このスレッドは1000レスを超えています。もう書き込みはできません。次スレを建ててください
【シャニマス×ダンロン】にちか「それは違くないですかー!?」【安価進行】 Part.3
- 276 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:02:54.68 ID:OQT/+f4M0
-
智代子「夏葉ちゃんはね、本当によくみんなのことを見ていてくれたんだ。ユニットで一番お姉さんだったからって言うこともあるけど……きっと、それ以上の理由があったんだと思う」
智代子「こんなカメラレンズなんかじゃなくたって、見えすぎちゃうぐらいの瞳があったんだ。わたしたちのいいところも、悪いところも、辛いところも全部見通しちゃう不思議な瞳」
智代子「こんな、こんなくすんだレンズなんかじゃないよ……!」
もはや直視は出来ていなかった。目を伏せるようにして首を振る。
頬を伝う涙が、動きに合わせて蛇行したのが目についた。
苦しみからもがき逃げ出そうとしているような、現実逃避が露わになったような絵面で痛ましい。
自分の口から出ている言葉を検証もできていないその様子は、流石に私でもこれ以上放っておくことはできなかった。
智代子「……どうして、こんな形で夏葉ちゃんは殺されなくちゃいけなかったんだろう。せめて人の姿のままでって思っちゃう……」
ルカ「それは違うんじゃねーのか」
智代子「え……?」
ルカ「あいつは……この姿になってから、一度だってその変化を嘆いたか? むしろその逆……小宮果穂の死の寸前まで、一番近いところに居たことを誇りに思ってただろ?」
有栖川夏葉という人間は、いつだって自分の選択に後悔はしていなかった。
小宮果穂のおしおきの夜、あの病院に居合わせた者が全員言葉を詰まらせる中でも、当の本人はその体をむしろ誇らしげに見せびらかすほど。
その全てが本当の彼女の心情だったとは言わない。
- 277 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:04:02.37 ID:OQT/+f4M0
-
でも、人に見せる姿はそうでありたいという彼女の信念があったことは確かだ。
他の連中を率いる年長者としての責任だけでない、大切な何かがそこに在った。それは甘党女が今口にした通りだ。
だから、こいつだけには……それを否定するような言葉は口にしてほしくなかった。
ルカ「なら、こいつの姿かたちをお前が嘆いちまうのは……こいつの生きざまと死にざまを否定しちまうのは……悲しいことだと私は思う」
智代子「……」
先ほど目を合わせずに逸らしてしまった頭部を、今度はじっと見つめた。
そのカメラレンズがどう映ったのかはわからない。
が、有栖川夏葉が生前守り続けた何かを僅かながらに掴んだんだろう。
意を決したように頷くと、私の方に向き直った。
智代子「……そっか、そうだよね。夏葉ちゃんは夏葉ちゃんで、ずっと変わらなかったんだもんね! ……よし!」
智代子「ルカちゃん、お願いします! 夏葉ちゃんのこと、とことん調べてあげて! それで……夏葉ちゃんの死を……どうか無駄にしないであげて!」
ルカ「……おう」
手渡しされたその頭部はズッシリと重たかった。
- 278 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:04:57.72 ID:OQT/+f4M0
- ◇◆◇◆◇◆◇◆◇
頭部の付近には明らかに目を引く異様な物体が落ちている。
いかにもこれで殴りましたと言わんばかりの……巨大すぎるハンマーだ。
ルカ「うお……なんだこれ、めちゃくちゃ重たいな……」
智代子「こんなので殴られたらひとたまりもないよ……夏葉ちゃんの身体がバラバラになっちゃうのも納得だね……!」
ルカ「確かに、これで殴られたらそうだろうな……」
なんとか私たちでも振り回せるぐらいの重量。
凶器として使うには申し分ないだろうが……
ルカ「でも、これで本当にメカ女を殺したのか?」
智代子「え?」
ルカ「きれいすぎるんだよ、このハンマーは」
その金属部分にはオイルが全く付着していない。
人間の血液とはわけが違う、油はしっかりと洗浄しなくては取れないものだし、拭っただけではどうにもならない。
メカ女を殴ったのでもあれば返り血ならぬ返り油が付着していないとおかしいはずだ。
ルカ「それに……疑問は他にもある。このハンマー、一体どこから出て来たってんだ」
智代子「そういえば、こんなに大きなハンマーはスーパーマーケットでも見かけたことなかったよね。見覚えがあれば、こんなの絶対に忘れないはずだよ」
ルカ「……なんなんだ、この不気味なハンマーは」
コトダマゲット!【ハンマー】
〔死体の付近に落ちていた巨大なハンマー。人を殴りつける金属部分にはオイルが全く付着しておらずあまりにも綺麗すぎる。出所不明〕
- 279 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:07:10.57 ID:OQT/+f4M0
- ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ルカ「……しかし、どうやったらここまで大きく凹むんだろうな」
智代子「うん……夏葉ちゃん、ただでさえ石頭だったけど……機械の体になってからは磨きがかかってダイヤモンド頭ってぐらいだったよ」
メカ女の頭頂部は頭蓋骨のかたちに加工された金板ごとはっきりとくぼんでいた。
隙間からオイルが流れ出ており、妙な熱を帯びている。
太陽に透かして見るようにしてみると、全面が薄黒い色になっているのにも気が付く。
ルカ「ていうか……前面に煤がかかってるのか? これ」
智代子「う〜ん……なんだか焦げちゃったパン、って感じになってるよね?」
ルカ「この頭の凹みと何か関係があるのか、これって……」
金属製の身体がここまでの有様になる、かなり大きな力が働いたことは間違いないだろうが……その全貌はいまだ見えてはこない。
続いて調査はその頭部のつくり自体に移る。
といっても専門知識は誰も持ってはいない。
機械いじりなんか中学化高校の技術の授業でラジオを作ったぐらい。
隙間から見える基盤なんか見たところで得られる情報は私たちにはない。
- 280 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:09:48.28 ID:OQT/+f4M0
-
唯一頼りになるのは、甘党女からの話ぐらいのものだろう。
ユニットの仲間として、誰よりも近くで長い時間を過ごしてきたこいつなら、深い情報まで知っている可能性はある。
ルカ「なあ、お前はメカ女のこの頭を見て……何か気づいたことはないか? 見た目の偏かとかじゃなくて……そう、機能面とかでさ」
智代子「機能? と、言われましても……」
智代子「あっ、夏葉ちゃんの眼、開いたまんま壊れちゃってるね」
ルカ「……? それって変なのか?」
甘党女の言う通り、メカ女の頭部は瞼が落ちておらずカメラレンズの瞳がむき出しの状態になっている。
どうやら人体の構造と同じように、球状のカメラがここには取り付けられているようだ。
智代子「別に変ってわけじゃないんだけど……これ、この状態なら多分……取り出せると思うよ、目玉」
ルカ「……は?! えっ、ちょっ、マジか!?」
智代子「あはは、大丈夫だよ。人間の本物の眼球じゃないんだから」
(いやいや……そういう問題か!?)
- 281 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:11:22.36 ID:OQT/+f4M0
-
智代子「……それに、夏葉ちゃんは使える情報は全部使ってほしいと思うはずだから。逃げない方がいいと思うんだ」
ルカ「……そんな風に言われると止められないじゃねーか」
智代子「よしっ、それじゃあいきますよ! ……よっと!」
甘党女が一思いに引っ張ると、すっぽりとカメラレンズの眼球が抜け落ちた。
ケーブルが眼孔から伸びているのがなんとも惨たらしい。
智代子「ちょっと確かめてみるね……夏葉ちゃんに、前にカメラの機能について聞いたことがあるんだ」
ルカ「へぇ……やっぱり、高機能なカメラなのか?」
智代子「うん、光学望遠鏡並みの視力があるのはみんなのいる前でも披露したけど……暗闇でも物が見えるような暗視補正機能もついてるんだ」
ルカ「暗視スコープみたいなもんか?」
智代子「うん、赤外線カメラなんだけどね。周囲の光量を感知して、一定以下になると暗視モードに切り替わるらしいんだ。それに伴ってレンズも変わるんだけど……」
智代子「あっ、やっぱり。このレンズは暗視用……つまり夏葉ちゃんの眼球は赤外線カメラモードに切り替わった状態で殺害されてるね」
ルカ「ってことは……モノクマファイルに書いてあった死亡推定時刻とは矛盾しないな」
智代子「うん、やっぱり夏葉ちゃんは深夜に暗闇の中で襲われたんだ」
私だけじゃこの眼球の見極めは出来なかった。
甘党女の時間の蓄積があるからこその発見だな。
コトダマゲット!【夏葉の眼球】
〔夏葉は光学顕微鏡並みの視力を持っていたほか、暗視モードも備えていた。暗闇を感知すると赤外線カメラに切り替わり、レンズも変化する。智代子曰く、死体となった夏葉の眼球も暗視モードになっていた模様〕
- 282 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:12:25.69 ID:OQT/+f4M0
- さて、残りのパーツも調べちまうか…
1.胴部
2.腕部
3.脚部
↓1
- 283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 21:16:30.66 ID:HPrrMSk90
- 胴体
- 284 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:18:35.26 ID:OQT/+f4M0
- 1 選択
-------------------------------------------------
【胴体部】
生前の抜群のプロポーションを形だけ準えたような無機質な胸板。
そこには彼女の努力で練り上げた筋肉も、芸術品のようにしなやかな動きも存在しない。
他の身体と切り離されて落ちている今となっては、もはや人間の胴体であることも疑わしいぐらいだ。
オイルの海に落ちているそれは座礁した船のようにも見えた。
透「あ、これ……使って」
ルカ「ん……ゴム手袋か?」
雛菜「なんか雛菜の看病してくれてた時のやつらしいです〜」
(絶望病の時のやつか……)
とにかく、オイルを素手で触ると後が厳しい。この手袋は助かるな。
浅倉透から受け取ったゴム手袋を装着し、胴体部を持ち上げた。
雛菜「なんだかこのパーツ、焦げ臭くないですか〜?」
ルカ「ん……? 言われてみれば、たしかに……」
辺りに撒き散らされているオイルの匂いが激しいので若干気づきづらいが、確かに匂いの中に焦げ臭さが混ざっている。
それに注意してみてみると、胴体部のパーツの部分部分は茶黒い焦げ跡のようなものが着いているのも確認できる。
これはなんだ……?
- 285 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:19:51.62 ID:OQT/+f4M0
- ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ルカ「……なんか、砂被ってんな」
透「多分、殺されたときに胴体部分が地面にぶつかって砂を巻き上げたんだと思う。ほら、ここって砂地だし」
これまでの事件と違って、今回の事件は室内でも舗装された地面でもない。
第4の島の外周、何か名前のある施設でもないただの道の一部分なのだ。
踏み固められたただの砂の上に横たわる死体が砂を被っているのも言われてみればそう不自然なことでもない。
ルカ「……にしても、なんだか多くないか? 倒れ込んだ時って、接地面の裏側にまで砂って巻き上がるもんか?」
透「私たちよりかなり重たかったから?」
ルカ「あんまり女性相手に言うべき表現じゃねーだろそれ……」
雛菜「雛菜も不自然に思うな〜。小糸ちゃんが小学校の時運動会のかけっこで派手に転んだことがあるんだけど……そのとき、前半分は砂まみれだったけど裏側はそうでもなかったんだよね〜」
砂を巻き上げるほどの衝突となると、相当な勢いが必要になると思う。
誰かに撲殺されて地面に倒れ込んだだけで、こんなに砂を被るようなことがあるんだろうか?
ちょっと覚えておいた方がいい情報かもな。
コトダマゲット!【死体に被さっていた砂】
〔夏葉の死体は砂を被っていた。ただ転倒しただけではこれほどの量の砂が巻き上がるとは考えづらく、何か別に勢いよく衝突したのではないかと思われる〕
- 286 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:21:21.48 ID:OQT/+f4M0
- ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ルカ「ちょっとひっくり返してみるか」
かなりの重量のある胴体部。転がすようにしてひっくり返して背面部を確認する。
纏っていた衣服もなく剥き出しになったその背中には……何かが取り付けられていた。
立橋を支えるブリッジ部のように、不完全な半円のような形のそれは何かを通すような構造をしていた。
透「これ、ワイヤーのフックじゃない? ほら、バンジージャンプの命綱とかに使う奴」
くだらないバラエティ番組なんかで見覚えがある。
この真ん中にワイヤーを通すようにして、落下を防止する単純な仕組みだ。
ルカ「まさかバンジージャンプに失敗して死んだ……とかじゃねえよな?」
雛菜「う〜ん、バンジージャンプじゃないと思うけど〜……このフック、だいぶ緩くなってるね〜」
能天気女はフックの接合部をパカパカと開閉して見せた。
なるほど確かに少し強めな衝撃を受けてしまうと完全に開いてしまうようだ。
ワイヤーを通して命綱代わりにしたところで、これでは意味がない。
まさか……こいつの死は事故だなんて……そんなことが?
透「でも、ないよね。肝心のワイヤー」
ルカ「ああ、近くをざっと見た感じ……見当たらないな」
雛菜「なにかの拍子で外れちゃったのかな〜」
もともとこいつの身体に取り付けられていたであろうワイヤーは、何かの原因があって外れてしまったに違いない。
その原因が何か突き止めることができれば……事件の全貌を掴むうえで大きな手掛かりになりそうだ。
コトダマゲット!【ワイヤーフック】
〔夏葉の胴体部に取り付けられていたワイヤーフック。だいぶ緩くなっており、少し強い衝撃を受けただけで簡単に開いてしまうようだ〕
- 287 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:23:09.67 ID:OQT/+f4M0
- ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
私がこいつの背面を確認したのには大きな理由がある。
それは、生前にもこいつが意気揚々と発表したとある機能だ。
ルカ「おやすみスイッチ……どこにあるんだ?」
人間ではなくなったその体に睡眠は必要なのかと求められたときに、疑似的に人間の睡眠を再現する仕組みがあると教えられた。
タイマーを設定すればその時間通りに眠り、目を覚ます……
それが本当に睡眠と言っていいのかは少し言葉に詰まったが、それと同時に言っていたのが『おやすみスイッチ』だ。
押された瞬間にメカ女は強制的にスリープモードになり、一定の時間が経つまでは完全にシャットダウンとなってしまうらしい。
もし、それが事件のさなかで押されていたのであれば……犯人がどんな手口を取ったのかを明らかにすることができる。
透「確か、背中側だったよね」
雛菜「この人にとってはすごく大事な急所だったわけでしょ〜? だったらそんなに見つけやすいところにはないよね〜」
衣服の下などを重点的に調べてみた。
すると……背面部のかなり下、人間であれば広背筋の中央に当たる部分に……あった。
ガラス窓で守られたボタンには『押すな』のお触書。
透「……押されてるよね、これ」
そのガラス窓は、強引に指で押し割られた形跡があった。
- 288 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:24:28.74 ID:OQT/+f4M0
-
ルカ「犯人はこいつのボタンを押して、意識を奪ったうえで犯行に及んだ。どうやらそれは間違いないらしいな」
雛菜「人間でいえば、睡眠薬を飲まされた状態で殺されたみたいなもんですかね〜」
ルカ「……でも、どうやってこのボタンを押したんだ?」
今確認した通り、このボタンは背面の押しづらいところにあった。
まさか犯人に言われるがままされるがままにメカ女も黙ってボタンを押されるのを受け入れるはずもない。
きっと抵抗だってするはずだ。
だが、こいつが本気で抵抗をすればこの島の誰も適いはしないはずだ。
ただでさえ体格がいいことに加えて、今は人体改造を受けて攻撃力も防御力も異常に上がっている。
それこそ殴り返されでもしたらひとたまりもない。
犯人は、いったいどうやってボタンを押したというのだろうか……?
コトダマゲット!【おやすみスイッチ】
〔夏葉の背中に取り付けられた強制スリープボタン。背面の見えづらいところに取り付けられたボタンで、夏葉の不意でも突かない限りは押すことは難しい。死体となった胴体部では、ボタンが押されていることが確認できた〕
-------------------------------------------------
さて、残りのパーツも調べちまうか…
1.腕部
2.脚部
↓1
- 289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 21:26:43.82 ID:HPrrMSk90
- うで
- 290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 21:29:46.15 ID:Ubtp7SOH0
- 腕
- 291 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:30:37.33 ID:OQT/+f4M0
- 1 選択
-------------------------------------------------
【腕部】
ゴロンと転がるパーツ群。
その中で、調査をしている人間が心なしか少ないのは……やっぱり、あれを見ているからだろうな。
モノケモノを一撃のもとに葬り去ったロケットパンチ、あれが暴発でもしようもんなら即死だろう。
こういうところで調査をしている人間となると、やはり……
あさひ「あ、ルカさん。これ見てほしいっす」
ルカ「……んだよ」
狸は私を無邪気に呼び寄せると、まるで臆す様子もなく腕をひょいと拾い上げた。
あさひ「なにか夏葉さん握ってるのに、手のひらが開かないっすよ。力を貸してほしいっす」
ルカ「あ? なにか握ってる……?」
促されるままに見てみると、確かに鉄の延べ棒みたいな指の先に何かが見える。
しっかりとした形のあるようなものではなさそうな、半固形の物質らしい。
ルカ「まさか毒とかじゃねえよな……?」
- 292 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:31:25.97 ID:OQT/+f4M0
-
訝しみながら指を一本一本開いていく。
なるほど金属の指は強く握り込まれており、死体そのものに力がこもっていなくとも開かせるには力とコツがいる。
中学生がすぐそばでソワソワしながら見つめる中、丁寧にそれを取り出した。
あさひ「……これ、なんっすか? 」
そこにあったのは、茶色の塊。
どこか湿っているそれは、指で触れるとすぐに形を崩して零れ落ちる。
液体のようにも見えるが、その触感はどこかザラザラもしている。
ルカ「【泥】……だな」
結構期待をして開けた分肩を落とした。
なんてことはない、ただ死の直前に強くその場で握り込んで泥を掴んだというだけの話なのだろう。
ルカ「はぁ、期待外れだったな。犯人に繋がる手掛かりでも握り込んでたら話は別だったが……」
あさひ「……」
- 293 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:32:16.03 ID:OQT/+f4M0
-
あさひ「このあたりの地面、別に湿ってないっすよね?」
ルカ「あ?」
あさひ「ぱっと見回してみても、砂地の地面は乾ききってるっす。泥なんて、他には見当たらないっすよ?」
言われてみれば確かにそうだ。
ここに来るまでの道中も、ここ自体もそう。地面は踏み固められた砂地で完走しきっている。
泥濘なんかどこにもない。
あさひ「ちょっと見せてほしいっす」
中学生は泥を手のひらに載せると、その粒を一つ一つ持ち上げて丁寧に覗き込んだ。
あさひ「……でも、混ざってる草とかはこのあたりのものと同じっすね。別に死体が他の所から運ばれたのを示す証拠ではなさそうっす」
ルカ「そうか……泥に含まれてるものがこの島以外のもんだったら、移動した可能性を示すものになりえたのか」
ルカ「でも、そうじゃねーんだろ? だったら……たまたまじゃねーの?」
あさひ「……そうなのかな」
誰かが飲み物を零して、1点だけに泥ができてたとかそんなオチだろうと思った。
……そんなに、不思議がるようなものなのか?
コトダマゲット!【泥】
〔夏葉の死体が握り込んでいた泥。あたりの地面は乾ききっているが、一体どこから出てきた泥なのだろうか〕
-------------------------------------------------
【選択肢が残り一つになったので自動進行します】
- 294 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:33:12.67 ID:OQT/+f4M0
- -------------------------------------------------
【脚部】
かなりの重量がある全身を支えていた二本の柱。
流石に元の姿のままの細さとは言い難く、少しばかり元よりもたくましい作りになっているのが印象的だ。
とはいえ、脚も他のパーツと同様に凹みも激しく壊されてしまっているので、もはやその品評も意味はなさない。
冬優子「はぁ……こんなにスタイルよかったのに壊されちゃってるんじゃ形無しね」
ルカ「おいおい……んなこと言ってる場合か」
冬優子「……純粋に、惜しんでいるのよ。有栖川夏葉の気品や見せ方はふゆもよく見習っていたし……こんなバラバラにされた上に凹まされるなんて残念で仕方ないわ」
残念がる割に触ろうとしない冬優子をしり目に私は脚部を持ち上げた。
オイルが音を立てて跳ねて顔につく。
……冬優子のやつ、これが嫌で手を出してなかったな。
ルカ「……特に変わったところはなさそうだな。バラバラになって破損も激しいことぐらいで」
冬優子「何か脚部に機能は無いの?」
ルカ「これまでに聞いたこともないし……何か変化しそうなパーツも見当たらないな。腕と同じようにジェット噴射で飛び上がったり、とかもなさそうだ」
(まあ、そんなものがあれば脱出のために使ってるか)
冬優子「……そう」
どうやら、この脚部からは大して得られる情報はなさそうだ。
- 295 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:34:21.54 ID:OQT/+f4M0
- ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
一通り死体のパーツは確認し終えた。
どれもこれもバラバラで凹みも激しい……今回の事件はやっぱり異色だな。
確かに人体とは構造も違うが、犯人のやつ随分と入念にやったものだ。
ルカ「……あれ」
一度距離を取って、遠目に死体を見てみると一つの事に気が付いた。
死体のパーツはいずれも損壊が激しいが……【脚部】とそれ以外のパーツでは発色が異なるのだ。
でも、これは脚部がおかしいのではなく、その逆。
他のパーツのいずれも黒ずんでいるのだ。
さっき各パーツを確認した通り、脚部以外にはすべて【焦げ跡】がついていた。
それがこの色の違いを生んでいるのが……どうして脚部だけ、逆に焦げ跡がついていないんだ?
そもそも、この焦げ跡はいつついたんだ……?
死体のバラバラと、何か関係があるのか……?
コトダマゲット!【死体の焦げ跡】
〔バラバラになっている夏葉の死体には焦げ跡がついている部分があった。脚部以外のパーツに焦げ跡は集中しているようだ〕
- 296 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:35:19.92 ID:OQT/+f4M0
- -------------------------------------------------
現場での調査を一通り終えたが……困り果ててしまった。
これまでの事件ではいずれも死体を調べた後でも周りの物を調べたりだとか、別の現場を調べたりだとか調査の仕様はいくらでもあった。
でも……今回は違う。
死体が落ちているのは第4の島の外周に過ぎず、辺りには特に建物もないし、オイルを見ても死体が移動させられたような跡はない。
……私は、次に何をすればいい?
突如押し寄せた手持ち無沙汰にぶわっと汗が噴き出す。
もちろん調査の手を詰めるつもりは毛頭ない。
それでも、自分の行動の指針が見つからず不安に襲われてしまうのだ。
ルカ「と、とりあえず他の連中の話でも聞いてみるか……!」
迫る時間と空白の脳内。どうにか行動したという事実を求めて、当てもない聞き込みを開始するのだった。
- 297 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:36:17.11 ID:OQT/+f4M0
-
〇
〇
〇
≪OTHER SIDE≫
- 298 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:37:44.87 ID:OQT/+f4M0
-
死体を確認してすぐに、私は移動を開始していた。
バラバラの死体にみんな目を奪われて、調査は当分彼女たちが占有するだろうし……情報ならちゃんと共有してもらえる。
それなら、私がいるべき場所はあそこではないと判断した。
ルカと同じ場所にいるのがきまずかったというのは否定しない。
あの子が目に付くのが煩わしかったのも確か。
でも、もっとそれ以上に……生き残るために行動をしたいという大義名分はある。
事件が起きたと聞いた瞬間に脳裏によぎった場所。
私はその前に立っていた。
「【ファイナルデッドルーム】……きっと犯人は、ここに来たんだ」
- 299 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:39:13.42 ID:OQT/+f4M0
-
私がこのアトラクションを見つけたのは、動機の提示された晩の事。
モノクマらしからぬ、手段を択ばない動機提供に違和感を覚えた私はその意図を調査するために単身第4の島にやってきていた。
この島は夏葉さんが強引に解禁した場所、モノクマにとってそれが想定外だったために決着を焦っているのかと思い、手掛かりを探しに来た。
……けど、どうやら違ったみたい。
モノクマは単純に血に飢えていた。そのためにあんな動機を用意したんだ。
島に来ていた当初は建設中の立て札が立てられていた場所に、我が物顔で鎮座するピエロの顔をした建造物。
入り口の看板にはこう書いてあった。
『ファイナルデッドルームにようこそ!
命を懸けた試練に挑め! クリアすればコロシアイ南国生活において絶対役立つ極上の凶器をプレゼント!』
『極上の凶器』……まさにこの動機のためだけに用意されたような文言。
一刻も早く誰かを殺さなくては自分が飢え死にする。
そんな思考にからめとられている中でこんなものがぶら下げられれば誰でも手に取りたくなる。
でも……気にかかるなのはその前の『命を懸けた試練』の言葉。
モノクマの事だから、はいそうですかとその極上の凶器は渡してくれないのは想像にたやすかった。
だから私はその時は一度引き返すことにした。
まだ……あの子を殺す覚悟もできていなかったし、ルカの説得を受けて少し思うところもあった。
今はまだ、行くべきタイミングじゃないと思った。
____その結果が、今。
- 300 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:39:55.85 ID:OQT/+f4M0
-
あのバラバラの死体とその脇に置かれたハンマーを見て、すぐにここが思い浮かんだ。
あんな殺し方は、今までの私たちでは出来ない。
きっと犯人はこの部屋の先で、新しい力を手に入れたんだろうと考えた。
私たちの想像を超える、『極上の凶器』という力を。
それなら、生き残るためには誰かが挑まなくてはいけない。
この島において、知識に隔たりがあること……それはもっとも致命的。
犯人が何を手にして、何を使ったのか。
それを知るために、犠牲となる人間が必要。
「……にちかちゃん」
私は振り返ることもなく、その一歩を踏み出した。
- 301 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:41:32.93 ID:OQT/+f4M0
- -------------------------------------------------
【ファイナルデッドルーム】
ガラララララ……ガッシャーン!
部屋に入ると、すぐに背後の扉が閉められた。
地面からは槍のようなものが何本せりあがって天井に突き刺さった。
なるほど、ここは私のために作られた檻のような空間。
この檻の中で『命を懸けた試練』に挑むらしい。
……と、思いきや。
モノミ「あ、あれ……緋田さん、なんでここに……!?」
この部屋には、想定外の先客がいた。
モノミちゃんは部屋の隅で震えながら私の方を見る。
- 302 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:42:36.90 ID:OQT/+f4M0
-
美琴「モノミちゃん、あなたこそ……いつからここに?」
モノミ「えっと……事件が起きて、すぐに……ミナサンのために手掛かりを手に入れたくて……」
なんだ。事件が起きる前からではないみたい。
この様子だと、犯人の正体は知らないみたいだ。
モノミ「でも……この部屋からあちし、脱出できなくなっちゃって……途方に暮れてたところなんでちゅ」
美琴「……脱出できないの?」
モノミ「……はい、あちらを見てほしいんでちゅけど……」
モノミちゃんが指さした側にはもう一つの扉。
でも、そのカギは固く閉ざされている。いくらドアノブを捻ろうともびくともしない。
美琴「困ったね」
モノミ「どうやら、扉の横の機械を使って脱出するみたいなんでちゅけど……そもそも入力パネルすら開けなくて困ってるんでちゅ……」
モノミちゃんの言う通り、扉のすぐ隣には数字を表示している液晶。
その下はネジで留められて蓋をされている不自然なくぼみ。
- 303 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:43:13.76 ID:OQT/+f4M0
-
美琴「リアル脱出ゲーム……ってやつかな」
モノミ「みたいでちゅ……あちし、こういうのはからっきしでちて」
せっかく食事を手にしたばかりだというのに、ここから出られないんじゃまた餓死しちゃう。
それ以前に、捜査時間が終わってもモノクマロックに行けないとペナルティでおしおきされちゃうかもしれない。
そうか……そういう意味で『命を懸けた試練』なのかな?
美琴「……それなら、私が出してあげる」
モノミ「え! い、いいんでちゅか!?」
美琴「こういうのは経験ないけど……要はクイズみたいなものだよね? 一緒に頑張ろうか」
モノミ「緋田さん……よろしくお願いしまちゅ! あちし、今夜は温かいお布団で眠りたいでちゅ!」
【脱出開始】
- 304 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:45:37.13 ID:OQT/+f4M0
-
さて、この部屋について確認をしておこう。
東西南北、どれもコンクリートの壁で囲まれていて窓もないから情報はこの部屋の中で完結している。
まずはそれぞれの方向について整理をしておこうか。
【北】がさっきも確認した脱出口。
鍵は固く閉ざされていて、その脇には数字を入力するだろうパネル。
でも、今はネジで留められているのでパネルに触れることもできない。
他には壁に大きく『4』の数字が書かれていて、あとこれは……藁人形?
確か、凛世ちゃんがいつも持っている人形はこんな感じだったよね。
そのお人形は無残にも釘で壁に打ち付けられている。
【東】にはぱっと目につくのは大きな金庫とその上に載せられたレターボックス。
金庫はダイヤル式で、4桁の数字で開錠する仕組みみたい。
レターボックスは特殊なつくりをしている……間口の狭い穴の奥にボタンが見える。
どうにかあれを押せれば開きそうだけど……小指よりもさらに細い隙間だ。
何か細長いものをどこかで調達できないかな。
そして、ここの壁にも数字が書かれている。ここの数字は『1』だね。
- 305 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:46:45.24 ID:OQT/+f4M0
-
【西】には大きなデスクとその上にノートパソコンが置かれている。
ノートパソコンはキーボードを押しても反応がない。その左のUSBポートに何か指したら反応するのかな?
デスクの引き出しを開けてみたけど……
1段目には『ENSW』って書かれたメモ。これ……なんのことだろう?
2段目には年賀状……? 今年の干支の虎の格好をしたモノクマが書かれてる。
そうそう、虎って干支だと『寅』って書くんだよね。
よく間違えて書いちゃうんだよね……
そして壁の数字は『9』、これまた大きく書いてあるな……
【南】は私が入ってきた入り口でもある。槍のようなものがせり出して檻のようになっているあたり、もう逆戻りは出来ないんだね。
他にあるのはモノミちゃんにそっくりなぬいぐるみ。一瞬どっちが本物かわかんなくなっちゃうぐらいにはよくできてる。
そして、槍に阻まれて見えづらいけど……この数字は、『3』……かな?
大体今確認できるのはこれぐらい。
この中からどうにか脱出の糸口を見つけ出さないと。
- 306 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:47:18.64 ID:OQT/+f4M0
-
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
☆これよりファイナルデッドルームの試練、命を懸けた脱出ゲームが開始いたします。
緋田様がとれる行動は【入力】【アイテムの使用】【モノミに相談】の3つです。
【入力】は文字通りのパスコードの入力。
パスコードを入力したい対象を選択し、その回答となるパスコードをお答えください。
見事成功すれば、物語が進行いたします。
【アイテムの使用】で緋田様がゲーム中獲得したアイテムを使用可能になります。
使用したいアイテムと、使用したい対象を合わせて指定することでアクションを起こします。
アイテムは順次増えていきますので、指定をお忘れなきよう。
【モノミに相談】は詰まった時の救済手段。
進行状況に応じてヒントが得られます。
もうこれ以上ないというところまでモノミに相談を持ち掛けると、自動でパスコードを入力してしまうのでご注意ください。
何か別にお願いしたいことがあれば、書き込んでくださればモノミがフレキシブルに対応いたします。
以上のほど、ご確認よろしくお願いいたします。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
(さて、どうしようかな……?)
1.入力 【金庫】
2.モノミに相談
※アイテムが存在しないためアイテムの使用はできません
↓1
- 307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 21:49:54.31 ID:HPrrMSk90
- 入力【金庫】:1439
- 308 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:53:32.82 ID:OQT/+f4M0
- 1 入力 【不正解】
ビー!!
美琴「……あれ」
モノミ「おかしいでちゅね……このメモに書かれたアルファベットって東西南北の頭文字なんでちゅよね?」
美琴「うん……そのはず。だからその通りに数字を追ったつもりなんだけど……」
モノミ「数字はどこからどうみても……1、4、3、9……」
美琴「……どこから、どうみても」
美琴「……見え方の違い?」
モノミ「緋田さん?」
美琴「もう一度、チャンスを貰えるかな」
1.入力 【金庫】
2.モノミに相談
※アイテムが存在しないためアイテムの使用はできません
↓1
- 309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 21:54:55.22 ID:Ubtp7SOH0
- 2
- 310 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 21:58:42.29 ID:OQT/+f4M0
- 2 選択
美琴「ねえ、モノミちゃん。なんでこのパスワードじゃないんだと思う?」
モノミ「何でと言われまちても……パスワードが違うから、不正解なんでちゅよね?」
モノミ「そうなると、数字の順序か、数字自体が違うかのどっちかでちゅ。でも、順序はあのメモ以外にヒントはないでちゅし……」
モノミ「やっぱり、数字が違うんでちゅかね……?」
美琴「数字、か……」
(私の目に見えている範疇で数字に違和感は……)
(……あれ?)
(そういえば、最初に部屋を見渡した時にも思ったけど……あの数字だけ、障害物が被さってるよね……?)
美琴「……もしかして」
1.入力 【金庫】
2.モノミに相談
※アイテムが存在しないためアイテムの使用はできません
↓1
- 311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 22:00:05.64 ID:HPrrMSk90
- 南の数字をちゃんと確認する
- 312 :まあもうこれは正答なのでそのまま行きます ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 22:03:19.15 ID:OQT/+f4M0
-
美琴「……南の数字、槍に被さって見えづらいけど……よく見たら」
美琴「やっぱり……この数字、3じゃないよ」
モノミ「え?! な、なんででちゅか!?」
美琴「左半分が隠されているだけで……本当は8なんだ」
美琴「あとはデスクのヒントそのまま。『ENSW』はそれぞれ東北南西を英語にした時の頭文字。その順序で数字を入力すればいい」
美琴「だから、正しいパスワードは……『1489』」
ガチャ…
せっかく開いたことだし、金庫の中身を確かめてみよう。
金庫の中にあるのは……【バール】かな?
L字の工具で、尾っぽの部分が割れて細いものを挟めるようになってる。
これをどこかで使えってことだよね。
まさか……扉を壊すとかじゃないよね……?
【アイテム:バールを手に入れた!】
(さて、どうしようかな……?)
1.アイテムの使用 【バール】
2.モノミに相談
※パスコードの入力先が存在しないため入力はできません
↓1
- 313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 22:05:22.16 ID:HPrrMSk90
- 【バール】:北の藁人形を外す
- 314 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 22:07:45.66 ID:OQT/+f4M0
- 1 【正解】
-------------------------------------------------
美琴「よいしょ……」
バールの先っぽを釘の根元に添わせるようにして、力任せに引き抜いた!
どうやら釘は人形を貫通してかなり深いところまで刺さっていたみたい。
モノミ「あ、緋田さん! その釘は危ないでちゅからあちしが預かっておきまちゅよ!」
美琴「え? ああ、ごめんね。ありがとう」
モノミちゃんに釘を手渡して、私は人形を確かめる。
意味深に供えられていたんだもの、手掛かりがなにも無いわけないよね。
藁をかいくぐるようにしてまさぐると、その中から一つのUSBメモリが出てきた。
美琴「これ……どこかで中を見れないかな?」
【アイテム:USBメモリを手に入れた!】
(さて、どうしようかな……?)
1.アイテムの使用 【バール】【USBメモリ】
2.モノミに相談
※パスコードの入力先が存在しないため入力はできません
↓1
- 315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 22:09:45.13 ID:HPrrMSk90
- 【USBメモリ】:西のノートパソコンのUSBポートに刺す
- 316 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 22:11:50.72 ID:OQT/+f4M0
- 1 【正解】
-------------------------------------------------
【西】の壁にあるノートパソコン、そのUSBポートに早速メモリを挿してみる。
するとさっきまでまるで反応しなかったパソコンは、息を吹き返したように音を立てて起動。
美琴「……あれ?」
でも、ログインの画面で止まっちゃった。
どうやらこのパソコンはひらがな二文字を入力してロックを解除するみたい。
ここに当てはまるひらがなを考えなきゃいけないんだ……
う〜ん、これって一体……?
『とう→しわ→しま→□□→きと→しか→□□→おま→ふま→ひま→こら→はた』
何の法則性があって並んでるんだろう……?
(さて、どうしようかな……?)
1.入力【ノートパソコン】
2.アイテムの使用 【バール】
3.モノミに相談
↓1
- 317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 22:19:32.19 ID:loNNWSVS0
- 3
- 318 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 22:24:51.67 ID:OQT/+f4M0
- 3 選択
美琴「……モノミちゃん、このパスワード……なんだろうね」
モノミ「うーん、意味がありそうでなさそうな2文字の群……全然ピンときまちぇんよ……」
美琴「……そうだよね」
モノミ「この手のクイズだと、何かの頭文字とか最後の文字とかそういうのを抜き取ったパターンが多いんでちゅかね……」
モノミ「大体の人が知ってるものの名前を題材にしてるケースが多いと思いまちゅ」
美琴「そういわれても……12個のものでこんな文字と関連があるような概念……」
モノミ「どうしてもわからないなら、部屋を改めて検証するのもいいかもしれないでちゅね!」
モノミ「アイテムも手に入ったことだし、何か他にできることもあるかもしれないでちゅよ!」
(そうか……謎を解く以外にもできることはあるかもしれない……!)
(さて、どうしようかな……?)
1.入力【ノートパソコン】
2.アイテムの使用 【バール】
3.モノミに相談
↓1
- 319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 22:29:12.26 ID:HPrrMSk90
- 【バール】:東のレターボックスの奥のボタンを押せるか試す
- 320 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 22:34:52.13 ID:OQT/+f4M0
- 1 【不正解】
-------------------------------------------------
ガッ ガッ
美琴「……ダメみたいだね」
長ぼそい形状だから、と思ったけど。
そもそもバールでは前提としてサイズ感が違いすぎる。
間口につっかえてしまって、そもそも入ることすらない。
木の枝ぐらいに細長い物じゃないとこのレターボックスのボタンは押せそうにない。
モノミ「あ、あんまりやりすぎるとレターボックス自体が壊れちゃいまちゅ……」
美琴「でも、今手を付けられそうなのってこれくらいだよね……」
他に手の付けられそうな手掛かりらしいものもなにもない。
もしかして、何か別のアプローチで開けるのかな……?
-------------------------------------------------
(さて、どうしようかな……?)
1.入力【ノートパソコン】
2.アイテムの使用 【バール】
3.モノミに相談
↓1
- 321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 22:41:15.71 ID:HPrrMSk90
- モノミが持ってそうな木の棒とかモノミに回収された釘でボタンを押せないですかね?
無理そうならいっそバールでレターボックスをぶち壊したい
- 322 :想定解ですー! ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 22:45:17.58 ID:OQT/+f4M0
- 3 モノミに釘を貸してもらえるか相談する
-------------------------------------------------
美琴「モノミちゃん、さっきの釘貸してもらえるかな?」
モノミ「へ? 釘でちゅか? いいでちゅけど……何に使うんでちゅか?」
美琴「このレターボックス、奥のボタンを押すのに細長いものが必要なの。さっきの釘なら届きそうだと思って」
モノミ「はえ〜、そんな使い道があったんでちゅね。はい、どうぞでちゅ!」
モノミちゃんから釘を受け取った釘を、そのままレターボックスのくぼみに押し込んでみた。
するとジャキッと音を立ててレターボックスが開き、その中身が明らかに。
中にあったのははさみみたい。ごく普通の右利き用のはさみ。
【アイテム:はさみを手に入れた!】
美琴「何か切るようなものでもあったかな……?」
モノミ「うーん……あちしにはサッパリでちゅ」
その他に入っていたのは……電車の時間のメモ?
『始06:00発 終10:52 着』
美琴「これは……なんのメモなんだろう?」
モノミ「どこかに出かける用事があったんでちゅかね?」
美琴「……随分と早くて、長旅だったんだね」
-------------------------------------------------
(さて、どうしようかな……?)
1.入力【ノートパソコン】
2.アイテムの使用 【バール】【はさみ】
3.モノミに相談
↓1
- 323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 22:51:10.77 ID:HPrrMSk90
- 【はさみ】で南のモノミのぬいぐるみを解体する
- 324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 22:51:49.42 ID:Ubtp7SOH0
- ハサミでぬいぐるみを切る
- 325 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 22:53:02.65 ID:OQT/+f4M0
- 1 【正解】
-------------------------------------------------
……なんとも我ながら物騒な発想だけど、ほかに使い道を思いつかない。
それにモノクマが仕掛けたこのゲームなんだもん、それぐらい思い切った考え方をした方がいいのかもしれない。
私は右手にハサミを携えたまま、モノミちゃんにそっくりなぬいぐるみを持ち上げた。
モノミ「あ、緋田さん……いったい何をしようと……」
美琴「ごめんね……!」
後はぬいぐるみめがけて思いっきりハサミを振り下ろす!
鋭くとがった刃はすぐにその咽喉元を裂いて、ぬいぐるみは中の中綿を血液のように吐き出した。
モノミ「いや〜〜〜〜〜! もう一人のあちしがスプラッターでちゅ〜〜〜〜〜〜! 見えちゃいけないところまで全部開陳しちゃってまちゅ〜〜〜〜〜!!」
美琴「ごめんね、モノミちゃん。でも……これで間違ってなかったみたい」
モノミ「ほえ?」
出てきた中綿を押しのけ押しのけ、中を覗いてみると……そこには一つの小箱。
南京錠で締められた小箱にはカードも一緒に張り付けられている。
『1+2=3 3+4=3 4+5=3 11+12=2
6+7+8+9+10=A 3×5×10=B
パスワードは『A』『B』の順 』
美琴「……これは本格的な暗号だね」
モノミ「なんでちゅかこれ、計算が滅茶苦茶でちゅ!」
美琴「……きっと、純粋な数字ではないんだろうね。何か意味を持った数字に違いないよ」
うーん……これもなかなか複雑な暗号だね。
解くには結構時間がかかるかも……
-------------------------------------------------
(さて、どうしようかな……?)
1.入力【ノートパソコン】
2.アイテムの使用 【バール】【はさみ】
3.モノミに相談
↓1
- 326 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 22:53:41.24 ID:OQT/+f4M0
- 訂正
どちらの暗号からでもどうぞ
-------------------------------------------------
(さて、どうしようかな……?)
1.入力【ノートパソコン】【小箱】
2.アイテムの使用 【バール】【はさみ】
3.モノミに相談
↓1
- 327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 22:59:01.39 ID:Ubtp7SOH0
- 3
- 328 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 23:04:40.44 ID:OQT/+f4M0
- 3 選択
美琴「パスワードを2つも要求されちゃったね……」
モノミ「むむむ……どちらも難しい暗号でちゅ……」
美琴「法則性を読み解かないことには、前に進めないね」
モノミ「これ以上は何か検証できそうなこともないでちゅよね?」
美琴「うん、持っているアイテムは一通り使ったはずだし……行動はあまりできそうにないかも」
モノミ「それなら、これまでに見てきたものを改めてみてみるのはどうでちゅか?」
モノミ「それこそ、初めのうちに見たものに何か手掛かりがあるかもしれないでちゅ!」
(情報を改めて見返してみるのもいいのかな……)
モノミ「それに、さっきの時刻表も気になりまちゅ! あれってなんの時刻表なんでちゅかね?」
- 329 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/06(金) 23:08:03.32 ID:OQT/+f4M0
-
すみません、時間的に厳しくなってきたので本日はここまで。
次回、ファイナルデッドルームの脱出を目指しましょう。
ヒントとして申し上げますと、
ノートパソコンの方はこのシーズンに関連が深いもの、小箱の方は日本の風習に関連が深いものにまつわる暗号です。
小箱の方は正直すぐに閃くようなものでないと思うので、次回はモノミのヒントももっと踏み込んだものにしていこうと思います。
次回更新は5/8か5/9の夜……ちょっとまだわかりません!
突発的に始まると思うのでどうかお付き合いください。
それではお疲れさまでした、またよろしくお願いいたします。
- 330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 23:35:16.04 ID:HPrrMSk90
- おつかれさまでしたー
小箱、年賀状のモノクマが虎(=寅)なので干支を数えて、1→ね、2→うし、……、12→い、か
時計と干支を重ね合わせて、12→ね、1→うし、2→とら、……、11→い、で
それぞれの文字数が数字に対応するのかとも思ったんですけど、
前者だと11(いぬ=2)+12(い=1)が2じゃなくて3だし、後者だと1(うし=2)+2(とら=2)が3じゃなくて4になるから
どっちもちょっと違うっぽいんですよね
ふふっ、わからん
- 331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 23:36:08.33 ID:Ubtp7SOH0
- >>1乙。
箱のほうのパスワードはなんとなくわかったかもしれない・・・
ただ、もし自分の考えがあっていればだけど
3+4=2、4+5=4だと思うんだけど・・・
- 332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 23:40:55.79 ID:Ubtp7SOH0
- あ、やっぱり違うわこれ・・・
上のレスは忘れてください
- 333 :以下、VIPにかわりましてVIP警察がお送りします [sage]:2022/05/07(土) 02:41:54.20 ID:I4E0dxel0
- VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
- 334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/07(土) 14:11:07.50 ID:WCehc0Qd0
- ノートパソコンの方、多分答えわかりました
見つけた時刻表の時間の東京発博多着新幹線のぞみ1号の停車駅のそれぞれの駅名の最初と最後の文字の組です
なので四角に入るのは名古屋と新神戸で「なや」と「しべ」だと思います
- 335 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/08(日) 21:16:58.49 ID:XBGb0k8Z0
-
ファイナルデッドルーム後半戦より再開します。
あれから自分でも考えたんですけど小箱の暗号は少し捻りすぎた感じがしますね……
もうちょっと素直な暗号にすればよかった……
-------------------------------------------------
(さて、どうしようかな……?)
1.入力【ノートパソコン】【小箱】
2.アイテムの使用 【バール】【はさみ】
3.モノミに相談
↓1
- 336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 21:22:55.40 ID:ntBAReWj0
- ノートパソコン
「なや」と「しべ」と入力
- 337 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/08(日) 21:25:16.75 ID:XBGb0k8Z0
- 1 【正解】
-------------------------------------------------
【なやしべ】
美琴「あっ、ログインできたみたいだよ」
モノミ「ええ?! ほ、ホントでちゅか!? この暗号、解けたんでちゅか!?」
美琴「うん、仕事柄お世話になることも結構多いから」
モノミ「仕事柄でちゅか……? そんなに謎解きゲームのお仕事って多いんでちゅか?」
美琴「ううん、そうじゃなくて、この暗号の事。このひらがな二文字の並びには規則性があったんだ」
モノミ「何かあるとは思ってまちたが……分かったんでちゅか?」
美琴「これはね、東海道新幹線・山陽新幹線の停車駅……その頭文字と最後の文字なんだ」
モノミ「しんかんせん……でちゅか!」
美琴「東京→品川→新横浜→名古屋→京都→新大阪→新神戸→岡山→福山→広島→小倉→博多……全部で12個だから、総数からなんとなく思いついたんだ」
モノミ「ミナサンより長くアイドルを続けているお姉さんの緋田さんだからこそ分かったんでちゅね!」
美琴「……」
美琴「そういうわけだから、この画面で穴あきになっているのは『名古屋』と『新神戸』の頭文字と最後の文字。二つを合わせて『なやしべ』がパスワードだよ」
モノミ「あ、あれ……あちし、何か良くないこと言っちゃいまちたか……?」
ログインに成功すると、ノートパソコンは私の操作を待つことなく自動で動き出した。
しばらくローディングをしたかと思うと、パソコンは一つの文書をその場で展開した。
- 338 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/08(日) 21:26:19.68 ID:XBGb0k8Z0
-
『1×2=1 11×2=2 11×22=3 111×22=4 111×222=5
11×222=A 111×2=B 1111×222=C 111×222=D
パスワードはABCDの順に並ぶ 』
モノミ「ま、また暗号でちゅか……?」
美琴「……これ以外には、何も閲覧できないみたいだね。どうやらこのパソコンはこの暗号を表示するためだけのものみたい」
モノミ「よーし、それなら早速謎を解き明かしまちょう!」
美琴「……それは、そうなんだけど」
モノミ「ほえ?」
美琴「この暗号、謎を解いたところでどこにパスコードを入力すればいいのかな」
モノミ「そのパソコンじゃ……ないんでちゅか?」
美琴「これはただテキストファイルを開いているだけ、入力フォームはどこにもないよ」
モノミ「なんと! 弱りまちたね……」
どこにも解答先のない暗号……
これってきっと、まだ見えていないどこか別の場所に入力するってことだよね。
だとすると、この暗号ってもしかして……最後の暗号だったりして。
-------------------------------------------------
(さて、どうしようかな……?)
1.入力【小箱】
2.アイテムの使用 【バール】【はさみ】
3.モノミに相談
↓1
- 339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 21:57:59.21 ID:nMFdWV670
- 現状で解決したものと未解決のものについて整理しておく
- 340 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/08(日) 22:14:18.07 ID:XBGb0k8Z0
- 3 整理
美琴「一度ここまでの情報を整理しておこうか」
モノミ「はい! そうでちゅね!」
美琴「これまでに金庫とノートパソコンの暗号を解いて……今未解決の物を二つ抱えているよね」
『1+2=3 3+4=3 4+5=3 11+12=2
6+7+8+9+10=A 3×5×10=B
パスワードは『A』『B』の順 』
美琴「これがぬいぐるみを裂いた中にあった小箱の暗号」
『1×2=1 11×2=2 11×22=3 111×22=4 111×222=5
11×222=A 111×2=B 1111×222=C 111×222=D
パスワードはABCDの順に並ぶ 』
美琴「これがノートパソコンにあった暗号で、入力先がまだ見つかっていない……」
モノミ「ヒントらしいものも未使用のものがありまちゅ!」
モノミ「初めの探索で見つけた寅の年賀状もその意味が分かってないでちゅね……」
美琴「アイテムは大体使い終えたかな?」
モノミ「そうでちゅね、ハサミもバールも……これ以上は使わないでちゅかね?」
美琴「……なら、まずは小箱の暗号を解いた方がいいかもしれないかな」
-------------------------------------------------
(さて、どうしようかな……?)
1.入力【小箱】
2.アイテムの使用 【バール】【はさみ】
3.モノミに相談
↓1
- 341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 22:29:43.73 ID:huYJK2yX0
- 年賀状についてモノミに相談する
- 342 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/08(日) 22:35:56.82 ID:XBGb0k8Z0
- 3
美琴「モノミちゃん、この年賀状の意味って何だと思う?」
モノミ「そうでちゅね……やっぱり暗号にまつわるヒントなんだと思いまちゅ」
モノミ「小箱の数式に登場する数字の最高が12でちゅし……もしかするとこっちの暗号は干支に関係するのかもしれまちぇん!」
美琴「うーん……まあそこは私も何となく察してはいたんだけど」
モノミ「はれ?! そ、そうなんでちゅか!」
美琴「うん……そのうえで何か、ない?」
モノミ「緋田さん……なかなかスパルタでちゅね……! えーっと、えーっと……」
モノミ「あっ! この年賀状、わざわざ『虎』じゃなくて『寅』の漢字になってまちゅ! これ、なにか意味がないでちゅか!」
美琴「……それは案外ありかもしれない」
美琴「漢字に書くことでこの数式に当てはまる法則が見えたりしてこないかな……」
(少し、考えてみようか)
-------------------------------------------------
(さて、どうしようかな……?)
1.入力【小箱】
2.アイテムの使用 【バール】【はさみ】
3.モノミに相談
↓1
- 343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 22:41:02.78 ID:GKMi2Asc0
- もっと相談
- 344 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/08(日) 22:48:33.75 ID:XBGb0k8Z0
- 3 もっと相談
美琴「漢字、一度全部書いてみようか」
モノミ「は、はい……そうでちゅね、やってみまちゅ!」
モノミ「子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥……」
美琴「これと、数式を併せて見てみようか」
『1+2=3 3+4=3 4+5=3 11+12=2
6+7+8+9+10=A 3×5×10=B
パスワードは『A』『B』の順 』
モノミ「う〜ん、閃かないでちゅね……」
美琴「数字を干支の順番に置き換えてみてみるとか?」
『子+丑=3 寅+卯=3 卯+辰=3 戌+亥=2
巳+午+未+申+酉=A 寅×辰×酉=B 』
美琴「どうかな?」
モノミ「漢字ならではの共通項の数式、なんでちゅかね……?」
【次のヒントで自動で回答を入力します】
-------------------------------------------------
(さて、どうしようかな……?)
1.入力【小箱】
2.アイテムの使用 【バール】【はさみ】
3.モノミに相談
↓1
- 345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 23:18:07.29 ID:huYJK2yX0
- 部首とか画数とか音読みの数とか色々思いつく限りこねくり回してたけどわからんわからん!
これ以上ずっと考えてても答えが出ないで話が先に進まなさそうだしモノミに任せる任せる!
- 346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 23:19:42.98 ID:hO6L0Od9O
- 俺も正直わからん…泣
- 347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 23:21:11.47 ID:ntBAReWj0
- 読み方の文字の数かな?
だとするなら
ね+うし=3 とら+う=3 う+たつ=3 いぬ+い=2 で当てはまるから
A =10 B=2 ?
- 348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 23:24:44.09 ID:huYJK2yX0
- 読み方の文字の数は最初は考えてたんですけど
それだと足し算はともかく掛け算がそもそも式として成立しないと思ったんですよね……
何も分からん……
- 349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 23:33:11.38 ID:ntBAReWj0
- >>348
いぬ+いの計算では同じ文字は消えると考えれば
「とり」と「とら」って同じ「と」を含んでるから
だから実質残るのは「ら」と「り」で一文字として考えて計算しろって思ってたんだけど
- 350 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/08(日) 23:38:14.86 ID:XBGb0k8Z0
-
すみません、時間的に厳しいのでもうきりあげさせていただくのですが、一応答えだけ貼っておきます。
正直これは自分でも奇を衒いすぎたと思うので……申し訳ない。
続きは明日またします。
-------------------------------------------------
【1027】
美琴「……よかった、開いたみたい」
モノミ「すごい……緋田さん、よく開けられまちたね。あちしにはこの計算式が何を指すのか全然わかりまちぇんでちたよ」
美琴「うん……これはちょっと難しかったかな。この暗号は俯瞰的に見てみることが大事だったんだ」
モノミ「フカン的、でちゅか?」
美琴「まず、はじめの3つの計算式だけ見てもさっぱりでしょ? モノミちゃんの言う通り、計算が滅茶苦茶。ここを見ていても何も見えてこない」
美琴「だから注目するべきなのは『11+12=2』の式。数字の刻み方が一気にとんだ計算式をわざわざ書いてる……そうなると、何か意味があるはずだよね。」
美琴「それに、暗号の解読部もそれまでになかった数字が登場したり、足し算が掛け算になったりしてる。それって法則さえ読み解ければ類推ができるって言うヒントだよね」
モノミ「確かに言われてみればそうでちゅね……」
美琴「じゃあ、私たちの身近に『12』にまつわるものは何かないかな?」
モノミ「あっ、時計とか十二支とか……色々ありまちゅね!」
美琴「そう、十二支。子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥。これらを漢字にして書いてみたら何か思いつかないかな?」
モノミ「うーん……脚の数、じゃないでちゅよね……」
美琴「漢字に書く際にまっすぐな横線の数。途中で折れるものは含まないみたい」
モノミ「……ホントだ、それぞれ横線の数は順に1、2、3、0、3、1、2、2、2、3、1、1になるんでちゅね! これを計算式に置き換えると、確かに成立しまちゅ!」
美琴「だから1〜12の数字を今モノミちゃんが言った通りに置き換えると……」
6+7+8+9+10=1+2+2+2+3=10
3×5×10=3×3×3=27
美琴「後はAとBの順に続けて並べればパスコードは『1027』になるんだ」
モノミ「これはだいぶ頭を柔らかくしなくちゃいけない謎でちた……!」
美琴「さあ、小箱の中を見てみようか」
南京錠を外して小箱を開けてみると、その中に入っていたのはドライバーが一つ。
なるほど……脱出までの道筋は見えてきた。
【アイテム:ドライバーを獲得しました!】
-------------------------------------------------
(さて、どうしようかな……?)
1.アイテムの使用 【バール】【はさみ】【ドライバー】
2.モノミに相談
↓1
- 351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 23:42:14.10 ID:huYJK2yX0
- ドライバーで北のパネルのねじを外す
- 352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 23:50:29.70 ID:huYJK2yX0
- >>349
その理論でご自身が>>347で言ってるB=2を成立させるなら いぬ+い=1 になってそもそもの前提に反しませんか?
まあ実際には違ったわけですけど
- 353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 23:59:10.50 ID:huYJK2yX0
- おつかれさまでしたー
直線の数と折れ線の数、跳ね、はらいの数あたりは数えたけど横線だけの数は流石に数えてなかった……
特定の要素の中からさらに特定条件を満たしてる数を使うのは流石に捻りすぎてて当てるのが厳しすぎると思います
- 354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/09(月) 00:06:34.67 ID:FE9tMxS00
- 見苦しくて草
- 355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/09(月) 00:30:04.12 ID:c8PzqJga0
- 個人的には日本人の一般的な知識として干支の漢字はアリだと思うけど、新幹線の停車駅はナシだと思うなぁ
脱出ゲームで「部屋の中にある情報」と一般的な知識で解けない謎は邪道じゃねぇかね
- 356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/05/09(月) 10:06:39.52 ID:vIHH06QxO
- 皆アレか?
劇場でまだ見てない人に対してネタバレかますタイプ?
- 357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/09(月) 11:34:45.32 ID:MZrj+exr0
- このあたり、空気ギスギスしてない?
これが次の動機? 視聴者の間で事件発生するの?
- 358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/09(月) 13:02:14.30 ID:FE9tMxS00
- こんな言葉を知ってる?「嫌なら見るな」
特に暗号について揚げ足取ったり難癖付ける例の読者様に言いたい
- 359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/09(月) 17:49:48.51 ID:3WmNhioz0
- ID変わってるかもしれないですけど>>353なのですが、
ID:FE9tMxS00の方から色々言われてる対象って私で合ってますよね?
つきましては、ID:FE9tMxS00の方の貴重なご意見について2つほど質問があるのですが、
まず、1つ目に>>354で「見苦しくて草」とおっしゃっていますが、
どのあたりの言動が見苦しいと感じたのか具体的に教えていただけますか?
2つ目に、>>358で「特に暗号について揚げ足取ったり難癖付ける」とおっしゃっていますが、
これについてもどのあたりが揚げ足を取ったり難癖を付けたりしているように感じたのか教えていただけますか?
これはどちらについても見返しても私は正直な意見や感想を述べているだけなので
自分ではわからず、恥を忍んで聞いています。
また、>>358で「嫌なら見るな」という言葉を知っているか問われていますが、当然知っています。
「嫌なものをわざわざ見に来なくていい」という意味ですよね?
この質問の意図がよくわからないのですが、「嫌ではないので見ます」と答えればいいのでしょうか?
以上、長文失礼しました。
今後の勉強のためにも、ID:FE9tMxS00の方につきましては回答いただけると幸いです。
- 360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/09(月) 19:01:38.66 ID:ZZbhYvEWO
- ストーリーや殺害方法、ダンガンロンパのような雰囲気が好きで前作から見てます。スレが若干荒れてますが、自分みたいにロム専の読者も多いと思うので気にせず好きに書いて下さい。いつも面白い作品をありがとうございます!これからもよろしくお願いします。
- 361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/09(月) 19:41:20.72 ID:FE9tMxS00
- 内容に口出ししない読者だけが良い読者
ハートマン軍曹も似たような事言ってたしね
- 362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/09(月) 20:20:44.06 ID:3WmNhioz0
- 対話してID:FE9tMxS00の方のことを理解しようと試みたのですが、質問に回答をいただけなかったことから、
どうやら対話に応じるつもりはなく、価値観が根本から全く異なるようなのでこの話はこれで終わります。
作者の方含めてスレの他の読者の皆様にはご迷惑をおかけしました。
私は私の流儀で以後もこの作品を楽しませていただきます。
- 363 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:02:44.04 ID:oSQQXx2O0
- 1 【正解】
キュルキュルキュルキュル……
美琴「よし、外れたよ」
この部屋に入った時からあった、ネジで留められた入力パネル。
やっとそれを解放することができた。
美琴「……4文字を入力するみたいだね」
モノミ「数字4文字みたいでちゅね、何かヒントは……」
モノミ「あわわ! 近くに何のヒントもないでちゅよ!?」
モノミちゃんの言う通り、この入力パネルの他にはなにもなし。
入力すべき数字は、他の場所で見つけてこいということなのかな。
さあ、ここが正念場。
これさえ解けばきっと出ていけるはず……頭を回転させなきゃね。
美琴「落ち着いて、モノミちゃん。これまでに手に入れた情報から考えてみよう」
モノミ「ま、任せまちゅ……」
-------------------------------------------------
(さて、どうしようかな……?)
1.入力【パネル】
2.モノミに相談
↓1
- 364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/09(月) 21:20:17.89 ID:39HwTkOF0
- 2
- 365 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:24:22.82 ID:oSQQXx2O0
- 2 モノミに相談
美琴「モノミちゃん、これが最後のパスワードだね」
モノミ「はい! なんとしてもこの謎を解いて、脱出しまちょう!」
美琴「差し当たって解くべきなのは……やっぱりノートパソコンに表示されてた暗号だよね?」
『1×2=1 11×2=2 11×22=3 111×22=4 111×222=5
11×222=A 111×2=B 1111×222=C 111×222=D
パスワードはABCDの順に並ぶ 』
美琴「これの入力先がずっと見つかってなかったわけだし……他には何ももうなさそうだもんね」
モノミ「でちゅけど……これ、どういう意味なんでちゅか?」
モノミ「ヒントらしい怪しい物もこの部屋にはもう残ってないでちゅよ」
美琴「それなら……この暗号は本当にこの暗号だけで完結しているのかもね」
美琴「試しに、素直に計算してみるとかはどうかな?」
モノミ「どうでちゅかね……そんなことで見えてくるものなんでちゅか?」
美琴「わからないけど、立ち止まっている時間はないでしょ?」
モノミ「かっこいいでちゅ……緋田さん! 今の言葉、胸に刻み付けまちたよ!」
美琴「……」
(……自分で計算やらなきゃダメかな)
-------------------------------------------------
(さて、どうしようかな……?)
1.入力【パネル】
2.モノミに相談
↓1
- 366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/09(月) 21:30:36.48 ID:3TtS9j0U0
- 入力:4365
- 367 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:33:14.23 ID:oSQQXx2O0
- 1 【正解】
【4365】
ピピッ
美琴「……よし、正解だったみたい」
私が数字を入力し終えるとパネルは緑色に点滅。
認証したであろう電子音が鳴ると、部屋のどこからか駆動音が聞こえ出した。
モノミ「あ、緋田さん……最後の暗号もすっかりお任せしちゃいまちたね……」
美琴「ううん、気にしないで。元々そのつもりだったから」
モノミ「それで、この暗号はどういう謎だったんでちゅか? また難しい計算式みたいだったでちゅけど……」
美琴「これまでにやってきた暗号の中でも一番これが正統派の暗号だったよ。数字が1と2だけで構成してあるから、何か意味があるように見えるけど、単純な計算であることには変わりないみたい」
モノミ「え? でも、11×2は、22でちゅよね?」
美琴「うん。それに11×22は242だよ」
モノミ「それじゃあ計算が成立してないじゃないでちゅか!」
- 368 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:33:53.42 ID:oSQQXx2O0
-
美琴「よく暗号の計算式と見比べてみて。何か別の見方はできないかな」
モノミ「むむむむ……あっ! もしかして桁数でちゅか!?」
美琴「大正解、計算式の右側の数字は左の掛け算をした時の解、その桁数を表しているの」
モノミ「なるほど、その法則に従ってパスコードも考えるんでちゅね!
11×222=2442で、『4』桁の数字
111×2=222で、『3』桁の数字
1111×222=246642で『6』桁の数字
111×222=24642で『5』桁の数字
これでパスコードが4365になるんでちゅね!」
美琴「そういうことだね。特に他にヒントはなかったけど、閃きさえあればすぐに解ける暗号だったよ」
【脱出成功】
-------------------------------------------------
- 369 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:35:30.46 ID:oSQQXx2O0
-
命をかけた脱出ゲームとやらをクリアした私とモノミちゃん。
最後のパスコードを認証したことで、ついに北の扉も開く……そう思ったのだけど。
私の目の前の扉は開くことはなく、何か別のものが床から競り上がってきた。
私の腰の高さほどの台の上に置かれたのは銃と弾丸、そして一枚の紙切れ。
『おめでとう! あなたは命をかけた試練への挑戦権を獲得しました!』
美琴「どうやら、この脱出ゲームは前座だったみたいだね」
モノミ「え……ま、まだ続くんでちゅか?!」
『ここに一丁の銃と、弾丸を一発用意しました!
極上の凶器を手に入れるにはロシアンルーレットをクリアする必要があります!』
美琴「ロシアン、ルーレット……」
『ロシアンルーレットの作法
@弾を一発だけ込めて、リボルバーを回転させてください。
A銃口を自分のこめかみに当てます。
B引き金を引いて、見事生還できればクリアです』
モノミ「な、な、なんでちゅか……これ! こんなの、1/6の確率で死んでしまいまちゅ……!」
- 370 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:36:52.70 ID:oSQQXx2O0
-
狼狽えるモノミちゃんとは対極に、私は納得がいったとばかりに何度も頷いていた。
命をかけた試練だという割に、脱出ゲームで時間との勝負なんてモノクマにしては生ぬるいと思った。
もっと生と死の狭間に身をおいて、肌がひりつくようなものじゃないと彼は喜ばないだろう。
そういう意味で、ロシアンルーレットはこれ以上なくうってつけ。
ガチャ…
モノミ「あ、緋田さん?! 何をやってるんでちゅか?! 銃を、銃を下ろしてくだちゃい!」
だから私は、特に抵抗もなく銃口をこめかみに当てた。
どうせこの挑戦に挑まないことには捜査時間の時間切れでペナルティ。
この部屋に入った時点で逃げ道はないんだから、やるしかない。
美琴「……? どうして? こうしなくちゃ、ファイナルデッドルームはクリアにならないみたいだよ」
モノミ「だ、だからって……自分の命をみすみす危険に晒す必要なんてないでちゅ! 何か……何か別の方法がきっとあるはずでちゅから……!」
モノミちゃんは縋るようにして私の説得を試みる。
でも、申し訳ないことに耳を貸すつもりなんて全くない。
私はまるで呼吸でもするかのように、日常の1ページを紡ぐように、何も考えず、何も不安に思わず、その引き金に指をかけた。
- 371 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:37:57.14 ID:oSQQXx2O0
-
美琴「モノミちゃん、あのね……どうせクリアしないことには私たちは死んじゃうんだ」
美琴「それに、この先にある極上の凶器を知らないことには、真実にたどり着くことはできない」
美琴「少しでも生き永らえるため、にちかちゃんが死の間際に託してくれた想いを引き継ぐために、真実を解き明かす必要がある」
美琴「その真実が手に入るのなら__________」
美琴「_______死んだっていいの」
引き金を引いた。
- 372 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:38:51.53 ID:oSQQXx2O0
-
美琴「……生きてるね」
生き永らえるために死に身を置く。
我ながら倒錯した覚悟の啖呵を切ったと思うけど、どうやらその覚悟が生を手繰り寄せてくれたらしい。
私の体には一切の外傷もなく、見事クリアをすることができた。
モノミ「あ、あわわ……無事でよかったでちゅけど、あわや大惨事だったでちゅ……」
ガチャリという音がした。
私のクリアを確認したのか、これでようやっと北の扉が開いたらしい。
ドアノブを捻るとすんなりと回転した。
美琴「それじゃあ行こうか、極上の凶器を確かめに」
モノミ「え? あ、は、はい……特にクリア後の感想会なんかもやらないんでちゅね……」
美琴「うん、足踏みしている時間はないから。急いで確かめないと」
モノミ「あう……まだ衝撃でボーッとしてまちゅ……」
- 373 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:40:13.55 ID:oSQQXx2O0
- -------------------------------------------------
【ファイナルデッドルーム 最奥】
扉を開けると歪な空間に出た。
まるで洞窟をそのまま部屋として使っているような、凸凹な天井と壁。
そこには所狭しと刃物や武器など凶器の類が並んでいる。
モノクマ「コングラッチュレーション! おめでとう、勇者は最強の武器を手に入れた!」
美琴「モノクマ……これでクリアでいいんだよね?」
モノクマ「ええ、ええ! ロシアンルーレットまでしっかりと攻略してくれましたもんね、もう文句のつけようがありませんよ!」
モノクマ「さてさて……そういうわけで緋田さんには『極上の凶器』は獲得する権利を手に入れました! どうかこの部屋から極上の凶器を見つけ出してくださいね!」
美琴「手渡ししてくれるわけじゃないんだね」
モノクマ「で、緋田さんはいいけれど……やい、モノミ! どうしてお前までここにいるんだよ!」
モノミ「ほえ? 緋田さんがクリアしたから、そのついでに……」
モノクマ「ファイナルデッドルームに『ついで』なんかな〜〜〜〜い!!! キッチリしっかりオマエもロシアンルーレットをクリアするんだよ!」
モノミ「そ、そんな! いたたたた! 耳を引っ張らないでくだちゃい! 千切れちゃいまちゅ!」
モノミちゃんはモノクマに引きずられて逆戻りさせられちゃった。
でも、これで集中して調査できる。
真実を明らかにするために……しっかりとみてまわろう。
彼女の命を奪ったであろう『極上の凶器』、それを確かめないとね。
- 374 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:41:05.70 ID:oSQQXx2O0
- -------------------------------------------------
【凶器】
空間に所狭しと並べられた木箱、その中身はどれも人の命を奪うに足る凶器ばかり。
サバイバルナイフにウォーハンマー、果てはモーニングスターまで。適当に振り回しているだけでも命を奪うには十分すぎると思う。
それだけでなく、木の棚の中には毒薬の類まで揃っている様子。
ドラッグストアにも結構な数が揃えられていたとは思うけど、それとはまた違ったラインナップ。
催涙ガスなどのバリエーションも揃えていかにもこれで殺してくださいと言わんばかり。
「でも、これだけのものが揃ってて爆発物の類はないんだ」
てっきり手榴弾や閃光弾などもあるものかと思ったけどどうやらそれはおいていないらしい。
他の武器が乱雑に木箱に押し込まれているのをみるに、不用意に扱うとリスクあるものを一緒に仕舞い込むのは難しいと考えたのかな。
- 375 : ◆vqFdMa6h2. [saga]:2022/05/09(月) 21:41:57.40 ID:oSQQXx2O0
- -------------------------------------------------
【ロッカー】
極上の凶器はこのロッカーの中にあるのだろうか?
そう思って片っぱしから開けてみるけど中にあるのはよくわからない書類や白衣ばかり。
特に使えそうなものも見当たらないのでそのまま置いておく。
ロッカーの中にはいくつか開けられないものもあるみたい。
というのも、ロッカーが並ぶすぐ隣に鍵をかけるボードが掛かっており、その中のいくつかが抜け落ちている。
誰かが使用中、ということなのかそれともただの演出なのか。
その意図はわからないけど、案の定抜け落ちている番号のロッカーだけは開かなかった。
(……あれ?)
開かないロッカーの番号と鍵の番号とを照らし合わせている中、一つの疑問を抱く。
鍵の数が明らかに一つだけ多い。
ロッカーを開ける鍵にしては少し大きめなそれは、特に番号も割り振られずに吊り下げられている。
思わずそれを手に取った。
一体何の鍵なのだろうと表裏を確認してみると……
『極上の凶Key』
「……ふふっ」
おかしな駄洒落が書いてあった。
【アイテム:極上の凶Keyを手に入れた!】
764.73 KB Speed:0.9
↑
VIP Service
SS速報VIP
更新
専用ブラウザ
検索
全部
前100
次100
最新50
続きを読む
スポンサードリンク
Check
荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service)
read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)