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安価とコンマで異世界転生!その8
- 853 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/01(土) 01:11:42.92 ID:f+3+9y7No
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 854 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/01(土) 19:24:54.71 ID:f+3+9y7No
- 淫魔「もう諦めたら?」
確かに状況は絶望的にも見えた
だが、男は決して諦めることはなかった
男「!」
淫魔「なによ」
男「いくぞっ!うおおおおっ!!!」
男は壮絶な叫び声を上げながら突撃した
しかし、これではいい的である
- 855 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/01(土) 19:28:15.93 ID:f+3+9y7No
- 淫魔「やけっぱち?随分泥臭いのね」
そう吐き捨て、彼女はエネルギー弾を連射する
そして、それは男の肉体に直撃______
男「盾!」
______しなかった
武器を出したままでいると消されるため、
被弾の瞬間のみ盾を出現させることで対処したのだ
淫魔「ああもう!」
乱れ撃ちの様相を呈したが、
それらを全て防ぎきり、淫魔に接近することができた
- 856 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/01(土) 19:30:31.44 ID:f+3+9y7No
- 男「覚悟しやがれ!」
淫魔「無駄よ!反射的に剣を消去することぐらいはできるわ!」
男「んなこたぁ分かってんだよ!食らえっ!!」
彼は鋭い蹴りを直線的に放つ
まさしく必殺の一撃だ
淫魔「私に盾が出せないわけないでしょ!」
と男がやって見せたように盾で受けきられてしまう
- 857 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/01(土) 19:36:26.74 ID:f+3+9y7No
- 男「流石にそこまで甘くはないか!」
淫魔「そうよ、結局あなたが詰んでいることは変わらない」
男「……それはどうかな!?」
淫魔「一体なにを……はっ!」
淫魔が振り向くと、そこには一人の女性がいた
その姿はもはや男にとっては見慣れたものだが、淫魔にとっては不可解な存在だ
海神「夢の世界なら、私だって顕現できちゃうんですよ!」
海神が男の精神に丁度宿っていたため、
夢の世界に解き放つことができたのだ
さらにここは海中であるため、
その力が最大限に発揮される場所だ
男「よし海神!なんでもいいからぶちかませ!」
海神「おっまかせーっ!必殺!>>下1」
- 858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/01(土) 19:49:02.72 ID:CVpwxdDKO
- 大胆ウェーブ!!
(311クラスの大津波)
- 859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/01(土) 19:55:39.83 ID:G68MFMP40
- 流石に311を例えに出すのはちょっと不謹慎というか
- 860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/01(土) 20:43:54.43 ID:0eCCg9CxO
- 神様の御技・天罰の類がせせらぎ程度では示しがつきませんよ
- 861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/01(土) 20:54:52.59 ID:DGi9KzLKo
- ちょっとじゃなく不謹慎そのものよな
- 862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2023/07/01(土) 21:54:20.91 ID:q9cc1wDDO
- なら、リツヤ湾津波(500m超)とかいかが?
- 863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/01(土) 23:02:14.94 ID:P4cUYyPiO
- なんかもう再安価で良さそう
- 864 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/02(日) 02:46:34.27 ID:2YaU1Qa6o
- 海神「大胆ウェーブ!!」
淫魔「なにがウェーブよ!盾で受けきるわ!」
と彼女は意気込んだが、無意味な心がけだった
海神の放ったその波はあまりに強大で、
そして盾で受けきれるような面積でもなかった
海神「そんなちんけな盾じゃ、私の波には勝てないよ!」
淫魔「っ……あっ!?」
と短く断末魔の叫びを上げて、
海中でもはっきりと分かる波に巻き込まれ、
全身に強烈な負荷を受けながらどこかへと流されていった
- 865 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/02(日) 02:57:51.96 ID:2YaU1Qa6o
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 866 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/02(日) 19:22:15.32 ID:2YaU1Qa6o
- すると、根暗少女を覆っていたシャボンが弾けた
どうやら、淫魔を倒すことには成功したようだ
根暗少女「……殺しちゃったかも?」
男「別にやったの俺じゃないしー」
海神「えっ!?ひどくないですか!?」
根暗少女「……というか、神出せるんだ。初めて見たよそんな人」
男「色々あってな。……しかし、俺は割と身に覚えがあるが……君はなんで淫魔によって夢の世界に封じられたんだ?」
根暗少女「>>下1」
- 867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/02(日) 19:29:28.89 ID:uWX6lo8x0
- 私は家柄だけの淫魔の落ちこぼれで飼い殺しにされてたのよ
- 868 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/02(日) 19:36:53.49 ID:2YaU1Qa6o
- 根暗少女「私は家柄だけの淫魔の落ちこぼれで飼い殺しにされてたのよ」
と、歯切れ悪く語った
海神「うっうっ……かわいそうですねぇ」
男「泣くなよ。なんか海神の涙が混ざった辺りの水だけとくに塩っぽいんだ」
海神「なんか辛辣じゃないですか?……それより!淫魔なのに夢から出て大丈夫なんですか?」
根暗少女「……別に、死にはしない。無害そうな人間の夢にでも憑いて暮らすわ」
男「一応言っとくけど悪いことするなよ。討伐依頼とか出回ったらお前倒さなきゃいけなくなるから嫌だぞ」
- 869 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/03(月) 00:21:45.80 ID:sVtDM6/no
- 根暗少女「分かってる……」
そう言って男と根暗少女、
そして海神は夢の世界から脱出した
男「はぁっ!!」
彼は勢いよくベッドから飛び起きた
夢のことははっきり覚えていたし、
すぐに脳は覚醒状態になった
男「よし、広間行くか……」
ベリアルとやらが暗躍し始めているのは間違いないと男は確信し、その情報を共有することにした
- 870 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/03(月) 01:53:40.59 ID:sVtDM6/no
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 871 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/03(月) 19:25:02.27 ID:sVtDM6/no
- そして、男は朝食の最中にベリアルについて話した
中華「なるほど……注意しなきゃね」
氷魔「……とはいえ……こちらからできることは……ありませんね……」
やる気「そっすね。とりあえず今日の仕事をやって、そっから考えるっすよ」
ぶりっ子「物騒ですねぇ、大魔王なんて……」
- 872 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/03(月) 21:31:21.93 ID:sVtDM6/no
- それから一行は食事を終え、
ギルドから支給された汲み取り用の装備を身に付け、
魔力便所の汲み取りに向かうのだった
怪盗「魔力便所はいっぱいありますし、手分けしましょう!」
狙撃少女「そうですね、みんなで持ち場を決めて……終わったら近いところの救援に行きましょう」
男「ナイスアイデア。じゃあ散開!やっていくぞ!」
そして仕事が始まった
全員を描写するときりがないため、
視点を絞って見ていこう
>>下1……誰の視点?
1.男
2.中華
3.氷魔
4.やる気
5.ぶりっ子
6.怪盗
7.狙撃少女
- 873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/03(月) 21:43:09.99 ID:l4GVQ7My0
- 4番 やる気
- 874 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/04(火) 00:42:10.05 ID:OzIgSa3Wo
- やる気「ここっすね!」
彼はなんとなく高所から飛び降りて目的地に着地した
守衛「な……なんですか、あなたは!?」
やる気「おっと、驚かせちゃったみたいっすね。俺っちはギルドの仕事で、魔力便所の汲み取りにやってきたんすよ」
守衛「……そ、そうですか。確かに冒険者らしいですね」
やる気がやって来ていたのは、
城下町の中心とも郊外とも言えない、
絶妙な場所に位置する豪邸であった
- 875 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/04(火) 00:47:40.12 ID:OzIgSa3Wo
- その屋敷には、マナを常食する種族が多く使用人として雇われている
当然、彼ら専用の魔力便所もあるのだ
やる気「ちわーっす、魔力便所の汲み取りに来ましたー」
左右に大きく開かれ、奥へと続く階段やいくつもの方向に伸びる通路のあるエントランスへと入った
すると、立派な髭をたくわえたいかにも高貴な男性が現れる
男性貴族「おお、ありがたい。最近人手が足りないと聞いていたのでね……」
やる気「そうみたいっすねー。それで、一体どこに魔力便所があるんすか?」
男性貴族「使用人詰所の奥だ。ここを左にひたすらまっすぐ行くとよい」
やる気「あざっす!そんじゃ、行ってくるっすよ!」
- 876 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/04(火) 00:55:34.35 ID:OzIgSa3Wo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 877 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/04(火) 19:56:17.08 ID:OzIgSa3Wo
- そうして彼は、使用人詰所と書かれた扉を開き、
その突き当たり奥にあるトイレのドアをノックした
???「はい」
やる気「……おっと、失礼したっす。ごゆっくりどうぞ」
それから二分ほど待つと、水の流れる音がし、
扉が開くとともに中から下1>>が現れた
- 878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/04(火) 20:05:48.93 ID:MAgRTqucO
- スライム娘
- 879 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/04(火) 20:23:21.80 ID:OzIgSa3Wo
- スライム娘「……どなた様ですか?」
ぬるりと出てきた彼女は、
いかにも不思議そうな顔でやる気を見つめる
やる気「えっ、あ、ああ!魔力便所の汲み取りに来たんすよ」
スライム娘「そうでございましたか。これはご無礼を……」
やる気「いや、気にする必要はないっす。ところで、ここで働いてるのはみんなスライム娘なんすか?」
- 880 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/04(火) 20:53:43.11 ID:OzIgSa3Wo
- スライム娘「そうですね。私どものメイドや執事としての需要はいつでも高いです」
やる気「へぇ」
スライム娘「地面を滑って移動するので、沢山いて歩き回っても足音がせず、静かだというのが主な理由ですね」
やる気「はぁーなるほど、そりゃ利点っすね」
スライム娘「あと、不審者が侵入しても粘液で傷付けずに制圧できたり……逆にその弾性、粘性を生かしてご主人の壁にもなれますので」
やる気「いいっすね。今度実家に帰ることがあれば親父に薦めてみるっす」
- 881 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/05(水) 00:54:25.89 ID:a+pAUFPXo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 882 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/05(水) 19:57:44.67 ID:a+pAUFPXo
- それからやる気は彼女を見送り、
仕事に取りかかることにした
やる気「準備が一番面倒なんすよねぇ……」
彼は装備付属の説明書を開いた
魔力を排出する生物はあまりにも多様であり、
それらそれぞれの便に対応するためのマニュアルとしてのはたらきをしている
ゆえに、説明書というには余りにも分厚い
やる気「スライム、スライム……」
- 883 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/05(水) 20:02:50.69 ID:a+pAUFPXo
- やる気はスライムについて書かれたページを見ると、
支給されたアタッシュケースのようなものの中から、
説明書に指定のあるガジェットの部品を取り出し、
それらを即席で組み立てる
今回組み立てるのはスポイトと掃除機の中間のような物体だ
やる気「……せいっ!」
大気中には常にマナが含有されているが、
組み立ての最中、これが多量に入り込むと汲み取りの際に詰まりなどの問題が発生する
そのため、マナに対する知識と指先の巧緻性が求められる
感覚的に言えば、液晶のカバーを気泡の浮かないように貼るがごとく作業だ
- 884 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/06(木) 02:20:20.71 ID:/n5lQSBmo
- やる気「そおいっ!」
そして手際よく完成させたそれを、
便器の裏にある蓋を隠された穴に挿入する
すると、自動でガジェットが動きだし、
便槽にある魔力便を吸い上げるとともに、
そこからマナだけを取り出して圧縮する
やる気「……これでよし!」
ここまでがオーソドックスな魔力便汲み取りである
対象の種族などによって対応が千差万別な仕事であるため、非常に神経を使う
- 885 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/06(木) 02:22:18.41 ID:/n5lQSBmo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 886 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/06(木) 19:46:49.90 ID:/n5lQSBmo
- そうしてやる気は一仕事終えると、
屋敷を後にするとともに、
使用した工具を本部ギルドに返却し、
追加の工具を受け取って再び街に繰り出した
やる気「なかなか順調っす!次は……」
彼は脳内の地図を広げ、次自分がどこで汲み取りをするのか思い出した
>>下1……次の汲み取り場所
- 887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2023/07/06(木) 20:49:59.52 ID:pP2VrKjDO
- 放棄された孤児院(地下牢付)
- 888 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/06(木) 21:39:46.20 ID:/n5lQSBmo
- やる気「……は?」
彼はその建物を見る
そして手元の普通の地図を見る
最後に再び建物を見る
やる気「どう考えてもここで排泄する知的生命体なんていないっすよ……」
そこは廃墟のごとくボロボロの建物であり、
削れてほぼ見えなくなった看板から、
ここが孤児院であったことが分かる
やる気「でも、ここじゃないわけないんすよねぇ……」
- 889 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/07(金) 03:09:59.25 ID:Vk3rVLJio
- 仕事であるので、止まる訳にはいかなかった
正門は当然施錠されていないので、
自然な雰囲気で開けて中へと侵入する
やる気「はぁ……」
やはり内装もボロボロで、
一見すればなんの気配も感じられない
資金難から、外装に拘らないタイプの孤児院かもしれないという淡い期待が完全に破られた
- 890 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/07(金) 03:17:22.18 ID:Vk3rVLJio
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 891 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/07(金) 19:53:37.08 ID:NroPEK1OO
- やる気「えーっと……確か地下っすね」
ギルドの職員から、その建物の地下に汲み取りを行う層があると知らされていた
入り口のすぐ右手に降りる階段があったため、
彼はそれを下っていく
やる気「……な……なんすかここ……」
そこは地下牢だった
とても孤児院とは思えない設備であり、
また目的地もここにあることから、
ここには誰かいるかもしれないとやる気は考えた
やる気「すみませーん……誰かいないっすかー……?」
>>下1……返事はあったか
- 892 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/07(金) 19:55:12.17 ID:xZzqQvR80
- 看守らしき者が呪文を唱えていた
- 893 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/07(金) 21:02:21.37 ID:NroPEK1OO
- 耳をすませば声が聞こえてくる
しかしながら、それは彼の声に呼応したものではなかった
特有の抑揚から、呪文の詠唱であると分かる
やる気「……敵か?」
やる気は魔王の力を解放し、
声のする方へ一瞬にして移動した
看守?「????」
やる気「使われてからでは遅い。しばらく眠っていてもらおうか!」
- 894 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/08(土) 02:15:20.25 ID:AkZjhzBBo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 895 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/08(土) 19:08:11.84 ID:AkZjhzBBo
- 彼は勢いよく後頭部を殴りつけ、
看守らしき人間を即座に気絶させた
やる気「なんなのだここは……」
彼は辺りを見回す
薄暗く長い通路の中に、ただ牢屋が並んでいるだけだ
それも、どこまで続いているかも分からない
ともかく、牢屋の中身を見てみることにした
やる気「照明魔法!」
やる気は魔法を使用し、近くの牢屋を照らすとともに覗き込む
>>下1……牢屋の中身
- 896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/08(土) 19:56:46.75 ID:KGPZPlKh0
- 大人しく座ってる子どもが1人
- 897 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/09(日) 04:05:39.89 ID:YJzmZxWGo
- 子供「………………」
痩せていて、貧相な見た目をしているために性別は一目見て分からないが、
ともかくそこには子供がいた
ただ押し黙って、現実から逃げるように俯いてなにもない地面を座って見つめている
やる気「おい」
子供「………………」
やる気「死んではいないようだが……どのみち、子供を幽閉している時点でクロか」
- 898 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/09(日) 04:08:20.11 ID:YJzmZxWGo
- 看守らしき存在を強引に気絶させた後ではあるが、
やる気としてはもしかするとここが合法な施設であるかもしれないという考えを捨てきれなかった
だが、子供を幽閉していると知れたことで、
彼はより大胆な行動を起こせるようになった
やる気「ふんっ」
目の前にある鉄格子を掴むと、
思い切り両側へ開くようにねじ曲げた
無理やり鉄格子を破壊して中へと侵入したのだ
- 899 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/09(日) 04:16:23.77 ID:YJzmZxWGo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 900 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/09(日) 19:15:55.57 ID:YJzmZxWGo
- 子供「!」
ついに子供が反応を示した
もっとも、それは鉄格子を破って侵入してくる人間への純粋な恐怖だった
やる気「そう怯えるな……なにも君を取って食おうという訳ではない」
子供「………………」
やる気「この牢屋はなんだ?教えてくれ」
子供「>>下1」
- 901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/09(日) 19:17:23.59 ID:VALgNBBc0
- 友達とけんかしてたら放り込まれた
- 902 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/09(日) 20:34:15.58 ID:YJzmZxWGo
- 子供「友達とけんかしてたら放り込まれた」
やる気「……え?」
子供「なにさ」
やる気「いや、なんでもない……」
もしかしたらちょっとやり方が過激なだけで、
ちゃんと孤児院なのかもしれない
やる気はまたもそう考え始めた
子供「というか、お兄さんこそ誰?」
- 903 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/09(日) 22:30:31.29 ID:YJzmZxWGo
- やる気「俺は魔王だ」
子供「え?」
やる気「冗談だ。本当は魔力便所の汲み取りで来ていてな」
子供「なんだ、鉄格子開けたから本当に魔王なのかと思った」
やる気「ふふふ……それでな、魔力便所がどこにあるのか教えて欲しいのだ」
子供「魔力便所?」
どうやら子供にその言葉は聞き覚えがないらしく、
不思議そうな顔をするばかりだった
やる気「魔力を食事にしてる生き物が用を足す専用の便所だ。心当たりはないか?」
子供「>>下1」
- 904 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/09(日) 22:49:24.78 ID:PfEYtBt60
- 更に地下室に黒猫と白猫をよく見るから二匹がそうかも
- 905 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/10(月) 01:37:10.61 ID:sEVS6OG1o
- 子供「更に地下室に黒猫と白猫をよく見るから二匹がそうかも」
やる気「黒猫と白猫?……ただの猫ではないのか?」
子供「……化け猫だと思う」
やる気「ふむ、分かった。妙な尻尾してるか長寿かみたいな所か……礼を言うぞ」
彼はそう言うと、
自分が広げた格子の隙間から牢屋を出て、
また力任せに鉄格子を歪めて元の位置に戻した
- 906 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/10(月) 02:31:37.00 ID:sEVS6OG1o
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 907 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/10(月) 18:47:52.72 ID:sEVS6OG1o
- そうしてやる気は再び地下牢の通路を歩き始めた
ここがどれほどの規模なのかは分からないが、
鋭敏になった聴覚を活かしてひたすら階段のありそうな方角へと進んでいく
やる気「……ん?」
地下へ下る階段のありそうな場所にやってきたが、
階段のすぐ前から気配を感じる
通路の曲がり角に半身を隠し、
階段のある場所を覗き込む
>>下1……そこにいた人物
- 908 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/10(月) 18:51:44.87 ID:B7dusCDMo
- ジプシーダンサーみたいな女性
- 909 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/10(月) 19:04:15.45 ID:sEVS6OG1o
- そこには、ひらひらしたドレスのような衣服を纏った女性がいた
やる気が推察するには踊り子であり、
専門的にはジプシーダンサーである
会話が通じそうなので、
やる気はその姿を現すことにした
やる気「やぁお嬢さん」
ダンサー「あら、あなたは?」
やる気「魔力便所の汲み取りにやってきた者だ」
ダンサー「……本当かしら。確かに器具は持っているようだけど」
- 910 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/10(月) 19:06:39.72 ID:sEVS6OG1o
- やる気「なにか疑わしい所でも?」
ダンサー「その妙な態度と……妙なオーラよ」
やる気「威圧してしまったなら申し訳ない」
ダンサー「明らかにヒトのオーラじゃないわ」
やる気「……心外だな。生物学的には間違いなく人間なのだが」
ダンサー「そうじゃないとも言えるわけね。……まぁいいわ、殺意はなさそうだし」
- 911 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/10(月) 20:47:30.25 ID:sEVS6OG1o
- やる気「それで、魔力便所を探しているのだが」
ダンサー「ああ……それなら下にあるわ」
やる気は彼女に導かれるままに階段を下っていく
階段は長く、まったくの暗闇だった
やる気「……質問なんだが」
ダンサー「なに?」
やる気「結局この建物はなんなんだ?」
ダンサー「知らされてないの?」
やる気「ないな」
ダンサー「>>下1」
- 912 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/10(月) 21:32:00.56 ID:wrzTCXlh0
- 本来は存在しない幽霊の建物よ
- 913 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/11(火) 01:37:44.15 ID:SGeAcvqAo
- ダンサー「本来は存在しない幽霊の建物よ」
やる気「どういうことだ?」
ダンサー「ここはここであって『どこでもない』のよ」
やる気「?」
彼はダンサー風の女性が言っていることを理解できなかった
ダンサー「ここは一切の記録に残されていないの。だから、行き場の『どこにもない』幽霊たちがやってくる」
- 914 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/11(火) 01:38:10.09 ID:SGeAcvqAo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 915 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/11(火) 20:10:05.47 ID:SGeAcvqAo
- すみません遅れました
やる気「はぁ……」
ダンサー「ともかく、それが重要なの。他人に教えてもいいけれど、記録に記しちゃだめよ」
やる気「もしここが『どこか』になったらどうなるんすか?」
ダンサー「少なくとも、ここにはみんないられなくなるわ」
やる気「なんで、居場所がなくなっちゃうんすかね?」
- 916 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/11(火) 20:44:04.70 ID:SGeAcvqAo
- ダンサー「例えば、怨念に支配されて彷徨い続けた霊が怨みの対象を忘れてしまった場合とか」
やる気「なるほど」
ダンサー「生まれが悪くて、誰にも愛されずに死んでいった霊とか……ともかくいろいろ。霊が自分の居場所を失ってしまうことは度々あるのよ」
やる気「気の毒だな」
ダンサー「気にしてもしょうがないわ。忘れてしまうのが吉よ」
やる気「……そういうあなたは、何者なんだ?」
ダンサー「>>下1」
- 917 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/11(火) 20:54:54.94 ID:E2r6hAEuo
- この孤児院でショーをやってる
- 918 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/12(水) 00:42:59.79 ID:81OvKVDvo
- ダンサー「この孤児院でショーをやってる」
やる気「ショー……か。鎮魂か?」
ダンサー「ショーで鎮めてどうするの。盛り上がってもらわなくちゃね」
やる気「それも、そうだな……」
ダンサー「こんな場所にしかいられない霊は、きっと生前はろくでもない人生よ。だったら、死後楽しめばいい」
やる気「ということは、あなたは生きているのか」
- 919 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/12(水) 00:45:05.23 ID:81OvKVDvo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 920 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/12(水) 18:39:49.61 ID:zcyBD6lLO
- ダンサー「さぁ、どうかしらね」
そう言い終えるぐらいで、
長い長い暗闇の階段は終端を迎えた
牢の地下には、木材の壁で覆われた部屋があった
どこか湿気を帯びていて、苦手に思う人もいるだろう
やる気「ここに、白猫と黒猫がいると聞いたのだが、奴らは化け猫かなにかなのか?」
ダンサー「>>下1」
- 921 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2023/07/12(水) 19:24:46.33 ID:vkCjLEMDO
- ふふっ、あ・た・し
- 922 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/12(水) 19:25:21.14 ID:6AiZ+IcP0
- 片方はそうだけど、片方はキャットシーっていう妖精よ
- 923 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/12(水) 20:41:27.09 ID:F2WPQt81O
- ダンサー「ふふっ、あ・た・し」
やる気「なにぃ!?」
ダンサーがそう告げると、突如空中で宙返りをし、
煙を放ちながら二匹の猫になった
白猫「私たちは二匹で一匹」
黒猫「同じ魂を持つ者よ」
- 924 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/12(水) 21:14:23.38 ID:81OvKVDvo
- やる気「なるほど。……なぜだ?」
堂々と言われたため、彼も納得しかけたが、
やはり理解できなかった
一つの存在が二つの分体を持つことは魔族の中ではまれにあることだが、二つで一つの存在が結合せず存在できるケースは聞いたことがないためだ
白猫「猫が長く生きて化け猫になると、尻尾が二又に別れるのはご存知?」
やる気「それは知っている」
黒猫「でも、飼い主が不気味がって割れた尻尾から紙を破くように体を引き裂いたの」
やる気「……分かったような分からないような……」
白猫「でも死ななかったし、なぜか二匹になったの。白と黒に別れたのは、私が白黒模様の猫だったからね」
- 925 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/13(木) 03:26:31.55 ID:4lcw2+omo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 926 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/13(木) 14:58:34.52 ID:tNvkFA45O
- >924 この理論って要はDBの神様と初代ピッコロ大魔王の関係みたいな感じする
- 927 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/13(木) 18:18:23.91 ID:4lcw2+omo
- やる気「つまり、俺は猫の糞を掃除すればいいってわけだ」
黒猫「ひっかくわよ」
やる気「はっはっは。魔王ともあろう者が、猫にひっかかれた程度で苦しむものか」
白猫「……魔王?」
やる気「……おっと、口が滑ったな」
黒猫「あなた魔王なの!?」
- 928 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/13(木) 19:54:20.49 ID:4lcw2+omo
- やる気「覚えていても役に立たないぞ。忘れろ」
白猫「魔王でも魔翌力便の汲み取りとかするのね……」
やる気「そういう依頼なものでな」
そう言うとやる気は、
近くにあった魔翌力便所を発見し、
手際よく作業を始め、ものの数分で終わらせた
黒猫「あなた、魔王だってことは絶対他の幽霊に教えちゃだめよ」
やる気「するつもりもないが、なぜだ」
黒猫「権威を居場所にしちゃう幽霊もいるからね」
- 929 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/13(木) 20:37:49.11 ID:4lcw2+omo
- やる気は仕事を終え、一息ついた
やる気「二ヶ所回れば大丈夫だ。少し休んだら本部ギルドに帰ろう……」
白猫「魔王なのにギルド活動やってるの?」
やる気「やっている。そもそも生まれから魔王ではないからな」
白猫「あーなるほど、なんか人間っぽいなぁって思ったのよ」
- 930 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/13(木) 22:21:34.60 ID:4lcw2+omo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 931 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/14(金) 19:22:02.18 ID:FrJzwJI5O
- それからやる気は来た階段を登って帰った
地下二階から牢屋までの階段は、
以前よりやけに短く感じられた
やる気「うーん、日光も悪くないっすね」
彼はじめじめした空間から抜け出した喜びを噛みしめ、
本部ギルドへと帰っていった
受付嬢「おっ、お帰りですか!」
やる気「そっすね、みんなはもう帰ってきてるっすか?」
受付嬢「>>下1」
- 932 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/14(金) 19:30:11.91 ID:5JXZbUEBo
- 怪盗さんから至急ヘルプの連絡が来てます!
- 933 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/14(金) 19:36:10.96 ID:FrJzwJI5O
- 受付嬢「怪盗さんから至急ヘルプの連絡が来てます!」
やる気「なにぃ!?今すぐ向かうっすよ!どこっすか!?」
受付嬢「魔術師ギルドです」
やる気「どこっすか?」
受付嬢「ここを出て通りをひたすら北にまっすぐです!なんか偉そうな建物があります!」
やる気「分かったっすよ!」
- 934 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/15(土) 01:07:15.02 ID:rEZW2PQSo
- 彼は慌ただしくギルドを出ると、
そのまま北に向かって駆け出した
やる気「あれっすね!」
しばらく走ると、時代を感じさせる大きな屋敷のような建造物があった
ぶりっ子が所有するギルドハウスもなかなかのものだが、そこにあったのは一回り古く、装飾も絢爛であった
やる気「なるほど、確かに偉そうな感じがするっすね」
- 935 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/15(土) 01:20:51.21 ID:rEZW2PQSo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 936 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/15(土) 19:06:10.70 ID:9XtbovOGO
- 正門には警備係と思われる魔術師が二人いた
しかし、勤務態度はあまり良くなく、
椅子に座って喋っていた
やる気「中で魔翌力便の汲み取りやってる女の子からヘルプを受けてきたんすけど」
門番A「あーそうなの?じゃあ通って下さい」
やる気「……もうちょい調べたりしないんすか?」
門番B「いやー、こういう仕事って下積みも下積みだからね。技能にならないから、適当でいいのさ」
やる気「大所帯のギルドも大変っすね」
- 937 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/15(土) 19:46:48.58 ID:9XtbovOGO
- 使ってるアプリがアップデートでsaga使えなくなってるのでそのうち変えるかもしれないです
やる気は門を素通りして、木造りのドアを開き、
ギルドハウスの中へと侵入した
やる気「……どこっすかね、トイレ」
魔術師「あっ!もしかして汲み取りの方ですか!?」
やる気がどうしたものかと思考していると、
いかにも魔術師といった風貌の男性が話しかけてきた
やる気「そうっす!一体何が起こってるんすか!?」
魔術師「>>下1」
- 938 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/15(土) 19:57:04.33 ID:wj2tpKi7o
- つまりが起きていたようで逆流しているとか
- 939 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/16(日) 03:47:52.18 ID:1raY2caMo
- 魔術師「つまりが起きていたようで逆流しているとか」
やる気「大変じゃないっすか!どこっすか!?」
魔術師「こっちです!着いてきて下さい!」
彼に案内され、
やる気はトイレのドアの前までやってきた
やる気「ここっすね!」
魔術師「はい、この中で彼女が格闘しているものと思われます」
- 940 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/16(日) 03:55:36.01 ID:1raY2caMo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 941 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/16(日) 19:25:47.15 ID:1raY2caMo
- 扉を開けると、そこには衝撃的な光景が広がっていた
怪盗「きぇーい!!」
便器から逆流したものと思われる魔翌力便が床を覆い、
その根元である便器を怪盗がすっぽんでひたすら突いていたのだ
やる気「なにやってるんすか!?」
怪盗「つまりを取るにはこれしかありませんよ!」
- 942 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/16(日) 19:29:18.50 ID:1raY2caMo
- そう言って彼女はひたすらすっぽんを押し引きし続ける
魔翌力便が完全に無色透明であるために、
もはや躊躇や恥は捨ててしまっているようだ
やる気「だあぁぁぁそうじゃないっすよ!問題はそんなことじゃないっす!」
怪盗「じゃあなんですか!」
やる気「こんな高濃度の魔翌力浴び続けてたら悪影響が出るんすよ!」
怪盗「えっ!そうなの!?」
やる気「そうっすよ!じゃなきゃわざわざ便扱いして溜め込まないっす!」
怪盗「え……ちなみに、どうなっちゃうの……?」
と、彼女はひきつった顔でやる気に問う
彼も目の前の惨事にひきつった顔で答える
やる気「>>下1」
- 943 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/16(日) 19:58:22.59 ID:+qjG2MlO0
- 最低数時間は薬物のトリップやオーバートーズみたいな状態になるっす!
- 944 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/16(日) 20:34:31.69 ID:1raY2caMo
- やる気「最低数時間は薬物のトリップやオーバートーズみたいな状態になるっす!」
怪盗「えええっ!?」
やる気「分かったら早くそのすっぽんを渡して交代するっすよ!外で休むっす!」
怪盗「はっ、はい!」
怪盗は大慌てで外に出ていった
やる気はすっぽんを受け取り、便器の前に立った
やる気「さて、どうしたもんっすかね……」
- 945 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/17(月) 01:15:57.56 ID:/MsaFXfho
- やる気「単につまりを直すだけなら、水魔法の類をぶちこんで無理やり流してもいいんすけど……」
しかし、そうもいかないのが現状である
かなりの量が漏れてしまっているとはいえ、
一行の目的はあくまで汲み取りなのだ
やる気「しゃーないっす、俺っちも全力ですっぽんを使うっすよ!」
彼もまた、一心不乱にすっぽんを動かすのだった
それでも怪盗よりは自分にかかる魔翌力便に気を遣ってやっている
- 946 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/17(月) 01:25:12.50 ID:/MsaFXfho
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 947 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/17(月) 19:12:09.42 ID:/MsaFXfho
- 怪盗がある程度やってくれていたというのもあり、
十数分程度で詰まりは直すことができた
やる気「ふぅ……後は汲み取るだけっすね」
本日三度目の手慣れた手つきで、
やる気はあっさりとツールを完成させ、
汲み取りを終えてしまった
やる気「あー疲れた……」
- 948 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/17(月) 19:24:43.12 ID:/MsaFXfho
- もうくたくただったが、魔翌力便まみれのトイレに長くいるわけにもいかないので出ることにした
そしてそのとき、
怪盗は大丈夫だったのだろうかと思い至った
やる気「怪盗さーん?変になってないすかー?」
彼はトイレの扉を開きながら聞く
>>下1……そこに怪盗はまだいたか(いればどのような状態かも)
- 949 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/17(月) 19:30:34.00 ID:4bkWZ1PLo
- 若干ハイになって口数が多くなる
- 950 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/18(火) 00:26:04.82 ID:QFZHbaH0o
- 怪盗「どうしましたかやる気さん!」
やる気「……え……大丈夫すか?」
怪盗「はい、大丈夫ですよ。いやぁ流石に生きた心地がしませんでしたけどね、なんか変な風にはなってないんで大丈夫だと思いますよ」
やる気「そ、そっすか……はは」
怪盗「どうしたんですか?やっぱり疲れてるんですか?無理せず休むことも大切ですよ!そういえばやる気さんこそ魔翌力便大量に浴びてたりしませんか?もし危なそうならここの魔術師さんたちに相談するべきだと思いますが」
やる気「あー、大丈夫っす。大丈夫。それより本部ギルドに帰るっすよ」
- 951 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/18(火) 00:34:48.48 ID:QFZHbaH0o
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 952 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/18(火) 19:20:02.85 ID:QFZHbaH0o
- そうして二人は本部ギルドに帰ってきた
男「……ええっと、ヘルプだっけ?」
やる気「もう終わったんで大丈夫っすよ」
丁度男が戻ってきて、
魔術師ギルドへ行こうとしている所だった
怪盗「お疲れ様です、こっちは大変でしたけどなんとかなりましたよ。まさか便器が詰まってるとは思わなかったんで、本当に焦りましたね」
男「……な、なんか……そうか……」
やる気「色々あってハイになってるんすよ。しばらくすれば落ち着くと思うっす」
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