【モバマス×ポケモン】凛・藍子「ガールズ・イン・ザ・フロンティア!!」

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462 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/04(土) 22:35:34.45 ID:F10evzFV0

藍子「このポケモンのことなんですけど」ポンッ

ウーラオス「ベアッ」

聖來「わ、初めて見るポケモン!」

藍子「ウーラオスです。2つの「かた」を持つポケモンなんですけど、この子は>>463のかた、といいまして」

>>463
コンマ
奇数でいちげきのかた、偶数でれんげきのかた
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/04(土) 22:39:12.38 ID:p7c5yigI0
ベア
464 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/04(土) 23:43:46.86 ID:F10evzFV0

藍子「亜季さんも同じポケモンを持っているので、何かあればと思って連絡していたんです」

凛「れんげきのかた……そういうポケモンもいるんだ」

聖來「強そうなポケモンだね。戦えるのが楽しみだよ!」

藍子「そういえば凛さん。奏さんも、トーナメントに出場していましたね」

凛「ああ、そうだね。しかもここまで勝ち上がってきているし」

聖來「奏ちゃんって、エンジンリバーサイドで会った?」

凛「そう。あれ以来、なぜか気に入られちゃったみたいでさ」

藍子「キルクスタウンでも一度バトルしたんです」
465 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/04(土) 23:44:36.48 ID:F10evzFV0

聖來「そうなんだ。アタシはあんまりいいイメージは持っていないけど……実力は確かだよね」

藍子「第1ラウンドも圧勝していましたね」

聖來「もし当たったら厄介なことになりそうだなあ。まあ、ここまで来たらもう楽な道なんて残されていないけどね」

聖來「っと、アタシはちょっと外を歩いてくるよ。それじゃ二人とも、また明日ね!」

藍子「はい!」

凛「うん、また明日」

タタタッ
466 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/04(土) 23:45:09.51 ID:F10evzFV0

藍子「私もそろそろ部屋に戻ります。凛さんはどうしますか?」

凛「そうだね……みんなと話もできたし、私も遅くなる前に戻ろうかな」

凛「藍子。私と戦えるまで、負けないでよね」

藍子「……!」

凛「じゃあね、おやすみ」
467 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/04(土) 23:46:33.60 ID:F10evzFV0

というわけでウーラオスのかた決めも兼ねた幕間でした
またらいしゅう
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/04(土) 23:49:12.77 ID:p7c5yigI0
乙 聖來と奏が誰と戦ったのかは明らかにされないのね
469 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:16:31.17 ID:qCE+Ie/B0

恵磨『さあ、ガラルスタートーナメントは早くも1回戦が終了! ここからは2回戦のスタートとなります!』

瑞樹『ここまで既にハイレベルなバトルばかりだっただけに、期待も高まるわね』

恵磨『さっそく第1ラウンドにいってみましょう! まず登場するのは……』

ドンッ

聖來「よーし、やってやるっ!」

恵磨『聖來選手だ!!』

瑞樹『危なげなく1回戦を突破してきた実力者ね。この勢いを維持できるかしら』

恵磨『対するは――』

ドンッ
470 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:17:22.45 ID:qCE+Ie/B0

恵磨『藍子選手だっ!!』

瑞樹『トリッキーかつ正統派。面白いトレーナーよね。どんなバトルを見せてくれるのかしら』

聖來「藍子ちゃん、やっと会えたね!」

藍子「はい、聖來さん!」

聖來「前に戦った時は、途中で色々あったもんね……でもさ」

聖來「あのまま戦っていても、きっとアタシたちは負けてた。力の差はハッキリしていたから」
471 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:18:15.47 ID:qCE+Ie/B0

聖來「だけど、今なら勝てるって思える。そう思えるぐらい、たくさん努力してきたから。藍子ちゃん驚いちゃうかもっ」

藍子「私だって、あれからいろんなトレーナーやポケモンと戦って強くなりました。だからちょっとのことじゃ驚かないかも? なんて……ふふっ」

聖來「あはは、言うじゃん! ……ねえ藍子ちゃん。藍子ちゃんが戦う理由は、なに?」

藍子「理由……私は、自分を変えたいと思って旅に出ました。その旅で、凛さんという大事な人と出会えて、ここまで来ることができました」

藍子「だからこそ、この舞台で、凛さんを倒したい。そして私は変われたって、私自身にも、凛さんにも証明したいんです」

聖來「うん、最高! 藍子ちゃんの気持ち、すごく伝わってきた!」
472 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:18:52.14 ID:qCE+Ie/B0

聖來「じゃあ次はアタシの番。アタシはね、犬ポケモンが大好きなの」

聖來「アタシのポケモンたちは、いつもワクワクやドキドキをくれる。自分自身よりも大切な存在なんだ」

聖來「だからこそ、そんな大好きなポケモンたちを、勝たせてやりたい。ガラルのトップに立って、最高の景色を見せてやりたい!」

聖來「藍子ちゃん。アタシたちの最高のパフォーマンス……見せてあげる!」

藍子「はい。……よろしくお願いします、聖來さん!」


ポケモントレーナーの聖來が勝負をしかけてきた!
473 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:19:32.22 ID:qCE+Ie/B0

恵磨『それではバトル・スタートッ!!』

聖來「いくよ、パルスワン!」ポンッ

パルスワン「ワオンッ!」

パルスワン いぬポケモン でんきタイプ
電気の力で脚力が増し、三日三晩休まず走れる
フォクスライには天敵と見なされているようだ

恵磨『おっと!? 聖來選手、いきなりエースのパルスワンが先発だ!』

恵磨『対する藍子選手は――』

藍子「ウーラオス、いくよ!」ポンッ

ウーラオス「……ベアッ!」ダンッ
474 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:20:11.72 ID:qCE+Ie/B0

瑞樹『ヤドキングではなくウーラオスを繰り出したわね』

瑞樹『あの構え方は……たしかれんげきのかたと呼ばれているウーラオスかしら』

ウーラオス ♂ Lv.?? ふかしのこぶし
すいりゅうれんだ/いわくだき/ストーンエッジ/ビルドアップ
やんちゃな性格 好奇心が強い

卯月「藍子ちゃん、今回はトリックルームは使わないのかな」

未央「相手のトレーナー、前の試合で『ちょうはつ』とか使っていたよね。警戒してたのかも」

聖來「出たな、ウーラオス……相手にとって不足なし!」

聖來「フルスロットルでいくよ、パルスワン! エレキフィールド!」
475 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:21:07.07 ID:qCE+Ie/B0

パルスワン「ワオンッ!」バリリリリ

恵磨『パルスワン、まずはエレキフィールドを展開! 藍子選手はまたしてもこのフィールドを相手にすることになりました!』

藍子「ビルドアップ!」

瑞樹『ウーラオスは堅実に能力を上げてきたわね。足元が痺れちゃうし、たしかにあまり動かずにいるのは正解かも』

聖來「受けてみてよ、パルスワンの本気を!」

聖來「ライジングボルト、いっけえ!」

パルスワン「ワオオオンッ!!」

ズババババ
476 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:21:53.69 ID:qCE+Ie/B0

藍子「っ……!」

恵磨『クリーンヒットォ!! まずはパルスワンが先制です!!』

瑞樹『エレキフィールドだとさらに威力が上がる技のようね。相性もいいし、これはかなりのダメージを与えたんじゃないかしら』

聖來「どう……!?」

藍子「……たしかにすごい攻撃です。でも」

聖來「え!?」

藍子「私のウーラオスは、簡単には倒れません!」

ウーラオス「ベアア!」ズンッ

恵磨『なんとウーラオス、まだピンピンしているぞ!?』

藍子「お返しです。いわくだき!」

ウーラオス「ベアア!!」

ズドドドド
477 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:22:40.60 ID:qCE+Ie/B0

聖來「ひゃー、すごいラッシュ! これホントにいわくだきなの!?」

藍子「これがウーラオスのパワーです。防御力も下がりましたし、次で決めます!」

聖來「そうはいかないね。ワンサイドゲームになんてさせないんだから!」

パルスワン「ワオンッ!」パァァ

藍子「能力が上がった……?」

聖來「そう、特攻が上がったの。いわくだきのおかげでね」

聖來「アタシのパルスワン、『かちき』だからさ!」

かちき
能力を下げられると特攻が上がる

聖來「今度のはもっと痛いよ! ライジングボルトッ!!」

パルスワン「ワオオオンッ!!」バリリリリ

ズババババ
478 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:23:30.16 ID:qCE+Ie/B0

恵磨『さらに威力の増したライジングボルトが直撃! ウーラオス、これはさすがに耐えられないかあー!?』

藍子「ウーラオスっ!」

ウーラオス「ベ、ベア……!」ググッ

聖來「ウソ、あのライジングボルトを耐えるなんて!」

藍子「ウーラオス、すいりゅうれんだです!」

ウーラオス「……ベアア!!」

ズダダダダァン!!

パルスワン「ワォン」バタンキュー

恵磨『ウーラオス、流れるような三連撃を決めた!! パルスワン、ダウンです!!』

ワアアァァァ
479 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:24:26.31 ID:qCE+Ie/B0

聖來「パルスワン……ゴメンッ!」

恵磨『まずは藍子選手が先制!! 早くもエースを失ってしまった聖來選手、ここから巻き返せるか!?』

聖來「……エース、ね」

聖來「実況の人、一つだけ訂正させてよ。アタシの手持ちで、エースはパルスワンじゃない」

聖來「正しくは、全員がエース! 誰もが主人公になれる戦い方が、アタシのモットーなの!」

聖來「というわけで藍子ちゃん、まだまだいくよ! ムーランド!」ポンッ

ムーランド「ムーラン!」

ムーランド かんだいポケモン ノーマルタイプ
賢く温厚な性格で人を襲うことがない
体毛は長くて厚手なので、寒い地方で重宝されている
480 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:25:07.65 ID:qCE+Ie/B0

恵磨『続いてはムーランドの登場です!』

藍子「交代です、マホイップ!」ポンッ

マホイップ「マホ〜」

マホイップ ♀ Lv.?? スイートベール
マジカルシャイン/てんしのキッス/デコレーション/あまいかおり
おだやかなせいかく のんびりするのがすき

瑞樹『藍子ちゃん、あえて相性のいいウーラオスを温存してきたわね』

聖來「よし、今がチャンス! ふるいたてる!」

ムーランド「ムーラン!」ブルルッ
481 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:25:46.03 ID:qCE+Ie/B0

恵磨『その隙にムーランドは能力アップです!』

藍子「デコレーション!」

マホイップ「マホ!」シャキン

聖來「へえ、デコレーションを自分にかけるとはね! ならこっちも、もう一度ふるいたてる!」

ムーランド「ムーラン!」

瑞樹『お互いに力を溜め込んでいるわ。どのタイミングで動き出すのかしら』

マホイップ「……」

ムーランド「…………」
482 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:26:17.34 ID:qCE+Ie/B0

藍子(……まだ試合は始まったばかり。落ち着いてムーランドの攻撃をしのぎつつ、攻撃していけば……)

藍子「マホイップ――」

聖來「戻って、ムーランド!」シュゥゥ

藍子「!?」

恵磨『おっと聖來選手、ここでムーランドをボールに戻した!?』

瑞樹『ということは……!』

聖來「へへ、アタシもコレ、ゲットしたんだよね!」

聖來「いくよムーランド、ダイマックスっ!」ブゥン

ムーランド「ムウウウゥゥゥ」ズズゥン
483 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:26:56.79 ID:qCE+Ie/B0

恵磨『聖來選手、ここで早くもダイマックスを選択だぁ!?』

藍子「そんな、このタイミングで……!?」

聖來「出し惜しみしてちゃ勿体ないもんね、こういうのは!」

聖來「ムーランド、ダイロッーク!」

ムーランド「ムウウウゥゥゥ!!」ゴゴゴゴ

マホイップ「マホ……!」パァァ

恵磨『マホイップもマジカルシャインで対抗しますが――』

ズドォォン

恵磨『間に合わずーー! ダイロックが命中だ!!』

ゴォォォォ

瑞樹『砂嵐が巻き起こったわ。マホイップはもちろん、ムーランドもダメージを受けるはずだけど……』
484 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:27:28.37 ID:qCE+Ie/B0

マホイップ「マホ……!」バシィ

ムーランド「ムウウウゥゥゥ」ケロリ

卯月「ダメージを受けているのは、マホイップだけ……?」

未央「そっか、『すなかき』……しぶりんのドリュウズと同じ特性だからだ!」

すなかき
砂嵐の中で素早さが上がる。また、砂嵐のダメージを受けない

藍子(っ……これが聖來さんの狙い……!)

藍子(こんなに早くダイマックスしてくるなんて。ウーラオスに交代したら止められるかもしれないけど)

藍子(ウーラオスも万全な状態じゃない。今交代したら、何もできずに倒れちゃう)
485 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:28:09.36 ID:qCE+Ie/B0

藍子(ウーラオスの力を借りずに、なんとかしないといけないなら……)

藍子「……マホイップ、戻って!」シュゥゥ

恵磨『藍子選手もここでダイマックスを選択だ!!』

藍子「キョダイマックス!」ブゥン

カッッ

マホイップ「マァァァァーーホッ」ズズゥン

恵磨『出たああ!! これはキョダイマックスか!? マホイップが要塞のような姿になって立ちはだかる!!』

瑞樹『ただ藍子ちゃんとしては、予定外のタイミングでのダイマックスになったようね。前の試合と違って、ちょっとペースを乱されている感じがするわ』
486 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:28:48.95 ID:qCE+Ie/B0

聖來「へへっ、そうこなくちゃ!」

聖來「ムーランド、ダイアタック!」

ムーランド「ムウウウゥゥゥ!!」

藍子「キョダイダンエン!」

マホイップ「マァァァァーーーホッ」

ズドゴォォォン

聖來「威力は五分……!」

藍子「でも、マホイップは!」

パァァ

聖來「回復した!?」

藍子「キョダイダンエンは体力を回復する技です。もし威力が互角だとしたら、有利なのは私たちです!」
487 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:29:23.02 ID:qCE+Ie/B0

聖來「確かにそうかも。だけど今のアタシたちは天候を味方につけてる!」

マホイップ「マァァホ……!」バシィ

聖來「こうなったら、小細工はいらないね。全力でぶつかり合おう!」

藍子「……はい!」

聖來「ダイアタック!」
藍子「キョダイダンエン!」

ズドゴォォォン

聖來「まだまだっ!」

藍子「マホイップ、頑張って!」

ズドゴォォォン
488 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:29:57.02 ID:qCE+Ie/B0

恵磨『とにかく技の応酬が続いていますが、瑞樹さん、どうでしょう!?』

瑞樹『少しずつだけど、戦況が傾きつつあるわね。マホイップの攻撃スピードがだんだん落ちてきているわ。ダイアタックの効果なのかしら』

瑞樹『このままだと手数でムーランドに押し切られるかも』

恵磨『ということは、ムーランドが優勢と!?』

瑞樹『いえ、そうとも限らないわ』

バシュウッ

ムーランド「……!?」

聖來「うーん、時間切れか……!」
489 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:30:28.55 ID:qCE+Ie/B0

恵磨『ムーランドのダイマックスが切れた! そうでした、聖來選手の方が1ターンほど早くダイマックスしていました!』

藍子「これで……キョダイダンエン!」

マホイップ「マァァァァーーーホッ」グワッ

聖來「負けるか! ムーランド、全身全霊の、ギガインパクトっ!!」

ムーランド「……ムーランッ」グラッ

ズドォォン

ムーランド「ムー」バタンキュー

恵磨『ムーランド戦闘不能ー!! ダイマックスバトルを制したのはマホイップだ!!』

瑞樹『反撃が一歩及ばなかったわね』
490 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:31:22.39 ID:qCE+Ie/B0

バシュウ

マホイップ「マ、マホ〜ッ」

藍子「よしっ……頑張ったね、マホイップ!」

聖來「くそー、負けちゃった……ムーランド、ご苦労さま!」

聖來「まだ砂嵐は続いてる。ムーランドの頑張り、無駄にはしないよ!」

聖來「ルガルガン、いっけー!」ポンッ

ルガルガン「ルガッ!」

ルガルガン オオカミポケモン いわタイプ
まひるのすがた
イワンコが太陽のエネルギーを受けて進化した姿
ツメやキバのほか、タテガミの岩も鋭く危険な武器だ
491 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/11(土) 23:35:14.59 ID:qCE+Ie/B0

2回戦第1ラウンド 試合経過
藍子…ウーラオス マホイップ ??? ???
聖來…×パルスワン ×ムーランド ルガルガン ???

聖來は格闘に一貫性あるパーティでよくここまで勝ち上がってきたな…

またらいしゅ
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/11(土) 23:43:25.32 ID:gvwUwpHP0
乙 犬ポケモンのパーティだとグランブルとかと思ったが四足歩行限定かな?
493 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/19(日) 20:47:06.45 ID:SjTD5kuJ0

藍子「マホイップ、マジカ――」

聖來「残念だけどこれで終わり! ストーンエッジ!」

ルガルガン「ルガ!!」

ズドドドド

マホイップ「マホ〜」バタンキュー

恵磨『あーっとマホイップ、ここでダウンです!』

聖來「よしっ、やっと1匹目!」

藍子「うう、マホイップ、戻って……!」

藍子(あのスピード……きっとルガルガンの特性も『すなかき』だ)

藍子(ダイマックスなしで対抗するなら)

藍子「ウーラオス、お願い!」ポンッ

ウーラオス「……ベア!」
494 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/19(日) 20:47:39.14 ID:SjTD5kuJ0

恵磨『藍子選手、ここはウーラオスで勝負に出ます!』

聖來「かくとうタイプ対策ならバッチリだよ! ルガルガン、じゃれつけー!」

ルガルガン「ルガッ!!」ボコスカ

恵磨『ルガルガン、目にも止まらぬスピードでウーラオスにじゃれついていく!!』

瑞樹『じゃれつくという技名とは程遠い勢いね』

ウーラオス「ベアア……!」

藍子「頑張って、ウーラオス! いわくだき!」

ウーラオス「ベ……ベアッ!!」ドゴォ

恵磨『なんとかルガルガンを振り払ったウーラオス! しかし既に息は絶え絶えだ!』
495 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/19(日) 20:48:15.32 ID:SjTD5kuJ0

藍子「ビルドアップ!」

ウーラオス「ベア!」グググ

聖來「押し切れルガルガンっ!」

ルガルガン「ルガ!!」ダッ

藍子「させません……すいりゅうれんだ!」

ウーラオス「……ベアッ!!」

ズダダダダァン!!

恵磨『お互いに痛い一撃を受けてしまったルガルガンとウーラオス! 壮絶な叩き合いを制したのは――』

ルガルガン「……ルガッ!!」

ウーラオス「ベア……」

ドサッ
496 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/19(日) 20:48:47.34 ID:SjTD5kuJ0

恵磨『ルガルガンだァ!!』

藍子「ウーラオス……!」

聖來「よしっ、これでトントンだね!」

卯月「砂嵐のダメージが大きかったね……」

未央「うん。きっと相手は砂嵐を起こした時から、ムーランドとルガルガンを起点に攻めていくつもりだった」

未央「そのために、ムーランドに『さらさらいわ』……砂嵐を持続させられる道具を持たせていたんだ」

藍子(……これで残った手持ちは2匹。聖來さんはルガルガンと、おそらくもう1匹は……)
497 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/19(日) 20:49:13.38 ID:SjTD5kuJ0

藍子「……サニーゴ、いくよ!」ポンッ

サニーゴ「サニッ!」

サニーゴ ♀ Lv.?? はりきり
アクアブレイク/パワージェム/いのちのしずく/ミラーコート
わんぱくなせいかく うたれづよい

聖來「サニーゴ……だったら!」

聖來「ルガルガン、戻って!」

藍子「やっぱり、最後の手持ちは……」
498 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/19(日) 20:49:41.99 ID:SjTD5kuJ0

聖來「ヘルガー、いっくよ!」ポンッ

ヘルガー「ヘルガアアー!」

ヘルガー ダークポケモン あく・ほのおタイプ
口から噴き出す炎には毒素も混じっている
不気味な遠吠えは相手を恐れ慄かせるという

恵磨『聖來選手、ここで交代! サニーゴに対しヘルガーを繰り出しました!』

恵磨『が、相性は最悪だぞ!? 聖來選手、なにか考えがあるのか!?』

聖來「ないよ、考えなんて! アタシたちはただ、今度こそサニーゴに勝ちたいだけ。そうだよね?」

ヘルガー「ヘルガアア!」
499 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/19(日) 20:50:08.94 ID:SjTD5kuJ0

藍子「キルクスタウンで戦った時以来ですね……!」

聖來「うん。あの時は胸を借りるつもりだったけど……」

聖來「今度はアタシが貸す番だよ! ヘルガー、あくのはどう!」

ヘルガー「ヘルガア!」バババ

藍子「ミラーコートで跳ね返して!」

サニーゴ「サニ!」バシィ

聖來「わわ、躱してヘルガー!」

ヘルガー「ヘルガッ!?」ヒョイッ

聖來「ひゅー、危なかった。うーん、あの技は厄介だなあ」

藍子「アクアブレイク!」

サニーゴ「サニ!」バシュゥ
500 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/19(日) 20:50:41.75 ID:SjTD5kuJ0

聖來「そうだ、サニーゴは物理攻撃が強かったんだ」

聖來「それを乗り切るためにアタシたちが選んだ技は……これ!」

聖來「ヘルガー、れんごく!」

ヘルガー「ガアア!!」グォォォ

サニーゴ「サ、サニ!?」

ボォォォォォ

恵磨『ああっとサニーゴ! れんごくをモロに食らってしまったぞ!!』

瑞樹『ダメージ自体はそれほどでもないけれど、それ以上に痛いのが……』

サニーゴ「サニ……!」ズキン
501 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/19(日) 20:51:07.65 ID:SjTD5kuJ0

藍子「!」

卯月「ああっ、やけどしちゃった!」

聖來「普通のやけどじゃないよ! ヘルガーの炎には毒素も混じっているんだ。けっこうズキズキするんじゃないかな?」

聖來「これでサニーゴは本来の力を出せない。畳みかけるよ、ヘルガー!」

ヘルガー「ヘルガアア!」ダッ

藍子「サニーゴが使えるのは物理技だけじゃありません! パワージェム!」

サニーゴ「サニ!」ズバババ

ヘルガー「ガッ……!」
502 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/19(日) 20:51:40.29 ID:SjTD5kuJ0

聖來「やるね……かみなりのキバ!」

ヘルガー「ガアア!」ガブゥ

藍子「うっ……サニーゴ、いのちのしずく!」

サニーゴ「サニッ」パァァ

恵磨『なんと! 藍子選手が有利かと思われたこの対面、やけどとかみなりのキバを駆使するヘルガーがサニーゴを翻弄しているぞ!』

瑞樹『とはいえ……状況としては依然、聖來ちゃんが不利ね』

瑞樹『藍子ちゃんはまだ顔を見せていない4匹目がいるわ。対して聖來ちゃんは、ルガルガンもヘルガーも消耗気味。なるべく受けるダメージは最小限に抑えたいところね』

聖來「くっ……回復までしてくるなんて、本当に粘り強いんだから」
503 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/19(日) 20:52:08.98 ID:SjTD5kuJ0

聖來「だけどまだまだ、勝負はここから! ヘルガー、かみなりのキバっ!」

ヘルガー「ヘルガアア!!」ダッ

藍子「聖來さん……」

藍子「正直、私の方が聖來さんより強いって思ったことも、胸を貸そうなんて思ったことも、一度もありません。だけど」

藍子「私を慕ってくれているのなら……簡単には負けられません!」

藍子「サニーゴ、パワージェム!」

サニーゴ「サニ!」

聖來「来るよ、ヘルガー!」

藍子「……を纏わせて、アクアブレイク!」

聖來「え!?」
504 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/19(日) 20:52:40.65 ID:SjTD5kuJ0

サニーゴ「サニーッ!」バシュウ

恵磨『なんとサニーゴ、パワージェムと同時にヘルガーに突撃ー!!』

ヘルガー「ヘルガッ……!」

未央「やった、あーちゃんお得意のコンビネーション技だ!」

聖來「まさかサニーゴ本体も一緒だなんてね……! ヘルガー大丈夫!?」

ヘルガー「ヘル、ガ、ア……!」

聖來(っ! この体力じゃ、ヘルガーはもう……)

聖來「……いや、アタシは最後まで諦めない。みんなで一緒に、チャンピオンになるんだ!」

聖來「藍子ちゃん、受け取って! これがアタシたちの……」

聖來「きしかいせいの一撃だあっ!!」
505 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/19(日) 20:53:10.82 ID:SjTD5kuJ0

ヘルガー「ヘルガアア!!!」

藍子「アクアブレイクっ!」

サニーゴ「サニーッ!!」

ズドォォン

恵磨『またしても両者、激しく衝突! どうなった……!?』

サニーゴ「……サニ」バタンキュー

ヘルガー「ガア……」バタンキュー

恵磨『サニーゴ、ヘルガー、同時にダウーン!!』

瑞樹『ヘルガー、不利な相性でよく相討ちに持ち込んだわね。大健闘だったわ』
506 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/19(日) 20:53:42.72 ID:SjTD5kuJ0

聖來「うーん……リベンジならず、か」

藍子「頑張ったね、サニーゴ」シュゥゥ

恵磨『さあ、お互いに残っているのはあと1匹ですが……』

瑞樹『結果は歴然、といったところかしら』

藍子「……聖來さん」

聖來「……ルガルガン!」ポンッ

ルガルガン「ルガッ……」ヨロッ

聖來「……まだ勝負はついてないよ、藍子ちゃん。だってルガルガンは、まだやる気マンマンなんだから」

ルガルガン「……ルガ! ルガルガッ!」
507 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/19(日) 20:54:11.01 ID:SjTD5kuJ0

藍子「……そうですよね」

藍子「ドラパルト!」ポンッ

ドラパルト「ドラパ!」

ドラパルト ♂ Lv.?? すりぬけ
ドラゴンアロー/ゴーストダイブ/でんじは/みがわり
さみしがりなせいかく すこしおちょうしもの

藍子「ドラゴンアロー!」

ドラパルト「ドラパ!!」バビュン

聖來「アクセルロック!」
508 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/19(日) 20:54:53.34 ID:SjTD5kuJ0

ルガルガン「……ルガッ!」ビュン

ドラメシヤA「ドラッ……!」チッ

恵磨『ルガルガン、懸命に応戦しますが……』

ドラメシヤB「メシャー!!」

恵磨『勢いは止まらなーーい!!』

ズドォォン

ルガルガン「……ルガッ」

バタンキュー

聖來「……!」
509 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/19(日) 20:56:05.82 ID:SjTD5kuJ0

恵磨『聖來選手最後の一匹、ルガルガン戦闘不能!!』

恵磨『天を仰いだ聖來選手! 決勝へコマを進めたのは……藍子選手だあー!!』

ワァァァァァ

聖來「……ここまで、か」

藍子「……勝った……!」

藍子(だけど、なんだろう……この気持ちは)

聖來「あーあ。やっぱり藍子ちゃんは強いや。もっといい勝負ができると思ったんだけどな」

聖來「ごめんね、ルガルガン、ヘルガー、ムーランド、パルスワン。アタシ、全然みんなの力を引き出せなかったよ」

聖來「……あー……」

聖來「思っていたよりずっと、悔しいなあ……!」ポロッ
510 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/19(日) 20:56:39.77 ID:SjTD5kuJ0

藍子「聖來さん……」

藍子「……あの、聖來さん」

聖來「……?」

藍子「聖來さんと戦ったのは一度だけだったのに、私、今までで一番、負けたくないって思えたバトルでした」

藍子「キルクスタウンで戦った時、聖來さんは私の胸を借りるって言ってくれましたよね」

藍子「あの時は、ちゃんと言葉通りに受け取れなくて……ただ恥ずかしいって気持ちばかりでした。もしかしたら、期待されるのが怖かったのかもしれません」

藍子「でも、今ならわかります」
511 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/19(日) 20:57:22.46 ID:SjTD5kuJ0

藍子「私が負けたくないって思った理由。それはあの時の聖來さんの言葉があったからなんです」

聖來「……!」

藍子「自分を慕ってくれる人、尊敬してくれる人。その期待に応えようとすること……」

藍子「……それが、強さになっていくんですね」

藍子(……凛さんは、ずっとそうやって、私の前を歩いて……)

藍子「聖來さん。これからは聖來さんの分まで、私も頑張ります。だから……決勝戦も、応援していて下さい」

藍子「そして、また私とバトルしてください!」
512 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/19(日) 20:58:11.58 ID:SjTD5kuJ0

聖來「……!」

聖來「あはは、やっぱり藍子ちゃんには敵わないや」

聖來「クヨクヨしてたって仕方ないもんね。うん、次は絶対にアタシが勝つ。だから藍子ちゃんも、アタシのカッコいい先輩であり続けてよねっ!」

藍子「せ、先輩はちょっと……聖來さんの方が年上だから、余計に複雑です〜」

聖來「あはは、いいじゃん別に!」

グッ
513 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/19(日) 20:58:53.26 ID:SjTD5kuJ0

未央「あーちゃん、いよいよ決勝に進出だね!」

卯月「うん! あとは――」

恵磨『さあ続いては2回戦! 藍子選手の相手はいったい誰になるのか!?』



2回戦第1ラウンド 試合終了

藍子…×ウーラオス ×マホイップ ×サニーゴ ドラパルト
聖來…×パルスワン ×ムーランド ×ルガルガン ×ヘルガー
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/19(日) 22:04:15.74 ID:/zlDjpfi0
終わりかな? 乙
515 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/26(日) 20:19:16.03 ID:U/ESAA4n0

恵磨『さあ、こちらも注目のマッチとなりました。決勝で藍子選手と戦うのはどちらなのか……第2ラウンドの始まりです!』

恵磨『まず登場するのは――』

ドンッ

恵磨『奏選手だっ!!』

恵磨『対するは――』

ドンッ

奏「……来たわね」

凛「……」

恵磨『凛選手だっ!!』

瑞樹『変則的な戦い方の奏ちゃんと、直球勝負が得意な凛ちゃん……果たしてどうなるのかしら』
516 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/26(日) 20:19:56.38 ID:U/ESAA4n0

未央「な、なんか相手からすごいオーラを感じるんだけど……」

卯月「あの2人、なにかあったのかな……? スパイクタウンでは助けてあげて、って言ってたけど」

凛「奏……久しぶりだね」

凛「ジムチャレンジ、やってたんだ。そんなの興味がないって、前は言ってたじゃない?」

奏「ふふ、覚えていたのね。それに信じてもいたなんて」

奏「……自分が見聞きしたことだけが真実とは思わないことね。女は誰だって、ウソや秘密を抱えている。それも一つや二つじゃなく」

奏「貴方だってそうじゃない、凛?」

凛「どうだろう。私は不器用だからね。ウソはあまりつけないんだ」
517 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/26(日) 20:20:33.35 ID:U/ESAA4n0

奏「……言うと思った。そういう真っ直ぐな貴方のことが、私は……」

奏「憎くて、賤しくて、仕方なかった」

凛「……!」

奏「ガラル地方の人々は、ポケモンバトルを競技として捉えているわ。じゃあ彼らは、競技に何を求めているのかしら?」

奏「答えは迫力や熱狂、そしてドラマ。良く言えば王道、悪く言えばテンプレート通りの戦い方なの」
518 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/26(日) 20:21:39.58 ID:U/ESAA4n0

奏「心が昂る瞬間を夢見て、観客はスタジアムに集まる。その有象無象を見た時、ジムチャレンジャーはこう考えてしまうの。どうやって勝つか、よりも、どうやって盛り上げようか、とね」

奏「ジムチャレンジの歴史はそうやって続いてきたわ。それを否定するつもりはもちろんないんだけど……私は同じ流れに囚われたくなかった」

凛「ジムチャレンジに興味がないって、そういうことだったんだ」

奏「ええ。それにジムチャレンジャーって、戦ってみると案外強くないのよね」

奏「例えるならそう、マッスグマかしら。直線は進めるけど、曲がれない。だからちょっと手を捻ってやるだけで、簡単に出し抜けちゃうの」
519 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/26(日) 20:22:27.02 ID:U/ESAA4n0

奏「それに気づいてからは……退屈になった。私は誰よりも自由で、孤独になった」

奏「そんな時、あるトレーナーが目の前に現れたの」

凛「それが……私」

奏「貴方は2度も私を下した。かつて自分が見くびっていたスタイルのトレーナーに負けるなんて、とてもシニカルで……屈辱だったわ」

奏「だからジムチャレンジに参加したの。ガラル最高峰と呼ばれる場で、大勢の聴衆が見ている前で、貴方だけを本気で打ち負かすために」

凛「私だけを……?」

奏「ここではっきりと宣言させてもらうわ、凛。今の私は、チャンピオンなんて微塵も興味がない」
520 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/26(日) 20:23:22.66 ID:U/ESAA4n0

奏「ただ貴方を倒す。倒して、私が上に立つ。そのためだけに、私はここまで来たのよ」

奏「……前に共闘したことで、手癖も研究できた。新しい武器も手に入れた」チャキッ

凛「ダイマックスバンド……」

奏「凛。私が受けた屈辱、今度こそ味わわせてあげるわ」

凛「……上等だよ」

凛「私はこんな所で立ち止まっていられない。藍子が待っているんだ」

凛「……いや、藍子だけじゃない。その先には――」

凛「いくよ、奏っ!」


ポケモントレーナーの奏が勝負をしかけてきた!
521 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/26(日) 20:24:03.64 ID:U/ESAA4n0

恵磨『バトルスタートッ!!』

凛「ムクホーク!」ポンッ

奏「クレッフィ、よろしく」ポンッ

ムクホーク「ムクホー!」

クレッフィ「クレッ」

ムクホーク ♂ Lv.83 いかく 持ち物:??
ブレイブバード/インファイト/はがねのつばさ/がむしゃら
いじっぱりなせいかく うたれづよい

奏「まきびしよ」

クレッフィ「クレッ!」バラバラ
522 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/26(日) 20:24:38.22 ID:U/ESAA4n0

恵磨『まずはクレッフィが先制! ムクホークの足元にまきびしをバラ撒いた!』

凛「はがねのつばさ!」

ムクホーク「ムクホ!」ガキンッ

クレッフィ「クレッ……」

奏「このダメージなら、まだ大丈夫そうね。もう一度まきびし!」

クレッフィ「クレッ!」

恵磨『クレッフィ、まきびしの数をどんどん増やしていきます!』

瑞樹『これ以上は危険ね。凛ちゃんとしては早めにクレッフィを倒したいところだけど』

瑞樹『ムクホークはリスキーな技が多いポケモン。下手をすれば後続に響いてくるわ』
523 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/26(日) 20:25:09.90 ID:U/ESAA4n0

凛(……奏のことだ。いきなり『すりかえ』してくるかと思ったけど、ハズレだったか)

凛(けど、はがねのつばさのおかげで防御力も上がった)

凛「そろそろ本気でいくよ。ムクホーク、インファイト!」

ムクホーク「ムクホー!!」

ドガガガ

恵磨『ムクホーク、ここでようやく大技だ! クレッフィに大ダメージ!!』

奏「なるほど……これで能力が下がる分は帳消しってわけ」

奏「私もそろそろ仕掛け時ね。クレッフィ、すりかえ!」
524 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/26(日) 20:25:39.67 ID:U/ESAA4n0

クレッフィ「クレッ!」ヒョイ

恵磨『クレッフィ、お互いの道具を入れ替えた! ムクホークに渡ったのは……』

ムクホーク「ムクホ……!」ドクン

恵磨『どくどくだまだ! 凛選手、これは痛い!!』

凛「やっぱりね……そう来ると思った」

奏「ふふっ。これでクレッフィの役目は終わりね」

奏「次のターンで倒されるはずだし、最後にもう一度、まきびしをサービスして――」

奏「――!!」
525 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/26(日) 20:26:07.26 ID:U/ESAA4n0

凛「かかったね! ムクホーク、インファイト!」

ムクホーク「ムクホー!!」ドガガガガ

クレッフィ「クレッ……」

バタンキュー

恵磨『クレッフィ、ダウーン!! まずは凛選手が先制だ!!』

卯月「やったっ!」

未央「最後、まきびしを打たせなかったね! やるじゃんしぶりん!」

凛「私が何も対策していないと思った?」

奏「……やってくれたわね。『とつげきチョッキ』なんて」

とつげきチョッキ
持たせると特防が上がるが、変化技を出せなくする
526 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/26(日) 20:26:52.16 ID:U/ESAA4n0

奏「まあいいわ。先にすりかえをしておいたら、もっと悲惨なことになっていただろうし」

奏「まずはムクホークから、きっちり仕留めさせてもらうわ。……いくわよ、ヨノワール」ポンッ

ヨノワール「ヨノ」ズンッ

ヨノワール てづかみポケモン ゴーストタイプ
霊界からの指示を受け、現世とあの世を行き来する
腹部の巨大な口で迷える魂を丸飲みしてしまうという

凛(なんだかおどろおどろしいポケモンだな……)

凛「このままいくよ、ムクホーク!」
527 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/26(日) 20:27:20.84 ID:U/ESAA4n0

奏「そうはさせないわ」

ヨノワール「ヨノ」ブゥン

奏「じゅうりょく!」

ヨノワール「……ヨノワッ」

ムクホーク「ムクホ!?」グンッッ

恵磨『ああっと、ムクホークを重力が襲う!』

凛「しまった、地面には……!」

グサァァァァ

恵磨『これは……重力とまきびしの挟み撃ちだぁー!!』

凛「ムクホークッ!!」
528 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/26(日) 20:27:49.41 ID:U/ESAA4n0

キャアアアア

恵磨『客席からも思わず悲鳴が上がっています!』

瑞樹『大ダメージ……なんて場合じゃないわね。奏ちゃん、こんなにバイオレンスな戦い方をするトレーナーだったかしら?」

ムクホーク「ム、ムク、ホ……」

奏「これでトドメね。ヨノワール、がんせきふうじ」

ヨノワール「ヨノワ」

ゴゴゴゴゴ

ムクホーク「ムクホ……」

ガクッ
529 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/26(日) 20:29:12.93 ID:U/ESAA4n0

恵磨『……な、なんということでしょうか』

恵磨『身動きができないムクホークをがんせきふうじで追い打ち! ヨノワール恐るべしッ!!』

『お……おい! いくらなんでもそこまでする必要ねえだろ!』

『そうよ! ムクホークが可哀想じゃない!』

ワーワー

未央「み、みんな、落ち着いて……!」

奏「可哀想? これも勝負のうちよ」

『なんだそれ、性格悪……』

『強いからファンだったのに、ショックだわー……』
530 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/26(日) 20:29:52.95 ID:U/ESAA4n0

奏「……誰に嫌われたって関係ないわ。好かれようと思って生きているわけじゃないし」

奏「それにここでは強さこそが絶対。そうよね、凛?」

凛「っ……」

凛(……いや、煽動されちゃダメだ)

凛(奏はまきびしが少ない所にムクホークを突き落としていた。今のはあくまでも勝負としてやっただけ……)

凛(ごめん、ムクホーク。ゆっくり休んでて……!)

凛「いくよ、ドリュウズ!」ポンッ

ドリュウズ「ドリュ!」
531 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/09/26(日) 20:32:57.56 ID:U/ESAA4n0

2回戦第2ラウンド 試合経過
凛…×ムクホーク ドリュウズ ??? ???
奏…×クレッフィ ヨノワール ??? ???

先週はなぜか投下した後に力尽きてた
奏もそうですが、聖來にしゅがは、あきらとトーナメント編ではライバルの背景もしっかり描写するようにしています
この辺はウマ娘に影響されたのかもしれない

ではまたらいしゅう
532 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/26(日) 20:51:15.07 ID:WzYMRD910
乙 戦闘不能になったムクホークに追撃したわけではないから可哀想ってのもおかしいきが...
533 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/01(金) 23:22:59.00 ID:0q+oFdSs0

ドリュウズ ♀ Lv.82 すなかき
ドリルライナー/アイアンヘッド/いわなだれ/みがわり
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

凛「ドリュウズ、地面に潜って!」

ドリュウズ「ドリュ!」ゴゴゴゴ

奏「地面の中だったらじゅうりょくも通じない……って魂胆ね」

奏「だけど、そううまくいくかしら」

凛「……どういうこと?」

奏「気になるなら試してみれば?」

凛「ふうん。……だったら乗ってあげるよ」

凛「ドリュウズ!」

ボゴッ
534 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/01(金) 23:23:54.04 ID:0q+oFdSs0

ドリュウズ「ドリュ!!」ギュルルル

恵磨『ドリュウズ、勢いよく飛び出し――』

奏「じゅうりょくで抑えつけて」

ヨノワール「ヨノワ」

グンッッ

ドリュウズ「!?」

恵磨『あーっと! じゅうりょくで抑え込んだ!!』

ドリュウズ「ドリュ……!」ドサッ

奏「トリックよ」

ヨノワール「ヨノワ」ヒョイ
535 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/01(金) 23:24:38.69 ID:0q+oFdSs0

凛「トリック……? せっかくの攻撃の機会だったのに」

奏「ええ。その心は……こういうこと」

ヨノワール「ヨノワ……!」グググ

恵磨『ヨノワールからドリュウズに、謎の力が送り込まれているぞ! 瑞樹さん、この技は……』

瑞樹『どうやら、ドリュウズの道具に霊力が集まっているようね』

奏「ポルターガイスト」

ズバァァァン

凛「うっ……!」

恵磨『ドリュウズの懐から爆発が起きた!?』

奏「あれは相手の道具を利用して攻撃する、ゴーストタイプ最強クラスの技よ」
536 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/01(金) 23:25:47.20 ID:0q+oFdSs0

凛「そのためにトリックを……」

奏「ついでに、道具の方もサービスしちゃった」

ドリュウズ「ドリュ……!」チクリ

恵磨『しかもドリュウズに渡していた道具は『くっつきバリ』です!!』

くっつきバリ
相手から直接攻撃を食らわない限り、毎ターンダメージを受け続ける

瑞樹『まきびしに加えてくっつきバリ……ダメージは小さいけど、決して軽んじることはできないわね』

凛「ドリュウズ、大丈夫!?」

ドリュウズ「……ドリュッ!」
537 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/01(金) 23:26:17.38 ID:0q+oFdSs0

凛「よし……いわなだれ!」

ドリュウズ「ドリュ!」

ヨノワール「ヨノワッ……」ゴゴゴゴゴ

奏「この程度、痛くも痒くもないわね。……あら?」

ドリュウズ「ドリュ!!」ギュルルル

恵磨『ドリュウズ、いわなだれの隙間を縫って突撃してきたぞ!』

奏「それが狙いだったのね」

奏「だけど」

ズバァァァン

恵磨『しかし一歩届かず! ポルターガイストに遮られました!!』

凛「くっ……」
538 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/01(金) 23:26:57.84 ID:0q+oFdSs0

奏「がんせきふうじ」

ヨノワール「ヨノワ!」ゴゴゴゴ

凛「みがわり!」

ズシャァン

身代わり人形「」ボトッ

奏「それで私を欺けたとでも?」

ドリュウズ「ドリュ!」フッ

奏「道具を持っているのは本体だけだというのに」

ズバァァァン
539 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/01(金) 23:27:45.78 ID:0q+oFdSs0

恵磨『ドリュウズ、みがわりを使って背後に回り込みましたが、またしても反撃できず!!』

瑞樹『これは厄介ね。道具に働きかけて攻撃する技である以上、ドリュウズは躱しようがないわ』

瑞樹『それにくっつきバリも、文字通り所有者に密着する道具。簡単に手放せないのも痛いところね』

凛(……たしかにそうだ。みがわりを使おうが、地面に潜ろうが、どこにいてもあの大技を受けてしまう)

凛(くっつきバリを相手に返す手段もない……)

奏「満足に攻撃できない今の気分はどうかしら、凛」

凛「たしかにいい気分じゃないよ。だけど……」

凛「見つけたよ。ヨノワールを倒す方法」
540 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/01(金) 23:28:31.39 ID:0q+oFdSs0

奏「……へえ」

奏「貴方のことだもの。きっと虚勢でもないんでしょう。……だったら見せてちょうだい」

凛「ドリュウズ、いわなだれ!」

ドリュウズ「ドリュ!」ゴゴゴゴ

ヨノワール「ヨノワッ……」

凛「今だ、地面に潜って!」

ドリュウズ「ドリュ!」

奏「また地面から接近する気? こっちはどこからでも攻撃できるのよ」
541 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/01(金) 23:29:04.83 ID:0q+oFdSs0

凛「わかってるよ。だけど、そううまくいくかな」

奏「どういうこと?」

凛「気になるなら試してみれば?」

奏「……そんな安っぽい挑発には乗らないわよ」

凛「だったら……ドリュウズ!」

ドリュウズ「ドリュ!」ドゴオッ

恵磨『ドリュウズ、地面からヨノワールを突き上げたー!!』

奏「っ……けど、ヨノワールならまだ堪えられるわ」

奏「ポルタ――」
542 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/01(金) 23:29:38.86 ID:0q+oFdSs0

凛「ドリュウズ、ヨノワールにしがみついて!」

ドリュウズ「ドリュ!」ガシッ

ヨノワール「ヨノワ!?」

奏「なっ……?」

凛「たしかにヨノワールはしぶといポケモンだよ。ドリュウズの攻撃も一発程度なら持ちこたえるかもしれない」

凛「ポルターガイストじゃなきゃ、ね!」

ヨノワール「ヨ、ヨノワ……!」

恵磨『こ、これは!!』

ズバァァァン
543 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/01(金) 23:30:32.82 ID:0q+oFdSs0

恵磨『なんとドリュウズだけでなく、ヨノワールにもポルターガイストが命中ーー!!』

ドリュウズ「ドリュ……」バタンキュー

恵磨『ドリュウズは当然ダウン、そして……』

ヨノワール「ヨノ、ワ……」バタンキュー

恵磨『ヨノワールも耐えられなかったー!!』

ワァァァァァ

瑞樹『見事ね。絶対に躱せないというデメリットを活かして、自分ごと技を当てにいったんだわ』

瑞樹『ヨノワールはゴースト技が弱点。加えてムクホークの時からくっつきバリを持っていた影響で、ダメージも蓄積していたんでしょう』
544 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/01(金) 23:31:02.94 ID:0q+oFdSs0

恵磨『これでお互いに残るポケモンは2体!!』

凛「ドリュウズ、お疲れ様」

凛「どう? あそこで安い挑発に乗っていたら、こうはならなかっただろうね」

奏「……貴方も大概、意地悪な性格しているのね」

奏「いくわよ、ブラッキー」ポンッ

ブラッキー「ブラッ!」

凛「いくよ、サンダース!」ポンッ

サンダース「ダース!」

恵磨『続いてはサンダースVSブラッキー! 奇しくもイーブイの進化系同士の対決となりました!』
545 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/01(金) 23:34:09.93 ID:0q+oFdSs0

2回戦第2ラウンド 試合経過
凛…×ムクホーク ×ドリュウズ ??? ???
奏…×クレッフィ ×ヨノワール ??? ???

ストックがなさすぎるのでまた刻み刻みの投下になります。これ年内に終えれるかしら…
そんなことより明日から福岡ですね、楽しみ

ではおやすみなさい
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/01(金) 23:45:41.66 ID:wslgZxGv0
乙 ゲームでも必中ならよかったのに...
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2021/10/04(月) 20:40:35.49 ID:pbFU37MyO
金ネジキ/47日目
129✕(負け)→130戦目
(19:46〜放送開始)

https://youtu.be/B4539u4J3No
548 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/09(土) 21:57:45.82 ID:eR7msfb40

サンダース ♀ Lv.82 はやあし
かみなり/シャドーボール/じゅうでん/でんじは
おくびょうなせいかく ひるねをよくする

サンダース「ダース……!」グサァ

凛(……同じイーブイの進化系として、負けられないね)

凛「サンダース、じゅうでん!」

サンダース「ダース」バリリリ

奏「バークアウトよ」

ブラッキー「ブラッ!」ォォォン

恵磨『サンダースのじゅうでんに対し、ブラッキーはバークアウト! お互いにまだ様子見といったところでしょうか?』

凛「サンダース、距離を詰めて!」

サンダース「ダースッ!」ダッ
549 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/09(土) 21:58:54.62 ID:eR7msfb40

凛「いくよ……かみなり!!」

サンダース「……ダース!!」バリバリバリ

恵磨『かみなりが直撃だ! 能力を下げられたとはいえ、これはかなりの威力だぞ!』

瑞樹『けどブラッキーもさすがの堅牢っぷりね』

奏「つきのひかり」

ブラッキー「ブラ」パァァ

恵磨『ブラッキーすかさず回復! かみなりの傷がみるみるうちに癒えていくぞ!!』

奏「あら、思ったよりも被害が少なかったわね。かみなりがその程度の威力なのか、それとも私のブラッキーがしぶといのか」

凛「っ……」
550 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/09(土) 21:59:44.73 ID:eR7msfb40

凛(最大威力のかみなりでこのダメージ……これじゃいつになってもブラッキーは倒せない)

凛(バークアウトも使ってくるし、ターンが長引くほどこっちが不利になる)

凛(じゅうでんを使わず、常にかみなりと同等の大技を打つには――)

凛「サンダース!」シュゥゥ

奏「ま、そう来るわよね」

凛「いくよ……ダイマックス!!」ブンッ

サンダース「ダァァァァァァス」ドンッ

恵磨『凛選手、ここでサンダースをダイマックスさせました!!』
551 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/09(土) 22:00:26.93 ID:eR7msfb40

凛「これならどう? ダイサンダー!」

サンダース「ダァァァァァァス!!」バリリリリ

ズバァァァン

奏「っ……さすがの威力ね。ブラッキー、つきのひかりよ」

ブラッキー「ブラッ」パァァ

凛「また回復された……だけど今度はエレキフィールドもある。次のダイサンダーで!」

凛「サンダース!」

サンダース「ダァァァァァァス!!」バリリリリリ

奏「まもる!」

ブラッキー「ブラ」カッ

ズバァァァン
552 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/09(土) 22:01:29.62 ID:eR7msfb40

恵磨『ああっとブラッキー、まもるを使うも完全には防ぎきれていなーい!!』

瑞樹『とはいえ、ダメージは最小限に抑えたわね』

凛「これでも倒れないか……まだまだいくよ、サンダース!」

サンダース「ダァァァァァァス!!」

ズバァァァン

卯月「やった、さすがにこれだけダイマックス技を当てれたら――」

ブラッキー「…………ブラッ!」

未央「ウ、ウソ!?」

奏「つきのひかりよ」

パァァ

恵磨『なんと!? ブラッキー、凄まじい耐久力で3発のダイサンダーを凌いでしまったー!!』
553 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/09(土) 22:02:35.22 ID:eR7msfb40

バシュゥ

サンダース「ダ、ダース……!」ヨロッ

奏「ダイマックスしても倒せなかった。これで勝負あったわね」

凛「…………」

凛「戻って、サンダース!」シュゥゥ

恵磨『凛選手、ここでサンダースを引っ込めます! 瑞樹さん、これはどういうことでしょうか?』

瑞樹『凛ちゃんのサンダースは、かみなりがメインウェポンのポケモンだわ。だけど逆を言えば、それ以外で強力な攻撃手段を持っていない』

瑞樹『奏ちゃんはそこに着目した。かみなりに必ず耐えられる試合運びをすることで、相手を倒すのではなく、倒せない状況にさせたのよ』
554 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/09(土) 22:03:16.46 ID:eR7msfb40

瑞樹『このまま闇雲に戦っても、何も変わらない。そう考えて、凛ちゃんは交代を選んだのでしょう』

恵磨『ということは、この勝負は実質……』

瑞樹『ええ。ブラッキーの粘り勝ちね』

恵磨『な……なんと、イーブイの進化系同士の対決は、意外な決着となりました!!』

ワァァァァァ

奏「まきびしの被害を抑えるために、サンダースに拘った結果がこれ。ダイマックスまで使ったというのにね」

凛「くっ……」
555 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/09(土) 22:04:12.29 ID:eR7msfb40

奏「実質、残りのポケモンは1匹だけ。だけど私には、誰が出てくるのか見当がつくわ」

凛「……ゲッコウガ、いくよ!」ポンッ

ゲッコウガ「ゲコ」

ゲッコウガ ♂ Lv.85 げきりゅう
みずしゅりけん/ハイドロカノン/つばめがえし/みがわり
やんちゃなせいかく まけずぎらい

奏「……予想通り、ここまで温存していたのね」

凛(あの要塞のようなブラッキーを倒すには……)

凛(とにかく、回復させちゃいけない!)

凛「ゲッコウガ、まずはブラッキーに近づくよ! みずしゅりけん!」

ゲッコウガ「ゲコ!」シュババババ
556 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/09(土) 22:04:44.44 ID:eR7msfb40

ブラッキー「ブラッ!」ォォォン

恵磨『ブラッキー、バークアウトで連続攻撃を打ち消していきますが……』

ブラッキー「……ブ、ブラッ」ズバッ ズバッ

奏「さすがに素早いわね。けどこの程度の怯みなら――」

凛「ゲッコウガには十分だよ!」

ゲッコウガ「ゲコ!」フッ

卯月「一気に目の前まで来た!」

凛「つばめがえし!」

ゲッコウガ「ゲコ!!」ズバッッ

未央「やった、決まったっ!」
557 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/09(土) 22:05:18.89 ID:eR7msfb40

凛「まだまだ!」

奏「させないわ、あやしいひかり!」

ブラッキー「ブラ!」パッッ

恵磨『おっとゲッコウガ、至近距離であやしいひかりを受けてしまった! 混乱は免れないか!?』

凛「もう一度つばめがえし!」

ゲッコウガ「ゲコ!」ズバッ

恵磨『いや、混乱していません!!』

凛「忘れたの? 見ちゃいけないなら、見なければいいだけだよ」
558 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/09(土) 22:05:45.33 ID:eR7msfb40

凛「斬り上げて!」

ゲッコウガ「ゲコ!」ズバッ

ブラッキー「ブラッ……」

凛「みずしゅりけん!!」

ズバババババ

ブラッキー「ブ、ブラッ……」

バタンキュー

恵磨『ブラッキー、怒涛の攻めに耐えきれずダウーン!!』

ワァァァァァ
559 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/09(土) 22:06:29.38 ID:eR7msfb40

瑞樹『ブラッキーもつきのひかりを連発して疲れていたのでしょうね』

恵磨『奏選手、いよいよ追い詰められてしまった!!』

『いいぞ凛! 頑張れー!』

『やっぱ凛の方が見てて気持ちいいわ。奏なんて蹴散らしてやれー!』

奏「あらら……すっかりヒール役ね、私」

奏「まあ、こうなるのも妥当か」

凛(……奏の顔が強張っている。そうだよね。これだけ非難の声を浴びるのは、誰だって辛い……)

凛「たしかにガラル流の戦い方とはズレてるかもしれないけどさ。私は奏のやり方だって、立派な作戦の一つだと思うよ」
560 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/09(土) 22:07:31.70 ID:eR7msfb40

奏「……もしかして、慰めようとしてる?」

凛「平気なふりしたって、顔に出てるよ」

奏「……そう。私もまだまだね」

奏「だけど、安易な共感なんていらないわ。私はガラルという場所で、こういう生き方を選んでしまった。元からマジョリティに迎えられる資格なんて、なかったのよ」

奏「私は私のやり方で、貴方を倒す。そこにしか道は残っていないのよ」

凛「……本当に、そうかな」

奏「お喋りが過ぎたわ。いくわよ、ブリムオン」ポンッ

ブリムオン「ブリム」

恵磨『奏選手、最後はやはりエースのブリムオンだ!』
561 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/10/09(土) 22:08:03.31 ID:eR7msfb40

凛「交代! いくよ、サンダース!」ポンッ

サンダース「ダース!」

グサァ

奏「マジカルフレイム!」

ブリムオン「ブリム!」ボォォ

恵磨『交代で出てきたサンダースですが、さっそく特攻を下げられてしまいました!』

瑞樹『それにまきびしのダメージも効いているわね』

凛「かみなりは使えなくても、ブリムオン相手ならシャドーボールで戦える!」

サンダース「ダース!」ボッ

ブリムオン「ブリム……!」バシィ
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