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【艦これ】提督「墓場島鎮守府?」吹雪「その4です!」
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68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/06/07(火) 09:27:26.60 ID:IAnEq8n40
・感想、雑談など、書き込みの際はメールアドレス欄に「sage」と入れてください。
>>67
みたいな低脳荒らしは日本語読めないのか
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/06/08(水) 14:00:54.65 ID:QkBe3r++0
乙です。あの、そろそろ罠だらけの方を…‥
70 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:25:15.25 ID:dPdn6WLgo
>68
冒頭のお断りは、私がレスを返すかどうかの最低限の基準として書いたつもりです。
なので、気に入らなくとも触らずスルーしていただけると助かります。
>69
少しずつ話がまとめられそうになってきたので、
先ほど少し落として参りました。
では続きです。
71 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:26:02.42 ID:dPdn6WLgo
*
筑摩「利根姉さんはどこか抜けてて、すぐ私に『ちくまあああ!』って涙目で走ってくるイメージがあったんです」
最上「うんうん」
筑摩「余所で会う私はいつも利根姉さんを心配してて、嬉しそうに利根姉さんをお世話してたんです」
最上「うんうん」
筑摩「それが、こちらの鎮守府ではとても頼りにされてて、どんなときでも落ち着いてるって言うから驚きで」
最上「そーだねー」
筑摩「あれ以来、一緒にいて優しく声をかけてもらえて……まさか甘やかさせてもらえる日々が来るなんて、もう幸せで幸せで」キラキラッ
最上「うんうん」
古鷹「あ、甘やかしすぎは良くないです! 鎖で縛られて介護されちゃいますよ!?」
最上「何の話だい?」
五十鈴「唐突過ぎるわ……」
72 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:26:46.64 ID:dPdn6WLgo
武蔵「おい千歳、ちょっと飲ませ過ぎじゃないか」
千歳「いいんですよ、楽しいお酒なら飲み過ぎってことはないんです」
武蔵「どういう理屈だ」
千歳「私、悲しいときとか、怒っているときは、お酒を飲まないようにしてるんですよ」
武蔵「んん? それもどういう意味だ」
千歳「お酒を飲むと、その前にお酒を飲んだ時の記憶がよみがえるらしいんです」
千歳「泣きながらお酒を飲むと、次に飲んだ時にその記憶がよみがえって、楽しい席でも思い出して泣いてしまう、という……」
武蔵「それは本当か?」
千歳「泣き上戸とか怒り上戸とかあるじゃありませんか。説教を始める人もそういうことなんですよ」
武蔵「……むう」
千歳「そういうわけなので、楽しいお酒はじゃんじゃん勧めるのがいいんです!」ギャンッ!
武蔵「ほどほどにしてやれと言うんだ!」
三隈(武蔵さんも苦労人の一人になりそうですわね)
73 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:27:31.01 ID:dPdn6WLgo
*
初春「おお、早いな。戻って来たか……って、上着はどうしたんじゃ」
提督「由良に取られた」
若葉「……それでTシャツ一枚なのか」
提督「取り返す時間も惜しいんで諦めて来たんだ。ともかく次は朧を連れて行くぞ」
若葉「摩耶さんはどうしたんだ?」
提督「五月雨を部屋に連れてってもらってる。由良を背中から引っぺがすのに手間取ったもんで、見かねて助け船出してくれたんだよ」
朧「……」
提督「ほれ、朧、こっち向け。部屋まで連れて行くぞ」シャガミ
朧「! ……んふ……」セオワレ
提督「じゃ、行ってくる」
初春「うむ。気を付けてな」
朧「……んん……」スリスリ
潮「朧ちゃん、嬉しそう……」
敷波(朧のあんな笑顔、見たことないんだけど)
霞(ったく、だらしないわね……)ムスー
電(電も、おんぶしてほしいのです……)ムスー
74 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:28:16.83 ID:dPdn6WLgo
*
扶桑「ふふふ……少し、飲み過ぎたかしら」
山城(ああ、お酒を飲んでほんのり赤くなってる扶桑お姉様……なんてお美しい)ウットリ
扶桑「あら。朧ちゃん、提督に背負ってもらってるなんて、羨ましいわ」ホゥ…
山城「扶桑お姉様!? えも言われぬ色気を振りまきながら何を言ってるんですかぁ!? ああ、不幸だわ……!!」アタマカカエ
那珂「山城ちゃん、大丈夫? お酒で気分悪くなったりしてない?」
山城「え? え、ええ、大丈夫、大丈夫よ。私は大丈夫……はぁ」
那珂「すっごい落ち込んでるように見えるんだけどなあ」
山城「大丈夫よ……それより那珂ちゃんこそ、ステージ終わってから結構飲んでたじゃない。無理してないでしょうね?」
那珂「ふふふっ、だーいじょーうぶ!」
那珂「アイドルたるもの、ちょっとくらいのお酒で我を忘れたり、みっともない姿は見せたりはしないんだよーっ!」ビシッ
那珂「でも、山城ちゃんが心配してくれて嬉しいなっ! いつもありがとーー!」ダキツキー
山城「ふぉああああ!? ちょっ、ちょっとぉぉ!?」ギュー
扶桑「まあ、那珂ちゃんったら、羨ましいわ。私も山城に抱き着こうかしら」ダキツキー
山城「どういう理屈ですか扶桑お姉さむほぁあああ!?」ギュギュー
扶桑「あら、嫌だった?」
山城「嬉しくてどうにかなっちゃいそうです……」カオマッカ
那珂「嬉しいんだ! やったねっ!」ムギュー
山城「何? なんだか幸せ過ぎて揺り返しが怖いんですけど。私、死ぬの?」
75 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:29:16.32 ID:dPdn6WLgo
*
明石「山城さんは相変わらずねえ。いい加減自分の幸せを素直に認めればいいのに」
伊8「……ああ言うのを尊死(とうとし)って呼ぶんでしたっけ」
足柄「……」グッタリ
明石「ほらー、足柄さん飲み過ぎですよー。しっかりしてください」
足柄「ぐう……なんで二人ともそんなにお酒が強いのよぉ……」
伊8「うーん……体質、ですかね?」
明石「私もそうかなあ。それよりも、この程度のお酒で手元が狂ったなんて言ってられませんからね、工作艦として自負と言いますか!」フンス
明石「こういうのは確固たる意志というか、自制心っていうか……セルフコントロールっていうものが大事なんじゃないかなぁ」
明石「その意味では、提督もお酒強そうなんだけど?」
伊8「……なんか、まだ一緒に飲める感じじゃないみたい」
明石「飲めるんだったらお相手してほしいなあ」
伊8「ねー」
足柄「……ね、ねえ……おみずちょうだい……」
明石「ロシア語でウォッカは水って意味でしたっけ?」
足柄「……そういうボケはいいから……」
76 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:30:00.97 ID:dPdn6WLgo
*
摩耶「うーっす、戻ったぜ……って」
金剛「Zzz...」
霧島「むにゃぁ……」
比叡「すやすや……」
榛名「あら、摩耶さんおかえりなさい」
摩耶「金剛型が固まって寝てる……榛名さんは大丈夫なんすか?」
榛名「ええ、榛名は大丈夫です! いまのところは!」
摩耶「いまのところっすか……霧島さん、霧島さん、こんなところで寝ちゃ駄目っすよ」ユサユサ
霧島「ん……摩耶……?」
摩耶「大丈夫っすか? 霧島さん、酔って寝てたんですよ」
霧島「……わ、私としたことが……」カオマッカ
榛名「とりあえず、金剛お姉様たちも起こして部屋に連れて行かないと……」
77 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:30:45.76 ID:dPdn6WLgo
霧島「そ、そうね。金剛お姉様、比叡お姉様!」
比叡「……ふにゃ?」
金剛「Hmm... Goog morning...」メコスリ
霧島「金剛お姉様、ここは食堂です。お部屋に戻っておやすみしましょう」
金剛「Woo... Okey. Follow me everyone, let's go to our bed...」ヨロフラ
霧島「金剛お姉様、本当に大丈夫ですか……?」ヨコカラササエ
比叡「私も眠くなっちゃったし……一緒に行きます!」ヨコカラササエ
榛名「私もご一緒します!」
摩耶「あ、榛名さんはいいっすよ。あたしが霧島さんたちについていきますんで」
摩耶「あっちのテーブルの隼鷹さん、誰か見てないと駄目なんすよね?」
摩耶「ぱっと見、みんな酔ってるっぽいし、万が一のために榛名さんはあっちのテーブルについてて大丈夫っすよ」ニッ
榛名「それは確かに……では、お姉様たちはお願いしますね」ペコリ
金剛「テートクゥ〜、ドォコ、デースカァ〜、ひっく」フラフラー
霧島「こ、金剛お姉様! しっかりしてください!」
摩耶「やべっ、もう行っちまったのか! おーい、金剛さーん!」タタッ
榛名「……ふふっ」ニコニコ
78 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:32:00.86 ID:dPdn6WLgo
* *
白露「すかー……」Zzz...
吹雪「ふぴゅー……」Zzz...
黒潮「んすー……」Zzz...
朝雲「むにゃあ……」Zzz...
山雲「くー……」Zzz...
不知火「……」チビチビ
隼鷹「なあなあ、あの辺のちびっ子たちが揃って酔い潰れてんだけど、大丈夫?」
榛名「お酒飲んで大笑いしてましたから、笑い疲れて寝てしまったんでしょうね。後でお部屋に連れて行きましょう」
如月「うふふー、みんなハイペースで飲むからぁ、すーぐ酔っちゃうのよね〜」ポワワ〜
初雪「うん……」カクンカクン
隼鷹「かくいうこの子たちも怪しくないかい?」ヒソヒソ
榛名「はい……でも、こちらのほうがもっと心配です」ヒソヒソ
大和「うう、提督……早く戻ってきてえ……」メソメソ
陸奥「……」ナデナデ
隼鷹「そうだねえ……大和は子供っぽいし、陸奥もやたらと大人しいし……見たことないよ、こんな菩薩みたいに悟り開いたような陸奥」
79 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:32:46.07 ID:dPdn6WLgo
榛名「そうなのですか?」
隼鷹「うん、余所で会った陸奥ってば、お酒入るとお色気マシマシだよ?」
榛名「マシマシですか」
隼鷹「なんかここの陸奥はそういう感じじゃないんだよねえ……にしても、榛名は全然変わんないねえ?」
榛名「うーん……これまでお酒をこんなに飲んだことはなかったのですが、強かったのかもしれませんね」ニコー
隼鷹「そっかあ……お、提督戻ってきたねえ……って、えええ?」
榛名「!?」
提督「はー、やれやれ……」
初春「む、戻っ……どうしたんじゃその恰好は!?」
若葉「なんで上半身裸なんだ」
ドヨッ!
提督「朧にTシャツ奪われた。面倒臭ぇからそのままにしてきただけだ」
80 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:33:46.26 ID:dPdn6WLgo
*
伊8「オゥ、提督、大胆……」ポ
扶桑「まあ。うふふ、提督ったら……」ウットリ
山城「んな、なああああ!?」カオマッカ
那珂「はわわわわ……!」カオマッカ
明石「あー、あれが噂の。確かに全体的に見ても細いなあ、あの体のどこにあの握力があるんだろ……」
伊8「あとで調べてあげたら? 定期的に検査してあげるとか。はっちゃん、お手伝いしますよ?」
那珂「そ、そういえば、提督さんが医療船に行ったとき、明石ちゃんがお医者さんしてたよね〜?」アセアセ
明石「残念だけど、私には人間の医療に関する知識がないからできないよ。ほら、個体によって得意分野が違うし、ね?」
那珂「うーん、そっか〜」
扶桑「あら、残念。私も白衣を着てお手伝いできればと思ったんだけど」ウフフ
山城「扶桑お姉様のナース姿……!? ああああ、駄目、駄目よ山城!! 一瞬でも看てもらいたいだなんて思っちゃ駄目ぇぇ!!」ブンブン
伊8「山城さん、さっきから煩悩垂れ流しなんだけど?」
扶桑「可愛いでしょう? 山城はとっても素直なの」ナデナデ
山城「あ、あの、扶桑お姉様、冷静に言われると大変恥ずかしいのでご容赦願いたいのですが」カオマッカ
81 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:34:30.77 ID:dPdn6WLgo
*
敷波「あーあ、司令官、また上着取られちゃったみたいだねー」チラチラ
島風「うっわぁ、提督ほっそーい!」
朝潮「おお……司令官の体は引き締まっていますね! 初めて拝見しました!」キラキラキラッ
暁「こんなところで脱ぐなんて、司令官、お行儀が悪いわ!」プンスカ
敷波「それ、お行儀って言うのかな……」
潮「ふああ……!?」カオマッカ
電「はわわわわ……!?」カオマッカ
霞「んななな、なにやってんのよあいつは……っ!?」カオマッカ
長門「……ここにいる面子には、少し刺激が強すぎたみたいだな?」
敷波「電はなんで恥ずかしがってんのさ。この前、電が司令官の服を脱がしたじゃない?」
電「ほえっ!?!?」
島風「えっ、それ本当!?」
暁「それはそうだけど、あの時、電は寝てたから見てないわよ?」
敷波「あ、そっか。あの時は寝惚けてて服掴んで離さなかっただけだもんね」
電「そ、それでお部屋に司令官さんの服が……は、はわわ……」ユゲボシューーー
長門「返してなかったのか……」
82 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:35:17.43 ID:dPdn6WLgo
島風「それじゃ、提督には代わりに私の服の替えを貸してあげるといいかな?」
長門「何故そうなる!?」
島風「提督も足が速そうだよ? 陸上選手みたいで風を切って走りそう! お揃いの服でかけっこしたーい!」ガタッ
長門「着せるのはやめておけ……」
朝潮「司令官は短距離走は苦手だそうですよ?」
島風「なーんだ、つまんない」ストン
島風「あっ、でも私の服を着せたら速く走れるかも!」ガタタッ
朝潮「その服にそんな効果が!?」ガタガタッ
霞「そんなわけないでしょっ!? 座んなさい!!」
83 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:36:00.95 ID:dPdn6WLgo
*
雲龍「龍驤、大変」
龍驤「うん? なにしたん?」
雲龍「三隈が上半身裸の提督を見たら固まって動かなくなったの」
三隈「」コウチョク
龍驤「なんや、おぼこいなあ」アハハ
龍驤「って、裸やて!?」バッ
雲龍「ええ。ほら、あそこ」
龍驤「うわ、ほんまや! 提督なにしとん! つうかほっそ!! 細すぎやん!?」
雲龍「そうなの?」
龍驤「え? そうなの……って言われると……うーん」
龍驤「うちが前にいた鎮守府の男どもが軒並みデブやったからなあ。提督くらいが標準? いやでもちょっと細いよなあ?」
雲龍「……ごめんなさい、今の時代の普通というのがわからないから、私はなんとも……」
龍驤「あ、そっか、ごめんな?」
雲龍「ううん、いいの、大丈夫。私こそごめんなさい」
84 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:37:00.47 ID:dPdn6WLgo
雲龍「それより。提督、確かに痩せてはいるけど、不健康な感じはしないと思う」
龍驤「そう、やなあ。細っこい割りに大淀背負えてるし……て、裸で背負うんかい。大淀がパニクっとるで」
雲龍「龍驤もおんぶしてあげようか?」
龍驤「んー、おんぶより抱っこの方がええなあ。おんぶやと雲龍の顔が見えへんし」
雲龍「」キューン
雲龍「もう……好き」
龍驤「だからなんやねんこの流れ」
妖精「仲がいいのは良いことだね」←起きた
島妖精H「尊いとも言うね」ポワァァ
島妖精B「これはあれだな。ご馳走様という奴だな」
島妖精D「ごっちそーさまが聞っこえない〜」ヒック
島妖精E「Dちゃん飲み過ぎ……」タラリ
島妖精A「何杯目だ……」
85 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:37:45.88 ID:dPdn6WLgo
*
若葉「ここに来る前に何か羽織るものを持ってくるとか、できなかったのか」
提督「急いでくれっつったのはお前だろ。俺の部屋回ったんじゃ遠回りだからな。それにあとは大淀だけなんだし」
若葉「それは、まあそうだが」
大淀「……」ウツラウツラ
提督「おい、大淀、こっち向け」
大淀「ふぁ……あ……!?」ボフッ
提督「大淀、顔赤えな。飲み過ぎたか? 大丈夫か」
大淀「ふぇっ、ひょ、ほえええ!?」オロオロアタフタ
提督「なにやってんだ、落ち着け」
初春(提督が裸だからじゃろうにのう?)
若葉(あれだけ提督のことで管を巻いておいて、いざ目の前にすると怖じ気づくというのはどうなんだろうな……)
86 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:38:30.67 ID:dPdn6WLgo
*
明石「うわー、大淀テンパってるなあ」
伊8「意外とウブだったんですねえ。狼狽えてないで、そのまま襲えばいいのに。まどろっこしい」
那珂「!?」
山城「!?」
扶桑「まあ、はっちゃんは過激ね。うふふ」
伊8「そうかなあ。据え膳だと思うけど?」
明石「足柄さんはどう思います?」
足柄「……」グロッキー
那珂「足柄ちゃん、お部屋に連れて行って寝かせたほうがいいと思うなー」
足柄「ちゃ、ちゃん付けはやめて……うぐぅ」
87 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:39:31.70 ID:dPdn6WLgo
*
隼鷹「戻ってくるたびに脱げてるとか、なんのコントだよ……ねえ榛名?」
榛名「……」ガンミ
隼鷹「目が血走ってる……」
如月「んもう、司令官ったらぁ……そういうのは、安売りしないで取っておいて欲しいのにっ」ジッ
隼鷹「駆逐艦の口からこういうコメントが出てくるのってーのは、どうなんだい……?」
大和「……」ウットリ…ジュルリ
隼鷹「ちょっ、大和、よだれよだれ!」
陸奥「……///」
隼鷹「陸奥もなんで両手で顔を隠してんのさ……」
陸奥「……」ユビノスキマカラ チラッ
陸奥「……!///」カオヲカクシテウズクマリ
隼鷹(なに? ここの陸奥って乙女なの?)
初雪「……隼鷹、さん」クイクイ
隼鷹「んお? な、なに?」
初雪「そろそろ、寝ます。おやすみなさい……」ペコリ
隼鷹「お、おお、おやすみぃ……って、ちゃんと部屋に戻れんの?」
初雪「司令官に……ついてく……」ヨロヨロ
隼鷹「あー……気をつけてなー?」
榛名「……」ハナヂポタポタ
隼鷹「ああ、榛名ってば見過ぎ見過ぎ! 鼻血出てるぞー!?」
88 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:40:30.60 ID:dPdn6WLgo
*
提督「ほれ、大淀、背負って部屋まで連れてくから、早く乗れ」
大淀「へ、ほぇっ……っ!?」
提督「ここで寝ても面倒見切れねえんだ。早くしろ」グイ
大淀「!? !?!?」キョロキョロ
初春「鳩が機銃掃射食らったような狼狽っぷりじゃな」ポツリ
若葉「口をぱくぱくさせて金魚か鯉のようだが」ボソッ
提督「おい大淀、背中であんまり動くな。しっかりつかまってろ」グイ
大淀「〜〜〜〜〜!?!?!?!?」カオマッカ
初春「おお、提督の背中に密着じゃな」
提督「あと、肩を掴むんじゃなくて、腕は俺の首の前に回せ。落ちるぞ」グイ
大淀「」シロメ
若葉「背中とはいえ、抱き着きたいという希望は達成できたようだな。良かった良かった」ウンウン
初雪「……」ヨロヨロ
提督「ん? どうした初雪」
89 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:41:15.97 ID:dPdn6WLgo
初雪「……眠いから……お部屋に、戻る……」
提督「そうか。よし、んじゃあ初雪も一緒に部屋まで送ってくる」
初春「む、少し待て。大淀殿、背負われてるときに気を失っておると危ないぞ」オシリペチーン
大淀「はうっ!?」
提督「お、悪いな。んじゃ、行ってくる」
初春「うむ、気をつけてな」
若葉「初雪もいることだし、慌てないでゆっくり行ってきていいぞ」
提督「おう。じゃ、行くか」
初雪「……」コクン
大淀「え、ちょ」
スタスタ…
初春「……ふむ、行ったのう」
若葉「これで一安心だ。さて、飲み直すか……初春姉、付き合ってくれ」
初春「うむうむ。ゆるりと語り合おうではないか」
90 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:42:15.66 ID:dPdn6WLgo
*
長門「……私もそろそろ行くか」ガタッ
潮「えっ?」
長門「ああ、みんなはまだ食べててもいいぞ。酔い潰れた吹雪たちを部屋に連れて行こうかと思ったんだ」
敷波「あー……」
朝潮「そういうことでしたらお手伝いします!」ガタッ
霞「そうね、朝潮型もいることだし、手伝うわ」スクッ
島風「私も競争したい!」ガタッ
敷波「やめときなよ、走って運んだら気持ち悪くして吐いちゃうかもよ?」
島風「おう……っ」
敷波「あたしが行くから、代わりにあのテーブルの上を片付けといてよ。ね?」
暁「そうね、お片付けは引き受けるわ。こっちのテーブルのごみも一緒にまとめましょ?」
長門「そうしてもらえると助かる。朝潮と霞、敷波は一人ずつ背負って行ってくれ。私は二人抱きかかえて行こう」
朝潮「了解です!」ビシッ
電「それじゃあ、私たちは飲みかけのジュース以外を片付けるのです!」
91 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/08(水) 22:43:15.82 ID:dPdn6WLgo
吹雪「すぴーー……」
敷波「あー、みんな寝入っちゃってるなあ」
長門「不知火は大丈夫か?」
不知火「……はい」ハナヂポタポタ
長門「不知火!?」
霞「鼻血出てるわよ!?」ティッシュサシダシ
不知火「不知火に何か落ち度でも」ヒック
敷波「落ち度しかないんだけど?」
92 :
◆EyREdFoqVQ
[saga]:2022/06/08(水) 22:44:02.02 ID:dPdn6WLgo
今回はここまで。
酒飲み回は結構長くなりそうです。
93 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2022/06/11(土) 14:03:18.84 ID:p+NTkysTO
初投稿−!更新お疲れ様です。まとめて読んだので少し前になるのですが、龍驤がたこ焼き作って雲龍が食べる……あり?イメージできるのに同時にうちの脳内で笠松食堂を壊滅したあの馬娘と面倒見の良い小さな雷馬娘も脳内で……次回作、のんびり待ってます!
94 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/06/11(土) 15:16:29.41 ID:GWpf1e8z0
アゲガイジはなぜ学習できないのか
95 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/06/12(日) 04:23:33.58 ID:K8LjNZPs0
今時半年ROMれと言っても通じないだろうから
そもそも学ぶ気も機会も無いようにも思う
96 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/06/15(水) 18:05:37.60 ID:tT2QQd0w0
作者が気に入らなくとも触らずスルーしていただけると助かります。 って言ってるにも関わらずこれだもんなぁ
自治ガキに粘着されて可哀想すぎる むしろスルー力を学ぼうとしない低脳ヤバすぎだろ
97 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/06/15(水) 22:06:29.52 ID:sa6gmUZg0
別にもう無視すればいいじゃん相手するだけ無駄腹立つなら枕でもサンドバッグにして殴ればいい
98 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/06/15(水) 23:05:14.89 ID:XfqUe6BL0
ここのスレ見て楽しみたいのはageてくる奴含め皆同じなんだからそういう奴いたら即sageてわかってねえなって思っとけ
噛みつかなけりゃ空気も悪くならんやろ
99 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/06/19(日) 10:59:05.16 ID:3KiZDclU0
作者さんが大人過ぎて好き発狂したい
100 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/19(日) 22:33:47.01 ID:zdm+Pb74o
鼻で嗤っておきましょう。
では続きです。
101 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/19(日) 22:35:47.98 ID:zdm+Pb74o
*
如月「ああ〜ん、やっと戻って来てくれたぁ、しれぇか〜ん」フラフラッ
提督「……おいおい、すっかりできあがってんじゃねえか」
隼鷹「提督が来るのが遅いからだよ〜。駄目だよ、お酒弱い子を待たせちゃあ」
提督「その如月より弱い奴等をケアしてきてたんだが……」
如月「なんでシャツを着ちゃってるのぉ〜? 脱いでてくれて良かったのにぃ〜」ピトッ
陸奥「……」ポ
提督「陸奥も顔が赤いな。大丈夫か?」
隼鷹(さっき裸を見せてた男が何を寝惚けてんだかねえ……)
如月「んふふふ〜、しれいかぁん……」ヨリカカリ
提督「っと、如月も大丈夫か? 気持ち悪くはないか?」ダキヨセ
如月「あっ……うん、しばらくこのままで……」ポ
大和(羨ましい……!)
榛名(羨ましい……!)
提督「気持ち良さそうにしてんな……悪酔いはしてなさそうだし、如月は割と酒は大丈夫そうだな」ダキカカエタママチャクセキ
如月「うん……」スリスリ
102 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/19(日) 22:36:47.34 ID:zdm+Pb74o
隼鷹「……ちょっとだけ羨ましい」ボソッ
提督「は?」
榛名「えっ?」
大和「えっ?」
隼鷹「あ、いや、准尉にそういうことしたいって意味じゃなくてさ。ほら、あたし体が大きいっていうか、結構背が高いっしょ?」
隼鷹「だから、そうやって椅子に座って、その膝の上に乗っかって体を預けるとか、この図体じゃあしてもらえないし、できないよねえ……って」
隼鷹「そういうのは駆逐艦たちみたいな小さい子の特権だよねえ、って、思ったんだよー」
提督「ああ、なるほど。そりゃまあ確かにな」
隼鷹「そもそもそういうのってあたしのキャラじゃないしねえ?」
隼鷹「そういうのなしにしても、さすがにR提督と離れて長いし……如月みたいに甘える様子すら羨ましくなっちゃってねえ」
大和「それは確かに……」
隼鷹「それでつい、口に出ちゃったんだよねえ。ヤキが回ったもんだよ、あたしもさ」ハァ
榛名「胸中お察しします……」
陸奥「……」ナデナデ
隼鷹「うおっ!? なんで頭撫でられてんのあたし!?」ビクッ
103 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/19(日) 22:37:46.63 ID:zdm+Pb74o
提督「陸奥はどうしたんだ?」
榛名「お酒を飲み始めてしばらくしてから、ずっとあんな感じでして……」
提督「菩薩か観音みてーな顔してんな。こんな酔い方してる奴、初めて見たぞ」
隼鷹「陸奥も何かあったの?」
提督「おう、あったぞ。むしろある奴しかいねえ。何があったかは各々の名誉のために伏せておくが」
榛名「そうなんですか……」
隼鷹「榛名も知らないの?」
大和「陸奥さんに関しては知らない人の方が多いのでは? 確か、暴食を強いられた、という話しか……」
提督「……それか?」
榛名「?」
提督「陸奥がいた前の鎮守府の提督が筋肉ダルマの格闘家だったんだが、そいつの方針で異常な量の食事を強いられてたんだよ」
提督「それがなくなって落ち着いて食事できるようになったから、安心しきってるのが表に出てきたんじゃねえかな」
隼鷹「うわあ……」
104 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/19(日) 22:38:33.41 ID:zdm+Pb74o
榛名「あの、提督? 伏せておく話ではなかったんですか?」アセアセ
提督「大和が知ってる話から、差し支えなさそうな範囲で話したつもりだったんだが……まずかったかな」
陸奥「……」ニコニコ
隼鷹「めっちゃ穏やかだねえ……」
榛名「問題ないとみていいんでしょうか」
提督「さっきから一言も喋ってねえのは問題じゃねえのか。おい、陸奥、大丈夫か? 眠い時はちゃんと部屋で寝ろよ?」
陸奥「……」コクン
大和「頷いてる……一応、聞こえてるみたいですね?」
如月「……」ウトウト…
提督「如月も眠そうだな。このまま部屋に連れてくか……」スクッ
陸奥「……」スクッ
隼鷹「うおっ、びっくりしたぁ!」
提督「陸奥も寝るのか?」
陸奥「……」コクン
提督「そういうことなら送るか……一緒に行くか?」
陸奥「……」ニコ…
提督「そうか。んじゃ、ふたりを部屋に連れてくぞ」
榛名(……陸奥さん、さり気なく提督の服の裾を掴んでる……)
105 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/19(日) 22:39:16.86 ID:zdm+Pb74o
隼鷹「はぁ〜、ここの提督も大変だねえ。これだけ大勢に頼りにされてちゃ、おちおち送り狼もできたもんじゃないね、いひひっ」
榛名「送り……狼、ですか?」クビカシゲ
隼鷹「ありゃ。もしかして、送り狼って言葉自体知らない?」
榛名「はい、恥ずかしながら……」
隼鷹「別に恥ずかしくもないよ〜、言葉自体がちょっとアレなんだから」
榛名「と、言いますと?」キョトン
隼鷹「送り狼ってのはさ、酔っ払った子をお見送りするだけじゃなくて、その先で食べちゃうってことだよ、性的にさ」ガオー
榛名「……」クビカシゲ
榛名「……!!」ボフッ!
隼鷹「ひひっ、反応がお子様だねえ」
106 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/19(日) 22:40:01.98 ID:zdm+Pb74o
榛名「そ、そそ、そういう意味だったんですねっ」アセアセ
大和「……」ズーン
隼鷹「あれ? 大和はなんで落ち込んでんだい」
榛名「いえ、わかります。大和さんがなぜ落ち込んでいるのか……」
榛名「提督は……性行為を嫌悪してらっしゃるので……そのような事態は起こってほしくても起こりえません」ズーン
隼鷹「え、なにそれ」
大和「提督は、過去のトラウマで……そういうことが全部駄目なんです」グスッ
榛名「聞いた話では、そういう漫画を読んだだけで嘔吐したとも……!」プルプル
大和「なんで提督のような方がそのような目に!!」ナミダジョバーー
榛名「榛名も大丈夫じゃありませぇぇん!!」ナミダジョバーー
隼鷹(思わぬところで地雷踏んじゃったよ……)
107 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/19(日) 22:41:01.68 ID:zdm+Pb74o
*
川内「ふわぁ〜、おはよー……ってなにここお酒臭い!!」
加古「なんだ、もうみんな出来上がっちゃってるねえ」
那智「お前たちは寝すぎだ。川内は夜戦ばかりで昼夜逆転しているから仕方ないかもしれないが……」
加古「酒盛りするんだったら、もうちょっと早く起きてりゃ良かったねえ」
那智「無理だろう。爆睡してたじゃないか」ジトメ
川内「あたしは夜戦できなくなるからお酒はパスだね。食べ物だけ貰ってこようっと」
加古「あたしも残ってるお酒、もらってこようかね〜」
那智「それでは私は……」
武蔵「悪いが、シラフなら手伝ってもらえないか」
那智「ん?」
武蔵「ここのテーブルの酔った艦娘を、部屋に連れていきたいんだ」
千歳「んふふ……」ウトウト
最上「えへへへ……」ムニャー
筑摩「すー……」
足柄「ぐー……」
古鷹「スヤァ……」
那智「これはこれは……惨憺たる光景だな」
108 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/19(日) 22:41:46.86 ID:zdm+Pb74o
三隈「最上さん、こんなところで寝るなんて無防備が過ぎますわ……!」
五十鈴「筑摩さんのお部屋ってどこだったかしら……」
武蔵「筑摩は私が運ぼう、五十鈴には自分で歩けそうな千歳を任せたい。那智には足柄を頼みたいんだが」
那智「構わないが……どれだけ飲んだんだ? 一升瓶やら四合瓶やらの空瓶がずらりと並んでいるんだが」
伊8「あ、それは、私と明石さんとで飲んだお酒です」
那智「……」
明石「いやあ、久々にがっつり飲んだなあ〜」ノビー
武蔵「足柄も一緒に飲んでいたんだが、早々に脱落してな。私も見ていたが、顔色も変えずに飲むわ飲むわ……」
伊8「武蔵さんも飲んでたでしょ?」
武蔵「お前たちほどではない。私も酒は好きな方だが、この二人の前に並んだ瓶を見るとな……」
那智「それにしても……汚い話で悪いが、これだけ酔い潰れてて誰も気分を悪くしていないというのもすごいな?」
明石「ああ、それに関しては提督から釘を刺されてて」
伊8「酔って吐くようなことがあったら、顔を掴んでジャイアントスイングする、ってお達しがありました」
那智「は?」
明石「うちの提督、握力がとんでもないんですよ」
伊8「本気出したら、頭骨も砕いちゃうかもってくらい」
那智「なんだそれは……」
明石「なのでみんな、セーブして飲んでましたねえ」
伊8「すごく健全な酒飲みでしたね」
那智「……」
109 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/19(日) 22:42:31.64 ID:zdm+Pb74o
*
隼鷹「ああもう、どうすりゃいいのさー!」
加古「なんかここだけ騒々しいね……なにがあったの?」
隼鷹「あ、加古……」
榛名「提督がもう不憫で不憫で……」グスグス
大和「いったいどれだけ不幸を背負えばいいのかと!」グスグス
加古「この二人はなんで泣きまくってんの?」
隼鷹「いやあ、ここの提督、性欲ってものがないとかって話になってねー」
大和「そうなんです!!」
加古「うおっ」
榛名「愛情も良くわからないと仰るんですよ!? あんなにお優しいのに!!」
加古「……そんなに泣くほど優しいの?」
大和「優しいですよ!? ちょっと口が悪いですけど!」プンスカ
隼鷹「そこは否定しないんだ」
大和「不器用なだけなんです!!」
110 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/19(日) 22:43:17.08 ID:zdm+Pb74o
榛名「提督は、幼少のころから妖精さんとお話しできていたために、ご家族からすらも疎み蔑まれ……」
榛名「まともな愛情を受けることなく大人になったと聞いています。提督はそのためにあのような性格になったと……」
加古「うへえ……よくグレなかったねえ?」
大和「それは、提督と一緒にいた妖精さんが見守ってくれていたおかげだと思います……」
大和「ですが、人を好きになるという感覚を一度も理解することなく、提督は今日(こんにち)まで……」ウルッ
加古「そんじゃあ、なに? あの人は、あたしたちに愛情を持ってるわけじゃーなくて、憐れに思って助けてるってこと?」
大和「」
榛名「」
隼鷹「あー、そういうふうにもとれるねえ」
大和「け、決してそんなことはありません!!」
榛名「ないと思います!!」ブンブン
加古「そうは言うけどさ、来たばっかりの部外者って立場から見てみると……ねえ?」
隼鷹「ってーかさ? 提督がそういうコトに興味ないのを嘆いてるってことは、二人とも提督とそういうコトをしたいってことだよねえ?」ニチャア
大和「……それは、まあ、その、はい……」カオマッカ
榛名「……否定は、しません、けど……」カオマッカ
111 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/19(日) 22:44:01.97 ID:zdm+Pb74o
隼鷹「二人とも、なんでそんなに提督が好きなのさ? 教えてちょうだいよ〜」ニヒヒ
大和「私は、その……一目惚れと言うか……最初はお写真だったんだけど、見た瞬間に、こう、昂ったというか……」モジモジ
隼鷹「ほうほう?」ニヤニヤ
大和「この離島の鎮守府で、提督の階級も准尉ということで、最初はものすごく落ち込んだのだけれど……」
大和「提督のお顔を見たときに、それを忘れるほどの衝動というか……この人のために、という思いが沸き上がってきまして……」ポ
大和「これまで提督とご一緒して参りましたが、提督はいつも艦娘が抱えた問題をすべて取り払おうとしてくださってて……」
大和「提督ほど私たちの身を案じ、そして我儘を聞いてくださる素敵な方は、ほかにいないと思います!」キラキラッ
隼鷹「それでアタックしてるんだねえ!」
大和「ええ、一度はこの身を捧げようとしたんですけれど、お断りされまして……後から話を聞いたら、そういう話だった、と……」ションボリ
隼鷹「えっ、提督に迫ったことあるの!?」ガタッ
加古(隼鷹の目が輝いてる……)
大和「はい……提督が、『俺の大和』と仰ってくださって……」ポ
隼鷹「マジで!?」
榛名「」ハイライトオフ
加古(こっちは目から光が消えた……!)タラリ
112 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/19(日) 22:44:48.78 ID:zdm+Pb74o
大和「はい、あの時、提督があの男に向かって……あの男に……」ビク
大和「……あのおとこ……」アオザメトリハダ
隼鷹「ちょっ、どうしたの!? 顔色悪くない!?」
大和「ご、ごめんなさ……う゛っ」ガタッ
タタタタッ…
隼鷹「な、なんだあ? 大和ってば、どうしたの?」
榛名「」ハイライトオフ
加古「こっちは目から光が消えたままになってるし……」
明石「あらら、大和さんたらトイレに行っちゃいましたか。提督のアイアンクローの犠牲者第一号かな?」
隼鷹「あっ、明石! 今、大和から聞いたんだけどさぁ、提督が大和のことを、俺のだー、って言ったのって本当?」
明石「え、そうなんですか?」
隼鷹「ありゃ? 明石も知らないんだ」
伊8「……それって、もしかして」
隼鷹「お、何か知ってる?」
伊8「多分なんですけど……」
113 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/19(日) 22:45:32.82 ID:zdm+Pb74o
* 中佐のことを説明中 *
隼鷹「ははぁ……そいつを思い出して大和がトイレに駆け込んだってことかあ」
明石「朝潮ちゃんも、中佐の見た目やらなにやらが気持ち悪かったって言ってたっけなあ」
伊8「あのあとですよね、大和さんを利用したみたいな気分になって、それで提督が落ち込んでたの」
明石「あぁ、あったあった、大和さんやら如月ちゃんやらが工廠の隅っこで体育座りしてたあの事件!」
加古「んーと……つまり、提督は中佐って奴を追っ払うために『俺の大和だ』って言ったんだね?」
伊8「結果的にはそうですね」
榛名「……!」ハイライトオン
加古(あ、戻って来た)
明石「まあ、たとえ提督の都合のいいように利用されたとしても、大和さんは提督のことを好きでい続けるんでしょうねえ……」
隼鷹「お、そこまで言う? なんでなんで? 教えてよ〜」
明石「……この島には、轟沈した艦娘が漂着してくるって言いましたよね」
明石「提督は昔、着任以前に漂着して長らく放置されてきた艦娘たちを、全員丘の上に埋葬してあげたんだそうです」
明石「その埋葬した艦娘の艤装の一部を妖精さんが集めて資材にして、その資材から建造されたのが大和さんなんですよ」
隼鷹「へええ!?」
114 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/19(日) 22:46:18.02 ID:zdm+Pb74o
明石「しかも、その建造は提督じゃなくて、この島の妖精さんたちが建造ボタンを押したって言うんですから」
明石「それで建造された大和さんが最初から提督に好意を持っていても、まあ当然かなあ、って思うわけですよ」
加古「うわあ……」
隼鷹「榛名もそうなの?」
榛名「あ、いえ、私は違いまして……ここではない、別の場所の出身です……」
隼鷹「うん? なんでまた言い淀んでんの」
明石「なんか、鎮守府とはまた違う施設らしいんですけどね。胡散臭い施設なんで、あまり他言するなと提督から言われてまして」
加古「……」
明石「そこで、死ぬまで戦えみたいな指示が出てたらしいんですよ」
隼鷹「は? マジ?」
榛名「……本当です。その施設の人たちは、榛名たち艦娘を道具としてしか見ていませんでした……」
榛名「でも、この鎮守府の提督は、艦娘たちのことを……私のことを、ちゃんと『榛名』として見てくださいました……!」
榛名「榛名は、提督のお傍にいたい、少しでもお役に立ちたいと思って、この鎮守府にお世話になることに決めたんです」
加古「思ってた以上にハードな昔話ばかりで、ちょっと引くんだけど……」
隼鷹「はぁぁ……なんか、あたしがこの島に辿り着いた理由が、ちっぽけに思えて情けなくなってきたよ」
115 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/19(日) 22:47:16.73 ID:zdm+Pb74o
隼鷹「もっと軽い理由でこの島に来た子とかいないの? 駆逐艦とかでさあ、そこまで重たい理由背負ってない子。いない?」
明石「うーん……セクハラから逃げてきたとか?」
隼鷹「それも十分重いよ〜。逃げなきゃいけない上官とかないよ〜」
伊8「じゃあ、訓練中に勝手に除名処分とか」
隼鷹「なにそれ!?」
伊8「沈んだ僚艦の捜索中に除名されちゃった子もいるんでしたっけ? 轟沈扱いにされちゃったって」
隼鷹「だからなにそれ!? 聞いたことないよ!? ひどくない!?」
榛名「捨て艦にされた子も何人かいましたよね?」
隼鷹「最悪なの来たよ!? しかも一人じゃないの!?」
加古「一応訊くけど、あくまで軽い方から言ってんだよね?」
明石「んー、まあ、悲惨じゃないほうから、かなあ。加古さんと同じで、大破進軍の子もいるし……」
加古「いるんだ……」
明石「あ、あと他に喋っても良さそうなのは大淀かな?」
明石「大淀は、日々の任務の中で解体任務がありますけど、あれをどうしてやらなきゃいけないのか、って、不思議に思っちゃったんですよ」
隼鷹「あー……」
116 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/19(日) 22:48:02.69 ID:zdm+Pb74o
明石「だったら最初から艦娘を建造も解体もすることのない鎮守府へ行け、ということになりまして」
加古「それでここに来たってかあ」
伊8「それ、私も初めて知りました」
明石「あれっ、そうだった?」
伊8「はい。それが理由で、この鎮守府では建造任務も解体任務もないんですね」
明石「そうそう。それでこの鎮守府で建造された艦娘も、大和さんと武蔵さんだけ、っていう」
隼鷹「引き運、強すぎない?」
明石「さっきも言いましたけど、妖精さんが建造ボタンを押してますからね」
加古「ある意味、チートしてるってこと?」
明石「かもしれませんねえ」
伊8「あ、大和さん戻って来た」
大和「……はぁ、せっかくおいしくいただいていたのに」トボトボ
大和「あの男のことを思い出したら台無しになりました……」ガックリ
隼鷹「まあまあ、そういうのは飲んでパーッと忘れちゃおう!」
大和「……はい、そのように努めます」
117 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/19(日) 22:50:17.02 ID:zdm+Pb74o
提督「やっと戻って来たぜ……ん? 加古も起きてきたのか」
加古「うん、ついさっきね〜」
提督「そうか……うん? 誰だ? 胃液臭えな」スン
大和「う……わ、私です。ここでお話ししていて、中佐のことを思い出してしまいまして……」シュン
提督「中佐? あー、そりゃお前にはどうしようもねえな……」
隼鷹「おや、明石の言った通りだ。理解あるねえ?」
提督「俺だとしても吐きたくなる相手だ。あれだけは悪い意味で特別扱いしねえとな……」
大和「うう……申し訳ありません」
提督「その辺を汚したりしたわけじゃねえなら、そこまで咎めねえよ。次から気ぃつけな」
提督「さてと……だいぶまばらになって来たな、そろそろお開きか。大和が戻ったのはついさっきか?」
大和「は、はい」
提督「てことは、腹が空っぽになったんだろ? 厨房行って、そばかうどんでも茹でてくるから、好きなの言いな」
大和「提督……!!」パァァッ
提督「酒飲みたちの締めにもなるだろ。どっちをどのくらい食べるか、紙に書いて誰か厨房まで持ってきてくれ」
明石「それなら、かけそば1人前お願いします!」ワーイ!
伊8「はっちゃんは、ざるうどん半玉で」
大和「私はおうどん二玉でお願いします!!」キャー!
提督「紙に書けっつったろ! 紙に! 覚えてらんねーよ!」
隼鷹「……なるほどねえ。こんだけ面倒見がいいんじゃ好かれるわ」
加古「そうかもしんないねー……」
118 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/19(日) 22:51:49.34 ID:zdm+Pb74o
今回はここまで。
遅くなりましたが大和改二おめでとう! アーケードにも早く来てください!
119 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/27(月) 23:03:04.77 ID:wYAXYJaXo
それでは続きです。
120 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/27(月) 23:04:01.92 ID:wYAXYJaXo
* 執務室 *
提督「やれやれ……やっと解放されたか」
扉<コンコン
提督「うん? 誰だ」
那智「那智だ。加古も一緒だが、いいだろうか」
提督「おう」
那智「失礼する。大変だったな」ガチャ
加古「お邪魔〜」
提督「……なんだその酒瓶」
加古「いやあ、提督が飲んでないっていうからさ。ちょっと付き合ってくんない?」
提督「俺か?」
那智「私は禁酒中なのでな。話に付き合うのは構わないが、酒は無理だぞ、と言ったところ、貴様はどうかという話になったんだ」
加古「日本酒とウヰスキーとどっちがいいかなあ?」
提督「……」
121 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/27(月) 23:04:47.27 ID:wYAXYJaXo
加古「前の鎮守府の話を愚痴りたくなってさあ。聞いて欲しいんだよねえ」
提督「俺はそんなに飲めないぞ?」
加古「いいよいいよ、グラス置いとくだけでいいから。雰囲気でさ!」コトッ
提督「そういうもんか?」
加古「とりあえずウヰスキーでいい?」トクトクッ
提督「注いでから訊くなよ……ま、いいけどよ」
那智「おっと、私の分はいらないぞ。飲まないのに酒を開けてはもったいない」
加古「そう?」
那智「ああ。それに私は麦茶を持ってきている」
加古「んー、まあいいか。そんじゃあ、乾杯!」
提督「ん……」チン
那智「うむ、乾杯」チン
122 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/27(月) 23:05:31.71 ID:wYAXYJaXo
提督「……」ペロッ
提督「くあっ!! ……やっぱ舐めただけでもきついな」
那智「水割りにするか? 氷と水を持ってくるが」
提督「いや、いい。水割りなんざ、もっとうまいと思った記憶がねえ……あんなもん水で薄めたコーヒーと一緒だ」
那智「ほう……!」
加古「提督ってば辛党?」
提督「いいや、好みは薄味だが」
加古「ってことは、作り方がまずかったんだろうねえ……」
提督「そういうもんなのか?」
123 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/27(月) 23:06:31.64 ID:wYAXYJaXo
*
加古「はー……今だから言うけどさ。遠大佐の変貌は本っ当ショックだったね、改めて考えても」
提督「そいつはまったくだ。ありゃあ、あんな奴の下で働いてたのが運の尽きだとしか言えねえな」
加古「今思うと、あんな連中のために轟沈したのも馬鹿みたいだねえ……」
提督「しょうがねえよ。誰だって追い込まれりゃあ正常な判断なんてできなくなるもんだ。まして歯向かえる立場でもねえしな」
加古「……そりゃあねえ」
提督「あいつ、もともとは留提督が加古や鳥海を轟沈させた尻拭いのために、この島に来たんだよな?」
加古「うん。ぶっちゃけ、雷の話で頭からぶっ飛んでたけど……」
提督「もし、あいつがお前たちを轟沈させてなかったら、そのまま提督の交代劇が始まってたってことだよな?」
加古「あーそっか、あいつがずっと提督になってたのかぁ……うあぁ、絶対やだなあそれ。鹿島が可哀想なことになってるよ」
提督「とはいえ、遠大佐のままでもまずかったんじゃねえの?」
加古「うーん……それもそうだね。遠大佐のままでも、ストレスたまってただろうねえ」
提督「ついでに足柄と千歳も、L大尉と一緒に神戸に行ってた可能性があるわけだな」
加古「うん? そりゃまたなんで?」
提督「留提督たちがこの島の案内役としてあの二人を連れてきたんだ。どういう経緯で声をかけたのかはわかんねえが……」
124 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/27(月) 23:07:16.62 ID:wYAXYJaXo
那智「加古たちが轟沈していなければ、いろいろと結果が変わっていた、ということか……」
提督「沈んだのが加古だけとか、鳥海だけとかでも、少し変わっていたかもな」
那智「……しかし、面識がないから訊くが、遠大佐とはどんな人物なんだ?」
提督「駆逐艦にうつつを抜かした挙句、童子返りを起こしたおっさん」
那智「……」
加古「人柄ってだけで言えば、面白みの少ない真面目なおじさんだね。ちょっと意固地で融通の利かない、小難しいところもあるかな」
那智「真面目なのに駆逐艦にべったりになったのか?」
加古「駆逐艦って言うより、過度に甘やかしてくれた相手にべったりになっちゃったんだろねえ、遠大佐は」
那智「むう……甘えて欲しいなどと言う駆逐艦の方が希少ではあるか」
加古「それでさあ、あたし、実は二、三度、駆逐艦の言うこと聞き過ぎじゃないか、って感じに、軽ーく窘めたことあるんだけどさ」
加古「その時に、親の仇かってくらいの目で睨まれたんだよね」
那智「その駆逐艦に、すっかり丸め込まれてたと?」
加古「丸め込まれたっていうか、望んで依存してたんじゃない?」
加古「睨んできたときの顔を見て『あー、こりゃ何を言っても駄目だ』って思っちゃったのは確かだね」
125 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/27(月) 23:08:01.68 ID:wYAXYJaXo
提督「それで早々に見切りをつけたと。お前は遠大佐のところに着任してどのくらいだ? 雷は長いのか?」
加古「あたしは半年よりちょっと長いくらいかな。雷はほぼ最初からいた最古参の一人らしいよ」
提督「実力的に、あの艦隊じゃあ五指に入るとかって聞いたが?」
加古「そりゃ重巡があたししかいなかったからだよ。それで出番が多くなって、その結果、練度も高くなったんだよね」
加古「重巡2人目の鳥海が来たのもあたしの2か月後くらいだったから、一応、重巡のなかじゃああたしが一番古株になるかな?」
那智「少なかったのは重巡だけか?」
加古「そうだねー。他の艦種は満遍なく……あ、でも、空母は意外と多かったかな? 駆逐艦も多いけどそれはそれである意味普通だし」
加古「主力が駆逐艦と軽巡洋艦、航空母艦だったんだ。だからボーキサイトも不足してて、後から来た空母の人たちも暇してたっけなあ」
那智「私がそちらに着任していれば、出撃できていたということか……」
加古「そうだったらあたしも助かってたねえ」
提督「そういう話だと、ガンビアベイも暇してたってことか。鹿島たちの着任時期はいつごろだった?」
加古「あの3人の着任は割と最近かな、来て2か月経ってないはずだよ。鹿島は来た当初はすっごい張り切ってたっけなあ」
加古「それがいつごろからか顔つきが険しくなってて、笑ってるところを見なくなっちゃったんだよねえ」
提督「鹿島が遠大佐の育成方針に危機感を抱いてたとか言う話をどっかで聞いたな……山風だったか?」
加古「ってーことは、鹿島もどこかで遠大佐と雷がべたべたしてるところを見ちゃったのかな」
提督「かもな」
126 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/27(月) 23:08:46.70 ID:wYAXYJaXo
那智「加古、お前からは鹿島に何か助言してやれなかったのか?」
加古「うーん、それはちょっと難しいと思うよ。ぶっちゃけ助言してやれそうなことがなにもないんだから」
那智「ふむ……」
加古「それにあたし、出撃するとき以外は寝てたから」
加古「一応主力だったし、割と特別扱いしてもらってたこともあって、そもそも鹿島と接点少なすぎたんだよね」
加古「個人的に遠大佐には少し意見も言うときがあったけど、あんまり聞き入れてもらえなかったしねえ……」
那智「どんなことを進言したんだ」
加古「もうちょっと巡洋艦増やしてほしいとか、駆逐艦増えるだけ増やしてて練度が上がってないから育てて欲しいとか……」
加古「ま、あたしが忙しかったから、その負荷軽減をお願いしてたわけよ。全然聞いてもらえなかったけど」
加古「そういうわけでさあ。ぶっちゃけ遠大佐に対する信頼っていうの? それが薄れまくっちゃってねえ……」
提督「しかもあのちびっ子をママ呼ばわりだからな」
加古「うん……まあ、薄々感付いてはいたけど。あれ聞いたときは真っ白になったねえ……」
那智「ママ……とは、どういうことだ?」
提督「さっき言ったろ、童子返りって。雷って駆逐艦を、遠大佐がママ呼ばわりして抱き着いてたみたいなんだよ」
那智「……」ヒキッ
127 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/27(月) 23:09:31.75 ID:wYAXYJaXo
加古「ん? ……みたい、って、提督ってその場に居合わせてたんじゃないの? マイク持ってったっしょ?」
提督「ああ、俺はその場に居合わせてはいた。いたんだが、その辺覚えてねえっつうか覚えていたくねえっつうか……」
加古「……あ、ああ、そういう……」
那智「ここで聞いているだけでひどいと思うのだから、目の前で見ていたのでは相当にショックだっただろうな……」
提督「俺以外であの場面見てたのは……暁と霧島だったっけか? 詳しくはあの二人に聞いてくれ。俺は見てなかったことにしたい」
提督「ま、どうせもうあいつらと顔を合わせることもねえんだ。遠大佐は降格ののち左遷されるって話だからな」
加古「そうなんだ。どこへ行くんだろうね」
提督「端っこだってんなら、南西海域ならブインかショートランド。東ならリンガ、北なら幌筵ってとこか?」
那智「……駆逐艦に甘えるような男を、激戦区へ放り込むのか? 士気に関わりそうだぞ」
提督「そう考えると、比較的安定してる地域に送られる可能性のほうが高えか。リンガは割と穏やからしいから、そっちかもな」
那智「それより、そもそもその男の暴走をどうにかして止める方法はなかったんだろうか、とも思うが」
提督「そいつはなかったんじゃねえの? それが隠れてた本性だったんだろ、早かれ遅かれ暴走してたと思うぞ」
加古「……かもねえ。その暴走を喜んで受け入れるような艦娘に出会っちゃったのも、良くなかったんだろうし」
那智「ふむ……」
128 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/27(月) 23:10:17.05 ID:wYAXYJaXo
加古「提督は甘やかされたいタイプじゃなさそうだねえ?」
提督「ああ、俺は世話を焼かれたくねえな。っつうか、世話を焼かれたから焼き返してやったこともあったな、そういや」
那智「なんだそれは」
提督「この鎮守府に古鷹がいるだろ? あいつ、だいぶ前にその問題の雷と出会ってんだよ」
那智「なに?」
加古「あー……」
提督「その古鷹はこの前来ていたL大尉……その時はあいつ少佐だったな、あいつの部下だったんだ」
提督「で、おそらくだが、L大尉が遠大佐と演習したときに、雷から古鷹がいろいろ教えてもらったらしい」
那智「いろいろ?」
提督「ああ。いろいろ」
加古「……」アタマオサエ
提督「で、L大尉がやらかして少佐から中尉に降格して、そん時に古鷹と朝雲をこの鎮守府で引き取ることになって」
提督「それで古鷹を試しに秘書艦付きにしてみたら、俺の風呂から布団から、トイレにまで入ってきて世話を焼こうとしやがった」
那智「と、トイレ……?」
加古「……」アタマカカエ
129 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/27(月) 23:11:01.75 ID:wYAXYJaXo
提督「だから俺は吹雪をけしかけて、古鷹をベッドに縛り付けて介護かってくらいの世話をさせて、俺が嫌がってることを理解してもらったわけだ」
提督「吹雪も吹雪で暴走したから大変だったけどな……」
加古「……」テーブルニツップシ
那智「何をしたんだ何を……」タラリ
提督「詳細は本人に訊け」
提督「ともかく、程度に差はあれ、お世話を焼くのが好きな艦娘は思ったよりも多いからな」
提督「俺としちゃあ、甘えてくる分には構わねえが、どっちにしても俺は少しドライなほうが気楽で助かる」
加古「いやあ……古鷹も人がいいっていうか……まあ、うん……」
提督「ちなみに、朝雲は前の鎮守府から古鷹をフォローしてたから、いろいろ知ってるはずだぞ」
加古「雷のことに気付いたのも朝雲だったねえ、そういえば」
提督「あいつ、とにかく気が利くんだよ……マジで頼りになる。と言っても駆逐艦だからな、あいつに頼りすぎるのも問題だ」
那智「戦艦はどうなんだ? 見る限り数は揃っているじゃないか」
提督「戦艦なら長門が一番頼りになるな。来てから一番長いから、この鎮守府の大半のことは知ってるし、面倒見もいい。何を任せても安心できる」
加古「え、長門さん最初なの」
提督「ああ、その次が比叡か。あいつには厨房を任せてるから他のことは二の次にしてるが、よく笑うもんで、いるだけで雰囲気が良くなるな」
130 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/27(月) 23:12:03.57 ID:wYAXYJaXo
提督「次に来た大和はちょっと子供っぽいところがあるし、俺を過剰評価しすぎて盲信的になってるんで心配になる」
那智「順番が滅茶苦茶だ」タラリ
加古「そういやここの大和さん、提督のことべた誉めしてたねえ?」
那智「そうなのか?」
加古「そうそう。あ、そうだ提督、中佐って奴相手に『俺の大和だ』って言ったこともあったらしいけど、本当?」
那智「なっ!?」
提督「……ああ、言ったな。そこまで聞いたのか」アタマガリガリ
提督「そいつは『あれ』が大和に執着してたんで、一番ダメージ与えられそうな言葉を探してた時に言った俺の失言だ」ハァ…
那智「貴様は上官を『あれ』呼ばわりか……」
提督「ああ。『あれ』は俺をこの島に追いやった、俺にしてみりゃ恨み骨髄、不倶戴天の相手だ。気遣いなんざしてたまるかよ」
提督「それに、この島の艦娘の何人かは『あれ』と因縁があるんだ。そいつが俺の直の上官だぞ? 忌々しいことこの上ねえ」
提督「大和も大和で、出会ってすぐ主砲をぶっ放したくらいには毛嫌いしてるからな?」
那智「そこまでやったのか!?」
提督「やったよ。会った瞬間、嫌いとか憎いとか言う声が聞こえた、みたいなことを言ってたんだ」
131 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/27(月) 23:13:34.17 ID:wYAXYJaXo
提督「その一方であの野郎は、大和に一目惚れしたとか抜かしてやがった」
加古「そこであのセリフってわけだね」
提督「ああ……そのせいで、大和に変に気を持たせたというか、大和の気持ちを弄んじまったんだから、そこは俺が悪いとしか言いようがない」
那智「そう思うのなら、貴様が男として責任を取るべきじゃないのか」
提督「男としての責任ね……そりゃ娶るって意味でか? そんなことしたら不幸にしかならねえぞ?」
那智「なぜだ」
提督「俺がまともな親に育てられてねえんだ、夫としても父としても、まともに務められねえと思ってる。つうかまず父親になるのが無理か」
加古「それ、性欲がないって話?」
提督「ああ。その手の漫画見ただけで気持ち悪くしたこともあったし、そもそもコレが勃たねえからな」
那智「……」
加古「じゃあ、女性の裸も駄目なの?」
提督「それだけならまあ、多少は慣れたな。裸よりひどい姿の奴もたくさん見てきたってのもあるが」
那智「……」
加古「……提督さあ? やっぱり、提督はあたしたちに憐れんでるんじゃないの? 愛情ってものがわからないって言ってんでしょ?」
132 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/27(月) 23:15:02.49 ID:wYAXYJaXo
加古「あたしたちを可哀想だと思ってるから、あたしたちの言うことを聞いてんじゃない?」
那智「おい、加古……!」
提督「……そりゃちょっと違うな。可哀想だから助けようだなんて、俺は考えてねえぞ。そいつは傲慢が過ぎる」
提督「助けて欲しけりゃ自分の口から助けてと言え、ってのが俺のスタンスだ」
提督「俺以外の艦娘が助けようとしたとしても、その言葉を当人から聞かない限り、俺が出しゃばるようなことはしないようにしてる」
提督「ただまあさすがに、轟沈して砂浜に流れ着いて、そのまま野晒しになってた艦娘たちだけは、俺の判断で埋葬させてもらった」
提督「そいつらを可哀想だと思うくらいは、いいよな?」
加古「まあ……そりゃあ、ね」
提督「ま、あいつらに対しては、人間のために戦って死んだんだから、人間の俺がちゃんと弔わないと失礼だ、ってのもあったけどな」
提督「それとは別に、轟沈するような指揮を執る人間への怒りと……うまく言えないが、嫌悪感、って言えばいいのか?」
那智「嫌悪感?」
提督「ああ。俺は単純に、お前ら艦娘に対する、人間どもの理不尽な仕打ちを、嫌だと感じてるんだと思う」
提督「俺がそうだったからな。人間の都合に振り回されて、人間に嫌気がさして、それでもなお迂闊に信じちまったせいでこの島に追いやられて」
加古「……」
提督「俺が人間社会でうまくいかなかったのは、俺自身の問題だ。他人に反抗的なのが悪いんだろう」
133 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/27(月) 23:16:31.97 ID:wYAXYJaXo
提督「で、俺がそうなったのは、妖精の存在を否定したくなかったからだ」
提督「だが、あいつらは妖精の存在を信じないし、嘘をつくなと言うんだよ。俺だって嘘なんかついてねえってのによ」
提督「それでお互い受け入れられなくなって、俺は人間を信じられなくなった」
提督「お前らもそうだろ? 人間を信じられなくなったから、望む望まないに関わらず、ここに来たんだろ?」ニヤッ
加古「……」
那智「……否定できないな」
提督「俺も、何言っても無駄だったことが多かった。だから、俺はお前らに同情している、と言った方が適切かもな」
加古「……同情、ねえ」
提督「他に言い方というか、他にもっと適当な言葉があるかもしれねえが……ま、所詮は自己満足のためだし、なんでもいいさ」
提督「お前らが、人間から受けてきた嫌な思いを少しでも解消できてて、いま笑えてるんなら、俺はそれでいいと思ってる」
提督「俺もこの島に来た直後なら、人間に対する憤りの方が強かったな。半ばやけくそ気味で、中佐とは刺し違える気でもいた」
提督「今は今で、艦娘たちにこれ以上なく良くしてもらってるからな……それが嬉しくて、単純にその礼を返したいつもりでいる」
提督「こうやって酒飲んで駄弁ったり、笑って話すなんて、あっちじゃあなかったからな」フフッ
加古「なるほどねえ……」
那智「……」
134 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/27(月) 23:17:31.74 ID:wYAXYJaXo
提督「そういうわけなんで、欲しいものがあるとか、これを直してほしいとか、そういう話はできるだけかなえたいと思ってる」
加古「へーぇ……それじゃあ、ふかふかのベッドが欲しいとか、そういう話もしていいの?」
提督「おう、いいぞ。むしろそういう話なら遠慮すんな。財布と相談になるが、言うだけ言ってみな」
加古「んへへえ、いいこと聞いちゃった」
那智「それでいいのか……?」
提督「いいさ。お前らは命懸けて人間のために戦ってるんだ。そのくらいの見返り、あっても罰は当たらねえだろ」
那智「むう……」
加古「見返りかあ……そういうの、考えたことなかったねえ」
提督「……」
加古「……どしたの?」
提督「いや。俺たちは、自分たちの身や財産を守るために戦ってる、って認識は間違ってはいないよな?」
加古「うん……まあ、そうだねえ?」
提督「今、俺が見返りって言ったけど、深海の連中はどうなんだ? なんで連中はこっちに攻めてきてるんだ? って、ふと思ってなあ……」
提督「あいつらがどんな見返りが欲しいのか……あいつらの目的が、改めて考えてみてもわからねえ」
加古「……うーん、あたし、そういうことは考えたことなかったねえ。攻めてきたから追っ払う、みたいな感じだったし」
135 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/27(月) 23:18:33.06 ID:wYAXYJaXo
那智「……恨みじゃないのか? 人間に対する……」
提督「恨みって何の恨みだ?」
那智「……むう」
提督「海を汚されたとか、そういう恨みだけとは思えねえんだよな。根っこがわかんねえ……」
提督「仕方ねえ、あまり訊きたくねえが……今度ル級に訊いてみるか」
加古「……え?」
那智「ル級? 敵方の戦艦のことか……?」
提督「ああ。深海棲艦の戦艦ル級だ」
加古「……」
那智「……」
加古「ええええええええ!!??」ガタガタッ
那智「ちょっ、ちょっと待て貴様!?」ガタガタッ
提督「んん? なんだ?」
那智「今、深海棲艦に訊くと言ったな!? どうやってだ!?」
136 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/27(月) 23:19:17.06 ID:wYAXYJaXo
加古「すっごい気軽に言うけど知り合いでもいるの!?」
提督「いるぞ」
那智「」
加古「」
提督「たまに飯を食いに来る」
加古「うっそだぁ……あたしたち、あいつらと戦ってるんだよ? 話はできても、話が通じたことがない相手だよ?」
那智「どんな手を使ったんだ」
提督「ル級も砂浜に流れ着いてきたんだよ、加古みたいにな。向こうにもそういう不幸な奴がいるってことさ」
加古「……なんか、びっくりしすぎて酔いも眠気も覚めちゃったよ」
那智「私も、自分が素面なのか信じられなくなってきたぞ。貴様、酔っ払っての戯言じゃないだろうな?」
提督「本当だよ。今度会ったら紹介してやるよ、誤射させたくねえしな」
137 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/27(月) 23:20:16.78 ID:wYAXYJaXo
* ブイン泊地 *
日向「そうだ。深海棲艦とは、いったい何者なんだ?」
加提督「……」
日向「私たちは、なぜあいつらと戦っている?」
加提督「……」
日向「私たちは、いったい何者なんだ?」
加提督「うるせえええええ!!」
加提督「そんなことに疑問を持ってる場合じゃねえっつーの!」
加提督「戦況を見ろ! お前がぼんやりと考え込んでる間に敵の艦載機にぼっこぼこにされて!」
加提督「全員撤退してからぶっ放しても意味ないんだよ!!」
日向「君の指示通り、旗艦は沈めたぞ」
加提督「遅すぎるんだよ!! ただでさえ鈍足艦なのに、考え事をして艦隊においていかれたりしてんじゃねえよ!!」
加提督「もう限界だ! 次が最後だ! 次でまた足を引っ張ったら、お前は左遷だ!!」
日向「……」
138 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/27(月) 23:21:01.56 ID:wYAXYJaXo
加提督「なんだその顔は! お前の建造のためにどんだけ資材を投じたか、わかってんのか!」
加提督「それに見合う働きができないんなら、当然だろうが!」
日向「それは君の指示が悪いんだろう?」
加提督「俺の話を聞いてないやつが言っていい台詞じゃねえよ!! もういい!!」
日向「……」
* *
日向「敵を知ろうともせずに戦いに勝とうだなんて、無理難題もいいところだ」
日向「今の戦力では海域の突破は無理だな。敵航空戦力を無力化する方法がなさすぎる」
日向「こちらの航空母艦は満身創痍。まともに太刀打ちできる艦戦も少ない」
日向「根性論など以ての外……もう、潮時か」
日向「……」
日向「本当に……」
日向「深海棲艦とはいったい何者なんだろうか」
139 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/06/27(月) 23:21:49.98 ID:wYAXYJaXo
というところで今回はここまで。
140 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/07/02(土) 11:09:11.04 ID:5crQp9Zw0
哲学日向いいですなぁ瑞雲教祖もいいけど
141 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2022/07/05(火) 22:16:05.81 ID:1I/nSYiw0
暑い日が続きますが作者氏水分補給取って更新おねがいします
142 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/07/05(火) 23:05:35.55 ID:S4rgtrXh0
>>1
すら読めないアゲガイジは水分より常識と学力を身に付けて一生romって下さいウザイから
143 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2022/07/14(木) 18:48:16.04 ID:qfBfQYhm0
動画でみかけてやっと追いついた!
更新待ってます!
144 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/07/14(木) 22:13:59.50 ID:BhY/2QGX0
アゲガイジよ頼むからromって(黙ってみて)くださいそろそろうんざりなんだ
145 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/07/14(木) 23:57:50.56 ID:KtJtgrh/0
>>142
だけど他の人もアゲガイジ消えろって思ってるのね
性懲りもなく執拗にアゲるから自分が少数派だと思ってたわ
>>1
にも「感想、雑談など、書き込みの際はメールアドレス欄に「sage」と入れてください。」ってあるのにね
もしかしたら雰囲気悪くしてエタらせようと工作してんのか?
146 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/07/15(金) 07:05:58.56 ID:YADabYss0
まとめ民じゃないの
ブログとかのコメント機能と勘違いしてるんでは
147 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/07/15(金) 10:51:36.37 ID:QKKVn3L70
慣れない掲示板で一度間違えたとかと違って何度も上げてるから故意犯でしょ
頭が悪いか性格が悪いかのどちらか
148 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/07/15(金) 11:36:40.40 ID:eUC+c+6Wo
毎回そういう反応来るから面白がってるだけだぞ
反応はただの餌、黙ってNGに放り込むと良い
149 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/07/15(金) 23:18:02.31 ID:NBisH+M1o
長いこと書き込みがないときは
「こいつまた書けない病を発病してんな」とでも思っててください
続きです。
150 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/07/15(金) 23:19:01.69 ID:NBisH+M1o
* 墓場島鎮守府 執務室 *
提督「……眠てえ」グッタリ
加古「提督、どのくらい飲んだの? ってか、飲むって言うより舐めてるようにしか見えなかったけど」
那智「ツーフィンガー程度しか注いでなかったはずだな」
加古「もしかして提督って、お酒弱い?」
提督「……飲めないとは言った」
加古「弱いんじゃないのさ……」
提督「くそ、調子に乗って喋りすぎたし飲みすぎた」ムクッ
那智「そこまで喋りすぎという印象もなかったが?」
提督「いいや、こんだけ誰かに喋ったのはなかったぜ。長らく話し相手が妖精しかいなかったから自重してたこともあるしな」
提督「むかし安アパートで妖精相手に延々愚痴ってたこともあったが、その時に隣の部屋の奴に救急車呼ばれたこともある」
提督「何もない空間にずーっと喋り続けてたから、頭がおかしい奴だって思われて警察まで呼ばれてよ」
提督「妖精が見える警察官もいなかったし、そん時は電話だって誤魔化して逃げた」
加古「ありゃあ……」
151 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/07/15(金) 23:19:47.45 ID:NBisH+M1o
提督「海軍に誘われて、これで遠慮なく妖精と話せると思ったら、海軍の人間でも声が聞こえる奴はごく少数だっつうし……」
提督「白い目で見られなくなったのはこの島に来てからだ。そもそも俺を見る人間がいなくなったんだから、当然っちゃあ当然だがな」
提督「ったく、つくづく俺は人間社会に適用できない人種らしい。いっそ、俺も人間でないほうが良かったのかもな」
加古「見えないものが見えるってのも善し悪しなんだねえ……」
提督「ああ、くそ。俺は誰かに愚痴るような奴じゃねえっつうの……やっぱ酒は駄目だ」
提督「本当、悪いな……こんな醜態、誰にも見せたくねえんだが」
加古「まあまあ、ちょっとくらい弱みがあったっていいじゃない。あたしたちだって完璧じゃないんだしさ」
提督「……まったく、艦娘ってのは本当にいい女ばかりだな。手前の不甲斐なさが恨めしいぜ」
加古「あはは、そんなお世辞言われるの、初めてだよ」
提督「そうなのか?」
加古「あたし、寝てばっかりだよ? あたしより真面目で可愛い子、たくさんいるからねえ」
提督「そういうもんか……? お前も可愛い方の部類に入るだろ」
加古「は?」
152 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/07/15(金) 23:20:31.77 ID:NBisH+M1o
提督「少なくとも、俺が見てきた艦娘は、可愛いか美人かのベクトルの違いはあっても、全員美女か美少女と言って通用すると思ってんだが」
加古「……」
提督「加古もそうだし、那智もそうだろ?」
那智「……貴様、酔っているな」
提督「そんなことはねえよ……」スクッ
グラッ
提督「うお……っとぉ!?」ドシャッ
那智「おい!?」
加古「足にきてんじゃん! 大丈夫!?」
提督「マジかよ……こんなんなるまで酔ったのか」クラクラ
加古「いやいや、飲んだ量なんてほんのちょっとじゃんか!」
提督「……マジで酒に弱かったんだな、俺」ハァ…
那智「貴様、自覚がなかったのか」
提督「酒なんて一口二口しか口にしたことなかったからな……飲み会なんて一度も行ったことねえしよ」
153 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/07/15(金) 23:21:16.68 ID:NBisH+M1o
加古「それであたしに付き合うって、馬鹿みたいにお人好しだねえ……」
提督「ふん、こういうのは雰囲気だっつったのはおま……っうお!?」ヨロッ ドテッ
那智「無理をするな!」ガタッ
提督「悪い……情けねえな、我ながら」ガックリ
加古「この辺でお開きにする?」
那智「そうだな。提督も部屋に戻って……と言ってもその様子では無理そうか」
提督「ああ、俺のことはいい。このままソファで寝ちまっても……」
加古「んじゃあ、あたしが連れて行こうかね」ヒョイッ
提督「お、おい!?」セオワレ
那智「ふむ、そういうことなら私が部屋を片付けておこう。酒とグラスは食堂へ持っていくといいんだな?」
加古「そだねえ、よろしくー」
提督「お、おい! そこまでしなくても」
加古「酔っ払いは大人しくしてなよ〜。どうせ立てないんだしさ?」
提督「……」
那智「ふふ、人間、ひとつくらい欠点があってもいいものだ。それをフォローするのが仲間だからな」
提督「……面目ねえ。ありがとな」セキメン
那智「礼には及ばん。加古、提督を頼むぞ」
加古「はいよー」
154 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/07/15(金) 23:22:01.95 ID:NBisH+M1o
* 提督の部屋へ向かう廊下 *
加古「実はさあ、提督のベッドって特別だって聞いたんだよねえ〜」
提督「……ああ」
加古「良かったらあたしもそこで寝てみたいなー、ってさ」
提督「そういうことなら、いいぞ……いつでも」
加古「えっ、本当? いやー、楽しみぃ!」
提督「……俺がいないときでも、寝てていい……」
加古「え? いやいや、さすがに部屋の主がいないのに、勝手にベッド拝借しちゃうのはどうかと思うよ?」
提督「……控え目だな……?」
加古「それのが普通じゃない? それで感心されるって常識ないみたいに思われて、結構心外なんだけど?」
提督「……俺は……部屋に入るのは、寝るときだけだ……」
提督「いつも留守なんだから……それだと、日中、寝れないぞ……」
加古「んー、それもそっかー。あ、この部屋だね? 入るよー」
ガチャ
加古「……なにこれ」
155 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/07/15(金) 23:22:46.73 ID:NBisH+M1o
提督のベッドで眠る如月「すー……」スヤァ…
同じく大和「くー……」スヤァ…
同じく榛名「ん……」スヤァ…
同じく陸奥「……」スヤァ…
加古「ちょっと、提督? ここ、提督の部屋だよね?」
提督「んむ……なんだ、また来てたのか」
加古「また!? またってどういうこと!?」
提督「……よくあるんだよ……」
加古「よくあるの!?」
提督「ああ……つうか、如月と陸奥は、部屋まで送ったはずなのに、なんでここにいるんだ……?」
加古「そんなのあたしが知りたいよ……」
提督「……加古が寝るスペースがねえな……」ムニャ…
加古「そこであたしにそういう気を遣うの?」
提督「悪いが、加古は今日は自分の部屋で寝てくれ……俺は、床でいい……」
加古「ちょっと!?」
156 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/07/15(金) 23:23:31.75 ID:NBisH+M1o
提督「俺のことは……その辺に、転がしておいてくれ……」カクン
加古「提督!? おーい!?」ユサユサ
提督「……」スー…
加古「寝ちゃったよぉ……どうしよう」
加古「……」
加古「……」
* 加古の部屋 *
加古「ここまで連れてきちゃったけど……」
加古のベッドに寝かされる提督「……」スー…
加古「まあ、床で寝かせるわけにはいかないもんねえ……」
加古「ふわぁあ……あーやばい。眠い……」
加古「執務室のソファでも借りて……けど、遠いんだよなあ……」
加古「……もー無理、あたしも……寝る……」ヨロフラ
加古「……おやすみぃ……」パタリ
加古「……ぐー……」
157 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/07/15(金) 23:24:16.28 ID:NBisH+M1o
* 翌日 未明 *
提督「く……う、重て……ぇ……!?」
加古「すかーー……」グッスリ
提督「なんで加古が俺の上で寝てんだ……?」
提督「……」
提督「ここ加古の部屋かもしかして」タラリ
提督「加古は良く寝てやがんな……よっと」
提督「俺の部屋のベッドが占拠されてたんだよな……それで自分の部屋に連れてきてくれた、ってとこか?」
提督「……」
提督「起きてきたら新しいベッドの手配してやんねえとな……」ベッドテナオシ
加古「むにゃあ……」
提督「これでよし。執務室のソファで寝直すか」
チャッ パタン
提督「……加古の部屋から出ていくところ、誰にも見られてないよな?」キョロキョロ
提督「って、それも今更か……行くか」スタスタ…
158 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/07/15(金) 23:25:03.44 ID:NBisH+M1o
* 朝 執務室 *
ソファで眠る提督「……」スヤー…
コンコン
大淀「おはようござ……あら?」チャッ
提督「……」スヤー…
大淀「て、提督! どうして寝てるんですか!?」ユサユサ
提督「んお……お、大淀か」
大淀「も、もしかして、酔ってこんなところで寝てしまったんですか!?」
提督「……んー、まあ……いつつ」
大淀「大丈夫ですか?」
提督「……ちょっと寝足りねえが、大丈夫だ。それより、こんなところで寝るもんじゃねえな……」
大淀「当然ですよ! お昼寝ならまだしも、ご自身のベッドがあるんですから!」
提督「昨晩はその俺のベッドが占拠されててな」
大淀「え?」
159 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/07/15(金) 23:25:46.88 ID:NBisH+M1o
提督「酔っ払って加古に部屋まで連れてってもらったんだが、部屋に行ったときには俺が寝るスペースがなくてなあ」
大淀「それでここで寝てたんですか!? みなさん何をしてるんですか……」
コンコン
島風「おはようございまーす!」ガチャ
提督「……よう、今日は島風か。白露はどうしてる?」
島風「白露はまだ起きてません! お酒のせいかは知らないけど、すっごい恰好して寝てるよ?」
提督「あいつもだいぶ飲んでたみたいだしな……」
島風「……提督もちょっとお酒臭くありません?」
提督「そうか? そういや昨晩、シャワーも浴びてねえな……」スンスン
島風「酔っ払った人が多いみたいですし、今日はお休みにしませんか? なーんて」
大淀「し、島風さん!?」
提督「……いや、その方がいいかもな。いつもの業務を半分くらいにして、今日は休める奴は休めるようにしよう」
島風「ほ、本当に休むの!?」
提督「食堂や食料調達とかはそうはいかねえけどな。平和だったことにしておけばいいさ……ふあぁ」
160 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/07/15(金) 23:26:33.11 ID:NBisH+M1o
島風「それじゃ提督、お風呂に行ってきたら? その後ちょっとお昼寝して、お仕事はそれからにしましょーよ!」
大淀「島風さん! そのような勝手な……」
提督「ふあぁ……んん」ボリボリ
大淀「……本当に眠そうですね。島風さんの言う通りにした方がいいかもしれません」
提督「贅沢はよくねえな。良い布団に慣れちまうと、普通の布団が体に合わなくてまともに寝られなくなっちまう……」
提督「あのベッド、加古にくれてやるかな……」
大淀(それでしたら私がいただきます!!)
島風「それは良くないよー、あのベッドは提督のために、みんなで選んでもらったものでしょ?」
提督「……まあ、首謀者は如月と大和だけどな。どうせならもう少し小さいサイズで良かったんだ、洗濯が大変だしよぉ……」
提督「つっても、気を使ってもらって実際助かってるのに、ケチ付けるのは良くねえことだしな。そこは島風の言う通りだ」ナデ
島風「! えへへ……!」ニカッ
提督「大淀、後で加古にも俺の部屋のベッドと同じでシングルサイズのやつ、買う準備してくれるか? 加古に確認取れたら発注頼む」
大淀「……はい、承知しました」シューン
島風(なんで落ち込んでるんだろ?)クビカシゲ
161 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/07/15(金) 23:27:17.15 ID:NBisH+M1o
提督「さてと、ついでに着替えてくるか。ああ、そうだ島風、一人で大変なときは他に誰か呼んでいいからな。俺もできるだけ早く戻る」
島風「はーい!」
大淀「いってらっしゃいませ」
パタン
大淀「……ふぅ……」
島風「ねえねえ、大淀さん? 大淀さんもなんだか目の下にクマができてるみたいなんだけど、寝不足?」
大淀「えっ、そ、そんなことはありませんよ?」
島風「そう? ゆうべは、ぐでんぐでんになってたような……あ、提督におんぶしてもらってたんでしたっけ!」
大淀「!!」
島風「提督の体ってどうでした!?」
大淀「ほえっ!?」ドキーン
島風「提督、細身で足が速そうじゃないですか? 筋肉質だったんでしょ!?」
大淀「……え、ええ、まあ」カオマッカ
島風「朝潮が『提督は短距離走が苦手だ』って言ってたけど、それはフォームの問題だと思うんですよねー!」
大淀「……」ハナヂポタポタ
島風「!? お、大淀さん大丈夫!?」
大淀「えっ」
島風「えっ、じゃなくて! 鼻血!!」ティッシュサシダシ
大淀「えっ、誰がですか」
島風「大淀さんでしょー!?」
162 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/07/15(金) 23:28:31.59 ID:NBisH+M1o
* その後の提督の私室 *
如月「スヤァ……」
大和「スヤァ……」
榛名「スヤァ……」
提督「……昨夜はもう一人いたよな?」クビカシゲ
提督「まあいいや、シャワー浴びるか……」
* 一方、陸奥の部屋(長門と同室) *
長門「? 陸奥、いつの間に戻ってきてたんだ……」
陸奥「え、ええ……夜のうちにね」
潮(確か、5時ごろに入って来たような……) (←長門のベッドにお泊り中)
長門「顔が赤いぞ? 本当に大丈夫か?」
陸奥「だ、大丈夫よ……」
陸奥(いくら酔った勢いとはいえ、なんで私、提督のベッドで寝ちゃってたのかしら……)カオマッカ
163 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/07/15(金) 23:29:16.64 ID:NBisH+M1o
* 再び執務室 *
大淀「お見苦しいところをお見せしました……」ティッシュツメツメ
島風「それはいいけど、本当に大丈夫? 大淀さんも休んだ方良くない?」
コンコン
大淀「はい!?」ビクッ
加古「ふわぁ……ねむ」ガチャ
大淀「あ、あら? 加古さんおはようございます」
島風「おはよーございまーす!」
加古「んあ……おはよ……ん? 大淀どうしたの? その鼻」
大淀「いえ、大したことでは……加古さんこそ、こんな朝早くに、どうしました?」
加古「んーとねえ……提督、見なかった?」
島風「提督なら、さっき自分のお部屋に向かったよー?」
加古「んん? ここにいたの?」
大淀「はい、私が来た時はこちらのソファに横になっていました」
加古「ありゃあ、そういうことかあ……」
164 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/07/15(金) 23:30:02.04 ID:NBisH+M1o
島風「どうかしたんですかー?」
加古「いやあ、昨晩、提督を酔い潰しちゃってさあ」
大淀「はい? 加古さんがですか?」
加古「そうそう。で、提督の部屋に連れてったら、ベッドが満員で寝られなくて」
島風「おぅ!?」
加古「しょうがないからあたしの部屋のベッドで寝てもらったんだよねえ」
大淀「!?」
島風「えええ!? それじゃ加古さんはどこで寝たの!?」
加古「うん? そのまま提督の隣で寝たよ?」
大淀「!?!?」
加古「寝苦しいかと思ったら思いのほか快眠できちゃってさあ。目が覚めたら提督いないし、どこ行ったのかなあって思って探しに来たんだよ」
島風「いなくなっちゃったの?」
加古「そう。今の話からすると、酔いがさめたあたりであたしの部屋から出て、ここで寝てたってことかな……」ポリポリ
大淀「て、提督をお部屋に連れ込むとか、何を考えてるんですか!?」
加古「そんなこと言われても〜。提督の部屋のベッドは満員だったし、背負った提督は床でいいとか言い出して寝ちゃったんだよー?」
165 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/07/15(金) 23:30:47.23 ID:NBisH+M1o
加古「ここのソファで寝かせるわけにもいかないしさあ……あたしだって悩んだんだからねー?」
島風「それでお部屋のベッドに寝かせてあげたんですか?」
加古「そーだよー。で、その後、あたしもどこで寝ようか悩んだんだけど、もう眠くて眠くて限界で……」
島風「それで一緒に寝ちゃったんだ?」
加古「そういうこと……ふわぁあ」
大淀(加古さんに先を越された……!?)
加古「んーと、それで……提督は自分の部屋に向かったんだっけ?」
島風「そうでーす!」
加古「それじゃあ、あたしも提督のお部屋のベッドを借りようかな〜」
大淀「ちょっ!? いいんですか!?」
加古「んん? 夕べ提督に訊いたら、いつ借りてもいいって言ってたよ?」
大淀「」
加古「あたしゃ部屋のあるじが在室中に借りたいんだけどねえ……あ、ついでに訊くけど、提督って、いつも誰かと一緒に寝てるの?」
大淀「はい!?」
島風「うーん……島風は提督のお部屋にお邪魔したことないけど、結構、いろんな人が提督と一緒に寝てるみたい」
島風「この前は、敷波が初めて一緒のお布団で寝た、って言ってたし!」
大淀(あの敷波さんにも先を越された!?)
166 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/07/15(金) 23:31:32.52 ID:NBisH+M1o
加古「ふーん、そっかあ……ねえ、もしかして提督ってさあ、抱き着かれ慣れしてんのかなあ?」
大淀「は?」
加古「夕べ一緒に寝たときも、眠ったままあたしの邪魔にならないように体勢変えてくれてたし」
加古「なんかもう、誰かと一緒に寝るの慣れてるみたいな感じだったんだよね」
大淀「」
加古「それに細身だから、抱き着いてみたらなんか丁度手が回って具合が良くてさ。手頃な抱き枕だったっていうか?」
大淀「」
加古「あんな風にすっきり寝られたことなかったからねえ……抱き枕買ってみようかなあ」
島風「それだったら、さっき提督が加古さんの新しいベッド買おうかって話をしてましたよ?」
加古「え、マジで?」
島風「一緒にお願いしてみたらいいと思いまーす!」
加古「そうだね〜、お願いしてみよっかな〜……ふあぁ……」
加古「うん、眠い……提督のお部屋のベッド、貸してもらおっと……んじゃ、おやすみぃ〜」ヒラヒラ
島風「おやすみなさーい!」
大淀「」シロメ
島風「大淀さん? 大淀さーん!? 本当に大丈夫ー!?」ブンブン
167 :
◆EyREdFoqVQ
[sage saga]:2022/07/15(金) 23:35:16.11 ID:NBisH+M1o
今回はここまで。
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