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【咲-saki-】京太郎「ウルトラマンの力」美穂子「誰だって」【Part2】
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501 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/08(火) 23:24:49.74 ID:fskeHkCWO
―――1時間後【医務室】
精密検査などをしてから京太郎は霞などから小言をもらっていた
まぁ無茶をしたのは確かだ、初美と春にも心配をかけたとは思う
もちろん煌や慕にも……
煌「ところで須賀君」
京太郎「はい?」
いま、ベッドにて上体を起こしている京太郎
そのベッド横で座っている煌
医務室には二人だけだ
煌「黒髪の女性、御存知じゃないですか?」
京太郎「一杯いますけど」
煌「うーん、前髪が長い……」
京太郎「まだ範囲が広いっす」
煌「う〜ん……」
京太郎「……どういう人でした?」
煌「助けてくれたんですけど、どこかずっとしんどそうというか……獣みたいな雰囲気でした。でパワーも」
ふと、頭によぎる相手が一人
京太郎「宇夫方さんか、赤土さんもいたしあの二人関係が?」
煌「知っていましたか、あの方は?」
京太郎「全然わかんないっす。神出鬼没だし、そろそろまとまりたいとこなんっすけどね」
煌「妙な感覚なんですよ。あの人」
京太郎「……特別に?」
煌「はい、すばらな感覚ではないように感じますが……」
そう言って取り出すのはエボルトラスター
煌「それでも私は―――絆でつないだ光で、戦うのみです」
京太郎(知ってはいたけど、光の人だなぁ)フッ
502 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/08(火) 23:29:37.75 ID:fskeHkCWO
第27話【獣-Beast-】 END
503 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/08(火) 23:45:35.02 ID:fskeHkCWO
―――次回予告
トシ:本格的に作るよ
京太郎:なにを?
トシ:戦闘機!
煌:私が戦うべきは!
晴絵:じゃじゃーん!
葵:殺す!
京太郎:戒能良子!
良子:ウジュイカ、レエガミヨ……
次回【亡霊-GHOST-】
煌:諦めるな!
504 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/08(火) 23:58:15.56 ID:Q+Tr6/GM0
乙。ぶっちゃけインフルエンザよりキツイからお大事に
505 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/09(水) 00:26:11.58 ID:kgi+cuwLO
―――【特異課鹿児島支部:作戦室】
あれから4日ほどが経った
怪我も治り、小蒔も起きた
京太郎(にしても、だ)
チラリと視線を動かす
初美、春、小蒔、霞が並んでいる
京太郎(基本 デ カ い ! )
心の中で強く頷く
椅子に座ったまま、京太郎はトシと慕の話に耳を傾ける
トシ「あれから四日なわけだけど、各地での怪獣被害が後を引いてるね……まぁ同時多発だったから当然だけど」
煌「ウルトラマンも手が回らなかったわけですか」
トシ「そういうこと、ティガ、ダイナ、ガイア、アグル、メビウス……それにコスモスとマックスも戦ってくれたようだけどどうにもね」
京太郎(にしてもコスモスとマックス、知らなかったウルトラマンだな……)
マガゼットンの出現の影響で蘇った“この地球の怪獣たち”の討伐
とりあえずはその日の内に倒すことはできたようだが……
トシ「まぁ結果、防衛費ってものがね……ついでにこっちにも恩恵が」
京太郎「へぇ……」
トシ「昔どっかの研究者が言ってたんだけどね、怪獣と宇宙からの脅威については」
煌「笑い話に、されたわけですか」
トシ「まぁそれは置いといて……本格的に作るよ」
京太郎「なにを?」
トシ「戦闘機!」
京太郎(正気か?)
慕「正気ですか?」
トシ「もちろん」
小蒔「カッコいいと思います!」
京太郎(まじかぁ)
506 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/09(水) 00:37:41.77 ID:kgi+cuwLO
とりあえず今回はここまでー
まだ全快じゃないらしいっすわー
ちょくちょく新情報出しつつー
そんじゃまたー
◆安価!
1、阿知賀(キャラ名を指定で)
2、臨海(キャラ名を指定で)
3、福路美穂子
4、瑞原はやり
5、東横桃子
6、竹井久
7、清水谷竜華
8、江口セーラ
9、愛宕洋榎
10、臼沢塞
11、小瀬川白望
12、鹿倉胡桃
13、姉帯豊音
14、宮永照
15、亦野誠子
16、弘世菫
17、石戸霞
18、薄墨初美
19、滝見春
20、神代小蒔
21、花田煌
22、白築慕
◇1↓から5↓まででコンマが一番高い上位二つを採用
507 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/09(水) 00:40:17.11 ID:1EIQEVxYO
乙14
508 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/09(水) 00:50:08.32 ID:hnqVc0Vp0
21
509 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/09(水) 01:01:38.40 ID:x55g2U0W0
乙1宥
コスモスとマックスは誰だろう
510 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage ]:2022/02/09(水) 02:13:34.81 ID:rQzqeRUJ0
3
511 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/09(水) 06:47:21.49 ID:ubPYcbOR0
17
512 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/10(木) 17:26:58.81 ID:nJVV8/LDO
SS速報避難所
https://jbbs.shitaraba.net/internet/20196/
513 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/11(金) 13:52:39.41 ID:zyPOTfQ60
そのうち京ちゃんパパも出てきそうだな
514 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/14(月) 00:20:17.96 ID:LKnJoRYC0
コロナ大丈夫?
515 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/14(月) 23:40:21.70 ID:esrx/YBU0
ちょっちやってくー
これいつ全快になるんやろか
516 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/14(月) 23:53:53.02 ID:esrx/YBU0
3、福路美穂子
17、石戸霞
―――【特異科鹿児島基地:休憩所】
何の気なしそこに立ち寄り、何の気なしにコーヒーをすする
ただ普通に、日常的にそうしていた
視界の端に―――“自分が映る”までは
京太郎「ッ!」
立ち上がったガッツハイパーを構える
誰もいないその場で、ただ自分だけがいた
京太郎?「おいおい、そろそろ見慣れてほしいもんだな」
京太郎「見飽きてるんだよ……」
そう良いながらトリガーに指をかけるも、止まる
京太郎(いつもみたいに実体がないのだとしたら……)
いつだって攻撃は奴をすりぬける
いつだって奴はふと消える
京太郎(ならばこいつ……)
京太郎?「あれ、気づきかけてるか?」
京太郎「……お前、まさか」
京太郎?「言ってるだろ。俺はお前だよ」
そうとだけ言うと―――水色にぼやけて消えた
京太郎「……」
ガッツハイパーをしまうと、息をついて座りなおす
京太郎「そろそろガチでなんとかしないとな」
?「どうしたの?」
京太郎「っ……霞さん」
霞「ええ」ニコリ
517 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/15(火) 00:02:58.18 ID:pwimCAx80
向かいに座る霞は、手に温かい緑茶を持っていた
それを両手で持ち暖を取りながら京太郎に笑いかけつつ、霞は窓から外を見つつ口を開く
霞「姫様が戻ってきて……京太郎くんが取り戻してくれて、かな」
京太郎「俺は大したことできちゃないですよ」
霞「いいえ、大けがしながらとりもどしてくれたじゃない」クスッ
自分がベリアルだということはバレていないはずだ。おそらく……
状況が状況だしバレてもおかしくはないし、別にそこまで隠しておかなければならない事情だとも思っていない
しかし、やはりバレないほうが良いこともある
京太郎「怪我してただけっすよ」
霞「見ず知らずの人のために……?」
京太郎「見ず知らずってことないっすよ。うちの優希が世話になったし、永水の方たちには」
霞「大事な仲間、なのね」
京太郎「みなさんと一緒、っていうと厚かましいか……隣に立ててない人間が言うことじゃぁないか」
笑ってコーヒーを一口
霞「麻雀、強いのに?」
京太郎「今強くたってですよ。やっぱりみんなの隣で戦ったって胸張って言いたいんっすよ」
霞「案外気にしてるの京太郎くんだけだったりしない?」
京太郎「……たぶんそうです」フッ
霞「なら」
京太郎「あ〜霞さん相手だとべらべら話してしまう……」
霞「信頼されてるってことかしら」フフッ
京太郎(年齢らしからぬ抱擁感のせいとは、言いづらいな)
518 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/15(火) 00:03:57.26 ID:7L0HGD+lo
SS速報避難所
https://jbbs.shitaraba.net/internet/20196/
519 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/15(火) 00:09:52.84 ID:pwimCAx80
背中を伸ばすと、骨が鳴る
京太郎「あ〜、今日はどうするんっすか霞さんたち?」
霞「そうね。特にこれといって……」
小蒔の方は、父も行方不明ということもあり忙しくしている
霞、春、初美はそれぞれ小蒔をサポートしているようでもあるが……
霞「今日は小蒔ちゃんも落ち着いてられるようだし」
京太郎「ん、それじゃ小蒔さんたちといる感じっすか?」
霞「京太郎くんは?」
京太郎「俺は……まぁいつも通り雀荘めぐりっすかね」
動いている人物ということもあれば煌や晴絵あたりと合流することもできる
霞「それじゃあ、私も行こうかしら」
京太郎「俺とっすか?」
霞「ええ……デートね」クスッ
京太郎「う、うっす……」
素直に照れてしまう
霞「……ひ、否定してもいいのよ」カァッ
京太郎(自爆してるのかわいいな)
少しばかり照れくさそうにする霞に、京太郎は頬を緩ませた
京太郎「それじゃいきますか、デート」
霞「も、もぉ、からかわないでっ」マッカ
京太郎(かわいいやんけ……)
520 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/15(火) 00:18:05.10 ID:pwimCAx80
霞と二人で出かけることとなり、昔ならば小躍りもしたこの状況
京太郎は一人でロビーのベンチに腰かけていた
霞を待っているのだが、色々とあるのだろう……
京太郎(変わったのは状況か、俺か……)
ふと、腕時計型端末を開いて通信履歴を探る
京太郎「履歴も結構多いけど……」
何人かには怒られている
理由はもちろん無茶して怪我したことにあるのだが……
京太郎「あ、美穂子さん」
ふと、通信をかけてみた
数十秒ほどの待機音の後、繋がる
京太郎「あ、美穂子さん」
美穂子『京太郎から連絡くれるなんて、珍しいこともあるのね』クスッ
京太郎「そういわれると音信不通のひどい奴じゃないっすか」フッ
美穂子『みんなに心配かけるのが良い子なのかしら?』
京太郎「う゛っ……」メソラシ
美穂子『ふふっ、冗談……』
そう言って笑う美穂子に、妙な違和感を抱いた
京太郎「なんか、ありました?」
美穂子『……ううん、平気』フッ
521 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/15(火) 00:27:22.67 ID:pwimCAx80
どこか儚げに笑う少女を前に、京太郎は眉をひそませた
絶対に、確定で、なにかはあるのだろう
京太郎「なにかあったら周り、頼るんっすよ?」
美穂子『京太郎に言われると思わなかった』クスッ
京太郎「俺は頼りますよ。なんでも……」
美穂子『そう思ってるの京太郎だけよ?』ジト
そんなはずはない。つもりだ
京太郎「ま、まぁまぁ、そっちには部長だって池田さんだっているでしょ?」
美穂子『……うん、みんな良くしてくれる』
京太郎「?」
今どこか、美穂子の表情が曇った気もした
京太郎「……行きますから、近々」
美穂子『いいのよ、京太郎忙しいの知ってるから』
京太郎「そうでもないっすよ。だからいきます」
美穂子『……そっか、うん』
その言葉をかみしめるように、笑みを浮かべた
美穂子『待ってる……』
京太郎「はい」フッ
美穂子『あのね。そうしたら、帰ってきたら……』
京太郎「?」
美穂子『ぎゅ〜って、してね』カァッ
京太郎「っ……ど、努力します」
京太郎(ぐおぉ! 好きにされる! 好きになってしまう!)
美穂子『なにそれ』クスッ
京太郎「色々あるんっすよ、男には」
照れくさそうに頭を掻いて、京太郎はぼやいた
522 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/15(火) 00:34:28.13 ID:pwimCAx80
美穂子との通信を切ってから、京太郎は背を伸ばす
そうして腕を伸ばしたその先で―――なにか柔らかなものにあたった
京太郎「へ?」
ふと腕をおろして、後ろを振り返る
そこには―――
霞「っ……」マッカ
京太郎「……すみませんっした」
つぶやくような謝罪だけが、口からこぼれた
赤い顔のまま、霞が咳払いをして頭を振るい、深呼吸
霞「お、お待たせ」フフッ
京太郎(なかったことにした。こっちにしちゃありがたいけど……やらかかったぁ、弾力えぐい)
霞「ど、どうして黙ってるの!?」ワタワタ
京太郎「ああいえ、すみません」
霞「だ、大丈夫、だからっ……」
真っ赤な顔で視線を泳がす霞を見ていると、妙な感情が生まれそうにもなるがそれを封印
京太郎「それじゃ、行きます?」
霞「う、うんっ」コクリ
523 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/15(火) 00:43:15.00 ID:pwimCAx80
街中を歩く二人
結局、やることはいつもと変わらぬ探訪だ
それが一番成果も出るし、それがなによりも精神衛生上にも良い
霞「そういえば、さっきの通信は……その、恋人?」
京太郎「っげほ! ごほっ!」
動揺に、むせる
霞「図星?」
京太郎「ち、違いますよ。俺みたいなのがあんな人……」
霞「……京太郎くんがそこまで言う人なんだ」クスッ
京太郎「いやいや、俺の周りには俺にはもったいないような人ばっかだから」
そう言いながら顔をしかめる
美穂子が恋人……かつては憧れもした相手ではある
原村和だってそうだ
京太郎「まぶしすぎて目がくらみますよ」
霞「相手が京太郎くんの隣を選んでも、同じこと言うの?」
京太郎「まさか、俺みたいなの好きになる人なんて……」
そういう京太郎は、嘘偽りない本心を話しているようだった
実際にそうなのだが、霞にとって彼はそこまで自分を卑下する理由がわからない
霞「……なんだか大変そう」
京太郎「へ、なにがっすか?」
霞「京太郎くんを好きになる子」
京太郎「……いればっすよ」
霞「案外いるかも」
京太郎「まさか……」
霞「私は、かっこいいと思うわよ。見た目、も含めて……見ている限り」フフッ
京太郎「へ?」
霞「……」
すぐに大胆なことを言ったと気づいたのか、霞の顔が茹蛸のごとく赤くなった
524 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/15(火) 00:53:51.78 ID:pwimCAx80
それからしばらく歩き、雀荘めぐりもした
やはり霞と打っているという事実に、ほんのりとした昂揚感を抱きながらも京太郎は店を出ると続いて霞も出る
昼過ぎということもあり冬場と言えども日差しに温かさを感じた
京太郎「ふぅ……寒くないっすか?」
霞「ええ、ありがとう」コクリ
スーツのネクタイをゆるめて顔をしかめた
サングラスの奥の瞳を細めて周囲を確認
京太郎(妙な感覚……)
霞「少しコンビニ、寄ってくるわね?」
京太郎「うっす」コクリ
近くのコンビニへと向かうと霞はそのまま店内へ
京太郎はコンビニに入ることなくその前で待つ―――つもりだった
そう、異様な気配を感じるまでは
京太郎「ッ!」キュピンッ
禍々しい力を感じて、ケータイを取り出し霞に一言を送ってから走り出す
京太郎(覚えがある……これは!)
525 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/15(火) 01:02:39.56 ID:pwimCAx80
―――【公園】
走って勢いのまま腰ほどまである柵を飛び越えて、敷地内に入った
人気がやけに少ないその地で、スライディングするように止まる京太郎
そこには―――
京太郎「煌さんッ!」
煌「須賀くん!」
花田煌が立っており、さらに数人の影
晴絵「あ〜あ」
葵「須賀っ……!」
京太郎「晴絵さんに葵さん、それに……!」
視線の先には、野依理沙
京太郎「戒能良子!」
滝見春の従姉妹、神代の関係者である女性
明らかに雰囲気が違うし禍々しい感覚は、怪獣メダルのものだ
もちろん、それだけではないが……
京太郎「デビルスプリンター……ベリアルさんの破片かっ!」
理沙「……」
良子「ベリアルの縁者……いいや、元器か」
京太郎「ご説明どうも」
ガッツハイパーを抜いて銃口を理沙と良子の方へと向ける
煌も手に謎の銃、ブラストショットを持っていた
晴絵と葵はなにも持っていない
526 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/15(火) 01:13:05.23 ID:pwimCAx80
良子「ダークザギ、本能に抗うか?」
葵「うるっさいんだよ。いちいちと!」
戒能良子が不敵に笑うと、葵は顔をしかめて吠える
葵「ノアをつぶせって、今はんなことやってる場合じゃないのに!」
晴絵「面倒なメダル持ってるからに」
葵「お互いさまでしょっ」
京太郎「晴絵さんも?」
晴絵「ほらぁ、余計なこと言うから」
葵「遅かれ早かれだよ」
そういう葵に肩をすくめる晴絵
煌はどこか焦っているようにも見えるが、京太郎は静かに息をつく
やるべきことは理沙と良子の制圧
京太郎「……」カチッ
迷わず引き金を引くと、放たれたスタン弾は理沙の持つダークエボルバーで弾かれる
良子「迷わず引くか、やはり光の戦士の戦い方ではないな」フッ
晴絵「光の戦士の戦い方とか腹立つから言わないでくれる?」
良子「……」
晴絵の言葉に、一瞥するのみで戒能良子は反論するでもない
良子「良いのか花田煌、いやノア……ダークザギを放っておいて」
京太郎(ダークザギ、葵さんだよな。放っておいて良いのかってどういう……?)
煌「もちろん貴方たちです。私が戦うべきは!」
良子「つまらん役者だな、所詮は光の戦士か―――そのあり方は人でありながらウルトラマンに近い」
瞬間、煌の背後になにかが接近する
京太郎が銃口をそちらに向けようともするが……
京太郎?「よぉ」
京太郎「ッ!」
目の前に現れた“京太郎”によりタイミングを失う
527 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/15(火) 01:30:24.60 ID:pwimCAx80
京太郎「てめっ」
視線の先、煌の背後から現れた仮面の男
それが手を煌の背中へと向けている
彼女も気づいたが、間に合うわけもない
煌「ッ!」
晴絵「!」
だがその瞬間、晴絵が黒い影となり、仮面の男を弾き飛ばす
弾かれた仮面の男が数メートル下がって着地
そして煌の背後には晴絵―――否、ジャグラス ジャグラー
京太郎「晴絵!?」
晴絵「じゃじゃーん、今明かされる衝撃の真実〜」
そう言いながら、夢幻魔人ジャグラス ジャグラー魔人態こと赤土晴絵は人の状態に戻る
刀を肩にかつぎながら、その切っ先は仮面の男へと向けた
軽口をたたきながらも、その瞳は真っ直ぐに仮面の男を捉える
仮面の男「時空を操作するノアの力も手に入れるつもりだったが……欲をかいたな」
葵「殺すッ!」バッ
仮面の男へと飛び出した葵だが、その手の先の仮面の男は“ビームサーベルのようなもの”を取り出し葵を弾く
その攻撃を受け流す男もだが、相殺されるような葵も葵だ
怪我はなさそうだが、その瞳は鋭い
仮面の男「ダークザギの力か、厄介だな」
葵「ノアは私が潰す!」
仮面の男「……」
『Absolute Tartarus』
金色のゲートが現れると、男はその中へと消えていく
京太郎「逃げるな! お前一体!」
京太郎?「わからないか?」
京太郎「知るかよっ」
528 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/15(火) 01:50:37.71 ID:pwimCAx80
消えた仮面の男、葵と煌と晴絵は良子たちの方へと向き直る
一方の京太郎は自分自身と相対していた
だが、どこかおかしい……
京太郎(この違和感の正体は……!)
葵「須賀はさっきから余計なもの見えてる!」
京太郎「!」
その言葉にハッとする
そもそも“自分自身”が見えるようになったのはいつか、初めて見たのは東京での夜
敵は魔頭鬼十郎、そして―――
京太郎「腕、こいつか!」
腕時計型端末を外して投げると、晴絵が刀を振るう
バラバラになった端末から落ちる黒い影―――
京太郎「!」
それは小さな肉片のようで、それがガンQと同じような笑い声と共に消えた
京太郎?「お前は俺、俺はお前だよ!」
青白い光となって、偽の京太郎は離れた場所で巨大に変わる
それは―――怪獣
巨大異形獣 サタンビゾー
京太郎「根源的破滅招来体……」
晴絵「精神生命体か、どぉりで」
京太郎「終わらす……!」
529 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/15(火) 02:02:36.51 ID:pwimCAx80
第28話【亡霊-GHOST-】
530 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/15(火) 02:12:19.71 ID:pwimCAx80
良子「こちらもだ……」
理沙「……」
野依理沙がダークエボルバーを両手で持ち、引く
それと共に、上空に現れたのは―――ダークメフィスト
京太郎と煌が隣に立つ
煌「お互い、妙な因縁のようですね」
京太郎「まぁそれもここで断ち切りますよ……!」
煌「そうですね。決して断ち切れない絆の力で!」
エボルトラスターを鞘から引き抜き、振りかぶってから真上へと上げる
京太郎はゼットライザーのトリガーを引きゲートへと消えた
残された葵と晴絵の二人
晴絵「どうする?」
葵「こっちのセリフだけど、ね……」
正体がばれたというのに、晴絵はどこか楽しそうに笑っている
晴絵「さて、厄介なことになりそうだなぁ……とりあえずアブソリュートタルタロスメダル、没収しちゃわないと」
葵「できたら苦労しないでしょ、あたしたちの―――変身も」
531 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/15(火) 02:30:37.51 ID:pwimCAx80
―――【インナースペース】
京太郎が、左手にゼットライザー、右手にカードを持ち素早くアクセスカードを挿入
『 kyotaro Access Granted. 』
京太郎「新しい手でいくぜ……!」
手に持ったのは三つのメダル
ベリアルメダル、ベムスターメダル、そして―――ゼットンメダル
京太郎「小蒔さん……!」
前回回収したゼットンメダルを、握りしめる
タイラントの時ほどではないにしろ、強い力を感じた
京太郎「面子はそろった!」
ベリアルメダルを弾くと、周囲に闇が広がって行く
ふぅ、と深く息をつき眼を開く
周囲に赤い雷が奔る
京太郎「宇宙大怪獣、宇宙恐竜―――」
ベムスターとゼットンのメダルを挿入
そして落ちてきたベリアルメダルを取り差し込む―――
京太郎「ベリアルさん!」
さらにそれを差し込んでブレードを可動させる
『 Bemstar. Zetton. Belial. 』
赤い双眸が輝く
京太郎「これでオーラスだ!」
『Bemuzedo.』
532 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/15(火) 02:39:51.35 ID:pwimCAx80
上空でダークファウストと相対するネクサス
地上のサタンビゾーの前に現れるべリアル融合獣―――ベムゼード
ゼットンのような雰囲気を持ちながら体型はどことなくベムスターに近いようにも見える
京太郎『精神寄生体、ずいぶん長いことくっついてくれたもんだな……!』
サタンビゾー『お前は俺。俺はお前だ……お前の中の闇。力を持ったお前の象徴』
その言葉の意味が“まったくわからない”ほどの子供であれば、子供でいられれば楽だったのだろう
しかしてそうはいかなかった。環境がそうはいさせてはくれなかった
京太郎『消えろ―――いや、消す!』
サタンビゾー『ハハハハハハッ!』
自らと全く同じ声で、笑いながらその左腕のカギ爪で襲い掛かってくるサタンビゾー
その一撃を、ベムゼードの爪で凌ぐ
即座に、もう片方の手でその胴体に爪撃を放つと、蹴りを打ち込んで距離を取った
京太郎『俺のわりに弱いじゃあないか!』
サタンビゾー『そうだ。今は闇の力で強くなったじゃないか、なら共に目指せばいい!』
京太郎『共に? なにを……』
サタンビゾー『仮面の男と同じように新たな人類の祖を!』
京太郎『新たな、人類……?』
533 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/15(火) 02:51:22.86 ID:pwimCAx80
上空でぶつかりあうネクサスとダークメフィスト
銀と黒がぶつかっては離れる
お互いに放った光弾も、当たることなく一進一退を繰り返す
煌『野依さん……! どうして今度は貴女が!』
悪態をつきつつも、高速で飛びダークメフィストからの光弾を回避していく
左腕を振るうネクサスから波紋のようなものが広がる
それと共に、ネクサスは赤い姿へと変わった
煌『佐々野さん、力を借ります!』
赤いネクサスが素早く光弾を放つと、ダークメフィストは右腕のメフィストクローで光弾を弾いた
だがその隙をついて接近したネクサスの拳を受けて、ダークメフィストは地上へと落ちていく
煌『被害が出る前に……!』
着地するダークメフィスト、それとほぼ同時にネクサスも降り立つ
近くで組み合っているベムゼードとサタンビゾー
ネクサスが腕を上げると輝く柱と共に―――メタフィールドが生成される
京太郎『これは!』
煌『メタフィールドに移行します!』
理沙『……無駄』
534 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/15(火) 03:26:28.91 ID:pwimCAx80
メタフィールドに移動するネクサス、ダークメフィスト、ベムゼード、サタンビゾー
次の瞬間、ダークメフィストが腕を振るいメタフィールドを自らのダークフィールドGへと変えてしまう
被害を出さないために仕方ないとはいえ、自ら敵のフィールドに入りこまなければならない
煌『それでも、佐々野さんも姫子も戦って見せた!』
ネクサスが構えを取ると、ダークメフィストは方向するような動作をしてから、走り出す
二体の人型が組み合っているその近くで、サタンビゾーが頭頂部からビームを放つ
ベムゼードの左腕をだし、その掌にあるアトラクターパウターからそのビームを吸収、右腕で放つ
サタンビゾー『無駄だ!』
京太郎『んなわきゃねぇだろ!』
そのビームをカギ爪で弾くサタンビゾーへと接近したベムゼードがタックル
よろけるサタンビゾーへすかさず尻尾を振るうと、その一撃でサタンビゾーが吹き飛び岩にぶつかる
一回転してサタンビゾーの方へと体を向けたベムゼードが頭部からビームを放った
サタンビゾー『なぜ新人類の祖となることを拒否する! 選ばれたのに!』
京太郎『選んでくれとも頼んでねぇよ!』
サタンビゾー『特別に、スペシャルに憧れていただろ!』
京太郎『よく御存じで!』
半年前の夏、確かに特別なものに憧れていた
間近で見ていたから余計に、なのだろう……
サタンビゾー『お前は今、特別だ! だから俺が生まれた、生んだ!』
京太郎『それでもっとスペシャルに、か……笑わせるんじゃねぇよ!』
ベムゼードが近くの岩を原資分解し左手から吸収、右手から岩の弾丸を放つ
それを受けてサタンビゾーが怯んだ
京太郎『お前が俺だって言うなら理解してみせろよ!』
―――スペシャルや特別を求めていたのも確かだ。でも本質は違う
その身を焦がすほどの嫉妬や憧憬を持って、ベリアルと共に戦ったからこそ認められることがある
京太郎『俺が望んだのは、ただ―――隣にいれることだ!』
535 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/15(火) 03:35:00.40 ID:pwimCAx80
今回はここまでー
進んだ!
次は終わって長野までいけるといいなー
そんじゃまたー
536 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/15(火) 09:51:22.05 ID:b2AzGpx50
乙
知らないベリアル融合獣だった
サタンビゾーは本来のとはまた違う感じっぽいな
537 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/16(水) 21:06:22.85 ID:qGXP9F8X0
のっそりやってく所存ー
まぁ本編と違う感じの怪獣とかがいてもメダルパワーとかってことでここはひとつー
538 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/16(水) 21:13:02.88 ID:qGXP9F8X0
ネクサスとダークメフィストの蹴りがぶつかり合う
お互いが同時に離れて、ダークメフィストが放った光弾に合わせてネクサスも同じく光弾を放つ
それが相殺されるも、飛びかかってくるダークメフィスト
煌『そのぐらい!』
ネクサス「シュワッ!」
体を後ろに倒して、飛びかかってくるダークメフィストの腹部を下から蹴り上げる
真上にとんだダークメフィストを追って飛ぶネクサス
ダークメフィスト「オォオッ!」
咆哮と共に、光弾が放たれるもそれを拳で弾くとさらに接近
空中で組み合う形となるも、ダークメフィストがネクサスを蹴り飛ばす
回転しながら落下していくも、地上につくよりも早く体制を整えた
煌『野依さん、闇の力に飲み込まれないで!』
理沙『ウアァッ!』
煌『くっ!』
539 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/16(水) 21:21:13.90 ID:qGXP9F8X0
地上のベムゼードが、左腕から再び岩を原資分解し吸収
右腕を向けると、放たれる岩石の弾丸
それをサタンビゾーが左腕のカギ爪で弾こうとするも―――凌ぎきれない
サタンビゾー「!」
京太郎『こいつで、終わりだァ!』
サタンビゾー『俺と一つになれ、こっちにこい』
京太郎『しつこいんだよ。やっぱお前は俺じゃあないな!』
そう叫ぶ京太郎、ベムゼードの頭部に集まるエネルギー
ゼットンの必殺攻撃、これにて何人ものウルトラマンたちが追い詰められてきた
その知識を、京太郎は今もっている
京太郎『トリリオンインフェルノ!』
放たれた火球が、サタンビゾーへと直撃―――そして、爆散
540 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/16(水) 21:31:52.21 ID:qGXP9F8X0
サタンビゾーの残骸が周囲へと散らばる
そこにいたベムゼードが空中のネクサスの方へと顔を向けるが、すぐにサタンビゾーのいた方へと向き直った
その内側で、京太郎は顔をしかめる
京太郎『戒能良子!』
その視線の先にいるのは、戒能良子だった
両腕を前に出して組むと彼女は瞳を青く輝かせる
良子「レイブラッド……レイオニクスの真の力、見せてくれる」
彼女の身体からあふれる負の力が、サタンビゾーの残骸を青い光へと変えた
数多の光が上空へと舞い上がり、さらにどこからか現れた青い光がさらに集まっていく
良子「ウジュイカ、レエガミヨ……」
京太郎『まさか!』
思考ではなく、感覚で理解できた
なにをするのか、なにができるのか……
そして青い光が形を無し、サタンビゾーと戒能良子の力が怪獣を復活させる
良子「ビゾーム!」
サタンビゾーに似ながらも、もっと人に寄った怪獣―――ビゾームが現れた
541 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/16(水) 21:48:28.70 ID:qGXP9F8X0
ビゾームは両腕に鋭い爪を持っている怪獣だ
単純に先ほどの二倍の攻撃が襲い掛かってくると思って良い
だからこそ、近くの岩を再び吸収、右手から射出
京太郎『スマッシュパウター!』
放たれる岩の弾丸を、ビゾームは素早く回避
ベムゼードが素早くそちらを向く
京太郎『テラービーム!』
頭頂部から放たれる光線
だが、ビゾームは右手に光剣を出現させてその光線を切り裂き弾いた
さらに攻撃をしかけようとするベムゼードだが、ビゾームが走って接近してくる
京太郎『チィッ!』
いつの間にか、戒能良子は消えていた
接近してくるビゾームの光剣を、爪で凌ごうとするがその一撃は爪を破壊してその身体を切り裂く
火花が散り、後ろへと下がるベムゼード
ベムゼード「―――!」
京太郎『ッ!』
ベムスターとゼットンの鳴き声を合わせたような声を出しながら、ふらついたベムゼードへともう一撃斬撃
さらに後退させたベムゼードに、ビゾームがさらに光剣を振るう
だがその瞬間、京太郎の瞳が紅に輝く
542 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/16(水) 22:21:34.56 ID:qGXP9F8X0
―――【インナースペース】
右手のゼットライザー、左手には三枚のメダル
京太郎「面子は揃った!」
ベリアルメダルが弾かれると、周囲に赤い稲妻が迸った
さらに、手にあるゼットンメダルが闇の力を溢れさせる
京太郎「宇宙ロボット、宇宙恐竜―――ベリアルさん!」
三枚のメダルをセットすると、ブレードを可動させていく
『King-Joe. Zetton. Belial. 』
その紅の瞳を爛々と輝かせ、ゼットライザーを前に構える
京太郎「これでオーラスだ!」
そして、トリガーを引く
京太郎「ベェリアァルッ!!」
『Pedanium Zetton.』
543 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/16(水) 22:58:59.01 ID:qGXP9F8X0
ビゾームの光剣が―――空を斬った
目の前にいたはずの敵が、京太郎がいない
ハッとして背後へと振り返った瞬間、衝撃と共に吹き飛ぶ
ビゾーム「―――!」
倒れたビゾームの、顔を向けた先に立っているのは新たなべリアル融合獣―――ペダニウムゼットン
ゼットンの身体にキングジョーの装甲が食い込んでいるかのような禍々しい容姿
もちろんカラータイマーはついているが―――すでに点滅をしている
ビゾーム『ゼットンのテレポート能力……』
京太郎『悪いけどこいつも消耗が激しいみたいでな、速攻で決める!』
ストロング・ゴモラントと比べればそれほどではないものの、やはり体は悲鳴をあげていた
強力な融合であるのは確かだが長時間、さらに能力を使えば使うほど消耗もフィードバックもすさまじいだろう
京太郎『もうかわす言葉もねぇ!』
ビゾーム『闇の力を持っていながら、お前は闇だよ。真っ暗な闇だ。永遠の闇だ。だからこそ破壊と』
京太郎『光だ闇だ!? そういうのはとっくに終わってんだよ!』
ベリアルと共に歩んで、自らが破壊したいものを破壊し、自らが戦いたいから戦っている
そこに光も闇も無い。今は闇が強いから使っているというだけだ
力であるならば光も闇も無い
京太郎『稲妻でぇ!』
角から放たれる電撃を光剣で凌ごうとするが、それは不可能
その一撃を受けてビゾームが後ずさる
さらにテレポートを使い接近、拳を打ち込み吹き飛ばす
ビゾーム『それほどの力を持ちながら、スペシャルになりながら……』
京太郎『だからこそやりたいことをやってんだよ』
ビゾームに馬乗りになったペダニウムゼットンが拳を何度も打ち込む
攻撃を受け続けるビゾームに、至近距離で赤いレーザーを放った
ビゾーム「―――!」
バラバラに爆散するビゾーム
だが、京太郎は理解していた
京太郎『まだだな!』
立ち上がったペダニウムゼットン
バラバラになったビゾームの破片が、小さなビゾームを作り出す
その数は10体にも及ぶ
544 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/16(水) 23:16:02.52 ID:qGXP9F8X0
その10体のビゾームが、ペダニウムゼットンを囲み頭部から光線を放つ
京太郎『無駄だァ!』
ペダニウムゼットンがバリアを張り、それらを凌ぐ
さらに角から電撃を全方位に放ちビゾームの群れを一瞬で消し炭に変える
ビゾーム『お前は俺、俺はお前だ……!』
京太郎『そうは思わないな! その程度で、オレだなんてなぁ!』
残った一体のビゾームが周囲の青い光を集めて再び通常のサイズに戻った
ただ一体残ったビゾームを、京太郎は憐れむような表情で見る
京太郎『お前にはなにもないな、仲間もなにも……』
ビゾーム『お手手つないで仲良しこよし、そんな連中にぃ!』
京太郎『やっぱお前、オレじゃぁねぇわ』
走り出すビゾーム
ペダニウムゼットンの両腕に集まる炎が火球を作り出す
ベムゼードの放った火球、それが二つ
京太郎『オレの本質はそこにあるんでなァ!』
ペダニウムゼットン「―――!」
京太郎『ペダニウム・メテオ!』
放たれた火球が、ビゾームへと直撃―――巨大な爆発が広範囲をけし飛ばした
そこに立つペダニウムゼットンの頭部が発光し、独特の音が鳴り響く
545 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/16(水) 23:26:56.72 ID:qGXP9F8X0
上空で組み合い、格闘戦をくりひろげるネクサスとダークメフィスト
同時に相手を蹴って距離を取ると、ダークメフィストの方がしたを確認する
大爆発と共に、巨大なクレーターができああっていた
理沙『……ベリアル』
煌『野依さん!』
理沙『……』
ダークメフィストが、突如現れた黒い渦へと消えていく
煌『なっ!』
そのまま、戻ることは無い
気配もすっかり消えたようで、ネクサスは地上へと降りて腕を振るう
それによりメタフィールドは消え去り、ネクサスも共に光となって煌へと戻る
京太郎『……終わった、か』
ペダニウムゼットンの中で顔をしかめる京太郎
街中に突如現れた怪獣、ペダニウムゼットンは黒い光の粒子となって消えていく
546 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/17(木) 00:05:49.92 ID:s/5ONWaZ0
街中、元居た公園に現れる京太郎
ふらつきながらベンチの前で膝をついて上体をベンチに預ける
鼻から血が滴った
京太郎「くそっ、やっぱこうなんだよなぁ」
それを拭い、立ち上がろうとすると突如、引かれる
思ったより簡単に体が起き上がり驚くも、そちらを見れば……
京太郎「煌さん……」
煌「いつもボロボロですね」
京太郎「すんません、強いのを使うとどうにもね……」
煌「確かにすさまじい力ではありましたね。べリアル融合獣……」
そう、ウルトラマンすらもその気になれば圧倒できるであろう力
元々ベリアルにプラスで怪獣の力が加わっているのだから強くて当然ではあるのだ
だがベリアルなしで、人間の身一つでそれを扱っている反動というのはどうにも消せない
京太郎「ものにもよるんだけどなぁ」
煌「?」
京太郎「いいや、なんでも……」
そういうと、ベンチに座る
隣に座る煌が、息をついた
煌「京太郎君……」
京太郎「いやな予感がする」
煌「私もです」
京太郎「……まぁ、ここ最近はいつだって良いことの方が少ないけど」
煌「違いありませんね」ハハッ
547 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/17(木) 00:21:22.82 ID:s/5ONWaZ0
少しばかり、口の中に上ってきた鉄の味を感じて顔をしかめる
そうしながらも、煌の方に視線を動かし、口を開く
京太郎「そろそろ、去ります」
煌「色々と忙しいみたいですね。こちらは任せてください」
京太郎「煌さんなら安心っす」
そう言って笑みを浮かべて、息をついて口の中の鉄の味を吐き出す
煌が一瞬だけ驚いたような表情を浮かべるも、ハンカチを取り出して京太郎の口周りを拭う
京太郎「……ありがとうございます」
煌「はい」フフッ
京太郎「闇のもんなりにやれることをやりますんで、頼みます」
煌「……私も元々はウルトラマンじゃなかったんですよ」
京太郎「?」
煌「佐々野さん、そして姫子から受け継いでいまここにある光―――絆、ネクサス」
そう言って拳を握りしめる
京太郎「……そうか、受け継がれる力、か」
煌「京太郎君」
京太郎「……?」
煌「今度、あの方……宇夫方葵さんに会ったときに伝えておいてほしい言葉があるんです」
京太郎「ええ……」
煌「諦めるな! ……と」
京太郎「煽りになりません?」
煌「それは、彼女次第ですね」ハハッ
でも、どこか大丈夫だと信じているような表情で笑う
そんな煌を見て京太郎も、こじれたらこじれたでフォローしようと心に決めた
息をつき、空を見上げる
京太郎「……さ、私利私欲のために戦うか」
煌「それは、すばらです」フッ
京太郎「どーも」
離れたところ、公園の入り口に霞が見えた
見間違うわけもない。間違いない
京太郎「あ〜怒られる気がする」
煌「仕方ありませんね」
京太郎「……そうっすね。ありがたくお説教を、お受けします」フッ
自らから香る血の匂いに顔をしかめつつ、苦笑を浮かべた
548 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/17(木) 00:22:41.41 ID:s/5ONWaZ0
第28話【亡霊-GHOST-】 END
549 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/17(木) 00:52:31.02 ID:s/5ONWaZ0
―――次回予告
美穂子:それを返して!
???:光の力を使うことによって!
久:そうやって自分だけが特別だって思ってるのよ!
美穂子:片岡さん!!
和:さぁ、今こそ!
???:現れろ、闇の眷属よ!
久:光よォォ!!
次回【影を継ぐ者】
美穂子:私は、人だから!
550 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/17(木) 00:58:38.90 ID:s/5ONWaZ0
今回はここまでー
次回は長野へ帰還ー
ついでに色々あったり
そんじゃまたー
551 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/17(木) 07:52:53.97 ID:IBNpzKCyO
おつ
552 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/17(木) 08:45:23.93 ID:taHDyMiM0
乙
ヒッサがやばい?
553 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/17(木) 09:01:03.59 ID:SXkMlbhs0
コンビニに寄ってる途中でデートすっぽかされた霞さんもヤバそう
554 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/21(月) 07:23:41.08 ID:SHUxHxf6o
SS速報避難所
https://jbbs.shitaraba.net/internet/20196/
555 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/22(火) 22:57:21.91 ID:B5htZb9h0
そろそろ来るか?
まだ療養中か
556 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/26(土) 21:53:41.86 ID:2qYAPHsx0
あいだ空けちゃって申し訳ないー
明日はやりまするー
557 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/26(土) 23:57:11.83 ID:y6qN9une0
モバマスのジサツPみたいな病人イッチ多いなこの掲示板
558 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/27(日) 06:52:10.10 ID:W64909RD0
了解乙
559 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/27(日) 21:32:01.38 ID:pXP0gRVa0
おっしやってくー
えいえいむんっ!
560 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/27(日) 21:43:22.80 ID:pXP0gRVa0
【特異科鹿児島基地:作戦室】
―――京太郎は、土下座していた。
京太郎「すみません!」
霞「別に、ちょっと目を離した隙に花田さんとベンチで座ってても怒ってないわよ?」
京太郎(絶対怒ってるじゃん)
煌「あ、怪しい人がいたもので、その……ね?」
京太郎「!」ブンブンブン
初美(すげー勢いで頷いてるのですよー)
いや、石戸霞とて理解はしているのだ
そういう仕事であると
霞「……ほんと、怒ってないから」ハァ
京太郎「ほんとっすか? めっちゃ怖い笑顔してましたよ?」
霞(あの時に怒ってなかったかと聞かれると怒ってた気もするわね……)
小蒔「もしかしてその、二人は、大人な関係ということですか?」
場が凍った
京太郎「」
霞「こ、小蒔ちゃん!?」
京太郎「ち、違いますよ! 俺が霞さんとなんて恐れ多い!」
霞「むぅ」ムッ
京太郎「か、霞さんもなんとか言ってくださいよ」
霞「私、そこまで格式高い人間でもないけど?」ジトー
京太郎「え、いやいや!」
煌「……」ポン
京太郎「へ、煌さん?」
煌「……すばらくない」
京太郎「なんでっ!!?」
561 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/27(日) 21:49:46.47 ID:pXP0gRVa0
第29話【影を継ぐ者】
562 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/27(日) 22:05:55.06 ID:pXP0gRVa0
【長野・???】
福路美穂子が、一人草木が多い茂った山道を行く
上下共にスーツだが、山道を来たせいか汚れているし、もう昨晩から基地に戻っていない
上着の前ボタンはすべて外れていて、髪は後ろで一つに纏められている
美穂子「はぁっ……」
息を吐きつつ、登りが終わったことを理解しつつ置いてあるベンチに腰掛けた
頂上ではないようで階段がまだあったが、開けてい場所で木々のざわめきと鳥の鳴き声が耳に心地いい
美穂子「……こっちの方、よね?」
腕の端末を開くが、既に機能していないようだった
そもそも、機械音痴の美穂子にそこまで使いこなせるわけではないのだが……
美穂子「……」
なぜこうなっているかを、思い出す
ことの始まりは五日前、怪獣が大発生した日だろう……
563 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/27(日) 22:39:59.74 ID:pXP0gRVa0
【五日前:長野:市街】
ティガがぜぺリオン光線を放って超古代怪獣ガルラを撃破した
空へと飛び去っていくティガ、それと共に、地上では光と共に美穂子が現れる
美穂子「ッ!」ガクッ
膝をついた美穂子の額を流れる汗が、そのまま地面に垂れる
怪獣の弱点を見つけることができなければ詰みだっただろう
美穂子「でも、やれた……」
今までの怪獣と違う感覚、そもそも地面を突き破り出てきたという異例
美穂子「まさか、この地球の怪獣……?」
???「その通り!」
瞬間、横からの衝撃に吹き飛んで転がる美穂子
下から蹴り上げられたのだと理解しつつ、倒れている美穂子は荒い呼吸のまま起き上がろうとする
視線を動かせば、そこには―――
美穂子「っ……原村さん、片岡さんっ」
原村和、片岡優希、そして……
美穂子「宇宙人……」
和「ヒッポリト星人、周囲の警戒を」
ヒッポリト星人「なぜ貴様が命令している。まぁ構わんが、私の目的はこのあと、フッフフフ」
長い鼻のようなものを持つ宇宙人が肩を揺らして笑う
そこに立っている片岡優希は何も言わないが、原村和と共に美穂子へと近づく
564 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/27(日) 22:54:24.35 ID:pXP0gRVa0
呼吸を整えつつ、美穂子は懐から素早くガッツハイパーを抜いて和へと向けようとした
だが、それはかなわない
和「無駄!」ガッ
美穂子「うあっ!」
和が足を振るいガッツハイパーを弾き飛ばす
それでも素早く、美穂子は立ち上がった和に手を伸ばすもその拳が頬を打つ
ふらついた美穂子の腹に優希が蹴りを打ち込む
美穂子「がっ」
転がった美穂子が、あおむけに倒れる
口内が切れたのか口の端から血が垂れ、痛々しい姿でその表情は苦悶にゆがむ
起き上がるのも困難なのか、動こうとするが体中に痛みが奔る
美穂子「うぁっ、ぐっ……」
和「さて……」
倒れた美穂子へとまたがった和が、上着に手をかけるとボタンごと引きちぎり開く
そして内側に入っている“ソレ”を手に取った
和「スパークレンス、これですね」
美穂子「っ!」
和「行きますよ」
そう言って美穂子の上から退いた和の足を、美穂子が掴む
美穂子「それをっ、それを返して!」
和「邪魔です。器……いえ、代わりの中身」
掴まれていない方の足が、振るわれる
美穂子「っ!」
565 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/27(日) 23:10:56.37 ID:pXP0gRVa0
【長野:山道】
その後、ボロボロの美穂子が見つかり治療を受けた
しかしスパークレンスも無く、どうすれば良いかと思っていたところで昨日ボイスメッセージが届いたのだ
誰かはわからないものの、確かに聞き覚えのある男の声だった
『探し物は一緒に添付したポイントにあります。福路美穂子さん、貴女が光を継ぐ者であるならば……向かってください』
なんとか一緒に添付したというポイントを導き出して、山を登りここまでやってくることに成功
今は向かっている最中なのだが……
美穂子「信じるしか、ないものね……」
いずれにせよ道は残っていないのだ
ティガの力を、取り返すためには……
美穂子「もうちょっと……」
近くにあった洞窟へと足を運ぶ
地下へと続く道
美穂子「……」コクリ
566 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/27(日) 23:29:16.41 ID:pXP0gRVa0
【???】
原村和、ヒッポリト星人、片岡優希
三人がそこに立っていた
暗い空間で、ヒッポリト星人がなにか機械をいじるとその“洞窟内”をライトが照らす
和「へぇ……これが」
そう言いながら、手にあるスパークレンスを軽く振るう
二人と一体の前にあるのは、巨大な石像
その形はウルトラマンティガに酷似していた
和「片岡優希を中身としましょうか、貴方の計画に乗った甲斐があればいいのですけれど」
ヒッポリト星人「光コンバーターシステムを完成させたのだ、不可能ではない」
そう言いながら、巨人像のそばにある装置に近づく
和も同じく近づいていき、その装置にスパークレンスを設置する
ヒッポリト星人「フッフフフフ、必要なのはデータだ。その片岡優希を素材に巨人を蘇らせることができればそれでいい。即座にやられようともな」
和「……まぁ、拝見させてもらいましょうか、足を引っ張らなければなんでもいい」
567 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/27(日) 23:45:11.37 ID:pXP0gRVa0
【特異課長野基地:休憩所】
美穂子がいなくなって一日
自ら出て行ったこということはわかっているのだが……それでもなお、仲間は混乱の色を隠せない
明らかに落ち込んでいる面々も少なくはなかった
久「……」
だが竹井久は違う
どちらかといえば―――イラついていた
近頃の美穂子はどこかおかしかった
久「……」チラッ
こんな時に限って瑞原はやりも熊倉トシもいない
華菜「キャプテン……気づかなかった、きっとなにか抱えてたのにっ」
未春「華菜ちゃん……」
純代「必ず帰ってくる。きっとひょっこり」
星夏「そうですよ。案外熊倉さんあたりと!」
四人の姿を見て、顔をしかめる久
休憩所を離れて廊下を歩いてガレージの方へと向かった
そこにある車に拳を打ちつける―――
久「……あなたは、そうやって自分だけが特別だと思ってるのよ!」
568 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/28(月) 00:05:04.50 ID:K/ndr8Vv0
【長野:山中洞窟】
美穂子が洞窟内を下っていく
ガッツハイパーを構えつつ、洞窟内を照らす明かりに警戒しながらゆっくりと……
美穂子(ここに、なにか……)
例のメッセージを信じるならばスパークレンスを取り戻す術かそれに近しいなにかがある
そして、たどり着いたのは空洞
一際まぶしいライトの光と共にそこにあったのは……
美穂子「ティガ……じゃ、ない?」
ティガに似た形状のウルトラマン、その石像
あの日みたそれに似たなにか……隣には怪獣の石像もあった
美穂子「……これ、は?」
???「どうやってきたのかはわからんが、ようこそ!」
美穂子「っ! ひ、ヒッポリト星人……!」
ヒッポリト星人「その通り、だがせっかくだから見ていくと良い!」
美穂子「な、なにを……片岡さん!」
坂の上、巨人の膝下ほどの高さの場所に立っている原村和と片岡優希
そしてヒッポリト星人と謎の装置、そこにはスパークレンスが設置されている
美穂子「なにをする気なの!?」
ヒッポリト星人「ウルトラマンをこちらに呼び込む、光の力を使うことによって!」
美穂子「なっ、邪悪な心を持ったまま巨人になるというの!?」
和「邪悪な心を持ったウルトラマンの前例がなかったわけではありませんから……ね」
569 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/28(月) 00:37:12.37 ID:K/ndr8Vv0
脳裏によぎる黒い姿
ベリアル、京太郎が一つになっていたウルトラマンだ
ヒッポリト星人「それを今、見せてやろう……この光遺伝子コンバーターを使って!」
和「見ものですね」
ヒッポリト星人「少しばかり時間がかかるが、問題あるまいよ」
装置を操作し、起動ボタンを押す
スパークレンスを設置した装置が輝きだした
顔をしかめる美穂子がガッツハイパーを持ったまま、走り出す
美穂子「そんなことさせない! 光の力はッ!」
だが、坂を上る途中―――体中を突き刺すような電撃が美穂子を襲う
美穂子「ぐっ、う、ああぁっ!!?」
吹き飛び、坂を転がり落ちる美穂子
ボロボロになった美穂子が上体を起こすと、坂の両端に装置が設置してあることに気づく
それが電撃を発生させていたのだと気づくとそちらにガッツハイパーを向ける
和「大人しくみていなさい」
原村和が美穂子に手を向けると、そこから放たれた波動弾が美穂子に襲い掛かる
それに気づき、横に転がって回避した美穂子、だが―――
ヒッポリト星人「ふん!」
美穂子「っ!?」
接近してきていたヒッポリト星人が腕を振るうと、美穂子が吹き飛んで倒れた
起き上がろうとするも、近づいてきていた和が美穂子の腹を踏み躙る
ぐりぐりと足を動かすと、美穂子がうめき声をあげた
美穂子「ううぅっ!」
和「そろそろ邪魔ですよ。ウルトラマンティガ……眠りにつくときです」
手を美穂子の顔に向ける
美穂子「くぅっ……!」
瞬間―――銃撃
和「!」
即座に後ろへと跳んだ和
そちらを見やると、目を細める
和「……竹井久」
570 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/28(月) 01:00:36.77 ID:K/ndr8Vv0
美穂子「ひ、久っ……?」
久「……」
ガッツハイパーを構える久
どうしてここにいるのか、どうやってここに来たのか……
ヒッポリト星人が腕を久の方に向け光弾を放つ、その瞬間―――
???「ったく危ないな」
ヒッポリト星人「ジャグラス ジャグラー!」
ジャグラー「よぉ……ご無沙汰」
和「……」
眉を顰めた和がジャグラス ジャグラーに手を向ける
波動弾を放とうとしたその瞬間、横に跳ねた
次の瞬間―――和がいた地面に拳が突き刺さり、破砕される
和「ダークザギっ!」
葵「チィッ!」
着地した和へと、追撃をかける葵
視線を一瞬、優希の方へと向けるも葵と共に別の道へと消えていく
ヒッポリト星人も、ジャグラス ジャグラーと共に別の道へと消える
久「優希……!」
坂の上、片岡優希が装置から放たれる光にさらされていた
今にも駆け寄らんとする久の腕を掴む美穂子
美穂子「ダメっ! そこから先にいけば電撃を食らうっ」
久「なんて用意周到」
美穂子「それに私が、私が行かないとっ……!」
久「っ、貴女は自分が特別な人間だと思いすぎなのよ!」
美穂子「そんなことっ」
久「じゃあ貴女はウルトラマンの、光の力をなんのために使ってるの!」
美穂子「ッ……人々を護る、仲間たちと護っていくための、そんな力だと思ってるわ」
571 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/28(月) 01:14:32.60 ID:K/ndr8Vv0
その言葉は本心からのものだ、それを久は理解した。否、理解していた
彼女は本心からそれを言う、言える女性である
久「……」
美穂子「だから、私がやらなきゃ!」
久「やっぱり、貴女は特別よ」
美穂子「え?」
久「美穂子……貴女は光でウルトラマン」
自嘲するように、久は笑う
572 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/28(月) 01:15:15.20 ID:K/ndr8Vv0
巨大空洞からずいぶんと離れた洞窟の中、宇夫方葵が振るった拳が壁を粉砕した
その両手には黒い光、そしてその瞳が赤く輝く
和「ダークザギの、闇の力ですか……」
葵「うるっさいんだよ。闇だとか光だとか」
和「事実、私達と同じ闇の力のはずです。まぁ私に限ってはまた違ってきますが」
葵「しつこいなぁ、私はなんの思い入れもないんだ。殺せるぞ原村ごとォ!」
和「模造品にできますか? 本物である私を……」
葵「私のことじゃないのに、イラっつくんだよォ!」
笑みを浮かべる和へと、葵が跳んだ
和が放つ波動弾
直撃コースのそれを、葵は両腕で受け止める
葵「ぐっ!」
両足を地に付けた
その威力に後ろへと下がっていくが、止まる
それと共に波動弾も消えた
葵「力が戻ってきた……いや、私が変わってきたのか」
和「そろそろ、時間ですね……」
葵「なに?」
573 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/28(月) 01:22:46.96 ID:K/ndr8Vv0
葵と和が戦っているのとは別の道
ジャグラス ジャグラーこと赤土晴絵がヒッポリト星人とぶつかりあう
振るわれた刀を受けて、火花を散らしながら地を転がるヒッポリト星人
晴絵「こんなもんか、地獄星人は名前負けじゃないか?」
ヒッポリト星人「フッフッフフフフ……言っていれば良い」
そう言いながら立ち上がるヒッポリト星人
劣性にも関わらず余裕な様子
魔人態から人間の姿へと戻る晴絵
晴絵「……なに?」
ヒッポリト星人「時は来た!」
574 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/28(月) 01:38:50.09 ID:K/ndr8Vv0
和「さぁ、今こそ!」
ヒッポリト星人「現れろ、闇の眷属よ!」
【長野:大空洞】
優希「アアァァアアァァッ!」
美穂子「片岡さん!!」
久「優希ッ!」
スパークレンスから放たれる光、装置から放たれる光
その二つが優希の身体を光へと変換し、それは―――石像の怪獣へと吸収されていく
驚愕する美穂子と久
だが次の瞬間、石像の怪獣が色と命を取り戻す
????「―――!」
犬が吠えるかのような鳴き声
超古代狛犬怪獣ガーディーが出現する
ガーディー「!」
久「これは……?!」
美穂子「ウルトラマンじゃぁ、ない……」
575 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/02/28(月) 01:40:08.82 ID:K/ndr8Vv0
今回はここまでー
ヒッポリト星人くんこれは恥ずかしい
とりあえずなんやかんや起こります
次は近々やりたいなー
576 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/28(月) 07:22:19.13 ID:WkZu5mKQO
乙
577 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/28(月) 23:32:26.26 ID:CZ+2cexY0
ヒッサがんばえー
578 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/03/18(金) 02:48:36.32 ID:MLfzSuih0
来ないな…
579 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/03/18(金) 21:37:37.40 ID:qs9YVhJ60
やってきたいー
マナカケンゴ帰ってきたしイッチも帰ってきたよ
580 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/03/18(金) 22:03:28.70 ID:qs9YVhJ60
巨大な像が怪獣へと変わり、咆哮と共に突如、後ろへと下がる
それと共に壁にぶつかり洞窟全体が揺れた
美穂子「きゃっ!?」
久「くっ!」
その振動にふらつく二人
怪獣の視界に映る前に久と美穂子は撤退しようとはするのだが……
美穂子「出口がっ!」
久「チィッ」
美穂子「え、待って……あの怪獣……」
ガーディーは襲ってはこない。そんな雰囲気でもない
ともなればと、久はそちらをじっと見る
あれの中身を理解しているからこそ……
久「まさか、優希?」
美穂子「片岡さんなの!?
ヒッポリト星人「なぁにぃ!?」
突如響く声に、そちらを見ればヒッポリト星人と原村和
あの二人はどうしたのだろうかとも思うが、突如出てきて突如消えたので敵か味方かもわからない
そんな不確定要素に頼ってもいられない
和「やってしまいましたね、貴方……」ジト
ヒッポリト星人「くそ、なぜだ! 洗脳した状態だったはずだ。なぜとけた!?」
和「御託は良いので、この顛末は貴方がなんとかしなさい」
ヒッポリト星人「わかっている!」
和とヒッポリト星人の会話から、美穂子が頷く
美穂子「片岡さんの、洗脳が解けてる……ならっ」
久「待ちなさい、あの電撃のバリアは!?」
美穂子「それでも、私がやらないと!」
久「やっぱり貴女は自分を特別と思いすぎなのよ……!」
言い争いをしている間に、ヒッポリト星人はバリアの向こうへ
和は消えた
久「っ!」
美穂子「片岡さん逃げて!」
581 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/03/18(金) 22:22:29.79 ID:qs9YVhJ60
ガーディーが戸惑うような様子を見せる
ヒッポリト星人「消し去ってくれる失敗作!」
そう言うと、ガーディーの背後の壁が崩れ―――奥からなにかが現れる
ガーディー「!!?」
ヒッポリト星人「オルタナティブティガ……あの像を壊すわけにはいかん!」
奥から現れた“怪獣”がガーディーを背中から掴むと、翼を広げた
ヒッポリト星人が跳び、その怪獣の肩へと着地する
ヒッポリト星人「飛べ、ゴルバー!」
その怪獣、ゴルバーが咆哮を上げて空へと飛び立つ
天井をつきやぶり、ガーディーと共に……
久「優希!」
美穂子「片岡さぁぁぁん!」
和「……もうそろそろ、ようやく」
闇のゲートに入った和が消え去る
残されたのは二人、久がすぐに腕に装着されている端末を開く
通信でガーディーのことを説明するためだろう
久「出てよね……!」
ピッ
??『よーやく連絡きおった!』
久「きた! まこ、怪獣が出たはず!」
まこ『ああ、それで連絡したかったんじゃ! おんしいまどこに!』
久「そんなの良いから、二体のうち一体は良い怪獣だから! 犬のほう!」
まこ『はぁ!? 怪獣は一体じゃろ!?』
久「ッ、まだいないか!」
まこ『ちょぉ待ちんさい! なに言って……いや、新しい怪獣! 犬ってあの抱えられてる方か!』
久「そういうこと、優希なの!」
まこ『ハアァァッ!!?』
582 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/03/18(金) 22:38:27.45 ID:qs9YVhJ60
久たちがいた洞窟の最も近い街
そこには一体の怪獣が現れていた
赤い体を持つその怪獣はモンスアーガーだ
モンスアーガー「―――!!」
咆哮し、手から赤い光弾を撃ち口部から火炎を放つ
ビルが破壊されていく中、特異課の面々が銃撃
モンスアーガー「!」
桃子「ヤバくないっすか!?」
ゆみ「いつだってやばい……!」
智美「ワハハ違いないなー」
後退しながら銃撃をする面々
未春「キャプテン、大丈夫かなっ!」
華菜「きっとすぐにかけつけてくれるし」
星夏「かけつけるといえば、ティガは!?」
純代「む……」
佳織「あ、空に……」
睦月「ウルトラマンか?」
透華「いいえ、あれは……!」
空から落ちてくるのは、怪獣
凄まじい勢いで地上に叩きつけられ、地面が揺れた
それぞれがバランスを崩す
衣「些か、まずいな……」
一「落ちてきたのも怪獣、それにもう一体!?」
落ちてきたのはガーディー、そして降り立つのはゴルバー
走って合流してくる染谷まこが、面々の前に立ってガッツハイパーのカートリッジを交換する
まこ「みんな、あの落とされた怪獣を援護じゃ……あいつは、片岡優希じゃ!」
583 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/03/18(金) 23:00:44.09 ID:qs9YVhJ60
よろけながら、ビルに手を置いて立ち上がるガーディー
ハッとしてゴルバーの方を向いて、さらにモンスアーガーの方にも視線を向けた
迫る二体の怪獣に、後ずさる
ガーディー「!!」
焦る様子のガーディーに、ゴルバーの肩に乗っているヒッポリト星人が、ガーディーに手を向けた
ヒッポリト星人「やれぇ! 失敗作を消し去れば私の経歴は成功例のみ!」
ゴルバー「!」
モンスアーガー「!!」
光弾を放つモンスアーガーと、光線を放つゴルバー
その二体の攻撃を避けることもできず、直撃を受けるガーディー
ガーディー「!」
鳴き声をあげて、ガーディーがビルをなぎ倒しながら倒れる
横になるガーディーの視界には迫るモンスアーガーどゴルバー
だが突如、その二体の怪獣に光線や光弾が弱弱しくぶつかる
ヒッポリト星人「この地球の防衛隊か!」
584 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/03/18(金) 23:09:36.98 ID:qs9YVhJ60
華菜「オラァ! あたしらも混ぜろよぉ!」
ヒッポリト星人「下等生物が、そのような攻撃二体の巨大怪獣に!」
巨大なレーザーライフルを数人が持ち、放つ
怯むゴルバーに、乗っていたヒッポリト星人が焦る
ヒッポリト星人「そんなに死にたいか、いけ!」
モンスアーガーが特異課の面々の下へと歩き出す
ゴルバーはそのままガーディーの方へ、だ
倒れているガーディーが弱弱しく起き上がろうとする
ガーディー「―――」
弱った犬のような鳴き声をあげるガーディーの顔の近くに、誰かが走ってきた
ガーディー「!」
まこ「優希、優希なんじゃろ!?」
ガーディー「……」
頷くガーディーを見て、まこが頬を緩ます
まこ「逃げろ! わしらが時間稼ぐぐらいしたる!」
そう言いながら、手に持ったレーザーライフルをモンスアーガーに放つ
だが、ダメージが入っている様子はない
顔をしかめながらも、まこは続いて撃つ
まこ「大丈夫じゃ、はやく逃げろ……!」
ガーディー「……ッ!!」
立ち上がったガーディーは……前に出る
まこ「なっ!?」
ガーディー「―――!」
まこ「優希、よせ!」
585 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/03/18(金) 23:41:01.77 ID:qs9YVhJ60
―――【洞窟】
端末に映るのは、ガーディーがゴルバーに立ち向かい戦う姿
攻撃に苦しめられている姿を直視できずに、美穂子は目をそらす
美穂子「みんなが、戦ってる……!」
視線を向けるは、スパークレンス
走り出した美穂子が、電撃バリアにぶつかる
美穂子「あ゛ぁ゛っ! ぐっ、うぅっ、がっ……」
身体を押さえて、苦しむ美穂子
全身を刺し貫くような痛みに、涙さえ浮かぶが、それでも立ち上がろうとする
肩で呼吸をしながら、美穂子はもう一度、一歩を踏み出す
美穂子「わだしっ、が……私、が……!」
久「やめなさい、死ぬわよ」
うつむいた表情でそう言う久に、美穂子は笑みを浮かべる
見えてはいないだろう。それでも……
美穂子「私は戦うわっ、ここに生きる、人だから……!」
意を決して、走り出す
そして再び、電撃に晒される
美穂子「あ゛っ、う゛ぁ゛あぁぁっ!」
片腕が、そのバリアを抜けるが美穂子は限界だろう
久「ッ!」
腕は腕時計型端末を外して、地面に放り投げた
そしてそのまま、美穂子の下へと走っていく
ギリッと歯ぎしりをして、そのまま美穂子へと走る
久「退きなさい!」
美穂子を掴むと後ろへと下げ、そのままそこに久は突っ込む。
無理矢理、足を踏み込み……美穂子が腕を貫いたところを狙って体を全力で前に出す
ボロボロになりながらも―――抜ける
久「がっ!」
美穂子「ひ、ひさっ……! ば、バリア、解除する方法をっ」
久「はっ、ハハハッ……ハハハハハ!」
美穂子「ひ、ひさ……?」
586 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/03/19(土) 00:02:03.48 ID:dm/wZCQZ0
久「ひっ、ひひっ……ハハハッ!」
抜け出した久が、バリアの向こうで笑う
片手を顔を当てて、背をそらして笑う久
美穂子「ひさ、なにがっ……」
久「クッ、ハハハ……はぁ〜」
そのまま手を離すと、その瞳は―――冷たく感じる
久「そーやってまた戦おうとしてる。自分が特別だから、ティガになれるから?」
美穂子「ひさ、なにを……」
久「違う!」
美穂子「ひさ……!」
久「違う違う! 私も戦う! 私だって戦う! 人は誰でも光になれるはずよ!」
美穂子「なにをする、の?」
久「だって、呼んでたもの、さっきから」
そう言いながら見上げるのは二人には聞こえていなかったがヒッポリト星人が“オルタナティブティガ”と呼んだもの
久「まだ、起動できそうね」
近くにあったスイッチを押し込む
機械が再起動し、輝くスパークレンスと機械
先ほど優希がいた場所に、久が立つ
美穂子「な、なんでっダメ……久っ!」
久「ハハハッ、ハハッ! 美穂子っ、見てなさい。私が助けて見せるわ。優希を!」
美穂子「ど、どぉして……」
今にも気を失いそうな表情で、美穂子は呟いた
スパークレンスの輝きが、優希の時よりも激しくなっていく
そして久が、両腕を広げる
久「光よォォ!!」
美穂子「久ァァァッ!!」
一際激しい輝きと共に、久はそこから―――消え去る
587 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/03/19(土) 00:29:03.30 ID:dm/wZCQZ0
―――【街中】
モンスアーガーが一歩一歩を踏み出す
特異課の面々が銃撃をするが、やはりダメージは見られない
モンスアーガーが光弾を放つ
ゆみ「しまっ!」
桃子「っ!」
回避はできない。
だがその瞬間、黒い光と共に現れるナニか
華菜「怪獣!?」
星夏「あれって!」
上空から特異課の面々の前に現れたのは―――スカルゴモラ
咆哮を上げて、モンスアーガーと組み合うも、即座に頭突きで怯ませてから蹴りで距離を離す
さらに、胸を叩いてから咆哮するスカルゴモラ
変身者は―――。
京太郎『帰ってきて早々にこれたぁなァッ!!』
588 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/03/19(土) 00:54:40.05 ID:dm/wZCQZ0
京太郎が視線をもう一体の怪獣、ゴルバーの方へと向ける
犬型怪獣、ガーディーと戦っているようだがガーディーは劣勢だ
京太郎『とりあえず……こいつをぶっ潰せばいいんだろォ!』
モンスアーガーが火炎を吐くが、スカルゴモラはなんともないという風に体を払う
両手を構えるモンスアーガーを前に、スカルゴモラは地を踏みしめる
マグマを纏った岩が、スカルゴモラの周囲に浮遊
京太郎『ショッキングヘルボール!』
スカルゴモラ「―――!」
モンスアーガー「!」
光弾を放たれるも、それを相殺しても余りある溶岩弾がモンスアーガーに直撃、吹き飛ばす
それでもなお、モンスアーガーは立ち上がる
その硬さから並ではないことを理解し、京太郎はさらに一手を取ろうとする
京太郎『ていうか、なんだみんな……あっちの犬怪獣を援護してる?』
そう思いつつも、インナースペースにてゼットライザーとメダルを用意した
589 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/03/19(土) 01:11:24.56 ID:dm/wZCQZ0
ガーディーが、ゴルバーの光線を受けて吹き飛ぶ
再びビルにぶつかり、そのまま起き上がれなくなってしまう
弱弱しく鳴くガーディーに、近くにやってきたまこが顔をしかめた
まこ「優希もういい! 逃げんさい!」
ガーディー「―――!」
それでも、頭を横に振る
倒れたままそうした姿に、まこは涙を流しながらガーディーと同じく頭を横に振った
ゴルバーはレーザーライフルなどで多少怯みはするも、やはり力強く迫る
まこ「なんでこんなっ……わしらが一体なにしたって! わしだって、戦う力があればっ!」
ゆみ「なんだ、あれは!?」
桃子「ティガ!?」
瞬間、上空から光弾が一撃―――ゴルバーに直撃する。
怯むゴルバー、見上げる面々、まこも振り返りそちらに視線を向けた。
ゴルバー「―――!」
ヒッポリト星人「なんだ!?」
空から降り立つ光る巨人が降り立つ
ガーディーから離れた場所、そこに……
華菜「ティガ……?」
佳織「ううん、違う……」
まこ「ティガじゃ、ない!」
ゴルバーの肩に乗るヒッポリト星人がわなわなとふるえる
ヒッポリト星人「なぁぜオルタナティブティガがここに!」
徐々に光が収まっていく
そしてその身体がはっきりと見えだす
ヒッポリト星人「いや、違う。あれは―――」
590 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/03/19(土) 01:22:40.57 ID:h90F49vq0
ちゃおラジやはまち劇場と同じ雰囲気を感じる
591 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/03/19(土) 01:24:44.65 ID:dm/wZCQZ0
京太郎はペダニウムゼットンへと変身
ペダニウムゼットン「―――」
独特の鳴き声と共に、放たれる火球ペダニウムメテオ
京太郎『これでヤキトリだァ!』
モンスアーガー「!!?」
その一撃でモンスアーガーが爆散させた
そしてメルバ―の方へとすぐに視線を向けるが、気配は感じていたが巨人がいた
光りが収まったその“ティガによく似た巨人”の色をしっかりと確認、黒と銀
京太郎『ッ……あれ、は』
彼にとっては存在しない記憶
ベリアルが持っていたであろう記憶が、蘇る
黒い巨人が、両腕を構えた
京太郎『―――イーヴィルティガ』
イーヴィルティガ「シュアッ!」
592 :
◆dBIP2XuQhg
[saga]:2022/03/19(土) 01:33:49.74 ID:dm/wZCQZ0
今回はここまでー
よーやっとイーヴィル出せたんであと一人
終われば久々に安価もある
次は近々やりたいとこっすー
593 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/03/19(土) 01:51:47.91 ID:GJfgKUQP0
乙
ガーディーはやっぱ味方か
ヒッサ大丈夫かこれ
594 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/03/19(土) 08:50:19.56 ID:AO02DFwE0
もう少し頻繁に久に会っておけば闇堕ちせんかったのかな…
595 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/03/19(土) 17:29:41.03 ID:nJlhHANs0
たぶん久に関してはどうやってもなった気がする
ベリアル主人公ならイーヴィルティガ味方になりそうだし
596 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/03/19(土) 23:07:06.80 ID:X0y4mary0
京太郎は雑用係でも文句を言わずに皆を支えてたからな。元々ヒーローの素質があった
ヒッサはちょっと美穂子への嫉妬でそのへんを見失ってるよな
597 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/03/20(日) 01:52:48.69 ID:f80WAOJi0
京太郎は嫉妬とか負の感情はベリアルと会ってわりと解決してるからな
上手いことヒッサの解決してくれれば良いけど
598 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/03/24(木) 11:28:08.24 ID:dz9KEzXxO
SS避難所
https://jbbs.shitaraba.net/internet/20196/
599 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/06/11(土) 01:51:48.86 ID:OuMEdMLv0
まってますよー
600 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2022/10/20(木) 17:55:46.18 ID:jl9apQUgO
『最強のウルトラ怪獣を作る。』
Switch:ウルトラ怪獣モンスターファーム初日
(19:00〜放送開始)
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