ワイルド・ハニーは砕かない

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57 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:05:07.10 ID:o7eo/Wkb0
男「そして、その少女は……『DIO』と『プッチ』の意思を継ぎ、あろうことか……『天国』へ向かおうとしているのです」

???「…………」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

???「許される事じゃあないのは確かね。世界中の人々を踏みにじり、自分の都合の良い世界を創るなんて……ちっぽけな一人の人間が、行って良い事じゃあない」

男「そう。そして……ここからが大切な事なのですが……」
58 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:07:06.93 ID:o7eo/Wkb0
男「空条承太郎博士が、先日この『ドーム』の中で、消息不明となりました」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

???「…………何……ですって?」
59 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:10:03.86 ID:o7eo/Wkb0
男「貴女にとっては、世界の危機よりも大切な事なのではないですか?あァー……FE40536……『空条徐倫』様?」

徐倫「…………」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

徐倫「何なんだ?テメェー……あたしに何の用だ」

男「失礼。話が前後しましたが……」
60 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:14:21.51 ID:o7eo/Wkb0
男「この世界の危機と、空条承太郎博士の命を救えるのはッ!かつてプッチ神父の企みを阻止した、貴女しかいないと考えています。……そして、私はスピードワゴン財団の調査員(エージェント)です。貴女の力をお貸しして頂くよう、お願いに参りました」

徐倫「……考えるまでもねェー。答えは『YES』よ。父さんはかつて、命をかけてあたしを救おうとしてくれた。……今度は、あたしの番だ」

男「……ありがとうございます」ペコリ

徐倫「礼なんておかしいわよ。家族を助けるのは当然のこと……」

男「……ええ。それでも、礼を言わせて下さい」

徐倫「……フン」
61 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:16:31.86 ID:o7eo/Wkb0
男「すでに手続きは済んでおります。貴女は『仮釈放』という形で、これより『ある場所』まで飛んでもらいます」

男「そして……『ある人物』と協力し!作戦を遂行していただきます」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

男「目的は『標的(ターゲット)の完全沈黙』と『空条承太郎博士の救出』!および……『世界の救出』ッ!!」

男「命をかけて……作戦に挑んで下さい」

徐倫「……」

ガシャーン!
62 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:17:35.41 ID:o7eo/Wkb0
徐倫「……」

ミューミュー「……こっちだ、FE40536。付いてこい」

徐倫「……」

スタスタ……
63 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:19:42.70 ID:o7eo/Wkb0
ミューミュー「ハッ!こんな形でお別れとなるとはね。セーセーしたわ……せいぜい残り少ない人生、外で楽しく過ごしな」

徐倫「……また戻ってくるわ」

ミューミュー「あン?」

徐倫「元は無実の罪だけど、脱獄とかの罪は償ってない。全てが終わったら、罪を償いにまた戻るわ」

ミューミュー「……フン!ほら、さっさとゲートへ向かえ。仮釈放の最終手続きをする」

徐倫「……」

スタスタ……
64 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:23:35.57 ID:o7eo/Wkb0
エルメェス「ヘイッ徐倫!徐倫じゃあないか!何やってんの?ミューミューなんかと一緒に」

徐倫「エルメェス!」

ミューミュー「……」スタスタ……

エルメェス「おい待てよ!何なんだ?今度はどこへ行く気だ?」
65 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:25:29.47 ID:o7eo/Wkb0
ミューミュー「仮釈放よ。コイツは檻の外を出る。馬鹿みたいな事に……世界を救いにな」

エルメェス「……何だって?」

徐倫「覚悟は出来ている……エルメェス、アナスイに伝えて」

エルメェス「……」
66 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:27:38.59 ID:o7eo/Wkb0
徐倫「……もしあたしが無事に戻って来れたら……『結婚式』を挙げましょう、って」

エルメェス「……」

徐倫「これは暗闇なんかじゃあない。希望よ……希望の光があるから、あたしは前へ進める」

エルメェス「……お前何言ってんだ?徐倫?おい?」

徐倫「……」

ザッ
67 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:31:51.87 ID:o7eo/Wkb0
ザッ!

徐倫「……」

看守「バスに乗れ、FE40536!これより橋を渡り、グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所管理ジェイル外へ護送する!いいかァ――『仮釈放』とはいえ、外へ出るまで妙なマネはしない事だッ!我々には貴様を射殺する権利がある!」

徐倫「……」スタスタ
68 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:33:38.23 ID:o7eo/Wkb0
ドサッ
徐倫「……フーッ……」

男「……一先ずは、仮釈放おめでとう。と、言っておきましょうか。ミス・徐倫」

徐倫「……アンタ何?なんでバスに乗ってんの?」

男「私は案内役として、貴女を無事『目的地』まで送り届ける義務があります。ありえない話ですが――……逃げ出さないよう『監視』するのも、仕事の一つです」

徐倫「……」

男「堅苦しいでしょうが、ご容赦下さい。……バスに乗るのは少し多めにカネを包んだら黙認されました」

徐倫「フ――ン、それなら今渡しても問題無いわよね……ハイこれ」ガサッ

男「?……なんですか?メモ?」
69 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:37:33.53 ID:o7eo/Wkb0
徐倫「そこに書かれている住所に、一人の『少年』が住んでいる。……『目的地』へ行く前に、彼に会わせて欲しい」

男「!……この住所は、確か――……」

徐倫「ええ。スピードワゴン財団なら当然知ってるわよね……彼は今、財団からの支援を受けて、一人で暮らしているんだから」

男「……何故、彼に?……彼を連れて行く事は、出来ませんが」

徐倫「わかってる。連れていく訳じゃあない」
70 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:40:13.41 ID:o7eo/Wkb0
徐倫「彼の持っている物が……必要になるかもしれない」

男「?……」

ブロロロロロロロロ……

…………
71 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:42:03.17 ID:o7eo/Wkb0
…………

メイ「学校は楽しいわね、静!」

静「ええ……楽しいわ」

バァ――ッ……

静「本当……貴女がいて良かった。メイ……貴女がいなかったら、あたし、一人で――……」

メイ「そんな事はないわ。静……貴女が優しい人だって事、私、よく知っているもの……きっと、他の人たちは、静の良さがまだわかってないだけよ」ニコッ

静「そ、そんな事ないっての。ったくさァ〜〜メイったらいつも真顔で恥ずかしい事言って……」

メイ「フフ、ごめんなさい」
72 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:44:05.09 ID:o7eo/Wkb0
メイ「ねえ、静。見た?この学校、とっても広いお庭があるの。今度そこを二人で歩いてみましょう?」

静「ええ……ウン。そうね……メイ」

メイ「楽しみね。フフフ……お弁当持って、ピクニックなんかしたりして!」

静「……楽しそうだわ。ウン……」

……カサッ……
73 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:46:56.74 ID:o7eo/Wkb0
静「……」

メイ「?……どうかした?静?」

静「え?う、ううん。なんでも……」

メイ「……変な静。私、先へ行くわよ?」

静「……うん。わかった……」

テクテクテク……

静「…………」
74 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:48:33.81 ID:o7eo/Wkb0
静(……あたしには、『友達』がいる。メイっていう……素晴らしい、友達が)

静(もっともっと小さな頃からの幼馴染で、いつも一緒にいて……仲がいい)

静(彼女がいなかったら……あたし、学校でも一人っきりで、悲しい毎日を送ってた……)

静(……けど、何で?あたし……)
75 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:50:05.23 ID:o7eo/Wkb0
静(何か……大切な事、忘れてるような……)

カサッ……

静「……?」
76 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:52:04.60 ID:o7eo/Wkb0
静の足元に、紙が落ちていた。
しわくちゃで、破れそうな、みすぼらしい紙が。

その紙には、ただ一言……
77 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:53:17.57 ID:o7eo/Wkb0
『あたま』

……という文字が、書かれていた。
78 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/03(日) 21:53:59.75 ID:o7eo/Wkb0
静「…………?」

ザァァアアアア……

…………
79 : ◆eUwxvhsdPM [sage saga]:2021/01/03(日) 21:58:05.98 ID:o7eo/Wkb0
今回はここまでです
80 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/04(月) 21:00:29.47 ID:2MdjCUzL0
…………

ゴォォオオオオオ

「我々が近づけるのはここまでです……あとはよろしくお願いします」

「わかりました……行きますよ」

「ねえ待って。ここさ……上空何メートル?外との気圧の差は?」
81 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/04(月) 21:01:29.34 ID:2MdjCUzL0
「かなり低く飛んでもらっています。4000から……5000といった所でしょうか」

「そう……ところでパラシュートは?」

「……」

「スカイダイビングのパラシュートってさ〜〜『メインパラシュート』の他に『リサーブパラシュート』ってあんのよ。それに安全装置までついてて、開かなくっても自動的にパラシュートが作動するってワケ。やっぱさ、そのくらいしないと――……」

ガシイッ!
82 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/04(月) 21:02:39.32 ID:2MdjCUzL0
「時間がありません。……『行きますよ』」

「おっ、オイ!ちょっと待――……」

ゴバッ!!

…………
83 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/04(月) 21:03:49.68 ID:2MdjCUzL0
…………





『三日目』





…………
84 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/04(月) 21:05:54.89 ID:2MdjCUzL0
…………

『うえ〜〜ん……ええ……ん……』

『どうか……のかの?……しず……?』

『こわしちゃった……あたし、あたし……』

『静……ずか……落ち着……かや……』

『大切な……切だったのに……』

『……わしたものはの……もう戻……』

『……』

…………
85 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/04(月) 21:07:27.34 ID:2MdjCUzL0
…………

メイ「――……静?」

静「はッ!!」

バァァア――ッ……

静「……ハァ、ハァ……?……??」

メイ「どうかした?……ぼうっとしてたみたいだけど」

静「……わかんない。ハァ……疲れてるのかも、あたし」

メイ「……」
86 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/04(月) 21:09:05.81 ID:2MdjCUzL0
静「けど、なんだろう……何か……『何か』……忘れてるような、そんな気がしたの」

メイ「……所詮は『夢』……完全に再現する事は出来ないのかしら……」ボソッ

静「え?」キョトン

メイ「ううん、何でもないわ。静」ニコッ
87 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/04(月) 21:10:11.83 ID:2MdjCUzL0
静「……そーいうのさァ〜〜、何でもなかった試しが無いわよね。メイ、もしかしてアンタ……なんか隠し事してる?」

メイ「してない……本当よ、静。神に誓ってもいいわ」

静「……ふ〜〜ん、そう……まあ別に、いいけど」

メイ「……フフフ……」
88 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/04(月) 21:11:41.13 ID:2MdjCUzL0
メイ(あと『四日』……この夢の中ではもう何年も過ごしたけれど、現実の時間であと『四日』経てば、私はこの世界中の人々と『友達』になり、この世界に生きる『神』となる……)

メイ(『神』とは『私』よ、静……私は私に誓ってる。ええ、ええ。『隠し事』なんて無いわよ……どうせすぐに、『隠した事』なんてどうでも良くなる……)

メイ(夢が現実と繋がる時、貴女は私と一緒に生きるのよ……静)

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

静「……メイ?今度はアンタがぼーっとする番って訳?」

メイ「あら、ごめんなさい静。少し……考え事をね」
89 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/04(月) 21:13:15.78 ID:2MdjCUzL0
メイ「そんな事より見て、静!クローバーがいーっぱい!」

ザアァッ……

静「……すごいわね。学校にこんな所があるなんて」

メイ「ええ……さ、静。四つ葉のクローバーを探しましょう?押し花にして、貴女にプレゼントしてあげる!」

静「え?……あたしィ?」
90 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/04(月) 21:14:51.84 ID:2MdjCUzL0
メイ「私はね、今、とってもとっても、と〜〜っても幸せなの。この指の……」

スッ

メイ「……外側の世界、全てくらい幸せ。……だからね、私の幸せは、貴女におすそ分けしてあげたいの」

静「そ、そう言うならいいけどさァ〜〜……じゃあ代わりに、あたしが四つ葉を見つけたら、メイ……貴女にあげるわよ」

メイ「フフ……ありがとう、静」

クシャッ
91 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/04(月) 21:16:14.37 ID:2MdjCUzL0
静「…………え?」

メイ「?……どうかした?静?」

静「い、いや……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

メイ「ほら、早く!一緒に探しましょう?四つ葉の……クローバーを」

静「……え、ええ……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
92 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/04(月) 21:17:16.59 ID:2MdjCUzL0
メイ「――!!」ピクッ!

静「?……メイ?」

メイ「……何?」

静「え?」

メイ「……何か――……」

…………
93 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/04(月) 21:18:04.86 ID:2MdjCUzL0
…………

メイ「『近付いてくる』」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
94 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/04(月) 21:19:16.20 ID:2MdjCUzL0
メイ「……どういう事、かしら?我が『ワンダフル・ワールド』の中では皆、素晴らしきこの世界へと旅立つはずなのに」

ゴォォオオオオオ……!!

メイ「来る……来てるわ。……チェスタ、私に力を貸して……!」

オオオオオオオオ!!
95 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/04(月) 21:20:17.13 ID:2MdjCUzL0
メイ「『空』よッ!!『落ちてきている』ゥ――ッ!!」



ゴオオオオオオオオオオ!!!
96 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/04(月) 21:21:59.61 ID:2MdjCUzL0
徐倫「うおおおおおお!!!」

ジョルノ「おおおおおおおおお」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

メイ「なにィ〜〜〜〜ッ〜〜」
97 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/04(月) 21:23:23.45 ID:2MdjCUzL0
ジョルノ「無駄ァ!!」

徐倫「オラッ!!!」

メイ「URRRRYYYYYYY!!!!」

ドゴォォオオオ!!

…………
98 : ◆eUwxvhsdPM [sage saga]:2021/01/04(月) 21:24:44.08 ID:2MdjCUzL0
今回はここまでです
99 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/05(火) 21:02:47.68 ID:HMBQEr2y0
…………
その数時間前――……

ザッ!!

ジョルノ「空条……徐倫さん、ですね」

徐倫「……」キョロキョロ

バァ――ッ……

徐倫「……ええ、アンタは?」

ジョルノ「イタリアでギャングのボスをしています……ジョルノ・ジョバァーナです。貴女の……遠い親戚にあたります」

徐倫「……初めて聞くわ、そんな親戚」
100 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/05(火) 21:05:45.16 ID:HMBQEr2y0
ジョルノ「英語は少し苦手ですので、わかりにくい所があったらすみません」

徐倫「……あたしを牢屋から出したのは、アンタなの?」

ジョルノ「いえ。それはSPW財団の力です。ぼくはその点に関して一切知りません。……しかし、空条承太郎博士の娘さんなら……これからの『作戦』に不足はないでしょう」

徐倫「飛行機で行くのか?その……日本まで?」

ジョルノ「……」

徐倫「だってここ……『空港』でしょ?日本の航空機関は機能してんのかよ」
101 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/05(火) 21:07:09.92 ID:HMBQEr2y0
ジョルノ「していません。というより、全世界で混乱が起こって主要な機関はほとんど麻痺しています。……これから、我々が所有する飛行機に乗って日本上空まで向かいます……あの膜の上まで」

徐倫「……『上』」

ジョルノ「護送車の中で読みましたか?ぼくがまとめた、あの能力についての考察レポート」

徐倫「読んだ……だから『上』というのはわかる。入ったら終わりだからね……だけど、そこからどうするっていうの?」

ジョルノ「……これは、我々の組織の中でも極秘情報なのですが……」
102 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/05(火) 21:08:17.21 ID:HMBQEr2y0
ジョルノ「ぼくは、あの『黒いドーム』のスタンド使いと同じように……一歩『先』へと行ったスタンドを持っています」

徐倫「!!」

ジョルノ「初めてこのスタンドを手に入れた時、ぼく自身、自分の能力については何もわかりませんでした。しかし……この十数年間、ぼくは密かに自分の能力について研究し、知り得る事が出来ました」
103 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/05(火) 21:09:39.32 ID:HMBQEr2y0
ジョルノ「ぼくは、敵の『攻撃』の動作やその意思を、全て『ゼロ』にする事が出来る。……終わりがないのが『終わり』……それが『ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム』」

徐倫「……『ゼロ』?」

ジョルノ「つまり、敵の夢に囚える能力は、ぼくには通用しないという事ですよ。おそらく、ぼくの側にいる人にもその効果は発揮するでしょう」

徐倫「!!――……つまり……」

ジョルノ「ぼく達は『戦える』……これは重要なアドバンテージです」
104 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/05(火) 21:11:15.92 ID:HMBQEr2y0
ジョルノ「それに、貴女は――(『何故』なのか?という事はわからないが)――ぼくと同じように、『ジョースターの血統』を、感じる事が出来ますね?」

徐倫「!!……え、ええ。ここに来る時、護送車の中で……アンタの存在を感じてた」

ジョルノ「それがある限り、あのドームの中で何が起ころうと離れ離れになる事はないでしょうし、空条承太郎博士を探す事も容易でしょう。……そろそろ行きましょうか。ミス・空条」

徐倫「……徐倫でいい。あたしもアンタの事、ジョルノって呼ぶから」
105 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/05(火) 21:13:37.14 ID:HMBQEr2y0
ジョルノ「……それともう一つ。貴女は……『静・ジョースター』という女性について、知っていますか?」

徐倫「……『静』?」
106 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/05(火) 21:15:15.25 ID:HMBQEr2y0
徐倫「ええと……何年前だっけ?父さんに連れられてひいおじいちゃんの所行った時に……孫だっけ、ひいおじいちゃんの」

ジョルノ「……正確には娘ですね。養子ですが」

徐倫「ああそうだっけ。……その後から父さんとうまくいかなくなってきたから会ってないけど、覚えてるわ。でけーサングラスが印象的だった。……それが?」

ジョルノ「いえ……彼女も杜王町にいるようですので」

徐倫「……助けないといけない親戚が増えたって訳ね」

ジョルノ「……」カサッ
107 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/05(火) 21:16:52.71 ID:HMBQEr2y0
ジョルノ(……彼女の健康診断時の情報と、フーゴ達が調べ上げた、『有栖川メイ』の情報……彼女が通っていた病院から盗んだ情報)

ペラリ

ジョルノ(それによると彼女たちは……)

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

ジョルノ「……これは、彼女の戦い……なのかも、しれませんね」

徐倫「?」

…………
108 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/05(火) 21:18:34.87 ID:HMBQEr2y0
…………

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

徐倫「どうだッ!この吸血鬼野郎ッ!!」

ジョルノ「ぼくから離れないで徐倫!あまり前に出るんじゃあない」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

メイ「……」ムクリ
109 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/05(火) 21:19:22.20 ID:HMBQEr2y0
メイ「……おかしいわね。何故……私の『世界』で、自由にいるのかしら?」

ジョルノ「……」

メイ「ん?」

ブラーン
110 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/05(火) 21:20:39.36 ID:HMBQEr2y0
メイの首が、折れて変な方向へ曲がっている。

メイ「……あら、あら、あらら。大変……前が見えないわ。うえぇぇえ〜〜ン。どこにいるのォ?二人ともォ……?」

徐倫「……」

ジョルノ「……」

メイ「……ンン〜〜」ボキキッ
111 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/05(火) 21:21:38.74 ID:HMBQEr2y0
手でちょいと直すだけで、首は元通りになった……ッ!

メイ「……自己紹介が必要かしら?私の名前は有栖川メイ……これからこの地球に唯一人の存在となる者……それで?貴方達は?」

ジョルノ「……」

徐倫「吸血鬼に語るような名前なんか無ェーわ、このタコ」

メイ「……そう」ニッコォ

ヒュッ!
112 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/05(火) 21:25:16.11 ID:HMBQEr2y0
ドボオ!!

徐倫「!!」

ジョルノ「!?なッ……」

瞬間!!
メイの右腕が、徐倫の腹を貫いたッ!!
113 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/05(火) 21:26:19.37 ID:HMBQEr2y0
ジョルノ「何ィ〜〜ッ〜〜!!馬鹿なッ!!徐倫!!(見えなかったッ!!これが……『吸血鬼』の速さかッ!!)」

メイ「私を馬鹿にしているのかしらァァ〜〜ッ!!親切丁寧にこの私がッ……貴女と『友達』になりたいから自己紹介から始めたのに!!その優しさを後ろ足で蹴って土をかぶせるっていうのねッ!!私と友達になりたくないっていうのねッ!!な……泣きそうだわ……ううう……うええ……!!」ボロボロ
114 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/05(火) 21:27:30.93 ID:HMBQEr2y0
徐倫「……そうよ。まったく……やれやれだわ」
115 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/05(火) 21:28:47.79 ID:HMBQEr2y0
ジョルノ「!!」

メイ「!!」

ガシッ!!

メイ「こ!!(コイツ!!胴が空洞に……身体が『糸』になっているッ!!)」

徐倫「捕まえた。そして食らいな……父さんの分まで!!」
116 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/05(火) 21:29:20.88 ID:HMBQEr2y0
徐倫「オラアッ!!!!」

バギャア

メイ「RY!!」ガブウッ!
117 : ◆eUwxvhsdPM [sage saga]:2021/01/05(火) 21:30:29.43 ID:HMBQEr2y0
今回はここまでです。
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/01/05(火) 23:04:17.97 ID:uW6Am3ip0
ずっと待ってた…生きてりゃいい事あるもんだな
119 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:03:32.01 ID:VAiTs1In0
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

メイ「……!!」グラアッ……

徐倫「たたみかけろジョルノ!!こいつはあたしが捕らえるッ!!」

ブワアアアア

メイ「……これは……」

『手錠』ッ!!

ガシィィ――ン
120 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:06:25.30 ID:VAiTs1In0
徐倫「屈服させるッ!!」

ジョルノ「『ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム』」

GER『無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄』

ボッボッ

ボッ!!
121 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:07:32.54 ID:VAiTs1In0
メイ「フン」

ヒラリ

徐倫「甘い」グイン

メイ「!!」
122 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:10:23.63 ID:VAiTs1In0
ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムの突き(ラッシュ)を紙一重で避けるメイは、
手錠により徐倫の元へ戻されるッ!!

グルゥオオオ

メイ(……戦い『慣れすぎている』……少し危ないわね。何よりこの『手錠』――……)

徐倫「オラッ――」ヒュ……

徐倫の蹴りが、メイの頭を捉えようとしていたッ!!
123 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:11:46.25 ID:VAiTs1In0
メイ「離してくれないかしら」プッ



ギ パ
124 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:13:40.44 ID:VAiTs1In0
徐倫「!!」

ジョルノ「な……あの『目』はッ!?」

メイの瞳孔が破れ、ただならぬ圧力(プレッシャー)をあたえるッ!!
125 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:15:52.87 ID:VAiTs1In0
ジョルノ「避けろ徐倫――ッ!!」

ドッゴオオ

徐倫「うおおおおおお!!」バッ

シュゴォ――ッ!!
126 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:17:04.66 ID:VAiTs1In0
ビビイッ

徐倫「い、今のはッ!!」

ガラガラガラ……
127 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:18:22.70 ID:VAiTs1In0
二人の背後にあった家が切断され、崩れ落ちるッ!!

ジョルノ(今のは体液……目から超高圧で体液を噴射した!?)

ジョルノ「――はッ!!」
128 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:20:12.82 ID:VAiTs1In0
メイが拳を振り上げるッ!!

メイ「『友達』である私を屈服だなんて……悪い子ね」

徐倫「くッ――」バッ

ドガァ!!
129 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:21:38.88 ID:VAiTs1In0
ジョルノ「な……徐倫――ッ!!」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

メイ「……ン……?」

グニ……
130 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:22:45.73 ID:VAiTs1In0
徐倫「……なかなかいいパンチね。ナイスパワー。……『その力があたしは欲しかった』……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

メイ(この感触……)

徐倫「自分で入れようとしても入らないのよね、『これ』……だから、力任せに『押し込む』には、あんたのようなのが最適……」

……ゴロ……
131 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:24:20.00 ID:VAiTs1In0
ゴロゴロゴロゴロ……

徐倫「『糸の手錠』で屈服させられないのなら……あんたを打ち破るためならば。あたしはとことん変わってやる」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

メイ「面白いわね……貴女、『スタンド』を2つ持っているの?それとも――……」

徐倫「これはあたしが受け取り!!エンポリオに託した……親友の『スタンド』だッ!!」



『ウェザー・リポート』ッ!!
132 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:25:45.03 ID:VAiTs1In0
ドヒュウウウウ!!

メイ「『風』……!!」ヨロリ

徐倫「そよ風はもう止んだのよ……あんたを捉える『突風』となるッ!!」

ゴオオオオ!!

ジョルノ「良い風だ……徐倫」
133 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:27:08.50 ID:VAiTs1In0
ウェザー・リポート『オラオラオラオラオラオラオラオラ!!』

GER『無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!』

ド ド ド ド

メイ「WOOOOOOMMMMMM」

ドッドッドッ

ジョルノ「二人がかりで悪いがな……終わらせてもらう」

徐倫「こんな事、年下の女の子じゃあなく意中の男性に言うべきだけど……逃さないわよ。絶対に!!」

ゴオオオオオオオ
134 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:28:20.02 ID:VAiTs1In0
メイ「ええ、ええ!そうね……私もよ」

ピッキィーン

徐倫「!!」
135 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:29:55.10 ID:VAiTs1In0
ジョルノ「!?」ザッ

メイ「『雲』のスタンド……『ウェザー・リポート』と言ったかしら?良いスタンドだけれども……貴女、『吸血鬼』は初めて?」

徐倫「こ……これはッ!?」

バシ!
バシバシバシ!
136 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:31:25.46 ID:VAiTs1In0
メイ「私が貴女の初めての人のようね。……神・『DIO』については……信頼できる友・チェスタから聞いていた。……試すのは初めてだけどね。お互い初めて同士!……なんだかとっても、素敵ね?」

パキィーン!!
137 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:32:59.44 ID:VAiTs1In0
徐倫「う……おおおああああ!!こ、『凍る』ッ!?」

メイ「気化冷凍法」

バァ――ン

ジョルノ「くッ……!!」バッ

メイ「そう怒らないで……落ち着きましょう?ねえ……」
138 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:34:03.82 ID:VAiTs1In0
メイ「『ジョルノ』……『ジョルノ・ジョバァーナ』?」ニコリ

ジョルノ「!?……なんで、おまえ……」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

ジョルノ「ぼくの、『名前』……を……」

グラリ
139 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:35:25.84 ID:VAiTs1In0
徐倫「う……!」クラッ

ジョルノ「……!?」ヨロッ

メイ「入らせてもらったわ。もう貴方たちは『夢の中』」

ジョルノ「……バカな……ぼくの『ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム』は……全ての『攻撃』を……!!」

メイ「『攻撃』?……確かに私、貴方たちにちょっぴり、乱暴しちゃったかもね。はしたないことだわ……神に懺悔して反省する」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
140 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:36:38.45 ID:VAiTs1In0
メイ「でもね、私……貴方たちと、『友達』になりたいの」

ニッコリ

ジョルノ「!!」
141 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:37:40.59 ID:VAiTs1In0
メイ「おやすみなさい、徐倫にジョルノ。……目が覚めたら、お互いケンカした事を謝って……一緒にお茶でもしましょう?」

ジョルノ「……攻撃ではない、ということ……か……」ズル……
142 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:38:37.72 ID:VAiTs1In0
ジョルノ(甘かった……読みが……!!)

ドサッ
143 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/06(水) 21:39:32.08 ID:VAiTs1In0
メイ「…………」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

徐倫「……」スゥ……スゥ……

ジョルノ「……」スゥ……スゥ……

メイ「……『素晴らしきこの世界』まで、あと……四日。……とりあえず……手当してあげないとね」

…………
144 : ◆eUwxvhsdPM [sage saga]:2021/01/06(水) 21:41:17.06 ID:VAiTs1In0
今回はここまでです
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/07(木) 00:07:25.41 ID:++yfUmWk0
銀チャリ乙!
MIH前にプッチ倒したことで使われなくなってしまったウェザーの『DISC』がようやく……
メイは実力と経験だけならジョルノ徐倫に敵わないけど、自分の有利なフィールドをがっつり作れていたのが功を奏したって感じね
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/01/07(木) 20:15:47.43 ID:bWT1koMe0
久しぶりに見たくなって見返していたら偶然発見しちゃった・・・・・・! 運命を感じてしまう・・・・・・待ってて良かったというよりは、忘れないでよかったというべきなのか・・・・・・ああ、マジでうれしいっす・・・・・・
147 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/07(木) 21:00:39.93 ID:N+roWYgH0
…………

『……本日のニュース、です。……ええ、日本から広がった例の『膜』は、世界の半分を包もうと……』

『…………く、うう……』

『世界は……世界はもう、終わりなのでしょうか!?わたくしは非常に、口惜しいッ!!……ああ……』
148 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/07(木) 21:02:54.66 ID:N+roWYgH0
『神様……!!』

…………
149 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/07(木) 21:04:12.68 ID:N+roWYgH0
…………





『四日目』





…………
150 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/07(木) 21:07:01.66 ID:N+roWYgH0
…………

キャスター『半分!半分ですよ!!もう世界の半分を包み込もうとしているッ!』

コメンテーター『落ち着きたまえよ、キミぃ……』

キャスター『これが落ち着いていられますかッ!!我が国では核での攻撃も検討されているんですよ!?このままでは世界大戦に勃発する!!』

コメンテーター『しかしだね、あの膜はミサイルも効かないのだよ?大統領もわかっているだろう。その事は』
151 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/07(木) 21:08:48.53 ID:N+roWYgH0
コメンテーター『それにだね、これは喜ばしい事じゃあないか』

キャスター『?……何を言ってるんだ?アンタ?』

コメンテーター『私達もやっと、メイと本当の友達になれるんだ。だからそう怖がることなく――……』

キャスター『しょ……正気かテメェーッ!いや正気じゃあねえ!テメェは例のアレか!新興宗教の信者か!!』
152 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/07(木) 21:10:42.05 ID:N+roWYgH0
キャスター『あんなワケのわからんモンが神の裁きやら導きやらの訳ねェーだろ――が――ッ!』

コメンテーター『宗教?違うちがう……私はね、友達なんだよ。メイの――……』

キャスター『オメェーみたいなオッサンが日本の訳のわからん膜の中身と友達なのか!?そんな訳あるか!!オイ、しっかりしろ!!』

コメンテーター『……友達、では、ない?』

キャスター『当たり前だろうが!ニュースはなあ、しっかりとした情報を――……』

コメンテーター『……う、うう……』
153 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/07(木) 21:13:20.03 ID:N+roWYgH0
コメンテーター『……なぜだ?なぜ私は……メイと友達に……?』

『……番組の途中ですが、ここで一旦CMです』

キャスター『おいちょっとまて……CM?今!そんなモン流してる場合か!!』

『しかし、彼の容態が――……』

『バカヤロー!!俺たちジャーナリストはこんな時だからこそ世界に正しい報――……』

…………
154 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/07(木) 21:15:40.39 ID:N+roWYgH0
…………

バ ァ ァ ア ア ア ア

静「…………」
155 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/07(木) 21:17:33.25 ID:N+roWYgH0
静「……ない……ない……ない。ない……ないや」

静・ジョースターは、原っぱにいた。
そこで、彼女は一生懸命、探し続ける……。
156 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2021/01/07(木) 21:18:42.33 ID:N+roWYgH0
男「……何を探しているんだい?」

女「……」

ザッ

静「……」
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