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佐藤和真「ダクネス、お前は座椅子になれ」ダクネス「ざ、座椅子、だと……?」
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以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/10/25(月) 23:08:04.51 ID:PqpCOutZO
「カ、カズマ……?」
「ん? どうしたんだよ、ダクネス」
ここは駆け出し冒険者の街、アクセル。
その郊外に建つ大きなお屋敷で、我々パーティメンバーは共同生活を送っていた。
「いや、その、手が……」
「手? ああ。おい、アクア。俺の手を離せ」
「カズマさんから繋いできたんじゃないの」
夕飯の片付け当番だった私がリビングに戻ると、暖炉の前のソファにカズマとアクアが横並びに座っていて、なんと手を繋いでいた。
「お、お前たちはどういう関係なんだ?」
「どういう関係も何もアクアはアクアだろ」
「それを言うなら、カズマもカズマよね」
つまり、カズマにとってアクアは寛いでいる時に自然と手を繋ぎたくなる相手で、アクアにとってもそうらしい。となると、つまり。
「こ、交際しているのか……?」
「はあ? 何言ってんだよ、ダクネス」
「そんなわけないじゃないの」
「で、でも、そんなに仲良しなら……」
「手くらい、めぐみんとも繋げるぞ。おーい、めぐみん。ちょっとこっちに来てくれ」
カズマが呼ぶと、丁度お風呂から上がってホカホカのめぐみんが首を傾げながら訊ねた。
「はい、なんですか?」
「手」
「手がどうかしました?」
「ん」
カズマがめぐみんの手を取ると、キョトンとしつつも何故か嬉しそうにニヤリと笑って。
「なんですかカズマ。甘えたいのですか?」
「ま、そんなところだ」
「仕方ないですね。まあ、ちょうど私も甘えたかったので特別に甘えさせてあげましょう」
「ええっ!? それで済まされるのか!?」
私は自分の常識とかけ離れた現実に驚いた。
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