【まどマギ】小巻「見滝原中に転入したわ」【安価あり】

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636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/06(土) 00:17:57.95 ID:CNTxFS980
うーん、難しい選択ですねぇ・・・
どっちにしろ戦闘になったら織莉子がバラしそうだし2かな?
話す時マミに話した時のように話す。
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/06(土) 00:24:06.32 ID:CNTxFS980
あ、途中送信・・・

キリカ、今は混乱すると思うけど私も昨日から同じよ。
だからよく聞いて。とにかく生きる事を考えましょう、一緒にね。
魔女になっててしぬのも交通事故で死ぬのも一緒よ、人間どうせいつかは死ぬんだから。
ならせいぜい足掻いていきましょう!あんたもまだ沢山甘いもの食べたいでしょ?

安価↓
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/06(土) 00:29:29.82 ID:L7I6Z1v1O
せめてヒントが欲しかったけど安価↑
追加で小糸にも連絡して応援に来てもらう
639 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/06(土) 00:47:07.35 ID:aH3pf+d90


 ……ソウルジェムの真実から今の状況を全部話した。

 かなり時間が経ったようだ。話し終えたところでチャイムが鳴る。


小巻「……いきなりこんなこと言われても困るわよね。混乱するわよね」

小巻「でもそれはあたしも同じよ。今は生きることを考えればいいの。やりたいことだってまだあるんだし……キリカも甘い物食べるとかさ」

キリカ「う、うん…… でもなんかまだ突然すぎてちょっと」

小巻「戻りましょうか……」


 二人で教室に戻った。

 いつものようにホームルームで担任の話を聞く。小糸も今は家にいるだろうし、後で連絡をしておこうか――。


 ホームルームの途中で、先生の声を遮るようにスピーカーから緊急の放送が流れた。


 『全校集会』を開くそうだ。至急体育館に集まって欲しいらしい。



小巻(嘘、これってまさか…………)



 遅かった。今まで何にどうやって阻まれてて、どう解決したのかは知らないけど、こうして行動に起こしたってことはもう準備は整っていたんだ。


 みんなと一緒に場所を移動すると、学校には警察の人まで来ていた。

 そしてついに校内で生徒の死体が発見されたと校長の口から聞かされることになる。


 体育館を見回してみれば、ひときわ目立つ違う色の制服――美国が何食わぬ顔をして生徒の中に混じっていた。


640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/06(土) 00:55:47.76 ID:CNTxFS980
あれま
641 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/06(土) 00:59:37.84 ID:L7I6Z1v1O
預かり知らぬところで状況が動いてしまったか
642 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/06(土) 01:04:37.88 ID:aH3pf+d90
-------------------------------
今回更新はここまで  …はい、多分もう終盤ですがルート分岐しました。
今回QBにもばれてなく協力者は万全なうえ戦力も高いので、騒ぎ起こしたり捨て身のようなことをせずともこっそり暗殺できちゃうんですね

次回は6日(土)19時くらいからの予定
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/06(土) 01:08:41.16 ID:L7I6Z1v1O

これはBADだなぁ
644 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/06(土) 21:04:05.04 ID:aH3pf+d90
――――――



 リボンで括られた手の先に掴む銃は弾切れ。その身体にはいくつも糸とリボンがつなげられていた。

 暁美ほむらは、それでもその瞳に湛える鋭さだけは衰えなかった。


 しかしそれを聞いた瞬間、その光もついに失われる。


マミ「私の仲間が鹿目まどかを殺したそうよ」

ほむら「……嘘。どうせ嘘よ!」

マミ「私の役目は足止めだけ。あいにくと、すぐにバレる嘘をつく必要もないの」

マミ「あなたはキュゥべえからも鹿目さんを守っていた。でも貴女を放っておくことは世界を滅ぼすことにつながる」

マミ「そうしたら、私のせいだもの。やっぱり私にはそんなことはできないわ」

ほむら「さっきから何を言っているの。私はそんなことをしたいわけじゃない! 私はただ……」

マミ「したくなくても、そうなっているの。鹿目さんの素質は世界を滅ぼすのだから」

マミ「いったいどうしてこうなったの? 貴女はこれからどうするつもりなの?」

ほむら「――――……」




マミ「これからも同じことをまだ続けるのだとしたら、それを許しておくことはできない」




――――――
645 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/06(土) 21:18:57.39 ID:aH3pf+d90


 全校生徒がざわめく中、この日はすぐに下校となった。

 捜査のために一般生徒は校内も立入禁止だ。今のところは死因について、詳しいことは何ひとつ話されることはなかった。

 発見されたのは監視カメラもない廊下の隅。証拠らしい証拠も残っていないのかもしれない。


 でも、あたしにはもうわかっていた。


小巻「……あんたがやったんでしょ?」


 美国の背中に言葉を投げかける。

 すると足を止めて振り返った。


織莉子「ええ、そうよ」


 そして、あっさりと認めた。


織莉子「これで世界は救われたの。今ここにいる人たちみんなが助かったわ。それでも貴女は私のことを責めたいの?」

小巻「アンタのやったことが正しいとは思わないけど、そのことはもういいわよ。結局まだアンタと違う方法ってのも思いつけてなかったしね」

小巻「でも責めたいことならたくさんあるわ! あたしももうアンタから逃げるなんてしない!」

織莉子「そう」

小巻「来なさい! 今度こそ決着をつけてやる……!」



 “少女”のことは世界まで関わるような壮大な話だ。

 でもここからのことは、あたしとコイツだけの問題だ。誰も巻き込まなくていい。

646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/06(土) 21:30:37.01 ID:CNTxFS980
うーん、状況的にほむらはマミにやられちゃったくさいなぁ・・・
どうなるんだこれ?
647 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/06(土) 21:39:49.22 ID:aH3pf+d90


 ――――場所を移す。人気のあるところを離れて、二人きり。


小巻「もう遠慮なんてしなくていいのよ。今日は本気でくるアンタをぶっ倒してやるんだから。じゃないと面白くないしね」

小巻「アンタの本性なんてもう知ってるんだから」

織莉子「いいでしょう。この間の続きをしてあげる……!」



 今度こそ汚い不意打ちもなし。どちらも戦闘態勢に入った。



小巻 魔力[100/100]  状態:動揺
GS:1個
・落書き[40/100]

◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]


敵:美国織莉子


1破壊的斬撃 :近接武器戦闘・斧(魔力-0)まともにヒットすれば必殺技レベルの威力を誇る
2両斧斬撃 :近接武器戦闘・両斧(魔力-5/1ターン)単純に手数を二倍にする。相当なパワーが必要になるため、長くは使えない。
3投刃(魔力-5) :遠心力をつけて武器をぶん投げる。繰り出すのと武器再装備には時間がかかる。
4ガード(魔力-3〜5/1ターン) :攻撃に対処するための盾。格闘中の判定結果によって自動使用する
5バリアバインド(魔力-10) :敵をバリアに閉じ込める
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】

 下2レス
648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/06(土) 21:53:30.47 ID:CNTxFS980
なんか勝ち目はなさそうだが1
649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/06(土) 22:05:02.38 ID:59raNYigO
怒っているときこそ慎重に
守りを固める感じで1
650 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/06(土) 22:34:48.59 ID:aH3pf+d90


織莉子「後悔してももう遅い!」

小巻「そっちこそ!」


 叫び声。それと同時に迸る魔力、攻撃。


小巻「っ……!」


 この前よりも魔力の込められた水晶は半端なガードでは破られかねない。

 前方から広範囲に打ち付けられる攻撃に、大きな盾を構えた。


 出し惜しみなしの全力だ。確かに魔力をふんだんに使えるってのはでかい。


小巻「そうやって、最初から怒ってればよかったのよ」

小巻「ずっと澄ましてたけどアンタも内心はずっと怒ってたんでしょ?」

小巻「当然よね? ムカつくようなこと散々言われてるんだもの。それでムカつかないわけないものね」

織莉子「何が言いたいの?」


 力強く斧を振り上げる。


小巻「アンタだってあたしと同じで大人なんかじゃなかったってことよ!」

織莉子「一緒にしないで! 誰が貴女なんかと!」

小巻「そうね、じゃあまともな怒り方も知らないで育った厄介な子供ね!」



 下1レスコンマ判定 戦況
0〜(劣勢) < 99(優勢)

+一桁0クリティカル(相手魔法効果:優勢時のクリティカル無効)
+補正 自[格闘Lv3]*3
+補正 相手[魔力コントロールLv1]*-3
+補正 心理状態-5
651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/06(土) 22:41:15.54 ID:GMgYDGylO

652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/06(土) 22:50:17.67 ID:CNTxFS980


55、ほぼ互角ってことかな?
膠着したらGSないからキツいなぁ・・・
653 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/06(土) 23:24:07.97 ID:aH3pf+d90
55


 刃が力強く地面を削った。

 今度こそ、刃はちゃんとその姿を捉えていた。でも躱される。


 たとえこっちの準備が万全だったとしても、相手には魔法がある。攻撃が予測されてるんだから。


小巻(長引かせちゃいけない!)


 力を緩めずに斧を振るって水晶を砕き、食らいつくように近付こうとする。

 しかし一定の距離を保ったまま攻防が続き、届くことはなかった。


 呼吸が乱れはじめている。盾を構えて守りの体勢を取り、いったん息を整える。


織莉子「無茶な動きをするじゃない。重いもの振り回して。諦めてしまえば楽になれるわよ?」


 まだ余裕綽々の様子だ。武器や魔法の違いもせいもあるが、あたしとは対照的に最小限の動きしかしてない。

 もっとも、軟弱そうなコイツに心配されることなんてないけど。


小巻「アンタはこれからどうする気? 人を殺して、世界を救って。で、その救世主様は今はこんなところで怒りを撒き散らしてる」

小巻「全然満足そうに見えない。それとも、あたしと小糸を殺せば満足するのかしら?」

織莉子「そうよ。私の目標は達成できた。あとは貴女達を殺せれば満足だわ」


 どこまで本当なんだか。あたしの心配はたしかに見当違いだった。

 でも、理由は違っても、あの日上の空になるほど悩んでたことは変えようもない事実だった。



小巻 魔力[90/100]  状態:動揺
GS:1個
・落書き[40/100]

◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]


敵:美国織莉子


1破壊的斬撃 :近接武器戦闘・斧(魔力-0)まともにヒットすれば必殺技レベルの威力を誇る
2両斧斬撃 :近接武器戦闘・両斧(魔力-5/1ターン)単純に手数を二倍にする。相当なパワーが必要になるため、長くは使えない。
3投刃(魔力-5) :遠心力をつけて武器をぶん投げる。繰り出すのと武器再装備には時間がかかる。
4ガード(魔力-3〜5/1ターン) :攻撃に対処するための盾。格闘中の判定結果によって自動使用する
5バリアバインド(魔力-10) :敵をバリアに閉じ込める
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】

 下2レス
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/06(土) 23:40:30.85 ID:GMgYDGylO
無駄に攻撃をしないように>>649をもう一度
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/06(土) 23:44:19.63 ID:CNTxFS980


焦ったら駄目な感じだからなぁ・・・勝ち目がみつからないけど。
656 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/07(日) 00:10:48.38 ID:w0XzH/SZ0
守りの姿勢(50固定)


 隙を作らないように攻撃を耐える。

 動いたらそのぶん隙ができる。あたしはまだ守りの体勢をとけないでいた。


 でもこれじゃ、相手の隙もできない。

 このままの状態が続けば魔力の差でこっちが押し負ける。

 向こうの動き方がどうでも、あたしとコイツじゃ戦い方が違う。あたしが読み合いで勝てることなんてないのだから。



小巻 魔力[85/100]  状態:動揺
GS:1個
・落書き[40/100]

◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]


敵:美国織莉子


1破壊的斬撃 :近接武器戦闘・斧(魔力-0)まともにヒットすれば必殺技レベルの威力を誇る
2両斧斬撃 :近接武器戦闘・両斧(魔力-5/1ターン)単純に手数を二倍にする。相当なパワーが必要になるため、長くは使えない。
3投刃(魔力-5) :遠心力をつけて武器をぶん投げる。繰り出すのと武器再装備には時間がかかる。
4ガード(魔力-3〜5/1ターン) :攻撃に対処するための盾。格闘中の判定結果によって自動使用する
5バリアバインド(魔力-10) :敵をバリアに閉じ込める
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】

 下2レス
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/07(日) 00:18:21.44 ID:pzO9TK7m0
前回の戦いの際に気づいた自分の『守る力』を攻撃に使えないかと考えて1
658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 00:24:39.87 ID:kXx0/db2O
659 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/07(日) 00:47:48.57 ID:w0XzH/SZ0
あまり良い案が思いつかなかったので安価
--------------------------------------


1盾を構えたまま突撃
2他になんか戦術(自由安価)
3普通にコンマ判定する

 下2レス
660 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/07(日) 00:58:42.84 ID:pzO9TK7m0
2
まどマギは想いが魔法の力になるみたいだから、

『ここで負けると小糸が殺される、小糸は絶対に守る!』

みたいな決意して盾を構えて突撃+小糸の武器みたいに盾の影から短くしたハルバードでブッ刺すとかどうでしょう?
661 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 01:02:14.54 ID:kXx0/db2O

お姉ちゃんパワー?
もう織莉子のことで悩むより小糸の事考えた方が小巻らしいかな?
662 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/07(日) 01:31:33.15 ID:w0XzH/SZ0


 準備万端かって言われたら完璧じゃない。でももう覚悟は決めた。こんなところで二の足踏んでるわけにはいかない。


 いちかばちか、盾を構えたまま突撃してみた。

 ……ダメだ。斧を振るうよりもリーチがないんじゃ届かない。

 ただでさえ手の内は丸見えなんだから、小手先の工夫じゃ通用しないんだろう。



 結局のところ、あたしはあたしの戦い方を活かすしかないわけだ。



 盾もあるけどちょっとくらいの怪我は気合で耐える。

 あたしはもう、この身体に命がないことを知ってる。美国のほうは既にその覚悟をしているはずだ。



 下1レスコンマ判定 戦況
0〜(劣勢) < 99(優勢)

・そろそろ拮抗以下だとまずいかも…

+一桁0クリティカル(相手魔法効果:優勢時のクリティカル無効)
+補正 自[格闘Lv3]*3
+補正 相手[魔力コントロールLv1]*-3
+補正 心理状態-5
663 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/07(日) 01:36:57.20 ID:OnEZTd1Q0
とつげき!
664 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/07(日) 01:48:38.48 ID:w0XzH/SZ0
-------------------------------------------------------
あ、相手クリット…今回は運が悪かったということでまた次に戦闘やり直しですね(白目)
次回は7日(日)19時くらいからの予定
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 09:26:39.58 ID:kXx0/db2O
オワタ
666 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/07(日) 21:00:05.39 ID:w0XzH/SZ0
21(劣勢:相手クリティカル)


 力を込めて勢いをつけて、叩き込みに行く。

 相手のペースに飲まれてちゃいけない。どうせここで踏ん張らなければ疲弊する一方だ。


 向こうも本気なら、こっちも全力をぶつけよう。大事なものを守るために。


小巻「……さぞ迷惑だったんでしょうね。あたしのやってきたことはアンタからすれば邪魔なことばかりだった」

織莉子「やっと理解したの?」

小巻「これがアンタのやりたかったことなのよね? そのためにずっと悩んで、殺して……!」


 避けられては、すかさず踏み込む。飛んでくる水晶は見極めて防ぐ。

 魔力と魔力がぶつかり合って火花を散らす。


 でも、コイツがこうまでして守りたいものって、ただの意地? プライド? ――そう思うと、悔しさがこみ上げた。


 その悔しさは、自分に対してもだった。

 美国のこと気にしておきながら、あたしも意地を張っていた。


小巻「アンタの気持ちなんかあたしが知るはずもなかったけど!」

織莉子「どうせわからないわよ。貴女には」


 冷たく、諦めたような口調で突き放される。

 少し前までのあたしじゃ聞いたところで理解しようとすることもできなかったかもしれない。


 それでも。

667 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/07(日) 21:22:59.64 ID:w0XzH/SZ0


 決着は近づいている。



 知ってたって避け続けられるわけじゃないし、逃げ続けられる場所も無限にあるわけじゃない。

 迫り続け、少しずつ後退していった先のその背には壁が近づいている。


 もう迷わない。最後まで全力で斧を振り抜いた。



小巻「ッ……――――!!」



 ――――あたしの刃が届くことはなかった。奇妙に力が抜ける感覚がして、倒れ込んだ。

 まだ言ってやりたいことがあったのに。



*どこからコンティニューする?*

>>637(戦闘開始)
>>653(戦況:拮抗)
>>656(戦況:拮抗、最後の安価)

 下2レス
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/07(日) 21:36:39.31 ID:pzO9TK7m0
あああ・・・ゲ−ムオーバーか・・・
とりあえず2で。
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 21:42:37.74 ID:cs/NQvGjO
3
670 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/07(日) 22:04:43.09 ID:w0XzH/SZ0
------------------------
 やり直し >>656
------------------------
守りの姿勢(50固定)


 隙を作らないように攻撃を耐える。

 動いたらそのぶん隙ができる。あたしはまだ守りの体勢をとけないでいた。


 でもこれじゃ、相手の隙もできない。

 このままの状態が続けば魔力の差でこっちが押し負ける。

 向こうの動き方がどうでも、あたしとコイツじゃ戦い方が違う。あたしが読み合いで勝てることなんてないのだから。



小巻 魔力[85/100]  状態:動揺
GS:1個
・落書き[40/100]

◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]


敵:美国織莉子


1破壊的斬撃 :近接武器戦闘・斧(魔力-0)まともにヒットすれば必殺技レベルの威力を誇る
2両斧斬撃 :近接武器戦闘・両斧(魔力-5/1ターン)単純に手数を二倍にする。相当なパワーが必要になるため、長くは使えない。
3投刃(魔力-5) :遠心力をつけて武器をぶん投げる。繰り出すのと武器再装備には時間がかかる。
4ガード(魔力-3〜5/1ターン) :攻撃に対処するための盾。格闘中の判定結果によって自動使用する
5バリアバインド(魔力-10) :敵をバリアに閉じ込める
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】

 下2レス
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 22:12:47.96 ID:RVwhSFsfO
安価↓
672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/07(日) 22:14:25.40 ID:pzO9TK7m0
もう一度>>660な感じで1
673 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/07(日) 22:24:25.46 ID:w0XzH/SZ0


 準備万端かって言われたら完璧じゃない。でももう覚悟は決めた。こんなところで二の足踏んでるわけにはいかない。


 いちかばちか、盾を構えたまま突撃してみた。

 ……ダメだ。斧を振るうよりもリーチがないんじゃ届かない。

 ただでさえ手の内は丸見えなんだから、小手先の工夫じゃ通用しないんだろう。



 結局のところ、あたしはあたしの戦い方を活かすしかないわけだ。



 盾もあるけどちょっとくらいの怪我は気合で耐える。

 あたしはもう、この身体に命がないことを知ってる。美国のほうは既にその覚悟をしているはずだ。



 下1レスコンマ判定 戦況
0〜(劣勢) < 99(優勢)

・そろそろ拮抗以下だとまずいかも…

+一桁0クリティカル(相手魔法効果:優勢時のクリティカル無効)
+補正 自[格闘Lv3]*3
+補正 相手[魔力コントロールLv1]*-3
+補正 心理状態-5
674 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 22:25:04.67 ID:0DQAA6gXO

675 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/07(日) 22:25:14.95 ID:pzO9TK7m0
こんどこそ!
676 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 22:26:55.77 ID:0DQAA6gXO
ありゃ、>>675なら勝ってたな
677 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/07(日) 22:36:20.76 ID:w0XzH/SZ0
68


 力を込めて勢いをつけて、叩き込みに行く。

 相手のペースに飲まれてちゃいけない。どうせここで踏ん張らなければ疲弊する一方だ。


 向こうも本気なら、こっちも全力をぶつけよう。大事なものを守るために。


小巻「……さぞ迷惑だったんでしょうね。あたしのやってきたことはアンタからすれば邪魔なことばかりだった」

織莉子「やっと理解したの?」

小巻「これがアンタのやりたかったことなのよね? そのためにずっと悩んで、殺して……!」


 避けられては、すかさず踏み込む。飛んでくる水晶は見極めて防ぐ。

 魔力と魔力がぶつかり合って火花を散らす。


 でも、コイツがこうまでして守りたいものって、ただの意地? プライド? ――そう思うと、悔しさがこみ上げた。


 その悔しさは、自分に対してもだった。

 美国のこと気にしておきながら、あたしも意地を張っていた。


小巻「アンタの気持ちなんかあたしが知るはずもなかったけど!」

織莉子「どうせわからないわよ。貴女には」


 冷たく、諦めたような口調で突き放される。

 少し前までのあたしじゃ聞いたところで理解しようとすることもできなかったかもしれない。


 それでも。



小巻 魔力[80/100]  状態:動揺
GS:1個
・落書き[40/100]

◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]


敵:美国織莉子


1破壊的斬撃 :近接武器戦闘・斧(魔力-0)まともにヒットすれば必殺技レベルの威力を誇る
2両斧斬撃 :近接武器戦闘・両斧(魔力-5/1ターン)単純に手数を二倍にする。相当なパワーが必要になるため、長くは使えない。
3投刃(魔力-5) :遠心力をつけて武器をぶん投げる。繰り出すのと武器再装備には時間がかかる。
4ガード(魔力-3〜5/1ターン) :攻撃に対処するための盾。格闘中の判定結果によって自動使用する
5バリアバインド(魔力-10) :敵をバリアに閉じ込める
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】

 下2レス
678 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/07(日) 22:43:53.50 ID:pzO9TK7m0
思い切って2で勝負。
679 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 22:49:03.62 ID:u2OiGOD3O
まだ1
680 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/07(日) 22:57:27.00 ID:w0XzH/SZ0





 下1レスコンマ判定 戦況
勝敗結果決定:75

+一桁0クリティカル(相手魔法効果:優勢時のクリティカル無効)
+補正 自[格闘Lv3]*3
+補正 相手[魔力コントロールLv1]*-3
+補正 心理状態-5
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/07(日) 23:00:39.71 ID:pzO9TK7m0
お願い!
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/07(日) 23:01:42.93 ID:pzO9TK7m0
あああ、3足りない・・・
683 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/07(日) 23:24:59.72 ID:w0XzH/SZ0
73(拮抗継続→粘り負け)



 ……。


 もう迷わない。あたしは最後まで全力で振り抜いていた。でも攻める隙が見つからなかった。

 きっと相手だってそうだった。……結構やれてたと思ってたのに、魔力がなくなってくると身体までうまく動かなくなってくる。


 これ以上は続けられない。


小巻「……残念だわ。こんなことになるなんてね」

織莉子「もう負けを認めるの?」

小巻「もう魔力ないし」

織莉子「そのようね」

小巻「あたしは魔女にはならないから。まあでも、言いたいことは言えたわ。どのみちどっちかは死ぬんだものね。その前に」

織莉子「……」



 せっかく勝てたというのに、あたしの言葉を聞いた織莉子はとても不満足そうな顔をしていた。



*どこからコンティニューする?*

>>637(戦闘開始)
>>653(戦況:拮抗)
>>656(戦況:拮抗2)
>>677(戦況:決め手不足)

 下2レス
684 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 23:36:48.44 ID:Hy7mwwmnO
いい加減疲れてきたから4
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/07(日) 23:37:50.12 ID:pzO9TK7m0
4かな?でも決め手かぁ・・・
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 23:41:35.41 ID:Hy7mwwmnO
ヒントが欲しいな
687 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/07(日) 23:44:16.82 ID:w0XzH/SZ0
------------------------------
 やり直し>>677
------------------------------
68


 力を込めて勢いをつけて、叩き込みに行く。

 相手のペースに飲まれてちゃいけない。どうせここで踏ん張らなければ疲弊する一方だ。


 向こうも本気なら、こっちも全力をぶつけよう。大事なものを守るために。


小巻「……さぞ迷惑だったんでしょうね。あたしのやってきたことはアンタからすれば邪魔なことばかりだった」

織莉子「やっと理解したの?」

小巻「これがアンタのやりたかったことなのよね? そのためにずっと悩んで、殺して……!」


 避けられては、すかさず踏み込む。飛んでくる水晶は見極めて防ぐ。

 魔力と魔力がぶつかり合って火花を散らす。


 でも、コイツがこうまでして守りたいものって、ただの意地? プライド? ――そう思うと、悔しさがこみ上げた。


 その悔しさは、自分に対してもだった。

 美国のこと気にしておきながら、あたしも意地を張っていた。


小巻「アンタの気持ちなんかあたしが知るはずもなかったけど!」

織莉子「どうせわからないわよ。貴女には」


 冷たく、諦めたような口調で突き放される。

 少し前までのあたしじゃ聞いたところで理解しようとすることもできなかったかもしれない。


 それでも。



小巻 魔力[80/100]  状態:動揺
GS:1個
・落書き[40/100]

◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]


敵:美国織莉子


1破壊的斬撃 :近接武器戦闘・斧(魔力-0)まともにヒットすれば必殺技レベルの威力を誇る
2両斧斬撃 :近接武器戦闘・両斧(魔力-5/1ターン)単純に手数を二倍にする。相当なパワーが必要になるため、長くは使えない。
3投刃(魔力-5) :遠心力をつけて武器をぶん投げる。繰り出すのと武器再装備には時間がかかる。
4ガード(魔力-3〜5/1ターン) :攻撃に対処するための盾。格闘中の判定結果によって自動使用する
5バリアバインド(魔力-10) :敵をバリアに閉じ込める
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】

 下2レス
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 23:48:50.64 ID:Hy7mwwmnO
2
689 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/07(日) 23:50:02.52 ID:pzO9TK7m0
>>678でやった2で。
690 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/08(月) 00:14:41.19 ID:EcOlwUUA0
勝利の秘訣はコンマとかいう見も蓋もない答えになりますね
短期決戦なので戦い始めのほうで良いコンマ出すのと、手数二倍は補正良くなりますが、戦力は大差ないので結局は運です
もう敗北パターン書ききってネタもないのでコンマ結果はダメでも通しますが、多少描写に関わるので一応判定やります
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 下1レスコンマ判定 戦況
勝敗結果決定:75

+一桁0クリティカル(相手魔法効果:優勢時のクリティカル無効)
+補正 自[格闘Lv3]*3*2
+補正 相手[魔力コントロールLv1]*-3
+補正 心理状態-5
691 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/08(月) 00:18:58.77 ID:py0IbnlQO
結局はコンマ運か、やりきれねー
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/08(月) 00:20:32.97 ID:bKjrdn9q0
やったか!
693 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/08(月) 00:27:43.55 ID:bKjrdn9q0
久しぶりに長丁場になったな・・・ほむプルギスの時みたいで懐かしいw
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/08(月) 00:30:45.77 ID:py0IbnlQO
ほむプルギスって何だ?
695 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/08(月) 00:45:57.53 ID:EcOlwUUA0
87


 決着は近づいている。



 知ってたって避け続けられるわけじゃないし、逃げ続けられる場所も無限にあるわけじゃない。

 迫り続け、少しずつ後退していった先のその背には壁が近づいている。


 もう迷わない。最後まで全力で斧を振り抜いた。


小巻「……今になって思うのよ」

小巻「マミじゃなくてあたしがアンタと友達になってやるって言ってれば、こうはならなかったんじゃないかって」


 ――――血が滴り落ちていく。両手に持った斧の先から。『斬りつけたもの』から。

 今まで魔女を両断してきた斧が、はじめて違うものを裂いた。

 それでもあたしたちはまだ死なない。だからまだ握りしめて、もう一度振るう。


 あたしがつけたかった決着ってのは、殺すことだけじゃない。ごまかしてばっかだったコイツと今度こそちゃんと話すため。

 最後に言っておきたかった、あたしの後悔の言葉とともに。


織莉子「そんなの……」

小巻「変わらないかしら? 案外友達になれたかもしれないわよ」

小巻「どうせアンタのことだから、誰かにこんなに全力で怒りをぶつけたのだって、あたしがはじめてなんでしょ?」


小巻「織莉子」


 今度こそ、胸についた宝石を砕いてやった。

696 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/08(月) 00:53:11.74 ID:EcOlwUUA0
--------------------------------------
今回更新はここまで
ストーリー的には勝利確定なんですが、主人公補正すら砕くのがコンマということで…

次回は9日(火)20時くらいからの予定
697 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/09(火) 22:05:05.31 ID:0/VLAM3k0



 死闘の末、すべてが終わった。あれだけ必死に戦っていたけど最後はあっけなく思えた。

 織莉子との決着はついた。そして、“少女”はすでに死んでいる。


小巻「……覚悟はしてたつもりだったけど、まだ動揺してるわね」


 疲労感が押し寄せてきて帰宅しようとする。

 小糸にも無事勝ってきたって、顔みせてあげないと。


 今日だけでも色々あったけど、やり残したことはもうないだろうか?



1マミに連絡を取る
2キリカに連絡を取る
3キュゥべえと話す
4まっすぐ帰ろう
5自由安価

 下2レス
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/09(火) 22:23:23.43 ID:A7geXVPB0
まぁ、共犯者のマミに連絡取るのは怖いけど1、あと事情話したキリカも心配なので2も追加。
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/09(火) 22:28:16.30 ID:qKLU9oiGO

追加で3
きゅうべぇに織莉子が確実に死んだか確認をとる
SGから偽物ってことはないわよね?あとこの遺体、どうすればいいと思う?
700 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/09(火) 23:09:16.44 ID:0/VLAM3k0


 結局マミとは会ってない。今、何してるのかな。

 携帯に手を伸ばす。こっちからの報告も兼ねて。


マミ『……浅古さん。どうしたの?』


 マミは電話には出た。まずは声を聞けて安心した。


小巻「織莉子を倒してきたわ」

マミ『……』

小巻「マミのほうこそ今どうしてるのよ。朝は学校にいなかったじゃない」

マミ『今? 今は何もしてないわよ。学校、今日はお休みになったそうね』

小巻「へえ……後で知ったのね、それ」


 言い方からしてそうだ。マミはあのとき学校には来ていなかった。

 “少女”の死が公にわかって学校内の閉鎖が決まった時にも。


 暁美からの反応も何もない。

 “守る存在”――暁美を押さえて対処したのはマミだろう。


小巻「これからどうすんの?」

マミ『これからも別に何もしないわよ。せっかくの休みだけど、今は何をする気分でもないの』

小巻「消えてなくなろうとか考えてんじゃないわよね?」

701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/09(火) 23:24:54.31 ID:A7geXVPB0
マミのSGにごってそうだなぁ・・・
702 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/10(水) 00:26:57.47 ID:l8dVIfC50



 待ってみてもマミからの返事はなかった。……代わりに沈黙が答えていた。



小巻「言っておくけどね、アンタが死んだところで何も解決しないわよ。それにあたしはまだ友達だと思ってるから」

マミ「……そんなことを言わないで。もう疲れちゃったわ。希望を持って生きていけるわけがないの」

小巻「あたしも疲れたわ。小糸は守れたけど色々ありすぎたし、誰か死ぬとか殺すとかもうたくさんよ」

小巻「あたしをさらに疲れさせる気?」


 本心からの言葉だった。でもこれもあたしのエゴなのかもしれない。

 キリカにも中途半端に事情を話しちゃったままだから連絡をしたけれど、そっちも元気がなさそうな声してた。



 今は疲れたって、時間が経てば少しずつでも回復する。きっと。それまで生きていれば。



小糸「お姉ちゃんおかえり!」


 家に帰ると小糸が迎えてくれた。明日からはパトロールも再開しないといけない。

 今日はもうゆっくり休もう。



―30日目終了―



小巻 魔力[100/100]  状態:動揺
GS:1個
・落書き[10/100]

◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]
703 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/10(水) 00:29:41.29 ID:l8dVIfC50
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今回更新はここまで
次回は12日(金)20時くらいからの予定
704 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/10(水) 00:32:21.59 ID:8/8FT2DVO

きゅうべぇが来なかったのが気になるな
705 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/10(水) 01:51:33.01 ID:RGR6SVt40
織莉子からGS回収したことにしてもいいんじゃない?
706 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/12(金) 22:22:38.53 ID:rK8RnnsJ0
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あすみとかだったら間違いなく回収してますが、
小巻には自分の殺した死体漁るのは心理的ハードルが高いかな…
707 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/12(金) 22:44:30.42 ID:rK8RnnsJ0
――――――
31日目



 もう小糸も学校に行けない理由はなくなって、昨日までとは逆に見送る朝が戻ってきた。

 それでも日常は完全に戻ったわけじゃない。

 受け入れるしかないあたしたちの真実。覆ることのない出来事。身近に起きた死と事件の匂いのせいか、学校内の空気も心なしか重い。



 マミは今日も学校には来なかった。



小巻「あれって……」


 学校を出てから少し歩いたところで、見覚えのある姿があった。

 佐倉。ついこの間街外れのほうで見たばっかりだけど、あれからこんなに早くこっちで会うとは思わなかった。


小巻「何しにきたのよ。この前はあんなこと言ってたくせに」


 そう言いつつも、心当たりはあった。

 もうこっちに来ないと決めてた佐倉が考えを曲げる理由があるとしたら一つだけだ。


杏子「キュゥべえのやつが妙な伝言よこしてきやがったんだよ。……いや、正確にはマミだけど」


 苛立ったような困惑したような、納得いかない様相をしている。

 そんな佐倉を小さな姿が見上げている。


ゆま「マミは『なかなおりしたい』ってゆってたんだよね?」

杏子「それが意味わかんないんだよ! 今になっていきなり。アンタなんか知らない?」

小巻「……」


 少し、言い淀んだ。

708 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/12(金) 23:43:07.82 ID:rK8RnnsJ0


 言いづらい話だ。長くもなる。それに知った後の仲間のあんな反応を見たら。

 そもそも考えてみれば、今あたしの口から話す必要なんてない。……あたしだってマミのこと気になってたんだから。


 もしかしたら、その『仲直り』がマミを立ち直らせてくれるかもしれない。


小巻「本人と話してみればいいじゃない。そのためにここまできたんでしょ」

杏子「そりゃそうだけど」

小巻「じゃあウジウジしてないで会いに行けば?」

ゆま「キョーコ、がんばって!」

杏子「そもそも『仲直り』とは一言も――」


 佐倉が言いかけた時、小さな影がふわりとその場に表れた。


QB「やあ。今日はこっちに来てるんだね。杏子、ゆま」


 無機質な声がいつもの調子で響く。

 こいつに隠されてたことを知ってからは、なんでもない挨拶さえ癇に障るようになった。


小巻「……アンタはなんなの」

QB「少し聞きたいことがあるんだ。織莉子を殺したのは君ではないよね?」


 その言葉に動揺を突かれる。昨日の今日だ。思い出したくない感覚まで蘇る。


小巻「だったらどうするの」

QB「キミはなにかと彼女を気にかけてたから、なにか喧嘩でもあったのか不思議に思うね」


 でも同時に、最後まで事情はバレずに済んだのだと思った。
709 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/13(土) 00:14:50.38 ID:hwr5tM2U0


QB「それで、その返答は小巻がそうしたと捉えてもいいのかな」

小巻「……そうよ。アイツとはもう本当に最悪な、すっごい拗らせた喧嘩をしたのよ」

QB「そうなんだね。それは……」


 まだ何かあるのか。そう思っていると、キュゥべえは少しだけ核心に迫るような事件についても言及する。


QB「昨日君の学校で、『まどか』が死んだことと関係はあるのかい?」

小巻「誰、それ」

QB「知らないならいいんだ」


 知らない名前。その反応に嘘はない。けど、誰の名前かはわかる。

 でも、どのみちもうそのことについてあたしは何もできないんだから。


小巻「ねえ、織莉子は――……死んだのよね。もう、目を覚ますなんてないくらい確実に」

QB「それは確認かい? それとも後悔ってやつかな」

QB「君が殺したのなら、確実に死んでいることもわかるはずだよ。それこそ誰かが奇跡でも祈らない限りね」


 気づいたら尋ねてた。

 そりゃ生きてても困るけど、なんとなくふとした瞬間にその実感がなくなって。


小巻「アンタに言われなくたって、アイツのことで後悔ならずっとしてるのよ!」
710 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/13(土) 00:36:34.18 ID:hwr5tM2U0



 ――――キュゥべえは聞きたいことは聞けたとばかりに去っていった。



杏子「おい、殺したって、あたしの知らない間に何が起きてるんだよ!?」

ゆま「そうだよ。どうして……っ」


 蚊帳の外だった二人があたしに迫る。

 そういえばこの二人も織莉子とは因縁があったんだ。


小巻「……そのこともマミとちゃんと話すなら話してあげるわよ。ここで話すわけにはいかないから」


 どこまで話したほうがいいのかはわからない。全部話すことになるかもしれない。

 何も知らないままで終わっても納得なんてできないだろうから。

 あたしには具体的に織莉子が何やってきたのかまでは知らないけど、目的がわかれば推測することはできる。マミならもう少し知ってるかもしれない。


 三人でマミの家に向かう。


 しかし、そこで知ったのは――――。


 いつのまにか、マミが自ら死を選んでいたことだった。

711 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/13(土) 00:39:52.56 ID:hwr5tM2U0
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今回更新はここまで
次回は13日(土)18時くらいからの予定
712 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/13(土) 19:59:35.94 ID:hwr5tM2U0


 ――生きていれば。生きてさえいれば、いつかは解決できるはずだと思ってたのに。

 マミはそこまで耐えられなかった。あたしが思うよりも早くに、マミは自分の未来に決断を下してしまった。



 呼んでも返事はなかったが、代わりに扉の鍵もかかってなかった。

 マミはテーブルに頭を乗せてうたた寝でもするように目を閉じていた。

 死んだとわかったのは、傍らに手紙があることと、それと、ソウルジェムの割れた欠片が散らばっていたこと。


杏子「……おい、なんだよこれ! なんなんだよ!!」


 佐倉が手紙を拾い上げて怒鳴る。

 そこにはあたしたちへの謝罪と、魔女になることへの恐怖が綴られていた。だから、その前に――と。


 あたしたちの心と命はソウルジェムという形になって目に見える。

 この宿命が、あたしたちが平穏を取り戻すことすらどこまでも阻んでくる。怒りが沸いた。キュゥべえはこの結末もすでに知っていたのだろうか。



 結局、あたしの口から全てを話した。



 佐倉とゆま、キリカ。真実を知った人はみんな、いつかはこうなってしまうんだろうか。

 そう思うと、言い知れぬ恐怖が纏わりついて離れない。


 まるでマミが幽霊になってここにいるかのように。あたしにとって死は身近な存在になってしまった。


 みんな、強くないから。あたしが思ってるよりも簡単に傷ついて、間違って、耐えられなくなってしまうから。


 あたしはみんなとは違う? あたしだけは強いっていうの? 本当に?

713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/13(土) 20:03:29.59 ID:BiQ41eWOO
マミ、はやまったか
714 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/13(土) 22:37:35.06 ID:hwr5tM2U0



小巻「……ただいま」


 マミの家を出る頃にはもうすっかり時間が経っていた。

 結局、今日決めてた予定も中止だ。やらなくちゃいけないのはわかるけど今日もそんな気分じゃない。


小糸「どうかしたの?」

小巻「何が?」

小糸「なんか元気なさそうにしてるな、って」


 小糸にも感づかれてたらしい。隠し事がうまいほうじゃないのはわかってたけど。


小糸「大丈夫! パトロールは私一人でもできるし!」

小巻「小糸……」



 みんなが穏やかに過ごせる日が戻るのはまだ遠そうだった。それに、一人はすでに失ってしまった。



小巻「心配しすぎよ。その時はあたしもついてくわよ」


 それでも、せめてこれ以上失いたくなかった。

715 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/13(土) 23:01:26.39 ID:hwr5tM2U0


 ――――その夜、世界に小さな異変が起きた。

 覆るはずのないものを何かが無理やり変えたかのような、そんな異変。違和。


 それは小さいけれど、世界を変えるほどの『奇跡』。

 どこかの場所で、獣と少女が向かい合っていた。



QB「君の願いは確かに叶ったよ」

「よかった……っ! ホントよかったよ……!」


 泣き崩れた少女の頬を伝う水滴を、“もう一人の少女”が指でやさしく拭った。



 『それこそ誰かが奇跡でも祈らない限りね』――言い換えれば、奇跡があれば人は蘇る。


 皮肉にも彼女を殺した人にはそれを願い叶えられる人は居なくて、彼女に殺された少女には居た。

 それだけの話だった。



―END@―

716 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/13(土) 23:06:21.77 ID:IOwZREv0O
さやかがまどかを蘇らせたのか?
さやかの素質でまどかを蘇らせたっけ?
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/21(日) 19:40:54.19 ID:+VlOldPf0
続きこないなぁ・・・
718 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/26(金) 23:49:52.40 ID:xIVMLgOV0
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一区切りついたのでちょっと間空けてましたが、休日には次回やると思います
次は「30日目」からやりなおして別ルートになりますね

ちなみに、このルートはここで終わりなのでその後の結果は割愛してますが、
すでにまどかの死が公に知られすぎてるので、蘇生というよりは死んだことをなかったことにしたみたいな願いを想定してたりします
願いにリソースを取られてほむらのように攻撃手段もなくなってるかもしれません
とはいえ、シリーズ見てもわかるように、完全に死者を復活させるのはどれほど強い力をもってしても難しい…とだけ
まあ蘇生と一口に言っても色々手段もありますし、QBに知られた時点であの手この手を考えないわけがないんですよね
719 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/28(日) 20:03:58.43 ID:oKmfZ5NY0
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30日目からやりなおし
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――――
――――


小巻「アンタ……まさかとは思うけど、この前のこと忘れたとか言わないわよね」

織莉子「ええ、覚えてるわよ」


 怒気をにじませる。

 何も知らなかったときからすればあたしの思い通りになったはずだけど、こんなんじゃ納得がいかない。


織莉子「……でも今ここで戦うわけにはいかないでしょう? 教室へお行きになったら?」


 美国はあたしの怒りを手慣れたようにふわりと躱す。しかしもう怒りの気配すら隠さなくなっていた。


 何考えてるんだかわからないけど、どうやら心の準備をする暇すらくれなかったらしい。

 コイツとは今度こそ、殺してでも正面から向き合って決着つけてやるって決めてた。


 ……それをこんなわけのわからない鉢合わせ方して、普段どおりに教室に行けって?



1逃げる気なの?
2放課後は待ってなさい
3アンタの考えてたことはもう知ってるのよ
4自由安価

 下2レス
720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/28(日) 21:02:43.14 ID:UpcB9wIn0
お!スレ主さん、お久しぶり!

30日から再スタートですか。
ここは違う結末を目指して4、急いで暁美の教室に行って暁美が登校してるかどうかを確認する。
来てなかったら暁美が親しくしていたのは誰かを確認して、彼女たちを屋上に連れ出してキュウベェを呼んで素質持ちがいるか確認する。
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/28(日) 21:09:38.60 ID:8qqcDi9X0
↑で
722 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/28(日) 22:25:21.02 ID:oKmfZ5NY0
行動指定するのはいいんですが、一応会話中なのでセリフとして使えるものがないと無視したことになります。
あと小巻自身が認識してないことは目的を考えるのに時間がかかります。これも会話の後の行動になるので…。
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小巻(意味わかんない)


 キッと睨む。美国もそんなことじゃ怯まない。何考えてるのか。

 いつもだったら嫌味の一つくらい返してるとこだけど、あたしが何も言わないのを見ると美国は立ち去ろうとする。


織莉子「無視するつもりならそれでも構わないわよ。いつまでもそこにいなさい」


 去り際、すれ違いざまに鋭い視線を感じた。


織莉子「それと、マミに余計なことを吹き込んで惑わせないで。マミは私の友達よ」


 怯むどころか睨み返してきていた。本当、思ったより図太いっていうかひねくれてるっていうか。

 ……どっちのセリフだ。


小巻「アンタはどこへ行くのよ」

織莉子「貴女に関係があるの?」

小巻「……そうね。転入初日にやることならあたしももう知ってるわよ」


 モヤモヤとした気持ちのまま美国の姿を見送る。

 何してるんだろう。朝から調子を狂わされる。

723 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/28(日) 22:41:12.73 ID:oKmfZ5NY0


 なんで美国は今更。内心煮えたぎってるくせに余裕ぶった態度してるし。

 ……昨日言ってた人たちを狙って?


 マミの話を聞いてから“少女”と“守る存在”とやらのことは考えたなかったわけじゃない。

 あたしたち以外の魔法少女っていったら一人しか浮かばない。



 急いで暁美の教室に向かった。



小巻(いない!)


 そこには暁美の姿はなかった。

 たしか、前にここに来た時、暁美はクラスメイトとだけは楽しそうにしていた。

 あの時一緒にいたのはどんなヤツだったかを思い出そうとしながら、教室の中を見ていると、空色の髪の女子生徒がこっちに来た。


 ……見覚えがある気がする。


「何か用ですか?」

小巻「このクラスの暁美ほむらって知ってるわよね。アンタ、そいつと仲いい?」

「まあ、あたしはよく一緒にいますけど」


 コイツが暁美の守りたかった人?


小巻「他には? 仲いい人っていないの?」

「……失礼かもしれませんけど、なんでそんなことを?」


 少し怪訝に思われてるのが伝わってくる。どうしよう。

 コイツだけでもなんとかしようか?



1この女性生徒をつれて屋上に行く
2暁美と仲の良い人が危ないかもしれない、と話す
3自由安価
4一つ前の選択肢に戻る

 下2レス
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/28(日) 22:59:19.15 ID:UpcB9wIn0
おや、選択肢に戻るは珍しいですね。
せっかくなので4に>>720の選択肢に1を追加で。
725 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/28(日) 23:00:43.70 ID:EaW+0SQ1O

追加でキリカも連れて行く
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/28(日) 23:12:08.23 ID:UpcB9wIn0
あ、そうか。
キリカは手芸部のことでキリカの事を知ってるから、キリカがいれば自分から話に加わってきてくれるかも?
小巻編でも手芸部の先輩後輩ならですけど。
727 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/28(日) 23:59:18.64 ID:oKmfZ5NY0
【一つ前の選択肢に戻る】
一度エンドは見てるので、快適性重視でいきたいと思ってます
--------------------------------------------------------------------

――――
――――



織莉子「……でも今ここで戦うわけにはいかないでしょう? 教室へお行きになったら?」


 美国はあたしの怒りを手慣れたようにふわりと躱す。しかしもう怒りの気配すら隠さなくなっていた。


 何考えてるんだかわからないけど、どうやら心の準備をする暇すらくれなかったらしい。

 コイツとは今度こそ、殺してでも正面から向き合って決着つけてやるって決めてた。


 ……それをこんなわけのわからない鉢合わせ方して、普段どおりに教室に行けって?


小巻「逃げる気なの?」

織莉子「どうしても私の前に立ちふさがりたいの?」

小巻「……」


 相手の思惑がわからないから、睨みだけを向ける。それで怯むようなヤツでもないことはもうわかってる。

 すると、美国はイラついたようにため息を吐き捨てる。まだ静かではあるが美国の語調が怒気を孕んでいくのを感じた。


織莉子「そうやって、いつも貴女は私の邪魔をする……」


 美国が漏らした言葉の意味を考える。ろくでもないことを実行しようとしてたのはわかった。

 尚更ここでコイツを逃しちゃいけない。今、あたしの前に居る間に押さえなきゃ手遅れになる。


小巻「何か企んでるんでしょ? いえ、目的はもうわかるわ。“世界を滅ぼす存在”ってやつがこの学校にいるの?」

小巻「そこに行く気なら、行かせるわけにはいかない」

織莉子「貴女は何故全てをわかっておきながら“魔女”の味方をするの。それに、マミに余計なことを吹き込んで惑わせないで。マミは私の友達よ」

小巻「どっちのセリフよ!」


 カッときて、人目も憚らず怒鳴った。

 何が正しいかじゃない。美国のやったことのせいでマミは苦しんでる。やりたくもないことをやらなきゃいけないって思いつめて、そのせいで他の選択肢すら考えられなくなってる。

 魔女のことも世界滅亡のことも何も知らなければあんなふうに苦しむことはなかったのに。


 誰かは全部を知って考えなくちゃいけない。でも美国だけがそれを背負うべきとも思わないから、余計にこうなったのが悔しくなった。

728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/29(月) 00:23:50.61 ID:3za6TfKz0
あ、織莉子が「マミは私の友達よ」ってセリフがあったのだから、ここで>>695の小巻のセリフを入れてみたかったかも・・・
729 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/29(月) 00:39:44.38 ID:6UhIlK0g0


小巻「場所を変えましょう。嫌だと言ってもついてきてもらうわ」

小巻「どのみちアンタとは戦わなきゃいけないって決まってたもの。アンタと決着をつけられて“殺人”も防げるなら一石二鳥だわ」

織莉子「でも本当にいいの? 今私を逃さないと後悔することになるでしょうね」

小巻「……いまさら命乞いでもする気?」

織莉子「まさか」


 美国はあたしの言葉を一笑に付す。

 それから、関係なさそうな調子で話し始めた。


織莉子「ところで、魔女の素体がこの学校にいるって推測は正解よ。当然近くに居るほうが狙いやすいわ。でも私がこの学校への転校を渋っていた理由は、守護者の事だけじゃないの」

織莉子「この学校にはすでに魔法少女がいる。守護者を排除できる目処が立つまでは、ギリギリまでインキュベーターの注目を集めるのは避けたかったから」

小巻「……そんなことあの時は考えもしなかったわ」

織莉子「そして、守護者は今いないわ。マミに足止めをしてもらっているの。この意味がわかる?」

織莉子「守護者は私からだけじゃなく契約からも守ってくれる存在だった。そのガードが外れている今、放っていればじきに契約してしまう」

織莉子「だからその前に今すぐ、私が除かなければならないの」

小巻「自分たちでやっといて、随分勝手な理由じゃない」

織莉子「ええ、そうだとしてもね。変わらないわ。戦ってあげる時間など無いの。わかったら、大人しく私に道を開けなさい」




1じゃあその前にとっとと決着をつけるしかないわね!
2契約されたら何かまずいわけ?
3自由安価

 下2レス
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/29(月) 01:06:16.45 ID:3za6TfKz0
1+いないけどあすみみたいに織莉子を煽る。
あと最後に>>695の友達、怒りを見せる云々のせりふも。

ふん、世界を救うためとか言って余裕ぶってベラベラ喋ってるけど、焦って余裕がなさそうに見えるわね。
自分の計画が上手く行きそうだから口が軽くなってるみたいだけどそれって小悪党そのものよね?
あれね、選挙の結果が出る前に当選確実とか確信して実際は落選するってやつかしら?
そんなところまで政治家染みてて『美国』って家に囚われてるのね・・・ここまでくるともう道化ね。
ま、あんたの場合は道化になろうとしていても、端から見たら必死すぎて道化になりきれていない三流だけどね。
731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/11/29(月) 01:14:07.89 ID:IHKTIO6P0
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 01:15:56.64 ID:QluEkn/3O

一応2も追加
733 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/29(月) 01:27:43.52 ID:6UhIlK0g0
------------------
今回更新はここまで
次回は29日(月)20時くらいからの予定
734 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 01:37:19.76 ID:QluEkn/3O

735 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2021/11/29(月) 21:28:16.68 ID:6UhIlK0g0


 ここまで言われて引き下がれるか!


小巻「じゃあその前にとっとと決着をつければいい話よ!」

織莉子「貴女、正気なの? それとも世界を滅ぼしたいの?」

小巻「アンタとは考え方が違うってだけ」

織莉子「ここまで言ってもわかってくれないなんて。やはり私達は何処まで行こうとも相容れない定めのようね」

小巻「……そうよ。アンタがそうする限り、相容れないわ」

織莉子「それなら、先に排除するしか無いわ。この世界の為に」


 ようやく場所を移す。最低限人目のつかない場所に。

 時間がないってのはあたしだってわかってる。



 長引かせずに倒す。――――いや、『殺す』。

 光が散る。ほぼ同時に衣装を身に纏った。そして、両手でしっかりと斧を構えて踏み込んだ。


小巻「覚悟しなさいッ!」


 前方からは珠が飛んでくる。今更互いに遠慮なんて必要ない。全力がぶつかり合った。

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