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【シャニマス×ダンガンロンパ】灯織「その矛盾、撃ち抜きます!」【安価進行】
- 714 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 22:30:20.99 ID:p1erhnnSO
- よいしょ
- 715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 22:32:27.24 ID:oHwAReeG0
- はい
- 716 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 22:33:05.22 ID:1+wVsvv50
- ほい
- 717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 22:33:35.81 ID:p1erhnnSO
- ぴゃっ
- 718 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 22:33:49.39 ID:oHwAReeG0
- 人少ないか
- 719 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 22:34:30.83 ID:oHwAReeG0
- やあ
- 720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 22:35:13.66 ID:1+wVsvv50
- ほわっ
- 721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 22:35:16.56 ID:p1erhnnSO
- なんなんすかねこれ
- 722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 22:35:50.62 ID:oHwAReeG0
- 倍プッシュ
- 723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 22:36:19.29 ID:p1erhnnSO
- もう少しかな?
- 724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 22:36:53.29 ID:oHwAReeG0
- もう少し
- 725 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 22:37:32.88 ID:p1erhnnSO
- 99出てるな
- 726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 22:37:46.15 ID:oHwAReeG0
- 被ってないなと思ったら被ってしまった
- 727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 22:38:52.38 ID:oHwAReeG0
- あと3くらい?
- 728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 22:39:25.42 ID:p1erhnnSO
- 案外数字ばらけないね
- 729 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 22:40:12.68 ID:oHwAReeG0
- 次ラスト
- 730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 22:40:19.78 ID:h1vk7grvO
- にへへ
- 731 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/27(木) 22:48:44.84 ID:OJ/S1blG0
- 【バードライス】
【スカラベのブローチ】
【あしたのグローブ】
【はっぱふんどし】×2
【白うさぎの耳あて】
【もちプリのフィギュア】
【ラジオ君人形】
【カットバサミ】
【キルリアンカメラ】
【毛虫くん】
【聖徳太子の地球儀】
【ミレニアム懸賞問題】
【プロジェクトゾンビ】
【動くこけし】
【オブラート】
【スモールライト】
【古代ツアーチケット】
【アゴドリル】
【ログインボーナス】
を手に入れました!
99. ログインボーナス
〔一日一回あけられて、そのたび中身が変わる不思議な箱。運がいいときには宝石が入っていることもあるとか〕
-------------------------------------------------
灯織「結構回したけど……どうだろう、誰かに渡せるかな?」
【現在モノクマメダルを75枚所持しています】
どうしますか?
1.ひき続き購買で買い物を続ける(複数選択可能)
a.自動販売機で購入(商品名指定)
b.モノモノマシーンに挑戦(枚数指定)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩
↓1
- 732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 22:52:26.52 ID:B6AI5SG/0
- 2 まみみ
- 733 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/27(木) 22:55:48.78 ID:OJ/S1blG0
- 2 摩美々選択
【摩美々の部屋】
ピンポーン
摩美々「はいはーい……あれ、灯織?何か用事―?」
灯織「ええ、まあ……昨日も動機発表がありましたし、摩美々さんに相談でも出来たら、と」
摩美々「……」
摩美々「ま、話し相手くらいにならなるケド?」
(……?)
(なんだか身が入らない対策会議を摩美々さんと行った……)
-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
・現在の所持品
【ミネラルウォーター】
【虹色の乾パン】
【バードライス】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×3
【あしたのグローブ】×2
【おでこのメガネ】×2
【はっぱふんどし】×2
【白うさぎの耳あて】
【もちプリのフィギュア】×2
【ラジオ君人形】
【カットバサミ】
【キルリアンカメラ】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【毛虫くん】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【聖徳太子の地球儀】
【ミレニアム懸賞問題】
【携帯ゲーム機】
【プロジェクトゾンビ】
【動くこけし】
【オブラート】
【スモールライト】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】×2
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ログインボーナス】
1.プレゼントを渡す(1つ選択)
2.渡さない
↓1
- 734 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 22:57:46.13 ID:oHwAReeG0
- 1 カットバサミ
- 735 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/27(木) 23:02:45.20 ID:OJ/S1blG0
- 【カットバサミを渡した…】
灯織「摩美々さん、こちら役立ててください」
摩美々「えー?これって……ハサミー?」
灯織「はい、前髪を整えるときに使うハサミです。こちらに来てから日数も経っていますし、摩美々さんもそろそろ手入れをしたい頃かと思いまして」
摩美々「……」
摩美々「えっ、もしかして今の摩美々の前髪変だった?」
灯織「い、いえ……そういうわけでは……!」
摩美々「……」チョイチョイ
摩美々「ふふー、灯織は気が利きますねー」
(よかった、喜んでいただけた)
【PERFECT COMMUNICATION】
【親愛度がいつもより多めに上昇します】
-------------------------------------------------
摩美々「灯織は摩美々の事大好きだよねー」
灯織「え?!は、な、な、何を急に言い出すんですか?!」
摩美々「えー、違うのー?こんなに話しかけてくるからてっきり大好きなのかとー……」
灯織「や、その大好きといいますか……慕っているというか、頼りにしているというか……」
摩美々「私は灯織の事大好きだよー?」
灯織「え?!そ、そ、そんな、急に!?」
摩美々「それなのに灯織は摩美々の事嫌いなんだー、そっかー」
灯織「……い、いえ……わ、私も摩美々さんのことは……その、好き、です、よ……?」
摩美々「ふふー、情熱的なアプローチですねー」
灯織「ち、ちがっ?!これは決して恋愛感情だとかそういう話ではなく!!」
摩美々「わかってるよー、灯織はホントからかいがいがあるねー」
(はぁ……本当に摩美々さんには適わないな。いつまでたっても手玉に取られちゃう)
摩美々「でも、そんな灯織だからこそ、摩美々は信じてついていけるんだよ」
灯織「えっ?」
(急に摩美々さんは真剣な顔になって、私のことを見つめた)
摩美々「灯織は誰よりも真っすぐ、人を信じれる。誰かに手を差し伸べることができる。それは摩美々にはできないことですからー」
摩美々「……頼りにしてるよ、灯織」
(これはきっと、本当の気持ちなんだろう)
(摩美々さんはつかみどころのない人だけど、ここで冗談を言うような人なんかじゃない)
(……それなら、私は)
1.私こそ、頼りにしています
2.私のことを、見守ってくれますか?
3.自由安価
↓1
- 736 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 23:04:24.26 ID:B6AI5SG/0
- 1
- 737 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/27(木) 23:10:27.46 ID:OJ/S1blG0
- 1 選択
灯織「摩美々さん、この前いただいた権利、今使ってもいいですか?」
摩美々「権利って……『摩美々を一つだけなんでも言うコト聞かせる権利』のコト?」
灯織「はい……今が使い時だと、そう感じたものですから」
灯織「摩美々さん、これからもずっと、私の隣で私を支えてくれませんか?」
灯織「摩美々さんの仰る通り、私は人を信じることでここまで来た……逆に言えば、それしかできないんです。この学園で生きていくには、人を疑うことも、常識を疑うことも大切……摩美々さんにはそれを学びました」
摩美々「……」
灯織「でも、私はまだまだ未熟者……ですから、摩美々さんのことを頼らせていただきたいんです」
灯織「私だけでは、生き抜いていけませんから」
摩美々「……はぁ、自分で言い出した権利ですし拒否権ないじゃんそれー」
摩美々「いいですよー、田中摩美々は従順なしもべとして一生風野灯織様に従いますー」
灯織「な、なんでそうなるんですか?!」
摩美々「ふふー、冗談だってー。ていうか、そんなの権利使わなくてもよかったのに」
灯織「え?」
摩美々「灯織の側だと退屈しそうにないし、離れる気なんかそうそうないですからー」
摩美々「これからも楽しませてよね、灯織―」
(摩美々さんとの間に確かな絆を感じる……)
(心の内側からじんわりと広がっていく温かさ、確かな友情がここにある)
(この絆は、絶対に切れない)
【親愛度が上昇しました】
【スキル:HAPPY-!NGの効果により親愛度上昇値がわずかに増えます!】
【親愛度MAX!】
-------------------------------------------------
【アイテム:エンツォの皮を手に入れました!】
〔摩美々の飼っているカメレオンが脱皮した名残。蛇のように財布に忍ばせると何か幸運がある……かもしれない〕
【スキル:摩的・アンチテーゼを習得しました!】
〔反論ショーダウン・PTAでコンマ値の基礎値が+15される〕
- 738 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/27(木) 23:12:04.69 ID:OJ/S1blG0
- -------------------------------------------------
【灯織の部屋】
摩美々さん……
この学園に来てからもずっとからかわれっぱなしだけど、いつも私のことを気にかけてくれる方だ。
背中をお互い託すと決めたからには、摩美々さんに忠義を果たせるように、私も頑張らないと。
絶対に一緒に、生きて還るんだ。
【自由行動開始】
【事件発生前最終日の自由行動です】
灯織「さて、まだ時間はあるかな」
-------------------------------------------------
1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在モノクマメダル75枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩
↓1
- 739 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 23:13:09.26 ID:oHwAReeG0
- 2 円香
- 740 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/27(木) 23:18:28.00 ID:OJ/S1blG0
- 2 円香選択
【図書室】
灯織「……あれ?」
円香「……」
灯織「樋口さんの読んでる本って……」
円香「……何?」
灯織「い、いえ……!その、今樋口さんが読まれている本って……その……」
円香「……世界殺人鬼名鑑、忘れた?」
(忘れるはずもない……あれは、小糸の事件の時の証拠品だ……)
円香「……何事も予習は大事でしょ?」
灯織「……」
(無言で樋口さんの手から本をかすめ取った……)
-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
・現在の所持品
【ミネラルウォーター】
【虹色の乾パン】
【バードライス】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×3
【あしたのグローブ】×2
【おでこのメガネ】×2
【はっぱふんどし】×2
【白うさぎの耳あて】
【もちプリのフィギュア】×2
【ラジオ君人形】
【キルリアンカメラ】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【毛虫くん】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【聖徳太子の地球儀】
【ミレニアム懸賞問題】
【携帯ゲーム機】
【プロジェクトゾンビ】
【動くこけし】
【オブラート】
【スモールライト】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】×2
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ログインボーナス】
1.プレゼントを渡す(1つ選択)
2.渡さない
↓1
- 741 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 23:33:35.36 ID:oHwAReeG0
- 1 バードライス
- 742 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/27(木) 23:37:41.05 ID:OJ/S1blG0
- 【バードライスを渡した…】
円香「……は?」
円香「この学園に鳥が一匹でもいるの?」
円香「……意味が分からない」
(うーん、普通の反応だったかな)
-------------------------------------------------
円香「……」
灯織「……」
円香「……」タッ
灯織「あ、ちょっと!逃げないで下さいよ!」
円香「……何?話すことなんかないんだけど」
灯織「樋口さんになくても、こちらには山のように話したいことが……」
円香「……時間の無駄。灯織に貸すような耳は生憎持ち合わせてないの」
円香「そっちも他の対策に労力を回した方がいいのでは?」
灯織「……対策なんて、そんなの……したくはないんです」
灯織「だって、樋口さんを疑いたくはないんです……私は」
円香「……この期に及んで、まだ話し合いの余地があるとでも思ってる?」
円香「いい加減現実を見たらどうなの?」
灯織「……」
1.それはこちらのセリフです
2.樋口さんの言う現実ってなんなんですか
3.自由安価
↓1
- 743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/27(木) 23:53:24.08 ID:oHwAReeG0
- 2
- 744 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/27(木) 23:59:57.42 ID:OJ/S1blG0
- 2 選択
灯織「……樋口さんはそうやって現実を見ろと言いますが」
灯織「樋口さんの言う現実ってなんなんですか……?モノクマに従って殺し合う、そんな非現実的な光景を、現実だって言うんですか……?」
円香「……そうだけど?」
円香「再三言ったと思うけど、この学園にいる以上命のやり取りからは避けられない」
円香「協力だの信頼だの、そんな甘言に縋ることに、意味なんかない」
円香「……言葉だけじゃ、誰も守れない」
灯織「樋口さん、やっぱり浅倉さんと小糸さんのこと」
円香「……」
円香「……もう、全部遅いから」
円香「何もかも遅い、もう戻ることなんか、できない」
灯織「遅くなんか……っ!」
円香「……時間を無駄にした、それじゃあ」
灯織「……」
【親愛度が上昇しました!】
【スキル:HAPPY-!NGの効果により親愛度上昇値がわずかに増えます!】
【現在の樋口円香の親愛度…4.0】
- 745 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/28(金) 00:01:54.12 ID:9mDTRtbE0
-
ちょっと今日は人が少なくて進めれませんでしたね…
できれば事件発生パートまで行きたかったのですが、致し方なし。
自由行動を増やすかどうかの安価だけだして終わっておきます。
この前申し上げた通り金土日はお休みさせてもらって、次回5/31の21:00〜より更新予定です。
それではお疲れ様でした。
-------------------------------------------------
【スキル:一番星の魔法を発動できます】
【モノクマメダルを10枚消費して自由行動を追加できます】
【現在のモノクマメダル枚数…75枚】
【スキル:一番星の魔法を使用しますか?】
↓1
- 746 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/28(金) 03:22:44.18 ID:WXCMjDQ40
- 使う
- 747 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/28(金) 06:31:09.57 ID:3NcA2WN8o
- 乙
- 748 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 21:05:17.21 ID:O+yX7Nsb0
-
シャニ3rdお疲れ様でした…
最終日は号泣不可避でしたね…
アーカイブが待ち遠しいところです!
それでは予定通り再開させていただきます。
事件発生前最終日、スキルにより自由行動を追加したところより再開です。
- 749 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 21:07:54.79 ID:O+yX7Nsb0
- 【スキル:一番星の魔法を使用しました】
【残りのモノクマメダル枚数:65枚】
-------------------------------------------------
【灯織の部屋】
……樋口さん。
ダメダメ、ここで足を止めてちゃいけない……
私は、私のすべきことをやるんだから……!
【自由行動開始】
【事件発生前最終日の自由行動です】
灯織「あと少し、行動できるかな」
-------------------------------------------------
1.購買に行ってモノモノマシーンか自動販売機を使う(現在モノクマメダル65枚)
2.交流 (人物指定安価)
3.休憩
↓1
- 750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/31(月) 21:09:17.91 ID:eGGgRjXJ0
- 2円香
- 751 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 21:14:38.62 ID:O+yX7Nsb0
- 2 円香選択
【職員室】
灯織「……あれ」
円香「……はぁ、なんでついてくるわけ?」
灯織「い、いえ……その……偶然でして……」
円香「……なら、さっさと出て行って。用件はないんでしょ」
灯織「もともと用件はありませんでしたが……たった今、用件ならできました!」
円香「……私にはないんだけど」
頑なに私の話に耳を貸さない樋口さんに、一方的にしゃべりかけた……
-------------------------------------------------
プレゼントを渡しますか?
・現在の所持品
【ミネラルウォーター】
【虹色の乾パン】
【色恋沙汰リング】×2
【スカラベのブローチ】×3
【あしたのグローブ】×2
【おでこのメガネ】×2
【はっぱふんどし】×2
【白うさぎの耳あて】
【もちプリのフィギュア】×2
【ラジオ君人形】
【キルリアンカメラ】
【残鉄剣】
【狂戦士の鎧】
【毛虫くん】
【昭和ラジオ】
【黄金のスペースシャトル】
【聖徳太子の地球儀】
【ミレニアム懸賞問題】
【携帯ゲーム機】
【プロジェクトゾンビ】
【動くこけし】
【オブラート】
【スモールライト】
【古代ツアーチケット】×2
【もしもFAX】
【隕石の矢】
【アゴドリル】×2
【みどりの着ぐるみ】
【あかの着ぐるみ】
【EYE GRASS】
【ジャスティスV変身ベルト】
【ログインボーナス】
1.プレゼントを渡す(1つ選択)
2.渡さない
↓1
- 752 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/31(月) 21:29:56.45 ID:eGGgRjXJ0
- 1 キルリアンカメラ
- 753 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 21:37:40.33 ID:O+yX7Nsb0
- 【キルリアンカメラを渡した…】
灯織「これ、樋口さんにと思ったんですが……」
円香「……なに?これ、おおよそガラクタに見えるけど」
灯織「キルリアン写真というものをご存じでしょうか……対象物に通電させ、それを写真に収めることでオーラのような波形を撮影する仕組みなのですが……」
円香「……要は、トリック写真でしょ?」
灯織「で、ですが現代では立体物でも適用可能になっていて、幻想的な写真が…」
円香「興味ない」
灯織「……そう、ですか」
円香「……透が生きていれば、喜んだかもね」
(まあ、普通の反応だったかな)
-------------------------------------------------
円香「灯織は絶対にコロシアイはしない……そう言ってた、違う?」
灯織「え……?ち、違いません……が、急にどうしたんですか」
円香「純粋な興味。この学園で、人を手にかけずに……本当に帰れると思ってるの?」
灯織「……と、当然です!私たちだけの力では厳しくとも……学園の外の方々が、きっと動いてくれて……」
円香「カウント。この学園に来てから今日で何日?」
灯織「え?!えっと、確か……」
円香「……もう、即答できる日数じゃないでしょ?」
円香「外の世界だとか……もう、頼れないんじゃない?それに、灯織は二つ目の動機、私と同じだったと思うけど」
灯織「二つ目の動機……?!」
(その瞬間、あのビデオの光景がフラッシュバックした)
(私たち、283プロのアイドルを管理するプロデューサーが、いまにも処刑されようとしていた映像)
灯織「……」
円香「私たちを助けてくれるような人は、もう……相手方の手に落ちている。希望なんて、どこにもない」
円香「ノープランで生還ができると思う?」
1.諦めなければ…
2.樋口さんが協力してくれれば…
3.自由安価
↓1
- 754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/31(月) 21:53:09.78 ID:EiTS2ljro
- 2
- 755 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:04:33.39 ID:O+yX7Nsb0
- 2 選択
灯織「た、たとえ……今目の前に希望がなくても……私たちには仲間がいます」
灯織「だから、樋口さんも協力してくれれば……」
円香「……ふざけないでくれる?」
円香「よりにもよって、それを私の前で言うなんて……本当に浅慮」
(し、しまった……地雷を踏んでしまった……?!)
円香「透も小糸も、あなたのそのペテンで……絆に縋ろうとしたから命を落とした」
円香「だから灯織が絆を口にするたび、私はそれを否定する……そう言ったはず」
灯織「で、ですが……そうやって否定していても、何も!」
円香「だから、殺人という方法から目を背けるのはもうやめにしない?」
円香「……灯織が真の意味で前を見た時、私も心を開くかもね」
(樋口さんの言う真の意味で前をみるということ……)
(それは【現実】を見るということ……なんだろう)
(でも、そんなのって……)
【親愛度が上昇しました!】
【スキル:HAPPY-!NGの効果により親愛度上昇値がわずかに増えます!】
【現在の樋口円香の親愛度…6.0】
-------------------------------------------------
【スキル:ポシェットの中にはの判定に移ります】
【直下コンマの末尾の数字と同じ枚数のモノクマメダルを獲得できます】
↓1
- 756 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/31(月) 22:06:12.66 ID:eGGgRjXJ0
- あ
- 757 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:08:16.01 ID:O+yX7Nsb0
-
【コンマ66】
【モノクマメダル6枚を獲得しました!】
【現在のモノクマメダル枚数…71枚】
【CHAPTER04におけるすべての自由行動が終了しました】
【事件発生パートへと移ります】
- 758 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:09:49.27 ID:O+yX7Nsb0
- -------------------------------------------------
【灯織の部屋】
今日も皆さんと学校の散策をしたけど、成果は無し……
……はぁ、ダメダメ、変に考え込むと気が滅入っちゃう。
とりあえず空腹を満たして気分を明るくしないと。
そう思って扉に近づいていくと、下の隙間から一枚の手紙が差し込まれていることに気が付いた。
拾い上げて中を開いてみると、きれいな字で『灯織へ』と書いてあった。
『灯織へ
夜分遅くに失礼。
大事な話があるから、食堂に来てもらえるかな?
大丈夫、心配はいらないよ。
他のみんなも全員招待してある。
みんなで一つ企画したいことがあってね、
灯織にも参加してもらえるとありがたいな。
白瀬咲耶より』
……咲耶さんから?それに、企画って……
文面から見ても、下手な心配はいらないみたい。
それより皆さんをお待たせしても良くないし、急いで食堂に向かおう。
- 759 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:11:06.18 ID:O+yX7Nsb0
- -------------------------------------------------
【食堂】
灯織「……音楽会、ですか?」
咲耶「というと堅苦しいね、283プロ所属のアイドルが一堂に集う……私たちだけの【ライブ】、という方がいいかな?」
めぐる「それ、すごく楽しそうだね!」
雛菜「どうしてそんな急に〜?」
咲耶「この学園にいるとどうしても鬱屈とした毎日になってしまうからね、ここらで気分転換でもしようかと思ったんだ。……迷惑だったかな?」
雛菜「いえいえ〜!すっごくいい試みだと思いますよ〜!」
灯織「はい、私も雛菜と同じ意見です。ぜひ、私もお手伝いさせてください」
智代子「そういえば4階には音楽室があったんだっけ?」
愛依「なんかめっちゃでかい音楽ホールだったよね……確かにライブもできちゃうかも!」
凛世「はい……音響設備も万全でございました……」
咲耶「メンバーは抜けてしまったところもあるけれど、私たちにはソロ曲もあることだしね」
愛依「はいはい!うちみんなのソロ曲めっちゃ聴きたい!」
摩美々「えー?それって全員参加ー?」
灯織「ま、摩美々さん……」
摩美々「灯織がボイストレーニング足りてないから延期して欲しいってー」
灯織「い、言ってません!」
(意外にも摩美々さんは乗り気だ……)
- 760 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:12:05.29 ID:O+yX7Nsb0
-
咲耶「それに、ユニット曲を歌うこともみんなへの弔いになるのかもしれない……」
摩美々「……そうだねー」
(咲耶さん……やっぱりまだ霧子さんのことが……)
めぐる「うんうん!やろう、絶対やろう!」
灯織「めぐる……うん!」
めぐる「後で一緒に真乃のパートの割り振りも決めなきゃね、灯織!」
雛菜「やるんだったら盛大にやりたいですよね〜、照明とか〜、音響とか〜」
摩美々「楽器とかもあったし生演奏できるんじゃなーい?」
智代子「はい!はい!それならわたし、チョコっとだけならピアノ弾けるよ!」
愛依「え?!マジ?!チョコちゃんやるじゃん!」
智代子「えへへ、いっときチョコアイドルと並行して練習してた時がありまして……」
摩美々「はいはい、その前に準備でしょー?」
咲耶「そうだね……実際ピアノも点検ができているかもわからないし、ひとまず音楽室にみんなで行ってみようか。計画を立てるのはそこからにしよう」
私たちは咲耶さんの立案のもと、簡易ライブを開くために、そのロケハンに音楽室へと踏み入れた。
- 761 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:14:26.80 ID:O+yX7Nsb0
- 【音楽室】
雛菜「あは〜、雛菜の住んでる街の音楽ホールぐらいには広いですね〜?」
音楽室は雛菜の言う通り、文字通り音楽ホールといった感じの構造。
防音加工の施された壁が真上まで見上げてやっと天井といった形。
壁にはかなりの大きさのスピーカーが取り付けられて、劇場型の座席に向かって音が照射される。
智代子「座席もふかふか〜!なんだかこう……ポップなコーン的なものがつまみたくならない?!」
めぐる「わかるわかる!映画とか行ったらつい買っちゃうんだよね〜!」
摩美々「私はチュロスが食べたいかなー」
座席向かって正面はステージ。
座席より人一人分弱ほどの高さには奥行きがあり、カーテンや垂れ幕もしっかり用意されている。
上演の際にはこれらが開いて演者が登場する仕組みだ。
摩美々「はーい、3、2、1、キュー」
咲耶「……ボクだけ、見ていてくれないかい?」
愛依「オレから目、離すんじゃねえぞ……」
智代子「に、似合いすぎている……?!」
(なぜか王子様大会が開かれている)
咲耶「フフ、私と愛依でミュージカルをしてもいいかもしれないね」
愛依「お?やる?うちも冬優子ちゃんと勉強したからちょっと自信あるんだー」
他にも上下するバトン、ステージを下から照らすグランドランプ、バンド演奏のためであろうアンプなど多目的な利用が可能になっている。
雛菜「円香先輩のソロ曲、これで聴きたかったな〜」
灯織「雛菜……?樋口さん、ギターが得意なの?」
雛菜「違うよ〜?円香先輩のソロ曲ってなんかそんな感じじゃない〜?」
雛菜「街頭で一人で歌ってそうな感じっていうか〜?」
(……シンガーソングライターのイメージなのかな)
- 762 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:17:10.30 ID:O+yX7Nsb0
- 咲耶「……うん、やはりライブ会場としてはここが一番だろうけど設備の細かい面はどうかな?」
めぐる「マイクにライトも充実してるよねー」
灯織「管理はステージ脇の部屋で行えるみたいですよ」
凛世「そちらも、点検しておきましょう……」
-------------------------------------------------
【制御室】
咲耶「なるほど……ここでバトンの昇降や照明の調整を行えるんだね」
灯織「角度、タイミング……細かな指定は全部手動のようですね」
凛世「くわえて……電力もこちらの部屋から供給されるようです……」
雛菜「みたいですね〜、おっきいブレーカー!」
めぐる「じゃあライブ中は誰かがここで管理しておくべきなのかな?」
愛依「変わりばんこでやろっか、一人だけがずっとやってたらライブ聴けなくて勿体ないし!」
咲耶「そうだね、操作自体はそう難しくなさそうだし誰でも扱えるはずだよ」
智代子「それにエアコンも部屋についてるから、快適そうだよね!」
摩美々「灯織ー、うっかりライブ中に照明落としたりしないでねー」
灯織「だ、大丈夫です……今からマニュアルを頭から熟読しますから!」
雛菜「灯織ちゃんってば真面目だね〜?」
咲耶「マニュアルを全部読む必要は……ないと思うけどね」
- 763 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:18:20.00 ID:O+yX7Nsb0
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咲耶「うん……ライブ自体は支障なく実施できそうだね」
摩美々「みたいですねー」
雛菜「せっかくだから雛菜はもっと派手にやりたいですね〜」
めぐる「だね!本当のライブみたいにステージも飾り付けたり、団扇を振ったりしたいなー!」
愛依「簡単なやつならうちらでも作れるんじゃね?ほら、倉庫にもまっさらな団扇余ってたよね?」
凛世「はい……舞台上にセットを組むのは難しいですが……照明の上からセロハンを貼れば、色彩を加えることも可能です……」
智代子「あっ、それじゃあ今度こそポップコーンを用意するのはどうかな?」
灯織「もう……ライブ中お客さんお菓子食べたりはしてないでしょ?」
咲耶「いや、構わないよ。せっかくだから私と愛依とで本格的にミュージカルをやりたいという話にさっきなってね」
愛依「うんうん、カッコよくキメるかんね!」
咲耶「ミュージカルなら、むしろ嗜好品がある方が雰囲気も出るかもしれないね」
摩美々「えー?そうですかぁ?」
咲耶「というのは建前で、私も食べたいのが本音なのだけれどね」
智代子「咲耶ちゃん……わかった、不肖園田智代子……みんなのためにお菓子をご用意させていただきます!」
-------------------------------------------------
咲耶「さて、突然みんなを連れ出してすまなかったね、今日のところは引き上げて明日準備を本格的に進めよう」
灯織「はい、そうですね」
めぐる「うー!今からワクワクだよー!」
音楽室でのライブは滞りなく実行できそう。
私たちはライブへの期待を胸に、それぞれの個室へと戻っていった……
- 764 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:20:35.03 ID:O+yX7Nsb0
- -------------------------------------------------
【灯織の部屋】
キーン、コーン…カーン、コーン
モノクマ『えー、校内放送でーす。午後10時になりました。ただいまより、“夜時間”になります。間もなく、食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま〜す』
モノクマ『ではでは、いい夢を。おやすみなさい…』
そういえばこうやってみんなとライブをするのっていつぶりだろう……
283プロのメンバーが一堂に会することもそう多いわけではなかったし、新鮮な気持ち……
元はと言えば、これも合宿だったんだもんね。
明日のライブには、ただ楽しむ意味だけじゃなく
この学園で生きると言うことに対する強いメッセージと責任が込められている。
真乃たちに顔向けできないようなライブにしちゃダメだ……
今日はボイストレーニングをしてから寝ようかな……
せっかくの完全防音なんだし……
よし……
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- 765 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:21:49.53 ID:O+yX7Nsb0
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【灯織の部屋】
キーン、コーン…カーン、コーン
モノクマ『えー、校内放送でーす。午後10時になりました。ただいまより、“夜時間”になります。間もなく、食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま〜す』
モノクマ『ではでは、いい夢を。おやすみなさい…』
さて、今日はライブがあるんだよね。
一日中そのお手伝いかな?
とりあえずは食堂に行ってみよう……
- 766 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:23:49.16 ID:O+yX7Nsb0
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【食堂】
咲耶「やあ、灯織。コンディションはいかがかな?」
灯織「咲耶さん……おはようございます、昨晩のうちに喉はしっかり調整しておきました!」
摩美々「ほーら言った通りじゃーん」
灯織「ま、摩美々さん……?」
咲耶「フフ、私よりも摩美々の方が灯織に関しては詳しいのかな?」
灯織「は、はぁ……」
食堂ではみんなそれぞれが既に準備に取り掛かっていた。
わ、私も急いでお手伝いしないと……!
智代子「灯織ちゃん灯織ちゃん!ちょっとこっち手伝ってもらってもいいかな?!」
灯織「え?うん……それ、団扇?」
智代子「そうなんだよー、ライブに参加する9人分全部作ろうかと思ったら、すごい枚数になっちゃって……」
(9×9ってことか……)
(でも、この生活が始まった当初のことを思えば少なくなっちゃってるんだよね……)
- 767 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:25:00.86 ID:O+yX7Nsb0
-
摩美々「言うほど私たちのライブに団扇持ってくる人っていますー?」
雛菜「ピカピカ光る棒みたいなののイメージが強いですよね〜」
愛依「まあ、でも古き良きデントー、みたいな感じじゃん?うちは団扇いいと思うけどなー!」
凛世「うちは、団扇……ふふっ……♪」
愛依「えっ?!あ、ち、違う違う!違う系!マジでウッカリ!」
灯織「ふふっ……」
(でも、なんだか本当に楽しみだな……アイドルとしての本懐なわけだし、貴重な経験にもなりそう)
灯織「よし、私も手伝うよ!チョコ!」
智代子「やる気だねえ灯織ちゃん!それじゃあこれ、頼めるかな!」ドッサリ
私の前には団扇が山積みに。
智代子「カッターで名前を切って貼り付けるだけだから!頑張ろう!」
(……カッターで文字を切ると言っても図案が漢字なんだけど)
愛依「アッハハ……うちの名前複雑でごめんね……」
雛菜「あは〜?」
智代子「むしろめぐるちゃん以外みんな複雑なんだけどね……」
……それからしばらくの間団扇の作業を手伝っていた。
- 768 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:26:21.40 ID:O+yX7Nsb0
-
咲耶「さて、そろそろ会場の設営に移ろうか」
愛依「灯織ちゃんたちどう?団扇終わりそうなん?」
智代子「灯織ちゃんが来てくれたおかげで終わりが見えてきたよー……全部終わったら持っていくからね!」
咲耶「会場で行うべきは配電設備と照明の調整、それと装飾かな?」
凛世「紙細工の装飾品が、こちらに……」
雛菜「かわいいですね〜、こういうの得意なんですか〜?」
凛世「果穂さんと製作する機会が、幾度か……」
めぐる「すごーい!器用なんだね!」
咲耶「配電と照明は全員に一度は担当してもらう手筈だからね、食堂での作業が終わったらみんなも合流してもらえるかい?」
智代子「了解です!」
灯織「はい、それじゃあまた後で……」
食堂からは数人が立ち去り、音楽室へと向かっていった。
残った私たちはここでの準備。
めぐる「あ、チョコ!わたしが団扇をやるからお菓子作りしてくれていいよー?」
智代子「めぐるちゃん……いいの?!」
めぐる「うんうん!チョコのほうがお菓子作りは得意だと思うし、なによりチョコがやりたいかなーって」
智代子「めぐるちゃん……!!うぅ、その優しさが身に染みます……!!任せて、代わりに絶品メニューを用意してくるからね!」
というわけで私とめぐるは団扇作りの続き、
凛世とチョコは厨房でお菓子やドリンクの準備にあたった。
- 769 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:28:02.12 ID:O+yX7Nsb0
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めぐる「かーんせーい!!」
灯織「お疲れ様、めぐる。なんとか全員分できたね」
現場音楽会に参加する9人の名前をカッターで切り出し、団扇に貼り付けたものが9セット。
これで完成した形になる。
智代子「おっ、二人ともできた?!」
灯織「うん、とりあえずは完成かな。そっちはどう?ライブ中に食べるお菓子の準備は……」
凛世「万事、恙無く……ぽっぷこーん、ちゅろす、そしてほっとどっぐのご用意もございます……」
めぐる「うーん、いい匂い〜!それだけあれば万全だね!」
智代子「凛世ちゃんのおかげだよー、凛世ちゃんが全部テキパキやってくれちゃった!」
凛世「いえ……凛世は智代子さんのご指示に従ったまで……れしぴをご教授いただかねば、凛世では……」
灯織「流石の放クラの連携ってところなのかな」
めぐる「うんうん!」
智代子「じゃあ……そろそろ音楽室組と合流しよっか!」
凛世「はい、拵えたものをお持ちして……いざ、参りましょう……」
めぐる「オッケー!うわとと、団扇は嵩張るから一発じゃ持っていけないね!」
灯織「めぐる、この箱を使って……」
完成品の団扇を箱に詰めたり、作ったお菓子を容器に移したり……準備を整えた後私たちは音楽室へと向かった。
- 770 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:30:39.53 ID:O+yX7Nsb0
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【音楽室】
灯織「失礼します……!」
音楽室に足を踏み入れた。
既に咲耶さんたちによって飾り付けは進んでおり、照明の調整などを行なっている様子。
めぐる「わー!すごいすごい!とっても楽しそうだよー!」
凛世「はい、凛世の用意した紙細工を吊るしていただき……華やいでおります……」
智代子「わあ、すごいね……本格的!」
私たちが会場の飾り付けにはしゃいでいるとすぐに主催の咲耶さんが姿を現した。
咲耶「やあ、四人ともお疲れ様。準備はできたのかな?」
めぐる「バッチリだよー!ほら!」
咲耶「素晴らしい出来だね、これなら団扇で音楽会も楽しいものになるだろうね」
灯織「会場の設営も順調みたいですね……お疲れ様です」
咲耶「ああ、摩美々たちも精力的に動いてくれたからね。彩はバッチリさ」
咲耶「照明も初めて触ったものではあるけど、誰でも手軽に操作は行えそうだ。後で四人にも確認してもらうよ」
凛世「はい……ぜひご鞭撻を……」
智代子「みんなで代わりばんこに操作するんだもんね!」
凛世「あの、みなさん長きの作業でお疲れのものとお見受けいたします……凛世が、ドリンクをお持ちしたので……ぜひ」
咲耶「これはありがたいね、そのためのクーラーボックスだったのかい?」
智代子「うんうん!せっかくなら冷たいジュースが飲みたいからね!」
凛世「作業中の愛依さん、雛菜さん、摩美々さんにもお持ちして参ります……」
咲耶「凛世は気がきくね、頼めるかい?」
凛世「はい……では、失礼いたします……」
- 771 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:32:16.07 ID:O+yX7Nsb0
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愛依「……あれ?そういえばチュロス……どこ?」
凛世「はて……」
智代子「あれ?確かに作ったはずだけど……もしかして、持ってくるのを忘れちゃった?」
灯織「結構ドタバタしてたもんね……確認せずに戻ってきたし、もしかしたら食堂に置きっぱなしかも」
めぐる「わわっ、せっかく作ったのに勿体ないよ!急いで取りに戻らなきゃ!」
智代子「ご、ごめん!ついうっかりわたしが忘れちゃったんだね?!急いで取りに行ってくるよ!」
咲耶「そうだね、それじゃあ一旦音楽会の開幕は待つとして……」
灯織「チョコ、私もついて行くよ」
智代子「ひ、灯織ちゃん……そんな、悪いよ!」
灯織「ううん、一応念のため。単独行動は避けた方がいいし……」
凛世「でしたら、凛世もお供いたします……」
智代子「凛世ちゃん?!」
- 772 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:33:31.85 ID:O+yX7Nsb0
-
凛世「凛世も、飲み物を補充いたしたく……食堂に向かうのなら、お供したいのです……」
灯織「あれ、足りなかった?」
凛世「はい……おひとり一本、ペットボトル500ml程度ではやはり不足かと……」
摩美々「まぁ、歌ったりするんだしもうちょっとあった方が安心かもねー」
めぐる「あっ!だったらわたしも一緒に行っていいかな?!」
灯織「め、めぐるまで?!何か足りないものでもあった?!」
めぐる「ううん、そういうわけじゃないんだけど……」
めぐる「やっぱり、みんなでライブをやるんだったら、円香も来てほしいなって……ダメ、かな?」
灯織「めぐる……」
咲耶「……めぐる、むしろ私からお願いできるかい?」
咲耶「円香もこのライブに招待してほしい」
めぐる「……!!うん、任せて!」
灯織「ふふ、やっぱりめぐるはすごいね」
めぐる「えへへ、そうかなぁ?」
灯織「うん、私じゃ樋口さんの説得にはなかなか踏み切れないだろうから……逡巡なく判断できるめぐるはすごいと思う」
めぐる「わたしはただ、みんなで一緒に過ごしたいってだけだよー!」
というわけで、私たちはチュロスの回収、ドリンクの補充、樋口さんの勧誘を目的に
再び学校エリアから寄宿舎エリアへと戻ることになった。
- 773 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:35:03.34 ID:O+yX7Nsb0
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【寄宿舎エリア】
凛世「では、凛世たちは食堂で飲食物の補充を……」
智代子「いってきます!」
灯織「うん、オッケー。それじゃあ私とめぐるは樋口さんのところで勧誘に行ってみるね」
めぐる「絶対円香も連れ出して見せるから、期待してて!」
凛世「ふふ……♪はい、お頼み申し上げます……」
智代子「せっかくだからみんなで楽しみたいもんね!」
私とめぐるは二人と食堂の前で別れると、そのまま樋口さんの部屋を訪問することにした。
-------------------------------------------------
【円香の部屋】
ピンポーン
めぐる「円香――――!!もしもーし!!」
灯織「めぐる……個室は防音だからいくら叫んでも聞こえないよ」
ピンポーン
めぐる「でも、何度鳴らしても反応がないんだよ?」
灯織「うん……もしかしたら、個室には今いないのかも」
ピンポーン
めぐる「はぁ……ダメかぁ……どうしてこうなっちゃったんだろう……」
どうしてこうなった……
樋口さんに関しては、それは初めからだろう。この学園に踏み入れたその時から、彼女は幼馴染のために動いて、そして幼馴染を失って、今に至る。
また一緒のステージに立ってライブ、だなんて高望みだったかもしれない。
灯織「めぐる、しょうがないよ。今は二人と合流して、音楽室に戻ろう?」
めぐる「うーん……そうするしかないのかな」
- 774 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:37:12.07 ID:O+yX7Nsb0
- -------------------------------------------------
【食堂】
智代子「あ、二人ともどうだった……って、そっか……そうだよね」
凛世「残念ですが、致し方ないことと存じます……」
めぐる「うぅ……ごめんね」
智代子「ううん!めぐるちゃんはむしろよくやってくれてるよ!わたしたちはなかなか気後れして出来ないことだから……!」
灯織「うん、チョコの言う通りだよ。めぐるはめぐるにしかできないことをしっかりやってくれてるから……だ、大丈夫!」
めぐる「えへへ、そう言われると照れちゃうな」
灯織「めぐるは私にはできないことができる、それは本当だから……落ち込まなくていいからね」
めぐる「灯織ぃ〜〜〜!!」
灯織「ちょ、ちょっと……急に……っ!」
智代子「あはは、ごちそうさまです」
凛世「では、音楽室に戻って……いざ、ライブと参りましょう……」
- 775 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:38:21.56 ID:O+yX7Nsb0
- -------------------------------------------------
【学校エリア 4F】
智代子「ふぅ……結構時間かかっちゃったね」
めぐる「うん、四階だもんねー。荷物をもって上がるのも一苦労だよー」
凛世「凛世たちがお付き合いして、正解でした……」
灯織「だね、一人でこれだけの荷物をもって往復するのは大変だよ」
私たちは食堂から荷物を抱え込んで音楽室のある4階まで戻ってきた。
チュロスをはじめとして、ドリンクの補充も行ったことで荷物の重量はそれなりになり、
分担して持つことでここまで来ることができた。
チョコについて行って正解だったな。
智代子「音楽室は……こっちだね!」
チョコの先導で私たちは音楽室へとたどり着く。
結構時間もかかってしまった。みなさんお待ちかねのはずだ。
急いで戻らないと……と音楽室に向き合ったその時。
めぐる「……あれ?」
灯織「どうしたの?めぐる」
めぐる「むむむ……?扉が、開かないよ……」
- 776 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:42:02.00 ID:O+yX7Nsb0
-
凛世「はて……」
めぐる「固い……うーん……!」
私たちの中では運動神経が高いはずのめぐるが扉を開けようとしても、びくりともしない。
灯織「ちょっ、ちょっと待って!無理やりにやったら壊れちゃうかもしれないから……中の人に声をかけてみようよ」
灯織「すみませーん!咲耶さん、摩美々さん、愛依さん、雛菜!どなたか開けてもらえませんかー?」
と扉越しに叫んでみたんだけど……
「…………」
扉からの応答はない。
凛世「灯織さん、音楽室は完全防音のはず……叫んでも意味はないのかと」
灯織「あっ……そっか」
智代子「でもどうしたんだろう?もうライブ始めちゃってるとか?」
灯織「いや、それは流石に……」
めぐる「……ねえ、これ、本当に大丈夫なのかな」
灯織「めぐる……?」
めぐる「……考えたくはないけど、何かが中で起きてたりー……」
(……!!)
そうだ、この学園でイレギュラーが起きた時、私たちが真っ先に疑うべき可能性がある。
それは事件。しかも人の命がかかった事件だ。
そのことを急に意識すると、扉のドアノブが急速に冷えたような感覚を覚えた。
人の温かみなど一切ない、無機質な温度。
そしてそれは、錯覚なんかじゃなかった。
- 777 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:43:14.59 ID:O+yX7Nsb0
-
智代子「そういえば、なんだかここ……肌寒くない?」
めぐる「確かに!ここだけなんだか温度も低いよね?」
凛世「……!!扉の下から、冷気が漏れ出しております……」
灯織「れ、冷気……?な、なんで……」
もはや何かが起きていることは、予感から確信に変わりつつあった。
灯織「は、早く中を確かめないと!!」
焦燥から扉を何度も押してみるも、扉はわずかにも動かない。
他の部屋よりも重厚なつくりだ。私のような一女子高生の腕力では大した効果を持たない。
智代子「どどど、どうしよう?!」
凛世「皆さん……ここは一度、モノクマさまを頼るのはいかがでしょうか……」
灯織「も、モノクマ……?」
凛世「はい……モノクマさまは、事件が起きている際には施錠済みの扉も開けてくださると仰っておりました……」
凛世「今なら、凛世たちでは及ばぬ扉も、開錠してくださるのではないかと……」
(……!!)
- 778 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:44:39.79 ID:O+yX7Nsb0
- -------------------------------------------------
モノクマ「キミらのために必要な場合ならボクは鍵を開けてあげるからね!」
モノクマ「エリアの解放だとか、不法侵入のためだとかそんな不健全な目的ならダメだけど」
モノクマ「もしも鍵のかかった部屋の中で事件が起きてたりしたら、ボクは開けてあげるからさ!」
摩美々「要はこのコロシアイの円滑な進行のためなら、鍵は言われれば開けるってコト?」
(確かに……甘奈の事件の時にも個室の鍵をモノクマに開けてもらったっけ)
(事件に関係する場合なら解錠もするってことかな)
-------------------------------------------------
(確かに、モノクマは事件が発生している際には扉を開けてくれる、私たちに協力してくれると約束してくれた)
(……モノクマを頼るのは気が進まないけど、今は手段を選んでいる場合じゃない)
灯織「モノクマ!!」
モノクマ「はいはい、およびですかー?」
智代子「どこからともなく!」
灯織「モノクマ、この扉を開けてくれますか?!中で何が起きてるか確かめたいんですが!」
モノクマ「んー?」
私の要求を聞いたモノクマは、扉に近づいていくと機械の眼球を扉に擦り付けるほどに凝視。
しばらくそのままにしたかと思うと、
モノクマ「嫌です!開けません!」
開錠を拒絶した。
- 779 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:46:29.37 ID:O+yX7Nsb0
-
灯織「えぇ?!な、中では明らかに何かが起きてるんですよ!?開けてくれないと!!」
モノクマ「シラ・ヌ・ゾンゼーヌ」
智代子「だ、誰?!急に外国人の名前?!」
凛世「知らぬ存ぜぬ……あくまで開錠の意志はない、ということでございましょう……」
智代子「そ、そんな……どうしよう……!」
めぐる「こうなったら強行突破だよ!今ここには四人もいるんだし、全員で体当たりをしようよ!」
灯織「め、めぐる……?!力業……?!」
めぐる「そうでもしないとこれはもう開かないよ!時間も残ってないかもだし!急がないと!」
凛世「江戸川や金田一ではよくある手法ですが……うまくいくのでしょうか……」
智代子「や、やるしかないよ!凛世ちゃん!」
灯織「腹をくくるしかない……」
全員で横並びになって深呼吸。タイミングを合わせて、一斉に。
体当たり!!
ドシン!!
めぐる「もう一回!」
ドシン!!
智代子「あ、ちょっと動いたよ!」
ドシン!!
凛世「緩んでまいりました……」
ドシン!!
灯織「これで終わり……!!」
ドシン!!
_____ガシャーン!!
度重なる体当たりの果て、あの重量ある扉はついに動いた。
観音開きのその扉は、まるで地獄の窯のようにぽっかりと口を開け、そこからは急速に冷気が飛び出す。
体を刺すような寒冷な風を一身に浴びながら、私たちは音楽室の中へ足を踏み入れ……
- 780 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:49:55.65 ID:O+yX7Nsb0
-
モノクマ「ストーップ!!」
灯織「モノクマ?!な、なんですか急に?!」
めぐる「急がないとなんだよ?!邪魔しないで!」
モノクマ「でもオマエラ、その一歩を踏み出したら……死ぬぜ?」
智代子「え……?!えぇ?!し、死ぬ?!」
モノクマ「まぁ死ぬのは大げさだけど、今入ったら害のあるガスを吸っちゃうから、少しだけ待ってて!換気してオマエラが入っても大丈夫なようにしてやるからさ!」
と、私たちの前に立ちふさがったモノクマはその場で指パッチン。
ゴゴゴゴゴゴゴ
地鳴りのような音が響いたかと思うと、
智代子「な、なに?!地震?!」
凛世「これは……樹里さんの時のように、また……」
ゴゴゴゴゴゴゴ
その音はどんどん近づいてきて、
灯織「何かが、来てる……」
めぐる「ま、また救急車?!」
ゴゴゴゴゴゴゴ
ついに姿を現した。
モノクマ「出でよ!【自立歩行型空気清浄機】!」
________私たちの後ろから!
めぐる「な、な、なにこれーーー?!」
灯織「ろ、ロボット?!」
モノクマが【自立歩行型空気清浄機】と言ったそれは、
ずんぐりむっくりな体型はしているものの、しっかりとした武装を伴った軍用兵器のように見える。
一歩一歩進むたびに地響きがするほどの巨体。こんなものを隠し持っていたのか。
- 781 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:51:38.09 ID:O+yX7Nsb0
-
モノクマ「どう?カッコいいよね、イカすよね?ブルっちゃうよね?」
智代子「……あれ?でも、このロボット、なんか見覚えが……」
灯織「……え?」
チョコの指摘を受けて、改めて冷静にロボットを見つめてみる。
確かにフラスコのような体躯には強い既視感。
モノクマの言う通り、物理室で見たあの大仰な装置だ。
凛世「モノクマさま……物理室の空気清浄機はどこにやったのですか……?」
モノクマ「……キミのような勘のいいガキは嫌いだよ」
モノクマ「どう?驚いた?ボクが魔改造して、物理室の空気清浄機は自動操縦のロボットに改造しておいたんだよね!」
それにしてもそんなロボットがこの学園のどこを歩いてきたというのか……
今更気にしても仕方ないけど……
モノクマ「ほらほらどいたどいた!空気清浄のお仕事開始ですよー!」
ロボット『オデ……クウキ、キレイニスル……』
ロボットは地響きを響かせながら音楽室に入って言ったかと思うと、
けたたましい音を立てながらその機能をふるい始めた。
- 782 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:53:00.05 ID:O+yX7Nsb0
-
_______私たちは呆然とその光景を眺め、有毒ガスとやらの収束を待つしかなく、数分後。
モノクマ「はい、万事オッケー!上手にできましたー!」
ロボット『オデ……ホメラレテ、ウレシイ……』
モノクマ「ほら、オマエラも自立歩行型空気清浄機くんに感謝の言葉を!」
めぐる「ありがとー!」
灯織「ありがとうございました!」
凛世「謝意を、表します……」
智代子「み、みんな真面目だ……」
灯織「そ、それより急がないと……!中でガスが発生していたなら、皆さんの身にも何か起きていてもおかしくない!」
そう、モノクマがわざわざ私たちを制するまでの事態が中で起きている。
胸をざわつかせるには十分すぎるほどの理由がある。
何が起きているのか、確かめないといけない。
一歩ずつ中へと進む。
- 783 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:53:54.82 ID:O+yX7Nsb0
-
パシャッ パシャッ
音楽室にはおおよそふさわしくない、水面を足裏が踏みつける音。
肌を突きさすような異常なまでの低温の空気。
そして、鼻を刺すような異臭。これは何かが……焼け焦げたような香り?
【異常】なのはもはや火を見るより明らかだった。
めぐる「ていうかなんか……暗いね?」
灯織「うん……照明が落ちてるみたい、ぼんやりとステージ上だけ照らされてるんだけど……よく見えないね、近づいてみないと」
智代子「……あれ?ステージの上って……誰かいるのかな?」
凛世「ぼんやりと、お姿が窺えます……」
自分の足元もおぼつかないような暗闇。
私たちは電灯に集う羽虫のように、ステージ上の薄明りへと誘われて行く。
- 784 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 22:55:04.34 ID:O+yX7Nsb0
-
一歩一歩、ステージへと近づく。
一歩一歩、踏みしめていく。
一歩一歩…………
_________絶望へと近づいて行った。
- 785 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 23:00:26.00 ID:O+yX7Nsb0
-
【真っ暗闇の中、ライトの薄明りは白瀬咲耶の死体を照らしていた】
- 786 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 23:01:43.23 ID:O+yX7Nsb0
- -------------------------------------------------
CHAPTER04
Marionetteは絶望と眠る
非日常編
-------------------------------------------------
- 787 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/05/31(月) 23:03:14.44 ID:O+yX7Nsb0
-
事件発生したところまででキリがいいので本日はここで終了です。
次回非日常編より開始いたします。
次回更新は6/2、21:00〜を予定しています。
それではお疲れ様でした…
- 788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/31(月) 23:08:25.95 ID:eGGgRjXJ0
- 乙です
うーむ、今回は一層わからんな
- 789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/01(火) 12:03:12.46 ID:V/4LVKb0o
- >>765はミス?
- 790 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/06/01(火) 13:23:15.36 ID:KQ9pODH70
- >>789
完全なコピペミスですね…
無論朝時間になるので下記が正しい形になります。
-------------------------------------------------
___
_____
_______
【灯織の部屋】
キーン、コーン…カーン、コーン
モノクマ『オマエラ、おはようございます!朝です、7時になりました!』
モノクマ『起床時間ですよ〜!さぁて、今日も張り切っていきましょう〜!』
さて、今日はライブがあるんだよね。
一日中そのお手伝いかな?
とりあえずは食堂に行ってみよう……
- 791 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/06/02(水) 21:03:30.96 ID:CIvcJkKp0
-
ピンポンパンポーン
『死体が発見されました!』
まるでパラシュートなしのスカイダイビングでもしているかのように、
私の体は地に感覚がなく、膝から砕け落ちてしまいそうな喪失感に襲われていた。
私たちをまとめ引っ張り続けた、リーダーとも言うべき存在であった彼女は、
暗闇にその姿を落とし、そして息を止めている。
そんな彼女を見ているうちに喉に何か押し込まれたかのように、私自身も呼吸ができなくなっていた。
彼女が味わった苦しみはこれほどのものであるはずもないのに。
めぐる「さ、咲耶……そんな、嘘、だよね……咲耶、咲耶!!」
亡骸を抱き上げていくら揺さぶっても、もはや反応はない。
力なくその首は慣性に従うのみ。
……もう、終わってしまっている。
私たちが咲耶さんの亡骸に釘付けになっていると、急に目の前の暗闇が晴れた。
照明がモノクマの手によって点けられたらしい。
モノクマ「あらら、死んじゃってますね」
灯織「モノクマ……」
めぐる「モノクマ!これはモノクマのせいだよ!」
モノクマ「ん?」
めぐる「モノクマが扉を開けてくれなかったから、わたしたちは……咲耶を守れなかったんだよ……!」
モノクマ「はぁ……なんの根拠があって言ってるわけ?あの時には既に白瀬さんが死んでた可能性もあるでしょ?」
モノクマ「そりゃ事件が起きるのをボクは止めないよ?でもだからってすべての責任をボクに押し付けるのはそりゃ責任甜花ってやつだよ!にへへ……」
そんなことはわかっている。人の死というのも目の前にすれば、やり場のない思いをぶつけたるのが心情。めぐるの反応はその吐露でしかない。
モノクマ「で、死体が見つかったわけだけど……」
モノクマ「今回においては、かくれんぼのルールの上でコロシアイ合宿生活の進退についてお話ししなくちゃダメだよね!」
(……!!)
そう、モノクマの言う通り。
今は【かくれんぼ】の真っ最中。私たちが、私たちの中に潜む裏切り者を見つけ出して殺害した時、このコロシアイ合宿生活は終結する。
もし仮に……咲耶さんが裏切り者だった場合。
この合宿生活は終わりなんだ。
そのことを完全に思考の外に追いやってしまうほどに、私の脳は完全に混線していた。
- 792 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/06/02(水) 21:05:53.35 ID:CIvcJkKp0
-
モノクマ「だから、オマエラはそこで意識を失ってる三人をさっさと引き起こしてよね!」
モノクマが指さした先にはあちらこちらに人影が点在している。
特徴的な髪色の三人は、それぞれ摩美々さんと愛依さんと雛菜だ。
モノクマ「ボクは樋口さんを連れてくるからさ、そしたら結果発表と参りましょう!」
モノクマはそのままそそくさと音楽室を後にする。
智代子「……とりあえず、三人を起こさないとだね」
めぐる「うん……」
私たちは一人一人肩を揺さぶり、起こしていった。
愛依「ん〜……?」
摩美々「ふわぁー……」
雛菜「あれ?雛菜寝ちゃってた〜……?」
意識が未だに鮮明としない中、彼女たち一人一人に、咲耶さんの死という絶望的な事実を突きつけていく。
私がその事実を口にするたび、胸にずしりずしりと何かが重くのしかかっていくのを感じる。
そしてそれは同時に、彼女たちの表情も曇らせていく。
愛依さんの溌溂とした笑顔は失われ、雛菜は冗談を口にしなくなる。
何より、同じユニットの一員だった摩美々さんは…
摩美々「……咲耶」
咲耶さんの名前を呟いたっきり、何も言わなくなってしまった。
目を伏せがちになり、私たちとは距離をとるように動く。
ただ、何かにおびえたり、うろたえたりしている様子ではない。
むしろその逆、摩美々さんは何かを見通したかのように、穏やかに私たちから距離をとっている。
- 793 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/06/02(水) 21:07:13.23 ID:CIvcJkKp0
-
そしてすぐに、樋口さんを連れたモノクマが戻ってきた。
モノクマ「おっけー!これで役者は揃ったね!」
円香「……咲耶さんが殺されたんですね」
灯織「……はい」
雛菜「円香先輩、今までどこにいたの〜?」
円香「……どこだっていいでしょ、少なくとも音楽室じゃないけど」
モノクマ「それではこれより、【かくれんぼ】の結果発表を行います!」
めぐる「結果発表……?」
灯織「裏切り者を私たちが殺害したらこの合宿生活は終わり……その条件を満たしたかどうかの発表だと思う」
それはつまり、咲耶さんが【裏切り者】だったかどうかをこの場で発表するということ。
咲耶さんが、この合宿生活が始まったときからコロシアイを促進する側の人間で、情報をモノクマへ横流し続けていたかどうか。
それが今ここで明らかになるということ。
灯織「……」
そう考えると、ここでモノクマの言う結果がどうあれ……私たちは手放しで喜べない。
ここでコロシアイが終われば、咲耶さんと過ごした日々は嘘だったということになる。
ここでコロシアイが終わらなければ、待っているのは更なる絶望。また私たちの誰かの命が学級裁判で失われる。
そんな最悪の結果発表を前にして、体の震えは止まらなかった。
モノクマ「それでは発表いたします!」
モノクマ「今回のかくれんぼの結果、オマエラは白瀬咲耶さんを殺害いたしました!」
モノクマ「その結果、このコロシアイ合宿生活は…………」
- 794 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/06/02(水) 21:08:18.59 ID:CIvcJkKp0
-
モノクマ「続行が決定いたしましたーーーーー!!」
コトダマゲット!【かくれんぼ】
〔かくれんぼのルール
1.オマエラは鬼となって、オマエラの中に潜む裏切り者を探してもらいます。
2.見つけ出した裏切り者をぶっ殺します。
3.裏切り者をオマエラが殺した場合、学級裁判は行われずそのままコロシアイ合宿生活はおしまいとなります。
4.みんなで協力して裏切り者をぶち殺して仲良くなりましょう。
5.なお、このかくれんぼにはモノクマは参加しません。
以上のルールが今回の動機として設けられた。白瀬咲耶の殺害において、この条件は満たされたことにならず、学級裁判が行われることになった〕
- 795 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/06/02(水) 21:10:02.89 ID:CIvcJkKp0
-
摩美々「……っ!」
愛依「合宿生活が、終わらない……?」
モノクマ「そういうこと、オマエラはかくれんぼによるコロシアイ合宿生活の終結条件を満たすことに失敗してしまいました!残念、絶好のチャンスは両手から零れ落ちてしまったのです!よよよ……」
コロシアイ合宿生活の存続宣言は耳孔を即座に通り抜け、肺へと届き、
黒々した靄を一瞬にして引き起こす。むせかえるような落胆に、吐き気すら覚える。
だって、この存続宣言は、何の罪もないシロの咲耶さんを私たちの誰かが殺害したことを意味するから。
疑心暗鬼の果てに、無為に命を奪ってしまったことを意味するから。
モノクマ「ゲームオーバー!残念だったね、今回のクロにはそのまま学級裁判に挑んでもらうよ!」
めぐる「が、学級裁判……」
モノクマ「当然だよね、コロシアイ合宿生活に学級裁判はセット!今回の事件でも当然オマエラは生き残りをかけた対決に挑んでもらうよ!」
私たちは呆然と立ち尽くす。
これまでの殺人事件でもこの喪失感は味わってきた。
だけどそれ以上に、この生活から解放される一縷の可能性に縋る心があったからこそ、失意という言葉でくくれないほどの失意が押し寄せている。
- 796 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/06/02(水) 21:12:16.88 ID:CIvcJkKp0
-
そして、それとは対極的に……彼女は嬉しそうにしている。
円香「……ふふっ」
円香「安心しました。まだだれも手にかけていないのに、ここで終わられたらそれこそ透と小糸に対しての裏切りになりますから」
モノクマ「樋口さんからすればそうだろうね!悲しむ者居れば喜ぶ者もいる!世の常というやつですね!」
摩美々「……本当に、学級裁判をやるの」
モノクマ「え?今言った通りだよ?やりますよー?」
摩美々「……」
摩美々「……そう、そういうことなんだー、把握したー」
(……摩美々さん?)
摩美々「……はぁ、なんで私に任せるんですかぁ」
摩美々さんはモノクマに確認を終えると、何かぽつりとつぶやく。
その中身までは聞き取れなかったが、決意を新たにしたような様子。摩美々さんはすぐにステージ上の咲耶さんの遺体へと近づいていった。
摩美々「ほら、さっさと捜査始めようよー」
灯織「ま、摩美々さん……大丈夫なんですか?」
摩美々「……」
摩美々「ここで立ち止まれないでしょー、咲耶の遺志を継がなきゃなんだしー」
(……咲耶さんの、遺志?)
摩美々さんの真意はわからないけど、仰る通りだ。
この生活が続くからには、私たちは生に縋って、戦うしかない。
冷静になるんだ、風野灯織。絶望を感じるのは、すべてが終わった後でいい。
灯織「……めぐる、とりあえず今は事件の捜査」
めぐる「灯織……うん、そうだよね……やるしか、ないよね」
灯織「……よし、始めよう」
【捜査開始】
-------------------------------------------------
- 797 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/06/02(水) 21:13:19.74 ID:CIvcJkKp0
-
モノクマ「さあ、とりあえずはいつもの通りモノクマファイルから参りましょー!」
モノクマは例によって書類一式を一人一人に丁寧に手渡ししていく。
私もまた慣れた手つきで開封、上から順に目を通していった……
『被害者は白瀬咲耶。死亡推定時刻は16時20分ごろ。音楽室のステージ上で殺害された模様。目立った外傷はなく、犯人と争った形跡もない。事件発生当時、現場ではスプリンクラーが作動しており、死体も頭からつま先まで全身が濡れてしまっている』
灯織「概ねこんなところかな……」
めぐる「16時20分ってなると……わたしたちが寄宿舎エリアにいた時間帯だね!」
凛世「はい……凛世たちが食堂に不足分を補充しに行っていた頃合いでございます……」
智代子「あの時裏で事件が起きていたんだね!」
灯織「そういうことだね……」
つまり、あの時事件現場におらず、行動を同じくしていた私、めぐる、凛世、チョコの四人には明確なアリバイがあったということになる。
犯人は、あの時音楽室にいた三人の中に……?
コトダマゲット!【モノクマファイル4】
〔被害者は白瀬咲耶。死亡推定時刻は16時20分ごろ。音楽室のステージ上で殺害された模様。目立った外傷はなく、犯人と争った形跡もない。事件発生当時、現場ではスプリンクラーが作動しており、死体も頭からつま先まで全身が濡れてしまっている〕
- 798 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/06/02(水) 21:15:03.18 ID:CIvcJkKp0
- -------------------------------------------------
(まずは事件現場の捜査から始めよう…)
(今回は私たちの関知しないところで起きた事件……ともなると現場で見落としがあると命取りになる。小さな証拠であってもしっかり拾って調査しないと)
(おおまかに調べる箇所をまとめると…)
(咲耶さんの遺体があった【ステージ上】、ステージの照明をはじめとした裏方の機材を操作できるステージ下の【制御室】、スプリンクラーを浴びてびしょ濡れになった【観客席】、そして最後に事件当時締め切られていた【入口】)
(この四か所付近を調査しよう)
-------------------------------------------------
1.ステージ上
2.制御室
3.観客席
4.入口
↓1
- 799 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/02(水) 21:16:10.66 ID:eVcWLIRy0
- 1
- 800 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/06/02(水) 21:18:39.47 ID:CIvcJkKp0
- 1 選択
-------------------------------------------------
【ステージ上】
咲耶さん……今回のライブの企画者であり、この合宿生活で荒んでいた私たちのことを自分以上に気にかけてくれていた方だ。
モノクマの宣言により、彼女が裏切り者ではないと判明したわけだけど…
だとしたらなおさらこの死を前にしてやるせなくなってしまう。
摩美々「……」
摩美々さんは、咲耶さんの遺体を前にして、何を考えているんだろう…
その瞳は決して希望を失った様子ではない。むしろ何か……別の何かを手に入れたような、そんな強い視線だ。
摩美々「灯織は今回の事件、誰が犯人だと思うー?」
灯織「えっ?!い、いや……まだ見当もついていないというか……」
摩美々「……ふーん、まだ犯人はわからないんだー」
灯織「……摩美々さん?」
摩美々「……多分今回灯織とはあんまり協力できそうにないと思うんだよねー」
灯織「え?」
それだけ言うと、摩美々さんはまたしても私から距離をとる。
これまで摩美々さんは私と志を同じくして、基本的に協力関係にあったはず。
でも、今回は明確に違う。敵意とまではいわないにせよ、私と同じ目線ではない。
犯人を見つけ出そうと……していない?
いや、そんなはずはない……ないんだけど……
めぐる「もう、灯織!摩美々は摩美々だよ!とりあえずは捜査でしょ?」
灯織「めぐる……うん、ごめん……大丈夫」
そうだ、他の人がどうであれ……
私のやるべきことは、真実を見つけ出すだけ。それだけなんだから。
-------------------------------------------------
1.咲耶の死体を調べる
2.ステージ上の配線を調べる
3.ステージ上の明かりを調べる
4.ステージカーテンを調べる
↓1
- 801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/02(水) 21:19:16.97 ID:eVcWLIRy0
- 1
- 802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/02(水) 21:20:42.43 ID:zGUsa0EK0
- 1
- 803 :所詮行動安価なので連投等考慮せずテンポよくやっていきますね ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/06/02(水) 21:21:02.94 ID:CIvcJkKp0
- 1 選択
咲耶さんの死体に触れる。モノクマファイルにもあったけど、体はその全面が水でびしょ濡れになっている。
めぐる「こんなビショビショになるって……何があったのかな?」
灯織「それはたぶん……あれなんじゃないかな」
咲耶さんを濡らしたのは、ステージの天井にも見える楕円柱の機械。スプリンクラーだろう。
灯織「ほら、咲耶さんだけじゃなくステージ、音楽室自体が全体的に濡れてるでしょ?だったらあれが作動したと考えるのが自然じゃない?」
めぐる「そっか!スプリンクラーで水が散布されたせいでビショビショだったんだね!」
灯織「でも、なんでスプリンクラーが起動したんだろう……?」
モノクマ「その疑問にはボクがお答えいたしましょう!」
モノクマ「音楽室に備え付けられたスプリンクラーは煙を感知すると一斉に起動する仕組みになっています!火事は火事になる前に鎮火するのが鉄則だからね!」
なるほど……煙を感知して自動で散布されるスプリンクラーか。
ってことはつまり、私たちが音楽室を離れたときに煙が発生する何かが起きたってことなんだ。
コトダマゲット!【スプリンクラー】
〔音楽室に備え付けられているスプリンクラー。煙を感知し、火元の消化のために水を散布する。事件当時にも作動していたようで、灯織たちが現場に踏み入った際には現場は水浸しになっていた。〕
-------------------------------------------------
1.ステージ上の配線を調べる
2.ステージ上の明かりを調べる
3.ステージカーテンを調べる
↓1
- 804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/02(水) 21:22:04.76 ID:eVcWLIRy0
- 1
- 805 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/06/02(水) 21:24:43.28 ID:CIvcJkKp0
- 1 選択
ステージ上には配線がステージの右から左に複雑に張り巡らされている……
めぐる「すごい数だねー……」
灯織「音響設備に照明設備、それに垂れ幕……ざっと見ただけでも電気で操作するものがこれだけあるんだもん。ケーブルも多くなっちゃうよね……」
めぐる「これだけあったらうっかり踏んづけちゃいそうだね……」
灯織「……あれ?ここのケーブル……途中でちぎれちゃってるね」
めぐる「ホントだ!これじゃあ電気が届かないよ!」
灯織「どこに繋がってるケーブルなんだろう……ちょっと確かめてみようか」
途中で断線してしまっているテーブルを持ち上げ、端を確かめる。随分と長いテーブルだけど、その元を手繰っていくと……あった。
これは……発電機?
めぐる「非常電源……って書いてるね!」
灯織「……どうやら、音楽室が停電の時に作動するみたいだね。音楽室の中にある設備の電力を一台で賄えるぐらいすさまじい発電力があるみたい」
めぐる「すごいパワーだね!……あれ?でもだったらどうして事件のとき照明はついてなかったんだろう?」
(そうだ……あの時も非常電源は作動していたはず……だったら、照明も点いていないとおかしいはずなのに……)
コトダマゲット!【非常電源】
〔音楽室が停電になると起動する。一台で音楽室のすべての設備を維持できるほどの発電力を有している〕
コトダマゲット!【断線ケーブル】
〔ステージ上に落ちていたケーブルの一部が、途中でちぎれてしまっていた〕
-------------------------------------------------
1.ステージ上の明かりを調べる
2.ステージカーテンを調べる
↓1
- 806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/02(水) 21:25:01.68 ID:eVcWLIRy0
- 1
- 807 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/06/02(水) 21:27:30.05 ID:CIvcJkKp0
- 1 選択
めぐる「ねえ灯織!これってなんだろう?」
めぐるが指さしたのはステージの床に固定されたプラスチック製の物体。
円盤のような形状をしたそれは床と一体化したようになっている。
灯織「それは……フロアライトじゃないかな」
めぐる「フロアライト……ってことはこれが光るの?」
そう、咲耶さんの死体を発見した時もぼんやりとステージだけは光っていた。
おそらくこのライトが照らしていたんだろう。
灯織「しかもこれ……センサーがついてる。周囲の光を感知して作動するみたい」
めぐる「んー?」
灯織「ほら、指でセンサーを覆うと光ったでしょ?一定の明るさ以下になると自動で転倒する仕組みなんだよ」
めぐる「ほんとだ!しかもこれって電池式だから停電の時でも使える非常用のライトなんだね!」
灯織「うん、そうみたい」
だから死体発見の時にもこれだけが光っていたんだ。
電源は音楽室のその他とは別。覚えておいた方がいい情報かも。
コトダマゲット!【フロアライト】
〔ライブステージ上に並べられていたライト。感暗式で、一定の光度以下になると自動で転倒する。電源は電池を使用し、それぞれ独立している〕
-------------------------------------------------
【選択肢が残り一つとなったので自動で進行します】
- 808 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/06/02(水) 21:29:27.09 ID:CIvcJkKp0
-
ステージの上に何か異物はないか、屈んで目を光らせると……あった。
ステージカーテンのその裏に、ひっそりと隠すようにしておいてあるのは……ボトル?
めぐる「薬品?」
灯織「この形状は……科学室にあるようなボトルだね」
めぐる「ってことは……もしかして、毒?!」
灯織「……悪い勘ほど当たるんだね。めぐるの言う通りだよ」
そのボトルにはわかりやすく黄色のラベリングがされていて、取扱注意の文字。
灯織「これ単品ではそこまでの毒性はないみたい……家庭用洗剤にも用いられている薬品」
めぐる「ふむふむ……」
灯織「だけど特定の期待と結合した時には強い有毒性のガスを発生させて、吸引するだけで呼吸困難になるみたい」
めぐる「ええ?!そ、それじゃあ迂闊に使えないよ!」
迂闊に使うどころか……咲耶さんの死体の近くに隠されていたこれは、そういうことなんだろう。
コトダマゲット!【薬品B】
〔ステージ上に落ちていた薬品の空き瓶。酸素と反応して気化し、無色透明な気体となる。薬品Aと結合すると強い有毒性のガスを発生させ、吸引すると数分で呼吸困難になり、適切な治療を行わなかった場合死に至る。使用後のボトルは特殊な洗浄が必要となるため、使いまわしはできない〕
-------------------------------------------------
さて、ステージ上の捜査はこれぐらいでいいかな……?
まだ音楽室には調べる所がいっぱいある……
効率よく調べないとね。
1.制御室
2.観客席
3.入口
↓1
- 809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/02(水) 21:29:39.66 ID:eVcWLIRy0
- 1
- 810 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/06/02(水) 21:31:42.80 ID:CIvcJkKp0
- 1 選択
【制御室】
制御室は音楽室のステージ上の照明や音響の管理を行う部屋だ。
簡易な扉がついているものの、観客席から直接入れるようになっている。
めぐる「この部屋にはスプリンクラーはついてないんだね」
灯織「まあ、そりゃそうだよね……精密機械だらけだから」
めぐる「通りでこの部屋は水浸しになってないんだ……」
直接私が操作することはなかったけど、この部屋の設備についてもある程度抑えておいた方がいいかな……
-------------------------------------------------
1.ブレーカー
2.エアコン
↓1
- 811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/02(水) 21:32:03.21 ID:eVcWLIRy0
- 1
- 812 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/06/02(水) 21:33:24.36 ID:CIvcJkKp0
- 1 選択
制御室の壁、少し高い位置にブレーカーが取り付けられている。
灯織「このブレーカーが音楽室全体の電力をつかさどってるみたいだね」
めぐる「じゃああのレバーを下ろしたら、この部屋の電力は全部止まっちゃうんだね!」
灯織「この部屋だけ、電気系統が学校エリアで独立してるんだ……」
モノクマ(あの悪徳業者め)
灯織「……」
(急に脳内に何か響いたような気がするけど、それは無視するとして)
灯織「でも、あのレバーを下ろそうにも私たちじゃ手は届きそうにないね……」
めぐる「うーん、あと十センチちょっとぐらいかな……ぎりぎり手を伸ばしても届かないぐらいだよ!咲耶でもギリギリなんじゃないかな?」
灯織「これを操作することはできなさそうだね……」
めぐる「うーん……」
コトダマゲット!【ブレーカー】
〔音楽室全体の電力供給をつかさどるブレーカー。レバーを上下させてオンオフを切り替える。かなり高い位置に取り付けられており、灯織たちでは降ろせそうもない〕
-------------------------------------------------
【選択肢が残り一つとなったので自動で進行します】
- 813 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/06/02(水) 21:35:23.32 ID:CIvcJkKp0
-
めぐる「この部屋にもエアコンがついてるんだねー」
灯織「一応簡易的だけど扉はあって、別室扱いみたいだからね」
めぐる「でも、扉は開けっ放しだったみたいだよ?ほら、ストッパーが噛ませてある!」
灯織「まあ、夏とか冬とかで空調を活用したいタイミングでもないと……あんまり関係なさそうだもんね」
めぐる「んー?でも、このエアコン、タイマーが設定されてるよ?」
灯織「……ホントだ、16時20分に起動する設定だね」
めぐる「事件が起きたのと同じタイミング……?」
灯織「これは……何か関係ありそうだね」
コトダマゲット!【制御室のエアコン】
〔ステージ脇の制御室に取り付けられていたエアコン。16時20分になると起動するようにタイマーが設定されていた〕
-------------------------------------------------
制御室も調べ終わった……
ここからが本番、広いホールのような空間を隅々まで調べつくさないと……!
1.観客席
2.入口
↓1
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