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しずく「あああっ!!!!」
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/06/02(金) 01:46:18.47 ID:ZMsncJvSO
部室
しずく「あれ わたしが1番なんて珍しい」
しずく「これは普段とは違う何かが起こりそうな予感…!!!」
しずく「なんて」
しずく「ふう」
しずく「とりあえず皆さんが来るまでお茶でも飲んでよう」
カチャカチャ
しずく「えっと、わたしのマグカップは…」カチャカチャ
ドンッ
しずく「あっ…!」
ガチャアアアアアンッ!!!!!!!
しずく「侑先輩が大事にしてる、歩夢さんとのお揃いのマグカップを割ってしまいました!」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1685637978
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/06/02(金) 01:49:05.38 ID:4zq4o6PP0
恒例のクソスレ祭りかな
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/06/02(金) 01:54:43.48 ID:ZMsncJvSO
https://i.imgur.com/kVDPR8D.jpg
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/06/02(金) 01:56:16.83 ID:ZMsncJvSO
しずく「あ…ああ……」
しずく「ど、どうしよう……」
しずく「こ、このマグカップ……侑先輩のだ…」
しずく「歩夢さんのは花柄の色がピンクだったはず…黒の花は侑先輩だ……」
しずく「ほ、ほんとにどうしよう……!」
しずく「お、お揃いなんだって、2人とも嬉しそうに話してたのはまだ1週間前のこと……」
しずく「まだ部室で使い始めて1週間のマグカップを…わ、わたしが……」
しずく「ああああああああっ!!!!??!」
しずく「どうしようどうしようどうしよう!!!」
ガチャッ
しずく「!?」ビクッ
侑「おはよー あれ、しずくちゃんだけ?」
しずく「」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/06/02(金) 01:58:23.42 ID:ZMsncJvSO
しずく「ゆ、ゆゆ…侑先輩……」
侑「? どうしたの?」
しずく「あう……」
侑「具合悪いの?!大丈夫!?」
しずく「ち、違うんです…」
侑「え?」
しずく「ご、ごめんなさい……」
侑「え?なにが?」
しずく「侑先輩のマグカップ…落としちゃって…割っちゃって……わざとじゃないんです…本当にごめんなさい……」グスッ
侑「…」
しずく「うう…」
侑「…怪我はない?」
しずく「………え…?」
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/06/02(金) 02:00:17.57 ID:ZMsncJvSO
しずく「け、怪我はないですけど……」
侑「よかったぁ ライブも近いのに怪我したら大変だからねえ」
しずく「ゆ、侑先輩…?」
侑「どうかした?」
しずく「その…お、怒らないんですか……?」
侑「どうして?」
しずく「だ、だって…!わたしは侑先輩が大切にしてた…歩夢さんとのお揃いのマグカップを割っちゃったんですよ…っ!?」
侑「マグカップくらいで怒らないよ〜」
しずく「そんな…」
侑「別に隠そうとしてたわけでもなく、正直に言ってくれたんだし 誰だってマグカップとかお皿割っちゃった経験あるもんね」
しずく「侑先輩……っ…」
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/06/02(金) 02:02:18.94 ID:ZMsncJvSO
侑「ほら、マグカップはわたしが片しておくから、しずくちゃんは顔洗ってきなよ!」
しずく「で、ですが…」
侑「大丈夫大丈夫!」
しずく「は、はい…」
スタスタ
しずく「…」
しずく(侑先輩…本当に素敵な人だ…)
しずく(マグカップを割っちゃったわたしの心配をしてくれるなんて…)
しずく(逆にその優しさが辛いよ…)
しずく(…今度侑先輩のために何か日常で使える物を買って、改めて謝ろう…)
ジャバジャバ
しずく「…ふう」
しずく「…」
しずく「部室戻ろっと」スタスタ
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/06/02(金) 02:04:27.13 ID:ZMsncJvSO
しずく「…」
しずく(部室前に戻ってきたはいいけど、少し気まずいや…)
しずく(ちゃんと侑先輩の顔見れるかな……)
…っ……
しずく(…部室から何か聞こえる)ソッ
カチャッ
……ひぐっ…
しずく「………!?」
…ごめんね…っ…歩夢…
カチャカチャッ
しずく「」
部室から聞こえてきたのは、粉々になったマグカップを片付ける音と
侑先輩の泣く声だった
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/06/02(金) 02:07:55.64 ID:ZMsncJvSO
しずく(わたしは、かすみさんと璃奈さんが部室に来るまでずっと、部室の前で放心状態で立っていたらしい)
しずく(もう部室から泣く声は聞こえてこなかった)
しずく(わたしは罪悪感に苛まれながらも)
しずく(大丈夫だって言ってくれた侑先輩の)
しずく(…その言葉だけを頼りに、再び部室へと…入ることは出来なかった)
しずく「ごめん…もう少しだけここにいる…」
かすみさんと璃奈さんは、恐らく相当深刻な顔をしていたわたしから何かを察してくれて
何も言わずに部室へと入っていった
────────
かすみ「そういえば、歩夢先輩から聞きましたよ侑先輩〜!!」
侑「なにを?」
かすみ「先週からお2人が使い始めたマグカップって、小学校卒業の頃からずっと使ってるらしいじゃないですか〜!!」
しずく(…え?)
璃奈「そうなの? 璃奈ちゃんボード「びっくり」」
侑「ま、まあね〜…」
しずく(そんな…)
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/06/02(金) 02:12:41.38 ID:pRv4GI1vO
かすみ「でも、どうしてこの前買ったばっかりだ〜なんて言ったんですか?」
璃奈「確かに」
侑「ほら、昔から一緒に使ってるなんて言ったら、みんな気を使っちゃうでしょ?」
かすみ「そんなことまで考えてくれてたんですか!?」
侑「うん」
かすみ「さっすが侑先輩〜♡」ダキッ
侑「おっとっと」
璃奈「その優しさに痺れるし憧れる」
侑「あれ、ジョジョ?璃奈ちゃんわかってるね〜」
璃奈「侑さん、好き」
しずく「…っ……」
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/06/02(金) 02:14:49.35 ID:6nTFlglEO
璃奈「でも、本当によかったの?」
侑「なにが?」
璃奈「あのマグカップって、それだけ侑さんと歩夢さんの思い出が詰まってるってことでしょ?」
かすみ「言われてみればそうですね 家とかで使ってた方がよくないですか?」
侑「いや、ね 中学生の頃とか、ニジガク入ってすぐの時はそうしてたんだけど」
侑「同好会で活動始めてから、部室でマグカップ使う機会増えたでしょ?」
かすみ「そうですね 毎日お茶飲んでますし」
侑「逆に、家で使う機会が減っちゃったんだよね」
璃奈「だから部室で使うようにしたんだ」
侑「そうそう マグカップも沢山使ってもらえる方が嬉しいと思うし!」
かすみ「さすが侑先輩と歩夢先輩ですね」
しずく「…」
かすみ「あれ、でも今使ってるマグカップって、お揃いのマグカップじゃなくないです?」
侑「あー、気付いちゃったか〜」
しずく「っ…!」
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/06/02(金) 02:16:31.49 ID:6nTFlglEO
侑「実はね」
しずく(あはは…そんな大事なマグカップをわたしが割ったなんて聞いたら、かすみさんと璃奈さんはどう思うのかな…)
しずく(失望とか…されるのかな…)
侑「さっきお茶飲もうとして割っちゃったんだよね〜」
しずく「え…」
かすみ「えーー??!!」
璃奈「怪我しなかった?」
侑「怪我は大丈夫だよ ただ、マグカップはこの通り」スッ
かすみ「うわぁ…粉々だ…」
璃奈「さすがにこれは直しようがない」
侑「ね〜 わたしも、やっちゃった〜!って感じでさ〜」
しずく(違う違う違う…っ!マグカップを割ったのはわたしなのに…っ!!)
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/06/02(金) 02:18:13.56 ID:6nTFlglEO
かすみ「どうして割っちゃったんですか!?」
侑「それがさ〜 マグカップを取って1度洗ったんだよね それで水気を飛ばそうとブンブンしてたら滑って飛んでっちゃって」テヘ
しずく(違う…)
かすみ「侑先輩も結構ドジなんですね〜」
しずく(違う……)
璃奈「人がいなくてよかったかもしれない」
しずく(違う……っ!!)
侑「いやぁ、面目無い」
しずく(違うッ!!!!!侑先輩は何も悪くない…!!!!!)
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/06/02(金) 02:21:20.15 ID:6nTFlglEO
しずく(そう…侑先輩は悪くない)
しずく(悪いのは全部わたし…)
しずく(それなのに、侑先輩がドジだとか、割っちゃった時に人がいなくてよかったとか言われてる)
しずく(それは違う…割ったのはわたし)
しずく(侑先輩は何も悪くない)
しずく(侑先輩を悪く言わないで)
しずく(そう言いに行かなきゃいけないはずのに…)
しずく(手と足が震えて…動かなくて…)
しずく(何より、わたしが悪く言われるのが怖くて……)
しずく(部室に入ることが出来ないよ…っ)
しずく(わたしは…桜坂しずくは最低だ…っ!)
しずく(こんな時でも、侑先輩のことより自分のことを考えてる…!)
しずく(侑先輩が庇ってくれてるなら…わざわざわたしが割ったって言わなくても…)
しずく(そんなことを考えてる…っ!!!)
しずく(わたしは…わたしは…本当に最低だ……)ポロポロ
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/06/02(金) 02:24:18.55 ID:6nTFlglEO
かすみ「…歩夢先輩には話したんですか?」
侑「ううん、まだだよ 部室に来たら謝ろうと思ってる」
しずく(違う…謝らなきゃいけないのはわたしだ……)
璃奈「大変そう」
かすみ「ね 歩夢先輩のことだもん すごい怒ると思う」
侑「やっぱり2人もそう思う?」
かすみ「はい」
侑「実はね、部室でマグカップ使うの、歩夢はあまり乗り気ではなかったんだよね」
璃奈「そうなの?」
侑「うん 歩夢は2人だけの思い出にしたいってずっと言ってたから」
かすみ「歩夢先輩らしいですね」
侑「あと、例えば同好会の誰かが割っちゃったとしたら、怒りたくても怒れなくてどうすればいいのって」
しずく(っ……)
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2023/06/02(金) 02:25:47.10 ID:6nTFlglEO
かすみ「…歩夢先輩には話したんですか?」
侑「ううん、まだだよ 部室に来たら謝ろうと思ってる」
しずく(違う…謝らなきゃいけないのはわたしだ……)
璃奈「大変そう」
かすみ「ね 歩夢先輩のことだもん すごい怒ると思う」
侑「やっぱり2人もそう思う?」
かすみ「はい」
侑「実はね、部室でマグカップ使うの、歩夢はあまり乗り気ではなかったんだよね」
璃奈「そうなの?」
侑「うん 歩夢は2人だけの思い出にしたいってずっと言ってたから」
かすみ「歩夢先輩らしいですね」
侑「あと、例えば同好会の誰かが割っちゃったとしたら、怒りたくても怒れなくてどうすればいいのって」
しずく(っ……)
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