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【シャニマス×ダンガンロンパ】灯織「私はこの絆を諦めません」【安価進行】
- 203 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/24(土) 22:31:06.57 ID:W2C/KaPl0
-
摩美々「仲間割れ、とかー?」
智代子「な、仲間?!黒幕って一人じゃないの?!」
灯織「……!!そうですね、その可能性がありました……だって、私たちは実際黒幕に加担していた人間を知っているんですから……!」
めぐる「咲耶と凛世……そっか、脅迫されてたとはいえ黒幕側の人間として動いてたのは事実だもんね」
愛依「え?!裏切り者って他にもいんの?!」
摩美々「この前の裁判でのモノクマの発言を考えるとその可能性は流石に無さそうかなぁ」
智代子「じゃあもっと、根本的な……主犯格側の存在、とかなのかな?」
灯織「あくまで可能性、だけど」
摩美々「……なにかこちらからのアプローチで再度モノクマに隙を生む余地はあるかもしれないよねー」
智代子「もしも仲間割れが起きてるのなら、その仲間割れ相手はこっちの味方になるかもしれないんだもんね!」
めぐる「そうだよね!」
黒幕の仲間割れ、じゃなかったとしても間違いなく黒幕にとっての不都合が生じた結果なのは間違いないんだ。
希望はないわけじゃない……!
摩美々「さて、とりあえずこのまま帰るとして……爆弾はそのまま灯織が持っとくー?」
灯織「……みなさんがよろしければ、預からせていただきます」
愛依「うん、灯織ちゃんなら心配ないと思う!」
雛菜「雛菜も異議なしです〜」
智代子「でも大丈夫?灯織ちゃんは怖くない?」
灯織「……ううん、これぐらい平気。むしろ武器が手元にあって心強いよ」
摩美々「うっかり爆発させたりしないでよねー」
灯織「し、しませんよ!……多分」
愛依「そこは言い切ろ?!」
- 204 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/24(土) 22:32:21.43 ID:W2C/KaPl0
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【灯織の部屋】
情報処理室の開放は一時諦めて、それぞれの部屋へと戻った。
道中体育館に再度立ち寄ったけど、モノクマの姿はもう無くなっていた。黒幕に回収されてしまったんだろう。
結果として手元に残ったのはこの爆弾のみ。
灯織「慎重に、管理しないと……」
刺激しないように、丁寧に布に包んでデスクの引き出しにしまい込んだ。部屋の鍵をかけている限りは盗まれることもないはず。
みなさんに託された希望、大事に保管しておかないと。
さて、今からはみなさんは睡眠時間をとるらしい。
動作が停止していたモノクマの監視ですっかり遅くなっていたこともあり、別れ際には欠伸が止まないぐらいだったし……しっかりと休んでほしいな。
私はというと、ここ数日ひたすらに睡眠をとって現実逃避をしていたので寝足りている。
夜時間の外出は禁じられていたけれど……流石に時間を持て余しちゃうな。
少し、散歩でもしようかな。
- 205 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/24(土) 22:34:12.10 ID:W2C/KaPl0
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【学校エリア】
コツ…コツ…
太陽光なんか微塵も入らないし、温度も空調で制御されて一定になっているから、正直昼と夜とでこの学園に違いはない。
ただそれでも昼間より無機質に感じるのは、私以外のみんなが眠っているという事実がそうさせるんだろう。
階段を上り、上の階へ。
そういえばまだ私は自分の目で5階は確認していなかったな。めぐるの話を自分で確かめて見るのもいいかもしれない。
そんなふうに考えながら一段一段登っている時だった。
……ズズ
灯織「……ん?」
(二階の男子トイレ?から、聴き慣れない音がしたような……)
灯織「……入って、確かめてみる?」
(いやいや!流石に……異性のトイレに入るのは倫理的にも問題があるし……万が一、他の人に見られでもしたら……)
灯織「……いや、なにを言い訳してるんだろう」
この学園で、そんなしがらみに囚われていたら前に進むことなんてできないのはこれまでの経験でも分かりきってること。
さっきはその一歩をモノクマに遮られたけど、今ここにはこの一歩は妨げるものはない。
灯織「……行こう!」
私は無駄に仰々しく意志を固めると、そのままお手洗いの扉を引いた。
- 206 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/24(土) 22:35:21.58 ID:W2C/KaPl0
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【2F 男子トイレ】
灯織「だ、男子トイレってこんな感じなんだ……」
よくよく考えれば男子トイレなんてこれが人生で初めての入室かもしれない。
個室以外に壁にくっつく形で設置されているのは、小便器……なんだよね。全然見慣れない。
灯織「……あれ?」
小恥ずかしさから脱せず、しばらく視線のやり場に困っていたけど冷静を取り戻すとともにあることに気がついた。
並んでいる個室トイレの一番奥、そこだけ扉が半開きになっている。
この学園にいるのは私たちだけ、利用者なんているはずもない。となるとさっきの音は……ここだ。
その個室を覗き込めば、タイルの壁があるはずの空間にはポッカリと人一人潜れるぐらいの穴が空いている。
偶然開いた風ではない、ちゃんと切り取られた空間。
灯織「……隠し通路?」
途端に心臓が破裂しそうなほどに拍動する。
聞こえるはずのないドクンドクンという音が耳元でうるさい。
緊張、不安、怯え……そういう感情がごちゃ混ぜになって体が震えだす。
だからそれは、武者震いということにした。
この穴の先に感じているのは、期待と興奮。そういうことにして。
無理やりにその一歩を踏み出した。
- 207 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/24(土) 22:36:07.22 ID:W2C/KaPl0
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【謎の空間】
その空間は異常なまでに無機質だった。
コンクリートが打ちっぱなしの教室に、簡素な机と本棚。
照明も白熱電球で、明かりとして頼りない。
まるで独房のような、冷たくなんの匂いもしない空気が漂っている。
灯織「この空間は、一体……?」
男子トイレの最奥、明らかに人目を避ける目的で設けられた部屋だ。
この、簡素なつくりの部屋には隠しておきたい秘密があるはず。
灯織「……よし!」
……隅々まで、調べ尽くす!
- 208 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/24(土) 22:37:43.95 ID:W2C/KaPl0
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【本棚】
本棚はスカスカ。数冊の本を収めるには私の背丈以上の本棚は流石に過剰な大きさじゃないかな。
まず目についた青いファイルを手に取る。ラベリングには【希望ヶ峰学園歌姫計画】と書かれている。
『超高校級のアイドル、超高校級のマネージャーをはじめとした学園の生徒協力のもと日本のエンタメ産業を担う新時代の“歌姫”を育成する計画』
『人為的に才能を生みだす意図ではなく、環境からのアプローチで才能を伸ばすことを目的とする』
『計画には現役のアイドルに参加してもらい、学園の生徒同様のトレーニングを実施する。適宜別のメニューも考案し、“超高校級”に匹敵する実力を習得する。成功した暁には、その生徒を【超高校級の歌姫】として迎え入れる予定』
……こんな計画が行われてたんだ。
超高校級のアイドルって、あの舞園さやかさんのことだよね……もし彼女と一緒にトレーニングさせてもらえたら、大きな成長を見込めそう。
なんだか羨ましくなっちゃうな。
でも、この学園は今こんな状態なわけだし……実際には実施されたわけでもないのかな。
続いて手に取ったのは赤のホルダーファイル。
膨大な数の紙がクリッピングされている、全部に目を通すのは厳しいけど……ザッピング的に見てみよう。
図説……これは、この学園の見取り図?各階ごとに解説が纏められている。
そこには、この隠し部屋のことも。男子トイレから繋がるこの空間は意図して作られたものみたい。
それと気になるのは、自分たちでは入ることのできない部屋。
情報処理室と生物室の2部屋が気になるな。何に使われている部屋なのか、どんな間取りなのか……ある程度掴めるかもしれない。
情報処理室は……なるほど、コンピュータがいくつも並んでいる。これは図書室にあったおもちゃとは別物、だよね。
さらにその奥にはもう一つ部屋があるみたい。そっちの情報は書いてない……?
いや、情報がないということは、むしろその部屋が重要なことの証拠。他の書類と併せて見ることで考察を深めて見るのがいいかも。
そして生物室。こちらは予想と違ったな……実験台などはほとんどなく、あるのは冷凍庫?かなりの収納スペースがあるみたい。何に使うんだろう……?
うーん、具体的に新たに得られた情報はあまりないかも。でも、見取り図としては使えそうだし、有力な材料かも。
- 209 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/24(土) 22:38:50.86 ID:W2C/KaPl0
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【机】
本当に簡単な作りの木製のデスクだ。
ただ、こんなところにあるのに不思議と埃が溜まっていない。……ということは、誰かが近いうちに使っていたことの現れになる。
そして気になるのは引き出し。
物を隠すなら、この中だよね。鍵すらついていない辺り、ここに私たち生徒がやってくることは想定していないんだろう。
一つ目の引き出しを引くと現れたのは……弾薬?
ドラマとかで見るのとは少し違う角張った形だ。リボルバー式の拳銃とかじゃ使えない、何か専用の銃がありそうなものだ。
危険物には変わりないし、これも回収しておいたほうがいいかな……?
そして2つ目の引き出しを引くと現れたのは……一枚の紙切れ。
メモ用紙を破ったような簡素な一枚。
それを軽い気持ちで手にして、裏へと目を向けた。
もしかしたらただのゴミで、手がかりなんか皆無の証拠未満の品かもしれない……そんな感じで本当に、軽い気持ちだった。
- 210 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/24(土) 22:39:45.41 ID:W2C/KaPl0
-
『このコロシアイは浅倉透のため』
「……え?」
ガンッ
迂闊だった。
そもそも私がこの部屋に気づいたのは、物音がしたから。
なら、何者かがそこに出入りしていたということ。その【何者か】を完全に見落としていた。
突然の後頭部への強い衝撃は、一瞬で世界を揺るがせ、私を地に伏させ、意識を手離させるには十分すぎた。
犯人の姿を見ることすらなく、私はわずか数秒のうちに………………
- 211 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/24(土) 22:40:15.14 ID:W2C/KaPl0
-
______意識を失った。
- 212 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/24(土) 22:41:43.28 ID:W2C/KaPl0
-
というわけで今回はここまで。
5章ともなると全体としての話が多くなり、かなり文章量も増えてしまいましたね……
色々と考えていただければなと思います。
続きは近日中に公開します。
また更新日時が決まれば事前に告知いたします。
それではお疲れ様でした。
- 213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/07/24(土) 22:42:30.24 ID:K+gajc9v0
- お疲れ様でした!
- 214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/07/24(土) 23:04:20.67 ID:X2lQnH/d0
- 緊迫してきましたね。一気読みしてしまいました。続き楽しみに待ってます!
- 215 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/27(火) 18:23:50.12 ID:Ai6SuBuE0
- すみません、告知をすっかり失念していたのですが本日20:00〜再開しても大丈夫でしょうか?
自由行動パートを含めて少しばかり進めることになるかと思うのですが…
- 216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/27(火) 18:34:52.53 ID:7Vbdrbcno
- はい
- 217 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/27(火) 20:02:00.39 ID:Ai6SuBuE0
-
……あれからどれくらいの時間がたったんだろう。
目を覚ますと私は冷たい床の下、あの白熱電球の薄明かりの中にいた。
立ち上がると後頭部がガンガンと痛む。
腫れ上がってないかな、タンコブになってないかなと摩りながら立ち上がると、衝撃的な光景を目にした。
「…………ない」
本棚に入っていた数冊の本とファイルは忽然とその姿を消し、机の引き出しを引いてもそこには何一つなくなっていた。
「……やられた」
私が意識を失っている間に、あの何者かが全て持ち出してしまったんだ。
せめて姿さえ見ることができれば、何か手掛かりになったかもしれないのに。
それすらできず、気絶してしまって……
この足元のふらつきは、気絶の反動か自分自身に対する落胆か。
ひとまず私はふらつきながらも部屋を後にした。
- 218 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/27(火) 20:03:22.23 ID:Ai6SuBuE0
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【2F 男子トイレ前】
めぐる「えぇーーーーーー?!」
灯織「め、めぐる……?」
しまった、気を失っているうちにもう夜時間が空けていたんだ。
めぐるは男子トイレから出てきた私をみて凍りついてしまった。
灯織「違う、違うのめぐる……これはそういうことじゃなくて……」
めぐる「う、うん……?」
灯織「細かいことは後で話すから、とりあえず今は落ち着いて」
めぐる「わかった、灯織のことを信じるよ……」
(どんな勘違いをされてるんだろう……)
- 219 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/27(火) 20:04:48.62 ID:Ai6SuBuE0
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【食堂】
めぐると二人で食堂に行くと、そこには誰もおらず。
私は座って他のみなさんが戻るのを待つように指示された。
昨日まで塞ぎ込んでいたこともあって、朝食に顔を出さない私をみなさんはかなり心配してくださったらしい。
私を視界に捉えると愛依さんはまた駆け寄ってきてガクガクと肩を揺すった。
灯織「すみません、またしてもご心配をおかけしてしまって……」
愛依「ううん!灯織ちゃんが無事なのがマジで一番だから!大丈夫?どうしたん?!」
灯織「そうですね、まずは何があったのかをお伝えしないと……」
めぐる「うん!灯織が男子トイレから出てきた理由を聞かせてよ!」
灯織「え」
めぐる「……あれ?」
摩美々「灯織、もしかして……」
灯織「ち、違います!もしかしてに続くものが何か分かりませんが、とりあえず違うと思います!」
- 220 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/27(火) 20:05:56.40 ID:Ai6SuBuE0
-
灯織「私は昨晩みなさんとお別れしてから、その……眠りにつくことができず、学園の散策に向かったんです」
雛菜「灯織ちゃん、夜時間って出歩き禁止じゃなかった〜?」
灯織「それは……ごめん、申し開きもできない」
智代子「まあまあ、とりあえずはそれで夜の散策で何があったのかを聞いてみようよ!」
灯織「二階へ登っていた時、何かを引きずるような音が……男子トイレから聞こえてきたんです。昨晩、情報処理室に入ろうとしたところをモノクマに妨害されたこともあって、はやる気持ちもありました」
めぐる「それで灯織は男子トイレに入っちゃったんだね?」
灯織「うん……そうしたら、その中の一室。壁が隠し扉みたいになっている部屋があって、私はその中に入ったんです」
愛依「か、隠し扉?!マジで?!」
摩美々「……男子トイレじゃぁ、ここまで発見できなくてもおかしくないですねー」
智代子「そ、それで?!何をみたの?!」
灯織「うん……順を追って説明するね」
現物を持ち出すことはできず、何者かに持ち出されて手元にないので私の記憶の中からの話になる。
思い出せる限りで、情報の全てを伝えた。
- 221 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/27(火) 20:07:20.56 ID:Ai6SuBuE0
-
摩美々「『希望ヶ峰学園歌姫計画』……」
灯織「みなさん、聞いたことは……?」
愛依「ううん、初耳。全然聞いたことない……」
めぐる「希望ヶ峰学園って才能の研究をやってる学園だし、やっぱり変わったことをやってたんだね!」
智代子「わたしのチョコアイドルとしての個性もグンと伸ばせたりしたのかなぁ」
摩美々「…………それより、気になるのはやっぱり紙切れの方じゃない?」
雛菜「……うん、雛菜もそっちの方が気になる」
愛依「雛菜ちゃんに心当たりは無い系?」
雛菜「はい〜、透先輩がここに来てから変わった様子もなかったですし、コロシアイなんてそれまで一言も口にしたこともないですよ〜?」
智代子「透ちゃん本人はもう亡くなっちゃってるし、謎のままだね……」
めぐる「大体コロシアイに誰かのためも何もないよ!絶対に許されないことなのに!」
(それはそう、なんだけど……何かこの言葉には大きな裏がありそうな気がしてるんだよね……)
- 222 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/27(火) 20:09:35.72 ID:Ai6SuBuE0
-
摩美々「浅倉透のためってことはぁ、透にこのコロシアイを捧げるって意味合いだよねー」
摩美々「円香の暴走と何か関係があったりしないのかなぁ」
雛菜「円香先輩が何かを知ってるってことですか〜?」
智代子「うーん、でも円香ちゃんが変わっちゃったのは小糸ちゃんの事件が起きてからだしなぁ」
摩美々「円香が知ってたことじゃなくて、円香が暴走することまでが浅倉透のためのコロシアイ……だったりしてー」
(……え?)
摩美々「このコロシアイ、誰かの描いた絵図通りになってるような気がしてたんだよねー。まるで、あらかじめ存在していたシナリオをなぞるようなコロシアイっていうかぁ」
(ここで起きた事件が、何かをなぞっている……?いや、そんなこと……ありえない)
(真乃も、樹里も、霧子さんも、凛世も……事件が起きた理由は彼女たち自身の葛藤や苦悩から来たものなんだ)
(人の感情を予想したシナリオなんて……組めない、はず……だよね……)
灯織「すみません、現物を持ち出すことができず……あろうことか襲撃されてしまうなんて」
愛依「ううん!灯織ちゃんが無事だったことが一番なんだし気に止む必要ないって!」
摩美々「それにしても、灯織を襲ったのって誰なんですかねー」
雛菜「やっぱり、黒幕なんじゃないですか〜?雛菜たちはモノクマの監視でクタクタになってましたし、夜時間の間はぐっすりでしたよ〜?」
めぐる「うん……流石にわたしたちの中の誰かってことはないと思うな!」
摩美々「……」
- 223 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/27(火) 20:12:14.06 ID:Ai6SuBuE0
-
摩美々「もし灯織を襲ったのが黒幕なら、灯織は警戒しておくべきかもしれないねー」
灯織「え?」
摩美々「ファイルが持ち出されていたところを見るに、その情報は黒幕にとっても重要機密。それを知ってしまっている以上、灯織の存在はかなり厄介に感じているだろうからぁ」
それもそうだ。もしかすると黒幕はあの後頭部への一撃で私のことを殺そうとすらしていたのかもしれない。そう思うとゾッとする。
……と同時に、私はあの黒幕の急所に辿り着けたのだという効力感を抱いた。
この痛みは、これまでで一番の進歩を物語っているんだ。
灯織「ご忠告ありがとうございます、でも大丈夫です。私には、信頼出来る皆さんがいますから。そう簡単に殺されはしませんよ」
雛菜「あは〜?灯織ちゃん、はじめの頃から見ると図々しくなっちゃったね〜!」
灯織「ふふ、そうかも。でもこれは本当の気持ちなんだ。ここまで一緒に生き残ってきたみなさんのお力があれば、黒幕にも負けることはないって思うから」
めぐる「うん!ぜ〜〜〜ったいに!黒幕に灯織を殺させなんかしないよ!」
摩美々「摩美々もここで灯織を殺されたら困るので、協力ぐらいはしてあげますー」
愛依「うん、何かあったらうちらにすぐ言って!いつでもどこでも助けに行くから!」
智代子「頼りないかもしれないけど、精一杯力になるよ!」
灯織「……はい!」
こうして私たちは食堂を後にした。
命がけで手にした大きな手掛かり、これが学園の真実と黒幕の正体に近づく大きな一歩なんだ……!
- 224 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/27(火) 20:14:06.14 ID:Ai6SuBuE0
- -------------------------------------------------
【灯織の部屋】
さて、休んでいる暇はないな。
後頭部は少し腫れちゃってるけど、このぐらい平気。
それより今は皆さんと協力して前に進むことの方が大事だよ。
絶対に真実に辿りついてみせる……!
【自由行動開始】
-------------------------------------------------
1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在モノクマメダル138枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩
↓1
- 225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/27(火) 21:13:23.78 ID:7Vbdrbcno
- 2.円香
参加遅れた……
- 226 : ◆zbOQ645F4s [sage saga]:2021/07/29(木) 18:11:38.34 ID:UlMeWqt90
- 先日は申し訳ありませんでした、突発的に開始したので安価も回らず途中で放棄してしまいました。
改めて仕切り直したいと思います、明日7/30 22:00〜更新でいかがでしょう。
安価で現在指定されている円香交流から再開予定です。
- 227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/29(木) 20:28:04.86 ID:FA64epw80
- 承知しました
- 228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/29(木) 20:59:29.95 ID:c0RKDfOKo
- 了解です
- 229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/30(金) 00:56:09.34 ID:u0HFKguQO
- 了解です
- 230 : ◆zbOQ645F4s [sage saga]:2021/07/30(金) 21:55:08.65 ID:OG0SNMWi0
- 2 円香選択
【円香の部屋】
私があの空間で見つけた、「このコロシアイは浅倉透のため」という謎のメッセージ……
その真相を明らかにするに、どんな手掛かりでも欲しい……
そう思って歩いていると、自然と彼女の部屋の前にたどり着いていた。
樋口さん……あの裁判以降、どう動いているんだろう……
めぐるが探索の時に一度出会ったとは言っていたけどそれ以降の詳細は不明だ。
ピンポーン
出るはずも、ないか_____
-------------------------------------------------
【5章における樋口円香の交流について】
樋口円香は本章では灯織からでは出会うことすら叶わない状況下にあります。
この章においては雑談パートは発生しません。
プレゼントを部屋の前に置いておくことで渡すこと自体は可能なので、親愛度上昇の判定は発生いたします。
-------------------------------------------------
なにかプレゼントを置いておけば、反応があるかな……?
-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
・現在の所持品
【ミネラルウォーター】
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×3
【あしたのグローブ】×2
【おでこのメガネ】×2
【はっぱふんどし】×2
【白うさぎの耳あて】
【もちプリのフィギュア】×2
【ラジオ君人形】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【毛虫くん】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【聖徳太子の地球儀】
【ミレニアム懸賞問題】
【携帯ゲーム機】
【プロジェクトゾンビ】
【動くこけし】
【オブラート】
【スモールライト】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】×2
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ログインボーナス】
↓1
- 231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/07/30(金) 21:59:45.70 ID:a7qEOMLF0
- スカラベのブローチ
- 232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/30(金) 22:04:39.07 ID:VLbhsbmS0
- 虫かぁ…
- 233 : ◆zbOQ645F4s [sage saga]:2021/07/30(金) 22:04:50.34 ID:OG0SNMWi0
- 【スカラベのブローチを置いておいた……】
樋口さん、今は会うこともできないけど……
私たちはずっと仲間だと思ってる、その証明としてこれを置いていくよ……
~~~~~~~
円香「……なにこれ、プレゼントボックス?」
円香「……」
円香「……ひっ」ビクッ
円香「虫をかたどったブローチ……?なにこれ、敵対の意志表明……?」
円香「……そっちがその気なら、こっちも遠慮なくいっていいってこと?」
円香「……上等」
(うっ……別のものを渡せばよかったかな……)
【親愛度が上昇しました!】
【スキル:HAPPY-!NGの効果により親愛度上昇値がわずかに増えます!】
【現在の樋口円香の親愛度…7.5】
- 234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/30(金) 22:06:33.95 ID:UhDuCth50
- どう見ても嫌がらせでしかないのに親愛度上がって草
- 235 : ◆zbOQ645F4s [sage saga]:2021/07/30(金) 22:06:36.54 ID:OG0SNMWi0
- -------------------------------------------------
【灯織の部屋】
樋口さんに渡したプレゼント、あれで釣るわけじゃないけど何かしらのとっかかりにならないかな?
……可愛いブローチだったし、喜んでもらえるといいけど。
灯織「まだ少しだけ時間はあるかな」
【自由行動開始】
-------------------------------------------------
1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在モノクマメダル138枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩
↓1
- 236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/07/30(金) 22:08:05.40 ID:a7qEOMLF0
- 雛菜
- 237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/07/30(金) 22:08:48.65 ID:VLbhsbmS0
- 2 めぐる
- 238 : ◆zbOQ645F4s [sage saga]:2021/07/30(金) 22:16:02.96 ID:OG0SNMWi0
- 2 雛菜選択
【植物庭園】
雛菜「ぬくぬく〜〜〜♡」
灯織「あ、雛菜……お疲れ様、今は調査中?」
雛菜「う〜ん、今はただの日向ぼっこかな〜」
灯織「そ、そうなんだ……」
雛菜「円香先輩にももしかしたらどこかで会えないかな〜とか思わなくもなかったり〜」
灯織「……雛菜」
(そういう割にニワトリ小屋をのぞき込んだりしているのはなんなんだろう……)
-------------------------------------------------
【親愛度がMAXになっているキャラの交流について】
これ以上ないほど灯織との友情が成熟しているキャラからはもうスキルを得ることはできません。
代わりに交流の終わりにコンマ判定を行い、その末尾に応じた枚数分のモノクマメダルを獲得できます。
-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
・現在の所持品
【ミネラルウォーター】
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×2
【あしたのグローブ】×2
【おでこのメガネ】×2
【はっぱふんどし】×2
【白うさぎの耳あて】
【もちプリのフィギュア】×2
【ラジオ君人形】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【毛虫くん】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【聖徳太子の地球儀】
【ミレニアム懸賞問題】
【携帯ゲーム機】
【プロジェクトゾンビ】
【動くこけし】
【オブラート】
【スモールライト】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】×2
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ログインボーナス】
↓1
- 239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/07/30(金) 22:21:28.10 ID:a7qEOMLF0
- もちぷりフィギュア
- 240 : ◆zbOQ645F4s [sage saga]:2021/07/30(金) 22:24:27.95 ID:OG0SNMWi0
- 【もちプリのフィギュアを渡した……】
灯織「雛菜、これどうかな」
雛菜「……え゛っ゛」
灯織「ひ、雛菜……?」
雛菜「灯織ちゃん、これ……もしかして、雛菜に『かわいい』ものを渡そうとしてコレ持ってきたの……?」
(そ、そんな怪訝そうな目で見ないで……)
(うっ、別のものを渡せばよかったな……)
-------------------------------------------------
雛菜「……」
灯織「……雛菜?」
雛菜「あっ、ごめん灯織ちゃん……ちょっとだけ考え事〜」
(雛菜が私に心を開くようになって数日、気兼ねなくお互い話はできるようになったけれど……)
(時々こうやってどこか物憂い気な表情を浮かべることがある)
(これはきっと私に対する関わり方ではなく、樋口さんの幼馴染であることによって生じる負い目のようなものなんだろう)
灯織「雛菜、樋口さんのことだよね?」
雛菜「あは〜……やっぱ灯織ちゃんにはバレちゃってる〜?」
灯織「雛菜はわかりやすいから。……まあ、私も人のことは言えないんだけどね」
雛菜「だよね〜、灯織ちゃんってばお腹がすいてるときって露骨に『空腹〜』って顔してるから」
灯織「えっ?!そんなに分かりやすい?!」
雛菜「あは〜〜〜〜!灯織ちゃんの分かりやすいのってそういうとこだよね〜〜〜!」
雛菜「アンティーカの子がよくからかうのも気持ちがわかるな〜!」
灯織「……もう、雛菜」
1.誤魔化さなくていいから
2.雛菜、間違っても一人で抱え込まないでよ
3.自由安価
【本セリフ指定安価で同時にモノクマメダル獲得枚数のコンマ判定を行います】
↓1
- 241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/07/30(金) 22:29:00.81 ID:a7qEOMLF0
- 2
- 242 : ◆zbOQ645F4s [sage saga]:2021/07/30(金) 22:39:52.80 ID:OG0SNMWi0
- 2 選択
灯織「雛菜、間違っても一人で抱え込まないでよ」
雛菜「え〜?」
灯織「言ったでしょ、雛菜はわかりやすいって。今、雛菜が樋口さんのことで一人で責任とか後悔とか……一人で色々と背負い込もうとしてるのが丸わかりだから」
雛菜「……」
灯織「その……雛菜は優しいし、万が一のことがあれば……私は悲しい」
雛菜「……灯織ちゃんは心配性だな〜」
灯織「……なっ!」
雛菜「灯織ちゃんも知ってるよね〜?雛菜は、灯織ちゃんのおかげで変わることができた、幼馴染とそれ以外のみんなとの間にあった線を飛び越えることができたって〜〜〜!」
雛菜「それに、雛菜は灯織ちゃんが側にいてくれてることは知ってるから!灯織ちゃんが悲しむことは雛菜もしあわせじゃないし〜」
灯織「雛菜……その言葉に嘘はないんだよね」
雛菜「うん〜〜〜♡なにかあればまず相談、それがお友達でしょ〜?」
灯織「……うん、信頼してるよ」
(大丈夫、今の雛菜なら間違いは起こらない、起こさせない)
(それが私たちの培ってきた、積み重ねて来た絆……)
【コンマ判定81】
【モノクマメダル1枚を手に入れました!】
【現在のモノクマメダル枚数…139枚】
-------------------------------------------------
【スキル:一番星の魔法を発動できます】
【モノクマメダルを10枚消費して自由行動を追加できます】
【現在のモノクマメダル枚数…139枚】
【スキル:一番星の魔法を使用しますか?】
↓1
- 243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/30(金) 22:42:39.46 ID:Byq+S8buO
- 使う
- 244 : ◆zbOQ645F4s [sage saga]:2021/07/30(金) 22:44:20.37 ID:OG0SNMWi0
-
【スキル:一番星の魔法を使用しました】
【残りのモノクマメダル枚数…129枚】
-------------------------------------------------
【灯織の部屋】
樋口さんのあの一言で、みんな大きく変わってしまっている。
私がふさぎ込む一方で、雛菜のように何かを考え込んでいる人もいる。
……何も間違いが起きなければいいんだけど。
【自由行動開始】
灯織「まだ、時間はあるかな」
-------------------------------------------------
1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在モノクマメダル129枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩
↓1
- 245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/07/30(金) 22:44:52.97 ID:a7qEOMLF0
- めぐる
- 246 : ◆zbOQ645F4s [sage saga]:2021/07/30(金) 22:49:15.62 ID:OG0SNMWi0
- 2 めぐる選択
【体育館】
灯織「めぐる……?何してるの、こんなところで」
めぐる「あっ、灯織ー!えっとね、この前モノクマがここで動かなくなってたことで何かヒントが残ってないかって思ったんだー!」
灯織「そっか……どうだった?」
めぐる「うーん、手掛かりは何も……」
灯織「そっか……」
めぐる「でもでも、絶対に諦めないよ!あのモノクマの挙動……何か秘密があるはずだからねっ!」
(めぐるの底なしの明るさ……それがある限り、私はまだ戦っていける……)
-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
・現在の所持品
【ミネラルウォーター】
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×2
【あしたのグローブ】×2
【おでこのメガネ】×2
【はっぱふんどし】×2
【白うさぎの耳あて】
【もちプリのフィギュア】
【ラジオ君人形】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【毛虫くん】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【聖徳太子の地球儀】
【ミレニアム懸賞問題】
【携帯ゲーム機】
【プロジェクトゾンビ】
【動くこけし】
【オブラート】
【スモールライト】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】×2
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ログインボーナス】
↓1
- 247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/30(金) 22:51:45.06 ID:g566MPpK0
- ミネラルウォーター
- 248 : ◆zbOQ645F4s [sage saga]:2021/07/30(金) 23:01:55.36 ID:OG0SNMWi0
- 【ミネラルウォーターを渡した……】
灯織「これ、めぐる。使って」
めぐる「ん?……わぁ!水だ!ありがとう灯織!わたしのために持ってきてくれたの?!」
灯織「うん、めぐるは何かと毎日走り回ったり私たちのために尽力してくれたりでエネルギーを使ってるから……水分補給をおろそかにしたら駄目だよ?」
めぐる「うん!灯織はわたしのことを気遣ってくれて優しいなぁ……ありがとう!」
灯織「ううん、これぐらいなんてことないよ」
【PERFECT COMMUNICATION】
【親愛度がいつもより多めに上昇します】
-------------------------------------------------
めぐる「灯織!灯織灯織灯織ー!」
灯織「めぐる……どうしたの?」
めぐる「えへへ、呼んでみただけ!なんだか、灯織の名前が呼びたいなーって!」
灯織「もう……なにそれ」
めぐる「灯織の名前を口に出すと、なんだかすごく力がもらえるんだよ!」
灯織「力?そんなの私がむしろめぐるから貰ってることで……」
めぐる「ちがうよちがうよ!わたしも灯織に力をもらってばっかりなんだから!」
灯織「もぅ……」
めぐる「わたしには灯織がいる、かけがえのない仲間がいる……この仲間を失っちゃダメなんだぞって!」
(めぐるの言う『力』は……真乃を失ったことに基づくものなのかもしれない)
(イルミネはもう、あのトライアングルを描くことはない……それを寂しく思う気持ちは私にだってある)
(それが無自覚なうちに、意識することなく、私への執着という形で現れたのが、今の掛け合いなのかもしれない)
1.じゃあ今度は私からめぐるの名前を呼んじゃうから
2.めぐる、手を握ろっか
3.自由安価
↓1
- 249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/30(金) 23:06:03.63 ID:VLbhsbmS0
- 2
- 250 : ◆zbOQ645F4s [sage saga]:2021/07/30(金) 23:10:40.11 ID:OG0SNMWi0
- 2 選択
灯織「めぐる……手、握ろっか」
めぐる「へ?」
灯織「私とめぐるは切っても切れない仲間、いつまでもどこまでも切れない絆を持っている。それを改めて確認したいなって」
めぐる「う、うん……」
ギュッ
灯織「めぐる……どうかな」
めぐる「……灯織の手、つめたいね」
灯織「え?!ご、ごめん……」
めぐる「ううん!ちがうの!……ほら、手が冷たい人って心はあったかいって言うでしょ?」
めぐる「それをわたしは知ってるから!この手から感じるものが、灯織の優しさの表れだって思うと……なんだか離したくなくなっちゃう!」
灯織「そ、そんな……照れるから」
めぐる「えへへっ、灯織!」
灯織「……もう」
めぐる「灯織灯織灯織ーーーー!!」
灯織「……もうったら……」
【親愛度が上昇しました!】
【スキル:HAPPY-!NGの効果により親愛度上昇値がわずかに増えます!】
【現在の八宮めぐるの親愛度…2.5】
-------------------------------------------------
【スキル:ポシェットの中にはの判定に移ります】
【直下コンマの末尾の数字と同じ枚数のモノクマメダルを獲得できます】
↓1
- 251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/30(金) 23:16:37.48 ID:g566MPpK0
- あ
- 252 : ◆zbOQ645F4s [sage saga]:2021/07/30(金) 23:19:05.66 ID:OG0SNMWi0
- 【コンマ48】
【モノクマメダル8枚を獲得しました!】
【現在のモノクマメダル枚数…138枚】
-------------------------------------------------
【灯織の部屋】
ピンポーン
こんな時間に来訪者。……流石に黒幕がインターホンを鳴らしてはやってこないよね。
ある程度緊張を解いて来客を受け入れる。
扉を開くと、そこに立っていたのは……
めぐる「こんばんは、灯織!」
灯織「めぐる……どうしたの、何か用事?」
めぐる「えへへ、用事って言うか少し心配で……」
灯織「もしかして、私が黒幕に襲われないかってこと?」
めぐる「うん……灯織は今怪我もしてるから、万が一のことがあったら心配なの」
灯織「ありがとうめぐる……でも大丈夫、夜はちゃんと施錠してこの部屋に閉じこもるつもりだから」
めぐる「う〜〜〜ん、足りないんじゃないかな。だってモノクマはいつでもどこでも出てこれるんだよ?鍵だけじゃ心配だよ〜!」
灯織「そ、それはそうだけど……」
めぐる「ねえ灯織、今から一緒に護身用の武器を取りに行かない?何か自分の手で使える武器があった方が安心だよ!」
めぐるの口から武器なんてものが出てきて少し驚いたけど、めぐるの言う通りだ。
夜時間の個室は絶対安全なように見えて、その実自分を閉じ込める檻のようなもの。黒幕相手じゃ心細い。
灯織「でも、護身用の武器なんてどこに……」
めぐる「わたしにいい考えがあるんだ!体育館の前のトロフィとかの陳列スペース、あそこに立派な模擬刀があったと思う!」
灯織「模擬刀……確かに私でも使い方がわかるし、護身用にはいいかもね」
めぐる「よし、そうと決まったら善は急げだよーーー!」
- 253 : ◆zbOQ645F4s [sage saga]:2021/07/30(金) 23:20:12.31 ID:OG0SNMWi0
- -------------------------------------------------
【体育館前】
めぐる「えっと……ここにあったと思うんだけど……」
モノクマに呼び出しを食らった時など頻繁に出入りはしてたけど、そこまで注視したことはなかったな。
めぐるは品定めするように腰を曲げ、しばらく眺めたかと思うとその手に模擬刀をとった。
めぐる「これだね!本物の日本刀……じゃないから、斬れないけど緊急時は相手を叩いて使ったらいいと思う!」
灯織「うん、ありがとう……これなら私でも使えそう」
私のありがとうの言葉を満面の笑みで受け取るめぐる。本当にめぐるには助けられてばかりだな。
灯織「でもめぐる、めぐる自体は大丈夫?」
めぐる「え?」
灯織「せっかくだから、護身用の武器とかめぐるも持って帰ったらどうかな?備えあれば患いなし、っていうでしょ?」
めぐる「ううん!大丈夫!実はわたし、ナイフを持ってるから!」
灯織「え、ナイフ?」
私の問いかけにめぐるは懐からナイフを持ち出した。
そういえば、今朝のめぐるの報告でもとある教室の机に刺さっていたと言っていた。それを回収したままだったらしい。
めぐる「ナイフ自体は怖いものだけど……使い方に気を付ければ大丈夫!」
灯織「もう……大丈夫?ちゃんとそれで自分の体を守れる?」
めぐる「うん!ばっちりだよ!」
めぐるは自信満々に言うけど、大丈夫かな……
少し心配にはなるけど、狙われるなら私の方が先だ。
ナイフをめぐるが振るう機会もそうそうないだろうし、今のところはめぐるにそのまま任せておくことにした。
-------------------------------------------------
- 254 : ◆zbOQ645F4s [sage saga]:2021/07/30(金) 23:21:38.78 ID:OG0SNMWi0
- -------------------------------------------------
【灯織の部屋】
キーン、コーン…カーン、コーン
モノクマ『えー、校内放送でーす。午後10時になりました。ただいまより、“夜時間”になります。間もなく、食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま〜す』
モノクマ『ではでは、いい夢を。おやすみなさい…』
大きな収穫のあった1日だったな。
今に見てろ、モノクマ。このふざけた放送も、そう長くは続かせないんだから。
……っと、一応最大限の警戒はしておかないとね。
しっかりと部屋の施錠を確認して、護身用に持ち出した模擬刀も用意。これでそう易々とは殺されはしないはず。
なんとしても生き残って、この学園を皆さんと一緒に脱出するんだ……!
だから今はとりあえず、体を休めよう。
頭の傷もそうだし、昨日の晩から動きっぱなしだしね。
私は改めて固く決意をして、ベッドへと潜り込んだ。
-------------------------------------------------
- 255 : ◆zbOQ645F4s [sage saga]:2021/07/30(金) 23:22:42.22 ID:OG0SNMWi0
- _____
________
____________
【灯織の部屋】
キーン、コーン…カーン、コーン
モノクマ『オマエラ、おはようございます!朝です、7時になりました!』
モノクマ『起床時間ですよ〜!さぁて、今日も張り切っていきましょう〜!』
素っ頓狂なアナウンスで今日も目を覚ます。両手をグーパーで確かめる、なんの異常もない。
……昨晩は襲撃を受けることはなかったな。
当然そのほうがいいんだけど、警戒していた分少しだけ拍子抜け。黒幕は私の存在をどう捉えているんだろう。
ひとまずは私の生存を示す意味合いでも食堂に行かないと。
- 256 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/30(金) 23:23:43.86 ID:OG0SNMWi0
- -------------------------------------------------
【食堂】
智代子「あ、灯織ちゃんだ!よかった!無事なんだねー!」
愛依「灯織ちゃんだよね?!ちゃんと灯織ちゃんだよね?!」
灯織「だ、大丈夫!私は無事ですから!」
摩美々「ひとまず何もなくぅ?黒幕に襲われもしなかった感じっぽいねー」
めぐる「うん、夜の間定期的に灯織の部屋の前を見回ってたけど怪しい人も来なかったよ!」
灯織「そ、そんなことをしてくれてたのめぐる?!」
灯織「ご、ごめん!全然気付いてなかった!めぐる、今晩は私がめぐるの部屋を見回りするから、今日はゆっくり休んで!」
摩美々「別にめぐるの部屋を見張る意味はないと思うケド……」
食堂では私の生存をみなさんが喜んでくださり、そのまま今後の体制についての話し合いに。
『希望ヶ峰学園歌姫計画』の全貌、浅倉透という人間のこのコロシアイにおける立ち位置なので目下の課題を調べるのは当然として……
円香「おはようございます」
樋口さんにも警戒をせねばならない。
- 257 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/30(金) 23:24:31.85 ID:OG0SNMWi0
-
摩美々「一体何の用ー?摩美々たちは黒幕対策で忙しいんだケド」
円香「……生きて帰るお仲間の頭数にもう私は含まれていないんですか?」
灯織「そ、そういうわけでは……」
円香「別にそのつもりもないのでどうでもいいけど」
愛依「円香ちゃん……そんなこと言わないでよ」
円香「……」
摩美々「で?何が目的なわけ?まさか一緒にご飯食べたいわけでもないんでしょー?」
円香「よくおわかりで。こんな雑談をしに訪れたわけではないですね」
円香「みなさんにご挨拶をと思いまして」
めぐる「あいさつ……?」
円香「皆さんとお話しできるのもあと僅かですから」
灯織「そ、それって……」
円香「あなたがたの絆をズタズタに引き裂く準備は整いつつあります」
灯織「!?」
- 258 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/30(金) 23:25:31.15 ID:OG0SNMWi0
-
円香「見るも無残な、絆なんて世迷言の成れの果てをお見せしますよ」
智代子「ま、円香ちゃん!考え直してよ!凛世ちゃんの想いは……円香ちゃんには届かなかったの?!」
円香「凛世の想い?……智代子こそ、凛世の想いを都合のいいように曲解してない?」
円香「凛世はただ、このコロシアイを続けたかった。それだけのことなのに、あなたがたは勝手に希望を託しただの絆を繋いだだの、お得意の理屈を並べて悦に浸っている」
円香「本当に下らない、見ているだけで反吐が出る」
めぐる「ちがうよ!凛世は、わたしたちのことを思ってくれてた……そこに間違いなんて!」
円香「だとしても、私には関係ない。私にとって大切なのは透と小糸、二人のためにこの命を懸けることだから」
雛菜「円香先輩、どうしてそうもねじ曲がっちゃったの……」
円香「あんたこそね。灯織たちのくだらない洗脳を受けて、もう同情すらできない」
雛菜「……!!そんな言い方するなんてやっぱり円香先輩おかしい〜〜〜〜〜!!」
円香「……おかしい?おかしいのはどっち?」
雛菜「そっち〜〜〜!!」
円香「……はぁ、あんたとは議論すらまともにできない」
いくら言葉を投げかけても立板に水。
樋口さんの殺意と敵意は微塵たりとも揺らぐことはなく、私たちをしっかりと睨みつけている。
円香「では、いつまでその食事を味わえるかハラハラしながらお過ごし下さい」
そしてその敵意を突き付けたまま、樋口さんは背を向けた。私たちに一頻り恐怖をばら撒いて満足し、退室するつもりだ。
でも、それを彼女は許さなかった。
- 259 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/30(金) 23:26:30.53 ID:OG0SNMWi0
-
摩美々「待ったぁ、このまますんなり見逃すとでも?」
愛依「ま、摩美々ちゃん?!それ……?!」
智代子「い、いやぁぁぁぁぁぁぁ?!」
いつのまに厨房から持ち出していたのか、摩美々さんの手には包丁が握られていた。急速に食堂の空気が張り詰める。
円香「……へぇ、あなたがたにそんな勇気があるとは思いませんでした。てっきり平和主義を徹底するのかと思ったんですが」
摩美々「摩美々は平和主義ですよー、ただその平和を阻害する相手なら攻撃も辞さないだけでー」
愛依「わわ、わわわわ……ど、どうしよどうしよ!」
灯織「ま、摩美々さんやめてください!こんな形での幕引きは……望んでいません!」
摩美々「灯織!!」
灯織「……!!」
摩美々「灯織の言うことは間違ってないしぃ、全部その通り。こんな形で幕引きなんて、咲耶もきっと望んでない……」
摩美々「でも、円香を止めるにはこれしかない……言葉じゃ通じる相手じゃないんだよねー……」
円香「流石。よくわかっていらっしゃいますね」
摩美々「お生憎さま、摩美々も円香ほどじゃないケド悪い子なのでー」
まずい。摩美々さんをなんとしても止めないと……
この前の裁判とおんなじだ。また摩美々さんは自分の命を賭してでも、私たちを、絆を守ることに執心している。
- 260 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/30(金) 23:27:40.16 ID:OG0SNMWi0
-
どうやって止めるべきか、そもそも止めないべきなのか。
こうでもないああでもないとあたふたしているうちに……ことは唐突に終結を迎えた。
摩美々「……!?」
円香「……どうしました?私をここで止めるのでは?」
めぐる「ど、どうしたの摩美々…………って!?」
雛菜「ま、円香先輩その薬……!!」
円香「持ってきて正解でしたね、この前の事件でも使われた薬品A・B。既にこのボトルの中で調合済み。私は刺された瞬間ここでこれを開封しますよ」
摩美々「……」
円香「私の邪魔をすれば、即座に全員が共倒れ。さて、どうしますか?」
摩美々さんは奥歯をギュッと噛み締め、プルプルと腕を震えさせながら包丁の鋒を樋口さんの胸元から徐々に高度を下げていった。
どうしようもない、樋口さんは最強の自己防衛策を持っていた。
円香「では、失礼します」
私たちは食い入るような目で、その去り際を見送ることしかできなかった。
摩美々「……はぁ」
ガックリと肩を落とす摩美々さん。
手離した包丁が耳障りな金音を立てて床に落ちた。
灯織「摩美々さん……」
摩美々「……私は間違ったことはしていないと思ってるからぁ、謝罪も釈明もしないよ」
摩美々「ただ、無力な自分に苛立ってるだけなのでー……」
大丈夫。摩美々さんとの間に行き違いがあるわけじゃない。
想いは同じ……ただ、その苛烈さの違いなだけ。
摩美々さん自体不安なんだ、樋口さんの動向そして咲耶さんの意思を受け継ぐことに。
誰も凶行に走ろうとした摩美々さんを責めようともせず、朝礼は意図せぬ形で解散となった。
雛菜「……」
- 261 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/30(金) 23:28:52.64 ID:OG0SNMWi0
- -------------------------------------------------
【灯織の部屋】
樋口さん、本当にやる気なんだ。
急がないと……急いであの部屋で知った秘密を解き明かさないと……
取り返しがつかなくなる、その前に。
【自由行動開始】
【事件発生前最終日の自由行動です】
-------------------------------------------------
1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在モノクマメダル138枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩
↓1
- 262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/07/30(金) 23:29:57.15 ID:+AGkHew+0
- 雛菜
- 263 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/07/30(金) 23:32:57.78 ID:OG0SNMWi0
- 雛菜が選択となったところで今回はここまで。
今週は忙しいのでなかなか時間が取れず申し訳ない。
一応アナウンスをしておくと、今章が自由行動の存在する最後の章になっています。
モノクマメダルを使用可能なのもこの章までになっているので、正直いたずらに枚数を増やすのはおすすめはしませんとだけ。
次回更新は8/4頃になると思います。
前日以前に連絡差し上げるよう気を付けます〜
それではお疲れ様でした。
- 264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/30(金) 23:35:52.79 ID:ZmjNk3R/O
- お疲れ様です!
- 265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/07/31(土) 08:03:55.19 ID:4sr1yndq0
- おつでした!
購買行った方がいいのかな
- 266 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/02(月) 17:18:34.48 ID:ygdW0J660
- 8/3 21:00〜なら都合が合いそうです。
雛菜選択からの再開になるかと思います。
- 267 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/03(火) 21:06:05.21 ID:Yd1VA74N0
- 2 雛菜選択
【生物室前】
雛菜「あは〜?灯織ちゃん、なんでこんなところに〜?」
灯織「雛菜こそ……どうしたの?この部屋って確か入室不可能だよね?」
雛菜「ん〜……なんだかこの部屋ってすごく冷たい感じがするから、円香先輩が寄ってきそうだな〜って」
(樋口さんをまるで虫みたいに……)
雛菜「冷気もそうだけど〜、なんだか部屋そのものから感じる冷たさがあるっていうか〜……」
-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
・現在の所持品
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×2
【あしたのグローブ】×2
【おでこのメガネ】×2
【はっぱふんどし】×2
【白うさぎの耳あて】
【もちプリのフィギュア】
【ラジオ君人形】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【毛虫くん】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【聖徳太子の地球儀】
【ミレニアム懸賞問題】
【携帯ゲーム機】
【プロジェクトゾンビ】
【動くこけし】
【オブラート】
【スモールライト】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】×2
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ログインボーナス】
↓1
- 268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/03(火) 21:11:33.55 ID:Wu7eRyTU0
- 渡す 【白うさぎの耳あて】
- 269 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/03(火) 21:18:45.10 ID:Yd1VA74N0
-
【白うさぎの耳当てを渡した……】
灯織「雛菜、これどうかな?可愛らしいファッションアイテムで雛菜に喜んでもらえ_____」
雛菜「やは〜〜〜〜〜〜〜♡これすっごくかわいいね〜〜〜〜〜〜!!」
灯織「わっ!?ひ、雛菜……!?」
雛菜「これ、もらっていいの〜?」
灯織「……ふふ、うん。雛菜が欲しいのならぜひ」
雛菜「あは〜!灯織ちゃん大好き〜〜〜〜!」
【PERFECT COMMUNICATION】
【いつもより手に入るモノクマメダルの量が増加します】
-------------------------------------------------
雛菜「はぁ〜……なんでモノクマってモノクマなんだろ〜」
灯織「雛菜?どうしたの、珍しいねため息なんて」
雛菜「灯織ちゃん〜〜〜!灯織ちゃんはモノクマのことどう思う〜?」
灯織「え?どう思うって言われても……」
灯織「私たちのみの安全を脅かす、危険な存在で……到底許しがたいって言うか……」
雛菜「雛菜が聞きたいのはそういうことじゃなくて〜」
雛菜「……モノクマって可愛いと思う〜?」
灯織「……えっ?」
雛菜「モノクマって自分の事を可愛い可愛いっていうけど〜、実際のところ、黒色と白色の組み合わせはあんまりだよね〜?」
灯織「そ、そう……だね……」
雛菜「目つきも可愛くない〜〜〜!」
(突拍子もない話で面食らってしまったけど……)
(そうだよね、友人同士の会話って元々こういうものなんだ……特に意味のない話を、何の目的もなくする)
(……それを雛菜が私にしてくれているってことは喜ぶべきことだよね)
雛菜「もっと可愛いクマがよかったな〜」
灯織「雛菜には大好きなクマのキャラクターがいるもんね」
雛菜「灯織ちゃん知ってるの〜?」
灯織「うん、なんとなくだけど……」
1.サンダースだよね?
2.ユアクマだよね?
3.自由安価
【本セリフ指定安価で同時にモノクマメダル獲得枚数のコンマ判定を行います】
↓1
- 270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/03(火) 21:21:23.00 ID:nwZmrdgpO
- 無難に2で
- 271 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/03(火) 21:31:39.92 ID:Yd1VA74N0
- 2 選択
灯織「たしか、ユアクマ……だったよね?」
雛菜「うん〜〜〜!流石灯織ちゃんだね〜!」
灯織「雛菜が普段から来てる服にもアップリケがついてたり、グッズも集めてたと思うから……」
灯織「それに、と、友達の好きなものはやっぱり、ちゃんと知っておきたいから……」
雛菜「やは〜〜〜♡」
雛菜「雛菜ね、ユアクマカフェの店員さんをやったこともあるんだよ〜?」
灯織「へぇ……お仕事?」
雛菜「うん〜〜〜!プロデューサーが取ってきてくれた〜!」
(プロデューサー、一人一人の好みや適性に合わせてお仕事を持ってきてくださるあの手腕は流石だな……)
雛菜「ユアクマカフェはね〜、メニューもユアクマ仕様で食べるのがもったいなくなっちゃうぐらいなんだよね〜」
灯織「コラボ商品とかって、見た目まで作りこみがすごいもんね」
雛菜「あ、そうだ〜!今度灯織ちゃんも一緒に行こうよ〜!」
灯織「えっ……私も?」
雛菜「灯織ちゃんにもユアクマの魅力をもっと知ってほしいし〜、一緒にお出かけしたいから〜〜〜♡」
灯織「……喜んで、私からもお願いしたいな」
(……雛菜とこんなに親しくなれるなんて、はじめは思わなかったな)
【コンマ判定00】
【末尾ゼロは10とカウントします】
【PERFERCT COMMUNICATIONにより獲得枚数が倍になります!】
【モノクマメダル20枚を獲得しました!】
【現在のモノクマメダル枚数…158枚】
- 272 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/03(火) 21:33:43.94 ID:Yd1VA74N0
- -------------------------------------------------
【灯織の部屋】
雛菜とこの学園を出た後の約束をしてしまった……
雛菜とここまで親しくなった驚きもそうだけど、
何より、ここから出ていく理由がまた一つ増えた。
____絶対に、モノクマを打倒してみんなで出ていくんだ。
【自由行動開始】
【事件発生前最終日の自由行動です】
-------------------------------------------------
1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在モノクマメダル158枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩
↓1
- 273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/03(火) 21:36:49.61 ID:Wu7eRyTU0
- 2 めぐる
- 274 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/03(火) 21:47:33.05 ID:Yd1VA74N0
- 2 めぐる選択
【1F 教室】
学校の散策にまた向かおうとした矢先、学校エリアの一階の教室の扉がわずかに空いているのが目に入った。
体を伸ばしてのぞき込んでみると、見慣れた美しい金髪。
……めぐるだ。
いつにもなく神妙な面持ちで、席に座っている。
深く集中しているのか、私にも気づいていない。
……声をかけようか。
-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
・現在の所持品
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×2
【あしたのグローブ】×2
【おでこのメガネ】×2
【はっぱふんどし】×2
【白うさぎの耳あて】
【もちプリのフィギュア】
【ラジオ君人形】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【毛虫くん】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【聖徳太子の地球儀】
【ミレニアム懸賞問題】
【携帯ゲーム機】
【プロジェクトゾンビ】
【動くこけし】
【オブラート】
【スモールライト】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】×2
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ログインボーナス】
↓1
- 275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/03(火) 21:50:01.74 ID:nwZmrdgpO
- あしたのグローブ
- 276 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/03(火) 21:55:02.94 ID:Yd1VA74N0
- 【あしたのグローブを渡した……】
めぐる「随分と年季の入ったグローブだね……!」
灯織「うん、持ち主の血のにじむような努力がつまった一品みたい」
めぐる「だね、持ってるだけでその人の熱意が伝わってくるよ……!わたしも頑張らなきゃってそう思えるような……!」
灯織「めぐるにとって、明日を頑張る活力になればいいかなって思ったんだ」
めぐる「灯織……ありがとう!灯織のその気持ちだけでもうれしいよ……!」
【PERFECT COMMUNICATION】
【いつもより親愛度が多めに上昇します】
-------------------------------------------------
灯織「……めぐる?こんなところでどうしたの?」
めぐる「……!!灯織!?も、もしかしてわたしのこと探してた?!」
灯織「あ、ううん……違うの、部屋の扉が開いてたから。……ここって」
めぐる「……うん、透と真乃の事件があった場所だよ」
灯織「……めぐる」
めぐる「真乃の言葉をそのまま守ることはできないで、今まで来ちゃった。真乃の事件の時から比べると、数もかなり減っちゃった」
めぐる「でも、今度こそ……真乃の言葉を守りたいってそう思うんだ。円香とも分かり合って、一緒に帰るんだって」
めぐる「そのための決意表明……なんてことをしてたんだ」
めぐる「……真乃、聞いてくれたかな」
灯織「……ねえ、隣に座ってもいいかな」
めぐる「灯織?」
灯織「私からも、真乃に送りたい言葉があるから」
めぐる「もう、灯織……なんだかお墓参りみたいだよ……」
(墓参りだなんて……そんなの、弔うことすらできず、今後も一生させてもらえないのにね)
灯織「ねえ、真乃……聞いてるかな」
1.今度こそ、樋口さんとの絆を証明してみせるよ
2.真乃の願い、絶対にかなえてみせるから
3.自由安価
↓1
- 277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/03(火) 21:59:02.53 ID:Wu7eRyTU0
- 2
- 278 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/03(火) 22:06:59.53 ID:Yd1VA74N0
- 2 選択
(真乃の願い、それは……『モノクマに負けない』『アイドルとして輝き続ける』ということ)
(命を落とすこととなった真乃の分も強く気高く生き続け、そして夢を彼女の代わりにかなえるということ)
(……その願いは、私たち全員が背負うべき義務でもある)
灯織「真乃の願い、絶対にかなえてみせるから」
めぐる「……灯織」
灯織「アイドルとして、真乃の言う輝きを手にするのはいつになるのかわからないけど……必ずその時まで、努力を続けるしみんなで支え合って生きていく」
灯織「真乃が最期に見せてくれたあの笑顔を、私はこの先も一生忘れないから」
灯織「こんなの、めぐるからすれば当たり前のことだったかもしれないけど私自身の決意表明として、ね」
めぐる「ううん!灯織の決意……すごく胸に響いたよっ!」
灯織「そう言ってもらえると嬉しいな、少し照れちゃうけどね」
めぐる「真乃、見守っててね!絶対に灯織と、みんなと、真乃の願いを叶えるよー!」
(そこに亡骸があるわけでも、遺影があるわけでもない)
(彼女自体は、地下深くの処刑場で命を落としたし、死んだ場所はこの教室ですらない)
(それでも、何故だか真乃が……私たちを見て、あの優しいほほえみを浮かべたような気がした)
【親愛度が上昇しました!】
【スキル:HAPPY-!NGの効果により親愛度上昇値がわずかに増えます!】
【現在の八宮めぐるの親愛度…5.0】
-------------------------------------------------
【スキル:一番星の魔法を発動できます】
【モノクマメダルを10枚消費して自由行動を追加できます】
【現在のモノクマメダル枚数…158枚】
【スキル:一番星の魔法を使用しますか?】
↓1
- 279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/03(火) 22:14:04.48 ID:nwZmrdgpO
- する
- 280 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/03(火) 22:15:55.33 ID:Yd1VA74N0
- 【スキル:一番星の魔法を使用しました】
【残りのモノクマメダル枚数…148枚】
-------------------------------------------------
【灯織の部屋】
あの事件が起きたのももう一か月近く前になる。
全ては、あの事件から始まったんだったよね……
……真乃。
今の私は、間違ってない、よね……
【自由行動開始】
灯織「まだ、時間はあるかな」
【事件発生前最終日の自由行動です】
-------------------------------------------------
1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在モノクマメダル148枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩
↓1
- 281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/03(火) 22:23:02.68 ID:Wu7eRyTU0
- 2 愛依
- 282 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/03(火) 22:26:03.14 ID:Yd1VA74N0
- 2 愛依選択
【武道場】
灯織「愛依さん、やはりこちらにいらっしゃったんですね」
愛依「あれ、灯織ちゃん?どしたし、なんか用事?」
灯織「少し雑談でもと思ったのですが……今は取り込み中でしたか?」
愛依「ううん、大丈夫!うちも誰かと話したい気分だったからばっち歓迎〜!」
(愛依さんと二人で雑談をして過ごした……)
-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
・現在の所持品
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×2
【あしたのグローブ】
【おでこのメガネ】×2
【はっぱふんどし】×2
【もちプリのフィギュア】
【ラジオ君人形】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【毛虫くん】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【聖徳太子の地球儀】
【ミレニアム懸賞問題】
【携帯ゲーム機】
【プロジェクトゾンビ】
【動くこけし】
【オブラート】
【スモールライト】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】×2
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ログインボーナス】
↓1
- 283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/03(火) 22:33:13.46 ID:Wu7eRyTU0
- 渡す 【EYE GRASS】
- 284 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/03(火) 22:37:49.88 ID:Yd1VA74N0
- 【EYE GRASSを渡した……】
灯織「このメガネ、見覚えないですか?」
愛依「えっ?……あれ、これって……」
灯織「はい、結華さんがメガネメーカーとのタイアップで作ったデザイングラス……と同じものです」
愛依「うわっ!ホントだ……!これって結構レアもんじゃん?!」
灯織「愛依さん、辛いときはこれを見て、結華さんのことを思い出して元気を出してください」
愛依「……ありがとう、灯織ちゃん」
愛依「でもさ、せっかくなら……あの子に渡してあげるべきなんじゃないかってうちは思うんだけど……」
(うっ……別のものを渡せばよかったかな……)
-------------------------------------------------
愛依「……ねえ、灯織ちゃん」
(愛依さんの表情は、いつもよりも真剣だ。私に今から投げかける質問に対し、かなり慎重になっていることが分かる)
(……真剣に、答えないと)
愛依「この前の……咲耶ちゃんと凛世ちゃんの事件、あったじゃん?」
灯織「……はい」
愛依「うちさ、あの事件の後……二人の言ってたことを改めて考えてみたんだよね」
愛依「したら……二人とも、他のユニットメンバーを人質に取られてたって言ってたんだよね」
灯織「確かに、死に際の凛世の言葉を振り返ると、そう言った胸の言葉がありましたね」
愛依「……それってさ、あさひちゃんと冬優子ちゃんも無事ってことになんないかな」
灯織「……!!」
愛依「二回目の事件の時、うちが見させられたのは二人が酷い目にあうビデオ。正直、生きたままいられるとも思えないような……そんぐらい、目もそむけたくなるようなやつだった」
愛依「でも、恋鐘ちゃんとか、果穂ちゃんとか……みんな無事だったんなら……もしかして、二人も……」
(愛依さんの声は少しばかりうわずっていて、感情が露出していた)
(淡い可能性に縋るような気持ち……それはこの生活における弱みになる)
(でも、これは愛依さんにとってか細くも大切な……生きていく希望なんだ)
愛依「灯織ちゃん!……灯織ちゃんは、どう思う?!二人は、生きてると思う!?」
1.二人を信じましょう
2.残念ながら……
3.自由安価
↓1
- 285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/03(火) 22:40:50.98 ID:Wu7eRyTU0
- 1
- 286 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/03(火) 22:49:58.26 ID:Yd1VA74N0
- 1 選択
灯織「愛依さんの気づいた可能性……それがたとえどんな細い可能性でも、それを信じる価値はあると思います」
愛依「……灯織ちゃん」
灯織「今の私たちが、冬優子さんとあさひとのためにできるのは、二人を信じることだけ。でもそれで十分じゃないですか」
愛依「え?」
灯織「あの二人がそう簡単に命を落とすとは、私にも思えませんから」
愛依「……だよね!そーだよね!」
灯織「モノクマにどれだけの力があって、どれほどの脅威なのかはまだ完全には推し量りかねます」
灯織「でも、きっと……ストレイライトのお二人なら、それをはねのけることだって可能だと思います。常に進化を続ける、限界を超え続けるユニット……ですから」
愛依「灯織ちゃん……うちらのこと、よくわかってるね!」
愛依「ストレイライトはこんなところでくたばるタマじゃない!……これってこういう使い方で合ってる?」
灯織「ふふ、最適解だと思います」
愛依「うん、うちらは負けない……こんなとこで負けたりしないから!」
愛依「ありがと灯織ちゃん!うち、この希望を大事にする!この希望があれば、うちもまだまだ戦える!」
(愛依さん……喜んでいただけて良かった)
(ただの希望的観測に過ぎないかもしれないけど……それでも、信じていればきっとそれは叶うって……今はその言葉を信じるしかない)
【親愛度が上昇しました!】
【スキル:HAPPY-!NGの効果により親愛度上昇値がわずかに増えます!】
【現在の和泉愛依の親愛度…4.0】
-------------------------------------------------
【スキル:ポシェットの中にはの判定に移ります】
【直下コンマの末尾の数字と同じ枚数のモノクマメダルを獲得できます】
↓1
- 287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/08/03(火) 22:53:52.03 ID:aUh4OOWXO
- っす
- 288 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/03(火) 22:55:55.74 ID:Yd1VA74N0
-
【コンマ03】
【モノクマメダル3枚を獲得しました!】
【現在のモノクマメダル枚数…151枚】
【CHAPTER05におけるすべての自由行動が終了しました】
【事件発生パートへと移ります】
- 289 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/03(火) 22:56:22.37 ID:Yd1VA74N0
-
……私はきっと最初っから間違えていたんだろう。
- 290 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/03(火) 22:57:38.34 ID:Yd1VA74N0
-
今日という一日の最初、この1週間の最初、この学園生活の最初…………彼女と出会ってからの『最初』。
『最初』を間違えていなければ、彼女の心情を少しなりとも理解して、葛藤を少しなりとも感じ取って、決意を少しなりとも写し取って。
ちゃんととるべき対応を、しかるべき警戒をしていたはずなんだ。
(きっとまだ樋口さんは動かない)
そうやって胡座を掻いていた。
この世界は散文的な物語でもないし、まして漫画の世界、御伽話の世界でもないんだ。
一度途切れてしまった糸はもう繋ぎ止めることはできない。
彼女との間の糸がプッツリと切れる瞬間は私自身が見ていたのに、そこから目を背けてしまっていた。
_____だから、見えていた結末に気づくことができなかった。
- 291 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/03(火) 22:59:45.14 ID:Yd1VA74N0
-
-------------------------------------------------
【灯織の部屋】
「……なに、これ」
それは突然に舞い込んだ一枚の写真。
自室に帰った私が模擬刀を手に取り、今日こそ返り討ちにしてやるなんて子どもじみた決意を胸にしていた時にやってきた知らせ。
____光沢紙に映し出されていたのは、どこかの部屋で拘束されて項垂れるめぐるの姿。
……樋口さんだ。
樋口さんが口にしていた【絶望計画】が動き出したに違いない。
だとしたら、これが罠なのは明白。
めぐるを餌にして私をおびき出し、ひいては私を殺そうとすらしているのかもしれない。
でも、無視することなんてできない。
めぐるを見捨てるなんて、地球が滅亡しようともありえない。
私にとってはこの星なんかよりも、めぐるは大切な存在だから。
私は手元の模擬刀を改めて握り直した。
めぐると一緒に取りに行った、護身用の模擬刀。
黒幕を打ち倒すためのはずだったのに、仲間を守るために、かつての仲間を挫くために手にしている。
「……行こう」
- 292 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/03(火) 23:01:46.47 ID:Yd1VA74N0
-
そして、私が間違えていた『最初』がもう一つ。
この部屋に写真が差し込まれた時の、『最初』。
完全に頭に血が上っていて、冷静でなくなっていた。
この部屋に写真を入れるなんて、ドア下からしかできやしない。
私の部屋の前に直接出向かない限りできやしないのに。
……樋口さんが、【ドアの前で待っている】ことなんて想像にたやすいのに。
不用意にも扉を空けてしまった。
円香「こんばんは」
灯織「……!?ひぐっ……!?」
樋口さんが視界に入ったことを脳で処理するよりも先にその右手が伸びてきた。
右手に掴まれていたハンカチがそのまま私の口元を覆う。
薬品特有のツンとさす匂いが一瞬で脳へと到達した。
トロンと口元が開けっぱなしになるのを感じる。
どんどん全身が弛緩していく。
足元からドロドロに溶けていき、そのまま昏倒。
- 293 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/03(火) 23:02:33.00 ID:Yd1VA74N0
-
_____私の世界は黒に染まった。
- 294 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/03(火) 23:03:24.83 ID:Yd1VA74N0
- -------------------------------------------------
【???】
???「……円香、本気なんだね」
???「それならわたしももう逃げないよ……わたしにしかできない、わたしにたくされたことがあるから」
???「もうこれ以上、誰も死なせない……殺させない」
???「それが二人と、みんなと誓った約束だから」
???「……いくよ」
-------------------------------------------------
- 295 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/03(火) 23:06:27.68 ID:Yd1VA74N0
-
というわけで本日はここまで。
結局購買に行かずに自由行動パートが終わってしまったので、メダルがどうしようもなく余ってしまいますね…
裁判でも効力を発揮するアイテムなど一応メダル複数枚交換で用意していたのですが……
要望があれば裁判前に買う機会を設けてもいいかもしれませんね。
次回更新は8/5 21:00〜を予定しています。
死体発見→捜査パートまでやる予定です。
それではお疲れ様でした。
- 296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/03(火) 23:08:12.43 ID:Wu7eRyTU0
- お疲れ様でした
- 297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/03(火) 23:09:08.97 ID:q8jHxkBYO
- お疲れ様でした!
- 298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/08/04(水) 07:57:54.40 ID:yULTsOsG0
- お疲れ様でした。出来れば購買使いたいです
- 299 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/05(木) 21:02:21.82 ID:B6IyU65v0
-
それでは参ります
購買については今章の裁判前に購入できるように、
捜査パートの終わりに購買のテンプレを貼っておいて
購入物の指定を皆さんに次回更新までに書き込んでもらう形にしようかなと思います。
多分今日で捜査パートは終わらないと思うので、次回更新の終わりかな…
- 300 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/05(木) 21:03:50.86 ID:B6IyU65v0
- 【???】
……あれから、どれくらい経ったんだろう。
私の視界は依然として真っ黒なまま。何かアイマスクのようなもので目隠しを付けられてるんだろう。おかげでここがどこなのかもわからない。
それに加えて、耳栓までつけられている。自分の唾液の音ぐらいしか聞こえないので今が朝か夜か、アナウンスすらも聞こえない。
極め付けには後ろ手に椅子に拘束されている。脚は自由になっているけれど、手が使えないので目も耳も自由にならない。
こんな状態のまま、既に数時間の時が経った……と思う。
時間の感覚もあやふやなのは拘束の時に吸わされた薬のせい。
意識がしばらく安定せず、平衡感覚すら怪しい時期もあった。
それにこの拘束は思った以上に体力を持っていく。体も同じ姿勢を余儀なくされるので、節々が痛む。
苦痛に喘いでも助けてくれる人はいない。疲弊は加速度的に増していく。
何も出来ぬまま時間だけが過ぎていき、
何もわからぬまま時間だけが過ぎていき、
何も起きないまま時間だけが過ぎていき、
闇が晴れたのは、一眠りした後だった。
- 301 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/05(木) 21:05:28.15 ID:B6IyU65v0
-
「灯織ちゃん、大丈夫〜〜〜〜〜?!」
唐突に晴れた暗闇の果て、目の前に現れたのは雛菜だった。
- 302 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/08/05(木) 21:06:25.61 ID:B6IyU65v0
-
灯織「ひ、雛菜……?」
雛菜「よかった、無事だぁ〜〜〜!!雛菜、寂しかった〜〜〜〜〜!」
灯織「ちょ、ちょっと待って……じょ、状況が掴めてないから……まず雛菜がどうしてここに?」
雛菜「え〜?鍵が開いてたからだよ〜?」
灯織「鍵……?」
そう言われて気がついた、ここは私の部屋だ。
樋口さんに気絶させられた後、そのまま自分の部屋に監禁されていたらしい。
雛菜「鍵は開いてたけど、外からドアストッパーを噛ませてあったから内側からは開けようがなかったけどね〜」
灯織「ど、ドアストッパー……?」
雛菜の手には黒い台形状の物体が。
本来なら扉を開けっぱなしにするためのものだけど、使用用途によっては犯罪にも使いうる品だと最近ニュースで見たっけ。
雛菜「他の部屋にもいっぱい噛ませてあったから、多分みんな閉じ込められてるんだよね〜」
灯織「そ、それホント?!雛菜?!」
雛菜「う、うん……」
灯織「急いでみなさんの無事を確認しないと……!雛菜、とりあえず私の拘束を解いてくれる?!」
雛菜「わ、わかった〜!」
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