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【シャニマス×ダンガンロンパ】シャイニーダンガンロンパv3 空を知らぬヒナたちよ【安価進行】Part.1
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315 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/10(土) 21:49:20.49 ID:xRQ0DVdX0
真乃「で、でも……そんな、犯人を当てるなんて……今までに経験もないですし……」
甘奈「うん……どうやってやればいいのかサッパリだよ……」
モノクマ「うんうん、そういうだろうと思ってたよ。なんだってスマホを叩けば情報が得られるこの時代に、足で情報を稼ぐなんて経験もないでしょう!」
モノクマ「ならば! 指だけで情報を得られる機会をご用意いたしました!」
モノファニー「はい、モノクマファイルを用意したわ。一人一個あるから押さず慌てず受け取ってちょうだいね」
モノファニーは一人一人に一枚のタブレットを手渡していった。
指を画面に沿わせるとすぐに起動して、仰々しいフォントで情報が並んだ。
『被害者は【超研究生級のカリスマ】斑鳩ルカ。死亡推定時刻は午後9時半ごろ。死因となったのは腹部に深く突き刺さった包丁による臓物損傷および失血死。他に目立つ外傷はない』
モノタロウ「死体に触らなくてもいいように、オイラたちで検証した情報がまとめてあるんだよ!」
透「まあ、でも……見たまんま?」
甜花「あんまり、新しい情報はないかも……」
モノダム「……」
モノクマ「まあそれは始まりの証拠だからさ。冒険におけるひのきの棒、就活におけるリクルートシート!」
モノクマ「それを最初のステップにして捜査を進めてちょうだいね!」
(……捜査、か)
(本来なら犯人特定につながる証拠を探すのが目的なんだろうけど、私の場合は逆だな)
(私へと繋がりそうな証拠はいち早く私自身で見つけて、隠滅しないと……)
モノクマ「それじゃあ暫くしたらまたアナウンスをするので、それまで捜査頑張ってね〜!」
【ばーいくま〜〜〜〜〜!!!!!】
316 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/10(土) 21:51:19.82 ID:xRQ0DVdX0
モノクマたちが姿を消すと、私たちは互いに顔を見合わせた。
この中に犯人がいるという事実を受け止めるための時間もなく、学級裁判という未知に挑まねばならない。
これで不安にならないほうが無理な話だ。
愛依「これ、やんなきゃいけないん……だよね?」
円香「今回に限りは犯人の特定をせずとも、私たちが命を落とすことはなさそうですが」
夏葉「いえ……犯人はしっかりと見つけ出しましょう」
夏葉「私たちを欺き、裏切ろうとした人間の悪意に屈するわけにはいかないわ」
(……酷い言われようだな)
灯織「……実際、モノクマの言う通りだと思います」
灯織「今回のコロシアイはチュートリアル。クロにもシロにもリスクのない学級裁判……このシステムに慣れる上ではうってつけです」
灯織「今後のことを考えても、この学級裁判はしっかりと成功させておくべきだと思います」
恋鐘「ばってん、どがんすればよかやろ……?」
霧子「とにかく、捜査をしなくちゃいけないよね……このモノクマファイルだけじゃ、犯人はわからないから……」
樹里「だな……だとすると……二人組で行動するか?」
凛世「二人組、にございますか……?」
樹里「ああ、この中に犯人がいることは確かなんだ。だとしたら、その犯人は現場を荒らそうとするかもしれない」
(……)
透「それを防ぐための監視役ってわけか」
夏葉「ええ、そうしましょう」
317 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/10(土) 21:52:21.02 ID:xRQ0DVdX0
(困ったな……不審な行動をすると怪しまれちゃうかも)
(いや、大丈夫……証拠らしい証拠なんて残ってないはずなんだから)
灯織「……七草さん、わたしと一緒に捜査してもらってもいいですか?」
にちか「……! か、風野さん?」
灯織「特に……組む相手がいないので」
(ああ……私にもルカさんがいないから声をかけたのか)
(……まあ、いいか)
にちか「分かりました、よろしくお願いします」
(風野さんには悪いけど……あなたを騙すことができれば、勝利に一歩繋がる)
(……協力はできないからね)
【捜査開始】
318 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/10(土) 21:54:39.51 ID:xRQ0DVdX0
灯織「まずは改めてモノクマファイルの情報を確認しましょうか」
にちか「そうですね……」
『被害者は【超研究生級のカリスマ】斑鳩ルカ。死亡推定時刻は午後9時半ごろ。死因となったのは腹部に深く突き刺さった包丁による臓物損傷および失血死。他に目立つ外傷はない』
にちか「本当についさっきの出来事だったんですね」
灯織「はい。コロシアイの期限まで1時間を切ったタイミングであの奇妙な音楽が鳴り始めて……そこから30分程度あとの出来事だったみたいです」
にちか「そして死因はお腹に刺さった包丁……」
灯織「だいぶ深くまで刺さってますね……出血量も多そうですし……」
灯織「でも、死因的に即死ではなかったはずですね。刺されてからもしばらく動く余地はあったかもしれません」
にちか「……」
灯織「……七草さん?」
にちか「あ、いえ……なんでも」
(ルカさん……私が刺した後もしばらく意識はあったんだよね……)
(何、思ってたんだろ……)
コトダマゲット!【モノクマファイル1】
〔『被害者は【超研究生級のカリスマ】斑鳩ルカ。死亡推定時刻は午後9時半ごろ。死因となったのは腹部に深く突き刺さった包丁による臓物損傷および失血死。他に目立つ外傷はない』〕
319 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/10(土) 21:56:46.29 ID:xRQ0DVdX0
にちか「どうします? 捜査……何をすべきですかねー?」
灯織「そうですね……手前味噌ですが、まずはアリバイの確認から行うべきかと。犯行時刻にはいくつかのグループに分かれて行動していたと記憶しています」
灯織「現場の図書館の捜査はやっぱり最低限必要ですね。斑鳩さんの死体付近だけでなく、満遍なく行いたいです」
灯織「あとは……凶器の出どころの確認でしょうか? あの包丁……おそらく厨房にあったモノだとは思いますが」
(下手に目の前で隠蔽工作なんてするわけにはいかない……)
(私以外がどんな情報をつかんだのかをしっかりと把握して、対抗策を考えるんだ……!)
------------------------------------------------
1.死体周辺を調べる
2.夏葉に聞き込み
3.円香に聞き込み
4.甘奈に聞き込み
5.あさひに聞き込み
6.本棚を調べる
↓1
320 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/06/10(土) 21:58:39.58 ID:v1kxxmEu0
3
321 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/10(土) 22:02:29.07 ID:xRQ0DVdX0
3 選択
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【円香に聞き込み】
にちか「あの、樋口さん……私たちのアリバイについて風野さんに説明してあげてほしいんですけど」
灯織「七草さんと樋口さんは一緒に行動していらっしゃったんですか?」
円香「というより同じ場所に居合わせてた感じ。残り時間も僅かでやることもないし……最後の晩餐気分で食堂にいたの」
透「私と凛世ちゃん、霧子ちゃん、あと真乃ちゃんもいたよ」
にちか「ですです! 事件の時もだいたいずっと一緒でしたよね!」
円香「そうだね、にちかが一回トイレに離れたけど……それぐらいだし。それもそこまで長い時間じゃなかった気がする」
にちか「やっぱりタイムリミットが近くて緊張しちゃって……」
灯織「……なるほど」
透「他に目立った動きもなかったよね? 多分」
円香「だと思う。死体発見アナウンスが流れてからは食堂のメンツ全員揃って現場に行ったし」
灯織「ありがとうございます。整理できました」
322 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/10(土) 22:04:10.80 ID:xRQ0DVdX0
灯織「ちなみに、その最後の晩餐っていうのは何を召し上がっていたんですか?」
円香「忘れた」
灯織「え?」
にちか「なんか悪趣味な名前でしたよね……」
【おはっくま〜〜!!】
モノタロウ「『悪天候で孫が来れなかったこどもの日風ちらし寿司』だよ!」
灯織「えぇ……?」
モノスケ「椎茸の萎び具合がおばあの気落ち具合を巧みに表現しとるんやで! よう塩気の効いたちらしずしやったろ!」
モノタロウ「オイラたちが腕によりをかけて作ったんだ! ねえねえ、美味しかった? 美味しかった?」
円香「……とても、味わう余裕なんてない状況だった」
モノタロウ「しょんぼり……」
モノスケ「ぼりしょん……」
【ばーいくま〜〜!!】
にちか「……らしいです」
灯織「よくわかりました……」
コトダマゲット!【事件当時のアリバイ】
〔事件当時、コロシアイ参加者たちは三つのグループに分かれていた。
うち食堂で食事をしていたグループは真乃、霧子、凛世、透、円香、にちかの六人で9時前から全員が集まっていた。一度にちかがトイレに抜けた以外は事件まで全員同じ場所にとどまっていた。〕
------------------------------------------------
1.死体周辺を調べる
2.夏葉に聞き込み
3.甘奈に聞き込み
4.あさひに聞き込み
5.本棚を調べる
↓1
323 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/06/10(土) 22:06:50.44 ID:jB+opMRm0
2
324 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/10(土) 22:08:40.40 ID:xRQ0DVdX0
2 選択
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【夏葉に聞き込み】
にちか「あの、すみません……有栖川さん!」
夏葉「あら、どうしたの? 捜査は順調かしら」
灯織「いえ……まだおぼつかない事ばかりで」
にちか「事件当時のアリバイを聞きたいんですけど……モノクマに反抗を決めたグループって有栖川さんの他にはどなたがいたんですかね?」
夏葉「ええ、私、めぐる、恋鐘、樹里、愛依の五人ね。この五人で事件が起きた時も一緒に行動していたわ」
灯織「事件当時は……どこに?」
夏葉「この図書室の隣の【ゲームルーム】よ。あそこに武器を集めて決起集会をしていたの」
夏葉「確かあの音楽が鳴り始める少し前……8時半ぐらいから私は準備をし始めて」
夏葉「9時15分には他の四人も集まっていたはずよ」
灯織「事件が起きたより後に合流した方はいなかったんですね」
夏葉「ええ……そうなるわね」
325 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/10(土) 22:09:26.30 ID:xRQ0DVdX0
夏葉「……いや、ちょっと待ってちょうだい。途中で【愛依はしばらく抜けていたタイミングがあった】はず」
にちか「……! 愛依さんが?」
夏葉「そう、確かあさひを一人にしておくのは忍びないから探してくると言って……でも、結局戻ってきた時も一人だったわね。どうやら見つけられなかったみたい」
灯織「それ、いつ頃の話だったかは分かりますか?」
夏葉「ええ……多分9時20分すぎぐらいから15分前後よ」
(事件の発生時刻と重なってる……)
(これは利用できるかもしれないな)
コトダマアップデート!【事件当時のアリバイ】
〔事件当時、コロシアイ参加者たちは三つのグループに分かれていた。
うちモノクマへの抵抗を試みようとしていた武装グループはめぐる、恋鐘、夏葉、樹里、愛依の五人で9時15分には全員が地下のゲームルームに集まっていた。20分過ぎから愛依があさひを探しに15分前後離脱している
うち食堂で食事をしていたグループは真乃、霧子、凛世、透、円香、にちかの六人で9時前から全員が集まっていた。一度にちかがトイレに抜けた以外は事件まで全員同じ場所にとどまっていた。〕
------------------------------------------------
1.死体周辺を調べる
2.甘奈に聞き込み
3.あさひに聞き込み
4.本棚を調べる
↓1
326 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/06/10(土) 22:11:55.24 ID:jB+opMRm0
3
327 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/10(土) 22:13:31.42 ID:xRQ0DVdX0
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【あさひに聞き込み】
他の人たちより一際目立って捜査に熱中している様子の少女が一人。
手には何やらインスタントカメラのようなものが握られて、現場を歩き回っては写真の撮影を繰り返している。
それについて回る愛依さんはあたふたしてばかり。
にちか「あ、あの……芹沢さん、ちょっといい?」
あさひ「……」
愛依「あさひちゃん、あさひちゃん! なんかお話あるみたいだけど?!」
あさひ「……? なんっすか?」
この子には個人的に聞きたいことがある。
この子も風野さんたちと同様に事件当時に単独行動をしていた人間ではあるが、私たちはその姿を死体発見の直前に目撃している。
死体発見アナウンスが鳴る直前、ひょっこり近くの教室から姿を現した彼女のことが、妙に気に掛かっていた。
にちか「今さ、みんなにアリバイを聞いて回ってるんだけど……事件が起きた時、芹沢さんは何してた?」
あさひ「何してた……っすか?」
あさひ「……」
あさひ「何してたんっすかね……?」
灯織「え……?」
328 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/10(土) 22:15:55.36 ID:xRQ0DVdX0
あさひ「別に何かしようと思ってた訳じゃないんっすよ。ただ後1時間で時間切れだし、死んじゃうし……死んだ後ってどうなるのかなって考えてたんっすよ」
あさひ「だから、何にもしてないっす」
にちか「は、はぁ……」
愛依「ムツカシーこと考えてたんだね、あさひちゃん! ところで、それ……いつからどこで考えてた系?」
あさひ「えっと……あのうるさい音楽が流れてくるよりも前っすね。地下に降りる階段近くの教室で考えてたっす」
あさひ「しばらく考えてたら【廊下を夏葉さんたちが通って地下に行くのが見えた】っす」
愛依「え、そーなん? うちらの姿見てたカンジ?」
あさひ「そうっす。夏葉さん、樹里ちゃん、恋鐘ちゃん、めぐるちゃん、愛依ちゃんの姿は見たっすよ」
(モノクマと戦うことを選んだ人たちか……)
329 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/10(土) 22:17:03.99 ID:xRQ0DVdX0
あさひ「それも気になったから、そこからはずっと廊下を見てたっすよ」
にちか「え? ずっと? 死体発見まで?」
あさひ「はいっす。まあ途中よそ見したとかはあったかもしれないっすけど……基本はずっと見てたと思うっす」
あさひ「でも【そこから他に通った人はいなかった】っすね。地下に行く人も、地下から出てきた人もいないっす」
灯織「なるほど……そうなると地下に行けたのはその五人に限られるんだ」
これは相当強い目撃証言だな……
芹沢さんが教室にいたこと自体は食堂組が裏付けている事実でもあるし、妥当性が高い。
この情報がかなりネックになるのかも……!
コトダマアップデート!【事件当時のアリバイ】
〔事件当時、コロシアイ参加者たちは三つのグループに分かれていた。
うち食堂で食事をしていたグループは真乃、霧子、凛世、透、円香、にちかの六人で9時前から全員が集まっていた。一度にちかがトイレに抜けた以外は事件まで全員同じ場所にとどまっていた。
うちモノクマへの抵抗を試みようとしていた武装グループはめぐる、恋鐘、夏葉、樹里、愛依の五人で9時15分には全員が地下のゲームルームに集まっていた。20分過ぎから愛依があさひを探しに15分前後離脱している。
うち単独行動をしていたグループは灯織、甘奈、甜花、あさひの四人。あさひは地下に向かう階段近くの教室にそれぞれ事件当時も篭りっぱなしだった。〕
コトダマゲット!【あさひの証言】
〔あさひはコロシアイ促進BGMが流れ出す前から地下に向かう階段近くにおり、ずっと廊下の様子を見ていた。めぐる、恋鐘、夏葉、樹里、愛依が階段を降りていく他には廊下を行き来する人は目撃していないらしい〕
------------------------------------------------
1.死体周辺を調べる
2.甘奈に聞き込み
3.本棚を調べる
↓1
330 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/06/10(土) 22:18:21.34 ID:jB+opMRm0
2
331 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/10(土) 22:21:31.19 ID:xRQ0DVdX0
2 選択
------------------------------------------------
【甘奈に聞き込み】
灯織「えっと……大崎……さん、ちょっといいですか?」
甘奈「あっ……えっと、お姉ちゃんが甜花ちゃんで、甘奈が妹の甘奈だよ。下の名前で呼んでくれて大丈夫!」
灯織「あっ……ええ……」
甘奈「灯織ちゃん……?」
灯織「……あ、甘奈……さん、事件当時のアリバイをお聞きしても」
甘奈「もー、さん付なんていらないって! 甘奈で呼んでくれていいんだよ?」
(眩しい人だな……)
甜花「な、なーちゃん……」
甘奈「あっ、そうだ……アリバイだよね? うーん……でも事件の時って確か……」
甜花「甜花となーちゃんはずっと……【なーちゃんの部屋で一緒にいた】だけだから……」
にちか「寄宿舎の個室の中です?」
甜花「うん……朝から、殆ど出てない……」
にちか「うーん……二人でいた、ですか」
甘奈「甜花ちゃんはお部屋から全く出てないよ! 甘奈が証人になれるし……!」
甜花「な、なーちゃんも一歩も出てない……!」
332 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/10(土) 22:22:36.81 ID:xRQ0DVdX0
灯織「相互の証言があるならひとまず信用していいんですかね……?」
にちか「ですかねー……でも、姉妹だしなー、庇うとかあるかも……」
甘奈「そ、そんなんじゃないよ!」
(まあ、アリバイがあってもなくても……行き着くところは私が一番よく知ってるんだけどね)
にちか「そういえば、風野さんも事件当時のアリバイ聞いてもいいです?」
にちか「大崎さんたちと同じで、単独行動してたんですよね?」
灯織「あっ……はい……私はモノクマたちから身を隠そうと裏庭のマンホールの中にこもってました」
(何やってんだこの人……)
灯織「少しでも生き残れる可能性を増やそうとしてたんですが……梯子に捕まってる間に死体発見アナウンスが鳴って、慌てて駆けつけたんです」
にちか「まあ……アリバイはなしって事ですね」
灯織「う、うぅ……」
コトダマアップデート!【事件当時のアリバイ】
〔事件当時、コロシアイ参加者たちは三つのグループに分かれていた。
うち食堂で食事をしていたグループは真乃、霧子、凛世、透、円香、にちかの六人で9時前から全員が集まっていた。一度にちかがトイレに抜けた以外は事件まで全員同じ場所にとどまっていた。
うちモノクマへの抵抗を試みようとしていた武装グループはめぐる、恋鐘、夏葉、樹里、愛依の五人で9時15分には全員が地下のゲームルームに集まっていた。20分過ぎから愛依があさひを探しに15分前後離脱している。
うち単独行動をしていたグループは灯織、甘奈、甜花、あさひの四人。甘奈と甜花は甘奈の個室、灯織は裏庭のマンホールにそれぞれ事件当時も篭りっぱなしだった。あさひは地下に向かう階段近くの教室にそれぞれ事件当時も篭りっぱなしだった。〕
------------------------------------------------
1.死体周辺を調べる
2.本棚を調べる
↓1
333 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/06/10(土) 22:25:06.03 ID:jB+opMRm0
1
334 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/10(土) 22:29:29.64 ID:xRQ0DVdX0
少しキリが悪いですが、死体周辺を調べ始めると少し長くなるので本日はここまでで。
いよいよ事件発生までお話を進めることができました。
また明日、捜査パートの続きから再開いたします。
それではありがとうございました。またよろしくお願いします。
335 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 20:39:10.92 ID:j45polsJ0
1 選択
------------------------------------------------
【死体周辺を調べる】
……ルカさん。
最後に私が見た、殺す瞬間のあの時の姿のままに目の前に寝そべっている。
腹から漏れ出た血に頬をつけ、くの字に体を折り曲げている様子には、苦悶の言葉を用いざるを得ない。
灯織「相当……辛い思いをされたんでしょうね」
そうだと思う。
殴打や絞殺とは訳が違う。
体を刃が貫く痛みと、漏れ出る血液でどんどん体の循環が止まっていくその感覚を味わいながら死んでいく苦しみは想像を絶する。
それを与えたのは、私。
にちか「……」
灯織「あの、辛ければ私が代わりに調べます」
にちか「いや、大丈夫です……やります。私がやらなきゃ、ダメなんです」
灯織「七草さん……」
だからこそ、私は戦い抜かなくちゃいけない。
ルカさんの苦痛の先には、私を想う気持ちがあった。
私はなんとしてもそれに報いる義務があるんだ。
1.死体に刺さっている包丁を調べる
2.死体の持ち主を調べる
3.血痕を調べる
4.死体周辺の床を調べる
↓1
336 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/06/11(日) 21:03:18.97 ID:vUHoz5Q/0
1
337 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 21:06:36.37 ID:j45polsJ0
1 選択
------------------------------------------------
【包丁】
お腹に突き刺さっている包丁は、もともとルカさんが用意したものだ。
私に殺害を頼んできた時には、既に隠し部屋に置いてあった。
つまりは……【昨日の昼の間に】ルカさんが厨房から持ち出したものになるのだ。
灯織「確か、有栖川さんたちがモノクマと戦うために集めていた武器に包丁もありましたよね?」
にちか「ああ……そういえば……」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
透「こっち、モノクマの用意してるメニューもあるね。『悪天候で孫が来れなかったこどもの日風ちらし寿司』だってさ」
円香「悪趣味……なんでこんな日に気が沈んだ料理を口にしなきゃいけないの」
凛世「凛世で宜しければ、お作りいたします……」
円香「……いい、自分でやる」
霧子「あっ……でも、包丁がないみたい……」
透「そういや、戦う人たちが持ってったんだっけ」
円香「……はぁ」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
にちか「食堂から厨房が根こそぎ消えてましたねー」
灯織「犯人はその集めた包丁の中から凶器として用いたんでしょうか?」
にちか「……」
灯織「それとも、有栖川さんたちが集めるよりも先に包丁を持ち出していた……?」
(……これは私にとって不利な情報になり得るな)
(一度ちゃんと確認して、包丁がいつまで揃っていたのか把握している人間はいないか確かめておこう)
コトダマゲット!【凶器の包丁】
〔包丁は事件発生前日段階でルカが厨房から持ち出したもの〕
1.死体の持ち物を調べる
2.血痕を調べる
3.死体周辺の床を調べる
↓1
338 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/06/11(日) 21:07:40.32 ID:ENqFt7bS0
2
339 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 21:09:11.39 ID:j45polsJ0
2 選択
------------------------------------------------
【血痕】
図書室の床に滲み出ている血液はルカさんの命の証。
殺害した瞬間にはそれどころじゃなくて気づいていなかったけど、かなりの出血量だ。
灯織「……凄惨ですね」
にちか「……」
流石に言葉が出てこない。
自分がこれをやったんだと言うことを思うと膝から崩れ落ちそうだ。
灯織「血痕は死体周辺で固まっていますし、死体を引きずったり移動した痕跡はないですね」
そりゃそうだ。私はルカさんを刺してすぐに逃走したんだから、そんな証拠はあるはずがない。
灯織「……おや?」
にちか「ど、どうかしましたか?」
灯織「ああいえ……気にするほどでもないのかもしれないんですが、犯人が刺した時に飛沫が立ったんでしょうか? この辺り……少し散っているような……」
風野さんが指差したあたりを見てみると、確かに指摘通り血溜まりとは別に血が点々としている部分がある。
刺した後、ちゃんと見ずに逃げたのでその時に見逃してしまっていたんだろう。
にちか「た、多分それですね……犯人が刺した瞬間の飛沫じゃないですか?!」
灯織「だとしたら犯人は返り血を浴びたことになりそうですね……」
(……大丈夫だよね? 私の服に着いてたりしないよね?)
灯織「……」
大丈夫だ……特に私にとって不利になる証拠ではないはず。
一応、反論できるように記憶だけしておこうかな。
コトダマゲット!【血飛沫の血痕】
〔死体周辺の血溜まりとは別に、飛沫が散ったような血痕がある〕
1.死体の持ち物を調べる
2.死体周辺の床を調べる
↓1
340 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/06/11(日) 21:28:13.77 ID:Mi428K5P0
2
341 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 21:31:07.93 ID:j45polsJ0
2 選択
------------------------------------------------
【死体周辺の床】
ルカさんが身を埋めている床には随分と埃が溜まっている。
生きた状態で寝そべっていたら、多分にこれを吸い込んでしまうことだろう。きっと肺にも良くない。
……ルカさんは息をしていないのでどうということはないだろうけど。
灯織「やはり建造物というものは人が利用するか否かでだいぶん表情が変わりますね」
にちか「扉の開け閉めで起きる気流ってだけでも変わるって言いますもんね」
にちか「もう廃墟かってレベルの埃ですよ……」
そんなことをぶつくさ言いながらあたりの床を見ていると、あることに気づいた。
ルカさんの死体がもたれかかっている周辺はまだしも、その手前。ちょうど隠し通路があったあたりの床は……【埃が少ない】。
(……これ!)
私とルカさんが何度か隠し通路を使って出入りを繰り返したからだ。
その度にこの辺りの埃が浮き上がって、避けられてしまったんだ。
灯織「はぁ……今度掃除道具でも持ってきましょうか……」
この情報は黙っておこう……。
表に出すべきじゃない。
コトダマゲット!【床の埃】
〔図書室は利用者が少なかった影響で全体的に床に埃が溜まっている。その一方で、ルカとにちかが出入りを繰り返した隠し通路周辺の埃は少なくなってしまっている〕
------------------------------------------------
【最後の選択肢になったので自動進行します】
342 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 21:32:39.53 ID:j45polsJ0
------------------------------------------------
【死体の持ち物】
灯織「何か手掛かりになるようなものを持ってはいないでしょうか……」
そう言うと風野さんは徐にしゃがみ込み、ルカさんの懐を弄り始めた。
この人、人との距離感には慎重になるくせに、急に踏み込んだ真似をするところがあるな……
灯織「……あれ?」
にちか「何かありました?」
灯織「は、はい……何か紙を持っていたようで」
風野さんが私の前で広げた紙には既視感があった。
昨日隠し部屋でルカさんが得意げに見せていた、例の捏造の手紙だ。
『コロシアイを終わらせる手がかりを掴んだ
誰にも伝えずに図書室に来い』
灯織「これを見るに……斑鳩さんは何者かの呼び出しを受けていたようですね」
随分とお粗末な出来だと昨日も思ったけど、風野さんはまるで疑う様子もない。
そりゃそうか、こんな状況で出てくるものがまさか被害者本人の自作とは思うまい。
ここは乗っておくことにしよう。
にちか「あー! 道理で……! なんでルカさん図書室なんかに、って思ってたんですよ……!」
灯織「疑問が一つ解けましたね……この事件はどうやら計画的なものだったようです」
(よしよし……信じ込んでくれたみたいだ)
この手紙はルカさんが私のために残してくれた武器の一つ。
大切に使わないとね。
コトダマゲット!【ルカの持っていた手紙】
〔ルカが事件前に自作した手紙。ルカは事件当時、図書室に一人で来るように要求されていたことになっている。〕
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【最後の選択肢になったので自動進行します】
343 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 21:34:04.70 ID:j45polsJ0
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【本棚を調べる】
図書室なんだから当然ではあるんだけども、こう見上げるほどの高さのものが私たちを取り囲むように並んでいると流石に圧巻だ。
私みたいに活字が苦手な人間からすれば、ここにいるだけで息が詰まりそう。
灯織「現場で何か気になるものはないか一応一通り見ておきましょうか」
にちか「……! そ、そうですね」
まずいかも。
下手に調べさせて、風野さんが隠し部屋への入り口を見つけるようなことがあれば一気に私にとって不利になっちゃう。
ここは私が奥側の本棚を自主的に調べることでなんとかバレないように取り繕っておくべきだ。
にちか「私、死体に近い奥側の本棚を見てみますから……風野さんは正面入り口に近いところの本棚見てもらってもいいです?」
灯織「え? ああ、はい……わかりました」
とにかく近づけさせない、それが鉄則だ。
それから暫く各々が本棚を調べる時間があって……
肩を落とした様子で風野さんが戻ってきた。
344 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 21:35:14.77 ID:j45polsJ0
灯織「特に手掛かりになりそうなものはありませんでしたね……」
にちか「ですね……」
まあ、犯行外でもここの本棚は殆ど触ったことがない。
私に繋がるものなんて何も残っちゃいないだろう。
灯織「うーん……図書室の犯行に何か意味があるかと思ったんですが……」
にちか「……あれ?」
ただ、少しだけ私には【気になること】があった。
まあ別に何か変わったものがあるとか、誰かの私物があるとかそういう大きな手がかりではないし、さして大きな情報でもない。
私にとって不利に働くものでもないし共有しておこうかな。
にちか「あの……本棚の上に無数に積まれてる本。あれって誰かが整理してくれたんですかね」
灯織「え? ……言われてみれば、確かに」
初めの頃、この部屋に踏み入れた時、もっとこの部屋は雑然としていたはずだ。
棚の上に積み上がった本は今にも崩れ落ちそうなバランスで、いかにも放りましたと言わんばかりの置き方がしてあった。
それが今はしっかりと【角を揃えて積み上げられている】。
灯織「綺麗好きな方が整理してくださったとか……なんですかね?」
にちか「結構な大仕事っぽいですけどねー……」
……一体誰がやったんだろう。
コトダマゲット!【整理された本棚】
〔図書室の本棚の上の本はここ数日のうちに整理されたようだ。角を揃えて綺麗に積み上げられている〕
345 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 21:36:28.04 ID:j45polsJ0
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灯織「……一通り図書室で見るべきものは見ましたかね?」
にちか「そう……ですね」
ひとまず事件現場の全貌は見ることができた。
私が犯人だと直接的に繋がる証拠はなかったし、隠し通路の存在は隠し通すことができた。
今のところうまくやれている、と思う。
にちか「まだ時間はあるみたいですし、他のところも見てみます?」
灯織「そうですね……さて、どうするか……」
風野さんと一緒に次の目的地を考え始めた……次の瞬間。
「灯織〜〜〜〜!! 伏せんね〜〜〜〜!!」
灯織「え、ええ?!」
ガシャーン!
346 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 21:37:40.88 ID:j45polsJ0
突然絶叫が響いたかと思うと、鈍い音がして風野さんがその場に倒れ込む。
その額の上には……見慣れない飛行物体が降り立った。
恋鐘「あ、あちゃ〜……慣れん道具は捜査が難しかね〜……」
霧子「こ、恋鐘ちゃん……気をつけて……!」
灯織「い、痛た……な、なんなんですか……?」
にちか「これ、もしかして……【ドローン】です?」
4枚のプロペラでホバリング飛行しながら右往左往。
実際に機体を生で見るのは初めてだ。
恋鐘「ふふ〜ん、すごかやろ〜? 倉庫に誰も使っとらんのが眠っとったからうちが引っ張り出してきたばい!」
にちか「でも、急になんで……?」
霧子「あのね……この部屋はわたしたちよりも背の高い本棚がいっぱいあるでしょ……?」
霧子「それを全部調べて回るのは大変だから、【空中から写真を撮ろう】って恋鐘ちゃんが……」
恋鐘「これならわざわざ登らんでも棚ん上の状況がよう分かるばい!」
にちか「は、はぁ……」
(玩具を手にしてはしゃいでるようにしか見えないけど……)
347 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 21:38:40.85 ID:j45polsJ0
灯織「でも、そのドローンで撮ったデータはどうやって共有するんですか?」
恋鐘「ふぇ?」
灯織「そのドローンで撮影したとて、それを外部に持ち出す手段がなければ他の方には共有できませんよね?」
恋鐘「そいは勿論……」
恋鐘「…………」
恋鐘「……………………」
恋鐘「霧子〜! どげんしたらよかね〜〜〜?!」
霧子「え、えっと……」
348 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 21:39:40.28 ID:j45polsJ0
【おはっくま〜!】
モノファニー「話は聞かせてもらったわ!」
恋鐘「ど、どっから出てきたばい!」
モノファニー「乙女は神出鬼没なものなのよ! それよりも、そのドローンで撮影したデータを共有したいって話だったけど……」
モノファニー「アタイに任せてよ! ドローンの写真データを現像してあげちゃうわ!」
にちか「え、そんなことできるの?」
モノファニー「そのぐらいできて当然! アタイだってIT生まれのZ世代なのよ!」
霧子「わ……すごい、助かっちゃうな……」
モノファニー「それだから、撮影が終わったらアタイに声をかけてちょうだいね!」
ドローンによる現場の空撮写真か……
俯瞰的な視点で現場を見ることで何か新しい発見があるかもしれない。
うーん……大丈夫……だよね?
恋鐘「うちと霧子で頑張って写真ば用意するけん、他の捜査はみんなに任せるたい!」
霧子「お願いします……」
(本格的にこの人ははしゃいでるだけだな……)
349 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 21:45:54.20 ID:j45polsJ0
------------------------------------------------
にちか「あ、あの〜……ドローンとぶつかって、大丈夫です?」
灯織「あ、はい……すみません、気を遣っていただいて……」
にちか「うわ〜……なんか赤くなっちゃってますよ、痣とかにならなきゃいいですけど……」
にちか「こんなみんなてんやわんやのタイミングで慣れない道具持ち出して何考えてるんだろ……はぁ」
灯織「あ、あの……七草さん、私のことは大丈夫ですから、捜査を再開しましょう」
にちか「あ、はい……そうですね」
突然のハプニングで動転していたけど、今私は単身戦っている最中。
ちゃんと戦えるだけの武器をそろえておかなくちゃ。
真実を覆い隠すために必要なのは、真実までの道程のピースをちゃんと把握しておくこと。
把握したうえでそれを捻じ曲げることが、私にとって大きく勝利へとつながる。
そう考えると、行くべき場所は……事件当時、私たちがそれぞれ分かれていた場所である【ゲームルーム】と【食堂】になるだろう。
モノクマと戦うために有栖川さん達が結集していた【ゲームルーム】。
最後の晩餐として半ばあきらめ交じりに時間を過ごしていた【食堂】。
ここに、真実へのピースが眠っているはずだ。
私はそのピースを他の誰かが目覚めさせないように見張る役目があるんだ。
灯織「どこを調べに行きましょうか……?」
にちか「えっと、そうですね〜……」
1.ゲームルーム
2.食堂
↓1
350 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/06/11(日) 21:46:30.08 ID:ENqFt7bS0
2
351 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 21:49:56.27 ID:j45polsJ0
2 選択
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【食堂】
ルカさんの腹に突き刺さっていた凶器の包丁の出どころはここの厨房だ。
ルカさんが用意していた時点で、包丁は昨日の昼の間に持ち出されたものだと確定する。
ただ、そのことは伏せておくことで私にとっての武器になる。
変なことを口走らないように気をつけないと。
灯織「七草さんは事件当時はこちらに?」
にちか「ですです。他には櫻木さんと幽谷さん、杜野さん、樋口さんに浅倉さんがいましたんでお互いのアリバイは証言できると思いますよ!」
灯織「……」
(……ふぅ、本当のことを言うのでもなんだか緊張しちゃうな)
灯織「それでは食堂の捜査を開始しましょうか」
にちか「了解です!」
352 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 21:51:18.02 ID:j45polsJ0
------------------------------------------------
【食堂のルール】
食堂にはこれ見よがしに壁に取り付けられたプレートがある。
この食堂を利用する上での注意点がまとめられたものなんだけど、そこまで変わったことは書いてない。
灯織「電子生徒手帳に記載してある学校規則と変わりはないですね」
にちか「あー、この部分です? 食堂と体育館は夜時間の間は閉鎖されるってやつ」
灯織「はい。昨日の夜時間に飲み物を取りにきたんですが、扉が施錠されていて開かなかったのはこのルールのせいだったんですね」
(昨日……ルカさんと一緒に行動していた時に出会したあれか)
灯織「つまり、犯人は夜時間の間は凶器の包丁を調達することはできなかったんですね」
にちか「……そうなりますね」
(風野さん……どこまで考えてるんだろう)
(ゲームルームに武器として集められていた事実と合わせると調達できる時間は自ずと限られてくるけど……)
(それを断定できる証拠はないはずだし……)
(うぅ……なんだか綱渡りをしてる気分だよ)
コトダマゲット!【食堂の利用規則】
〔校則にも規定されている通り、食堂は夜時間の間は閉鎖され、入室ができなくなる〕
353 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 21:53:31.74 ID:j45polsJ0
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【厨房】
灯織「凶器の包丁の出所は間違いなくここですが……やっぱり、一本も残ってないですね」
にちか「モノクマと戦うためにかき集められた武器の一つですからねー」
確か……有栖川さんの話だと、包丁を持ち出したのは愛依さんだったはずだ。
愛依さんが包丁を集めた時に、一本少なくなっていることに気づいていたなら、それは私にとっての急所になりうる。
ここでハッキリさせておかないとダメだよね。
にちか「あの、愛依さん」
愛依「ん? にちかちゃん? どしたん? ……あー、あさひちゃん、そっちの方お鍋とかあるし危ないよ!」
にちか「今朝、有栖川さんの指揮のもとに武器を集めたじゃないですか。その時、愛依さんがこの厨房の武器を集めたって聞いたんですけど……」
愛依「あー! うんうん、そーだよ! いやー、もうめちゃくちゃにテンパってたからとりあえず片っ端から持って行って!」
愛依「食塩なんて使わない!って夏葉ちゃんに言われちゃったりして……」
にちか「あ、あはは……」
354 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 21:54:11.67 ID:j45polsJ0
灯織「今回の事件で使われた包丁も持って行ったんですよね?」
愛依「え? あー、そーだけど……え?! うち、疑われてる?!」
にちか「い、いえいえ! 事実の確認です。その時、包丁を何本持って行ったとかって覚えてます?」
愛依「え? えーっと……どうだったかな……」
にちか「……」
愛依「……」
愛依「……ごめん! 覚えてない! うち、もう必死だったから!」
(……!)
にちか「い、いえ! 大丈夫です! 無理言っちゃってこっちこそごめんなさい!」
愛依「アハハ〜、力になれなくてごめんね……」
(いや、力になれないなんてそんなことはない)
(愛依さんのおかげで……私の防衛は盤石の構えになったんだ)
(戦える……いける!)
コトダマアップデート!【凶器の包丁】
〔包丁は事件発生前日段階でルカが厨房から持ち出したもの。今朝モノクマへの対抗策として武器をかき集めた際、愛依が厨房の武器を集めたが、その際に包丁の数はちゃんと確認していない〕
355 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 21:55:38.66 ID:j45polsJ0
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灯織「この部屋で調べられるのはこれくらいでしょうか」
にちか「ですかね!」
(大丈夫……今の所こっちにも武器が揃ってきてる)
(学級裁判を戦える準備も進んでる)
灯織「まだ時間はあります、他のところを見に行きましょうか」
にちか「はい!」
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356 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 21:58:20.49 ID:j45polsJ0
武器の包丁を持ち出した人間についての記述が順番が前後した都合でちょっとおかしくなっていますね…
愛依が包丁を集めた話はこのレスの記述が初出です、すみません
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【ゲームルーム】
事件当時、迫り来るタイムリミットに向けてモノクマへの武力抵抗の準備を整えていたらしい現場には、
どこから集めたのか物騒なものばかりが山積みになっていた。
灯織「これは凄いですね……」
凛世「灯織さんににちかさん……お疲れ様でございます……」
にちか「お疲れ様ですー。捜査、進んでますかねー」
樹里「いや、アタシはそういうの苦手だからよ……とりあえず現場の保全に徹してるよ」
にちか「保全……?」
樹里「ほら、この【山積みの武器】。これが不当に持ち出されたりしないように見張ってんだ」
槍投げの槍に砲丸、金属バットや包丁……学園のあちこちからかき集めたであろう武器はかなりの数がある。
樹里「……しっかしこうしてみると壮観だな。事件が終わった後片付けるのが大変だぞ」
凛世「これを夏葉さん、お一人で……?」
樹里「ああいや、それぞれが分担して集めたんじゃなかったっけな」
樹里「夏葉とアタシが倉庫、めぐると恋鐘が才能研究教室、愛依が厨房に行ってたはずだ」
(愛依さんが……厨房に……?)
(だったらその時に包丁の数を確認した上で回収したかどうか、はっきりさせておく必要があるな……)
灯織「事件の時に、これを持ち出した方は?」
樹里「いや、いないな。断言できるぜ。武器を取り囲むようにして話し合いをしてたし、そんなおかしな行動をしてたら誰かが絶対に気づいた」
樹里「事件の時に武器をここから持ち出すのは確実に不可能だった」
(……流石に5人のお互いの監視を掻い潜るのは不可能だろう)
(ここに突き崩す隙はなさそうかな……)
コトダマゲット!【ゲームルームの武器】
〔タイムリミットが来た時にモノクマに抗うため、夏葉たちが学園中から集めた武器。ゲームルームに集められた後は、5人で見張るようにしており、武器を持ち出した人間はいなかったらしい〕
357 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 21:59:25.33 ID:j45polsJ0
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【凛世に聞き込み】
にちか「杜野さん、大丈夫……?」
凛世「ええ、はい……」
相当に堪えてる……事件の当事者じゃなくても、あんな死体を目にすればこんな反応になるのが当然だ。
杜野さんは華奢な体を震わせて、怯えた様子。
灯織「すみませんが、辛いところだとは思うけど話だけでも聞かせてもらえたら嬉しいです……」
凛世「でも、凛世は何も……」
にちか「まあ杜野さんは食堂組で、特に移動もしていないですからね……」
凛世「特に変わったものを目撃したとかも……」
凛世「あっ……」
樹里「どうした?! 何か気づいたことでもあるのか?!」
凛世「い、いえ……本当に些細なことなのですが……」
凛世「にちかさん……死体発見アナウンスが流れた後にご一緒して事件現場に向かいましたよね……?」
にちか「ええ、まあ……」
358 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 22:00:18.20 ID:j45polsJ0
凛世「その時に、ひょっこりあさひさんが教室から出てくるのを見たはずです……」
にちか「ああ、地下階段の手前の教室で……!」
樹里「地下階段手前の……教室……?!」
灯織「そ、そこに何があるんですか……?!」
凛世「凛世と樹里さんが、はじめに閉じ込められていた教室が……そこなのです……」
にちか「……え?」
樹里「ほら、この学園生活の始まりってロッカーに押し込められるところから始まっただろ? アタシと凛世はあの地下階段前の教室のロッカーに閉じ込められてたんだよ」
凛世「あの時は慌てに慌て……普段から携帯していたおしろいもロッカーの中で紛失してしまう始末……」
凛世「数日前なのに、なんだか懐かしく感じます……」
にちか「……」
にちか「え? 思い出したことって……これです?」
凛世「す、すみません……」
(まあ、別にどうでもいい話だったかな……)
灯織「……」
359 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 22:01:27.69 ID:j45polsJ0
------------------------------------------------
灯織「この部屋で調べられるのはこのぐらいでしょうか?」
にちか「ですかねー……他に目立つものもないですし」
灯織「でしたら、一応ではあるんですが奥の部屋も見てみてもいいですか? ゲームルームを通じてもう一つ行ける部屋があるんです」
(そういえば……AVルームがあるんだっけ)
にちか「奥の部屋に事件前後で行った人っているんです?」
樹里「いや、いなかったと思うけど……」
灯織「一応の確認ですから。図書室と同階の教室は少ないですし、調べておきたいんです」
樹里「ま、止めはしねーけどよ……」
風野さんがスタスタと奥の部屋に向かって行くのに、私もついて行った。
360 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 22:02:22.20 ID:j45polsJ0
------------------------------------------------
【AVルーム】
巨大なスクリーンを中心に大量のDVDが収められたラックが並ぶ。
学校でいえば視聴覚室ってやつになるんだろう。
設備が上等なので、私の学校よりはだいびランクの高そうな部屋だ。
にちか「ここが事件と何か関係があるんですかねー……?」
灯織「分かりません……が現場に近い部屋の一つなんですから、見落としはないか一応確認しておきましょうか」
にちか「はいー……」
361 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 22:03:31.74 ID:j45polsJ0
------------------------------------------------
【DVDラック】
私でも名前くらいは知っている名作が数多く並ぶDVDラック。全部見ていたらどれだけの時間がかかるんだろう。
にちか「……あれ?」
そんな中一つのDVDが目について思わず手に取った。タイトルからして、明らかに他の作品と雰囲気が違うDVD。
にちか「……」
パッケージには堂々と豊満な肉体の女性。
腰を煽情的にくねらせて、その脇にはピンクの大きな文字で惜しげもなく、下世話な言葉が並んでいる。
これは……そういうやつだ。
(見なかったことにしよう……)
触れてはいけないものに触れた後悔からため息をつきながらラックに戻しかけた時。
灯織「……七草さん? 何か証拠を見つけたんですか?」
にちか「えっ?」
灯織「今後ろに隠したそれ……なにか証拠なんじゃないですか?!」
にちか「い、いやいや! そんなんじゃないんで! まったく、まっったく!」
灯織「いえ、一人の目から見たら取るに足らない証拠でも、複数人で検討すれば新しい事実が見えてくるということもあります。私にも見せてください!」
にちか「いや、ちょ、ちょっと!」
急に強引に私の後ろに手を伸ばしてくる風野さんと、必死に争う私。
しばらくもみくちゃになった後、私の手からはDVDが剥ぎ取られ……
そのしばらく後には赤面して背を向け合う私たちの姿があった。
灯織「その……申し訳ありませんでした」
にちか「い、いや……こっちこそ紛らわしいことしてすみませんです」
灯織「……」
362 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 22:04:16.05 ID:j45polsJ0
------------------------------------------------
【裏口の扉】
にちか「そういえばこの部屋って出入り口は一つじゃないんですね」
灯織「そういえば廊下側からも見えてましたね。ちょうど図書室の裏口と向き合う形でAVルームの裏口も付いているみたいです」
にちか「……」
灯織「ゲームルームを通過せずとも、AVルームに侵入すること自体はできそうですね」
(それってつまり……ゲームルームにいた人たちに気づかれずに潜伏することもできたってことだよね)
(……この可能性は武器になる!)
灯織「七草さん?」
にちか「あ、いや! ちょっと考え事です! このことも覚えておきましょう!」
コトダマゲット!【AVルーム裏口の扉】
〔AVルームにはゲームルームを通過する入り口の他に廊下から直通で入る扉があった。図書室の裏口とちょうど向き合う形になっている〕
363 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 22:05:04.88 ID:j45polsJ0
------------------------------------------------
【モニター】
にちか「この部屋にもモニターがあるんですね。でっかいプロジェクターもあるんだし無用の長物って感じですけど」
灯織「学園中のどこにでもありますからね……例外はないんでしょう」
にちか「そういえば事件当時、このモニターからはあの音楽が流れてたんですよね」
灯織「ええ……はい! マンホールの中でぶら下がってた私でも聞こえるぐらい、爆音で」
にちか「コロシアイのタイムリミットまであと1時間、それを告知しコロシアイを促す音楽」
灯織「犯人はそれに急かされてことに及んでしまったのでしょうか……?」
(いや、そんなんじゃない)
(もっと前からルカさんは覚悟を決めていた……モノクマのそんな稚拙な策略に乗ったわけじゃないんだ)
コトダマゲット!【コロシアイ促進BGM】
〔コロシアイのタイムリミットまで1時間を切った午後9時から学園中に鳴り響いていた爆音の音楽と映像〕
364 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 22:06:07.85 ID:j45polsJ0
【キーンコーンカーンコーン……】
『わっしょーーーーーーーーい!』
『祭だ! 祭りの時間だーーーーーーーー!』
『クロとシロの運命を分ける学級裁判の時間だよーーーーーーー!』
『まあ、今回に限っては運命を分けることもないんだけど……クロからすれば脱出の大チャンス!』
『シロからすれば足を引っ張って惨めに転ばせる大チャンス!』
『足を引っ張り引っ張られの引っ張り祭りの開催だよー!』
『オマエラ、中庭奥の裁きの祠までブリバリマックスで集まれー!』
365 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 22:06:58.61 ID:j45polsJ0
灯織「どうやら……時間みたいですね」
ついに、きてしまった。
ルカさんから託されたものを背負い、他の人たちと真正面からぶつかり合う時が。
私以外の14人……これを騙し抜かないと、私はルカさんを裏切ることになる。
なんとしてもやり遂げるんだ、なんとしても勝ち抜くんだ!
にちか「行きましょう……風野さん、どうせもう逃げられないんだし」
灯織「はい……あの、七草さん」
にちか「……ん?」
灯織「頑張りましょうね……絶対、犯人を突き止めましょう」
(……)
にちか「当たり前じゃないですかー! 真実を掴み取ってみせますよー!」
灯織「……! はい!」
ああ、この胸の痛みをこれからどれほど味わうことになるんだろう。
366 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 22:08:17.22 ID:j45polsJ0
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【中庭 裁きの祠】
赤い重厚な扉を開けると、荘厳な雰囲気にそれをぶち壊すモノクマの彫像。
それを取り囲むようにして、他のみんなが待っていた。
真乃「ついに……始まってしまうんですね……」
めぐる「もう、ここまできたらやるしかないよ! 学級裁判を……戦うしかない!」
透「あー、トイレ行っとこうかな」
円香「ちょっと……済ましときなよ」
あさひ「ちょうど噴水があるっすよ」
愛依「ちょいちょいあさひちゃん?! それはダメだって!」
甘奈「……甘奈たちに犯人、見つけられるのかな」
甜花「なーちゃん……大丈夫。みんなが、ついてるから……!」
夏葉「ええ、絶対に突き止めてみせるわ。そうでければ、私たちは前に進むことができないもの」
樹里「ルカを殺した犯人……ぜってーに許せねー」
凛世「鼓動が早まってまいりました……」
みんな姿の見えない犯人に怯え、怒り、憎しみを向けている。
その矛先が私に向いた瞬間のことを思うと、足がすくんでしまいそうだ。
だけど……私こそ、怯むわけにはいかない。
頬をピシャリと打って気を引き締めた。
367 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 22:10:23.85 ID:j45polsJ0
灯織「そういえば月岡さん……ドローンでの撮影はうまく行ったんですか?」
恋鐘「あー……一応頑張って写真は全部撮ったとやけど、ばってん時間が来てしまったからモノファニーにデータを渡しとる段階ばい」
霧子「学級裁判の最中に現像が出来るようには頑張るって言ってくれてたよ……」
恋鐘「ごめん〜! 慣れん操作で思った以上に手こずったばい〜!」
灯織「ああ、いえ……大丈夫です」
(裁判の途中に証拠が増えるのか……)
(まあでも、写真は私に繋がる証拠にはなり得ないだろうし気にしなくても大丈夫かな)
368 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 22:11:13.40 ID:j45polsJ0
甘奈「呼び出されてから時間が経つけど……どうしたのかな? 学級裁判ってここでやるのかな……」
円香「裁判という感じの趣ではないですが……」
あさひ「……聞こえる」
愛依「あさひちゃん?」
あさひ「今度は下からっすよ!」
ゴゴゴゴ
芹沢さんが叫んでから間も無く、私たちでもわかるほどの轟音。それと一緒に訪れたのは地響き。
それをもたらしていたのは他でもない、あの不格好なモノクマの彫像。
彫像がその手に持っていた水瓶を粉砕したかと思うと、そのまま噴水の中に姿を埋め……
チーン!
やがて、噴水の一角が割れて、巨大な扉が姿を現した。
格子状の扉の向こうには金属製の箱の姿が見える。
人を乗せて、空間を上下する巨大な箱。
真乃「え、エレベーター……?」
甘奈「これに乗れってこと……?」
樹里「それ以外に選択肢はねーな……行くぞ!」
私たちはゾロゾロとエレベーターに乗り込んで行き、最後の一人が足を踏み入れた瞬間。
ガタン!
音を立ててエレベーターは下降を始めた。
369 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 22:12:36.45 ID:j45polsJ0
あさひ「わ! すごいすごい! どんどん降っていくっす!」
霧子「あさひちゃん……エレベーターの中で飛び跳ねると危ないよ……」
透「結構深くまで行くんだね。マントル?」
円香「深すぎ」
夏葉「みんな、気を引き締めて。ここから先はお遊びじゃない……私たちの中に潜むクロを見つけ出すための戦いなのよ」
にちか「……」
エレベーターが下っていく、その重力を感じながら、私はその下にあるもののことを考えていた。
もしも地獄というものが存在するのなら、きっとこのエレベーターよりももっともっと深いところ。
血の沼が煮え繰り返った地獄の中から、骸の手は今にも私の足の付け根を掴もうとしている。
ルカさんを殺すことで引き受けた罪の重みは少しでも気を強く持たないと、引き摺り込まれそうなほどに。
喉が渇く。心臓の鼓動が速くなる。
ここから先に待っているものの分からなさに、項垂れるほかなかった。
チーン!
そしてすぐにエレベーターは目的地に行き着いて。
370 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 22:13:55.79 ID:j45polsJ0
モノタロウ「チンポーン! キサマラ、地下学級裁判場にようこそー!」
モノスケ「ザコども、遅すぎや! 待ちくたびれてモノキッドの禁断症状が再発してもうたやないか!」
モノキッド「ハチミツ……持ってるんだろ……くれよ……」
モノファニー「やあねえ、ヨダレたらたらでだらしないったらありゃしない」
モノファニー「そうだ! お願いされていた写真の現像は今進行中だから今少し待ってちょうだいね!」
モノダム「……」
モノクマ「学級裁判はボクとモノクマーズも同席でその行く末を見守らせてもらうからね!」
モノクマ「さあさ、自分の名前が書かれた台の上に立って! 学級裁判を始めるよー!」
灯織「地下にこんな空間が……」
甜花「あ、あぅぅ……ちびりそう……」
透「さっきしてくればよかったのに」
甘奈「透ちゃん、間に合ったの?」
透「うぃー、あさひちゃんナイスアイデア」
樹里「やったのかよ?!」
透「冗談だって、今も我慢してる」
夏葉「……透と甜花のためにも早いところ勝負を終わらせましょうか」
371 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 22:15:30.61 ID:j45polsJ0
そして私たちは席についた。
円環を描くような配列の証言台では、お互いの顔がよく見える。見えてしまう。
私は今、どんな表情をしてるのかな。
平然を繕えているのかな。
ああ、怖い。
これから全員を騙し切って、この学園を脱出するんだ。
今から始まるのは一対十四の正々堂々のぶつかり合い。
私には一切の助けがないけど、相手には無数の協力がある。
私はそれを打ち砕く。
絆も、信頼も、可能性も、真実も。
全部この手で握り潰して、最後に開いた手のひらで掴み取るんだ。
372 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 22:16:45.80 ID:j45polsJ0
__________生還という勝利を。
373 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/11(日) 22:23:20.50 ID:j45polsJ0
捜査パートが終わったところで本日はここまで。
次回更新より学級裁判パートに移ります。
学級裁判の仕様は前作シリーズと基本同じです。
発言力がゼロになると報酬のモノクマメダルが半減してしまう仕様ですので、お気を付けください。
次回更新は6/13(火)21:00〜を予定しています。
本格的に安価やコンマを用いるようになりますので、是非ご参加のほどよろしくお願いします。
------------------------------------------------
【裁判前準備パート】
☆裁判を有利に進めるアイテムを獲得することができます
何か購入したいものがある場合は次回までにその旨を書き込んでください。
指定が多ければ多数決、特に購入指定が無ければ何も購入せず裁判を開始します。
≪消耗品≫
【ヒーリングタルト】…5枚
〔誰の口にも合いやすいマイルドな口当たりの優しい甘さ。裁判中に使用すると発言力を2回復できる〕
【ヒーリングフルーツタルト】…10枚
〔フルーツをトッピングして満足感アップ。裁判中に使用すると発言力を4回復できる〕
【プロデュース手帳】…15枚
〔これは彼と彼女たちが過ごしてきた美しき日々の証。誰よりも理解者たる彼は、いつだってそばで戦ってくれる。裁判中に使用するとノンストップ議論・偽証ミスディレクション・反論ショーダウンを無条件クリアする〕
≪希望のカケラで獲得できるスキル≫
【ノー・ライフ】希望のカケラ…15個
〔発言力の最大値が+2される〕
【私をときめかせて】希望のカケラ…20個
〔毎日の自由行動回数が2回から3回になる〕
【チョコ for Y♡U】希望のカケラ…15個
〔体力回復を行った際効果が増幅する(自動回復は除く)。〕
【UNCHARTE:D】希望のカケラ…15個
〔発掘イマジネーションの文字がある程度埋まった状態で始まるようになる〕
【浪漫キャメラ0号】希望のカケラ…20個
〔発言力の最大値が+3される〕
------------------------------------------------
‣にちかの現在の状況
【現在のモノクマメダル枚数…40枚】
【現在の希望のカケラ…19個】
374 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/13(火) 21:01:47.56 ID:iHCDccl10
特に裁判準備パートの指定はなしということで進めます
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【コトダマリスト】
‣【モノクマファイル1】
〔『被害者は【超研究生級のカリスマ】斑鳩ルカ。死亡推定時刻は午後9時半ごろ。死因となったのは腹部に深く突き刺さった包丁による臓物損傷および失血死。他に目立つ外傷はない』〕
‣【事件当時のアリバイ】
〔事件当時、コロシアイ参加者たちは三つのグループに分かれていた。
うち食堂で食事をしていたグループは真乃、霧子、凛世、透、円香、にちかの六人で9時前から全員が集まっていた。一度にちかがトイレに抜けた以外は事件まで全員同じ場所にとどまっていた。
うちモノクマへの抵抗を試みようとしていた武装グループはめぐる、恋鐘、夏葉、樹里、愛依の五人で9時15分には全員が地下のゲームルームに集まっていた。20分過ぎから愛依があさひを探しに15分前後離脱している。
うち単独行動をしていたグループは灯織、甘奈、甜花、あさひの四人。甘奈と甜花は甘奈の個室、灯織は裏庭のマンホールに、あさひは地下に向かう階段近くの教室にそれぞれ事件当時も篭りっぱなしだった。〕
‣【ルカの持っていた手紙】
〔ルカが事件前に自作した手紙。ルカは事件当時、図書室に一人で来るように要求されていたことになっている。〕
375 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/13(火) 21:02:33.71 ID:iHCDccl10
‣【血飛沫の血痕】
〔死体周辺の血溜まりとは別に、飛沫が散ったような血痕がある〕
‣【床の埃】
〔図書室は利用者が少なかった影響で全体的に床に埃が溜まっている。その一方で、ルカとにちかが出入りを繰り返した隠し通路周辺の埃は少なくなってしまっている〕
‣【あさひの証言】
〔あさひはコロシアイ促進BGMが流れ出す前から地下に向かう階段近くにおり、ずっと廊下の様子を見ていた。めぐる、恋鐘、夏葉、樹里、愛依が階段を降りていく他には廊下を行き来する人は目撃していないらしい〕
‣【整理された本棚】
〔図書室の本棚の上の本はここ数日のうちに整理されたようだ。角を揃えて綺麗に積み上げられている〕
‣【ゲームルームの武器】
〔タイムリミットが来た時にモノクマに抗うため、夏葉たちが学園中から集めた武器。ゲームルームに集められた後は、5人で見張るようにしており、武器を持ち出した人間はいなかったらしい〕
‣【AVルーム裏口の扉】
〔AVルームにはゲームルームを通過する入り口の他に廊下から直通で入る扉があった。図書室の裏口とちょうど向き合う形になっている〕
‣【コロシアイ促進BGM】
〔コロシアイのタイムリミットまで1時間を切った午後9時から学園中に鳴り響いていた爆音の音楽と映像〕
‣【食堂の利用規則】
〔校則にも規定されている通り、食堂は夜時間の間は閉鎖され、入室ができなくなる〕
‣【凶器の包丁】
〔包丁は事件発生前日段階でルカが厨房から持ち出したもの。今朝モノクマへの対抗策として武器をかき集めた際、愛依が厨房の武器を集めたが、その際に包丁の数はちゃんと確認していない〕
376 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/13(火) 21:03:57.65 ID:iHCDccl10
------------------------------------------------
【学級裁判 開廷!】
------------------------------------------------
377 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/13(火) 21:04:54.70 ID:iHCDccl10
モノクマ「これより学級裁判のルールの説明をいたします」
モノクマ「学級裁判では殺人の実行犯であるクロとそれ以外のシロとに分かれて、オマエラの中に潜むクロは誰か?を話し合ってもらいます」
モノクマ「無事クロの生徒を指摘できればクロだけがおしおき。もし間違った生徒をクロとしてしまった場合には……」
モノクマ「それ以外のシロ全員がおしおきになって、全員を欺いたクロはこの学園から卒業となります!」
モノクマ「まあ……今回の裁判にはおしおきがないんだけどさ。なーんでそんなこと言っちゃったかな……」
モノタロウ「お父ちゃん、後悔は何も生まないよ! 過去を振り返るなんてバカのすることだよ!」
モノクマ「いやさ……オマエラがコロシアイしてくれないからやむなく設けた条件だけどさ……ちょーっとやりすぎだよね……」
モノファニー「そんなことないわ! 学級裁判が必ずしもグロくある必要はないもの!」
モノクマ「はーあ……なんかこうパーっと盛り上がるようなこともないかね〜……」
モノキッド「それならモノダムをいじめるのはどうだ! 右乳首と左乳首を入れ替えてやりたいとずっと思ってたんだ!」
モノダム「……」
378 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/13(火) 21:05:40.59 ID:iHCDccl10
にちか「ねえ、いつまでそんなくっっだらない話してるの?」
夏葉「それよりも聞きたいことがあるわ。ルカの席に建てられたあれは……何かしら」
モノクマ「ああ、コロシアイで誰が死んだのか分からなくならないように、ボクが作っておいたんだよ」
モノクマ「オマエラの卒業文集からチョチョイと写真を拝借したんだ!」
円香「趣味が悪い……」
真乃「わたしたちで、クロを当てるための議論をしなくちゃいけないんですよね……」
めぐる「うーん、どこから話すのがいいかなー!」
凛世「定石はやはり、アリバイの精査からかと……」
愛依「子守唄……?」
樹里「それはララバイだ。アリバイってのは事件当時にどこで何をしていたかの証言だな」
樹里「ルカが刺された午後9時半前後。その間に犯行ができる人間がいたかどうか確かめよう」
(アリバイ……私は食堂で食事をしていたという確かなアリバイがある)
(女子トイレの隠し通路の存在が明らかにならない限り……このアリバイは崩れない!)
(議論を私に有利な方向に誘導するんだ!)
379 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/13(火) 21:07:37.75 ID:iHCDccl10
------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】
発言力:♡×5
集中力:☆×5
コトダマ
‣【モノクマファイル1】
‣【事件当時のアリバイ】
‣【凶器の包丁】
甘奈「それじゃあみんなのアリバイを確認してみよう☆」
霧子「事件が起きた時はいくつかのグループに分かれて行動してたよね……」
夏葉「コロシアイに屈することなく、モノクマと戦うことを決めたグループは」
夏葉「【午後9時15分】には全員がゲームルームに集まっていたわ」
夏葉「お互いを見張っていたし、反抗に及ぶことは不可能ね」
円香「特に示し合わせたわけでもないけど、食堂にもそれなりの人数がいました」
透「チーム最後の晩餐は……あの音楽が鳴り出すより前からいたっけ」
真乃「【午後9時】には全員が揃ってました……!」
凛世「反対に、アリバイがないのは……」
凛世「灯織さん、甘奈さん、甜花さん、あさひさんの四人……」
恋鐘「じゃあこの四人の中に【犯人がおる】とやね!」
恋鐘「グループでおったみんなは【犯行をする時間なんてなか】やもん!」
【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】
1.発言する(コトダマと撃ち込む先の発言を併せて指定安価)
2.集中力を使う(ロンパ候補の発言の数が減る)
↓1
380 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/06/13(火) 21:12:08.03 ID:0gQH2TA00
【事件当時のアリバイ】>【犯行をする時間なんてなか】
381 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/13(火) 21:14:20.72 ID:iHCDccl10
にちか「それは違くないですかー?」論破!
【BREAK!】
にちか「グループで集まっていたメンバーに反抗はできない……本当にそうですか?」
恋鐘「ふぇ? お互いの姿ば見とったら自由に動けんし、当たり前じゃなかね?」
にちか「本当に全員がずっと同じ場所にいたなら、ですけどね!」
にちか「愛依さんは【途中で抜けて、事件発生時刻よりも後に戻って来た】って聞きましたよ!」
愛依「え?! あ、あー……あさひちゃんを探しに行った時のことか!」
愛依「うん、9時20分ぐらいから15分ぐらい抜けてたけど……図書室には行ってない! 地上を探してたんだよ!」
樹里「ちょっと待てよ。それを言うならにちかもだろ」
樹里「食堂組の話だと、にちかも途中で女子トイレで抜けたって聞いた。その時に犯行に及んだんじゃねーのか?」
(……うっ)
382 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/13(火) 21:15:18.03 ID:iHCDccl10
円香「そうは思わないけど」
樹里「え?」
円香「にちかが行ったのは食堂の最寄りの女子トイレ。そこから現場の図書室まではかなり距離があるし……にちかはそんなに長い間抜けていたとも思わない」
霧子「うん……それよりも犯行現場が近い愛依ちゃんの方が気になるかな……」
夏葉「単純な距離で言えばそうなるわね……」
愛依「ちょいちょい、夏葉ちゃん?!」
夏葉「でも、そう簡単に決めていいものかしら。現場に残されていた【痕跡】も検討すべきよ」
灯織「痕跡、ですか?」
恋鐘「うんうん! 愛依をそう簡単には犯人にさせんけんね〜!」
383 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/13(火) 21:16:27.09 ID:iHCDccl10
------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】
発言力:♡×5
集中力:☆×5
コトダマ
‣【モノクマファイル1】
‣【ゲームルームの武器】
‣【ルカの持っていた手紙】
愛依「うちはあさひちゃんを探すために抜け出しただけだって!」
愛依「事件現場の【図書室には行ってない】!」
真乃「にちかちゃんもトイレで抜ける場面はありましたけど……」
真乃「犯行現場の図書室まではかなり距離があります……っ!」
恋鐘「ルカの殺害に使われた包丁は」
恋鐘「【食堂の厨房にあった】もの!」
恋鐘「やけん、凶器として使うことができたのも」
恋鐘「【食堂におったメンバーだけ】やろ!?」
恋鐘「愛依が犯人にはならんはずばい!」
【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】
1.発言する(コトダマと撃ち込む先の発言を併せて指定安価)
2.集中力を使う(ロンパ候補の発言の数が減る)
↓1
384 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/06/13(火) 21:26:25.33 ID:0gQH2TA00
【ゲームルームの武器】>【食堂におったメンバーだけ】
385 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/13(火) 21:28:01.39 ID:iHCDccl10
にちか「それは違くないですかー?」論破!
【BREAK!】
にちか「凶器の包丁は確かに厨房にあったものですけど……それが使えたのは食堂にいた人だけじゃないはず!」
にちか「むしろ食堂にいた人間には使えなかったはずですよ!」
恋鐘「な、なんね〜? 包丁は料理する時に使うもんやろ!?」
愛依「恋鐘ちゃん恋鐘ちゃん、包丁は【うちらが集めた武器の中に含まれてた】んよ」
樹里「ああ、学園内の武器を一通り集めてゲームルームに置いてたけど……そん時に包丁も回収してたはずだ」
にちか「確かに私は食堂から抜けた瞬間はありましたけど……その時に包丁を持って出るのは不可能なんですよ!」
めぐる「でも、ちょっと待ってよ! わたしたちは確かに武器を集めてたけど……集めた後はそれを取り囲むようなかたちで会議をしてたんだよ」
めぐる「そこから包丁を抜き取るような人がいたら絶対に誰かが気づいたはずだよね!」
夏葉「当然、そんな人物はいなかったわ。取り扱いには慎重に慎重を重ねていたし、見落としはないわ」
386 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/13(火) 21:28:49.54 ID:iHCDccl10
甜花「そ、それじゃあ犯人はいつ包丁を手に入れたんだろう……」
あさひ「まあ、夏葉ちゃんたちが武器を集め始めるより先に回収していたとしか思えないっすよね」
あさひ「愛依ちゃん、包丁を回収する時に何本あったかは覚えてないんっすよね?」
愛依「うん……ごめん、ちゃんと見とけばよかった」
真乃「しょうがないよ……こんな状況なんだもん……」
灯織「……ん? 夏葉さんが回収するよりも前?」
灯織「七草さん……昨日、夜時間に私と学校の外で会ってましたよね?」
にちか「え……まあ、そうですけど」
灯織「あの時……斑鳩さんもご一緒だったはずです」
凛世「事件の前夜にお二人で……?」
円香「まあ二人は何かと一緒のことも多かったし変ではないけど」
灯織「少しお聞かせ願えますか? 昨晩の出来事について……!」
387 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/13(火) 21:30:06.93 ID:iHCDccl10
------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】
発言力:♡×5
集中力:☆×5
コトダマ
‣【食堂の利用規則】
‣【事件当時のアリバイ】
‣【血飛沫の血痕】
灯織「昨日の夜時間に寄宿舎を出たところで」
灯織「私は斑鳩さんと七草さんに【会ってる】んです」
夏葉「犯人は私たちが武器を回収するより先に」
夏葉「食堂の包丁を【回収していた】はずなのよね」
めぐる「あー! それなら灯織とにちかがあったタイミングなら条件に合うね!」
めぐる「昨日の【夜時間】の間に包丁を調達しておいて」
めぐる「事件の時に持ち出したんだ!」
甘奈「一晩じっくり寝かせた武器で一突きにしたんだね!」
樹里「そんなハンバーグのタネみたいに?!」
【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】
1.発言する(コトダマと撃ち込む先の発言を併せて指定安価)
2.集中力を使う(ロンパ候補の発言の数が減る)
↓1
388 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/06/13(火) 21:33:26.78 ID:0gQH2TA00
【食堂の利用規則】>【夜時間】
389 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/13(火) 21:45:23.92 ID:iHCDccl10
にちか「それは違くないですかー?」論破!
【BREAK!】
にちか「ちょっと風野さん、しっかりしてくださいよ! 私と一緒に捜査をした時に確認したはずですよね!」
にちか「才囚学園の校則で【夜時間に食堂の侵入は禁止されてます】! 風野さんと会ってから包丁を持ち出すには不可能なんですよ!」
灯織「あ、いや……私はそのつもりじゃなくて……」
めぐる「ご、ごめんね……わたしがつい先走って話したせいで灯織が間違えちゃったみたいになっちゃった」
灯織「う、ううん……気にしないで」
(あれ……? なんか私が悪者みたいになってる……?)
灯織「私は純粋に、昨日の夜時間に七草さんと斑鳩さんが何をしていたのかが気になったんですが……」
灯織「私と別れてから校舎の中に入っていきましたよね?」
にちか「えっと……うん……」
モノファニー「キャー! 日が沈んでから女二人で人目を忍んで学校に行くなんて!」
モノキッド「ぐへへ……ハチミツの当てになりそうな話だぜ……蜜だけに……」
モノダム「……」
(これは……適当に言い訳しなくちゃダメだよね)
390 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/13(火) 21:46:24.31 ID:iHCDccl10
にちか「な、何も変わったことはしてないです。私と一緒に才能研究教室に行って……音楽を聴いてたんですよ」
にちか「ほら……私ってば腐っても超研究生級の音楽通なわけで……あの教室にいっぱいレコードがあるんですよ。ルカさんはそのおすすめを知りたいって!」
灯織「……」
(ど、どうだ……?)
灯織「なるほど……そうですか」
(凌いだ……かな)
透「けど、夜時間にいけなかったんだね。食堂」
透「あんま気にしてなかったし、今知ったわ」
霧子「そうなると……犯人が包丁を手に入れるタイミングはいつになるんだろう」
甜花「有栖川さんたちが今朝に武器を集めてて、夜時間は食堂にもいけないから……」
甘奈「昨日の日中になるのかな?」
めぐる「そんなの、誰でもできちゃうよー!」
(実際昨日の日中にルカさんが持ち出したわけだけど……)
(この状況、覆せば私にとってかなり有利なんじゃない……?)
(あの人は、ちゃんと包丁の残数を数えてなかったって言ってたし……今がそのチャンスかもしれない)
(やるぞ……どんな手段を用いても、議論の流れを掌握してみせるんだ!)
391 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/13(火) 21:48:13.62 ID:iHCDccl10
------------------------------------------------
【偽証ミスディレクション開始!】
発言力:♡×5
集中力:☆×5
コトダマ
‣【モノクマファイル1】
‣【食堂の利用規則】
‣【凶器の包丁】
樹里「ルカを刺した凶器の包丁は食堂の厨房から持ち出されたんだ」
甘奈「だけど、その入手の機会は限られてるんだよね!」
甜花「有栖川さんが武器を集めてる時に【食堂の包丁も回収された】から……」
甜花「それより前じゃないとおかしいよね……!」
真乃「でも、【夜時間に食堂に入ることはできない】し……」
真乃「もっと前になっちゃうんだよね……」
凛世「昨日の日中のいつか……」
凛世「そうなると最早【全員が包丁を持ち出すことが可能】になります……」
【嘘のコトダマで議論の流れを捻じ曲げろ!】
1.発言する(コトダマと撃ち込む先の発言を併せて指定安価)
2.集中力を使う(ロンパ候補の発言の数が減る)
↓1
392 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/06/13(火) 22:02:37.46 ID:0gQH2TA00
【凶器の包丁】>【食堂の包丁も回収された】
393 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/13(火) 22:05:31.16 ID:iHCDccl10
にちか「この嘘で議論の流れを変えてやる!」偽証!
【BREAK!】
にちか「いや……そうでもないですよ。犯人が凶器を持ち出すチャンスはかなり限られています」
めぐる「えっ?! そ、そうなの?!」
にちか「はい……昨日私は夜時間が来る前に小腹が空いたので、【食堂に一度入ってる】んですよ」
夏葉「なんですって……そんなの初耳だわ」
にちか「あはは……食い意地が張ってると思われたくなくて」
にちか「それで、夜時間の直前だったんですけど……その時は、【厨房の包丁が全部揃ってるのを目撃してる】んですよ」
あさひ「……! それ、本当っすか?」
にちか「うん、本当だよ。私はちょくちょく厨房を覗いてたから、本数が減ってたら気づいたはずなんだ」
(……)
凛世「包丁の本数に関して、他に証言はないですが……」
にちか「信じてください! ちゃんとこの二つの目で見ましたから!」
394 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/13(火) 22:07:17.35 ID:iHCDccl10
樹里「……」
にちか「……」
樹里「わかった、そこまで言うんだから本当なんだろ」
(……よし!)
愛依「にちかちゃん、ありがと〜! うち、ちゃんと見てなかったからすごい助かった……!」
(う……そんな笑顔を向けないでほしいな……)
甘奈「でも、これで犯人が包丁を持ち出すための時間がグッと絞れるね☆」
甘奈「今朝から、夏葉ちゃんが武器を集め出すまでの間だ!」
夏葉「……それなのだけど」
夏葉「そんな猶予があったとは到底思えないのよ。私たちは今日は一日戦いに備えようと決めていたから、朝のアナウンスの直後から行動を開始していたの」
めぐる「うん! おはようからすぐに集まって、武器をずっと集めてたんだ!」
夏葉「愛依も今朝は早かったわよね?」
愛依「うん……キンチョーしてたし朝のアナウンスより早くに起きてた」
愛依「うちも武器を集め出したのは、アナウンスの直後からだよ」
甘奈「あ、あれ……?」
(私の嘘で犯人が包丁を持ち出せたのは【今朝の間だけ】ということになった……)
(こうなったら……あの人に罪をなすりつけるルートで行くぞ!)
(胸が痛むけど……ここで引くわけにはいかない!)
395 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/13(火) 22:08:14.81 ID:iHCDccl10
------------------------------------------------
【ブレインドライブ開始!】
Q1.厨房の包丁はいつまで揃っていたことになっている?
a.昨日の夜時間より前 b.朝のアナウンス段階
Q2.犯人はいつ包丁を持ち出したと考えられる?
a.昨日の夜時間 b.朝のアナウンス直後 c.武器を集めていた時
Q3.厨房から包丁を持ち出したのは?
a.めぐる b.夏葉 c.恋鐘 d.愛依
【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】
↓1
396 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/06/13(火) 22:17:26.67 ID:0gQH2TA00
bcd
397 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/13(火) 22:21:39.35 ID:iHCDccl10
【bcd】
発言力:♡×5→♡×4
(いや、今の私の噓の証言によって包丁が揃っていた時間は書き換えられた……)
(他の人たちが私の証言を本当だと信じている間は、推理もそれに準拠させて考えないと……!)
------------------------------------------------
【ブレインドライブ開始!】
Q1.厨房の包丁はいつまで揃っていたことになっている?
a.昨日の夜時間より前 b.朝のアナウンス段階
Q2.犯人はいつ包丁を持ち出したと考えられる?
a.昨日の夜時間 b.朝のアナウンス直後 c.武器を集めていた時
Q3.厨房から包丁を持ち出したのは?
a.めぐる b.夏葉 c.恋鐘 d.愛依
【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】
↓1
398 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/06/13(火) 22:36:08.11 ID:0gQH2TA00
abd
399 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/13(火) 22:39:59.97 ID:iHCDccl10
【abd】
発言力:♡×4→♡×3
(いや……有栖川さん達が言っていた通り武器を集め始めたのは朝のアナウンスの直後だよね)
(だから、彼女たちの目を盗んで……ってのは多分難しかったはず)
(罪を擦り付ける標的はあの人に定めたんだ……だったら、包丁を持ち出すタイミングもおのずとあの時になる……!)
------------------------------------------------
【ブレインドライブ開始!】
Q1.厨房の包丁はいつまで揃っていたことになっている?
a.昨日の夜時間より前 b.朝のアナウンス段階
Q2.犯人はいつ包丁を持ち出したと考えられる?
a.昨日の夜時間 b.朝のアナウンス直後 c.武器を集めていた時
Q3.厨房から包丁を持ち出したのは?
a.めぐる b.夏葉 c.恋鐘 d.愛依
【正しい道筋を選んで推理を組み立てろ!】
↓1
400 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/06/13(火) 22:41:40.77 ID:0gQH2TA00
acd
401 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/13(火) 22:46:58.59 ID:iHCDccl10
少し早めですが正答が出たところで本日はここまで。
また明日の6/14(水)の21:00〜続きから再開予定です。よろしくお願いします。
それではお疲れさまでした。
402 :
少し早いですが再開します
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/14(水) 20:36:49.07 ID:9LACTD5S0
【acd】
にちか「推理はつながった!」
【COMPLETE!】
にちか「昨日の夜時間までは包丁は揃っていた、そして武器の調達は今朝のアナウンス直後から始まった」
にちか「そうなると……厨房の包丁を持ち出すタイミングは一つしかないです」
にちか「【武器の調達と同時】! 犯人は武器を集める時に、自分が凶器として使うための包丁も一本くすねてたんですよ!」
夏葉「な、なんですって?!」
めぐる「だ、大胆な犯人だね……」
霧子「でも、タイミングはその時しかないのかも……」
樹里「……ん? 厨房の武器を調達してたのって」
愛依「う、うち?!」
にちか「この中で凶器の包丁を持ち出すチャンスがあったのは【愛依さん】。あなたただ一人なんですよ」
にちか「集めた後の武器は5人の相互の監視のもとにあった。そこから抜き取るのも不可能ですからね!」
403 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/14(水) 20:38:24.20 ID:9LACTD5S0
あさひ「どうなんっすか? 愛依ちゃん」
愛依「い、いやいや……うちは……やってないって」
愛依「マジで! 全く身に覚えがない系!」
甜花「でも……包丁を用意できたのは、和泉さんしか……いない……よね……?」
愛依「で、でも……違うんだって! マジで知らない……!」
円香「よかったですね、犯人が特定できました」
透「おー、やればできるじゃん」
愛依「えっ……」
円香「あなたがどう言おうと、事実は事実ですから。にちかの証言がある限り、あなたしか包丁を持ち出せなかったのは確かでしょう?」
愛依「そ、それは……そーかも……だけど」
(……)
愛依「で、でも違うんだって! うちはやってない!」
夏葉「愛依、少し落ち着きなさい」
愛依「……!」
404 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/14(水) 20:42:40.73 ID:9LACTD5S0
夏葉「あなたが本当にクロでないというのなら、感情的に喚くのではなく、きちんと論理立てて反論をしてちょうだい」
愛依「ロンリ的に……?」
夏葉「いい? 学級裁判には私たち14人の命もかかっているの」
モノクマ「今回は違うけどね!」
夏葉「シロの人間が反論を満足にできず、それに周りが流されるようであれば、待っているのは破滅よ」
夏葉「ここにいる全員が、他の全員の命を預かっていると自覚して。そして……全力で向き合ってほしいの」
愛依「そんなん……言ったって」
夏葉「大丈夫、そのための手伝いなら私たちも頑張るわ」
愛依「夏葉ちゃん……!」
樹里「ああ、ここまで愛依が否定するんだ。きっと何か見落としがあるんじゃねーか?」
円香「……はぁ、楽に終わったと思ったのに」
あさひ「こんなすぐに終わっちゃうんじゃつまんないっすよ! もっといろいろ話したいっす!」
(ちっ……流石にこれだけじゃ押し切れないか……)
(でも、焦るな……今の所、こっちが優勢なんだ)
(欺き通す……そのファーストステップは確実に踏めてるぞ、七草にちか!)
405 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/14(水) 20:43:59.38 ID:9LACTD5S0
------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】
発言力:♡×3
集中力:☆×5
コトダマ
‣【事件当時のアリバイ】
‣【ルカの持っていた手紙】
‣【整理された本棚】
愛依「うちは犯人じゃないって!」
夏葉「愛依、論理的に反論するのよ」
夏葉「あなたが犯人じゃないと言う理由を話してちょうだい」
愛依「え、えっと……包丁を持ち出すタイミングは【武器の調達の時しかなかった】のかもしんないけど……」
愛依「うちは持ち出してない! 全部【ゲームルームに持ってった】よ!」
樹里「数を数えてはなかったから保証はできないんだよな……」
愛依「そ、それにうちはルカちゃんが図書室にいるのも【知らんかった】し!」
愛依「地下のゲームルームにいたのは夏葉ちゃんに呼ばれたからだよ!」
めぐる「モノクマと戦うって決めたメンバーはみんな夏葉さんに呼ばれて集まってたんだよ!」
あさひ「じゃあもしかすると夏葉さんが怪しいのかもしれないっすね」
夏葉「私には包丁を調達するタイミングが【ない】わ」
あさひ「あはは、冗談っすよ」
【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】
1.発言する(コトダマと撃ち込む先の発言を併せて指定安価)
2.集中力を使う(ロンパ候補の発言の数が減る)
↓1
406 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/06/14(水) 20:54:08.86 ID:/0C/TaCj0
【ルカの持っていた手紙】>【知らんかった】
407 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/14(水) 20:59:13.52 ID:9LACTD5S0
にちか「それは違くないですかー!?」論破!
【BREAK!】
にちか「ルカさんが図書室にいるのを知らなかった……本当にそうですか?」
愛依「え?!」
にちか「ルカさんの持ち物の中に気になる紙があったんですよ」
灯織「どうやら犯人がルカさんに宛てたもので……ルカさんは【一人で図書室に来るように呼び出しを受けていた】ようなんです」
樹里「お、おいそれマジか?!」
『コロシアイを終わらせる手がかりを掴んだ
誰にも伝えずに図書室に来い』
あさひ「なんで図書室なんかに行ったのかと思ってたっすけど……そういうことだったんっすね」
甜花「これなら、呼び出した人は図書室に斑鳩さんがいるって分かってたんだね……」
にちか「この手紙を出したのが愛依さんなら……」
愛依「いやいやいや! 違う、違うって!」
愛依「うち、こんな漢字いっぱいの手紙難しくてよく書かないし!」
真乃「こ、これ中学校レベルの漢字しかないような気がするけど……」
408 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/14(水) 21:00:10.00 ID:9LACTD5S0
樹里「愛依、何か他に反論する材料はないか?! 落ち着け、落ち着いて考えてみろ!」
愛依「え、えー……」
(ごめんなさい、愛依さん……私は手を抜くわけにはいかないんです……!)
霧子「……あれ?」
恋鐘「どがんしたと、霧子?」
霧子「えっと……ううん、なんでもない……」
夏葉「何か気になったことがあるのなら気にせず発言してちょうだい、霧子。ここは学級裁判、あらゆる可能性を精査する場所よ?」
霧子「あ……あのね……ルカさんのご遺体の状況を見て……ちょっと不思議に思ったことがあるんだけど……」
霧子「もしかすると……愛依ちゃんの容疑を晴らすことにも……つながるかも……」
愛依「え、そ、それマジなん?!」
(な、なんだって……?!)
樹里「霧子、頼む。その疑問……アタシたちにも聞かせてくれよ!」
霧子「う、うん……お話……させてもらうね……?」
(一体何が気になるっていうの……?)
(余計な発言を……なんとしても食い止めなくちゃ!)
409 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/14(水) 21:02:21.67 ID:9LACTD5S0
------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】
発言力:♡×3
集中力:☆×5
コトダマ
‣【モノクマファイル1】
‣【床の埃】
‣【凶器の包丁】
霧子「ルカさんのご遺体の状況を見て気になったことがあるんだ……」
愛依「霧子ちゃん、お願い!」
愛依「うちのヨーギを晴らして〜!」
霧子「あのね……ルカさんは【沢山の血】を流して死んじゃってるんだ……」
霧子「だけど、愛依ちゃんの服に【返り血がまるでついてない】んだ……」
円香「そんなの、着替えただけでは?」
夏葉「いえ、ゲームルームに集まった時に着替えを持ってきている様子はなかったわ」
霧子「あれだけ沢山の血を流しているルカさんを……」
霧子「返り血を浴びずに殺害するのは【不可能】なんじゃないかな……」
樹里「それじゃあ返り血を浴びてない愛依は無実だな!」
愛依「おっしゃ! 証明終了! E.T.C〜〜〜!!」
甜花「Q.E.D.……かな?」
【正しいコトダマで矛盾する発言を論破しろ!】
1.発言する(コトダマと撃ち込む先の発言を併せて指定安価)
2.集中力を使う(ロンパ候補の発言の数が減る)
↓1
410 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/06/14(水) 21:11:41.41 ID:/0C/TaCj0
【モノクマファイル1】>【不可能】
411 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/14(水) 21:14:15.19 ID:9LACTD5S0
にちか「それは違くないですかー?!」論破!
【BREAK!】
にちか「ルカさんの死体は大量の血を流してましたけど、返り血を浴びてないからって愛依さんがクロじゃない理由にはなり得ないと思います!」
霧子「え……」
にちか「モノクマファイルを見てください。ルカさんの死因は刺殺なんですよ? しかも、致命傷になった刺し傷は一箇所だけ」
にちか「【刺し殺すだけなら返り血を浴びるほうが難しい】んですよ!」
霧子「そ、そっか……ごめんなさい……間違えちゃったみたい……」
(……私の言ってることは正しいはずだ)
(実際、ルカさんを刺した時に血が吹き出すようなことはなかったし……返り血はほとんど浴びてない)
(あの場に広がってた血痕は、ルカさんが悶え苦しんで広がったものなんだ)
412 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/14(水) 21:16:40.11 ID:9LACTD5S0
愛依「う、うう……本当に、うちがやっちゃったんかな……」
樹里「お、おいおい……愛依はやってないんだろ?」
愛依「うん……ルカちゃんを殺しちゃったなんて……そんな記憶はないけど……」
愛依「これだけうちが犯人だって証拠が揃っちゃうと……うちが忘れちゃってるだけだったりして」
夏葉「冷静になりなさい、愛依。あなたがクロだという確定的な証拠は何もない」
夏葉「今は包丁を調達できたのは愛依だけという状況証拠だけなのよ」
(それも、私の嘘によって成り立っている脆弱なものだ)
めぐる「ねえ、本当に……包丁を手に入れるタイミングってわたしたちが武器を集め始める時しかなかったのかな?」
恋鐘「うちらは朝のアナウンスが聞こえてきてすぐにゲームルームに集まって、そのまま集めに行ったはずばい」
恋鐘「猶予はそうそうなかと思うばってん……」
あさひ「あれ? そうなんっすか?」
あさひ「わたしはてっきり朝のアナウンス直後って言うから本当に直後だと思ってたのに、結構時間が経ってからだったんっすね」
愛依「いやいや、ゆーて【ものの十数分】だと思うよ?」
あさひ「……? アナウンスが鳴る前から学校の中にいる人だったら、包丁を取って出るぐらいの時間は余裕であるっすよね?」
(え……!?)
413 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/14(水) 21:18:31.90 ID:9LACTD5S0
夏葉「……確かに、それぐらいの余裕はあったかもしれない」
にちか「ちょ、ちょっと待ってくださいよ! そんな急に本当は包丁を取れるだけの時間があったとか言われても」
樹里「さっき夏葉が言った通りだ! 学級裁判はどんなに些細な可能性でも、ちゃんと検討しなくちゃいけない!」
樹里「僅かにでも包丁を取れる時間があったのなら、それを検討するべきじゃねーのか!?」
愛依「み、みんな……」
(クソ……せっかく詰めかけたのに、余計なことを……)
(朝のアナウンス直後に回収したなんて、そんなの誰でもできるじゃん……!)
霧子「朝食堂に集まった時には既に大体武器は集め終わってたんだよね……?」
夏葉「ええ、そうね。ゲームルームにまとめて置いておいて、そこからは代わり代わりで武器の監視をしていたの」
甘奈「今朝最初に食堂にやってきたのは誰だったっけ?!」
甜花「お、覚えてない……」
円香「し、それが分かったところで意味はない」
透「まあ、だとしてもじゃん」
透「なんにせよ事件が起きた時に食堂にいたうちらは少なくともクロじゃないしさ」
透「モノクマコンバットか、ソロプレイのどっちかっしょ。クロは」
(そうだ……まだ焦らなくていい。私は食堂組でアリバイを確保してる限りは安全圏なんだ)
414 :
◆vqFdMa6h2.
[saga]:2023/06/14(水) 21:20:03.10 ID:9LACTD5S0
灯織「私は違います……マンホールの中にずっといたので……!」
甘奈「い、いやいや! 甘奈たちは違うよ?! ずっと甜花ちゃんと一緒だったし……」
あさひ「わたしも違うっすよ。教室でぼーっとしてたっす」
愛依「うち以外にも包丁を持ち出せたんでしょ?! じゃあヨーギシャはうちだけじゃない……!」
甘奈『甘奈たちはやってないよ!』
あさひ『わたしじゃないっす』
愛依『うち以外にも包丁は持ち出せたはずじゃん?!』
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
おっと、議論が過熱してお三方が思い思いにしゃべり始めてしまいましたね。
ここから先の議論は今までの議論とほんの少しだけ様相が変わります。
【パニック議論】では、発言しようという思いが先走るあまりに、ほかの方の発言をかき消してしまうような大音量での発言をなさる方が現れることがあります。
そんなときに必要になるのがサイレンサーでございます。
サイレンサーはコンマの値を参照し、それに応じて議論の流れを正してくれます。
スキルによってサイレンサーの性能は向上させることができますので、こちらもぜひご検討ください。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
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