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【艦これ】龍驤「足りないもの、その後」その9【安価】

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308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/19(土) 22:20:57.44 ID:mqZJGWi6O
深雪「」


アマギ「ナンダ殺シタダケナラ爆発シナイノカ」


グチャグチャッ


アマギ「コレガ爆弾カ」


「」


アマギ「艦娘モコウナレバ肉片ダ」


アマギ「ミユキ」


アマギ「次ガアルナラ、二度ト俺ニ関ワルナ」


カッ…
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/19(土) 22:23:49.37 ID:mqZJGWi6O
ーー


龍驤「あ…あぁぁ……」


龍驤「門が開かれる……天城が…開いた…」


龍驤「天提督の死を…無かったことにする為に……その為に…」


龍驤「鎮守府の艦娘を犠牲に…そんな……そんなことができるやなんて…」


龍驤「天城が…どれだけ彼を思ってたんか……知らんはずじゃなかった…」


龍驤「でも……もう遅い…」


龍驤「後の祭りでしかない……門は…開かれてしまった…」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/19(土) 22:29:09.20 ID:crxTVV/xo
>>306+異常を察知した菊月達が瞬間移動してきて交戦状態に入る
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/19(土) 22:43:19.57 ID:ireFXfLDO
場所不明
開きましたね…
そうだね
実際地獄の門ってどういったものなんですか?
悪魔や死者が溢れ出てくるイメージですが
過去を変えるといっても某バックトゥなのか変えた結果だけが出るのか…
話をしている朝…と八
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/19(土) 22:56:25.30 ID:VVIAIqt80
ーーUnknown


「開きましたね…」


「そうだね」


「地獄の門…一体どんなものなんですか?悪魔や死者が溢れ出てくるイメージしかありません」


「それか過去を変えるといっても某作のように未来に影響するのか、それとも変えた結果だけなのか…」


「朝ちゃんはどう思う?」


「前者…ですか」


「…まずは地獄の門について行っておこうかな」
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/19(土) 23:01:58.98 ID:VVIAIqt80
「簡単に言えば扉と対をなす物。世界そのものを変えるのが扉で結果だけを変えるのが門」


「じゃあ…」


「扉と違って門は犠牲を払ってしか開かない。しかもできるのは過去に干渉することだけ」


「扉に比べたら地獄…だから地獄の門ってね」


「そうだったんですか…」


「門は開かれた…というより開いた。そうせざるを得なかったから」


「終極は決めるのはあたしじゃないからね」


下2 この後の展開やその他起こったことなど…だってさ
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/19(土) 23:17:00.02 ID:ireFXfLDO
開いた門の前に立つアマギ
これでようやく…会える…ああ…早く…早く…
龍飛
残念だけど使うのは私
アマギへの精神汚染全開…
悪いとは思うけれど貴女と同じで私にも何より優先するべきものがあるのよ
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/19(土) 23:19:31.24 ID:lwELujvmO
>>314
ジャマとアマギに振り払われる龍飛という存在
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/19(土) 23:24:12.28 ID:VVIAIqt80
ーー


「これでようやく…会える…ああ…」


龍飛「残念だけど使うのは私」ズォォォ


「早く…早…く………」


龍飛「貴女の精神を汚すことなんて容易いこと。それは門の中であっても同じ」


龍飛「騙すようで悪いとは思うけれど、私も貴女と同じ。私にも何より優先するべきものがあるのよ」


「……」


龍飛「さあ帰りましょう、あの実験があった…」


天城「おい」ガシッ


龍飛「な……!?」
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/19(土) 23:28:49.81 ID:VVIAIqt80
龍飛「なんで私に触れるの…!?」


天城「ここがそういう場所だからだ」


龍飛「あり得ない……そんな馬鹿なこと!」


天城「こっちは過去に戻るが、お前はどうなるだろうな?」


龍飛「待…待って……!」


天城「過去にも戻れず門の外にも戻れない」


龍飛「いや…嫌っ!」


天城「始まりも終わりも無い地獄に堕ちろ」ブンッ


龍飛「いやぁぁぁぁぁーーー!」


天城「……」


天城「これで…邪魔者は消えた……あとは…天提督…」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/19(土) 23:35:39.33 ID:crxTVV/xo
目が覚めると天提督の手術が終わった日
ここで治ったと油断したからと胸が痛くなる
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/19(土) 23:39:03.15 ID:3S3+eu6So
>>318
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/19(土) 23:45:01.32 ID:VVIAIqt80
ーー病院


天城「……はっ」


天城「ここは……病院で…手術を受けてるのは…」


天城「……」


天城「そうか…天城はやったんだ……天提督の手術は成功して…」


天城「良かっ……た…」


ドクンッ


天城「う……ぐ…!?」


天城「なん…だ……胸…が……」


天城「痛…い……痛い……」
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/19(土) 23:49:27.42 ID:VVIAIqt80
「ねぇお姉さん」


天城「なんだ…お前……」


「わたしのこと覚えてる?」


天城「知らねぇ……よ…」


「わたしはね、自分のこと知らないんだ」


天城「う…ぐぐぐ……」


「皆んなはわたしのこと名前では呼ばないの」


天城「お前……」


「わたしには固有の形は無い。貴女と出会った時にこの姿だっただけ」
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/19(土) 23:58:16.12 ID:VVIAIqt80
「扉は誰にでも開けるけど門って違うんだ」


「門番。皆んなは私をそう呼んでるよ」


天城「ぐ……」


「お姉さんは私と出会った。それだけじゃない」


「犠牲を払ってでも過去に戻る価値はあるのか」


「門番はそれを見極める」


「貴女は自分でどう思う?」


天城「……っ」


「うん、そうだね」


「GUILTY」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/20(日) 00:01:54.28 ID:9jQD1SSDO
門の向こうの世界
こちらから開ける事は不可能
門を叩き絶望する龍飛の背後から人影
それは龍飛のよく知る顔だった
ああ…そうか
あの時開いた門の向こうに落ちてしまっていたのか…
私の会いたかった人はずっとここに居た
最初からこうすればよかったんだ
ここでなら永遠に…
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/20(日) 00:07:16.76 ID:UTaVfKtvO
深雪たちと新人提督を指導する天提督
幸い手術は成功して完治し後進の指導に進んだ天提督
充実した毎日だけど何かを忘れている気がする
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 00:16:33.80 ID:Hot6Xvjx0
ーー天鎮守府


深雪「深雪スペシャルーー!」


天提督「スペシャルなのはいいけど確実性が大事だからね」


新人提督「スペ…シャル……?」


天提督「君は深雪の真似はしなくてもいいよ」


深雪「なんでだよー!深雪様は新人提督の秘書艦になるんだろ!」


天提督「秘書艦になるからちゃんとしなくちゃね」


深雪「うう…分かったよぉ」
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 00:20:33.55 ID:Hot6Xvjx0
新人提督「それにしても天提督さんはまだ現役でやれるんじゃないですか?」


天提督「手術は成功したけどいい機会だったからね。それにこんな毎日も悪くないよ」


深雪「手術が成功したのは奇跡だとかなんとかって医者は言ってたよなぁ」


天提督「癌が発生してから何故か進行が遅かったんだ。それが無かったら手遅れだって言われたよ」


深雪「いつも飲んでたサプリが効いたんだって!」


天提督「あんな薬みたいなサプリは買った覚えは無かったから、確かにそうかもね」


新人提督「そんな危ないものを飲まないで下さいよ…」


天提督「うん、普通なら飲まないんだけどね」
327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 00:24:12.40 ID:Hot6Xvjx0
天提督(あのサプリはどうしても飲まなきゃいけないと思ってた。それがどうしてなのか自分でも分からない)


天提督(それに……何か忘れている気がする)


天提督(とてつもなく大切な…命を掛けるような何かが…)


天提督(それともう一つ…何かに……誰かに…裏切られたような気分も…)


天提督(誰かと約束をして…それは大事な…約束…)


天提督(この気持ちはなんだろう…寂しくて……虚しい…悲しい気持ち…)


下2 この後の展開やその他起こったことなど
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/20(日) 00:27:26.82 ID:cagqzZrQo
>>323
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/20(日) 00:32:47.86 ID:9jQD1SSDO
>>323
そこに門番によって落とされた天城まで来てしまう
門番が居るなんて聞いてないぞ龍飛!
いや…私もそんなのが居るなんて知らなかったわよ…と
毒づく天城
でも…良かった…あいつは確かに助かった…それだけは確かに見えたんだ
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/20(日) 00:33:29.65 ID:BG6RTPxfo
鎮守府に戻った龍驤、調査でもない調査の一応の報告
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 00:39:09.68 ID:Hot6Xvjx0
ーー


龍飛「駄目…こちらから開ける事は不可能……」


「龍飛……」


龍飛「その声は……」


龍飛「ああ…そうなのね……貴方は…あの時開いた門の…向こう側に落ちてしまった…」


龍飛「会いたかった人はずっとここに居た……最初からこうすればよかったのね…」


龍飛「そうすれば永遠に……」


天城「夢見てんじゃねぇよ」


龍飛「……」
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 00:45:31.75 ID:Hot6Xvjx0
天城「門番が居るなんて聞いてなかった…ま、お前も知らなかったんだろうけどな」


天城「天城の存在は無かったことになった。ただそれだけ。世界は何も変わらない」


天城「たった一つ変わったことはアイツを助けられたということ。それで満足だ」


龍飛「認めない……貴女だけ…願いが叶うなんて!」


天城「もうやめようぜ」


龍飛「なにがよ!」


天城「龍飛ってなんだ?俺はそんなの知らないぞ」


「な…なんで…すって……」


「天城っていうのも知らないな。誰だそれ?」


「自ら存在を消そうとしてるの!?」


「なに言ってんだよバーカ」


「最初からそんなもんは存在しないんだよ」


「う…あああああああああああああああああ!!」
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 00:51:02.48 ID:Hot6Xvjx0
ーーBAR海底


葛城「この写真の人に見覚えありませんか?」


伊58「知らないでちね」


葛城「うーんそっかぁ」


伊58「なんでまたこっちで人探しをしてるでち?」


葛城「少しでも人助けが出来ればと思って…」


伊58「ノータリンの真似でちか」


葛城「だって鳳翔さんの話を聞いたら…!」


伊58「はいはい、見かけたら連絡してやるでちよ」
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 00:55:28.13 ID:Hot6Xvjx0
伊58「やれやれ…足りないもの鎮守府の前の提督なんて知らないでちよ」


伊58「こんな男に見覚えは…」


伊58「……似てるのは知ってるでちね」


伊58「この近くでウロウロしてるケンカの強いホームレスがこんな感じの男でち。でも歳が違い過ぎるでちね」


伊58「この写真の男が突然歳を取ったりしたらあのホームレスになるけど…そんなのあり得ないでちね」


呂500「ただいまですって!!」ガチャッ


伊58「お前はもう少し静かに入ってこいでち」


呂500「でっち!今そこで葛城さんとすれ違いましたって!」


伊58「分かったから早く荷物を…」


ーー
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 00:55:56.32 ID:Hot6Xvjx0
今日はここまでです
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/20(日) 00:57:26.11 ID:B9Pl4s6hO
おつでーす
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/20(日) 01:00:45.61 ID:9jQD1SSDO
お疲れ様でした
なるほどやっぱりそっちだから向こうには居ないと
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/20(日) 01:11:55.92 ID:ZWkzriJbo
天城……願い過ぎが無かったから繋げてくれたのか……その後では助けられてばっかりだなあ

おつおつ
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 19:13:03.21 ID:Hot6Xvjx0
ーー足りないもの鎮守府


龍驤「これを見て欲しいんや」スッ


山雲「これは羽!!あの羽をどうして貴女が!?」


龍驤「やっぱりそうか…」


山雲「どこで手に入れたというの!?」


龍驤「青葉と蒼龍がお世話になってる天提督…今は新人提督やね。横須賀に変える前にそこに寄ったら…な」


山雲「数枚だけじゃなくてこんなに量があるだなんて…」


龍驤「…地獄の門や」


山雲「これだけあればなんだって出来る…効果を打ち消すものを作れたり…同じものを作ったり…!」


龍驤「そういう…ことなんやろうな…」
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 19:17:08.66 ID:Hot6Xvjx0
山雲「これ、その鎮守府では誰も使ってないわよね?」


龍驤「…なんやこれって手に持っただけらしいで」


山雲「それなら大丈夫…これ、もらってもいいのよね!?」


龍驤「うん、ちゃんと役立ててな」


山雲「ええ、今度は大丈夫。凄い…こんな量があるだなんて…」


龍驤「…何が起こったのかウチは知る術が無い。けどあの鎮守府に羽があったってことは…」


龍驤「いや、やめとこ。ウチには関係ないんや。この羽を山雲に届けただけで…いいんや」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/20(日) 19:39:14.25 ID:9jQD1SSDO
羽根はまだ存在している
羽根によって生まれた龍飛も執念でその存在をどうにか保っていた
その龍飛に声が掛かる
なあアンタ、ここから出たいのか?
あたいが出してやろうか
振り向くと視界一杯に黒い羽根が舞った
世界の気まぐれで…奇数?偶数?運が悪かった?
ふ ざ け る な よ
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/20(日) 19:46:05.14 ID:BG6RTPxfo
あの傀儡の子達を鎮守府に戻してあげる方法を探る龍驤
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 19:55:28.08 ID:Hot6Xvjx0
ーー


龍驤「向こうにおる傀儡の子らをなんとかしてあげたいんやけど、いいアイデアは無い?」


菊月提督「国同士の交渉になりそうだな」


菊月「面倒なことには巻き込むな」


龍驤「あの子らを元の鎮守府に帰してあげたいんよ。もちろん手術はするで」


菊月提督「そうだとしてもな…」


菊月「私達に協力を求めてるのが間違ってる」


龍驤「……分かった、ウチの言い方が悪かったわ」
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 20:05:34.90 ID:Hot6Xvjx0
龍驤「あの子達の為に力を貸して下さい」土下座


菊月提督「な、なん…」


菊月「ふざけるな」グイッ


龍驤「ふざけてなんか無い。ウチは真面目なんや」


菊月「お前が裏も無しに他人の為に頭を下げる訳がない。何が目的だ」


龍驤「裏も何もない。あの子達の為に言うてるんや」


菊月「お前の言葉は信用ならない」


龍驤「信用してもらえる為やったらなんでもする」


菊月「ならここから出ていけ」


龍驤「あの子らをどないかしてくれるんやね」


菊月「しない」


龍驤「お願いや」


菊月「出ていけ」


龍驤「あの子らの気持ちを分かって欲しいんや」


菊月「消えろ」


菊月提督「落ち着くんだ菊月、それに龍驤も。感情的になってもいいことはない」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/20(日) 20:13:03.41 ID:9jQD1SSDO
さっきも言ったがこれは外交問題だ
一軍人にどうにか出来ると思うか?
土下座する相手が間違ってるぞと菊月
むしろお前自身の方が国を動かせる可能性がある
勲章はどうした?
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/20(日) 20:33:43.19 ID:O4HZkmgMO
自分のせいでもなくただ傀儡として産まれただけで、おるべき場所におれんで離れ離れになるのは可哀想すぎる。
もう戻れないと覚悟してるかもしれん。でもそうならない様にできることはしてあげたいんや。
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 20:39:33.12 ID:Hot6Xvjx0
ーー


龍驤「自分のせいでもなく傀儡として産まれただけで、おるべき場所におれんのはおかしい」


龍驤「提督と離れ離れになるのは可哀想すぎるし、あの子らはもう戻れれへん覚悟してるかもしれん」


龍驤「そうならん様にウチがらできることはしてあげたいんや」


菊月提督「言っていることはマトモなんだがな…」


龍驤「今までのはウチが悪いから仕方ない。けど今回はウチの為に何かをするんじゃないんよ」


菊月提督「そもそも俺達に頼むより、自分でなんとかできるんじゃないのか?」


龍驤「それも考えたよ。でもあの子らを連れ戻す理由が無いねん」


龍驤「危険な存在である傀儡艦娘を安全に利用できる。向こうの言い分にケチを付けられへん」


龍驤「でもなにかあるかもしれん。だから力を貸して欲しいって頼みに来たんや」
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 20:42:50.99 ID:Hot6Xvjx0
龍驤「あんたらを便利屋として使いたいんやない。一人の提督も秘書艦にアドバイスを貰いに来たんや」


菊月提督「アドバイス…か」


菊月「無い」


龍驤「どんな些細なことでもええんや」


菊月「無い」


龍驤「……分かった」


菊月提督「龍驤はそれでいいのか?」


龍驤「アドバイスが欲しいって聞いて、無いって言うんやったらそれ以上何も無い。迷惑をかけたいんや無いからね」


龍驤「話を聞いてもらっただけで有難いわ。用事は済んだから横須賀に帰らせてもらうわな」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/20(日) 20:45:12.09 ID:VvPUqL3Mo
横須賀についたら提督達のお出迎えがあった
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/20(日) 20:45:23.42 ID:ZWkzriJbo
>>345
これを菊月が
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 21:11:36.49 ID:Hot6Xvjx0
菊月「これは外交問題だ、 一軍人にどうにか出来ると思うか?そもそも土下座する相手が間違ってる」


龍驤「いや…せやからウチは…」


菊月「お前の方が国を動かせる可能性がある。勲章はどうしたんだ」


龍驤「…もうええって言うてるやろ」


菊月「なんだと?」


龍驤「ウチはアンタらの知っての通り売女のクズ女や。せやから普通やったら当たり前に知ってることも知らん」


龍驤「アンタらは修羅場を何回も潜ってる。せやからタメになる話が聞ける、力を貸してもらえるかもしれん」


龍驤「そう思ってウチはアンタらに頭を下げたんや」


菊月「…なら最初からそう言え」


龍驤「説明もさせてくれんかったのはどこのどいつや」
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 21:17:15.85 ID:Hot6Xvjx0
龍驤「自分らに迷惑がかかりそうやったら協力せぇへんのは分かる。ウチでもそうしたい」


龍驤「まあウチらの場合は司令官がお人好しやから毎回困ったことになるんやけどね…」


龍驤「その考え方は否定せぇへんし真っ当やと思う。けどアンタらは提督と秘書艦や」


龍驤「自分らのことが大切なんは分かるけど、それやったら仕事辞めり」


龍驤「ウチが何を言いたいか分かるやろ?」


菊月「……」バシッ


菊月提督「やめるんだ菊月」


龍驤「暴力でしか反論できへん時点で…」


菊月「殺される前に消えろ」ズズズッ


龍驤「……消えるんやったらアンタらの方と違うか」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/20(日) 21:38:57.01 ID:9jQD1SSDO
お前が助けたいんだろう?
人に頼る事に慣れすぎたか?
それもあの提督のせいか?
お前が自らやらないなら話は終わりだ
諦めるんだなと菊月
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/20(日) 22:18:17.15 ID:BG6RTPxfo
どんなに力があって強かろうと自分達の為だけに力を使う
それじゃなんにも変わらへんしそんな奴らがやる事の結果なんて知れとる
ウチは幹部さんに直談判でもなんなら首相に直訴でもなんでもやったる
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 22:31:50.69 ID:Hot6Xvjx0
龍驤「どんなに力があって強くても自分達の為だけに力を使う。それじゃなんにも変わらへん」


龍驤「そんな奴らがやる事の結果なんて知れとるんや」


菊月「それは自分のことを言っているのか?」


龍驤「あんたらには頼らへん。幹部さんに直談判でもなんなら国会に直訴でもしたるわ」


菊月「他人を頼ることしか知らない奴の言うことは浅い」


龍驤「ウチにできることとできへんことがある」


菊月提督「二人の言い分は分かった、だから…」


龍驤「帰らせてもらうわ、あの子らの為に時間が惜しいからね」
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 22:40:04.65 ID:Hot6Xvjx0
ーー


幹部『話を聞く限り彼女らを連れ戻すのは難しいだろうね』


龍驤「それでも方法が無いことはないやろ?それを教えて欲しいねん」


幹部『…ダメだ』


龍驤「なんで?」


幹部『外交問題はシビアなんだ、出来たとしてもやってしまった結果が怖い』


龍驤「……」


幹部『帰ってき次第手術ができるように準備しておく。それで許して欲しい』


龍驤「…ええよ。なんでアカンか理由も言うてくれたしね」


幹部『龍驤君、絶対に早まった行動だけはやめて欲しい。約束してくれるね?』


龍驤「ありがとう幹部さん、横須賀に帰ったらまた宜しくやで」ピッ


龍驤「……」


龍驤「国会…か。知り合いはおらんけど、殴り込みに行くだけ行くのはありかもしれんね」


龍驤「あの子らには帰る場所がある。それを知ってもらうだけでも大事なんや」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/20(日) 22:43:42.83 ID:VvPUqL3Mo
まずは鎮守府に帰って質問状や請願書を作ろうと
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/20(日) 22:47:39.64 ID:9jQD1SSDO
電話を切った幹部
そもそも国同士の話し合いで引き渡す決定をした経緯がある
それをまた返してくれと政府は言えないだろうし向こうがそれに応じるとも思えない
龍驤君もまた厄介な事に首を突っ込もうとしているね…と大きな溜め息
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 22:55:41.94 ID:Hot6Xvjx0
ーー大本営


幹部「傀儡艦娘…彼女達はそもそも国同士の話し合いの結果、向こうに引き渡したんだ」


幹部「それをまた返してくれとは言えないだろうし、向こうがそれに応じるとも思えない」


幹部「全く、龍驤君も厄介な事に首を突っ込もうとしているね……」


幹部「さて…どうしたものか……」


幹部「…彼女達は北方の領土と交換する形になっている。交渉としては良いものだっただろう」


幹部「あの土地……うーん…やはりやろうと思えば出来てしまうのか」
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 23:00:04.15 ID:Hot6Xvjx0
幹部「土地と交換だというのに未だに渡そうとしない。それに比べて傀儡艦娘は既に向こうに渡っている」


幹部「これは不公平だ、交渉は無かったことに……」


幹部「これを主張すれば通る可能性はある。だがリスクが大きい」


幹部「土地の為に彼女らに犠牲になれと国は言っているが…ううむ」


幹部「旧大本営とは決別したといっても信頼はまだない。かつての元帥が死んでからその席も空いたまま」


幹部「組織としてまだ弱い私達が国を敵に回すことはしたくない、が……」


幹部「艦娘が不幸になってしまうことは何よりも許せない。私がこの仕事をしている意味が無くなってしまうからね」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/20(日) 23:23:41.38 ID:9jQD1SSDO
知り合いの政府関係者にこれらを話す幹部
こちらでも話が違うという声は多少上がってはいるのですが…
やはり若干弱腰で向こうも手続き等あるのだろうと待つ姿勢が多数派ですね
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/20(日) 23:38:06.94 ID:ZWkzriJbo
>>361
363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 23:50:40.56 ID:Hot6Xvjx0
ーー


『こちらでも話が違うという声は多少上がってはいるのですが…』


幹部「難しいという事ですか」


『ええ…やはり弱腰で向こうも手続き等あるのだろう。待つべきだという意見が大半です』


幹部「そうなるでしょうな…」


『この国は交渉事には弱いですからね』


幹部「…一つ確認しますが艦娘の扱いは、鎮守府を纏める存在である大本営にあるという認識で間違ってないですね?」


『ええ…』


幹部「では国同士ではなく大本営とロシアとで…」


『それは困ります!自国を敵に回すことになりますよ!』


幹部「やはりそうなる…か」
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/20(日) 23:55:54.43 ID:Hot6Xvjx0
『そもそもあの領土は我が国のものなんです、それを持ち出した時点で話はややこしいんです』


幹部「…君にだから聞くんだが、この国を敵に回せばどうなる?」


『どうなるって…予算は切り詰められますし、一切の特別処置が無くなります』


幹部「それで?」


『それでって…正気ですか!?』


幹部「土地と引き換えになったら彼女らの気持ちが分かるかい?」


『いやそれは…』


幹部「悪いがこちらで勝手に動かさせてもらうよ。一応話をして君は必死に止めた。これなら大丈夫だろう?」


『貴方は一体…なにがしたいんですか?』


幹部「艦娘を護りたいだけさ。それ以上のことはない」


下1 この後の展開やその他起こったことなど
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 00:00:55.65 ID:+29f16udO
英雄でロシアの勲章持ちの龍驤が首相と話すのは理由も知らずいつまで続くかも判らず危険な労働をする傀儡達の事
それと待っている間に傀儡達が死んでしまったら交換の話はどうなるのかって事
公表されていないということは社会的にそこに存在していないのと同じ、存在しないものがいなくなっても主張できることはない
そして残るのは禍根だけ、国と国だけでなくて国と大本営、国と個人の間でも
それじゃあまた昔に戻ってしまう
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 00:02:27.55 ID:P7ZBoO3DO
なんとなくだが…旧大本営がクーデターを起こした気持ちも今なら解る気がすると幹部
何一つ進まずただ他国にじわじわと搾取されていく感覚
さて…念の為に交渉材料は他にも欲しいが何かあるかなと情報集めを始める
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/21(月) 00:09:43.06 ID:vIdMhsfW0
ーー


「これはマズイ…いくらこちらが止めたと言っても話が大きくなってしまったら…」


「オイ緊急事態だ!」


「こっちもだ。今大本営から電話があったんだが…」


「首相の訪問先に艦娘が乱入したらしい!」


「なんだって!?」


「養護施設の視察に向かっていた所を…ということだ」


「なんてバカなことを…クーデターのつもりだったのか」


「いやそうじゃない。艦娘は首相に暴力を振るったわけじゃないんだ」


「なんだと?」


「話がしたいと近寄って来たそうだ。SPが捕まえようとしたが、よりにもよってロシアの勲章持ちで手荒に扱うことができなかった」


「勲章持ち…幹部から聞いたあの艦娘か?」


「とにかく俺たちも現地に急ぐぞ!」
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/21(月) 00:17:47.02 ID:vIdMhsfW0
ーー


龍驤「二人だけで話してくれてありがとうな」


首相「…ご用件は?」


龍驤「まずは質問や。あの子らのこと知ってる?北方の領土と引き換えにロシアに送られた艦娘や」


龍驤「あの子らは自分達が土地と引き換えにされてるとも知らず、いつまで続くかも判らず危険な仕事をしてる」


首相「彼女らを知るのは私の仕事じゃない」


龍驤「じゃあアンタの仕事の話もしよ。待っている間にあの子らが死んでしまったら交換の話はどうなるん?」


首相「また新たな材料を用意する」


龍驤「…この交換のことは一切公表されてない。それは社会的にそこに存在していないのと同じなんや」


龍驤「存在しない約束が無くなっても主張できることは何も無い。残るのは禍根だけなんやで」


龍驤「国と国だけでなくて国と大本営、国と艦娘の間に大きな溝が残る。これじゃまた昔に戻ってしまうんや」


龍驤「向こうは土地を返す気が無い。あんたらも分かってるやろ」


龍驤「交換は無効や、直ちにあの子らを呼び戻して。あんたがやれへんのやったらウチが勝手にやる」


龍驤「ウチは捕まるやろうけどあの子らに罪は無い。そうなったらアンタらは大恥をかくやろうな」


龍驤「それでもええんやったらウチは何も言わん。この話も無かったことにしてもええで」


下1 この後の展開やその他起こったことなど
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 00:26:59.29 ID:P7ZBoO3DO
確かに私も気に入らんが…
そうだな…傀儡艦娘の存在は少なくとも全員の手術が終わらない限り公表は出来ない
見分けなどつかないのだから下手をすれば艦娘も危険に晒される
だが公表出来ないなら確かに自由かもしれんなと首相
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 00:27:47.11 ID:NXG5kgGDo
持つべきものはツテ

龍驤さんその場で夕立にテレビ通話、タイミング的に家族で過ごしてるだろうと
後ろからは龍驤!龍驤!とちびっこの声もしてる中
総司令官はんと話がしたいから通訳してや、進まん話を勧めたいからって
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/21(月) 00:37:30.53 ID:vIdMhsfW0
首相「確かに私も気に入らんが…そうだな、傀儡艦娘の存在は少なくとも全員の手術が終わらない限り公表は出来ない」


首相「その理由は傀儡かどうか見分けがつかないから。だから下手をすれば艦娘も危険に晒される」


首相「だが…公表出来ないのなら確かに自由とも解釈できる」


龍驤「それで?」


首相「彼女らを連れ戻すことを止めることはしない。だが領土について向こうで話し合うことが条件だ」


首相「そちらが土地の受け渡しに時間がかかっているように、こちらも傀儡艦娘に書類上の問題があった。だから一度連れ戻すというシナリオだ」


龍驤「うまくいけばどうなるん?」


首相「どちらも永遠に準備中を繰り返すことになって、交換は事実上の中止となる」


龍驤「ま…それで妥協しとこか」
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/21(月) 00:43:08.28 ID:vIdMhsfW0
首相「私には理解できない。なぜそこまでして他人を助けようとする?」


龍驤「アンタは国民の為に政治をやっとるんと違うんか」


首相「それは私の立場だからだ。君は一人の艦娘に過ぎない、そんなことをする意味が無い」


龍驤「アンタは目の前に困ってる人がおったら無視するんか?」


首相「まず目に入らない」


龍驤「…模範解答やね。見たら助けなあかんもんな」


ウウウ〜〜…


首相「君の行動力には関心するが少々強引過ぎたようだ」


龍驤「それくらい覚悟してるよ。留置所で一泊か二泊してからロシアに向かうわな」


首相「君には絶対に政治家にはなって欲しくは無いといった所だ」


龍驤「そんなもんに興味は無いよ。ウチにはやるべきことがあるんやからね」


下1 この後の展開やその他起こったことなど
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 00:50:38.66 ID:+29f16udO
警察官がやって来るともう夜だから一泊させたら釈放しなさい、長官に話を通しておくからと首相さん
職権乱用やねアンタもやるなぁって龍驤に目に入ったから仕方がないだろうと返す
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/21(月) 01:01:30.70 ID:vIdMhsfW0
ーー


龍驤「パトカーって何気に初めて乗るなぁ」


「手錠はどうしますか」


「逮捕では無いが…いやそうか、そもそも彼女には通常の手錠は無理だ」


首相「ああ君、私が分かるね?」


「もちろんです」


首相「もう夜だから彼女は一泊させたら釈放しなさい、署長と長官には話を通しておく」


「は、はぁ…」


龍驤「職権乱用やんか、見かけによらずアンタもやるなぁ」


首相「目に入ったから仕方がないだろう。あと見かけによらずは必要ない」


龍驤「はいはい、ありがとうな」


ウウウ〜……


首相「艦娘は物であり人間ですらないが、彼女には日本人らしさを感じる」


首相「それだけではない、多くの現代人が忘れている大切なものが彼女にはある」


首相「それは持っていたものではなく誰かの影響を受けたもの。余程の人間が側に居るのだろう、なんとも羨ましい限りだ」


ーー
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/21(月) 01:01:59.43 ID:vIdMhsfW0
今日はここまでです
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 01:06:51.18 ID:P7ZBoO3DO
お疲れ様でした
ツンデレですか総理!総理!?
日付変わりそうになったら下1になるっぽい?
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 01:14:56.09 ID:1iq2RBYdo
おつです
総理も"日本人"ですねぇ!
帰って来てるけど会ってないけど龍驤がアクティブに動いているので提督の方は心配しないで…と言いたい
菊月怖い…
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/21(月) 19:22:36.89 ID:vIdMhsfW0
ーー警察署


龍驤「一晩泊めてくれてありがとうな〜っと」


龍驤「さて、司令官に連絡はいってるか分かれへんけど移動しながら電話でもしとこかな」


龍驤「横須賀鎮守府に帰らんでも、大本営とか他の鎮守府に頼んで燃料とボーキ補給すればロシアに行けるし」


龍驤「ここから一番近いのは〜っと…」


龍驤「あの鎮守府か…丁度ええわ、アイツとも話せるいい機会やね」


龍驤「アポは取ってないからおらんかもしれんけど、補給はさせてくれるやろから急いで行かな」
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/21(月) 19:26:15.68 ID:vIdMhsfW0
ーーH幹部の鎮守府


H幹部「アンタ一体なにしたの?横須賀提督が大騒ぎしてたって聞いたわよ」


龍驤「首相のとこ殴り込みに行って留置所で一泊してきたんよ」


H幹部「…冗談じゃなかったらヤバいわよ?」


龍驤「ロシアに送られた傀儡艦娘の子らを取り返すためやねん。後で燃料とボーキ補給させてな」


H幹部「そんなに行動力があったなんて知らないわ」


龍驤「元々こんなんやで。ロシアに行く前にここに飛ばされた朝潮と話したいねん」


H幹部「…彼女は演習中。もうすぐ終わるから呼んできてあげるわ」


龍驤「ありがとうやで〜」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 19:49:11.25 ID:1iq2RBYdo
きっつい演習の直後だったので幻覚と思いそれでも恐ろしくて龍驤に謝り倒すY朝潮
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 19:49:29.56 ID:P7ZBoO3DO
あら龍驤さん
どうしたんですか?
至って普通に挨拶してくるY朝潮
何だか龍驤にもあまり興味が無い風に見える
そしてH提督にキラキラした目を向けている
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/21(月) 20:11:26.21 ID:8J2ZBcW/O
ーー


Y朝潮「龍驤さんどうしたんですか?」


龍驤「近くまで来たから様子を見とこうと思ってな」


Y朝潮「そうでしたか」


龍驤(なんかえらい普通やな。それどころかウチに興味無いんと違うか?)


H幹部「一応こっちに来てから変なことはしてないわね」


Y朝潮「H幹部さんの前でそんなことはしません!」


龍驤「…ははぁん」
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/21(月) 20:15:18.41 ID:8J2ZBcW/O
龍驤(朧の表情がなんか暗かったんはこれか。朝潮は違うターゲットを見つけたって話し合うやな)


Y朝潮「今日も演習を頑張りましたよ!」


H幹部「わかったからそんな大声で言わないでちょうだい」


龍驤(コイツ、略奪愛しか興味無いんと違うか。他人のもんやから興味があるんや)


龍驤(体売ってた時に覚えたけど自覚がある奴は厄介や。でも自覚のない奴はもっと厄介や)


龍驤(こんなこと言うたらあれやけど厄介払いできたって思っとこか。Y朝潮はウチらでは無理やった)


龍驤(…ついでの用事は終わったし、ロシアに向けて出発やね)


下2 この後の展開やその他起こったことなど
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 20:22:30.52 ID:P7ZBoO3DO
でもY朝潮を押し付けた手前出来る限りフォローしとかんと…
今は時間が無いけど朧が病まんように話を聞いておくくらいはしとこうかと
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 20:23:36.92 ID:1iq2RBYdo
>>384

(業深やんね……)
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/21(月) 20:37:48.54 ID:vIdMhsfW0
ーー


龍驤「Y朝潮を押し付けた手前、出来る限りフォローしとかなあかん…と思ったけど」


朧「……」


龍驤「病まんように話くらい聞いておこうかなって…あの……」


朧「……」ぶつぶつ


龍驤「朧…大丈夫か……?」


朧「取られる…H幹部が取られるんです…」


龍驤「既に結構キてたみたいやね…」
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/21(月) 20:41:20.52 ID:vIdMhsfW0
朧「H幹部は私のことを別に好きじゃないんです…」


朧「Y朝潮が来てから男漁りも再開しちゃって…」


龍驤「そんな風には見えへんかったけどなぁ」


朧「Y朝潮で溜めたストレスを男の人で発散してるんです」


龍驤「それは…」


朧「アタマがオカシクなりそうです」


龍驤(これはちょっちあかんかもしれんね。司令官に電話するついでに朧のことも伝えといたろ)


下2 この後の展開やその他起こったことなど
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 20:49:29.69 ID:P7ZBoO3DO
言ったらなんやけどH提督はそっちの人なんやろ?
Y朝潮に取られるっちゅう事は無いんとちゃう?龍驤
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 21:10:30.10 ID:EnhZYJBKo
>>388
アンタの良さも忘れとるだけや、思い出させてやり
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/21(月) 21:19:00.53 ID:vIdMhsfW0
龍驤「なぁ… 言ったらなんやけどH提督はそっちの人なんやろ?Y朝潮に取られるっちゅう事は無いんとちゃう?」


朧「…誰があのチビに取られるって言ったんですか」


龍驤「あ……」


朧「お気に入りの男の子を見つけたみたいで…その人にH幹部を…」


龍驤「ごめんなウチ勘違いしてたわ。Y朝潮のせいでH幹部が男漁りをやり始めたのが嫌なんやな」


朧「言葉にしないで下さい、殺しますよ」


龍驤「…あんたが言うと洒落にならんで」
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/21(月) 21:23:27.81 ID:vIdMhsfW0
龍驤「男漁りも一時的なもんや。アンタの良さを思い知らせたり」


朧「…H幹部の机にあるものが入ってたんです」


龍驤「ん?」


朧「見てもすぐ気付いたんです。H幹部の手から私の送った指輪が外れてました」


龍驤「嘘やろ…?」


朧「机の中に放置されてました。あれだけH幹部のことを考えて送った指輪だったのに」


朧「愛してたのに」


朧「大好きだったのに」


朧「Y朝潮が来て全てが狂ったんです。貴女に八つ当たりをする前に消えて下さい」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 21:31:49.05 ID:P7ZBoO3DO
あかん…これはあかん
放置してたら朧のヘイトが完全にこちらに向くだけでなくH幹部も味方ではなくなるかもしれない
原因はY朝潮でそれを送ったのはうちらや…
急いで横須賀へ帰る
龍驤!心配したんだぞ!どうしてすぐ帰ってこないんだ!
それどころやない!割と緊急事態やで司令官…
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 22:15:28.47 ID:NXG5kgGDo
H提督に喝を入れる龍驤、何を意味してるか分かっとんのかと
それに対してカムフラージュとはいえマズったわねってH幹部
外で遊んでいるように見せればある一定以上のアプローチからY朝潮が進まなくなってる
その間に対策をねろうとしたけど朧の心労になっちゃたわ
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 22:15:59.85 ID:NXG5kgGDo
H提督✕
H幹部○
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/21(月) 22:26:44.15 ID:vIdMhsfW0
ーー


龍驤「指輪外すって何を意味してるか分かっとんの?」


H幹部「カムフラージュとはいえマズったわね…まさか気付いてるとは思わないじゃない」


龍驤「あのな、女の子にとって指輪ってただの輪っかや無いんやで。それこそ気が狂ってもおかしくないんや」


H幹部「私だって本気じゃなかったのよ。外で遊んでいるように見せれば、Y朝潮の行動が鈍くなったし」


H幹部「その間に対策をねろうとしたけど…朧の心労になっちゃたわね」


龍驤「心労どころかもう手遅れかもしれん。今すぐ病院行きのレベルやで」


H幹部「貴女が言うんだから間違いないんでしょう…分かったわ病院を手配しておきましょう」
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/21(月) 22:33:33.68 ID:vIdMhsfW0
「……」


龍驤「なあ、なんか聞こえれへん?」


H幹部「なにかってナニよ?」


龍驤「なんか息を殺して、苦しそうな…」


「シー…っ……ぃ…」


H幹部「隣は物置のはずよ、誰も居ないわ」


龍驤「これ…ウチ知ってるかもしれん。一緒に来てくれたら分かるで」


H幹部「まさかあの子、Y朝潮が変なことシてるんじゃないでしょうね」


龍驤「変なことには違いないね。一緒に見に行こか」
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/21(月) 22:37:36.18 ID:vIdMhsfW0
ーー


H幹部「アンタ一体なにしてるのよ!?」


朧「……」


龍驤「艦娘の体でも艤装を展開せんかったら、リストカットでも死ねるわな」


H幹部「この跡の数…一回や二回じゃないわね」


朧「……」


龍驤「切るのが目的やから血はそんなに出てない。でもこの傷痕は消えへんやろね」


H幹部「アンタ……」


龍驤「言っとくけどH幹部が悪いんやで。たった一つの指輪でここまでになってしまうんや」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 23:12:20.23 ID:P7ZBoO3DO
私が悪い…?
そうね、朧がこうなったのは私の責任
だけどそもそもY朝潮が来なければこうはならなかった
龍驤、悪いけどうちでもあの子はもて余す
このまま私に任せるなら…解るわね?
朧を抱えて医務室に運ぶH幹部
ごめんなさい朧…と謝りながら
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/21(月) 23:36:47.63 ID:1iq2RBYdo
>>398
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/21(月) 23:48:01.42 ID:vIdMhsfW0
H幹部「私が悪い…?」


H幹部「そうね、朧がこうなったのは私の責任かもしれない。けどY朝潮が来なければこうはならなかったのよ」


龍驤「それは…」


H幹部「龍驤、悪いけどうちでもあの子はもて余すわ。 このまま私に任せるなら…」


龍驤「…分かった、責任持って連れて帰るわ」


朧「……」


H幹部 「ごめんなさい朧…貴女のことをもっと大切にすべきだったわね」スッ


龍驤「ええ病院はいくらでも紹介できるから…」


H幹部「……」スタスタ
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/21(月) 23:51:34.69 ID:vIdMhsfW0
ーー


Y朝潮「急に荷物をまとめろなんてどうしたんですか」


龍驤「ウチと一緒に横須賀に帰るんや」


Y朝潮「…謹慎が解けたというんですか」


龍驤「違う。ここでもアンタを持て余すからや」


Y朝潮「H幹部さんと離れるのは残念ですが、また司令官に会えるなら大歓迎です」


龍驤「……どないしたもんかなぁ」


龍驤「司令官と言い合いになるやろな…喧嘩せぇへんように気をつけやなあかんね」


下1 この後の展開やその他起こったことなど
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/22(火) 00:09:46.36 ID:JM0fFWL6O
すまないがY朝潮を受け入れることはできない
んーならウチとロシア行こか
いざシベリア!
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/22(火) 00:14:30.18 ID:7zjjCm7DO
帰らないの吹いた
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/22(火) 00:16:22.55 ID:g9iJVfy6o
なんかどんどん悪い方向に転がってる気がする
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/22(火) 00:16:30.60 ID:c6XmUWnt0
ーー横須賀鎮守府


提督「昨日なにがあったのかは龍驤の説明を聞いて分かった」


龍驤「心配かけてごめんな」


提督「その件はまたじっくり話すとして、やはりY朝潮はここでは面倒は見れない」


龍驤「やっぱりそうやんな」


提督「もう解体しか道は…」


龍驤「道はまだあるよ。とりあえずこのままロシアに向かうから、また電話するわな」


提督「ああ…」
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/22(火) 00:20:32.95 ID:bPrkrEU4o
正直Y朝潮を態々悪い方に蒸し返すの面倒くさすぎてやる気が出ない
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/06/22(火) 00:20:40.78 ID:c6XmUWnt0
ーー


龍驤「ちょっと目を離した隙にどこ行きよったんやY朝潮は」


龍驤「ウチらの近くにおってもあかんのやったらロシアに連れて行くしかない。解体は可哀想やもんな」


龍驤「人手はあって損は無いし、夕立もおるからなんとかなるやろ」


龍驤「…しかしどこに行ったんや、おらんで」


龍驤「また余計なことしとるん違うやろな…ほんまにアイツは」


龍驤「早いとこ捕まえてさっさと向こうに行こ…」


下1 この後の展開やその他起こったことなど
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