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【シャニマス】灯織「それは違います!」【ダンガンロンパ】

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638 :少し早いですがもう少しで一つの区切りになるのでそこで終わります ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/16(火) 23:24:04.90 ID:08s1xuh70
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【選択肢が一つなので自動進行します】

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甘奈「あれ?このハシゴ、壊れてる……?」

灯織「甘奈、それはハシゴじゃなくて脚立だよ。ほら、ハシゴだったら何かに立てかけて使ったりするけど、脚立は自立するから」

甘奈「そうかな……?ハシゴも脚立も結局登るから一緒なんじゃないの?」

灯織「えっ」

甜花「風野さん、もっとホンシツを見るのが大事……!!」

甘奈「そういうこと☆」

灯織(な、なんか釈然としない……!!)

凛世「妙でございますね……昨夜、凛世は本棚の上段にある本を取る際に、使用したばかりです……」

灯織「そうなの?」

凛世「はい、図書館に備えつきの足場です……凛世は毎日図書室に通っていたので、頻繁に活用していたのですが……」

甘奈「この壊れ方、危ない……足場がガタガタになってるよ!」

甜花「気付かずに使ったら、大怪我しちゃう……!」

凛世「モノクマさんに、交換のお申し付けをしておかなければ……」


コトダマゲット!【脚立】
〔図書室に備え付けの脚立。凛世が昨日使用した段階では故障していなかった。事件後は足場がガタガタになっており大変危険な状態になっていた〕

639 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/16(火) 23:25:37.55 ID:08s1xuh70

(図書室でもまさか情報が得られるとは……一度小糸さんの遺体のある玄関ホールに戻ろうか……?)

そう思って移動しようとした矢先。
図書室の扉は乱暴に開かれた。

愛依「ちょいちょい!灯織ちゃんたち!こっち来て!」

灯織「め、愛依さん?!どうしたんですか、そんなに慌てて!」

愛依「じゅ、樹里ちゃんが……見つかった、見つかったんだけど……マジでやばいから急いで!」

灯織「樹里が見つかったんですか?!」

愛依「現場はプールサイドだから、早く向かって!うちは他のみんなも呼んでくる!」

樹里がプールサイドに……?
なんでこんな朝早くから?別に樹里にそんな運動習慣は無かったはず。
それに愛依さんの慌てっぷり……まさか!?
640 :小糸さんになってますね→小糸です ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/16(火) 23:27:06.54 ID:08s1xuh70

心臓の鼓動がはち切れんばかりに早まる。
嘘だ、そんな……ついさっき、絶望を味わったばかりなのに……
そんなこと、あるはずがない!あっちゃならないんだ……!


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【プール】

我も忘れて廊下を駆け抜け、更衣室も走り抜け、そしてプールサイドへ到着。

既に対岸の方には摩美々さんたちの姿が見える。
ざわめきが遠目にもわかる……間違いない、【何か】が起きている。


頼むから、その【何か】が私の思っているものとは違っていて……!

641 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/16(火) 23:27:39.70 ID:08s1xuh70




__________でも、この学園ではそんな願いなんて無意味だ。





642 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/16(火) 23:28:42.54 ID:08s1xuh70





【プールサイドのロッカーには頭部が自身の血に染め上げられた西城樹里が押し込められていた】





643 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/16(火) 23:32:31.97 ID:08s1xuh70

というわけで少し早いですが今回の更新はここまで。

小糸から嫌な空気を感じ取っている方もいらっしゃったようで……
嫌な予感は現実になってしまいました。

次回は捜査パート終了までで止めておきます。
少々短くはなると思いますが、学級裁判はできる限り金土日に進めたいので……

明日も22:00から始めたいと思います。
それではおやすみなさい……
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/16(火) 23:35:51.74 ID:6ACb8ive0
乙です
嫌な予感当たってしまった…
結構辛いな…最後まで見届けますが
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/16(火) 23:40:04.77 ID:RpJRJqfg0

なんとか親愛度上げきれたのがせめてもの救い(なお灯織のメンタル)
アナウンス鳴ってないから樹里はひとまず死んではいないかな……?
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/16(火) 23:49:17.19 ID:vfoJ7LHG0
1章反論の凛世が危ないかな…と予想してたら外れました
絶望でした…。乙です
647 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/03/17(水) 08:07:19.17 ID:UdjSsHOA0
小糸死んでしまった……\(^o^)/
648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/03/17(水) 19:01:16.92 ID:MgUxpfI00
樋口...?
649 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/17(水) 22:02:21.74 ID:RLtFVL/p0

予定通り捜査パート最後まで、短めですが更新します……


650 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/17(水) 22:03:47.10 ID:RLtFVL/p0

灯織「樹里!!」

(そんな、そんな……!?)


集まっているみんなには構う余裕もなく、思わず樹里のそばに駆け寄る。
誤解されやすい見た目だけど、すごく面倒見が良くて、気さくで……
心許しあえる仲間だった彼女の手は、かつての温もりを…………






__________失ってはいなかった。


灯織「え?」

咲耶「灯織、落ち着くんだ。樹里はまだ息がある……死んではいないんだ」


樹里の口元に耳を寄せる。

スーッ……スーッ……

微かだが、呼吸が聞こえる。
苦悶の中絞り出すような呼吸ではあったが、確かに彼女の生存を物語るものだった。


摩美々「今霧子が倉庫に応急処置の道具を取りに行ってるとこー、とりあえずは安心していいってー」

灯織「ほ、ホントですか……良かった……」

樹里「……当たり……まえ……だろ?」

灯織「樹里!?」

樹里「アタシが……こん……なとこで……死ぬわけ……ねー……」

灯織「でも、ひとまずは安心しました……樹里が無事で何よりです」

摩美々「まぁ無事じゃないですけど、犠牲者の数は増えなくて良かったですよねー」

651 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/17(水) 22:05:04.03 ID:RLtFVL/p0

しばらくするとすぐに他のみんなも集まってきた。


めぐる「うわっ?!樹里?!大丈夫なの?!」

円香「……」

凛世「樹里さん……!樹里さん……!」

甘奈「えっ……大丈夫なんだよね?!これ、大丈夫なんだよね?!」

甜花「西城さん……踏ん張って……!まだ、死んじゃダメだよ……!」

樹里「こんなの……大したことねーよ……」

霧子「救急セット、持ってきたよ……!止血はこれで済むし、大丈夫……!」


霧子さんの治療は手早く、あっとういう間に樹里の頭は包帯でぐるぐるまきになってしまった。
布越しに浮かび上がる血の跡がなんとも痛ましい。


霧子「あと、鎮痛剤も持ってきたから……」

樹里「おう、悪いな……いってて……」


樹里はそう言ってヨロヨロと体を起こして……


樹里「痛っ!!」


その途中で勢いよく転んでしまった。

652 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/17(水) 22:05:33.80 ID:RLtFVL/p0

愛依「わああああああああ!!?!?樹里ちゃん?!?!?!」

甜花「あわわわわわ……西城さんが、死んじゃった……!!!!!」

摩美々「スペランカーじゃないしそんな簡単に死なないでしょー……」

樹里「いって……くそっ、右脚が……右脚が……」


樹里が痛みに喘いで身を捩りながら指さしたのは右脚。素人目にもわかるぐらい腫れ上がっている。


霧子「これは……骨折……?ごめんね、樹里ちゃん……ちょっと触るよ……」

樹里「ガッ……!!痛っ……!!」

霧子「…………うん、右脚が骨折してるみたい……犯人に襲われた時に、折れたのかな……」

樹里「ま、マジかよ……」


コトダマゲット!【樹里の骨折】
〔ロッカーに押し込められていた樹里は、右脚を骨折していた〕
653 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/17(水) 22:07:28.00 ID:RLtFVL/p0

めぐる「き、霧子……どうにかならないの?!」

霧子「……私も、そこまでできるわけじゃないから……どうしよう……」

咲耶「このままじゃ裁判どころじゃないね……」

愛依「どうすんの……まだ捜査も終わってないよね?!」

摩美々「……モノクマー」

モノクマ「はいはい!お呼びでしょうか!」

灯織「ま、摩美々さん?!」

摩美々「樹里の怪我の治療、お願いできませんかー?」

樹里「はぁ……?!摩美々、ふざけんな……!んなもん、アタシはやだかんな……!」

モノクマ「いいっすよ!」

智代子「快諾?!」

モノクマ「まあ放っておいても別に死ぬ怪我でもないしね!これで西城さんが死ぬんなら事件が面白くなるかもしれないし放っておくところだけど!」

咲耶「最低の理由を語ってくれてありがとう」

モノクマ「ま、この様子だと西城さんは生きてる方が面白そうだし助けてあげるよ!」

円香「……それ、どういう意味?」

モノクマ「おっと、喋りすぎたかな!」

樹里「アタシはモノクマになんか治療される気ないからな……」

モノクマ「はいはい、我が儘が許されるのはママの子宮の中までだよ!」


……と、モノクマが適当に樹里を宥め、指を鳴らすと。
654 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/17(水) 22:10:35.63 ID:RLtFVL/p0

_____ピーポー……


めぐる「……あれ?何か聞こえない?」

灯織「……え?」

モノクマ「聞こえるかい……自然の呻きが」


_____ピーポーピーポー……



咲耶「微かに……サイレンのような音が聞こえるね」

霧子「救急車さん……?」


_____ピーポーピーポー……



愛依「え?なんか……近づいてきてるくない?!」

灯織「……えっ?」


_____ピーポーピーポー!


愛依さんの言葉通り、サイレンはどんどん大きくなっていき、


_____ズガドーン!!


プールの壁をぶち破って救急車が姿を現した!
655 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/17(水) 22:12:22.39 ID:RLtFVL/p0

智代子「えええええええええ?!?!」

灯織「きゅ、救急車がなんで……学校の壁から……?」

甘奈「ここここここ、二階だったよね?!」

モノクマ「あとはドクター・デスの異名を欲しいままにするボクにお任せ!」

咲耶「不吉極まりない異名だね……」

モノクマ「至急!この患者をモノクマ救命センター24時に搬送します!」

めぐる「ど、どこにそんなところがあるの?!」

樹里「おい、こら!離せ!」

モノクマ「あーもう!暴れない暴れない!」

霧子「じゅ、樹里ちゃん……暴れると、怪我によくないよ……!」

モノクマ「ボクの医師人生を賭けて、西城さんを救ってみせるよ!免許はないけどね!」


呆気にとられる私達を他所にモノクマはそそくさと樹里を救急車に乗せ、どこかへ走り去ってしまった。

656 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/17(水) 22:15:23.47 ID:RLtFVL/p0

愛依「今何が起きたん……?」

めぐる「ぽかーんだよ……」

摩美々「……ひとまずはモノクマに任せるしかないよー」

甘奈「だ、大丈夫……だよね?」

智代子「信じるしかないよ……大丈夫、奇しくもモノクマは世界一の外科医とカラーリングが一緒だから……」

咲耶「……関係あるのかい?」


……理解は追いつかない、けど
とりあえずは喜んでいいんだよね?
あそこまで言うからには樹里はきっと助かるんだよね?
大丈夫なんだよね?

……はぁ、考えても無駄だよね。
仕方ない、樹里は行ってしまったけど、残された証拠から得られる情報もあるはず。
ここで調査を行おう。


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1.樹里の入っていたロッカーを調べる
2.ロッカーの中に落ちている紙を調べる
3.愛依に話を聞く

↓1
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/03/17(水) 22:16:08.14 ID:MgUxpfI00
2
658 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/17(水) 22:20:08.00 ID:RLtFVL/p0

樹里が入っていたロッカーを隅々まで見てみると、一枚のメモ用紙がロッカー内に落ちていることに気が付いた。

『二人っきりで話したいことがあります。深夜1時に図書室に一人で来てください』

あれ?これって……
そうだ、さっき小糸の遺体の近くで見つけた手紙と同じ紙で同じ内容になっている。
違うのは、集合時間だけ……

同じ犯人が書いたものとみて間違いない……のかな?


コトダマゲット!【樹里の持っていた手紙】
〔樹里の押し込められていたロッカー内に落ちていた手紙。『二人っきりで話したいことがあります。深夜1時に図書室に一人で来てください』〕

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1.樹里の入っていたロッカーを調べる
2.愛依に話を聞く

↓1
659 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/17(水) 22:20:45.56 ID:hYw8pQFI0
2
660 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/17(水) 22:23:03.05 ID:RLtFVL/p0

2 選択

灯織「そういえば、愛依さんが樹里さんの第一発見者なんですか?」

愛依「うん……うちだよ」

愛依「あ、今回もマジでうち何もしてないかんね!ロッカーの扉を開けた瞬間に机も降ってこなかったし!」

(相当浅倉さんの事件がトラウマになってるみたいだ……)

愛依「学校中隅々まで探してたら見つけたってだけだし……特に手掛かりになる心当たりとかは無いかな〜、ごめん!」

灯織「いえ……」

(そうだ、愛依さんが第一発見者なら樹里から何か話を聞いてるかもしれない)

灯織「あ、では愛依さんじゃなくて樹里は何か言ってませんでしたか?私は大して樹里と話す間もなかったので……」

愛依「あー、おっけ!任せて任せて!確か……」
661 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/17(水) 22:24:34.15 ID:RLtFVL/p0

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

愛依「樹里ちゃーん!おーい!いたら返事してー!」

______ガタガタ

愛依「……あり?あっこのロッカー、今動いた?」

愛依「……んしょっと」ガチャ……

樹里「……あ……?」チミドロ

愛依「うわあああああああ!?!?!?!?じゅ、樹里ちゃんが、死んでる?!?!?」

樹里「め、愛依か……死んでねーよ、静かにしてくれ……」

愛依「……え?じゅ、樹里ちゃん、無事なん?!」

樹里「無事……じゃなさそうだけどよ……」

樹里「へへっ、犯人は……アタシを殺し損ねたみてーだ」

愛依「は、犯人?!犯人知ってんの?!」

樹里「…………いや……不意打ち食らったから、生憎な。顔も……見てねー……」

樹里「あー……くそ……図書室に呼び出されてから……記憶があいまいだ……」

愛依「わー!無理しないで!すぐにみんな呼んでくっから!死なないで!」

樹里「……任せとけ」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

愛依「頭打ってる状態で頭使わせんのはアレかなって……でもマジで記憶ソーシツ?みたいな感じだったよ!」

灯織「……大丈夫です、樹里の記憶も重要なところはしっかり残っているようですし」

(ただ、本人は何があったのかすらよくわかってなかったんだ……)


コトダマゲット!【樹里の証言】
〔樹里は昨晩の夜時間に図書室に呼び出され、そこで犯人の不意打ちを受けた。殴られた衝撃でそれ以外の記憶は曖昧になっている〕
662 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/17(水) 22:25:22.29 ID:RLtFVL/p0
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【選択肢が一つなので自動進行します】

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樹里が押し込められていたロッカーだ。
内側にはベッタリと血が付着している。


霧子「その血痕は、樹里ちゃんの血だよ……後頭部の頭皮が裂けてたから……」

灯織「後頭部が、ですか?」

霧子「うん、なにかで強く頭を一度殴られたみたい……」

灯織「ってことは……樹里は不意打ちをうけたということなんでしょうか」

霧子「かも……それで、一撃で意識を失っちゃったみたい……」

(樹里の意識を飛ばすほどの衝撃……犯人はかなりの勢いで殴りつけたに違いない)


コトダマゲット!【後頭部の怪我】
〔樹里の後頭部に出血を伴う強い打撲痕がある。樹里は不意打ちでこれを食らったようで、その衝撃で意識を失ってしまった〕

663 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/17(水) 22:27:04.13 ID:RLtFVL/p0

……大体調べるべきところの調査は終わった。
ただ、今回の被害者が被害者だけに、あの人に話を聞いておくべき、私は逃げるべきじゃない。


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【小糸の部屋前】

灯織「やっぱり、ここにいましたね」

円香「……何?」

灯織「……っ!」

(冷ややかな目……私のすべてを見透かしているかのよう……)

(でも、樋口さんの視線からは……真乃の時に感じたような敵意は、感じない)

円香「……別に話すこととか、ないから」

灯織「いや、あの……樋口さんは、小糸のこと見かけたりとかは」

円香「してない」

灯織「……そんなわけないですよね?!だって幼馴染なんですよね?!」

円香「……関係ない」

灯織「小糸のこと、何か少しでも知っていることがあれば!」

円香「……ごめん」

(どうしてしまったんだろう……!?のれんに腕押し……話していてもまるで響いている感覚がない……!)
664 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/17(水) 22:27:58.06 ID:RLtFVL/p0

(死体発見の時にも、透さんの時のような錯乱の色が全く見えなかった……)

(何も感じていないわけがないのに……)

雛菜「円香先輩……」

(……市川さん!)

雛菜「雛菜、今の円香先輩こわくてきらい〜……」

円香「……そう」


市川さんに話しかけられても樋口さんはおざなりな返事でその場を去ってしまった。


雛菜「……」

灯織「い、市川さん……あの」

雛菜「なんですか〜……?」

灯織「その、ショックだとは思うんですが……その……事件を解決することが小糸のためにもなるといいますか……」

雛菜「……わかってますよ、雛菜もそれぐらい〜」

雛菜「でも、ごめんなさい……今は、雛菜も……円香先輩とおんなじだから……」


市川さんも、そのまま樋口さんのあとを追ってどこかに行ってしまった。

二人は私たちに証言を提供しないどころか、協力を拒んでいる……そんな態度だ。
私たちに彼女たちの気持ちがすべてわかるわけない。けど……どうしてここまで?

樋口さんも市川さんも、【絆】を信じてはくれなかったの……?

665 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/17(水) 22:31:45.14 ID:RLtFVL/p0

_______キーンコーンカーンコーン……

『お疲れ様です、進捗のほどいかがでしょうか!』

『そろそろ裁判の時刻が迫って参りました!学校エリア一階、赤い扉の前に集合くださいね!裁判場でボクと握手!』

『……あ、そうそう!お友達は無事応急処置が終わったから、しっかり裁判にも参加してもらうから安心してね?』

『みんな揃って学級裁判をしないとだめだよね、それが平等な教育って奴だから!法令を遵守する、ボクって立派なクマだなぁ……!』

(……時間だ)


今のモノクマの口ぶりからして、樹里は本当に助かったみたい。
ただ、そのまますぐ裁判に連れて行くんだ……
樹里には苦しい時間を過ごさせることになってしまう……

結局樋口さんにも協力は得られなかったし、今回の事件には不安材料が多い。

……でも、やるしかない。進むしかない。
なんとしても生き残る……そのために、行くんだ。
666 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/17(水) 22:34:14.16 ID:RLtFVL/p0

【学校エリア エレベーター前】

モノクマ「いらっしゃい!裁判場は天国と地獄の一歩手前!三途の川クルーズへようこそ!」

既にエレベーターホールにはみんなが揃っていた。
もちろん、樋口さんも市川さんも。

そして、樹里も。


灯織「樹里……!大丈夫なの?!」

樹里「まあな、みんなに裁判まかせっきりってわけにもいかねーし……頑張るよ」

めぐる「無茶はしちゃだめだからね!」


怪我をしながらも私たちと一緒に戦おうとしてくれる樹里。


円香「……」

雛菜「……」


その一方でだんまりを決め込む樋口さんと市川さん。

二人の協力は多分この裁判でも得られない。
私たちは決して一枚岩じゃないかもしれない。

……でも、共に生きる仲間なんだ。私たちは絶対に生き残る。
この裁判でも……死ぬわけにはいかない!


めぐる「灯織……頑張ろうね」

灯織「……うん」


私がエレベーターに乗り込むとドアは締まり……
エレベーターは動き出す。
667 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/17(水) 22:35:28.55 ID:RLtFVL/p0

エレベーターの立てる機械音は大きな音だけど……不思議と気にならなかった。
福丸さんの死、樹里の大けが、モノクマに渡された動機ビデオ……

気になるものはもっと他にある。

今の私の胸の動悸はそのどれかに向けられたものなのか。
もう自分の感情がわからない、戸惑いや恐怖なんて一言じゃ表せない……
ただ唯一確かなのは、死にたくないということだけ。

_______だから私は、もう一度戦わなくちゃいけないんだ。




エレベーターが停止した。

裁判場は浅倉さんの事件の時とは様変わりしていた。
青色だったカーテンは今から命のやり取りをするとは思えないパステルなピンク色。
そんな色彩の中で裁判の設備が備えられてるのが異様なミスマッチで不気味だ。


モノクマ「どうせなんで福丸さんに合わせてキュートでポップなレイアウトに変えてみました!背景もずっと一緒じゃマンネリ化しちゃうしね!」

めぐる「一体どこからそんなお金が出てるんだろう……」


けど、そんなことにかかずらっている場合じゃない。

私たちは現実に向き合わなきゃいけないんだ。
私たちの中にいる殺人犯、クロを見つけ出さなきゃならない!
668 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/17(水) 22:36:58.38 ID:RLtFVL/p0

________超高校級の学級委員、福丸小糸。

学級委員の名にふさわしい責任感、そして誰よりも強い心の芯を持っていた。

彼女は浅倉さんの死を乗り越え、強く、大きくなろうとしていて……
そんな彼女に私たちは希望をもらっていた。
それなのに、そんな彼女を殺した人間がいる。

二度目だろうが何だろうが、慣れることはない。

学級裁判……


________それは仲間たちを疑いあう私たちの戦い。


________それは仲間たちを犠牲にして生き残る私たちの戦い。


________それは仲間たちを信じるための私たちの戦い。


戦うんだ!私の全力をかけて……!

669 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/17(水) 22:40:30.00 ID:RLtFVL/p0

というわけで短いですが区切りが良いのでここで今回の更新は終了です。
タネは割れてましたが樹里は生存しておりました。

次回更新より学級裁判パートに移ります。
今回の2章裁判で物語として大きく動き出すものになってると思います……!

1章に引き続き、核心に迫るようなネタバレコメントは控えていただけると助かります。

次回更新は3/19(金)22:00~予定です
今週末で裁判を終わらせたいですね!

それではお疲れ様でした、失礼します……
670 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/17(水) 22:42:12.77 ID:hYw8pQFI0
乙です
できるだけ間違えないようにしたいなー
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/03/17(水) 22:43:33.98 ID:MgUxpfI00
お疲れ様でした
かなり怪しいのがいるな...
ミスリードか...?
672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/03/17(水) 23:47:28.08 ID:UdjSsHOA0
乙乙
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/03/18(木) 04:45:31.49 ID:vEq/wO320

樹里死なないでよかった・・・・・・
674 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 21:52:22.95 ID:TyhsjsHe0

少し早いですがコトダマテンプレ作成もあるので再開いたします
675 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/19(金) 21:52:56.73 ID:wljxHg7+o
了解
676 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 21:53:20.18 ID:TyhsjsHe0

【コトダマ】

‣【モノクマファイル2】
〔被害者は福丸小糸。胸部を包丁で一刺しにされている。切り傷、刺し傷といった目に見える争った外傷はない。犯行現場には血文字で『成敗』と残されている〕

‣【死体発見アナウンス】
〔クロ以外の三人以上が死体を発見した時に鳴るアナウンス。智代子と灯織が死体を発見した直後に今回のアナウンスが鳴った〕

‣【包丁】
〔小糸の死体に突き刺さっていた包丁。胸部に真正面から包丁を突き立てられているため、これが死因なら即死だったものと思われる〕

‣【包丁の出どころ】
〔今回の事件に用いられた包丁は食堂の厨房のもの。5日前から消えていた一本が、そのまま犯行に用いられたとみられる〕

‣【小糸の死体】
〔心臓を包丁で一差しにされている他、肋骨が折れてしまっている〕

‣【小糸の持っていた手紙】
〔小糸の遺体のそばに落ちていた手紙。『二人っきりで話したいことがあります。深夜2時に図書室に一人で来てください』と書いてある〕

‣【世界殺人鬼名鑑】
〔古今東西時代を問わず殺人鬼が収められた一冊。ジャスティスブラックについての記述もある。『現場には必ず成敗の血文字を残す』〕

‣【日本殺人鬼大観】
〔日本に絞って殺人鬼の情報が集められた一冊。ジャスティスブラックについての記述もこちらの方が濃密〕

677 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 21:55:31.45 ID:TyhsjsHe0

‣【血文字】
〔小糸の背中側にでかでかと書かれた『成敗』の二文字。小糸の死体はあおむけで、その文面からしても小糸のダイイングメッセージだとは考えづらい。犯人の犯行声明のようなものだと思われる。〕

‣【凛世の証言】
〔図書室の本棚の並びが事件前後でめちゃくちゃになっている。〕

‣【脚立】
〔図書室に備え付けの脚立。凛世が昨日使用した段階では故障していなかった。事件後は足場がガタガタになっており大変危険な状態になっていた〕

‣【睡眠薬】
〔図書室に落ちていた睡眠薬のシート。既に薬はなくなっており、何者かが使用したものと思われる〕

‣【樹里の骨折】
〔ロッカーに押し込められていた樹里は、右脚を骨折していた〕

‣【後頭部の怪我】
〔樹里の後頭部に出血を伴う強い打撲痕がある。樹里は不意打ちでこれを食らったようで、その衝撃で即座に意識を失ってしまった〕

‣【樹里の持っていた手紙】
〔樹里の押し込められていたロッカー内に落ちていた手紙。『二人っきりで話したいことがあります。深夜1時に図書室に一人で来てください』〕

‣【樹里の証言】
〔樹里は昨晩の夜時間に図書室に呼び出され、そこで犯人の不意打ちを受けた。殴られた衝撃でそれ以外の記憶は曖昧になっている〕
678 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 21:56:52.81 ID:TyhsjsHe0
-------------------------------------------------

【学級裁判 開廷!】


モノクマ「まずは学級裁判のルールの確認から始めます」

モノクマ「学級裁判では皆さんの中に潜むクロを探していただきます」

モノクマ「議論の結果指摘されたクロが正解ならクロのみがおしおき、不正解ならクロ以外の全員がおしおきとなります」

モノクマ「さあ議論の果てに生き残るのは、どっちなんだーっ!?」

智代子「じゅ、樹里ちゃん……本当に大丈夫なの?」

樹里「おう……まあ頭がガンガンして、脚の骨が折れてるだけだからな」

めぐる「大変だ!全然大丈夫じゃないよ!」

樹里「まあアタシは万全じゃねーけど……それより議論のが大事だろ?忘れてねーよな、この議論には全員の命が懸かってる」

灯織「もちろん……私たちはこの学級裁判も絶対に生き残って見せるよ」

凛世「はい……小糸さんは、透さんの死を経て……克己心を人一倍持っておりました……」

凛世「凛世たちは、小糸さんのためにも……この裁判を乗り越えねばなりません……」

智代子「もちろんだよ!」


679 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 21:58:32.51 ID:TyhsjsHe0

摩美々「じゃあそろそろ議論を始めよっかー」

摩美々「今回の被害者は小糸だったわけだけど……明らかに普通の殺人じゃなかったよねー」

円香「……」

(樋口さん、どうしたんだろう……小糸の遺体を見つけた時からずっとそう……)

(本来ならもっと取り乱しそうなものだけど……)

円香「……」

雛菜「……円香先輩」

(単純に気が沈んでいるだけ……じゃないよね)

摩美々「まずは小糸の遺体の特徴、そこから議論を始めよっかー」

めぐる「よーし!絶対犯人、見付けるぞー!」

智代子「うん……!絶対、負けないよ!」

(ううん、今は議論に集中しなきゃ!……なんとしても、小糸を殺した犯人を見つけ出す!)
680 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 22:00:03.89 ID:TyhsjsHe0
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【血文字】
‣【死体発見アナウンス】
‣【脚立】
‣【凛世の証言】


めぐる「小糸は胸を刺されて死んじゃってたんだよね……」

甘奈「凶器には【包丁】を使ってたよね!」

智代子「ぐっさりと刺さっておりました……」

霧子「あそこまで深く刺されると……【即死だった】んじゃないかな……」

樹里「くそ……えげつねーことしやがる……」

摩美々「それに加えて現場には……」

摩美々「【犯人を指し示す証拠】があったよねー」

めぐる「えっ?!いきなり犯人?!」

めぐる「じゃあ裁判ももうおしまい?!」

甜花「勝った……!第三部、完……!」


【正しいコトダマもしくは議論中の発言で正しい発言に同意しろ!】

↓1
-------------------------------------------------
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/03/19(金) 22:03:25.52 ID:+2phJeWE0
【血文字】
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/03/19(金) 22:04:13.42 ID:+2phJeWE0
>>681
犯人を指し示す証拠にこれで
683 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 22:07:02.12 ID:TyhsjsHe0

灯織「それに賛成です!」

【BREAK!】

灯織「摩美々さんの言う犯人を指し示す証拠……それって現場に残されていた【血文字】の事ですよね?」

めぐる「血文字?」

灯織「うん、めぐるたち樹里捜索班はすぐに現場を離れて捜索を再開したから、ちゃんと見てなかったかもしれないけど……」

灯織「現場には小糸の血を使って『成敗』の二文字が残されていたんです……」

智代子「成敗……武士っぽいね!」

樹里「誰かさんのツイスタみたいだな」

愛依「で、その成敗の血文字で犯人がわかんの?」

智代子「そうか!筆跡だね!」

智代子「成敗のとめ・はね・はらい……そこから犯人を割り出すんだよ!」

摩美々「私たちは素人だよー?筆跡鑑定なんかできないでしょー」

摩美々「それに指で書いた文字なんか……勝手も違うんじゃなーい?」

めぐる「えー?じゃあどうやって犯人を特定するの?」

(血文字から見る犯人の特定……それにはあれを使えばいいに違いない!)

684 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 22:08:10.16 ID:TyhsjsHe0
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【世界殺人鬼名鑑】
‣【死体発見アナウンス】
‣【脚立】
‣【樹里の骨折】


智代子「血文字で犯人が分かるの?!」

智代子「まさか……【筆跡鑑定】?!」

摩美々「素人には無理でしょー」

甘奈「愛依ちゃんとか凛世ちゃんとかぐらい【達筆】ならわかるんだけどねー」

霧子「【文字を書いた方法】で特定するのかな……」

樹里「【書いてある文字自体】が犯人の証拠だったりしねーか?」

甜花「【暗号で書いてあった】、とか……!」

めぐる「実は【小糸が書いたダイイングメッセージ】だったりするのかな?」

凛世「灯織さん……犯人は、ご存じのはず……」

凛世「凛世とともに確認した、あの方でございます……」

愛依「だ、誰なん誰なん?!」


【正しいコトダマもしくは議論中の発言で正しい発言に同意しろ!】

↓1
-------------------------------------------------
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/19(金) 22:11:00.53 ID:O70Recga0
【書いてある文字自体】に【世界殺人鬼名鑑】
686 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 22:13:47.16 ID:TyhsjsHe0

灯織「それに賛成です!」

【BREAK!】

灯織「樹里の言う通り、書いてある『成敗』の二文字……あれこそが犯人を示す証拠だったんだよ」

樹里「でも、成敗なんて普段は使わねーけど、みんな知ってる言葉だろ?」

灯織「いや、今回の犯人はこの『成敗』の言葉を決まって現場に残す犯人なんだ」

樹里「……武士っぽい言葉を使うやつなら約一名心当たりがあるな」

智代子「樹里ちゃん?さっきからそれ誰の事?まさか私じゃないよね?」

樹里「安心しろ、チョコアイドルのコトだ」

智代子「チョコアイドル……へぇ……世間にはそんなアイドルがいるんだ……」

凛世「智代子さん、記憶が……!?」

灯織「……そういうことじゃなくて、この本を見てほしいの」

霧子「世界、殺人鬼名鑑……?」

甜花「ひぃん……!!さ、殺人鬼……?!」

摩美々「灯織、そういうの好きだったんだー」

灯織「いや、そういうわけでは……!」

咲耶「灯織、気にせず話してくれ」
687 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 22:15:04.72 ID:TyhsjsHe0

灯織「えっと……この本にも記されているんですが、『ジャスティスブラック』という連続殺人鬼は決まって現場に『成敗』の血文字を残すことで知られているんです」

甘奈「そっか、小糸ちゃんの死体も、同じ血文字があったから……」

樹里「ジャスティスブラック……!?アイツか!」

智代子「そういえばこの学園に来たときに、黒幕を考えるときに私が持ち出した殺人鬼もジャスティスブラックだったね!」

樹里「ジャスティスブラック……果穂の大好きなジャスティスファイブの評判を落とす、許せねーやつだ」

智代子「そ、そのジャスティスブラックがこの中にいるの?!」

灯織「本人……とまではわからないけど、犯人はジャスティスブラックのことを知る人物なのは確かだよ」

愛依「つってもあんだけテレビでやってたら知らない人なんかいないんじゃん?」

灯織「……まあ、そうですね」

咲耶「じゃあ、いったんジャスティスファイブのことは置いておいて、犯人がどのように小糸を殺害したのかを検討しようか」

めぐる「そうだね!血文字に気を取られていて周りの情報の議論がまだだったもんね!」

(小糸がどのように殺害されたか……まずはそこからだ)

(小糸が殺害された状況も併せて考えてみよう……)
688 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 22:16:57.72 ID:TyhsjsHe0
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

‣【世界殺人鬼名鑑】
‣【小糸の持っていた手紙】
‣【包丁】
‣【モノクマファイル2】


樹里「【犯人はジャスティスブラック】……」

樹里「そんなことが本当にあるのかよ?」

摩美々「賛同するにも否定するにもまずはそれ以外のところからじゃなーい?」

咲耶「そもそもどうして【小糸は玄関ホールで死んでいた】のかな?」

凛世「玄関ホールには、そうそう立ち寄りません……」

甘奈「【誰かに玄関ホールに呼び出された】んだよ!」

甘奈「透ちゃんが真乃ちゃんを呼び出した時みたいに!」

智代子「今回は、そのまま呼び出した人が犯人になった……ってこと?」

甘奈「そう、小糸ちゃんは【そのまま包丁で刺されちゃった】んだよ!」

愛依「甘奈ちゃんスゲーわ!天才じゃん!」

甜花「なーちゃんの推理力は世界一……にへへ」


【正しいコトダマもしくは議論中の発言で矛盾する発言を論破しろ!】

↓1
-------------------------------------------------
689 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/19(金) 22:22:59.94 ID:5EBWzglu0
小糸の持っていた手紙 → 誰かに玄関ホールに呼び出された
690 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 22:26:46.10 ID:TyhsjsHe0

灯織「それは違います!」

【BREAK!】

灯織「確かに小糸は、誰かに呼び出されていたはずです」

灯織「ただ、呼び出された先は、玄関ホールじゃなかった。図書室だったんです」

甘奈「え……?でも、小糸ちゃんは玄関ホールで死んじゃってたんだよね?」

灯織「小糸の持ってた手紙……よく見てみて」

霧子「深夜二時に、図書室……ほんとだ……」

咲耶「犯人と移動した、と考えるのが自然だろうね」

智代子「でもどうして移動する必要があったのかな?」

智代子「凶器が包丁なら……別に図書室でもよかったんじゃないのかな」

(いや、図書室だと……犯人にとって都合が悪かったんだ。それはきっと……現場に残っていたあれのため)

-------------------------------------------------

・包丁を持ってくるため
・現場に血文字を残すため
・死体が発見されやすくするため
・小糸の遺言を守るため

【正しい選択肢を選べ!】

↓1
691 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/19(金) 22:29:52.77 ID:O70Recga0
現場に血文字を残すため
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/03/19(金) 22:29:59.26 ID:+2phJeWE0
死体が発見されやすくするため
693 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 22:32:45.65 ID:TyhsjsHe0

灯織「これです!」

【解!】

灯織「血文字……あれを書くには図書室は勝手が悪かったんだと思う」

智代子「そっか!図書室には机もあるし……床もタイルだから血文字を書こうとしたら、溝にハマったりしてやりづらいもんね!」

甘奈「それってつまり……そこまでして血文字を残したかったってことになるよね」

甘奈「でも、なんで?血文字がそんなに大事なの?」

摩美々「連続殺人鬼の思考なんてわかんなぁい」

灯織「いわゆる自己顕示欲の一種なんじゃないかな、自分が殺したっていうことを見せびらかしたりとか……」

甜花「そのために、福丸さんは移動させられて……玄関ホールで殺されちゃったんだよ、ね……」

樹里「ちっ……小糸のやつ、どんな気持ちで移動してたんだろうな……」

樹里「深夜の呼び出しに応じて、場所を変えるっていう提案にも乗って……よっぽど信頼してたんだろうに、裏切られて殺されて……胸糞悪い話だな」

霧子「小糸ちゃん、最近変わろうとして……すっごく頑張ってた……」

霧子「透ちゃんが亡くなって……誰よりもつらかったはずなのに、朝礼にも毎日出席して……必死に、変わろうとしてたのに……」

円香「……」

雛菜「……」

(本当に、どうしてしまったんだろう……樋口さんも市川さんも、うつむいて黙り込んで……)

(議論を進めることしかできないけど、さすがに気になるな……)

694 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 22:35:56.67 ID:TyhsjsHe0

摩美々「玄関ホールに移動して、犯人に刺殺されることになったわけだけどー」

摩美々「普通の刺殺だったのかな?」

樹里「……ん?どういう意味だ?」

智代子「そりゃ、成敗!なんて書かれて普通の殺され方じゃないけど、それ以外にも何か気になるところがあるの?」

摩美々「犯人はわざわざ小糸の胸部を狙って刺してたんだよねー」

愛依「……ん?普通の刺殺と、何が違うん?」

咲耶「……そうか、刺し殺すならむしろ胸部は不適切なんだね。胸部には肋骨があるから刃先が通りにくいし、殺すだけなら臓器の多い腹部を突きさした方が手っ取り早いはずだ」

智代子「そっか!途中で刃が引っ掛かったら殺し損ねちゃうんだ!」

摩美々「まぁ犯人がジャスティスファイブなら何かしらの考えがあってのことなのかもしれないけど、不自然に感じちゃうよねー」

摩美々「で、気になるところはもう一つあるんだけど……灯織はわかるー?」

(摩美々さんが言っていることは、多分あれだ)

・ななめ上から刺されている
・真正面から刺されている
・ななめ下から刺されている

【正しい選択肢を選べ!】

↓1
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/19(金) 22:36:45.06 ID:eMFQ7zCOo
真正面から刺されている
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/03/19(金) 22:37:20.83 ID:+2phJeWE0
真正面から刺されている
697 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 22:41:00.60 ID:TyhsjsHe0
灯織「これです!」

【解!】

灯織「刺し傷が、一直線だったことですか?」

愛依「えーっと……二度目でキョウシュクなんだけど……」

灯織「先ほど咲耶さんがおっしゃっていた通り、胸部を突き刺すのは大変なんです。骨があって刃先は通りにくいし、何より立っていた場合高さがありますから」

摩美々「小糸は私たちの全員より身長が低いとはいえ、まあ狙いやすい高さじゃないよー」

めぐる「むむむ……確かにどうあれ包丁を刺すってなると角度がついちゃいそうだよね!」

めぐる「人を刺すなら普通包丁を振り下ろすか、下から突き上げるよね……?」

灯織「うん、だと思う……」

樹里「おいおい!それじゃあもしかして……透の時と同じようにまた包丁を垂直に落下させたとでも言うつもりかよ?!」

霧子「ううん……多分、それは違う……と思うよ……」

霧子「包丁さんは、刃こぼれしてなかったし……人の体に突き刺すなら、落下させただけじゃ無理だと思う……皮膚とか肉とかの弾力があるし……」

愛依「え?それじゃ……どういうことなん?」

摩美々「【普通に】は刺さなかったんだろうねー」

(胸部に真正面に突き刺さった包丁……それが意味するのは、事件当時の犯人と福丸さんの姿勢だ……)

(立っていたわけじゃないなら……)

(二人の姿勢は事件当時はああなっていたはず……)

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【ひらめきアナグラム開始!】


り う ま の


【正しい順番に並べ替えろ!】

↓1
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698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/03/19(金) 22:42:13.63 ID:+2phJeWE0
馬乗り
699 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 22:44:56.96 ID:TyhsjsHe0

灯織「そうか……わかりました!」

【解!】

灯織「……馬乗り、だったんじゃないでしょうか」

樹里「馬乗りぃ?!」

摩美々「小糸が犯人に対して上半身を無防備にさらした状態……常識的に考えるとそういうことだよねー」

甜花「ってことは……福丸さんは、犯人に乗られて……動けなくなったところに、とどめの一撃を食らっちゃったってこと……?」

愛依「うわ……考えただけで怖いわ……」

凛世「包丁を振り下ろす犯人の形相を、その視界に収めながら絶命……その恐怖感たるや、想像を絶します……」

愛依「だよね……しかも信頼してついていった相手、裏切られたって気持ちもあるからヨケーに辛いわ……」

咲耶「そういえば小糸の遺体の下の血痕もそれを表しているね」

霧子「うん、立った状態で刺されたなら……もっと滴った血痕になると思う……」

甜花「でも、なんで馬乗りになっちゃったのかな……福丸さんが眠くなっちゃったわけじゃ、ないよね……?」

樹里「透の事件の時でもちょっと話題になったけど、個室の外での故意の睡眠は校則違反だからな。寝ちまった可能性はないだろ」

(そうだ……状況からみて犯人が小糸に馬乗りになっていたのはほぼ間違いない。でもどうして馬乗りにまでなったんだろう……?)


-------------------------------------------------

ノンストップ議論の追加説明
これよりノンストップ議論に論破する【矛盾点】と同意する<賛同点>が同時に出現することがあります。
回答する際は論破するべきか同意するべきかを見極めて回答するようにしてくださいませ。
【論破】と<同意>の区別は見ての通り、【】と<>の違いでございます。
それでは健闘を祈ります。

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700 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 22:46:57.33 ID:TyhsjsHe0
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【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【モノクマファイル2】
‣【包丁】
‣【小糸の死体】
‣【後頭部の怪我】


摩美々「犯人は小糸に【馬乗り】になってたんだよー」

甜花「福丸さんが眠くなったわけじゃないなら、どうして……?」

智代子「犯人が急に包丁を持ち出して小糸ちゃんは相当焦っちゃったんだよ!」

智代子「だから必死に抵抗して、【バトル状態に】……!」

智代子「その結果≪興奮状態の犯人が馬乗りになって≫……グサッ!」

智代子「ドラマとかでもよくあるよね?」

愛依「あー!確かによく見るかも!」

樹里「それ昼ドラとかのやつじゃねーか……?」

甜花「動機は、≪痴情のもつれだった≫……?」


【正しいコトダマか議論中の発言で論破もしくは同意しろ!】

↓1
-------------------------------------------------
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/03/19(金) 22:47:59.77 ID:+2phJeWE0
【バトル状態に】に【小糸の死体】
702 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 22:50:34.95 ID:TyhsjsHe0

灯織「それは違います!」

【BREAK!】

灯織「いや、多分小糸は犯人と格闘状態にはなってなかったんじゃないかな」

灯織「包丁を持った犯人と格闘状態になったなら、もっと全身に切り傷とか刺し傷とかがないとおかしいよね?」

甜花「全部避けちゃった、とか……?」

凛世「でしたら、殺されることもなかったかと……」

摩美々「そもそも包丁には目立った刃こぼれがなかったから、胸に刺す目的以外ではあんまり使われてなかったと思うんだよねー」

甘奈「んー……?甘奈、よくわからないんだけど……」

甘奈「小糸ちゃんは突然襲われて、そのまま馬乗りになって……そのまま刺されちゃったってこと?」

甜花「犯人の、超絶早業……!」

灯織「それも、不自然なんですよね……」

凛世「普通なら、包丁を振り下ろそうとする犯人に対し……何らかの抵抗を施すものかと……」

咲耶「小糸の服にも目立った乱れはなかった……馬乗りになられても小糸は抵抗すらしていないように見える」

めぐる「もしかして……小糸は意識がなかったんじゃないかな?」

愛依「……マジ?」

樹里「おいおい!また透の事件と重なるじゃねーか!」

灯織「小糸が包丁を刺されたときに死んでいたかはわからないけど、意識はなかったかもしれない……」

咲耶「教えてくれるかい?」

(その証拠を私は持っている……)


>>675>>676より正しいコトダマを指摘しろ!】

↓1
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/03/19(金) 22:51:53.33 ID:+2phJeWE0
【睡眠薬】
704 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 22:53:58.42 ID:TyhsjsHe0

灯織「これです!」

【解!】

灯織「図書室に落ちていた使用済みの睡眠薬……もしかして、小糸を連れ出す際に用いたものなんじゃないでしょうか」

咲耶「深夜の呼び出しに応じる相手なんだ……そこまでの信頼を受けていれば何かと理由をつけて睡眠薬を飲ませることは容易だろうね」

樹里「……で、寝ちまった小糸をそのまま玄関ホールに連れてったのか」

めぐる「それなら馬乗りになったのも納得だね!」

霧子「……あれ?」

(……そう、この睡眠薬、霧子さんなら見覚えがあって当然)

摩美々「あれー?その睡眠薬って倉庫にあった奴ですかぁ?」

霧子「うん……わたしが、おくすりは一通り見たけどその中にあったよ……」

智代子「わ、わたしは倉庫には頻繁に出入りしてたけど、違うよ!?」

甘奈「あれ?そのパッケージ……なんだか見たことあるよ!?」

甜花「甜花も、見たことある……多分……!!」

めぐる「わたしもだ!?あれれ、どこで見たんだろう……」

(そう、あの人は、私たちの目の前で、これを服用していた……あの人なら、これを持っていてもおかしくないんだ……!)

-------------------------------------------------

【怪しい人物を指名しろ!】

↓1
705 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/03/19(金) 22:55:14.79 ID:+2phJeWE0
樋口
706 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/19(金) 22:55:30.17 ID:O70Recga0
円香
707 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 22:56:44.14 ID:TyhsjsHe0

灯織「あなたしか……いません!」

【解!】

灯織「樋口さん……この睡眠薬を服用していましたよね……?」

円香「……は?」

樹里「ここに来ての第一声がそれかよ!?」

智代子「ていうか円香ちゃん?!円香ちゃんが犯人なの?!」

灯織「甘奈と甜花さん、めぐると四人でお風呂に入った後に食後のお茶を飲んでいたとき……樋口さんがやってきましたよね?」

めぐる「うん、わたしたちが証人だよ!」

灯織「あの時樋口さんは眠れないからと言って……一杯の水とともに睡眠薬を口にしていました。その時のパッケージと図書室に落ちていた睡眠薬は同じなんですよ!」

円香「……ふーん」

愛依「ふーんって……どうなん?!円香ちゃん?!」

円香「呆れた……私が睡眠薬を使ってたのを見たから何?」

円香「その目に映るのがこの世のすべて?別に私以外が倉庫から持ち出した可能性もあるでしょ?」

灯織「そ、それは……」

円香「霧子とかなら、薬は一通り集めてそうだけど……」

霧子「倉庫には、あんまり行ってなかったから……睡眠薬があることは、知らなかったよ……?」

円香「後でならなんとでも言えるでしょ」

摩美々「確かに睡眠薬だけなら、円香と直結はしないかもねー」

円香「……だけなら?」

凛世「しかし……円香さんが、小糸さんを殺めるとはさすがに思い難く……」

円香「そう、何より私たちは幼馴染。何があっても裏切るなんてありえない」

雛菜「……円香先輩」

(樋口さんはあくまでも認めないつもりだ……それなら、ずっと抱いていたあの疑問を樋口さんに突きつける!)

708 :思ったより早めですが、そろそろ区切りがつきそうなのでそこでいったん終了します ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 22:58:40.71 ID:TyhsjsHe0
-------------------------------------------------

【ノンストップ議論開始!】

コトダマ
‣【世界殺人鬼名鑑】
‣【小糸の持っていた手紙】
‣【血文字】
‣【包丁の出どころ】


円香「確かに私はあの睡眠薬を服用してた」

円香「けど【それだけで事件への関与を問われても】困る」

円香「私以外にも≪持ってた人はいる≫んじゃないの?」

雛菜「……」

めぐる「【他にも睡眠薬を持っていた人がいた】のかな……?」

智代子「ここに来てからぐっすり寝れた日の方が少ないよね……」

樹里「そんなのよっぽど神経が図太いやつぐらいだろ……」

甜花「……ぁぅ……」

甘奈「甜花ちゃん?!」

樹里「あーいや!!別に悪く言ってるわけじゃねえからな?!」



【正しいコトダマか議論中の発言で論破もしくは同意しろ!】

↓1
-------------------------------------------------
709 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/19(金) 23:04:32.85 ID:O70Recga0
【それだけで事件への関与を問われても】に【包丁の出どころ】
710 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/19(金) 23:04:54.86 ID:TjUXk0sn0
【それだけで事件への関与を問われても】に【包丁の出どころ】
711 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 23:06:32.65 ID:TyhsjsHe0

灯織「それは違います!」

【BREAK!】

灯織「樋口さん……樋口さんが事件に関与してる可能性は睡眠薬だけじゃないです」

灯織「小糸の遺体に刺さっていた包丁。あの出所を考えるとおのずと樋口さんが浮上するんです」

円香「……え?」

凛世「凛世と樹里さんは、毎日のように厨房を出入りしておりましたが……ちょうど五日前、透さんの事件の前夜から包丁の数が一本足りていないのです……」

咲耶「確かその包丁は透が真乃に会う際に護身用に持ち出した一本だったね」

愛依「そうそう!で、事件現場には包丁は無くって、確か円香ちゃんが裁判場に持ち込んだんだよね」

モノクマ「あれには困ったよねー、だってボクに代わって櫻木さんを殺そうとするんだもん!」

灯織「その時の包丁……どうしたんですか?」

円香「…………!」

灯織「答えてください!」

モノクマ「ちなみに言っておくと、ボクはその包丁に関しては完全ノータッチだったからね!」

モノクマ「樋口さんの鎮静には福丸さんが一役買ってくれたから、出る幕すらなかったんだよね」

モノクマ「ただでさえ画面の前の奥様のハート泥棒なのに、ギャラ泥棒属性まで増えちゃうよ!」

摩美々「あの時円香以外に持ち帰った人はー?」

全員「……」

摩美々「いないよねー?」
712 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 23:07:05.41 ID:TyhsjsHe0





円香「…………潮時」

灯織「……え?」

(……認、めた……?)





713 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 23:07:41.20 ID:TyhsjsHe0

雛菜「……ま、円香先輩……?」

円香「そう、小糸を刺したのは私。深夜に小糸を呼び出してね」

樹里「はぁ?!ほ、本気で言ってんのかよ?!」

甘奈「な、なんで?!小糸ちゃんは円香ちゃんたち幼馴染の一員で、すっごく仲が良かったよね?!」

円香「なんで……?理由を聞いてるの……?」

樹里「当たり前だろ?!納得いかねえよ!なんで、なんで幼馴染を裏切るような真似しちまったんだよ!」

円香「……私は、裏切ってなんかない」

灯織「……え?」

円香「私は小糸を裏切ったわけなんかじゃない、むしろその逆。幼馴染として、仲間として、友達として……小糸を救ったの」

甜花「樋口、さん……?」

円香「いい?友情も大事だけど、それより優先されるものがある。そのぐらいわかるでしょ?」

樹里「は、はぁ?!何言ってんだよ?!」
714 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 23:08:34.19 ID:TyhsjsHe0





円香「……正義」

灯織「……え?」





715 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 23:10:49.58 ID:TyhsjsHe0

円香「正義は何よりも優先される、何よりも崇高な理念」

円香「正義があるからこそ私たちは平和を手にできるし、正義があるからこそ理想を追い求めることができる。人類には正義が必要なの」

甘奈「なになになに?!ど、どうしたの?!」

智代子「き、急にキャラ崩壊がすさまじいよ円香ちゃん?!」

摩美々「文字数一人で稼ぎすぎじゃなーい?」

灯織「な、なんの話をしているんですか……?」

円香?「……戸惑うのを恥じる必要はない。凡庸な君たちが、絶対的な正義を目の前にしたときの反応は私の想像にも容易い」

愛依「く、口調まで変わってない……?」

智代子「だ、誰が凡庸だよ!」

樹里「……そうだな、凡庸なやつなんていないよな」

円香?「……清聴せよ」

716 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 23:11:33.46 ID:TyhsjsHe0

(樋口さんはそのまましばらくうつむいて……)



円香?「正義を叫べ……心で叫べ……」




円香?「そう、私こそが正義を守る……最強・アイムヒーロー……」




円香?「……ジャスティスブラック」




(顔を上げた時には、黒いジャスティスファイブのお面をつけていた)


717 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 23:12:53.57 ID:TyhsjsHe0

樹里「はあああああああああああ?!?!」

甘奈「じゃ、ジャスティスブラック?!」

摩美々「……ま、円香ぁ?」

円香?「聞こえなかったか?……私は樋口円香ではない。ジャスティスブラックだ」

雛菜「円香先輩……本当に……?」

愛依「いやいやいや?!意味分からんって!!」

(な、なにが起きてるの……?)

円香?「どうした?悪の怪人がジャスティンソードを食らったような顔をして……」

円香?「そんなにお友達がジャスティスブラックだったことが衝撃?」

甜花「甜花、キャパオーバー……」

円香?「君たちも幼いころは、正義の味方に憧れたものだろう?……むしろ喜ぶべきじゃないか?」

めぐる「じゃ、ジャスティスブラックって殺人鬼だよね?!」

円香?「ほう……そういう風な言われ方をするのか。困ったな……私はただ正義を遵守しているだけなのだがね」

咲耶「その正義とやらのために、小糸を手にかけたっていうのかい……?」

円香?「その通り、なぜなら私はジャスティスブラックだからな」

樹里「や、やべえ……頭痛くなってきた……」

(こんなの、悪い冗談すぎる……)

(樋口さんが、小糸さんを刺した犯人で、ジャスティスブラック……?)

(そんなことが、そんな悪夢が、あっていいの……?)


718 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 23:13:28.75 ID:TyhsjsHe0
-------------------------------------------------





【学級裁判中断!】





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719 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/19(金) 23:17:26.17 ID:TyhsjsHe0

というわけでいったんここまで。
ダンガンロンパではおなじみシリアルキラーの出現ですね。
今更ですがキャラ崩壊要素が多分に含まれて参りますので苦手な方はご注意ください。


明日からはシャニ2ndですね、
現地で参加される方はお体に気を付けて。
オンラインで視聴する方は周辺住民の迷惑にならないように。

ルールを守って楽しくライブを楽しみましょう。私もオンラインで参加いたします。


それではお疲れ様でした。
明日は少し早めに21:00〜より再開予定です。
720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/03/19(金) 23:19:43.43 ID:+2phJeWE0
お疲れ様でした
四回も回答してしまい申し訳ない
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/19(金) 23:19:53.79 ID:O70Recga0
乙です
まあまだ違和感が残ってるし一筋縄にはいかないですよね…
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/03/19(金) 23:25:49.77 ID:D3fjZHBV0
今、追い付いたけどこれはどういうことだってばよ
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/19(金) 23:26:36.51 ID:5EBWzglu0
乙でした

え、犯人?わからん(浅倉)
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/19(金) 23:27:41.72 ID:TjUXk0sn0
お疲れ様でした
難易度が上がり手探りで進む感じがすごく好きです…!
725 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/19(金) 23:58:45.99 ID:tzHGpzx40
とりあえずアレはあの証拠を使えば秒で論破できるけどまだ全くわかってないソレとかコレとかがさて果たして……
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/20(土) 09:49:54.86 ID:YHtAE3tm0
これ2のやつと似た展開かな 地味に怖かったなあれ
727 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/20(土) 21:02:02.36 ID:xH1wq64w0
予定通り学級裁判より再開します

シャニ2ndめっちゃ良かったですね……
放クラが功労者すぎる……
728 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/20(土) 21:03:22.25 ID:xH1wq64w0

円香?「君たちは正義というものを考えたことはあるか?」

円香?「テレビに出ているヒーローが悪役をやっつけることだけが正義じゃないだろう?」

円香?「人が人として、誇り高く生きていくことこそが正義」

円香?「そこに一点の曇りもあっちゃならない……人の心は常に正義で満たされていなければいけない」

(悪夢だ……こんなの、悪夢だ……)

(私たちの間に、連続殺人鬼ジャスティスブラックがいるなんて……)

樹里「なぁ、頼むから冗談だって言ってくれよ……」

樹里「円香、お前だってアタシたちと一緒にアイドルとして上り詰めていく夢を追ってここまで来たんじゃなかったのかよ?!」

愛依「円香ちゃんは……その裏でずっと、人を殺してたん……?」

円香?「……正義を下すことを殺しというなら否定はできない」

咲耶「その一環で、小糸にも手をかけたというのかい?」

円香?「君たちが思うほど彼女も善性だったわけじゃない……なにせ彼女は公文書の偽造だってやっていたのだからな」

摩美々「……ぎ、偽造……っ?!」

めぐる「そ、そんなの嘘だよ!」

円香?「こればかりは、本当だ……」
729 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/20(土) 21:04:54.98 ID:xH1wq64w0

智代子「だ、だとしても……なんで殺す必要があるの?!」

円香?「まあ偽造なんてものが殺害の理由になったわけじゃない……落ち着きたまえよ」

円香?「いいかい、人は生まれた時が一番美しい……悪を知らない、そのすべてが正義で満たされた状態で生まれる……」

円香?「だけど、どうあがいても人は年を取り、余計なものに触れてしまう……悪に侵されてしまう……」

円香?「だから、その前に殺した」

灯織「……それがあなたの正義、なんですか……?」

凛世「行き過ぎた性善説……凛世は、理解に苦しみます……」

円香?「私だって胸が苦しいさ……幼馴染だったからな……だけど、彼女たちが社会に毒され、悪に侵され続けていくのを見る方が私には耐えがたい……」

樹里「……もういい」

円香?「……は?」

樹里「もうさっさと終わりにしよう、モノクマ投票タイムだ」

灯織「……じゅ、樹里?!」
730 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/20(土) 21:05:54.21 ID:xH1wq64w0

樹里「もう……見てらんねえんだよ、こんなの……」

樹里「なんで、なんで……仲間を疑うどころか、憎しまなきゃなんねーんだよ!」

円香?「憎む……それは言葉がおかしいな、正義には憧憬を向けられこそすれ、憎悪を向ける対象ではないぞ」

樹里「アタシはな、この状況下だ……殺しが起きても、その気持ちを少しは理解してやれると思ってた」

樹里「でも……こいつはなんなんだ!」

樹里「人を殺しておいて罪悪感を抱くこともなく、ただ自分の理想だなんだを語って……!くそっ……なんで、なんで!」

樹里「なんで仲間に死んでくれなんて思わなきゃなんねーんだよ!」

(……!!)

(樹里がここまで言うなんて……でも、樹里の言うこともわかる……)

(仲間だと思っていた相手が、頭のねじのとんだ殺人鬼で、別の仲間を殺してしまったなんて……認められるわけがない)

モノクマ「はい!それじゃあ投票タイムと行きましょうか!」

モノクマ「オマエラはお手元のスイッチで投票してくだ……」
731 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/20(土) 21:07:10.83 ID:xH1wq64w0






めぐる「待って!!」






732 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/20(土) 21:07:46.78 ID:xH1wq64w0

(……めぐる?)

めぐる「もうちょっと……もうちょっと議論をしてみようよ!」

めぐる「ほら、今回の事件は小糸と樹里が襲われた事件でしょ?樹里の方はまだ話すらしてないし……まだ決めるには早いよ!」

甘奈「で、でも……ジャスティスブラックは連続殺人鬼なんだよね?」

甘奈「それなら、どっちもジャスティスブラックが襲ったんじゃないの……?」

咲耶「いや、そう考えるのは危険かもしれない。同じタイミングでたまたま別の事件が起きた可能性も、考慮する必要があるんじゃないかい?」

円香?「それはない、と私から言っておこうか」

霧子「え……?」

円香?「私はそちらの金髪の少女を撲殺した後、幼馴染の少女を刺殺したよ」

智代子「こ、声高らかに自白?!」

樹里「本人がこう言ってるんだ、決まりじゃねえか」

めぐる「本人が言ってても!だって、そうじゃないと……真乃の言ってたこと、守れないから……!」

(そうだ……こんななし崩しに結論を決めてちゃダメだ)

(私たちは、負けられないんだ……!)
733 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/20(土) 21:08:29.43 ID:xH1wq64w0

灯織「皆さん、もう少し議論を続けましょう!」

樹里「ひ、灯織まで……」

摩美々「たとえ円香が犯人でもー」

円香?「ジャスティスブラックだ」

摩美々「たとえ円香」

円香?「ジャスティスブラックだ」

摩美々「……たとえジャスティスブラックが犯人でも、疑問が残ったままなのは気持ち悪いですよねー」

灯織「ジャスティスブラック、あなたが犯人だというなら……事件の説明をしてもらえませんか?」

円香?「……は?」

灯織「事件の最初っから最後まで……説明できるはずですよね?」

円香?「……いいだろう。それならばよく耳を傾けることだ……」

円香?「私が二人の女子高生に正義を執行する物語、その全貌を!」

(樋口さんが本当に犯人なのかどうか……その真実に自分の手でたどり着くまでは、結論は下せないし、下すべきじゃない……!)

(わずかな矛盾でも見つけ出して、指摘しよう……!)
734 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/20(土) 21:10:31.93 ID:xH1wq64w0
-------------------------------------------------
【ノンストップ議論開始!】

‣【モノクマファイル2】
‣【包丁の出どころ】
‣【樹里の骨折】
‣【脚立】


円香?「ご清聴願おう、我が正義の物語……その一幕を」

摩美々「さっさと喋ってくれますー?」

円香?「始まりは深夜一時……まずは【西城クンを図書室に呼び出した】」

円香?「そして彼女を【背後から一撃】……不意打ちで撲殺した」

円香?「まあ……殺し損ねたんだがな」

円香?「その半死体を【プールのロッカー】に隠しておいて次の正義だ」

円香?「次に呼び出したのは福丸クン、彼女をまずは図書室に呼び出して」

円香?「【睡眠薬】で寝かせたらそのまま玄関ホールに連れて行き」

円香?「そこで【胸に正義の包丁を振りかざした】」

円香?「……これで事件はおしまいだよ」


【正しいコトダマか議論中の発言で論破しろ!】

↓1
-------------------------------------------------
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/20(土) 21:17:38.76 ID:YHtAE3tm0
【背後から一撃】に【樹里の骨折】
736 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/20(土) 21:22:03.47 ID:xH1wq64w0

灯織「それは違います!」

【BREAK!】

灯織「……ジャスティスブラック、一つ聞いてもいいですか?」

円香?「なにがだ?」

灯織「あなたは樹里を一発殴った以外に、何かしましたか?」

円香?「……いや、特にはしていないが。私は彼女は死んだものだと思っていたからな」

樹里「あの時はありがとよ、いい一撃だったぜ」

灯織「……だとしたらおかしいんですよ、樹里の骨折の説明がつきません」

霧子「あ……!」

灯織「皆さんも目撃したはずです、樹里がモノクマの救急車に運ばれる直前」

灯織「樹里は脚の骨が折れていたがゆえに転倒していた……歩くこともままならないほどの大けがを負っていたんです!」

樹里「モノクマの治療で、なんとか裁判に出れるくらいには回復したけどまだ自分じゃ歩くこともできねーな」

智代子「そういえばモノクマ、どんな治療をしたの?」

樹里「ばっ……そんな……こんなところで、言えるかよ……」

智代子「な、なにその赤面……?!何をされたの、樹里ちゃん?!何をシたの、樹里ちゃん?!」


737 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/03/20(土) 21:23:04.01 ID:xH1wq64w0

灯織「いまのジャスティスブラックの話ではそんな怪我を負う場面はなかった……これはおかしいですよね?」

円香?「……むぐっ!」

咲耶「頭を殴ったときに転んで骨折……にしても足の骨がそこまで折れるのは変だね」

灯織「説明してもらえますか?」

円香?「……ああ、思い出した。そうだ、私は頭を殴った後脚もついでに殴っておいたんだった」

円香?「すまない、言い忘れていただけだ。言葉のあやというやつだよ」

霧子「わ、忘れてたってこと、なのかな……」

摩美々「そんなことふつう忘れますー?」

円香?「正義の味方にとって正義を執行することなんて日常茶飯事だからね」

円香?「そんな些細なこと、とるに足らないミスさ」

樹里「……てめぇ……!」

(……いや、おかしい!ジャスティスブラックの言動はやっぱり変だ!)

(小糸の件はジャスティスブラックの主張でおかしくはないけど……樹里の方は説明がつかないところがある!)
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