花陽「これで一件落着だね」【ラブライブ】

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61 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:43:30.82 ID:D68TqliJ0

 
 
凛「うぇぇーん!」

真姫「いつまで泣いてるのよ」

凛「凛は三年生組にヤられたにゃあ……もうダメにゃあ……」

真姫「何されたのよ」

凛「正座させられて説教喰らった……」

花陽「午後の授業までに帰ってこれなかったね」

凛「あの三人のせいで、凛は補習決定だよ……」

花陽(原因は主に凛ちゃんだけどね)

凛「あと、ラーメンなんてなかった……」

花陽「あらら」
62 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:44:25.43 ID:D68TqliJ0
凛「くすん……」

真姫「もう泣き止みなさいよ」

凛「ラーメン……」

真姫「今度、ラーメン奢ってあげるから元気出しなさい」

凛「うん、分かった」

花陽「いい子、いい子」

凛「えへへ〜」

真姫「まっ、補習に関しては頑張りなさい」

凛「うん……」
63 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:45:05.96 ID:D68TqliJ0
凛「あっ、あそこにお地蔵さんがあるよ」

花陽「そうだね」

凛「ちょっと拝んでいっていいかな?」

真姫「別にいいわよ」
64 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:46:13.38 ID:D68TqliJ0
凛「お地蔵さん、どうか凛に酷いことをした希ちゃん、にこちゃん、絵里ちゃんを懲らしめて下さい!」

真姫「罰当りなお願いなんてやめなさいよ。お地蔵さんが可哀想でしょ」

凛「あと、お供え物は真姫ちゃんが持ってきますので」

真姫「はぁ?」

凛「どうか凛の願いを聞いて下さい!」

真姫「何言ってんのよ」

凛「真姫ちゃん。あとは任せた!」

タッタッタッタッタッ

花陽「あっ、凛ちゃん」

真姫「もぉ、勝手ね」

真姫(本当に……ね)
65 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:46:40.34 ID:D68TqliJ0

 
 
凛「よーしっ、部活頑張るにゃー!」

真姫「昨日はメソメソしてたのにね」

凛「昨日は昨日、今日は今日だよ」

真姫「切り替えが早いわね」

花陽「それが凛ちゃんのいいところだよ」

真姫「そうね」

ガラガラ

希「遅れてごめん!」

にこ「はぁはぁ、間に合ったわね」

絵里「はぁはぁ、なんとかね」
66 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:47:18.48 ID:D68TqliJ0
真姫「遅かったわね」

希「ちょっと進路相談でな」

にこ「思ったより時間かかったのよ」

花陽「あとは二年生組だけど」

絵里「穂乃果達は役員会あるから、練習は私達だけでやるわよ」

凛「はーい」

真姫「まぁ、急いで来たみたいだし、取り敢えず座って行きを整えたら?」

絵里「ええっ、それもそうね」

ガタッ

希「そうしよか」

にこ「はぁーあ」
67 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:47:46.47 ID:D68TqliJ0
 
 
 
ぷぅー

ぶぅー

ぶふぉー
 
 
 
68 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:48:13.42 ID:D68TqliJ0
凛「えっ?」

花陽「な、何?」

真姫「凄い音ね」

 
絵里「……」

希「……」

にこ「……」

 
凛「あー、椅子にクッションが敷かれてるよ」

花陽「これって踏んだら音が出るやつだよね」

真姫「そうね」

凛「オナラみたいな音だったね」

花陽「う、うん……」
69 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:49:04.83 ID:D68TqliJ0
凛「盛大な音だったにゃあ」

花陽「心臓に悪いよぉ」

真姫「てゆーか、これ誰の?」

凛「さぁ、凛のじゃ……」

絵里「凛!」

バンッ!

凛「!」

絵里「あなたでしょこれやったの!?」

凛「えぇー、違うよ!」

にこ「嘘言うんじゃないわよ!」

希「昨日のウチらへの仕返しやなぁ!」

凛「えぇー、無実だよぉ!」
70 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:49:49.78 ID:D68TqliJ0
希「とりあえず、向こうの部屋で話聞こか」

凛「凛やってないよ!」

にこ「あんた以外誰がやるって言うのよ!」

凛「ほんとだってばぁ!」

絵里「二人とも、私達は凛と話をするから、先に屋上行って練習しててね」

花陽「う、うん」

真姫「分かったわ」
71 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:50:38.26 ID:D68TqliJ0
凛「離せにゃー!」

にこ「じたばたするんじゃないわよ!」

希「取り調べにはカツ丼とラーメン、どっちがいい?」

凛「じゃあラーメン!」

絵里「そんなのあるわけないでしょーが!」

凛「にゃあああああ!!」

バタン

真姫「行きましょ」

花陽「う、うん」
72 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:51:11.92 ID:D68TqliJ0

 
 
♪▶〜

●REC

真姫「ほっ、はっ」

花陽「……」

真姫「ねぇ、ちゃんと録ってる?」

花陽「大丈夫だよ」

真姫「よっ、とっ」

花陽(凛ちゃん……大丈夫かなぁ)
73 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:52:00.76 ID:D68TqliJ0
♪■〜

真姫「どう?」

花陽「いいんじゃないかな」

真姫「ほんと?」

花陽「ほ、ほんとだよ」

真姫「ふーん」

花陽「それより、凛ちゃんのことだけど」

真姫「別に命奪うワケじゃないんだし、大丈夫でしょ」

花陽「そうだけど、なんであんなことしたんだろう」

真姫「さぁ、お地蔵さんのお願いが効いたんじゃないの?」
74 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:52:40.72 ID:D68TqliJ0
花陽「だけど、凛ちゃんがあんな回りくどいことするかなぁ」

真姫「凛は変なところで頭が回るから」

花陽「三人がクッション踏んだ時、驚いてたよね?」

真姫「誰だってあんな音が出たら驚くわよ」

花陽「そりゃそうだけ……あっ」

真姫「?」

花陽「あの時、確か真姫ちゃんもの凄く冷静だったよね?」

真姫「クールな真姫ちゃんだから当然でっしょー」

花陽「あれってもしかして、あそこにクッションがあるのを知ってたんじゃ」

真姫「だからって」

花陽「三人を椅子に座らせるよう誘導してたよね」

真姫「ぐうぜ」

花陽「最初から真姫ちゃんが仕組んだんじゃ!?」

真姫「いや、だから」

花陽「真姫ちゃん!」

真姫「……」

花陽「……」
75 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:53:24.97 ID:D68TqliJ0
 
 
 
真姫「そうよ。やったのは私よ」
 
 
 
76 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:54:50.64 ID:D68TqliJ0
花陽「真姫ちゃん!?」

真姫「だって、凛からあんだけボロクソに言われたのよ! 腹くらい立って当たり前なんだけど!」

花陽「だからって凛ちゃんに罪を被せなくても、真姫ちゃんが直接凛ちゃんを叱れば」

真姫「叱ったところで凛は反省すらしないと思うわよ」

花陽「凛ちゃんも流石には……」

真姫「私自身も凛にどう仕返ししようかと思案してたら、凛がお地蔵さんにあの三人への仕返しをお願いしてたから、それに便乗させて貰ったわ。私の叱りをあの三人に代行して貰ってね」

花陽(酷い)

真姫「朝練の後に昨日の帰りに買ったクッションを用意しておいて、あとは三人を座らせるだけ、まぁ一人が引っ掛かればいいくらいには思ってたら、まさか三人とも引っ掛かかるなんて傑作もいいとこだわ」

花陽「酷いよぉ!」
77 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:55:19.48 ID:D68TqliJ0
真姫「それに、私がやったとは誰も思わないだろうしね」

花陽「わ、私が証言するよ!」

真姫「なら私はすっとぼけるだけよ」

花陽「うぅ、ならば!」

真姫「花陽が証言してもあの三人からは凛を擁護したいとしか思われないだろうし、下手したら凛と共謀したと見なされるわよ」

花陽「くっ」

真姫「お互いの為、何も聞かなかったことにしましょう」

花陽「それじゃあ凛ちゃんが可哀想だよぉ」
78 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:56:09.15 ID:D68TqliJ0
真姫「昨日あんだけ怒られても今日にはピンピンしてたし、明日になれば元気な姿を見せるわよ」

花陽「でも!」

真姫「じゃあ、ちょっとトイレ行って来るわね」

花陽「逃げるの!?」

真姫「トイレ行くの! 漏れそうなの!!」

花陽「あっ、うん」

タッタッタッタッ

花陽「凛ちゃん……」

花陽(真姫ちゃんがやったことを証明させたいけどどうすれば……)

花陽「……」

花陽(考えなきゃ!)
79 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:56:53.31 ID:D68TqliJ0
花陽(何を言ったところで真姫ちゃんはしらを切るだろうし)

花陽「あー」

花陽(私が擁護すれば余計に怪しまれる)

花陽「うーん」

花陽(このままなかったことには)

花陽「……」

花陽(どうしたらいいのぉ!)
80 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:57:32.23 ID:D68TqliJ0
真姫「ふぃー」

花陽「おかえり」

真姫「すっきりしたわ」

花陽「そう」

真姫「ねぇ、花陽」

花陽「何?」

真姫「さっき撮影した私のダンスシーンのとこ、ちょっと確認したいことがあるから見せてくれない?」

花陽「う、うん。いい……」

花陽(あれ?)

花陽「ダンス、練習、撮影」

花陽(これって、もしかして)

真姫「早くしなさいよ」

花陽(いける……これ、いけるよ!)

真姫「ちょっと、私の話」

花陽「これだぁー!!!」

真姫「ヴェッ!!!!!!!」
81 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:58:11.74 ID:D68TqliJ0

 
 
凛「なんで凛達は部室にいるんだろうね」

真姫「花陽がいきなり、みんなを部室に集めてって言うから」

凛「かよちん、どうしたんだろうね」

真姫「それで、凛の方はいいの?」

凛「怒られたけど、なんとか許してもらったよ」

真姫「そっ、良かったわね」
82 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:58:45.76 ID:D68TqliJ0
希「それにしても花陽ちゃん、なんの用やろ」

にこ「てゆーか、部室の床に撒いてあるこの白い砂は何よ?」

凛「かよちんがせっせと撒いてたけど」

真姫「この砂。花陽の指示で私がホームセンターまで買いに行かされたんだけど、おかげで腰が痛いわ」

凛「ご苦労なことで」

絵里「シートの上に座ってるけど、砂利が混じってて足が痛いわね」

にこ「部室の真ん中にある椅子はなんなのよ」

希「それに、なんで凛ちゃんだけウチらとは別のポジションなん?」

凛「かよちんがここに座れって」

絵里「花陽は?」

凛「さぁ?」
83 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:59:11.36 ID:D68TqliJ0
真姫「まさか私達を放置して帰ったんじゃ……」

ガチャ

花陽「みんな、お待たせ」

凛「かよちん!」

にこ「どこ行ってたのよ!」

希「足痛くなって来たんやけど」

絵里「私は痺れて……」

花陽「静粛に、ここはお白洲だよ」

凛「はい?」
84 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 20:59:42.84 ID:D68TqliJ0
花陽「今、目の前にいる人達はお裁きを受ける人だよ」

にこ「はぁ?」

希「何言ってるん?」

絵里「お白洲って何?」

真姫「ちょっと、悪ふざけはやめなさいよ」

凛「かよちん足痛いから、その椅子に座らせて」

花陽「この椅子は奉行専用の椅子だからダメだよ」

真姫「奉行専用って何よ……」

花陽「ここでの私は奉行だから、これは私専用の椅子だよ」

真姫「意味分かんない……」
85 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:00:41.64 ID:D68TqliJ0
花陽「さてと、ここに集まってもらったのはある事件について吟味するものであり」

にこ「事件?」

花陽「その事件とは、さっきの部室でのクッションのことだよ」

絵里「何言ってるの花陽、その件は凛が犯人で」

花陽「絵里ちゃん。私は奉行だよ」

絵里「え、えぇ……」

希「なんかめんどくさそうやなぁ」
86 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:01:27.47 ID:D68TqliJ0
花陽「その事件について凛ちゃんは無実だと言い張ってるよね」

凛「凛は本当にやってないもん!」

花陽「仮にだけど、凛ちゃんがもしもやっていないと証明されたら、にこちゃん達三人は無実の人間に制裁を加えたことになるよ」

にこ「制裁って……」

絵里「叱りはしたけど」

希「別に危害とか加えたりしてないしなぁ」

真姫「……」

花陽「それでも、無実の人間を責め立てたってことに変わりはないよ」

凛「昨日はやり過ぎたかもってことで、ご飯大盛りのタダ券は貰ったよ」

花陽「あとでそれを奉行に提出するように」

凛「う、うん」
87 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:01:53.12 ID:D68TqliJ0
花陽「さて、あんまり時間もないし形式的なのは省略して結論から言うと、凛ちゃんは無罪である」

凛「!」

にこ「!」

希「!」

絵里「!」

真姫「……」

花陽「驚いてるようだね」

花陽(真姫ちゃんは下向いてるけど)
88 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:02:31.34 ID:D68TqliJ0
希「じゃあウチら、無実の凛ちゃんを……」

にこ「ど、どうすんのよ!?」

絵里「り、凛! ごめ……」

花陽「沙汰はまだだよ。それまで待ってね」

絵里「はい……」

花陽「凛ちゃんが無実であると同時に、凛ちゃんに事件の罪を被せた人間が存在する」

凛「酷いよぉ……」

にこ「誰よ、それ」

希「酷いことするなぁ」

絵里「許せないわね」

真姫「……」

花陽「私自信は犯人を知ってるけど、本人に名乗り出てもらうのが一番だと思うけどシラを切るって言うから……」
89 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:02:59.99 ID:D68TqliJ0
 
 
花陽「ねっ、真姫ちゃん」
 
 
90 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:03:44.18 ID:D68TqliJ0
にこ「!」

希「!」

絵里「!」

凛「真姫ちゃん!?」

真姫「……」

花陽「今日の部室での事件の犯人は真姫ちゃんだよ」

凛「どういうことなの!?」

真姫「し、知らないわよ! 花陽、適当なこと言わないで」

花陽「奉行は適当なこと言いません!」
91 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:04:30.23 ID:D68TqliJ0
希「真姫ちゃんがウチらと同じとこに座ってるのも」

にこ「罪人だってことなのね?」

真姫「な、何言ってるのよ!?」

凛「真姫ちゃん……」

真姫「花陽! 私が犯人だって言うのなら、ちゃんとした動かぬ証拠を見せなさいよね!」

花陽「証拠?」
92 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:05:53.37 ID:D68TqliJ0
真姫「私が犯人だという証拠をね」

希「やっぱ真姫ちゃんが犯人なん!?」

絵里「なんで!?」

真姫「だから……ほら早く出しなさいよ。出せないの? 出せるワケないわよね。私が自白したとかなんとかを証明出来る手段が」

凛「真姫ちゃんが犯人でも、凛は真姫ちゃんを嫌いにならないから……」

真姫「ありがと、ほらほらどーするのかしら?」
93 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:06:29.89 ID:D68TqliJ0
希「真姫ちゃん往生際が悪いよ」

にこ「あんたの口ぶりだと、どう見ても悪足掻きしてる犯人じゃないの!」

絵里「真姫、白状しなさい! 怒らないから!」

真姫「はぁ!?」

凛「凛も怒らないよ!」

真姫「ちゃんとした証拠がないのだから、犯人扱いしないで!」

にこ「あんた罪を逃れる気!?」

真姫「罪なんか犯してない!?」

花陽(うるさいなぁ)
94 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:07:26.10 ID:D68TqliJ0
真姫「ほら、ほら」

花陽「……よ」

真姫「頭の中はお米で一杯だから、まともに考えることが出来なくなったのね」

花陽「……いよ」

真姫「証拠がないのなら『ごめんなさい』の一言で許してあげるわよ」

花陽「……さいよ」

真姫「なんたって真姫ちゃんは寛大な心の持ち主なんだからね」

花陽「……るさいよ」

真姫「まっ、一週間くらい私のお世話係として……」
95 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:07:56.97 ID:D68TqliJ0
 
 
花陽「うるさいんだよ! このバカタレのトマト頭!!」
 
 
96 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:08:48.19 ID:D68TqliJ0
真姫「!?」

にこ「!」

希「!」

絵里「!」

凛「かよちんがキレた!?」

花陽「さっきからみんなギャーギャー、ギャーギャーとうるさいよ!」

絵里「ご、ごめんなさい……」

花陽「雰囲気作りでせっかくお白洲も作ったのに!」

希「これ雰囲気作りなんや……」

真姫「砂を運んだの私……」

花陽「うるさい!」

真姫「ヴェェ……」
97 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:09:45.00 ID:D68TqliJ0
花陽「証拠だ証拠だうるさいのなら、見せてあげるよ!」
 
 
花陽「真姫ちゃんが言い逃れ出来ない証拠……」
 
 
花陽「それはこれだよ!」
98 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:10:13.89 ID:D68TqliJ0
にこ「スマホ?」

真姫「それがなんなのよ」

花陽「みんな、目を見開いてよくご覧あれ!」

ポチッ

♪〜

希「真姫ちゃんが曲に合わせて踊ってるなぁ」

真姫「これが証拠って言うならバカバカしいわね」

花陽「ここじゃなくてもうちょい先だね」

スイーッ

花陽「この辺りかな」
99 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:11:04.41 ID:D68TqliJ0
花陽『だけど、凛ちゃんがあんな回りくどいことするかなぁ』

真姫『凛は変なところで頭が回るから』

 
希「二人の会話やな」

凛「なんかバカにされてないかにゃ?」

真姫「これがなんの……」

真姫(あっ)

花陽(真姫ちゃん気付いたね) 
100 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:12:42.76 ID:D68TqliJ0
花陽『あの時、確か真姫ちゃんもの凄く冷静だったよね?』

真姫『クールな真姫ちゃんだから当然でっしょー』

 
絵里「なんか言い争いを始めたわね」

真姫(ヤバい……)

 
花陽『あれってもしかして、あそこにクッションがあるのを知ってたんじゃ』

 
真姫(ヤバい!)

 
花陽『最初から真姫ちゃんが仕組んだんじゃ!?』

真姫『いや、だから』

花陽『真姫ちゃん!』

 
真姫「ダメッ!!」

 
真姫『そうよ。やったのは私よ』

 
真姫「ああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
101 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:13:25.61 ID:D68TqliJ0
花陽「録画を停止させてなかったのを思い出して良かったよ」

にこ「真犯人は真姫で確定ってことね」

真姫「あぁぁぁ……」

希「凛ちゃん……疑ってごめんな」

凛「大丈夫、気にしてないよ」

絵里「あとで、ラーメンとご飯の一杯無料券あげるわね」

凛「わーい!」

にこ「んで、あんたは何か言いたいことある?」

真姫「ヴェッ……ヴェッ……」

花陽「それじゃあ裁きについて話すね」
102 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:14:24.37 ID:D68TqliJ0
花陽「まず無実の凛ちゃんを執拗に責め立てた三年生」

にこ「責め立てたとか、そこまでやってないわよ」

花陽「にこちゃん。奉行とお白洲だよ」

にこ「はい……」

花陽「えっと、三年生組は一週間の部室掃除だよ」

希「軽い罪やけど」

にこ「練習で疲れた後だと余計に疲れそう……」

花陽「それと絵里ちゃんは、持ってるご飯の無料券を私に差し出すこと」

絵里「欲しいの? 別にいいけど」

花陽「ちなみにこれで罪が軽くなるワケでもなく、賄賂でもなんでもないことだけは言っておくね」

絵里「えぇ……」

希「悪いお奉行様や」

凛「かよちんは町娘より悪代官タイプだったかぁ」
103 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:15:17.25 ID:D68TqliJ0
花陽「次に真姫ちゃん」

真姫「はい……」

花陽「自分の罪を凛ちゃんに被せて自分は知らぬ存ぜぬを決め込み、あわよくば悪事を闇に葬り去ろうとしたこと不届き千万」

凛(かよちん難しい言葉知ってるなぁ)

花陽「よって一週間の部室の掃除および校内引き回しの刑、あとお米をバカにしたから一ヶ月の間トマト禁止!」

真姫「いや、トマト禁止だけは」

花陽「もう真姫ちゃんのお母さんには連絡済みだよ」

真姫「嘘でしょ……」

花陽「裁きは以上である……引っ立てぇい!!」
104 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:15:44.43 ID:D68TqliJ0
にこ「……」

希「……」

絵里「……」

凛「……」

真姫「……」

花陽「……」

にこ「ごめん。どうしたらいいの?」

花陽「凛ちゃん以外、部室の外で待っててくれるかな」
105 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:16:27.65 ID:D68TqliJ0
にこ「しょーがないわね」

絵里「じゃあ、行きましょうか」

希「真姫ちゃん、ちょっと向こうでお話しやね」

真姫「くっ、凛が悪いんだからね」

にこ「ほら行くわよ」

真姫「引っ張らないで!」

スタスタスタ

花陽「色々と慌ただしかったね」

凛「うん」
106 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:17:18.45 ID:D68TqliJ0
花陽「凛ちゃん」

凛「かよちん!」

花陽「良かったね。無実が証明されて」

凛「うん、良かった!」

花陽「ふふっ」

凛「真姫ちゃん……なんで凛を……やっぱり真姫ちゃんは」

花陽「そのことなんだけど、凛ちゃんにも原因があるよ」

凛「凛にも?」
107 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:18:14.34 ID:D68TqliJ0
花陽「ほら昨日、真姫ちゃんに対して悪徳医者とか凛の子分とか、それなりに貶したでしょ」

凛「貶した、のかな?」

花陽「凛ちゃんはそう思ってないにしても、真姫ちゃんは相当怒ってたと思うよ」

 
真姫『だって、凛からあんだけボロクソに言われたのよ! 腹くらい立って当たり前なんだけど!』
 
  
真姫『叱ったところで凛は反省すらしないと思うわよ』
 
 
花陽「ほらね」
108 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:18:47.82 ID:D68TqliJ0
凛「真姫ちゃんに悪いことしちゃった……」

花陽「凛ちゃんを目立たせるストーリーを考えるのはいいけど、それで割りを食う人のことも考えないとね」

凛「反省します……」

花陽「はい」

凛「真姫ちゃん、許してくれるかなぁ?」

花陽「大丈夫だと思うよ」

凛「だといいね」

花陽「そうだね」

凛「じゃあ、帰りにみんなでラーメン食べに行こっか」

花陽「ご飯の無料券もあるしね」

凛「よーっし、行っくにゃー」

花陽「ふふっ」

花陽(良かったね、凛ちゃん)

花陽「……」
109 : ◆cCdqIB5XEY [sagesaga]:2023/05/15(月) 21:19:15.24 ID:D68TqliJ0
 
 
花陽「これで一件落着だね」
 
 
 
おしまい
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/18(木) 02:30:55.58 ID:xLAvkdswo
まきちゃん
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