京介「あやせ!シスカリやろうぜシスカリ!」あやせ「はぁ!?」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/19(日) 16:53:33.20 ID:hM4dEfrd0
京介(桐乃が留学してから1週間…)

京介(強がっていた手前、まさかこんなにすぐ恋しくなるとは思わなんだ)

京介(いや恋しいって何だ。自分で言っておいて何だが気持ち悪りぃ)

京介(別に?妹の事なんか知ったこっちゃねぇし?何なら騒がしいのが居なくなってせいせいするし?)

京介「……でも」

京介「何も言わずにいきなり姿消すのは、怒りよりもショックの方がデケぇよ…」



京介「ご馳走様」

大介「…」カチャカチャ…

大介「おい京介、背中が曲がってるぞ」

京介「あ?」

大介「何事においても姿勢がなっとらんと身が入らんぞ」

京介「へいへい…」スタスタ

大介「へいは1回」

京介「へい」カチャ

佳乃(へいはいいのか…)チラッ

大介「……はぁ」

佳乃「………全く、ウチの男共は…」




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1639900412
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/19(日) 17:15:56.10 ID:hM4dEfrd0
京介「…」ボーッ

麻奈美「ねぇ京ちゃん。終業式の日なんだけど…」

京介「」ボーッ

麻奈美「…京ちゃん?聞いてる?」

京介「」

麻奈美「おーい。京ちゃーん。起きてますかー?」

京介「」

赤城「おい京介!」バァン!

京介「うぉあぉ!?な、何だよ赤城…やかましいな」

赤城「やかましいなじゃねぇわやかましい!」

赤城「お前なぁ…田村さんが必死に声かけてんのになんで上の空なんだよ!」

京介「え?あ…あぁ、ちゃんと聞いてたに決まってんだろこの野郎!」

赤城「じゃあ今田村さんが話してた内容言ってみろよ?うん?」

京介「あ…えぇと、あれだよな」

京介「ロックがまた変な髪型になった話だろ?だよな?」

麻奈美「ぁ…そ、そうそう!髪が戻ってからまた調子に乗っちゃってて…えへへ」

京介「ほら見ろ!ちゃんと聞いてたろ、な?」

赤城「あー、うん。まぁお前がいいならそれでいいんじゃない?」

京介「え?は?なんで急にテンション変わってんだよお前」

赤城「悉くお前はフラグクラッシャーだなぁ、と」

麻奈美「くらっしゃー?」

京介「何をまた訳分からん事を…」

赤城「いいんだよ。とりあえず田村さんと仲良く話せているならなぁ、まぁ」

赤城「でも京介。お前ちゃんと大事なもの見張ってないとその内気づかずに失くしちまうぞ」スタスタ

京介「…」

京介「…大事なもん、か…」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/19(日) 17:35:41.65 ID:hM4dEfrd0
京介「…」スタスタ

麻奈美「…京ちゃん。最近元気無いね」スタスタ

京介「そうか?いつもと変わりない気がするけど」

京介「何だったら最近はストレスフリーで気分最高潮だぜ!」

京介「家から騒音が消えてやっと平和な日常が戻ってきたって感じだ」

麻奈美「まぁ…確かに京ちゃん。イライラしなくなったよね」

京介「え?イライラしてたの?俺」

麻奈美「ふふ。そうだよ」

麻奈美「事あるごとに『桐乃ちゃんが〜』とか『えっちなゲームが〜』とか」

麻奈美「ついこの間まであくせくしてたよ〜」

京介「待った。前者は分かるが後半は絶対に違う」

京介「お前にえっちのえの字も言った覚えは無いぞ俺は」

麻奈美「え〜?でもあやせちゃん。言ってたよ」

麻奈美「会う度にえっちなゲームを引き合いに出して私にセクハラしてくるんです〜って」

京介「してねぇわ!断じてしてねぇ!」

京介「確かに嫌がるような事はしたかもしれんがお前の思うような事は決してしてないから!」

麻奈美「嫌がるような事した時点で何も言い訳できないよ、京ちゃん」

京介「ぐうの音も出ません」

麻奈美「……まぁでも、それだけ仲良くしてるって事なら…」

麻奈美「いいの、かなぁ」モヤモヤ

京介「…?」

4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/19(日) 17:47:18.37 ID:hM4dEfrd0
麻奈美「と、とにかくっ…2人とも寂しそうにしてるから、ちょっと不安だったの」

京介「寂しい?俺が?妹が居なくなったから?」

京介「またまたご冗談を」

麻奈美「そんな事無いでしょ」

麻奈美「今週ちょっと数えただけでも10回は授業中ぼーっとしてたよ?京ちゃん」

京介「いやそりゃ…寝不足とか」

麻奈美「もう桐乃ちゃんが居なくなって夜更かしする事無くなったんでしょ?」

京介「ぐ、ぐぬぬ」

麻奈美「私はただ、京ちゃんが悲しそうな顔してるのが見てられなくて」

京介「う、うるせぇな…お前には関係ねぇだろ」

麻奈美「む、むぅ」プクー

京介「っと。ここでお別れだな」

京介「またな!麻奈美」

麻奈美「ふ、ふーんだ。京ちゃんのすけこましー。しすこーん」

京介「なんで!?」

麻奈美「…」クルッ

麻奈美「全くもー」

麻奈美「兄妹揃って素直じゃないんだから」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/19(日) 20:08:17.61 ID:hM4dEfrd0
>>2
何か違和感あるなと思ったら赤城の呼び方が京介になっていました。
瀬奈が喜びそうな展開ですがただの誤りなのでご了承ください
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/20(月) 00:20:52.44 ID:dDoZMxvB0
京介「ったく…なんだ麻奈美の奴、怒ってんのか怒ってないのかよく分からん顔しやがって」

京介「…あやせか…」

京介(そういえば桐乃があっちに行ってから一度も会ってないな…)

京介(いや…それじゃまるで毎日会ってるみたいな誤解を招きそうだが)

京介(でも実際、こまめにコンタクトは取ってるし?電話番号も知ってるし?)

京介(まぁほとんど桐乃絡みなんだが…)

京介「………」

麻奈美『と、とにかくっ…2人とも寂しそうにしてるから、ちょっと不安だったの』

京介「…あいつも、桐乃が居なくなって落ち込んでんのかな」

京介「……」スッ…

京介「事情は聞いてる筈、だけど…あやせはまだ実感湧かないし信じられてないかもしれない」

京介「今まで話を聞いてきてやったんだ」

京介「ちょっと位…お節介やいてもバチは当たらんよな」ピッピッ

京介「…」プルルル

<お掛けになった番号への通話はお客様のご希望により
京介「」ピッ

京介「まさかの着拒…」

京介「…はぁ…俺に聞くまでも無い…ってか俺の口なんて聞きたくねぇって事ですかあやせたん…」

京介(どうしたもんか…というか連絡寄越さない以上別に困ってる訳じゃないし無理に話そうとする必要は無い…か?)

京介「でもなぁ…あいつの今までの傾向からして何も起こらん訳が無いんだが…」

京介「麻奈美…は番号知ってんのかな……たまに帰り道会うとは言うけど」

京介(確実にあやせの連絡先を知っている俺の友人…)

京介(そんな都合のいい奴……)

京介「……あいつなら……」

7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/20(月) 01:02:12.60 ID:dDoZMxvB0
加奈子「……後30分かぁ」

加奈子「あー!暇だー!」

加奈子「あのマネージャーは勝手に辞めるし!あやせは全く口聞いてくれねーし!」

加奈子「桐乃は…急に居なくなっちまうし…」

加奈子「…」

ガチャ

加奈子「あ?」

京介「はぁ…はぁ…はぁ…」

加奈子「…お前、あん時のマネージャーじゃん…」

京介「は、…はぁ…悪いな。勝手に姿をくらましておいてこんな登場の仕方して」

加奈子「どうしてここに来たんだよ?」

京介「あ?まぁ…メルルのコスプレイベントを適当に漁ったら、まぁ、みたいな?」

加奈子「あー、いやそっちも気になるけどよ…」

加奈子「どっちかっつーと加奈子が聞きたいのはここに入れた理由なんだけど」

京介「はぁ?」

加奈子「だってマネージャー、加奈子にセクハラしたの上にバレてクビにされたべ?」

京介「はぁあああ!?」

加奈子「っ…な、なんだよ突然大声出して」

京介(後の事は任せてって…どうやって風化したのかと思ったら…)

京介(あやせあの野郎…とりあえずセクハラって言えばなんでも解決すると思ってんじゃねーの!?)

京介(こんな酷い言い訳作るの逆に難易度高ぇよ!)

加奈子「へへ〜。マネージャーってば監視を潜り抜けてまで加奈子に会いにきたとか」

加奈子「加奈子のおしりの感触が忘れられなくて居てもたっても居られなくなったんだろー?」

加奈子「まぁ無理もないっしょ。なんたって未来のスーパーアイドルかなかなちゃんのおしりだからな!」

加奈子「そこらの雌猿のおしりを触るのとは訳が違うっての」

京介「触ってねぇし!そんな事微塵も思ってねぇし!って最後の失礼すぎるわ!」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/20(月) 01:59:46.30 ID:dDoZMxvB0
加奈子「ったく…そんな照れなくても言ってくれれば加奈子が口利いてクビにされねーようにしてやったのによー」ボソボソ

京介「あ?なんか言ったか?」

加奈子「んでもねーよ!盗み聞きしてんじゃねーよ!きめーよ!しっ!しっ!」

京介「なんで罵倒されてんの俺」

加奈子「とにかく、加奈子のライブ見に来てくれたのは嬉し…ん、まぁだけどな!」

加奈子「見られたらまずいんだよっ」

京介「まぁ…言いたい事は分かる、分かったがライブの前にお前に会って頼みたい事があったんだよ」

加奈子「はぁ?」

京介「あやせと連絡取りたいんだ。1、2分でいい。お前の携帯を貸してくれ」

加奈子「え?マネージャー。あやせと連絡…あ」

京介「セクハラって告発した奴がそのセクハラ上等野郎の連絡先を残すと思うか…?」

加奈子「まぁまずあやせならありえねーわな!ひひひ」

京介「るっせ!笑い事じゃねぇんだよ、真面目な話なんだ」

加奈子「んー、そっか。加奈子の携帯、ねぇ」

加奈子「まぁ?貸してやらねー事もねーけど?」

京介「けどってなんだよけどって…面倒くさいおつかいイベントの前振りか?」

加奈子「別にパシリにするつもりなんてねーよ。でもぉ、加奈子に貸し1つできる訳じゃん?」

加奈子「…まぁ、今すぐは思い付かねーし」

加奈子「今後どっかで加奈子の言う事なんでも聞く券1枚で手打ってやるよ!」

京介「はぁ!?」

加奈子「あ?何その顔?」

加奈子「加奈子、マネージャーのセクハラ被害者って設定忘れてねーよな?拒否権なんてあると思うなよな」

京介「うぐ」

加奈子「むしろ加奈子とあんな事やこんな事できる権利が貰えるんだぜ?感謝ってか泣いて喜ぶ所っしょ」

京介「そんな生物地球上に一体でも居てたまるか!!」

加奈子「で、どーすんだよ。あたしの言う事聞くのかよ、聞かねーのかよ。どっち?」

京介「くっ…」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/20(月) 02:15:17.11 ID:dDoZMxvB0
京介「き、聞きます」

加奈子「よーし、よしよし。ではここにちゃんとその証拠を残したまへ」つ紙

京介「…くそぅ。どうせロクでもねー事やらされるに決まってらぁ」キュッ

京介「ほら、書いたぞ」

加奈子「っしゃあ!取引成立〜」

加奈子「つーことで加奈子の携帯、ほら」つ携帯

京介「悪いな。話が話だしちょっと部屋の外で話すから」

加奈子「え?ここで良くね?てかここで話せ」

京介「今使うのかよそれ……」

京介「…お前さ、最近学校の方どうだよ」

加奈子「んだよ。急に話題そらしやがって」

京介「何か…友達と喧嘩して絶交みたいな、そういうトラブルは無ぇの?」

加奈子「……まぁ…絶交は、してねぇけどよ」

京介「何かはあったんだな?」

加奈子「うん…この間ダチが急に転校して、加奈子に何も言わねぇで…ポッと消えちまって…そんで…」

京介「……そっか」

京介「多分その友達はお前がそう思ってくれて嬉しいと思ってるよ」

加奈子「はぁ?勝手に自己満に浸られても困るんですけど」

加奈子「あいつはよー、天下の一流モデル様だからか何か知らねーけどたまに空気の読めねーっつーの?人の気持ちってのを考えずに行動する節があんだよねー。この前もさー、ナチュラルに加奈子の事ディスってたっていうか」ガチャ

加奈子「ってか、なんでおめーにそんな事言わな…」クルッ

加奈子「…話最後まで聞けよ!」バンッ
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/20(月) 02:37:20.16 ID:dDoZMxvB0
京介「頼む…出ろよ」プルルル

<お掛けになった
京介「また応答なしかよ…!」ピビッ

プルル…

京介「…」プルルルル

ブッ

『加ぁ奈ぁ子ぉ………』
京介「へ」

『電話するなって何度も言ったでしょ!!!』キーッ

京介「ひぐわっ!?」ビクッ

あやせ『って…その声、お兄さん!?』

京介「あぁそうだよお兄さん兼セクハラマネージャーだよ」

京介「よくもまぁ根も葉もない濡れ衣着せてくれましたねあやせたん!?」

あやせ『え?あ、…そ、その節は本当にすみません!』

あやせ『あれ以外にいい感じの理由が思いつかなくて…』

京介「あれをいい感じの理由と捉えちゃうのはいかがなものかと思うよ!?」

あやせ『う、うるさいですねっ!そもそもお兄さんがあんな面倒くさいことを私に押し付けなければ…!』

京介「いや押しつけてねーよ!?俺!?」

あやせ『あーもう!さっきからしつこいですね!!そんな話する為にわざわざ加奈子の携帯から掛けてきたんですか!?』

あやせ『今度は着信ではなく通報してあなたの存在そのものを拒絶しますよお兄さん!?』

京介「ならさっさと着信許可しろ!相談する時毎度あのクソガキにこき使われるとか死んでもごめんだわ!それに一々メルルのイベントの場所調べてそこまで行くの怠いし!」

あやせ『なんでそこまでして私にセクハラしたがってるんですかこの変態!死ね!』

京介「違ぇよ!今日は別にそんな…」

あやせ『嘘!どうせまた私をからかおうと…』

京介「だから話を聞けよ!!」

あやせ『……お兄さん』

京介「…俺は、ただ…お前が心配で」

京介「……いや、撤回しよう。多分そう、なんだろうな。お前の言う通りだ」

京介「桐乃が居なくなって…それで、振り回されなくなって」

京介「何かぼけーっとしてたら1日終わってるってそんな感じなんだよ」

あやせ『…』

京介「やっと自分の自由な時間を取り戻せたっ…て思っても何もやる気が起きないっつーの?」

京介「何しても落ち着かねーっていうかさ、心にすっぽり穴が空いたっていうか…」

京介「っ…なんて説明すりゃいいのかなぁ、これ…」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/20(月) 03:07:01.88 ID:dDoZMxvB0
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12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/20(月) 03:08:42.56 ID:dDoZMxvB0
京介「だから、なのかな。こんな自分で悩みのタネ撒いて、勝手に困ったフリして、誤魔化して」

京介「悪い。迷惑だったな。やっぱ切
あやせ『ちょ、ちょっと待って!』

京介「?」

あやせ『待って…くださいよ、お兄さん』



あやせ『それはもう…ショックでしたよ』

あやせ『誰にも…何も言わずに日本から消えちゃって』

あやせ『本当は陸上でっていうのは単なる嘘で私と一緒に居るのが嫌だから…出てっちゃったのかなって…』

京介「んな訳ねぇだろ…お前らは親友だし、第一お前が嫌だから海外逃亡って滅茶苦茶だぞそれ」

あやせ『も、もしかしたらこの間のプレゼントが気に入らなかったかもって…』

京介「そりゃねぇよ。机に堂々と飾ってたし、出てく前の日にちゃんと押し入れにしまって今も大事に保管してるんだからよ」

あやせ『それは…良かった、ですけど』

あやせ『それでもやっぱり不安、なんですよ』

あやせ『あの後何日待っても結局桐乃から電話もメールも連絡1つもくれないんですよ!?』

あやせ『ドッキリにしたって…もうきちんと桐乃の口から伝えてくれてもいいじゃないですか…』グスッ

京介「…安心しろ。俺も全くお前と同じ状況だよ」

あやせ『お兄さんも…桐乃が出ていくまで知らなかったんですか』

京介「ああ。今思えばそれらしい素振りは何度も見せてたんだがな」

京介「ちゃんと察してやれなかった」

あやせ『……』

あやせ『私、今週のモデルの仕事お休みにしてるんです』

京介「へ?なんで」

あやせ『今の状況で、ちゃんとカメラに笑顔を向けられるのか…ちょっと怖くなっちゃって』

あやせ『えへへ….馬鹿ですよね。そんな勝手な理由で皆に迷惑かけて


京介「あやせ…お前」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/20(月) 03:14:43.61 ID:dDoZMxvB0
あやせ『でも…これからの事を考えると、その…なんというか…こう、辛く、なっちゃって…!』

あやせ『もう桐乃と一緒に学校に行けない、とかっ…桐乃とお仕事できないとっか…ひぐ…』

あやせ『もう2度と桐乃と一緒に遊べないっ…とか、色々嫌な事、お…』

京介「おい落ち着けってあやせ!言っただろ?あいつはあくまで実力を試す為に行くだけで高校生になる時にちゃんと帰ってくるって…」

あやせ『それで桐乃がそのまま陸上の道に行くって決めたらどうするんですか!?』

京介「……それは」

あやせ『それに…帰ってきても、またモデルの仕事をするのか…高校は多分違う所でしょうし』

あやせ『繋げようとしてもこんな関係、すぐに終わっちゃいます。いえ…帰ってきた時にちゃんと私の事覚えてるかどうかも…』

京介「そんな事…ある訳」

あやせ『なんでそう言えるんですか?』

あやせ『お兄さん、さっき自分で言ってましたよね。察してやれなかったって』

あやせ『そんなあなたの言葉がアテになると思ってるんですか?』

京介「………」

あやせ『…ごめんなさい。今のは失言でした』

あやせ『お兄さんはドスケベでクズの変態ロリコンだから私よりよっぽどダメージ大きいですよね』

京介「……はぁ…そうなのかもな」

京介「今は否定しようにもできねぇよ」

あやせ『………私がこんなだから…』

あやせ『お兄さんに対しての態度が酷いから、桐乃に愛想つかされちゃったのかなぁ…』

あやせ『うっ…ひぐっ…』

京介「………」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/20(月) 03:35:33.20 ID:dDoZMxvB0
京介「………あやせ」

あやせ『…?』

京介「お前、さ…桐乃に何とも思ってないわけ?」

あやせ『何ともって…一体何を』

京介「いやその…さっきからお前さ、自分が悪いみたいな言い方ばっかしてるからさ」

京介「黙って出て行った桐乃の事は特に何も気にしてないのかなと」

あやせ『そ、そんな訳ないじゃないですか!確かに何の理由も無しにそんな事する娘じゃないってわかってますけど…それでも』

京介「ムカつく…よな?」

あやせ『い、いや…流石にそこまでは…』

京介「本当かぁ?でも考えてみろよ」

京介「ついこの前まで妹ものの、しかも18禁のエロゲーをあやせに隠れて勤しんでいた訳だ」

あやせ『…っ…』

京介「で、仲直りしたい。でもエロゲーも離したくない。だからお前私の趣味認めろって強要する」

あやせ『…』イラ

京介「で、いざ仲良くなったら今度は場を弁える事なく自分の目の前で平気でエロゲーの話をするし?ってかエロゲー自体するし?クソまずいバレンタインのチョコを押し付けられるし(←これは今思いついた嘘)?」

京介「全然あたしの事大事にしてくれないじゃーんと」

あやせ『』イライライラ

京介「で、まぁそんな奴に一々挨拶するなんて面倒だから知らせずに外国行くわ〜バイバーイ」

京介「さて、貴方はどう思う」

あやせ『そんなの許せないに決まってるじゃないですかぁ゛っ!!?』キキーッ

京介「いでっ!?」

あやせ『あぁ…イライラする…生まれて初めて、こんな…イラつくの』

あやせ『何がムカつくって…そんな可能性が1%でもあり得そうなのが本当に…っとうに腹立だしいぃぃぃぃ』バタバタ

京介「……まぁ今のはものの例えな訳だが」

あやせ『は?』

京介「ひっ」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/20(月) 03:55:48.81 ID:dDoZMxvB0
京介「要するにだ。あれだけ啖呵切って誓い合ったのにまた桐乃に隠し事されて…大事にするって約束破られて悔しくないのか?あやせ」

あやせ『…っ悔しいですよ…凄く、悔しい』

あやせ『桐乃にとって私がその程度の人間だったなんて』

京介「……じゃあ、答えは簡単だろ?」

京介「あいつを見返してやればいい」

あやせ『………?』

京介「あやせ、お前はネガティブに考えすぎなんだ」

京介「もっとよく考えてみろ。桐乃が居ないからこそできる事もあるんじゃないのか?」

あやせ『…桐乃が居ないから……?』

京介「…エロゲーだよ、エロゲー」

あやせ「…え、えろ、エロゲー!?」

京介「そうだ。エロゲーは毎週何本も何十本も新作が出てる」

京介「お前が真に桐乃と仲良くなるにはやっぱりエロゲーは必要不可欠だろう」

あやせ『い、いやそんな事…』

京介「でも実際お前あれから桐乃にメルルの話とかガッツリされて何度かギクシャクしてただろ?」

あやせ『…』

京介「本当は…まぁいけない事かもしれねぇけどさ、桐乃もあやせとエロゲーの話したいし、何なら一緒にプレイして楽しみたいまであるのかもしんねぇ」

京介「匿名掲示板で募集してるグループに参加する位だからそれだけ共通の趣味を持つ奴が欲しかったんだろうよ。実際黒猫とか沙織と遊んでる時桐乃めちゃくちゃ楽しそうな顔してるし」

あやせ『黒…って桐乃が言ってたあの…』

京介「でもそれはあやせが嫌がるだろうし、桐乃自身それは踏み込んじゃいけねぇラインって最低限弁えてるからさ」

京介「それでも話せるか話せないだけでも大分違うと思うんだ」

あやせ『…だから私にえっちなゲームをプレイしろと?』

京介「いきなりそんな突拍子も無いこと言わねぇよ。ただ…さっきも言った通りエロゲーは毎週新しいのが出るしその分情報の更新も早い」

京介「だから0からあやせがエロゲーを知ろうとしてもまともなやり方じゃ自称エロゲーハンターの桐乃には追いつけねぇだろうよ」

京介「でも、今なら…桐乃がエロゲーから隔離されてる時ならそれが可能かもしれねぇ」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/20(月) 04:20:35.68 ID:dDoZMxvB0
京介「ちょっとずつでいいからさ、桐乃の趣味を知っていこうぜ」

京介「桐乃がハマる位だ。もしかしたらお前ものめり込むかもしれねぇ」

あやせ『そ、それはあり得ません!絶対に!!天地がひっくり返っても!!!』

京介「だとしてもだよ。帰ってきてあやせが自分そっちのけでエロゲーやって」

京介「自分が居なくなってる間にサークルの奴らと仲良くなって」

京介「桐乃が居ない間に販売した限定品をあやせがコンプしてて…」

京介「きっと桐乃のやつ、泣いて後悔するぞ。あやせと一緒にエロゲーやりたかったー留学しなきゃ良かったーって。泣かせてやろう」

あやせ『……します、かね?それ』

京介「するよ。でもって喜ぶ」

京介「お前と裏表隠さずに一緒に遊べて」

あやせ『……』

京介「勿論お前1人でそんな辛い事させない」

京介「俺も一緒に覚えていくよ、エロゲーの事」

あやせ『お兄さんも、ですか?』

京介「ああ。多分俺、お前と感性ほぼ一致してるからな」

京介「お前が気持ち悪いって思うならそれは俺にとっても気持ち悪いものだろうし」

京介「お前が楽しいって思えるなら多分それは俺にとっても楽しい事なんだろうと思う」

京介「だから、一緒に無茶しよう。あやせ」

あやせ『…お兄さん、今自分で何言ってるのか分かってるんですか?』

京介「…実は俺も途中から訳分からん状態になってる」

あやせ『えぇ…』

京介「それでもだよ。それでも…」

京介「お前がさ、桐乃が帰ってきた後の事、やたらと悲観的に考えているから…」

京介「少しでも気が和らぐっつーの?前向きに考えられればなぁ…ってそう考えてる」

あやせ『……………』

あやせ『お兄さんはなんというか、馬鹿…としか私のボキャブラリーでは表現できません』

京介「クズとか変態よりは幾分マシだよ」


17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/20(月) 04:37:26.39 ID:dDoZMxvB0
あやせ『…お兄さんの言う事も一理あるのかもしれません』

あやせ『私、桐乃の事何も知らなかった』

あやせ『少しでも桐乃の趣味の事、きちんと知りたいです』

あやせ『それで前みたいに…いいえ、今度はちゃんと桐乃と仲良くしたいです。帰ってきてからでも』

京介「…そう、だな」

あやせ『でも具体的にはどうするんですか?』

あやせ『お兄さんもエロゲーの事あまり詳しい訳じゃないんでしょ?』

京介「…いや、喋りながら思ってたけどさぁ。確かに俺エロゲーは全く持っていないんだよなぁ」

京介「たまに桐乃に押し付けられて…」

京介「…っ…と」

あやせ『あれ?エロゲーは桐乃との愛の証じゃなかったんですか?うん?』

京介「は、はて何のことやら」

あやせ『あれぇ?おかしいなぁ。そういえばさっきから話してる内容あの時のお兄さんの発言とかなり食い違いが…』

京介「だぁぁあやめろやめやめろ!お前絶対わざとやってんだろ!?」

あやせ『ふふ…さぁどうでしょう?』

京介「お前なぁ…」

京介(まぁ、ラブリーマイエンジェルあやせたんに笑顔を取り戻せたって事なら…よしとするか」

京介「まぁ、それでだ。桐乃の奴から勝手に拝借するなんて無理だしまず嫌だし」

京介「俺の持ってるエロゲーに絞るとなると、だな…」

あやせ『…???』


京介「あやせ!シスカリやろうぜシスカリ!」

あやせ『………』


あやせ「はぁ!?」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/20(月) 12:39:44.97 ID:dDoZMxvB0
ガチャ

あやせ「…お邪魔、します」

京介「おう。適当にくつろいでくれて構わねぇからよ」

京介「今日はお袋も親父もいないから気遣う必要も無いし」

あやせ「お兄さんの部屋は初めて来ましたけど…」キョロキョロ

あやせ「思いの外スッキリしてますね…というか殺伐としてる感じ」

あやせ「何か部屋に飾ったりしないんですか?」

京介「俺は桐乃と違ってコレクション集めたりはしてねぇしな…」

京介「でもまぁ心底つまんねぇ部屋だとは思うがよ。ごく一般の男子高校生の部屋なんてこんなもんだと思うぜ?」<ガサゴソ

京介「…」<ガサゴソ

あやせ「」ガサゴソ…

京介「えっと…あやせ、さん?たん?」

あやせ「はい、何ですかお兄さん」ガサゴソ

京介「君は今何をしているのかなぁと…」

あやせ「見て分からないんですか?ガサ入れですけど」

京介「ガサ入れ」

あやせ「お兄さんの部屋はいくらなんでも殺風景すぎます。どうせ私が来る前にえっちな本とかどこかに隠していたに決まってます」

京介「確かにくつろいでいいとは言ったが人の部屋に入ってきてまず物色して部屋を荒らすアホがいるかぁぁ!?」

あやせ「荒らしてる訳じゃないです。これにはちゃんと正当な理由があります」

京介「ほ、ほう。正当な理由ね、何だそりゃ言ってみろ」

あやせ「お兄さんがいかがわしい本に囲まれている私を見て性的興奮を覚えていつも以上に激しいセクハラを私にする恐れがあるからです」

京介「んな訳あるか!それに、いつもセクハラしてるみたいな言い方してんじゃねぇ!」

あやせ「…事実、ですよね?」

京介「……少なくとも俺はセクハラするつもりじゃないのよ?」

あやせ「セクハラしている人は決まって皆そう言います?」

京介「ですよねぇ」
19 :>>18 ハートを入力したらモバイル版だと反映しませんでした。 [sage]:2021/12/20(月) 13:05:49.38 ID:dDoZMxvB0
あやせ「麻奈美お姉さんが言ってましたよ。お兄さんは壁とベッドの間にえっちなものを隠す癖があるって」

京介「麻奈美の野郎…なんて事を、ってかなんであいつが知ってんだよ!?」

あやせ「おばさんから聞いたみたいですよ」

京介「お袋ぉぉぉ!テメェこの野郎真の黒幕はお前かよ!!」

あやせ「……見た所本当に何も無いんですね」

京介「ったりめぇだ。仮に置いてたとしても早々分かるような場所に放置する馬鹿がいるか…」

京介「それに、今日の目的は違うだろ?」スッ

あやせ「こ、これが…あの…」

京介「そう、真妹大戦シスカリプスー!」

京介「通称シスカリだ。俺が所持している唯一無二のエロゲー…」

京介「…とは言うが俺が持ってる時点で察しはつくだろうけど厳密にはエロゲーじゃねえよ、コレ」

あやせ「え!?そうなんですか?」

京介「確かにキャラの衣装がはだけたりするがそりゃあくまでPC版の話だしそれを込みで考えても卑猥な要素は普通の18禁に比べりゃほぼ皆無みたいなもんだぜ」

京介「じゃなきゃ公式大会なんて大っぴらに開催しねぇしな」

あやせ「まぁ…確かに」

京介「これはいわゆるギャルゲーみたいにキャラと会話する事もあるんだけどそれはあくまでキャラの育成…ってかレベルアップの一環であって」

京介「肝はプレイヤーの妹達が戦う格闘ゲーム…って感じだからな」

京介「まぁでも、桐乃の好きなジャンルはあくまで妹モノだからな」

京介「あいつの好きなものを知りたいって意味じゃやってみて無駄な事は無いと思うぜ?」

あやせ「…そ、そう…ですね」

京介「……」

京介(本当は実際にエロゲーをプレイした方がその良さも分かるかもしれねぇが)

京介(あやせにゃ刺激が強すぎるだろうし…全年齢版を買うにしても俺にそこら辺の知識はほぼ無いからなぁ)

京介(エロゲーに入る前にワンクッション置こうって事でなんとなく思いついたシスカリだが…)

京介(むしろあやせはこっちの印象の方が悪かったりしたかぁ?前シスカリの事ボロクソに叩いてたし、やっぱ無理にやらせない方が…)
20 :話の流れでポータブル版とか言っちゃってますが多分原作には無かったです。多分 [saga]:2021/12/20(月) 18:01:39.77 ID:WVcC4e0ZO
あやせ「や、やります…やりますよ!やればいいんでしょ!?やれば!?」

京介「い、いやでも本当に綾なら無理してやらなくてもいいんだぞ…?」

あやせ「それでこのまま帰ったら今日お兄さんにセクハラされに来ただけで何の収穫もなくなっちゃうじゃないですか!」

京介「俺もうさっきの会話でお前にセクハラしてたの!?」

あやせ「いえ、玄関で会った時の目つきが既にいやらしかったです」

京介「んなアホな…」

京介「ほら、それじゃやるぞ」

あやせ「あ…それってPSP版も出てたんですね」

京介「あぁ。よくあるアーケード移植ってやつだな。最近出たんだよ」

京介(でもって桐乃に無理矢理渡された)

京介「俺は基本友達と遊ぶ時はノーパソなんだが」

あやせ「……えっちな方をすすんでプレイしてるんですね」

京介「うっせ!操作感がもうあっちのコントローラーで慣れちまったんだよ!」カチッ

ピコン

あやせ「…タイトル画面は割と普通のゲームですね」

京介「まぁな。さっきも言ったがぶっちゃけ見てくれはごくごく普通の格ゲーだ」

京介「基本的にはストーリーモード?で面倒な妹達のご機嫌取りをして、仲良くなったり、ある程度バトルして経験値稼いだりしてキャラを強くする…の繰り返しだな」

京介「一応チュートリアルあるしそれからやろう」

あやせ「は、はい…」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/21(火) 00:12:15.43 ID:u8h0AdWl0
あやせ「…えー…四角と三角で普通の攻撃…バツで投げ技…?ここのゲージが溜まったら丸で必殺技…」

あやせ「う、うぅん」

京介「ま、まぁ今回別に格ゲーに重きを置いてる訳じゃないからな」

京介「それとなくやってみりゃいいんだよ。それで桐乃がグッと来た所を掴めりゃいい」

京介「負けたって経験値は貯まるしな」

あやせ「で、でも…やるからには勝ちに行くべきしゃないですか」

京介「いやまぁ…それはそうかもだけどよ」

京介(そこまでムキになってやるもんでもない気はするんだが…)

あやせ「それで…どのキャラを使えばいいんですか?」

京介「まぁ、そうだな…やっぱりミコトとかじゃないか?」

京介「電気使った攻撃だから、当たり判定も比較的大きいしクセも無いし」

京介「俺も桐乃もこいつメインで使ってるぜ」

あやせ「分かりました。この子にしましょう」

<頑張るよ、お兄ちゃん!

京介「はぁ…」

京介(かわいいキャラもいるのに…なんでよりにもよって全員妹設定なんだよ…)

京介(ゲーム自体はそこそこ面白いのにそのせいでいみいち乗り気がしねぇんだよなぁ、これ)
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/21(火) 02:15:02.88 ID:u8h0AdWl0
ヒラリ

あやせ「いぃっ…ぃぃ、今下着見えませんでした?」

京介「まぁ腐ってもエロゲーだしな」

あやせ「いかがわしい要素は無いってあれだけ自分で釘刺してたじゃないですか!?やっぱり私を騙したんですね!?この変態!!」

京介「い、いやいやいやこの位の表現ってか、パンチラなんて今時そこら中のゲームに…」

あやせ「そういう問題じゃないでしょう…!?意図的に女の子の下着を不必要に見せびらかすゲームなんて…」

あやせ「18禁のゲームと大差ないですよ!いやらしい!」

京介「そ、そうでせうか…」

<ピチューン

あやせ「あーーっ!?お兄さんと話してたせいで負けちゃったじゃないですか!もぅ…」

京介「いくらなんでも理不尽すぎやしません!?」

あやせ「も、もう1回です!もう一度…」



<テッテレー

あやせ「やった…勝った!」

京介「おー、やったじゃねぇかあやせ」

あやせ「わわ、私にかかればこの位余裕ですっ」

あやせ「えへへ…格闘ゲームって案外楽しいものですね…」

京介「あ、えーとそれで、どうだよ?」

あやせ「どうとは?」

京介「いや、桐乃曰くこのゲームの醍醐味はバトル前後のプレイヤーもといお兄ちゃんとの掛け合いとかその時々の仕草とか…」

京介「桐乃はそこに萌えを感じる?らしいけど…何かやってみて思った事は」

あやせ「……」

あやせ「うーん?????」

京介(あー、駄目みたいですねこれ)
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/21(火) 03:07:27.56 ID:u8h0AdWl0
あやせ「……う、ぅーん。また負けた…」

あやせ「だんだん勝てなくなってきたなぁ」ガックリ

京介「なまじ上手く勝ち過ぎたせいでレベル上がりまくっちまったからな」

京介「今日始めたばっかのあやせでオンライン対戦バンバンやるのはちょっときついんじゃないか?」

あやせ「そう、ですかね…後ちょっとで勝てそうな対戦もあったのになぁ」

京介「あーさっきのな…前半は割と押せてたけど最後ら辺若干攻撃読まれてる感じしてなかったか?」

あやせ「あー…確かに?」カチカチ

京介「ミコトの攻撃って強力な分割と隙が出来やすいからよ」

京介「ほら、今のとかガードできるようになるまで2、3秒かかるだろ?」ズイッ

あやせ「へひっ!?」

京介「これも予備動作が長めだからすぐに察知できるし…」

京介「あと…」

あやせ(ち、近いですよ…もうっ…)


あやせ「……んむ」モグモグ

あやせ「んっ…おいしいですね。このクッキー!」

京介「親父が知人から貰ったんだと。職が職なだけに顔広いからなあの人」

あやせ「え…そんなもの貰って良かったんですか?」

京介「いいんだよ。ここ最近親父食欲ないみたいだからな」

あやせ「…やっぱりおじさんも桐乃が居なくて寂しいんですかね…」

京介「違ぇねぇ。親父も娘に負けず劣らずのひねくりっぷりだからな!」

京介「いつもは眉一つ尾がかさずに平然としてるけど、内心自分の愛娘が居なくなって大泣きして|るぜ。あの人」

京介「あーでも、親父に面向かってそんな事言うなよ。俺殴り殺されちゃうから」

あやせ「是非ともお願いしたいものです」

京介「何まんざらでもない顔してんだよお前!!」

あやせ「ふふ。でも実際、セクハラお兄さんを訴える有効な手段が1つ増えたのはとても喜ばしい事じゃないですか」

京介「誰も喜ばねぇよ!!」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/21(火) 12:27:13.50 ID:u8h0AdWl0
あやせ「今日は本当にお世話になりました」

京介「いいって事よ。まぁその、なんつーか途中からお泊り会みたいなノリになっちゃったけどさ、ちゃんと俺お前の役に立てたかな」

京介「桐乃の事、何か分かったか?」

あやせ「い、いえ…ぼんやりとしか…というより正直な所まだ何も理解できていない…と思います」

京介「そっか…」

あやせ「でもシスカリ、実際やってみると思いの外楽しめましたし…」

あやせ「そこの認識は改められたんじゃないかなと、私的には思ってます」

京介「そ、そうか…なら良かった」

京介「半ば無理やり誘ったからさ、なるべく無駄足にはさせたくなくてよ」

あやせ「む、無駄足なんて…そんなめっそうな…」

あやせ「むしろ私は楽し…かったし、」ボソッ

京介「へ?何だって?」

あやせ「う、うるさいですね!何でもかんでも詮索しようとしないでください!」

あやせ「これ以上脅すようなら通報しますよ!」

京介「いや俺脅す気はサラサラないんだけど…」

あやせ「とにかく、もう時間押してますし、私帰りますから」

あやせ「それじゃお兄さん。また明日」ガチャ

京介「ああまた明日、って…何お前明日もここに来るつもりなの!?」

あやせ「当たり前じゃないですか…あのゲームまだ途中だし」

あやせ「…それとも、やっぱり迷惑だったり…します?」

京介「…ふははは。何を馬鹿な事言ってるんだあやせたん」

京介「ラブリーマイエンジェルが俺の家に毎日降臨するってんだぜ?」

京介「そりゃもう土下座して感謝したい位には嬉しいに決まってんだろ」

あやせ「ど、土下座…ですか」

あやせ「それはそれで反応に困るというか、普通にキモいんですけど」

京介「えぇ…」

あやせ「…ふふ。お兄さんは本当に、お調子者なんですから」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/21(火) 15:38:34.53 ID:u8h0AdWl0
京介(それからあやせは毎日俺の家にきまってシスカリをしにやってきた)

京介(桐乃が好き好んでやってるものをあやせもハマって熱心にやってるのは純粋に嬉しいし)

京介(それに…本人に言ったら蹴り殺されそうだけど、あやせと一緒に遊べるのはマジで楽しいし、ありがたい)

京介(寂しがってるあやせを元気付ける…なんて言っておいて」

京介(あんな妹でも離れ離れになったらこうも虚しい感覚に襲われるとは…)

京介(我ながら気持ち悪いなんて一言じゃ済まされないおぞましい程のシスコンっぷりだと思う)

京介(まぁそんなこんなで…春休みに突入して数日が経つ訳だが)


カチカチカチカチカチ

あやせ「…」カチカチカチカ

京介「……っ……」

京介(ものの見事に無言だ)

京介(大量の経験値と引き換えにあやせの口数がどんどん減っていきやがる)

京介(そりゃまぁ…夢中になって遊んでくれるのは結構な事だが…)

京介「な、なぁ…あや
あやせ「あっ…ちょ…あぁ!」ピチューン

あやせ「ああもうお兄さん!今いいところだったのに話しかけないでくださいよ!」

京介「そ、そうだな、悪い悪い」

京介(間髪入れずに次のランクマ行くのにどこで声かけろってんだよ…)

京介(こんな感じに会話も弾まなくなり、段々空気が気まずくなってきた)

京介(俺、一日中あやせのゲーム画面眺めてるだけなんだよなぁ、最近アドバイスだってしてないし)

京介(休日これで1日潰れるのはかなりくるぞ)

京介(それに…)

あやせ「お兄さん、冷蔵庫からポカリ取ってきてください」

あやせ「後キットカットとガム…いやキャンディでいいや、あーあとそうだな。ちょっと身体痛くなってきたのでクッションもお願いします」

京介「へ、へいへい」ガチャ

あやせ「さっさとしてください。私忙しいんで」カチカチ

京介(敬語を使うだけ大分マシだが日増しに態度がデカくなってきてんだよなぁ…)

京介(確かに桐乃に寄り添おうたぁ言ったが、性格まで真似しなくてもいいんですよ!?あやせたん!?)

京介(実はシスカリって本当に悪影響あるんじゃね?数ヶ月前のあやせにこの光景見せたら少なくとも二足歩行できる状態では生かして帰してくれなさそう…)
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/21(火) 15:44:44.13 ID:u8h0AdWl0
ガチャ

京介「持ってきたぞ」

あやせ「遅い、何やってるんですか」

あやせ「全く…」カチカチ

京介「……あの、お前さ」

京介「最近1日中俺の部屋に居るけど友達と出かけたりしねぇの?ほら、加奈子とか」

あやせ「ん〜、別に?たまに誘われますけど用事があるって言って断ってます」

京介「断るってお前…加奈子だって桐乃居なくて落ち込んでたんだぞ?たまには相手してやれよ…」

あやせ「だって、実際こっちの方が大事ですし」

京介「お前…それにモデルだって」

あやせ「ちゃんと行ってますよ。まぁ、桐乃も居ないのであくまで最低限、お願いされた時だけですけど」

あやせ「その節は本当に感謝してますから、私」

京介「いや、それならまぁ…いいんだけど」

京介(……こういう事もたまに言うし、少なくとも本人には悪気は無さそうなんだが)

京介(いかんせん、当初の目論見とは大分かけ離れちまった…)

京介「……はぁ、どうしたもんかねぇ」

27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/21(火) 22:31:04.51 ID:u8h0AdWl0
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28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/21(火) 22:31:34.08 ID:u8h0AdWl0
ガヤガヤ…

京介「……今にして思うと何やってんだろ、俺」

京介「あいつが居なくなってやっと縁が切れると思ったアキバに自ら舞い戻ってくるたぁ…」

京介「中々に血迷ってんぞ」

京介「時間まで…後30分以上あるな。用心とはいえ早く来すぎたな」

「おーーい!」ダダダ

京介「うぇ?」

沙織「京介ー氏お待ちしていたでござるー!」

京介「沙織…お前、もう来てたのかよ…ってか待ってたって…」

沙織「当然の心得でござろう?友人の呼び声に少しでも早く応えたいというのは」

沙織「今日居ても立っても居られず2時間以上前からここで待機していたでござる」

京介「おいおい…集合時間決めた意味無ぇだろ…それに俺1時間も待たせてんじゃねぇかよ」

沙織「それはもう、拙者が早く会いたくて勝手に来ただけの話。京介氏には何の責任もありませぬよ」

京介「んな事は…」

沙織「でゅふふふ…それにしても京介氏、拙者昨日は思わず度肝を抜いてしまったでござるよ」

沙織「突然、『大事な話がある。2人で落ち合おう』」

沙織「なーんて!拙者じゃなければ危うく勘違いするような捨て台詞を吐いておられたものでしたからな!だはは!」ケラケラ

京介「ぅ…まぁそれは、そうだな。正直あの時はなんて伝えるべきか整理がつかない所もあったからな」

沙織「それにしてもあの言い方は無いでござるよ」

沙織「京介氏、完っ全にラブコメの主人公そのものでしたぞ」

京介「うるせい!」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/21(火) 22:38:39.01 ID:u8h0AdWl0
沙織「ふふ…でも、京介氏がそんな切羽詰まって拙者に助太刀を求めるとは、それだけ重い事態なのでござろう?」

京介「……あぁ。重い…つーとなんというか違うような気もするが問題が起こってる事には変わりねぇ」

沙織「ならば!話は早いでござる!いつもお世話になっている我がサークルの黒一点、京介氏の頼みとあらば!この沙織・バジーナ例え火の中水の中森の中草の中森の中土の中雲の中スカートの中
京介「待て最後のなんか変なの混じってんぞ」

沙織「いつでもどこでも助力させていただく所存でござる!」

京介「おお…ありがてぇ!助かるよ沙おr…
ガシッ

沙織「とまぁ言いたい所ではござるが」

沙織「ふんっ!」ギギギッ

京介「いだっ!?いだだだだ、折れる!腕折れる!?」

京介「何!何!?なんかやった俺!?」

沙織「とりあえず果たす責任だけは果たしてもらうでござるよ」

京介「うぎゃああああ!?」




京介「ぁ…ぁがが」ピクビク

沙織「ふぅ、まぁこんなものでしょう」

京介「こんなものでしょうじゃねぇわ!何関節極めてんの!?後ちょっとで折れる所だったんですけど!?」

沙織「いやはや…申し訳ない。まぁ半ば八つ当たりなようなものでござるが」

沙織「京介氏にも原因が無いという訳ではありませんし」

京介「はぁ?原因?何の?」

沙織「」プクー

沙織「拙者、怒っているのでござるよっ」

沙織「きりりん氏と京介氏に」

京介「……」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/21(火) 22:42:38.12 ID:u8h0AdWl0
京介氏ーが京介ー氏になったり
森の中が2回出てきたり
謎の|があったりしてますが気にしないでください()


というか誰か見とるかな?
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/21(火) 23:11:19.70 ID:umUwbKV1o
ノシ
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/21(火) 23:46:18.76 ID:tkQxE3IG0
見とる見とる
無駄に長いから最新スレッド一覧がみにくくなって困るなぁって思って見とる
それに比べたら推敲不足なんて大した事ないから気にすんな
33 :以下、VIPにかわりましてVIP警察がお送りします [sage]:2021/12/22(水) 02:36:49.19 ID:jfYAemiI0
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
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34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/22(水) 02:40:14.10 ID:1GiCjfVC0
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35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/22(水) 02:41:17.17 ID:1GiCjfVC0
沙織「2週間前、きりりん氏が日本を発ったという旨を頂いて」

沙織「まさか…何かの冗談では、と思って見流していたのです」

沙織「ただ何日経っても音信不通だったので流石に怪しいなと感じて…」

沙織「でも、そんな重要な話ならとっくに京介氏から直接説明して下さっている筈…と思いまして」

沙織「何も連絡しないのは訳があるのかと勘繰って…中々電話をかける機会、というか勇気が出なくて、それで…」

京介「そんな所で、唐突に俺から着信が来たと…」

沙織「拙者…確かにきりりん氏に会えなくなって寂しくはありますし、同時に中学という段階でもう既に世界中から認められているのは友人として誇らしいですし、素直に嬉しいんです」

沙織「ただ、それを差し置いてもそんな大事な事を黙って私達の前から突然消えた事」

沙織「それに対して私達にお詫びの一言も寄越さない事」

沙織「2週間経ってもきりりん氏はおろか京介氏すら、この事について私達に何も言及して下さらなかった事」

沙織「わた…拙者、本当に辛かったのでござる」

京介「…沙織…」

沙織「もしかしたら、拙者が何かお気に召さない態度を取ってしまったのではないか。嫌われてしまったのだろうか。サークルの居心地が悪くなってしまったのか」

沙織「そうでなくとも、京介氏ときりりん氏はオタクっ娘集まれーの要でござる。2人が抜ければ居づらくなって、黒猫氏もやめて…」

沙織「…折角、皆で楽しく過ごしてきたサークルがこんな形でバラバラになるのかと思うと…拙者、怖くて…悲しくて」

京介「…お前、そんな思い詰めてたのか」

沙織「でゅふふ。拙者似たような事案を過去にも経験しております故」

沙織「情けない事に軽くトラウマになっているのでござる」

沙織「サークルを作ったのもそれがきっかけというか、なんというか」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/22(水) 02:57:52.91 ID:1GiCjfVC0
京介「…………本当にすまねえ。俺、お前の、お前らの気持ちちゃんと考えてやれてなかった」

京介「自分の事棚に上げて、嫌な事から目を背けて」

沙織「背ける、ですか?」

京介「ああ。お前ら見るとさ、桐乃と馬鹿みたいに騒いだ事嫌でも思い出されそうで」

京介「ちょっと精神的に耐えられなさそうだなと」

京介「お前らの事なんかそっちのけで自分に都合のいい言い訳ばっか作ってた。そうするのに必死だった」

京介「じゃねぇと俺、俺……」

沙織「……」

沙織「京介氏も、思い悩んでいたのですな」

京介「ああ。俺はあいつが行った直後親父やお袋から伝えられてな」

沙織「…!?」

京介「そういう意味じゃ置き手紙残してくれただけお前らの待遇は良かったと思うよ」

沙織「そ、そんな…きりりん氏から何も言伝をいただいてない、と?」

京介「そうだ。実の兄に黙って勝手に家出するなんて酷い妹だと思わねぇ?」

沙織「……いやこちらも、京介氏の事情を考えずにあらぬ事を口走ってしまい、何とお詫びすればよろしいのか…」

京介「いいんだよ。知らないなら知らないでちゃんとお前らと連絡を取って確認すべきだった。俺にも非がある」

沙織「左様、ですか」

京介「左様だよ。いいじゃねぇか。互いに桐乃の事、大事に思ってるって認識できたんだからよ」

京介「何も損はしてねぇ、いいな?」

沙織「…そう、ですな。うむ、何も問題はござらん!」

京介「よし!この話は終わり、な!」

沙織「でゅふふ。拙者、京介氏のそういう良くも悪くもポジティブな心構え、好きでござるよー」

京介「や、やめいやめい。小恥ずかしい」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/22(水) 12:34:04.27 ID:1GiCjfVC0


沙織「なるほ…ど。要するに京介氏はそのきりりん氏のご友人にオタクとはなんぞや?というのをご教授したいが段々その趣旨がずれて迷走してしまっていると」

京介「おう。その通りだ」

沙織「それで、どうしたらよいか困っている…と」

沙織「中々に難儀でござるなぁ」

京介「だよなぁ。やっぱ実際にエロゲー…じゃなくていいからせめて妹モノのギャルゲーでも見せてやらないと桐乃の嗜好は理解できないんじゃないかなって」

沙織「なんて言ったって同じ女の子、しかも血の繋がった妹ですからなぁ。普通の感覚からすれば年頃の女の子が妹に恋愛感情を抱く事なんて早々あり得ないで話ござる」

沙織「そのご友人とやらにきりりん氏の妹萌えを果たして理解できるのか…」

沙織「もし仮に理解できたとしても、その理屈に納得できない、やはり自分の性に合わないとなれば本末転倒ですからなぁ」

京介「そこまでは高望みしてねぇよ。現に俺妹に萌えなんて感じねぇし」

沙織「おやぁ?京介氏、先程はきりりん氏が居なくなって随分落ち込んでいたご様子でしたが…」

京介「し、知るか!とにかく、俺は別に理解は示してやらんでもそれなりに桐乃と話せてはいるだろ?」

京介「最低限その位…とりあえず話題に乗れる程度の知識を身につけられりゃいいんだよ」

沙織「んー、でも世の中には【中途半端な力を身につけた者はかえって早死にするんだよ】という偉大なことわざがありましてな…」

京介「フリーザ様の台詞を何だと思ってんだよお前は…」

沙織「無理に無い知恵を絞って強情を張ってきりりん氏の逆鱗に触れたり地雷を踏んでしまわれやしないか…」

沙織「ああいうタイプのオタクはにわか…所謂新参者に対して辛辣なイメージがありますし…っと少し失礼な言い方をしてしまいましたな」

京介「いや、あながち間違ってねぇぞその考察」

京介(あいつエロゲーで分かんねえ事聞く度に俺の事馬鹿にしてんもん…)

京介(実際メルルの話したらギクシャクしてたらしいしな…)
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/22(水) 17:51:30.34 ID:1GiCjfVC0
京介「まぁ色々思う事はあると思うし、お前の言う事も分かるんだけど」

京介「もしだの何だの考えたらずっと平行線のままだからよ」

京介「さっきも言ったけど、ひとまず前向きに検討した方がいいと思うんだ」

沙織「…そうでござるな」

沙織「確かに、何をするにしても知らない事には何も始まらないでござるからな」

沙織「そこで!とうとう拙者の出番でござるな?」

京介「あぁ、そうだ。知り合いの女の子にエロゲー買うの手伝ってもらうなんて…我ながら狂ってると思うが」

京介「いつも桐乃に振り回されているだけで俺、この街の事全然分かってねぇんだよなぁ。未だに店の配置とか覚えきれてねぇしよ」

京介「どこから手を付けりゃいいのかさっぱりの状況だ」

沙織「ぐふふ。そういう事でしたら、このアキバマスターこと沙織・バジーナにお任せあれ!」

京介「アキバマスター」

沙織「ここは拙者にとって庭のような場所。おすすめの店なら幾らでも知っておりますから大舟に乗ったつもりで拙者についてきて下され!」

京介「悪いな、案内と相談役、頼んだぜ」

沙織「ふふふ。まぁそう畏まらなくても構いませぬって」

沙織「拙者、例え離れていてもお二人の力になれて凄く嬉しいのでござるよ」

沙織「先ほどから京介氏も仰っているではありませぬか。前向きになれと」

沙織「こういう時、ヒロインは謝られるよりも『ありがとう』って感謝の意を述べられた方が気持ちもいいし、好感度が上がりやすいのですぞ〜?」ニコッ

京介「……そ、そうか。サンキュ、沙織」

沙織「デュフ、デュフフフ。さては今ドキッとしましたな?」

京介「な訳ねぇだろ!」

沙織「胸、ときめいちゃったんでしょ?ねぇ、ときめきクライシスなうなのでござろう?ねぇねえ!」

京介「るせえ!ときめかんわ!」

39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/22(水) 20:01:15.09 ID:1GiCjfVC0
沙織「ここは、品揃えこそ他店と比べると見劣りいたしますがコストを極限にまで抑えた消費者のお財布に優しいお店でござるよ」

京介「…確かに、いつも行ってる所よりも1000円安いじゃねぇかよ」

京介「こんなんで利益出んのか…」

沙織「でゅふふ、そこをどうやりくりするのが経営者の腕の見せ所でござるよ」

沙織「さて、お目当てのモノはありますかな?」

京介「うーむ」



沙織「にゅおああ!?」

京介「ど、どうしたんだよ急に」

沙織「こ、これは先日登場した新作ガンダムのクリアカラーver…」

沙織「数量限定の期間限定で発売決定…!?これは是非とも入手したい…」グググ

京介「へぇ…良かったじゃん」

沙織「う…うぅ…でも拙者この日は先約がありましてここには来れませぬ…」ガックリ

京介「いや〜流石に初日に売り切れるって事は…」

沙織「甘い、甘々ですな京介氏」

沙織「今や膨大な数のヤーの賊心が蔓延る大転売時代…」

沙織「販売開始時点で入店できないようではとてもとても…」

京介「んな馬鹿な話ある訳が…」

京介「……いや、ついこの間深夜にあの馬鹿に頼まれて寒い中数時間棒立ちしてたんだったわ」

沙織「せめてネット予約でも可能ならば救いはあったのですが…実店舗での販売という事ですし」

沙織「今回は諦めるしかありませぬな」

京介「それなら俺が代わりに買ってきてやろうか?」

沙織「え!?さ、流石にそれは…京介氏の手を煩わせる訳にはまいりませんよ!」

沙織「それにこれ、平日でござるし…」

京介「あー、そっか…………」

京介「…?」

沙織「ささっ、次のお店は参りましょうぞ!」

京介「あっ、お、おう。待ってくれー、沙織!」

40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/22(水) 20:29:37.35 ID:1GiCjfVC0
京介「はぁ〜,歩き疲れた」

沙織「まだ半分しか周り切っておりませぬぞ。京介氏」

京介「逆になんでお前はピンピンしてんだよ…買い物して両手に荷物抱えて歩いてんのに」

沙織「いやはや、こうしてサークルの皆とお出かけするのは久しいものですからな。ちょっとテンションが上がりまして」

京介「若いっていいねぇ、俺はもうあいつらみたいにはしゃぐ元気は出ないよ」

沙織「ふふふ。1番無茶苦茶をしなさっているお方がよく言う…」

沙織「それに、拙者は京介氏より歳上ですぞ」

京介「んーそういう訳で言ったんじゃねぇけど」

京介「……まぁそうだな…別に物であやせをわからせる必要性は無いのかねぇ」

京介「こういう、普通な感じのお店にあやせを連れてきて徐々にアキバに慣れさせるみたいなのもアリかもなぁ」

沙織「お、それは名案でござるな!ここならオタクに抵抗のあるあやせ氏でも気軽に入店
きらら「はーい、お帰りなさい!大佐、お兄ちゃん!!」

きらら「私ぃ、最近お兄ちゃんに会えなくてすっごく寂しかったよ〜」

沙織「………」ジー

きらら「どうする?私とお風呂にする?私とご飯食べる?それとも…
京介「うん、とりあえずこの店は却下だな!」



京介(とまぁそんなこんなで色々ありながら沙織に言われるがままアキバ巡りを堪能した)

京介(いつもは桐乃の我儘でついていってる事がほとんどだからあまりこう、ゆっくり見る機会は無いんだけどよ)

京介(実際、自由気ままに散策してみるとそれなりに楽しい場所だなぁってなんとなくそう感じていった)

京介(もちろん、単にアキバがそういう場所だったんだってだけの話だとは思うんだけど、ちゃんとオタクじゃない俺に合わせて沙織は優しく、分かりやすく説明して、対応してくれていた)

京介(沙織がちゃんとサポートしてくれたおかげで今日一日楽しく周れたと思うと感謝しかできない)

京介(本当、桐乃と黒猫にはこういう所見習って欲しいって心底思う)
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/23(木) 00:21:23.68 ID:xp8MoS1Q0
沙織「いやー周った周った!戦利品も大量にゲットでござる」

京介「お、おう、そりゃ何より、だな」

京介「俺はもう立ってるだけで精一杯だ…」

沙織「…なんというか、途中から拙者がただ楽しく買い物してるだけな気がするのでござるが…」

京介「いや〜仕方ねぇよ。途中から思考力が停止したというか…何というか」

沙織「やはり、1日アキバをグルグル見回した位では良いプロモーションは思いつかないでござるか…」

京介「まぁな…でも実りはあったぜ。とりあえず俺でも知ってるようなゲームはいくつか確保した」

沙織「確か、しすしすの全年齢版はつい先日発売されたのでしたかな」

京介「ああ。どうせあいつ、帰ってきたら真っ先に買いに来そうなラインナップだったからな。それに全年齢版なら……」

京介「多分だがえっちなシーンはない、筈だ!」

沙織「………拙者が言うのもなんですが」

沙織「だとしてもカップルでも無い男女2人でエロゲーに勤しむシチュエーションというのは…」

沙織「何と言いますか、感無量…ですな」

京介「無理せず気持ち悪いって言ってくれていいんだぞ」

京介「俺だって自覚してるよ!そうだよ!おかしいよ!」

京介「妹が溺愛している妹モノのエロゲーをその妹の親友とぎこちなくプレイしようなんて提案する変態兄貴がこの世に居てたまるか!」

沙織「まぁまぁ…これも全て可愛い可愛い妹、きりりん氏の交友関係の復興の為でありますし、立派な努力だと…」

京介「思ってるの?」

沙織「………」

京介「ほら!断言できてねーじゃねーか!畜生!」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/23(木) 00:22:07.75 ID:xp8MoS1Q0
京介「こうなりゃやけだ。俺に恥をかかせたツケはきっちり払ってもらうぜあやせ」

京介「お前をエロゲーの虜にしてエロゲー漬けにしてエロゲーで犯しまくってやるもんねぐへへ」

沙織「あの、通報しますよ京介氏」

京介「はっ…いかんいかん。危うく帰らぬ人となるところだった…色んな意味で」

沙織「大丈夫でござるか?張り切ってるのは結構な事でござるが、若干テンパり気味で拙者ちと不安でござるよ」

京介「ああ。でも、大丈夫だ。これ以上お前の厚意に甘える訳にはいかねぇ」

京介「ちゃんとあやせに今日お前が語ってくれた熱意、ぶつけてやるからよ」

沙織「京介氏…」

京介「とにかく、今日はありがとうな」

京介「もし…機会があれば、桐乃抜きでもまた前みたいに皆で集まりてぇな」

沙織「….そうでござるな」

沙織「今度は黒猫氏も誘って……何なら、あやせ氏を連れてきてくださっても構いませぬぞ?」

沙織「他でもないきりりん氏のご親友ならば大大大大大歓迎でござる」

京介「へっ…考えとくよ。それじゃ、またな!」

沙織「うむ、健闘を祈っておりますぞ京介氏!」
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/12/23(木) 10:08:00.81 ID:sy6yi42R0
日本人はカス民族。世界で尊敬される日本人は大嘘。

日本人は正体がバレないのを良い事にネット上で好き放題書く卑怯な民族。
日本人の職場はパワハラやセクハラ大好き。 学校はイジメが大好き。
日本人は同じ日本人には厳しく白人には甘い情け無い民族。
日本人は中国人や朝鮮人に対する差別を正当化する。差別を正義だと思ってる。
日本人は絶対的な正義で弱者や個人を叩く。日本人は集団イジメも正当化する。 (暴力団や半グレは強者で怖いのでスルー)
日本人は人を応援するニュースより徹底的に個人を叩くニュースのが伸びる いじめっ子民族。

日本のテレビは差別を煽る。視聴者もそれですぐ差別を始める単純馬鹿民族。
日本の芸能人は人の悪口で笑いを取る。視聴者もそれでゲラゲラ笑う民族性。
日本のユーチューバーは差別を煽る。個人を馬鹿にする。そしてそれが人気の出る民族性。
日本人は「私はこんなに苦労したんだからお前も苦労しろ!」と自分の苦労を押し付ける民族。

日本人ネット右翼は韓国中国と戦争したがるが戦場に行くのは自衛隊の方々なので気楽に言えるだけの卑怯者。
日本人馬鹿右翼の中年老人は徴兵制度を望むが戦場に行くのは若者で自分らは何もしないで済むので気楽に言えるだけの卑怯者。
日本人の多くは精神科医でも無いただの素人なのに知ったかぶり知識で精神障害の人を甘えだと批判する(根性論) 日本人の多くは自称専門家の知ったかぶり馬鹿。
日本人は犯罪者の死刑拷問大好き。でもネットに書くだけで実行は他人任せ前提。 拷問を実行する人の事を何も考えていない。 日本人は己の手は汚さない。
というかグロ画像ひとつ見ただけで震える癖に拷問だの妄想するのは滑稽でしか無い。
日本人は鯨やイルカを殺戮して何が悪いと開き直るが猫や犬には虐待する事すら許さない動物差別主義的民族。

日本人は「外国も同じだ」と言い訳するが文化依存症候群の日本人限定の対人恐怖症が有るので日本人だけカスな民族性なのは明らか。
世界中で日本語表記のHikikomori(引きこもり)Karoshi(過労死)Taijin kyofushoは日本人による陰湿な日本社会ならでは。
世界で日本人だけ異様に海外の反応が大好き。日本人より上と見る外国人(特に白人)の顔色を伺い媚びへつらう気持ち悪い民族。
世界幸福度ランキング先進国の中で日本だけダントツ最下位。他の欧米諸国は上位。
もう一度言う「外国も一緒」は通用しない。日本人だけがカス。カス民族なのは日本人だけ。

陰湿な同級生、陰湿な身内、陰湿な同僚、陰湿な政治家、陰湿なネットユーザー、扇動するテレビ出演者、他者を見下すのが生き甲斐の国民達。

冷静に考えてみてほしい。こんなカス揃いの国に愛国心を持つ価値などあるだろうか。 今まで会った日本人達は皆、心の優しい人達だっただろうか。 学校や職場の日本人は陰湿な人が多かったんじゃないだろうか。
日本の芸能人や政治家も皆、性格が良いと思えるだろうか。人間の本性であるネットの日本人達の書き込みを見て素晴らしい民族だと思えるだろうか。こんな陰湿な国が落ちぶれようと滅びようと何の問題があるのだろうか?
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/23(木) 17:02:00.00 ID:xp8MoS1Q0
ガチャ

あやせ「こんにちは。お兄さん」

京介「よう、あやせ。今丁度お袋が買い物に行ったとこなんだ」

京介「誰も居ないから気にせず上がっていいぞ」

あやせ「はい、お邪魔します」


ガチャ

京介「じゃ、茶と菓子持ってくるからちょっと待ってろ」

あやせ「あ、その前にシスカリ始めちゃうのでPSP貸してください」

京介「あーー、えー、その事なんだが」

あやせ「?」

京介「今日はシスカリ禁止、お前」

あやせ「……え、えええぇ!?」

京介(…あれだけ嫌がってたエロゲー、ちょっと取り上げられただけでこうも取り乱すたぁ)

京介(あやせも随分毒されたなぁ)

あやせ「ど、どういう事ですかお兄さん!説明して下さい?r

あやせ「私、毎日シスカリが楽しみでここに来てるんですよ!?」

あやせ「本当はお兄さんにあれやこれやのセクハラをされるんじゃないかと恐怖に襲われてますけど、シスカリはやってて楽しいしいいストレス発散にもなるからグッと堪えてたんですよ!?」

京介(俺<<<<<シスカリなのかよ…)

あやせ「これじゃお兄さんの家に来た意味が無いじゃないですか!」

あやせ「それに、お兄さんに私をどうこうしろと言う筋合いも権利もありませんよね?」

あやせ「自分の立場、分かってるんですか?」

京介「ああ分かってるよ。お前がシスカリやってて楽しくて夢中なんだったら口出しする事なんてねぇよ。そうする必要もねぇ」
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/23(木) 17:20:41.13 ID:xp8MoS1Q0
京介「…って最初は思ってたよ。でも、最近のお前は異常だ。モデルの仕事無い時は決まってここに寝そべってエロゲーしてんじゃねぇか」

あやせ「それが、何か文句でもあるんですか?」

京介「大ありだよ。お前、この間言ってたよな?適当な理由つけて加奈子が遊びに誘ってんの断ってるって」

あやせ「だって…それは、こっちの方が…お兄さんと遊ぶ方が楽しいから」

京介「そりゃ結構な話だがな…あやせ。当初の目的を忘れてねぇか?」

京介「桐乃が居ないから、これを機に桐乃を理解しよう。って始めたゲームだろ?」

京介「お前、シスカリに出てくる妹キャラの可愛さとか魅力はちゃんと分かったのか?」

あやせ「……それは」

京介「桐乃がシスカリにハマってんのはあくまでコレがかわいい妹同士の格闘ゲームだったからだ。別に格ゲー自体は好き好んでやってる訳でも無ぇんだよ」

京介「実際、半年以上プレイしてんのに大してランク上がってねぇしな」

京介「俺が薦めておいて、こんな事言う資格なんて無いと思うけど」

京介「ただひたすらに上手くなるだけじゃ、そこの認識がズレてると別の意味で話が噛み合わなくなっちまうんじゃねぇかな」

あやせ「…」

京介「お前だって、メルルのマシンガントーク一方的に聞かされて嫌な思いしただろ?」

京介「多分、シスカリで桐乃にボロクソに蹴散らしたってお前は楽しくても桐乃も楽しめねぇんじゃねぇかな」

あやせ「…確かに」

京介「それに、桐乃が居なくなって寂しいのは加奈子だって同じなんだ」

京介「あいつ、メルルのコスプレでかなり有名になっただろ?遊べる時間だって減った筈だ」

京介「それでも、少ない時間をやりくりしてお前と遊びたいって言ってるんじゃねぇか」

京介「それを無碍にして、桐乃が帰ってきた時に『加奈子を蔑ろにして桐乃の為にシスカリ練習したの』なんて言ってみろ」

京介「…多分ビンタの1発や2発かまして最悪絶交する羽目になるぜ」

あやせ「……」
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/24(金) 11:26:04.94 ID:NGQbqPRDO
あやせ「…そうですよね。お兄さんの仰る通りです」

あやせ「実は今日、加奈子から電話があって最近付き合いが悪いって怒られちゃって」

あやせ「大事な用があるからドタキャンは出来ないって粘り続けたら加奈子、渋々了承してくれて」

あやせ「悪い事しちゃったなって…後悔してます」

京介「ちょいとばかし口が悪いクソガキではあるけど、ああ見えて友達思いだったり案外寂しがり屋だったりするからな」

京介「今度会ったら、ちゃんと話して謝ってあげろよ」

京介「そうすりゃ加奈子もきっと許してくれるさ」

あやせ「はい」

あやせ「でも…そうすると今日は一体何を…」

京介「おう、今回は趣向を変えて…というか原点にかえりまして」

京介「これ」つ妹×妹〜しすこんラブすとーりぃ〜

あやせ「……えっと…何なんですか?これは」

京介「何って、エロゲーだよ?」

あやせ「な、ななななんでそういう事になるんですか!?」

京介「なんでも何も、前々からやるって2人で決めてただろ?」

京介「ていうか昨日まで堂々とエロゲーをしていた割にはひどい動揺ぶりだな」

あやせ「当たり前でしょう!?シスカリはその…パンチラとか……ギリギリのギリ私でも許せるレベルの卑猥さだったんですよ!」

あやせ「それってその…あ、あああのあか、ちゃんを作ったりとかその……えと」

あやせ「は、激しいシーンがあるえっちなゲームなんでしょう!?」

京介「んいや、こいつは最近出たばっかの全年齢版。店に並べられんようなえっちなシーンはないと思うぜ」

京介「プレイしてないから分かんねぇけど」

あやせ「なんで先に確認していないんですか!?」

京介「いやほら、言ったろ?どうせ苦しむなら1人でじゃなくてお前と一緒に苦しみたいって」

京介「先にプレイしちゃったら初体験の感触を共有できねぇじゃん」

あやせ「何ですかその文面だけ見ると異様にいやらしい言い回しは…」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/24(金) 12:00:30.14 ID:NGQbqPRDO
あやせ「それに、そんな御大層な言葉並べて本当はえっちなゲームをプレイして恥ずかしがっている私を見て興奮したいだけでしょう!?」

あやせ「私には下衆なお兄さんの企てなんか全てお見通しですからね!」

京介「いや俺は別にそんな特殊なプレイで快感に浸れふようなヤバい性癖持ってないよ!?」

京介「確かに性欲は有り余っているけどごくごく普通の高校生よ!?」

京介「って何俺に変な事言わせるんですかこの変態っ!」

あやせ「知りませんよ!ただ勝手に自分から墓穴掘っただけじゃないですかこのアブノーマルシスコン!!」

京介「あ、あアあアブっ!?」

あやせ「童貞のお兄さんにはどうせ分からないでしょうけど女の子はそういうえっちな視線をすぐ捉えられるんですからね!」

あやせ「今日だけでお兄さん、私の胸5回はジロジロ見てました!」

京介「……5回じゃなくて3回だけだし」

あやせ「3回も見てんじゃないですかこの視姦魔ぁぁああっ!」バキッ

京介「べばぶ!?」ドサッ

京介「い、いてぇ…別に抜こうとしただけで抜いてねぇし…」

あやせ「視姦未遂じゃないですか!今すぐ訴えますよ!」

京介「というかなんでお前俺が童貞だって知ってるんだよ!」

あやせ「話を逸らさないでください?鈍臭くてヘタレなお兄さんが経験済みかどうかなんて火を見るより明らかです」

京介「火を見るより明らかなのか」ショボーン

あやせ「と、とにかくそんな嘘っぱちで友達を変な目でしか見れないお兄さんの言う事なんか信じられません!」

あやせ「シスカリやるからさっさとPSP寄越してください!」

京介「君さっきの話聞いてた!?」

あやせ「うるさいですね!それとこれとは話が別なんです!」

京介「別じゃない!」

あやせ「別です!」

京介「 別 じ ゃ な い ! 」

あやせ「 別 で す ! ! 」

京介「あーもうやかましいわ!」

京介「俺だってやりたくてこんな気持ち悪い妹モノのエロゲーなんてやらんわこん畜生!!!」

あやせ「……」

京介「……あっ」
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/24(金) 13:58:52.86 ID:N6ggtTdc0
あやせ「お兄さん…」

京介「あー、そのなんだ?今のは言葉のあやというか…禁断症状というか…」

あやせ「お兄さんは、桐乃が好きで好きでたまらない近親相姦上等のドシスコンなんですよね?」

京介「は、はぃぃ桐乃の事宇宙で1番愛しております〜」

あやせ「そしてその満たされない欲望を、このいかがわしいゲームで消化しているんですよね?」

京介「え、えぇもう最近は溜まりに溜まっちゃって…」

あやせ「だから私にそんな嘘をついたんですよね?」

京介「いやもう仰る通りですよ〜実妹に欲情なんてそんな気持ちの悪い事…」

あやせ「……やっぱり嘘じゃないですか」

京介「……あ〜、えー…と」

京介「あ?」

あやせ「えっちなゲームが桐乃との愛の証云々って、全部嘘なんですよね」

京介「……そっか…」

京介「そういやお前、あの後すぐメールで言ってたもんな」

京介「『大ウソ吐きのお兄さんへ』だっけか」

京介「もしかしてアレ、最初から気づいて…」

あやせ「というか、あれで誤魔化せると思ったお兄さんの思考回路を覗いてみたい所ですよ」

京介「全くもってその通り」

あやせ「お兄さんは、私と桐乃の関係をどうにか直そうって自分から泥を被りに行ったんですよね?」

京介「泥…って程じゃねぇけどな」

京介「あの時もう似たようなやり口で有耶無耶にさせちまってたからなぁ…1名ほど」

京介「今更そのレッテルを貼られるのが1人増えようが大してダメージは増えないっつーか…まぁそう考えてた」

京介「まさかここまで毛嫌いにされるとは思っていなかったけど」

あやせ「あんな事言われたら、誰だって気味悪がりますよ…」

京介「否定できません!」
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/24(金) 14:27:25.16 ID:N6ggtTdc0
あやせ「演技だって…私達の為の嘘だって分かってたのに…」

あやせ「都合の悪い事に目をつぶって、お兄さんのご厚意に甘えてお兄さんを散々貶してしまいました」

あやせ「あの時は…本当に、申し訳なかったと思ってます」

京介「でも今は?」

あやせ「若干嘘なのかどうか私の中で怪しくなりつついます」

京介「ずこーっ!」

あやせ「日頃の行いのせいですよ、お兄さん」

あやせ「結構しよう〜とか、マイラブリーエンジェル…でしたっけ?」

京介「ラブリーマイエンジェルあやせたん、だ。2度と間違えるんじゃないぞ」

あやせ「………きも」

京介「ごめん。ちょっと今のかわいかった。もう1回…」

あやせ「なんというか、そういうところですよ?お兄さん」

京介「そういうところ」

あやせ「………でも、お兄さんはこんな、散々な言われ方してもなんだかんだ言って私の話聞いてくれますよね」

あやせ「どうしてですか?」

京介「そりゃ当然、お前を愛しt
あやせ「えっと1・1…
京介「ちょっと話し合おうかあやせたん?」

50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/25(土) 12:30:13.02 ID:HwJqqjA70
あやせ「なんですか?お兄さん。話なら後でたっぷり聞いてあげますからとりあえずこの0のボタンだけ押させてくれませんか?」

京介「やめろやめろ!社会的抹殺反対!」

あやせ「…だったら真面目に答えてくださいよ、全く」

京介「……そりゃお前、その…アレだよ」

京介「お前が困ってるから助けてやりたいって…それだけの事だよ」

あやせ「…それは大前提でしょう。私がお兄さんに話を聞いてもらうのは困っているから、なんですから」

あやせ「お兄さんには困ってる私を助けて何かメリットでもあるんですか?それともそうせざるを得ない事情でもあるんですか?」

京介「うーん」

京介「…まぁ、ある種使命感に駆られているみたいな感じもあるけど」

あやせ「使命感、ねぇ…」

京介(拒否したら殺されそうなんて口が裂けても言えねぇ)

京介「でも、困っているお前を助けるメリットはちゃんとあるぞ」

あやせ「へぇ、何ですか?言ってみて下さいよ」

京介「お前と仲良くなれる」

あやせ「…は?」

京介「お前の抱えてる悩み解決してさ、少しでもお前の支えになってやって」

京介「そうしたらあやせも少しは俺の事、見直してくれるんじゃないかなってそう企んでる」

京介「そりゃ…結果的にややこしい事しちゃったり逆に悪化する事もあるけどよ」

京介「俺はお前といるのすげぇ楽しいから、だからどれだけ罵られても仲良くなりてぇって思ってるの」

あやせ「……結局かこつけて口説こうとしてるだけじゃないですか、きも…」

京介「そうかもしれねぇ。けど嘘でも演技でも無い俺の本心だ」

京介「お前にどれだけ嫌われようが、俺はお前を嫌ったりしねえ」

あやせ「………調子のいい事ばかり言うんですから、お兄さんは」
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/25(土) 17:07:18.78 ID:mJ/bkf3gO
あやせ「今日、私お兄さんに言われてばっかりですね…」

あやせ「お兄さんに色々迷惑かけてるのに…」

京介「まぁ俺も悪気が無い事もないし人の事言えた立場じゃねぇけどな」

京介「いいんじゃねぇの?喧嘩する程仲が良いともいうし」

京介「それだけ本音を吐き出せる仲だって事なんだからよ」

あやせ「そう、ですか」

あやせ「そうですよね、えへへ…」

京介「……」

あやせ「…何かしんみりとした空気になっちゃいましたね」

あやせ「ちょっともう、疲れちゃいましたし早いですけどこの辺でお暇s
ガシッ

京介「おいサラッと何逃げ出そうとしてるんだねあやせ君?」

あやせ「に、逃げ出すなんて何をそんな人聞きの悪い…」

あやせ「というか何勝手に人の手首強く握りしめてるんですか?セクハラですよ?通報しますよ?」

京介「へっ。なんとでも言え。言っただろ。お前が何を言おうが俺は構いやしないってな」

あやせ「くっ…そんな虚勢を張ったところで」

京介「言い忘れたがな、このゲームはなぁアキバの事よく知らねぇ俺がお前の為にっつって女の子の友達に案内してもらって買ってきた戦利品なんだぞ!」

あやせ「ひっ…!?」

京介「オタクとはいえ、いい歳した女性と和気藹々とえっちなゲームを買いに来る男子高校生の気持ちを考えた方があるか!?お前はぁ!?」

あやせ「考えたくなんかありませんよっ!!この破廉恥童貞!!」

京介「俺がこんな目に遭ってるのにお前だけ恥ずかしいからやっぱやめますなんて言い訳通じると思ってんのか…?」

京介「今からたっぷり俺が受けた屈辱を味わわせえやる…」

あやせ「いやっ…やめて、誰か!誰でもいいから助けて〜!」

京介「馬鹿め。お袋はさっき出かけたばっかって言っただろうが。誰も助けには来ない」

京介「安心しろ痛くはない、物理的な意味で」

あやせ「いや〜!やっぱり嫌です!いやぁぁ!」

京介「お前のはじめては俺のものだぜ、あやせ」キリッ

あやせ「こんなしょうもないはじめてなんか要らないからぁぁああああ」

あやせ「いやああああああぁぁぁぁぁ」
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/12/25(土) 23:44:16.58 ID:HwJqqjA70
PC< 妹×妹〜しすこんラブすとーりぃ〜!

京介「……やっぱりやめません?」

あやせ「あれだけ人を弄んで何を今更…」

京介「いや〜…いざタイトル画面を目の前にすると…なぁ?」

あやせ「もうここまで来たらやぶれかぶれですよ」

あやせ「えっちなシーンが無いなら合法ですから、誰がプレイしても問題ないはずです」

あやせ「もし少しでもいかがわしい香りがしたら…」

京介「したら?」

あやせ「お兄さんを殺して私も後を追います」

京介「なんでたかがエロゲーでそんな壮絶な展開になっちゃうの!?」

あやせ「お兄さんこそ、それくらいの罪の意識は持ってください」

あやせ「ほら、始めますよ」


りんこ『アンタがあたしの兄貴?マジあり得ない。最悪なんですケドぉ〜〜』

みやび『今日からよろしくね、お兄ちゃん』

あやせ(どうなるんだろう、これから……)

ゲームの主人公の名前

あやせ『……えーと、りんこちゃん……って、呼べばいい?』

りんこ『キモ……慣れ慣れしくすんな』

あやせ『いや、あのさ』

りんこ『喋んな、むかつく、ばかじゃん』


京介「…お、ぉおぉ…」

京介「っの…野郎、何回やっても年齢制限解除されてもムカつく妹だなお前は!」

あやせ「……かわいい」

京介「はい?」

あやせ「このりんこって子、なんとなく桐乃に似てて可愛くないですか?」

京介「………なんで俺が妙にこいつに嫌悪感を抱くのか模範解答を出された気がするよ…」

あやせ「面白そうですね、このゲーム。りんこちゃんかぁ…ふふふ」

京介「…俺、取り返しのつかない事しちゃったかなぁ、コレ」
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