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【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」スペ「2スレ目です!」【安価】
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 13:33:50.27 ID:T4geThnXO いくつか質問 以前言ってたループ関係ない、うま娘はナイスナイチャーで確定? 後、うま娘も記憶持ち越しだから、スキルとかつよさも持ち越しぬるのか、? さすがに何度も、リトライだとダレるので救済措置(前回残ったスキル持ち越しとか、研究が半分で済むとか)無いんでしょうか? ツインターボのようにしつこく絡むうま娘には、いっその事スキル教えた方が良いのか? 最後に、万が一SSもう書き込みしたく無い時は、嘘でも良いからリアル忙しいなど一言は欲しいです
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 13:43:13.26 ID:/bKGzuLu0 仮に記憶があるとしても前の世界はそのまま続いてるっぽいから 記憶が同じだけの別人ってことになるのかねぇ
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 13:53:07.15 ID:ZBoZ58ac0 普段どんなTRPGやってます?
725 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 14:41:12.96 ID:BgttCbNH0 >>722 ▼ループが関係ないウマ娘について 作中で明言していないので言及は控えます。後のお楽しみという事で何卒。 ▼ウマ娘が記憶を持ち越す場合、スキルなどを持ち越すか こちらも作中で明言していないので言及は控えます。 ▼ダレが指摘されるが対応はあるか 救済措置とは言えませんが、その為に因子継承やトレーナースキル、アイテム、イベントが存在します。 また、適切な展開へ持っていくには、適切な描写が必要です。 もう少しスピーディーになる可能性は否定しませんが、肯定も出来ません。 ▼ツインターボのような子にはスキルを教えたほうがいいのか はっきり言えば「通常スキル」の指導は可能です。例えば円弧のマエストロとかですね。 ただし、文中で説明した通り、固有スキルについての指導は不可能です。 この情報を提示したうえで、他のウマ娘にスキルを教えるかどうかは皆様の判断次第です。 ▼SSの更新について ありがとうございます。 エタる可能性が出てきたときは申し上げるつもりですが、今のところその予定はございません。 >>723 ノーコメントで。 >>724 メインで遊んでいるのはクトゥルフ神話TRPG、DX3rd、SW2.0などですね。 銀剣のステラナイツやエモクロア、マーダーミステリーとかにも手を出してます。 いつかウマ娘でマダミスやるSSとかも書いたみたいです(ウンスがやってたので)。
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 15:46:07.00 ID:RlEfxZD3o お疲れ様です >>434 >※[チーム結成]はループスタート時にのみ選択が可能です。 とありますがチーム結成タイミング逃した感じですかね? それとも>>433 に言われている条件を前周では満たせなかったのでしょうか?
727 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 16:06:26.21 ID:BgttCbNH0 >>726 これから始まるイントロダクションが終了したのちに提示する予定です、少々お待ちくださいませ。
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 16:33:51.43 ID:RlEfxZD3o >>727 ありがとうございます 早漏で申し訳無い!
729 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/24(火) 17:35:03.84 ID:BgttCbNH0 アナウンスです。 キンイロリョテイの脚質やバ場適性については独断でこちらで決めさせていただきました。 結果をこちらに提示いたします、 また、このアナウンスを以て質問を打ち切ります。 以後の質問には必要があると考えられる際に返答いたします。 ご質問、ありがとうございます。 ――― [黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ スピード:86 スタミナ:47 パワー:22 根性:25 賢さ:19 [固有スキル] 名前:黄金天馬 Lv3(コンマ結果Lv2+オリジナル分補正Lv1) 効果:72(強め) [脚質] 逃げ:G 先行:A 差し:C 追込:B [バ場適性] 芝:A ダート:G ――― 下1〜3 多数決 キンイロリョテイに対して[夢のきらめき]を使用するか。 ※現状2つ所持中
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 17:37:12.42 ID:fEf9i2Uqo する
731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 17:40:15.02 ID:RlEfxZD3o する
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 17:43:44.65 ID:W8kR1tvN0 する
733 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 18:16:42.13 ID:BgttCbNH0 トレーナー「……とはいえ、そもそもデータがない以上どこにいるかもわからないんだよな……」 トレーナー「何処にいるんだろう、学園内に居ることはわかっているんだけどな」 トレーナー「ま、地道に探すしかないか」 ……。 トレーナー「……マジで何処にもいない。もう夕方の暮れだぞ……?」 トレーナー「スペシャルウィーク然りツインターボ然りマヤノ然り……直ぐに会えたのは天運が向いていたのかもしれないな」 トレーナー「うーん、今日は出直すか……?」 ――― 深く息を吐いて、トレセン学園をさまよう。 トレセン学園は広大で、人探しにはあまりにも向いていない。 また明日出直そうかとも思ったが、出走登録などのことを考えると、今日中にキンイロリョテイのことを見つけておきたかったのだが……。 ……まぁ、見つからないものはしょうがない。 俺は、今日最後の試みとして、一縷の望みをかけて屋上へ向かっていた。 そこでキンイロリョテイが見つかるなんて思っていない。ただ、学園内で一番高い場所がここだった。 高い所から見下ろせば見つかるかな、なんて。 安易な考えだったと思う、というかヤケクソ。なのに……。 そこに彼女はいた。 黒鹿毛の髪を遊ばせながら、胡坐をかいてカチャカチャと何かを弄っている彼女こそ――キンイロリョテイ。 がしがしと髪の毛を掻きむしり「あー?」などと声をあげている彼女の手元には、蹄鉄。 とても素人では調整が出来ないそれを、尋常ではない集中力で調整しようとしている。 ――― トレーナー(声を掛けるのも憚られる雰囲気だな……) トレーナー(とはいえ、ようやく見つけた好機、声をかけなければみすみす逃すことになりかねん) トレーナー(……さて、どう声をかけようか) 下1 どのように声をかける?
734 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 18:27:02.11 ID:nYIIRebxO 大事なレースがあるのか?俺に出来ることがあれば言ってみてくれ
735 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 19:18:03.46 ID:BgttCbNH0 トレーナー「……大事なレースがあるのか? 俺に出来ることがあれば言ってみてくれ」 リョテイ「……ん、何だアンタ。私になんか用か?」 トレーナー「……話を聞いてたのか? 蹄鉄の調整、出来ないんだろ?」 リョテイ「ん? ああ。まぁ、出来てないけど?」 トレーナー「手伝うか、って声を掛けたんだ。不要ならいいんだが」 リョテイ「ふぅん。ありがたいけど、別にいいよ。近くレースがあるわけでもないし」 トレーナー「だったら何故蹄鉄の調整を……?」 リョテイ「ワン・オフの蹄鉄、しかもそれが自分の手によって調整されたもの――浪漫を感じないか?」 トレーナー「……まぁ、感じなくもないけど」 リョテイ「なんだよアンタ、割と話わかりそうな人間だな」 トレーナー「まぁ、浪漫っていう言葉の響きは好きだからな」 リョテイ「へぇ。いい趣味してんね」 トレーナー「……調整だけして、それで終わりか?」 リョテイ「……」 リョテイ「ま、何れ使う機会は来る。備えあれば……あれだ、憂いなしってやつ」
736 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 19:19:12.91 ID:BgttCbNH0 トレーナー「本当にそれでいいのか、キンイロリョテイ」 リョテイ「――あ?」 トレーナー「蹄鉄を調整する程度の浪漫に落ち着いてていいのかって言いたいんだ」 リョテイ「……お宅さんや、私を煽る目的なら勘弁だけど?」 トレーナー「事実煽ってるけど? 浪漫が好きってんなら、実にもったいないことをしてんな、って」 リョテイ「良い覚悟してんな、ウマ娘と人間じゃどっちが強いかって、四半世紀前から言われてンだろ」 トレーナー「……そんなことは俺もわかってるよ。でも、考えてみろよ。レースに出たほうが、より大きな浪漫を追い掛けることにならないか」 リョテイ「……へぇ。どういうことか説明してもらおうか」 トレーナー「君の調整した蹄鉄があったとして、それを履いてGT……いや、URAを優勝したら、どうなると思う?」 リョテイ「……」 リョテイ「……それは」 リョテイ「……それは、浪漫を感じるな」 トレーナー「だろ。ま、でも君は一人で蹄鉄を弄ってる方が楽しそうだから――俺はこれでお暇するよ」 リョテイ「……待てよ、お宅さん」 リョテイ「……アンタ、トレーナーだろ?」 トレーナー「そうだが、それが何か関係あるか?」 リョテイ「――私をレースに出せ」 トレーナー「へぇ。俺に君を選ぶメリットがないけど?」 リョテイ「浪漫、好きなんだろ」 リョテイ「等価交換だ。私は私の、アンタはアンタの浪漫を追い掛けられる。どうだ?」 トレーナー「……はぁ、ま、それでいいよ、それで」 トレーナー「じゃ、明日からよろしくな」 リョテイ「……アンタ、感じ悪いな。その癖逃げ道はキチンと用意してる。実は結構丁寧だろ、アンタ」 トレーナー「何のことだ? 感じ悪いのは……あいにく事情があってそうなってるだけだ」 トレーナー「でも別に構わないだろ? 俺たちが追い求めるのはあくまでそれぞれの浪漫。愛想よくしたところで、君の結果が変わるわけじゃない」 リョテイ「……食えねないな、アンタ。ま、それでいいさ」 リョテイ「明日からよろしく、トレーナーサン」
737 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 19:23:51.29 ID:BgttCbNH0 トレーナー「……多分キンイロリョテイは鋭いタイプだ」 トレーナー「俺の嘘なんて直ぐに見抜いてくるんだろうな……」 トレーナー「はぁ、今から荷が重い」 トレーナー「彼女が出来るだけ浪漫を追い求めることに熱中してくれることを祈ろう」 トレーナー「ああ、あと出走登録は間に合った」 トレーナー「……」 トレーナー「……あと、これ、どうしようか」 ――― 下1 チームを結成しますか? ――― ■[稟議書] Lv1 ・マヤノトップガンの育成完了 総合評価:★★★★☆ チーム結成時のメンバー上限:2人 Lv2まであと★1つ ―――
738 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 19:29:16.98 ID:KlqWbXPw0 します
739 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 19:30:35.10 ID:BgttCbNH0 ▼チーム作成を行います。 下1 チームに加えるウマ娘
740 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 19:32:26.97 ID:61ulca0v0 ネイチャ ダメならテイオー
741 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 19:50:35.71 ID:joE9E+8/O このキンイロリョテイはロマンチストなリアリストって感じがしますね
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 19:51:44.90 ID:qGcVkkx7o トレちゃんがスキル[大人]を使ってらっしゃる〜
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 20:15:35.73 ID:U80885dDO 思ったより落ち着いた子で好き
744 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/24(火) 23:50:43.38 ID:BgttCbNH0 ちょっと疲れたので更新はここまでです。 思ったよりマヤノの敗退が心にキてるのに驚いてます。
745 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/24(火) 23:56:23.72 ID:WRufoRRm0 おつ 即敗退即敗退からのシニア有マ敗退だからなぁ
746 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 00:04:37.33 ID:F8w0LEh90 まあ長く書いてれば愛着のひとつも沸くよね
747 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 00:11:38.53 ID:Voud/ofGo おつ さもありなん……
748 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 00:39:35.31 ID:+hM7VL0K0 あとキンイロリョテイ編が本格的に始まる前に、ちょこっと書いてみたいな〜と思うIFルートがあるので安価取ります。 下1〜5(多数決) ・リミテッドイベントの他ルート ・もし1年目や2年目のクリスマスイベントがほかのウマ娘で発生したら。(トウカイテイオーver) ・同上(ゴールドシップver) ・トレーナーが消えてしまった世界のその後
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 00:42:28.51 ID:JMvmh9UT0 スペちゃんアフター見たい
750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 00:53:49.35 ID:Voud/ofGo その後:ツインターボ
751 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 00:57:58.04 ID:fMQgCyfSo 学園との関係が悪化するやつ (リミテッドってこの辺りの話よね?)
752 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 01:06:52.90 ID:uHVc9UDi0 クリスマスゴルシ
753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 05:57:39.60 ID:3XroH1TCo トレーナー消えてしまった後のツインターボ
754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 08:55:19.13 ID:tDZvE6HCO 全部書け(無謀)
755 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 16:00:06.83 ID:+hM7VL0K0 スーパー・ショート・ショートですがお納めください。 ――― 開いた窓から湿気を含んだ重い風が吹き込んで、僅かにツインターボの毛先を揺らした。 じとりと巻き付くような湿気、曇天ともくればそろそろ雨が降るのは目に見えていた。 だから、気分が余計に暗くなったのかもしれない。思い出したのは――あの日、メイクデビューの日の出来事。 「……なんで、なんで誰も、トレーナーのこと、覚えてないんだよぉ……」 シーツを握って、涙を湛え、ツインターボは小さくつぶやいた。 レースが終わって気を失い――気付いた時には、トレーナーは記憶ごとこの世界か消えてしまっていた。 誰に聞いても二言目には「そんな人いたか?」と返ってくる。 ツインターボだけが、トレーナーという人物の存在を確信していて。だが、周囲の人々はその存在を懐疑的に見ていて……。そんな状況に置かれたツインターボは、もう心が疲れ切っていた。 わがままを言っても笑って聞き入れてくれた。消えて初めて、いろんなことに気を遣ってくれていたことに気が付いた。……世界で一番の味方が、消えてしまったということに気付いてしまった。 ……苦しかった。 息がつまるような、閉塞を感じた。 雨が降ってきて、それがベランダに小さく打ち付けて。 その甲高い音だけが、今のツインターボの味方だった。 誰もがツインターボを慰めに来た。ただ、その心を癒すものは、本質的に存在しない。 どれだけ待っていても、どれだけ望んでいても、いない――。 「……だれか、だれか覚えてないのかなぁ……」 うっすらと隈の残る瞳で、外を眺める。 これが御伽噺ならば、いい子にして待っていれば空から降ってくるのかもしれないけれど……。 負けてしまったツインターボは、もう夢を見てばかりではいられなくなっていた。 現実はまだまだ子供であるツインターボに、敗北の二文字を突き付けてしまっていて。 「……く、う、ぁ……!」 シーツを小さな手でぎゅっと握って、寄った皴に水滴が落ちていく。 この世界は残酷で、救いなんてなかった。 そう思わせるに十分な絶望を、ツインターボは既に抱えていた。 ……だから、もう。 「君は幸せになるべきだ、ツインターボ」 幸せになってほしい――。そう願った誰かの祈りは形となる。 ……そのウマ娘によって、ツインターボがターフに舞い戻るのは、また別の話。
756 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 16:24:02.45 ID:+hM7VL0K0 時間ができたのでもういっちょスーパー・ショート・ショートをば ――― 「蹄鉄よし、勝負服、よし……!」 かるくつま先を叩いて、スペシャルウィークは立ち上がる。 控室から少し歩けば、そこには客の喊声渦巻く中山競馬場のパドックが広がっていた。 ……有馬記念。スペシャルウィークはあれから血のにじむような努力を重ねて、大舞台に立っていた。 ――”トレーナーなしで有馬まで上り詰めた超有望株”。 それが今のスペシャルウィークの評価。本人は事あるごとに否定するので、謙虚で実力もあるウマ娘として人気を博していた。 だが、それは真実ではない。――彼女にも、トレーナーがいる。 ただ、今ここにはいないというだけだ。今もトレーナーは自分のことをきちんと見てくれている。 ”一緒に日本一を目指さないか”と、スペシャルウィークに声を掛けたトレーナーが、私の晴れ舞台を見ていないわけがない。 スペシャルウィークはもう三年も経つというのに、トレーナーのことを忘れず、信じていた。 「……トレーナーさん。私、絶対に勝って勝って、日本一になりますから――!」 ゲートについて、駆け出す準備。両隣のウマ娘も――確かに、名だたる強者。 でも、とスペシャルウィークは思う。 どれだけ強くたって、負けるわけにはいかない。もう負けたくない。 あの日、トレーナーが消えた日、スペシャルウィークは強く誓ったのだ。 「絶対に、負けない」 ゲートが開かれ、体は風をまとって前へ進む。 ブルネットの髪が流れ、姿勢は前傾。序中盤は脚を溜めて。 終盤で、解く。 爆発的な加速を見せたスペシャルウィークは、他のウマ娘をごぼう抜きし、一気に先頭集団に躍り出る。 ――それは、まさしく星の如き加速だった。 全てを過去に置き去るようなレースの結果は、もはや第四コーナーから最終直線に入った時点で明白だった。 後悔や絶望を振り払う走りは、その先に誰の背中も写さない。 夢や希望は、誰かのを追うモノじゃないから、もう背中は見ない。 「――トレーナーさんッ!」 声高に、叫ぶ。トレーナーがどこにいても、彼女のことを見つけられるほどに。 「私、どこにいてもトレーナーさんが見つけられるくらいに輝きますから!」 だから。 「いつかまた、会いに来てください……! 私にいつか、あの時のお礼をさせてください!!」 ――いつかまた、会いましょう。絶対に!
757 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 16:42:03.74 ID:+hM7VL0K0 もういっちょ。 文字量は正式にイベントを踏んだ時よりも短くなってます。 ――― 「……君にはそこそこ期待していたつもりだったんだ、マヤノトップガン」 「会長、さん……?」 シンボリルドルフに呼び出されたマヤノトップガンは、開口一番突きつけられた言葉に思わず硬直した。 確かに、ここ何日かは少し落ち込んでいて、トレーニングも疎かになりがちだった。 でも、だからといって――。 「君がナリタブライアンに勝つ? それは皮算用というやつだ。諦めたほうがいい」 「……会長さんでも、言っていいことと悪いことがあるよ」 「何故だ? 私はただ――事実を述べているにすぎんよ」 かちん、と。頭の何処かが切れるような感触がした。 確かに、ナリタブライアンに敵わないことは分かっている。 だが、そんな言い方があるものか。 今までの努力を否定するような、そんな言い様を許せるものか。 「訂正して、会長さん」 「訂正する必要がどこにある、マヤノトップガン。先ほども言ったがこれは事実だ。人間が水の中で息をしようとするのを止めることに、何の理由や説明がいる? 訂正する必要もあるまい」 「……じゃあ、どうして! どうして会長さんはマヤにいろんなことを教えてくれたの……?」 シンボリルドルフの瞳をまっすぐと見て、マヤノトップガンは問う。 放課後の、あの時間。楽しいばかりとは言えなかったが、シンボリルドルフと共にナリタブライアンを打倒するのはマヤノトップガンにとって好きな時間の一つだった。 だから、本人から否定される理由が知りたかった。 だが。 「気まぐれだよ、マヤノトップガン」 その一言で、マヤノトップガンが覚えていたすべての好意的な記憶が、砕ける音がした。 「……期待した私が馬鹿だったよ。一度打ちのめされるといい。身の程を理解できるんじゃないか?」 膝を、着くしかなかった。 気付かないうちに瞳からは涙があふれ、コンクリートにしみこんでいく。 その跡も、夏に近づく気温のせいで直ぐに乾いて、まるで嘘みたいに消えていく。 全ては虚飾で。 真実は、この心だけだった。 ――― 「……手間を掛けたな」 「構わない。外ならぬ君の願いならな――ブライアン」 「……」 「それにしても、自分の未明を恥じるのみだ。全てのウマ娘の幸せを願っているとは言うが、悲しませることでしか事態を解決できないとは」 「……誰もアンタのことを責めないだろ」 「それでも、だ。……後は頼むよ、私も少し……堪えた」
758 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 16:46:42.08 ID:WQ9mrwQYo 会長にこんな事言われたら再起不能になりそう
759 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 17:03:51.85 ID:+hM7VL0K0 もういっちょスーパー・ショート・ショート。 ゴルシがリミテッドイベントのクリスマスを踏んだ場合、秋川理事長もたづなさんも出てきません。 全て一人で解決します。 ――― 「よぉ、トレーナー! そんなとこでアルマジロみたいに丸まってどうしたんだ?」 「――ゴールドシップ」 「は、さては――ダンゴムシごっこだな?! 岩役を探してるトコだったんだな」 街道の路地裏。いつもの笑顔を浮かべてゴールドシップはそこに立っていた。 「……ごめん、ゴールドシップ。今は一人にしてくれないか」 「……。あぁん? どうしたんだよいきなり、ゴルシちゃんをハブって一人でダンゴムシごっこに洒落込むとはいい度胸じゃねーか」 「…………違うんだよ。とにかく、一人にして――」 不意に、ぐいと引っ張り上げられた。 そしてそのまま壁に優しく押し付けられ、またぐらに足が差し込まれた。 そのまま顎をくい、と持ち上げられ――視界いっぱいにゴールドシップの顔が映った。 いつも通り、綺麗な顔だ。――ただ、そこに浮かべられている表情は、いつものにやけ顔ではなく、真剣なものだった。 「おいおい、いきなりどうしたんだよ。――トレーナーしては珍しく弱気のヘナちゃんじゃねーか」 「……」 「答えろよ。アタシのトレーナーともあろうものが、青菜に塩ブッ込んだみてーな顔してるんだ。何かあるんだろ?」 どうなんだよ、と。差し込まれた足が強く持ち上げられる。 目線が強制的にあわされて、俺はそれを咄嗟に逸らした。 「……あたくし、ちょっと頭に来ましてよ」 「……」 「ちょっとついて来いよ。てか連れてくから」 「え、ちょ」 俺が何かを言う前に、ゴールドシップは手際よく俺を横抱きにして、どこかへと駆け出した。 商店街を疾走するゴールドシップ、その腕に抱えられている俺。 物珍しさに目を向けてくる住民たちと目が合うたび、俺は死にたくなった。 ――― 「うじうじしてんじゃねー。どうせ”俺はクソ雑魚アホトレーナーだから、天才ゴルシちゃんとつり合いが取れないんだーえーん”とか言ってたんだろ?」 「……おおむねその通りだけど」 「くっだらねーこと考えてんな、オマエ。オマエ以外にゴルシちゃんのトレーナーは務まらないって知ってっか?」 「……は?」 「アタシについて来れるトレーナーはオマエだけだって言ってんだよ。ほら、わかったら救命胴衣準備しろ!」 「え? は?」 「気分が良くねぇんだろ? だったら――夜釣りじゃーい!」
760 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 17:18:28.74 ID:tDZvE6HCO このスレを見てマヤノが推しになった人は絶対に居る
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 18:14:31.01 ID:Voud/ofGo まさかの全部盛り!ありがとうございます!ありがとうございます!! 夏の空とターボは程よく曇らせろ スペちゃんはさすがの日本総大将 マヤノはこの後トレーナーちゃんが慰めてくれるから…ごめん、やっぱ辛えわ… イケメンムーブするゴルシは反則なんですよね、釣果すごそう
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 18:37:04.03 ID:JMvmh9UT0 これ見て思ったけどこのスレのキンイロリョテイはこうテンションがガッと上がってない時のゴルシに雰囲気が似てる。 運命的な何かがある二人だけあって あと>>1 は絶対にスペちゃんに「ブルネットの髪」って表現を使うのが気に入っている、俺も好き
763 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 18:39:10.76 ID:+hM7VL0K0 「――稟議書。本当に通るんだろうか」 キンイロリョテイと別れた後、俺は稟議書を手にして理事長室前に立っていた。 ……これを提示するという事は、俺がループしているという事は最初から説明することに他ならない。 だが、俺には提出せざるを得ない理由があった。――URA優勝という、大望が。 マヤノトップガンの育成を終えてみてわかった。ウマ娘を育成する上で欠かせない要素の一つに”他のウマ娘の協力”がある。 前回のループではシンボリルドルフが協力してくれたが、今ループでも同じように上手くいくとは思えない。 であれば、最初からウマ娘の協力を取り付けられる状況――つまりチームを作成することは必要だと強く思う。 「考えているだけじゃだめだな。提出しに行くか」 二度扉を叩けば、内側から秋川理事長の声が返ってくる。 俺は「失礼します」と扉を開き、中へと入る。 「挨拶ッ! お疲れ様だ!」 「お疲れ様です、理事長。今少しお話よろしいでしょうか?」 「肯定! ……君は、先週着任したばかりのトレーナーだな、何か用か?」 こちらを、と秋川理事長に稟議書を差し出す。 既に決済印が押されたそれに、秋川理事長は首をひねって疑問を露わにした。 「……疑問。このような提案の決済印を押した覚えはないが……」 「当然でしょう。……なぜならば、その決済印は、貴方ではない秋川理事長に押してもらったものですから」 俺がそう言えば、秋川理事長は首をひねった。 言っていることの意味が良く理解できていないようだ。……まぁ、当然の反応だろう。 このままでは、話が進むこともない。 そもそも話すつもりだったので、俺は自身が陥ってしまっている状況の仔細を理事長へと話した。 最初こそ理解が出来ないとばかりに何度も話を止めていた理事長だったが、実際の体験を交えて話せば次第に懐疑的な態度が打ち解けていく。 ……さすが、若いなりに理事長をしているだけはあった。 「成程。理解はしたぞ、理解は。ただ、だからといってすぐに稟議を通すわけにはいかないが……」 「……いえ、通した方がよろしいかと」 「……シンボリルドルフ、いつからそこに?」 俺がそう問えば、シンボリルドルフは苦笑いを浮かべて、扉の方を手で示した。 ……開けっ放しだった。
764 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 18:55:20.66 ID:+hM7VL0K0 「おおよその事情は把握しました。……してしまった、と言ったほうが正しいですが」 「……ああ、むしろ手間が省けた、ともいえるかな」 「手間が省けた、という事は――もともと私にも話そうと?」 シンボリルドルフが首をかしげた。 「ああ。ウマ娘のケアは、ウマ娘に任せるのが一番いい」 「……同感です。なるほど、ではこれからの話し合いには私も加わるとして――」 シンボリルドルフは秋川理事長の方に向き直り、今一度同じ言葉を繰り返す。 「理事長、その稟議は通すべきです」 「熟慮……。なぜそう思うか、意見を聞かせてくれ、シンボリルドルフ」 では失礼して、とシンボリルドルフが理事長室に備え付けのホワイトボードに向かう。 トレセン学園と書き、何かの数字を書く。……これは、ウマ娘の総数と、トレーナーの総数……だろうか。 「――そもそも、トレセン学園は慢性的なトレーナー不足です。それはひとえに、ウマ娘のありとあらゆる調整を行うという点で、トレーナーという職業が特殊技能職であることが原因だと思われます」 「肯定。確かに、トレセン学園におけるトレーナーの総数は、ウマ娘の在籍数を下回っている」 「ある程度は私たちのような高学年のウマ娘が面倒を見ていますが、個々人の面倒を見るには手が回りません。私たちとて競争バですから」 確かに。寮母や指導役のウマ娘などはいるが、その全てがレースに出ることを目指しトレーニングを行っているウマ娘たちだ。 練習の時間を割いてまで、個々人に構っている暇はない。冷酷なようだが、そもそも彼女たちがトレセン学園に居るのだって、レースに勝ちたいが為なのだ。 「ですが、1人のトレーナーが複数人のウマ娘の面倒を見ることができればどうでしょうか。トレーナーの負担は増すでしょうが、確実に個々人への対応力が増すと考えられます」 「疑問。確かに言うことは分かった。ある程度の説得力もあると思う。だが――トレーナーの負担についてはどう考える?」 「――希望性を採ればよいかと。余裕があるトレーナーに希望してもらい、実績に応じて複数人のウマ娘の面倒を見せる」 シンボリルドルフがそう提案すると、理事長は少し悩んで――そして結論を出す。 「承認。とりあえず、私にはとても魅力的な提案に見えるッ。だが、さすがにたづなに了解を得ないとマズいからな……。たづなに聞いてから、追って沙汰を言い渡そうッ!」 「……ありがとうございます」 シンボリルドルフが頭を下げる。俺はただ事態の推移を見守ることしかできずに、追うように頭をさげた。 それにしても、やけにシンボリルドルフの対応が迅速な気がする。聡明なシンボリルドルフとはいえ、さすがにループなどと説明がされれば困惑するのが常ではないんだろうか。 ……まぁ、気にしていても何も始まらない。手助けに感謝するだけにとどめておこう。
765 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 19:02:05.21 ID:+hM7VL0K0 それから数日が経過した。俺の稟議書は無事に通ったようで、理事長から正式に「チーム結成」についての通達が為された。 チームを結成するにあたっての条件は簡単だ。トレセン学園のトレーナーであること。 とはいえ、最初から何人ものウマ娘の面倒を見させるわけにもいかないらしく、実績を上げたことがないトレーナーは2人チームを結成することしか出来ない、とのこと。 とはいえ、チームを結成することは出来るわけだ。 「……というわけで、チームを結成しようと思う」 「お、なかなか粋なことするな」 「……意外だな、君はこの手のことに否定的だと思ってたが」 窓際で知恵の輪を解いていたキンイロリョテイは、俺の方を不愉快そうな視線で見つめる。 「いやアンタ、私と関わってまだ一日二日だろ? なに理解した気になってんだよ」 「態度から推察したまでだ。……ちなみに、なんで好意的なのか聞いても?」 「あ? 決まってんだろ、そんなん……」 ――青春って浪漫だろ、そりゃアンタ。 言われてなるほど、と思った。
766 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 19:08:12.21 ID:+hM7VL0K0 トレーナー「誘うウマ娘は誰でもいいのか?」 リョテイ「まぁ、ヘンな奴じゃなければ」 トレーナー「じゃ、決まりだな。もう声はかけてあるんだよ」 リョテイ「へぇ。随分と手が早いんだな、アンタ」 トレーナー「……言い方を考えてくれ。まぁ否定はしないが」 リョテイ「……いや、否定しろよ」 ―――― ▼チームが結成されました。 ▼ナイスネイチャの加入は、メイクデビュー後となります。 ――― [チームについて] チームに加入したウマ娘は、練習やイベントなどに参加することになります。 原則として、安価での指定がなければ、チームの構成員となったウマ娘と育成ウマ娘は別行動をとりません。 また、構成員となったウマ娘も、育成ウマ娘と異なるレースに出走します。 これによる目標不達成は存在しませんが、勝利することにより育成ウマ娘に恩恵を齎すことが出来ます。 トレーナーの抱える秘密を共有するかどうかは安価に委ねられます。 詳細な設定については、設定の説明が必要な際に行います。
767 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/25(水) 19:11:36.84 ID:+hM7VL0K0 トレーナー「……トレーナー室が凄く簡素に見える」 トレーナー「マヤノと一緒に過ごしていた時は、マヤノの私物とか結構あったからな」 トレーナー「キンイロリョテイの私物は……あ、この前の知恵の輪が窓枠に置かれたままだな……」 トレーナー「この感じだと、そう遠くないうちに私物にあふれることになるかもな」 トレーナー「……いかん、笑うな笑うな」 トレーナー「気を引き締めないと」 ――― [黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ スピード:86 スタミナ:47 パワー:22 根性:25 賢さ:19 ――― 下1 トレーニング/お出かけ/休憩/その他(良識の範囲内で自由に)
768 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 19:12:37.45 ID:M3KgUwVl0 トレーニング
769 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 19:13:08.79 ID:+hM7VL0K0 あ、ちなみにメイクデビューまではあと3ターン(当ターンを含む)です。 安価なら下
770 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 19:13:40.85 ID:Voud/ofGo (リョテイもヘンな奴の括りや…どっちかというと…)
771 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 19:17:26.96 ID:+hM7VL0K0 リョテイ「トレーニングか」 トレーナー「不服か?」 リョテイ「別に。まぁ、将来的にはそうなるかもしれないが、ね」 トレーナー「……どういうことだ?」 リョテイ「アンタが私に適した量のトレーニングを課すことが出来るか、ってコトだよ」 トレーナー「今日はどうあがいても軽く流すからな。どれだけ成長できるかはキンイロリョテイ、君次第だ」 リョテイ「ま、初回なんてそんなもんだろ。理解はしてるが――言い方、もう少し柔らかくできないのか」 トレーナー「……これでも十分柔らかくしてるつもりだけどな」 リョテイ「……嘘がヘッタクソだなぁ、アンタ」 ――― [黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ スピード:86 スタミナ:47 パワー:22 根性:25 賢さ:19 ――― 下1 トレーニングの種類 スピード/スタミナ/パワー/根性/賢さ ※サポートカード[スペシャルウィーク]アクティブ。根性の成長率に固定値追加。 ――― 下2 トレーニングの効果量 ※ゾロ目の場合は追加ロール ―――
772 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 19:20:45.49 ID:WQ9mrwQYo パワー
773 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 19:21:18.83 ID:Voud/ofGo ほーい
774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 19:33:02.18 ID:yrspui1oO いいスタート切れたかな
775 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 19:38:27.64 ID:+hM7VL0K0 トレーナー「総合的に見てパワーがないな」 リョテイ「ま、他のウマ娘と比べたら小柄に生まれたからな」 トレーナー「だろうな。今回は不足ぎみなパワーを補強しようと思う」 リョテイ「そうかい。何をすりゃいいんだ」 トレーナー「パワーの上昇ならこれと相場が決まってるだろ」 リョテイ「……だからジムだったのか」 トレーナー「まぁ、全体的なパワーの増強ならここ以上の場所はないしな」 トレーナー「一部分の筋肉を特化させるなら他にもあるけどな」 トレーナー「さて、まずは取り組んでもらおうか。君のキャパシティを見たい」 リョテイ「へいへい」 ――― ▼キンイロリョテイのパワーが上昇した。 パワー:22(G)+83=105(G)
776 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 19:42:55.21 ID:+hM7VL0K0 「小柄なだけあってパワーは本当にないんだな」 「最初アンタもそう言ってただろ。まぁ、鍛える重要性は理解してるけどな」 「だったらいいんだ」 それだけを告げて、踵を返そうとした時だった。 ポケットに潜めておいた石が、唐突に発熱した。 来たか、と俺は思った。 ツインターボの時然り、マヤノの時然り、この石が光ったと思ったら力が増した。 俺の[俯瞰・解]はこの石のことを因子と呼ぶことを示している。 「……おい、どうしたんだよいきなり押し黙って」 「キンイロリョテイ、今から体の異常があったら、無理せず休めよ」 「は?」 キンイロリョテイの胡散臭いものを見る目が、俺のことを貫いた。 ――― 下1 [トレーナー白書(当ループ限定品)]を使用するか
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 19:43:42.46 ID:fMQgCyfSo 使う
778 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 19:56:27.03 ID:+hM7VL0K0 発熱がピークに至り、突如として石や本の感触が喪失する。 すると、目の前で俺のことを疑うように手を組んでいたキンイロリョテイの体が、跳ねた。 「……ッ! おい、これ、なんだよ……っ!」 「……」 「おい、答えろよ……! 怖いだろーが!」 ……少しすると落ち着いたようで、キンイロリョテイは荒い息を吐きながら目の前に崩れ落ちた。 周囲には誰もいない。ここを利用するとき、予め理事長に事情を話して貸し切りにしてもらったからだ。 まぁ、ここ以外にもジムはいくつかあるからな。 ……っと、そんなことはどうでもいい。今大事なのはキンイロリョテイのことだ。 「大丈夫か」 「……ああ。なんかポカポカするというか、温かい気持ちになると言うか――」 「キンイロリョテイ」 「なんだよ」 「――なんで君は泣いてるんだ?」 驚くキンイロリョテイの両目には、キラキラと光るそれが湛えられていた。 彼女はそれを慌てて拭うと、きっ、とこちらを睨みつけてくる。 「アンタ、ほんとに何したんだよ……!」 「警戒するようなことじゃない。機会が来たら話す」 「……信用ならないトレーナーの下で、ウマ娘が十全にトレーニングすると思うか?」 「いや、君はどうあがいてもトレーニングに励む」 言い切った俺に対して、キンイロリョテイはぴくりと片眉を跳ね上げた。 「どうしてそんなことが言いきれる?」 「君が走る目的は俺じゃない。君の夢であり、浪漫だからだ。俺はその為の舞台装置に過ぎない、だろう?」 「……。はぁ、正解だよ、まったく。食えない奴だ」 ため息を吐くキンイロリョテイ。だが、俺に対する疑心がなくなったわけではないらしく、指をピッと立てて、こちらに指してくる。 「……いつか話してもらうからな」 「そう言ってるだろ」 「チッ! 相変わらず感じ悪いな、アンタ」 「気に入らないか」 「……気に入るか気に入らないかの話じゃない。直したほうがアンタのためだって言ってんだよ」 「そうか、忠告ありがとう」 俺がそう伝えると、キンイロリョテイは鼻を鳴らして、シャワールームの方へと向かう。 ……特に悪影響などはなさそうだ。むしろ、何というか……肌つやが増したような。 変な影響はなかったようで何よりだ。――まぁ、スキルも正常に受け継がれているし、変な影響が出るわけがないんだが……。 心配なものは心配だ。ただそれだけの話。 俺はキンイロリョテイにこのホッとした気持ちがバレないように、その場からそそくさと離れたのだった。 ――― ▼トレーナー白書を使用した。 下1 獲得スキル ※コンマが大きいほど良いスキルを習得する。 ※ゾロ目は追加ロール。
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 19:58:03.04 ID:yrspui1oO ハッピーカムカム
780 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 20:15:16.77 ID:+hM7VL0K0 ▼スキル[お見通し]を獲得した。 ▼夢のきらめきを使用した ▼因子継承開始 ――― ■因子継承 [黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ スピード:86(G)+(12×2)=110(G) スタミナ:47(G)+(12×3)=86(G) パワー:105(G) 根性:25(G)+(12×3)=61(G) 賢さ:19(G) ▼スキル[先手必勝]を獲得した。 ▼スキル[全身全霊]を獲得した。 ▼固有スキル[シューティングスター]を獲得した。 ▼固有スキル[これが諦めないってことだァ!]を獲得した。 ▼固有スキル[ひらめき☆ランディング]を獲得した。 ▼脚質[逃げ:G]が[逃げ:D]に上昇した。 ――― ■夢のきらめき [黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ スピード:110(G)×1.2=132(G) スタミナ:86(G)×1.5=129(G) パワー:105(G)×1.5=157.5→158(G) 根性:61(G)×1.2=73.2→74(G) 賢さ:19(G)×1.2=22.8→23(G) [固有スキル:黄金天馬 Lv3]→[固有スキル:黄金天馬 Lv4](作戦:追込/判定) ・レース終盤に加速すると、勢いを付けて加速力を上げる。 (レース終盤の判定値に+100し、判定値の和を1.8倍する。倍数はスキルレベル依存) 黄金天馬Lv1:1.5倍 黄金天馬Lv2:1.6倍 黄金天馬Lv3:1.7倍 黄金天馬Lv4:1.8倍 黄金天馬Lv5:1.9倍 黄金天馬Lv6:2.0倍(スキルレベル最大) ―――
781 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 20:16:14.01 ID:+hM7VL0K0 丁度いい機会なので、前回ループからの変更点を今から記載します。少々お待ちください。
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 20:21:18.12 ID:Voud/ofGo スキルイイネ 出来るだけ多く羽を生やして欲しい
783 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 20:40:21.44 ID:+hM7VL0K0 全部で5つの変更点を設けております。各項目の詳細については、その説明が必要になった際に改めて申し上げます。 ■■■■■ @固有スキルの変更点 ―――――――――――――――――――――――――― 1.固有スキル因子継承時の条件が撤廃されました。 ・メイクデビュー等序盤事故率の低減 ・ウマ娘本家との設定の著しい乖離 (本来であれば脚質関係なくスキルは継承可能) ―――――――――――――――――――――――――― 2.全体的なスキル効果の見直しを行いました。 ・固有スキルごとの個性が消失していたため ・展開のマンネリ化を防ぐ目的 ―――――――――――――――――――――――――― 3.スキルの種類を細分化しました。 ・展開スキル(レース展開にコンマで効果が発動するスキル) ・判定スキル(レース終了時に、一定の条件を満たした際発動するスキル) ・以上二つに細分化されました ―――――――――――――――――――――――――― A通常スキルの変更点 ―――――――――――――――――――――――――― 1.通常スキル因子継承時の条件が撤廃されました。 ・同上 ―――――――――――――――――――――――――― 2.全体的なスキル効果の見直しを行いました。 ・同上 ―――――――――――――――――――――――――― 3.スキルの種類を細分化しました。 ・同上 ―――――――――――――――――――――――――― B進行における変更点 ―――――――――――――――――――――――――― 1.現在立っているイベントフラグについての明記 ・円滑なスレ進行のため ・今まで分かりづらかったフラグの立ち方の明文化 ――――――――――――――――――――――――――
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 20:42:39.00 ID:yrspui1oO 明文化ありがたい
785 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 20:48:45.18 ID:+hM7VL0K0 C脚質における変更点 ―――――――――――――――――――――――――― 1.脚質の変更点 ・補正する能力値を一律で2つにしました。 >高い能力値になると、補正の数より倍率が高い脚質が有利になるため。 ・逃げ(補正:スピード、賢さ) 適性S:+1.7倍 適性A:+1.5倍 適性B:+1.3倍 適性C: 0倍 適性D:-1.3倍 適性E:-1.5倍 適性F:-1.7倍 適性G:-1.9倍 ・先行(補正:スピード、スタミナ) 適性S:+1.7倍 適性A:+1.5倍 適性B:+1.3倍 適性C: 0倍 適性D:-1.3倍 適性E:-1.5倍 適性F:-1.7倍 適性G:-1.9倍 ・差し(補正:パワー、スタミナ) 適性S:+1.7倍 適性A:+1.5倍 適性B:+1.3倍 適性C: 0倍 適性D:-1.3倍 適性E:-1.5倍 適性F:-1.7倍 適性G:-1.9倍 ・追込(補正:パワー、根性) 適性S:+1.7倍 適性A:+1.5倍 適性B:+1.3倍 適性C: 0倍 適性D:-1.3倍 適性E:-1.5倍 適性F:-1.7倍 適性G:-1.9倍 ―――――――――――――――――――――――――― D賢さの変更点 ―――――――――――――――――――――――――― 1.レースにおける賢さの扱い ・以前と同様に、デバフなどで発生したマイナスを打ち消す能力を把持しています。 ・それとは別に、能力値によって展開スキルに補正値を与えます。 1-1.補正値の変化 賢さSS+:2.45倍 賢さSS :2.30倍 賢さS+ :2.15倍 賢さS :2.00倍 賢さA+ :1.80倍 賢さA :1.70倍 賢さB+ :1.65倍 賢さB :1.60倍 賢さC+ :1.55倍 賢さC :1.50倍 賢さD+ :1.45倍 賢さD :1.40倍 賢さE+ :1.35倍 賢さE :1.30倍 賢さF+ :1.25倍 賢さF :1.20倍 賢さG+ :1.15倍 賢さG :0.00倍 ――――――――――――――――――――――――――
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 21:30:44.98 ID:3XroH1TCo 賢さあげる価値高まったな
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 21:36:58.09 ID:JMvmh9UT0 こういうクール系のデレはいずれ癌に効くようになる
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 22:12:25.10 ID:7VrO1/rI0 今の状態じゃスキル全部0倍で死んでて草
789 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 23:23:38.63 ID:+hM7VL0K0 現時点での能力値です。 ――――――――――――――――――――――――――――――― [黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ スピード:132(G) スタミナ:129(G) パワー :158(G) 根性 :74(G) 賢さ :23(G) やる気:普通 ――――――――――――――――――――――――――――――― [固有スキル] ・[黄金天馬]Lv4(作戦:追込/判定) レース終盤に加速すると、勢いを付けて加速力を上げる。 (レース終盤の判定値に+100し、判定値の和を1.8倍する) ――――――――――――――――――――――――――― ・[ひらめき☆ランディング]Lv2(汎用/判定) 最終コーナーで競り合うと、直線で抜け出しやすくなる。 (レース中盤に+補正が発生した場合、判定値+[200×SLv]) ――――――――――――――――――――――――――― ・[シューティングスター]Lv1 (汎用/展開) レース終盤で相手を抜くと、勢いに乗って速度が上がる。 (レース中盤までに+補正が発生した場合、判定値+[150+(25×SLv)]) ――――――――――――――――――――――――――― ・[これが諦めないってことだァ!]Lv2 (作戦:逃げ/展開) レース終盤で最後の力を振り絞り、速度が上がる。 (レース中盤までに-補正が発生している場合、判定値+[250×SLv)) ――――――――――――――――――――――――――――――― [通常スキル] ・先駆け(作戦:逃げ/展開) レース序盤ですこし前に行きやすくなる。 (レース序盤に選択肢追加:+50の補正値) ――――――――――――――――――――――――――― ・先駆け(作戦:逃げ/展開) レース序盤で前に行きやすくなる。 (レース序盤に選択肢追加:+100の補正値) ――――――――――――――――――――――――――― ・末脚(汎用/展開) ラストスパートですこし速度が上がる。 (レース終盤に選択肢追加:+50の補正値) ――――――――――――――――――――――――――― ・全身全霊(汎用/展開) ラストスパートですこし速度が上がる。 (レース終盤に選択肢追加:+100の補正値) ――――――――――――――――――――――――――――――― [脚質] 逃げ:D(G) 先行:A 差し:C 追込:B ――――――――――――――――――――――――――――――― [バ場適性] 芝:A ダート:G ――――――――――――――――――――――――――――――― [所持アイテム] ・目覚まし時計(当ループ限定品) 1つ 使用するとレース開始前まで時間が巻き戻り、やる気が上昇する。 当ループ中のみ使用可能。 ・夢のきらめき 1つ 使用するとウマ娘の潜在能力を開花させる。 開花させたウマ娘の潜在能力はループしても引き継がれる。 担当ウマ娘選択直後に使用可能。探索時獲得。 ・やる気ドロップス 3つ 使用するとウマ娘のやる気を2段階上昇させる。 どのタイミングでも使用可能。探索時獲得。 ・サポートカード[スペシャルウィーク]/アクティベート 願いの結晶。強く在らんとし、夢を駆けるウマ娘の親愛の証。 根性を上昇させる練習に固定の効果値をプラスする。 願いがいつか力となって、貴方の力になりますように。
790 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 23:27:39.85 ID:+hM7VL0K0 コピペミスの為アイテム追加です。 ――――――――――――――――――――――――――――――― ・サポートカード[サンライトブーケ:マヤノトップガン]/インアクティベート 願いの結晶。比翼連理を誓い、願いに駆けるウマ娘の親愛の証。 スタミナを上昇させる練習に固定の効果値をプラスする。 どれだけ時間が経っても、きっと会いに行きます。 ―――――――――――――――――――――――――――――――
791 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 23:30:39.14 ID:+hM7VL0K0 お見通しもド忘れしてますね……………………………… ――――――――――――――――――――――――――――――― ・お見通し(作戦:追込/判定) 左右に移動すると視野が広くなる。 (レース中盤のブロックによるマイナス補正を半分にする) ―――――――――――――――――――――――――――――――
792 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/25(水) 23:42:13.80 ID:+hM7VL0K0 トレーナー「あれからというもの、キンイロリョテイは俺が近付くたびに遠のいていく」 トレーナー「……因子継承と呼ぶらしいアレが、どんな風にウマ娘に影響を及ぼすのかわからない」 トレーナー「それを考えていなかった俺の落ち度なのかもしれないが……少しだけ落ち込んでしまうな」 トレーナー「……ええい、むしろ近寄られないだけよかったと考えるべきだろ、もういい加減悩むな」 トレーナー「俺が目指すのは、URAファイナルズ。悩んでいてはたどり着けない」 トレーナー「……頑張るしかない。悩む暇もない」 トレーナー「動け」 ――――――――――――――――――――――――――――――― [黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ スピード:132(G) スタミナ:129(G) パワー :158(G) 根性 :74(G) 賢さ :23(G) やる気:普通 ――――――――――――――――――――――――――――――― 下1 トレーニング/お出かけ/休憩/その他(良識の範囲内で自由に) ※メイクデビューまであと2ターン(当該ターン含む)。 ――――――――――――――――――――――――――――――― 【現在立っているフラグ】 ■エクストライベント ・「????」/不明 ――――――――――――――――――――――――――― ■メインイベント なし ――――――――――――――――――――――――――― ■メジャーイベント ・「チーム結成」/メイクデビュー終了後 ――――――――――――――――――――――――――― ■サブイベント なし ――――――――――――――――――――――――――― ■プチイベント なし ――――――――――――――――――――――――――― ■リミテッドイベント なし ―――――――――――――――――――――――――――――――
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/25(水) 23:45:11.57 ID:JMvmh9UT0 お出掛け キンイロリョテイとラーメン
794 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 00:09:09.07 ID:3i77LfTq0 「おい」 トレーニングが終了して、一息ついていた時だった。 キンイロリョテイがこちらをじっと見ていた。 何か言おうとまごついているのだろうか。だが、その割にはいくら待ってもその先の言葉が出てこない。 「何か用か」 「……な、何でもない」 「……何かある顔だろ、それは。なにか心配事でもあるのか」 冷淡に問えば、キンイロリョテイは「ちげーよ」と近くにあった石を蹴る。 うん、どう見ても何かある顔だな。 「……手がかかるウマ娘だ」 「はぁ?! なんだアンタ、喧嘩売ってるんなら買おうじゃねぇか!」 「そもそもまごついてるのは君だろうが」 「……ぐ、ぐぬぬ」 ……経験則上、こういう風に伝えるべきことをまごつくのは、案外相手が奥手である場合だ。 つまり、俺たちはある程度打ち解ける必要がある。 互いに好意を持つ必要性はないが、それでも最低限の信頼関係を築いておく必要がある。 で、あれば。取る手段は一つ。 「キンイロリョテイ――君、腹は減っているか」 「は? 何故?」 「いいから。どうなんだ?」 「……まぁ、減ってるけど」 「じゃあ決まりだ。シャワー浴びたら正門前に集合、いいな?」 ノーとは言わせない。これくらいの強引さでことを進めたほうがいいタイプだ、彼女は。 案の定「はぁ?!」などと声に出しつつも、正門には来るつもりらしい。 ……これで、何とかなるといいんだが。 ■
795 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 00:10:01.95 ID:3i77LfTq0 「キチンと来るんだな」 「……るせぇ。トレーナーがああ言ったんだ。意味がないことじゃない、そうだろ」 「ああ、きちんと意味を汲み取ってくれたようで何よりだ、キンイロリョテイ」 小さく褒めれば、キンイロリョテイは耳をぴん、と立たせて驚いたような顔をした。 見れば小さく尻尾も揺れている。……ひょっとして嬉しいのだろうか。 小柄なのも相まって、少しだけ可愛らしく思えてくる。小動物みたいな? 「……アンタ、案外考えてること顔に出てるからな」 「そうか。気を付けるとしよう」 「ああ、そうしてくれ。――で、今日は何をするんだよ」 正直に「夕ご飯を一緒に食べよう」なんて言ったら、結局断られるだろうし。 「兎にも角にも付いてきてくれ。怪しいことをするわけじゃない」 「――っ! あ、妖しいことってなんだよ……!」 ぴくりと震えて、キンイロリョテイは声をあげた。 「は? ……そりゃ、あれだ。犯罪行為だよ」 「犯罪やる奴は口をそろえて”やらない”って言うんだよ……!」 「論理的に俺が勝てないからやめような。君、何をそんなに怖がってるんだよ」 「だって、男って暗がりに連れ込んで……するんだろ?」 「は?」 思わず、冷えた声が出た。 年端もいかない少女に対してそれを行うことを想像して、嫌な気持ちになったわけじゃない。 ……何というか、そう思われてしまったのが、マヤノに申し訳なくて。 その感情がつい漏れ出して、声に出てしまった。 「……ごめん、言いすぎた」 「どうして謝るんだ。君の指摘は正しい」 「じゃあどうしてアンタ……今にも死にそうな顔してんだよ」 言われて、顔を触る。 ……眉は下がるところまで下がって、口は真一文字に結ばれている。 彼女の言う通り、どうやら知らず知らずのうちに表情が変わってしまっていたようだ。 あわてて表情を直せば、キンイロリョテイは静かに俺のことを見ていた。 「”感じ悪いのは……あいにく事情があってそうなってるだけだ”だったか」 「………」 「何があったかは聞かないが……アンタ、その顔でうろつくなよ。捕まりでもしたら迷惑だ」 ああ、と吐いた声は、小さく響いた。 お互いが口を閉ざし、何も言えない空気が漂う。 ……そんな時、ふと、俺の腹の虫が鳴った。 「……飯、行こうか」 「……。飯食いに行くなら初めから素直に言っとけよ」 「……。次からはそうする」
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 00:13:31.57 ID:De/Za/Hy0 「大人」なのに一周回って不器用になってるトレーナーちゃんかわいいなぁ…
797 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 00:29:35.78 ID:3i77LfTq0 「ラーメン屋、か」 「何か思い入れでもあるのか?」 「なんでそうなるんだよ。全ての文末に意味を求めんな」 キンイロリョテイに呆れられながら入ったその店は、前回のループでたづなさんに教えてもらったラーメン屋だった。 とっておきの場所ではないらしいが、それでもたづなさんのお眼鏡にかなった店だ。 キンイロリョテイの好みはわからないが、気に入る一品はきっとある。 「へえ、いい雰囲気だな」 「そうか、そう思ってもらえるなら誘った甲斐があった」 「ああ、この机が少し油でベタついてるとこなんて最高だな、記憶しとく」 「結構イケる口なんだな、君は」 素直に感心していると、キンイロリョテイも「アンタもな」などといってくる。 やはり食事に対する興味関心が強い傾向があるウマ娘と交友関係を築くなら、飯に誘うのが一番だ。 それに、今回は特にクリーンヒットらしかった。キンイロリョテイも(表情からは読み取りづらいものの)ご満悦だ。 「俺は……そうだな、黒豚骨にしようか」 「あ? あー……そっちも気になるな、どうしようか」 「気になるなら、少し分けてやろうか?」 俺がそう言うと、キンイロリョテイの耳はピンと勢いよく立ち――。 次の瞬間には、彼女はそれを抑える。 「……いらない」 「わかった。じゃあ何頼むんだ?」 「……この赤の味噌」 店員を呼び、注文を伝える。その時こっそりと、取り皿を要求するのも忘れない。 さて、これから少し時間がある。何か話そうか――と思ったが、キンイロリョテイはつい、と顔を逸らしていて話になりそうもない。 ……仕方がない。本当ならば今日一日で打ち解けたかったのだが、そうもいかないのだろう。 諦めて、徐々に食べ物で釣る……もとい、親睦を深める作戦を採ろう。
798 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 00:30:11.72 ID:3i77LfTq0 「……お、来たみたいだな」 「……いいにおい」 「伸びないうちに食うぞ。――いただきます」 手を合わせて、割り箸を割る。 そしてまず――自身のラーメンから、麺をひと掬いと、スープを少し取り皿へ。ついでにチャーシューもおまけしておこう。 不思議な目でこちらを見るキンイロリョテイに――それを差し出す。 「はい」 「……いいのか?」 「早く食べろ、伸びるぞ」 「……っ」 小さく舌打ちして、それを受け取るキンイロリョテイ。 まだまだ信頼関係を築くには時間がかかりそうだ。 そんなことを考えているとき、ふと――そっぽを向いたキンイロリョテイの口から、何か言葉が漏れた。 「……何か言ったか?」 「何も! 言って! ない!」 「……そうか。冷めないうちに食べろよ」 そう言えば、キンイロリョテイは小さく鼻を鳴らして、ラーメンを食べ始めた。 ……これで、少し関係が良くなるといいんだけどな。 ――― ▼キンイロリョテイのやる気が上がった。 普通→絶好調
799 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 00:33:57.85 ID:3i77LfTq0 トレーナー「あれからというもの、キンイロリョテイの態度が少し軟化した」 トレーナー「……ような気がする。気がするだけだ」 トレーナー「距離感はそのままなんだが、あちら側からこちらに対する質問を行うようになったのは大きな進歩だと思いたい」 トレーナー「……なんだか、新鮮だな、と思う」 トレーナー「今まではスペシャルウィーク、ツインターボ、マヤノ……と、割と素直な子たちを育成してきたからな……」 トレーナー「うーむ……それにしても心配だ……上手く行くのかね」 ――――――――――――――――――――――――――――――― [黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ スピード:132(G) スタミナ:129(G) パワー :158(G) 根性 :74(G) 賢さ :23(G) やる気 :絶好調 ――――――――――――――――――――――――――――――― 下1 トレーニング/お出かけ/休憩/その他(良識の範囲内で自由に) ※メイクデビューまであと1ターン(当該ターン含む)。 ――――――――――――――――――――――――――――――― 【現在立っているフラグ】 ■エクストライベント ・「????」/不明 ――――――――――――――――――――――――――― ■メインイベント なし ――――――――――――――――――――――――――― ■メジャーイベント ・「チーム結成」/メイクデビュー終了後 ――――――――――――――――――――――――――― ■サブイベント なし ――――――――――――――――――――――――――― ■プチイベント なし ――――――――――――――――――――――――――― ■リミテッドイベント なし ―――――――――――――――――――――――――――――――
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 00:40:15.64 ID:RCByDjFx0 お勉強たーいむ かしこさ上げていかないときついでしょこれ
801 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 02:11:58.26 ID:3i77LfTq0 トレーナー「……というわけでトレーニングだが」 リョテイ「なにがというわけで、だ……。一体誰に向かって喋ってるんだよ」 トレーナー「独り言が多くなってな……。ともかくトレーニングをやるが……」 リョテイ「……な、なんだよ。もったいぶんなよ……」 トレーナー「トレーニングをやるぞ」 リョテイ「……」 トレーナー「トレーニングをやるぞ」 リョテイ「……おう」 ――― [黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ スピード:132(G) スタミナ:129(G) パワー :158(G) 根性 :74(G) 賢さ :23(G) やる気 :絶好調 ――― 下1 トレーニングの種類 スピード/スタミナ/パワー/根性/賢さ ※サポートカード[スペシャルウィーク]アクティブ。根性の成長率に固定値追加。 ――― 下2 トレーニングの効果量 ※ゾロ目の場合は追加ロール ―――
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 02:13:46.22 ID:9VDmHF4Go 賢さ
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 02:35:54.50 ID:wjtCs6jc0 へい
804 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 03:29:29.61 ID:3i77LfTq0 今日はここまでです ラーメン食べたい
805 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 07:23:54.28 ID:O3dV2Ajso ラーメン絶好調リョテイチョロカワ
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 07:34:02.63 ID:5Z8gsFev0 ステータスのGは0〜199?みたいに、数値上ではどこからどこまでの範囲なのかも一度明記してほしい トレーニングする時の判断材料になるし
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 08:34:04.52 ID:PFAyEG3QO おそらくは地雷だろうが、ナイスネイチャーにループに関する事を聞くべきか? 普通に聞き込みしたら頭おかC人の印象で 終わるだろうし困ったな
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 08:53:33.95 ID:wwHUeRjxo ネイチャよりマヤノと関わったらてええんでね?
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 18:32:22.51 ID:0Xl954JoO リョテイはもしかしてちょろかわなのでは?
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 18:35:24.29 ID:1BGnd+Ma0 >>806 原作ゲーム準拠でしょ(^^;
811 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 19:53:53.88 ID:3i77LfTq0 能力値のランク付けは、アプリ版ウマ娘プリティーダービーの設定に準じています。 下記のとおりです。 ―――――――――――――――――――――――――― SS+:1150〜1200 SS :1100〜1149 S+ :1050〜1099 S :1000〜1049 A+ :900〜999 A :800〜899 B+ :700〜799 B :600〜699 C+ :500〜599 C :400〜499 D+ :350〜399 D :300〜349 E+ :250〜299 E :200〜249 F+ :150〜199 F :100〜149 G+ :49〜99 G :01〜49 ――――――――――――――――――――――――――
812 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 19:58:03.91 ID:3i77LfTq0 リョテイ「へえ、勉強か」 トレーナー「知識は武器だって古の賢人も言ってたぞ」 リョテイ「ま、私も同意だな。やっぱ知らなくて損することは色々あるってモンだ」 トレーナー「へぇ、随分と訳知り顔で語るな」 リョテイ「食堂でシャトーブリアンが出る日とか知らないと損するだろうが」 トレーナー「……俗的だな」 リョテイ「むしろ私が高尚だと思うのか、アンタは」 トレーナー「……思わないな」 リョテイ「なんだかそれはそれでムカつくな、オイ……」 ―――――――――――――――――――――――――― ▼キンイロリョテイの賢さが上昇した。 賢さ:23(G)+50=73(G+) ――――――――――――――――――――――――――
813 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 20:10:29.07 ID:3i77LfTq0 (あ、ステータスのランク付け間違ってますね……。訂正したものを下記に添付しておきます) ――――――――――――――――――――――――――――――― ――メイクデビューまで、あと0ターン。 ――――――――――――――――――――――――――――――― [黄金探しの放浪者]キンイロリョテイ スピード:132(F) スタミナ:129(F) パワー :158(F+) 根性 :74(G+) 賢さ :73(G) やる気 :絶好調 ――――――――――――――――――――――――――――――― [固有スキル] ・[黄金天馬]Lv4(作戦:追込/判定) レース終盤に加速すると、勢いを付けて加速力を上げる。 (レース終盤の判定値に+100し、判定値の和を1.8倍する) ――――――――――――――――――――――――――― ・[ひらめき☆ランディング]Lv2(汎用/判定) 最終コーナーで競り合うと、直線で抜け出しやすくなる。 (レース中盤に+補正が発生した場合、判定値+[200×SLv]) ――――――――――――――――――――――――――― ・[シューティングスター]Lv1 (汎用/展開) レース終盤で相手を抜くと、勢いに乗って速度が上がる。 (レース中盤までに+補正が発生した場合、判定値+[150+(25×SLv)]) ――――――――――――――――――――――――――― ・[これが諦めないってことだァ!]Lv2 (作戦:逃げ/展開) レース終盤で最後の力を振り絞り、速度が上がる。 (レース中盤までに-補正が発生している場合、判定値+[250×SLv)) ――――――――――――――――――――――――――――――― [通常スキル] ・先駆け(作戦:逃げ/展開) レース序盤ですこし前に行きやすくなる。 (レース序盤に選択肢追加:+50の補正値) ――――――――――――――――――――――――――― ・先駆け(作戦:逃げ/展開) レース序盤で前に行きやすくなる。 (レース序盤に選択肢追加:+100の補正値) ――――――――――――――――――――――――――― ・末脚(汎用/展開) ラストスパートですこし速度が上がる。 (レース終盤に選択肢追加:+50の補正値) ――――――――――――――――――――――――――― ・全身全霊(汎用/展開) ラストスパートですこし速度が上がる。 (レース終盤に選択肢追加:+100の補正値) ――――――――――――――――――――――――――― ・お見通し(作戦:追込/判定) 左右に移動すると視野が広くなる。 (レース中盤のブロックによるマイナス補正を半分にする) ――――――――――――――――――――――――――――――― [脚質] 逃げ:D(G) 先行:A 差し:C 追込:B ――――――――――――――――――――――――――― [バ場適性] 芝:A ダート:G ―――――――――――――――――――――――――――――――
814 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 20:10:55.33 ID:3i77LfTq0 ――――――――――――――――――――――――――――――― [所持アイテム] ・目覚まし時計(当ループ限定品) 1つ 使用するとレース開始前まで時間が巻き戻り、やる気が上昇する。 当ループ中のみ使用可能。 ・夢のきらめき 1つ 使用するとウマ娘の潜在能力を開花させる。 開花させたウマ娘の潜在能力はループしても引き継がれる。 担当ウマ娘選択直後に使用可能。探索時獲得。 ・やる気ドロップス 3つ 使用するとウマ娘のやる気を2段階上昇させる。 どのタイミングでも使用可能。探索時獲得。 ・サポートカード[スペシャルウィーク]/アクティベート 願いの結晶。強く在らんとし、夢を駆けるウマ娘の親愛の証。 根性を上昇させる練習に固定の効果値をプラスする。 願いがいつか力となって、貴方の力になりますように。 ・サポートカード[サンライトブーケ:マヤノトップガン]/インアクティベート 願いの結晶。比翼連理を誓い、願いに駆けるウマ娘の親愛の証。 スタミナを上昇させる練習に固定の効果値をプラスする。 どれだけ時間が経っても、きっと会いに行きます。 ――――――――――――――――――――――――――――――― ■トレーナースキル ・[俯瞰:解] 【第一段階】 様々なデータを数値的に見ることができる。 ラウンド数の認識、レース時の達成着順の確認が可能。 【第二段階】 スキルを視覚的に把握可能になる。 レース時、同一段階でのスキル同時発動が可能になる。 ――――――――――――――――――――――――――― ・[戦術家] コンマによるランダム安価を用いる判定に対して使用することができる。 安価を取り消し、代わりに選択肢の中から一つ任意のものを選択し、それを適用する。 ――――――――――――――――――――――――――― ・[大人] 汚い人間であるということ。 一定以上の好感度の担当ウマ娘に対して、甘言を弄することで様々なバフを与える。 ――――――――――――――――――――――――――― ・[共感覚] 真の意味でウマ娘と通じ合い、自身の持つ知識や経験などを余すことなく伝えることができる。 ウマ娘の所有する脚質、距離適性、スキルのヒントレベルを常に1上昇させる。 ――――――――――――――――――――――――――― ・分岐する業(不明) 効果不明 ――――――――――――――――――――――――――――――― ■[スキルヒント:トレーナー] ・収束する条(パッシブ)Lv1(上限値) HLv:1 詳細情報習得後公開。 ――――――――――――――――――――――――――― ・運命の輪(パッシブ)Lv1(上限値) HLv:1 詳細情報習得後公開。 習得条件:[収束する条]習得。 ―――――――――――――――――――――――――――
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 20:12:34.26 ID:O3dV2Ajso ???「やっぱり中央はすごいな!こんな肉食べた事ないぞ!」
816 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 20:22:32.62 ID:3i77LfTq0 ――五月某日。 春は過ぎ、これから梅雨に差し掛かろうかという時期。 事前に予報されていた気象とは打って変わって、晴天が頭上に広がっていた。 太陽光に揮発する朝露によりバ場は湿り、稍重。 ……とはいえ、キンイロリョテイにとってそこまで問題はなさそうだ。問題ではないと言うか、気にしていない……? 相変わらず剛毅な性格のウマ娘だ、と俺は思う。その全てを自らの末脚で磨り潰せばいいとでも思っていそう。 「コンディションは?」 「言われなくても、アンタが十全に仕上げてくれたよ。気持ち悪いくらいに完璧だ」 「そりゃどうも」 褒められたのか貶されたのか良く解らない言葉に、曖昧な返事を返す。 キンイロリョテイはそれが面白くなかったのか、蹄鉄を鳴らして近付いた。 「なんだよ、言いたいことがあるならハッキリ言えよ」 「何でもない。君の勝利を祈っている、と言っただけだ」 「けっ、祈るな、そして願うなよ、ンなもん……」 キンイロリョテイは、その小さな体躯を十分に解しながら、俺に背を向けて笑った。 「――勝利ってのはな、勝ち取るモンだ」 大胆不敵な宣言と共に、彼女は控室からパドックへと躍り出た。 ……なぜだろう。彼女の背中は酷く小さく見えるのに。 なんだか、どんな背中よりも大きく見えるのは。 「勝てよ、キンイロリョテイ」
817 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 20:26:09.89 ID:3i77LfTq0 ――――――――――――――――――――――――――――――― ■レース 下1 作戦決定(コンマ) 逃げ[D]/先行[A]/差し[C]/追込[B] 01-10:逃げ[D] 11-50:先行[A] 51-70:差し[C] 71-00:追込[B] ―――――――――――――――――――――――――――――――
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 20:26:29.20 ID:5Z8gsFevo あ
819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/26(木) 20:34:24.29 ID:O3dV2Ajso ないすぅ!
820 : ◆FaqptSLluw [sage saga]:2021/08/26(木) 20:36:06.13 ID:3i77LfTq0 よく見たら[シューティングスター]が展開スキルになってますね……。 判定スキルです……。
821 : ◆FaqptSLluw [saga]:2021/08/26(木) 20:42:46.26 ID:3i77LfTq0 ――――――――――――――――――――――――――――――― ▼キンイロリョテイの作戦が[先行:A]に決定しました。 ――――――――――――――――――――――――――――――― 下1 キンイロリョテイの序盤の調子 01-25:出遅れ(ゴールのコンマ判定に-50の補正) 26-50:掛り(ゴールのコンマ判定に-25の補正) 51-75:順調な出だし(ゴールのコンマ判定の補正なし) 76-00:集中状態(ゴールのコンマ判定に+25の補正) ゾロ目:補正効果1.5倍。マイナス補正の効果は消える。 ――――――――――――――――――――――――――― 下2 キンイロリョテイの中盤の調子 01-25:ブロック(ゴールのコンマ判定に-50の補正) 26-50:掛り(ゴールのコンマ判定に-25の補正) 51-75:順調な出だし(ゴールのコンマ判定の補正なし) 76-00:快走(ゴールのコンマ判定に+25の補正) ゾロ目:補正効果1.5倍。マイナス補正の効果は消える。 ――――――――――――――――――――――――――― 下3 キンイロリョテイの終盤の調子 01-33:好走(ゴールのコンマ判定の補正なし) 34-66:末脚(ゴール時のコンマ判定に+50の補正) 67-00:全身全霊(ゴール時のコンマ判定に+100の補正) ゾロ目:補正効果1.5倍。マイナス補正の効果は消える。 ――――――――――――――――――――――――――― 下4 ゴールイン 着順確定 ――――――――――――――――――――――――――― 【作戦】 ■先行[A](補正:スピード、スタミナ) 補正がある能力値:1.5倍 ――――――――――――――――――――――――――― ▼着順決定 [ 下4のコンマ+序盤補正+中盤補正+終盤補正]=レース中達成値 [ウマ娘の能力値から賢さを除いた合計]=能力値参照値 ――――――――――――――――――――――――――― 【[レース中達成値]+[能力値参照値]+バ場補正/芝A(+100)+中距離適正A(+100)+やる気/絶好調(+100)=達成値 【判定スキル+達成値=固有達成値】 ――――――――――――――――――――――――――― 固有達成値-(レース中全てのマイナス補正-賢さ)=最終達成値 ――――――――――――――――――――――――――― 最終達成値が1100を超した場合 1着 ※(100超えるごとにバ身が1伸びる。報酬増) 最終達成値が1000を越した場合 2〜3着 最終達成値が900を越した場合 4〜5着(掲示板) 最終達成値が900を下回った場合 着外 継続ライン:〜3着 ――――――――――――――――――――――――――― レースなので連取は5分間隔で可能なものとします。 よろしくお願いいたします。
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