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研究員「安価でデジモンを進化させる」

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505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/03(月) 12:15:05.34 ID:bOgUMLqF0
1
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/01/03(月) 12:29:26.43 ID:GtVYzFmvO
…山岳地帯…

我々は、険しい山へとデジドローンを飛ばした。

山のふもとには森林が広がっている。
川も流れているようだ。地下水の湧き水や、雪解け水あたりが水源だろうか。

サバンナや森林に住むデジモン達が、この山の周辺へ進出してきたようだ。

ゴツモン、パラサウモン、ベジーモン、ベタモン等…
見知った顔のデジモンが勢ぞろいだ。

その中には、高い山を登り、住処にする者がいた。

https://i.imgur.com/wRqaWbZ.jpg
トンボ型デジモン、ヤンマモン。

https://i.imgur.com/vdEEVxO.jpg
そして飛行可能な蛇型デジモン、クアトルモンである。
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/01/03(月) 12:33:54.43 ID:GtVYzFmvO
我々が住むアナログ世界では、山岳地帯にトンボ…というのはあまり見ない。

何故なら、トンボは幼生の頃はヤゴとして水中生活をするからだ。

だがデジタルワールドにいるヤンマモンは、主にテントモンから進化する。
だから山岳地帯に移り住めるのである。
508 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/01/03(月) 12:50:33.69 ID:GtVYzFmvO
さて、この山岳地帯で、デジモン達がどんな進化を遂げていくか…
観察していこう。

〜つづく〜
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/03(月) 13:04:09.92 ID:Qnt3KmgE0
おつ
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/01/03(月) 13:05:45.51 ID:GtVYzFmvO
※ちょっと相談
※成熟期デジモンの中に、ネズミ型デジモンっていましたっけ…
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/03(月) 13:18:05.15 ID:NCV1GHHeo
テイルモンは少し違うか
https://i.imgur.com/7ponGJK.png
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/03(月) 13:35:44.79 ID:N6xrjp95o
チューモンがおる
おつ
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/03(月) 13:39:00.76 ID:N6xrjp95o
(成長期やったわ……)
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/03(月) 16:22:03.71 ID:9QxIJbfr0
ネズミというか、ネズミの被り物だけどシスタモンシエルくらいかな成熟期だと…
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/03(月) 16:40:17.43 ID:9QxIJbfr0
ネズミ型が少ないしな
長期のチューモン チューチューモン 完全体のクンビラモン

成熟期でハリネズミかヤマアラシのどっちかわからんが獣人型のフィルモンとか?
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/03(月) 20:22:24.40 ID:Q2RGrgqBo
まぁテイルモンの成熟期にしてあのサイズなのはネズミ型の残り香位には思える
517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/01/15(土) 21:29:32.71 ID:Ko3tQgNQO
…長い間、研究報告をできずにいて申し訳ない。

ここしばらくの間、デジタルワールドに突如出現し、生息域を広げつつある、とあるデジモンについて、観察しながら研究していたのである。

山岳地帯にも、いずれやってくるだろう。

そのデジモンとは…


サバンナでサラマンダモンが産んだデジタマから育った成長期デジモンである。

これが、そのデジモンだ。
https://i.imgur.com/qe09ns4.jpg


姿はなんとなくベタモンに似ている。
だが、全身が薄い体毛で覆われている…。

その姿は、原始的な哺乳類を彷彿とさせる。
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/15(土) 21:32:34.48 ID:yqKUEZd7o
復活した!
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/15(土) 21:34:21.87 ID:01Pxke/s0
お、再開か
エレキモン突然の繁殖か?
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/01/15(土) 21:37:24.54 ID:Ko3tQgNQO
このエレキモンは、ベタモン同様に電気で攻撃する力を持っている。

だが、最も特筆すべき点は…
自ら体温を調節する力を持っている、という点だ。

暑い時期には、発汗によって体を冷やす。
寒い時期には、体毛を増やして体温を温める。

…それ故に、エレキモンは「素早かった」。
決して足が速い方ではない。

しかし、環境の変化にとても強いのである。

冬季がきて、他のデジモン達が寒さで動きを鈍らせていても、エレキモンは高い体温を維持しているため機敏に跳ね回れる。

夏季がきて、他のデジモン達が体温が上がりすぎないように走る力をセーブしていても、エレキモンは発汗によって体温を下げるため、スタミナが長く続く。

それ故に、エレキモンという成長期デジモンは、夏や冬ならば成熟期に襲われても生存しやすかった。


…環境への適応能力は、ヌメモン以上かもしれない…。
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/15(土) 21:40:40.33 ID:sQsndJzio
やっぱ電気は最高だな
文明を一番発達させる
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/01/15(土) 21:42:07.99 ID:Ko3tQgNQO
デジモンが繁栄するかどうかは、捕食者や被捕食者としての、白兵戦闘能力だけがものを言うわけではない。

電気を発する力や、炎を発する力といった、派手な特殊能力だけが強さというわけではない。

エレキモンが獲得した、体温調節能力。
こういった、自然環境への強い適応能力もまた、デジモンの「強さ」なのである。

…さて。
先日は山岳地帯の観察をするつもりだった。
現在も一応、その予定はある。

だが、このエレキモンの誕生と生息域拡大は、現在のデジタルワールドにおいて、大きなインパクトをもった現象である。

予定がずれてすまないが…
まずは、このエレキモンの観察を先に行うことにしよう。
523 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/01/15(土) 21:44:50.93 ID:Ko3tQgNQO


エレキモン「〜♪」ピョコピョコピョコ

さて、デジタルワールドのとある場所で、エレキモンの一個体が移動しているのを発見した。

この個体を観察してみることにしよう。

このエレキモンが向かった先は…↓
@サバンナ
A森林
Bジャングル
C高原
D海岸
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/15(土) 21:45:18.45 ID:iRNWTVkw0
2
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/15(土) 21:46:09.91 ID:01Pxke/s0
5
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/15(土) 21:46:22.96 ID:CDThTcZDO
4
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/01/15(土) 21:51:34.09 ID:Ko3tQgNQO


エレキモンは、森林へ向かった。
森林に今いるデジモン達は…

レッドベジーモンやウッドモンといった、植物型デジモン。

クワガーモンやスナイモン、ゴキモンといった、昆虫型デジモン。

ゴツモンやスターモン等の、鉱物型デジモン。

最近は、そこへ新たな顔が加わっていた。

ステゴモン、カメレモン、パラサウモン等の爬虫類型デジモンが、サバンナから流れてきたのである。

これら爬虫類型デジモン達は、既存のデジモン達にとって新たな脅威となった。

そして、爬虫類型デジモン達は、森林に来て独自の進化をしていた。

全身が硬い装甲で覆われた、草食恐竜デジモンが登場した。
https://i.imgur.com/nLXbgHL.jpg

モノクロモンである。
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/01/15(土) 21:57:07.55 ID:Ko3tQgNQO
モノクロモンは強かった。

それまで森林では最強でデジモンの一角を占めていたスナイモンの鎌ですら、その装甲を一撃では破壊できない。

むしろ、火炎弾を放って反撃し、追い払うことができた。

モノクロモンの武器は、厚い装甲と強力な火炎弾…

そして、高い消化能力である。


モノクロモンの胃袋はとても強い。
レッドベジーモン等の草食デジモンをばったばったとなぎ倒し、モリモリ食いまくっていた。

あのウッドモンでさえ、根によるエネルギー吸収攻撃を装甲で防がれ、逆に火炎弾で燃やされ、食われてしまっていた。

植物に擬態するという、攻防一体の性質を持ったウッドモン。
だが、そもそも植物を獰猛に食らうタイプのデジモンには、その擬態は通用しないのであった。
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/15(土) 22:01:42.71 ID:sQsndJzio
デジモン食ってるけど草食動物で合ってるんだ
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/15(土) 22:02:00.73 ID:01Pxke/s0
アドベンチャーでエテモンカー引っ張るくらいの馬力もあるし突進もヤバいわな
531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/01/15(土) 22:06:43.06 ID:Ko3tQgNQO
モノクロモンの唯一の短所は、スピードがそれほど速くないという点である。

全身が筋肉と重い装甲で覆われているため、パワーは物凄いが、スピードは速い方とはいえない。

だが、それは他の爬虫類型デジモンに比べれば…の話だ。
大半の植物型デジモンは、動物型デジモンよりもスピードが遅い。
そのため、モノクロモンは植物型デジモンに対して猛威を振るったのである。


…だが、そんなモノクロモンを追って、サバンナから強力な刺客がやってきた。

https://i.imgur.com/FFww9UD.jpg

二本の長いツノを背中から生やした、肉食恐竜デジモン…タスクモンである。
532 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/15(土) 22:10:10.70 ID:sQsndJzio
恐竜に支配されちゃう
533 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/01/15(土) 22:11:05.37 ID:Ko3tQgNQO
タスクモン「グルル…」ズシンズシンズシン

モノクロモン「…!」

タスクモンは、モノクロモンを見つけると、長い助走距離をとり…

タスクモン「ガアアァァ!」ズドドドドドドドド

一気に突進した。

モノクロモン「ゴオオォォ!」ボゥン

モノクロモンは、火炎弾を放って迎撃を試みた。

タスクモン「ガァウ!」ボゴォ

タスクモンの頭部に、火炎弾が命中した。
皮膚が焼け爛れ、おびただしい出血をしている。

タスクモン「グゥアオオォォォ!!」ズズンズズンズズン

モノクロモン「バァウ!?」

だが、タスクモンは突進を続けた。
間違いなく火炎弾で頭部にダメージを受けている。
決して軽傷ではない。

それでも尚、一切勢いを殺さず、モノクロモンに突進を行った。
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/01/15(土) 22:18:49.81 ID:Ko3tQgNQO
タスクモン「ガウウウゥゥウ!!」ドッゴォオォォ

ついに、タスクモンの突進攻撃がモノクロモンの装甲にぶち当たった。

モノクロモン「ギャアアアアウウゥ!?」ズガァァッ ゴロゴロ

モノクロは、その強い足でふんばったが…
突進攻撃の勢いに負け、転倒した。

タスクモン「グゥ、ガウウゥゥ!!」ガクガクフラフラ

モノクロモンの硬い装甲へ頭から全力で突っ込んだタスクモンは、脳震盪を起こしたのか、ふらふらと体を揺らつかせている。

タスクモン「ガァア!グガアァ!」ドゴォ

だが、意識がおぼつかない状態でありながら、執念でモノクロモンの腹部へ角による刺突攻撃を行った。

モノクロモン「ギャアアウウゥ!!」ブシュウウゥ

転倒中のモノクロモンの腹部に、タスクモンの鋭い角が突き刺さった。

モノクロモン「ガウウウゥ!」

モノクロモンはタスクモンを睨みつけている。

モノクロモンは、腹部には装甲がない。
そのため腹部は護りが弱いといえる…?

…否。

モノクロモンの腹部には、厚い筋肉の装甲があるのである。

角の刺突が内臓に達しても尚、モノクロモンに怯えはない。

モノクロモン「バァウ!」ボウウゥゥ

モノクロモンは至近距離から、タスクモンの顔面へ火炎弾を放った。

タスクモン「ギャアアウウゥ!」ジュウゥウゥ

タスクモンの顔を火炎弾が焼く。
535 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/01/15(土) 22:26:57.30 ID:Ko3tQgNQO
二体の恐竜型デジモンは、激しい死闘を繰り広げた。

…十分近くも続いた死闘の後…。

モノクロモン「…ガフ、ゴゥ…」ドサァ

モノクロモンはとうとう、出血性ショックで倒れた。

タスクモン「ガウ、ゥ…」ドサァ

だが、火炎弾をしこたま喰らいまくったタスクモンも、同時に倒れた。
ダブルノックアウトである。

モノクロモン&タスクモン「…」ブルブル

二体の恐竜型デジモンは、必死に体を起こそうとしているが、もうその体力はないらしい。

そこへ、二匹のデジモンが近付いてきた。

スナイモン&ウッドモン「フシュウゥウ…」ジュルル

森にもともと住んでいた捕食者、スナイモン&ウッドモンである。

モノクロモン&タスクモン「…」

スナイモン「シャアァ!」ズバアァ

スナイモンは、モノクロモンの腹部の筋肉の鎧を、鋭い鎌で切り裂いた。

ウッドモン「フシュウゥウ!」シュルシュル

ウッドモンは、タスクモンの傷口へ根を突き刺し、体液を吸い尽くした。
536 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/15(土) 22:29:23.88 ID:01Pxke/s0
漁夫の利されることも考えずに全力でやりあってたし仕方ない
元々モノクロモンは恨まれてたし
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/01/15(土) 22:30:30.02 ID:Ko3tQgNQO
…モノクロモンとタスクモンは、これらの個体だけではない。

複数の個体が森林にやってきて、猛威を振るっている。

…モノクロモンの方はまあ、分かるが…
タスクモンの方は…


…何だこいつは!?
何がしたかったんだ!?

自分から襲っておいて、共倒れになるまで戦い続けるとは…
その凶暴性は、はっきり言って捕食者としても異常の域にある。

並のデジモンなら、ここまでこっぴどく火炎弾で反撃されれば、戦意喪失して逃走するもんである。

一体なにがタスクモンをここまでつき動かすのであろうか…
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/01/15(土) 22:31:37.15 ID:Ko3tQgNQO
…さて。

エレキモンがやってきたのは、そんな激しい弱肉強食の世界である。

エレキモンは、この環境に適応できるのだろうか…?
539 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/01/15(土) 22:32:59.12 ID:Ko3tQgNQO
つづく
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/15(土) 22:33:29.91 ID:sQsndJzio
モノクロモン倒しに来ただけだったなタスクモン
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/15(土) 22:34:35.60 ID:01Pxke/s0
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/15(土) 22:41:59.79 ID:iRNWTVkw0
543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/17(月) 17:14:37.14 ID:nVoGB9Iro
戦闘力だけじゃ生き残れないのが自然界の怖いところ
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/12(土) 06:31:39.74 ID:vOM3n+/gO
一気読みして滅茶苦茶面白かったのでもっとこの解像度の高いデジモン世界がみたいな……
545 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/02/28(月) 22:44:20.65 ID:2/8COuwoo
その後、森林に来たタスクモン達とモノクロモン達がどうなったかというと…

モノクロモンは、森林に馴染み、覇者として君臨した。

だがタスクモンはというと…
森林にうまく適応できなかった。

必殺の突進攻撃をしようにも、木々が立ち並ぶ森林の中では、十分な助走距離が稼げないのである。

さらに、その長い角と巨大な肉体は、木の枝に進路を遮られてしまうこともある。

結果、タスクモン達は、莫大な消費カロリーを補うことができず、どんどん痩せこけていった。
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/28(月) 22:50:32.04 ID:rh/OY2gLo
久しぶりだな
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/02/28(月) 22:51:49.07 ID:2/8COuwoo
タスクモン達は、あらん限りの力を振り絞って、森林にデジタマを産んだ。

そして…

…痩せこけた体で、サバンナへと引き返していった。


サバンナに戻ってからのタスクモン達は、パラサウモンやレッドベジーモン、スナイモン等の強豪を突進攻撃によって次々と打倒し、捕食していった。

痩せこけたタスクモン達の肉体は、みるみるうちに力強さが戻っていった。


…タスクモンは、決して弱いデジモンではない。
むしろ、ここサバンナでは最強のデジモンと言っても過言ではないだろう。

だが、「見晴らしのいい平原で、強烈な突進攻撃で獲物を仕留めることに特化する」という、サバンナの環境へ先鋭化しすぎた適応をしてしまったがために、環境の変化に弱くなってしまったのである。

…やがて、森林にタスクモン質が残してきたデジタマに、ヒビが入った。

何が生まれてくるのであろうか…。
548 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/02/28(月) 23:02:39.46 ID:2/8COuwoo


さて。森林では、エレキモンが来る前にそんな動きがあった。

我々は再び、森林に来たエレキモンの動向を観察することにした。

どうやらこのエレキモンは、兄弟4匹で森林にやってきたようだ。

エレキモンは、雑食性のようだが…
あまり狩りが得意な方ではないようだ。

川でプカモンを捕まえて捕食したり、熟れて木から落ちた果実を食べたりしている。

強力な外敵が来たらすぐに逃げ、時には電気を発して身を守った。

だが、4兄弟のうち一匹は、岩石の肉体を持つ強大な捕食者…
ゴーレモンに叩き潰され、そのまま食われてしまった。

https://dotup.org/uploda/dotup.org2736560.jpg

岩石の肉体には、エレキモンの電気は効かなかったのである。
549 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/02/28(月) 23:04:52.88 ID:2/8COuwoo
エレキモン達は、森林の厳しい生存競争の中で、さらなる進化を求めたようだ。

どんな進化をするか…?1〜3↓
@小型の草食デジモンとなる
A大型の草食デジモンとなる
B大型の肉食デジモンとなる
C水中に進出する
Dその他、無理のない範囲で自由安価
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/28(月) 23:06:33.83 ID:rh/OY2gLo
4
551 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/28(月) 23:06:39.41 ID:cKAKP2IDO
2
552 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/28(月) 23:06:55.41 ID:vvcbjI760
@
553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/02/28(月) 23:15:51.11 ID:2/8COuwoo
エレキモンのうち一匹は、川の近くで暮らすようになった。

エレキモンの電撃攻撃は、水中の獲物を仕留めるのに便利だったからだ。

やがてエレキモンは、川を下っていき、水中に適応していった。

https://dotup.org/uploda/dotup.org2736574.jpg

…河口や海を自在に泳げるように進化したエレキモン。
その姿は、イルカによく似ていた。

エレキモン改めルカモンは、放電能力を応用して超音波を発生させ、水中の獲物を仕留めることができるようになった。

ゲソモンやティロモン、エビドラモンといった、既存の水中デジモンは、この突如現れた存在に大いに驚いたようだ。

陸上だけでなく、水中の環境も、どんどん変化していく…。
554 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/28(月) 23:19:07.65 ID:AjpH9pmZo
イルカは頭良いからな
555 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/02/28(月) 23:25:17.08 ID:2/8COuwoo
もう二匹目のエレキモンは、大型草食デジモンとなる道を選んだ。

だが、ただの草食獣ではない。
エレキモンという、発電能力を持ったデジモンは、己の発電能力を、炎を発する力へと変えた。

そうしてエレキモンは、熱く、力強い進化を遂げた。

https://dotup.org/uploda/dotup.org2736588.jpg

燃える体を持つ、イノシシ型デジモン…ボアモン。

その突進攻撃は、かつてのタスクモンを彷彿とさせる。
違うところは、体当たりの威力そのもので敵を仕留めることではなく、敵を追いかけてから頭突きを放って牙を突き刺すことでダメージを与えるという点である。

タスクモンほどの威力は発揮できないが、森林の中をジグザグに走りながらでも威力を維持できる、環境に適した進化である。

それだけではない。
鼻から炎を噴射して、植物型デジモンを丸焼きにしてしまうこともできた。

ボアモンは、モノクロモンとはまた別の方向性で、攻防一体の力を持つ強豪となったのであった。
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/28(月) 23:27:38.60 ID:5wn6h6tpO
森林で炎使い、脅威だな……火事にならなければ……
557 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/02/28(月) 23:37:50.55 ID:2/8COuwoo
そして最後の一匹のエレキモンは…
驚くべき進化をした。

このエレキモンはおそらく、昆虫型や爬虫類型のデジモンが、冬の間は活動が鈍ることを知っていたのだろう。

エレキモン自身の記憶か、親から受け継いだ遺伝子か、その両方か…。

炎を身に纏ったボアモンとは対象的に…
3匹目のエレキモンは、「氷」を身に纏った。

https://dotup.org/uploda/dotup.org2736600.jpg

透き通った水晶を背負った、ハリモグラのようなデジモン…トゲモグモン。
それが3匹目のエレキモンが辿り着いた姿であった。

トゲモグモンの背中に触れたデジモンは、瞬く間に触れたところから凍りついてしまう。

変温動物のデジモン達は、体温を自力で上げることが不得意であるため、触り続けていればどんどん末端から凍っていき、あるいは凍傷で身体組織が損傷していく。

ひとたび身を丸めれば、トゲモグモンの防御を崩せる肉食デジモンはいなかった。
スナイモンの鎌も、ゴーレモンの拳も防いでみせた。

鉄壁の防御力を身に着けた草食デジモン、トゲモグモン…
彼は無敵となったのであろうか?

…否。トゲモグモンにも嫌がる相手がいる。
野生のマッシュモンである。


並の植物デジモンならば敵ではないが、マッシュモンをうっかり食べてしまったときは、苦しそうに嘔吐していた。

…デジモンは、攻撃手段だけでなく、身を護る手段もバラエティに富んでいる。
558 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/02/28(月) 23:43:00.28 ID:2/8COuwoo
森から川や海へと移り住んだルカモンは置いといて…

森林では、ボアモンとトゲモグモンという、2体の哺乳類型成熟期デジモンが進化に成功した。

優秀な戦闘能力と生存能力持ったボアモンとトゲモグモンは、これからデジタマを産み、子孫を残していくであろう…。


…だが、その頃。
森の中では、もうひとつの大きな存在が、息吹を上げていた。


…自身の生命すらも擲って、強大な敵を打ち倒す、狂暴な破壊者の子孫が、覚醒したのである。
559 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/02/28(月) 23:50:49.98 ID:2/8COuwoo
トゲモグモンが、植物をバリバリムシャムシャと食べていると…

突如、森の奥から、恐ろしい咆哮が響いてきた。

驚いたトゲモグモンが、反射的に飛び退くと…

森の奥から凄まじい勢いの火炎放射が飛んできた。

火炎放射は、先程までトゲモグモンがいた場所を通過した。

…火が消えると、遠くから一直線に木々が焼き払われ、灰と化していた。

やがて、火炎放射が飛んできた方から、ズシン、ズシン…と、地響きのような足音が近付いてくる。
560 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/02/28(月) 23:56:54.90 ID:2/8COuwoo
やがて、何事かと驚いたスターモンが飛んできた。

空中を飛びながら、様子を伺うスターモン。

スターモンが見たものは…

https://dotup.org/uploda/dotup.org2736610.jpg

https://dotup.org/uploda/dotup.org2736612.jpg

https://dotup.org/uploda/dotup.org2736618.jpg

…3体の巨大なデジモン達が、スターモンの方を向き、火炎放射を放つ瞬間であった。
561 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/02/28(月) 23:57:32.02 ID:2/8COuwoo
続く
562 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/28(月) 23:58:23.31 ID:AjpH9pmZo
有名なデジモン達のウイルス種バージョン
563 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/01(火) 00:09:28.62 ID:LsqmIUFEO
乙 再開ありがとう、やっぱりこの目まぐるしく変わる生態系の描き方が面白いぜ……
564 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/01(火) 16:23:14.41 ID:FNJENKL/o
エタったと思ったからびっくり
565 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/25(金) 20:35:28.89 ID:Oh6zRpbdO
これら3体の恐竜型デジモンは、口から炎を吐いて森林を焼き払った。

そして火から逃げ出したデジモン達へ、追い打ちのように火炎放射を浴びせた。

そうやって大勢のデジモン達を焼き殺し、その死骸を貪り食った。

…デジモンは、消費カロリーの多さに比例して強くなる傾向がある。

森林を焼き尽くし、暴食を続けるこれらのデジモン達…
ティラノモン、グラウモン、グレイモン達は、恐るべき強さであった。

スターモンは、ゴーレモンとモノクロモンを引き連れて、恐竜デジモン達へ立ち向かった。

3対3の熾烈な戦いが繰り広げられたが…
やがてゴーレモンとモノクロモンは、劣勢となり逃走した。

足止めのためか、スターモンは最後まで立ち向かったが…
3体全員からの火炎放射を浴び、焼き尽くされた。
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/25(金) 20:41:02.02 ID:4k7ZFe/+o
復活してたマジか
スターモンあっけなく
567 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/25(金) 20:43:56.38 ID:B/oiwRAyO
我々は、ジャガモンの様子を観察した。

https://i.imgur.com/NI4NgHf.jpg

ジャガモンの体長は、かつてスコピオモンと戦ったときよりも、倍近く大きくなっていた。

なんということであろうか。
このレベル5のデジモンは、現在なお成長し続けているのである。
戦闘能力においても、スコピオモン戦のときより大きく向上していることだろう。

普段は寝てばかりいるジャガモンは…
珍しく起きていた。

そして、炎に包まれている木々の方をじっと眺めていた。

やがてジャガモンは、その巨大な体をゆっくりと身を起こし、四本脚で立ち上がった。

だが…ジャガモンは、恐竜デジモン達の方を向いてはいない。

…むしろ、彼らのすぐ近くにある、何か別のものを、見ているように思えた。


やがてジャガモンは、森林の中を徘徊し始めた。

ベジーモンや、テントモン、マッシュモン等、大勢のデジモンがジャガモンの方へ駆け寄ってきた。

そしてジャガモンの足を登り、岩のような体の隙間へ、次々と隠れていった。
568 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/25(金) 20:49:01.78 ID:4k7ZFe/+o
闘争本能より弱い者の保護が優先されるタイプの子か
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/25(金) 20:51:13.84 ID:B/oiwRAyO
やがてスターモンの体を食らい付くしたグレイモン達が、ジャガモンの方へ駆け寄ってきた。

そしてジャガモンへ、火炎放射を浴びせた。

ジャガモンは、体内へ大勢の森のデジモン達を収納し、岩の隙間を閉じて丸まった。

十数秒の火炎放射が続いた。

やがて火炎放射が止まると…
ジャガモンの体表は、火鉢に放り込まれた石のように、赤熱していた。

グレイモンは、ジャガモンを尻尾で叩いた。

グラウモンは、腕の刃でジャガモンの岩を剥がそうとした。

ティラノモンは、ジャガモンの岩を噛んで剥がそうとした。

…だが、ジャガモンはびくともしない。

グレイモン達は、繰り返しジャガモンへ火炎放射と打撃を浴びせ続けた。

熱で脆くなったジャガモンの岩は、さすがにヒビが入る。
570 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/25(金) 20:55:36.42 ID:B/oiwRAyO
…そのとき。

突如、地面の土が盛り上がり、地中から何か巨大なものが出現した。

ジャガモンをタコ殴りにしていたグレイモン達は、突然の轟音に驚いた。

その巨大な何者かは、素早く蔓を伸ばし、ティラノモンの首を絞め、持ち上げた。

https://i.imgur.com/QuXp90F.jpg

…巨大な植物型デジモンだ。
ジャガモン程のサイズではないが、グレイモン達3体を横に並べても尚、一回りほど上回るサイズであった。

植物型デジモンは、ティラノモンの頭を勢いよく地面へ叩きつけた。

頭部を強打したティラノモンは、うめき声を上げた。
571 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/25(金) 21:01:56.97 ID:/waNF5Mqo
もう一匹完全体来ちゃった
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/25(金) 21:56:15.28 ID:a5jYl5HfO
グレイモンとグラウモンは、巨大植物デジモン…ブロッサモンへ火炎放射を浴びせた。

ブロッサモンは、怒号をあげながら、それを無数の蔓で防御する。

火炎放射が止まると、防御に使った蔓が焼け落ちて、ちょっと表面が焦げたブロッサモンの顔が現れた。

…蔓を何本も犠牲にしたとはいえ、スターモンさえ葬った最強クラスの2体の恐竜デジモンの強力な火炎放射を耐えきるとは、このデジモンは何者であろうか。

最強クラスのレベル4…成熟期である恐竜デジモン達よりも、さらに一回り強力なレベル4か?

あるいは、ジャガモンと同じくレベル5に到達しているのか…?


ジャガモンが一歩前に踏み出し、グレイモン達へ近づこうとした。

加勢しようとしているのだろうか?

だが、ブロッサモンはジャガモンを睨んで吠えた。

それを見たジャガモンは、一歩下がって元の位置へ戻った。

ブロッサモンは、ジャガモンからグレイモン達の方へ、視線を移した。
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/25(金) 22:16:35.76 ID:a5jYl5HfO
戦いは熾烈を極めた。

ブロッサモンは、鋭い蔓の鞭でグレイモン達へ攻撃を仕掛けた。

蔓の先端に生えている花弁は、刃物のように鋭利だ。

グレイモンの右腕に、鞭が直撃した。
腕には深い切り傷がつき、どくどくと出血している。

これを恐れたグレイモン達は、3体で代わる代わる火炎放射をすることで、蔓の攻撃を牽制した。

恐竜デジモン達は、火炎放射の後にしばらくインターバルが必要なようだ。

一体が火炎放射をブロッサモンへ浴びせる。

炎が止んだら、ブロッサモンが蔓攻撃を仕掛けてくる前に、すかさず二体目が火炎放射を浴びせる。

そうやってローテーションを組み、ブロッサモンの蔓攻撃を封じつつ、火炎放射の防御のために蔓を消費させ続けた。

それが続いたせいか、ブロッサモンの蔓の再生スピードはだんだん遅くなっていった。
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/25(金) 22:23:06.04 ID:a5jYl5HfO
だが、ブロッサモンも負けていない。

火炎放射を大量の蔓で防御しながら、蔓の壁の内側に攻撃翌用の蔓を仕込んでいたのだ。

火炎放射が止んだ瞬間、防御に使った蔓の壁の中から、攻撃翌用の蔓を伸ばし、恐竜デジモン達の隙をついて攻撃した。

しばらくの間、戦況は五分五分だったが…
ブロッサモンが放った蔓の攻撃が、ティラノモンの喉を真横に切り裂いた。

ティラノモンは、喉の裂け目から夥しい量の血飛沫と火炎を噴射しながら、ブロッサモンの上に倒れ込んだ。

恐竜デジモン達は、だんだん火炎放射の威力が衰えてきている。

炎を吐くのに必要なエネルギーが尽きかけているようだ。

それに加えて、ティラノモンは喉を切り裂かれて倒れた。

ゆえに波状攻撃のペースは遅くならざるを得ない。

不動のジャガモンの目前で戦うブロッサモンは、己の優勢を悟ったのか、口を歪ませて笑みを浮かべた。
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/25(金) 22:25:08.68 ID:q47WERm+o
守護神だ
576 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/25(金) 22:29:34.20 ID:a5jYl5HfO
戦いの前は、青々とした森林が生い茂っていたというのに。
周囲は既に炎に包まれ、燃えた木と灰に覆われていた。


恐竜デジモン達が捕食活動のために突き進んできた進路は、上空から見るとはっきりとした黒い線となっていた。

燃え尽きた木々が、黒い線を引いていたのである。

もうすぐこの戦いは終わるだろうか…
そんな気持ちで眺めていた我々は、不思議なものを見た。

恐竜デジモン達が突き進んできた黒い線が…
猛烈な勢いで灰煙を立て始めたのである。

まるで、燃え尽きた木々と灰の中を、何かが突き進んでいるかのように…。
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/25(金) 22:30:22.82 ID:aVg1OFrYO
これだけじゃ終わらんよなあ……
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/25(金) 22:35:24.96 ID:a5jYl5HfO
グラウモンが、ブロッサモンに火炎放射を吹きかけようとしたが…

ブロッサモンは蔓を伸ばし、強引にグラウモンの口を閉じさせた。

炎を吐き出せなくなったグラウモン。
ブロッサモンは火傷だらけの痛々しく満身創痍な肉体を大きく震わせて、グラウモンの心臓をめがけて、蔓を突き刺そうとした。

…その時。



一瞬だった。

燃えた木々の中から、凄まじい勢いをつけた二体の巨大な影が飛び出してきたのである。


あまりに突然の出来事だったため、反応できなかったブロッサモンは…


飛び出してきた『何者か』の体当たりをまともに食らい、太い茎の中心へ、巨大な角を深々と突き刺された。

絶叫を上げるブロッサモン。
傷口から、夥しい量の体液が噴出した。


ブロッサモンを突き刺した、二体のデジモン達は…こいつだった。
https://i.imgur.com/FFww9UD.jpg
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/25(金) 22:41:04.15 ID:a5jYl5HfO
…タスクモン。

森に適応できず、すごすごと逃げ帰っていったはずの彼らが、何故ここにいるのか。

何故このタイミングで、突撃を仕掛けてきたのだろうか。

タスクモン達の体当たり攻撃は、ブロッサモンに深い深いダメージを与えたようだ。

ブロッサモンは、己の茎に突き刺さったタスクモン達へ蔓を巻き付け、死にものぐるいで引き剥がそうとした。

そうして無防備になった顔面に…
グラウモンは火炎放射を浴びせかけた。

これまでは、苦手な火炎放射を蔓で防御することで凌いできたブロッサモン。

まともに顔面に火炎放射を浴びたブロッサモンは、断末魔のような叫びを上げながら、燃える頭をぶんぶんと震わせた。

そこへ、グレイモンが追い打ちでトドメの火炎放射を浴びせようとした。

…ジャガモンが間に割って入り、頑丈な甲殻で炎を防いだ。
ブロッサモンを庇ったのである。
580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/25(金) 22:43:44.69 ID:q47WERm+o
形勢逆転かー
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/25(金) 22:50:34.10 ID:a5jYl5HfO
タスクモン達は、ブロッサモンの蔓から脱出すると、再び焼けた助走路の向こうヘと走り去っていった。

睨み合うジャガモンと、グレイモン&グラウモン。

だが、瀕死のブロッサモンは自身の上に倒れかかったティラノモンをどけると、ジャガモンを睨んで吠えた。

ジャガモンは、訝しげな表情をブロッサモンへ向けたが…
ブロッサモンに二回ほど吠えられると、グレイモン達とブロッサモンの間から体をどけた。

…ブロッサモンはどういうつもりなのか?
こんな死にかけの体で、多勢に無勢の戦況で。
尚、一体で戦おうというのか?

…合理的ではない。
レベル5のジャガモンの助力を得れば、これらの敵を撃退できる可能性は大きく上がるはずだ。

…ブロッサモンの行動原理を、私は理解できない。
なぜわざわざ自分を不利な状況へ追い込むのか。
582 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/25(金) 22:55:15.05 ID:q47WERm+o
プライドか?
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/25(金) 23:03:52.02 ID:a5jYl5HfO
我々は、一連の出来事に呆気にとられていた。

なぜここに、タスクモンがいるのか?
なぜこのタイミングで、突然襲いかかってきたのか。

やがて、研究員の一人は、恐るべき仮説を提唱した。

曰く…

あれら2体のタスクモン達は、かつて森林に適応できず、森にタマゴを残してサバンナへ退却していったタスクモン達と同一個体である。

だが、それが不自然だった。
自分の死すら恐れずにモノクロモンを仕留めようとする、あの異常な攻撃本能を持ったタスクモン達がだ。
木々が邪魔で体当たりがうまくできなかった…というだけで、おめおめとサバンナへ逃げ帰るものだろうか。

…いや、逃げたのではない。
タスクモンは、機が熟すのを待っていたのだ。
森林の環境へ適応するために。


タスクモン達は…


グレイモン、グラウモン、ティラノモンの卵を森林へ産み落とし、成長した彼らによって森林を焼き払わせた。

そうして森林を焼け野原にし、平原にすることで…
体当たり攻撃を存分に使える環境へ作り変えようとしたのだ。

この森林のあった場所へ適応し、この地の支配者となるために。
584 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/25(金) 23:06:37.42 ID:aVg1OFrYO
環境が合わないなら環境を変えればいい、成程な……
585 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/25(金) 23:06:45.52 ID:a5jYl5HfO
我々はその説を聞いて、恐怖で身を震わせた。
ゾッとした。

そんな恐ろしい生き物がいてたまるか…と思わずにはいられなかった。

だが、そう考えると辻褄が合ってしまうのである。

突如、火炎放射で全てを薙ぎ払う恐獣の出現、そしてこの場にタスクモンが現れたことの辻褄が。

なんという恐ろしい執念であろうか…。
586 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/25(金) 23:09:27.98 ID:q47WERm+o
知能高い
587 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/25(金) 23:29:38.42 ID:a5jYl5HfO
ブロッサモンは、満身創痍ながらも戦おうとする。
これだけの体力…おそらくジャガモンと同じく、レベル5に到達したデジモンなのだろう。

だが、どう見てもブロッサモンは限界だ。
レベル4デジモン5体による巧みな連携攻撃で、戦闘不能のダメージを受けてしまったとしか言えない。

次にタスクモン達が突っ込んできたら、完全なトドメを刺されてしまうはずだ。

…構えるブロッサモンに、グレイモンは火炎放射を放った。
最初に見たときよりも、威力は著しく減衰している。

だが、全身大火傷な上に、蔓を再生する体力も尽きかけているブロッサモンには、それでも大ダメージであった。
残り少ない蔓で防御するも、蔓の壁は長くはもたなかった。

グレイモンの火炎放射が止まった。

反撃のチャンスがブロッサモンに訪れたが…
ブロッサモンは、攻撃翌用の蔓の用意が間に合わなかった。

やがてグラウモンが、波状攻撃を狙って炎をチャージした。

戦いを見守るジャガモンの目の前で、ブロッサモンは必死で蔓を再生しているが…

生えかかった蔓を、グレイモンが食いちぎった。

…これではもう、防御は間に合わない。


最早、ブロッサモンに、グラウモンの火炎放射を止める術はない。
588 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/25(金) 23:33:50.71 ID:a5jYl5HfO
グラウモンが火炎放射を浴びせようとしたその時…

何者かの影が、木々の間をくぐり抜けて、グラウモンの足へと突進してきた。

グラウモンは、首の向きを突っ込んできた影の方へ向けた。
そしてその影へ、火炎放射を放った。


威力が衰えたとはいえ、レベル4の中でも上位の強さを持つスターモンを安々と仕留め、レベル5のブロッサモン相手ですらダメージを与える火炎放射だ。
並大抵のデジモンでは耐えられまい。


だが、その突っ込んできた影は…

炎に包まれても尚、平然としていた。

それはそうだろう。
その肉体は、元から炎に包まれているのだから。

https://dotup.org/uploda/dotup.org2736588.jpg
589 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/25(金) 23:35:58.16 ID:NOE2gnDEo
おお懐かしい
590 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/25(金) 23:41:09.51 ID:a5jYl5HfO
エレキモンから進化した哺乳類型デジモン、ボアモン。

ボアモンは火炎放射を突っ切って、グラウモンの足へ突進攻撃を浴びせた。

グラウモンは、ブロッサモンとの取っ組み合いでダメージが蓄積していたのだろう。
足が歪な形に折れ曲がり、その場に転倒した。

相方が急に襲われて驚いたグレイモン。
だがグレイモンは、ボアモンと戦う前に、ブロッサモンを確実に仕留めるべきだと考えたのだろう。

火炎放射のチャージが間に合っていないためか、強靭なアゴでブロッサモンの頭を食いちぎろうとした。

…その時。
グレイモンは、足元に弱そうでちっこいデジモンがいることに気付いた。

そのデジモンは背中がややトゲトゲしているが、見るからに弱そうだ。

邪魔に思ったグレイモンは、そのデジモンを右足で踏み潰そうとして踏みつけた。


…グレイモンの右足の裏に、硬いトゲが突き刺さった。
そして刺さったトゲによって、体内から血液を急速に冷やされていった。
右足は足元からどんどん凍っていく。

https://dotup.org/uploda/dotup.org2736600.jpg
591 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/25(金) 23:52:11.76 ID:a5jYl5HfO
グレイモンは悲鳴を上げた。
中途半端なチャージで微妙な火力の火炎放射を、自分の右足に突き刺さったハリモグモンへ浴びせた。

だが、ハリモグモンは極めて高い防御力を持つ。
火炎放射を浴びても、己の冷気で相殺してダメージを抑えた。

ハリモグモンの水晶が突き刺さった右足は、脛から下が完全に凍ってしまった。

凍った右足から上ってきた、冷された血液が、グレイモンの体内を巡った。

なんとかしてハリモグモンを引き剥がそうとして、右足を地面へ叩きつけるグレイモン。

さすがにグレイモンの足のパワーは凄まじい。
やがて凍った右足が割れて、ハリモグモンを足の裏の皮膚ごと引き剥がした。

地面に叩きつけられた衝撃で吹っ飛び、そのまま燃えかけた木に引っかかったハリモグモン。

しばらくの間は、グレイモンのところへ戻ってはこないだろう。

グレイモンはショックを受けているようだ。
こんなわけのわからないチビのせいで、右足に甚大なダメージを負わされたのだから。
592 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/26(土) 00:02:26.06 ID:uBzwq81XO
グラウモンは、折れた足を庇いながら、なんとか強靭な腕の刃でボアモンの腹へ斬撃を叩き込んだ。

致命傷には至らずとも、大ダメージを受けて出血したボアモン。
これ以上は危険と考えたのか、ハリモグモンが飛んでいった木の方へ逃げていった。


思わぬ邪魔者のせいで、チャージした火炎放射を消費させられたグレイモンとグラウモン。

その隙を、ブロッサモンは見逃さなかった。
ボアモンとハリモグモンが時間を稼いだ間に、なんとか再生が間に合った僅かな蔓で、グラウモンを縛り上げた。

そしてブロッサモンは、暴れるグラウモンの首へ噛みついた。

このまま頸動脈を噛み千切って致命傷を与えるつもりだ…!
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/26(土) 00:13:17.69 ID:uBzwq81XO
…ブロッサモンは、見逃さなかった。

再び、燃え尽きた木々が埃を巻き上げ、タスクモン達が突進してくるのを。

ブロッサモンは、地面に横たわっているティラノモンを掴み上げると、グラウモンとともにタスクモン達の方へ投げ飛ばした。




自分の子供達を投げ飛ばされたタスクモン達は…



無意識に、足にブレーキをかけてしまった。




突進攻撃をくらったティラノモンは真っ二つに千切れ飛んだ。

グラウモンは、タスクモンの頭突きを背中にくらい、背骨をへし折られた。




体当たりがブロッサモンに当たった頃には、その衝撃は大分相殺されていた。
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/26(土) 00:24:49.77 ID:uBzwq81XO
とはいえ、ブレーキをかけ、グラウモン達を跳ね飛ばして尚、タスクモン達の突進攻撃は強烈だった。

特に、ブロッサモンのように、移動が苦手な植物型デジモンには、突進攻撃は効果的だった。

攻撃をくらい、倒れるブロッサモン。

タスクモン達は、ブロッサモンを仕留めようとする。

…彼らの前に、ジャガモンが立ち塞がった。

先程ジャガモンが体内に収納していた避難デジモン達は、ジャガモンの中から出て森のむこうへ逃げていった。

火炎放射を吐く恐獣達がもはや戦闘不能になったことを察したためであろう。

ブロッサモンは、ジャガモンを睨んで吠える。
邪魔をするなとでも言いたいのだろうか…。

だがジャガモンは、ブロッサモンの声を無視した。
595 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/26(土) 00:30:00.12 ID:uBzwq81XO
タスクモン達が、ジャガモンと取っ組み合った。

ジャガモンは、頭突き攻撃をしたり、岩を飛ばしたりして、タスクモンを攻撃した。

右足に酷い凍傷を負ったグレイモンは、タスクモンに加勢しようとする。

背骨が折れたグラウモンもまた、上半身だけで地面を這い、ジャガモンにどうにか攻撃しようとする。

だが、タスクモン達は、グレイモンとグラウモンを睨むと、吠えた。
先程ブロッサモンがジャガモンに吠えたのと同じように。

…グレイモンは、右足を引きずりながら逃走した。
グラウモンもまた、腕だけで這ってその場から逃げ出した。
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/26(土) 00:33:04.95 ID:uBzwq81XO
ジャガモンの張り手を食らい、吹き飛んだタスクモン達。

ジャガモンとの力量差を感じ取りながらも、尚もジャガモンへ襲いかかる。

ジャガモンは、タスクモンのうち一体を地面にうつ伏せに突っ伏させると、前足で思い切り頭を踏みつけた。

タスクモンの硬い頭蓋骨に、ヒビが入った。

ジャガモンは、何度もタスクモンの頭を踏みつける。

やがて、そのタスクモンの頭は潰れた。
597 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/26(土) 00:38:37.65 ID:uBzwq81XO


グラウモンとグレイモンは、その場から逃げていた。

だが、右足だけが駄目になったグレイモンと違い、グラウモンは背骨が折れている。

なんとかして這って逃げ延びようとしたが…

途中、グラウモンの目の前に、スナイモン、ゴーレモン、ウッドモン、ドクグモンが現れた。

ブロッサモン戦で火炎放射のエネルギーを使い果たしたグラウモンは、もはやまともに戦える状態ではなかった。

ドクグモンに麻痺毒を注入され。
スナイモンに切り刻まれ。
ゴーレモンに叩きのめされ。
ウッドモンに体液を吸いつくされた。


…そうして、グラウモンの肉体は、森の養分へと還っていった。


そんな相方の無残な最期を横目に、グレイモンは山岳地帯の方へと走り去っていった…。
598 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/26(土) 00:42:59.52 ID:uBzwq81XO


地面に倒れ伏し、ジャガモンを睨む、二体目のタスクモン。

ジャガモンは、その首を踏みつけると、足から伸ばした根を首へ突き刺し、血液を吸い上げた。

やがてタスクモンは動かなくなった。
…逃げ延びたグレイモン一体を除き、敵は全滅したのである。

…タスクモンは、足の速さではジャガモンより上だ。
立ち向かうのを諦めて、逃げてしまえば、生き延びることができたはずだ。

一体なぜ、そうしなかったのだろうか…。

…死人に口なしである。
599 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/26(土) 00:48:52.92 ID:uBzwq81XO


ジャガモンは、タスクモンのうち一体を捕食した。

レベル5のデジモンは、ただ生きているだけで、莫大なカロリーを基礎代謝として消費する。

戦いを終えたジャガモンは、タスクモンから栄養を取らなくてはならなかった。

傷付いて戦闘不能となったブロッサモンは、やがて体を起こした。

ジャガモンは、真っ二つになったティラノモンの死骸を、ブロッサモンに与えた。

ブロッサモンは、落ち込んだような表情をしていたが、腹の虫には逆らえないのか、ティラノモンを食って栄養補給をした。
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/26(土) 00:52:43.96 ID:uBzwq81XO
ブロッサモンは、傷ついた体を癒やすためか、地中へと潜っていった。

ジャガモンは、焼け野原となった森林を眺めていた。

だが、消耗した体力を回復するためか、ひとまず急速を取ることにしたようだ。


…結局、ブロッサモンはなぜ、一人で戦うことに拘ったのだろうか。

最初からジャガモンの力を借りていれば、これほど瀕死に追い込まれることもなかったというのに。

…理由は不明である。
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/26(土) 00:58:19.95 ID:uBzwq81XO
それにしても…

このタスクモン達は、引き下がらずに命を落としこそしたが、恐ろしく狡猾な手段で森林地域の支配を試みた。

己が環境に適応するのでなく、環境を己に合わせるという発想…。

この恐るべき知能と発想は、どこから来たのであろうか。

そして、タスクモン達のこの作戦は、「火」の性質と利用法を知っていなければできなかったことだ。

タスクモン達は、どこで火の使い方を学んだのだろうか…。



…心当たりが。

ひとつだけ、あった。
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/26(土) 01:00:34.71 ID:uBzwq81XO


地中へと、潜っていくブロッサモン。

やがて頭といくつかの葉だけが地面から出た状態となった。

このまま、地面から栄養を吸収しながら光合成を行い、体力を回復するのだろうか…。



そうして休もうとしているブロッサモンの顔面に。


突如、空中から放たれたビーム攻撃が直撃した。

叫び声をあげるブロッサモン。

ジャガモンは、何事かと振り返った。
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/26(土) 01:04:12.30 ID:uBzwq81XO
ブロッサモンは、ビームが飛んできた方を振り向いた…。

その直後。

空中から奇襲してきた何者かが、鋭い針の攻撃で、ブロッサモンの右目を貫いた。

そして、そのまま右目をくり抜いてしまった。
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2022/03/26(土) 01:10:15.78 ID:uBzwq81XO
https://i.imgur.com/AbzDcgm.jpg

…針で攻撃したのは、蜂のような姿をした昆虫型デジモンであった。

そして、昆虫型デジモンの隣に、空中からビームを放ったデジモンが降りてきた。

https://i.imgur.com/x8a4jG0.jpg

…そのデジモンは、なんと呼ぶべきだろうか…
グレイモンのような恐竜型デジモンとはちょっと違う。

あえて言うなら、爬虫類型…

ニ本足で立つ、爬虫類型デジモンだ。



その面影は、どこか見覚えがある。
このデジモンととてもよく似た姿を、どこかで我々は見たことがあった。

「蜂型デジモンと共生しながら暮らす、爬虫類型デジモン」

「火の扱いに長けたデジモン」

…そんなデジモン達の集団を、どこかで見た覚えがある。



ジャガモンは、最早ブロッサモンには戦う力も、自力で身を隠す力もないと察したのだろうか。

これまで聞いたことのない咆哮を上げて、二体のデジモンへ襲いかかった。
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