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【まどマギ】小巻「見滝原中に転入したわ」【安価あり】
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619 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/02(火) 00:19:26.58 ID:TlPfvRNB0
乙です。
とうとうその話が来ますか・・・
マミは織莉子から聞いて魔女化のことは知ってそうだけど。
620 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/03(水) 21:19:15.31 ID:xw+75fck0
マミ「なんで、どこでそれを知って……――」
やっとあたしのほうを向いた。マミこそこんなのどこで知ったんだろう。
小巻「このまえ美国と揉めちゃってね。その時に知ることになったのよ」
マミ「そう…… 美国さんと」
小巻「アイツもこのこと知ってたみたいだった。アイツはあたしと小糸を殺そうとしたの。まだ、狙ってると思う」
マミ「……!」
マミの顔はまだ思いつめた顔のまま。でも、予想もしなかったものに驚くって反応ではなかった。
――――……今日はこのまま学校を早退して、久しぶりにマミの家に行くことになった。
……そこであたしは、さらに知らなかった話を聞くことになった。
小巻「……まさか、キュゥべえはそんなことまで隠してたの」
マミ「……ええ」
小巻「確かにあたしもまだ何かあるんじゃないかとは思ってたけど……!」
小巻「それって、つまり、ソウルジェムが濁りきればあたしたちは魔女になるってことでしょう?」
マミは静かに頷く。
あたしは激情を隠せない。そんなこと簡単に受け入れられない。マミはもう受け入れちゃったってこと?
そこからは、今まで貯めてたものを吐き出すように淡々とした話が続けられた。
621 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/03(水) 22:00:51.01 ID:xw+75fck0
マミ「魔法少女は危険を産む。美国さんは最悪の事態を防ぐために行動しているの」
マミ「これから先の未来に世界を滅ぼす魔女となる少女がいるんですって。美国さんの魔法は未来を視ることができるのよ」
マミ「その少女と、その子を護る存在を消すことが美国さんの計画……キュゥべえに気づかせないために、『目を引く』事件も利用したわ」
小巻「……優木のこと?」
マミ「ええ。それが優木さんと組んだ理由ですって。魔法を使うのにグリーフシードが不足しがちだというのもあったようだけどね」
確かに美国は『計画』だとか『世界のため』とか言っていた。
あのときは余裕もなくて気にしてなかったけど。
……ひととおり吐き出すと、マミは力なく沈黙してしまった。
小巻「マミはそれに協力してんの?」
マミ「ええ。だって、世界の危機ですもの」
小巻「そのために人を殺すの? 魔女になるって人だけじゃなく、なんの関係もない人たちまで大勢巻き込んだのよ」
小巻「アンタは街の平和を守るために魔法少女やってたんじゃなかったの?」
マミ「そんなのまやかしよ」
マミ「私は何も知らなかった。でも、魔法少女が魔女になるなら。……それに、街よりも世界の平和のほうが大きいじゃない」
小巻「だから仕方なかったって言いたいわけ……?」
1目を覚ましなさいよ
2そんなこと考えて苦しんでるの?
3自由安価
下2レス
622 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/03(水) 22:40:40.24 ID:aW4FpeAo0
1+3
まずは魔法少女の真実を話してくれた事に礼を言う。
そのあと怒るがマミに落ち着いてもらおうとこれからの事を話す。
真実を話してくれた事には礼を言うわ、キュウベェを許す気はないし魔法少女の真実にしても色々とショックなのは事実よ。
でもね、だからと言って人殺しをするなんて同意は出来ない。
私たちはまだ人間なのよ!?なのに自分から呪いを振りまいてどうするのよ!それこそ魔女そのものじゃない!
だいたい美国の言う未来予知だなんて不確定なものでしょ!
私と小糸を殺そうとしたくせに失敗して今こうして私とマミが話してる事自体おかしいし!
また正論でだとか言うつもりはないけど、魔法少女の使命だとか魔法に振り回されて自分を見失ってどうするのよ!
正直私だって不安よ。考えなきゃいけないことがありすぎて頭がパンクしそうよ。
だから一緒に考えていきましょうよ、悩んで泣きそうになったら私やみんなを頼ってよ、友達なんだから。
623 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/03(水) 22:52:16.64 ID:SuNZXvJ8O
↑
追加でマミが賛同してくれたらキリカや杏子達も呼んで事情を話して強力を要請する
624 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/03(水) 23:42:18.27 ID:SuNZXvJ8O
あ、強力じゃなくて協力だった
625 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/03(水) 23:55:10.63 ID:xw+75fck0
ソウルジェムのことにも驚いたけど、マミから聞いた話は予想の斜め上をいっていた。
美国もマミもそんなことで悩んでたんだ。
もう自分の考えを押し付けることはやめる。
それでも、あたしはこれからも自分が正しいと思ったことは大事にしたい。自分をごまかして納得させたくはない。
小巻「目を覚ましなさいよ! 本当に本心からそう思ってるの? あたしは仕方ないって言葉が一番キライなの」
マミ「正しいとは思わないわ。最低よ。でも優木さんのことはもう過ぎたことよ」
小巻「それだけじゃない。魔女になる少女のことだって。ソイツもあたしたちもまだ人間なのよ」
小巻「話してくれたことはありがとう。でもあたしは協力する気はないわ。人殺しなんて賛同できない」
マミ「……それなら、世界が滅んでもいいというの?」
マミの目は暗く、しかし覚悟を決めた目をしていた。
マミ「綺麗事でどうにかなることじゃない。もう時間もあまりないの」
小巻「でも……あたしはやりたくない」
マミ「……わかったわ。それがあなたの考えね。それならもう何も言わないわ。私が話したのは、ただ、吐き出したかっただけだから」
マミの考えが変わることはなかった。
最悪美国みたいに敵対するのかもしれない。ショックだけど、今はこれしか道はないのだろう。
626 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/05(金) 21:13:34.69 ID:AH3Zwdu+0
予知が使えるとはいえ、美国が予想してなかったことはいくらでもある。
何もしなくても世界が滅ぶって決まったわけじゃないが、その素質があることは確定事項だ。
逆に早まることだってありえるんだから、殺すよりも確実な方法を考えなきゃきっと納得はさせられない。
マミ「……今日はありがとう。少しだけ、話せたおかげで吹っ切れたわ」
小巻「それはお互い様よ」
マミ「私、佐倉さんにも今までのこと謝ってくる。今ならできる気がするの」
そう言うマミの顔は、まだ影があるものの少しだけ晴れやかな表情をしていた。
でも、それが良い意味なのかがわからない。今のうちに未練をなくして、どこかへ行こうとしているようにも見えて。
小巻「……ねえ、私は美国と戦うわ。もしあたしが勝って、マミがまだ悩んでるならあたしにも協力してよ」
マミ「え?」
小巻「一人じゃ頭がパンクしそうだし、一緒に考えてほしいのよ。殺さなくて世界も救える他の方法、ってやつを」
マミ「そんな方法……」
小巻「やっぱり綺麗事、だと思う? でもそれって、美国から聞いてその覚悟を決めたからでしょ?」
小巻「もしマミが一人で考えたとしたら、他のことも考えたんじゃない?」
マミ「……」
マミは答えなかった。ただ、思いもしなかったことを聞いたような顔をしていた。
殺せば確実に世界は救える。それはそうなのかもしれない。
でも、その考えを突き進んで暴走した結果があの美国だとしたら。成功してもやっぱり悪い方向にしかいかないような気がして。
――――帰宅すると、自分のソウルジェムを確認する。
……あんなこと聞いて、あたしだって動揺してる。それに美国とのことも覚悟を固めなきゃいけない。
すでに魔力の残りは少なくなっていた。さほど気にしていなかったが、この宝石が濁り切れば今度こそ本当に死ぬ。魔女になる……。
そう思うとゾッとした感覚が沸き起こった。
グリーフシードを手に取り、浄化して指に戻した。
―29日目終了―
小巻 魔力[100/100] 状態:動揺
GS:1個
・落書き[40/100]
◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]
627 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/05(金) 22:17:50.94 ID:AH3Zwdu+0
――――――
30日目
小巻「行ってくるわね」
朝、小糸に見送られながら家を出る。
一人の時に狙われたら困るから、小糸には昨日から学校を休ませてた。
でも、こんな状態を長く続けるわけにはいかない。……向こうはまだ相変わらずいつもどおりの生活を送ってるんだろうか。
登校してみると、いつもより少し廊下が騒がしいことに気づいた。
その中心に目を向けてみる。すると、そこにはずっと考えてた姿があった。
周りの生徒からは浮いた赤い制服。まるで転入したての頃のあたしみたいに。
美国「おはよう、小巻さん」
美国はあたしに気づくとなんでもなさそうに挨拶をしてきた。
小巻「アンタ、なんでここに!」
美国「もう向こうへ行く必要が無くなったから、貴女のお勧めどおりにしてみたのだけど」
次会う時はまたこの前みたいな殺し合いになるもんだと思ってたから、こんなところで普通に話しかけられるなんて思ってなかった。
あたしが勧めた時はあんなに渋ってたのに。
……『必要がなくなった』? それってどういう意味なのか。
628 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/05(金) 22:20:58.83 ID:AH3Zwdu+0
---------------------------------------------------
どうでもいいけどなぜかここだけ名字表記になっとる…
629 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/05(金) 22:31:09.11 ID:jnITK1w+0
まさか織莉子は2人いたとか?
メガほむ編の時みたいに盾の中に入れてきたとかw
630 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/05(金) 22:40:47.05 ID:AH3Zwdu+0
小巻「アンタ……まさかとは思うけど、この前のこと忘れたとか言わないわよね」
織莉子「ええ、覚えてるわよ」
怒気をにじませる。
何も知らなかったときからすればあたしの思い通りになったはずだけど、こんなんじゃ納得がいかない。
織莉子「……でも今ここで戦うわけにはいかないでしょう? 教室へお行きになったら?」
美国はあたしの怒りを手慣れたようにふわりと躱す。しかしもう怒りの気配すら隠さなくなっていた。
何考えてるんだかわからないけど、どうやら心の準備をする暇すらくれなかったらしい。
コイツとは今度こそ、殺してでも正面から向き合って決着つけてやるって決めてた。
……それをこんなわけのわからない鉢合わせ方して、普段どおりに教室に行けって?
1逃げる気なの?
2放課後は待ってなさい
3アンタの考えてたことはもう知ってるのよ
4自由安価
下2レス
631 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/05(金) 22:51:54.66 ID:jnITK1w+0
4あえて織莉子を無視してマミが言ってた『世界を滅ぼす魔女となる少女』と『その子を護る存在』について考える。
あれだけの事をしていながら何よあの余裕ぶった態度・・・
今見滝原に転校してきたって事は例の少女とその守護者ってのがここに居るってことかしら?
マミとキリカ以外の魔法少女といったら暁美しかいないじゃない・・・
すぐに暁美に警告のメールして連絡が来たらキリカと情報を共有しないと。
632 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/05(金) 22:57:47.68 ID:7ww2EuXVO
↑
追加でマミが登校してるかどうかを確認
ほむらと連絡が取れたらその時GSに余裕がないかどうか聞く
633 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/05(金) 23:21:52.04 ID:AH3Zwdu+0
小巻「仕方ないから今はそうするわよ」
納得はいかないが、ここで戦うわけにはいかないのは事実だ。
コイツのことは見なかったことにして教室に向かおうとする。そこで、すれ違いざまに美国が言った。
織莉子「……それと、マミに余計なことを吹き込んで惑わせないで。マミは私の友達よ」
いったんは視界から消すことに決めた美国を一瞬見やると、鋭い眼光がこちらを睨んでいた。
どっちのセリフだ。
ムッとしたものの、今はそれも無視することにした。決着をつけるなら後。
教室の自分の席につくと、そこでも美国は話題になっていた。
*「ねえ今朝さ、前の小巻と同じ制服着てる人いたよ。同じ学校から来たんだよね? 見た?」
*「小巻と知り合い?」
小巻「ええ。……会いたくなかったわ」
*「え? 仲悪いの?」
小巻「悪いけど、この話はここまでにしてくれる?」
そう言うと、質問攻めにしてた子たちも何かを感じ取ったのかあっさり引いてった。
……いつのまにかあたしにも踏み込まれたくない領域ができてることに気づく。
争いに関わらせたくないからってのもあるけど、知らない人にあたしたちの問題について触れられたくない。
634 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/05(金) 23:45:06.10 ID:AH3Zwdu+0
考え事の世界に没頭していく。
なんで美国は今更。内心煮えたぎってるくせに余裕ぶった態度してるし。
……昨日言ってた人たちを狙って?
マミの話を聞いてから“少女”と“守る存在”とやらのことは考えたなかったわけじゃない。
あたしたち以外の魔法少女っていったら一人しか浮かばない。
教室を見回すとキリカの姿は見えた。ちょうど今来たとこみたいだった。それとマミは?
キリカ「おはよー」
小巻「おはよう。マミってもう来てるかしら?」
キリカ「え? わかんないけど、見に行く?」
小巻「ええ」
もう一度席を立ち上がる。
事情を知らないキリカは少し不思議そうな顔をしてるものの付き合ってくれた。
二人でマミの教室の前まで行くが、そこに姿はなかった。
……何かまずい予感がする。どうして美国が今になって渋ってた行動を起こしたのか。
それってつまり、渋る要因がなくなったってことだ。
暁美にも連絡しないと。
635 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/05(金) 23:56:37.17 ID:AH3Zwdu+0
キリカ「どうかしたの?」
マミが来てないことを確かめて、暁美にメールを送ったところでキリカが聞いてきた。
キリカにも少しは事情を話したほうがいいかもしれない。でも、どこまで。
1美国がおそらくこの学校の生徒を狙ってる、ということだけ
2ソウルジェムの真実から全部話す
3自由安価
下2レス
636 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/06(土) 00:17:57.95 ID:CNTxFS980
うーん、難しい選択ですねぇ・・・
どっちにしろ戦闘になったら織莉子がバラしそうだし2かな?
話す時マミに話した時のように話す。
637 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/06(土) 00:24:06.32 ID:CNTxFS980
あ、途中送信・・・
キリカ、今は混乱すると思うけど私も昨日から同じよ。
だからよく聞いて。とにかく生きる事を考えましょう、一緒にね。
魔女になっててしぬのも交通事故で死ぬのも一緒よ、人間どうせいつかは死ぬんだから。
ならせいぜい足掻いていきましょう!あんたもまだ沢山甘いもの食べたいでしょ?
安価↓
638 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/06(土) 00:29:29.82 ID:L7I6Z1v1O
せめてヒントが欲しかったけど安価↑
追加で小糸にも連絡して応援に来てもらう
639 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/06(土) 00:47:07.35 ID:aH3pf+d90
……ソウルジェムの真実から今の状況を全部話した。
かなり時間が経ったようだ。話し終えたところでチャイムが鳴る。
小巻「……いきなりこんなこと言われても困るわよね。混乱するわよね」
小巻「でもそれはあたしも同じよ。今は生きることを考えればいいの。やりたいことだってまだあるんだし……キリカも甘い物食べるとかさ」
キリカ「う、うん…… でもなんかまだ突然すぎてちょっと」
小巻「戻りましょうか……」
二人で教室に戻った。
いつものようにホームルームで担任の話を聞く。小糸も今は家にいるだろうし、後で連絡をしておこうか――。
ホームルームの途中で、先生の声を遮るようにスピーカーから緊急の放送が流れた。
『全校集会』を開くそうだ。至急体育館に集まって欲しいらしい。
小巻(嘘、これってまさか…………)
遅かった。今まで何にどうやって阻まれてて、どう解決したのかは知らないけど、こうして行動に起こしたってことはもう準備は整っていたんだ。
みんなと一緒に場所を移動すると、学校には警察の人まで来ていた。
そしてついに校内で生徒の死体が発見されたと校長の口から聞かされることになる。
体育館を見回してみれば、ひときわ目立つ違う色の制服――美国が何食わぬ顔をして生徒の中に混じっていた。
640 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/06(土) 00:55:47.76 ID:CNTxFS980
あれま
641 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/06(土) 00:59:37.84 ID:L7I6Z1v1O
預かり知らぬところで状況が動いてしまったか
642 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/06(土) 01:04:37.88 ID:aH3pf+d90
-------------------------------
今回更新はここまで …はい、多分もう終盤ですがルート分岐しました。
今回QBにもばれてなく協力者は万全なうえ戦力も高いので、騒ぎ起こしたり捨て身のようなことをせずともこっそり暗殺できちゃうんですね
次回は6日(土)19時くらいからの予定
643 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/06(土) 01:08:41.16 ID:L7I6Z1v1O
乙
これはBADだなぁ
644 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/06(土) 21:04:05.04 ID:aH3pf+d90
――――――
リボンで括られた手の先に掴む銃は弾切れ。その身体にはいくつも糸とリボンがつなげられていた。
暁美ほむらは、それでもその瞳に湛える鋭さだけは衰えなかった。
しかしそれを聞いた瞬間、その光もついに失われる。
マミ「私の仲間が鹿目まどかを殺したそうよ」
ほむら「……嘘。どうせ嘘よ!」
マミ「私の役目は足止めだけ。あいにくと、すぐにバレる嘘をつく必要もないの」
マミ「あなたはキュゥべえからも鹿目さんを守っていた。でも貴女を放っておくことは世界を滅ぼすことにつながる」
マミ「そうしたら、私のせいだもの。やっぱり私にはそんなことはできないわ」
ほむら「さっきから何を言っているの。私はそんなことをしたいわけじゃない! 私はただ……」
マミ「したくなくても、そうなっているの。鹿目さんの素質は世界を滅ぼすのだから」
マミ「いったいどうしてこうなったの? 貴女はこれからどうするつもりなの?」
ほむら「――――……」
マミ「これからも同じことをまだ続けるのだとしたら、それを許しておくことはできない」
――――――
645 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/06(土) 21:18:57.39 ID:aH3pf+d90
全校生徒がざわめく中、この日はすぐに下校となった。
捜査のために一般生徒は校内も立入禁止だ。今のところは死因について、詳しいことは何ひとつ話されることはなかった。
発見されたのは監視カメラもない廊下の隅。証拠らしい証拠も残っていないのかもしれない。
でも、あたしにはもうわかっていた。
小巻「……あんたがやったんでしょ?」
美国の背中に言葉を投げかける。
すると足を止めて振り返った。
織莉子「ええ、そうよ」
そして、あっさりと認めた。
織莉子「これで世界は救われたの。今ここにいる人たちみんなが助かったわ。それでも貴女は私のことを責めたいの?」
小巻「アンタのやったことが正しいとは思わないけど、そのことはもういいわよ。結局まだアンタと違う方法ってのも思いつけてなかったしね」
小巻「でも責めたいことならたくさんあるわ! あたしももうアンタから逃げるなんてしない!」
織莉子「そう」
小巻「来なさい! 今度こそ決着をつけてやる……!」
“少女”のことは世界まで関わるような壮大な話だ。
でもここからのことは、あたしとコイツだけの問題だ。誰も巻き込まなくていい。
646 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/06(土) 21:30:37.01 ID:CNTxFS980
うーん、状況的にほむらはマミにやられちゃったくさいなぁ・・・
どうなるんだこれ?
647 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/06(土) 21:39:49.22 ID:aH3pf+d90
――――場所を移す。人気のあるところを離れて、二人きり。
小巻「もう遠慮なんてしなくていいのよ。今日は本気でくるアンタをぶっ倒してやるんだから。じゃないと面白くないしね」
小巻「アンタの本性なんてもう知ってるんだから」
織莉子「いいでしょう。この間の続きをしてあげる……!」
今度こそ汚い不意打ちもなし。どちらも戦闘態勢に入った。
小巻 魔力[100/100] 状態:動揺
GS:1個
・落書き[40/100]
◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]
敵:美国織莉子
1破壊的斬撃 :近接武器戦闘・斧(魔力-0)まともにヒットすれば必殺技レベルの威力を誇る
2両斧斬撃 :近接武器戦闘・両斧(魔力-5/1ターン)単純に手数を二倍にする。相当なパワーが必要になるため、長くは使えない。
3投刃(魔力-5) :遠心力をつけて武器をぶん投げる。繰り出すのと武器再装備には時間がかかる。
4ガード(魔力-3〜5/1ターン) :攻撃に対処するための盾。格闘中の判定結果によって自動使用する
5バリアバインド(魔力-10) :敵をバリアに閉じ込める
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
下2レス
648 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/06(土) 21:53:30.47 ID:CNTxFS980
なんか勝ち目はなさそうだが1
649 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/06(土) 22:05:02.38 ID:59raNYigO
怒っているときこそ慎重に
守りを固める感じで1
650 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/06(土) 22:34:48.59 ID:aH3pf+d90
織莉子「後悔してももう遅い!」
小巻「そっちこそ!」
叫び声。それと同時に迸る魔力、攻撃。
小巻「っ……!」
この前よりも魔力の込められた水晶は半端なガードでは破られかねない。
前方から広範囲に打ち付けられる攻撃に、大きな盾を構えた。
出し惜しみなしの全力だ。確かに魔力をふんだんに使えるってのはでかい。
小巻「そうやって、最初から怒ってればよかったのよ」
小巻「ずっと澄ましてたけどアンタも内心はずっと怒ってたんでしょ?」
小巻「当然よね? ムカつくようなこと散々言われてるんだもの。それでムカつかないわけないものね」
織莉子「何が言いたいの?」
力強く斧を振り上げる。
小巻「アンタだってあたしと同じで大人なんかじゃなかったってことよ!」
織莉子「一緒にしないで! 誰が貴女なんかと!」
小巻「そうね、じゃあまともな怒り方も知らないで育った厄介な子供ね!」
下1レスコンマ判定 戦況
0〜(劣勢) < 99(優勢)
+一桁0クリティカル(相手魔法効果:優勢時のクリティカル無効)
+補正 自[格闘Lv3]*3
+補正 相手[魔力コントロールLv1]*-3
+補正 心理状態-5
651 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/06(土) 22:41:15.54 ID:GMgYDGylO
あ
652 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/06(土) 22:50:17.67 ID:CNTxFS980
↑
55、ほぼ互角ってことかな?
膠着したらGSないからキツいなぁ・・・
653 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/06(土) 23:24:07.97 ID:aH3pf+d90
55
刃が力強く地面を削った。
今度こそ、刃はちゃんとその姿を捉えていた。でも躱される。
たとえこっちの準備が万全だったとしても、相手には魔法がある。攻撃が予測されてるんだから。
小巻(長引かせちゃいけない!)
力を緩めずに斧を振るって水晶を砕き、食らいつくように近付こうとする。
しかし一定の距離を保ったまま攻防が続き、届くことはなかった。
呼吸が乱れはじめている。盾を構えて守りの体勢を取り、いったん息を整える。
織莉子「無茶な動きをするじゃない。重いもの振り回して。諦めてしまえば楽になれるわよ?」
まだ余裕綽々の様子だ。武器や魔法の違いもせいもあるが、あたしとは対照的に最小限の動きしかしてない。
もっとも、軟弱そうなコイツに心配されることなんてないけど。
小巻「アンタはこれからどうする気? 人を殺して、世界を救って。で、その救世主様は今はこんなところで怒りを撒き散らしてる」
小巻「全然満足そうに見えない。それとも、あたしと小糸を殺せば満足するのかしら?」
織莉子「そうよ。私の目標は達成できた。あとは貴女達を殺せれば満足だわ」
どこまで本当なんだか。あたしの心配はたしかに見当違いだった。
でも、理由は違っても、あの日上の空になるほど悩んでたことは変えようもない事実だった。
小巻 魔力[90/100] 状態:動揺
GS:1個
・落書き[40/100]
◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]
敵:美国織莉子
1破壊的斬撃 :近接武器戦闘・斧(魔力-0)まともにヒットすれば必殺技レベルの威力を誇る
2両斧斬撃 :近接武器戦闘・両斧(魔力-5/1ターン)単純に手数を二倍にする。相当なパワーが必要になるため、長くは使えない。
3投刃(魔力-5) :遠心力をつけて武器をぶん投げる。繰り出すのと武器再装備には時間がかかる。
4ガード(魔力-3〜5/1ターン) :攻撃に対処するための盾。格闘中の判定結果によって自動使用する
5バリアバインド(魔力-10) :敵をバリアに閉じ込める
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
下2レス
654 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/06(土) 23:40:30.85 ID:GMgYDGylO
無駄に攻撃をしないように
>>649
をもう一度
655 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/06(土) 23:44:19.63 ID:CNTxFS980
↑
焦ったら駄目な感じだからなぁ・・・勝ち目がみつからないけど。
656 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/07(日) 00:10:48.38 ID:w0XzH/SZ0
守りの姿勢(50固定)
隙を作らないように攻撃を耐える。
動いたらそのぶん隙ができる。あたしはまだ守りの体勢をとけないでいた。
でもこれじゃ、相手の隙もできない。
このままの状態が続けば魔力の差でこっちが押し負ける。
向こうの動き方がどうでも、あたしとコイツじゃ戦い方が違う。あたしが読み合いで勝てることなんてないのだから。
小巻 魔力[85/100] 状態:動揺
GS:1個
・落書き[40/100]
◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]
敵:美国織莉子
1破壊的斬撃 :近接武器戦闘・斧(魔力-0)まともにヒットすれば必殺技レベルの威力を誇る
2両斧斬撃 :近接武器戦闘・両斧(魔力-5/1ターン)単純に手数を二倍にする。相当なパワーが必要になるため、長くは使えない。
3投刃(魔力-5) :遠心力をつけて武器をぶん投げる。繰り出すのと武器再装備には時間がかかる。
4ガード(魔力-3〜5/1ターン) :攻撃に対処するための盾。格闘中の判定結果によって自動使用する
5バリアバインド(魔力-10) :敵をバリアに閉じ込める
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
下2レス
657 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/07(日) 00:18:21.44 ID:pzO9TK7m0
前回の戦いの際に気づいた自分の『守る力』を攻撃に使えないかと考えて1
658 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/07(日) 00:24:39.87 ID:kXx0/db2O
↑
659 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/07(日) 00:47:48.57 ID:w0XzH/SZ0
あまり良い案が思いつかなかったので安価
--------------------------------------
1盾を構えたまま突撃
2他になんか戦術(自由安価)
3普通にコンマ判定する
下2レス
660 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/07(日) 00:58:42.84 ID:pzO9TK7m0
2
まどマギは想いが魔法の力になるみたいだから、
『ここで負けると小糸が殺される、小糸は絶対に守る!』
みたいな決意して盾を構えて突撃+小糸の武器みたいに盾の影から短くしたハルバードでブッ刺すとかどうでしょう?
661 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/07(日) 01:02:14.54 ID:kXx0/db2O
↑
お姉ちゃんパワー?
もう織莉子のことで悩むより小糸の事考えた方が小巻らしいかな?
662 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/07(日) 01:31:33.15 ID:w0XzH/SZ0
準備万端かって言われたら完璧じゃない。でももう覚悟は決めた。こんなところで二の足踏んでるわけにはいかない。
いちかばちか、盾を構えたまま突撃してみた。
……ダメだ。斧を振るうよりもリーチがないんじゃ届かない。
ただでさえ手の内は丸見えなんだから、小手先の工夫じゃ通用しないんだろう。
結局のところ、あたしはあたしの戦い方を活かすしかないわけだ。
盾もあるけどちょっとくらいの怪我は気合で耐える。
あたしはもう、この身体に命がないことを知ってる。美国のほうは既にその覚悟をしているはずだ。
下1レスコンマ判定 戦況
0〜(劣勢) < 99(優勢)
・そろそろ拮抗以下だとまずいかも…
+一桁0クリティカル(相手魔法効果:優勢時のクリティカル無効)
+補正 自[格闘Lv3]*3
+補正 相手[魔力コントロールLv1]*-3
+補正 心理状態-5
663 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/07(日) 01:36:57.20 ID:OnEZTd1Q0
とつげき!
664 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/07(日) 01:48:38.48 ID:w0XzH/SZ0
-------------------------------------------------------
あ、相手クリット…今回は運が悪かったということでまた次に戦闘やり直しですね(白目)
次回は7日(日)19時くらいからの予定
665 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/07(日) 09:26:39.58 ID:kXx0/db2O
オワタ
666 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/07(日) 21:00:05.39 ID:w0XzH/SZ0
21(劣勢:相手クリティカル)
力を込めて勢いをつけて、叩き込みに行く。
相手のペースに飲まれてちゃいけない。どうせここで踏ん張らなければ疲弊する一方だ。
向こうも本気なら、こっちも全力をぶつけよう。大事なものを守るために。
小巻「……さぞ迷惑だったんでしょうね。あたしのやってきたことはアンタからすれば邪魔なことばかりだった」
織莉子「やっと理解したの?」
小巻「これがアンタのやりたかったことなのよね? そのためにずっと悩んで、殺して……!」
避けられては、すかさず踏み込む。飛んでくる水晶は見極めて防ぐ。
魔力と魔力がぶつかり合って火花を散らす。
でも、コイツがこうまでして守りたいものって、ただの意地? プライド? ――そう思うと、悔しさがこみ上げた。
その悔しさは、自分に対してもだった。
美国のこと気にしておきながら、あたしも意地を張っていた。
小巻「アンタの気持ちなんかあたしが知るはずもなかったけど!」
織莉子「どうせわからないわよ。貴女には」
冷たく、諦めたような口調で突き放される。
少し前までのあたしじゃ聞いたところで理解しようとすることもできなかったかもしれない。
それでも。
667 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/07(日) 21:22:59.64 ID:w0XzH/SZ0
決着は近づいている。
知ってたって避け続けられるわけじゃないし、逃げ続けられる場所も無限にあるわけじゃない。
迫り続け、少しずつ後退していった先のその背には壁が近づいている。
もう迷わない。最後まで全力で斧を振り抜いた。
小巻「ッ……――――!!」
――――あたしの刃が届くことはなかった。奇妙に力が抜ける感覚がして、倒れ込んだ。
まだ言ってやりたいことがあったのに。
*どこからコンティニューする?*
1
>>637
(戦闘開始)
2
>>653
(戦況:拮抗)
3
>>656
(戦況:拮抗、最後の安価)
下2レス
668 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/07(日) 21:36:39.31 ID:pzO9TK7m0
あああ・・・ゲ−ムオーバーか・・・
とりあえず2で。
669 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/07(日) 21:42:37.74 ID:cs/NQvGjO
3
670 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/07(日) 22:04:43.09 ID:w0XzH/SZ0
------------------------
やり直し
>>656
------------------------
守りの姿勢(50固定)
隙を作らないように攻撃を耐える。
動いたらそのぶん隙ができる。あたしはまだ守りの体勢をとけないでいた。
でもこれじゃ、相手の隙もできない。
このままの状態が続けば魔力の差でこっちが押し負ける。
向こうの動き方がどうでも、あたしとコイツじゃ戦い方が違う。あたしが読み合いで勝てることなんてないのだから。
小巻 魔力[85/100] 状態:動揺
GS:1個
・落書き[40/100]
◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]
敵:美国織莉子
1破壊的斬撃 :近接武器戦闘・斧(魔力-0)まともにヒットすれば必殺技レベルの威力を誇る
2両斧斬撃 :近接武器戦闘・両斧(魔力-5/1ターン)単純に手数を二倍にする。相当なパワーが必要になるため、長くは使えない。
3投刃(魔力-5) :遠心力をつけて武器をぶん投げる。繰り出すのと武器再装備には時間がかかる。
4ガード(魔力-3〜5/1ターン) :攻撃に対処するための盾。格闘中の判定結果によって自動使用する
5バリアバインド(魔力-10) :敵をバリアに閉じ込める
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
下2レス
671 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/07(日) 22:12:47.96 ID:RVwhSFsfO
安価↓
672 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/07(日) 22:14:25.40 ID:pzO9TK7m0
もう一度
>>660
な感じで1
673 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/07(日) 22:24:25.46 ID:w0XzH/SZ0
準備万端かって言われたら完璧じゃない。でももう覚悟は決めた。こんなところで二の足踏んでるわけにはいかない。
いちかばちか、盾を構えたまま突撃してみた。
……ダメだ。斧を振るうよりもリーチがないんじゃ届かない。
ただでさえ手の内は丸見えなんだから、小手先の工夫じゃ通用しないんだろう。
結局のところ、あたしはあたしの戦い方を活かすしかないわけだ。
盾もあるけどちょっとくらいの怪我は気合で耐える。
あたしはもう、この身体に命がないことを知ってる。美国のほうは既にその覚悟をしているはずだ。
下1レスコンマ判定 戦況
0〜(劣勢) < 99(優勢)
・そろそろ拮抗以下だとまずいかも…
+一桁0クリティカル(相手魔法効果:優勢時のクリティカル無効)
+補正 自[格闘Lv3]*3
+補正 相手[魔力コントロールLv1]*-3
+補正 心理状態-5
674 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/07(日) 22:25:04.67 ID:0DQAA6gXO
あ
675 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/07(日) 22:25:14.95 ID:pzO9TK7m0
こんどこそ!
676 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/07(日) 22:26:55.77 ID:0DQAA6gXO
ありゃ、
>>675
なら勝ってたな
677 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/07(日) 22:36:20.76 ID:w0XzH/SZ0
68
力を込めて勢いをつけて、叩き込みに行く。
相手のペースに飲まれてちゃいけない。どうせここで踏ん張らなければ疲弊する一方だ。
向こうも本気なら、こっちも全力をぶつけよう。大事なものを守るために。
小巻「……さぞ迷惑だったんでしょうね。あたしのやってきたことはアンタからすれば邪魔なことばかりだった」
織莉子「やっと理解したの?」
小巻「これがアンタのやりたかったことなのよね? そのためにずっと悩んで、殺して……!」
避けられては、すかさず踏み込む。飛んでくる水晶は見極めて防ぐ。
魔力と魔力がぶつかり合って火花を散らす。
でも、コイツがこうまでして守りたいものって、ただの意地? プライド? ――そう思うと、悔しさがこみ上げた。
その悔しさは、自分に対してもだった。
美国のこと気にしておきながら、あたしも意地を張っていた。
小巻「アンタの気持ちなんかあたしが知るはずもなかったけど!」
織莉子「どうせわからないわよ。貴女には」
冷たく、諦めたような口調で突き放される。
少し前までのあたしじゃ聞いたところで理解しようとすることもできなかったかもしれない。
それでも。
小巻 魔力[80/100] 状態:動揺
GS:1個
・落書き[40/100]
◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]
敵:美国織莉子
1破壊的斬撃 :近接武器戦闘・斧(魔力-0)まともにヒットすれば必殺技レベルの威力を誇る
2両斧斬撃 :近接武器戦闘・両斧(魔力-5/1ターン)単純に手数を二倍にする。相当なパワーが必要になるため、長くは使えない。
3投刃(魔力-5) :遠心力をつけて武器をぶん投げる。繰り出すのと武器再装備には時間がかかる。
4ガード(魔力-3〜5/1ターン) :攻撃に対処するための盾。格闘中の判定結果によって自動使用する
5バリアバインド(魔力-10) :敵をバリアに閉じ込める
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
下2レス
678 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/07(日) 22:43:53.50 ID:pzO9TK7m0
思い切って2で勝負。
679 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/07(日) 22:49:03.62 ID:u2OiGOD3O
まだ1
680 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/07(日) 22:57:27.00 ID:w0XzH/SZ0
下1レスコンマ判定 戦況
勝敗結果決定:75
+一桁0クリティカル(相手魔法効果:優勢時のクリティカル無効)
+補正 自[格闘Lv3]*3
+補正 相手[魔力コントロールLv1]*-3
+補正 心理状態-5
681 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/07(日) 23:00:39.71 ID:pzO9TK7m0
お願い!
682 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/07(日) 23:01:42.93 ID:pzO9TK7m0
あああ、3足りない・・・
683 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/07(日) 23:24:59.72 ID:w0XzH/SZ0
73(拮抗継続→粘り負け)
……。
もう迷わない。あたしは最後まで全力で振り抜いていた。でも攻める隙が見つからなかった。
きっと相手だってそうだった。……結構やれてたと思ってたのに、魔力がなくなってくると身体までうまく動かなくなってくる。
これ以上は続けられない。
小巻「……残念だわ。こんなことになるなんてね」
織莉子「もう負けを認めるの?」
小巻「もう魔力ないし」
織莉子「そのようね」
小巻「あたしは魔女にはならないから。まあでも、言いたいことは言えたわ。どのみちどっちかは死ぬんだものね。その前に」
織莉子「……」
せっかく勝てたというのに、あたしの言葉を聞いた織莉子はとても不満足そうな顔をしていた。
*どこからコンティニューする?*
1
>>637
(戦闘開始)
2
>>653
(戦況:拮抗)
3
>>656
(戦況:拮抗2)
4
>>677
(戦況:決め手不足)
下2レス
684 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/07(日) 23:36:48.44 ID:Hy7mwwmnO
いい加減疲れてきたから4
685 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/07(日) 23:37:50.12 ID:pzO9TK7m0
4かな?でも決め手かぁ・・・
686 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/07(日) 23:41:35.41 ID:Hy7mwwmnO
ヒントが欲しいな
687 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/07(日) 23:44:16.82 ID:w0XzH/SZ0
------------------------------
やり直し
>>677
------------------------------
68
力を込めて勢いをつけて、叩き込みに行く。
相手のペースに飲まれてちゃいけない。どうせここで踏ん張らなければ疲弊する一方だ。
向こうも本気なら、こっちも全力をぶつけよう。大事なものを守るために。
小巻「……さぞ迷惑だったんでしょうね。あたしのやってきたことはアンタからすれば邪魔なことばかりだった」
織莉子「やっと理解したの?」
小巻「これがアンタのやりたかったことなのよね? そのためにずっと悩んで、殺して……!」
避けられては、すかさず踏み込む。飛んでくる水晶は見極めて防ぐ。
魔力と魔力がぶつかり合って火花を散らす。
でも、コイツがこうまでして守りたいものって、ただの意地? プライド? ――そう思うと、悔しさがこみ上げた。
その悔しさは、自分に対してもだった。
美国のこと気にしておきながら、あたしも意地を張っていた。
小巻「アンタの気持ちなんかあたしが知るはずもなかったけど!」
織莉子「どうせわからないわよ。貴女には」
冷たく、諦めたような口調で突き放される。
少し前までのあたしじゃ聞いたところで理解しようとすることもできなかったかもしれない。
それでも。
小巻 魔力[80/100] 状態:動揺
GS:1個
・落書き[40/100]
◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]
敵:美国織莉子
1破壊的斬撃 :近接武器戦闘・斧(魔力-0)まともにヒットすれば必殺技レベルの威力を誇る
2両斧斬撃 :近接武器戦闘・両斧(魔力-5/1ターン)単純に手数を二倍にする。相当なパワーが必要になるため、長くは使えない。
3投刃(魔力-5) :遠心力をつけて武器をぶん投げる。繰り出すのと武器再装備には時間がかかる。
4ガード(魔力-3〜5/1ターン) :攻撃に対処するための盾。格闘中の判定結果によって自動使用する
5バリアバインド(魔力-10) :敵をバリアに閉じ込める
・自分の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
・他人の負傷を回復(部位・範囲によって消費変動) 【回復:B】
下2レス
688 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/07(日) 23:48:50.64 ID:Hy7mwwmnO
2
689 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/07(日) 23:50:02.52 ID:pzO9TK7m0
>>678
でやった2で。
690 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/08(月) 00:14:41.19 ID:EcOlwUUA0
勝利の秘訣はコンマとかいう見も蓋もない答えになりますね
短期決戦なので戦い始めのほうで良いコンマ出すのと、手数二倍は補正良くなりますが、戦力は大差ないので結局は運です
もう敗北パターン書ききってネタもないのでコンマ結果はダメでも通しますが、多少描写に関わるので一応判定やります
-------------------------------------------------------------------------------------------------------
下1レスコンマ判定 戦況
勝敗結果決定:75
+一桁0クリティカル(相手魔法効果:優勢時のクリティカル無効)
+補正 自[格闘Lv3]*3*2
+補正 相手[魔力コントロールLv1]*-3
+補正 心理状態-5
691 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/08(月) 00:18:58.77 ID:py0IbnlQO
結局はコンマ運か、やりきれねー
692 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/08(月) 00:20:32.97 ID:bKjrdn9q0
やったか!
693 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/08(月) 00:27:43.55 ID:bKjrdn9q0
久しぶりに長丁場になったな・・・ほむプルギスの時みたいで懐かしいw
694 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/08(月) 00:30:45.77 ID:py0IbnlQO
ほむプルギスって何だ?
695 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/08(月) 00:45:57.53 ID:EcOlwUUA0
87
決着は近づいている。
知ってたって避け続けられるわけじゃないし、逃げ続けられる場所も無限にあるわけじゃない。
迫り続け、少しずつ後退していった先のその背には壁が近づいている。
もう迷わない。最後まで全力で斧を振り抜いた。
小巻「……今になって思うのよ」
小巻「マミじゃなくてあたしがアンタと友達になってやるって言ってれば、こうはならなかったんじゃないかって」
――――血が滴り落ちていく。両手に持った斧の先から。『斬りつけたもの』から。
今まで魔女を両断してきた斧が、はじめて違うものを裂いた。
それでもあたしたちはまだ死なない。だからまだ握りしめて、もう一度振るう。
あたしがつけたかった決着ってのは、殺すことだけじゃない。ごまかしてばっかだったコイツと今度こそちゃんと話すため。
最後に言っておきたかった、あたしの後悔の言葉とともに。
織莉子「そんなの……」
小巻「変わらないかしら? 案外友達になれたかもしれないわよ」
小巻「どうせアンタのことだから、誰かにこんなに全力で怒りをぶつけたのだって、あたしがはじめてなんでしょ?」
小巻「織莉子」
今度こそ、胸についた宝石を砕いてやった。
696 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/08(月) 00:53:11.74 ID:EcOlwUUA0
--------------------------------------
今回更新はここまで
ストーリー的には勝利確定なんですが、主人公補正すら砕くのがコンマということで…
次回は9日(火)20時くらいからの予定
697 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/09(火) 22:05:05.31 ID:0/VLAM3k0
死闘の末、すべてが終わった。あれだけ必死に戦っていたけど最後はあっけなく思えた。
織莉子との決着はついた。そして、“少女”はすでに死んでいる。
小巻「……覚悟はしてたつもりだったけど、まだ動揺してるわね」
疲労感が押し寄せてきて帰宅しようとする。
小糸にも無事勝ってきたって、顔みせてあげないと。
今日だけでも色々あったけど、やり残したことはもうないだろうか?
1マミに連絡を取る
2キリカに連絡を取る
3キュゥべえと話す
4まっすぐ帰ろう
5自由安価
下2レス
698 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/09(火) 22:23:23.43 ID:A7geXVPB0
まぁ、共犯者のマミに連絡取るのは怖いけど1、あと事情話したキリカも心配なので2も追加。
699 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/09(火) 22:28:16.30 ID:qKLU9oiGO
↑
追加で3
きゅうべぇに織莉子が確実に死んだか確認をとる
SGから偽物ってことはないわよね?あとこの遺体、どうすればいいと思う?
700 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/09(火) 23:09:16.44 ID:0/VLAM3k0
結局マミとは会ってない。今、何してるのかな。
携帯に手を伸ばす。こっちからの報告も兼ねて。
マミ『……浅古さん。どうしたの?』
マミは電話には出た。まずは声を聞けて安心した。
小巻「織莉子を倒してきたわ」
マミ『……』
小巻「マミのほうこそ今どうしてるのよ。朝は学校にいなかったじゃない」
マミ『今? 今は何もしてないわよ。学校、今日はお休みになったそうね』
小巻「へえ……後で知ったのね、それ」
言い方からしてそうだ。マミはあのとき学校には来ていなかった。
“少女”の死が公にわかって学校内の閉鎖が決まった時にも。
暁美からの反応も何もない。
“守る存在”――暁美を押さえて対処したのはマミだろう。
小巻「これからどうすんの?」
マミ『これからも別に何もしないわよ。せっかくの休みだけど、今は何をする気分でもないの』
小巻「消えてなくなろうとか考えてんじゃないわよね?」
701 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/09(火) 23:24:54.31 ID:A7geXVPB0
マミのSGにごってそうだなぁ・・・
702 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/10(水) 00:26:57.47 ID:l8dVIfC50
待ってみてもマミからの返事はなかった。……代わりに沈黙が答えていた。
小巻「言っておくけどね、アンタが死んだところで何も解決しないわよ。それにあたしはまだ友達だと思ってるから」
マミ「……そんなことを言わないで。もう疲れちゃったわ。希望を持って生きていけるわけがないの」
小巻「あたしも疲れたわ。小糸は守れたけど色々ありすぎたし、誰か死ぬとか殺すとかもうたくさんよ」
小巻「あたしをさらに疲れさせる気?」
本心からの言葉だった。でもこれもあたしのエゴなのかもしれない。
キリカにも中途半端に事情を話しちゃったままだから連絡をしたけれど、そっちも元気がなさそうな声してた。
今は疲れたって、時間が経てば少しずつでも回復する。きっと。それまで生きていれば。
小糸「お姉ちゃんおかえり!」
家に帰ると小糸が迎えてくれた。明日からはパトロールも再開しないといけない。
今日はもうゆっくり休もう。
―30日目終了―
小巻 魔力[100/100] 状態:動揺
GS:1個
・落書き[10/100]
◆ステータス
[魔力コントロールLv3] [格闘Lv3]
703 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/10(水) 00:29:41.29 ID:l8dVIfC50
-------------------------
今回更新はここまで
次回は12日(金)20時くらいからの予定
704 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/10(水) 00:32:21.59 ID:8/8FT2DVO
乙
きゅうべぇが来なかったのが気になるな
705 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/10(水) 01:51:33.01 ID:RGR6SVt40
織莉子からGS回収したことにしてもいいんじゃない?
706 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/12(金) 22:22:38.53 ID:rK8RnnsJ0
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あすみとかだったら間違いなく回収してますが、
小巻には自分の殺した死体漁るのは心理的ハードルが高いかな…
707 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/12(金) 22:44:30.42 ID:rK8RnnsJ0
――――――
31日目
もう小糸も学校に行けない理由はなくなって、昨日までとは逆に見送る朝が戻ってきた。
それでも日常は完全に戻ったわけじゃない。
受け入れるしかないあたしたちの真実。覆ることのない出来事。身近に起きた死と事件の匂いのせいか、学校内の空気も心なしか重い。
マミは今日も学校には来なかった。
小巻「あれって……」
学校を出てから少し歩いたところで、見覚えのある姿があった。
佐倉。ついこの間街外れのほうで見たばっかりだけど、あれからこんなに早くこっちで会うとは思わなかった。
小巻「何しにきたのよ。この前はあんなこと言ってたくせに」
そう言いつつも、心当たりはあった。
もうこっちに来ないと決めてた佐倉が考えを曲げる理由があるとしたら一つだけだ。
杏子「キュゥべえのやつが妙な伝言よこしてきやがったんだよ。……いや、正確にはマミだけど」
苛立ったような困惑したような、納得いかない様相をしている。
そんな佐倉を小さな姿が見上げている。
ゆま「マミは『なかなおりしたい』ってゆってたんだよね?」
杏子「それが意味わかんないんだよ! 今になっていきなり。アンタなんか知らない?」
小巻「……」
少し、言い淀んだ。
708 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/12(金) 23:43:07.82 ID:rK8RnnsJ0
言いづらい話だ。長くもなる。それに知った後の仲間のあんな反応を見たら。
そもそも考えてみれば、今あたしの口から話す必要なんてない。……あたしだってマミのこと気になってたんだから。
もしかしたら、その『仲直り』がマミを立ち直らせてくれるかもしれない。
小巻「本人と話してみればいいじゃない。そのためにここまできたんでしょ」
杏子「そりゃそうだけど」
小巻「じゃあウジウジしてないで会いに行けば?」
ゆま「キョーコ、がんばって!」
杏子「そもそも『仲直り』とは一言も――」
佐倉が言いかけた時、小さな影がふわりとその場に表れた。
QB「やあ。今日はこっちに来てるんだね。杏子、ゆま」
無機質な声がいつもの調子で響く。
こいつに隠されてたことを知ってからは、なんでもない挨拶さえ癇に障るようになった。
小巻「……アンタはなんなの」
QB「少し聞きたいことがあるんだ。織莉子を殺したのは君ではないよね?」
その言葉に動揺を突かれる。昨日の今日だ。思い出したくない感覚まで蘇る。
小巻「だったらどうするの」
QB「キミはなにかと彼女を気にかけてたから、なにか喧嘩でもあったのか不思議に思うね」
でも同時に、最後まで事情はバレずに済んだのだと思った。
709 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/13(土) 00:14:50.38 ID:hwr5tM2U0
QB「それで、その返答は小巻がそうしたと捉えてもいいのかな」
小巻「……そうよ。アイツとはもう本当に最悪な、すっごい拗らせた喧嘩をしたのよ」
QB「そうなんだね。それは……」
まだ何かあるのか。そう思っていると、キュゥべえは少しだけ核心に迫るような事件についても言及する。
QB「昨日君の学校で、『まどか』が死んだことと関係はあるのかい?」
小巻「誰、それ」
QB「知らないならいいんだ」
知らない名前。その反応に嘘はない。けど、誰の名前かはわかる。
でも、どのみちもうそのことについてあたしは何もできないんだから。
小巻「ねえ、織莉子は――……死んだのよね。もう、目を覚ますなんてないくらい確実に」
QB「それは確認かい? それとも後悔ってやつかな」
QB「君が殺したのなら、確実に死んでいることもわかるはずだよ。それこそ誰かが奇跡でも祈らない限りね」
気づいたら尋ねてた。
そりゃ生きてても困るけど、なんとなくふとした瞬間にその実感がなくなって。
小巻「アンタに言われなくたって、アイツのことで後悔ならずっとしてるのよ!」
710 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/13(土) 00:36:34.18 ID:hwr5tM2U0
――――キュゥべえは聞きたいことは聞けたとばかりに去っていった。
杏子「おい、殺したって、あたしの知らない間に何が起きてるんだよ!?」
ゆま「そうだよ。どうして……っ」
蚊帳の外だった二人があたしに迫る。
そういえばこの二人も織莉子とは因縁があったんだ。
小巻「……そのこともマミとちゃんと話すなら話してあげるわよ。ここで話すわけにはいかないから」
どこまで話したほうがいいのかはわからない。全部話すことになるかもしれない。
何も知らないままで終わっても納得なんてできないだろうから。
あたしには具体的に織莉子が何やってきたのかまでは知らないけど、目的がわかれば推測することはできる。マミならもう少し知ってるかもしれない。
三人でマミの家に向かう。
しかし、そこで知ったのは――――。
いつのまにか、マミが自ら死を選んでいたことだった。
711 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/13(土) 00:39:52.56 ID:hwr5tM2U0
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今回更新はここまで
次回は13日(土)18時くらいからの予定
712 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/13(土) 19:59:35.94 ID:hwr5tM2U0
――生きていれば。生きてさえいれば、いつかは解決できるはずだと思ってたのに。
マミはそこまで耐えられなかった。あたしが思うよりも早くに、マミは自分の未来に決断を下してしまった。
呼んでも返事はなかったが、代わりに扉の鍵もかかってなかった。
マミはテーブルに頭を乗せてうたた寝でもするように目を閉じていた。
死んだとわかったのは、傍らに手紙があることと、それと、ソウルジェムの割れた欠片が散らばっていたこと。
杏子「……おい、なんだよこれ! なんなんだよ!!」
佐倉が手紙を拾い上げて怒鳴る。
そこにはあたしたちへの謝罪と、魔女になることへの恐怖が綴られていた。だから、その前に――と。
あたしたちの心と命はソウルジェムという形になって目に見える。
この宿命が、あたしたちが平穏を取り戻すことすらどこまでも阻んでくる。怒りが沸いた。キュゥべえはこの結末もすでに知っていたのだろうか。
結局、あたしの口から全てを話した。
佐倉とゆま、キリカ。真実を知った人はみんな、いつかはこうなってしまうんだろうか。
そう思うと、言い知れぬ恐怖が纏わりついて離れない。
まるでマミが幽霊になってここにいるかのように。あたしにとって死は身近な存在になってしまった。
みんな、強くないから。あたしが思ってるよりも簡単に傷ついて、間違って、耐えられなくなってしまうから。
あたしはみんなとは違う? あたしだけは強いっていうの? 本当に?
713 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/13(土) 20:03:29.59 ID:BiQ41eWOO
マミ、はやまったか
714 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/13(土) 22:37:35.06 ID:hwr5tM2U0
小巻「……ただいま」
マミの家を出る頃にはもうすっかり時間が経っていた。
結局、今日決めてた予定も中止だ。やらなくちゃいけないのはわかるけど今日もそんな気分じゃない。
小糸「どうかしたの?」
小巻「何が?」
小糸「なんか元気なさそうにしてるな、って」
小糸にも感づかれてたらしい。隠し事がうまいほうじゃないのはわかってたけど。
小糸「大丈夫! パトロールは私一人でもできるし!」
小巻「小糸……」
みんなが穏やかに過ごせる日が戻るのはまだ遠そうだった。それに、一人はすでに失ってしまった。
小巻「心配しすぎよ。その時はあたしもついてくわよ」
それでも、せめてこれ以上失いたくなかった。
715 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/13(土) 23:01:26.39 ID:hwr5tM2U0
――――その夜、世界に小さな異変が起きた。
覆るはずのないものを何かが無理やり変えたかのような、そんな異変。違和。
それは小さいけれど、世界を変えるほどの『奇跡』。
どこかの場所で、獣と少女が向かい合っていた。
QB「君の願いは確かに叶ったよ」
「よかった……っ! ホントよかったよ……!」
泣き崩れた少女の頬を伝う水滴を、“もう一人の少女”が指でやさしく拭った。
『それこそ誰かが奇跡でも祈らない限りね』――言い換えれば、奇跡があれば人は蘇る。
皮肉にも彼女を殺した人にはそれを願い叶えられる人は居なくて、彼女に殺された少女には居た。
それだけの話だった。
―END@―
716 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/11/13(土) 23:06:21.77 ID:IOwZREv0O
さやかがまどかを蘇らせたのか?
さやかの素質でまどかを蘇らせたっけ?
717 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/21(日) 19:40:54.19 ID:+VlOldPf0
続きこないなぁ・・・
718 :
◆xjSC8AOvWI
[saga]:2021/11/26(金) 23:49:52.40 ID:xIVMLgOV0
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一区切りついたのでちょっと間空けてましたが、休日には次回やると思います
次は「30日目」からやりなおして別ルートになりますね
ちなみに、このルートはここで終わりなのでその後の結果は割愛してますが、
すでにまどかの死が公に知られすぎてるので、蘇生というよりは死んだことをなかったことにしたみたいな願いを想定してたりします
願いにリソースを取られてほむらのように攻撃手段もなくなってるかもしれません
とはいえ、シリーズ見てもわかるように、完全に死者を復活させるのはどれほど強い力をもってしても難しい…とだけ
まあ蘇生と一口に言っても色々手段もありますし、QBに知られた時点であの手この手を考えないわけがないんですよね
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