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光彦「月影島に行きましょう!」
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76 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:34:28.11 ID:hyggTRQZO
コナン「ねえ、その時何か変わったことなかった?」
成実「そういえば、窓が一つ開いてたと思います。」
駐在「その時は、誰かが閉め忘れたんだろうってことになったかの。」
小五郎「その窓とは?」
成実「確か・・・。」
阿笠「む?」
光彦「こっちに来ますね。」
77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:35:18.38 ID:hyggTRQZO
成実「この窓だと・・・。」
コナン・小五郎「誰だ!?」
阿笠(うおっ!?)
光彦(見つかりました!!)
阿笠「逃げるぞ!!」
小五郎「待てぃ!!」
コナン「逃がすか!!」
78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:35:45.31 ID:hyggTRQZO
阿笠「はあ・・・はあ・・・。」
光彦「もっと速く走ってください!」
阿笠「年寄りに無茶言わんでくれ!」
小五郎「いたぞ!」
阿笠「ヤバい!」
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:36:29.01 ID:hyggTRQZO
コナン「逃がすか・・・よっ!!」
阿笠「ほげえ!?」ドカ!
光彦「博士!」
小五郎「よし、捕まえたぞ!」
光彦(あわわわ!!)
小五郎「サングラスなんぞかけやがって、怪しい奴だ!」
コナン「・・・!?」
小五郎「一体誰だ!!」
阿笠「うっ・・・。」
小五郎「あんたは・・・阿笠博士?」
80 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:37:19.36 ID:hyggTRQZO
コナン「博士だけじゃない・・・。」
光彦「うう・・・。」
コナン「帽子と眼鏡で変装してるが・・・よく見れば分かる。」
コナン「どうしてこんなところにいるんだ、光彦。」
光彦(コナン君・・・。)
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:38:11.10 ID:hyggTRQZO
〜その後〜
小五郎「はあ〜!?双子の弟だ〜!?」
阿笠「そうなんじゃよ〜!」
コナン「お前もか?」
光彦「はい!」
蘭「そっくりね〜!」
光彦「そ、そうですか?」
小五郎「名前は何て言うんだ?」
阿笠「わしは阿笠修士(しゅうじ)じゃ!」
光彦「僕は円谷幹彦(みきひこ)です!」
82 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:39:00.23 ID:hyggTRQZO
コナン「修士に幹彦ねえ・・・。」
阿笠「都会から離れたところでのんびり暮らすのが、子供のころからの夢での〜!」
光彦「僕は病気の療養のため、空気の綺麗なこの島で暮らしているんです。」
コナン「ふ〜ん。」
小五郎「それで、さっきは何で逃げ出したんだ。」
阿笠「そりゃあ、怒鳴られれば誰だって逃げるわい!」
光彦「びっくりしました。」
小五郎「ぐっ・・・。」
成実「・・・・・・。」
83 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:39:37.69 ID:hyggTRQZO
阿笠「それじゃあわしらは帰るから。」
光彦「さよなら〜!」
蘭「ばいば〜い!」
コナン「・・・・・・。」
成実「・・・・・・。」
コナン「ねえ、成実先生。」
成実「な、なあに?」
コナン「あの二人、先生は見たことある?」
成実「ええ、あるわよ。びっくりだわ〜まさかコナン君の知り合いの弟だなんて!」
コナン(成実先生が嘘をつく理由は無い・・・。とすると、本当に別人か。)
84 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:40:45.39 ID:hyggTRQZO
駐在「療養でこの島に来るとは、麻生さんの子供とは逆じゃな〜!」
コナン「え!?」
成実「!?」
コナン「どういうこと!?」
駐在「麻生さんには息子がいての、病気で本土の病院に入院しておったんじゃ。」
駐在「麻生さんが亡くなってからは、音沙汰が無くなってしまったがな。」
小五郎「その息子、名前は?」
駐在「確か・・・せいじと言ったかの。」
コナン「せいじ・・・。」
小五郎「もしかして、今回の事件はその息子が起こしているんじゃ・・・。」
コナン(その可能性は高いな・・・。)
小五郎「よし、今夜は公民館で寝ずの番だ!その息子が来るかもしれねえ!」
85 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:41:34.20 ID:hyggTRQZO
〜翌日、昼〜
目暮「おい、起きろ。毛利君!」
小五郎「目暮警部殿!どうしてここへ?」
目暮「お前が事件に絡んでいると聞いて、わざわざ出向いてきたんだ。」
小五郎「そ、そうだ警部殿。事件の説明を・・・。」
目暮「それならコナン君たちから全部聞いたよ。」
小五郎「え?」
目暮「被害者の状態を含め、すべて説明してもらった。」
目暮「わしらが来るまで、お前と老いぼれ警官以外は起きていたよ。」
駐在「・・・・・・。」スピー
目暮「村役場で事情聴取をしとるから、お前も手伝いに来い!」
小五郎「はあ・・・。」
86 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:42:04.81 ID:hyggTRQZO
〜夕方〜
黒岩「川島が殺されたということは、まさか・・・。」
黒岩「いや、まだ資産を狙った犯行とも・・・。」
阿笠「いいや、麻生さんの敵討ちじゃ!」
黒岩「貴様らは!?」
光彦「こんにちは〜!」
87 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:42:46.57 ID:hyggTRQZO
阿笠「これこれ、もう夕方じゃ。」
光彦「あ、そっか〜!」
黒岩「何なんだお前らは!」
阿笠「事情聴取でお疲れのところ申し訳ないんじゃが、ちょっと頼まれてくれんか?」
黒岩「わしを村長と知っての無礼か!?」
阿笠「まあ落ち着いて、あんたの秘密はすべて西本さんから聞いておる。」
光彦「秘密をバラされたくなかったら、僕らに従ってください!」
黒岩「西本の奴め・・・。」
88 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:43:17.78 ID:hyggTRQZO
阿笠「秘密がバレたらどうなるかの〜!」
光彦「そういえば、娘さんがいましたよね〜?」
黒岩「!?」
光彦「婚約者がいるそうですが、それも破談になりますね。」
阿笠「路頭に迷って、風俗に墜ちてしまうじゃろうな!!」
黒岩「頼む、娘だけは・・・娘には何もしないでくれ・・・。」
阿笠「では話を聞いてくれるか?」
黒岩「・・・分かった。聞こう。」
89 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:43:46.20 ID:hyggTRQZO
〜村役場の放送室〜
黒岩「こんなところで何を・・・。」
阿笠「そりゃ!!」ザクッ!
黒岩「ぐお!!」
光彦「いいですね!肺を一突きだ!」
黒岩「かはっ!・・・!?」
90 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:44:31.96 ID:hyggTRQZO
阿笠「肺に穴を開けたからの、呼吸も上手くできんわ。」
黒岩「はっ、はあ!?」
光彦「麻生さんを苦しめたんだ。貴方も苦しみ抜いて死んでください。」
成実「入りますよ・・・きゃ」
阿笠「おっと、声を出さんでくれ。」
成実「こ、これは一体・・・。」
阿笠「黒岩さんを殺しているんじゃ。」
光彦「声を出せないようにはするためにはどうするか、二人で考えたんです!」
成実「あ・・・あ・・・。」
91 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:45:17.94 ID:hyggTRQZO
阿笠「さて、殺した後はどうするかね?」
成実「えっと、月光の第二楽章をかけます・・・。」
光彦「分かりました!」
成実「それと、血でこの楽譜を床に描いてください。」
光彦「楽譜?」
阿笠「後はわしらでやっておくから、先生は戻って戻って!」
成実「はい・・・。」
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:46:03.02 ID:hyggTRQZO
光彦「何でしょう、この楽譜・・・。」
阿笠「何じゃ、何の曲じゃ?」
光彦「月光ではないみたいですね。」
光彦「先生の作曲でしょうか?」
阿笠「ほお、粋な趣味じゃの〜!」
光彦「でもまだまだですね。僕が手直ししてあげましょう!」
阿笠「良い考えじゃ、わしも手伝うぞ!」
光彦「二人で名曲を作りましょう!」
93 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:46:36.55 ID:hyggTRQZO
〜村役場ロビー〜
コナン(修士・・・幹彦・・・。)
コナン(おかしい、ここで暮らしているなら住民名簿に名前が載っているはずなのに。)
コナン(どこにも載ってない。じゃああの二人は何者なんだ!?)
コナン(博士や光彦なら身分を偽る必要は無いし・・・。)
94 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:47:25.93 ID:hyggTRQZO
西本「・・・・・・。」
コナン(そういえば西本さん、事情聴取が終わったのに帰らない・・・妙だな。)
西本「・・・・・・。」サッ
コナン(あっ!)
コナン「僕トイレ!」
コナン(あれ、トイレにいないな?)
♪♪♪♪♪
コナン「この曲は、月光の第二楽章!?」
95 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:48:45.26 ID:hyggTRQZO
〜放送室〜
西本「あわわわ・・・。」
コナン「西本さん!」
黒岩「」
コナン(しまった!!)
小五郎「これは!?」
目暮「すぐに鑑識と検死官を呼ぶんだ!」
刑事「しかし、検死官は本土へ戻りました!」
目暮「何い!?」
96 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:49:30.13 ID:hyggTRQZO
成実「あの、私でよければ・・・。」
小五郎「成実先生・・・。」
コナン(まただ・・・。連続殺人だと分かっていて・・・。)
コナン(また犠牲者を出しちまった!ちくしょう!!)
阿笠「きっと今頃イライラしとるぞ〜!」
光彦「ふふふ、もっと楽しんでくださいよ、コナン君!」
阿笠「さあ、次は最後の殺人じゃ!」
光彦「どう殺すか考えないと、ですね!」
97 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:50:10.28 ID:hyggTRQZO
〜その後〜
成実「被害者が死に至ってから、数分しか経っていないと思われます。」
小五郎「数分ですか・・・。」
目暮「となると、犯人はまだ役場の中だな。出入口は警官がいるから逃げられんよ。」
鑑識「警部、譜面のようなものがあります!」
目暮「見せてみろ!」
小五郎「これは一体・・・。」
コナン「何だ・・・何だこれは!?」
小五郎「ダイイングメッセージか?」
98 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:51:04.28 ID:hyggTRQZO
コナン「いや、こんなもの書いてる体力は無いだろうから、きっと犯人によるメッセージ。」
コナン「・・・・・・まさか!」
目暮「何か分かったのかね!?」
コナン「多分、ピアノの鍵盤にアルファベットを当てはめて、該当する文字をそのまま譜面で表しているんだ。」
小五郎「よし、読んでみろ。」
コナン「うん。WAKATTERUNA HANNINHA MITSUHIKO」
目暮「分かってるな、犯人は光彦・・・。」
コナン「・・・えええええ!!」
小五郎「よし、村の光彦という男を連れて来い!」
99 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:51:56.80 ID:hyggTRQZO
駐在「おりゃせんよ、そんな男。」
目暮「あ、あんたは・・・。」
駐在「わしゃ長いことこの村におるが、光彦なんて名前は聞いたことが無い。」
小五郎「じゃあこの譜面は一体・・・。」
目暮「おい、これが連続した事件だとしたら、第一の事件でも楽譜があったんじゃないのか?」
小五郎「あ・・・ピアノに楽譜が置いてあるのは当たり前だから、よく見てませんでした。」
駐在「その楽譜ならわしが持っとるぞ。」
小五郎(こいつ・・・勝手に現場の物を・・・。)
100 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:52:49.51 ID:hyggTRQZO
コナン「見せて!」
駐在「ほれ・・・。」
コナン「・・・・・・。」
蘭「何て書いてるの?」
コナン「OREHA KOUKOUSEITANTEI KUDOU SHINICHI」
蘭「俺は高校生探偵、工藤新一・・・。」
蘭「そんな・・・新一が・・・。」
コナン「そんなわけないよ、何かの偶然だよ!」
小五郎「そうだ!あの音痴の探偵ボウズが、こんな芸当できるわけがねえ!」
コナン(腹立つけどおっちゃん、ナイスフォローだぜ!)
蘭「でも・・・絶対音感持ってたから・・・。」
101 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:53:20.63 ID:hyggTRQZO
コナン(何でだよくそ!どうなってんだ!)
目暮「まあまあ、工藤君はそもそもこの島にきておらんだろ?」
蘭「それは・・・多分そうですけど。」
駐在「楽譜と言えば・・・麻生さんが死んだ日にも金庫から楽譜が見つかったの〜。」
小五郎「何だって!?」
102 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:53:55.20 ID:hyggTRQZO
目暮「その楽譜が今回の事件を解くカギになるんじゃ・・・。」
小五郎「その楽譜はどこにある!」
駐在「公民館の倉庫じゃ。あ〜でも鍵は派出所に・・・」
目暮「だったらさっさと取ってこい!!」
駐在「はっ、はい〜!」
コナン「僕も行くよ〜!」
蘭「コナン君!!」
小五郎「蘭、お前はここにいろ。とりあえず落ち着くのが先だ。」
蘭「う、うん・・・。」
103 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:54:33.24 ID:hyggTRQZO
〜公民館〜
阿笠「やっと出てこれたの〜!!」
光彦「女子トイレに隠れるだなんて、大胆ですね〜!」
阿笠「浅井先生のサポートがあってこそじゃよ!」
光彦「何だかみんな騒いでましたけど、まあ何てことないでしょう!」
光彦「ところで、なんで公民館に?」
阿笠「うむ、西本さんを呼び出しておるんじゃ。」
104 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:55:08.41 ID:hyggTRQZO
光彦「遂に屑がみんな消えるんですね!」
阿笠「そうじゃぞ!!」
光彦「あ、その前に・・・。」
阿笠「どうした?」
光彦「このピアノにあった白い粉・・・へへへ。」ペロペロペロ
阿笠「ぬおおズルいぞ!わしにも分けてくれ〜!」ペロペロペロ
光彦「うひょひょひょ〜!!!」ペロペロペロ
阿笠「あへ・・・あへへ・・・。」ペロペロペロ
105 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:56:01.88 ID:hyggTRQZO
西本「おい・・・何をやってる・・・。」
阿笠「来たか!」
西本「ああ、駐在がいつまでも戻ってこないから、捜査は明日再開しようって。」
西本「なあ、本当に助けてくれるんだよな?」
阿笠「ぐふふふ〜!」
西本「うっ!?」
光彦「まあまあ、まずはここに入ってください。」
西本「ここは倉庫・・・でも鍵は?」
光彦「窓を破りました。」
西本「おいおい・・・。」
106 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/12/20(日) 22:56:10.28 ID:SDfWymcMO
もうダメだぁ、おしまいだぁ
107 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:56:34.78 ID:hyggTRQZO
阿笠「さてと・・・。」
西本「?」
光彦「死んでください!」グッ!
西本「ぐえっ!!」
西本「苦しい・・・!!」
阿笠「君は無職じゃからの、他の二人よりは楽に死なせてやる。」
西本「じゃあ、川島と黒岩をやったのは・・・。」
阿笠「わしらじゃ〜!」
光彦「いや〜人を殺すのって楽しいですね〜!」
108 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/12/20(日) 22:56:42.16 ID:VT3aDAgD0
一番の悪は秘書のオッサンでは
109 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 22:58:14.13 ID:hyggTRQZO
西本「狂ってやがる・・・。」
光彦「貴方もですよ?麻生さんを殺したんですから。」
西本「助けてくれるって・・・言ったじゃねえか・・・。」
阿笠「何のことかの〜年寄りは忘れっぽくっての〜!」
光彦「ごめんなさ〜い、この人もう爺さんだから!!と言っても、西本さんより年下ですけどね!」
西本(くそ・・・意識が・・・。)
光彦「もう少しです〜!命の灯が消える瞬間のカタルシス〜!」
西本(ごめん麻生・・・俺もそっちに・・・。)
西本(いや、俺は地獄行きだから・・・お前には会えないな・・・。)
西本(なあ麻生・・・俺は一体、どこで間違えたんだろう・・・。)
110 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:00:28.92 ID:hyggTRQZO
西本「」
阿笠「・・・おっ、死んだな。」
光彦「フォオオオオオオオ!!!!!」
阿笠「ほほほ、病みつきになってしまったか。」
光彦「もっと!もっと人を痛めつけたい!殺したい!」
阿笠「わしもこれからは殺戮兵器を作りまくってやるわ!!」
光彦「うひゃひゃひゃひゃひゃ!!!」
111 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:01:33.36 ID:hyggTRQZO
成実「おい、静かにしろよ。誰か来たらどうする。」
光彦「おやおや、もっと早く来ていれば、先生も見られたのに?」
成実「は?」
阿笠「人が死ぬ瞬間じゃよ!ああ、先生は医者じゃから見慣れてるか!」
成実「お前ら・・・いい加減にしろ!!」
光彦「何でですか?積年の恨みを晴らせて満足しないんですか〜?」
成実「人が死ぬってことはな・・・そんな簡単なことじゃないんだよ!!」
阿笠「ほ〜う。」
光彦「何だ・・・結局あなたは中途半端なんですね。」
112 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:02:35.01 ID:hyggTRQZO
成実「あ!?」
光彦「中途半端に復讐を誓って・・・医者だから殺せないって・・・。」
阿笠「そんな覚悟では君のお父さんも浮かばれんよ。」
成実「お前に父さんの何が分かる!」
阿笠「分かるとも!」
阿笠「君のお父さんは仇を取ってほしかったんじゃ!」
阿笠「本土の病院に入院していて、ほとんど存在を知られていない君なら、必ずや自分を殺した奴らを地獄に叩き落してくれるだろう!」
阿笠「そう思っていたに違いない!」
成実「そんなわけ・・・父さんはそんな人じゃ・・・。」
113 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:03:19.50 ID:hyggTRQZO
阿笠「お前こそ何を知っている!父親が麻薬売買の片棒を担いでいたと知っていたか?」
阿笠「偉大なピアニスト・・・その面だけしか知らんだけじゃ!」
阿笠「人間は誰しも裏の顔を持つ!他人を騙して生きているんじゃ!」
成実「違う・・・違う!!」
阿笠「何が違う!?お前もそうじゃ!本当は男なのに女のふりしてるじゃないか!」
阿笠「島のみんなを騙している!お前も既に犯罪者じゃ!」
成実「うう・・・ううう・・・。」
阿笠「泣くな!最後まで務めを果たせ!ここで無様に警察に捕まっては、父親に顔向けできまい!」
成実「ぐぐ・・・うぐっ!」
114 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:05:17.31 ID:hyggTRQZO
〜しばらく後〜
成実「・・・それじゃあ、後は手筈通りにお願いします。」
阿笠「うむ、首吊り自殺に見せかければいいんじゃな?」
光彦「任せてください!」
阿笠「・・・行ったか?」
光彦「行きました。」
阿笠「ぷぷぷぷぷ〜!!見たかね光彦君、あの泣き顔〜!」
光彦「見ました見ました!汚かったです〜!」
阿笠「わしの適当な演説にビビっておったぞ〜!」
光彦「名演技でしたよ〜博士〜!」
115 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:05:56.06 ID:hyggTRQZO
阿笠「おっと無駄話をしてる暇はない。さっさとこのゴミを吊るさんとな。」
光彦「足元に踏み台と楽譜を置いて・・・。」
阿笠「また楽譜か・・・。」
光彦「まったく、意味の分からないもの書きますね〜!」
阿笠「どれどれ、確かに無茶苦茶じゃな〜!」
光彦「こりゃまた手直しが必要ですね!!」
116 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:06:24.54 ID:hyggTRQZO
〜しばらく後〜
蘭「きゃああああああ!!!!!」
コナン「どうした!!」
西本「」
コナン「西本さん・・・。」
蘭「コナン君、足元に譜面が!」
コナン「これは・・・。」
蘭「何て書いてあるの?」
コナン「・・・アチョー。」
蘭「は?」
117 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:06:57.92 ID:hyggTRQZO
目暮「この楽譜を読み解いてみたら、よく分からん文章になった。」
目暮「川島氏には、昔ウンコを漏らしたことをバラされた。」
目暮「黒岩氏には、好きだった女の子を取られた。」
目暮「麻生氏には、美少女フィギュアの収集を馬鹿にされた。」
小五郎「はあ・・・。」
118 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:07:45.16 ID:hyggTRQZO
小五郎「遺書・・・ですかね?」
目暮「一体何故死ぬ前にこんなものを・・・。」
コナン(おかしい・・・何か意味があるはずだ・・・。)
目暮「だが側にテープレコーダーがあり、第三楽章が流れていたことを踏まえると。」
目暮「この一連の事件を自分の死で終わらせたということだろう。」
コナン(本当にそうだろうか・・・。)
コナン(何なんだこの事件・・・どうなってるんだ!)
コナン(俺の勘では犯人はあの人だが・・・確たる証拠が無い。)
コナン(どうする・・・このままじゃ犯人が分からねえ!!)
119 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:08:23.46 ID:hyggTRQZO
駐在「はあ・・・はあ・・・。」
コナン「あれ、どうしたの?」
駐在「やっと見つけたんじゃ!麻生さんが残した楽譜を!」
コナン「見せて!!」
コナン「WAGAMUSUKO SEIJIHE」
コナン「我が息子、せいじへ。これは・・・!?」
駐在「もしや、せいじ君への手紙か?」
コナン「もしかすると・・・使えるかもしれない・・・。」
120 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:08:52.71 ID:hyggTRQZO
???「ピンポンパンポーン!!!」
コナン「!?」
小五郎「何だ何だ!?」
???「島内のみなさん、こんばんは〜!!!」
目暮「どこから流している!?」
駐在「村役場の放送室じゃ!あそこなら島内全域に放送を流せる!」
蘭「この声・・・まさか・・・。」
121 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:09:22.25 ID:hyggTRQZO
???「僕のこと分かりますか〜?」
???「高校生探偵の工藤新一どぅえ〜す!!!」
コナン「何だって!?」
目暮「工藤君!?」
蘭(新一!)
小五郎「村役場に急ぐぞ!!」
122 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:09:52.34 ID:hyggTRQZO
〜村役場〜
目暮「おい、開けるんだ!」
刑事「駄目です!どこも開けられません!」
目暮「どうなっているんだ・・・警備していた警官は何をやっている!」
刑事「それが・・・全員眠っておりまして・・・。」
目暮「何だと〜!!」
123 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:10:38.52 ID:hyggTRQZO
新一「どうも皆様、お集りいただきありがとうございます!」
小五郎「おい、探偵ボウズ!いきなり出てきたと思えば、何の茶番だ!!」
目暮「そうだ!声だけじゃなく、姿も現せ!!」
蘭「新一!!出てきてよ!!」
コナン(何だこれは・・・。)
新一「今夜僕がお話しするのは、この奇妙な連続殺人の真相です。」
小五郎「まさか、解けてるっていうのか!?」
新一「まずは事件をおさらいしましょう。」
新一「第一の事件では、川島さんが溺死しました。」
新一「第二の事件では、黒岩さんが肺に穴を開けられ殺された。」
新一「そして第三の事件、西本さんが自殺に見せかけて絞殺された。」
124 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:11:30.50 ID:hyggTRQZO
小五郎「見せかけ・・・西本さんは自殺じゃないのか!っていうか、何でお前が事件にそんなに詳しいんだ!」
目暮「ちょっと待ってくれ工藤君、捜査結果と食い違いが・・・。」
新一「これらの事件はすべて、男性による力技でなければ実行できないため、当然犯人も男性でしょう。」
目暮「お〜い・・・。」
新一「次に殺害の動機についてですが、おそらく麻生圭二殺害の復讐でしょう。」
小五郎「じゃあ、麻生さんの息子であるせいじが、今回の犯人なんじゃ?」
蘭「この島のどこかに、隠れているの!?」
125 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:12:02.20 ID:hyggTRQZO
駐在「・・・・・・。」
新一「いいえ、隠れてなんていませんよ。」
新一「彼はずっと、すぐ近くにいたんです。」
目暮「一体・・・どこにいるんだ!」
新一「麻生圭二の息子・・・それは、浅井成実さん、貴方だ!!」
成実「・・・・・・!!」
蘭「そんな、成実先生が・・・。」
126 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:12:53.42 ID:hyggTRQZO
新一「前々から父親の死に疑問を感じていた成実さんは、医大卒業後、この島にやってきた。」
新一「麻生圭二の息子であるとバレないよう、女医師としてね。」
新一「女性っぽい顔立ちや、医師免許に名前の読みが書かれていないことから、周囲には浅井成実(なるみ)で通せた。」
小五郎「待て待て、それは全部お前の推測だろうが!!」
新一「成実さんの家を漁っていたら、証拠がたくさん出てきましたよ。」
目暮(こいつ、さらっと不法侵入しとる・・・。)
127 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:13:49.63 ID:hyggTRQZO
成実「・・・・・・。」
新一「そう、男である成実さんなら、一連の事件は実行可能なんです。」
成実「ち、ちがっ!!」
新一「三人の人間を殺した殺人鬼は・・・成実さん、貴方です!!」
成実「違う!私じゃ・・・俺じゃない!!」
蘭「成実先生・・・やっぱり・・・。」
成実「麻生圭二の息子だってのは本当だ。でも俺は殺してない!」
新一「言い逃れはできませんよ、証拠もある。」
成実「証拠!?」
128 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:14:34.07 ID:hyggTRQZO
新一「西本さんは殺される直前、死に際の音声を録音していたんです。」
西本「苦しい・・・!!」
成実「君は無職だからね、他の二人よりは楽に死なせてやる。」
西本「じゃあ、川島と黒岩をやったのは・・・。」
成実「そうさ、俺だ!」
成実「いや〜人を殺すのって楽しいね〜!」
目暮「これは・・・!!」
小五郎「西本さんと成実さんの会話・・・。」
成実「嘘だ!こんな会話してない!」
129 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:15:22.91 ID:hyggTRQZO
光彦「ふふふふふ!!!」
阿笠「おやおや、随分と楽しそうじゃないか、光彦君。」
光彦「博士もやりますね〜!証拠の捏造とは!」
阿笠「まあの!じゃが、決定的な証拠(捏造)は他にもある。」
130 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:15:58.45 ID:hyggTRQZO
成実「違う・・・違うんだ!」
小五郎「信じたくないが・・・あの会話を聞いては・・・。」
成実「そんな・・・。」
新一「証拠ならまだあります!」
新一「川島さんが死ぬ直前、必死に抵抗したんでしょう。」
新一「何かを掴んだような痕跡がありました。」
目暮「いや、だから工藤君!」
新一「成実さん、貴方の首元、見せてもらえませんか?」
131 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/12/20(日) 23:16:25.92 ID:lYJLZkjIO
どんな凶悪犯よりもえげつねぇ・・・
132 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:16:29.16 ID:hyggTRQZO
蘭「あの・・・失礼します・・・。」
成実「・・・!?」
蘭「指の跡!?」
成実「こんなもの知らない!」
新一「その指跡が川島さんのものと一致すれば、決定的でしょう。」
新一「早く取り押さえてください!警部!」
133 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:18:30.13 ID:hyggTRQZO
目暮「工藤君・・・だから川島さんは・・・。」
川島「生きているよ。」
新一「!?」
川島「浅井先生により死を偽装され、本土の病院で治療を受けていた。」
新一「バカな!?」
川島「彼は私の命の恩人だ。」
134 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:19:21.10 ID:hyggTRQZO
川島「皆さん!あの男が言っていることは嘘っぱちだ!」
川島「私を殺そうとしたのは浅井先生ではない。老人と子供の二人組だ!」
小五郎「老人と子供!?」
川島「浅井先生は私に正体を明かした後、自首を勧めてきた。」
川島「その直後、二人組が私を襲ってきたんだ!」
135 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:20:05.99 ID:hyggTRQZO
阿笠「まさかあの男が生きておったとはな・・・。」
光彦「誤算でした。」
阿笠「さてさて、どうしたものか・・・。」
光彦「・・・・・・!」
阿笠「どうしたのかね?」
光彦「彼が来たようです。」
136 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:21:25.53 ID:hyggTRQZO
〜放送室の扉前〜
コナン「はあ・・・はあ・・・。」
光彦「やはり来ましたかコナン君。どうにか入り込めたようですね。」
コナン「どういうトリックでここにいるか知らねえが・・・。」
コナン「警官をみんな眠らせたり、工藤新一の声を出したりできるのは阿笠博士だけだ。」
コナン「怪しいと思ってたがお前ら・・・。」
光彦「ええ、流石にバレますよね。」
137 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:22:26.38 ID:hyggTRQZO
コナン「何が目的だ!」
光彦「復讐ですよ。君に対するね。」
コナン「俺に?俺が何をしたって言うんだ!!」
光彦「ああ、今の君には分からないでしょう。」
コナン「?」
光彦「君のせいで苦しい日々を送りました。小学一年生には耐え難いほどの。」
コナン「何の話をしているんだ!」
光彦「僕と博士はね、未来から来たんです。」
光彦「ほんの少し先の未来、僕は毎日君から暴力を振るわれていました。」
光彦「何故こんな仕打ちを受けなければならないのか、不思議でたまらなかった。」
138 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:23:20.92 ID:hyggTRQZO
光彦「でも君とは友達だったから、どうしても理由が知りたかった。」
光彦「そして博士に教えてもらったんです。月影島から帰ってきてから、様子がおかしくなったことを。」
光彦「犯人を推理で追い詰めて死なせてしまったという可能性を。」
コナン「俺が・・・犯人を・・・。」
光彦「だから君を救うため、過去へやってきたんです。」
光彦「しかし、途中で考えが変わった。」
光彦「殺人計画を完璧に遂行し、犯人を死なせず、屑は葬り去る。」
光彦「そして君の心は壊れない。」
コナン「言ってることとやってることが全然違うじゃねえか!」
139 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:24:10.47 ID:hyggTRQZO
光彦「犯人が中途半端だったんですよ。」
コナン「中途半端?」
光彦「復讐を誓っておきながら、人を救おうとする。」
光彦「川島さんの死を偽装したようにね。彼にはもう殺意なんて無い。」
光彦「それを知ったら腹立たしくて、もう!!」
光彦「こんなポンコツ処分しなきゃならない、と思ったんです。」
光彦「すると何故か、同時に君への憎悪も膨れ上がってきたんです。親愛の念も消えてしまった。」
コナン「光彦・・・何があったんだ・・・。」
光彦「さあ、分かりません。僕にも僕が分からない。」
コナン「・・・・・・。」
光彦「さあ、クライマックスですよ!博士!」
140 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:25:16.73 ID:hyggTRQZO
阿笠「ほほほ、新一、覚悟するんじゃ!」チャキ
コナン(拳銃!?)
阿笠「そおれ!!」パン!
コナン「ぐああ!!!」
光彦「くくく、油断してましたか?付き合いの長い博士が自分を撃つわけがない、そう思ってました?」
阿笠「足を撃った。しばらく動けんぞ。」
コナン「何をするつもりだ・・・。」
阿笠「まあ見ておれ・・・。」
阿笠「新一の声で話す最悪のセリフを、特と聞いておくがいい。」
141 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:26:03.09 ID:hyggTRQZO
新一「おらあ!変なことするんじゃねえぞ!」
目暮「な、何だ急に!?」
新一「こっちには人質がいるんだ!」
コナン「離せ!離せ!」
蘭「コナン君!」
新一「妙な真似してみろ!このガキの脳天ぶち抜くぞ!」
小五郎「お前こそ妙な真似するんじゃない!」
目暮「要求は何だ!」
新一「浅井成実!今ここで死ね!」
成実「!?」
新一「そうすればガキを解放してやる!」
142 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:26:51.95 ID:hyggTRQZO
光彦「ま、解放しませんけどね。」
光彦「工藤新一と江戸川コナンは心中するんです。燃え盛る業火の中でね。」
コナン「業火だと?」
光彦「そ〜れ!」ポチ
ドガーン!!
143 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:27:39.62 ID:hyggTRQZO
目暮「どうした!?急に燃え出したぞ!!」
刑事「警部!役場に火がついて近づけません!!」
小五郎「あいつ、死ぬ気なのか!?」
新一「おい、死ぬならこれを使いな!」ポイッ
成実(・・・包丁!?)
新一「お前は医者だろ!?子供が死ぬんだぞ、てめえの命ぐらい差し出せ!!」
成実「はあ・・・はあ・・・。」
144 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:28:34.71 ID:hyggTRQZO
蘭「やめて、成実先生!」
新一「蘭!!お前はこのガキが死んでもいいんだな!!」
蘭「そんな・・・。」
成実「・・・いいんだ。」
成実「俺はずっと島のみんなを騙していた。父さんの仇を討つために。」
成実「でも駄目だった。俺は半端者だから、人の命を奪うだなんて無理なんだ。」
成実「父さんの無念を晴らすことができなかった・・・。」
成実「ごめん・・・父さん・・・。」
145 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:29:11.58 ID:hyggTRQZO
成実「それに最初から・・・計画が終われば死ぬつもりだった・・・。」
成実「最後に人を助けて死ねるんなら・・・俺の人生も・・・。」
成実「少しは意味が・・・あったのかな・・・。」
新一「さあ、その包丁で自分を突き刺せ!!」
蘭「やめてえ!!!」
成実(終わったよ・・・父さん・・・何もかも・・・。)
146 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:29:51.59 ID:hyggTRQZO
駐在「我が息子、成実へ。」
147 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:30:17.08 ID:hyggTRQZO
成実「!?」
駐在「麻生さんが残した楽譜じゃ。コナン君が解読しておったよ。」
成実「父さんの・・・。」
駐在「楽譜には、こう書いてあるらしい。」
148 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:31:00.18 ID:hyggTRQZO
我が息子、成実へ
病気は良くなったか?元気になって走り回るお前を早く見たい。
講演ばかりで構ってやれなかったこと、いつも申し訳ないと思っている。
お見舞いに行ったときはいつも、入院生活を楽しそうに語ってくれた。
将来は医者のピアニストになりたいと言ってくれて、とても嬉しかった。
お前にいつまでも尊敬される父親であり続けたいと思っていたが、謝らなければならないことがある。
149 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:31:58.09 ID:hyggTRQZO
私は幼馴染と一緒に、麻薬売買を行っていた。
父さんは悪人で、決してお前に尊敬されるに値する者ではない。
今日幼馴染たちに手を切るよう話してきたが、口封じに殺しに来るだろう。
だからその前に、お前に伝えておきたいことがある。
この先何があっても、これだけは絶対に忘れないでくれ。
150 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:32:44.97 ID:hyggTRQZO
どうか幼馴染たちに復讐しようと思わないでくれ。
そんなことをしてはお前の手が血みどろに染まる。
罪にまみれた人生を送るのは、私だけで十分だ。
成実、お前だけはまっとうに生きてくれ。
幸せで溢れた素晴らしい人生を送ってくれ。
父より
151 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:33:37.00 ID:hyggTRQZO
成実「・・・父さん・・・。」
阿笠「ええい、何をモタモタしてるんじゃ!早くせんか!!」
光彦「博士!火の勢いが強くなって、このままでは僕らも!」
阿笠「ぐぬぬ!!!」
コナン「・・・逃がすかよ・・・。」
152 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:34:27.87 ID:hyggTRQZO
光彦「コナン君、君はここで焼け死んでください!」
阿笠「すまんのう、わしらはこのタイムベルトで時間移動できるんでな、いつでも脱出できるんじゃ!」
コナン「なんだそりゃ・・・。」
阿笠「ではこれにて、バ〜イ!!」
光彦「さらばです〜!!」
コナン「待て!!」
シュン
153 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:34:59.79 ID:hyggTRQZO
コナン「消えちまった・・・。」
コナン「ちくしょう!!」
コナン「ああ・・・足が・・・動かねえ・・・。」
コナン「父さん・・・母さん・・・蘭・・・。」
コナン「駄目だ・・・。」
コナン「もう・・・終わっちまうのか・・・。」
154 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:35:57.17 ID:hyggTRQZO
成実「まだ終わっちゃいない!!」
コナン「!?」
成実「よし、まだ生きてるな!!」
コナン「どうして・・・ていうかその手!?」
成実「へへへ、ちょっと火傷しちまった。」
155 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:36:29.18 ID:hyggTRQZO
コナン「危険だ・・・ゴホッゴホッ!!」
成実「おいおい、あまり喋るなよ、煙吸い込んじまうぞ。」
コナン「どうして・・・。」
成実「俺は父さんのこと尊敬してるからさ・・・。」
成実「だから父さんに胸張れるよう、まっとうに生きるんだ!!」
156 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:37:25.74 ID:hyggTRQZO
成実「捕まってな!窓突き破るぞ!!」
コナン「えっ、ちょっ!?」
成実「うおおぉぉぉらああぁぁぁぁ!!!!!!!」
ドガーン!!!
157 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:38:09.15 ID:hyggTRQZO
蘭「・・・君、コナン君!」
コナン「・・・んん・・・。」
蘭「良かった!!」
コナン「蘭姉ちゃん・・・。」
小五郎「おお!目が覚めたか!」
158 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:39:14.47 ID:hyggTRQZO
コナン「あれ、成実さんは?」
小五郎「警部殿に連れていかれたよ。今回の事件の重要参考人だからな。」
コナン「そっか・・・。」
小五郎「まあ川島さんが昔のことを含めてすべて話すそうだから、情状酌量の余地は十分あるだろう。」
小五郎「っていうか、今回の事件で加害者として積極的に関わったとも考えにくいしな。」
159 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:39:43.77 ID:hyggTRQZO
コナン「あっ、そうだ。放送室にいた人だけど、新一兄ちゃんじゃなかったよ!」
蘭「・・・分かってる。」
コナン「へ?」
蘭「新一は何があっても、人に死ぬよう言ったりしない。絶対に。」
コナン「・・・・・・。」
160 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:41:50.01 ID:hyggTRQZO
小五郎「ほら、救急車が来たぞ。お前は早く乗れ。」
コナン「おじさん、僕足を怪我してるんだけど。」
蘭「じゃあ私がおぶって行ってあげる。」
コナン「あ・・・ありがとう。」
コナン「・・・・・・。」
蘭「あら、寝ちゃった?」
161 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:42:20.30 ID:hyggTRQZO
〜数日後〜
コナン(は〜あ、しばらく入院か・・・。)
コンコン
コナン「どうぞ〜!」
元太「よお!コナン!」
歩美「お見舞いに来たよ!」
コナン「お前らな・・・ここは病院だぞ、静かにしろ。」
光彦「そうですよ、ちゃんとマナーは守らないと。」
コナン「光彦・・・。」
162 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:42:49.80 ID:hyggTRQZO
光彦「はい、どうしました?」
コナン「いや、何でもない。」
阿笠「どうじゃ、足の調子はいいかな?」
コナン「ああ博士、もうすっかり良くなったよ。」
阿笠「それは何よりじゃ。」
163 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:43:19.84 ID:hyggTRQZO
〜数時間後〜
歩美「じゃあコナン君、私たちは帰るね。」
光彦「また明日も来ますからね!」
元太「また明日な!」
コナン「おう!」
阿笠「退院したら、またみんなでキャンプにでも行こう。」
コナン「ああ、楽しみにしてるよ。」
164 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:43:47.04 ID:hyggTRQZO
コナン「・・・・・・。」
コンコン
コナン「は〜い!」
成実「よおっ!」
コナン「成実さん!」
165 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:44:33.74 ID:hyggTRQZO
コナン「どうしてここに!?」
成実「何だ、俺がお見舞いに来ちゃ悪いか?」
コナン「そんなことは無いけど・・・。」
成実「俺が助けたガキがどうなったかのか気になってな、無理言って連れてきてもらったんだ。」
コナン「まだ、取り調べは続くの?」
成実「そりゃな、実行犯が別にいるとはいえ、計画を立てたのは俺だ。」
166 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:45:53.41 ID:hyggTRQZO
コナン「そっか・・・。」
成実「そう落ち込むな。そこまで重い刑にはならないらしいからさ。」
コナン「・・・・・・。」
成実「・・・・・・。」
コナン「小五郎のおじさんに手紙を出したのってさ、犯行を止めてほしかったから?」
成実「・・・かもしれない。」
コナン「やっぱり・・・。」
167 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:47:58.23 ID:hyggTRQZO
成実「でも呼んで正解だったのは毛利小五郎じゃなくて、君の方だったな。」
コナン「僕?」
成実「君がいなければ、父さんの楽譜を見ることもできず、事件が終わった後に死んでいた。」
コナン「・・・・・・。」
168 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/20(日) 23:48:51.50 ID:hyggTRQZO
成実「だから今日は・・・一言お礼を言いに来たんだ。」
コナン「え・・・。」
成実「ありがとな、小さな探偵さん。」
おしまい
169 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/12/20(日) 23:50:25.22 ID:lYJLZkjIO
おつ
と言いたいところだが、クズ彦と外道博士のその後がないよ?
170 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/21(月) 00:03:22.91 ID:Rk6LfoOuO
裏設定になるのですが、過去を改変した時点でそこから先はパラレルワールドとなり、本来の世界線とは別々に存在することになります。
すなわち、どれだけ過去を変えても元の世界は全く変化しません。
コナンは狂ったままですし、歩美も元太も死んでいます。
そんな未来に帰った後光彦は、コナンから苦痛を味わう毎日を送ることになります。
さらに麻薬で狂ってしまった影響で、それを快楽・生きがいだと感じるようになります。
狂ったコナンが言ったように、最後は精神が崩壊して自殺してしまうのです。
一方阿笠博士は、コナンと協力して光彦に苦痛を与えるための研究を始めます。
コナンを想って泣いていた優しい阿笠博士は、もうどこにもいないのです。
当初の構想では光彦と博士の結末も書くつもりでしたが、成実さんが生きていて良い気分になったので、
その気分を害したくないと思い、話の中では書かずに終わらせました。
171 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/21(月) 00:04:13.79 ID:Rk6LfoOuO
ID変わってしまいましたが、
>>1
です。
172 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/12/21(月) 00:07:17.55 ID:EZFiBMrNO
乙えもん
173 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/12/21(月) 11:45:15.40 ID:/LHVYM+rO
乙
コナンが狂った原因は成実先生を死なせてしまったから?
174 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/12/21(月) 20:57:43.23 ID:HddRW5d3O
>>173
いいえ、白い粉をペロペロしてしまったからです。
175 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/12/21(月) 21:17:13.74 ID:m2u7ptgJ0
この分だとおっちゃんと蘭はもう…あの2人強いから大丈夫か
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