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安価とコンマで異世界転生!その8

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502 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/04/26(水) 00:37:47.45 ID:hGgOysazo
機械少女「神殺しよ」

男「人の身で神に打ち勝ったのか!?」

機械少女「どうやらそうらしいわ」

男「驚いたな……だが、それと同時に納得もいった」

機械少女「……ふふ」


彼女は男を見て不敵に笑った
なぜ彼女の挙動が読めないのかといえば、
それはその長い人生からきているのかもしれない


男「なんだ?」
503 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/04/26(水) 00:40:44.13 ID:hGgOysazo
機械少女「あなた……実は興味あるんじゃなくて?」

男「興味……」

機械少女「殺せるならば神をも殺したいと、そう思っているのでしょう?」

男「いっ、いや!別に殺したい訳じゃないさ!」

機械少女「あら、そうなの?」

男「手段として使えるならありがたいってだけかな」

機械少女「本当にさっきまで神殺しだの不老不死だので驚いてた人間の発言かしら?神殺しは終着点であって、手段としか捉えてない人間は始めて見たわ」
504 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/04/26(水) 01:01:26.78 ID:hGgOysazo
本日はここまでです
ありがとうございました
505 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/04/26(水) 20:00:18.28 ID:hGgOysazo
そんなことを話しているうちに、
中華が夕食を運んでくる
どうやら、もう夕食の時間らしい


酪農少年「うわっ」

機械少女「……なに、あなた」

中華「もう、機械少女さん?子供を威圧しちゃダメじゃないか」


異様な存在に驚きを隠せない彼を、
機械少女は憂いのこもった視線で睨んだ
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/04/26(水) 21:00:56.81 ID:hGgOysazo
食事の中で、一行は今日あったことを話した


酪農少年「へぇ、そんなことが……」

機械少女「元から食事はいらない体なのだけれど、ついに物を経口摂取する方法まで失ってしまったわ」

氷魔「……残念ですね……」

やる気「そうなんすか?じゃ俺っちが全部食うっすよ」

中華「……そうか、みんな機械だったら料理人はいなくなってしまうのか」
507 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/04/27(木) 01:28:25.22 ID:zEFjQ3Bho
ぶりっ子「えっ」

機械少女「ありうる話ね。どこまで機械化するかによるけれど、ヒトがみな完全な機械になってしまえば……」

中華「じゃあロボットが美味しいと思うものを考えよう」

機械少女「……あなた、ぶっ飛んでるわね」

中華「料理人とはそういうものじゃないの?」

怪盗「とんでもなく前向きですね……」
508 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/04/27(木) 01:34:20.12 ID:zEFjQ3Bho
本日はここまでです
ありがとうございました
509 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/04/27(木) 19:37:51.59 ID:zEFjQ3Bho
機械少女「なんでしょうね、オイルでも摂取すればいいのかしら?」

狙撃少女「ステレオタイプなロボットですね」

中華「オイルか……」


彼は自分の分を食べ終えると、
厨房になにかを取りにいった


男「まさか……」
510 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/04/27(木) 19:40:39.19 ID:zEFjQ3Bho
中華「持ってきたよ」


推測通り、彼はオリーブオイルを持ってきた
黄金色に輝くお馴染みの液体だ


氷魔「……それを……どうされるのですか……?」

中華「ちょっと飲んでみてよ」

機械少女「は、はぁ!?私だって元々は人間よ!?嫌に決まってるでしょ!?」

中華「そこをなんとか……」

機械少女「……ちっ、分かったわよ」


そう言うと彼女はオリーブオイルを近くの器に注ぎ、
勢いよく飲み干した


中華「どうかな?」

機械少女「>>下1」
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/04/27(木) 19:59:20.59 ID:SlfU6Cl3o
効率は悪いけど足しにはなるわね
512 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/04/28(金) 01:08:30.65 ID:Wwi+rYzro
機械少女「効率は悪いけど足しにはなるわね」


彼女はため息をつきながら、
というより排熱をしながらそう言った


やる気「やっぱり天然由来はだめっすか?」

機械少女「そうかもしれないわね」

中華「料理人にも重科学工業の知識が求められる時代がやってくるかも?」
513 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/04/28(金) 01:50:55.73 ID:Wwi+rYzro
本日はここまでです
ありがとうございました
514 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/04/28(金) 20:25:11.98 ID:1QM4QVb7O
そんなことを話しながら食事を終えた


機械少女「あ、そうそう」

ぶりっ子「はいぃ?」

機械少女「もし魔神と戦ってあなたたちが生きていたら……私のことは口外しないでね」

怪盗「ま、不老不死ですしね」

機械少女「それだけじゃないわ。機械の体で不老不死というのは、無限のエネルギーを意味しているのよ」


まだ寝るまでには時間がある

>>下1……何しよう?
1.中華の料理の後片付け
2.氷魔の部屋を訪ねる
3.やる気の部屋を訪ねる
4.ぶりっ子の部屋を訪ねる
5.酪農少年の部屋を訪ねる
6.怪盗の部屋を訪ねる
7.狙撃少女の部屋を訪ねる
8.スライムをいじる
9.読書(誰がなんの本を読むかも)
10.リビングにいる機械少女に話しかける
11.自由安価
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/04/28(金) 20:29:09.34 ID:5bIHGF4h0
1
516 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/04/28(金) 21:47:06.97 ID:joLo2BGrO
男「こんなもんでいいか?」


男は重ねた皿を台所に並べてそう言った
中華は頷いてそれを洗い始める


中華「………………」

男「悩みか?」

中華「そうかも」

男「……言ってくれるか?」
517 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/04/28(金) 21:49:16.68 ID:joLo2BGrO
中華「あのさ」

男「おう」

中華「ロボットが一番美味いと思う油ってなにかな?」

男「……あ、そのこと?」


彼は間の抜けた返事を返すばかりだった


中華「それ以外なんかあった?」

男「いや、ないわ。……ないからこそ不安だったわ。……で、油か」

中華「やっぱり、科学的に精製された奴がいいのかな?」

男「うーん……本命はそこだよな」
518 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/04/29(土) 02:17:01.20 ID:M7qNT4+to
本日はここまでです
ありがとうございました
519 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/04/29(土) 19:26:58.05 ID:M7qNT4+to
中華「問屋さんで扱ってるかなぁ」

男「あんまり科学的なものは扱ってなさそうだよな」

中華「そうだね?」


そんな話をしながら、皿洗いはあっさりと終えた


男「……あ、蝦蟇の油は?ありそうじゃない?」
 
中華「>>下1」
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/04/29(土) 19:28:46.56 ID:kQ0klwsg0
結構固形だけど、試してみる価値はありそう!

でも彼女喜ぶかな?
521 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/04/29(土) 20:05:09.60 ID:M7qNT4+to
中華「結構固形だけど、試してみる価値はありそう!」

男「むしろ、固形なら有機的な肉体を持っていたころの食事に近いし、いいんじゃないか?」

中華「でも彼女喜ぶかな?」

男「うーん……試してみないと分からないけど、オリーブオイル飲ませるようはいいんじゃないかな」

中華「そう?じゃあ準備しとくね」

男「あ、持ち合わせあるんだ……」
522 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/04/30(日) 03:24:22.48 ID:aJMdBDFmo
それから彼は後片付けを終え、
自室へと帰って眠りについた


?翌日・陰週月曜日?


氷魔「……みなさん……揃ったようですね……」

やる気「そっすね、じゃあ早速行くっすよ」


一行は準備を終え、魔神との戦いのため、
屋敷の地下へと降りていく
523 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/04/30(日) 03:32:15.89 ID:aJMdBDFmo
本日はここまでです
ありがとうございました
524 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/04/30(日) 19:19:28.04 ID:aJMdBDFmo
ぶりっ子「階段はどこですかぁ?」

機械少女「ここよ」


彼女が床に触れると、
そこに奇妙な紋様が浮かび上がり、
開いて中から階段が現れた


怪盗「おお、ロマンありますね!」

機械少女「……そうね」


一行は石造りの湿った階段を下っていく
吸い込まれるような暗闇が続いていく


>>下1……魔神の間の様子
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/04/30(日) 19:22:01.64 ID:LUwn0H4h0
何もない間
526 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/04/30(日) 20:41:40.64 ID:aJMdBDFmo
狙撃少女「……あれ?」


そこは石造りの石室のような間だったが、
とにかくなにもなかった
構造物はおろか、魔神すらいない


男「なぜだ?」

中華「封印されていたはずでは……?」

氷魔「……封印が解けた隙に……逃げ出したのでしょうか……?」

機械少女「そんなに活動的な存在ではなかったように思えるのだけれど……」
527 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/04/30(日) 23:12:11.93 ID:aJMdBDFmo
やる気「そもそも、そんな化物が逃げ出したならうちも街も大惨事になってるんじゃないすか?」

機械少女「そのはずね」

ぶりっ子「……ということは?」

怪盗「……ということは?」


そう言って二人は狙撃少女の顔を覗き込む


狙撃少女「こっち見ないで下さい!別に分かりませんからね!」

男「恐らく、さっき隠されていた階段があったように、どこかに更に深くへと続く道があるのでは?」
528 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/01(月) 03:08:34.06 ID:GuUqTQm+o
本日はここまでです
ありがとうございました
529 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/01(月) 19:18:35.10 ID:lxFG1q5AO
中華「なるほど……でもどこに?」

機械少女「さらに地下以外ないわね。横方向への移動は封印で縛っているはずよ」

氷魔「……では……やはりこれでしょうね……」


彼女はドアノブ型生命体を取り出し、地面に装着した


やる気「開けるか」


彼はドアノブを回し、さらなる地下への扉を開いた
530 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/01(月) 19:22:30.72 ID:lxFG1q5AO
そこに見えたのは、大きな螺旋階段だった
奥は仄かに紅く輝いており、
なにかがそこにあると分かる


機械少女「……まず、なによそのアイテム」

ぶりっ子「この世の常識の通じない世界からの贈り物ですよぉ」

怪盗「よっと」


一行は階段に着地し、ただただ降りていくことにした
だんだんと紅の光が近付いてくる


>>下1……しばらく降りて中腹でなにかを発見したか(したならその内容も)
531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/01(月) 19:26:33.29 ID:xxVfvtnB0
数体分の人骨
532 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/01(月) 22:29:32.93 ID:GuUqTQm+o
氷魔「……あ……暑すぎます……」


少し蒸し暑い程度だが、彼女にはかなり苦しいようだ
しかし、降りれば降りるほど暑くなっているのは間違いない


狙撃少女「ん、なんか落ちてますね」


彼女は目敏く下の階段に落ちているものを発見した


男「なんだ?」

狙撃少女「…………人骨、ですね」
533 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/02(火) 02:04:14.46 ID:qa7SeNtto
その人骨は一つではなかった
複数人分の人骨があり、
犠牲者が多く出たことが分かる


中華「なんだって人骨が落ちてるんだい?」

氷魔「……ここに侵入してきた人間が……他にもいたということですね……」

やる気「この螺旋階段も、どこからか正規の方法で侵入可能なの知れんな」

ぶりっ子「なおさら、犠牲者が増えないように魔神を倒さないと……」
534 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/02(火) 02:09:56.93 ID:qa7SeNtto
本日はここまでです
ありがとうございました
535 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/02(火) 19:12:22.37 ID:qa7SeNtto
それからさらに下っていくと、
急に周りが開けて広大な空間に出た
そこは赤砂が敷き詰められた砂漠のような空間で、
付近に巨大な火球がまるで太陽のように浮いていた


怪盗「禍々しいですね……」

機械少女「アレが魔神よ。気をつけなさい」

紅い鬼神「……よくぞ我が居城を探り当てたな」

狙撃少女「居城?封印されていただけの癖に偉そうですね」
536 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/02(火) 19:14:59.67 ID:qa7SeNtto
紅い鬼神「ほう、そのことを知っていたか……」

男「だが、封印とはいずれ破られるものだ」

紅い鬼神「いかにも」

中華「だから、僕たちがお前を倒す!」

紅い鬼神「救世主……魔王か……面白い!では、真の姿でお相手しよう……」


すると、突如火球は弾けとぶ
その爆心、煙の中から紅い鬼神は真の姿を表した


>>下1……どんな姿だった?
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/02(火) 19:40:11.91 ID:4IjUFwdW0
筋肉隆々の騎士の姿
538 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/03(水) 04:21:37.44 ID:XmrHMXOjo
現れたのはまさしく騎士だった
その体躯は3メートルにも及び、
鎧の下は無駄のない筋肉で覆われていることが分かる


氷魔「……ただでさえ暑いのに……暑苦しいマッチョが出てきましたよ……」

紅い鬼神「はっはっは!そう言うな……炭にしてやるぞ?」

やる気「所詮は蛮族か。私が吹き消してやる」

紅い鬼神「よかろう!魔の支配者たる二つの資格持ちし者よ!力を見せてもらおうか!」
539 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/03(水) 04:31:01.97 ID:XmrHMXOjo
本日はここまでです
ありがとうございました
540 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/03(水) 19:06:43.20 ID:XmrHMXOjo
鬼神は鉄板のような剣を振り上げ、
右足を前に出して両手で構えた

戦闘開始!


怪盗の【素早さ】355+ぶりっ子の疾風補正200
紅い鬼神の【素早さ】250


ぶりっ子「さぁ、ぶっ飛ばしますよぉ!」

機械少女「まずは光の照射から!」


彼女はそう言うと右手から拡散する光線を出した
ただしこれはただの光である
541 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/04(木) 01:36:51.37 ID:Au1uZjWlo
紅い鬼神「ぬぅ!?なんだその光は……!」

機械少女「テクノロジーの力よ。あなたが封じられている内に生まれたの」

紅い鬼神「魔法ではないのか!面妖な……!」


言い伝え通り、彼はその光に苦しんでいる
が、その覇気は衰えておらず、
未だに油断ならない存在であることを伝えてくる


怪盗「これでどうにか相手できそうですね」
542 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/04(木) 01:56:59.90 ID:Au1uZjWlo
本日はここまでです
ありがとうございました
543 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/04(木) 19:53:09.65 ID:7GV6PDJXO
紅い鬼神「だがッ!これしきで屈する我ではないぞ!」


そう言って再び剣を構える


男「一斉攻撃だ!」

狙撃少女「援護します!」

中華「全員でかかれば!」

やる気「きっと倒せるだろう!」

ぶりっ子「や、やりますよぉ!」

怪盗「流石にアレは盗めないのでぶん殴りますかね……」

下1コンマ下一桁×24.5……連携攻撃のダメージ
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/04(木) 20:00:56.05 ID:194sc/jKO
あ、うん
545 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/04(木) 20:08:52.27 ID:7GV6PDJXO
122ダメージ!
しかし、厚い鎧によってある程度弾かれてしまった


紅い鬼神「手数で攻めるか……」


幅広すぎる剣を盾のように構え、
一応防御の姿勢こそ取ったが、
射撃で動きを固められた上で機動力に優れる剣などを持った面々が守りを抉じ開ける


中華「よっしゃああああ!!!」

やる気「吹っ飛べえぇぇェッ!!」
546 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/04(木) 20:14:15.79 ID:7GV6PDJXO
対称に位置取った二つの槍が、
力強く鐵の鎧を抉り奥へと押し込む


紅い鬼神「ぬぅぅ……!!!」


その威力を受け8メートル程踏ん張りながら後退する
しかしその目は依然として一行を睨み付け、
心を塗り潰すような闘志が灯っていた


男「流石に一撃じゃ倒れてくれないか」

紅い鬼神「当然だ!」
547 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/05(金) 19:10:19.32 ID:YPZ6HEEIo
すみません寝落ちしました


彼が力強く唸ると、その鎧は赤熱し、
そして穴の開けられた部分が再生した


氷魔「……さて……」

紅い鬼神「ほう、魔法か?」

氷魔(構わず氷魔法でもよいのですが、恐らくこの暑さと相手の体質的には……)

ぶりっ子「うん?」

氷魔「……超上級水魔法……!」


>>下1コンマ+5……魔法の威力
548 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/05(金) 19:53:51.09 ID:0fucd95b0
549 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/05(金) 20:31:04.97 ID:YPZ6HEEIo
14ダメージ!


彼女が発した水の奔流は、
真っ直ぐその鬼神を穿たんと進み、
そして見事直撃した


紅い鬼神「確かに、私は水が苦手だな……」

怪盗「あれ?」


しかし、紅い鬼神はほぼ苦しむ様子もなく立っていた


紅い鬼神「だが、ここは砂のフィールド……水は無駄なくコントロールできなければ周囲に吸われてしまうぞ」
550 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/05(金) 20:33:49.73 ID:YPZ6HEEIo
氷魔「……くっ……」


氷属性であれば、彼女はコントロールすることができただろう
しかし、炎の力を持つ鬼神には効果が薄い


紅い鬼神「卑怯とは言うまい?貴様らも、複数人なのだからな」

狙撃少女「意外と頭のほうも悪くないみたいですね」
551 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/06(土) 03:57:13.61 ID:qzu3ifVPo
本日はここまでです
ありがとうございました
552 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/06(土) 19:57:15.60 ID:qzu3ifVPo
紅い鬼神「さて、反撃させてもらおうか……」


彼は攻撃を受けて地面に刺していた剣を抜き、
そのまま流れるように前進する
その巨躯に見合わぬスピードに面食らう


中華「おっと」

紅い鬼神「救世の主にして魔の王よ!」


彼は中華に向かって勢いよく剣を振り抜いた


>>下1コンマ÷2……攻撃のダメージ
553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/06(土) 19:59:41.53 ID:8J7Vhk1R0
おりゃ
554 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/06(土) 20:48:56.08 ID:qzu3ifVPo
ミレニアムアーマーがダメージをカット!
7ダメージ!


男「大丈夫か!?」

中華「ああ、だって……」

紅い鬼神「全力ではないからな!」

氷魔「……既に……すごい音がしましたが……より強くなるのですね……」

中華「大丈夫、まだ受けられる」
555 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/06(土) 21:54:13.44 ID:qzu3ifVPo
ぶりっ子「そうは言っても、無理されても困りますぅ」


彼女はおもむろに詠唱し、中華に回復魔法をかけた


中華「ありがとう」

ぶりっ子「ども」

やる気「よし!ではもう一発、でかいのを入れるとするか!」

怪盗「そうですね!」


既に魔法を詠唱したぶりっ子と、
氷魔以外の一行はまたも紅い鬼神へ攻撃を仕掛ける


下1コンマ下一桁×21.5……連携攻撃のダメージ
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/06(土) 22:09:28.25 ID:EPgLZwdE0
557 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/07(日) 02:12:26.03 ID:QgYsnhDmo
105ダメージ!
しかし、厚い鎧によってある程度弾かれてしまった


先ほどと同じ二本の槍による一撃を食らわせたが、
まだ紅い鬼神は立っていた


紅い鬼神「なかなか効く……長期戦はすべきではないかもな」

狙撃少女「いくらなんでもタフすぎませんか?」

紅い鬼神「これでも永く封じられて体力が落ちているのだがな」
558 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/07(日) 02:29:47.53 ID:QgYsnhDmo
本日はここまでです
ありがとうございました
559 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/07(日) 19:53:25.45 ID:QgYsnhDmo
氷魔「……ふぅ……」

紅い鬼神「まだやるのか?」

氷魔「……今度はきちんと当てます……!」

紅い鬼神「よかろう」


そう言うと、彼は構えた
右足を前に出して腕を横に広げている
そのポーズにいかなる意味があるのかは分からない


>>下1コンマ+5……魔法の威力
560 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/07(日) 20:04:00.98 ID:bWGUHsPU0
やあっ
561 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/07(日) 20:10:11.53 ID:QgYsnhDmo
103ダメージ!


氷魔「超……ッ!……上級……水……!!……魔法……ッ!!!」


彼女が一言詠唱する度に、
大気の魔力が次々に水へと変化する
それは名工の造った槍のように研ぎ澄まされ、
合図で紅い鬼神へと突撃する


紅い鬼神「ウオォォォォッ!!」


ありったけの炎で対抗するが、広範囲に広がる炎と、
コントロールされ凝縮された水では相性が悪く、
即座に押しきられその肉体は穿たれた
562 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/08(月) 01:46:21.07 ID:ZRhJANu4o
男「うわっ、すげぇ……」


ただ感嘆の声を上げることしかできないほど、
その光景は壮大で、まるで神話の一説のようだった


中華「さっきとは量も大違いだね」


直撃し弾け飛んだ水は一部天高く打ち上げられ、
夕立のように空から降り注ぐ


紅い鬼神「……面白くなってきたっ!」
563 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/08(月) 02:19:46.87 ID:ZRhJANu4o
本日はここまでです
ありがとうございました
564 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/08(月) 19:14:02.56 ID:ZRhJANu4o
明らかに先ほどよりもダメージを受けている
鎧どころかその腹部までもを抉られていたが、
やはり鎧のように炎を纏って再生した


やる気「まさか不死身か?」

紅い鬼神「そうだな。だが、それは種火になってからのことだぜ」

ぶりっ子「はいぃ?」

紅い鬼神「何発も何発も殴られりゃ、炎も段々収まってくるのさ。で、種火にまで戻っちまう」
565 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/08(月) 19:52:26.80 ID:ZRhJANu4o
怪盗「でも、そこが下限であって死ぬことはないと」

紅い鬼神「そうそう。人間の分類としちゃ俺は魔物だが、俺は『そういう生き物』であって魔物じゃないと自認してるぜ」

狙撃少女「最近、不死身の者にはよく会いますね……」

機械少女「そんなバケモノと一緒にしないでくれる!?」

狙撃少女「失礼しました」


光を照射しながら声を荒らげる彼女に、
余裕ありげに彼女は謝罪した
566 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/08(月) 20:57:51.41 ID:ZRhJANu4o
紅い鬼神「さて、今度は強く反撃させてもらうぞ」

男「……!」


彼の姿が陽炎に揺らめいたかと思えば、
それは本当に炎と化したその身が揺らいでいたのだ


紅い鬼神「ポジトロン・レイ!」


彼がそう叫ぶと、彼の全身は弾け、
炎と光の熱線となって縦横無尽に掃射される
その範囲は圧倒的で、後衛で安全と思われていた狙撃少女までもが巻き込まれた


下1コンマ÷3……攻撃のダメージ(物理防御貫通)
567 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/08(月) 21:01:08.36 ID:htj5J1vt0
568 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/08(月) 21:01:10.72 ID:oHgi0rdj0
あ!
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/08(月) 21:01:52.28 ID:oHgi0rdj0
あぶね!
570 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/09(火) 03:05:18.93 ID:EASnLci5o
本日はここまでです
ありがとうございました
571 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/09(火) 19:48:15.43 ID:EASnLci5o
全体に12ダメージ!


中華「熱っ!!」

氷魔「……なんて拡散力……」

やる気「ここが市街地だったら確実に火の海だ」


彼らは焼かれながらその威力を考察する
確実にダメージは入っているが、
それは致命的なものではなかった


紅い鬼神「ち……悪手だったか」
572 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/09(火) 19:52:23.60 ID:EASnLci5o
ぶりっ子「え?」

紅い鬼神「なに、俺が愚かだっただけのことよ」

怪盗「拡散するとどうしても威力・熱量が減衰してしまうからですか?」

紅い鬼神「それだけなら問題ないがな……空間が湿気てやがるぜ」

狙撃少女「なるほど、先ほどの水魔法ですか」

紅い鬼神「……では、守りも本気でいかせてもらおうか」
573 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/10(水) 01:47:47.77 ID:uIlPdUzho
男「なんだと?」


そう宣言すると、紅い鬼神の鎧は真っ黒に変化した
それは、深淵のように深い闇の色だった


中華「そうか、闇の炎……」

紅い鬼神「なんだ、知っていたのか?いかにも、これが闇の炎……の鎧だ」

氷魔「……随分不安定に見えますが……」
574 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/10(水) 01:49:07.56 ID:uIlPdUzho
本日はここまでです
ありがとうございました
575 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/10(水) 20:55:20.50 ID:uIlPdUzho
すみません遅れました


その闇は蠢いていた
それにより、面積にムラが生まれているのだ


紅い鬼神「基本、守りに使うものではないからな」

やる気「むしろ、守りとは光の領分であるはずだな」

紅い鬼神「……魔王なら、そのくらいできて欲しいが……」
576 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/10(水) 21:22:23.52 ID:uIlPdUzho
やる気「善処する」

ぶりっ子「こいつぶっ倒してやり方教えてもらえばいいんですよぉ」

やる気「いいアイデアだ」


彼は強く槍を握りしめた
その目は真っ直ぐ紅い鬼神を見つめている


怪盗「まずは回復しません?」

やる気「俺だけ回復させろ。奴に張り付いてみんなをかばう」

ぶりっ子「分かりました、回復魔法!」
577 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/10(水) 21:23:59.56 ID:uIlPdUzho
やる気「よし、では行くぞ!」

狙撃少女「次こそ倒します!」

男「闇だかなんだか知らないが関係ない!」


一行は紅い鬼神へと突撃する


紅い鬼神「さぁ、来るがいい!」


下1コンマ下一桁×21.5……連携攻撃のダメージ
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/10(水) 22:13:22.78 ID:8GAWz++DO
はい
579 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/11(木) 02:25:03.92 ID:sFeMQrdQo
172ダメージ!
闇の炎が威力を一部吸収!


紅い鬼神「なかなか効く……」


闇があってもやることは変わらず、
その腹を思いきり槍で貫いた
しかし、その感触は不気味で、
刺した二人は思わず鳥肌が立った


中華「な、なに今の?闇?」

氷魔「……弾力があるのでしょうか……?」
580 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/11(木) 03:09:39.11 ID:sFeMQrdQo
本日はここまでです
ありがとうございました
581 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/11(木) 19:03:43.25 ID:sFeMQrdQo
紅い鬼神「あらゆるものを呑み込む闇……防御に転用できれば強力だ」

やる気「まだ立つか」


二人は睨み合う
どちらの目にも生気が満ちている


紅い鬼神「三日三晩暴れられるだけの体力はなければな」

氷魔「……そろそろ……頭を冷やして下さい……!」


彼女はまたも超上級水魔法の構えを見せる


>>下1コンマ÷1.5+5……魔法の威力
582 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/11(木) 19:26:38.39 ID:FkWszuxk0
583 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/11(木) 20:23:33.26 ID:sFeMQrdQo
31ダメージ!


紅い鬼神「ふぅ……」


水を勢いよく浴びせられたが、
前ほど苦しんではいないようだ
やる気が張り付いているのでうまく当てられなかったのもあるが、
それにしては威力が下がりすぎている


ぶりっ子「あれ?」

氷魔「……闇……ですか……」

紅い鬼神「そうだ。闇の力を纏うことによって、炎のみの力を宿した状態よりダメージを減らしている」
584 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/12(金) 01:22:58.24 ID:H8IC4Nvco
怪盗「……よくよく考えたらめちゃくちゃですね。一つの属性に絞っても纏って防壁になんかできませんよ」

氷魔「……そうですね……できるなら私も氷のバリアを出してます……」

狙撃少女「しかも、守りやコントロールに向かない闇ですしね」

紅い鬼神「とはいえ横着だな。攻撃で使うからついでに守りで使ってるだけだ」


そう言うと彼に纏われていた闇は、
そのままその肉体を伝って左手に集まり、
一つの剣を形成した
585 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/12(金) 01:27:53.84 ID:H8IC4Nvco
本日はここまでです
ありがとうございました
586 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/12(金) 20:03:37.95 ID:Ane7WkDRO
やる気「食い止める!」


そしてやはり彼は立ちはだかる
深淵を煮詰めたような闇も恐れてはいない


紅い鬼神「む……広範囲を攻撃するしかないか?」

やる気「くっ……」

男「無理はするな!」

紅い鬼神「ふ……冗談だ。先ほどの攻撃は、どうしても対複数ができないから生み出した技でな」
587 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/12(金) 20:07:06.98 ID:Ane7WkDRO
やる気「それなら……」

ぶりっ子「タイマン全振りの癖に封印するしか手のなかったバケモンってことですけど、大丈夫ですかぁ?」

やる気「俺も一番得意なのはタイマンだ!やってやる!」

中華「頼もしいね」

紅い鬼神「よかろう!ではこの刃、その身で受けてみよ!」


彼はその刃を研ぎ澄まし、
抉るように魔王に向けて振り払った


>>下1コンマ×2……攻撃のダメージ
588 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/12(金) 20:24:28.01 ID:Gl2xzagDO
はい
589 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/12(金) 20:29:55.49 ID:Ane7WkDRO
2ダメージ!


やる気「……あぁ?」

紅い鬼神「……んん?」


その刃はほとんどその身を傷付けることなく、
するりと抜けていった


氷魔「……なんで……無事なんですか……?」

やる気「分からん……何故だ……?」
590 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/12(金) 20:42:34.85 ID:Ane7WkDRO
怪盗「実は綺麗に切れすぎて真っ二つになってるのに気付いてないだけとか」

やる気「あぁ、違うな」


彼はその場で二、三度ジャンプして確かめる


狙撃少女「なんででしょうね?」

紅い鬼神「あぁ、分かったぞ」

やる気「なんだ?」

紅い鬼神「>>下1コンマ」


1?25……俺がダメージを受けすぎて威力が出ないだけだ
26?75……魔王の力に適合したことで闇への耐性を得たのだ
76?100……既に闇と調和し身に纏うことができるからだ
591 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/12(金) 22:55:39.42 ID:0ZzDW3v/o
ヌッ
592 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/13(土) 02:38:15.15 ID:mpnXFPtYo
本日はここまでです
ありがとうございました
593 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/13(土) 20:09:32.60 ID:mpnXFPtYo
紅い鬼神「魔王の力に適合したことで闇への耐性を得たのだ」

男「なるほど?」

やる気「ほう……随分時間がかかったんだな」

紅い鬼神「大切なのは自覚と窮地だ。例え資格があっても、太平の世では生かしきれないようなものだ」

中華「耐性というには随分豪華だね?ほぼ無効化じゃない?」

やる気「そうだな」
594 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/13(土) 21:04:58.36 ID:mpnXFPtYo
氷魔「……どうやら……あなたの命運もここまでのようですね……」

紅い鬼神「ふん!俺は不滅だ!」

ぶりっ子「よし、もう一度総攻撃ですよぉ!」

怪盗「いい加減倒れて下さいっ!」


一行はまたも飛びかかり、
紅い鬼神を今度こそ倒そうと試みる


下1コンマ下一桁×24.5……連携攻撃のダメージ
595 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/13(土) 22:00:26.32 ID:Zarean+k0
596 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/14(日) 03:58:50.33 ID:JA38YKhso
本日はここまでです
ありがとうございました
597 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/14(日) 19:11:14.65 ID:JA38YKhso
49ダメージ!
闇の炎が威力を一部吸収!


紅い鬼神「……くっ」


闇に阻まれてうまく攻撃を当てられなかったが、
彼はそれを受けて苦しみだした


狙撃少女「うん?どうしたんでしょうか」

紅い鬼神「あー……降参でいいか?」

男「どうしたんだ、急に?」
598 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/14(日) 19:15:10.68 ID:JA38YKhso
紅い鬼神「この姿を保っていられなくなりそうだ」

中華「ああ、種火に戻るだのなんだのと言っていたね」

紅い鬼神「そう、それだ……!」


彼がそう言い終わるとともに、
その全身が光に包まれ、爆発した


氷魔「……あれ……死にましたか……?」

紅い鬼神「いやいや、まさか」


爆煙の中から、種火になったとおぼしき紅い鬼神が姿を表した


>>下1……どんな姿をしていたか
599 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/14(日) 19:16:18.62 ID:VtmejNre0
子供(ショタ)の姿
600 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/14(日) 21:01:23.07 ID:JA38YKhso
やる気「……そういう感じ?」

紅い鬼神「なんだ?……おかしな所でもあるか?」


そこには、黒髪赤メッシュの少年がいた
先ほどまでの豪胆な戦法と、その喋り方からは想像もできないほどの童顔であった


ぶりっ子「わぁ、かわいいですねぇ!」

紅い鬼神「なんだと小娘……この姿でも火葬くらいはできるのだぞ?」

怪盗「……うーん、いくら凄まれても怖くないですね」
601 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/14(日) 21:10:15.81 ID:JA38YKhso
戦闘が終わったので一人ずつレベルアップさせていきます

男と中華はそれぞれ1レベルアップです

>>下1コンマ……男の成長
>>下2コンマ……中華料理人の成長

?男の成長テーブル?
01?20で筋力+3
21?40でHP+3
41?60でMP+3
61?80で素早さ+3
81?90で全能力+4
それ以上またはゾロ目で何かが起こる

?中華料理人の成長テーブル?
01?20で筋力+3
21?40でHP+3
41?60でMP+2
61?80で素早さ+4
81?90で全能力+4
それ以上またはゾロ目で何かが起こる
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/14(日) 22:03:32.25 ID:w+JzWmx+0
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/14(日) 23:02:58.03 ID:EOFSzm60o
604 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/15(月) 01:18:43.80 ID:iol11Dqko
本日はここまでです
ありがとうございました
605 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/15(月) 19:30:19.39 ID:iol11Dqko
とりあえずレベルアップ判定をしておきます


氷魔が2レベルアップ!


>>下1、2コンマ……氷魔の成長

?氷魔の成長テーブル?
01?20で筋力+2
21?40でHP+2
41?60でMP+6
61?80で素早さ+2
81?90で全能力+4
それ以上またはゾロ目で何かが起こる
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/05/15(月) 19:35:40.38 ID:oFRuG9uK0
ソーメン
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/15(月) 19:45:01.91 ID:jsEr2iuF0
608 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/15(月) 20:30:30.97 ID:iol11Dqko
氷魔が一回リロールします
そのため、ついでにぶりっ子のレベルアップ処理もしておきます


>>下1コンマ……氷魔の成長
>>下2コンマ……ぶりっ子の成長

?氷魔の成長テーブル?
01?40で全能力+6
41?60で習得『MP自動回復(小)』
61?80で『極氷の魔女』
81?90で以上の全て
それ以上またはゾロ目で何かが起こる

?ぶりっ子の成長テーブル?
01?20で筋力+3
21?40でHP+2
41?60でMP+4
61?80で素早さ+3
81?90で全能力+4
それ以上またはゾロ目で何かが起こる
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/15(月) 20:35:22.06 ID:a75vwJLDO
はい
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/15(月) 20:38:26.61 ID:jsEr2iuF0
611 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/16(火) 00:05:07.01 ID:SA+zV6IFo
機械少女「終わったのね」

紅い鬼神「眩しい女か」

機械少女「………………そうね」


彼女はため息をつきながら、目を逸らしてそう呟く


紅い鬼神「やけに含みを持たせるな?」

機械少女「私はあなたに会ったことがあるけれど、この姿じゃ分かるわけないわよね」

紅い鬼神「それはそうだろう。……人間の癖に長命だな」
612 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/16(火) 03:33:20.42 ID:SA+zV6IFo
本日はここまでです
ありがとうございました
613 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/16(火) 19:46:22.62 ID:SA+zV6IFo
長い戦闘するとどうしてもレベルアップ処理が長いですね……
やる気と怪盗がレベルアップしました

>>下1コンマ……やる気の成長
>>下2コンマ……怪盗の成長

?やる気青年の成長テーブル?
01?20で筋力+2
21?40でHP+2
41?60でMP+3
61?80で素早さ+3
81?90で全能力+3
それ以上またはゾロ目で何かが起こる

?怪盗の成長テーブル?
01?20で筋力+1
21?40でHP+1
41?60でMP+3
61?80で素早さ+5
81?90で全能力+3
それ以上またはゾロ目で何かが起こる
614 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/16(火) 19:58:50.23 ID:k/hl8Wnc0
615 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/16(火) 20:49:35.28 ID:QiWlfO4eo
ヌッ
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/16(火) 20:49:38.90 ID:OA7SaSVP0
617 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/16(火) 21:10:12.44 ID:SA+zV6IFo
全員分の処理が終わってからステータスを貼ります


機械少女「私も不死の存在よ」

紅い鬼神「じゃあ、俺とお前の違いは体が何でできているかだけだな」

機械少女「……何が言いたいのかしら」

紅い鬼神「別になんでもない。自分が自分を人間だと思うなら、それでいいんだ」


そう言われると、彼女は難しい顔をした
……ような気がすると周りは思った


狙撃少女「なんか、複雑ですね」
618 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/17(水) 01:19:22.78 ID:lbEo9uwxo
紅い鬼神「それより俺は友達に会いたいな」

機械少女「ダメに決まってるでしょう。なにしでかすか分かったもんじゃないわ」

紅い鬼神「いやいや、所詮種火よ?そこいらの炎専門の魔法使いと同レベルだって」

機械少女「……それに、あなたの友達なんてろくでもない化物に決まっているでしょう」

紅い鬼神「それは聞き捨てならんな。あいつは素晴らしい奴だぞ」


彼はそういうと子供らしくあまり長くない腕を、
大きくその体の両サイドに広げた


男「……誰だ?」

紅い鬼神「フェニックス!!」
619 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/17(水) 01:40:10.27 ID:lbEo9uwxo
本日はここまでです
ありがとうございました
620 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/17(水) 18:39:55.79 ID:ySdx0f9PO
これでラストの成長です


狙撃少女がレベルアップしました!

>>下1コンマ……狙撃少女の成長


?狙撃少女の成長テーブル?
01?20で筋力+4
21?40でHP+2
41?60でMP+4
61?80で素早さ+2
81?90で全能力+3
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/17(水) 18:42:08.79 ID:GRWTd1u80
せいや
622 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/17(水) 20:31:49.78 ID:lbEo9uwxo
・男
【筋力】124【HP】68【素早さ】200【MP】114【顔面】30(神の力)【歌唱力】74【料理】111【中華料理】97【画力】26【加護】13
【刀術】・閃火斬(火属性武器でのダメージに+6、それ以外の武器では+3)
『平凡人』(戦闘能力以外を最低保証50)
『魔法の才能』(魔法習得難易度易化)
『多芸』(感覚系ステータス+20)
『万能通訳』、『降神術』(神の依り代に適性)
『マグネリレーション』(定期的な巡り合わせ)
武器:レジストソード(攻撃力3.5、魔法生物特効)
防具:ミレニアムアーマー
習得魔法:火魔法 上級火魔法 氷魔法 上級氷魔法 闇魔法 風魔法 上級風魔法 回復魔法 光魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法 耳鼻咽喉キャンセラレーション 海割りの奇跡
所持:麻薬(1回分)"人は空を羽ばたけるのか?"鳥人間強制改造本ドラゴンキラー(ドラゴン系にダメージ増)、上級氷魔導書、13時間時計、魔王のデモウイルス、サファイアの原石、厨二っぽい太刀(攻撃力3、炎属性)、ベヒーモスの角剣
(経験値10/40……レベル31)

・中華
【筋力】133【素早さ】191【HP】43【MP】75【中華料理】112【顔面】76【加護】10【運命力】29【求心力】33
『救世主の資格』(【運命力】と【求心力】追加)
『魔王の資格』
『器用』(回数で壊れるアイテムを一回多く使え、罠や精密機械などに関するコンマ判定にボーナスが付く)
武器:デモンズスピア(攻撃力4)
防具:ミレニアムアーマー
装飾品:銀の腕輪(筋力+5)
習得魔法:火魔法 上級火魔法 上級水魔法 上級光魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法 回復魔法
所持:危険な国三選、13時間時計
(経験値22/38……レベル29)

・氷魔【筋力】162【HP】??+36【MP】177【素早さ】151【料理】37【歌唱力】27【ダンス】1【顔面】37【加護】20
『消費MP1/2』、『ポリシーブレイク』
『究極氷魔法』消費【MP】:240(120)
『メルティング』、『氷魔法上位混合』
武器:ホークワンド(魔法ダメージ+5)
防具:ミスローブ
装飾品:冷却懐中時計(氷ダメージ+5)
習得魔法:極大氷魔法 氷空魔法 水魔法 超上級水魔法 上級風魔法 超上級回復魔法 マナ電流互換改 着火魔法 照明魔法 洗濯魔法 水質検査魔法
所持:異性にモテる為の本(所持継続一日以上で【顔面】+5) 雷の魔導書、13時間時計
(経験値12/47……レベル38)

・やる気
【筋力】157【HP】57【MP】129 【素早さ】174【顔面】36【加護】20
『殺る気』(殺せると思った相手へのダメージ二段階上昇)
『魔王の資格(80%)』(不完全ながら能力値上昇、魔物の言語が分かる)
武器:スパイラルランス
防具:ミレニアムアーマー
習得魔法:超上級水魔法 土魔法 回復魔法 着火魔法 照明魔法 マナ電流互換改 洗濯魔法 水質検査魔法 闇魔法 上級闇魔法 天候操作魔法 ジャミングウェイブ 解錠魔法
所持:氷の上なら狙った場所に届くカーリングストーン爆弾
(経験値0/36……レベル27)

・ぶりっ子
【筋力】122 【HP】??+32【MP】140【素早さ】102【料理】73【歌唱力】44【ダンス】51【加護】10
【顔面】58
『誘惑』(【顔面】以下の【MP】の生物をたまに行動阻止)
『やりくり術』(アイテム値段を二割引)
『ドジっ子』(ランダム攻撃の対象から外れ、【顔面】+10)
『毒手』(攻撃を命中させた相手に永続スリップダメージ)
『従者式格闘術』(後出しでかばいダメージ上昇)
『風より速く動く術』
武器:ドラゴンキラー
防具:ソードブレイカー 緋色の法衣(炎や熱系の魔法や攻撃の無力化+魔法だった場合魔力吸収 )
習得魔法:水魔法 上級水魔法 氷魔法 上級氷魔法 光魔法 回復魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法
必殺技:ぴゅん太郎
所持:化粧品(試供品)、13時間時計
(経験値30/39……レベル30)

・怪盗
【HP】??+1
【筋力】120
【MP】136
【素早さ】355
【歌唱力】53
『盗む』
武器:丁半槌
防具:ソードブレイカー
習得魔法:上級火魔法 風魔法 回復魔法
所持:アダマンタイトの曲刀、雷の力を吸収する杖
(経験値6/34……レベル25)

・狙撃少女
【筋力】122【MP】137【素早さ】??+4
武器:守人のパチンコ(攻撃力3.5、攻撃前に属性魔法を使用して属性付加可能、三発)
習得魔法:水魔法 光魔法
所持:スパークナイフ(攻撃力2.5、雷属性)アンチオールスナイパー(攻撃力8、一発)
(経験値11/39……レベル30)

【所持アイテム】竜毒血清、毒竜管、人造人間の子宮、金属、不思議な赤石、銀の鎖鎌、危険物の魔導書(乙種)人間サイズの蛇の胴体パーツ、邪教典、硫酸の入った瓶、筋トレメソッド本、13時間時計×3、純金小判×5 レア珍獣の生息地(本) 忘却されるまで封印した機械(本)、無限に重なる葉っぱ、ホームセンターの便利グッズ紹介本 回復スライム、氷スライム レインボースライム 探し物の位置を指し示すコンパス(『4回』、不良品)、牛スライム、文字を書き込んだら対になるものに文字が浮かび上がる一対の巻物、壊れたものを何でも直すレンチ、黄金の番人像、世界樹の露(三回分)、なんでも開けるドアノブ型生命体
【ギルドの資金】80371475
623 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/17(水) 20:37:29.45 ID:lbEo9uwxo
彼は不死鳥の名を叫んだ
まるで子供が好きなキャラやヒーローを呼ぶときのように澄んでいてうるさい


中華「……フェニックス、だって?」

紅い鬼神「そうだよ。なんだ知らないのか?」

氷魔「……いえ……しかし……フェニックスの骨をいただくのは……私たちのかねてよりの大目標なのです……」

紅い鬼神「あいつの骨を?……まぁ抜かれても再生するしいいけど」
624 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/18(木) 02:52:20.28 ID:zOlF1EfJo
機械少女「いや……勝手に許可出したらだめでしょう?」

紅い鬼神「それもそうだな」

機械少女「しかし、なぜフェニックスと友達に?」

紅い鬼神「なぜって……難しいな。似たようなものだろう。炎を纏ってて、不滅!姿形は違えど、兄弟のようなものさ」

やる気「言われてみればその通りかもな」

機械少女「……だけど、あなたが残忍な鬼神なのはよく知っているわ」
625 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/18(木) 03:36:36.38 ID:zOlF1EfJo
本日はここまでです
ありがとうございました
626 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/18(木) 19:43:03.75 ID:zOlF1EfJo
紅い鬼神「襲いかかってくるなら燃やすしかないだろう?」

機械少女「………………」

紅い鬼神「魔物と呼ばれたからには自由を捨てて生きるほかないというのか?」

ぶりっ子「確かに……」

紅い鬼神「魔王の資格を持ちし二人よ、覚えておけ。魔王の仕事は魔物を守ることだ」

機械少女「そのために人類と仇なせというの?」

紅い鬼神「俺も仇なしたくて仇なしてるのではないということだな。だが、俺にできることは最早ない……あるのは争いだけだ。だからこそ、まっさらな新たな魔王が必要なのだ」
627 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/18(木) 22:04:38.78 ID:zOlF1EfJo
機械少女「……もういいわ。行きたければどこへなりとも行きなさい」

怪盗「え!?いいんですか!?」

機械少女「私だって別にやりたくてこいつを封印してた訳じゃないのよ。私以外適任がいなかっただけ」

紅い鬼神「よし、ならぼちぼち行くか……」


彼は小さな体を鳴らして準備運動のようにしている


狙撃少女「あの、フェニックスってどこにいるんですか?」

紅い鬼神「>>下1」
628 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/18(木) 22:13:16.37 ID:rIyqyiVco
原初の火山と呼ばれる山の火口に
629 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/19(金) 01:59:54.92 ID:mp1swbBJo
紅い鬼神「原初の火山と呼ばれる山の火口に」

男「原初の……火山?」

紅い鬼神「ああ。生命は陸海空全てから生まれた。そして、陸の生命の根元は原初の火山だ」

中華「へぇー……面白いね」

紅い鬼神「とはいえ、普通の人間や魔物が行く所じゃない。生命の力そのものに満ちた恐ろしい魔物や動物が息づいているからな」

機械少女「あなたほどじゃないと思うけれど」

紅い鬼神「……やけに当たりが強いな」

機械少女「これは誉めてるわ」

紅い鬼神「え?そう?ありがとう」
630 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/19(金) 02:11:00.09 ID:mp1swbBJo
本日はここまでです
ありがとうございました
631 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/19(金) 20:21:09.49 ID:71UDHP+IO
二人の間には独特な空気が漂っている


氷魔「……それで……その火山はどこに……?」

紅い鬼神「目標ならそのくらい調べるといい。……正直、俺もよく覚えていないが」

やる気「辿り着けるのか?」

紅い鬼神「帰巣本能に任せればいずれ着く。それではな」


彼はそう言うと、ひたすら上に飛んでいった
まるで炸裂前の花火のようだった
彼が去ったことで、地下の砂漠には暗闇が訪れた
632 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/19(金) 20:37:42.86 ID:71UDHP+IO
ぶりっ子「……帰りますか」


もはや熱もその場から失われ、
冷え込んだ夜の砂漠のごとき気温であった


機械少女「そうね。もう長居する用事もないし」


一行は長い螺旋階段を折り返し、ただただ登っていく


怪盗「そういえば、行くあてはあるんですか?」

機械少女「放っておけば治るとは思うけど……機械神の呪いの解き方を調べるわ」

狙撃少女「機械神についてなにか知っているんですか?」

機械少女「勢力を伸ばしたのはかなり最近の神だけど……昔からいたこともいたわ。あいつは>>下1」
633 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/19(金) 20:49:56.76 ID:XSGJUbM90
悪平等という言葉を神にしたような存在だわ
634 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/20(土) 02:49:32.59 ID:2fsMSwtCo
機械少女「悪平等という言葉を神にしたような存在だわ」

男「随分はっきり言うな」

機械少女「あいつは長いこと弱小の神だったから、地位も悪く、他の神にいびられてたりしたわ」

中華「……あれ、可哀想なんじゃない?」


急に同情できそうなことを言い始めたので、
その落差にみな困惑した


機械少女「だから、あいつはみんなが平等になればいいって考えなのよ。怨みが消えてないせいで、その性質は狂暴……自分の思う平等で困る者や適合できない者は容赦なく殺すわ」
635 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/20(土) 02:56:36.61 ID:2fsMSwtCo
本日はここまでです
ありがとうございました
636 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/20(土) 19:20:08.20 ID:NhT+ntvDO
氷魔「……恐ろしい神ですね……」

機械少女「そうよ。だから私がこの姿から戻ろうとしてるなんて知れたらなにされるか分かったもんじゃないわ」

ぶりっ子「随分詳しいんですねぇ。過去になにかあったんですか?」


そうわざとらしく彼女が問うと、
機械少女は少し沈黙した


機械少女「……まぁ、色々よ色々。詳しい話はしたくないわ」
637 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/20(土) 19:25:47.02 ID:NhT+ntvDO
そうこうしている内に、
一行はギルドハウスへと帰ってきた


やる気「もう夕方っすねー」

機械少女「動くなら夜のほうが都合がいいわ。私はもう出発するわね」


彼女はそう言ってどこかへと去っていった
ただ彼女が無事元の姿に戻れることを祈るばかりだった


怪盗「どうします?今日は……」


>>下1……なにをしよう?(フェイズ・夕方)
1.資金集め!
2.買い物!
3.海神教団の信者を集める!
4.ギルドの依頼を受ける!
5.図書館に行く!
6.占いの館に行く!
7.錬金術師を訪ねる!
8.教団本部を訪ねる!
9.鑑定質屋に行く
10.原初の火山の所在を調べる(どこで調べるかも)
11.自由安価
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/20(土) 19:41:38.39 ID:GO6AHxDu0
10 神様に聞いてみる
639 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/21(日) 03:29:26.00 ID:1+vDtfXTo
男「原初の火山って由緒正しい場所っぽいし、神様に聞いてみようか」

狙撃少女「では、教団の施設に行きましょうか」

男「そうだな……ああいや、一応聞いてみるか……少女神?」


彼がそう呼びかけると、
己の内側から返事が聞こえてくる


少女神「……なに?」

男「……なんか、不機嫌そうだな……」
640 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/21(日) 19:39:01.73 ID:1+vDtfXTo
すみません寝落ちしました


少女神「その『どうせ知らないだろうけど』みたいな態度が気に入らないだけよ」

男「あー、悪い悪い。で、知ってるのか?」

少女神「知らないけど?」

男「知らないんじゃんよ」

少女神「もうちょっと敬えって話」

男「はいはい。そんじゃ聞きに行くか……」
641 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/21(日) 20:46:09.42 ID:1+vDtfXTo
なんだか心の中で少女神がまだ不平を漏らしているような気もするが、
男は一旦無視してみんなで教団施設に向かうことにした


中華「夕方って感じだね」


施設内はもちろん、外も人々が慌ただしく行き交っている
そろそろ夕餉の時間であるから、
必死なものではなくみなそわそわとしている


氷魔「……今は……ただ情報のために来ているので……喧騒に紛れたほうが……知り合いと出くわさなくて都合がいいです……」
642 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/22(月) 00:48:34.26 ID:ZwAp1hGKo
男「そうは言っても、俺が神と話してる間は暇だろう?」

氷魔「……そうですね……では……祭壇に着いたら一旦別れましょうか……」

やる気「ここ常に土木作業してるっすからね。俺っちも手伝うっすよ」


そう言って指された窓の外を見れば、
木材でなにか建築しているのが見える
基礎が終わり、土台を作っているようだ


中華「お、いいね。僕は厨房を見に行く予定だから、料理ができたら届けにいくよ」

ぶりっ子「みなさん偉いですねぇ」

怪盗「おや、ではなにかしてはいかがですか?」

ぶりっ子「怪盗ちゃんも別になんかするつもりない癖にぃ」

怪盗「バレましたか?ま、信者さんの相談くらいは聞きますけどね」
643 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/22(月) 01:59:54.93 ID:ZwAp1hGKo
本日はここまでです
ありがとうございました
644 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/22(月) 19:39:46.73 ID:ZwAp1hGKo
狙撃少女「それじゃ、私も着いていきますね」


と、残りのメンバーがすることも決まったので、
男は速やかに祭壇へと向かい、
そして静かに祈りを捧げた


海神「大丈夫?」

男「え?……え?」


彼はいつも浜辺から世界に入るが、
今日の彼は近くの海に仰向けに浮いている状態でのスタートだった
645 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/22(月) 20:48:58.77 ID:ZwAp1hGKo
どうやら水死体かと勘違いされ、
海神が男を助けにきたようだった


少女神「なんだってそんなことに……」

男「いやあすまん。心配かけた」


彼は陸まで泳いで戻り、ひとまず詫びた


地母神「それで、何事かあったのですか?」

男「ああ、丁度いい……『原初の火山』ってのがどこにあるか知らないか?」

地母神「>>下1」
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/22(月) 21:02:57.10 ID:cp7jlkDe0
深海…詳しい場所は『神殺しの邪神』しか知らないわ
647 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/23(火) 01:09:37.77 ID:tXK9zqC/o
地母神「深海…詳しい場所は『神殺しの邪神』しか知らないわ」

男「しっ、深海!?」

商売神「むしろ好都合だね。キミなら海を割って辿り着ける」

男「……やるけどさぁ」


奇跡の行使には膨大な魔力を要する
ギルド全員で全力で念じればうまく行くかもしれないが、そうしたとしても全員の魔力は空になってしまうだろう


海神「なんか憂鬱そうな顔してますね?」

男「……課題が増えただけさ。どうにかする。……それより、『神殺しの邪神』ってなんだ?」
648 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/23(火) 01:23:05.09 ID:tXK9zqC/o
本日はここまでです
ありがとうございました
649 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/23(火) 19:50:13.04 ID:tXK9zqC/o
地母神「ああ、最近の方はご存知ないんでしたね」

少女神「確かに、もう話されないもの」

海神「なんなんですか、その方は?」

地母神「『神殺しの邪神』とは雑多な神で、色々なものを司っていました。今は軍神として語られる程度ですが」

商売神「どうして、語られなくなったのですか?」

地母神「それは神殺しに由来します。神は神を殺すことはできませんが、ヒトに力を授け、間接的に殺害させたために邪神と呼ばれるようになりました」
650 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/23(火) 20:12:13.45 ID:llQIduUMO
8スレ目まで来てたんだ……3スレ目で止まってるから急いで読んでこなきゃ……
651 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/23(火) 20:17:01.89 ID:tXK9zqC/o
男「ふぅん……そういえば、神殺しの末裔に会ったな。もしかして、その祖先に力を与えたのか?」

地母神「だと思われます。神殺しなんて一度しか聞いたことがありませんから」


そういうと彼女は興味深そうに男を見つめたが、
すぐにやめてしまった


海神「質問ですっ!」

地母神「なんですか?」

海神「つまり人間にも邪神にも殺したい動機があったってことですよね?一体どんな神が殺されたんですか?」

地母神「>>下1」
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/23(火) 20:36:18.02 ID:vFHEXKXc0
性欲…・・もとい恋愛至上主義の神でしたよ……
653 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/23(火) 23:24:58.18 ID:tXK9zqC/o
地母神「性欲…・・もとい恋愛至上主義の神でしたよ……」

男「ああ……そういう……」


彼女はなんとも苦々しい顔をして告げる
おそらく、あまり得意なタイプではなかったのだろう


商売神「それで、影響とかあったのかな?」

地母神「分かりかねます。もしかしたら、人類の数が減り続けているかもしれませんが」

少女神「嫌ね、それ……」
654 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/24(水) 00:33:50.11 ID:SwJuohkko
海神「神様的にはそういう所が嫌だったのは分かりましたが、人間としては一体なにが不満だったのでしょう?」

地母神「なんでしょうね?モテない人の妬みとか?」


そう良いながら彼女は視線を流す


男「こっち見んなよ。俺は弁えてるつもりだからな」

海神「かわいそう……」
655 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/24(水) 00:39:07.68 ID:SwJuohkko
本日はここまでです
ありがとうございました
656 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/24(水) 19:29:51.14 ID:9cUcf8yaO
男「哀れむな!」

少女神「どうどう」

男「言っとくけどお前のせいだからな!」


怒声が浜辺に響く
開放的な空間がそうさせるのか、
どこか爽やかですらあった


商売神「ほんと面白いね、みんな」

男「はぁ……まぁいい。それで、その『神殺しの邪神』ってのに会う必要があるんだな。手がかりあるか?どこにいるとか、教団がどこにあるとか」

地母神「>>下1」
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/24(水) 19:55:40.33 ID:bVXOMh4t0
海を渡って北へ向かい、
別の大陸へ行かないと
658 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/24(水) 23:19:57.58 ID:SwJuohkko
地母神「海を渡って北へ向かい、別の大陸へ行かないと」

男「えっ!そんなに遠いの!?」

地母神「殺された神はこの大陸のものであり、『神殺しの邪神』は向こうの大陸の神なのです」

海神「つまり、向こうの大陸でならまだ信仰されているということですか?」

地母神「そのはずです。……少なくとも、事件の後にその信者たちが大陸に引き揚げていくのは見ましたよ」

男「……それ、何百年前の話だ?」

地母神「……………………」
659 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/25(木) 00:24:23.11 ID:JxWRfAvWo
男「ま、気長に探すわ」

少女神「順序を踏んで解決しようとするけど、結局のところ出たとこ勝負好きよね」

男「なんだって想定通りには行かないからな。勝負しなきゃいけない所では素早く勝負をかけるぞ」

海神「おお、ギャンブラーってやつですね!」


彼女は目を輝かせて男を見つめる


商売神「あー……男が言いたいのは多分そういうことではなくてね……」

男「いや、いいさ。……なんか、今日は心を抉られるなあ」
660 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/25(木) 00:47:33.86 ID:JxWRfAvWo
本日はここまでです
ありがとうございました
661 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/25(木) 19:54:57.06 ID:JxWRfAvWo
地母神「まぁ、無理はしないことですね」

男「分かってるよ。……そんじゃ、ぼちぼち帰るかな」

少女神「今日は随分と早いのね」

男「もう夕方だしな。みんなを待たせとく訳にもいくまい」

商売神「時は金なり、ともいうしね」

海神「それでは、宿す神を変更しますか?」


>>下1……男の体に宿す神を変更するか
(現在は少女神、変更するなら変更先も)
662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/25(木) 20:24:04.89 ID:rSuCkhLL0
海神に変更
663 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/25(木) 22:40:19.88 ID:JxWRfAvWo
男「じゃあ……海神様にしようかな」

海神「私ですか!?やった!」


彼女はいつも陽気であるが、
それにしてもかなり喜んでいる


男「……そんなに嬉しいか?」

海神「外の世界について、私はあまり知りませんので!」

男「なるほどな。……なんかの間違いで実体化できても、不用意に出て来ちゃいけないぞ?」

海神「分かってますよ!」
664 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/05/25(木) 23:04:49.69 ID:9mOJoh5f0
【空気中のスパイクタンパク汚染に気をつけましょう】

スギ花粉や様々な化学物質に対して過敏な方がおられるように
スパイクタンパクに対し過敏な方がおられます

特に二価ワクチンを接種された方に遺残した
オミクロン対応の
mRNAから生成されるスパイクタンパクは
従来の武漢対応のものと比べ
60〜70倍人体に結合しやすくなっており
シェディング被害は甚大なものになっています

また一部の方に感じる臭いに関しても
酸化したPUFAの代謝産物であるアルデヒドの可能性も否定できません

科学的証明は難しい案件ですが
徹底したシェディングング対策や
イベルメクチンやグルC点滴などで
改善することから
臨床的に起こっている事案は
化学物質過敏症やスパイクタンパクそのものでしか説明できないものばかりです

スパイクタンパクが体内に侵入すると
自覚症状が無くても
徐々に毛細血管レベルでは
血栓を形成する恐れがあり
酸素や栄養素が
細胞全体に十分行き渡らなくなる可能性があります
これは老化の促進を意味し
新たな病気が発生する素因にもなります

既接種者で
コロナ後遺症やワクチン後遺症になった方は
非接種者に比べ
シェディング被害を被りやすくなっています
そのため治療が難渋している可能性もあることに留意してください
665 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/26(金) 02:48:17.67 ID:6xI3a4Zto
その声を聞くと同時に、彼の精神が揺らぐ
次の瞬間には、現実に帰還していた
少しの酩酊感だけが余韻として残っている


男「……はっ」

中華「おかえりー……でいいのかな?なんか分かった?」

男「ああ……詳しいことは後で話すが、とにかく北の大陸へ渡る必要がありそうだ」

氷魔「……そこに……件の火山があるのですか……?」

男「いや、その在処を知る神こそがそこにいる」
666 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/26(金) 02:51:31.40 ID:6xI3a4Zto
本日はここまでです
ありがとうございました
667 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/26(金) 19:58:26.96 ID:rmJsTLtbO
やる気「じゃ、そいつに会いにいけばいいんすね!」

ぶりっ子「また迂遠ですねぇ……」

男「まずは、向こうの大陸でその神を探す方法を考えなきゃいけないな。帰りながら考えよう」


一行は支度をして、教団施設を後にした


怪盗「その神はマイナーな神なんですか?」

男「『神殺しの邪神』とこちらでは呼ばれているのだが……こちらでマイナーすぎて、こっちではあらゆる情報が得られない」

狙撃少女「マイナーかどうかも計りかねるるんですね」
668 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/26(金) 20:06:25.78 ID:rmJsTLtbO
男「やはり、とりあえず聞き込みの他にはないかな?」

中華「じゃない?」


そんなことを話しているうちに、
ギルドハウスへと帰ってきていた


氷魔「……今日はバタバタしてましたね……」

やる気「そっすね」


まだ夕食までは時間がある


>>下1……何しよう?
1.中華の料理の手伝い
2.氷魔の部屋を訪ねる
3.やる気の部屋を訪ねる
4.ぶりっ子の部屋を訪ねる
5.酪農少年の部屋を訪ねる
6.怪盗の部屋を訪ねる
7.狙撃少女の部屋を訪ねる
8.スライムをいじる
9.読書(誰がなんの本を読むかも)
10.自由安価
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/26(金) 20:13:30.94 ID:Nrfpnpj20
2
670 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/27(土) 01:19:23.72 ID:x4QztsbKo
男「いる?」


彼は氷魔の部屋のドアをノックする
いつにも増して適当な訪ね方である


氷魔「……ああ……入っていいですよ……」

男「おっす」

氷魔「……なんか……陽気になりました……?」

男「あー、体に宿してる神様変えたからかも」
671 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/27(土) 01:34:19.55 ID:x4QztsbKo
本日はここまでです
ありがとうございました
672 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/27(土) 20:00:49.38 ID:x4QztsbKo
氷魔「……へぇ……そんなことあるんですね……どなたになさったんですか……?」

男「海神様だね」

氷魔「……なるほど……そういうイメージはあります……」

男「そうだな」

氷魔「……しかし……私たちはあまり……奉っている神様には詳しくありませんね……」

男「あー、俺は話してるからなんとなく分かるけど、そりゃそうか。なんか海神サマに質問とかある?」

氷魔「>>下1」
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/27(土) 20:18:40.54 ID:WNWh/BDY0
深海に沈んだ沈没船やら深海の生き物とか、把握することってできるんですか?
674 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/27(土) 23:23:08.82 ID:x4QztsbKo
氷魔「深海に沈んだ沈没船やら深海の生き物とか、把握することってできるんですか?」

男「だって」


彼がそう言うと、海神はその精神の内で喋り出した


海神『どっちも分かります!』

男「マジ?どっちも分かるって」

氷魔「……え……すごいですね……」
675 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/27(土) 23:56:12.21 ID:x4QztsbKo
海神『でも、あんまり見たくないですね……特に生き物は』

男「そうなのか?」

海神『どういう訳か、私が認識していることを認識して威嚇してくるようなのもいるんですよ』

男「えっ、怖……」

氷魔「……なんですか……?」


彼はその会話の内容を氷魔にも伝えた
すると、氷魔もまたそれに驚愕した


男「怖くね?」

氷魔「……深海には……行かないほうがいいかもしれませんね……」
676 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/28(日) 03:00:26.99 ID:bovVJ0Oyo
男「海神に求められる権能って漁業の成功とか航海の安全だから深海まで分かるだけすごいのかもな」

氷魔「……そうですね……深海というか……知らないものには考えが及びませんからね……」

男「気にしだすと今度は恐ろしくてたまらなくなるしな」

氷魔「……自分から行かなければ深海になんて行くこともないでしょうし……海の藻屑にならなければ……深海の恐怖に死体を弄ばれることもないでしょう……」

男「そうだな。ま、海神様がついてれば船が転覆することもないだろう……」
677 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/28(日) 03:02:48.69 ID:bovVJ0Oyo
そう言ってふと本題を見やる
魔法に偏っていても、色々なジャンル、
そして分野の本がある
だが、海に関する本はなかった


氷魔「……どうかしましたか……?」

男「いや、海の本ねぇなと」

氷魔「……海なんて凍らせて渡ればいいんです……少なくとも……ギルドに入る前の私はそう思っていました……」

男「なんというか、脳筋なとこあるよな」

氷魔「……ひどいです……」
678 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/28(日) 03:12:42.80 ID:bovVJ0Oyo
本日はここまでです
ありがとうございました
679 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/28(日) 19:44:58.46 ID:bovVJ0Oyo
露骨に悲しそうな表情をする彼女だが、
どうしたものかと考えているうちに夕食の時間となった


酪農少年「あれ、昨日の方は?」

中華「ああ、もうどこかれ旅立ったよ」

酪農少年「そうですか……」

やる気「なんかあったんすか?」

酪農少年「いえ、友達に話したらぜひ会いたいと言っていたので……」

ぶりっ子「びっくり人間ですからねぇ」
680 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/28(日) 20:18:34.01 ID:bovVJ0Oyo
食事の中で、男はふと疑問を口にした


男「そういえば、北の大陸について知ってる人いる?」

狙撃少女「いえ……」

中華「ギルドに入るまで僕はこの城下町から出たことはないね」

氷魔「……私も……よく分かりません……」

やる気「そっすね、うちも結構内向的な家だったんで」

ぶりっ子「私も城下町育ちですからねぇ」


と、みな知らなそうな様子だったが、
ここで一人が名乗りを挙げる


怪盗「ああ、知ってますよ。私の故郷はあっちなので」

男「まじ!?どんなとこ?」

怪盗「大陸なんでそりゃ地域差はありますが、>>下1」
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/28(日) 20:26:29.12 ID:aJ4pPEb80
石造建築物の多い土地柄です
682 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/28(日) 20:54:30.73 ID:bovVJ0Oyo
怪盗「石造建築物の多い土地柄です」

中華「へぇ、いい石が取れるんだね」

怪盗「そうですね、あまり気にしたことはありませんけど」

氷魔「……いいですね……私の故郷なんて……夏場はじめじめして最悪なんですよ……」

やる気「うちもほんと酷いもんだったっすね」


氷魔の故郷についてはよく分からないが、
やる気の実家のある森は非常にじめじめしていた
683 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/29(月) 01:05:24.72 ID:1qITkm0yo
怪盗「そうはいいますが、あちらは直射日光がきついんですよ」

ぶりっ子「日焼けしちゃいそうですねぇ」

怪盗「油断するとあっという間に日焼けしちゃう。今日、鬼神と戦ったときは久々にあの日差しを思い出したね」

狙撃少女「そんなになんですか?」

怪盗「ま、その分日陰を十分に作る町並みになってるし……みんなフレンドリーだから悪いところじゃないはず!」

男「それはよかった」
684 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/29(月) 01:18:26.84 ID:1qITkm0yo
本日はここまでです
ありがとうございました
685 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/29(月) 19:17:21.76 ID:1qITkm0yo
そんなことを話しているうちに、
夕食の時間は終わった


酪農少年「最近のみなさんは毎日忙しそうですね。僕がここに来た頃は遠出とかほとんどなかったですし」

中華「確かに、最初はただ人助けをするだけの集まりだったしね」

氷魔「……遠くまで来た……ということですね……ノスタルジーに浸るほどの年月も経っていませんが……」


>>下1……何しよう?
1.中華の料理の後片付け
2.氷魔の部屋を訪ねる
3.やる気の部屋を訪ねる
4.ぶりっ子の部屋を訪ねる
5.酪農少年の部屋を訪ねる
6.怪盗の部屋を訪ねる
7.狙撃少女の部屋を訪ねる
8.スライムをいじる
9.読書(誰がなんの本を読むかも)
10.自由安価
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/29(月) 19:32:55.50 ID:D09fOH5W0
687 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/29(月) 19:47:11.76 ID:1qITkm0yo
男「よっ」


男は酪農少年の部屋を訪ねた
丁度勉強を終わらせたようで、
椅子に座って伸びをしていた


酪農少年「あ、男さん。こんばんは」

男「おう、邪魔したか?」

酪農少年「いえいえ、むしろお話したいことがありまして」
688 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/29(月) 20:43:40.65 ID:1qITkm0yo
男「話?ああ、もしかして……」

酪農少年「そう、以前話した七不思議についてです」

男「誰か試したのか?その神に会えるという儀式」

酪農少年「はい、僕がやりました」

男「へぇー……え!?」


突然のカミングアウトには驚くほかなかった
しかし、見る限り酪農少年は無事なようで安心した


酪農少年「どうしました?」

男「いや、なんでもない……それより、どうなったんだ?」

酪農少年「>>下1」
689 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/29(月) 21:11:18.26 ID:9RUkxPZj0
性別が変わってしまいました
690 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/30(火) 01:14:26.48 ID:ZLKawNxho
酪農少年「性別が変わってしまいました」

男「……はい?」

酪農少年「どうやら今年の儀式では二例目だったようで……一年に二度も起こすなと怒られてしまいましたね」

男「いや、違う!俺が聞きたいのはそこじゃない!なんか今日のお前怖いぞ!」

酪農少年「お、怯えないで下さい」

男「……すまん、で、性別が……いや、聞き間違いだったかな」

酪農少年「いえ、僕は女になりましたよ」

男「……なんでそんな平然としてんだ?」
691 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/30(火) 01:30:05.17 ID:ZLKawNxho
酪農少女「そんな重要なことですか?トイレの仕方が変わるくらいじゃないですか」


そう平然と言ってのける彼……彼女が、
男には恐ろしく見えた


男「友達には話したのか?」

酪農少女「放課後にやったのでまだです」

男「……まぁ、気にしてないなら話せとも話すなとも言えないが……喪失感とかないのか?」

酪農少女「これまで僕が男性として得たものはありません。男性である必要のある現在も未来もありませんよ」

男「そうか……お前、俺なんかよりよっぽどすごいな」

692 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/30(火) 01:33:12.40 ID:ZLKawNxho
本日はここまでです
ありがとうございました
693 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/30(火) 18:50:47.94 ID:ZLKawNxho
酪農少女「ええっ、そんなことないですよ。僕、力ありませんよ?」

男「いや、昔俺も女になってな」

酪農少女「ええっ!?そうなんですか?」

男「そんときゃもう焦って焦って……」


と、過去のことを思い出す
あの鮮烈な体験は未だに昨日のことのように思い出される


酪農少女「そういえば、その神も僕が焦らないってんでつまらなそうに消えていきましたね」

男「……あ、そうだ。結局その神はどんな奴だったんだ?」

酪農少女「>>下1」
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/30(火) 18:55:15.45 ID:JiBUezKvo
やたら挑発的な言動の僕より小さい女の子でした
695 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/30(火) 20:11:57.21 ID:ZLKawNxho
酪農少女「やたら挑発的な言動の僕より小さい女の子でした」

男「へぇ……会ってみたいな」

酪農少女「そういう子がタイプなんですか?」


と不思議そうな顔で見つめてくる
冗談で流してもいいが一応女性となっているため、
きちんと説明することにした


男「いや、今日の昼間まで宿してた少女神って奴がそいつと近いタイプのようでな」
696 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/31(水) 01:29:47.37 ID:uGEC/o72o
酪農少女「ということは……ある程度話し合えるということですか?」

男「一般に知られてなくて、心も狭い神はいつ消えるとも分からん。だが、それ故にさらに当たりは強くなる」

酪農少女「負のスパイラルですね」

男「だから、プライドをあまり傷付けないように相手の自尊心を満たしつつギブアンドテイクに持ち込むんだ」

酪農少女「そうすれば仲良くなれるということですね」

男「……そうだな。仲良くというよりは、信仰を失うのが嫌だから切るに切れない状態を形成している」
697 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/31(水) 01:30:35.68 ID:uGEC/o72o
本日はここまでです
ありがとうございました
698 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/31(水) 18:28:02.16 ID:L1izqsLCO
酪農少女「……もっと、平和にいけません?」

男「相手が協力的ならどうにかなるかもしれないけどねぇ」

酪農少女「うーん……なんかこう……変な感じの神だったので難しいかもしれませんね」

男「……ま、いいや。困ったら呼んでくれ。その神と話つけてやる」

酪農少女「はいっ!」


そうして、その場は解散した
男は自室へと帰って、眠りについた
699 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/31(水) 20:01:07.38 ID:uGEC/o72o
?翌日・陰週火曜日?


中華「……今日は、嘘をついていい日的な?」

ぶりっ子「ち、違いますよぉ!だって、男さんも前女の子になってたじゃないですかぁ!」

男「あれ、これもうみんな知ってる感じ?」


彼が起きてロビーに出ると、
酪農少女のことですっかり話題は持ちきりだった


氷魔「……そうですね……噂の出所はよく分かりませんが……みな知っています……」
700 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/05/31(水) 20:25:22.86 ID:uGEC/o72o
やる気「大変なことになったっすね」

怪盗「あ!男さん!」

男「どうした急に」

怪盗「なんで昨日話聞くだけで帰っちゃったんですか!?」

男「え……いや、本人は気にしてなさそうだったから……」


なにかやらかしてしまったようだが、
彼にはそれがなんなのか分かっていない


ぶりっ子「いや!ちゃんと下着とか服用意してあげないと大変ですってぇ!」

狙撃少女「そ、そうですよ!いろいろまずいですよ!このままだと!」
701 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/01(木) 01:53:36.86 ID:JKdfEoN9o
男「そうか……申し訳ないな」

中華「というか、気にしてないんだ……」

男「ああ、きっと大物になるぜ」


そうして、一行はとりあえず彼女の服を探すことにした
下着は女性陣が選ぶらしいので、
男性陣はブティックの立ち並ぶ通りへと放り出された


やる気「じゃあ、服探すっすかね」
702 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/01(木) 02:03:06.89 ID:JKdfEoN9o
本日はここまでです
ありがとうございました
703 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/01(木) 19:15:59.43 ID:JKdfEoN9o
男「どうもー」


彼らは一つの洋服屋に目を付け、
その扉を開けて中に入った


店長「こんにちは」

中華「いい感じの女物の服ありませんか?」

店長「じょ、女装趣味の方ですか?」

やる気「違うっすよ!仲間の服を探しに来たんす」

店長「ああ、よかったです。私そういうのに疎いので……それならこちらがおすすめですよ!」


>>下1……店長が薦めてきた服
704 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/01(木) 19:37:49.09 ID:GRAoHwzU0
昭和40年代初頭を思わす
サイケデリックファッション
705 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/01(木) 20:51:07.09 ID:JKdfEoN9o
彼女が用意したのは、奇妙な服だった


男「……え?なんかこう……なに?」


それは目が眩むような蛍光色のコントラストで彩られており、また模様も巧妙でアシンメトリーだった


中華「いや、でもこれは……」

店長「今はこれがイケイケなんですよ!」

やる気「い、イケイケ……」
706 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/02(金) 01:06:03.78 ID:3xz8osXeo
男「どうする?これ買うか……?」

中華「う、うーん……」

やる気「ま、他にも服買う予定っすし、一つくらい変化球あってもいいんじゃないっすかね」

男「それもそうだな。じゃあ一着いただきます」

店長「ありがとうございます!ではサイズは……」


買うことを伝えると彼女はとても嬉しそうな様子でサイズの選定を始める
大体どの程度のサイズなのかは予めぶりっ子が計ってくれていたので、それを参考に詰めていった
707 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/02(金) 02:13:03.75 ID:3xz8osXeo
本日はここまでです
ありがとうございました
708 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/02(金) 20:15:23.45 ID:3xz8osXeo
すみません遅れました


結局、三人はそれを買って店を出た
なかなか特殊な店だったのだろうと考えたのだ


中華「……これさ、予めどういう服買うか決めておいて、それがあるかどうか店員に聞いたほうがいいんじゃない?」

やる気「奇遇っすね、俺っちもそう思ってたっすよ」

男「どういう服って……シャツとかセーターとかそういうこと?」

中華「そうそう」


といった流れで、
三人は酪農少女に着せるべき服を考え始めた


>>下1……どんな服を着せたい?
709 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/02(金) 20:24:09.05 ID:RJBkRDJj0
白いワンピースに麦わら帽子
710 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/03(土) 03:07:53.16 ID:z3H1ldc3o
やる気「そんな派手なのは好まなさそうっすけどね」

男「与えたらなんでも喜んで着るさ。ただ、本人がもし選ぶんだったら別の服だろうな」

中華「なるべくシンプルな奴がいいね」

やる気「あと、あんまり動きづらいやつはやめたほうがいいっすね」

男「なるほど……じゃあワンピースだな」

中華「色は?」

やる気「勿論、白っす!」
711 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/03(土) 03:31:34.64 ID:z3H1ldc3o
本日はここまでです
ありがとうございました
712 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/03(土) 19:19:53.94 ID:z3H1ldc3o
男「さらに麦わら帽子を追加だ!」


三人の頭の中にそのコーデが具体的に浮かぶ


中華「おぉー……童貞が好きそう」

やる気「ごはぁっ!」

男「うぐぅっ!」


二人は中華の直球な感想に貫かれ、
精神的ダメージを負うことになったが、
ともかくその方向性で行くことにした
713 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/03(土) 19:21:05.83 ID:z3H1ldc3o
中華「こんにちはー」


彼らは適当なブティックをまた身繕い、
そこに入っていった


店員「こんにちは!今日はどうされましたか?」

やる気「仲間の奴なんすけど、白いワンピースってあるっすか?」

店員「>>下1」
714 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/03(土) 20:09:09.39 ID:JFIxPqLz0
300円から500円の
格安なものならあるよ
715 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/03(土) 20:44:25.32 ID:z3H1ldc3o
店員「300円から500円の格安なものならあるよ」


そう言って、彼女は真っ白なワンピースを出した
安物だが、高級品との見極めができるような者はその場にいなかった


男「ふーん……どうする?」

中華「破けたりしなければいいと思うけど……」

やる気「学校の都合上、結構動き回りそうっすけどね」

716 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/04(日) 19:44:30.35 ID:0wfIXYU1o
すみません寝落ちしました


男「確かにそうだな。多少妥協してでもしっかりしたものを用意するべきか……」


と、悩んでいると店員が話しかけてきた


店員「白のやつじゃなければ、もっとしっかりしたワンピースもありますけど」

中華「そうなの?どんなワンピースがあるんだい?」

店員「>>下1」
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/04(日) 19:48:06.32 ID:wLcfS4hv0
聖なる薬草を素材とした緑色のワンピースです
718 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/04(日) 20:32:00.73 ID:0wfIXYU1o
店員「聖なる薬草を素材とした緑色のワンピースです」


彼女はそう言って緑のワンピースを持ってきた
薬草から作られているそうだが、
繊維で編まれた通常のワンピースとほぼ同じ肌触りだ


やる気「おお、いいっすね!」

男「あまり濃い緑じゃないし……淡い色なら全然許容範囲じゃない?」

中華「なら、これにしちゃおうか」
719 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/05(月) 01:33:36.89 ID:5Xrb6JSqo
やる気「じゃ、これでお願いするっすよ」

店員「お買い上げありがとうございます!」

男「ああ、そういえば」


ワンピースを袋に入れる最中の彼女に、
男はふと気になったことを聞くことにした


店員「はい?」

男「値段聞いてなかったわ。いくら?」

店員「一万します」

男「……結構するねぇ!」
720 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/05(月) 02:19:16.10 ID:5Xrb6JSqo
本日はここまでです
ありがとうございました
721 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/05(月) 19:27:32.64 ID:5Xrb6JSqo
【ギルドの資金】80361475


一行は会計を済ませ、店を出た
これでワンピースは手に入ったので、
あとは麦わら帽子を買うのみだ


中華「というか、普通に農作業で使いそうだし、学校にありそうだよね」

やる気「麦わら帽子っすか?」

中華「うん」

男「でもそういうのって大体無骨でよれてるじゃん?やっぱりかわいい奴を買ってやりたいよ」
722 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/05(月) 19:45:16.66 ID:5Xrb6JSqo
やる気「お、あそこに帽子の店があるっすよ」

男「よし、そこに入ろうか」


そうして三人は帽子店へと入店した


店長「いらっしゃいませ!」

中華「女物のかわいい麦わら帽子ありますか?」

店長「>>下1」
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/05(月) 20:04:56.05 ID:oMhHHhx50
今日入荷した、不思議な不思議な
麦わら帽子はいかがでしょうか?
724 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/05(月) 21:37:26.88 ID:5Xrb6JSqo
店長「今日入荷した、不思議な不思議な麦わら帽子はいかがでしょうか? 」


彼はそう言って、麦わら帽子を取り出す
一見すると、ただの麦わら帽子だ


やる気「なんか、変わったところがあるんすか?」

店長「それはもちろん」

男「試着していいかな?」

店長「どうぞ」
725 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/05(月) 21:55:49.73 ID:5Xrb6JSqo
男は早速その帽子を被ってみた


男「どう?」

帽子「こんにちは!」

男「……はい?」


すると、なぜか帽子が喋り始めた
声は高い女性のものであったが、
男はそれに聞き覚えがあった


店長「なんとそれは、被った人の心と接続し、喋る帽子なのです!」

中華「被る前にはなかった、口のようなものが帽子に現れたね」
726 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/06(火) 01:35:37.51 ID:BaCtx4iao
本日はここまでです
ありがとうございました
727 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/06(火) 18:00:43.79 ID:HKZI5Tn6O
店長「ということで、お客様の心は女性ということですね」

男「いや違いますけど!?これ別の方ですよ!」

帽子「そうですよ!私は海神です!」


本来なら心の声と接続する所を、
なぜか彼の身に宿っている海神と接続してしまったらしい


店長「……腹話術ですか?」
728 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/06(火) 20:11:17.89 ID:KSVLEmv0O
男「いや、違うんだよ」

中華「多分本当にそうなんだろうけど……海神様ってそんな感じだったんだ」

帽子「そうですよー!」

男「ヤバいヤバいヤバい」


彼はそう言って急いで帽子を外した
地母神も言っていたが、威厳が本当にないのであまり外で喋ってほしくはなかったのだ


やる気「いや、使い道はあるっすけど……これ人に送るもんじゃないっすね」
729 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/07(水) 00:35:52.51 ID:WnztIFbko
店長「……で、買われます?」

男「保留。それより、普通の麦わら帽子ないのか?」

店長「ありますけど」

中華「最初から出しなよ!」


店長は渋々といった様子で、
普通の麦わら帽子を取り出した


やる気「このストリート、変な店ばっかりっすね……」
730 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/07(水) 00:44:13.05 ID:WnztIFbko
本日はここまでです
ありがとうございました
731 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/07(水) 19:15:55.29 ID:wUy0uP+rO
とりあえずその麦わら帽子は購入することとした
丁寧に包装されたそれを受けとり、
話は次の議題へとシフトしていく


男「どうするかな、あの帽子……」

中華「本当にその帽子、心の声を喋るんだろうね?」

店長「そのはずなんですがねぇ……」

やる気「なんか気になることでもあるんすか?」

店長「いやなに、>>下1」
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/07(水) 19:25:51.31 ID:IjXSQSHk0
大切にお使いください
733 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/07(水) 21:59:12.64 ID:WnztIFbko
店長「大切にお使いください」

男「え?ああ……うん」


なにか引っ掛かる物言いだが、
とりあえず流すことにした


中華「じゃあ、折角だし買おうかな」

店長「そうですか?ではその麦わら帽子も買っていただいたことですし、無料にしておきますよ」

やる気「え?」

店長「いやあ、仕入れたはいいんですが……みんな気味悪がって買わないんですよね」
734 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/08(木) 02:18:39.16 ID:rHsFUugNo
男「でしょうね」

中華「仕入れ値ってどんくらいしたんですか?」

店長「聞いて驚けなんと10万」

やる気「はぁ!?」


衝撃の値段だった
そんなものを無料でゆずっていては店が成り立つはずはない


男「どういうことです?」

店長「うちはブランドものも扱っててね、金持ちに商売して利益を出してるんだよ」

中華「……それにしても10万は……」
735 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/08(木) 02:24:04.88 ID:rHsFUugNo
店長「特別高い帽子は競売で買うんだけどね、そこに出品されてたのさ」

やる気「はぁ」

店長「で、流れで落札したのはいいんだけど……あれ、厳密には麦わら帽子……というか帽子ですらないらしいんだね」

男「どう見ても麦わら帽子だけど……どういうこと?プロにしか分からない違いがあるのかな」

店長「いやあそれが、私にも見分けられなかったんだ。だが、出品者の妙な奴らによれば、こいつは麦わら帽子型の生命体だという」

中華「それって……!」
736 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/08(木) 02:29:27.37 ID:rHsFUugNo
本日はここまでです
ありがとうございました
737 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/08(木) 19:52:19.38 ID:rHsFUugNo
店長「え?」

やる気「俺らもどう見ても生物じゃないのに生物なとんでも能力持ちの物体を持ってるんすよ」


そう言って例のドアノブを取り出す
やはり生物には見えず、今日も銀色に輝いている


店長「ということは、オークションで落札したのかい?」

男「いや……こういう生物の原産地へ行く用事のある奴らから間接的に貰ったんだ」

中華「その、オークションに流していた出品者……知っているかい?」

店長「ああ!確か>>下1」
738 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/08(木) 19:54:59.60 ID:DnHrggep0
西の都に住む貴族
739 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/08(木) 22:41:47.15 ID:rHsFUugNo
店長「西の都に住む貴族だ!」

やる気「ふぅん……?」

男「個人的に探検隊なんかを雇って獲得した可能性はあるな」

中華「ちょっと怪しいけど……今は気にしないことにしようか」


一行はそう話して帽子店を出た
女性陣とは買い物を終えたらギルドハウスで合流することになっているため、三人は帰ることとなった
740 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/09(金) 02:38:44.88 ID:DzlU8blLo
本日はここまでです
ありがとうございました
741 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/09(金) 20:05:13.53 ID:/cuhpEZvO
三人が帰ると、まだ女性陣は戻ってきてはいなかった


酪農少女「もしかして下着を買ってくださったんですか?」

やる気「いや、俺っちらが買ったのはワンピースと麦わら帽子っすよ」

男「あと、このサイケなやつだ」


男は購入したサイケデリックな服を見せつけた
やはり、異彩を放っている


酪農少女「>>下1」
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/09(金) 20:18:56.15 ID:I3PTqVuF0
ワンピースと麦わら帽子は良いですね
743 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/09(金) 21:20:54.50 ID:/cuhpEZvO
酪農少女「ワンピースと麦わら帽子は良いですね」

中華「……やっぱり、この妙な服はダメかぁ」

酪農少女「ボクは着ませんね。……友達に好きそうな子はいますが……」

やる気「ま、なんかの役には立つかもしれないからこれもあげるっすよ」

酪農少女「じゃあ、受け取っておきます……」
744 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/10(土) 02:31:35.51 ID:CTeIPHpfo
本日はここまでです
ありがとうございました
745 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/10(土) 19:55:34.44 ID:CTeIPHpfo
そうこうしているうちに、女性陣も帰ってきた


氷魔「……おや……もう帰っていたのですね……」

ぶりっ子「さてさて、一体どんな服を買ってきたのかな……!?」


彼女らは、例のサイケデリックファッションを見て驚愕した


怪盗「なんですか、これ?」

男「おすすめされたから買ってきた」
746 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/10(土) 21:15:19.25 ID:CTeIPHpfo
狙撃少女「まあいいんじゃないでしょうか」

中華「いいの!?」

氷魔「……なかなか……独特なファッションセンスですね……」


それから女性陣は酪農少女を別室に連れていき、
下着類の付け方をレクチャーした


やる気「こういう平和なことで奔走したの、久しぶりっすね……」

男「ああ、たまにはいいもんだな」
747 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/11(日) 03:21:00.43 ID:A0wsZHJKo
中華が厨房からお茶を持ってきたので、
三人はゆっくりとお茶を飲みながら、
軽く談笑して過ごした


ぶりっ子「はぁー疲れましたぁ」


しばらくすると、女性陣も酪農少女の部屋から戻ってきた


中華「よし、追加で淹れてこよう……」

怪盗「おっ、ティータイムですか?」
748 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/11(日) 03:56:04.22 ID:A0wsZHJKo
本日はここまでです
ありがとうございました
749 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/11(日) 19:17:56.70 ID:A0wsZHJKo
一行は暫しの休息を挟み、
ティータイムの後に昼食を摂った


狙撃少女「ふぅ……そろそろ今日の活動を始めましょうか」

男「そうだな」

中華「これからどうするんだい?」


>>下1……なにをしよう?(フェイズ・昼)
1.資金集め!
2.買い物!
3.海神教団の信者を集める!
4.ギルドの依頼を受ける!
5.図書館に行く!
6.占いの館に行く!
7.錬金術師を訪ねる!
8.教団本部を訪ねる!
9.鑑定質屋に行く!
10.北の大陸を目指す!
11.自由安価
750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/11(日) 19:23:46.94 ID:T0o6IxI/o
七不思議の儀式をやってみる
751 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/11(日) 20:34:25.73 ID:A0wsZHJKo
酪農少女「それじゃ、ボクはそろそろ学校に行ってきますね……」

男「おっと!」


彼は酪農少女を呼び止めた
彼女は肩を弾ませ振り返り、
不思議そうな顔をしている


酪農少女「なんですか?」

男「お前が会った、七不思議の神様に会いに行きたい。どうにかならないか?」

酪農少女「うーん……外れの廃小屋なので、こっそり来ればバレないと思いますよ。許可とかは無理そうですね……」
752 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/11(日) 20:41:56.66 ID:A0wsZHJKo
氷魔「……こそこそやるのは得意です……」

やる気「そっすね。俺っちに任せるっすよ」


それから一行は、彼女の学校にある、
廃小屋の近くまでやってきた
とはいえ、そこは校内ではなかった


ぶりっ子「結構高いですね……」


一行の前には大きな塀が立ちはだかっており、
どうにかこれを越えないことには、
その廃屋に辿り着くことはできないだろう
753 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/12(月) 02:05:29.61 ID:2Ex/kFLOo
本日はここまでです
ありがとうございました
754 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/12(月) 19:38:58.18 ID:2Ex/kFLOo
やる気「こんくらいなら余裕っすよ」


彼はそう言うと、その脚力で壁を伝い、
あっという間に塀の上まで登った


怪盗「いいですね!」

やる気「じゃ、縄垂らすっすよー」


残りのメンバーも、彼が垂らした縄を伝って、
塀を登って向こう側へと行くことができた
755 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/12(月) 21:37:54.88 ID:2Ex/kFLOo
そうして向こう側に辿り着いた一行の前にあったのは、聞いた通りの小屋だ
明るかったであろう木材の色は、
泥と名状しがたい汚れで黒くくすんでいる


狙撃少女「小屋が腐ってるって感じですね」

男「嫌な感じはすごくするが……とにかく入ろう」


一行は湿ったドアを開き、内部へ侵入した
756 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/12(月) 21:43:46.13 ID:2Ex/kFLOo
中華「じゃあ、儀式を始めようか」


男が酪農少女から聞いた限りでは、
儀式の内容はシンプルである
捧げ物を捧げ、ここの学校の校歌を歌うのだ
捧げ物は食べ物がよいとのことなので、
中華におにぎりを一つ用意してもらった
そして、校歌の一番を歌い終えると、
小屋の中心で風が逆巻き、少女が現れた


氷魔「……あなたが……神ですか……?」

少女「>>下1」
757 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2023/06/12(月) 22:25:08.73 ID:S76ej5IDO
いえ、天使型ミュータントです
758 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/13(火) 01:09:49.52 ID:Z8rUzrrBo
少女「いえ、天使型ミュータントです」

やる気「てんしがた……?」

天使型「……やはり、言っても伝わらないですね」


と、残念そうにしている
天使型というだけあって、
その背中には純白の翼が生えており、
光輪もまたその頭上にあった


男「……怒ってないのか?」

天使型「まだ寝付いていなかったので。あと、久しぶりにおいしいおにぎりを食べられたので」


そう言いながら備えたおにぎりを食べている
異様とも言える外見の彼女だが、
今は見た目相応のように見えるだろう
759 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/13(火) 01:24:48.19 ID:Z8rUzrrBo
本日はここまでです
ありがとうございました
760 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/13(火) 19:50:55.94 ID:Z8rUzrrBo
ぶりっ子「天使じゃないんですか?」

天使型「ふっ……天使に近い特徴と能力を保持した人間……知らないのですか?」


彼女は鼻で笑いながらすごく偉そうな顔をしている
やたら挑発的とはこういうことなのだろう


怪盗「なんだってそんな存在が産まれるんですかね」

天使型「それはもちろん、儀式によるものです。天使……代行者を持つほど強大な神に、産まれてくる子を捧げることにより、突然変異を発生させられるのです」
761 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/13(火) 20:22:19.98 ID:Z8rUzrrBo
狙撃少女「なるほど、その理屈はよく分かりました」

天使型「あら、そうですか?」

男「なぜこんなところにいて、しかも儀式で召喚できるんだ?」

天使型「……私がこの土地を守護するために封じられたからです。天使の代わりなのだから当たり前でしょう?」

中華「辛くないの?」

天使型「見ず知らずの不法侵入者に心配される筋合いはありません。……それより!なんでわざわざ私を召喚したのですか?肝試しではなさそうですが」

男「>>下1」
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/13(火) 20:24:55.28 ID:rts4jKqE0
宝探しに協力してもらいたい
763 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/14(水) 01:58:10.83 ID:Dgs6hS/ro
男「宝探しに協力してもらいたい」

天使型「はぁ?」


つとめて丁寧な口調の彼女だったが、
突拍子もない発言に口角が歪み眉間に皺が寄る


男「探さないか?宝」

天使型「どうして私がそんなことしなきゃいけないの?私は天使の代行!そんなお遊びに付き合うために産まれてきたんじゃないの!」

男「確かに、天使の仕事ではないかもしれないな。……だがッ!」


男は迫真の表情となり、正面を睨む
764 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/14(水) 01:59:19.23 ID:Dgs6hS/ro
本日はここまでです
ありがとうございました
765 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/14(水) 21:37:23.74 ID:Dgs6hS/ro
すみません遅れました


天使型「な、なによ……」

男「これは断じて遊びなどではない!俺たちは世のため人のため、本気で宝を探しているんだ!」

天使型「急に暑苦しい……そもそも、宝って、一体なに探してるんですか」

男「>>下1だ!」


1.フェニックスの骨
2.金の烏骨鶏
3.自由安価
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/14(水) 21:48:48.94 ID:XR1wTftj0
1
767 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/15(木) 02:19:17.52 ID:LqRVli61o
男「フェニックスの骨だ!」

天使型「はぁ、不老不死にでもなるつもりですか?」

男「違う。それを使った武器で魔王に対抗するんだ」


そう説明すると、彼女は黙り込んだ
なにか考えているようだが、
その内容を読み取ることはできない


天使型「いや、知らないですけどね。フェニックスの骨がどこにあるなんて」

氷魔「……なにも……私たちは労せずして骨だけ手に入れたい訳ではありません……」

天使型「なにが言いたいの?」
768 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/15(木) 02:35:01.36 ID:LqRVli61o
やる気「フェニックスの居所が分かれば、自力で後はどうにかできるっすよ」

天使型「……そう。魔王がなんで魔王の対抗する武器を求めるの?」


どうやら、この天使型ミュータントはやる気が魔王の資格を所持していることにも気付いているようだった


ぶりっ子「魔王の力を持つ人って偏在するんですよぉ。だから、その中でもヤバい奴をぶっ倒すためですねぇ」
769 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/15(木) 03:01:51.49 ID:LqRVli61o
本日はここまでです
ありがとうございました
770 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/15(木) 18:19:55.38 ID:LqRVli61o
天使型「ふぅーん、そう」


自分から聞いておいて、
ほとんど興味がなさそうな受け答えをする


怪盗「とは言っても、ほとんどアタリは付いています」

狙撃少女「原初の火山と呼ばれる地の所在さえ分かれば、あとはそこへ行くのみです」

男「そして、それを知っているのは『神殺しの邪神』のみ。だから、そいつの居所を知りたいんだ」

天使型「>>下1」
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/15(木) 18:29:45.25 ID:4Cq9osz4o
…私その神様の代行なんですけど
772 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/15(木) 19:27:45.29 ID:LqRVli61o
天使型「…私その神様の代行なんですけど」


彼女は諦めたような表情で口にする
それは、一行にとって衝撃的な事実である


中華「えっ!?」


中華が驚くと、今度は露骨に不機嫌になった


天使型「なんで私がこんなくっさい小屋に封じられてると思ってるんですかね!?あんのクソ神がやらかしやがったから私まで軽んじられてるんですよ!」
773 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/15(木) 21:19:06.71 ID:LqRVli61o
氷魔「……信者の方々は……」

天使型「全員どっか行ったわ!本当に腹が立つ……」

やる気「しかし、よく存在できるっすね。消滅したり堕天したりしそうなもんっすけど」

天使型「あくまで私は人間なの!天使と同じ力があるだけ!だから消えないし堕天もできない!」

ぶりっ子「わ……分かりましたから落ち着いてくださいぃ」
774 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/16(金) 01:53:37.67 ID:dPOqYK4Oo
しばらくすると、彼女も落ち着きを取り戻した


天使型「……で、アレに会いたいんですね?」

怪盗「アレって……まぁいいですけど。そうですよ」

天使型「基本的には、供物を捧げて降臨してもらうほかないです。巫女であれば、あいつのゆかりの品を通じて念話することもできるけれど」

狙撃少女「それなら話が早いかもしれませんね!」

男「俺はどこからどう見ても男性だが……その巫女のようなことができると思われる」
775 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/16(金) 02:06:31.98 ID:dPOqYK4Oo
本日はここまでです
ありがとうございました
776 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/16(金) 18:03:13.76 ID:OzSEL067O
天使型「おや、そうだったのですか?せっかくですから、女性にしてもよかったんですよ?」

男「もうたくさんだ……」

天使型「ほほう、もう女性になったことがあるんですね?」

男「だから嫌なんだよ!」

天使型「ひょっとしたら、一度女性になったときに巫女の力を得たのかもしれないですね」

男「そうかなぁ……?」

中華「でも男、巫女って感じはしないよね。そんな清廉潔白じゃないよ」

氷魔「……ふふ……はっきり言いますね……」
777 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/16(金) 21:24:23.24 ID:trsPk3o5O
天使型「とにかく、こんなボロ小屋でも一応機能としては神殿です。巫女ならここから交信できるんじゃないですか」

やる気「そうなんすか?じゃあやってみるっすよ」

男「いいぜ。……ふぅ」


彼は精神を統一し、神の気配を探した
鋭敏になった感覚が、ボロ小屋の腐臭を伝えるが、
しばらくすると視界が開ける
そして、そこはまぎれもなく神の世界だった


>>下1……『神殺しの邪神』の姿
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2023/06/16(金) 21:43:12.18 ID:wG/3NoVDO
https://m.media-amazon.com/images/I/51KBN3KMTPL._AC_UF1000,1000_QL80_.jpgの下の三本足戦車
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/16(金) 21:43:20.58 ID:UlfA5agK0
かなりじめじめとした陰気な少女
780 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/17(土) 01:26:49.57 ID:PLYh5rnwo
邪神「……あなたは何者ですか」


そこにいたのは、奇妙な機械だった
というよりは、一種の兵器のようだった
三本足で、顔の位置に砲塔のようなものが付いている


男「俺?まぁ巫女みたいなもんだ」

邪神「わたしと話せるのですか」

男「話せているじゃないか」
781 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/17(土) 01:33:35.47 ID:PLYh5rnwo
本日はここまでです
ありがとうございました
782 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/17(土) 19:42:24.50 ID:PLYh5rnwo
邪神「かつて色恋の神を殺したとき……人々はわたしを恐れました」

男「そうでしょうね」

邪神「それからどんどん私の姿は想像の中で歪められ、いつしか人の言葉を伝えることもできなくなったのです」

男「……ああ、そういうことですか。俺は喋るつもりがあるならどんな言語でも聞き取れるので安心していい」

邪神「どうやら、そのようですね」
783 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/17(土) 21:26:01.37 ID:PLYh5rnwo
男「……さて、俺は用事があって神の前にやってきたんだ」

邪神「用もなければこんなわたしの事は訪ねないでしょうね」

男「……なんか卑屈になってるな」

邪神「そうですか?永い時がそうさせたのかもしれませんね」

男「で、俺が知りたいのは『原初の火山』がどこにあるか、ということだ。教えてくれるか?」

邪神「>>下1」
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/17(土) 21:29:27.97 ID:MOej1DOj0
北の果ての氷山ですよ
長年の気候変動結果で大分変ってしまったよ
785 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/18(日) 02:17:48.91 ID:WxzVXQHfo
邪神「北の果ての氷山ですよ」

男「氷山?」


火山なのに氷山とはいったいどういうことなのか?
彼はそう疑問に思った


邪神「長年の気候変動結果で大分変ってしまったよ」

男「そうなのか……まだフェニックスはいるのだろうか」

邪神「いるんじゃないかな?」
786 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/18(日) 02:22:26.75 ID:WxzVXQHfo
男「ありがとう、助かったよ。……ちなみに、あなたは本当はどういう神だったんですか?」

邪神「わたしは本来、性別を司る神です。跡継ぎがいない家や、男手の足りない所、同性を愛した者のために力を行使していました」

男「そうなのか。……じゃあ、教えてくれたお礼と言ってはなんだけど」

邪神「?」

男「もし誰かに神殺しの邪神について聞かれたら、性別を司る神だって教えておくよ」

邪神「それは、とてもありがたい!」
787 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/18(日) 02:41:41.41 ID:WxzVXQHfo
本日はここまでです
ありがとうございました
788 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/18(日) 19:36:16.94 ID:WxzVXQHfo
そうして彼は神に別れを告げ、
元の世界へと帰還したのだった


男「……はっ!」

ぶりっ子「どうでしたかぁ?」

天使型「大方、会話もままならなかったのでしょう?」

男「いや、相手が話すつもりならそれだけで俺は十分だ。おかげで、原初の火山がどこにあるのかも分かった」

天使型「……おかしいですね。駆動音しかしないはずなんですが」

男「意志が籠ってれば俺には言葉に聞こえるのさ」
789 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/18(日) 23:07:26.06 ID:WxzVXQHfo
用を終えた一行は、その場を去ることにした
ボロ小屋に天使型ミュータントを置いていくのは可哀想に思えたが、男たちも不法侵入している身なので、他人の心配をしている場合ではなかった


怪盗「ふー……どうにか出てこれましたね」

狙撃少女「でも、うまく行ってよかったですね」
790 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/19(月) 02:17:17.50 ID:sx0o4FCVo
男「だが、結局は北を目指すことになるな」

中華「そういえば、原初の火山はどこにあるの?」

男「北の果ての氷山なんだと。……まぁ色々あったらしいよ」

氷魔「……単に北ではなく……果てですか……」

男「ああ。果てって言うが、果ての先には何があるんだ?」

やる気「分からないっすね。めちゃくちゃな海流とめちゃくちゃな天候で誰もたどり着けないんすよ」
791 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/19(月) 02:26:44.80 ID:sx0o4FCVo
本日はここまでです
ありがとうございました
792 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/19(月) 19:20:09.81 ID:sx0o4FCVo
男「なるほどねー」


そう言って空を見上げれば、
もう空に赤みがかかってくる頃だった


>>下1……なにをしよう?(フェイズ・夕方)
1.資金集め!
2.買い物!
3.海神教団の信者を集める!
4.ギルドの依頼を受ける!
5.図書館に行く!
6.占いの館に行く!
7.錬金術師を訪ねる!
8.教団本部を訪ねる!
9.鑑定質屋に行く
10.北の果てを目指す
11.自由安価
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/19(月) 19:28:59.75 ID:w7H6v2VTo
4
794 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/19(月) 20:20:13.08 ID:sx0o4FCVo
ぶりっ子「ここの空気は相変わらず暑いですねぇ」


一行は依頼を受けるため、
本部ギルドへとやってきていた


受付嬢「あっ!待合室までお通ししますよ!」

怪盗「いえいえ、そんな気を使わなくていいですよ」

受付嬢「そうですか?迷わないでくださいね!」
795 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/20(火) 18:51:17.66 ID:+jT/0WDQo
すみません寝落ちしました


一行は単調な廊下を歩き、待合室にやってくる
今日は一行のほかには誰もいないようだ


狙撃少女「いませんね」

男「忙しそうだしな……あいつら」


それからしばらく待つと、受付嬢がやって来た
手には依頼書が握られている
796 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/20(火) 18:53:52.86 ID:+jT/0WDQo
受付嬢「お待たせしました!」

中華「……早いね」

受付嬢「基本、どの依頼をどのギルドに投げるかの目処は立てていますので!」

氷魔「……なんと勤勉なことでしょうか……涙が出ます……」


そう言ってわざとらしい泣き真似をする


受付嬢「私と酒飲んでそれ言うんですからひどいですよね」

やる気「はっはっはっは!……で、依頼なんすか?」

受付嬢「今回の依頼は>>下1」
797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/06/20(火) 19:44:58.68 ID:gU3XpOTp0
便所の汲み取り
798 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/20(火) 20:46:05.98 ID:+jT/0WDQo
受付嬢「便所の汲み取りです!」

ぶりっ子「ひいぃーっ!」

男「逃がさん」


信じられない言葉に、
反射的に逃げ出そうとするぶりっ子
男はどうにか彼女の服を掴んで止めた


怪盗「なんだってそんなことを……」

受付嬢「ま、ただの便所じゃないんで安心してください」

狙撃少女「便所の時点ですごく嫌なんですけどね」
799 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/21(水) 01:05:39.81 ID:eGmu1riAo
受付嬢「魔力便所って知ってますか?」

男「……いや?魔力でうんこ流すのか?」


彼が想像したのは水洗便所のようなものだ


受付嬢「違いますけど」

氷魔「……世界には……マナを食べ……魔力を便として排出する種族がいるんですよ……」

中華「へぇ、そうなんだ。なんて種族?」

氷魔「……どれ……と言われても困りますね……色々な種族がその生態をしているので……」

やる気「ともかく、その排出された魔力を流すのが魔力便所っすよ」
800 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/21(水) 01:11:16.00 ID:eGmu1riAo
本日はここまでです
ありがとうございました
801 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/21(水) 19:20:52.40 ID:h2gPA1JNO
ぶりっ子「……つまり、その魔力便所ってやつの汲み取りをすればいいんですねぇ?」

受付嬢「そうなりますね!」


一分の曇りもない表情で言ってのける


怪盗「……とはいえ、排泄物の回収なんてやりたくないですよ」

受付嬢「そんなこと言わずに。街中の魔力で動くアイテムの動力になってることもあるんですからね!」

狙撃少女「そ、そうだったんですか……それで、その……魔力の便?って人間の便みたいな感じなんですか?」

受付嬢「>>下1」
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/21(水) 19:24:38.29 ID:o1UdkS9uo
成分的には真水とほとんど変わらないですね
803 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/21(水) 20:11:50.05 ID:eGmu1riAo
受付嬢「成分的には真水とほとんど変わらないですね」

男「よかった」

受付嬢「じゃ、汲み取り場所はここです」


そう言って印がいくつか書かれた地図を貰った
両手では数えきれないほどの数あり、
なかなか難儀しそうな雰囲気を男は感じた


中華「……ちなみに、なんで僕たちにこの依頼を?」

受付嬢「力か魔法が必要な仕事なんですが、今人材が減ってて……で、平均値の高いギルドを探したら皆さんでした」
804 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/22(木) 01:00:17.28 ID:3R4k/NO0o
氷魔「……理由としては……妥当ですね……」

受付嬢「今名の売れた有名ギルドでも、汲み取りをしたことがある所は多いんですよ!」

やる気「へー、あんま聞かないっすけどそうなんすね」

受付嬢「ええ、まぁ……ある程度魔法に知識がないとあらぬ誤解を受けかねないですからね」

ぶりっ子「確かにそうですねぇ」
805 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/22(木) 01:00:43.38 ID:3R4k/NO0o
本日はここまでです
ありがとうございました
806 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/22(木) 18:58:46.90 ID:3R4k/NO0o
一行は依頼を受注したが、
もう夜になるので実行は明日に回すことにした
なので、今夜もギルドハウスへと帰ってきた


怪盗「いやーしかし、本当に焦りましたね」

狙撃少女「そうですか?」

男「……そりゃそうだろ」

狙撃少女「したことないんですか?便の汲み取り」

中華「逆に、したことあるんだ……すごいね。僕はやったことないや」
807 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/22(木) 21:12:05.17 ID:3R4k/NO0o
狙撃少女「教会って、お金ないんですよね……なんで、そういうこともするんですよ」

氷魔「……でも……その分たくましく育ったような気がしますね……」

狙撃少女「そうでしょうか?」

氷魔「……はい……特に精神ですね……」


まだ夕食までは時間がある


>>下1……何しよう?
1.中華の料理の手伝い
2.氷魔の部屋を訪ねる
3.やる気の部屋を訪ねる
4.ぶりっ子の部屋を訪ねる
5.酪農少年の部屋を訪ねる
6.怪盗の部屋を訪ねる
7.狙撃少女の部屋を訪ねる
8.スライムをいじる
9.読書(誰がなんの本を読むかも)
10.自由安価
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/22(木) 21:13:25.14 ID:Q55h64AK0
7
809 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/23(金) 01:21:07.81 ID:xUgd5Bgno
男「いるか?」


彼は狙撃少女の部屋のドアをノックしていた
彼女は一瞬にしてドアを開き、


狙撃少女「どうかしましたか?」


と男に問う
彼が仲間の部屋を訪ねるのは毎夜のことだが、
特に彼女はノックしてからの反応が早い
810 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/23(金) 01:33:20.23 ID:xUgd5Bgno
本日はここまでです
ありがとうございました
811 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/23(金) 18:05:58.03 ID:+eJ2c2VAO
男「いや……」

狙撃少女「特に用はないんですよね?」

男「……そうだな!」


今日はなんだか見透かしたような態度だ
しかし、それだけ彼女もリラックスできているということである
少なくとも、男はそう考えた


狙撃少女「しかし、北の果てですか」

男「ああ。寒いのは苦手か?」

狙撃少女「確かにそうですね。でも……それよりも楽しみさが勝ります」
812 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/23(金) 20:01:08.54 ID:q0keXMG4O
男「秘境が好きなタイプか?」

狙撃少女「おとぎ話でたまに出てくるんですよ。北の果てが」

男「読み聞かせてもらった感じか」

狙撃少女「そうですね」


男は、ふとあることを思いついた


男「……案外真実が書いてあるかもしれないな。おとぎ話が気になるところだ」

狙撃少女「そうでしょうか?」

男「当たってたら楽しいってだけだけど、なんか北の果てについて言及されてたりしない?」

狙撃少女「うーん……>>下1が棲むと言われていますね」
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/23(金) 20:03:10.23 ID:g2zd9WWe0
最古の種族である大巨人
814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/23(金) 20:03:36.66 ID:LRhaqZvL0
雪の妖精
815 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/24(土) 03:54:32.66 ID:K53xlZhOo
狙撃少女「最古の種族である大巨人が棲むと言われていますね」

男「そんなのがいるのか!?」

狙撃少女「えぇ、まぁ真実かどうかは不明ですが」


と、あくまで信じないスタンスのようだ
実際、北の果てを確認した人間などほぼいないだろう


男「……原初の火山が北の果てにあるなら、そこに最古の種族が棲むのも道理だ。ありえるかもな」
816 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/24(土) 04:00:29.26 ID:K53xlZhOo
本日はここまでです
ありがとうございました
817 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/24(土) 18:55:53.44 ID:1/gI4UbjO
と彼がひとしきり頷いたところで夕食の時間となり、
二人は広間の席に向かった


やる気「北の果てっすか……」

ぶりっ子「なんかアンニュイですねぇ?」

やる気「小さな頃はそんな所まで行くことになるとは思ってなかったっすからね」

怪盗「そうですね。私もです」

中華「いやあ、どうしようね」


と彼は困った表情だ
既に料理は並べ終わっているため、
その料理になにか問題がある訳ではなさそうだ
818 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/24(土) 19:16:20.45 ID:1/gI4UbjO
酪農少女「どうかしたんですか?」

中華「いや、北の果てでどんな料理を作るべきか……あるいは、持っていくべきかということを考えていてね」


誰が合図する訳でもなく、みなが一斉に食事を始める


氷魔「……特別寒いですからね……」

中華「そうなんだよねー……中華料理ってどうしても温かいことが大前提のものが多いからさ」

やる気「もう一度温めなおしても食べられる感じのやつを作るのが一番現実的じゃないっすかね?」

中華「そうだよねー……じゃ、そうしようかな」
819 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/24(土) 19:39:53.94 ID:1/gI4UbjO
そんなことを話して食事は終えられた
他にも話されことはあるが、
どれも他愛ない世間話だった


ぶりっ子「深刻な話がない期間は本当に平和を感じますねぇ」

怪盗「いつか毎日がこんな感じになるといいな」

狙撃少女「仕事は欲しいですけどね」


>>下1……何しよう?
1.中華の料理の後片付け
2.氷魔の部屋を訪ねる
3.やる気の部屋を訪ねる
4.ぶりっ子の部屋を訪ねる
5.酪農少女の部屋を訪ねる
6.怪盗の部屋を訪ねる
7.狙撃少女の部屋を訪ねる
8.スライムをいじる
9.読書(誰がなんの本を読むかも)
10.自由安価
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/24(土) 19:57:00.78 ID:sUAOlYw5o
1
821 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/25(日) 01:46:13.86 ID:7p61etHWo
男は中華の元へと向かった
そして、並べられている皿を取ってシンクで洗いはじめる


男「明日は骨が折れそうだな」

中華「そうだね。魔力便かぁ」

男「やっぱり嫌か?」

中華「いや、両親が昔、魔力を形にして料理に入れたことがあったんけどね」

男「うん」

中華「後片付けのとき、普通にその辺に流したら配管が魔力で詰まったらしいんだよ」
822 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/25(日) 02:06:26.78 ID:7p61etHWo
本日はここまでです
ありがとうございました
823 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/25(日) 19:32:07.14 ID:7p61etHWo
男「ほー……油みたいなもんなのかな」

中華「よく分からないけど……水と変わらないって言われたけどやっぱり怖くてね」

男「ま、ちゃんとやれば変にびちょびちょになったりしないだろ」

中華「だといいね」


と、話している内に後片付けの大半が終わった
明らかに二人とも手際がよくなっている
824 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/25(日) 20:50:20.45 ID:7p61etHWo
男「こんなもんか」

中華「そういえば」

男「ん?」

中華「フェニックスってどんな味がするんだろう?」

男「……さぁ?辛いんじゃない?」


かなり聞かれても困る質問だ


中華「そうかな。だったらいいな。中華料理と相性いいし」
825 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/26(月) 01:03:14.81 ID:PBqn6hdoo
本日はここまでです
ありがとうございました
826 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/26(月) 19:49:46.46 ID:PBqn6hdoo
そうした話をして、男は自室に戻り、眠った
その夜、男は久しぶりに夢を見た
あるいは、最近見た夢は覚えていなかっただけかもしれない


男「……ここは?」


そこは深い森の中だった
どうして自分がこんなところにいるのか、という疑問は夢の幻想がかき消してしまう
まごついていると、木陰から>>下1が現れた
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/26(月) 19:54:44.54 ID:7PLK4FEBo
荘厳な装飾が施された石の扉
828 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/26(月) 20:39:25.98 ID:PBqn6hdoo
荘厳な装飾が施された石の扉が現れた
その扉は深緑の中で異彩を放っており、
世界を区切る異界への入り口としての『扉』としての役割をはっきりと果たしているように思われた


男「……どうしたものかな」


と、逡巡する素振りは見せるが、
気付けばその扉に手を着けていた
いわゆる押戸のようで、押せばその先へ行けるだろう
彼は無意識に扉を押し開き、向こうへ行った
829 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/26(月) 20:48:21.39 ID:PBqn6hdoo
そこに広がっていたのは、石造りの部屋だった
あまりにも殺風景で、古墳の石室のようだった
振り返れば、扉はもう消えていた
閉じ込められたのである


男「あれ……うーん」


前にも後ろにもなにもない
それはまるで転生する前の男の人生だった
困惑していると、石室の中心の空間が裂け、その闇の中から、>>下1が現れた
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/26(月) 21:07:58.71 ID:c1MeSXpB0
かなりじめじめとした根暗な少女
831 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/27(火) 00:09:01.10 ID:eeam++GFo
かなりじめじめとした根暗な少女が現れた


根暗少女「……はぁ」


彼女が現れると同時に、
部屋がなんだか湿気たように感じられた
それほどまでに特異なオーラを放っている


男「あのー」

根暗少女「……なに?」

男「ここから出して欲しいんですけどー……」

根暗少女「嫌だけど」
832 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/27(火) 00:27:14.19 ID:eeam++GFo
本日はここまでです
ありがとうございました
833 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/27(火) 19:29:36.97 ID:eeam++GFo
男「んな殺生な!」

根暗少女「はぁ……」


男が縋るように叫んでも、
それすらも彼女は疎ましく思っていることを隠す様子がない


男「……俺は行かなきゃいけない所があるんだ。だから、出して欲しい。そのためならなんだってしてやる」


どこへ行かなければならないのか、
それは彼自身にも分からなかったが、
とにかく行かなければならない場所があることだけは確信していた


根暗少女「……それなら……>>下1」
834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/27(火) 19:32:57.68 ID:8sIJpa5D0
私もこの世界から脱出させて
835 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/27(火) 21:20:19.52 ID:eeam++GFo
根暗少女「私もこの世界から脱出させて」

男「お前も、ここに閉じ込められているのか?」

根暗少女「そう。……でも、この部屋じゃない。あなたも私もこの世界に封じられているの」

男「……えっ!?」

根暗少女「ここは夢の世界。……ある意味、牢獄」

男「そんな!俺なんかを当てにしても勝算はないぞ!?」

根暗少女「そう。確かな勝ち筋はない。けれど、あなたならやれる気がする」

836 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/27(火) 23:14:33.19 ID:eeam++GFo
男「んなこと言われても……この部屋からすらも出られないんだぞ、俺は」

根暗少女「別に、ここからなら出してあげられるよ」


彼女は壁を勢いよく引き裂く
外にはまた森ではない景色が広がっているが、
ともかく石室からは出られるようだ


男「すごいな、どうやってるんだ?」

根暗少女「……ちょっと事情がある。私はあなたと全く異なる存在……」
837 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/27(火) 23:33:47.87 ID:eeam++GFo
本日はここまでです
ありがとうございました
838 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/28(水) 20:13:09.22 ID:iwSL0lfbo
すみません遅れました


空間の亀裂を抜ければ、
そこは断崖絶壁の連なる山だった
大量の壁が立ち並ぶような光景は、
荒涼としていて絶望的だ


男「……ここを登っていかなければならないような気がする。でも……こんなところ、登れるだろうか?」

根暗少女「ここは夢……願えば叶うこともある。あなたにはまだ想いの力が足りないみたいだから、私の手を握りなさい」
839 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/28(水) 20:18:10.06 ID:iwSL0lfbo
男は促されるままにその手を握ると、
根暗少女は宙を片手で泳ぎ出した


男「うわ……!?」

根暗少女「怯えてはならない……恐怖はあなたの夢を弱くする」

男「わ、分かった!」


彼は一緒懸命楽しいことを考えた
必死で思案していると、空にイルカが浮かんだ


根暗少女「あれが、あなたの力。まだコントロールはできていないようだけれど、いずれ私のようになれる」

男「はぁ」


釈然としないものを抱えたまま、
彼は少女の手に牽かれて空へと登っていくのだった
840 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/28(水) 20:37:55.28 ID:iwSL0lfbo
根暗少女「あそこに入るよ……」


彼女が指差す先には、
扉の形にくり貫かれた真っ青ななにかがあった


男「あの先は?」

根暗少女「深海」

男「はっ、はぁ!?呼吸できない……ってかぶっ潰れるぞ!」

根暗少女「そうならないの……あなたがそう思えば、そのくらいはできる」


戸惑っていようがおかまいなしであり、
そのまま彼は深海に叩き込まれた
841 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/28(水) 20:41:00.07 ID:iwSL0lfbo
男「ぶはぁっ、はぁ……」


どうにか呼吸を実現する
恐る恐る目を開くと、大きな光の塊が近くにあった


根暗少女「あれがこの世界の出口……でも、守護者がいて、私には倒すことがてきない」

男「守護者?そいつを倒せばいいんだな。どんな奴だ?」

根暗少女「>>下1」
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/28(水) 20:47:09.83 ID:t7MszsZt0
淫魔…中途半端に上級悪魔になったシスター風の少女よ
843 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/29(木) 03:18:32.09 ID:epRe+inmo
本日はここまでです
ありがとうございました
844 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/29(木) 18:50:33.90 ID:epRe+inmo
根暗少女「淫魔…中途半端に上級悪魔になったシスター風の少女よ」


彼女がそう言い終わると、
そこには修道服を着た少女が現れた


淫魔「おや?ここから出るつもりです?」

男「そうだが」

淫魔「残念ですけど、そうさせる訳にはいかないんですよ。私も仕事なんで、ねっ!」

根暗少女「……避けて!」
845 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/29(木) 20:32:18.94 ID:epRe+inmo
彼女が指を構え、銃の引き金を引くような素振りを見せると、本当にエネルギー弾が発射された


男「え!?」


しかし、根暗少女のアドバイスによって回避する


淫魔「ち……一撃でバラバラにして差し上げようと思ったのですが」

男「一撃でバラバラ!?お前淫魔なんだからもっと上品な搦め手使えよ!」

根暗少女「夢の世界において淫魔はほぼ最強……わざわざ妙な手を使うまでもなく強い」
846 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/30(金) 01:46:04.46 ID:eSm1s520o
淫魔「ふん……あなたがいると面倒ですね。しばらく傍観者になっていただきます」


彼女が指を弾くと、
根暗少女の周りにシャボン玉のようなものが現れ、
それに囚われてしまった


男「くっ……」

根暗少女「……あなたなら勝てます……多分」

男「分かったよ!やってやるさ!」
847 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/30(金) 01:46:29.38 ID:eSm1s520o
本日はここまでです
ありがとうございました
848 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/30(金) 19:54:19.69 ID:Hry3SuOfO
そう叫ぶと、男は右手に剣を具現化させ、斬りかかる


淫魔「うわっ!?」

男「ち……」


しかし、すんでの所で躱されてしまう


淫魔「こんなに早く夢の世界に適応してくるとはっ……予想外です!」


反撃に身をよじらせて鋭い蹴りを繰り出したが、
純粋な戦闘技術では男が勝っているため、
あっさりと回避した


男「おらっ!」
849 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/30(金) 19:58:05.42 ID:Hry3SuOfO
そして、より身動きの取りづらい体勢になった淫魔に剣で一撃を叩き込む
明確な手応えがあり、
ダメージを与えられていることは明白だ


淫魔「な……なんなんですかあなたは!」

男「こっちの台詞だわ!勝手に夢の世界に引きずり込みやがって!」

淫魔「うるさいなぁ!こっちだって仕事なんだよ!」

男「仕事……?裏に誰かいるな?おい、これはどいつの差し金だ?……教えてくれれば、俺が勝っても命までは取らないぞ」

淫魔「>>下1」
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/06/30(金) 20:09:31.48 ID:LmDx0Gn80
大魔王ベリアルの命で
魂をさらいに来たのよ
851 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/06/30(金) 21:28:05.49 ID:Hry3SuOfO
淫魔「大魔王ベリアルの命で魂をさらいに来たのよ」

男「大魔王だと?」

淫魔「魔を統べる魔王すら支配する最強の存在のことよ」

男「なるほどな……」

淫魔「ま、いまのは冥土の土産ってとこ」


彼女はそう宣言し、右手を構えて波動を放つ
その奇妙な力によって、
具現化した剣は霧散してしまった


男「なんじゃそりゃ!」

淫魔「この世界じゃ私の方が強い権限を持ってるってだけよ」
852 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/01(土) 00:58:37.98 ID:f+3+9y7No
男「くっ!」


どうにか彼女を殴ろうとするが、
リーチが縮まっているのでうまく当てられない


淫魔「それそれっ!」


一方で彼女は水中を縦横無尽に逃げ回りながら、
エネルギー弾を放ってくる
男は立ち回りにおいて圧倒的なハンデを背負うこととなった


男「くそっ……!面倒なやつめ!」
853 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/01(土) 01:11:42.92 ID:f+3+9y7No
本日はここまでです
ありがとうございました
854 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/01(土) 19:24:54.71 ID:f+3+9y7No
淫魔「もう諦めたら?」


確かに状況は絶望的にも見えた
だが、男は決して諦めることはなかった


男「!」

淫魔「なによ」

男「いくぞっ!うおおおおっ!!!」


男は壮絶な叫び声を上げながら突撃した
しかし、これではいい的である
855 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/01(土) 19:28:15.93 ID:f+3+9y7No
淫魔「やけっぱち?随分泥臭いのね」


そう吐き捨て、彼女はエネルギー弾を連射する
そして、それは男の肉体に直撃______


男「盾!」


______しなかった
武器を出したままでいると消されるため、
被弾の瞬間のみ盾を出現させることで対処したのだ


淫魔「ああもう!」


乱れ撃ちの様相を呈したが、
それらを全て防ぎきり、淫魔に接近することができた
856 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/01(土) 19:30:31.44 ID:f+3+9y7No
男「覚悟しやがれ!」

淫魔「無駄よ!反射的に剣を消去することぐらいはできるわ!」

男「んなこたぁ分かってんだよ!食らえっ!!」


彼は鋭い蹴りを直線的に放つ
まさしく必殺の一撃だ


淫魔「私に盾が出せないわけないでしょ!」


と男がやって見せたように盾で受けきられてしまう
857 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/01(土) 19:36:26.74 ID:f+3+9y7No
男「流石にそこまで甘くはないか!」

淫魔「そうよ、結局あなたが詰んでいることは変わらない」

男「……それはどうかな!?」

淫魔「一体なにを……はっ!」


淫魔が振り向くと、そこには一人の女性がいた
その姿はもはや男にとっては見慣れたものだが、淫魔にとっては不可解な存在だ


海神「夢の世界なら、私だって顕現できちゃうんですよ!」


海神が男の精神に丁度宿っていたため、
夢の世界に解き放つことができたのだ
さらにここは海中であるため、
その力が最大限に発揮される場所だ


男「よし海神!なんでもいいからぶちかませ!」

海神「おっまかせーっ!必殺!>>下1」
858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/01(土) 19:49:02.72 ID:CVpwxdDKO
大胆ウェーブ!!
(311クラスの大津波)
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/07/01(土) 19:55:39.83 ID:G68MFMP40
流石に311を例えに出すのはちょっと不謹慎というか
860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/01(土) 20:43:54.43 ID:0eCCg9CxO
神様の御技・天罰の類がせせらぎ程度では示しがつきませんよ
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/01(土) 20:54:52.59 ID:DGi9KzLKo
ちょっとじゃなく不謹慎そのものよな
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2023/07/01(土) 21:54:20.91 ID:q9cc1wDDO
なら、リツヤ湾津波(500m超)とかいかが?
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/01(土) 23:02:14.94 ID:P4cUYyPiO
なんかもう再安価で良さそう
864 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/02(日) 02:46:34.27 ID:2YaU1Qa6o
海神「大胆ウェーブ!!」

淫魔「なにがウェーブよ!盾で受けきるわ!」


と彼女は意気込んだが、無意味な心がけだった
海神の放ったその波はあまりに強大で、
そして盾で受けきれるような面積でもなかった


海神「そんなちんけな盾じゃ、私の波には勝てないよ!」

淫魔「っ……あっ!?」


と短く断末魔の叫びを上げて、
海中でもはっきりと分かる波に巻き込まれ、
全身に強烈な負荷を受けながらどこかへと流されていった
865 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/02(日) 02:57:51.96 ID:2YaU1Qa6o
本日はここまでです
ありがとうございました
866 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/02(日) 19:22:15.32 ID:2YaU1Qa6o
すると、根暗少女を覆っていたシャボンが弾けた
どうやら、淫魔を倒すことには成功したようだ


根暗少女「……殺しちゃったかも?」

男「別にやったの俺じゃないしー」

海神「えっ!?ひどくないですか!?」

根暗少女「……というか、神出せるんだ。初めて見たよそんな人」

男「色々あってな。……しかし、俺は割と身に覚えがあるが……君はなんで淫魔によって夢の世界に封じられたんだ?」

根暗少女「>>下1」
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/02(日) 19:29:28.89 ID:uWX6lo8x0
私は家柄だけの淫魔の落ちこぼれで飼い殺しにされてたのよ
868 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/02(日) 19:36:53.49 ID:2YaU1Qa6o
根暗少女「私は家柄だけの淫魔の落ちこぼれで飼い殺しにされてたのよ」


と、歯切れ悪く語った


海神「うっうっ……かわいそうですねぇ」

男「泣くなよ。なんか海神の涙が混ざった辺りの水だけとくに塩っぽいんだ」

海神「なんか辛辣じゃないですか?……それより!淫魔なのに夢から出て大丈夫なんですか?」

根暗少女「……別に、死にはしない。無害そうな人間の夢にでも憑いて暮らすわ」

男「一応言っとくけど悪いことするなよ。討伐依頼とか出回ったらお前倒さなきゃいけなくなるから嫌だぞ」
869 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/03(月) 00:21:45.80 ID:sVtDM6/no
根暗少女「分かってる……」


そう言って男と根暗少女、
そして海神は夢の世界から脱出した


男「はぁっ!!」


彼は勢いよくベッドから飛び起きた
夢のことははっきり覚えていたし、
すぐに脳は覚醒状態になった


男「よし、広間行くか……」


ベリアルとやらが暗躍し始めているのは間違いないと男は確信し、その情報を共有することにした
870 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/03(月) 01:53:40.59 ID:sVtDM6/no
本日はここまでです
ありがとうございました
871 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/03(月) 19:25:02.27 ID:sVtDM6/no
そして、男は朝食の最中にベリアルについて話した


中華「なるほど……注意しなきゃね」

氷魔「……とはいえ……こちらからできることは……ありませんね……」

やる気「そっすね。とりあえず今日の仕事をやって、そっから考えるっすよ」

ぶりっ子「物騒ですねぇ、大魔王なんて……」
872 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/03(月) 21:31:21.93 ID:sVtDM6/no
それから一行は食事を終え、
ギルドから支給された汲み取り用の装備を身に付け、
魔力便所の汲み取りに向かうのだった


怪盗「魔力便所はいっぱいありますし、手分けしましょう!」

狙撃少女「そうですね、みんなで持ち場を決めて……終わったら近いところの救援に行きましょう」

男「ナイスアイデア。じゃあ散開!やっていくぞ!」


そして仕事が始まった
全員を描写するときりがないため、
視点を絞って見ていこう


>>下1……誰の視点?
1.男
2.中華
3.氷魔
4.やる気
5.ぶりっ子
6.怪盗
7.狙撃少女
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/03(月) 21:43:09.99 ID:l4GVQ7My0
4番 やる気
874 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/04(火) 00:42:10.05 ID:OzIgSa3Wo
やる気「ここっすね!」


彼はなんとなく高所から飛び降りて目的地に着地した


守衛「な……なんですか、あなたは!?」

やる気「おっと、驚かせちゃったみたいっすね。俺っちはギルドの仕事で、魔力便所の汲み取りにやってきたんすよ」

守衛「……そ、そうですか。確かに冒険者らしいですね」


やる気がやって来ていたのは、
城下町の中心とも郊外とも言えない、
絶妙な場所に位置する豪邸であった
875 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/04(火) 00:47:40.12 ID:OzIgSa3Wo
その屋敷には、マナを常食する種族が多く使用人として雇われている
当然、彼ら専用の魔力便所もあるのだ


やる気「ちわーっす、魔力便所の汲み取りに来ましたー」


左右に大きく開かれ、奥へと続く階段やいくつもの方向に伸びる通路のあるエントランスへと入った
すると、立派な髭をたくわえたいかにも高貴な男性が現れる


男性貴族「おお、ありがたい。最近人手が足りないと聞いていたのでね……」

やる気「そうみたいっすねー。それで、一体どこに魔力便所があるんすか?」

男性貴族「使用人詰所の奥だ。ここを左にひたすらまっすぐ行くとよい」

やる気「あざっす!そんじゃ、行ってくるっすよ!」
876 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/04(火) 00:55:34.35 ID:OzIgSa3Wo
本日はここまでです
ありがとうございました
877 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/04(火) 19:56:17.08 ID:OzIgSa3Wo
そうして彼は、使用人詰所と書かれた扉を開き、
その突き当たり奥にあるトイレのドアをノックした


???「はい」

やる気「……おっと、失礼したっす。ごゆっくりどうぞ」


それから二分ほど待つと、水の流れる音がし、
扉が開くとともに中から下1>>が現れた
878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/04(火) 20:05:48.93 ID:MAgRTqucO
スライム娘
879 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/04(火) 20:23:21.80 ID:OzIgSa3Wo
スライム娘「……どなた様ですか?」


ぬるりと出てきた彼女は、
いかにも不思議そうな顔でやる気を見つめる


やる気「えっ、あ、ああ!魔力便所の汲み取りに来たんすよ」

スライム娘「そうでございましたか。これはご無礼を……」

やる気「いや、気にする必要はないっす。ところで、ここで働いてるのはみんなスライム娘なんすか?」
880 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/04(火) 20:53:43.11 ID:OzIgSa3Wo
スライム娘「そうですね。私どものメイドや執事としての需要はいつでも高いです」

やる気「へぇ」

スライム娘「地面を滑って移動するので、沢山いて歩き回っても足音がせず、静かだというのが主な理由ですね」

やる気「はぁーなるほど、そりゃ利点っすね」

スライム娘「あと、不審者が侵入しても粘液で傷付けずに制圧できたり……逆にその弾性、粘性を生かしてご主人の壁にもなれますので」

やる気「いいっすね。今度実家に帰ることがあれば親父に薦めてみるっす」
881 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/05(水) 00:54:25.89 ID:a+pAUFPXo
本日はここまでです
ありがとうございました
882 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/05(水) 19:57:44.67 ID:a+pAUFPXo
それからやる気は彼女を見送り、
仕事に取りかかることにした


やる気「準備が一番面倒なんすよねぇ……」


彼は装備付属の説明書を開いた
魔力を排出する生物はあまりにも多様であり、
それらそれぞれの便に対応するためのマニュアルとしてのはたらきをしている
ゆえに、説明書というには余りにも分厚い


やる気「スライム、スライム……」
883 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/05(水) 20:02:50.69 ID:a+pAUFPXo
やる気はスライムについて書かれたページを見ると、
支給されたアタッシュケースのようなものの中から、
説明書に指定のあるガジェットの部品を取り出し、
それらを即席で組み立てる
今回組み立てるのはスポイトと掃除機の中間のような物体だ


やる気「……せいっ!」


大気中には常にマナが含有されているが、
組み立ての最中、これが多量に入り込むと汲み取りの際に詰まりなどの問題が発生する
そのため、マナに対する知識と指先の巧緻性が求められる
感覚的に言えば、液晶のカバーを気泡の浮かないように貼るがごとく作業だ
884 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/06(木) 02:20:20.71 ID:/n5lQSBmo
やる気「そおいっ!」


そして手際よく完成させたそれを、
便器の裏にある蓋を隠された穴に挿入する
すると、自動でガジェットが動きだし、
便槽にある魔力便を吸い上げるとともに、
そこからマナだけを取り出して圧縮する


やる気「……これでよし!」


ここまでがオーソドックスな魔力便汲み取りである
対象の種族などによって対応が千差万別な仕事であるため、非常に神経を使う
885 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/06(木) 02:22:18.41 ID:/n5lQSBmo
本日はここまでです
ありがとうございました
886 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/06(木) 19:46:49.90 ID:/n5lQSBmo
そうしてやる気は一仕事終えると、
屋敷を後にするとともに、
使用した工具を本部ギルドに返却し、
追加の工具を受け取って再び街に繰り出した


やる気「なかなか順調っす!次は……」


彼は脳内の地図を広げ、次自分がどこで汲み取りをするのか思い出した


>>下1……次の汲み取り場所
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2023/07/06(木) 20:49:59.52 ID:pP2VrKjDO
放棄された孤児院(地下牢付)
888 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/06(木) 21:39:46.20 ID:/n5lQSBmo
やる気「……は?」


彼はその建物を見る
そして手元の普通の地図を見る
最後に再び建物を見る


やる気「どう考えてもここで排泄する知的生命体なんていないっすよ……」


そこは廃墟のごとくボロボロの建物であり、
削れてほぼ見えなくなった看板から、
ここが孤児院であったことが分かる


やる気「でも、ここじゃないわけないんすよねぇ……」
889 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/07(金) 03:09:59.25 ID:Vk3rVLJio
仕事であるので、止まる訳にはいかなかった
正門は当然施錠されていないので、
自然な雰囲気で開けて中へと侵入する


やる気「はぁ……」


やはり内装もボロボロで、
一見すればなんの気配も感じられない
資金難から、外装に拘らないタイプの孤児院かもしれないという淡い期待が完全に破られた
890 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/07(金) 03:17:22.18 ID:Vk3rVLJio
本日はここまでです
ありがとうございました
891 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/07(金) 19:53:37.08 ID:NroPEK1OO
やる気「えーっと……確か地下っすね」


ギルドの職員から、その建物の地下に汲み取りを行う層があると知らされていた
入り口のすぐ右手に降りる階段があったため、
彼はそれを下っていく


やる気「……な……なんすかここ……」


そこは地下牢だった
とても孤児院とは思えない設備であり、
また目的地もここにあることから、
ここには誰かいるかもしれないとやる気は考えた



やる気「すみませーん……誰かいないっすかー……?」


>>下1……返事はあったか
892 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/07(金) 19:55:12.17 ID:xZzqQvR80
看守らしき者が呪文を唱えていた
893 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/07(金) 21:02:21.37 ID:NroPEK1OO
耳をすませば声が聞こえてくる
しかしながら、それは彼の声に呼応したものではなかった
特有の抑揚から、呪文の詠唱であると分かる


やる気「……敵か?」


やる気は魔王の力を解放し、
声のする方へ一瞬にして移動した


看守?「????」

やる気「使われてからでは遅い。しばらく眠っていてもらおうか!」
894 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/08(土) 02:15:20.25 ID:AkZjhzBBo
本日はここまでです
ありがとうございました
895 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/08(土) 19:08:11.84 ID:AkZjhzBBo
彼は勢いよく後頭部を殴りつけ、
看守らしき人間を即座に気絶させた


やる気「なんなのだここは……」


彼は辺りを見回す
薄暗く長い通路の中に、ただ牢屋が並んでいるだけだ
それも、どこまで続いているかも分からない
ともかく、牢屋の中身を見てみることにした


やる気「照明魔法!」


やる気は魔法を使用し、近くの牢屋を照らすとともに覗き込む


>>下1……牢屋の中身
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/08(土) 19:56:46.75 ID:KGPZPlKh0
大人しく座ってる子どもが1人
897 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/09(日) 04:05:39.89 ID:YJzmZxWGo
子供「………………」


痩せていて、貧相な見た目をしているために性別は一目見て分からないが、
ともかくそこには子供がいた
ただ押し黙って、現実から逃げるように俯いてなにもない地面を座って見つめている


やる気「おい」

子供「………………」

やる気「死んではいないようだが……どのみち、子供を幽閉している時点でクロか」
898 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/09(日) 04:08:20.11 ID:YJzmZxWGo
看守らしき存在を強引に気絶させた後ではあるが、
やる気としてはもしかするとここが合法な施設であるかもしれないという考えを捨てきれなかった
だが、子供を幽閉していると知れたことで、
彼はより大胆な行動を起こせるようになった


やる気「ふんっ」


目の前にある鉄格子を掴むと、
思い切り両側へ開くようにねじ曲げた
無理やり鉄格子を破壊して中へと侵入したのだ
899 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/09(日) 04:16:23.77 ID:YJzmZxWGo
本日はここまでです
ありがとうございました
900 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/09(日) 19:15:55.57 ID:YJzmZxWGo
子供「!」


ついに子供が反応を示した
もっとも、それは鉄格子を破って侵入してくる人間への純粋な恐怖だった


やる気「そう怯えるな……なにも君を取って食おうという訳ではない」

子供「………………」

やる気「この牢屋はなんだ?教えてくれ」

子供「>>下1」
901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/09(日) 19:17:23.59 ID:VALgNBBc0
友達とけんかしてたら放り込まれた
902 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/09(日) 20:34:15.58 ID:YJzmZxWGo
子供「友達とけんかしてたら放り込まれた」

やる気「……え?」

子供「なにさ」

やる気「いや、なんでもない……」


もしかしたらちょっとやり方が過激なだけで、
ちゃんと孤児院なのかもしれない
やる気はまたもそう考え始めた


子供「というか、お兄さんこそ誰?」
903 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/09(日) 22:30:31.29 ID:YJzmZxWGo
やる気「俺は魔王だ」

子供「え?」

やる気「冗談だ。本当は魔力便所の汲み取りで来ていてな」

子供「なんだ、鉄格子開けたから本当に魔王なのかと思った」

やる気「ふふふ……それでな、魔力便所がどこにあるのか教えて欲しいのだ」

子供「魔力便所?」


どうやら子供にその言葉は聞き覚えがないらしく、
不思議そうな顔をするばかりだった


やる気「魔力を食事にしてる生き物が用を足す専用の便所だ。心当たりはないか?」

子供「>>下1」
904 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/09(日) 22:49:24.78 ID:PfEYtBt60
更に地下室に黒猫と白猫をよく見るから二匹がそうかも
905 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/10(月) 01:37:10.61 ID:sEVS6OG1o
子供「更に地下室に黒猫と白猫をよく見るから二匹がそうかも」

やる気「黒猫と白猫?……ただの猫ではないのか?」

子供「……化け猫だと思う」

やる気「ふむ、分かった。妙な尻尾してるか長寿かみたいな所か……礼を言うぞ」


彼はそう言うと、
自分が広げた格子の隙間から牢屋を出て、
また力任せに鉄格子を歪めて元の位置に戻した
906 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/10(月) 02:31:37.00 ID:sEVS6OG1o
本日はここまでです
ありがとうございました
907 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/10(月) 18:47:52.72 ID:sEVS6OG1o
そうしてやる気は再び地下牢の通路を歩き始めた
ここがどれほどの規模なのかは分からないが、
鋭敏になった聴覚を活かしてひたすら階段のありそうな方角へと進んでいく


やる気「……ん?」


地下へ下る階段のありそうな場所にやってきたが、
階段のすぐ前から気配を感じる
通路の曲がり角に半身を隠し、
階段のある場所を覗き込む


>>下1……そこにいた人物
908 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/10(月) 18:51:44.87 ID:B7dusCDMo
ジプシーダンサーみたいな女性
909 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/10(月) 19:04:15.45 ID:sEVS6OG1o
そこには、ひらひらしたドレスのような衣服を纏った女性がいた
やる気が推察するには踊り子であり、
専門的にはジプシーダンサーである
会話が通じそうなので、
やる気はその姿を現すことにした


やる気「やぁお嬢さん」

ダンサー「あら、あなたは?」

やる気「魔力便所の汲み取りにやってきた者だ」

ダンサー「……本当かしら。確かに器具は持っているようだけど」
910 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/10(月) 19:06:39.72 ID:sEVS6OG1o
やる気「なにか疑わしい所でも?」

ダンサー「その妙な態度と……妙なオーラよ」

やる気「威圧してしまったなら申し訳ない」

ダンサー「明らかにヒトのオーラじゃないわ」

やる気「……心外だな。生物学的には間違いなく人間なのだが」

ダンサー「そうじゃないとも言えるわけね。……まぁいいわ、殺意はなさそうだし」
911 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/10(月) 20:47:30.25 ID:sEVS6OG1o
やる気「それで、魔力便所を探しているのだが」

ダンサー「ああ……それなら下にあるわ」


やる気は彼女に導かれるままに階段を下っていく
階段は長く、まったくの暗闇だった


やる気「……質問なんだが」

ダンサー「なに?」

やる気「結局この建物はなんなんだ?」

ダンサー「知らされてないの?」

やる気「ないな」

ダンサー「>>下1」
912 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/10(月) 21:32:00.56 ID:wrzTCXlh0
本来は存在しない幽霊の建物よ
913 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/11(火) 01:37:44.15 ID:SGeAcvqAo
ダンサー「本来は存在しない幽霊の建物よ」

やる気「どういうことだ?」

ダンサー「ここはここであって『どこでもない』のよ」

やる気「?」


彼はダンサー風の女性が言っていることを理解できなかった


ダンサー「ここは一切の記録に残されていないの。だから、行き場の『どこにもない』幽霊たちがやってくる」
914 : ◆cUhskXlNTw [saga]:2023/07/11(火) 01:38:10.09 ID:SGeAcvqAo
本日はここまでです
ありがとうございました
915 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/11(火) 20:10:05.47 ID:SGeAcvqAo
すみません遅れました


やる気「はぁ……」

ダンサー「ともかく、それが重要なの。他人に教えてもいいけれど、記録に記しちゃだめよ」

やる気「もしここが『どこか』になったらどうなるんすか?」

ダンサー「少なくとも、ここにはみんないられなくなるわ」

やる気「なんで、居場所がなくなっちゃうんすかね?」
916 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/11(火) 20:44:04.70 ID:SGeAcvqAo
ダンサー「例えば、怨念に支配されて彷徨い続けた霊が怨みの対象を忘れてしまった場合とか」

やる気「なるほど」

ダンサー「生まれが悪くて、誰にも愛されずに死んでいった霊とか……ともかくいろいろ。霊が自分の居場所を失ってしまうことは度々あるのよ」

やる気「気の毒だな」

ダンサー「気にしてもしょうがないわ。忘れてしまうのが吉よ」

やる気「……そういうあなたは、何者なんだ?」

ダンサー「>>下1」
917 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/11(火) 20:54:54.94 ID:E2r6hAEuo
この孤児院でショーをやってる
918 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/12(水) 00:42:59.79 ID:81OvKVDvo
ダンサー「この孤児院でショーをやってる」

やる気「ショー……か。鎮魂か?」

ダンサー「ショーで鎮めてどうするの。盛り上がってもらわなくちゃね」

やる気「それも、そうだな……」

ダンサー「こんな場所にしかいられない霊は、きっと生前はろくでもない人生よ。だったら、死後楽しめばいい」

やる気「ということは、あなたは生きているのか」
919 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/12(水) 00:45:05.23 ID:81OvKVDvo
本日はここまでです
ありがとうございました
920 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/12(水) 18:39:49.61 ID:zcyBD6lLO
ダンサー「さぁ、どうかしらね」


そう言い終えるぐらいで、
長い長い暗闇の階段は終端を迎えた
牢の地下には、木材の壁で覆われた部屋があった
どこか湿気を帯びていて、苦手に思う人もいるだろう


やる気「ここに、白猫と黒猫がいると聞いたのだが、奴らは化け猫かなにかなのか?」

ダンサー「>>下1」
921 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2023/07/12(水) 19:24:46.33 ID:vkCjLEMDO
ふふっ、あ・た・し
922 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/12(水) 19:25:21.14 ID:6AiZ+IcP0
片方はそうだけど、片方はキャットシーっていう妖精よ
923 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/12(水) 20:41:27.09 ID:F2WPQt81O
ダンサー「ふふっ、あ・た・し」

やる気「なにぃ!?」


ダンサーがそう告げると、突如空中で宙返りをし、
煙を放ちながら二匹の猫になった


白猫「私たちは二匹で一匹」

黒猫「同じ魂を持つ者よ」
924 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/12(水) 21:14:23.38 ID:81OvKVDvo
やる気「なるほど。……なぜだ?」


堂々と言われたため、彼も納得しかけたが、
やはり理解できなかった
一つの存在が二つの分体を持つことは魔族の中ではまれにあることだが、二つで一つの存在が結合せず存在できるケースは聞いたことがないためだ


白猫「猫が長く生きて化け猫になると、尻尾が二又に別れるのはご存知?」

やる気「それは知っている」

黒猫「でも、飼い主が不気味がって割れた尻尾から紙を破くように体を引き裂いたの」

やる気「……分かったような分からないような……」

白猫「でも死ななかったし、なぜか二匹になったの。白と黒に別れたのは、私が白黒模様の猫だったからね」
925 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/13(木) 03:26:31.55 ID:4lcw2+omo
本日はここまでです
ありがとうございました
926 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/13(木) 14:58:34.52 ID:tNvkFA45O
>924 この理論って要はDBの神様と初代ピッコロ大魔王の関係みたいな感じする
927 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/13(木) 18:18:23.91 ID:4lcw2+omo
やる気「つまり、俺は猫の糞を掃除すればいいってわけだ」

黒猫「ひっかくわよ」

やる気「はっはっは。魔王ともあろう者が、猫にひっかかれた程度で苦しむものか」

白猫「……魔王?」

やる気「……おっと、口が滑ったな」

黒猫「あなた魔王なの!?」
928 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/13(木) 19:54:20.49 ID:4lcw2+omo
やる気「覚えていても役に立たないぞ。忘れろ」

白猫「魔王でも魔翌力便の汲み取りとかするのね……」

やる気「そういう依頼なものでな」


そう言うとやる気は、
近くにあった魔翌力便所を発見し、
手際よく作業を始め、ものの数分で終わらせた


黒猫「あなた、魔王だってことは絶対他の幽霊に教えちゃだめよ」

やる気「するつもりもないが、なぜだ」

黒猫「権威を居場所にしちゃう幽霊もいるからね」
929 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/13(木) 20:37:49.11 ID:4lcw2+omo
やる気は仕事を終え、一息ついた


やる気「二ヶ所回れば大丈夫だ。少し休んだら本部ギルドに帰ろう……」

白猫「魔王なのにギルド活動やってるの?」

やる気「やっている。そもそも生まれから魔王ではないからな」

白猫「あーなるほど、なんか人間っぽいなぁって思ったのよ」
930 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/13(木) 22:21:34.60 ID:4lcw2+omo
本日はここまでです
ありがとうございました
931 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/14(金) 19:22:02.18 ID:FrJzwJI5O
それからやる気は来た階段を登って帰った
地下二階から牢屋までの階段は、
以前よりやけに短く感じられた


やる気「うーん、日光も悪くないっすね」


彼はじめじめした空間から抜け出した喜びを噛みしめ、
本部ギルドへと帰っていった


受付嬢「おっ、お帰りですか!」

やる気「そっすね、みんなはもう帰ってきてるっすか?」

受付嬢「>>下1」
932 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/14(金) 19:30:11.91 ID:5JXZbUEBo
怪盗さんから至急ヘルプの連絡が来てます!
933 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/14(金) 19:36:10.96 ID:FrJzwJI5O
受付嬢「怪盗さんから至急ヘルプの連絡が来てます!」

やる気「なにぃ!?今すぐ向かうっすよ!どこっすか!?」

受付嬢「魔術師ギルドです」

やる気「どこっすか?」

受付嬢「ここを出て通りをひたすら北にまっすぐです!なんか偉そうな建物があります!」

やる気「分かったっすよ!」
934 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/15(土) 01:07:15.02 ID:rEZW2PQSo
彼は慌ただしくギルドを出ると、
そのまま北に向かって駆け出した


やる気「あれっすね!」


しばらく走ると、時代を感じさせる大きな屋敷のような建造物があった
ぶりっ子が所有するギルドハウスもなかなかのものだが、そこにあったのは一回り古く、装飾も絢爛であった


やる気「なるほど、確かに偉そうな感じがするっすね」
935 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/15(土) 01:20:51.21 ID:rEZW2PQSo
本日はここまでです
ありがとうございました
936 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/15(土) 19:06:10.70 ID:9XtbovOGO
正門には警備係と思われる魔術師が二人いた
しかし、勤務態度はあまり良くなく、
椅子に座って喋っていた


やる気「中で魔翌力便の汲み取りやってる女の子からヘルプを受けてきたんすけど」

門番A「あーそうなの?じゃあ通って下さい」

やる気「……もうちょい調べたりしないんすか?」

門番B「いやー、こういう仕事って下積みも下積みだからね。技能にならないから、適当でいいのさ」

やる気「大所帯のギルドも大変っすね」
937 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/15(土) 19:46:48.58 ID:9XtbovOGO
使ってるアプリがアップデートでsaga使えなくなってるのでそのうち変えるかもしれないです


やる気は門を素通りして、木造りのドアを開き、
ギルドハウスの中へと侵入した


やる気「……どこっすかね、トイレ」

魔術師「あっ!もしかして汲み取りの方ですか!?」


やる気がどうしたものかと思考していると、
いかにも魔術師といった風貌の男性が話しかけてきた


やる気「そうっす!一体何が起こってるんすか!?」

魔術師「>>下1」
938 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/15(土) 19:57:04.33 ID:wj2tpKi7o
つまりが起きていたようで逆流しているとか
939 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/16(日) 03:47:52.18 ID:1raY2caMo
魔術師「つまりが起きていたようで逆流しているとか」

やる気「大変じゃないっすか!どこっすか!?」

魔術師「こっちです!着いてきて下さい!」


彼に案内され、
やる気はトイレのドアの前までやってきた


やる気「ここっすね!」

魔術師「はい、この中で彼女が格闘しているものと思われます」
940 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/16(日) 03:55:36.01 ID:1raY2caMo
本日はここまでです
ありがとうございました
941 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/16(日) 19:25:47.15 ID:1raY2caMo
扉を開けると、そこには衝撃的な光景が広がっていた


怪盗「きぇーい!!」


便器から逆流したものと思われる魔翌力便が床を覆い、
その根元である便器を怪盗がすっぽんでひたすら突いていたのだ


やる気「なにやってるんすか!?」

怪盗「つまりを取るにはこれしかありませんよ!」
942 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/16(日) 19:29:18.50 ID:1raY2caMo
そう言って彼女はひたすらすっぽんを押し引きし続ける
魔翌力便が完全に無色透明であるために、
もはや躊躇や恥は捨ててしまっているようだ


やる気「だあぁぁぁそうじゃないっすよ!問題はそんなことじゃないっす!」

怪盗「じゃあなんですか!」

やる気「こんな高濃度の魔翌力浴び続けてたら悪影響が出るんすよ!」

怪盗「えっ!そうなの!?」

やる気「そうっすよ!じゃなきゃわざわざ便扱いして溜め込まないっす!」

怪盗「え……ちなみに、どうなっちゃうの……?」


と、彼女はひきつった顔でやる気に問う
彼も目の前の惨事にひきつった顔で答える


やる気「>>下1」
943 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/16(日) 19:58:22.59 ID:+qjG2MlO0
最低数時間は薬物のトリップやオーバートーズみたいな状態になるっす!
944 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/16(日) 20:34:31.69 ID:1raY2caMo
やる気「最低数時間は薬物のトリップやオーバートーズみたいな状態になるっす!」

怪盗「えええっ!?」

やる気「分かったら早くそのすっぽんを渡して交代するっすよ!外で休むっす!」

怪盗「はっ、はい!」


怪盗は大慌てで外に出ていった
やる気はすっぽんを受け取り、便器の前に立った


やる気「さて、どうしたもんっすかね……」
945 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/17(月) 01:15:57.56 ID:/MsaFXfho
やる気「単につまりを直すだけなら、水魔法の類をぶちこんで無理やり流してもいいんすけど……」


しかし、そうもいかないのが現状である
かなりの量が漏れてしまっているとはいえ、
一行の目的はあくまで汲み取りなのだ


やる気「しゃーないっす、俺っちも全力ですっぽんを使うっすよ!」


彼もまた、一心不乱にすっぽんを動かすのだった
それでも怪盗よりは自分にかかる魔翌力便に気を遣ってやっている
946 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/17(月) 01:25:12.50 ID:/MsaFXfho
本日はここまでです
ありがとうございました
947 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/17(月) 19:12:09.42 ID:/MsaFXfho
怪盗がある程度やってくれていたというのもあり、
十数分程度で詰まりは直すことができた


やる気「ふぅ……後は汲み取るだけっすね」


本日三度目の手慣れた手つきで、
やる気はあっさりとツールを完成させ、
汲み取りを終えてしまった


やる気「あー疲れた……」
948 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/17(月) 19:24:43.12 ID:/MsaFXfho
もうくたくただったが、魔翌力便まみれのトイレに長くいるわけにもいかないので出ることにした
そしてそのとき、
怪盗は大丈夫だったのだろうかと思い至った


やる気「怪盗さーん?変になってないすかー?」


彼はトイレの扉を開きながら聞く


>>下1……そこに怪盗はまだいたか(いればどのような状態かも)
949 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/17(月) 19:30:34.00 ID:4bkWZ1PLo
若干ハイになって口数が多くなる
950 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/18(火) 00:26:04.82 ID:QFZHbaH0o
怪盗「どうしましたかやる気さん!」

やる気「……え……大丈夫すか?」

怪盗「はい、大丈夫ですよ。いやぁ流石に生きた心地がしませんでしたけどね、なんか変な風にはなってないんで大丈夫だと思いますよ」

やる気「そ、そっすか……はは」

怪盗「どうしたんですか?やっぱり疲れてるんですか?無理せず休むことも大切ですよ!そういえばやる気さんこそ魔翌力便大量に浴びてたりしませんか?もし危なそうならここの魔術師さんたちに相談するべきだと思いますが」

やる気「あー、大丈夫っす。大丈夫。それより本部ギルドに帰るっすよ」
951 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/18(火) 00:34:48.48 ID:QFZHbaH0o
本日はここまでです
ありがとうございました
952 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/18(火) 19:20:02.85 ID:QFZHbaH0o
そうして二人は本部ギルドに帰ってきた


男「……ええっと、ヘルプだっけ?」

やる気「もう終わったんで大丈夫っすよ」


丁度男が戻ってきて、
魔術師ギルドへ行こうとしている所だった


怪盗「お疲れ様です、こっちは大変でしたけどなんとかなりましたよ。まさか便器が詰まってるとは思わなかったんで、本当に焦りましたね」

男「……な、なんか……そうか……」

やる気「色々あってハイになってるんすよ。しばらくすれば落ち着くと思うっす」
953 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/18(火) 20:43:33.37 ID:QFZHbaH0o
それからさらに三十分ほど待っていたら、
残りのメンバーも次々に帰還してきた


中華「配管に関わることをしたのは久しぶりだね」

氷魔「……仕方なく凍らせたりもしましたが……大丈夫でしょうか……」

ぶりっ子「どんな仕事でも、私が華麗に解決ですよぉ!」

狙撃少女「……なんか、叫んでませんでしたか?」

ぶりっ子「な、なんのことですかねぇ!?」
954 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/19(水) 00:19:58.55 ID:p9DucHEuo
男「丁度近く通ったけどめちゃくちゃ助けてもらってたぞ」

ぶりっ子「見てたんですかぁ!?」

男「ああ、しかし運がいいな。人手が足りないらしいが……」

ぶりっ子「なんでも結構経験のある冒険者さんらしいですよぉ?昔はイケイケだったそうです」

中華「ま、運とそれを掴み取るコミュニケーションも立派な能力ってことでね」

ぶりっ子「そう!それです!そういうことでっ!」
955 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/19(水) 00:27:25.22 ID:p9DucHEuo
本日はここまでです
ありがとうございました
956 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/19(水) 19:18:06.84 ID:WAyinb1hO
氷魔「……また……都合のいいことをおっしゃる……」

受付嬢「あっ、みなさん帰ってきてたんですね」

やる気「今揃ったとこっすよ」

怪盗「とびきりの報酬を頼みますよ……私はなにか大切なものを失いましたから……」


そう言う彼女はすっかり正気に戻ったようで、
自分の様子を相当恥じているようだった


受付嬢「そ、そうですか……報酬は>>下1」
957 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/19(水) 19:54:25.01 ID:zQXxDPLPo
貴重な錬金素材として有名な、ドラゴンのフンの乾燥粉末です
958 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/19(水) 20:00:28.70 ID:p9DucHEuo
受付嬢「貴重な錬金素材として有名な、ドラゴンのフンの乾燥粉末です」


彼女は重さ1.5キロほどの、
袋詰めにされたそれを出した


怪盗「便……」

受付嬢「え?」

怪盗「便じゃないですか!!」

受付嬢「便は便でも便利の便ですよ!」

怪盗「それ以前に大便ですよね!?」
959 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/20(木) 02:24:49.14 ID:l9eto9TXo
一行はドラゴンのフンの乾燥粉末を手に入れた
メンバーの中に錬金術の心得があるものはいないが、
それでも十分な資産となるだろう


狙撃少女「ぼちぼち帰りましょうか」

男「そうだな。やたらハードだったが、終わってみれば悪くなかった」

怪盗「……そうですか」

中華「まぁまぁ」
960 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/20(木) 02:25:49.48 ID:l9eto9TXo
本日はここまでです
ありがとうございました
961 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/20(木) 19:06:10.48 ID:l9eto9TXo
・男
【筋力】124【HP】68【素早さ】200【MP】114【顔面】30(神の力)【歌唱力】74【料理】111【中華料理】97【画力】26【加護】13
【刀術】・閃火斬(火属性武器でのダメージに+6、それ以外の武器では+3)
『平凡人』(戦闘能力以外を最低保証50)
『魔法の才能』(魔法習得難易度易化)
『多芸』(感覚系ステータス+20)
『万能通訳』、『降神術』(神の依り代に適性)
『マグネリレーション』(定期的な巡り合わせ)
武器:レジストソード(攻撃翌力3.5、魔法生物特効)
防具:ミレニアムアーマー
習得魔法:火魔法 上級火魔法 氷魔法 上級氷魔法 闇魔法 風魔法 上級風魔法 回復魔法 光魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法 耳鼻咽喉キャンセラレーション 海割りの奇跡
所持:麻薬(1回分)"人は空を羽ばたけるのか?"鳥人間強制改造本ドラゴンキラー(ドラゴン系にダメージ増)、上級氷魔導書、13時間時計、魔王のデモウイルス、サファイアの原石、厨二っぽい太刀(攻撃翌力3、炎属性)、ベヒーモスの角剣
(経験値10/40……レベル31)

・中華
【筋力】133【素早さ】191【HP】43【MP】75【中華料理】112【顔面】76【加護】10【運命力】29【求心力】33
『救世主の資格』(【運命力】と【求心力】追加)
『魔王の資格』
『器用』(回数で壊れるアイテムを一回多く使え、罠や精密機械などに関するコンマ判定にボーナスが付く)
武器:デモンズスピア(攻撃翌力4)
防具:ミレニアムアーマー
装飾品:銀の腕輪(筋力+5)
習得魔法:火魔法 上級火魔法 上級水魔法 上級光魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法 回復魔法
所持:危険な国三選、13時間時計
(経験値22/38……レベル29)

・氷魔【筋力】162【HP】??+36【MP】177【素早さ】151【料理】37【歌唱力】27【ダンス】1【顔面】37【加護】20
『消費MP1/2』、『ポリシーブレイク』
『究極氷魔法』消費【MP】:240(120)
『メルティング』、『氷魔法上位混合』
武器:ホークワンド(魔法ダメージ+5)
防具:ミスローブ
装飾品:冷却懐中時計(氷ダメージ+5)
習得魔法:極大氷魔法 氷空魔法 水魔法 超上級水魔法 上級風魔法 超上級回復魔法 マナ電流互換改 着火魔法 照明魔法 洗濯魔法 水質検査魔法
所持:異性にモテる為の本(所持継続一日以上で【顔面】+5) 雷の魔導書、13時間時計
(経験値12/47……レベル38)

・やる気
【筋力】157【HP】57【MP】129 【素早さ】174【顔面】36【加護】20
『[ピーーー]気』(殺せると思った相手へのダメージ二段階上昇)
『魔王の資格(80%)』(不完全ながら能力値上昇、魔物の言語が分かる)
武器:スパイラルランス
防具:ミレニアムアーマー
習得魔法:超上級水魔法 土魔法 回復魔法 着火魔法 照明魔法 マナ電流互換改 洗濯魔法 水質検査魔法 闇魔法 上級闇魔法 天候操作魔法 ジャミングウェイブ 解錠魔法
所持:氷の上なら狙った場所に届くカーリングストーン爆弾
(経験値0/36……レベル27)

・ぶりっ子
【筋力】122 【HP】??+32【MP】140【素早さ】102【料理】73【歌唱力】44【ダンス】51【加護】10
【顔面】58
『誘惑』(【顔面】以下の【MP】の生物をたまに行動阻止)
『やりくり術』(アイテム値段を二割引)
『ドジっ子』(ランダム攻撃の対象から外れ、【顔面】+10)
『毒手』(攻撃を命中させた相手に永続スリップダメージ)
『従者式格闘術』(後出しでかばいダメージ上昇)
『風より速く動く術』
武器:ドラゴンキラー
防具:ソードブレイカー 緋色の法衣(炎や熱系の魔法や攻撃の無力化+魔法だった場合魔翌力吸収 )
習得魔法:水魔法 上級水魔法 氷魔法 上級氷魔法 光魔法 回復魔法 マナ電流互換 着火魔法 照明魔法
必殺技:ぴゅん太郎
所持:化粧品(試供品)、13時間時計
(経験値30/39……レベル30)

・怪盗
【HP】??+1
【筋力】120
【MP】136
【素早さ】355
【歌唱力】53
『盗む』
武器:丁半槌
防具:ソードブレイカー
習得魔法:上級火魔法 風魔法 回復魔法
所持:アダマンタイトの曲刀、雷の力を吸収する杖
(経験値6/34……レベル25)

・狙撃少女
【筋力】122【MP】137【素早さ】??+4
武器:守人のパチンコ(攻撃翌力3.5、攻撃前に属性魔法を使用して属性付加可能、三発)
習得魔法:水魔法 光魔法
所持:スパークナイフ(攻撃翌力2.5、雷属性)アンチオールスナイパー(攻撃翌力8、一発)
(経験値11/39……レベル30)

【所持アイテム】竜毒血清、毒竜管、人造人間の子宮、金属、不思議な赤石、銀の鎖鎌、危険物の魔導書(乙種)人間サイズの蛇の胴体パーツ、邪教典、硫酸の入った瓶、筋トレメソッド本、13時間時計×3、純金小判×5 レア珍獣の生息地(本) 忘却されるまで封印した機械(本)、無限に重なる葉っぱ、ホームセンターの便利グッズ紹介本 回復スライム、氷スライム レインボースライム 探し物の位置を指し示すコンパス(『4回』、不良品)、牛スライム、文字を書き込んだら対になるものに文字が浮かび上がる一対の巻物、壊れたものを何でも直すレンチ、黄金の番人像、世界樹の露(三回分)、なんでも開けるドアノブ型生命体、ドラゴンのフンの粉末
【ギルドの資金】80361475
962 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/20(木) 19:09:19.53 ID:l9eto9TXo
それから一行は本部ギルドを出た
かなり働いたため、もう陽が傾いている


氷魔「……時間が経つのが……今日は早いですね……」

やる気「そっすねー」

ぶりっ子「でも、まだ活動できるじかんたですよぉ」


>>下1……なにをしよう?(フェイズ・夕方)
1.資金集め!
2.買い物!
3.海神教団の信者を集める!
4.ギルドの依頼を受ける!
5.図書館に行く!
6.占いの館に行く!
7.錬金術師を訪ねる!
8.教団本部を訪ねる!
9.鑑定質屋に行く
10.北の果てを目指す
11.自由安価
963 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/20(木) 19:26:15.15 ID:9h+EUaoF0
7.竜の粉末について
964 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/20(木) 20:53:54.22 ID:l9eto9TXo
それから一行は、ドラゴンのフンについて知るため、
錬金術師の家を訪ねた
呼び鈴を鳴らし、彼女が出てくるのを待つ


怪盗「なんですか、ここ?」

狙撃少女「私も知りませんね……」

男「錬金術師が住んでいる。蘊蓄が好きな変人だ」

怪盗「今回聞くのはうんちについてですけどね」

中華「今日ヤバくない?ゆっくり寝たほうがいいよ」
965 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/20(木) 21:01:23.32 ID:l9eto9TXo
すると、扉が開いて錬金術師が顔を出した


錬金術師「やぁ、随分大所帯になったねー」

男「服は着て出てこい」

錬金術師「失礼」


扉は勢いよく閉められ、
中からバタバタと動き回る音が聞こえる
そして、三分ほど経って再びドアが開かれる


錬金術師「やぁ、随分大所帯になったねー」

氷魔「……もう一回やるんですね……」
966 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/21(金) 02:25:14.01 ID:zDiYEPU+o
ぶりっ子「ええ、色々ありましたがぁ……」

錬金術師「で、どうしたのさ」

狙撃少女「実は、ドラゴンのフンを粉にしたやつを手に入れまして……」

錬金術師「なるほどなるほど……自慢?」


納得したような顔で一行を見る


中華「ち、違います!使い道が分からないので、聞きに来たんですよ!」

錬金術師「はっはっは、それはそれは。今日の私は機嫌がいいからね、上がっていきなさい」
967 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/21(金) 02:45:50.22 ID:zDiYEPU+o
本日はここまでです
ありがとうございました
968 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/21(金) 19:20:58.04 ID:zDiYEPU+o
一行は客間に通された
テーブルを隔てて錬金術師がソファに座る


やる気「で、これがドラゴンのフンっすね」


そのテーブルの上に袋詰めのフンを置いた
重量感のある音がする


錬金術師「なかなかの量だねぇ」

ぶりっ子「これ、なにを錬金するのに使うんですかぁ?」

錬金術師「ずばり、>>下1」
969 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/21(金) 19:58:40.91 ID:Rzf8RerFO
香水や爆薬、薬品等の素材になります
970 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/21(金) 20:32:08.23 ID:zDiYEPU+o
錬金術師「香水や爆薬、薬品等の素材になります」

ぶりっ子「香水!?」

やる気「爆薬!?」

氷魔「……薬品……!」

錬金術師「食いつくねぇ。……どれも全然違うものなんだけどね」

狙撃少女「フンから作った香水ですか……」

錬金術師「錬金術の秘技をもってすれば、フンであろうとも最高の香水にできるのさ」
971 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/21(金) 20:50:47.11 ID:zDiYEPU+o
男「まさか、ドラゴンのフンにそこまでの発展性があるとはな」

錬金術師「で、君たちこれどうするの?」


口元は笑顔だが、目は据わっている
明らかにわざとである


中華「使いたいんですね、これ」

錬金術師「ふふふ……私は遠出が嫌いだからね、最近はその辺で手に入るような素材しか使ってなくてね……年甲斐もなくワクワクしてしまう」

やる気「年甲斐?」

錬金術師「おっと、聞かなかったことにしてくれたまえ」
972 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/22(土) 03:35:29.72 ID:vfeE94DBo
氷魔「……見た目は非常にお若いですが……」

錬金術師「目に見えるものが全て真実とは限らないんですよ……って、何言わせるんだ」

ぶりっ子「あはは……でも、これだって私たちが働いて手に入れたものですからねぇ」

錬金術師「君たちは錬金術がしたいのではなく……成果品が欲しいんでしょう?だったら、けっこう渡せるさ」

怪盗「どういうことですか?」

錬金術師「私が錬金術師をしている理由に俗なものがあるのは否定できないが……成果品だけが私の喜びではない。それに、これだけの素材があれば私の手に余るほどのブツができるだろうね」
973 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/22(土) 04:06:59.18 ID:vfeE94DBo
本日はここまでです
ありがとうございました
974 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/22(土) 19:44:09.14 ID:vfeE94DBo
狙撃少女「そんなに恐ろしいものが……!?」

錬金術師「ああいや、単純に量ができるのさ」

男「そうか……まぁ、成果品をきちんと貰えるなら文句はないな」

錬金術師「話が分かるじゃないか。では、なにを作って欲しいのかリクエストを聞こう」


彼女はにやりと笑い、脚を組み直す
ソファにもたれて偉そうな表情だ


中華「うーん、どうする?」


>>下1……なにを作ってもらう?
1.香水
2.爆薬
3.薬品
975 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/22(土) 20:26:30.94 ID:Uv7Wlaq50
3
976 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/23(日) 02:13:43.23 ID:h3Wn3PMuo
それから一行は相談を行い、
薬品を作ってもらうことにした


氷魔「……やはり……薬品ですね……」

錬金術師「そうかい、それはいいね。実はその三つの中だと、一番色々なアプローチができるからね。私としても大助かりさ」

やる気「で、どんなものができるんすか?」

錬金術師「色々作ってみるさ。まー……明日にはできてるものもあるだろうし、気が向いたときに来なよ」

ぶりっ子「分かりましたぁ」
977 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/23(日) 02:46:35.17 ID:h3Wn3PMuo
本日はここまでです
ありがとうございました
978 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/23(日) 19:24:18.26 ID:h3Wn3PMuo
一行はフンを錬金術師に預け、
今日のところはギルドへ帰ることにした


怪盗「はぁ……どっと疲れました」

狙撃少女「なにがあったのかは聞かないでおきます」

男「朝から夕方まで拘束される本格的な肉体労働をしたのはすごく久しぶりかもしれないな……」


>>下1……何しよう?
1.中華の料理の手伝い
2.氷魔の部屋を訪ねる
3.やる気の部屋を訪ねる
4.ぶりっ子の部屋を訪ねる
5.酪農少女の部屋を訪ねる
6.怪盗の部屋を訪ねる
7.狙撃少女の部屋を訪ねる
8.スライムをいじる
9.読書(誰がなんの本を読むかも)
10.自由安価
979 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/23(日) 19:26:21.49 ID:LcIDTDoM0
980 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/23(日) 19:27:09.25 ID:EFd33MGi0
5
981 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/23(日) 19:44:35.39 ID:h3Wn3PMuo
男「今、大丈夫か?」

酪農少女「はい、どうぞ」


彼女はノックに呼応してドアを開ける
どうやら今日も真面目に勉強をしていたようだ


男「今日も勉強か」

酪農少女「え?」

男「いや……学生なんだし、もうちょっと遊んでもいいんじゃないかなって」

酪農少女「そうですかね?」
982 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/23(日) 20:30:55.93 ID:h3Wn3PMuo
男「いやまぁ、一切遊ばずに育った奴を知らないから、確実はことは言えないんだけど……」

酪農少女「では、なぜ?」

男「娯楽とはいえ、一つの経験だ。大人になるまでに、なにか大きく欠けている経験があると、人格に悪影響が出たりする……と聞いたことがある」

酪農少女「そうなんですね」

男「ああ、ほどほどに遊ぶべきだと思うぞ」

酪農少女「……でも僕、遊びなんて知りませんよ?なにで遊べばいいんですか?」


彼女の生まれを思えば当然のことだが、
だからといって遊びがないのはかわいそうだ


男「うーん……>>下1」
983 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/23(日) 21:35:28.19 ID:6N2Ciepdo
トランプカードとか
984 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/24(月) 00:34:49.49 ID:1yj+3xYYo
男「トランプカードとか」

酪農少女「なるほど、トランプタワーとかいいかもしれませんね」

男「やめろ!よりサイコパス感上がるわ!」

酪農少女「で……ではどうすれば?」

男「誰か誘えよ。俺だったら相手してやるからさ」

酪農少女「いいんですか?」

男「別にトランプぐらいみんなやってくれると思うぞ」
985 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/24(月) 01:18:47.11 ID:1yj+3xYYo
酪農少女「じゃあやりましょう」

男「いいぜ。なにやる?」

酪農少女「七並べはどうでしょうか」

男「タイマンで七並べ!?」

酪農少女「だめですか?」

男「……もっとこう、タイマンでも遊びの幅が出るゲームしようぜ」

酪農少女「となれば……なにがいいですかね?」
986 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/24(月) 01:31:51.74 ID:1yj+3xYYo
本日はここまでです
ありがとうございました
987 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/24(月) 19:43:14.58 ID:1yj+3xYYo
男「神経衰弱とかかな」

酪農少女「なんですかその物騒な名前のゲームは」

男「……まぁ物騒だな。だが名前負けだ。いいか?」


それから男は酪農少女に神経衰弱のルールを説明した


酪農少女「そんなので神経が衰弱するんですか?」

男「しない」

酪農少女「よかったです」
988 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/24(月) 21:02:17.30 ID:1yj+3xYYo
それから二人は神経衰弱で勝負した
普段から暗記をしているからか、
酪農少女もかなり強かった
そして、それから夕食の時間になった


中華「今日はみんなボロボロになったと思うから、体が休まるメニューにしたよ」

氷魔「……ありがとうございます……」

やる気「ってことは、肉っすか?」

中華「うん、肉多めさ」
989 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/25(火) 01:31:37.80 ID:56Il0OPbo
卓上には大量の肉料理が並べられ、
夕食の時間が始まった


ぶりっ子「ま、沢山働きましたしぃ……お肉食べても太らないでしょう!」

怪盗「そうですね!我慢せず食べましょう!」

狙撃少女「疲労には肉がいいんですね」

酪農少女「エネルギーが沢山詰まっていますからね」
990 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/25(火) 01:36:32.19 ID:56Il0OPbo
本日はここまでです
ありがとうございました
991 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/25(火) 18:33:56.64 ID:56Il0OPbo
男「やっぱ辛い肉は最高だな」

氷魔「……たまには……こういうのもいいですね……」

やる気「毎日これがいいっすね」

中華「あ、今日はデザートも用意してるよ」

ぶりっ子「デザート!?なんですかぁ!?」

中華「>>下1」
992 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/25(火) 18:53:27.44 ID:DmgaroyB0
フルーツたっぷりの杏仁豆腐だよ
993 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/25(火) 21:25:44.08 ID:56Il0OPbo
中華「フルーツたっぷりの杏仁豆腐だよ」

怪盗「おおっ!いいですね!中華さんの杏仁豆腐、すごい好きなんですよ!」

狙撃少女「フルーツが入ってるのもいいですね。今日は甘味が足りないなぁ、と思っていたので」

中華「でしょ?バランス取らないとね」

酪農少女「いいですよねフルーツ。とくに瑞々しさの強いものが好きですよ」
994 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/26(水) 00:27:29.37 ID:TD1MHBIao
中華「待っててね、今取ってくるから」


一分もしない内に彼は杏仁豆腐を運んできた
さくらんぼやミカン、葡萄を中心に様々なフルーツの添えられた彩り鮮やかなデザートだ


男「すげぇ!店でこれ出したら女性客すごい付くぞ!」

中華「そ、そうかな!?それじゃメモしとくよ」

氷魔「……見た目も涼やかでいいですね……中華料理はどうしても暑苦しい雰囲気のものが多いので……メリハリがつきます……」
995 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/26(水) 00:47:13.18 ID:TD1MHBIao
本日はここまでです
ありがとうございました
996 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/26(水) 19:54:26.12 ID:TD1MHBIao
一行は杏仁豆腐を和やかに食べ、夕食を終えた


やる気「いやぁ、食ったっすねー」

ぶりっ子「いや、食べすぎですよぉ……どこに入っていくんですかね、食べ物」

怪盗「たまに居ますよね、並外れた大食いの人……」


まだ寝るまでには時間がある

>>下1……何しよう?
1.中華の料理の後片付け
2.氷魔の部屋を訪ねる
3.やる気の部屋を訪ねる
4.ぶりっ子の部屋を訪ねる
5.酪農少女の部屋を訪ねる
6.怪盗の部屋を訪ねる
7.狙撃少女の部屋を訪ねる
8.スライムをいじる
9.読書(誰がなんの本を読むかも)
10.自由安価
997 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/07/26(水) 20:01:03.65 ID:gp3z+DY80
8
998 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/26(水) 20:25:39.22 ID:TD1MHBIao
男「あっ、中華」

中華「うん?どうかしたかい?」

男「なんか食べ物余ってない?」

中華「……ってことは、スライムに食べさせるのかな?」

男「ああ、そうするつもりだ」

中華「おっけー、分かった。今持ってくるよ」
999 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/27(木) 02:01:41.40 ID:OBKHdnwUo
次に中華が厨房から現れたとき、
彼の右手にはバナナが握られていた


男「バナナなんてあったんだ」

中華「今日の杏仁豆腐と合わせようと思ったんだ。小さく切ればいい感じになるんじゃないかと思ってね」

男「なるほど?……でも、出なかったよな」

中華「試作の段階で、今日出した杏仁豆腐の付け合わせにさらに切ったバナナを盛ると、ちょっと派手すぎたんだよね」

男「ふぅん。でもデザートだし、派手でもいいんじゃないのか?」

中華「うーん……杏仁豆腐って、結構爽やかなデザートだからね。あまり派手にしすぎると悪趣味になっちゃうんだよ」

男「確かに……ゴテゴテの杏仁豆腐は人を選ぶかもな……」
1000 : ◆cUhskXlNTw :2023/07/27(木) 02:19:37.75 ID:OBKHdnwUo
本日はここまでです
ありがとうございました
1001 :1001 :Over 1000 Thread
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  | l| | || || l!           | l| | || || l!         たらい回しの最果ての地へようこそ!
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  ゝ___ノ がーん! .   ゝ___ノ がーん! 
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   と    i             と    i          SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)
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凛(23)「にこちゃん!久しぶり…!」にこ(25)「…えっと、どちら様?」 @ 2023/07/25(火) 01:04:39.59 ID:sPoc8bO1O
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野生の狐と遭遇した @ 2023/07/23(日) 22:42:43.08 ID:DcVwpkcL0
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表明する思い @ 2023/07/23(日) 17:21:11.88 ID:/Lq2n6tT0
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浜面「アイテムはセクハラOK?」 @ 2023/07/23(日) 14:39:25.48 ID:Ov//yB3t0
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【ss】絵里「東條希罰ゲーム 廃墟ホテル一泊二日!! @ 2023/07/23(日) 02:13:53.91 ID:HVcB1ZqU0
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私が最後に帰る場所 @ 2023/07/22(土) 23:30:37.69 ID:3kq9142z0
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