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安価とコンマで異世界転生!その8
- 802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/21(水) 19:24:38.29 ID:o1UdkS9uo
- 成分的には真水とほとんど変わらないですね
- 803 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/21(水) 20:11:50.05 ID:eGmu1riAo
- 受付嬢「成分的には真水とほとんど変わらないですね」
男「よかった」
受付嬢「じゃ、汲み取り場所はここです」
そう言って印がいくつか書かれた地図を貰った
両手では数えきれないほどの数あり、
なかなか難儀しそうな雰囲気を男は感じた
中華「……ちなみに、なんで僕たちにこの依頼を?」
受付嬢「力か魔法が必要な仕事なんですが、今人材が減ってて……で、平均値の高いギルドを探したら皆さんでした」
- 804 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/22(木) 01:00:17.28 ID:3R4k/NO0o
- 氷魔「……理由としては……妥当ですね……」
受付嬢「今名の売れた有名ギルドでも、汲み取りをしたことがある所は多いんですよ!」
やる気「へー、あんま聞かないっすけどそうなんすね」
受付嬢「ええ、まぁ……ある程度魔法に知識がないとあらぬ誤解を受けかねないですからね」
ぶりっ子「確かにそうですねぇ」
- 805 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/22(木) 01:00:43.38 ID:3R4k/NO0o
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 806 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/22(木) 18:58:46.90 ID:3R4k/NO0o
- 一行は依頼を受注したが、
もう夜になるので実行は明日に回すことにした
なので、今夜もギルドハウスへと帰ってきた
怪盗「いやーしかし、本当に焦りましたね」
狙撃少女「そうですか?」
男「……そりゃそうだろ」
狙撃少女「したことないんですか?便の汲み取り」
中華「逆に、したことあるんだ……すごいね。僕はやったことないや」
- 807 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/22(木) 21:12:05.17 ID:3R4k/NO0o
- 狙撃少女「教会って、お金ないんですよね……なんで、そういうこともするんですよ」
氷魔「……でも……その分たくましく育ったような気がしますね……」
狙撃少女「そうでしょうか?」
氷魔「……はい……特に精神ですね……」
まだ夕食までは時間がある
>>下1……何しよう?
1.中華の料理の手伝い
2.氷魔の部屋を訪ねる
3.やる気の部屋を訪ねる
4.ぶりっ子の部屋を訪ねる
5.酪農少年の部屋を訪ねる
6.怪盗の部屋を訪ねる
7.狙撃少女の部屋を訪ねる
8.スライムをいじる
9.読書(誰がなんの本を読むかも)
10.自由安価
- 808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/22(木) 21:13:25.14 ID:Q55h64AK0
- 7
- 809 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/23(金) 01:21:07.81 ID:xUgd5Bgno
- 男「いるか?」
彼は狙撃少女の部屋のドアをノックしていた
彼女は一瞬にしてドアを開き、
狙撃少女「どうかしましたか?」
と男に問う
彼が仲間の部屋を訪ねるのは毎夜のことだが、
特に彼女はノックしてからの反応が早い
- 810 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/23(金) 01:33:20.23 ID:xUgd5Bgno
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 811 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/23(金) 18:05:58.03 ID:+eJ2c2VAO
- 男「いや……」
狙撃少女「特に用はないんですよね?」
男「……そうだな!」
今日はなんだか見透かしたような態度だ
しかし、それだけ彼女もリラックスできているということである
少なくとも、男はそう考えた
狙撃少女「しかし、北の果てですか」
男「ああ。寒いのは苦手か?」
狙撃少女「確かにそうですね。でも……それよりも楽しみさが勝ります」
- 812 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/23(金) 20:01:08.54 ID:q0keXMG4O
- 男「秘境が好きなタイプか?」
狙撃少女「おとぎ話でたまに出てくるんですよ。北の果てが」
男「読み聞かせてもらった感じか」
狙撃少女「そうですね」
男は、ふとあることを思いついた
男「……案外真実が書いてあるかもしれないな。おとぎ話が気になるところだ」
狙撃少女「そうでしょうか?」
男「当たってたら楽しいってだけだけど、なんか北の果てについて言及されてたりしない?」
狙撃少女「うーん……>>下1が棲むと言われていますね」
- 813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/23(金) 20:03:10.23 ID:g2zd9WWe0
- 最古の種族である大巨人
- 814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/23(金) 20:03:36.66 ID:LRhaqZvL0
- 雪の妖精
- 815 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/24(土) 03:54:32.66 ID:K53xlZhOo
- 狙撃少女「最古の種族である大巨人が棲むと言われていますね」
男「そんなのがいるのか!?」
狙撃少女「えぇ、まぁ真実かどうかは不明ですが」
と、あくまで信じないスタンスのようだ
実際、北の果てを確認した人間などほぼいないだろう
男「……原初の火山が北の果てにあるなら、そこに最古の種族が棲むのも道理だ。ありえるかもな」
- 816 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/24(土) 04:00:29.26 ID:K53xlZhOo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 817 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/24(土) 18:55:53.44 ID:1/gI4UbjO
- と彼がひとしきり頷いたところで夕食の時間となり、
二人は広間の席に向かった
やる気「北の果てっすか……」
ぶりっ子「なんかアンニュイですねぇ?」
やる気「小さな頃はそんな所まで行くことになるとは思ってなかったっすからね」
怪盗「そうですね。私もです」
中華「いやあ、どうしようね」
と彼は困った表情だ
既に料理は並べ終わっているため、
その料理になにか問題がある訳ではなさそうだ
- 818 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/24(土) 19:16:20.45 ID:1/gI4UbjO
- 酪農少女「どうかしたんですか?」
中華「いや、北の果てでどんな料理を作るべきか……あるいは、持っていくべきかということを考えていてね」
誰が合図する訳でもなく、みなが一斉に食事を始める
氷魔「……特別寒いですからね……」
中華「そうなんだよねー……中華料理ってどうしても温かいことが大前提のものが多いからさ」
やる気「もう一度温めなおしても食べられる感じのやつを作るのが一番現実的じゃないっすかね?」
中華「そうだよねー……じゃ、そうしようかな」
- 819 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/24(土) 19:39:53.94 ID:1/gI4UbjO
- そんなことを話して食事は終えられた
他にも話されことはあるが、
どれも他愛ない世間話だった
ぶりっ子「深刻な話がない期間は本当に平和を感じますねぇ」
怪盗「いつか毎日がこんな感じになるといいな」
狙撃少女「仕事は欲しいですけどね」
>>下1……何しよう?
1.中華の料理の後片付け
2.氷魔の部屋を訪ねる
3.やる気の部屋を訪ねる
4.ぶりっ子の部屋を訪ねる
5.酪農少女の部屋を訪ねる
6.怪盗の部屋を訪ねる
7.狙撃少女の部屋を訪ねる
8.スライムをいじる
9.読書(誰がなんの本を読むかも)
10.自由安価
- 820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/24(土) 19:57:00.78 ID:sUAOlYw5o
- 1
- 821 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/25(日) 01:46:13.86 ID:7p61etHWo
- 男は中華の元へと向かった
そして、並べられている皿を取ってシンクで洗いはじめる
男「明日は骨が折れそうだな」
中華「そうだね。魔力便かぁ」
男「やっぱり嫌か?」
中華「いや、両親が昔、魔力を形にして料理に入れたことがあったんけどね」
男「うん」
中華「後片付けのとき、普通にその辺に流したら配管が魔力で詰まったらしいんだよ」
- 822 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/25(日) 02:06:26.78 ID:7p61etHWo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 823 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/25(日) 19:32:07.14 ID:7p61etHWo
- 男「ほー……油みたいなもんなのかな」
中華「よく分からないけど……水と変わらないって言われたけどやっぱり怖くてね」
男「ま、ちゃんとやれば変にびちょびちょになったりしないだろ」
中華「だといいね」
と、話している内に後片付けの大半が終わった
明らかに二人とも手際がよくなっている
- 824 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/25(日) 20:50:20.45 ID:7p61etHWo
- 男「こんなもんか」
中華「そういえば」
男「ん?」
中華「フェニックスってどんな味がするんだろう?」
男「……さぁ?辛いんじゃない?」
かなり聞かれても困る質問だ
中華「そうかな。だったらいいな。中華料理と相性いいし」
- 825 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/26(月) 01:03:14.81 ID:PBqn6hdoo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 826 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/26(月) 19:49:46.46 ID:PBqn6hdoo
- そうした話をして、男は自室に戻り、眠った
その夜、男は久しぶりに夢を見た
あるいは、最近見た夢は覚えていなかっただけかもしれない
男「……ここは?」
そこは深い森の中だった
どうして自分がこんなところにいるのか、という疑問は夢の幻想がかき消してしまう
まごついていると、木陰から>>下1が現れた
- 827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/26(月) 19:54:44.54 ID:7PLK4FEBo
- 荘厳な装飾が施された石の扉
- 828 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/26(月) 20:39:25.98 ID:PBqn6hdoo
- 荘厳な装飾が施された石の扉が現れた
その扉は深緑の中で異彩を放っており、
世界を区切る異界への入り口としての『扉』としての役割をはっきりと果たしているように思われた
男「……どうしたものかな」
と、逡巡する素振りは見せるが、
気付けばその扉に手を着けていた
いわゆる押戸のようで、押せばその先へ行けるだろう
彼は無意識に扉を押し開き、向こうへ行った
- 829 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/26(月) 20:48:21.39 ID:PBqn6hdoo
- そこに広がっていたのは、石造りの部屋だった
あまりにも殺風景で、古墳の石室のようだった
振り返れば、扉はもう消えていた
閉じ込められたのである
男「あれ……うーん」
前にも後ろにもなにもない
それはまるで転生する前の男の人生だった
困惑していると、石室の中心の空間が裂け、その闇の中から、>>下1が現れた
- 830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/26(月) 21:07:58.71 ID:c1MeSXpB0
- かなりじめじめとした根暗な少女
- 831 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/27(火) 00:09:01.10 ID:eeam++GFo
- かなりじめじめとした根暗な少女が現れた
根暗少女「……はぁ」
彼女が現れると同時に、
部屋がなんだか湿気たように感じられた
それほどまでに特異なオーラを放っている
男「あのー」
根暗少女「……なに?」
男「ここから出して欲しいんですけどー……」
根暗少女「嫌だけど」
- 832 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/27(火) 00:27:14.19 ID:eeam++GFo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 833 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/27(火) 19:29:36.97 ID:eeam++GFo
- 男「んな殺生な!」
根暗少女「はぁ……」
男が縋るように叫んでも、
それすらも彼女は疎ましく思っていることを隠す様子がない
男「……俺は行かなきゃいけない所があるんだ。だから、出して欲しい。そのためならなんだってしてやる」
どこへ行かなければならないのか、
それは彼自身にも分からなかったが、
とにかく行かなければならない場所があることだけは確信していた
根暗少女「……それなら……>>下1」
- 834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/27(火) 19:32:57.68 ID:8sIJpa5D0
- 私もこの世界から脱出させて
- 835 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/27(火) 21:20:19.52 ID:eeam++GFo
- 根暗少女「私もこの世界から脱出させて」
男「お前も、ここに閉じ込められているのか?」
根暗少女「そう。……でも、この部屋じゃない。あなたも私もこの世界に封じられているの」
男「……えっ!?」
根暗少女「ここは夢の世界。……ある意味、牢獄」
男「そんな!俺なんかを当てにしても勝算はないぞ!?」
根暗少女「そう。確かな勝ち筋はない。けれど、あなたならやれる気がする」
- 836 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/27(火) 23:14:33.19 ID:eeam++GFo
- 男「んなこと言われても……この部屋からすらも出られないんだぞ、俺は」
根暗少女「別に、ここからなら出してあげられるよ」
彼女は壁を勢いよく引き裂く
外にはまた森ではない景色が広がっているが、
ともかく石室からは出られるようだ
男「すごいな、どうやってるんだ?」
根暗少女「……ちょっと事情がある。私はあなたと全く異なる存在……」
- 837 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/27(火) 23:33:47.87 ID:eeam++GFo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 838 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/28(水) 20:13:09.22 ID:iwSL0lfbo
- すみません遅れました
空間の亀裂を抜ければ、
そこは断崖絶壁の連なる山だった
大量の壁が立ち並ぶような光景は、
荒涼としていて絶望的だ
男「……ここを登っていかなければならないような気がする。でも……こんなところ、登れるだろうか?」
根暗少女「ここは夢……願えば叶うこともある。あなたにはまだ想いの力が足りないみたいだから、私の手を握りなさい」
- 839 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/28(水) 20:18:10.06 ID:iwSL0lfbo
- 男は促されるままにその手を握ると、
根暗少女は宙を片手で泳ぎ出した
男「うわ……!?」
根暗少女「怯えてはならない……恐怖はあなたの夢を弱くする」
男「わ、分かった!」
彼は一緒懸命楽しいことを考えた
必死で思案していると、空にイルカが浮かんだ
根暗少女「あれが、あなたの力。まだコントロールはできていないようだけれど、いずれ私のようになれる」
男「はぁ」
釈然としないものを抱えたまま、
彼は少女の手に牽かれて空へと登っていくのだった
- 840 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/28(水) 20:37:55.28 ID:iwSL0lfbo
- 根暗少女「あそこに入るよ……」
彼女が指差す先には、
扉の形にくり貫かれた真っ青ななにかがあった
男「あの先は?」
根暗少女「深海」
男「はっ、はぁ!?呼吸できない……ってかぶっ潰れるぞ!」
根暗少女「そうならないの……あなたがそう思えば、そのくらいはできる」
戸惑っていようがおかまいなしであり、
そのまま彼は深海に叩き込まれた
- 841 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/28(水) 20:41:00.07 ID:iwSL0lfbo
- 男「ぶはぁっ、はぁ……」
どうにか呼吸を実現する
恐る恐る目を開くと、大きな光の塊が近くにあった
根暗少女「あれがこの世界の出口……でも、守護者がいて、私には倒すことがてきない」
男「守護者?そいつを倒せばいいんだな。どんな奴だ?」
根暗少女「>>下1」
- 842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/28(水) 20:47:09.83 ID:t7MszsZt0
- 淫魔…中途半端に上級悪魔になったシスター風の少女よ
- 843 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/29(木) 03:18:32.09 ID:epRe+inmo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 844 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/29(木) 18:50:33.90 ID:epRe+inmo
- 根暗少女「淫魔…中途半端に上級悪魔になったシスター風の少女よ」
彼女がそう言い終わると、
そこには修道服を着た少女が現れた
淫魔「おや?ここから出るつもりです?」
男「そうだが」
淫魔「残念ですけど、そうさせる訳にはいかないんですよ。私も仕事なんで、ねっ!」
根暗少女「……避けて!」
- 845 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/29(木) 20:32:18.94 ID:epRe+inmo
- 彼女が指を構え、銃の引き金を引くような素振りを見せると、本当にエネルギー弾が発射された
男「え!?」
しかし、根暗少女のアドバイスによって回避する
淫魔「ち……一撃でバラバラにして差し上げようと思ったのですが」
男「一撃でバラバラ!?お前淫魔なんだからもっと上品な搦め手使えよ!」
根暗少女「夢の世界において淫魔はほぼ最強……わざわざ妙な手を使うまでもなく強い」
- 846 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/30(金) 01:46:04.46 ID:eSm1s520o
- 淫魔「ふん……あなたがいると面倒ですね。しばらく傍観者になっていただきます」
彼女が指を弾くと、
根暗少女の周りにシャボン玉のようなものが現れ、
それに囚われてしまった
男「くっ……」
根暗少女「……あなたなら勝てます……多分」
男「分かったよ!やってやるさ!」
- 847 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/30(金) 01:46:29.38 ID:eSm1s520o
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 848 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/30(金) 19:54:19.69 ID:Hry3SuOfO
- そう叫ぶと、男は右手に剣を具現化させ、斬りかかる
淫魔「うわっ!?」
男「ち……」
しかし、すんでの所で躱されてしまう
淫魔「こんなに早く夢の世界に適応してくるとはっ……予想外です!」
反撃に身をよじらせて鋭い蹴りを繰り出したが、
純粋な戦闘技術では男が勝っているため、
あっさりと回避した
男「おらっ!」
- 849 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/30(金) 19:58:05.42 ID:Hry3SuOfO
- そして、より身動きの取りづらい体勢になった淫魔に剣で一撃を叩き込む
明確な手応えがあり、
ダメージを与えられていることは明白だ
淫魔「な……なんなんですかあなたは!」
男「こっちの台詞だわ!勝手に夢の世界に引きずり込みやがって!」
淫魔「うるさいなぁ!こっちだって仕事なんだよ!」
男「仕事……?裏に誰かいるな?おい、これはどいつの差し金だ?……教えてくれれば、俺が勝っても命までは取らないぞ」
淫魔「>>下1」
- 850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/30(金) 20:09:31.48 ID:LmDx0Gn80
- 大魔王ベリアルの命で
魂をさらいに来たのよ
- 851 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/30(金) 21:28:05.49 ID:Hry3SuOfO
- 淫魔「大魔王ベリアルの命で魂をさらいに来たのよ」
男「大魔王だと?」
淫魔「魔を統べる魔王すら支配する最強の存在のことよ」
男「なるほどな……」
淫魔「ま、いまのは冥土の土産ってとこ」
彼女はそう宣言し、右手を構えて波動を放つ
その奇妙な力によって、
具現化した剣は霧散してしまった
男「なんじゃそりゃ!」
淫魔「この世界じゃ私の方が強い権限を持ってるってだけよ」
- 852 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/01(土) 00:58:37.98 ID:f+3+9y7No
- 男「くっ!」
どうにか彼女を殴ろうとするが、
リーチが縮まっているのでうまく当てられない
淫魔「それそれっ!」
一方で彼女は水中を縦横無尽に逃げ回りながら、
エネルギー弾を放ってくる
男は立ち回りにおいて圧倒的なハンデを背負うこととなった
男「くそっ……!面倒なやつめ!」
- 853 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/01(土) 01:11:42.92 ID:f+3+9y7No
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 854 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/01(土) 19:24:54.71 ID:f+3+9y7No
- 淫魔「もう諦めたら?」
確かに状況は絶望的にも見えた
だが、男は決して諦めることはなかった
男「!」
淫魔「なによ」
男「いくぞっ!うおおおおっ!!!」
男は壮絶な叫び声を上げながら突撃した
しかし、これではいい的である
- 855 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/01(土) 19:28:15.93 ID:f+3+9y7No
- 淫魔「やけっぱち?随分泥臭いのね」
そう吐き捨て、彼女はエネルギー弾を連射する
そして、それは男の肉体に直撃______
男「盾!」
______しなかった
武器を出したままでいると消されるため、
被弾の瞬間のみ盾を出現させることで対処したのだ
淫魔「ああもう!」
乱れ撃ちの様相を呈したが、
それらを全て防ぎきり、淫魔に接近することができた
- 856 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/01(土) 19:30:31.44 ID:f+3+9y7No
- 男「覚悟しやがれ!」
淫魔「無駄よ!反射的に剣を消去することぐらいはできるわ!」
男「んなこたぁ分かってんだよ!食らえっ!!」
彼は鋭い蹴りを直線的に放つ
まさしく必殺の一撃だ
淫魔「私に盾が出せないわけないでしょ!」
と男がやって見せたように盾で受けきられてしまう
- 857 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/01(土) 19:36:26.74 ID:f+3+9y7No
- 男「流石にそこまで甘くはないか!」
淫魔「そうよ、結局あなたが詰んでいることは変わらない」
男「……それはどうかな!?」
淫魔「一体なにを……はっ!」
淫魔が振り向くと、そこには一人の女性がいた
その姿はもはや男にとっては見慣れたものだが、淫魔にとっては不可解な存在だ
海神「夢の世界なら、私だって顕現できちゃうんですよ!」
海神が男の精神に丁度宿っていたため、
夢の世界に解き放つことができたのだ
さらにここは海中であるため、
その力が最大限に発揮される場所だ
男「よし海神!なんでもいいからぶちかませ!」
海神「おっまかせーっ!必殺!>>下1」
- 858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/01(土) 19:49:02.72 ID:CVpwxdDKO
- 大胆ウェーブ!!
(311クラスの大津波)
- 859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/01(土) 19:55:39.83 ID:G68MFMP40
- 流石に311を例えに出すのはちょっと不謹慎というか
- 860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/01(土) 20:43:54.43 ID:0eCCg9CxO
- 神様の御技・天罰の類がせせらぎ程度では示しがつきませんよ
- 861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/01(土) 20:54:52.59 ID:DGi9KzLKo
- ちょっとじゃなく不謹慎そのものよな
- 862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2023/07/01(土) 21:54:20.91 ID:q9cc1wDDO
- なら、リツヤ湾津波(500m超)とかいかが?
- 863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/01(土) 23:02:14.94 ID:P4cUYyPiO
- なんかもう再安価で良さそう
- 864 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/02(日) 02:46:34.27 ID:2YaU1Qa6o
- 海神「大胆ウェーブ!!」
淫魔「なにがウェーブよ!盾で受けきるわ!」
と彼女は意気込んだが、無意味な心がけだった
海神の放ったその波はあまりに強大で、
そして盾で受けきれるような面積でもなかった
海神「そんなちんけな盾じゃ、私の波には勝てないよ!」
淫魔「っ……あっ!?」
と短く断末魔の叫びを上げて、
海中でもはっきりと分かる波に巻き込まれ、
全身に強烈な負荷を受けながらどこかへと流されていった
- 865 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/02(日) 02:57:51.96 ID:2YaU1Qa6o
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 866 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/02(日) 19:22:15.32 ID:2YaU1Qa6o
- すると、根暗少女を覆っていたシャボンが弾けた
どうやら、淫魔を倒すことには成功したようだ
根暗少女「……殺しちゃったかも?」
男「別にやったの俺じゃないしー」
海神「えっ!?ひどくないですか!?」
根暗少女「……というか、神出せるんだ。初めて見たよそんな人」
男「色々あってな。……しかし、俺は割と身に覚えがあるが……君はなんで淫魔によって夢の世界に封じられたんだ?」
根暗少女「>>下1」
- 867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/02(日) 19:29:28.89 ID:uWX6lo8x0
- 私は家柄だけの淫魔の落ちこぼれで飼い殺しにされてたのよ
- 868 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/02(日) 19:36:53.49 ID:2YaU1Qa6o
- 根暗少女「私は家柄だけの淫魔の落ちこぼれで飼い殺しにされてたのよ」
と、歯切れ悪く語った
海神「うっうっ……かわいそうですねぇ」
男「泣くなよ。なんか海神の涙が混ざった辺りの水だけとくに塩っぽいんだ」
海神「なんか辛辣じゃないですか?……それより!淫魔なのに夢から出て大丈夫なんですか?」
根暗少女「……別に、死にはしない。無害そうな人間の夢にでも憑いて暮らすわ」
男「一応言っとくけど悪いことするなよ。討伐依頼とか出回ったらお前倒さなきゃいけなくなるから嫌だぞ」
- 869 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/03(月) 00:21:45.80 ID:sVtDM6/no
- 根暗少女「分かってる……」
そう言って男と根暗少女、
そして海神は夢の世界から脱出した
男「はぁっ!!」
彼は勢いよくベッドから飛び起きた
夢のことははっきり覚えていたし、
すぐに脳は覚醒状態になった
男「よし、広間行くか……」
ベリアルとやらが暗躍し始めているのは間違いないと男は確信し、その情報を共有することにした
- 870 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/03(月) 01:53:40.59 ID:sVtDM6/no
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 871 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/03(月) 19:25:02.27 ID:sVtDM6/no
- そして、男は朝食の最中にベリアルについて話した
中華「なるほど……注意しなきゃね」
氷魔「……とはいえ……こちらからできることは……ありませんね……」
やる気「そっすね。とりあえず今日の仕事をやって、そっから考えるっすよ」
ぶりっ子「物騒ですねぇ、大魔王なんて……」
- 872 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/03(月) 21:31:21.93 ID:sVtDM6/no
- それから一行は食事を終え、
ギルドから支給された汲み取り用の装備を身に付け、
魔力便所の汲み取りに向かうのだった
怪盗「魔力便所はいっぱいありますし、手分けしましょう!」
狙撃少女「そうですね、みんなで持ち場を決めて……終わったら近いところの救援に行きましょう」
男「ナイスアイデア。じゃあ散開!やっていくぞ!」
そして仕事が始まった
全員を描写するときりがないため、
視点を絞って見ていこう
>>下1……誰の視点?
1.男
2.中華
3.氷魔
4.やる気
5.ぶりっ子
6.怪盗
7.狙撃少女
- 873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/03(月) 21:43:09.99 ID:l4GVQ7My0
- 4番 やる気
- 874 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/04(火) 00:42:10.05 ID:OzIgSa3Wo
- やる気「ここっすね!」
彼はなんとなく高所から飛び降りて目的地に着地した
守衛「な……なんですか、あなたは!?」
やる気「おっと、驚かせちゃったみたいっすね。俺っちはギルドの仕事で、魔力便所の汲み取りにやってきたんすよ」
守衛「……そ、そうですか。確かに冒険者らしいですね」
やる気がやって来ていたのは、
城下町の中心とも郊外とも言えない、
絶妙な場所に位置する豪邸であった
- 875 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/04(火) 00:47:40.12 ID:OzIgSa3Wo
- その屋敷には、マナを常食する種族が多く使用人として雇われている
当然、彼ら専用の魔力便所もあるのだ
やる気「ちわーっす、魔力便所の汲み取りに来ましたー」
左右に大きく開かれ、奥へと続く階段やいくつもの方向に伸びる通路のあるエントランスへと入った
すると、立派な髭をたくわえたいかにも高貴な男性が現れる
男性貴族「おお、ありがたい。最近人手が足りないと聞いていたのでね……」
やる気「そうみたいっすねー。それで、一体どこに魔力便所があるんすか?」
男性貴族「使用人詰所の奥だ。ここを左にひたすらまっすぐ行くとよい」
やる気「あざっす!そんじゃ、行ってくるっすよ!」
- 876 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/04(火) 00:55:34.35 ID:OzIgSa3Wo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 877 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/04(火) 19:56:17.08 ID:OzIgSa3Wo
- そうして彼は、使用人詰所と書かれた扉を開き、
その突き当たり奥にあるトイレのドアをノックした
???「はい」
やる気「……おっと、失礼したっす。ごゆっくりどうぞ」
それから二分ほど待つと、水の流れる音がし、
扉が開くとともに中から下1>>が現れた
- 878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/04(火) 20:05:48.93 ID:MAgRTqucO
- スライム娘
- 879 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/04(火) 20:23:21.80 ID:OzIgSa3Wo
- スライム娘「……どなた様ですか?」
ぬるりと出てきた彼女は、
いかにも不思議そうな顔でやる気を見つめる
やる気「えっ、あ、ああ!魔力便所の汲み取りに来たんすよ」
スライム娘「そうでございましたか。これはご無礼を……」
やる気「いや、気にする必要はないっす。ところで、ここで働いてるのはみんなスライム娘なんすか?」
- 880 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/04(火) 20:53:43.11 ID:OzIgSa3Wo
- スライム娘「そうですね。私どものメイドや執事としての需要はいつでも高いです」
やる気「へぇ」
スライム娘「地面を滑って移動するので、沢山いて歩き回っても足音がせず、静かだというのが主な理由ですね」
やる気「はぁーなるほど、そりゃ利点っすね」
スライム娘「あと、不審者が侵入しても粘液で傷付けずに制圧できたり……逆にその弾性、粘性を生かしてご主人の壁にもなれますので」
やる気「いいっすね。今度実家に帰ることがあれば親父に薦めてみるっす」
- 881 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/05(水) 00:54:25.89 ID:a+pAUFPXo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 882 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/05(水) 19:57:44.67 ID:a+pAUFPXo
- それからやる気は彼女を見送り、
仕事に取りかかることにした
やる気「準備が一番面倒なんすよねぇ……」
彼は装備付属の説明書を開いた
魔力を排出する生物はあまりにも多様であり、
それらそれぞれの便に対応するためのマニュアルとしてのはたらきをしている
ゆえに、説明書というには余りにも分厚い
やる気「スライム、スライム……」
- 883 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/05(水) 20:02:50.69 ID:a+pAUFPXo
- やる気はスライムについて書かれたページを見ると、
支給されたアタッシュケースのようなものの中から、
説明書に指定のあるガジェットの部品を取り出し、
それらを即席で組み立てる
今回組み立てるのはスポイトと掃除機の中間のような物体だ
やる気「……せいっ!」
大気中には常にマナが含有されているが、
組み立ての最中、これが多量に入り込むと汲み取りの際に詰まりなどの問題が発生する
そのため、マナに対する知識と指先の巧緻性が求められる
感覚的に言えば、液晶のカバーを気泡の浮かないように貼るがごとく作業だ
- 884 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/06(木) 02:20:20.71 ID:/n5lQSBmo
- やる気「そおいっ!」
そして手際よく完成させたそれを、
便器の裏にある蓋を隠された穴に挿入する
すると、自動でガジェットが動きだし、
便槽にある魔力便を吸い上げるとともに、
そこからマナだけを取り出して圧縮する
やる気「……これでよし!」
ここまでがオーソドックスな魔力便汲み取りである
対象の種族などによって対応が千差万別な仕事であるため、非常に神経を使う
- 885 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/06(木) 02:22:18.41 ID:/n5lQSBmo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 886 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/06(木) 19:46:49.90 ID:/n5lQSBmo
- そうしてやる気は一仕事終えると、
屋敷を後にするとともに、
使用した工具を本部ギルドに返却し、
追加の工具を受け取って再び街に繰り出した
やる気「なかなか順調っす!次は……」
彼は脳内の地図を広げ、次自分がどこで汲み取りをするのか思い出した
>>下1……次の汲み取り場所
- 887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2023/07/06(木) 20:49:59.52 ID:pP2VrKjDO
- 放棄された孤児院(地下牢付)
- 888 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/06(木) 21:39:46.20 ID:/n5lQSBmo
- やる気「……は?」
彼はその建物を見る
そして手元の普通の地図を見る
最後に再び建物を見る
やる気「どう考えてもここで排泄する知的生命体なんていないっすよ……」
そこは廃墟のごとくボロボロの建物であり、
削れてほぼ見えなくなった看板から、
ここが孤児院であったことが分かる
やる気「でも、ここじゃないわけないんすよねぇ……」
- 889 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/07(金) 03:09:59.25 ID:Vk3rVLJio
- 仕事であるので、止まる訳にはいかなかった
正門は当然施錠されていないので、
自然な雰囲気で開けて中へと侵入する
やる気「はぁ……」
やはり内装もボロボロで、
一見すればなんの気配も感じられない
資金難から、外装に拘らないタイプの孤児院かもしれないという淡い期待が完全に破られた
- 890 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/07(金) 03:17:22.18 ID:Vk3rVLJio
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 891 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/07(金) 19:53:37.08 ID:NroPEK1OO
- やる気「えーっと……確か地下っすね」
ギルドの職員から、その建物の地下に汲み取りを行う層があると知らされていた
入り口のすぐ右手に降りる階段があったため、
彼はそれを下っていく
やる気「……な……なんすかここ……」
そこは地下牢だった
とても孤児院とは思えない設備であり、
また目的地もここにあることから、
ここには誰かいるかもしれないとやる気は考えた
やる気「すみませーん……誰かいないっすかー……?」
>>下1……返事はあったか
- 892 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/07(金) 19:55:12.17 ID:xZzqQvR80
- 看守らしき者が呪文を唱えていた
- 893 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/07(金) 21:02:21.37 ID:NroPEK1OO
- 耳をすませば声が聞こえてくる
しかしながら、それは彼の声に呼応したものではなかった
特有の抑揚から、呪文の詠唱であると分かる
やる気「……敵か?」
やる気は魔王の力を解放し、
声のする方へ一瞬にして移動した
看守?「????」
やる気「使われてからでは遅い。しばらく眠っていてもらおうか!」
- 894 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/08(土) 02:15:20.25 ID:AkZjhzBBo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 895 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/08(土) 19:08:11.84 ID:AkZjhzBBo
- 彼は勢いよく後頭部を殴りつけ、
看守らしき人間を即座に気絶させた
やる気「なんなのだここは……」
彼は辺りを見回す
薄暗く長い通路の中に、ただ牢屋が並んでいるだけだ
それも、どこまで続いているかも分からない
ともかく、牢屋の中身を見てみることにした
やる気「照明魔法!」
やる気は魔法を使用し、近くの牢屋を照らすとともに覗き込む
>>下1……牢屋の中身
- 896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/08(土) 19:56:46.75 ID:KGPZPlKh0
- 大人しく座ってる子どもが1人
- 897 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/09(日) 04:05:39.89 ID:YJzmZxWGo
- 子供「………………」
痩せていて、貧相な見た目をしているために性別は一目見て分からないが、
ともかくそこには子供がいた
ただ押し黙って、現実から逃げるように俯いてなにもない地面を座って見つめている
やる気「おい」
子供「………………」
やる気「死んではいないようだが……どのみち、子供を幽閉している時点でクロか」
- 898 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/09(日) 04:08:20.11 ID:YJzmZxWGo
- 看守らしき存在を強引に気絶させた後ではあるが、
やる気としてはもしかするとここが合法な施設であるかもしれないという考えを捨てきれなかった
だが、子供を幽閉していると知れたことで、
彼はより大胆な行動を起こせるようになった
やる気「ふんっ」
目の前にある鉄格子を掴むと、
思い切り両側へ開くようにねじ曲げた
無理やり鉄格子を破壊して中へと侵入したのだ
- 899 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/09(日) 04:16:23.77 ID:YJzmZxWGo
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 900 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/09(日) 19:15:55.57 ID:YJzmZxWGo
- 子供「!」
ついに子供が反応を示した
もっとも、それは鉄格子を破って侵入してくる人間への純粋な恐怖だった
やる気「そう怯えるな……なにも君を取って食おうという訳ではない」
子供「………………」
やる気「この牢屋はなんだ?教えてくれ」
子供「>>下1」
- 901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/09(日) 19:17:23.59 ID:VALgNBBc0
- 友達とけんかしてたら放り込まれた
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