京介「あやせ!シスカリやろうぜシスカリ!」あやせ「はぁ!?」

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121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/30(日) 00:19:55.15 ID:xnAYwBh40
>>120の修正

ガチャ

大介「…なんだ。帰ってきていたのか。京介」

京介「おう……まぁ、な」

佳乃「ちょっと京介!聞いて頂戴。桐乃が…」

京介「なんか色々捨てろって囃し立てられたんだろ?」

佳乃「え…何で知って…」

京介「俺も同じクチだからだよ。だから急いで帰ってきたの」

佳乃「そ、そう…まぁそれなら、良くないけど」

佳乃「それでお父さん、会社休んで桐乃に会いに行くって」

佳乃「同期や部下の人達にも迷惑かかるし止めろって言ってるのに聞く耳持たないのよ…」

大介「たかが1、2日抜ける程度で支障をきたすような腑抜けた連中ではない。ちゃんと了承も得た」

佳乃「そりゃお父さんが威圧かけて首を横に振る人なんて滅多に居ないってば…」

大介「とにかく大丈夫なものは大丈夫なんだ!俺の仕事先の心配などするな!」

佳乃「だったら桐乃の事を信じなさいって言ってるでしょ!あの子だっていい歳した子だし、こういう周り巻き込むような気分屋だって分かってるでしょ!?」

佳乃「しばらく様子見てれば桐乃も冷静になるだろうし…」

大介「歳がどうだろうと子は子だ!!何かなければあんなものを捨てろなんて罰当たりな発言は冗談でもせん!!!」

大介「俺には分かる!!」

佳乃「あーもう…アンタからもなんか言ってちょうだい京介!」

京介「…うーん」
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/30(日) 00:30:19.79 ID:xnAYwBh40
京介「親父…いくらなんでも過保護じゃねぇの?」

大介「何だと?」

京介「お袋の言う通りさ、桐乃は自分で必要な金やりくりして自分の意思でアメリカに飛んだんだよ」

京介「そりゃ日本じゃねえし勝手が違う事もあるとは思うけどよ…」

京介「ちょっとやそっとの事でへこたれるような奴じゃねーだろ?あいつは」

大介「…」

京介「だからもう少しだけ見守ってやっても…」

大介「知るか」

京介「知るかって…おま」

大介「俺は支度で忙しい。無駄話なら帰ってきてからいくらでも聞いてやる」スタスタ…

佳乃「あっ…ちょっとあなた!」

京介「……」




ガチャ

京介「…はぁぁ」ボフッ

京介「……」ゴロゴロ…

京介「アメリカ、ねぇ…」

京介「そりゃ親父はいいかもしれねぇけどさぁ…」

京介「俺が直接会いに行くのは現実的じゃ、ねぇよなぁ…」

京介「そりゃまあ?留学黙ってた件とかあいつに聞きたい事や言いたい事はいくらでもあるけどよ」

京介「俺別に英語が得意って訳じゃねぇし」

京介「アメリカの事だって全然知らねぇし?」

京介「学校休むのも怠いし?評定に響くし?」

京介「第一俺受験生だしさぁ?そういうのに時間割くのもアレだし?」

京介「それにあいつ、俺の事心底嫌ってるんだし?行ったらむしろ迷惑だし?絶対あいつ俺の事見たらさぁ…」

桐乃『キモ!こんな所まで追っかけて来んな!死ね!帰れ!土に還れ!』

京介「って罵倒するに決まってるんじゃんねぇ…」
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/30(日) 00:56:06.59 ID:xnAYwBh40
京介「…親父が行こうが行くまいが関係ねー」ゴロッ

京介「俺の知ったこっちゃねー」

京介「コレはあいつの問題なんだから」




「……介!京介!」ユサユサ

佳乃「京介!夕食もうできてるわよ!」

京介「おへ」

佳乃「ったく…帰ってきて早々寝っ転がって」

佳乃「風邪引いても知らないわよ?」

京介「わり、お袋。疲れてたのかいつの間に…」ゴシゴシ…

京介「親父は?」

佳乃「…要らないって」スタスタ…

京介「そっか……」

京介「…あやせも電話かけたっきりだし、後で色々謝んねぇとなぁ…」パカッ

京介「!黒猫……」ピッ

京介「やべえ…6回掛かってる!?」ピッピッ

プルルルル

黒猫『……何?』ピッ

京介「あ、黒猫…悪い!家帰って即寝落ちしちまったみてーでさ〜」

京介「無視してたとか、そんなんじゃねえから、な!?本当にすまん!」

黒猫『いいわよ…あなたはそういう事する人じゃないって重々承知の上だし』

京介「で、何だ?部活の話か?それともサークルで何か…」

黒猫『聞いたわよ。あの妹が何か騒いでいるらしいじゃない?』

黒猫『賞状だのゲームだのを捨てろと喚き散らしているとか』

京介「え、おま…なんでそれ……」

京介「まさかあやせが何か言ってたのか?」

黒猫『さぁ?悪いけど一々言葉を交わした下民の事なんか覚えてないの。私に聞かないで頂戴』

京介「下民て…」


124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/31(月) 04:13:10.10 ID:C5+kYw4Q0
黒猫『で、どうするの?』

京介「は?どうするって…」

黒猫『そのままの意味なのだけれど』

黒猫『まさか、あの女の言う通り妹の私物を捨てるなんて言うんじゃないでしょうね?』

京介「んな事する訳ねぇだろ!」

黒猫『あっそう…それで?結局どうするの?』

京介「は、はぁ?意味わかんねぇよ…何が言いたいんだ?黒猫」

黒猫『それはこっちの台詞よ…』

黒猫『あの生意気百リコン変態オタクが自分のゲームやグッズを捨てるって宣言しているのよ!?』

黒猫『普通何があったかとか聞きたいとは思わないの!?』

京介「そりゃそうだろ…あいつに聞きたい事も言いたい事も山程あらぁ」

黒猫『ならなんで連絡を取ろうともせずに呑気に寝惚けているのかしら』

京介「なんでって…そりゃ生理現象に勝るものなんてねぇだろ。睡魔に勝てるか!」

黒猫『はぐらかすんじゃないわよ!貴方は!学校の後輩を妹の代わりに見立てて優越感に浸って[田島「チ○コ破裂するっ!」]するような重度のシスコンでしょ!?』

京介「違う!全てにおいて違う!!」

黒猫『………』

京介「…まぁ、その…1、2割は事実…?なのかな?」

黒猫『…貴方は、今まであの女を甘やかしてきた』

黒猫『する必要も、義理も 理由も無いのに』

黒猫『本人が頼んですらいない事も勝手に自分から突っ込んで、救いの手を差し伸べた!』

黒猫『なのに…なのになんで貴方は今!見て見ぬふりをしているの!?あの子が心配じゃないの…!?』

京介「そりゃ…色々、思う所はあるけどさ」

京介「身近にいるのといないのとじゃ話が別だろ」

京介「俺は日本で、桐乃はアメリカだ。何もできねーじゃねーか」

黒猫『ええ。それが?何?』

黒猫『魔界に迷い込んだわけでもなく。地獄に堕ちたわけでもない』

黒猫『居る場所も分かって、そこへ行く手段もわかって、少し手を伸ばせばそれが可能な筈の貴方がどうして彼女に会おうとしないのか聞いてるのよ!』

京介「いや…だから行く必要がっつーかそもそも行く余裕が無いっつーか、なんつーか」
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/31(月) 04:15:18.55 ID:C5+kYw4Q0
黒猫『で、どうするの?』

京介「は?どうするって…」

黒猫『そのままの意味なのだけれど』

黒猫『まさか、あの女の言う通り妹の私物を捨てるなんて言うんじゃないでしょうね?』

京介「んな事する訳ねぇだろ!」

黒猫『あっそう…それで?結局どうするの?』

京介「は、はぁ?意味わかんねぇよ…何が言いたいんだ?黒猫」

黒猫『それはこっちの台詞よ…』

黒猫『あの生意気百リコン変態オタクが自分のゲームやグッズを捨てるって宣言しているのよ!?』

黒猫『普通何があったかとか聞きたいとは思わないの!?』

京介「そりゃそうだろ…あいつに聞きたい事も言いたい事も山程あらぁ」

黒猫『ならなんで連絡を取ろうともせずに呑気に寝惚けているのかしら』

京介「なんでって…そりゃ生理現象に勝るものなんてねぇだろ。睡魔に勝てるか!」

黒猫『はぐらかすんじゃないわよ!貴方は!学校の後輩を妹の代わりに見立てて優越感に浸ってオナニーするような重度のシスコンでしょ!?』

京介「違う!全てにおいて違う!!」

黒猫『………』

京介「…まぁ、その…1、2割は事実…?なのかな?」

黒猫『…貴方は、今まであの女を甘やかしてきた』

黒猫『する必要も、義理も 理由も無いのに』

黒猫『本人が頼んですらいない事も勝手に自分から突っ込んで、救いの手を差し伸べた!』

黒猫『なのに…なのになんで貴方は今!見て見ぬふりをしているの!?あの子が心配じゃないの…!?』

京介「そりゃ…色々、思う所はあるけどさ」

京介「身近にいるのといないのとじゃ話が別だろ」

京介「俺は日本で、桐乃はアメリカだ。何もできねーじゃねーか」

黒猫『ええ。それが?何?』

黒猫『魔界に迷い込んだわけでもなく。地獄に堕ちたわけでもない』

黒猫『居る場所も分かって、そこへ行く手段もわかって、少し手を伸ばせばそれが可能な筈の貴方がどうして彼女に会おうとしないのか聞いてるのよ!』

京介「いや…だから行く必要がっつーかそもそも行く余裕が無いっつーか、なんつーか」
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/31(月) 16:00:44.78 ID:C5+kYw4Q0
黒猫『……じゃあ、なんでそんな悲しそうな声出しているのよ』

黒猫『本当は今すぐ会いに行きたい位不安なんじゃないの…?』

京介「…それは…そうかも、しれねぇ…けど」

黒猫『では一体何が貴方の脚を踏み留まらせていると言うの?』

京介「……俺は、さ…正直な所、あいつにはここに帰ってきて欲しいって思ってる」

黒猫『…』

京介「あいつが1人で心配ってのは勿論あるけどさ」

京介「それ以上になんつーかさ、俺の中の何かがすっぽり空いちまった感覚があってさ」

京介「ぶっちゃけ生きた心地がしなかった」

京介「多分、あやせの言う通りあっちで何か良くない事が起こって…だから色々焦ってるんだと思う」

京介「今、俺が説得したらすんなり桐乃も戻ってくるんじゃねぇかなって…馬鹿みたいな期待してる」

黒猫『ならなんで…』

京介「あいつは…桐乃は、一度決めた事は絶対に曲げないタチでさ…」

京介「それが災いして身体ぶっ壊しちまう事もある位だけどよ」

京介「だから俺が止めてやらなきゃ…守ってやらなきゃって、その…最近はそう…思ってる、と思う」

京介「でもさ、そうしていく内にあいつが諦めちゃっていいんだって、俺みたいに自分に自信が持ってなくなって…妥協していくようになっちゃって」

京介「それこそ、後少しで手が届く所を掴んで引き戻して俺が勝手にあいつの限界を決めつけて…」

黒猫『……でも…』
京介「分かってる…分かってるよ!俺が滅茶苦茶今大袈裟なこと言ってるって!」

京介「今回留学蹴ったら2度と走れねぇなんてんなアホな話があってたまるか!」

京介「そりゃそん時はそういった奴をぶん殴って、土下座して、何をしてでもあいつをまた陸上に出させる!」

京介「でも…でもよ!俺がそういう事やっていく内にああ諦めても家族が何とかしてくれるからいっかって逃げ道作っちまって!あいつの可能性を縮めちまってんじゃねーかって!」

京介「役に立とうって…支えているつもりが逆に桐乃の足枷になってるんじゃねーかって……」

京介「俺、もう……桐乃の顔見てなんて声かけりゃいいのか…よく分かんねえんだよ……!」

京介「色々考えたら…怖くなっちまって……」
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/01(火) 12:47:24.80 ID:rgUt4nNdO
黒猫『……はぁ』

黒猫『本当に馬鹿ね。大馬鹿よ、あなた』

京介「…?」

黒猫『あなたが過去にあった事とか私にはよく分からないし、知りたいとも思わないけど』

黒猫『これだけは言ってあげる』

黒猫『あなたとあの子は違う』

京介「……」

黒猫『胸を張ってしんらいできるならそれで良し』

黒猫(あなたはあの子の兄なんだから』

黒猫『妹と付き合いが1番長いのはあなたの筈なんだから、あの子の事は1番よく分かっている筈』

黒猫『何も文句は言わないわ』

黒猫『…でも、本当に僅かでも引っかかる事があるなら迎えに行ってあげなさい』

黒猫『それが彼女の為であり、同時にあなたの為でもある……』

黒猫『私はそう思う』

京介「…………………」

京介「そっか…そうだよな」

京介「俺ちょっと気が動転してた…かも」

黒猫『そう…それで?』

黒猫『答えは出たの?』

京介「……決まってんだろ」ニコッ

京介「出張版【人生相談】。上等だこの野郎!」
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/01(火) 12:49:05.03 ID:rgUt4nNdO
黒猫『……はぁ』

黒猫『本当に馬鹿ね。大馬鹿よ、あなた』

京介「…?」

黒猫『あなたが過去にあった事とか私にはよく分からないし、知りたいとも思わないけど』

黒猫『これだけは言ってあげる』

黒猫『あなたとあの子は違う』

京介「……」

黒猫『胸を張って信頼できるならそれで良し』

黒猫『あなたはあの子の兄なんだから』

黒猫『妹と付き合いが1番長いのはあなたの筈なんだから、あの子の事は1番よく分かっている筈』

黒猫『何も文句は言わないわ』

黒猫『…でも、本当に僅かでも引っかかる事があるなら迎えに行ってあげなさい』

黒猫『それが彼女の為であり、同時にあなたの為でもある……』

黒猫『私はそう思う』

京介「…………………」

京介「そっか…そうだよな」

京介「俺ちょっと気が動転してた…かも」

黒猫『そう…それで?』

黒猫『答えは出たの?』

京介「……決まってんだろ」ニコッ

京介「出張版【人生相談】。上等だこの野郎!」
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/03(木) 01:42:19.49 ID:yeXpvpMt0
すいません。今日はちょっとお休みです…
更新ペースクソ遅になったのに相変わらず誤植が多いですがお許しを…
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/04(金) 00:52:33.95 ID:EN/e+VCJ0
コンコン

京介「親父、居るか?」

大介「何だ。俺は明日の準備で忙しい」

大介「お前の無駄話を聞く余裕など無いとあれ程…」
ガチャ

京介「ほらよ」ピラッ

大介「…何だこれは」

京介「何ってこの間の模試」

大介「……むぅ、まぁ…いいんじゃないか?それで何g
京介「ん」ピラッ

大介「…今度はなんだ」

京介「この前の中間試験の結果」

大介「…いや、うむ。お前が勉学を怠っていない事は分かった」

大介「だからなんで俺が忙しい時にこんなk
京介「」つ携帯

大介「これは…」

麻奈実『分かったよ。京ちゃんが居ない間の分の授業の内容はちゃんと私が書き留めておくから』
赤城『他でも無い親友の頼みだ。何が何だか分からんが欠席した時の勉強内容なら後でいくらでも教えてやるわ!』
赤城『ただし見返りとして瀬奈ちゃんn
ピッ

京介「…俺はよ、ちゃんと今自分がやるべき事は分かってるし」

京介「仮に迷ったとしてもちゃんと俺に道標を教えてくれる頼もしい奴らがいる」

大介「何が言いたい」

京介「ぶっちゃけそういうのって親父より俺の方が適任じゃね?」

大介「………」

大介「ふんっ!」バキッ

京介「おべふ!」ドサッ
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/04(金) 01:03:37.51 ID:EN/e+VCJ0
大介「ふん。親に対して随分な態度を取るな」

大介「何様のつもりだ?」

京介「く、いてぇ…何故急に殴るし…」

大介「あまりに苛つく態度だったものでな、つい本気で殴ってしまった」

京介「つい殴ってしまったじゃねー!それでも警察官がこのヤロー!」

大介「…はぁ、全く」

大介「お前の腑抜けた態度を矯正しようと、その石頭に拳を振るったせいで」

大介「右手が痺れて思うように動かせん」

京介「…親父……」

大介「この状態で桐乃の所まで俺が1人で行くのは厳しそうだ…」

大介「……貴様、あれだけ大口を叩いたんだ」

大介「発言に責任は、持つんだぞ」

京介「……」

京介「ったりめぇだろ!」ニコッ

京介「任せとけ!」

ダダッ

大介「…本当は他人に迷惑をかけずに休日に行けと突っ込みたい所だが…」

大介「俺も人の事は言えんしな…」

大介「全く。手間のかかる奴らだ。本当に」
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/05(土) 02:01:06.27 ID:hdk6DHum0
翌日


京介「…………とまぁ意気揚々と出陣したのはいいものの…」

京介「いざ飛ぶとなるとビビってきたぞ…おおぅ」プルプル

京介「適当に荷物詰め込んでほぼ勢い任せで来ちまったからな…」

京介「えーと…荷物検査は……」スタスタ…

京介「……ん?」チラッ

あやせ「……」

京介「あ…あやせ!?」

京介「おーい、あやせ!」ダダッ

あやせ「!?お、お兄さん!?」クルッ

京介「よう」

京介「一瞬見間違いかと思ったけど…なんだ、やっぱりお前だったのか」

京介「お前その荷物……まさか」

あやせ「………」

あやせ「仕方ないじゃないですか」

あやせ「お兄さんはああ言っていましたけど、私は不安で不安で夜も眠れなくて…」

あやせ「ヘタレなお兄さんの代わりに私が迎えに行ってあげようって急いで準備してきたんですから」

京介「お前学校は…?」

あやせ「お兄さんが言えた事ですか」

あやせ「それに私ははお兄さんと違って………」

あやせ「いえ、この話は今は控えておきます」

京介「???」

あやせ「とにかく!あー…もう」

あやせ「ここまで来たら一蓮托生です!不本意ですがお兄さんについていってあげます!」

京介「よっしゃあ!夢にまで見たあやせたんとの海外旅ごおぶっ!!」バキィッ
あやせ「旅行じゃ無いだろうが!!」

<オニイサンドコニノルンデスカ?
<オレココ
<ウワッオナジキタイノトナリノセキ…
<ソリャオレタチハウンメイノアカイイトデムスバレホゴハッ!?(ドッ
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/06(日) 01:46:54.80 ID:ohRPpx2q0
〜数時間後〜



京介「……っああ!やっと着いた!」

京介「かれこれ半日以上かかっちまったけど…」

京介「来たぞ!自由な国アメリカーー!!」

あやせ「あの、恥ずかしいから大声出すのやめて下さい。冗談抜きで」

京介「お前の反応が薄すぎんだよ!お前だって来るの初めて……」

あやせ「……」

京介「…じゃないわよね。すげぇ手慣れてたもん」

あやせ「まぁ家が家ですから、何かと飛ぶ機会は何度かありましたけど」

京介「えーと、それで…確か桐乃のいる施設は確か…」ピラッ

グイッ

京介「えっおい?ちょっと!?何引っ張ってんのあやせたん!?」ズルズル…

あやせ「別に地図で調べる必要なんて無いですから。つべこべ言わず私について来てください」ズルズル…

あやせ「もう待たせちゃっているんですから!」

京介「待たせてって…いや誰よ?ここに知り合いでも居たの?」

「…あっ。来た来た」

「おーい!あやせちゃん!こっちよー!」フリフリ…

あやせ「すみませーん!少し遅れてしまいましたー!」

「…えっと…あれ、かしら」

「隣にいる人はあなたの…彼さん?」

京介「はい。私達ただ今絶賛婚約ぢゅべばっ!?」ガッ

あやせ「出まかせ言うな!!」

「あはは…まぁいいわ。貴方も乗ってちょうだい」

「つまる話はまた後で」
134 :修正版 [saga]:2022/02/06(日) 01:48:34.29 ID:ohRPpx2q0
〜数時間後〜



京介「……っああ!やっと着いた!」

京介「かれこれ半日以上かかっちまったけど…」

京介「来たぞ!自由な国アメリカーー!!」

あやせ「あの、恥ずかしいから大声出すのやめて下さい。冗談抜きで」

京介「お前の反応が薄すぎんだよ!お前だって来るの初めて……」

あやせ「……」

京介「…じゃないわよね。すげぇ手慣れてたもん」

あやせ「まぁ家が家ですから、何かと飛ぶ機会は何度かありましたけど」

京介「えーと、それで…桐乃のいる施設は確か…」ピラッ

グイッ

京介「えっおい?ちょっと!?何引っ張ってんのあやせたん!?」ズルズル…

あやせ「別に地図で調べる必要なんて無いですから。つべこべ言わず私について来てください」ズルズル…

あやせ「もう待たせちゃっているんですから!」

京介「待たせてって…いや誰よ?ここに知り合いでも居たの?」

「…あっ。来た来た」

「おーい!あやせちゃん!こっちよー!」フリフリ…

あやせ「すみませーん!少し遅れてしまいましたー!」

「…えっと…あれ、かしら」

「隣にいる人はあなたの…彼さん?」

京介「はい。私達ただ今絶賛婚約ぢゅべばっ!?」ガッ

あやせ「出まかせ言うな!!」

「あはは…まぁいいわ。貴方も乗ってちょうだい」

「積もる話はまた後で」
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/07(月) 03:56:56.88 ID:YbmNf8jM0
ブルル…

京介「……えっとそれで、どちら様…なんでしょうか?あなたは」

「申し遅れました…こちらを」スッ

京介「はぁ…」つ名刺

京介「…エターナル…なんか見た事ある会社…ってか、え!?社長!?」

あやせ「藤真美咲さん。世界各国に飛び回っては様々な化粧品を開発し提供する…」

あやせ「私達の業界で知らない人は居ないと言って差し支えないでしょう」

京介「え、じゃあ…何?あれ?藤真さんはその…桐乃やあやせの上の人…って事?」

あやせ「まぁ、厳密には違いますけど…お世話になっている事には変わりませんし似たような感じなのかな」

藤真「ふふ…それにしても驚いたわよ」

藤真「興味本位で誘ってみたら、グイグイ来ちゃうんだもの。俄然やる気が出るわ」

京介「…えっと、話が上手く呑み込まないんですけど」

藤真「あ〜、お兄さん知らないんでしたっけ。あやせちゃんはね…」

あやせ「そ、その話はまた後で!ね!?お願いします藤真さん…」

藤真「ん〜、まぁそうね。あなたに伝える必要がある訳でもないし」

藤真「ただし、条件…分かっているわよね?」

あやせ「…はい」

京介「……???」

藤真「まぁまぁ、今日の所は話だけ聞いててくれればいいから」

藤真「それに……」

藤真「聞いた所、あなたの行動次第で私も方針を変える可能性が無きにしも非ず…だし」
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/08(火) 04:11:34.13 ID:ZS+2mBVY0



キキィィ…

藤真「ほら、着いたわよ」

あやせ「わぁ…」

京介「親父やお袋に資料で説明されてはいたが…改めてすげえな、色々」

京介「洒落てるじゃん。ここに桐乃が…」

藤真「まぁ…しばらく立て込むだろうし3時間後にまた来るわ」

藤真「とりあえず今日はウチで泊まっていきなさい、あやせちゃん」

あやせ「あ…は、はい」

京介「え?何お前日帰りじゃないのね…」

あやせ「まぁ…桐乃と話す以外にも用事がありますし」

藤真「貴方はどうするの?一緒に来る?」

京介「いやぁ…桐乃とちょっと話してすぐ帰るつもりだったんで着替えも何も用意してないもんで…」

京介「あまりご迷惑をおかけしたくないと言いますか…」

藤真「何よ〜つれないわね。私は興味あるわよ」

藤真「天才美少女モデル、高坂桐乃の実兄…その実態」

京介「い、いやぁ…俺はそんな妹みてぇな大層な事は…」

京介「と、とにかく今日はありがとうございました!」ガチャ

藤真「ふふ。食えない男ね。あなたもそう思うでしょ?」

あやせ「…えぇ、まぁ…」

藤真「………」

藤真「もう、そんな辛気臭い顔しないで?貴方も行くんでしょ?桐乃ちゃんを迎えに」

あやせ「……」

藤真「例の件も、よろしくね」

あやせ「はい…」ガチャ
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/08(火) 15:33:19.27 ID:Ynl9/C2O0
はい
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/09(水) 04:56:26.29 ID:tM/hNMgX0
コンコン

桐乃「はーい…」ガチャ

京介「よっ」

桐乃「っ!?あ、あんた…」

京介「久しぶり…元気そうで何より」

あやせ「…桐乃」ヒョコ

桐乃「あ、あやせ!?なんであんた達ここに来て…」

京介「そりゃお前、あんなメール見たら誰だって驚くだろうが」

桐乃「だからって…わざわざこっちに来なくても……2人共、学校あるのにさ」

京介「そういうお前こそ、なんでこんな所に居るんだよ。今ってまだ部活とかそういうのやってる時間帯なんじゃねーの?」

桐乃「……」

京介「意地でも話さねー気か」

桐乃「うっさい。こっち来んな。ってか2度とくんなし」

京介「あ〜あ。そうかいそうかい残念だ」

京介「せっかくお前の為にこいつを持ってきてやったってのに」ゴソゴソ

桐乃「あぁ?」

京介「じゃじゃーん。しすしす全年齢版」

桐乃「あ、あんたっ…それってか全って…」

京介「お前が居ない間に発売されたんだよ。感謝しろよ?俺がわざわざ買ってきてやったんだぜ?」

京介「あーあ!お前が喜ぶと思って持ってきたのにな!酷い言い草だな!」

京介「一緒にしすしすらぶすどぶっ」ガシッ

桐乃「ば、馬鹿!叫ぶな!日本語分かる奴も居るんだから!タイトル読み上げんな!」チラッ

あやせ「…」ジーッ

桐乃「……っ……あーもう分かった!分かったわよ!入れりゃいいんでしょ入れりゃ!?」
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/10(木) 02:34:01.78 ID:8xg3N+Uq0
あやせ「お邪魔します…」

京介「広いな…って思ったけどベッド2つあるのな」

京介「あれか。ルームメイトいる感じなのな」

桐乃「そ。あたしより年下でもうめちゃくちゃ可愛いおにゃのこでさぁ〜」クネクネ

京介「……」

桐乃「…少なくともそんな部屋に妹の持ってる妹モノのエロゲーを片手に海渡ってくるアホに白い目で見られる筋合いは無いんだケド」

京介「うーん。正論」

あやせ「お兄さん…」

桐乃「…え、で?何?」

桐乃「まさかとは思うけどそんな部屋であたしとエロゲーやろうっての?」

京介「じゃなきゃ持ってこないでしょうが」

桐乃「はぁぁ!?」

桐乃「え?あたし言ったよね?それ全部捨てろって!」

桐乃「それを何がどう解釈したら海外に居るあたしの所にまで来てやろうって考えになんの!?」

桐乃「どんだけ打ち所が悪い頭のぶつけ方したらそんな思考回路になる訳?」

桐乃「そ、それにあやせが居る目の前でやれってアンタ自分で何言ってんのか分かって…」

あやせ「」スッ

桐乃「…あやせ、ナニソレ」

あやせ「何って…シスカリだけど」ニコッ

京介「おっ。流石あやせ。俺と考えている事全く一緒だばっ!?」グイッ

桐乃「アンタ…コレどういう事?」

桐乃「何であやせがシスカリなんて持ってんのよぉおっ!?」

京介「い、いだいいたい!コレには深い深〜い事情がばっ!?」ブンブン

桐乃「嘘こけ!どうせあやせにロクでもない事吹き込んだに決まってるし!」

桐乃「あたしの知ってるあやせを返せ!このセクハラ狂い!!」ブンブンブンブン

京介「なんじゃそのあだ名は!」

あやせ(…どこかで見た事のあるようなないような…デジャヴ?)




140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/10(木) 17:24:37.70 ID:nJVV8/LDO
SS速報避難所
https://jbbs.shitaraba.net/internet/20196/
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/11(金) 03:59:22.48 ID:m2R3oFQz0
京介「お前なぁ、これがお前にとってどれだけ大事なモノか分かってんだろ!?」

桐乃「分かってるよ。だからアンタに捨てろっつったの」

京介「いや意味分からんわ!」

桐乃「アンタが分かる必要無いの」

桐乃「アンタは、あたしの、言う事さえ聞いてればいいんだから」

京介「ふざけんな俺はてめーの召使いでもましてや飼い犬でもねぇ!」

桐乃「………?」

京介「え?何さも当然みたいな顔してんの?馬鹿なの!?馬鹿なのですか!?」

あやせ「????」

京介「お前もなんで首傾げてんだよ…俺の事どう思って…」

あやせ「ただのシスコン強姦魔ですけど」

京介「本当お前ら気が合うね相性ばっちしだよ畜生!!」

京介「あのなぁ桐乃!メダルとか、賞状とかなら100歩譲ってまだいいよ!」

京介「ぶっちゃけそんなもん捨てた所で大会の結果が無くなる訳でもねぇし、お前がそうしてぇならそれでいい!」

京介「でも、こいつに関しちゃ俺は納得がいかん!」つしすしす

桐乃「……え?普通逆じゃないの?」

京介「俺がこの1年弱どれだけお前に…こいつに振り回されてきたと思ってんだ…!」プルプル…

京介「お前のせいで変な奴らが絡んでくるわお前を庇う為にありもしないレッテルを貼られるわ…」

京介「俺がこんな身も心もすり減らしててめーに捧げてやったってのにそんな無下にされてたまるかこん畜生!」

京介「理不尽だ!意義あり!」

桐乃「んな大袈裟な…」

京介「大袈裟じゃねえ!お前は…俺のこの一年を否定する気かつってんだよ!」

桐乃「…」

京介「お前が…お前が滅茶苦茶楽しそうにしてて、大事そうにしてて…だから俺が身体張ってたんじゃねぇか!」

京介「なのに…その、なんだ……とにかくむしゃくしゃするんだよ!軽々しくそんな事言われるとよ!」

京介「ただでさえ俺に何の一言も無く勝手に家出ていきやがって腹たってるってのによ!」

京介「文句じゃなくてもっと他に俺達に言うべき事があるだろ!?」

桐乃「…」

あやせ「桐乃、私も知りたい」

あやせ「桐乃が留学黙ってた事。それに…」

あやせ「私と同じくらい大切にしてた…えっちなゲームを捨てろって言った理由」
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/11(金) 17:37:24.64 ID:m2R3oFQz0
桐乃「………」

あやせ「…」

京介「分かったよ。言わなくてもいいから…」

京介「せめてやり切ってないゲーム消化してから結論を出せ」

京介「しすしす。行く直前にちょっとやっただけだろ」

京介「流石に捨てれねぇよ…夜中に自転車漕いでわざわざ買ってきたんだぜ?」

桐乃「…分かった」


カタカタ…

桐乃「おっかしいなぁ…また普通のエンディング…」

桐乃「どうやったらお迎えできるの〜あさひちゃ〜ん」

京介「野郎すぐにエロゲーモードに切り替わりやがった」

あやせ「桐乃。りんこちゃんに出掛けた事を誤魔化すイベントあったでしょ?」

桐乃「うん」

あやせ「あそこ正直にあさひちゃんと海に行ったって言わなきゃ」

桐乃「え!?マジ!?殺されないそれ!?」

あやせ「別に殺しはしないでしょ…桐乃は…」

桐乃「いやまぁ…そりゃ私は……」

桐乃「ってな、何言ってんの!?あやせ!」

あやせ「え?ほら、りんこちゃんって桐乃と似てか…かわいいし」

桐乃「かわってええ!?」

京介(すげー微笑ましい)

あやせ「そ、それに!桐乃だってお兄さんに嘘つかれた方が殺意湧いてこない!?」

桐乃「それはそう」

京介「すげー恐ろしい」
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/12(土) 14:22:02.91 ID:RBwgjJYO0
桐乃「おひょ〜ついにあさひちゃんと結ばれた〜」

桐乃「最っ高!エロいよ〜……」

桐乃「え!?おめでた!?おめでたエンドなの!?」

桐乃「やっば追加キャラなのに待遇がいいっていうか…」

桐乃「まぁでもエロいからいっかでへへへ…」

桐乃「…」チラッ

あやせ「?どうしたの?桐乃」

桐乃「いや、なんというか…引いちゃってないかなって」

あやせ「……うーん」

あやせ「正直怖いなってちょっと思ってる」

桐乃「」

あやせ「でもね…私もこのゲームやって単なる卑猥なゲームじゃなくて、ストーリーが面白かったりヒロインが可愛かったり…」

あやせ「私もやってて楽しかったから、桐乃がハマっちゃうのもなんとなく分かるかなって」

桐乃「…そっか」

桐乃「このバカの受け売りによっちゃタダで日本に帰らせないつもりだったケド」

京介「タダで帰らせない」

桐乃「…あやせもあたしの好きモノ、理解してくれて嬉しい」

あやせ「……ふふ」

桐乃「よーしそれじゃ最後にあさひちゃんのバッドエンド回収しよ〜っと」カタカタ

あやせ「え」
京介「い」

桐乃「…?どしたの?2人共」

あやせ「え、えっと…もう攻略は終わったんだからこっちは終わりでいいんじゃない?」

あやせ「ほら、私シスカリ持ってきたからさ、一緒にやろうよ〜あはは」
アセアセ

京介「そうだぞ桐乃!シスカリもあれから色々アプデしてなぁ!」

京介「それにあやせの奴、滅茶苦茶強くてよぉ!」アセアセ

桐乃「いやいや何言ってんの。確かにか弱い妹が可哀想な目に遭うのは見てるこっちも心が痛むけど」

桐乃「なんかこう、主人公とヒロインの葛藤というかさ!普通のエンディングじゃ味わえない背徳感があるわけよ!」グッ

あやせ「そうは言うけど…」

桐乃「エンディング全回収せずにエロゲーハンターを名乗れるかぁっ!」

桐乃「いざ行かん!」カチッ
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/16(水) 04:31:25.69 ID:atiweCDn0
桐乃「あ、ありのままに今起こった事を話すぜ…」

桐乃「あたしはクラナドをやっていると思っていたらいつのまにかゲームがスクールデイズにすり替えられていた!」

桐乃「何を言ってるか分からねーと思うがとりあえず一言」

桐乃「あさひちゃん、恐ろしい子…」ガクブル

あやせ「だから言ったのに…」

桐乃「いや何というか…途中から匂わせてたっていうかもしかしたら〜って予想できてたけど」

桐乃「こんな、えっちなゲームのえっちな部分抜いたただの妹モノのギャルゲーで後味が悪いというかやばいエンディングがあるとは思わないでしょ!?」

桐乃「やー、怖いわ〜」

桐乃「でも何というか、究極的に尽くしてくれるヤンデレ妹ってのもまた乙なものを感じますなぁくへへ」

桐乃「まぁ現実では絶対会いたくないけど」

京介「お前なぁ」

桐乃「あー面白かった」

京介「…それで?気は変わったか?」

桐乃「…………」

桐乃「楽し、かった」

桐乃「最初は、寂しくて辛くてもすぐにそれに慣れちゃうから大丈夫かな…って軽く考えちゃってたけど」

桐乃「善善そんな事なかった」

桐乃「何日経っても何ヶ月経っても、エロゲーやりたいって気持ちは変わらないし……」

桐乃「あやせとか、皆と馬鹿みたいに騒いで遊びたかった」

あやせ「桐乃…」

京介「何かあったんだな」

桐乃「…別に、何も無い」

桐乃「何も無かったからこそあんたらに連絡出来なかったワケ」

京介「はぁ?」
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/19(土) 16:35:46.09 ID:nUhTNnHM0
桐乃「留学に使うお金はそりゃ、あたしが立てたんだし?あたしが何に使おうがあたしの勝手な訳だけど」

桐乃「半ば強引に押し倒したし、それなりの成果はあげなきゃって思ってたの」

桐乃「だからその、あんたらにはサプライズ…みたいな?」

桐乃「ちゃんと結果残せたんだよって…胸張って言えるまでは何も話さない事にしたの」

桐乃「その方がやる気も出るし…自分の中だけでもけじめをつけたかったから」

京介「…それで?結果は…」

桐乃「……最初はさ、あたしも慣れない土地で実力をフルで発揮できないだけなんだろうなって…」

桐乃「軽い気持ちで考えてた…でも……」

桐乃「1週間経っても、1ヶ月経っても…ずっと、頑張ってる、筈なのに…」

桐乃「あんた達に何も言えないままズルズル引っ張っちゃって、焦ってきちゃって!それで、怖くなって…」

桐乃「それで、今日、コーチからやすめって…無理言われて…っ…」グスッ

京介「桐乃…」

あやせ「大丈夫、大丈夫だよ…桐乃」ナデナデ

桐乃「っ…あやせぇ…」

京介(…サプライズだとか、けじめだとかそういう問題じゃねーだろって今すぐ1発殴ってやりてぇ所だけど)

京介(こいつはこいつなりに考えて、必死に今まで頑張ってきたんだよな…)

京介(桐乃はどれだけ無茶苦茶でも曲がった事だけは絶対しねえ性分だって…俺は知ってるから)

京介(だからあやせも、怒らに怒れねぇんだしな…)

京介「なぁ桐乃。お前はどうしたいんだ」

京介「皆お前を心配してる。帰ったって誰も咎みゃしねぇ」

京介「このまま頑張ってみるか、それとも引き返すか…」

桐乃「…っ……分かんない、分かんないよぉ…」

桐乃「あんたはそう言うけど、あんだけお父さん達に息巻いといてこのザマだって…」

桐乃「少なくともあたしは恥ずかしいし、悔しいし、嫌だし…」

桐乃「でも、これ以上自信無くしたらあたし…あたし………」

あやせ「……」ナデナデ
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/21(月) 07:21:26.20 ID:SHUxHxf6o
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