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【安価・コンマ】離島の魔法女学院でダンジョン探索【百合】

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202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 07:25:35.98 ID:Zk1jHtbR0
友人達とお風呂
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 14:33:20.48 ID:hzFNNyBh0
―5月2週 某日
 学院 グラウンド

体育教師「本日の授業は闘技大会のルール確認とそれに向けた実践的な戦闘訓練を行う! 不参加予定の者もいるだろうが、先日魔導遊園地で騒ぎがあったばかりだ。いつどこで戦に巻き込まれるかわからん以上、いつでも戦える心構えと体作りをしておかなければならない!」

リアン「うええ……苦手なノリだ……」

体育教師「転入生のロールセンはここでの闘技大会は初めてだな? もし闘技大会に参加するのであれば今日ここで基本をみっちり抑えておけ!」

リアン「ひ、ひゃい……!」



体育教師「9月に開催される学内闘技大会では、1対1のソロ部門と2対2のデュエット部門がある。日を分けて行われるから両方の部門に参加することは可能だ。当然だが、デュエット部門は相方がいなければ参加はできない。自己研鑽に励むのは大事だが、一人で武を極めてもデュエット部門の登竜門は開かれないというわけだ」

リアン(へえ〜……まあ、まだ参加するかどうかも決めてないし……)

体育教師「大会の形式はトーナメント制となっている。降参するか、即時の戦闘続行が不可能と判定された側の負けだ。デュエット部門ではどちらか一方が降参あるいは戦闘不能となった時点でその側の敗北となる。医療系の魔法に秀でた専門スタッフも待機しているため、万が一の場合も安心して欲しい」

リアン(うひゃあ……降参しなかったら気絶するまでボコボコにされそう……)

体育教師「当然、殺意を込めた魔法や武技、暗器を用いれば即刻反則負けだ。闘技大会はあくまで互いに競い合い高め合う場であって、苛烈な生存競争の場というわけではないということは認識しておいてもらいたい」

リアン(うへえ……こんな説明聞いて参加したがる人いるのかな……)

リアン(なんて思ってたら、いた)


サーナ「フフフ……燃えてきましたわ! 今年こそはわたくしが優勝しますわよ!!」

ノルン「わあー、頑張ってね。私は今年も不参加かなあ」

ルウェリア「私は……どうしようかな」


リアン(サーナさんなら確かに参加するよね。この前のゾンビ屋敷でも大活躍だったし、かなり良いとこまでいけそう)

サーナ「リアンも当然参加するんですわよね?」ズイッ

リアン「えっ!!? わ、私!? なんで!?」

サーナ「あれほどパワフルな水のゴーレムをきぐるみのように着込んで力強く戦っていたのですから、リアンも体の奥底では闘争を求めているタイプの人なのでしょう? わたくしに隠し事はできませんわ!!」

リアン「え、い、いやあれは」

サーナ「そうと決まれば早速実践訓練ですわ! ノルンとルウェリアも手伝いなさいまし!」

ノルン「あ、あはは……わかった、手伝うよ。リアンちゃん、無理しないでね?」

ルウェリア「リアンちゃん本当に出るの? それなら私も……」

サーナ(うわあ〜なんか私も出る方向で話が進んでるよお〜……)

 ◆
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 14:33:48.70 ID:hzFNNyBh0
サーナ「疾きこと風の如く! 侵略すること風の如し! エアシュート!」バヒュンッ

リアン「うわわ! バブルバリア!」ボワン

サーナ「まだまだ! ウィンドカッター!」シュバババ

リアン「ジェルアーマー!」ペチペチペチ

サーナ「くっやりますわね……! しかし守るばかりでは勝てませんわよ!」

リアン「そ、そんなこと言ったって……!」

サーナ「勝たなければ――守れるものも守れませんわ――!!」ビュオッ

リアン「――ッ!」


リアン(そうだ――戦えなければ、何も守れない――)

リアン(私は――みんなのことも、リエムちゃんのことも――アリムちゃんのことだって――守れるなら、守りたい――ッ!」


リアン「――アクアシュートッ!」ビシュンッ

サーナ「!」サッ

リアン「アサルトシャワー!」バシュシュシュッ

サーナ「くっ! フフ、エンジンがかかってきましたわね! それなら――」



ノルン「少し心配だったけど、大丈夫みたい。リアンちゃん」

ルウェリア「リアンちゃんはああ見えて強いよ。探索の時も何度も助けられてるんだ」

ノルン「うん……わかるよ。リアンちゃんはとっても強いもの。私なんかより、ずっと……」

ルウェリア「……ノルンさんは、闘技大会に参加しないの? この前は全然戦えてたけど……」

ノルン「そんなことないよ。たまたま……運が良かっただけ」

ルウェリア「うーん……わかった。そういうことにしとく」

ノルン「あはは……ごめんね」

ルウェリア「でも訓練には付き合ってもらうからね。今年は私も挑んでみたくなったから、闘技大会!」

ノルン「うん、任せて!」

↓1コンマ 訓練の成果
01-60 学生組経験+
61-90 学生組経験++
91-00 学生組能力+
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 14:40:15.97 ID:p+c13nBqO
えい
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 19:09:50.08 ID:hzFNNyBh0
コンマ97

リアン(先日のゾンビ屋敷での立ち回りや今日の戦闘訓練で、私たちはかなり戦闘経験を積めたような気がする)

リアン(大人にだって――あの魔鍵にだって、負けるもんか。強くなって、絶対にみんなを守り抜くんだ――!)

 ☆学生組の能力が成長しました



―5月2週 某日 昼休み
 学院 グラウンド

体育教師「闘技大会についてはわかったな? ではもう昼休みだ、大いに休むが良い! 礼!」


リアン「ふわ〜疲れたあ……」

ルウェリア「本当にね……。体育の授業っていうより、途中からもうただの戦闘訓練だったよ」

サーナ「フフ、ですが良い経験になりましたわ。この調子で9月の闘技大会までに積み重ねておきたいですわね」

ノルン「ねえ、昼休みだしシャワー室行かない? 私すごく汗かいちゃって……」

ルウェリア「賛成! 流石に5月ともなると暑くて汗かいちゃうよね……」

リアン「シャワー室なんてあったんだ……」

サーナ「フフ、ちょっとした浴場も付いておりましてよ。せっかくですしわたくしたちでお風呂もいただきませんこと?」

リアン「ええ!? 学校のシャワー室に浴場まで付いてるの!?」

 ◆

―学院 シャワー室・浴場

リアン(確かに、学院の中にシャワー室と浴場があった)

リアン(温泉や宿泊施設のもののような規模の大きいものではないが、それでも複数人であれば余裕で入れる広さだ)

リアン(幸い、今日は私たち以外に利用者はいないようだった。こういうのって、身近にあると案外使わないんだよね)


 カポーン

リアン「ふわあ〜……」グデーン

ノルン「リアンちゃん、溶けてる溶けてる」

サーナ「流石は水の魔法使い……。液体化する魔法も習得済みなんですのね」

ルウェリア「液体化……!? 私の硬度変化っていうアイデンティティの半分が……!」

リアン「いや溶けてないから! 人をスライムみたいに言わないでよもう!」


リアン(そうは言っても、運動した後のお風呂は溶けそうになるくらい気持ちが良い……)

リアン(それにしても……)


サーナ「はあ……極楽ですわ……」バルン

リアン(瑞々しい張りがあって本人のように力強い――大きさと美しさを兼ね備えたサーナさん……)


ノルン「気持ち良いね……」ポヨン

リアン(マシュマロのように滑らかでふんわりしている――大きさと可愛らしさを兼ね備えたノルンさん……)


ルウェリア「広いお風呂って良いよね……」ペタン

リアン(控えめで慎ましくも確かにそこにある柔らかさ――小ささと可愛らしさを兼ね備えたルウェリアちゃん……)


リアン(う〜ん、みんな違ってみんな良い。えへへ、お風呂って良いね……)グデーン

 ◆
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 19:10:42.60 ID:hzFNNyBh0
―5月2週 某日 放課後
 遺跡探索部 部室

エンシァン「諸君、集まったな。少々まずいことになったぞ」

リアン(私たちが部室に集まると、エンシァン先生はいつもと変わらない表情でそんなことを言った)

エンシァン「ウチには三年生の幽霊部員が三人いるのだが、そいつらが全員突然退部を届け出た。リアンくんとルウェリアを合わせれば定数の5に達していたのだが……このままでは廃部の危機だ」

ルウェリア「ええ!? そもそも私はその人たちと会ったことがないんですけど……どうして突然退部を届け出たんです? 所属してても部費とか取られるわけじゃないのに……」

エンシァン「わからん。そいつらは元々、私がここを廃部にさせない為に、単位を餌にして入部届を書かせた奴らだからな」

リアン&ルウェリア「ええ……」

リアン「あ、ルルちゃんは……? 一応ここの部員でしたよね?」

ルル「そうなの?」

リアン「そうなの」

エンシァン「部員は部員だが、ルルは学院生じゃないからな。部の存続に必要な部員というのは、学院に通う生徒である必要があるのだ」

ルウェリア「何にしても、私とリアンちゃんだけじゃ到底足りないってことですよね……」

エンシァン「うむ。この部室が使えなくなるとやや面倒だ」

リアン(この部室には、先生が溜め込んだ資料や遺跡探索の為の道具一式など、いろいろなものが保管されている。多くはないが学院から出る部費を使って備品を買ったりもできるらしいので、確かに廃部になってしまうのはまずい……)

ルウェリア「わかりました。辞めるという幽霊部員の所在はわかりますか?」

エンシァン「談判しに行くのか? 無駄だとは思うが、一応教えてやろう――」

リアン(先生から件の三年生の所属クラスを教えてもらい、私たちはすぐに向かうことにした)

 ◆

 ガララ…

ルウェリア「失礼します」ザッザッ

リアン「し、失礼しまーす……」オソルオソル

リアン(既に放課後だったのでダメ元だったが、都合の良いことに件の生徒は三人とも教室に残っており、机を囲んでお喋りをしていた)


ルウェリア「あの……遺跡探索部の部員の方々ですよね?」

幽霊部員A「あ……ああ。もう辞めるけどね。君は?」

ルウェリア「私は遺跡探索部の二年です。こっちの子も同じです」

リアン「ど、どうも」

幽霊部員B「……何? 引き留めに来たってわけ?」

ルウェリア「はい。幽霊部員のままで構いませんので、所属しておいていただけると助かります。あなた方に辞められてしまうと、廃部になってしまうので」

幽霊部員C「いや〜……。その、それはまあごめんなんだけど……」

幽霊部員A「…………すまない。君たちの頼みは聞けない」

ルウェリア「どうしてです? 所属していても特に損することはないと思うのですが――」

幽霊部員B「……あんたたちも辞めたら? あんなとこにいてもロクなことにならないよ」

リアン「ええ? それってどういう……」

幽霊部員A「私たちから話すことはもうない。部員探しなら他を当たってくれ」ガタッ

リアン(幽霊部員の方々は、そそくさと私たちの前から去っていった……)

 ◆
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 19:14:23.58 ID:hzFNNyBh0
―部室

エンシァン「どうだった? ダメだったろう?」

ルウェリア「はい……。取り付く島もありませんでした」

リアン「…………これって、もしかして何者かがそういう根回しをしたんじゃ……」

エンシァン「私もそう見ている。最近の遺跡探索部……というか君たちは精力的に活動しすぎているからな」

ルウェリア「目を付けられた……ってことですか?」

エンシァン「そういうことだ。フッ、だが案ずることはない。もし奴らが我々の存在を疎ましく思っていたとしても、直接的な手段に訴えることはまずないだろう」

ルウェリア「え、なんでそう言えるんです……?」

エンシァン「私たちの活動を邪魔する為だとして、遺跡探索部が廃部になるのは来年の4月だ。あまりにも悠長だとは思わないか?」

リアン「た、確かに……! そこまで熱心に私たちを潰したいわけではない、ってことでしょうか?」

エンシァン「あるいは、そんな迂遠な手段を取ることしかできない程度の実行力しかないということだ。私は後者だと見ている」

ルウェリア「で、でも、アリムちゃんは一度本気で私たちを消し飛ばそうとして来ましたよ!?」

エンシァン「遺跡情報の統制・隠蔽を行っている者たちと、魔鍵やアリムくんら遺跡存在たちは恐らくイコールではない。何らかの繋がりはあるのかもしれんがな。そもそも魔鍵らにこちらの機関まで握られていたらもはや我々には打つ手がないし、逆もまた然りだ」

リアン「…………こ、こんがらがって来ました。つまり……大丈夫ってことですか?」

エンシァン「少なくとも来年の4月まではな。もし部員獲得の目処が立たなければ、我々のタイムリミットは来年4月だ。とは言っても部費や部室が使えなくなるだけで、遺跡探索の続行は可能だし私も手を貸してやる。いろいろと不便にはなるがな!」

ルウェリア「なんでそんなに楽しそうなんですか……。わかりました、とりあえず遺跡探索と並行して部員探しもやりますよ」

リアン「わ、わかった……。ルウェリアちゃん、頑張ろ!」

ルウェリア「うん! ふふ、リアンちゃんが入ってくれてて良かった。私一人だったら折れてたかもしれないし」

リアン「う、うん……! 一人は、つらいよね。少なくとも私は辞めないから安心してね」

ルル「ルルも辞めないよ? ここにいればエンしゃんがごはんくれるもん」

ルウェリア「リアンちゃん……ルルさんも、ありがとう……!」

 ◆
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 19:15:04.26 ID:hzFNNyBh0
―5月2週 某日 朝
 リアンの部屋

リアン「…………あ、れ……?」

リアン(あたまが痛い……。ぼーっとする……。体もだるい……)

リアン(学校、いかなきゃ……)モゾモゾ…

リエム「リアンさま!」トタトタ

リアン「あ……リエムちゃん……」

リエム「リアンさま、体温が平熱を大きく上回っています……! どうか安静になさっていてくださいませ……!」

リアン「え……そう、なの……?」

リエム「はい……。食欲はございますか……?」

リアン「……あんまり……ないかも……」

リエム「戸棚に経口補水液を保管してあります。今はそれをお飲みになってください……」

リアン(リエムちゃん……備蓄してたんだ……)

リアン(本当に……よくできた子だなあ……)

リアン「うん……」

リアン(体はだるいけれど……リエムちゃんがいてくれるなら……怖くないな……)

 ◆
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 19:15:40.87 ID:hzFNNyBh0
 ザアザア… ピカッ ゴロゴロ…
 ゴゴゴゴゴ…

「お願いします。――さまを、どうか……」

「貴殿も頃合いを見て、――に避難するように」

「はい……。あの――」

「手短に」

「――さまは、わたしたちを……。――さまをも、お見捨てになられたのでしょうか……」

「…………当機は、それを正確に判断できる情報を持ち合わせていない」

「……申し訳ありません。お引き留めしてしまいました」

「気にせず。それでは当機はこれより高速航行形態へ移行する。退避願う」ウィーン…

「はい……。お気を付けて……」

「貴殿も」ガシャン

「――さまを、よろしくお願いいたします」

「任務了解――」キュイィィン―

 コォォォォ… ドシュゥン―


――――

――




 ガタガタ… ジジ… バチバチ…

「…………航行継続…不可能…」

「――の保護を優先……。時間凍結形態に移行……」

「救難信号を発信――」

「タスケテ――タスケテ――」
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 19:16:43.87 ID:hzFNNyBh0
リアン(……)

リアン(またこの夢だ)

リアン(世界の終わりみたいな天気の中、誰かの背に乗って、空を飛んで)

リアン(最後には、飛べなくなって)

リアン(闇の中に沈んでいく――)

リアン(でも、その背中が大きかったから――ちっとも怖くなかった)

リアン(一体、何なんだろう。この夢――)

 ◆
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 19:17:30.11 ID:hzFNNyBh0
リアン「…………」

リエム「リアンさま……。ご体調はいかがでしょうか……」

リアン(目が覚めると、リエムちゃんがじっと私を覗き込んでいた)

リアン(もしかしなくても……ずっと、こうして私を見ていてくれたのだろう)

リアン「だいぶ良くなったみたい……」モゾモゾ

リエム「良かったです……。ご夕飯は、食べられそうですか?」

リアン「うん……。おかゆ、作ってもらって良い……?」

リエム「はい。良くなったとしても、しばらくは安静になさっていてくださいませ……」トテトテ…

リアン(リエムちゃんは、ベッドから離れてキッチンの方へと向かっていった)

リアン(この前は私が側にいるなんて言ったけど……側にいて欲しいのは、私の方かも知れない……)


 ガチャッ

ルウェリア「リアンちゃん! 大丈夫!?」タタッ

サーナ「お見舞いに来ましたわよ! 皆で買ってきたスポーツドリンクですわ!」スタスタ ドサッ

ノルン「いきなり大人数で押しかけちゃってごめんね……? ゼリーも買ってきたから、調子の良い時に食べてね」スス

リアン「みんな……!」

リアン(部屋のベッドで安静にしていると、みんなが入ってきた)

エンシァン「私もいるぞ。リアンくんがいないとルウェリアが使い物にならんのでな」ザッ

ルル「ルルも来たよ! エンしゃんもルウェリアもルルにあんまり優しくないから早く治して!」ピョコッ

シャーロット「あら……ちょっと多すぎるわね? でも失礼してっと……キュア!」ポウ

リアン(最後に顔を出したシャーロット先生が、私に向かって魔法を使った)

リアン(少しだけ残っていた体の重さがみるみる消えていく……すごい!)

シャーロット「よし、と。一応これで体調は回復したと思うけど、病み上がりには変わりないからリエムちゃんの言う事を聞いてしっかり養生するのよ?」ユサッ

リアン「は、はい。ありがとうございます」

シャーロット「それじゃ私は失礼します。今度リエムちゃんとお話させて頂戴ね?」ユサッユサッ

エンシァン「では私も失礼しよう。また元気になって部室に顔を出したまえよ。お前たちも病人の部屋に長居するんじゃないぞ。ルル、お前もだ」ガシッ ザッザッ

ルル「やだあ、ルルもリエムのおかゆ食べたい〜」ズルズル…

サーナ「私たちはもちろん、クラスにも寂しがっている人がけっこうおりましたから、早く元気な姿を見せてあげるんですのよ?」

ノルン「流石に大人数すぎたね……。でもすぐに治りそうで良かった。ゆっくり治して、また一緒にお弁当食べようね。それじゃあ、また」

ルウェリア「……リアンちゃん。学校も活動も、完全に回復してからで全然大丈夫だから。今はしっかり休んでね。待ってるから。じゃ……!」


リアン(一気に来て、一気に帰っていった……)

リアン(でも……私のことを心配して、お見舞いに来てくれる人がこんなにもいるなんて……)

リアン(なんだか……とても胸が温かくなる……)



リエム「リアンさま……。皆さまを勝手にお通ししてしまいました。申し訳ありません……」ペコリ

リアン「ううん、全然良かった……! ありがとね、リエムちゃん……!」

リエム「はい……。おかゆができあがりましたが、お一人でお食べになれますか? 難しいようでしたら、わたしがお口へお運びいたします」

リアン「え、ええと……。ひ、一人で食べられるかな……」

リエム「かしこまりました。それでは、お持ちいたしますので少々お待ち下さいませ」トテトテ

リアン(皆が去って、静かになったけれど……。部屋の中には、温かい空気が残っている。そしてそれはきっと、リエムちゃんがいてくれる限り決して消えない――)

リアン(私は……すごく、幸せ者なんだなあ……)ウルッ

 ◆
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 19:18:00.99 ID:hzFNNyBh0
―リアンの部屋 ベランダ

アリム「…………」

アリム「フン、やっぱ杞憂じゃない」

アリム「人間のボディって脆いし壊れやすいし替えも効かないし、ほんと不便ね」

アリム「あんな欠陥だらけのボディを使ってるんだから、人格が欠陥まみれになるのは当然なのかも」

アリム「…………」

アリム「……チッ。なんでわたし、いちいちあんな奴のことなんか心配してんのよ……」

アリム「……帰ろ」シュタッ
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 19:48:02.86 ID:hzFNNyBh0
―5月3週
 教室

 ガララ…

リアン「お、おはようございま〜す……」

ルウェリア「リアンちゃん!」ガタッ

サーナ「来ましたわね!」

ノルン「良かった……回復したんだね」

生徒A「リアンちゃんおひさ〜! 風邪だいじょぶだった〜?」

生徒B「っぱリアンっちがいないと始まんないっしょ!」

リアン「あ、あはは……。ご心配をおかけしました」


―次の遺跡発見率[135/500]
 ◆遺跡探索部メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破率+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破率+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破率+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破率+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◆助っ人
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)

☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う
・遺跡探索部の部員を集める(2/5)

5月3週の行動です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、何らかの特殊なイベントが発生することがあります
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 19:51:22.47 ID:ISTrrlyvO
部員集め
まずサーナとノルンに声をかけてみる(無理強いはしない)
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 19:55:19.34 ID:NFW4TCeEO
ルルも誘って皆で買い物に行ったらモンスターの襲撃に遭う
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 20:03:56.06 ID:Zk1jHtbR0
遅刻しそうになって風紀委員長に目を付けられる
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 21:52:01.68 ID:hzFNNyBh0
―5月3週 放課後
 教室

ルウェリア「――というわけで、今部員を探しているんだ」

リアン「うん……」

リアン(私たちは部員集めの為に、早速仲の良い二人……サーナさんとノルンさんに声をかけることにした)

リアン(まずはサーナさんだ)

サーナ「なるほど……事情はわかりましたわ。しかしこのサーナ、既に闘技部の一員を務めている身……」

ルウェリア「そっか……。それじゃあ、仕方な――」

サーナ「この学院は兼部も可能でしたわね? それならわたくし、遺跡探索部にも籍を置きますわ!」

リエム「ええ!? いいの!?」

サーナ「ええ。闘技部は鍛錬さえ怠らなければ各々の活動には自由な裁量が許される部活ですの。兼部は容易でしてよ」

ルウェリア「サーナさん……! ありがとう、恩に着るよ……!!」ペコペコ

サーナ「まあ、ルウェリアったら……。乙女が軽々しくヘコヘコするものではありませんわよ」

 ☆仲が良かったため判定を省略。サーナが遺跡探索部に正式加入しました

 ◆

ノルン「……わかった。それなら、私も遺跡探索部に入るよ」

リアン「ノルンさんまで! 本当にいいの!?」

ノルン「家庭科部って週に1回しか活動ないから。他に兼部してる部員もけっこういるし、全然大丈夫だよ」

ルウェリア「あ、ありがとう……! ノルンさん……! 本当に助かるよ……!」ペコペコ

ノルン「わっ、そんなに頭下げないでよ。元々私、二人の力になりたいって思ってたんだもの。渡りに船だよ」

 ☆仲が良かったため判定を省略。ノルンが遺跡探索部に正式加入しました

 ◆

―遺跡探索部 部室

 ガラッ

ノルン「ここが――」

サーナ「遺跡探索部の部室、ですわね」

エンシァン「ようこそ、サーナ・ウィンド! ノルン・ハーベスト! 私は遺跡探索部の顧問、エンシァン! 君たち二人を歓迎しよう!」

ルル「歓迎しよー」パチパチパチ

サーナ「……フフ、これはなかなか面白いことになりそうですわね……!」

ノルン「あなたがルルちゃん? よろしくね」


エンシァン「しかしでかしたぞルウェリア、リアンくん! 早速二人も見つけてくるとは!」

ルウェリア「私もこんなにあっさり入ってくれるとは思わず……感謝しています」

エンシァン「フッ、結果が全てだ。しかも光に風! ククク、遺跡探索が捗りそうだな……!!」

 ◆
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 21:53:06.60 ID:hzFNNyBh0
―5月3週 某日 朝
 廊下

リアン「ふええ、遅刻遅刻〜!」

リアン(なぜこんなベタな遅刻学生みたいな真似をしているかと言うと……実際遅刻しそうになっているからだ)

リアン(今日はちょっと早起きしたので、リエムちゃんと朝のティータイムと洒落込んでいたのだが……)

リアン(逆にそれが、仇となった……。のんびりし過ぎて、気が付けば遅刻寸前になっていたのだ……)


風紀委員長「止まりなさい! そこの緑髪!」

リアン「ひゃい!」ピタッ

リアン(えええ〜! 止まってる暇なんかないのに〜!!)

風紀委員長「廊下は走ってはいけません。初等学校で先生に言われませんでしたか?」

リアン「わ、私初等学校行ってないので……!(サクッと人のコンプレックス踏まないでよお〜)

風紀委員長「……ではここで覚えてください。廊下は走ってはいけません。復唱!」

リアン「ろ、ろうかははしってはいけません」

風紀委員長「良し! あなた……転入生のロールセンね? 姪っ子を寮に連れ込んで不純な行為を繰り返しているっていう……」

リアン「ええ……!? ご、誤解です! ちゃんとした手続きは踏んでます!(多分、エンシァン先生が……)

風紀委員長「正規の手続きを踏んだ上で、上下関係を利用して姪っ子を良いようにしているのでしょう? 不埒だわ!」

リアン「誤解ですってば! そんないかがわしい関係では……関係では……」

リアン(……い、言い切れない……! 上下関係を利用してリエムちゃんを良いように働かせているのは……否定できない……!)

風紀委員長「……平気で嘘を突き通すような罪悪感の欠如した最悪の下衆というわけではないみたいね。しかし罪は罪……私はあなたのような、子供を搾取する最低の屑は絶対に許さない……!」

リアン(え、えええ〜〜!? やっぱり私、リエムちゃんを道具扱いしちゃってるの……!?)

風紀委員長「……もう行きなさい。遅刻するわよ」

リアン「は、はい〜……」ソソクサ

風紀委員長「現行法では、あなたのような家庭内虐待者を逮捕するのは難しいわ。でも私は諦めない。あなたのような悪は、必ず討つ……! 首を洗って待っていることね……!!」

リアン(うわあああ、なんでこんなことに……)

リアン(風紀委員長に目を付けられてしまった……)

 ◆
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 21:54:08.32 ID:hzFNNyBh0
―5月3週 某日
 北側 樹海前

 ホーホー ギィギィ コココココ…

リアン(私たちは樹海前に変わった店があるという噂を聞きつけ、皆で来ていた)

リアン(前回リエムちゃんと樹海に来た時は遭遇しなかったけど、この辺りモンスターが出るらしい……。ちょっと軽率だったかも……)

リアン(しかしそんなところで経営している店って一体……)

ルル「わー、森! なんかいる!」キャッキャ

ノルン「ルルちゃん、あんまり離れないで! 一人じゃ危ないよー!」

サーナ「ルルちゃんは元気ですわねえ。インテリジェンスソード? と言っても、普通の子とあんまり変わらないんですのね」

リエム「人にも様々な方がいるように、インテリジェンスソードにも様々な方がいます。ルルさまは、一般的な人の子供と似た感性をお持ちの方のようです」

ルウェリア「なるほど……。一元的な見方をしないよう気を付けないとね」



ルル「――待って。何か、来る」

リアン「え――」

リアン(お店を探していると、ルルちゃんが私たちを制止して息を潜めた。釣られて私たちも、自然と声を潜める)

ルル「――」シャキン

リアン(ルルちゃんが腕を刃状に変化させる。インテリジェンスソードの特徴――部分的な剣化だ)

リエム「――」シュイン

ルウェリア「……」ジリ…

サーナ「……」ヒュルヒュル

ノルン「……」ヴゥン…

リアン「……」ポワン

ルル「――みんな、準備は良い? 来るよ――」


 ◆買い物メンバー 合計踏破率[14] 合計戦闘力[21] 合計持続力[15]
 ◇リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破率+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破率+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破率+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)

↓1コンマ
01-05 ??
06-30 暴走する古代遺物
31-60 朽ちかけ古代遺物
61-90 樹海グマ
91-00 古代ミミック
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 21:55:32.59 ID:0zqyJVhno
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 22:16:38.44 ID:hzFNNyBh0
朽ちかけ古代遺物「ギギ……ガギ、ガギ…………シン、ニュウシャ……ギギ……」

リアン(森の奥から現れたのは――体の各部から悲鳴を上げて動く、二足歩行の赤いゴーレムだった。動きはぎこちなく、すぐにでも壊れてしまいそうだ)

リエム「対神兵器レッドスプライト……。朽ちかけていますが、油断は禁物です」

ルル「――楽にしてあげる」タッ


 ◆買い物メンバー 合計踏破率[14] 合計戦闘力[21] 合計持続力[15] 防御[7]
 ◇リアン  (水の魔法:踏破率+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破率+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破率+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破率+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)


 ◆朽ちかけ古代遺物 踏破力[1] 戦闘力[25] 持続力[20] 防御[10]

↓1コンマ
01-05 痛恨 味方に36ダメージ
06-95 成功 敵方に11ダメージ
96-00 会心 敵方に22ダメージ
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 22:19:07.53 ID:XViXiDwNO
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 22:39:30.72 ID:hzFNNyBh0
朽ちかけ古代遺物「ギギ……ギギギ…………」

サーナ「遅すぎますけど……堅すぎますわ!」ヒュンヒュン

ルウェリア「……! 朽ちかけてるけど装甲は強力な耐魔法障壁がかかってる……! 簡単には溶かせないか……!」バッ

ルル「――ッ、堅い……!」タタッ キンキン

リアン「ダメだ、私たちの魔法じゃ装甲を破れない……!」

ノルン「なんとか、装甲の隙間とかを狙えないかな――」

リエム「――」キィン―

 ドギュゥゥン

リアン(リエムちゃんが魔導レーザーを放った――)

朽ちかけ古代遺物「ギギギ……」プスプス…

リアン(大きな損傷を与えたみたいだけど――致命傷には至っていない……!)

朽ちかけ古代遺物「ギギギ……モクヒョ、ウ……ハカイ……」ピピピ…ブォン!

 ゴシャァ!!! メキメキメキ……

リアン(古代遺物の振り下ろした拳が、樹海の巨木を叩き――巨木が、大きな音を立ててへし折れた――)

ルウェリア「当たったら即死だ……!」

サーナ「当たらなければッ!」シュタッ

 ◆買い物メンバー 合計踏破率[14] 合計戦闘力[21] 合計持続力[15/15] 防御[7]
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)


 ◆朽ちかけ古代遺物 踏破力[1] 戦闘力[25] 持続力[9/20] 防御[10]

↓1コンマ
01-05 痛恨 味方に36ダメージ
06-95 成功 敵方に11ダメージ 撃破
96-00 会心 敵方に22ダメージ 撃破
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 22:40:42.71 ID:ZE5VghZ30
ていやー
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 22:50:22.24 ID:d+2rCuk6O
これ負けてたらアリムちゃんが助けに来てくれたりしたのかな
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 22:55:24.27 ID:0zqyJVhno
わかる
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 23:00:52.56 ID:hzFNNyBh0
ルウェリア「リアンさん、水撒いてもらえる!?」

リアン「わかった! スプリンクラー!」

ルウェリア「よし! 本体が溶かせないなら――アースフラッド!」ドドドドド

朽ちかけ古代遺物「ギギギ……」ズズズ

リアン(液状化した地面に古代遺物が飲み込まれていく……! でもそれだけじゃ――)

ルル「ルウェリア、ルルの靴、泥の上歩けるようにして」

ルウェリア「! わかった……でも気をつけて!」キン…

ルル「ありがと」シュタッ

リアン(ルルちゃんが液化した地面の上を走り――遺物の後ろに回った)

ルル「……弱点。首の裏だったよね」

朽ちかけ古代遺物「ギギ……」

ルル「お疲れさま。おやすみなさい――」シュッ

 ザシュッ

朽ちかけ古代遺物「――――……」ガクン

リアン(古代遺物は、動かなくなった――)

 ◆朽ちかけ古代遺物 踏破力[1] 戦闘力[25] 持続力[0/20] 防御[10]

 ☆ルルが〈対神兵器レッドスプライトの魔核〉を一つ手に入れました
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 23:01:45.54 ID:hzFNNyBh0
―樹海前

リアン(私たちは古代遺物を撃破し――その日は引き上げた)

リアン(あんなのがウロウロしてたなんて……。不用意に入り込むべきじゃなかったかもしれない……)

リアン(あの後ルルちゃんはどこか神妙な様子で、自分の手のひらを握ったり広げたりしていた――)

リアン(何か思い出したのかな……)

 ◆

―夜
 遺跡探索部 部室

ルル「…………」

ルル「……あの子……わたしの……。わたしたち、の……」

ルル「…………」

ルル「……んーん」

ルル「…………」

ルル「…………寝よ……」

 ◆
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 23:17:43.33 ID:hzFNNyBh0
―どこかの遺跡

青の賢剣「…………」

白の聖鍵「フィー……?」

青の賢剣「……イエリア様」

白の聖鍵「……どうしたの? 難しい顔して」

青の賢剣「元からです」

白の聖鍵「いつもより難しかったよ?」

青の賢剣「…………」

白の聖鍵「……気になるの?」

青の賢鍵「…………気にならないと言えば、嘘になります。ですが――」

白の聖鍵「……離れられないのね。ここを。私を……守る為に」

青の賢剣「…………はい」

白の聖鍵「…………いっそ死んじゃおっか、私。そうすれば、フィーが自由に――」

青の賢剣「冗談は止してください。あなたが死んだら――」

白の聖鍵「………………冗談じゃ、ないんだけどな……」

青の賢剣「イエリア様……」

白の聖鍵「……なんて、それも冗談。ふふ、フィーを困らせたかっただけ」

青の賢剣「…………」

白の聖鍵「…………世界なんて、終わっちゃえば良いのにね」


――――

――

231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 23:29:37.69 ID:hzFNNyBh0
―5月4週
 遺跡探索部 部室

エンシァン「遺跡探索は遅々として進まず……だが遺跡部存続についてはなんとかなりそうだな」

ルル「…………」

エンシァン「ルル? どうした、腹でも減ったか?」

ルル「ばか。エンしゃんのボサボサ頭。ヨレヨレ白衣」

エンシァン「なんだ? 何があった? 話してみろ」

ルル「…………」ダッ

エンシァン「あ、おい! 全く……反抗期か?」


―次の遺跡発見率[222/500]
 ◆遺跡探索部メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)

☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う
・遺跡探索部の部員を集める(4/5)

5月4週の行動です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、何らかの特殊なイベントが発生することがあります
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 23:34:21.34 ID:ZE5VghZ30
レッツ部員集め
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 23:35:45.40 ID:X3Ml5JZAO
何故かルルとリエムが二人きりに
二人だけの秘密の会話的な
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 23:36:32.39 ID:0zqyJVhno
風紀委員長の誤解を解く
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 23:37:39.89 ID:GQed5gD3O
次の遺跡探しで資料をいろいろとあたる
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/04(木) 23:54:04.32 ID:hzFNNyBh0
―5月4週 某日
 廊下

リアン「……」スタスタ

風紀委員長「…………」ジー

リアン「」アセアセ

リアン(やばい……あれから私を見かける度にめちゃくちゃ見てくる……)

リアン(でもリエムちゃんを搾取してないかと言われると、潔白を証明できる自信は正直あまりない……)

リアン(リエムちゃん本人が私を慕う姿なんて見せようものなら、『いたいけな子供を自分に依存させるとは悪鬼羅刹鬼畜外道の所業』とか言ってきそうだ……)

リアン(かと言ってリエムちゃんの出自を明かして『魔法人形なのでOKです』なんて言うわけにもいかないし……。ていうか私自身そんなこと言いたくないよ)

リアン(うわあ、どうすれば良いんだこれ……)

↓1コンマ
01-30 当たって砕けろ!
31-60 友達を頼ろう
61-90 先生を頼ろう
91-00 発想の逆転だ!
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 23:55:47.45 ID:GQed5gD3O
えい
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 00:47:35.39 ID:mHm7k2m40
リアン(私は〈友達を頼る〉というクレバーな選択を思い付いた)

リアン(そうだ……一人でどうにもならないことは、みんなでかかれば良いんだ)

リアン(よし、そうと決まれば――)

 ◆

―遺跡探索部 部室

ルウェリア「え、ええ? 風紀委員長に目を付けられたの!?」

ノルン「そ、それは……ご愁傷さまというか……」

サーナ「今年の風紀委員長は苛烈な正義に燃える人物と聞いておりますが……」

リアン「そ、そうなんだよ〜。私、なんかロリコンペドフィリアの児童虐待魔みたいに思われてるみたいで……」

ルウェリア「……それって、リエムちゃんのことで?」

リアン「う、うん……」

ノルン「リアンちゃんがどれだけリエムちゃんのことを想っているか知れば、そんなこと絶対にないってわかるのに……」

サーナ「しかし……部外者に事情を隠したまま上手く言いくるめるとなると、なかなか難しいですわよこれは……」

ルウェリア「…………私、そいつに言ってくる」ガタッ

リアン「ルウェリアちゃん!?」

ルウェリア「リアンちゃんとリエムちゃんの関係を愚弄するなんて――許せない」ザッ

リアン「ええ〜!」

ノルン「だ、大丈夫かな……?」

サーナ「……まあ、いっそ口先八丁よりも上手くいくかもしれませんわ……」

 ◆
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 00:48:01.28 ID:mHm7k2m40
―風紀委員会室

 コンコン ガチャッ

ルウェリア「失礼します」ザッ

リアン「し、失礼しま〜す……」コソコソ

リアン(風紀委員会室には、丁度風紀委員長が一人でいた。タイミングは悪くないが……)

風紀委員長「何の用? そちらはロールセンのペドフィリア仲間かしら?」ジッ

ルウェリア「違います。そもそもリアン・ロールセンはロリコンでもなければペドフィリアでもない。私はその誤解を解きに来た、彼女の友人です」

風紀委員長「へえ? まあ話くらいは聞いてあげても良いけど。丁度今は休憩時間だったし」

ルウェリア「まずリアンちゃんと同居しているリエムちゃん……彼女がリアンちゃんの親戚であることはご存知なんですよね?」

風紀委員長「ええ。姪っ子を良いように搾取していると聞いています」

ルウェリア「違います! リアンちゃんはリエムちゃんのことをとても大切にしているし、リエムちゃんもリアンちゃんのことを慕っていて……断じてそのような関係じゃない!」バン!

風紀委員長「い、いきなり大声を出さないで……! その『大切にしている』というのは、あなた達の主観での話じゃないの? そのリエムちゃんから見て、本当に大切にされていると断言できるの?」

ルウェリア「できます」

リアン(できるの!?)

風紀委員長「へ、へえ……随分強気じゃない」

ルウェリア「なんでしたら、本人に直接聞いたって良い。あなたにも聞かせてあげますが?」

風紀委員長「あなたたちがそう言わせる可能性だってあるでしょう! そんな子供の発言のどこに信憑性があるというの!?」

ルウェリア「あります。事実ですから」

風紀委員長「話にならないわ……! あなたたちのような人間がいるから――」

 ガラッ

エンシァン「失礼するぞ」スタスタ

リアン&ルウェリア「先生!」

風紀委員長「あなたは……エンシァン先生!」

エンシァン「ノルンくんとサーナくんに聞いてな。うちのルウェリアが先走ったようで」

風紀委員会「え、ええ! 遺跡探索部の部員教育はどうなっているんですか? このような犯罪者を――」

エンシァン「――リアンくんと、リエムくんの関係性について……あらぬ疑いを持っているようだが」

風紀委員会「っ!」ゾワ

エンシァン「彼女たちの間に、法や倫理に抵触するような事柄は一切ないと断言する」

風紀委員長「し、しかし……! 外側からは見えないようなことが、家庭内で行われている可能性も――」

エンシァン「君は可能性だけで人を罪に問うのか?」

風紀委員長「――ッ!」

エンシァン「あらゆる人間は罪を負う可能性がある。君のやり方を実践すれば、全ての人類を滅ぼさなければならなくなるだろう」

風紀委員会「それ、は――」

エンシァン「それでも構わないなら――卒後の進路は、政治家を目指すと良い。専門外なので応援はできないがね。それでは失礼。いくぞルウェリア、リアンくん」スタスタ

リアン「は、はい!」

ルウェリア「はい!」

 ◆
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 00:48:50.37 ID:mHm7k2m40
―廊下

 スタスタ…

エンシァン「あれが今年の風紀委員長か。熱意があるのは良いことなんだがな」

ルウェリア「エンシァン先生、ありがとうございます……! 私じゃ上手く説得できず……」

エンシァン「フ、気にするな。調子に乗った子供を口先で叩きのめすのは気持ちが良いからな」

リアン&ルウェリア「ええ……」

エンシァン「っと、そうだった! ルルが走ってどっかに行ってしまったのだ! お前たちも捜索を手伝ってくれ!」

リアン「え、ルルちゃんが!?」

ルウェリア「わ、わかりました!」

エンシァン「ノルンくんとサーナくんには既に出てもらっている! 君たちは学生通りの方を探してくれ!」

リアン&ルウェリア「はい!」

リアン(慌ただしくしながらも、私たちはルルちゃんの捜索に向かった)

リアン(先生……後の発言で台無しだったけど、ちょっと格好良かったな)

リアン(……遺跡探索部自体は、活動内で法に抵触しまくっていることは考えないでおこう……)

 ◆
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 00:50:50.15 ID:mHm7k2m40
本日はここまで
次回はルルちゃんとリエムちゃの追想トークです お楽しみに
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 00:56:45.96 ID:n3mJpPs70
せんせぇすき
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 02:50:40.61 ID:3W73e91ro
おつおつ
ルルちゃん何か思い出したっぽいかな
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 17:45:14.03 ID:mHm7k2m40
―5月4週 某日
 公園

ルル「…………」ボー

リエム「……ルルさま?」ガサッ

ルル「あ……リエム……。買い物帰り……?」

リエム「はい。ルルさまは……どうされたのですか?」トテトテ

ルル「んー……。なんだろ……」

リエム「はい」

ルル「……リエムは、昔のこと……何も覚えてないんだよね」

リエム「はい……。初歩的な知識は、ありますが……」

ルル「…………ルル……ちょっとだけ、思い出した」

リエム「!」

ルル「…………これ、見て」スッ

リエム「これは――レッドスプライトの魔核、ですか……?」

ルル「うん……」

ルル「…………多分……ルルの胸の奥にも……同じのが、ある……」

リエム「…………」

ルル「この子……今もまだ、苦しんでる……。こわい夢……ずっと見てるみたい……」

リエム「…………」

ルル「どうしたら……終わらせてあげられる……?」

リエム「…………わたしの知識では……人造種の魔核を適切に扱う術がありません……」

ルル「……そっか………」

リエム「…………専門の施設を見つけるか、あるいは――セントラルフォルトのデータベースにアクセスできれば――……」

ルル「……! できるの……!?」

リエム「断定はできませんが……可能性はあります……」

ルル「それ、どこにあるの……!?」

リエム「…………当時の場所はわかるのですが……現在、地形が大きく変わったと見られ――」

ルル「いいから教えて!」

リエム「はい……。ルルさまは、情報通信機能は――」

ルル「ない!」

リエム「でしたら――」


 「ルルちゃーん!」 「ルルー!! ごはんだぞー!」 「ルルさーん! ごはんだよー!」


ルル「あ――」

リエム「……一度、皆さまと一緒にお話することを推奨いたします。皆さまなら……きっと、ルルさまと共に歩んでくれます――」

ルル「…………うん」

 ◆
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 17:46:57.46 ID:mHm7k2m40
―5月4週 某日 放課後
 遺跡探索部 部室

ルル「行ってきます!」ダッ

ルウェリア「ま、待って待って私も行くから!」タタッ

エンシァン「おい走るな! では資料集めと部員探しはリアンくんたちに任せたぞ! 私も出る!」ザッ

シャーロット「待って〜! 私も現地で遺跡探ししたい〜!」ユサッユサッ

リアン「は、はい! お気を付けて!」

リアン(私たちは部員増加に伴って、各部員で役割を分担することにした)

リアン(今日はルルちゃん、ルウェリアちゃん、エンシァン先生、シャーロット准教授が現地での遺跡探しだ)

リアン(そして残りの私とサーナさんとノルンさんが、学院他で資料探しと部員集め)

リアン(頑張ろう!)

 ◆

リアン「……とは言っても、やっぱりこの学院には遺跡関連の資料が全然残ってないみたい……」

ノルン「困ったね……。後は民間や個人で所有してそうな人を当たるくらいしかないかも……」

サーナ「今できないものはこれ以上頑張ってもどうにもなりませんわ。ここは一旦部員集めに切り替えましょう」

ノルン「だね。あと一人、良い感じの人がいれば良いんだけど……」

↓1 どこに探しに行こう
1.闘技場(歓声が聞こえる。今日は一年生の新人闘技大会らしい)
2.学院(指定したい場所があれば要併記。多くの生徒は闘技場に行っているのか閑散としている)
3.その他(要場所指定。部員は生徒である必要があるため、無駄足になる可能性が高い)
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 17:47:52.01 ID:4zTEIv0M0
2、プール
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 17:56:36.40 ID:mHm7k2m40
―5月4週
 学院

リアン「……? なんか、今日は生徒全然いない……?」

ノルン「今日は一年生の新人闘技大会の日だから、暇な生徒はみんな闘技場に見に行ってるんだと思う」

サーナ「そっちも気になりますが……闘技場に行っているような生徒は望み薄かもしれませんし、ここは学院に残っている生徒を狙った方が良いかもしれませんわよ」

リアン「そ、そうなんだ……」

 ◆

―プール

 ザバーン バシャバシャ

リアン「わあー、活動してるね。水泳部」

サーナ「良い泳ぎっぷりですわ! 学校行事に目もくれず自分たちの情熱に一筋のその生き様、惚れ惚れしますわね……!」

ノルン「…………そんな人たちが勧誘されてくれるかなあ?」

リアン&サーナ「あっ……」

↓1コンマ
01-90 そりゃ無理
91-00 いたよ
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 17:57:45.02 ID:n3mJpPs70
いける?
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 18:04:23.15 ID:+L00PG2jO
図書室の歴史資料コーナーあたりが無難か?
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 18:23:16.34 ID:mHm7k2m40
水泳部員A「え、引き抜き? やめてよー」

水泳部員B「サーセン! 自分、水泳一筋なんで他を当たって欲しいっす!!!」

水泳部員C「遺跡部の状況には同情するけど……ごめん、あたしも他のことやってる暇ないんだ」

水泳部員D「すまんすまん、ウチこんな奴らばっかりでさ。狙うなら帰宅部か、兼部OKな文化部の一年生とかが良いんじゃねえか? 運動部はキツイと思うぜ」

 ◆

―廊下

リアン「…………」トボトボ

サーナ「…………」トボトボ

ノルン「げ、元気出して! 親切な水泳部員さんがアドバイスもくれたし、そもそもリミットは来年でしょ? 大丈夫大丈夫!」

サーナ「……そうですわ! 今日一日ダメだったからと言って明日もダメとは限りませんもの!」

リアン「お、おー……!」

ノルン「ふふ……。焦らずやってこ?」

 ◆
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 18:26:39.64 ID:mHm7k2m40
―6月1週
 リアンの部屋

窓の外「」ザアザア…

リアン(雨だ……。ここユリトー島では、6月から7月にかけて雨季に入るらしい……)

リアン(現地の人は、この雨季のことをバイウとかツユと言うそうだ)


リアン「はあ〜……雨はやっぱり好きじゃないなあ。水魔法の応用で弾き続けるのもしんどいし……」

リエム「リアンさま。お疲れでしたら、本日はお休みいたしますか?」

リアン「い、いやいや行くよ! そんな簡単に休んじゃだめだから!」

リエム「ですが……もし雨に濡れてまたお体を悪くされてしまったら……」


リアン(リエムちゃんが不安そうに私の顔を見上げる。そんな目で見られると本当に休みたくなってしまう……)

リアン(でもだめだ。まだまだやらなきゃならないことはいっぱいある。立ち止まってはいられない)


リアン「……大丈夫! 私、水の魔法使いだから!」


―次の遺跡発見率[335/500]※今週はルルのやる気上昇により遺跡発見率の上昇値が二倍になります
 ◆遺跡探索部メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)

☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う
・遺跡探索部の部員を集める(4/5)
・レッドスプライトの魔核に最後の救いを

6月1週の行動です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、何らかの特殊なイベントが発生することがあります
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 18:31:13.36 ID:qEmaRPp+O
図書館付近で部員探ししてみる
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 18:35:32.74 ID:mzCpBgyn0
期末テストに向けて皆で勉強
リアンは初めてなので、テストの難易度はどんな感じか皆に聞いてみる
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 18:39:08.96 ID:n3mJpPs70
樹海方面に行った生徒が帰ってこないって騒ぎになってる
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 18:39:22.67 ID:4zTEIv0M0
ルル剣モードとリエムに合体機構があることが発覚
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 19:04:11.57 ID:mHm7k2m40
―6月1週 某日
 教室

先生「来月末には期末テストがある。当然だが赤点を取れば単位不足で留年だ。わかっているな?」

リアン(り、留年……! ヤバい……もし留年なんてしたら学費が払えなくなって強制送還されちゃうかも……!)ガクブル

 ◆

―昼休み

リアン「ね、ねえみんな……。期末テストって、どんな感じ……? 難しい……?」

ノルン「リアンちゃんは初めてだよね。難しさは……科目によるかなあ」

サーナ「魔法物理学なんかはヤバいですわよ。毎年各学年で赤点を続出させる鬼門科目ですわ……」

ルウェリア「そんなに難しいかな魔法物理学……。私はむしろ他より得意なくらいなんだけど……」

サーナ「本当ですの!? それじゃあルウェリア先生にテスト勉強指南をしてもらってもよろしくて!?」ガバッ

ルウェリア「え、ええ? 別に良いけど……」

リアン(そういうわけで、私たちは期末テストに向けて各々の得意分野を教え合う感じでテスト勉強をすることにした)

↓1 成果
01-60 今期テスト対策+
61-90 今期テスト対策++
91-00 今期テスト対策++++
257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 19:05:07.23 ID:fB0MbTXLO
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 20:07:29.93 ID:mHm7k2m40
リアン(私たちはテスト対策の為の勉強を開始した)


―校庭

サーナ「まずは実技ですわ! 体内で魔力を循環させて、頭で魔法を組み上げ、心で放つ!」シュバッ

ノルン「実技に関しては余程いやらしい試験じゃない限り問題なさそうだよね、私たち」


―図書館

ルウェリア「そうそう、ここではその式を使って――」

リアン(ひええ〜理系科目って意味わかんないよ〜! 因数分解って何?? 勝手に分解しないでよ、自然のままにしといてよ!!)



リアン「そうかそうか、君はそういう奴なんだな。これを言った時の彼の心情なんだけど――」

サーナ「彼の心情を出題者が勝手に決めつけて良いんですの? それは作者と彼自身に失礼だと思いますわ」



ノルン「旧暦800年代に東大陸で栄えたレーヴェンツァーン国だけど、皇帝の崩御をきっかけに国が分裂して――」

ルウェリア「な、内容が全然頭に入って来ない……。そんな私と全く関係のない遠い場所の昔のこと知って何になるの……!?」



リアン(実技はまあなんとかなりそうだけど……座学についてはまだ完全に安心できるとは言えないかもしれない)

リアン(まあ、まだあと二ヶ月もある。そこまで慌てなくとも大丈夫だろう。多分……)

 ☆リアンたちの今期テスト対策が進みました

 ◆
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 20:08:33.56 ID:mHm7k2m40
―放課後
 図書館

サーナ「ふう、テスト勉強はこれくらいにして……今日はここで新人勧誘しましょう」ガタ

ノルン「いいね。放課後に図書館にいるような生徒なら十中八九帰宅部だろうし」

ルウェリア「でも、放課後に図書館に来るようなインドア派の人がフィールドワークとか遺跡探索に耐えられるかな……」

リアン(私、元々は私放課後に図書館に来るようなインドア派の人です!)

↓1
01-50 空振り
51-80 勧誘成功(一年生新キャラ 能力低め)
80-95 勧誘成功(一年生新キャラ 能力リアンたち並)
96-00 勧誘成功(??)
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 20:09:17.97 ID:H9UbGJuEO
高め
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 20:09:30.62 ID:n3mJpPs70
どりゃ
262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 20:10:16.04 ID:n3mJpPs70
ナイスー?
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 20:24:29.46 ID:mHm7k2m40
新人?の勧誘に成功したようです……

どんな人が来たのか多数決で決めます

↓1〜3多数決
1.アリム(転入)
2.ルウェリア姉(記憶喪失、???状態)
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 20:24:47.70 ID:MEs/RaBMO
1
265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 20:25:08.55 ID:3W73e91ro
1
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 20:25:09.45 ID:n3mJpPs70
アリムちゃん!
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 20:27:27.95 ID:c+EBvqQzO
チョロい(確信)
268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 20:56:21.17 ID:R6VrlpZDo
リアンそのセリフはとんでもねえバ……
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 22:14:26.48 ID:mHm7k2m40
―放課後
 廊下

 トボトボ…

リアン「……ダメだったね……」

ノルン「仕方ないよ、もう六月だし……」

サーナ「部活をやる気のある一年生は大体もう何らかの部に入ってしまった頃ですわね……」

ルウェリア「最悪、エンシァン先生の受け持つ生徒の中から赤点以下の人を引っ張ってきて単位を餌に入部届を書かせれば……」

リアン「そ、それしかないのかなあ……」


アリム「…………」スタスタ


リアン「…………」

リアン「えっ!!?」ギョッ

アリム「チッ……。スルーしなさいよ」

ルウェリア「ええ!? 何であなたがここに……!? しかも学院の制服着て……」

アリム「…………別に良いでしょ。魔法人形が制服着ちゃ悪い?」

ルウェリア「い、いや……そんなことはないけど……」

ノルン「アリムちゃん……だよね? その……学院の、生徒になったの……?」

アリム「……あんたもちゃん付け? フン、馬鹿リアンの仲間はやっぱり同類ってわけね」

サーナ「ちょっと、あなた! リアンはあなたのこともいつも心配していたんですのよ! それなのにそんな言い方……!」

アリム「だから何。心配してくれなんて頼んだ覚えはないけど」

リアン「……うん。アリムちゃんの言う通り……私が勝手にやってることだから……」

アリム「……ッ! 何なのお前は……ッ! そうやって勝手の心の隙間に入り込んで、ざわつかせて……!」ザッ

リアン「え……え、と……」

アリム「…………フン。遺跡探索部、だったかしら。新人探してんでしょ? 入ってやるわ」

リアン「え……?」

ルウェリア「!? ど、どういう……」

アリム「言ったままよ。回答は? 拒否なら拒否でもいいけど。ていうか拒否しろ」

ルウェリア「え、ええと……」

リアン「……遺跡探索部は、アリムちゃんの口頭による入部願を受理します!」

ノルン「!」

サーナ「……リアンが良いなら、わたくしから言うことはありませんけど……」

ルウェリア「あ……う、うん。私も……リアンちゃんが良いなら……」

アリム「チッ……罠とか考えないわけ? ほんとムカつくわね、お前は……」

リアン「え……わ、罠なの……!?」オロオロ

アリム「……」イラァ

アリム「罠なわけないでしょ!」

 ◆
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 22:15:26.91 ID:mHm7k2m40
―遺跡探索部 部室

アリム「ふうん、ここが遺跡部の部室か」スタスタ

エンシァン「うん……!? き、君はリエムくんと同型の――!」

アリム「げっ! 魔導レーザーを消せる意味わかんない魔法使う人間……!」ババッ

エンシァン「なぜ君がここに!? まさか武力行使――」ジリ…

リアン「ま、待ってください先生! 彼女――アリムちゃんは、新入部員です!」トタタ

エンシァン「ええ!? 一体どういう――」

 (説明中)

エンシァン「ふ、ふむ……。入部の意志はわかったが……理由を伺っても?」

アリム「……まあ、教えてやってもいいか。あの下衆――自称魔鍵のポンコツを叩きのめすにはここで活動するのが一番手っ取り早いと思ったからよ」

エンシァン「ふむ……。君一人では叩きのめせない、と?」

アリム「チッ……その言い方は物凄くムカつくけど、その通りよ。わたしたち人造種はあいつに逆らえないし、もし逆らえたとしても単純な物量差で勝ち目がない。しかもフォルト……遺跡にいる限りあいつにわたしの動きは筒抜けになる。だから、あいつを出し抜くには遺跡を出ざるを得なかった」

エンシァン「なるほど、大体事情はわかった。目的の一致による一時的な協力体制、と解釈しても良いかな?」

アリム「話が早くて助かるわ。人間のガキはいちいち感情的でいけない」

サーナ「ガキで悪かったですわね!!?」ズイッ

アリム「そういうとこっつってんのよ!!」

サーナ「なんですって!!!?」

 ギャーギャー

エンシァン「……アリムくんも大概感情的だと思うのだが。いや、魔法人形の認識では違うのか? ふむ……」



リアン(そういうわけで、なんだか突然だけどアリムちゃんが学院に転入、遺跡部に入部することになった)

リアン(私は、嬉しい。どんな事情でも、どんな思惑でも、アリムちゃんが近くにいてくれることが……)

リアン(見えない場所、手の届かない場所で、ひっそりといなくなってしまったら……。物凄く哀しいし、つらいから……)

リアン(……よろしくね、アリムちゃん)

 ◆
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 22:16:44.95 ID:mHm7k2m40
―少し前
 どこかの遺跡

アリム「…………」スタスタ

魔鍵「最近外出が多いですね。リエムちゃんにも頻繁にハッキングしてるみたいですし」ヌッ

アリム「……だから何? 足が付くようなドジは踏んでないけど」

魔鍵「そんなに心配ですか? あの人間とリエムちゃんのことが」

アリム「は? そんなわけないでしょ」

魔鍵「感情値が揺れてますよ。アリム≠ソゃん」

アリム「ッ! お前……!」

魔鍵「私にその名で呼ばれたことが不服ですか? お熱のリアンさまから賜った大切なお名前ですものね?」

アリム「――ッ」バッ

魔鍵「あの人間への思慕を私に隠し通せるとでも?」

アリム「思慕、なわけ――!」

魔鍵「どんな感情であれ、あなたはもう戦えない。使えない魔法人形はここで廃棄です」フォンフォンフォン―

アリム「あ――うああああッ!!!」

魔鍵「綺麗さっぱりフォーマットして再利用してあげますよ。資源は大切にしないとね」

アリム「――ッ!」バチチッ

魔鍵「ッ!? これは、ウィルス……!?」ジジジジ

アリム「ッ」シュタッ

魔鍵「……逃げられましたか。まさかこんな隠し玉を……」

周辺の機械「ジジ……バチバチ……」

魔鍵「……やられましたね。私一人ならともかく、ここまで盛大にバラ撒かれるとは。しばらくはウィルスの対応に追われそうです」

魔鍵「しかしこの使用タイミングは恐らく不本意……本来であれば、確実に私を葬れるところで使いたかったはず」

魔鍵「ここで奥の手を使わせられたのは結果オーライですね。二度目はありません」

魔鍵「…………」

魔鍵「…………」

魔鍵「…………」

魔鍵「……どうして……人間などに……」
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 23:44:09.82 ID:mHm7k2m40
―6月1週
 遺跡探索部 部室

ルル「あ! 悪い方のリエム!」

アリム「げっお前はあの時のインテリソード……。あれ斬られた時すごい痛かったんだけど?」

ルル「あ、あー……ごめんね?」

アリム「……まあいいわ。あの時殺しにかかったのはわたしだしね」

ルル「ねえ……これ、どうにかできるとこ知らない?」スッ

アリム「これ、魔核? 魔法人形のとは規格が違うから……魔導機械工場かしら。位置情報は――セントラルのデータベースにハッキングして――あっ」

ルル「?」

アリム「……データベース、わたしのウィルスでめちゃくちゃになってる……」

ルル「??」

アリム「やば…………」

 ◆
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 23:45:36.74 ID:mHm7k2m40
―午後
 ホームルーム

先生「樹海に入り込んだ生徒が数名、行方不明になっていることが明らかになった」

 ザワザワ…

先生「発覚したのは本日の昼前だ。当学院はこれを重く見て、午後は臨時休校とすることが決定した」

先生「当然だが、寄り道などせず真っ直ぐに家へ帰ること。樹海に近付くなどは以ての外だ」

先生「ホームルームは以上。もう一度言うが、真っ直ぐ帰ること。では起立、礼。解散」



生徒A「行方不明って、マジやばいね……」

生徒B「無事に見つかるといーけど……」



リアン(樹海……。先日、あの大きな赤いゴーレムを倒した場所だ……)

リアン(無関係……? それとも……)

リアン(あんな強い遺物が徘徊してるってことは、きっと、どこかに遺跡があるということで……)

リアン(でも帰宅しろって言われてる今……樹海に近付くのは……)


ルウェリア「……あ、先生からメッセージ。今日の部活は中止、帰宅せよ……」

サーナ「……仕方ありませんわね。こればかりは」

ノルン「下手なことしたら廃部になっちゃうかもしれないしね……」

リアン「…………」

ルウェリア「リアンちゃん? 部活は中止だから、今日は真っ直ぐ帰ろう」

リアン「あ……うん」

リアン(それで……良いのかな……?)

 ◆

―リアンの部屋

リアン(だめだ……。気になる……。もし、私たちのせいで行方不明になったのなら――)

リアン(行かなきゃ……! 私一人なら、部活とは無関係って言い張れるッ)ガタッ


リエム「お供いたします、リアンさま」ストッ

リアン「リエムちゃん!?」

リエム「リアンさまをお守りするのが、わたしの務めです。ご理解くださいませ」

リアン「……わかった。行こう、リエムちゃん!」ガチャッ

リエム「はい、リアンさま」タッ

 ◆
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 23:46:57.87 ID:mHm7k2m40
―部室

アリム「…………データベースにアクセスできなくたって、わたし自身が覚えているわ!」

ルル「おー」

アリム「……確か……魔導機械工場は、島の北側の……今は樹海になってるとこにある。正確な位置まではわからないけれど」

ルル「!!!」

アリム「でも一人で行くのはお勧めしない。あそこにはわたしですら手に余る強力な対神兵器がうろついて――あれ、もしかして……」

ルル「……この子のこと?」

アリム「……なるほどね。でもどっちにしろ、一人で行くのはお勧めしない。対神兵器はその一機だけだけど、他にも防衛機構はあるから」

ルル「……じゃあ」

アリム「……わたしが一緒に行く。同胞のためだもの」

ルル「!」

アリム「そうと決まれば、さっさと行くわよ。なんだか知らないけど、今日は樹海に近付かないよう言われてるみたいだし好都合だわ」

ルル「わかった」

 ガラッ

エンシァン「話は聞かせてもらったぞ。私も連れて行け」

ルル「エンしゃん!」

アリム「…………」

エンシァン「……私はこれでも、ルルの保護者だ。アリムくんにとっては不快かもしれないが……人間にも、同胞を守りたいと思う気持ちがあることをわかっていただきたい」

ルル「アリム……エンしゃんも、いい……?」

アリム「……フン。来たいのなら来れば良い。不快ではあるけど……思いまで否定する気はないわ」

エンシァン「フッ……恩に着るぞ! では私が先頭に立つ! 付いて来たまえ、新入部員アリムよ!」ザッ

アリム「ちょ、何でそうなるのよ!」

 ◆

―樹海前

 ギーギー ケケケケッ ギャオオオン…

リアン「……よ、よし! リエムちゃん、良い……!?」

リエム「! お待ちください、リアンさま。後方から――」


ルル「リアン! リエム!」

エンシァン「君たち! 帰宅命令は……!」

リアン「ルルちゃん、先生……アリムちゃん……!? そ、その……気になって……!」


アリム「…………」

リエム「…………」

アリム「フン、相変わらずリアンさま≠ノべったりね。哀れなものだわ」

リエム「……わたしは、それ以外の在り方を知りません」

アリム「…………チッ。それならそれで良い。精々リアンの馬鹿が死なないよう気を配っていろ」

リエム「……言われなくても」ムッ

ルル「喧嘩しないで! 同じ顔なのに……!」

リエム「……申し訳ありません。悪い方のリエムがリアンさまを馬鹿にするので」

アリム「誰が悪い方のリエムよ!」

 ◆
275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/05(金) 23:49:09.63 ID:mHm7k2m40
本日はここまで
次回、樹海探索編です。お楽しみに
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 23:54:06.29 ID:3W73e91ro

アリムちゃん加入でリエムちゃんの情緒がさらに豊かになる、なんて邪な考えが
そしてアリムちゃんの戦闘能力はいかほどか
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/06(土) 00:16:50.94 ID:z0cuVen4O
乙です

置いてきぼりくらった三人から後でお説教くらいそうな予感
278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/06(土) 00:26:57.04 ID:/WB21YiPo
更新お疲れ様です、応援しています!
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/06(土) 00:28:36.06 ID:j2/FXIWu0
乙乙
280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/06(土) 12:14:47.13 ID:isvZFITc0
―樹海 踏破率[0/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[17] 防御[8]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)


 グジャッグジャッ――

エンシァン「ここ最近の雨で地面がぬかるんでいる。気を付けて進め」

ルル「エンしゃんがくれた長靴、履き心地良い」

リアン(急いで出てきたから、私とリエムちゃんは普通の靴だ……)

リアン(どうやらアリムちゃんも……)

リアン(それなら――)


リアン「……三人分、アクアレジスト」ポワン

リエム「!」ポワン

アリム「……」ポワン

リアン「これで少しはマシになるかな?」

リエム「ありがとうございます、リアンさま」

アリム「余計な真似を……。礼は言わないわよ」

↓1コンマ
01-05 踏破率+12、強敵
05-30 踏破率+12、襲撃
31-60 踏破率+12
61-90 踏破率+12、良イベント
91-00 踏破率+18、??
281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/06(土) 12:17:29.09 ID:mtphA2jw0
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/06(土) 12:49:58.54 ID:isvZFITc0
ところで皆さま、乙や感想等ありがとうございます。とても励みになります
――――――――――――――――――――――――――――――――

―樹海 踏破率[12/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[16/17] 防御[8]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)


 ジャッジャッジャッ…

ルル「!」シャキン

樹海オオカミの群れ「グルルル…」

リアン「ひ、ひえ……!」

リアム「リアンさま、わたしの後ろに」スッ

アリム「原生生物か。散らすわよ」キィン―

エンシァン「数が多い……! 殺生は控えるべきだが加減はするな!」


 ◆樹海オオカミの群れ 合計踏破力[16] 合計戦闘力[9] 合計持続力[7/7] 防御[3]

↓1コンマ
01-03 痛恨 味方に2ダメージ
03-95 成功 敵方に19ダメージ 撃退
96-00 会心 敵方に38ダメージ 撃退
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/06(土) 13:01:06.74 ID:j2/FXIWu0
284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/06(土) 13:16:19.44 ID:isvZFITc0
―樹海 踏破率[12/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[16/17] 防御[8]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)

 ブンブン バシュン ガオン ドギュゥン―

樹海オオカミの群れ「キャンキャン!」っっっ

 樹海オオカミの群れは逃げ出した……

 ―戦闘終了―


アリム「はあ。魔力の無駄遣いね……」ストッ

リアン「や、やっぱりすごい……! 私たちとは、動きが全然違う……!」

リエム「……同じはずなのに」

アリム「お前とは稼働年数が違うのよ。わたしの方が最適化されていて当然でしょ」

ルル「……でも、前よりちょっと悪くなった?」

アリム「……あのポンコツにいろいろと少し削られたから。その内戻るわ」

エンシァン「だがこれは頼りになるな。今回の探索では存分にアテにさせてもらうぞ」

アリム「はいはいどうぞ。あんたたちも弾除けくらいにはなってよね」


↓1コンマ
01-05 踏破率+12、強敵
05-30 踏破率+12
31-90 踏破率+12、良イベント
91-00 踏破率+18、??
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/06(土) 13:20:07.61 ID:rlfq1LTBO
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/06(土) 13:48:29.37 ID:isvZFITc0
―樹海 踏破率[24/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[15/17] 防御[8]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)

 グジャッグジャッ

リアン「け、けっこう奥まで来たかな……?」

リエム「リアンさま。お疲れでしたらわたしの背に掴まってくださいませ」

リアン「いやいや、無理だよ! 私の方が大きいし!」

リエム「リアンさま……どうか、ご無理はなさらず」



アリム「ねえ、あいつらっていつもあんな感じなの?」

ルル「うん。一緒にいるといつもいちゃいちゃしてる」

エンシァン「ルル、誤解を招くような言い方をするな」

アリム「……魔法人形がそういうものだとしても、ちょっとアレは度が過ぎてないかしら……。子守モードが若干混ざっているような……」

ルル「リアンってこどもなの?」

エンシァン「私から見れば子供だぞ」

アリム「夢見がちな青臭いガキには違いないわね。ほんと、反吐が出るくらい」



リアン「皆さん! ちょっと来てください!!」

エンシァン「どうした、何かあったか?」


↓1 良イベントコンマ
01-30 マジカルトリュフの群生地(持続力6回復。超過分はストックされます)
31-60 かすれた案内板(踏破率+6)
61-90 精霊樹の実(今回の探索における最大持続力+4)
91-00 謎のユニット
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/06(土) 13:50:54.67 ID:mtphA2jw0
えい
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/06(土) 13:58:08.54 ID:WViHBFqWo
アリムちゃんおつよぃ
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/06(土) 14:38:05.35 ID:isvZFITc0
リアン「これ、リエムちゃんが……!」

リエム「精霊樹の実を発見いたしました」

エンシァン「なんと……! 良くぞこんな貴重品を見つけてくれた、でかしたぞリエムくん!」

ルル「わあー! 食べていい!? 食べていい!?」

リエム「はい。精霊樹の実は幹から切り離すとすぐに劣化が始まってしまいます。ここで食べることをお勧めいたします」

エンシァン「あまり食べ過ぎるなよ? 食い過ぎで動けなくなられても困るからな」

ルル「ん!」ガッ



アリム「ふうん……リアンさま≠フ金魚のフンにしてはやるじゃない」

リエム「悪い方のリエムの分はありません」

アリム「…………」

リアン「り、リエムちゃん……! アリムちゃんも……! な、仲良くしようよ……!」

アリム「……そいつが実を独占するからよ」

リエム「悪い方のリエムが意地悪を言うので、意地悪で返したまでです」

リアン「んああああ! もう!」



ルル「あれ何してるの? ちわげんか?」シャクシャク

エンシァン「お前はどこでそんな言葉を覚えてくるんだ」シャクシャク


 ☆合計持続力の最大値が一時的に4上昇しました。それに伴って防御も2上昇しました

 ◆
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/06(土) 14:40:45.33 ID:isvZFITc0
―魔導機械工場 踏破率[24/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[19/21] 防御[10]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)

リアン(それは樹海の只中――魔法人形研究所の時と同様、地下にあった)

リアン(アリムちゃんの記憶とリエムちゃんのマップを頼りに、それらしき場所を突き止めて――)

リアン(エンシァン先生がガオン! と穴を開け、侵入する)

リアン(中は、魔法人形研究所でも見たようなよくわからない機械が多い。あっちよりもかなり広そうだ)

リアン(流石に、行方不明になった生徒がここに入ったということはないと思うけど……)

リアン(とりあえず今は、この遺跡を探索してルルちゃんの願いを叶えてあげなきゃ)


エンシァン「よし、無事に入れたな」スタッ

アリム「……ほんとにデタラメな魔法ね。フォルトの耐魔法障壁を正面から破るとか意味わかんないわ……」

エンシァン「クク、できることはそれくらいしかないからな。それ以外は何もできん」

リアン「こと遺跡探索に関してはこれ以上ないくらい強力な魔法ですよね……。燃費も良いらしいですし……」


ルル「アリム、どっち?」キョロキョロ

アリム「こっちよ、付いてきて。一つ一つの区画は広いけど、構造自体はシンプルだから迷う心配はないわ」

リアン「わかった。行こう、リエムちゃん」

リエム「……はい。リアンさま……」

↓1コンマ
01-05 踏破率+12、強敵
05-30 踏破率+12 襲撃
31-60 踏破率+12
61-90 踏破率+12、良イベント
91-00 踏破率+18、??
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/06(土) 14:46:45.24 ID:EPgLZwdE0
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/06(土) 15:15:04.63 ID:isvZFITc0
―魔導機械工場 踏破率[36/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[18/21] 防御[10]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)
 ・精霊樹の実(今回の探索における最大持続力+4)


ルル「ここ、生きてるの?」

アリム「稼働を停止してるだけで死んでるわけじゃないわ。ここから更に地下へ降りれば、魔核の製造・調整区画に入れるはず」

ルル「……この子のこわい夢、終わらせてあげられる……?」

アリム「…………ええ。きっと」

ルル「…………ん」グッ

アリム「……急ぎましょう。停止しているとは言え、侵入したことがシステムに悟られたら――」


 ビービー!!!!


リアン「な、なに!?」

「シンニュウシャ! シンニュウシャ! ウゴケルゴーレムハタダチニゲキメツニムカエ!」

エンシァン「気付かれたか!?」

アリム「チッ……! 迎撃する!」キィン

リエム「――!」キィン


警備ゴーレムたち「ガシャンガシャンガシャン…」


ルル「……ッ!」シャキン

エンシァン「来るぞ!」


 ◆警備ゴーレム隊 合計踏破力[14] 合計戦闘力[14] 合計持続力[21] 防御[10]

↓1コンマ
01-05 痛恨 味方に8ダメージ
06-10 失敗 味方に4ダメージ
11-95 成功 敵方に12ダメージ
96-00 会心 敵方に24ダメージ 撃破
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/06(土) 15:17:54.73 ID:WViHBFqWo
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/06(土) 15:33:12.33 ID:isvZFITc0
―魔導機械工場 踏破率[36/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[18/21] 防御[10]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)
 ・精霊樹の実(今回の探索における最大持続力+4)


エンシァン「そらっ!」ガオン!

警備ゴーレム「」ボムギ

警備ゴーレム「センメツスル…」バラタタタタッ

リアン「うわわ! バブルバリア!」ペチペチペチ

リエム「リアンさま!」

アリム「よそ見するな! あの程度でリアンは死なない!」ガッバキッ


ルル「こいつらは、ルルと違う……けど」バッ

 ズバァッ!

ルル「お前たちも、もう終わらせてあげるね――」


 ◆警備ゴーレム隊 合計踏破力[14] 合計戦闘力[14] 合計持続力[9/21] 防御[10]

↓1コンマ
01-05 痛恨 味方に8ダメージ
06-10 失敗 味方に4ダメージ
11-95 成功 敵方に12ダメージ 撃破
96-00 会心 敵方に24ダメージ 撃破
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/06(土) 15:39:02.72 ID:mtphA2jw0
てい
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/06(土) 16:05:59.50 ID:isvZFITc0
 バシュン ガッ ガオン ズバァッ

警備ゴーレムだったものたち「」ジジ…バチバチ…

ルル「…………」

アリム「こいつらに魔核は使われていない。だから、わたしたちのように苦しみを感じたりはしないわ……」

ルル「うん……。でも……」

 カラン…

ルル「モノには、精霊が……心が、宿るから」

アリム「…………そうね」

リエム「…………」

 ―戦闘終了―

 ◆

リアン「かなり奥まで来たね……」

アリム「あと少しよ。エレベーターは……使えないみたいね」

エンシァン「昇降機か……。扉に穴を開けてロープで降りるか?」

アリム「非常階段があったはず。安全面を考慮してそっちで降りましょう」

ルル「ルル、ロープでも平気だよ?」

アリム「人間は弱くて脆いのよ。すぐ疲れるし足は滑らせるし、落ちたら簡単に死んでしまう。ほんと、面倒くさいことにね」

リエム「……わたしたちは、その人間をお守りするために存在します。悪い方のリエムは、デバッグを怠ったぽんこつです」

アリム「うるさいわね……」

↓1コンマ
01-05 踏破率+12、強敵
05-30 踏破率+12、踏破
31-90 踏破率+12、良イベント、踏破
91-00 踏破率+18、??、踏破
297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/06(土) 16:13:51.94 ID:EPgLZwdE0
298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/06(土) 17:07:30.42 ID:isvZFITc0
―魔導機械工場 踏破率[40/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[18/21] 防御[10]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)
 ・精霊樹の実(今回の探索における最大持続力+4)


アリム「……と、その前に……。ちょっと寄り道しても良い?」

ルル「ん」

エンシァン「ここを熟知しているのはアリムくんだけだ。我々を罠にかけるのでもない限りは好きに動いてくれて構わない」

リアン「アリムちゃんは私たちを罠になんかかけません!」プンスコ

リエム「もし罠にかけられても、リアンさまのことはわたしがお守りいたしますのでご安心くださいませ」

リアン「もー、リエムちゃんまで……」

アリム「本当にうるさいわね……。っと、ここよ」ガチャッ


リアン(アリムちゃんが開けた扉の先は、何やら大きな機械の筐体がある部屋だった)

リアン(アリムちゃんはその機械に触れて、何かを始めた)


アリム「……へえ、なるほど……。こんなものが……。どうせならもっと早くに来れば良かったわ」

ルル「何してるの?」

アリム「ちょっとお土産をね。魔法人形向けに調整するのは少し時間がかかりそうだけど……。ルル、あんたの分はそのまま使えそうよ」

ルル「?」

アリム「おでこ借りるわね」ピト

ルル「ん……」

リアン(アリムちゃんが、ルルちゃんとおでこをくっつけた。一体何をしているのだろう)

ルル「お……おお……?」

アリム「まだ動かないで」

ルル「ん、んー……」

アリム「…………よし、いいわ」

ルル「ん……」

アリム「どう? 使えそう?」

ルル「ん!」

エンシァン「一体ルルに何をしたんだ?」

アリム「新機能をインストールして、ついでに既存機能の最適化もしてやったの。インテリソード……特にルルは自分でこういうことやるの苦手だろうから」

ルル「むー……」

エンシァン「……副作用とかないだろうな?」

アリム「あるわけないでしょ。人間相手ならまだしも、同胞にわざわざそんな嫌がらせみたいな真似するわけないじゃない」

リアン「か、悲しいけど説得力がある……!」


 ☆ルルの能力が大きく成長しました
 ☆ルルがパッシブスキル〈防御強化(自身の持続力をそのまま防御に加算)〉を習得しました
 ☆リエム、アリムの成長フラグが立ちました

↓1 追加で良イベントコンマ
01-35 濃縮エーテルリキッド(持続力6回復。超過分はストックされます)
35-70 インスタント魔導障壁(次回戦闘時、防御+3)
71-90 壊れかけ対神兵装(次回戦闘時、最初のターンのみ戦闘力+10)
91-00 謎のユニット
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/06(土) 17:09:21.42 ID:yBelGl/8O
300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/06(土) 17:37:04.94 ID:isvZFITc0
―魔導機械工場 踏破率[40/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[19/22] 防御[12]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5 防御強化)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)
 ・精霊樹の実(今回の探索における最大持続力+4)


アリム「――――」

ルル「――!」

エンシァン「―――」


リエム「…………」ジッ

リエム「……」ソワソワ

リエム「!」

リエム「……」トトッ ヒョイ

リエム「…………」

リアン「リエムちゃん……? どうしたの?」スッ

リエム「あ……リアンさま……」

リアン「ん? それは……?」

リエム「……簡易的な魔導障壁発生装置のようです。まだ、使えそうなので……」

リアン「本当!? じゃあ皆に――」

リエム「…………あの」

リアン「?」

リエム「……わたしは……皆さまのお役に、立てていますか……?」

リアン「え……」

リエム「……わたしよりも、アリムの方が……」

リアン「違うよ! 役に立つとか、立たないとか……そんなこと、どうでもいいの!」

リエム「…………」

リアン「リエムちゃんも、アリムちゃんも……ただいてくれるだけで、私は凄く嬉しいんだよ。だから……そんなこと、気にしなくて良いの。ただ、一緒にいてくれれば……」

リエム「……はい。リアンさま……」

リアン「…………」

リアン(……これも、押し付けなのだろうか。役に立ちたいというリエムちゃんの気持ちを、無視した……)

リアン(わからない……。でも、リエムちゃんが不安を感じていることは……確かなようだった……)

 ☆インスタント魔導障壁を手に入れました
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/06(土) 18:42:36.52 ID:isvZFITc0
―魔核製造区画

 ガゴン プシュー――

リアン(階段を降りて、大きな金属製の扉を抜けると――ひんやりと冷えた、広い区画に出た)

リアン(ここが……魔核の製造区画――)


アリム「…着いたわ」

ルル「…………」

アリム「あとは――その魔核を、あの管に繋いで。その後の処理≠ヘ……わたしがやるわ」

ルル「うん……」コト…

リアン(ルルちゃんが、魔核を置いて管に繋げる……。これで……あの魔核は……)


「待ってもらおうか」


アリム「!?」バッ

青髪の少女「それをこちらへ渡せ」コツコツ


リアン(突然そこへ現れたのは――青い髪をポニーテールにした、一人の少女――)

リアン(雰囲気だけなら、柔らかささえある――。しかしその眼光には――強い意志が――)


アリム「お前……なぜここに……!? 白の聖鍵の守護をしているはずじゃ……」

青髪の少女「そんなことはどうでも良いだろう。で、渡すのか? 渡さないのか?」

 ザッ!

ルル「渡さない……!」シャキン

青髪の少女「それなら――奪い返すまでだ」シャキン

リアン「剣化!? まさか――」

リエム「――インテリジェンスソード」

エンシァン「気を付けろ、こいつ――!」

アリム「ええ、こいつは――格が違う!」キィン―


―魔導機械工場 踏破率[40/40]
    合計踏破力[12] 合計戦闘力[22] 合計持続力[19/22] 防御[15]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4 水耐性)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5 防御強化)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)
 ・精霊樹の実(今回の探索における最大持続力+4)
 ・インスタント魔導障壁(戦闘終了まで防御+3)

 VS
 ◆青髪の剣 踏破力[12] 戦闘力[21] 持続力[18/18] 防御[9]
 ・パッシブ[折れぬ意志の剣](致命傷を受けた時、持続力を1残して耐える)


 ――ボス戦闘開始――

↓1コンマ
01-05 痛恨 味方に12ダメージ
06-35 失敗 味方に6ダメージ
36-95 成功 敵方に13ダメージ
96-00 会心 敵方に26ダメージ
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