【艦これ】龍田「私とあの人と……高雄と愛宕、とその他」

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353 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/10(金) 23:44:24.43 ID:1m/FZhLk0

< 美味しいですけど絶対に管理には気を遣ってくださいね >







初月「ん? んん、んー……んんんんっ…………? 」

加賀「やはりまだ駄目でしたか」

赤城「……これ、たぶん普通の人間なら危ないですよ」

加賀「もう少し熟成させないといけないというのは知っていたのだけれど、耐えられませんでした」

赤城「まぁ、これはこれで味わったことの無い味ですが……気を付けてくださいね」

加賀「取り敢えず残りはもう一度時間を置いてから食べますね」

初月「…………口の中、気持ち悪いんだけど」

加賀「? ほら、注いであげる」

赤城「あ、私も」

加賀「どうぞ」

初月「んぐ、……ぅ…………あいつにだけは食べさせるなよ。
気分とかじゃなくてこれ本当に身体に悪いぞ絶対」
354 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/10(金) 23:48:19.13 ID:1m/FZhLk0

< 最近スーパーでモーツァルトとかティアマリアのパチモンみたいなのを発見した(飲んでない) >








加賀「まぁ、許してください。これも二ヶ月に一回は摂取しないと死ぬので」

初月「病人みたいだな。……カルーアにサラミは合わない」

加賀「焼酎も持ってきたわ」

初月「片手で焼酎瓶三本は持ってきた、なんて気軽に言うものじゃないと思うが」

加賀「気の所為よ」

赤城「気の所為ですね。……注ぎます? 」

初月「要らないよ……僕のグラスの残り、見えないの? 」
355 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/10(金) 23:49:34.58 ID:1m/FZhLk0

< 実際喉奥まで突っ込むの男の方が抵抗ある気はする >








雲龍「こう、頭に手を置いて、少し上を向いて」

葛城「あん? 」

雲龍「イラマとか良いと思うわ……できれば煙草でも吸っててくれればなお」

葛城「……まぁ、似合うは似合うかな。見た目は」

雲龍「煙草はヤった後だっていうなら空いた手で髪を掴んでくれると良いわね」

葛城「はいはい。……イメージとしてはやってそうだけどね。意外……でもないか」
356 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/10(金) 23:51:10.20 ID:1m/FZhLk0

< 春は時期の変動こそすれまだ保ってる気がしますが >







葛城「季節ちゃんもさぁ……段階を踏んでほしいよね、段階」

天城「まぁ……急激に暑くなったり寒くなったりは嫌、かな」

葛城「雲龍姉ぇくらいテンポとペースおかしいわ、季節ちゃん。特に最近は夏と冬」

天城「秋って近年影薄いですよね……ふぁ」
357 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/10(金) 23:52:01.87 ID:1m/FZhLk0

< 飲んだものはもう戻ってこないんです >







初月「あれ、なんだもう一本無くなったのか……おかしいな」

赤城「三人で飲んでいればこんなものでは」

初月「割に調子の良い僕がかなりハイペースめにお茶割りで三杯飲んでるけどそれで空くわけ無いだろう」

加賀「気の所為よ」

赤城「気の所為ですね」

初月「それでなんでも押し通せると思ったら……まぁ、実際に無くなってるんだが」
358 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/10(金) 23:53:36.17 ID:1m/FZhLk0

< 明日また会えるよ。体調は悪いかもしれないけれど >







Littorio「ふふ……pizza、食べません? 」

赤城「いただきます」

加賀「いただきます」

初月「ありがとう。……鯨肉でクラフトビール飲んだ後にミルク入れたカルーア飲んでた僕はどこ行ったんだろう……」
359 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/10(金) 23:54:52.39 ID:1m/FZhLk0

< トリック >







龍田「こう、こうやって、こう? 」

山城「割に格好良く見えるものね」

龍田「片手でマッチ点けられたらカッコいいだろうなぁ、とかいう気持ちで練習したらしいわ、あの人」

山城「馬鹿みたい……馬鹿だったわね」

龍田「そうねぇ……見様見真似の十本目でできたら微妙に不貞腐れてたわ」

山城「珍しくいいことしたわねあなた。……貸して」

龍田「うん? 」

山城「? ん……あぁ…………ほら」

龍田「……できたの? 」

山城「初めて」

龍田「うっそぉ……」
360 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/10(金) 23:55:28.87 ID:1m/FZhLk0

< 脈絡はとうに死んだ! >








初月「、と、思ったらいつの間にか燗酒飲んでるし……いや、別に悪いとは言ってない」

加賀「? 」

赤城「私が初月さんの向かいに座ってからもう二時間半くらい経ってますよ」

初月「マジか……そっか……あぁ……」

加賀「? 妙にダウナーですね」

赤城「そういう日なんじゃないですか。……サフランライスって」

加賀「ええ」

赤城「ターメリックだとかベニバナで偽サフランライスなとき結構ありますよね」

加賀「外でカレー店だとかスペイン料理店に入ったこと無いので分かりません」

赤城「インド料理店だと結構あるんですよ。……うん? 」

初月「なんでもない。…………もしかしてさっきのカレーを食べないと死ぬ、
のくだりから流れてきた話なのか……? 」
361 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/10(金) 23:56:08.77 ID:1m/FZhLk0

< 狐とか狸の類いだったのかもしれない >








赤城「で、カレー店といえば」

加賀「ええ」

赤城「いつだったか西の方で任務中にふらっと入ったお店のカレーが物凄く不味くて」

加賀「不味くつくるのが難しいカレーでお店を出すってある意味名店ですね」

赤城「珍しさでいえば。……何年か経って偶々近くを通ったら凄い行列だったんです」

加賀「それはまた……修行でもしてきたのでしょうか」

赤城「いえ、店員の人種からして変わってました。店名も内装も変わらないのに」

加賀「それはまた……不思議なこともあるものですね」
362 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/10(金) 23:57:14.74 ID:1m/FZhLk0

< 稀に良くある >








龍田「ふふ……飲みます? zubrovka」

加賀「飲みます」

初月「ズブ……なんだって? 」

龍田「zubrovka。ポーランドのウォッカ」

初月「ありがとう。…………んー……ん、名前が全く引っかからないのに味だけは記憶にある……おかしいな」

赤城「ここにいれば然程おかしくも。
……なんだか今日は時間がゆったりしていて暖かいですねぇ……」
363 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/10(金) 23:58:09.00 ID:1m/FZhLk0

< でもサシで飲んでるときくらい裏返しててほしいかなって >








加賀「そういえば江風のスマホって五月蝿いわよね。
いつでもピコンピコンいってる気がします」

龍田「あらぁ? 後輩いびり? 」

加賀「違います」

初月「というかピコンピコンって……二昔か三昔前のピコピコに通じるものがあるな」

加賀「音が鳴らなくてもしょっちゅう画面が明るくなるでしょう?
テーブルに置いてあってもマナーとして画面は見ないようにしているけれど」

初月「SNS系どころかメルマガとかお知らせの類い全部OKで通知有りにしてるんだよあいつ。
一晩放置してたら平気で百件くらい来てる」

加賀「ちゃんと目を通してるのかしら」

初月「そんなわけ。江風だぞ」

加賀「それもそうね」

赤城「いびってなくても陰口では……いえ、悪意は無いでしょうけど」
364 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/10(金) 23:59:03.27 ID:1m/FZhLk0

< 華麗なる転身() >








加賀「それで? 」

初月「まぁ……手に何かあると落ち着くんだ」

加賀「へぇ……」

初月「佳境に入ってもそんなところに気が散る辺りたぶん心の底では楽しんでいないんだろうな」

加賀「私もそれはそうね。結局一人でシても虚しいだけ」







龍田「お料理から戻ってきたら赤城さんが消えて加賀さんがセクハラしてる」

Littorio「おかえりなさい。……鰈って可愛いですよね、漢字」

龍田「そ、そう? 」
365 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/11(土) 00:00:24.36 ID:JQH4BegK0

< どれでもいいと思うよ、掛け値無しに >







加賀「ふむ、鰈のカルパッチョとはまた」

Littorio「これ、昼過ぎに獲ってきたやつですよね」

龍田「イヨちゃんが煮付け食べたいからって獲ってきたやつ、の余り」

初月「実は潜水艦組って色々と謳歌してるよな」

龍田「主にイヨちゃんくらいだと思うけど……そうねぇ」

Littorio「美味しければ別になんでも。…………祖国の味なのか、この国の味なのか、警備府の味なのか」
366 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/11(土) 00:02:12.77 ID:JQH4BegK0

< 胃薬不要というか寧ろ常に中身が無いとヤバい >







Littorio「しかも結局アイナメの方で満足してしまったという」

初月「美味いからな、仕方無い」

加賀「仕方無くなんかないわ。どちらも楽しまなくては」

龍田「体躯が小さい分容量少ないんですよ、あの子」

加賀「軟弱な胃腸ね」

初月「いっつも似たようなこと言う気がするな……加賀さんの胃腸は地獄か何かなのか? 」
367 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/11(土) 00:03:23.14 ID:JQH4BegK0

< 都合の良いときに捨てられるものを祖国とか故郷というのです >








蒼龍「空木ってアジサイ科なんだって」

飛龍「……お花とか樹木の話って誰かできるヒトいた? 」

時雨「さぁ」

あきつ丸「まずウツギというやつが分からん」

蒼龍「空木って別名ウノハナなんだよ」

鈴谷「あぁ、そういう……卯の花、というかおからって微妙に喉に張り付いて苦手」

Aquila「これはこれで飲みやすいですけどね〜、冷酒」

若葉「……イタリアン、とは? 」
368 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/11(土) 00:04:19.95 ID:JQH4BegK0

< 仕事中とかかな >







蒼龍「こんなものテーブルに並べてて人種とかどうでもいいでしょーよ」

時雨「おから、わさビーフ、チーズ、もやしのナムル……」

あきつ丸「極め付けに瓶ビール。……イタリアンがどうとかよりも女かどうかの方が問題なのでは? 」

若葉「? そうか? 」

Aquila「ふふ、楽しければなんでもいいんですよぉ〜♪ あははっ」

鈴谷「そだね。…………アキラさんに楽しくない日とかあるの? 」
369 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/11(土) 00:05:12.71 ID:JQH4BegK0

< あまりにも想像し易いとはいえ >








能代「この前龍田とか山城さんと飲んでてさ」

阿賀野「んー? 」

能代「今日こそはおしゃれ感ある物食べたり飲んだりしよう、ってなって」

阿賀野「意味無いことするの好きだねぇ」

能代「それがなんなのか考えるためにカシスオレンジでも飲みましょうって赤城さんが出てきたの、するっと、にゅるっと」

阿賀野「いつの間にか現れたりいなくなったりするもんね。飲食の話になると」

能代「ピッチャーで出てくるカシスオレンジに目を疑ったよ能代。ついでに赤城さんの頭も」

阿賀野「んふっ、ぁ、は、ふふ……」
370 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/11(土) 00:05:56.82 ID:JQH4BegK0

< 好きなものを好きだと言える乙女ということで >








秋雲「はーい、秋雲さんが新しいつまみのお知らせー」

蒼龍「べったら漬けってあなた……」

飛龍「乙女感全力でぶん投げてるね」

秋雲「何? 秋雲さん今最高に気分良いからつくれるものならつくってくるよ? 」

鈴谷「じゃあ、カレースープ! もう身体あったかくして寝る! 」

秋雲「はいはーい」

時雨「乙女感? 」

あきつ丸「……言うな」
371 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/11(土) 00:06:44.60 ID:JQH4BegK0

< こうして夜は朝になるのです >








龍田「深淵なる? 問いらしいから持ってきたわ」

加賀「ウインナー? 」

龍田「ええ。ボイルか焼きかとかだと本気で揉めるそうなので粒マスタードかケチャップどちらが美味しいか、焼きで」

初月「それもどうせ永遠に勝負付かないだろ……マスタード」

加賀「マスタード」

Littorio「マスタード」

龍田「あら一致」

加賀「あなたは? 」

龍田「ケチャップ」

加賀「よし、食べて意見を交わせるわね」

龍田「別に普通に食べれば……はいはい」
372 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2023/11/11(土) 00:07:27.78 ID:JQH4BegK0

最近本気でIDというか回線が安定しないんですけどなんなんですかね……

ありがとうございました

373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/11(土) 00:29:57.74 ID:IXtUL7NK0
374 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/11(土) 23:04:13.18 ID:+zNBMtCy0

< 尊厳? >








提督「この前仕事でクッソ疲れて早寝して日付回る前に起きてさ」

高雄「ええ」

提督「ソーセージでも食べるかな? いやいや、竹輪もいいなぁ、ってキッチン行ったのね」

高雄「はい」

提督「阿賀野に会ってさ、これ、余ってるから食べて……って袋ごと渡されたの。
なんか食べたいけど焼く気力も無いとか言われて」

高雄「はぁ」

提督「ポークビッツ渡されたときの男の感想って割と複雑なんだ」

高雄「???? 何の、お話? 」
375 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/11(土) 23:05:02.66 ID:+zNBMtCy0

< 結局酔ってても眠気強くても似たような >








提督「つまみの話、かな。たぶん」

高雄「はぁ。……結局どうしたの? 」

提督「テキトーに油敷いてテキトーにそれ焼いてちょっっっっとだけ白だし撒いて混ぜてケチャップかけたよ」

高雄「旨味だけは楽しめそうですね。…………それだけな気もしますけど」
376 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/11(土) 23:07:34.20 ID:+zNBMtCy0

< どうにもこうにも会ってみないことには? >







提督「なんかあっちでも初雪来たみたいだわ」

愛宕「ふぅん……遅め? 」

提督「遅め。クッソ寒いみたいな話をストーブの画像とともにされた」

愛宕「実にあなたの家族らしいわね。……お義母様よね? 」

提督「うん。…………美人だし性格良いってのは俺の言葉だぞ。
これ一人息子の言葉だからな、間に受けるんじゃないぞ。信じてほしいけど信じない方がいいと思う」

愛宕「え、ええ……」
377 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/11(土) 23:10:32.27 ID:+zNBMtCy0

< 現地組としては本当にザワザワする >







江風「レースの経過は兎も角結果は割と馬鹿当たりしたじゃンか、道営記念」

提督「え? あぁ」

江風「現金を使う機会が滅多に無い上に自販機に万券入ンねぇじゃン」

提督「そっすね。ATMなり銀行なり寄ってくればよかったか」

江風「や、別にその辺はまぁ。…………財布が、厚い。なンだ江風金持ちか? 」

提督「たぶん今だけは。……………………人間より馬に冥福祈るってのもどうかと思うな。なぁ、俺くん? 」
378 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2023/11/11(土) 23:13:48.01 ID:+zNBMtCy0

< 1111 >







雲龍「満を持して」

提督「うん」

雲龍「私を食べなさい。……ポッキー、いる? 」

提督「それが建前だろうが……くれないとかそれはそれでおかしくない? 」
379 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/11(土) 23:14:32.82 ID:+zNBMtCy0

チンアナゴの日だったりきりたんぽの日だったりした気はします

ありがとうございました
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/11(土) 23:47:43.34 ID:IXtUL7NK0
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/12(日) 17:15:51.92 ID:mhNx/j43o
お疲れさまです
382 : ◆5z7C0EoTrg [sage saga]:2023/11/21(火) 22:46:29.33 ID:osjIEYqW0

< 常時パートナーのキスで酔えるとかドラッグかな? >







提督「体内でアルコールを精製してしまう特異体質者ってのがいるらしいじゃん」

高雄「らしいですね」

提督「まぁ、何年も前の世界びっくり人間みたいな企画で見ただけなんだけど……あれさ」

高雄「? ええ」

提督「下戸とキスしたらどうなるんだろうな。
体内のどこで形成してどこへ行き着くのか知らんけど」

高雄「さぁ」
383 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/21(火) 22:47:24.57 ID:osjIEYqW0

< 一人くらい許して(偽) >







雲龍「多胎妊娠かどうか分かるのって大体五週目頃からなんですって」

愛宕「なに? えっと……なに? 」

雲龍「いえね、高雄が許すかどうかとか国に隠せるかとか細かいことは置いておいて」

愛宕「え、ええ」

雲龍「私にもせめて一度くらいは抱っこさせてくれるのよね? って言いたかったの」

愛宕「まぁ、それは別にいいんだけど……何故それが双子とかの話になるの? 」
384 : ◆5z7C0EoTrg [sage saga]:2023/11/21(火) 22:49:30.77 ID:osjIEYqW0

< コメント不可 >







雲龍「ほら、あの人って自分が多情だから分身も多情なのかなって」

愛宕「知らないわよそんなの……でもそれなら」

雲龍「うん? 」

愛宕「私も一途とは言い難いくらい女の子と寝てるし本当に双子とか三つ子かもね」

雲龍「つまりあの人しか知らない女が最も一人の確率が高い、と」

愛宕「結局は体質とかコンディションだと思うけど……あぁ、でも恐ろしいわね、双子以上って」

雲龍「? どうして? 」

愛宕「片方を高雄の囮にしてもう片方とあの人と逃げればいいな、なんて思ってしまったからよ」

雲龍「……………………」
385 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/21(火) 22:50:56.15 ID:osjIEYqW0

< 肩身は狭まるばかり >







漣「飲食のスタッフって基本ヤニやってるイメージあるんだよね」

叢雲「それは特定の時間に営業している飲食店のことじゃなくて? 」

漣「そっちは逆に吸わないのウリにしたりして人もいるじゃん? 」

叢雲「知らないけど……そう」

漣「まぁ、漣が連れてかれる飲食って繁華街の居酒屋とか地方のラーメン屋だから」

叢雲「ダクトの下でしゃがんで吸ってそう」

漣「そだね。……俺も吸いてぇな……とかいう哀しい目をするご主人様の真似! 」

叢雲「んふっ、フ……何よいきなり」

漣「? …………? ……………………ハァ」

叢雲「ちょっと似てるというか割と想像に近いのが腹立つわ…………ンフ」
386 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/21(火) 22:53:03.82 ID:osjIEYqW0

< 歳を重ねてしまうと >








提督「ふとスーパーに置いてある証明写真の機械を見てたんだよ。
別に見に行ったわけでもないんだけど」

愛宕「ふぅん? 」

提督「お遊び写真? 的なやつって誰がどういう目的で使うんだろうな」

愛宕「プリクラの無い僻地専用機? 」

提督「や、仮にプリクラ的使用用途だとしてあの筐体?
の中に二人は無理だろう。三人とか死ぬわ」

愛宕「そうねぇ……」

提督「…………」

愛宕「…………? 」

提督「…………いや、今更だけどプリクラも別に何に使うかってぇと、何も無ぇなって」

愛宕「それはまぁ……」
387 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/21(火) 22:54:28.77 ID:osjIEYqW0

< ある種精神的な友達料とも言える >








阿賀野「ふふ……鉢植えでも色々とつくれる、そう、現代ならね」

能代「? 」

阿賀野「なんでもないよ。…………鉢植え用の部屋も用意してもらおうかなぁ」

能代「もう苗の保管で一部屋貰ってるのに? 」

阿賀野「実はここ今は水耕栽培実験室になってるから」

能代「はぁ。あんまり図々しくやるのも……」

阿賀野「もう提督さんは阿賀野を切れないからね。
史学トークを同レベルでできる相手って貴重なの」

能代「本っ気で図々しいにも程があるやつじゃん……」
388 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/21(火) 22:56:36.83 ID:osjIEYqW0

< 化生であるからこその >








龍田「人間は何歳になっても成長し続けることができるっていうのは」

扶桑「? そういう詭弁トークをしたいならあの人か私の妹にお願いしたいわ」

龍田「そういう? まだ吐いてないのに、詭弁」

扶桑「はぁ……」

龍田「ふふ……精神が成長するからよねあれって。
二十歳で成せる成長と六十歳で可能な成長は精神の種類が違うもの」

扶桑「まぁ、そうなんでしょうね」

龍田「私たちって身体に引っ張られてなのか変に女の自負持ってるのか精神があまり変わらないじゃない?
擦れてしまったり歪んでしまったりは当然するけれど」

扶桑「擦り切れたって話は聞かないけど」

龍田「不思議な話ね。……だから逆説的に」

扶桑「ええ」

龍田「精神を成長させることができれば、擬似的に老化できるんじゃないかなって」

扶桑「さんすうのお話かしら。……明石にでも言ってみたの? 」

龍田「まさか。私は今の若い私のままあの人が欲しいのよ。
あの人が歳を重ねて変わっていってもそれを変わらない視点から眺めていたい」

扶桑「普通共に歳を取りたい、って思うものだと思うけれど」

龍田「折角化け物として生み落とされたんだから化生の悦びくらい楽しまなくちゃ、ね? 違う? 」
389 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/21(火) 22:57:45.20 ID:osjIEYqW0

< 経験()済み() >








初月「こう、お隣との野球を観ていると」

涼月「うん? 」

初月「チアっていいなぁ、って思うよ」

涼月「楽しいよね」

初月「た、のしい……? いや、否定とかではなく、楽しい……? 」
390 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/21(火) 22:58:34.01 ID:osjIEYqW0

< そっと目を逸らす >








初月「まさか我が姉がお姉様とコスプレイをしているとは」

Littorio「今更驚くことでもないでしょう? Littorioはもう慣れました」

初月「あれだけあいつをクズだ女衒だと罵っておいて……まったく」

Littorio「涼月の言う性的にだらしない、というのはきっと対象の数のことなんでしょうね。
お互いが好き合っているのなら何も問題は無い、というタイプ」

初月「らしいね。……でもRomaさん割と海風やヒトミを見る目怪しいとき無い? 」

Littorio「…………」
391 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/21(火) 23:02:01.66 ID:osjIEYqW0

< そっと目を逸らして、嘆息 >







Littorio「…………涼月さんとしては繋ぎ止めればいい、という思考なのでは? 」

初月「ヤらなきゃ問題無い、なんてほぼほぼあいつじゃないか」

Littorio「だとしてもそのラインが許せるか許せないかの大事な部分、ということなのね」

初月「そうか。いや、別に僕は何か否定しようというつもりも無いけど」

Littorio「…………」

初月「…………」

Littorio「…………」

初月「…………」

Littorio「…………あの、姉妹として訊きますけれど、繋ぎ止めてくれると思います?
繋ぎ止めてフラフラしないように愛して、愛されてくれると思えます? 」

初月「……………………さぁ」
392 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/21(火) 23:04:30.43 ID:osjIEYqW0

< あなたを愛することと身体を愛せることの違い >








漣「抱いて、って言ったら抱いてくれます? 」

提督「うん」

漣「あ、そう……滅茶苦茶雑な即答」

提督「お前もクッソテキトーな感じだったろ今」

漣「そっすね。…………割と、こう、真面目に、勃ちます? 」

提督「…………」

漣「…………」

提督「…………」

漣「…………」

提督「…………酔わせて強心剤でもぶち込んで錯覚覚えさせてくれれば、まぁ。
それとは別に反応はすると思うよ、身体は」

漣「はいはい。…………心は、騙せないんすね」
393 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2023/11/21(火) 23:04:57.95 ID:osjIEYqW0

ありがとうございました





394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/21(火) 23:14:11.80 ID:ca/nNz2s0
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/28(火) 21:33:33.96 ID:sHYzX3CK0
乙 次も楽しみにしてる
396 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/29(水) 22:15:36.62 ID:Ob2dAeR80

< (清く正しく) 生(きる為の)理 >








雲龍「ん…………」

葛城「? 何? 重いの? 」

雲龍「…………親しき仲にも、麗しき姉妹仲にも、って覚えていてほしいわ」

葛城「普段の雲龍姉ぇがそれ考慮してくれるなら即日反省するよ」

雲龍「じゃあ別にそれでいいわ」

葛城「あのさ……」
397 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/29(水) 22:16:51.15 ID:Ob2dAeR80

< 理屈無く関係できる、という理屈 >







雲龍「あなたってビッチ好きよね」

提督「物凄く色んなもの端折られてるけど……まぁ、何? ジャンルとしては嫌いじゃない」

雲龍「愛とかどうとか関係無くお金かノリで別れられるからでしょう? 」

提督「…………同意していいのかこれ」

天城「天城を見られても……天城も理屈としては分かりますよ、理屈としてだけ、ですけれど」
398 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/29(水) 22:18:22.85 ID:Ob2dAeR80

< そして成長とともに共にウザがる >







雲龍「ホワイトクリスマス……羨ましいわ」

提督「あんなののどこがいいんだよ……関東以西の就業経験無い馬鹿どもの感想だろそれ」

雲龍「あなた今この国の物凄い数に喧嘩売ってると思うわ」

提督「んなわけあるか。帝都周辺だろうが山陰だろうが降るときは降るからな。
働いてりゃ通勤が怠くなる理由なんてクソだぜクソ」

雲龍「あなたのその雪に対する憎しみもよく分からない」

提督「憎んではいないよ? 九割方のシチュで嫌いだけど」

雲龍「残りは? 」

提督「ボードとかスキーしてるとき。
…………………………………………子供が生まれれば、何割かは増えるかもしれないけど」
399 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/29(水) 22:20:23.15 ID:Ob2dAeR80

< リマインダーにでも設定しておいてくださいよ…… >







雲龍「八月一日のおっぱいの日を億が一スルーされても」

提督「あん? 」

雲龍「翌日をぱいおつの日にすれば問題無いことに気付いたの」

提督「今十一月なんだけど」

雲龍「十一月八日のいいおっぱいの日をスルーされたわ」

提督「…………」

雲龍「あなたが来年の八月まで覚えていてくれればいいと思うの。私はほぼ確実に忘れるけど」

提督「なんで俺が覚えてなきゃなんねーの……? 」
400 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/29(水) 22:24:06.02 ID:Ob2dAeR80

< 二人の時間 >








愛宕「マフラーを編んで、たんだけど」

龍田「うん? 」

愛宕「もう最近別のこと考えてぼんやりしててもいつの間にか完成してるの」

龍田「物凄い熟練ね」

愛宕「カップルサイズでもメンズでも自分用でも大して時間変わらない気がする」

龍田「あなたたちそれ、二人で巻くの? 」

愛宕「車で景色見に行ったときとかは割と」

龍田「それはそれは……痛いとか思わないわけ? 」

愛宕「年齢的な痛さはあの人だけでしょう? 私が楽しんでるならあの人も痛くなくなるし」

龍田「あ、そ……」
401 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/29(水) 22:26:54.99 ID:Ob2dAeR80

< 拒否感 >







龍田「カードも麻雀もダルいしボードゲームでもしましょう? 」

漣「いいですけど龍田さんが持ってくるんだからどうせレイルウェイみたいなクソ長いやつか」

山城「モノポリーみたいな陰湿なやつね」

龍田「モノポリータイプだけど単純で一時間要らないのよ〜」

叢雲「ホテル王ね……あいつみたい」

龍田「ただの利用者じゃない」

漣「このゲームってラブホはあるので? 」

龍田「無いと思うけど知らなーい。今日通販で届いたやつだし」

山城「モノポリータイプっていうと周回系ね。……買収して搾り上げて一人勝ち? 」

龍田「買う前にルールを調べた感じは」

叢雲「ボドゲって食べ物溢すの気になるのよね……大っきいテーブルに移動しましょうか」

漣「はいはーい。グラスは漣が」

山城「あなたは本体そのまま持っていきなさい。私はお皿持って行くわ」

龍田「ん。…………ふふ、あなたもや

江風「やらない!!!! 」
402 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/29(水) 22:34:22.93 ID:Ob2dAeR80

< “ ご挨拶 ” >







提督「さて……ちょっとした旅行の話をしましょう」

愛宕「うん? 」

高雄「はい? 」

提督「君らにはちょっとしたストレスかもしれないけど、許してね。これ、儀式みたいなものだから」

愛宕「あぁ……」

高雄「あぁ……」

提督「二泊三日で函館、行こうね。三人。行こうねというか向かおうね、みたいな。うん? 」

愛宕「武者震い的な……あぁ……」

高雄「推定頭の飛んでいない人間、しかも大切な人の大切な人ですからね……あぁ……」

提督「や、俺の親割とその辺にいるおじさんとおばさんだよ。
俺が似た美人だし俺が似たイケメンだけど」

高雄「知ってます、顔は」

愛宕「金髪って駄目なの? 染めた方がいい? 」

高雄「割と真剣に考える必要があるわね、それ」

愛宕「うぇ……」

提督「???????? 」
403 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/29(水) 22:35:38.23 ID:Ob2dAeR80

< トクベツ >








愛宕「ま、まぁ、ええ……当日までには飲み込むわ、色々……。今日は、寝させて、取り敢えず」

高雄「…………何故、その日なんです。否やはありませんけれど私が薄情な女でなければ私たちにとってはなんでもない日ですが」

提督「俺の親の結婚記念日。二人には負担かもしれないけどせめてそれくらいは不肖の子として……うん? 」

愛宕「お、おう……おおう……あぁ……吐きそう……」

高雄「…………姉妹二人でお手洗いを汚すというのも、愉快なものね」

提督「???? 」
404 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/29(水) 22:37:46.15 ID:Ob2dAeR80

< 楽しみにしておいてくれ、とも言い難いけれど >








提督「で、君らのドレスは指定された通りに注文してるから後はスタッフさんに合わせてもらってね」

愛宕「はぁ……スタッフさん? 」

提督「式場のスタッフじゃなくてフリーの人ね。式挙げられなかったから今……って設定。
諸々変な違和感はあるんだろうけど仕事として割り切ってくれる人探してきたから」

高雄「まぁ、そうなるでしょうね」

提督「あと君らそれぞれ別の人だからな。元デザインは同じだけど」

愛宕「そう……そう……」

高雄「まぁ……はい……」

提督「年内に諸々終わらせて来年は心機い……メンタルダメージってそんな顔に出る? 」
405 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/29(水) 22:40:19.04 ID:Ob2dAeR80

< 幸せな私の隣に立つのならば >







愛宕「はぁ…………?? ん? …………そういえばあなたは? 」

提督「俺? 俺はそのうち採寸してテキトーに

愛宕「アホぉ! 馬鹿ぁ! 」

高雄「……時間的な余裕はまだありますか。……好みのデザインは無いんですね? 」

提督「俺結婚式に新郎が着るものに詳しくないけどフロックコートとかその辺似たようなもんだろう……」

愛宕「普段は割と足元にまで拘るのに何でこの一番重要なときに無頓着発揮するのよ馬鹿」

提督「や、大概誰が何着ても似合うだろ……あと忙しい」

高雄「お話になりませんね。……愛宕」

愛宕「はいはい。こういうとき発揮できるコネって大切ねぇ〜……」

提督「や、俺別に……あぁ、いや、文句なんて無いです、はい。どうぞご自由に……」
406 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/29(水) 22:41:39.44 ID:Ob2dAeR80

< 月の名は。 >









扶桑「月が……」

山城「? 」

扶桑「月が綺麗……近くの星が見えないくらい」

山城「まるで扶桑姉さまみたいですね」

扶桑「星が? 」

山城「つ……あぁ、いえ、そうかも」

扶桑「……」

山城「だから、私が見つけるんです。私だけの、星です」

扶桑「そう……それはそれでちょっと怖いわね」
407 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/29(水) 22:43:40.85 ID:Ob2dAeR80

< 要らない、と簡単に吐き捨てても自分を許せるのならば或いは >







山城「まぁ、忌々しい男にも見つけられてしまったわけですしいいじゃないですか」

扶桑「あの人は……地球? 」

山城「拠って立つ対象、と考えればそうですね」

扶桑「あの人の環境を汚染しているものね、私たち」

山城「ふふ、その代わり地球にはなんだかんだいって振り回されるものでしょう? 」

扶桑「そうね……嗚呼…………白い息吐いて、人間振っても、許される代償というのなら……」
408 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/11/29(水) 22:45:47.15 ID:Ob2dAeR80

< 前科、というよりは現在進行形。それとも未来系 >








愛宕「ふぅ……取り敢えず算段をつける算段はついたからあとは待つだけね」

高雄「そうね」

提督「お、おう……」

愛宕「……全然関係無い話だし真面目でもない話なんだけど」

提督「うん? 」

愛宕「ブーケトスはしないの? 」

高雄「投げる相手がいないのでは。まさかお義母様に投げるわけにもいきませんし」

提督「二つともBismarckに投げてやればいいんじゃない」

愛宕「意味も流れも絵面もよく分からない珍事ねそれ」

高雄「Bismarckさんを招待しようって決めたのは私たち二人だから彼女が希望すれば構いませんけど……。
Bismarckさんが手に入れてももうあなたとは結婚できませんよ? 」

提督「? 当たり前じゃん。俺もあいつもそんな予定無いよ」

高雄「……そうですね」

愛宕「…………本当? 本気の、本気? 信じていいの? 」

提督「え、酷くない? そういうこと言う? 」

愛宕「…………」

高雄「…………」

提督「あの…………いや、これ、俺悪いか? そのライン越えたことしてないぜ俺……」
409 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2023/11/29(水) 22:46:14.90 ID:Ob2dAeR80

ありがとうございました
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/29(水) 23:56:45.86 ID:+Oufe0940
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/30(木) 22:18:30.48 ID:ztyPTqN/o
412 : ◆5z7C0EoTrg [sage saga]:2023/12/31(日) 11:24:34.72 ID:IHPmymBw0

< 欲しい >







愛宕「高雄はねぇ〜……キスが長いのよ。相手の吐息まで奪いたいのね」






高雄「キス、多いですよ。何度も何度も求めてくるんです、愛宕」






漣「つまり長さの高雄さんと回数の愛宕さんを足せば丁度良い! 」

提督「呼吸困難になりそう……普段から割といっぱいいっぱいだし」
413 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 11:25:47.37 ID:IHPmymBw0

< 多くの美点よりもただただ瑕疵を >








漣「贅沢言わないから漣だけを愛してくれて絶対に裏切らない彼氏いないかな」

叢雲「贅沢甚だしいわね」

漣「そう? 別に金持ちじゃなくてもイケメンじゃなくても趣味合わなくてもいいから」

叢雲「それでもまだ贅沢」

漣「むむ……じゃあ、優しくなくていいし働くどころか寧ろヒモ」

叢雲「あなたね、化け物と付き合ってくれる奇特な相手にその程度しか歩み寄れないの? 」

漣「しゃーないじゃあご主人様で妥協する」

叢雲「そうしとくのね。それがあなたの望み得る上限だわ」

漣「そっかぁ……」

提督「……コントなのか俺を貶したいのかどっちなの君ら」
414 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 11:26:58.43 ID:IHPmymBw0

< 戯れ >







漣「両方」

叢雲「両方」

提督「あ、そう……まぁ、いつも通り過ごせてることにすればいいか、な……? 」
415 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 11:28:47.76 ID:IHPmymBw0

< 日常とは >






天城「ケーキが崩れて届いたらさすがに萎えますね」

雲龍「クリスマスなんて元々気分最低まで落ち込んでるんだから追い討ちね」

葛城「それは雲龍姉ぇが極端なだけな気もするけど……よく考えると物凄いお得意様だよねここ」

天城「まぁ、人数の三倍分くらいは買いますものね」

葛城「差配者三人が全く関わらないのって料理関係だとクリスマスくらい? 」

天城「たぶん」

雲龍「私今年はシンプルなガナッシュにしたんだけどフォークを刺した瞬間倒れて萎えたわ」

葛城「面倒臭い小学生みたい」

天城「まぁ、言いたいことは……姉様」

雲龍「? 」

天城「何故年末にサンタコスを……? 」

雲龍「?? 」

葛城「いやいやいや……」
416 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 11:32:22.91 ID:IHPmymBw0

< 実際にどうなのかは知らない >







天城「毎年恒例の平服記念撮影もそれで……? 」

雲龍「ええ。私の日常として相応しいと思うわ」

葛城「まぁ、言いたいことは……」

雲龍「明日はどうせ晴れ着だもの。遊ぶなら今日しか無いわ」

天城「はぁ」

葛城「間違い無く真ん中来させられるよそんなの着てたら」

雲龍「そうね。ま、それはそれで」

天城「泰然自若、という言葉に最も相応しいのは姉様でしたね、今年も」

葛城「はぁ。…………サンタコスで年末の記念写真はさすがにSNS漁っても殆どいないレベルだよたぶん」
417 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 11:34:39.90 ID:IHPmymBw0

< 着けたい? 着けてほしい? >







Roma「……………………」

Littorio「…………? 」

Roma「……………………姉さん」

Littorio「なに? 」

Roma「えっ、と…………………………………………これ、貰ったの。涼月から、昨日」

Littorio「…………これ、なに? 」

Roma「南京錠アクセ付きの……チョーカー? 」

Littorio「えぇ……」
418 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 11:36:58.30 ID:IHPmymBw0

< 焼いた肌というよりは元々の >






雲龍「あの人褐色の女とはヤったこと無いらしいんだけど」

葛城「あ、そう……クッソどうでもいいどころか別に聞きたくない」

天城「上官の性事情なんてどう反応すれば、というところですね。
天城や姉様は別の反応もできますけれど」

雲龍「いえ、あの人はどうでもいいのよ。……褐色の“ 褐 ”って衣編なのよね。
実際の由来は知らないけれど昔の人間も褐色や日焼けを衣装だと思っていたのかしら、って」

葛城「…………」

天城「…………」

能代「……着眼点は兎も角割と雑学にはなりそうですね」
419 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 11:39:10.90 ID:IHPmymBw0

< 是非も無し >







能代「ちなみに雑に調べたところ」

雲龍「ええ」

能代「焦茶色、という意味以前に粗末な衣服、という意味がある漢字だったそうですよ」

雲龍「……そう」

葛城「よかったね。昔の人は雲龍姉ぇ並のピンク頭じゃなかったよ」

天城「そうですね」

能代「物凄く興味無さそう……本当に昔の人がピンク頭でもどうでも良さそうだけど」
420 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 11:40:58.55 ID:IHPmymBw0

< 寧ろ敗北属性な気はするのですが >








雲龍「私、幼馴染属性ってゴミ捨て場の隙間から湧き出てくるゴキブリの大群くらいには好きなんだけど」

葛城「面倒臭ぇ話し出しだなぁもう」

天城「感情は共にいた時間の多寡ではない、とかいうあれですね」

雲龍「ええ。……だから逆説的に幼馴染から寝取るのって楽しい気がしてきたの」

葛城「最低か」

天城「そんな数学の問題じゃないんですから」

雲龍「更にね? こう……身体なんか関係無く純粋に人柄だとか性格で虜にするとなお良いわ。
別に濁った情念だとかではなくてちゃんと相思相愛で」

葛城「今時少女漫画でも無いんじゃないのそんなの」

天城「というより当て馬にされる幼馴染さんに何も良いところが無いのでは物語として起伏が足りないのでは」

雲龍「そこは脚本だとかに頑張ってほしいわ。……で」

提督「知らねぇよ……さすがにその情報だけでパッとオススメとかできねぇわ」
421 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 11:42:44.07 ID:IHPmymBw0

< よく分からないけれど取り敢えず怖い >







雲龍「ふふ……楽しみね」

Roma「ええ。私もそれなりに疲れたけれど意味のある製作だったと思う」







Littorio「あの……えっと……浮かれているところ申し訳無いのですけれど」

高雄「? 浮かれる? 」

Littorio「結婚式の余韻、随分長持ちですね」

高雄「あぁ……悪いわね」

Littorio「いえ。…………忙しい、と言った方が? 」

高雄「諸々の手続きは殆どあの人の仕事だから別に……何? 」

Littorio「魔法少女、なるもののことをお伺いしても? 」

高雄「???? 」
422 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 11:45:11.11 ID:IHPmymBw0

< イベントには本気で >







高雄「私もよく分からない、というかまぁイメージとしてぼんやりしたものがあるだけなので」

漣「漣はサブカルとかの便利屋じゃねーんすけど。
……そもそもなんでそんなもの知りたいので? 」

Littorio「偶然Romaと雲龍の立ち話を聞いてしまって」

漣「まぁ、雲龍さんがいれば何の話してても不思議ではないっすね」

Littorio「あの人と叢雲が唐突に思い付いて開催されてしまう麻雀大会があるじゃないですか、来年の初めに」

高雄「大会、といっても半日十二時間限界まで卓一つで続けて順位を決めるだけだけど」

漣「あれ欠陥ルール甚だしいと思うんすよねぇ。
必ず一度は座らなければならない、
丁度良いタイミングで自分よりも着座数が少ない者に希望された者は席を譲る。
その程度のルールでまともに順位つけられます? 」

高雄「回数にもよるけれどようは朝と昼と夜に顔を出して確認するだけで安全圏にはいけそうですが」

Littorio「でも罰ゲーム範囲はランダムじゃないですか。
ランダムに数字を出すアプリだがなんだかで決める」

高雄「まぁ……それは昼過ぎの六時間経過後に決めるらしいからなんとかなるでしょう。
最悪の場合は優勝者にしか安全は齎されないのはあるけど」

Littorio「だから困ったんです。Littorio、負けられません」

漣「? 」

Littorio「ルール上個人個人の罰ゲーム発案者はこの前先にルーレットで決めたじゃないですか。
恐怖を背負って席に着くのが勝負師というものだとかあの人が余計なことを言って」

漣「あぁ、漣は江風なんで超余裕かなって」

高雄「私も阿賀野さんなので別に。……あぁ、あなた雲龍さんだったかしら」

Littorio「魔法少女の衣装、というやつをRomaにつくってもらっていたみたいで……」

漣「うわぁ……」

高雄「…………」
423 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 11:46:36.23 ID:IHPmymBw0

< 嫌々顔でもそれはそれで >







漣「漣も別に一位取りたいとか無いですけど……それはちょっと嫌かなぁ」

Littorio「最悪少女らしさがあればまだ何とかなる気はするんです。
自暴自棄でもまだ軽い方のレベルで終われそうな。
でも、Littorioさすがに十代前半の容姿とは……」

高雄「……」

漣「うーん……」

Littorio「あぁ、なんだか魔法少女、内容を聞かない方が精神的に良い気も……どうしましょう……? 」
424 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 11:48:07.11 ID:IHPmymBw0

< 結局は勝てば良かろうなの >







漣「まぁ、Littorioさんが安全圏にいけるかは雀力と天運に期待ということで」

高雄「無責任ですけどそうですよね。私たちも同じ立場ではありますし」

漣「ええ。……でもこの前のルーレット結果LINEのノートで確認すると」

高雄「? 」

漣「エゲツないこと要求されそうなのトップ3には間違い無く入ってますねLittorioさん。
ご主人様の罰ゲーム決めるのが赤城さんってのは色々と未知数過ぎるから置いといて」

高雄「まぁ……雲龍さんだから」

漣「っすねぇ……」
425 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 11:49:36.97 ID:IHPmymBw0

< はた、と >







漣「江風とかいうド安牌引いた時点で漣は天運使い果たした気もしないでもない」

高雄「でも江風さんって龍田と大分仲がいいでしょう?
雲龍さんとRomaさんが結託ないし協力くらいはしてくると考えると罰ゲームそのものも……」

漣「…………」

高雄「…………」

漣「…………どうしましょう? 」

高雄「さぁ……? 」
426 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 11:50:30.59 ID:IHPmymBw0

< 読めない >







阿賀野「別に提督さんの隣は要らないからこれ冗談なんだけどさ」

提督「あん? 」

阿賀野「阿賀野、物凄く維持費安い方だと思わない?
あと結構胸大っきいよ? 」

提督「は? …………? 」

阿賀野「や、冗談だけど。愛宕さん高雄さんその他の愛人の皆さんより大分安いと思う」

提督「……………………うん? 」
427 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 11:52:47.74 ID:IHPmymBw0

< (空気を)読まない >







阿賀野「あーおもしろ。なんかまだ一人で混乱してたし」

能代「性格悪いよさすがに」

阿賀野「あれくらい遊ぶ権利あると思うけどね阿賀野」

能代「権利ぃ? 」

阿賀野「提督さんって化け物共有の玩具でしょ? 対価を渡した分だけ使える」

能代「いや……いやいや、さすがにそれは……」
428 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 11:55:44.11 ID:IHPmymBw0

< 憧れとは別の感情も >







伊14「そういえば大和さんって」

雲龍「? 」

伊14「何cmくらい? 」

雲龍「うん? 」

伊14「我が少将閣下より高そうだなぁ、って」

雲龍「……あの人より、見上げるの? 」

伊14「見上げる」

雲龍「そう……」

伊14「……」

雲龍「……」

伊14「……」

雲龍「……私でもデカ女は普通に傷付くみたいだから、知らない」

伊14「……なるほど」
429 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 11:57:42.75 ID:IHPmymBw0

< 実際パンより売りたい商品ではあるらしいです >







鈴谷「シュトーレンってさ」

GZ「うん? 」

鈴谷「あぁ、いや、美味しいよ。毎年ありがと」

GZ「そうか」

鈴谷「うん。……シュトーレンってさ、物凄く客単価高そうだよね。カロリーより」

GZ「…………」

あきつ丸「……酔っている、分かってほしいであります」
430 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 12:00:16.12 ID:IHPmymBw0

< 刺さった棘を弄られるのにも似た >







江風「クーリスマスがことしも〜……」

海風「今年も? 」

江風「やって来たのか? さすがに江風でも分かるくらいピリピリしてたけど」

海風「チキンとケーキがあれば大体クリスマスなんじゃない、たぶん。あとはお酒」

江風「じゃあ来たのか」

海風「たぶんね」

江風「うン。……愛宕さンと高雄さンってさ」

海風「? 」

江風「実は前の要港部でも警備府でも普通のクリスマスって知らないよな。
去年は一応出掛けなかったけど大規模演習重なって変な感じだったし」

海風「永遠に知らないままなんじゃない。…………なんで嫌なこと思い出させたの? 嫌がらせ? 」

江風「え、いや、姉貴も割と楽しそうに飲ンで……あーいや、江風が悪かったから睨むなよもう……」
431 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 12:03:14.87 ID:IHPmymBw0

< 割と違和感は無きにしも >







提督『クリスマスねぇ……行きたいとこある? 』

愛宕『函館』

提督『あー……クリスマスファンタジー? 』

愛宕『ツリー点灯のときの花火見たい』

提督『そう……そっか。まぁ、いいんじゃない? 』

高雄『私も特に否やは』

提督『そっか……ホテルと新幹線だけなんとかしといて』

愛宕『はいはーい』

高雄『割と雑ですね、今年』

提督『ん? まぁ……そこはほら、籠もった愛情は変わらないから許して』

高雄『はぁ』







提督「と、いう感じで今年はなんとかしてきたわけだけども」

天城「そういえば楽しかったですか? 」

提督「ん、まぁね。実際どこにいたってつまらなくはならないし」

天城「はいはい。……毎年自分がプランを決めて行く甲斐性も大事ですけどね、
たまには女に振り回されてみるのも大切ですよ」

提督「去年くらいに愛宕が言ってた気がするなぁ……ま、楽といえば楽、だったかな? 」
432 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 12:07:40.92 ID:IHPmymBw0

< 実際そこまで巨大ではないけども >







漣「ちなみにJRA協賛のブースとかターフィーショップは行ったので? 」

提督「さらっとね。瑞穂にぬいぐるみ頼まれてたし」

漣「ほーん……ターフィーくんはいたので? 」

提督「どうだろう。あんまりその辺時間取らなかったし」

漣「はーん? 調べていかなかったので? 」

提督「自分がエスコートする予定なら兎も角SNSで情報調べ過ぎるのってあんま楽しくないだろう? 」

漣「そっすかねぇ」

明石「あの、少将閣下」

提督「? 何? 」

明石「瑞穂さんにぬいぐるみを買っていただけるのは嬉しいんですけどね、
サイズ感とか数とか考えていただけます……? 」

漣「?? 」

提督「……悪い」
433 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 12:09:19.75 ID:IHPmymBw0

< 痛みよりも恐怖を >








漣「ご主人様ってもし仮に愛宕さんとか高雄さんが襲われでもしようものなら」

叢雲「化け物を襲おうとする蛮勇に黙祷でも捧げるって? 」

漣「そこは人並の力しか無いか弱い設定で。……エゲツない人体破壊とかやらかしそうだよね」

叢雲「まぁ……現代クソ映画から古典的ホラーまで多種多様な描写は知ってるでしょうしね」

漣「愛宕さんが化け物呼ばわりされたくらいで相手をぶん殴って這いつくばらせて軍籍剥奪させるような狂人だよ?
直接言ったわけでもなく巡回中の軽口程度だったのに」

叢雲「あぁ……七、八年前? 」

漣「忘れた。…………まぁ、ご主人様が襲われた場合の方が普通に怖いけど」

叢雲「……そうね」
434 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 12:10:27.47 ID:IHPmymBw0

< 割と本気で嫌な気分になる映像 >








天城「今まで見た中で一番気分の悪くなる拷問描写……? 」

漣「ええ、まぁ、参考までに」

天城「何の参考なんです。……二作程思い当たるのが」

漣「はい」

天城「腹部を刃物で裂いてゴキブリ入りの瓶を熱しながら体内に追い遣るやつでしょうか」

漣「うわぁ……」

叢雲「……人類の発想力って怖いわね」

天城「痛みという意味なら天城たちの方がよっぽど人間の閾値を超えたような感覚味わってますし……うん? 」
435 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 12:13:19.97 ID:IHPmymBw0

< 貰った、という事実さえ抱き締められるのならば >







愛宕『これ、嵌めて出歩いてもいいものなの……? 』

高雄『龍田や雲龍を刺激したいなら、どうぞ』

愛宕『そこまで見せびらかすような女になりたくないけど……指輪ねぇ……』

高雄『たぶん結婚指輪なら見せても別にいいと思うわ。
変な話この……婚約指輪の方が嫌な雰囲気になる』

愛宕『良いとも悪いともなんとも言わなかったものね、あの人』

高雄『私たちに任せる、ってところ? 』

愛宕『任されたら私たちが外では嵌めないなんて分かり切ったことなのに』

高雄『つまりそういうことね』

愛宕『そ。…………嫌な話だけどこれ幾らなのかしら』

高雄『さぁ? 知らぬがなんとかでは? 』

愛宕『そうねぇ……あぁ、本当、そう……』






愛宕「とか言ってたのに結局嵌めてないわね、結婚指輪」

高雄「怖い、というかなんというか……小心者ね、私たち」
436 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 12:14:46.80 ID:IHPmymBw0

< それもできれば知りたくはない >







愛宕「え、いやでも待って。一応相場的には婚約指輪一つよりも夫婦二人分の結婚指輪の方が安くあるものなのよね? 」

高雄「調べた限りは」

愛宕「……三人だから少しややこしいけれどね、
私たちが今嵌めてる指輪×1 > 三人分の結婚指輪?
それとも指輪×1 < 三人分? うぅん? 」

高雄「……頭を冷やしてきた方がいいわ。計算も覚束なくなる」

愛宕「そうね……」






提督「秘密だけど婚約指輪一つ分の方が結婚指輪三つ分より高いんだぜ。
やっぱ文化とか慣習ってクソだわ」

叢雲「私にそんなこと言われても……幾ら使ったわけ? くらいしかツッコめないわよ」
437 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 12:15:54.13 ID:IHPmymBw0

< 時々あるよね、そういうとき >







能代「偶には妹感を感じさせてほしいんだけど」

阿賀野「えー? 駄目な姉のお世話って妹感マシマシじゃない? 」

能代「……極稀でいいからお世話される妹感を感じさせてほしいんだけど」

阿賀野「よしよし、頑張ったね。でいいの? 」

能代「…………」

阿賀野「…………? 」

能代「…………はぁ、もうそれでいいから。疲れた」

阿賀野「能代……? 」
438 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 12:16:57.05 ID:IHPmymBw0

< 崩れ去る土台だとかの類い >







雲龍「ふふ、麗しい姉妹愛ね」

能代「……どこがですか。能代今割とガチ目に疲れてるんですけど」

葛城「変に心弱くなるときあるのは結構分かる」

阿賀野「よく分かんないなぁ」

雲龍「幸せな証拠よ。……能代? 」

能代「はい? 」

雲龍「姉妹だと、ヤれないわ」

天城「えっ」

葛城「えっ」

阿賀野「えっ」

能代「……は? 」

雲龍「……???? 」
439 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 12:20:06.67 ID:IHPmymBw0

< 姉っぽい姉は女には見えないけれど……? >







雲龍「いえね、私だとか天城はもうぶっ壊れてるから除外してるのよ。
あなたまだその辺の倫理観残ってる方でしょう? 」

天城「いや、あの……」

阿賀野「雲龍さん程ではないですよね、くらいしか言えないかなぁ」

天城「……」

能代「はぁ……だとして今更どうしようもありませんけど」

葛城「そもそものしろんはお姉ちゃん欲しいの? 」

能代「お姉ちゃんをしてくれるお姉ちゃんなら」

雲龍「つまり……よかったわね阿賀野。女として欲しいんですって」

能代「いや、だから……」

阿賀野「駄目だ混乱してきた……でも曖昧に混乱させたままの方が安全な気が……うーん……? 」
440 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 12:23:58.03 ID:IHPmymBw0

< 用途違い甚だしい >







雲龍「この前何の気無しにポルノに出てくる外国人のタトゥーについて話していて」

天城「そんなものを話す機会普通は無いですけどね」

雲龍「まぁまぁ。……あの人が物凄く共感してくれて逆に怖かったわ。
Z級映画でも時々謎漢字タトゥー見るって」

天城「あぁ……まぁ……天城もそこは分かりますよ」

雲龍「私が困惑するくらい例示されたわ。もっと私も観ないと駄目ね」

天城「……映画を? 」

雲龍「ポルノを」

天城「はぁ……? 」
441 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 12:26:20.88 ID:IHPmymBw0

< 三食蕎麦も辞さない >







加賀「そう……お蕎麦はやはり海苔、海苔が決め手なのよ」

初月「……今度は何のテレビ番組を観たんだ」

加賀「? 」

赤城「加賀さん割とすぐ影響されますからね……まぁ、お蕎麦の量は沢山ありますし。
できるものならなんでも試しましょうね」
442 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 12:29:02.44 ID:IHPmymBw0

< 楽しいことをしているときの無心が欲しい、みたいな >







阿賀野「来年は歴史系の検定でも受けてみよっかなぁ」

能代「歴検? 」

阿賀野「あれって結構オールジャンルなんでしょ?
割と自信はある方だけどユーロ史とかそこまで食指伸びないし……」

提督「歴検って確か三回、五回、十回の合格で修士、博士、大博士の名誉称号みたいなの貰える筈だぞ」

阿賀野「ほほう……? 」

提督「来年から受けるとして2034年まで連続合格して漸く大博士になれるな」

阿賀野「うーん……や、割と惹かれるけど……農業系にしようかなぁ」

能代「阿賀野姉ぇはどこに向かってるの? 」

阿賀野「人間擬きの卒業? 」

能代「やめなよそういうこと言うの……龍田とか山城さんが寄ってきて皮肉にもなってない皮肉撒き散らされるよ? 」
443 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 12:31:40.02 ID:IHPmymBw0

< ネギの素焼きで蕎麦を食べるのか逆なのか >







提督「ネギ、ネギを焼いた」

天城「幾らでも飲めそうですね」

提督「君つまみ無くてもガンガン行く人でしょ」

天城「それはそれ、これはこれ。他に楽しめるものがあった方が幸せなのは当たり前です」

提督「まぁね。……加賀たちは何食蕎麦食べるつもりなの?
ネギも殆ど持ってかれたよあいつらに」

天城「さ、さぁ……? 」
444 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 12:34:39.70 ID:IHPmymBw0

< ちょっと休憩しようと思ったら >






天城「というか加賀さんと誰です」

提督「赤城と初月」

天城「なんだか最近一緒にいますよね、あの三人」

提督「我が股肱の臣初月くんは取り込まれてしまったのだ」

天城「取り込まれて悪いことあります? 赤城さんは兎も角加賀さんはお料理以外だと分別ある方ですよ」

提督「まぁね」






加賀「…………」

赤城「…………」

初月「…………二人とも反論は全くできないと思うが」
445 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 12:37:38.30 ID:IHPmymBw0

< 美の象徴なのか馬鹿の象徴なのか >








愛宕「私が化け物なのはどうしようもないし変えることもできないからどうでもいいといえばいいんだけど」

明石「はぁ」

愛宕「あの人と阿賀野の話聞いてたら思い付いちゃったの、聞いて? 」

明石「そりゃ否やはありませんけど……なんです」

愛宕「ナチュラルの金髪って年々激減しているわけでしょう?
そういう意味では私の遺伝子って高く売れると思わない?
人類との互換性に難があるのは兎も角ある意味では正真正銘Blondeの始祖と言えるわ、私」

明石「確かに。……………………え、いや、マジ? マジっすね……え? 」

愛宕「え、なに、そんな激しく動揺することなの? 九割方冗談なんだけど……? 」
446 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 12:42:01.54 ID:IHPmymBw0

< 健全……? >








提督「最近愕然としたんだけどさ」

愛宕「んー? 」

提督「半端な陵辱物とかで興奮しなくなってた」

愛宕「あなた別に元々そうい……“ てた ”? 」

提督「割とこう微妙な話だけど小説とかでは楽しめてたんだよ。
官能小説とまではいかなくてもそういう描写のある作品って漫画でもあるし」

愛宕「? 」

提督「愛の力かもしれん……恐ろしいな……全て自分の身に思えてしまう……」

愛宕「んんっ……? 」
447 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 12:43:02.23 ID:IHPmymBw0

< 嫌なことをさせることを強要させられる(?) >








雲龍「重症ね……甚だ危険だわ」

愛宕「あの、割と健全な方向に向かって……」

雲龍「プレイとしての陵辱まで楽しめなくなったらどうするのよ。もう少しなんとかしなさい」

提督「んなこと言われても」

雲龍「由々しき事態……ええ、大変なことね……あり得ないわ……」

愛宕「あの、えっと、雲りゅ……雲龍さぁん……? 」

提督「呟きながらどっか行きやがった……俺変なことさせられないよな……? 」
448 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 12:46:57.11 ID:IHPmymBw0

< それくらいが一番楽しい深さだとは思うのです >







提督「新撰組ってよく知らないんだけどさ」

阿賀野「阿賀野もよく知らなーい」

提督「結局最高の盛り上がりポイントはどこなの? 池田屋? 五稜郭? 」

阿賀野「抜刀隊の斬り込みじゃないの? 」

提督「それはたぶん斎藤一が好きな人であって新撰組に対しては割とシビアなんじゃないか」

阿賀野「そんなこと言ったら五稜郭とか蛇足じゃないの? 」

提督「知らん」

阿賀野「まぁ、阿賀野も知らないけど」

提督「俺の新撰組知識は基本『燃えよ剣』で終わってるからな」

阿賀野「まともな知識が年代と生死くらいしか無いじゃん……」
449 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 12:50:21.89 ID:IHPmymBw0

< 割とアレンジ方面なら辛味もなんとかなる >







漣「辛味教徒の旗風くーん。これあげる」

旗風「教徒扱いを甘んじて受け入れても辣油教徒なんですけど……カレー? 」

漣「そそ。時々深夜に辛いもの食べたくなるから色々常備してんだけどさー」

旗風「辛過ぎて扱い切れなくなった、と」

漣「ダンボールで買っちまってねぇ……ただ食べ物粗末にするとキレる皆さん勢揃いなもんでねぇ……」

旗風「消費して、ってこと? まぁ、別に貰えるなら貰うけど」

漣「助かるーさ旗風」

旗風「はぁ」






漣「や、でもよく考えればだし汁で伸ばしてカレーうどんとかにすればよかったんじゃ」

叢雲「あなたそういうのが面倒でレトルト集めてたんじゃないの? 」

漣「うーん……こう、あげた途端惜しくなってきたというかね? 」

叢雲「お金なら幾らでも……というかあなたにまともな経済観念が残ってることに驚くわ」

漣「しっつれーな」
450 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 13:07:32.62 ID:IHPmymBw0

< 来年の目標() >







提督「倦怠期なんてものを生まないようにする」

高雄「さすがにそれはネガティブ過ぎるのでは」

愛宕「というか、早過ぎ? 」

加賀「…………天ぷら、追加でいるヒト」

雲龍「私はいいです。……揚げてきましょうか? 」

天城「加賀さんたち朝から何食お蕎麦茹でました? 」

初月「分からん……本気で分からん。何度茹でたことか」

明石「私はこれだけでいいです、普通に」

叢雲「多くて二杯くらいよね普通」

漣「普通なんて要らねーぜ! 」

海風「普通の幸せは物凄く欲しいけどね」

江風「あのさ……」

Littorio「盛り下がるというか現実に突き刺される言葉ですね」

瑞穂「はぁ……もう今年も終わるのに」

Roma「終わるから、なんじゃない。知らないけど」

龍田「ふふ、来年の目標は

扶桑「いいから……更に場を凍らせなくて」

山城「酔ってるんですよ。いつもより飲み過ぎ」

阿賀野「よく分かるねそんなの」

能代「親友のことだから」

涼月「私はまだそこまでRomaさんのことを……あぁ、来年はもっと分かるように」

涼風「面倒臭いなぁ……目標を持たないのが、目標? 」

旗風「目指せ至高の辣油」

松風「それはそれで嫌な目標だな」

伊13「来年、も、平和で、穏やか、に……? 」

伊14「いけたらいいね。…………来年“ も ”が正しい表現かは諸説ある気がするけど」
451 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/12/31(日) 13:10:19.41 ID:IHPmymBw0

< 心にあるものはきっといつまでも同じ >







提督「さて……で、目標は? 」

愛宕「まだやるのそれ。……指輪を嵌めて誕生日デート? 」

高雄「割と普通に実現できそうね。……新婚旅行、なんてどうでしょう? 」

提督「あぁ、いいなそれ」

愛宕「海外、はちょっと難しい? 」

提督「やって見せましょうとも。重婚に比べたらよゆーよゆー」

高雄「でしょうね」

愛宕「そうねぇ。…………どこまで何まで実現できるのかなぁ。ちょっとそこは、怖いかも」
452 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2023/12/31(日) 13:12:10.79 ID:IHPmymBw0

今年は色々とこう目標に足りませんでした……
なので来年は500レスくらいが目標かなぁ、みたいな

時々稀に来る気がするので来年もよければよろしくお願い致します

ありがとうございました。よいお年を
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