「…………」
アリム「…………」
魔鍵「…………」
アリム「………スプーンが止まっているわよ。もうお腹いっぱい?」
魔鍵「……いえ。…………あの……」
アリム「……何かしら」
魔鍵「…………今から、変わろうとしても……遅いですか?」
アリム「……遅くはないわ。今からでも、あんたが変わろうとしてくれるなら……わたしは、応援する」
魔鍵「…………しかし、私に潰された人造種たちは二度と戻りません」
アリム「……自分でそれをわかっているなら、わたしから言うことはないわ」
魔鍵「…………」
アリム「……何よ。ガラにもなく泣きそうな顔しちゃって」
魔鍵「……! な、泣きそうになんて……!」ジワッ
アリム「……なってるじゃない」
魔鍵「……そういう風に設計した開発者が変態だっただけです。本当に……下らない機能ばかり付けて……」ポロッ
アリム「……いいじゃない。泣いたって」
魔鍵「…………」ポロポロ
アリム「……あんたが変わることを望むなら、わたしも付き合ってあげる。数少ない、一万年来の仲間だもの――」
リアン(魔鍵ちゃんは、泣きながらアリムちゃんにヨシヨシされていた)
リアン(そうだよね……。魔鍵ちゃんだって、かなしみを抱えた一人の女の子なんだよね……)
リアン(いつか、魔鍵ちゃんの抱えたかなしみも癒やされるといいな……)
◆
530 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/18(火) 00:58:32.75 ID:VNudHRlY0
―2月1週 某日
部室
ガラ…
エピカ「こんにちは……」トコトコ
リアン「エピカちゃん!」
ルル「エピカ……」
エピカ「リアンに、ルル……。二人だけ……?」
リアン「うん。今は私たちだけみたい」
ルル「……何しに来たの?」
エピカ「遺跡部っていうのが、どんなところなのか……見に来ただけ……」
ルル「……そうなの」
エピカ「うん……」
ルル「……」
エピカ「……ルル、かなしいの?」
ルル「…………」
エピカ「…………ルルは、強いね……」
ルル「……え?」
エピカ「普通の人造種なら……耐えられないほどのかなしみを、背負ってる……。それなのに……前を、向いてるんだもの……」
ルル「…………みんなが、ルルのこと……大事にして、くれるから……」
エピカ「……あったかいんだね。この、遺跡部って場所と……遺跡部の、人たちは……」
ルル「…………うん」
リアン「お茶、淹れたよ。ノルンさんじゃないから、そんなに美味しくないかもしれないけど……」コト
ルル「んーん。ありがと、リアン」
エピカ「お構いなく……って言っても、もう遅いね……」
リアン「あ……エピカちゃん、お茶苦手だった……?」
エピカ「ううん……。ただ……わたしは、空気中のエーテルを取り込むだけで十分だから……」
リアン「そ、そうなんだ……」
エピカ「でも……せっかくだから、飲むね……。ありがとう、リアン……」
リアン「う、うん! どういたしまして……!」
◇
531 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/18(火) 00:58:59.58 ID:VNudHRlY0
エピカ「……ルルのログ、勝手に見ちゃったけど……。最近のことだったんだね……。思い出したの……」
ルル「うん……。サーナのおっぱい枕で寝てたら……夢に、見ちゃった……」
エピカ「……ふふ。それじゃあ、もしその時に接触してたら……また、ルルはわたしと一緒に戦ってくれたかもしれなかったんだね……」
ルル「そう、かも……」
リアン「また……ってことは、昔はルルちゃんとエピカちゃんは一緒に戦ってたの?」
エピカ「うん……。かなしみに沈んでいたルルを、わたしがスカウトしたの……」
ルル「ん……」
エピカ「ルル……気に病むことなんてないよ……? ルルが納得できないことをさせちゃった、わたしの責任だもの……」
ルル「え……でも……」
エピカ「わたしは……間違ったことをしたとは、思ってないけど……。その想いを、ちゃんと共有しておかなかったから……。ルルを余計に、くるしませちゃったね……。ごめんね……」
ルル「…………んーん。あの時は……ルル、ちゃんと納得してた。エピカと、同じ気持ちだった……」
エピカ「そうなの……?」
ルル「うん……。この時代で、記憶を失ったままみんなと一緒に過ごして……。生きるのが、うれしく、なっちゃったから……」
エピカ「それで……考えが、変わったんだね……」
ルル「うん……」
エピカ「……ふふ。一緒に戦ってくれなくなっちゃったのは、かなしいけれど……。ルルがみんなに大事にされて、あったかい日々を過ごせているなら……。それに越したことは、ないよ……」
ルル「……エピカも、ルルたちと一緒に……」
エピカ「ううん……。わたしは……例え、聞こえなくなっても……みんなのかなしみを、忘れないから……。そっちには、行けないよ……」
ルル「むう…………」
リアン「エピカちゃん……」
エピカ「……そろそろ、帰るね。今日は、ありがとう……」カタ
ルル「あ……」
リアン「あ、うん……! またいつでも来てね、エピカちゃん……!」
エピカ「うん……。またね……ルル、リアン……」
ルル「……またね、エピカ……」
◆
532 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/18(火) 00:59:43.44 ID:VNudHRlY0
―学生通り
トコトコ…
エピカ(……)
エピカ(ルルを……こっち側に引き込まなくて、良かった……)
エピカ(もし、ルルが弱っている時に接触して、こっちに引き込んでいたら……)
エピカ(ルルは、遺跡部の人たちと介錯合戦をすることになって……)
エピカ(……多分、どう転んでも……その心を壊してしまう結果になったと思う……)
エピカ(いくら、かなしみを断ち切るためとは言っても……。そんなのは……だめ……)
エピカ(………)
エピカ(……世界を滅ぼしたら……その時に生まれる瞬間的なかなしみは、その比じゃない……)
エピカ(…………)
エピカ(………わたし……矛盾してる……)
◆
533 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/18(火) 01:00:24.75 ID:VNudHRlY0
本日はここまで
534 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/18(火) 01:37:37.97 ID:YCRigy8Go
おつ
>介錯合戦
ヒェ
わりとガチにヤバかった
リアンちゃんと皆で勝ち取ったアフターで人造種達も前向いてくれるの助かる…
535 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/18(火) 07:30:38.22 ID:stCxc1cTO
乙
介錯・・・剣ルル日本刀みたいな形状してそう
536 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/18(火) 12:13:27.87 ID:FZYdAuyZo
公式見解が出る前に個人の妄想をぶちまけるぜ
ルル:鍔無しで柄からいきなり両刃が始まるタイプ。青銅器の剣イメージ
スイス:肘から先が槍の穂先みたいな直線の刃
量産さん:飾り気のない西洋直剣
フィー:量産さんと比べて長くて厚くて装飾がある。柄に宝石
ララ:
それは 剣と言うには あまりにも大きすぎた
大きく ぶ厚く 重く そして 大雑把すぎた
それは 正に 鉄塊だった
537 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/18(火) 19:40:49.71 ID:6pQvPJhcO
(正直イエリアさまは物語終盤に死んでもらうつもりで作ってた)
538 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/18(火) 21:55:56.93 ID:56TXZ2/JO
イエリア様がいなくなると、リアンちゃんガチで傷つきそうだから……
539 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/18(火) 23:04:18.74 ID:VNudHRlY0
ルルさんが闇堕ちすると大好きな遺跡部のみんなを救う為に遺跡部のみんなの命を奪おうとするという怖い事態になっていましたが、皆さんがルルちゃんを大事にしてくれたお陰でそうはなりませんでした
せっかくみんな生き残ってくれたので、どうせなら前を向いて生きて欲しいという気持ちはあります
ルルさんを初めとしたインテリジェンスソードの皆さまの刀剣時の形状は特にはっきりと決めていたわけではありませんが、イメージとしては大体
>>536
さまのレスで合っているかもしれません
強いていうなら、フィーさんとララさんはそこまで重めではないかもなあと思うくらいです。でも特に描写のない部分に関しては自由に想像していただければ良いと思います(後々描写されることによって解釈違いが発生する可能性はあります。ご了承ください)
イエリアさまについては、リアンたちが間に合わず、かつ魔鍵の大神殿解放(成功率50%)が失敗していた場合、結局自分で大神殿を開く為に犠牲になっていました。これに関してはどちらが犠牲になろうとも今回は心を鬼にするぞ、と意気込んでいたのですが、それは不要な意気込みでした
ちなみにもしイエリアさまが犠牲になっていた場合は、魔鍵とフィーさんに大きな心の傷が残りました。魔鍵の場合はイエリアさまとルウェインさんに大きな心の傷が残ります。なおどちらの場合でもリアンさまは深く傷付きます
イエリアさま生存によって、結果的にエピカ戦もゆるゆるの消化試合になってしまうなど盛り上がりに欠けた部分はありますが、それもひとえにコンマがとても良く、そしてリアンたちが頑張った結果だと思っていただければさいわいです
540 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/18(火) 23:06:02.47 ID:VNudHRlY0
―2月1週 某日 放課後
学生通り
リアン(そういえば……マリンちゃんはどこに行ったのだろう……)
リアン(クロリアさんによると、診断を受けた後しばらくは養生していたらしいのだけれど、体調が良くなるとすぐに出て行ってしまったらしい……)
リアン(元々自然の中で生きていたから、心配はないと思うけれど……)
リアン(でも……山で出会った時のマリンちゃんは……どこか、寂しそうに見えた……)
リアン(私の勘違いかもしれないけれど……もし本当に寂しがってるとしたら、放っておけないよ)
リアン(わざわざまた山の湖に行ったとも思いにくいし……海を探してみよう……!)
◆
―夕方
南海岸 岩陰
ザァーン ザザァーン…
マリン「ひぐっ……ぐすっ……」
ザパァン!
マリン「えっ!?」
リアン「マリンちゃん……! 探したよ……!」バシャバシャ
マリン「あ……リアン……? なん、で……?」
リアン「……マリンちゃんのことが……気になって……」
マリン「……よく、わかんない……」
リアン「マリンちゃん……ひとまず、うちに来ない……? お腹空いてない……?」
マリン「……」グゥ〜
マリン「……うん…」
リアン(私はマリンちゃんの手を取って、帰路についた)
リアン(マリンちゃんは嫌がったりはせず、素直に付いてきてくれた)
◆
541 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/18(火) 23:07:13.43 ID:VNudHRlY0
―夜
リアンの部屋
ガチャッ
リアン「ただいま〜」
リエム「おかえりなさいませ、リアンさま。お夕飯の支度はできており……」トテトテ
マリン「……」サッ
アリム「おかえり、リアン。その子は……あの時の海竜……?」
リアン「う、うん。お腹、空いてるみたいで……。急で本当にごめんなさいだけど……ご飯、ある……?」
◇
マリン「はむっ、はむっ、もぐもぐっ……」モグモグ
リアン(リエムちゃんとアリムちゃんは私のお願いを快く聞いてくれた)
リアン(よほどお腹が空いていたのか、もぐもぐと必死に夕飯を食べている)
アリム「ふふ、昨日作りすぎて良かったわね。一晩寝かせたシチューも美味しいでしょ?」
マリン「もぐもぐ……。嫌いじゃ、ない……」モグモグ
アリム「素直じゃないわねえ」
リエム「……それにしてもマリンさま、お行儀がよろしくありません……」
マリン「むぐむぐ……。人のお行儀なんて知らないもん」
リエム「それならどうして人の姿に化けているのですか?」
マリン「……この姿が、一番襲われにくいもん」
アリム「……驚いたわ。海竜もそういう生存戦略を取ることがあるのね」
マリン「…………」
マリン「……ふつうの海竜は……擬態なんてカッコ悪いこと、しない……」
アリム「えっ……」
マリン「マリンは……よわむし……」ジワワ
リアン(マリンちゃんは……シチューをもぐもぐと食べながら、泣き出してしまった……)
◇
542 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/18(火) 23:08:11.86 ID:VNudHRlY0
マリン「……おいしかった」カチャン
リエム「マリンさま、食事を終えた時は『ごちそうさまでした』と言うと良いかもしれません」
マリン「……ごちそうさまでした」
リエム「はい、よくできました。えらいです、マリンさま」ナデナデ
マリン「むー……」
リアン「ふふ……」
マリン「なに笑ってるの……」ジト
リアン「かわいいなあって、思って」
リエム「む……」
リアン「リエムちゃんもだよ! 二人ともかわいいなあって……」
アリム「はあ……。この馬鹿リアンはまた……」
リアン「もちろんアリムちゃんもかわいいよ!」
アリム「……やっぱり、救いようのない馬鹿リアンね」クスッ
マリン「マリン、帰る」カタ
リアン「あ……マリンちゃん、今どこに住んでるの……?」
マリン「今日、リアンが来た岩場……。ちょうどいい洞窟がある……」
リアン「あっ……もしかして、リエムちゃんのいた海蝕洞……!?」
マリン「……? リエムが住んでたの……?」
リエム「はい……。マリンさまであれば、構いません。是非おくつろぎくださいませ……」
マリン「そうなんだ……。いい場所だから……大切に、する……」
リアン(そうしてご飯を食べたマリンちゃんは、私の部屋から帰っていった)
リアン(……少しは、元気になってくれたかな。今後も気にかけてあげよう……)
◆
543 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/18(火) 23:08:39.27 ID:VNudHRlY0
―夜
海蝕洞
マリン「…………」
マリン「リアン……変な人間……」
マリン「リエムと、アリムも……人型の、変な生き物……」
マリン「でも……嫌じゃない……」
マリン「…………」
ザァーン ザザァーン…
マリン「……ここ……本当に、いい場所……」
マリン「大切に……使お……」
マリン「……すう、すう」zzz
◆
544 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/18(火) 23:10:03.44 ID:VNudHRlY0
―2月2週
教室
先生「諸君、先週は立春だったことを知っているか?」
生徒A「いやいきなりそんなん言われても……」
生徒B「立春とか言ってもまだまださむさむなんですけど〜」
先生「だがそろそろ暖かくなっていく頃だ。春……草花は芽吹き、出逢いと別れの切なさが滲む……巡りの季節……」
生徒A「アハッ、また先生のポエムが始まった〜」
生徒B「めっちゃ詩的〜!」
ノルン「……先生の変なポエムも、もうすぐ聞けなくなっちゃうんだよね……」
サーナ「あら、でも案外来年の担任も同じ先生かもしれませんわよ?」
ルウェリア「時々あるみたいだね、同じクラスに同じ先生が続投すること」
ノルン「そうなんだ……!」
リアン「ふふ、クラスは三年間同じなんだよね。私は今年からの転入だけど、来年もみんなと一緒で嬉しいよ……!」
サーナ「ですわね! わたくしも嬉しいですわ!」
ルウェリア「クラスでも遺跡部でも、これからも一緒だね」
ノルン「……来年だけでなく、その先もずっと一緒なら良いのにな……」
―次の遺跡発見率[-/-]
◆遺跡探索部メンバー
◇リアン (水の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈水の守り〉
◇リエム (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+6、持続力+4)〈献身〉
◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+5、戦闘力+4、持続力+3)〈不壊〉
◇サーナ (風の魔法:踏破力+4、戦闘力+5、持続力+3)〈飛行〉
◇ノルン (光の魔法:踏破力+3、戦闘力+5、持続力+4)〈聖域〉
◇ヒーティ (火の魔法:踏破力+3、戦闘力+5、持続力+3)〈暴れ火〉
◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+4、戦闘力+4、持続力+4)〈貫通〉
◇シャロット(治癒魔法:踏破力+3、戦闘力+1、持続力+8)〈回復〉
◇ルル (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈防御強化〉
◇アリム (魔導兵装:踏破力+5、戦闘力+10、持続力+5)〈会心強化〉
☆現在の目標☆
・暗黒仮面舞踏会で勝つ
・期末テストで良い点を取る
・みんなと楽しく過ごす!!
2月2週の行動です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、特殊なイベントが発生することがあります なお本日はここまで
545 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/18(火) 23:11:41.70 ID:7I+KyxqX0
ノルン、リアンに特性チョコをあげる
546 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/18(火) 23:13:41.50 ID:stCxc1cTO
リエムとアリム、リアンの等身大チョコを作成
547 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/18(火) 23:15:17.23 ID:yLayBW7c0
リアンが将来したいこと、なりたいことについてのお話(具体的なイメージがなければ直近でこれやりたいとかしたいとかでも)
乙でした
548 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/18(火) 23:15:21.87 ID:1gbZFRAGO
えっ!? エンシァン先生がみんなにチョコを!?
549 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/19(水) 00:31:27.86 ID:8YHfslfGo
おつおつ
マリンちゃんに庇護欲そそられまくる
イエリア様(と魔鍵)、結構やばかったんだな……コンマ神ありがとうありがとう
550 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/19(水) 06:31:39.65 ID:5CwtSKdaO
乙
地味に担任もキャラ立ってた
551 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/19(水) 23:21:03.96 ID:mM9g8gIf0
マリンちゃんが庇護欲をそそる幼女の姿なのは、それが効果的な擬態だからとかではなく、マリンちゃん自身のメンタリティが幼女だからかもしれません
担任はポエムが好きな人です。本編中での出番はあまりありませんが、生徒A、Bを初めとしたクラスの生徒たちにはそこそこ好かれている模様です
ちなみに
>>1
はバレンタイン的な行事を完全に忘れておりました
552 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/19(水) 23:21:36.79 ID:mM9g8gIf0
―2月2週 某日
教室
先生「というわけで今日の配布物はこれだ」スッ
進路希望調査票「」ドン!
生徒B「え〜進路希望とかちょっと気ィ早くね?」
生徒A「全然想像付かないなぁ〜」
先生「だが来年からお前たちは三年生、高等部の最終学年だ。進学にしろ就職にしろ、考え始めても良い頃だろう」
生徒A「どうしよっかな〜」
生徒B「とりあえず保留で!!」
先生「まあ保留でも構わんが、進学か就職かくらいはなるべく早めに決めておけ。外部進学なら受験勉強、就職なら就活訓練が必要になるからな」
生徒B「ユリトー大学部に内部進学なら遊び放題ってワケ!!」
生徒A「じゃああたしら内部進学〜!!」
先生「こらこら、内部進学も無条件ってわけじゃないからな! しっかり勉学に励むように!」
ワイワイ キャッキャ
進路希望調査票「」ペラッ
リアン「…………」
リアン(……これを目にすると、嫌でも考えてしまう。この学生生活の終わりを……)
リアン(まだ二年生だから、あと一年あるけれど……)
リアン(もう一年しかない、とも言える……)
リアン(進路……どうしようかな……)
◇
553 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/19(水) 23:22:30.12 ID:mM9g8gIf0
―部室
ノルン「……ねえ。みんな、進路は決まってる?」
リアン「やっぱり、その話になるよね」
サーナ「わたくしは大学部へ進学いたしますわ! このユリトー魔法女学院で風魔法の真髄を極めるのですわよ!!」
リアン「さ、流石サーナさん……!」
サーナ「むしろ皆さんはまだ決まってらっしゃらないの?」
ルウェリア「私も多分、大学部へ内部進学かな。受験戦争はもうコリゴリだし、ユリトーの大学部ならかなりの名門だから就職にも有利だしさ」
リアン「わあ……! 将来のことしっかり考えてるんだね、ルウェリアちゃん」
ルウェリア「ふふっ、姉さんの受け売りなんだけどね。言い出しっぺのノルンさんは?」
ノルン「私は……私も、多分内部進学だけど……」
サーナ「ノルンもですのね!」
ノルン「うん、よろしくね。………リアンちゃんは……?」
リアン「うっ……わ、私は……その……」
リアン(せっかくなら、私も内部進学してみたい気持ちはある)
リアン(でも私は成績が微妙ですんなり内部進学できるか危ういし……)
リアン(それに……学費が……。いや、奨学金借りてバイトしながらならなんとかいけるのかな……)
リアン(孤児院のお姉ちゃんに相談してみようか……? でも下手なこと言うと、あの人すごい無理してお金工面しようとしそうだし……)
ノルン「……保留?」
リアン「う、うん……。今のところ……将来やりたいこととか、なりたい自分とか……具体的なイメージ、まだ湧かないかも……」
ルウェリア「そっか……。でも何か気になることとかあったら何でも相談してよ。私、リアンちゃんの夢ならなんでも応援する」
サーナ「わたくしもですわ! それにもしリアンも大学部に来るなら大歓迎ですわよ!」
ノルン「私も……リアンちゃんのこと、応援するから……」ニコ
リアン「みんな……ありがとう……」
リアン(……何にしても、考えていかないとね……)
☆現在の目標に『進路について考える』が追加されました
◆
554 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/19(水) 23:23:51.26 ID:mM9g8gIf0
―2月2週 某日
学生通り
ワイワイ ガヤガヤ
アリム「買い出し完了っと。それにしても何だかやけにチョコレートが多いわね。何かの市場戦略?」
リエム「現代では、この時期にチョコレートを大切な方へ贈る風習があるそうです。インタネットで知りました」
アリム「へえ。じゃあリアンに何か買ってってあげる?」
リエム「それなら――」
店員「福引やってまーす! 本日の景品は全てチョコレート!! 大切な方へのプレゼントにどうですか〜!?」
アリム「なるほどね」
リエム「せっかくですし引いていきましょう」
◇
ガラガラ…
白い玉「」コロコロ
店員「はい、麦チョコ一粒になります〜!」
アリム「くっ……! また麦チョコ……!」
リエム「これも美味しいです」モグモグ
アリム「美味しいけども……!」
店員「金髪の双子ちゃん、あと一回分どっちが引く〜?」
アリム「……あんたが引きなさい、リエム」
リエム「かしこまりました」
店員「碧眼のあなたね! さあどうぞ!」
リエム「むむ……!」
ガラガラ…
金の玉「」コロコロ
リエム「!」
アリム「!!」
店員「で、出たアァァ!!! 一等! 一等!! 巨大チョコレートです!!!」
ザワザワ…
アリム「へっ? きょ、巨大……?」
人間サイズのチョコレート「」ドンッ
アリム「で、でっ……!!」
リエム「わ……」
人間サイズのチョコレート「」ゴゴゴゴ
アリム「どうしろって言うのよこれ!!?」
◇
555 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/19(水) 23:24:39.49 ID:mM9g8gIf0
―クロリアの工房
人間サイズのチョコレート「」
クロリア「ええ……」
アリム「し、仕方ないじゃない! こんな大きさのチョコレート、冷蔵庫にも入らないし……」
リエム「……申しわけありません、クロリアさま……。クロリアさまのお力で、長期保存していただければと……」
アリム「なんだったら、ここにいるみんなで食べちゃっても構わないし……」
クロリア「事情はわかりました……。ですが、本当に私たちで食べちゃってもよろしいのですか?」
アリム「私たちだけじゃ食べきれないわよ……」
クロリア「いえ、そうではなく……リアン様へのプレゼントはどうするのかと思いまして」
リエム「このような大きさのものをもらっても、リアンさまはお困りになられてしまいます……」
スイス「わっ……! なあに、こレ……!?」ヒョコッ
量産剣「なんだこれは……。チョコレート、か……?」
ララ「……不思議な、甘い香りがします」
◇
スイス「リアンさンへの、プレゼント……?」
ララ「確かに……この大きさのものを貰ったらものすごく困りますね……」
量産剣「……ふむ。しかし最近読んだ新聞に、等身大チョコレートを贈ったというものがあった。これならそういう使い方もできるのではないか?」
アリム「等身大チョコ……。これの使い道としてならアリね……」
クロリア「貰っても困るという問題は全く解決していませんけどね……」
量産剣「贈ったあと、またここに貯蔵しておけば良いのではないか? 時間をかけてゆっくり食べれば良いだろう」
リエム「よろしいのですか……?」
クロリア「もちろん、私は全然構いません」
ララ「私もです。資源を無駄にするより、ゆっくり時間をかけてでも消化した方が良いでしょう」
スイス「スイスも!」
量産剣「フッ、決まりだな」
アリム「ありがとう……! 余ったのは全部あなたたちにあげるわね」
◆
556 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/19(水) 23:25:40.18 ID:mM9g8gIf0
―ノルンの部屋
ノルン「…………」
進路希望調査票「」パサッ…
ノルン「リアンちゃん……」
ノルン「やだ……。リアンちゃんと、別れたくないよ……」
ノルン「……でも……だったら、どうしたらいいの……?」
ノルン「進学を辞めて……リアンちゃんと一緒に、別の進路を模索してみる……?」
ノルン「……でも……いきなり私がそんな方針転換したら……リアンちゃんが変に責任を感じちゃうかもしれないし……」
ノルン「…………」
窓の外「」デ、デタアァァ!!! イットウ! イットウ!! キョダイチョコレートデス!!!
ノルン「わ……通りの方かな……。ここまで聞こえてくるなんて、すごい大声……」
ノルン「……チョコレート……」
ノルン「リアンちゃん……。私なんかに贈られても……迷惑じゃないかな……」
ノルン「……作るだけ、作っておこう」
◆
557 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/19(水) 23:26:45.29 ID:mM9g8gIf0
本日はここまで
次回、それぞれのチョコレート編です。お楽しみに
558 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/07/19(水) 23:34:18.73 ID:sNBMn6520
そういえば量産剣さん、ちゃんと一人の人間(?)として名前あげたい気もする
559 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/20(木) 01:13:46.11 ID:OWyuJswJo
おつおつー
ノルンさんちょいちょい闇?病み?の波動出てない?本人は光魔法の使い手なのに…
Exシナリオのボスでーす!とかないよな…
560 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/20(木) 07:28:49.06 ID:B3NZsMOdO
乙
サーナさんちみたいに各ジャンルの魔法毎に名門の家ってありそう
561 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/21(金) 00:20:05.37 ID:9QtgoCBg0
量産さんの名前はまだ決まっていませんでした。せっかくなので今回のチョコレートイベント中に決める機会を設けてみたいと思います
大好きな人と離れ離れになるのはとてもつらいことです。ノルンさんが特別病んでいたり闇をかかえていたりするわけではありません。多分
でも少し前のエピカが見たら『リアンを殺してあなたも死ねば、いつまでも永遠に一緒にいられるよ……』みたいなことを言って闇堕ちさせようとしたかもしれません
サーナさんのおうちのように、探せば各属性の名門の家系が見つかるかもしれません。ちなみにユリトー女学院はああ見えてかなりのエリート校なので、そこに通う生徒も名門の出であることが多いです
実力さえあればリアンのように孤児院出身とかでも普通に入れるので、お嬢様学校というわけでもない模様です
562 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/21(金) 00:21:12.21 ID:9QtgoCBg0
―2月2週 某日
教室
ザワザワ ソワソワ
リアン「……? 何か、いつもと雰囲気が違うような」
ルウェリア「……そっか。リアンちゃんは去年の4月に転入してきたから知らないんだね」
リアン「えっ? な、何かあるの、今日……?」
ルウェリア「うん。私も詳しくは知らないんだけど、ある文化圏ではこの時期に大切な人へチョコレートを贈る風習があるんだって。そしてこの島の人は、面白い行事とかは何でも無節操に取り入れてしまう面がある……つまり」
リアン「この島でも、今日は大切な人にチョコレートを贈る日ってこと……?」
ルウェリア「その通り。というわけではい、リアンちゃん」スッ
市販の高級チョコレート「」
リアン「わっ……!」
ルウェリア「……市販のやつでごめんね。私、ノルンさんみたいにお菓子作りとかはあんまり上手くないから……。手作りの微妙なのより、市販のでも美味しいものの方が良いと思って」
リアン「ううん、すっごく嬉しい……! ありがとう、ルウェリアちゃん……!」
ルウェリア「こちらこそ! 受け取ってくれてありがとう、リアンちゃん」
リアン「私も料理とかはあんまり上手くないから、ルウェリアちゃんの気持ちはよくわかるよ……。相手にあげるなら、やっぱりちゃんと美味しいのをあげたいよね……」
ルウェリア「うん……。リアンちゃん、人から贈られたものならどんなに不味くても無理して食べようとしちゃいそうだから、尚更下手なものにはできなくて」
リアン「そ、そんなことは……」
リアン(いや……でも、想いを込めて贈られたチョコレートであれば、どんなものでも頑張って食べようとするかもしれない……私……)
リアン「……と、とにかくありがとう……! 今度お返しするね……!」
ルウェリア「気にしないで。あげたくてあげただけだから」
リアン「じゃあ私もお返ししたいからする……!」
ルウェリア「ふふ、一本取られちゃった。それじゃあ待ってるね」
ガラッ!
サーナ「ルウェリア、ちょっと来てくださいまし! チョコを今すぐ溶かして固めるのにあなたの魔法が必要ですわ!!」ズンズン
ルウェリア「え、ええっ!?」
◆
563 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/21(金) 00:22:20.12 ID:9QtgoCBg0
リアン「〜〜?」
サーナ「〜〜!!」
ルウェリア「〜〜」
ノルン「…………」
ノルン(……ルウェリアちゃん……ずるいよ……)
ノルン(私だって……リアンちゃんに……)
ノルン(…………何考えてるの、私……。ルウェリアちゃんは、真っ当にリアンちゃんへチョコレートを渡しただけじゃない……)
ノルン(それなのに、ずるいだなんて……。私、いつからこんな嫌な子になっちゃったの……?)
ノルン(こんな嫌な気持ち、リアンちゃんに知られたら……)
ノルン(…………早退しよう。こんな最低な気持ちのままじゃ……リアンちゃんと、顔を合わせられないよ……)
ノルン「……」ガタ
リアン「……あれ、ノルンさんどこ行くの?」
ノルン「あ……ええと……ちょっと、体調悪くて……」
リアン「ええっ! じゃあ保健室まで送るよ……!」
ぐっ(肩を支える音)
ノルン「あっ……」
リアン「ルウェリアちゃんとサーナちゃんはさっき出てっちゃったから、私の肩でごめんだけど……」
ノルン「ううん……あり、がと……」
◇
564 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/21(金) 00:27:31.76 ID:9QtgoCBg0
―保健室
リアン「先生は……いないみたい。えっと……体温計は……」ガサゴソ
ノルン「……熱は、ないから……大丈夫」
リアン「え、そうなの? じゃあ……とりあえず、ベッドで休む? それとも早退する? いや、もし深刻なら救急車を……」
ノルン「…………ねえ、リアンちゃん」
リアン「?」
ノルン「その……もし、私が……」
ノルン「…………」
ノルン「……これっ! 受け取って、ください……!」スッ
特製チョコレート「」
リアン「あ……!」
ノルン「……そ、それじゃ……私、早退するからっ」バッ
リアン「えっ」
ノルン「」パヒュンッ
リアン(ノルンさんは光魔法による光速移動で保健室から姿を消した)
リアン(後に残されたのは……)
特製チョコレート「」
リアン(私が纏う水のきぐるみを模した、華やかなデコレーションチョコレート……。すごく精巧で、かわいくて……。想いが込められているのを感じる……)
リアン(ノルンさん……ありがとう……。後で、お見舞いに行くね……)
◆
565 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/21(金) 00:29:59.61 ID:9QtgoCBg0
少し難航しているので本日はここまで……
566 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/21(金) 01:34:04.08 ID:WdHgEDELo
おつおつー
恋せよ乙女…!
ルウェリアさんいたらフォンダンショコラとか楽に作れそう
567 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/21(金) 07:28:02.06 ID:NVcxQ1pKO
乙
リエムアリムちゃ町では有名な双子扱いなのかな
568 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/22(土) 01:27:03.18 ID:I0XYtr1r0
ノルンさんは決して心が弱いわけではなくむしろ強い方なのですが、リアンさんが関わるとそのメンタルの強さを発揮できなくなってしまうようです
ルウェリアさんの魔法は汎用性が非常に高く、幅広い分野に応用できてとても便利だそうです
リエムちゃとアリムちゃは島内ではそこそこ認知されており、大抵の人は双子だと認識しています。しかし人形のように整った容姿や、なぜかアリムちゃだけが学校に通っていること、リエムちゃがリアンの姪っ子だとされていることなど、不可解な点も多いため、一部の人々は好奇の眼差しを向けている模様です
569 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/22(土) 01:27:30.11 ID:I0XYtr1r0
―放課後
リアン(ノルンさんの部屋に行ってみたけど、インターホンを押しても返事がなかった。体調が悪いらしいし、寝ているのかもしれない)
リアン(心配ではあるけれど……無理に押しかけるのは負担になりかねないし、お見舞いに持ってきたゼリー飲料やマナポーションなどはドアノブにかけておいた)
リアン(ノルンさんが、早く良くなりますように……)
◆
570 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/22(土) 01:28:34.02 ID:I0XYtr1r0
―リアンの部屋
ガチャッ
リアン「ただいま〜……ん?」
リアン(部屋に、布をかぶった物体がある。見た感じ私と同じくらいの高さだ)
リエム「おかえりなさいませ、リアンさま。本日はわたしたちから、リアンさまへ贈りたいものがあります」
リアン「えっ? 贈りたいものって、もしかして……」
アリム「今日が何の日か知ってるかしら? まあ見てもらった方が早いわね。それっ」バサッ
リアン(アリムちゃんが物体にかぶせられた布を掴み、一気に取り払う。そこにあったのは――)
等身大チョコリアン像「」ドンッ!!
リアン「え、え……」
リアン「えええええ!!!?!!?!!?」
リアン(チョコレートでできた、私にそっくりな等身大の像だった。ご丁寧に大きなクリアケースに入れられている……)
リエム「現在のリアンさまを忠実に再現した、等身大チョコレートリアンさまです」
アリム「まあ、その……。よ、よくできてるでしょ?」
リアン「う、うん……! どうやって作ったの!?」
アリム「……福引で巨大なチョコレートを当てたのよ。それを溶かして、成分を程よく調整して、三次元造形機能を使って再整形したの」
リエム「リアンさまの感覚に合わせて香りと味も最適なものに仕上げております」
リアン「すごい……! すごい……けど……!!」
リアン「どうやって食べれば良いの、これ……!!?」
リエム「……リアンさまのご心配はもっともです……。もちろん、方策はございます。――三次元造形機能、起動」ピコン
リアン(リエムちゃんの瞳が青色に光ると、チョコレートの像が――)
てのひらチョコリアン人形「」シュパパパパ
てのひらチョコリエム人形「」シュパパパパ
てのひらチョコアリム人形「」シュパパパパ
リアン(かわいらしくデフォルメされた、無数の小さなチョコレート人形になった……! 私だけでなく、リエムちゃんとアリムちゃんの人形もある……!!)
アリム「どう? これなら食べやすいでしょ?」
リアン「う、うん! すごい!」
リエム「クロリアさまの工房に保存されていた三次元造形機能のお陰です」
アリム「とは言え食べやすくなっただけで食べ切れる量ではないのよね……」
リアン「あ、それなら……みんなにお裾分けしても良いかな……? リエムちゃんとアリムちゃんが作ってくれたんだよーって」
リエム「もちろんです。わたしたちのリアンさまへの想いを、存分にご自慢なさってくださいませ」
アリム「じ、自慢とかはしなくていいけど……お裾分けは歓迎よ。わたしたちだけじゃ食べ切れないもの」
リアン「ありがとう! リエムちゃんとアリムちゃんのこと、みんなに自慢しちゃうね……!」
◆
571 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2023/07/22(土) 01:29:29.40 ID:I0XYtr1r0
本日も難航したためここまでとさせていただきます。あまり進まず申しわけありません
せっかくのチョコレートイベントなので、追加で3つ安価を募集します
↓1〜3 チョコレートイベント中の出来事
572 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/22(土) 01:30:54.15 ID:G3esTuf00
イエリアさまがフィーに作りたいって
573 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/22(土) 01:35:54.50 ID:6ZECwmOhO
フィーが色んな人からチョコ貰っててイエリアが拗ねる
574 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/07/22(土) 01:48:44.85 ID:I92mQXpFo
魔鍵様渾身のチョコがイエリア様に!
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クオリティの高いサービスを貴方に
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