このスレッドは1000レスを超えています。もう書き込みはできません。次スレを建ててください

【艦これ】提督「俺と……愛宕と高雄」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/14(月) 23:35:42.74 ID:VOACYeiB0
建て乙
3 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:38:57.25 ID:sXysqYo30

< 寒風吹き荒ぶ中案の定お客様参りまして >







提督「やー……アレを初めて提案したときのあいつの顔は傑作だったな」

あきつ丸「恐らく殿下も似たような顔をしたでしょうな」

提督「報告上げただけだから知らんね。……実に余裕ぶって美味そうにコーヒー啜ってゲロマズって顔したぜ」

あきつ丸「どうせ適当に投げた缶コーヒーか何かでありましょう? 」

提督「そりゃあそうだけどな。陸軍省の喫煙所で話したから」

あきつ丸「それはそれは……陸軍にも随分と非道な仕打ちを」

提督「俺はたまたまポロッと海軍の秘中の秘を失言しただけなんだよなぁ」

あきつ丸「これでもまだ籍があるのですがね自分」

提督「知るかよ。…………火、呉れない? ライターごとあげちゃって」
4 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:41:49.95 ID:sXysqYo30

< 受け渡しは終わった後で >







提督「ふぅ…………で? 」

あきつ丸「遂に名前すら呼ばれなくなったのでありますか、自分は」

提督「ある種親愛の情だよねそれ。……どうなの? 」

あきつ丸「何がでありますか」

提督「俺の友達尾行して楽しい? 暴露てるのに」

あきつ丸「暴露ている尾行をするのにも意味はありましょう。
暴露ていることを理解できぬ者も、その先を見通せぬ阿呆もいるからして」

提督「くっだらな。……あいつは」

あきつ丸「ええ」

提督「切るとなったら俺でも切るぜ。俺の為だと信じ切って」

あきつ丸「それが友人というものでありましょう。自分に友人などおりませんが」

提督「時雨が泣くな」

あきつ丸「そう、でありましょうか……? 」

提督「当然。あと普通に俺も他人扱いされたら泣く」

あきつ丸「それはそれは。……提督殿」

提督「うん? 」

あきつ丸「自分もライターのプレゼントをしても? 」

提督「それはそれは……貰っとくよ、ありがと」
5 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:45:35.73 ID:sXysqYo30

< 今日の私たちにはさようなら >







提督「へーい高雄」

高雄「? もう、いつも通りに? 」

提督「いいんじゃないたぶん。……アホなやつの相手させて悪かったな」

高雄「いえ。あなたが手放しに喜べる友人なんて私にとっても友人以上ですから」

提督「そう? ……うん? 袖に何か付いてる? 」

高雄「…………」

提督「…………」

高雄「…………」

提督「…………」

高雄「…………私も煙草、始めましょうか? 」

提督「冗談。ライターに色々仕込む為に高雄の服、駄目にしちゃあ悪いよ」
6 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:46:22.32 ID:sXysqYo30

前のアレ
【艦これ】提督「俺と……高雄と愛宕」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1581775360/


とてもではないが最近ではないアレ
【艦これ】提督「この絶望的な海へと」【あんこ】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1540730295/


中二病罹患者らしいアレ
【艦これ】うちの鹿島がなんか違うけどそれがいい
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1520773555/
7 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:47:19.91 ID:sXysqYo30

【大湊警備府】@好きなもの A苦手(嫌い)なもの





提督……@多過ぎて絞れない A多過ぎて絞れない

高雄……指輪持ち。@主人(主人) A自分の目の色

愛宕……指輪持ち。@夫である彼氏 A走ること

加賀……指輪持ち。@仲間 A寂しい時間

雲龍……器用富豪。@忘我の快楽 A放置プレイ

天城……金亀換酒。@姉様 A麦酒の類い

明石……両刀遣い。@彼氏と彼女 A選択すること

叢雲……桜梅桃李。@美味しいもの A優柔不断

漣………灑々落々。@団欒 A心の弱い自分

瑞穂……甘辛両刀。@彼女 Aレズを認めること

海風……純情苛煉。@あの人 A有象無象の人間

江風……酒入舌出。@スポーツ観戦 Aお酒セーブ

Littorio…火樹銀火。@情夫 Aスポーツ全般

Roma……温和怜悧。@平和 Aヘラヘラした相手

龍田……幸災楽禍。@愛する者 A現在は特に無い

扶桑……淫靡婦人。@讃美歌 A不躾な視線

山城……火中の華。@愛すべきモノ Aそれ以外

阿賀野…史学妖怪。@五胡十六国時代 A運動

能代……姉の御守。@姉妹 A運動

涼月……被常識人。@初なんとか A常識外のもの

初月……中二患者。@あるじ様 A無様な存在

涼風……間者の類。@気の良い仲間 A綺麗事

旗風……花紅緑柳。@激辛料理 Aピュア芸の誹り

松風……美人王子。@揶揄い Aつまらない相手

伊13……エロ水着。@妹の幸せ A飲み過ぎる妹

伊14……変態水着。@酒 A姉の不幸せ
8 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:48:30.93 ID:sXysqYo30

【横須賀鎮守府】@好きなもの A苦手(嫌い)なもの



金剛……天衣無縫。@姉妹とのティータイム A悪

霧島……温厚毒実。@姉妹とのティータイムA敵

時雨……跖狗吠尭。@安らかなひと時 A天真爛漫

春雨……春雨肉汁。@優しい姉 A面倒臭い姉

浜風……浜行方正。@姉妹 A姉妹を惑わす者

鈴谷……ヒト誑し。@カッコイイヒト A下戸

鹿島……十年一剣。@某信念の狗 A好かれること

若葉……屋上同盟。@甘味 A麦酒類

Graf Zeppelin…屋上同盟。@淑女 A金髪

Warspite…クイーン。@淑女的彼氏 A強い酒類

Aquila……愚者十得。@幸せな日々 A戦闘

Pola……酒酔酒解。 @美味い酒 A不味い酒

大淀……腹黒眼鏡。@木洩れ日と読書 A不慮案件

那珂……救世偶像。@仲間 A怖い姉と五月蝿い姉

満潮……嗚呼哀哉。@あるヒト A面倒な上官

大井……眼中無人。@どこぞのKさん AKさんの敵

Maestrale…幼気盛り。@友人達 A泥酔したAさん






あきつ丸……繊細無比。@Sさん A正義面した人間
9 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:49:12.93 ID:sXysqYo30

【大湊警備府長期移籍中】@好きなもの A苦手(嫌い)なもの



赤城……面従腹背。@皆様の幸せ A皆様の不幸せ
10 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:49:45.19 ID:sXysqYo30

【横須賀鎮守府A】@好きなもの A苦手(嫌い)なもの




蒼龍……暗香疎影。@皆様の幸せ A皆様の不幸せ
11 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:52:02.64 ID:sXysqYo30

改めて前の
【艦これ】提督「俺と……高雄と愛宕」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1581775360/


まずはまた間を開けて申し訳ありませんでした
ちょっと忙しかったり忙しくなかったりしました

相変わらず来年の目標も一年で1スレですたぶん
またよければ暇なときにでも覗いてください

ありがとうございました
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/15(火) 00:00:54.46 ID:Ll6iCUUL0
乙 気長に待ってますよ
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/15(火) 01:35:13.87 ID:DiW9siYYo
お疲れ様です
年末はしゃーない
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/15(火) 04:32:42.66 ID:WgydDtm0o
15 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:08:35.20 ID:122xXwwR0

< 「提督が鎮守府に着任しました! 」 >







提督「「これより艦隊の指揮に入ります」、か」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………一回目も二回目も横須賀で艦隊を指揮した気は無いし、
南方では泊地だしその後は要港部と警備府だよな」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………妙に何回も聞いた気がするフレーズなんだけど夢で見たのか? うん? 」
16 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:09:44.34 ID:122xXwwR0

< 冗談ですってば、冗談 >







海風「雲龍さんにとっては凄くどうでもいいと思うんですけど」

雲龍「何? 」

海風「割と穴が拡がるっていうか伸びるのって早いですよね。
あんなに早く全部咥え込めるようになるとは思ってませんでした」

雲龍「あぁ……でも確かに凄いわね」

海風「内臓って感じはしないですけど何となく押し上げられてる感覚凄いんですよ。
持ち上げられてるとは違うんですけど」

雲龍「私も分かるわ。身長が高いから順応が早かっただけでそれなりにいっぱいいっぱいだから」

海風「正常位でお腹の上に乗っけられたら明らかに大きさおかしいですもんね。
身体の中だからただ直線でそのまま挿入ってるわけじゃないんでしょうが」

雲龍「そうね……あぁ、なんだかそう言われると今すぐヤりたくなってきた。ね? 」

提督「…………誘い方下手過ぎると思わない? 」

江風「あのさ……そういう問題じゃ、無いと、思うけど? 」
17 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:10:58.86 ID:122xXwwR0

< 和製ブリジット・バルドー >







雲龍「知ってます? 扶桑が加賀さんの顔好きって」

加賀「……え? 」

雲龍「気を付けた方がいいかも、しれませんね」

加賀「…………」

扶桑「後退りしなくても……その加賀さんは加賀まりこのことですし」
18 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:12:05.09 ID:122xXwwR0

< だからつまり……うん? >







加賀「酷いわね。私の顔なんて醜いから見たくもないなんて」

扶桑「そんなこと言いましたか私」

山城「でもよく考えると姉さまが一番組み合わせ多いのって加賀さんでは? 」

天城「あの人と寝るときに? 」

山城「あの人に弄ばれて啼かされるときに」

加賀「そういえば……む」

扶桑「だからなんだっていうんですか……偶然ですからね、ぐ・う・ぜ・んっ」
19 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:13:26.21 ID:122xXwwR0

< 魔窟で語る常識とは >







雲龍「その辺扶桑と山城の違いよね。あなた未だに女は扶桑しか知らないんでしょう? 」

山城「当然のことね。男はこれからもあの男だけだし」

雲龍「その点扶桑は」

加賀「取り敢えず私はあるわね」

天城「天城もまぁ……」

雲龍「と、まぁこんな感じで完全にふしだらな女よね。……私は扶桑知らないけれど」

扶桑「そんなことを言われても」

山城「私はそんなふしだらでメスにされたりオスに媚びる姉さまでもお慕いしておりますから」

扶桑「あのね……」

龍田「そもそも姉妹と寝て当然って部分をさも不埒じゃないみたいな言い方はねぇ〜……」
20 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:14:40.84 ID:122xXwwR0

< ナイフを扱う人間の良心云々 >







加賀「いい? アルコールが駄目なのではないの。アルコールが偶然駄目な人間の本性を暴くだけなのよ」

天城「それでは世の中駄目な人間ばかりですね」

赤城「まったくですね。たかが数杯で千鳥足になり人が変わりときに轢き殺し」

加賀「つまりこれだけ飲んでも本性が大した被害を撒き散らさない私たちは善に……あら、ありがとう美味しそうね」

能代「いえ、ありがとうございます。
…………アルコールが暴けてないだけで駄目なヒトなのは間違い無いと思いますけど」
21 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:15:50.12 ID:122xXwwR0

< 薄暗い中暖色の灯りなんてあったりして >







赤城「さすが能代さん、美味しいです。……こう、信じていただけないかもしれませんが」

能代「ええ」

赤城「こういう小鉢を肴にしてゆっくり飲みながらお話しするの、とても好きなんですよ」

天城「赤城さんも将来退役できれば小料理屋なんて始めてみますか? 」

赤城「私は退

加賀「退役できるとは思わない、なんて言わない約束ですよ赤城さん」

赤城「失礼しました。……そうですねぇ、私はきっと退役なんてしないと思いますよ」

能代「護国の軍人であり続けたいと? 」

赤城「と、いうよりかは近くで見続けていたいんです。
自分を犠牲にして守ったものがどんな風に成長していくのか」

加賀「ふ……赤城さんらしいです」

赤城「加賀さんはあの人に着いていきますか? 」

加賀「どうでしょう。どうせ私は妻にはなれないでしょうし……大学生になってみたいんです」

天城「それでは皆さん天城のお店にご招待しましょうか。
開業資金はたっぷりとありますから豪華にできますよ」

能代「足りなくても良いATMがありますしね。
……平和過ぎて怖いんだけど能代がおかしいのかな? 」
22 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:19:32.45 ID:122xXwwR0

< 酒と泪だけじゃあ女はやっていけないから >






加賀「でも……今時小料理屋って流行るものなのかしら」

天城「その辺は天城の腕次第ですね。それに小規模なお店でお酒が出る、というだけの括りです」

赤城「元同僚を呼べば最悪一見はいなくても安泰な気がしますが」

能代「阿賀野姉ぇには月一とか言いつけておきますけどね」

天城「そんなこと言わずに毎日来てくださいな」

能代「それでは天城さんの休みも無いじゃないですか」

天城「構いませんよ。皆さんの顔が見られてお話を聞けるのなら」

赤城「それでたまに混ざってみたりして? 」

天城「ええ、そういう生活に心惹かれないなんて今の天城が嘘であるのと同義で

加賀「つまりあの人との逢瀬はできないわね。少なくとも夜には」

天城「……」

能代「……」

赤城「……」

加賀「……」

天城「……能代さん? 阿賀野さんには不定休もあると伝えていただけますか? 」

能代「えぇ……」
23 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:20:48.11 ID:122xXwwR0

< 演技力が必要ってわけでも無いが >







旗風「キスって美味しいですよねぇ……ねぇ松姉さん」

松風「ん、あぁそうだね」

提督「魚だな? 」

愛宕「お魚でしょ? 」

雲龍「魚よね」

松風「さ、ささささ魚にきききき決まってるじゃないか」

龍田「魚ね。……わざとかもしれないけれどあなた物凄い大根役者ね」
24 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:22:10.05 ID:122xXwwR0

< 片方の掌と心温めて >







提督「この自販機だけでどんだけポイント貯めたことか。……何? 」

加賀「あたたかい紅茶。冷酒で温まってはいるけれど」

提督「ん……」

加賀「ありがとう」

提督「ん……はぁ」

加賀「……」

提督「……」

加賀「……」

提督「……俺、冷たいコーヒーにしちゃったわ」

加賀「ん……冷たいわね」
25 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:25:39.24 ID:122xXwwR0

< 掴んだ手は離したくないのです >







漣「あらあらー、どーもお熱いこって」

提督「ん? 」

加賀「手は冷たいわ」

漣「加賀さんあったかい紅茶持ってもう片方ご主人様の手握ってるでしょ。……漣には? 」

提督「しゃーねーな……ほら」

漣「放課後を応援してくれる飲み物で」

提督「カルピスね。お前高校生じゃねぇだろうが」

漣「ありでーす。ふぅ……」

提督「…………」

加賀「…………」

漣「…………」

提督「…………漣くんさ、コーヒーのプルタブ開けてくれない? 」
26 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:28:15.50 ID:122xXwwR0

< だから……離したくないんです >







漣「ほいよー。……ご主人様」

提督「あん? 」

漣「せめて開けて飲んで冷たくなって手握りません? 」

提督「分かってねぇなお前」

加賀「あなたが来なければもっと長くいたから」

漣「へいへいサーセン。…………じゃあ漣いるんですしもうちょっと離れる努力、したら? 」
27 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:29:56.14 ID:122xXwwR0

< ただ温もり抱き締めて黙して >






提督「…………」

加賀「…………」

提督「…………」

加賀「…………」

提督「…………」

加賀「…………」

提督「…………」

加賀「…………」

提督「…………なんかまた誰か来そうな足音だな」

加賀「無粋ね。…………紅茶、冷めてしまったわ」
28 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:32:07.83 ID:122xXwwR0

< 理由としての存在 >








明石「つくりました! 」

提督「捨てろ」

明石「守りました! 」

提督「捨てろ……捨ててくれ頼む」

山城「ふっ、ふふふふ……あはっ」

龍田「ふふ……アイドル風ポスターねぇ」

提督「わざわざ軍刀持って撮影させられた時点で察知しておくべきだった」

明石「このwwキメwwww顔…………ww! 」

提督「今までに無い凄まじい悪意を感じるんだが……おい明石」

明石「はい? 」

提督「その顔やめねぇと今日は瑞穂丁度良く酔わせて色々吹き込んでおくからな」

明石「やめました! 」

瑞穂「えーっと……? 」
29 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:33:36.46 ID:122xXwwR0

< 愉快な家族 >







提督「しっかし……よくできてんなこれ」

明石「編集ソフト使いましたからねー」

提督「んなもん経費で落とすなよ……」

明石「用途聞かずに承認したの少将閣下でしょ? 」

提督「そうだけども。有給消化啓発の職場内ポスター作ってくれるかもしれないじゃん? 」

明石「億に一つも無いでしょうそれ。……つくります? 」

提督「よっぽど暇ならな。まず消化させてやれる気がしないが」

明石「まぁ、普段から有給生活みたいなものですし不満はありませんよ」

提督「そっか。……龍田くんさぁ、何でコピーしてきてんの? 馬鹿なの? 山城くんも笑うのいい加減やめたら? ねぇ? 」
30 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:35:44.88 ID:122xXwwR0

< 染まり切るということ >







山城「おいしくなぁれ☆ 萌え萌えきゅん☆ 」

提督「よくお前それを完璧な笑顔でできるな」

山城「罰ゲーム命令したのあなたじゃない」

扶桑「山城の演技力を舐めないでほしいものですね」

提督「そういう問題じゃねぇよ」

山城「罰ゲームを本気でやるというのは」

提督「あん? 」

山城「つまり次へのプレッシャーです。……当然、続けるわよね麻雀」

龍田「とうぜーん」

愛宕「はいはい」

阿賀野「山城さんは鬼でも殺しに行くのかな? 」

涼風「何そのヤベぇ目付き」

江風「…………えー、江風は

山城「あ? 」

江風「ウィッス。……よくあンたら爆笑して見ていられるなこンなの」
31 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:37:05.21 ID:122xXwwR0

< 宵闇近く冥府も近く >







提督「あ、でさ山城」

山城「何? 私は見た通り忙しいの」

提督「配牌見てるだけじゃねぇか。……お前が注いでくれたこの酒さ」

山城「ええ」

提督「ちゃんと美味しくなってるのか? 」

山城「はぁ? そんなわけ無いじゃない馬鹿なの? 」

提督「ちょっとはアフターも頑張れよ。……江風次俺と代われな」

江風「はいよー。……逃げ出せる嬉しさはあるけど一回は罰ゲーム受けるってことなンだよなそれ」
32 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:38:25.54 ID:122xXwwR0

< 沈んだときの年齢にしてみると >







愛宕「十四歳ね」

高雄「十六歳……うぅん、結婚はできますか」

江風「ほぼほぼ犯罪じゃねーか。十六歳とか一番あぶねーわ」

雲龍「私なんて一歳二ヶ月よ? 」

天城「姉様より七ヶ月程年嵩になりますね」

加賀「私は二十歳ですのであまり変わりませ……変わりませんったら! 」






扶桑「……私は三十歳越えてるわけだけれど」

山城「……私も二十八歳ですか」

提督「俺はお前らが一番楽しみだよ、色んな意味で」
33 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:40:34.09 ID:122xXwwR0

< 女性ノ機嫌ハ複雑怪奇 >







愛宕「それはもう艦“ 娘 ”ではないわねぇ〜」

赤城「それは今もでは? 」

扶桑「えっ……」

赤城「? 」

山城「……赤城さんでも言って良いことと悪いことがあるんですよ」

赤城「はぁ。いえね、彼の嗜好上その方が、と……女って面倒臭い生き物ですねぇ……」
34 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:43:03.71 ID:122xXwwR0

< 成長の余地があるととるかどうか >







龍田「あら、じゃあ私もいいんじゃない? 」

提督「龍田ちゃんは……二十五歳くらいかヤベぇな」

阿賀野「軽巡組だと阿賀野たちは幼児になるよねー」

能代「そうね」

叢雲「十四歳か。あんまり変わらなさそうね」

漣「漣は十二歳だから今より小さくなるのかー」

海風「七歳なんてあの人絶対振り向いてくれないね。……漣は自分を今何歳だと思ってるわけ? おかしくない? 」
35 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:45:31.16 ID:122xXwwR0

< 可愛いお婆ちゃんなら別にいいよね的な >







提督「取り敢えず金剛辺りが喚いた末にIowaを見て絶句するパターンだな」

愛宕「七十五歳ってもう全部どうでもよくなってそうな年齢よね」

高雄「穏やかにあれるのならそれもいいかもしれないわ」






金剛「ん……くちゅんっ」

あきつ丸「随分と可愛らしいくしゃみだなお婆ちゃん」

金剛「お婆ちゃんじゃねぇデース……ううぅん、風邪? 」

霧島「このご時世それはあんまり……いえ、私たちが死ぬとは到底思えませんけれども」
36 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:47:23.08 ID:122xXwwR0

< ワナワナする罠 >







扶桑『はい……採用よろしくお願い致します』

江風『はい! 採用よろしくお願い致します! 』






漣「と、こう二人がバイトの面接に来るわけじゃないですか」

山城「姉さま以外を採用する人間が存在して? 逆を選ぶのは盲か逆張りかロリコンのどれかよ」

江風「ひっでぇ」

漣「分かってませんなぁ山城さん。……ご主人様は? 」

提督「どっちも落とすか江風だけ採用する」

山城「あ“っ“? 」

扶桑「別に悔しくなんてありませんけれど……当然のように理由は訊きたくないわね」
37 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:48:35.20 ID:122xXwwR0

< クラッシャーの気配とも言える >







提督「えー、だって履歴書の内容は知らないけど扶桑の外見と所作でコンビニバイト志望とかぜってー中身ヤベぇ女だもん」

山城「なるほど」

江風「なるほど」

漣「ね? 納得できたでしょう? 」

扶桑「貶される部分無しで褒められてはいるのですね」

提督「無いからね。……や、一週間限定で居酒屋バイトした能力だけはある即戦力の馬鹿もいたはいたけどさ」
38 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:51:10.96 ID:122xXwwR0

< 移動式地雷 >






海風「江風は何故採用するんですか? 」

提督「や、見た感じ普通にバイトしたい学生だろう? 」

江風「そう? 」

提督「何か? オレはお姉さんですぅとか言いたいのか? 」

江風「そーいうことじゃないけどさ」

提督「それにまぁ……うん、お前たぶん気に入られるタイプだぞ」

江風「うン? 」

提督「特に同世代なら男にも女の子にも」

海風「江風は誰にも渡しませんよ? 」

提督「あのさ、これは仮定の話であって……お前バイトの面接行くなら海風の存在匂わせるなよ? 」

江風「自分で仮定の話に現実乗っけてンじゃン……」
39 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:52:47.66 ID:122xXwwR0

< 誰に? >







龍田「山城ってもう単純に愛が重くて貪欲なだけっぽいわよねぇ〜」

愛宕「それがいいところじゃない。
高雄みたいに他への異常な攻撃性があったり、
高雄みたいに自分を求めてくれないと自傷しそうな気配があったり、
高雄みたいに定期的に愛情を確認する為の言葉遊びが必要だったりしないんだから」

龍田「あなた姉に対してその恣意的な評価はなんなのよ。大なり小なり皆そんな感じじゃない」

愛宕「だとして高雄の欲しがりは病的だと思うけど」

龍田「そう……まぁ、翻って山城、ってなれば本当に重いだけなのが正しいわよね」

愛宕「好きな人と抱き合ってるから気持ち良くて幸せ、とか純粋に思ってそうよね」

龍田「分からなくもないわ」

Littorio「絶妙に最低で正確そうなこと言ってますけれど……取り敢えず、謝っては? 」
40 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/19(土) 23:53:36.27 ID:122xXwwR0

ひっどい天気でうんざりしてきましたねぇ……

ありがとうございました
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/20(日) 00:27:53.99 ID:9PU9YNoO0
42 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/20(日) 23:23:37.55 ID:KN04ADPt0

< お客様 >






葛城「…………」

夕立「…………」

葛城「…………」

夕立「…………」

葛城「…………」

夕立「…………ステーキ、レア! 」

提督「へい」

高雄「お肉、お持ちしますね」

葛城「なんでだよ……なんで? 今滅茶苦茶カッコ良く飲んでたじゃん……」
43 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/20(日) 23:24:22.13 ID:KN04ADPt0

< するっと馴染む >







夕立「葛城さん食べさせてくれるなら我慢する」

提督「俺もクソ面倒くせぇもん焼かなくて済むな」

葛城「我慢して焼いて。乙女の貞操の危機だから」

夕立「乙女(笑)」

提督「貞操(笑)」

雲龍「危機(笑)」

葛城「カッコ笑いとか口で言うな! ……雲龍姉ぇはいきなり現れて妹馬鹿にするのやめな? 」
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/20(日) 23:26:22.39 ID:MS7wkYsio
お疲れ様です
足元、気をつけてね
45 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/20(日) 23:28:17.83 ID:KN04ADPt0

< 懇親会中止で好き勝手飲んでるだけですので >







夕立「というか葛城さんの貞操なんてもう無いでしょ」

葛城「や……えと」

雲龍「安心しなさい。私よりはまともだわ」

提督「お前と比べたら仕事でやってる分ある意味娼婦の方がまともだろうよ」

雲龍「こんなに一途なのに」

夕立「一途なのに妹と寝るんだ」

雲龍「あなただって戦闘狂でもお昼寝だって好きでしょう? 」

夕立「なるほどっぽい! ……でも夕立は戦闘狂じゃないよ? 」

提督「何言ってんだこいつ」

雲龍「葛城の貞操並に嘘っぽいわね」

夕立「ぽい? 」

提督「ぽいぽい」

葛城「ぽくないから。一応それなりにまともだから。……何故この姉しかここにいないのか。もう一人はどこで遊んでるの? ねぇ? 」
46 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/20(日) 23:31:36.42 ID:KN04ADPt0

< ナマモノというかなんというか >






加賀「天城なら秋雲に捕まっていたわよ」

赤城「和服の着方脱ぎ方なんて訊かれていましたね」

葛城「な、なるほど……? 」

漣「ぜってーいかがわしいことに利用されるやつだそれ」

提督「天城モデルの何かアレなやつ描くのかあいつ」

夕立「けっこーエッグいの描くっぽい」

提督「マジかー。…………訓示垂れた後即行で肩の筋肉見せてって言われたんだけど嫌な予感がするな」
47 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/20(日) 23:33:31.69 ID:KN04ADPt0

< あるべき姿と見せるべき姿と隠せない私 >







江風「卑怯だよな、ぽいぽい巫山戯たこと言いっ放しかと思いきや真面目な顔でイカれたこと言えたり」

海風「全部実力で黙らせられるでしょ。加賀さんとか赤城さんと同じ類い」

Roma「巫山戯た言動と追随を決して許さない独歩で言うならBismarckと同類なのかもね」

涼風「それは褒め過ぎ」

Roma「でも、なんとなくでも思わない?
彼女みたいな相手に喧嘩を売るっていうのは実質的な自殺だと本能的に思わされる感覚」

涼風「天下の大帝国がたかが夕方一時の小雨に恐怖を覚えるとでも? 」

Roma「あら、Romaは雷雨の夜に生まれたのよ? 原初の恐怖を刻み込まれているの」

涼風「ハンッ……」

江風「ってもまぁぽいぽい言ってるのも擬態だと思えば……ンー…………寒気、してくるよな」
48 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/20(日) 23:34:58.14 ID:KN04ADPt0

< 話に割り込まれたので >







提督「ま、言い訳をさせてもらえるならあれだな、
軍人になった上に政争に巻き込まれた時点で聖人であれるなんてことは有り得ねぇのよ」

葛城「そこをなんとかするのが提督さんの甲斐性ってやつでしょ」

提督「生憎と絞られ過ぎて残っておりませんね」

愛宕「んー? 返しましょうか? 」

提督「どっから? 」

雲龍「当然マ

愛宕「愛を込めたお料理で」

葛城「くっだらない……雲龍姉ぇはなんでそこで傷付いたような顔できるのかな? 」
49 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/20(日) 23:35:53.11 ID:KN04ADPt0

< ちょっとした秘密のコレクション >







雲龍「首輪」

葛城「ちょっとした……? 」

天城「秘密の……? 」

雲龍「天城って私のこと見下げ果てた淫乱扱いするくせに割と甘くみてるわよね」

天城「防衛本能です」

葛城「それ分かる」

雲龍「瑞鶴さんってノーマルなの? 」

葛城「ドの付くノーマル。私が引くくらいノーマル」

天城「まぁ、レズですけれどね」

葛城「それはそれ、これはこれ」

雲龍「ふぅん……そう、あなたの方が割と…………そ、ありがとう」

提督「なんつー話して……や、いいけどな別に。ほら夕立ちゃんステーキ焼けたぞ」
50 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/20(日) 23:37:54.98 ID:KN04ADPt0

< 流転する他愛無さ >






葛城「や、何回愛してるとか好きとか言われても問題無いから。
好きな人に言われるのに飽きとか来ないから」

提督「おい、何かまともなこと言い始めたぞお前らの妹」

雲龍「女の子の日なんでしょうたぶん」

天城「もしくは風邪を引いたか」

夕立「なるほど。提督さん、さすがの焼き加減っぽい! 」

提督「なるほどな。それ程でも」

葛城「せめて女だけのときにする冗談でしょそれ……あと今日は違うし、違うし! 」
51 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/20(日) 23:39:05.05 ID:KN04ADPt0

< 本日のハイライト >







葛城「え、レズだけど」

瑞穂「」

明石「ほえ……」

葛城「何か文句ある? 別にあっても気にしないけど」

瑞穂「」

明石「やー……文句は無いです、はい。無問題ですとも」






瑞穂「」

龍田「? 何がクリティカルだったの? 」

明石「なんというか……今に至ってなお割り切れない自分に気づかされたのがショックだったようで……」
52 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/20(日) 23:47:18.04 ID:KN04ADPt0

< 舞台裏(厨房) >






提督『ーー昨今の情勢を鑑みて懇親会は中止。
ただしささやかな料理と酒は用意しているので各自明日からの演習に備えるように』






愛宕「ってキメ顔で言った後にね? 」

高雄「? ええ」

愛宕「夕立ちゃんとかそれなりに仲の良い子だけさり気無く夜は誘ったじゃない」

高雄「この棟に? 」

愛宕「うん。演習中開放する棟には殆どの将校と艦娘が詰めてるけど」

高雄「実際あの人は朝から将校の相手をしていたわけだしいいじゃない別に」

愛宕「文句じゃないわよ? 朝から下らない話続けてたのずーっと側で見てたから」

高雄「ええ」

愛宕「歓待用は業者入れたからいいとして……私に何人分までならこっちの分用意できるか訊いてきたのは面白かったわ」

高雄「なんだか結婚式みたいね」

愛宕「そうそう。あれでもしあと何人かいけるって言ったら誰呼んだのかなって」

高雄「さぁ……? 」
53 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/20(日) 23:47:45.50 ID:KN04ADPt0

ありがとうございました


54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/20(日) 23:49:16.98 ID:9PU9YNoO0
乙 遂に葛城が来たか(夕立も)
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/21(月) 04:48:28.68 ID:cG1tG0O3o
56 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:11:38.12 ID:Tc/ARY800

< おかしいというのを否定はしないけれど >







明石「や、頭がおかしいと頭が弱いは別物でしょう」

初月「まぁ、雲龍さんとかを見てると本当にそう感じるよ」

雲龍「私が弱いのは頭じゃなくて唇とか頬だものね」

明石「はいはい。……こういうとこをまぁ回転が早いと言えるかどうか、ですけども」
57 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:12:41.62 ID:Tc/ARY800

< 羞恥も何も感じさせないっていうのは不可能だと思う >







提督「ある深淵なる疑問があるんだがね高雄さん」

高雄「今日はどう下らなさを深めるつもりです」

提督「おっぱいには癒し効果があるらしい。特に大きくて綺麗なのは」

高雄「はぁ」

提督「物は試しに一時間ぐらいずっと見させてくれ」

高雄「そんなのいつもやってい……単にずっと見る、だけ? 」
58 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:15:06.38 ID:Tc/ARY800

< 初心者の振り回すモノ程怖い物も無い >







雲龍「今のご時世だと棒術の動画なんてものもありふれているのよね」

天城「でしょうね。寧ろ人気かは別として存在しないジャンルの動画なんてあるのかどうか」

雲龍「無さそう。……それでね? 」

天城「棒術を始めたい、と」

雲龍「一昨年だったか一昨々年だったか随分前にLittorioとそんな話をしたのよ」

天城「姉様なら割とすんなり人間の達人レベルまではいきそうですね」

雲龍「分からないけれど……それで」

天城「嫌です」

雲龍「…………」






雲龍「何もあそこまで強く断らなくても……」

提督「あー……まぁ、取り敢えずそこはこう、型で? 」
59 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:15:48.37 ID:Tc/ARY800

< いつもの幕間 >







雲龍「姉様並の精神破壊兵器と遊びでも戦いたくなんてありません、なんて」

提督「おおもう……」

雲龍「まるで私が乱暴者みたいな。……どちらかというと乱暴にされたいのに」

天城「そんなこと言うからですよ……」
60 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:19:22.54 ID:Tc/ARY800

< 実際に始めてみるかは、さて >







提督「つーかあれじゃね? 鍛錬型とはいっても真剣ぶん回せる加賀がいるじゃん」

雲龍「……ぁ」

加賀「私も構わないけれど……条件があります」

提督「うん? 」

加賀「必ず最低月に一回は見にきてくれること」

提督「そんなんでいいの? 」

加賀「弓を月一で見に来てから言ってくれるかしら」

雲龍「加賀さんは寂しがり屋の構ってちゃんなのよ? 」

提督「え、あー……」

加賀「それが条件。……あと雲龍はせめてもう少し言葉を繕いなさい。まるで私が駄々っ子みたいじゃない」

61 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:20:43.32 ID:Tc/ARY800

< そんな想い出、唐突に >






天城『姉様が用意したテーブルって四角いですよね』

雲龍『? そうね』

天城『虚しくなりません? 』

雲龍『何故? 』

天城『これ以上家族が……同居人が増えることなんてきっと無いのに』

雲龍『? あなたと対面なんだからいいじゃない。細長いテーブルでも買う? 』

天城『……いえ』






雲龍「ふむ……ね」

提督「あん? 」

雲龍「新しい家族、欲しくない? 」

提督「…………は? 」
62 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:22:44.98 ID:Tc/ARY800

< 転居届は不要で御座います >







提督「あ、そういう……」

雲龍「孕ませてくれるとしても私に子供を育てる覚悟や資格なんて無いわ」

提督「覚悟は兎も角資格はあると思うが。……雲龍」

雲龍「うん? 」

提督「いいよ。お前がそれで少しでも幸せになるなら葛城の席、用意してやる」

雲龍「……ありがとう」

提督「いーえ、大したことではありませんのでお嬢様」

雲龍「莫迦。……………………本当に、心臓でもなんでも、捧げるから」
63 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:23:56.56 ID:Tc/ARY800

< うん? メタ? >






秋雲「Lv.18とかで進化するのをさ」

漣「うん」

秋雲「進化キャンセルでレベル上げ続けるって普通に虐待だと思うんだよね」

漣「まぁ……そう? 若い頃を維持してあげていると思えば」

秋雲「そんなの人間の勝手でしょ。改二の戦闘衣気に入らないとか言われるあれだよあれ」

漣「」

瑞穂「メタイノハチョット……」
64 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:28:09.25 ID:Tc/ARY800

< あっ……(察し) >







秋雲「でもさー、尻肉波打たせて壁に押し付けられる高雄さんとか見てみたいよねー」

叢雲「いや、あの……何? 」

海風「ごめん……ちょっと飲ませ過ぎた」

江風「か、江風はまだまともだぞ! 」

叢雲「まともな女は酔って下らないことほざく女を別のテーブルに連れてこない」

漣「でもさぁ、さっすがにカシオレだけでここまでアホになると思わないじゃん? 」

叢雲「あなたが一番強いんだから抑えておきなさいよ」

漣「無理無理。さっきまで龍田さんと山城さんに絡まれてたんだから」

叢雲「秋雲が? 」

漣「秋雲が」

叢雲「はぁ。…………あなた変なこと言っても許すからせめていきなり吐いたりしないで。
それだけ守るなら、ここ座りなさいな」
65 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:29:21.48 ID:Tc/ARY800

< ノーガード戦法極め中 >







秋雲「中に出されるのだけはイヤっていうのはまぁ分からないでもないんだけどさ」

漣「何言い出したの君」

秋雲「もうどうせ犯されてるんだから嫌悪感とか殺意は仕方無いとして最悪その後ピルでも使えばいいんじゃないかな」

漣「まぁ……いやいやいや」

秋雲「寧ろクソ野郎が変な嗜好してなきゃマグロでいた方が嫌がられそうだよね」

漣「何故秋雲がそんなこと突然口走り始めたのかも知りたくないよ漣」

秋雲「やー、訓練終わりの苦しみというか爽快感というかねー? 」

漣「漣以外で解放してくれませんかねぇ……そういうのは雲龍さんで足りて溢れて瘴気放ってるんで」

雲龍「あのね…………さすがに発想が悪魔的というかなんというか。
そんな割り切り方普通できないわよ」
66 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:30:04.79 ID:Tc/ARY800

< 絡めるなら誰であれ絡め >







秋雲「思ったんだけどさ」

提督「んー? 」

秋雲「オークとかゴブリンって血は赤だったり青だったり緑だったりするくせに」

提督「お、おう? 」

漣「話は読めた」

秋雲「なんでセーエキは絶対白いんだろう」

提督「……は? 」

漣「そんなこったろーとー……」
67 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:33:39.68 ID:Tc/ARY800

< 今年も今年とて >







提督「かったる……ってのはまぁ仕事の延長だと思えばいいけどさ」

高雄「ええ」

提督「年始過ぎまでここ詰めてるんだし派遣されてきてるあいつらに年賀状とか要らねぇ気がする」

高雄「今年も頑張ってくださいね」

提督「はいはい。……いきなり世の中で年賀状消滅デモとか流行り出したりしてくれねぇかなマジで」
68 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:34:56.92 ID:Tc/ARY800

< 他方ぼんやりと >







時雨「あー……なんかヒトも人も少ないと思ったら大規模演習か」

春雨「外国組まで連れてよくやるよね」

浜風「食堂が空いていて言うこと無いですよ」

時雨「あっ、そう……」

春雨「ここに残されたってことは一応精鋭扱いされてるってことでいいのかな? 」

浜風「いいんじゃない? 何故か夕立は呼ばれたけど」

時雨「あぁ、あれは夕立が参加させてくれないなら暴れるって駄々こねただけ」

浜風「えぇ……」

春雨「恥ずかしいよね。……それが認められるくらいの戦績ってのが物凄い怖いけど」
69 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:38:02.96 ID:Tc/ARY800

< 真の意味での鬼札というもの >







時雨「まぁ、どうしても提督に対して敵愾心燃やしてる将校がいるってのも理由でさ」

浜風「ここから引き抜いてもいいギリギリの切り札が夕立だと? 」

時雨「うん。夕立はあれで上官へのウケ悪くないし」

春雨「嫌な利害の一致を見てしまったわけですね、はい」

時雨「うん。……仮に夕立で勝ったって大した意味は無いと思うけどね、心の底から」

春雨「誰も指揮官の能力は見ないもんね……」
70 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:40:19.53 ID:Tc/ARY800

< 借り駄弁り >






夕立「ぽいぃぃぃぃぃぃぃぃっっっっ?! 」

漣「よっわ。君現実とのギャップおかしくない? 」

秋雲「一気に酔い冷めたよ五月蝿いなぁ。
……や、さすがに秋雲さんもゲームキューブなんて殆ど触ったこと無いんだけど」

江風「やっぱこれそういうゲームなのか。最近ここに導入されたンだけど」

海風「雲龍さん個人のだけどね」

涼風「パーティーゲームでは弱い夕立の図、なんて時雨に見せたら爆笑しそうだな」





雲龍「ふぅ……結構頑張ったわ」

漣「あ、雲龍さんどーも。お料理当番終わりました? 」

雲龍「二時間しっかりとね。……寝床は確保してくれてるのはいいけどそもそもゲームを持って行った方が早くないかしら」
71 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:41:49.29 ID:Tc/ARY800

< パーティーゲームって素晴らしいと思う今日この頃 >






漣「や、漣の部屋はむーちゃんが休んでますんで」

海風「私たちの部屋はスペースがちょっと。主に江風の所為ですけど」

夕立「夕立たちはあくまで仮の部屋だしあっちで楽しそうにするのはよくないから」

涼風「食堂だとか談話室も誰に見られるか分かんないし」

雲龍「あ、そう……変なところで真面目にされると調子狂うわね」
72 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:44:32.22 ID:Tc/ARY800

< 大人の会話(偽) >






愛宕「よく考えるとここって随分と大きな人生の墓場よね」

提督「あん? 」

山城「結婚を人生の墓場とするなら、そうかもしれないわね」

扶桑「何人分の墓石があるのかしら」

高雄「十匹分くらいはまぁ優に」

扶桑「私たちって匹で数えられるのね」

高雄「“ 機 “だとか“ 台 ”の方がお好みでしたらそちらで。
あぁ、“ 隻 ”は英霊に申し訳無いので駄目です」

愛宕「一応は生き物だしペット霊園くらいなら許される? 」

高雄「罪を割引きに割り引いてなら」

山城「それが無いなら産廃置き場が関の山ね」

提督「愛宕は最初俺に言ったんじゃねぇのかよ。
……高雄ちゃんちょっと今日はもう飲むのやめたら? 」
73 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:48:42.53 ID:Tc/ARY800

< 部屋の扉を開けただけなのに >







雲龍「ん……? あら、遅いお帰りね」

天城「裸にハイヒールってあのですね……」
74 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:49:40.40 ID:Tc/ARY800

< 愉快な客人たちが帰って片付けを >





 

雲龍「こう……着替えをしていたのだけれど途中から色々と探し物だとかを……その過程で履いてしまっただけよ」

天城「その過程が全く理解できないのですが」

雲龍「私にも分からないわ」

天城「はぁ……? 」
75 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:51:46.11 ID:Tc/ARY800

< つまり全てといえる >







高雄「ん……そろそろ甲斐性も売り切れですか? 」

提督「最初から売ってねぇの。……まだ撫でてないと駄目? 」

高雄「心を込めていれば時間なんて気にならなくなるものです」

提督「や、時間は気にしてねぇとな」

高雄「そう……私が」

提督「うん? 」

高雄「私が気にする時間はあなたといられる残りの時間だけ、ですよ」

提督「ん……」
76 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:52:46.41 ID:Tc/ARY800

< 二人きり寝室でする話ではないでしょう? >






提督「……俺の制服の臭いそんなに好きなのか? 」

高雄「寧ろ時々、嫌い。煙草の嫌な臭いも他の女の不愉快な臭いもします」

提督「そうか」

高雄「ええ」

提督「…………」

高雄「…………」

提督「…………そんなに嗅ぎたいなら今度高雄のも貸してくべやいたっ! 」
77 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:55:40.47 ID:Tc/ARY800

< 高雅の失楽 >







高雄「ふぅ……ベッドにへたり込んで、あなたに抱えられて見下ろされて」

提督「うん」

高雄「心臓を高鳴らせて、腰を震わせて、内臓を戦慄かせて……淺ましい女になったものです。
酔っているだけの方がまだ何倍もマシな程に」

提督「男目線過ぎるかもしれないけど女の子の幸せではあると思うよ。あくまでその一つとして」

高雄「……ええ」

提督「それともあれかい? 今から高尚な話ばかりする明晰で聖人かくやな女神でも目指す? 」

高雄「いいえ。それでは見下ろした先のあなたが砂粒程にも見えないでしょう? 」

提督「言うね。…………似たような場所から引き摺り下ろした感覚では、あるんだけど」
78 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/21(月) 22:56:19.54 ID:Tc/ARY800

ありがとうございました
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/21(月) 23:16:36.02 ID:dCIw9KAf0
乙 葛城も警備府所属になるのかな?
80 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/22(火) 21:23:10.55 ID:QlYNlWYV0

< 真面目にお仕事 >







愛宕「で、誰出すの? 」

提督「ん? 」

愛宕「一応今日ある模擬戦はトリにあなた指揮の編成も出すわけでしょう? 」

提督「雲龍、天城、扶桑、阿賀野、海風、江風」

愛宕「ふぅん……? 」

提督「気は進まないが安心しろ。最低でも最終日にはお前も出す」

愛宕「まぁ、記録係が必要だものねぇ〜」

提督「あぁ。…………ガッチガチに編成組み続けてたら訓練の意味無ぇしな」
81 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/22(火) 21:24:27.08 ID:QlYNlWYV0

< 瘴気漂う愉快な >







赤城「えーと……ここは第一航空戦隊が参ります? 」

加賀「ここは譲れません」

提督「譲っていいから。雲龍と天城で十分優勢取れてるから」

加賀「勝ちは詰めて詰めて詰め切っておくべきかと」

提督「お前は相手の面子を立てるってことを覚えてくれねぇかな」

加賀「あなたを侮辱した男の顔なんて汚泥を塗りたくっても足りませんが」

提督「はぁ。……赤城くん君は大人でしょなんとかして」

赤城「私は客将みたいなものなので知りません」

提督「……高雄」

高雄「頼む相手を間違っているのでは」

龍田「あなたを侮辱したなんて初めて聞いたわぁ〜」

提督「…………詰んだ」
82 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/22(火) 21:25:14.97 ID:QlYNlWYV0

< 勝つと知っているからですよ? >







叢雲「あのね、あんたが指揮権持ってるんだから命令不服従でどうにかしなさいよ」

提督「下手なことしたらこいつら怖いもんむーちゃん」

叢雲「むーちゃん言うな。……そういえばここで営倉っていう感じのアレ見たこと無いわね」

漣「一応存在はしてるけど一番漣たちの生活エリアに近かったやつは」

叢雲「ええ」

漣「ご主人様がただの倉庫にしちゃってますもんね! 」

提督「あぁ」

加賀「あちらの国では懲罰房をモンキーハウスと呼ぶそうね」

龍田「一番お猿さんっぽい人が頭っていうのも愉快よねぇ〜」

提督「はいはい。……気持ちは分かったから取り敢えず観戦しておけよ後輩だろう一応」
83 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/22(火) 21:27:28.29 ID:QlYNlWYV0

< ちなみに普通に勝ちました >







提督「つーかお前はペラペラと会議の中身を暴露すんじゃない」

愛宕「てへぺろっ? 」

高雄「そもそも副官として会議に随伴していたのだから愛宕は面子なんて知っているわよね」

愛宕「まぁ、ほら、皆さんにはこの人から発表しなきゃでしょう? 」

提督「それなら尚更変な部分だけ暴露すな。
……侮辱っていうか遠回しに殿下の靴の味は美味いのかって訊かれただけだからな? 」

高雄「それは遠回しだろうがなんだろうが侮蔑に変わりないのでは」

加賀「そうよね。……それで? 」

提督「あん? 」

加賀「しっかり“ 美味過ぎてしゃぶり続けるつもりだが何か ”と返したのよね? 」

提督「当然。……魂落とす程美味だって答えてやったさ、最高の笑顔で」
84 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/22(火) 21:30:01.29 ID:QlYNlWYV0

< ある種最もフラットに観ていた方々 >







Littorio「横須賀から派遣されてきたとはいっても大したこと無さそうですね」

Roma「最後のはあくまで模擬戦なわけでしょう?
試したことの無い組み合わせや戦術も使ってみる場なわけで」

Littorio「それでも、よ。少なくとも今日見た中でここの最優に比肩し得るのは何人かしか」

Roma「当然、一線級の人員は横須賀や呉に張り付いているわけだけれどね」

Littorio「何も弱いと言っているわけでは。……でも」

Roma「? 」

Littorio「夕立という子にはあまり当たりたくないですね」

Roma「まったくもって。…………魚雷が生き物に見えたのなんて初めての悪夢よ、私」
85 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/22(火) 21:30:59.02 ID:QlYNlWYV0

< 屈託、欠片もありませんでした >







提督「よく考えるとこのクソ寒い時期に演習延期した奴マジで馬鹿だな」

高雄「あなたもその一人かと」

提督「っても俺は日程調整にはあんまり関わってねぇし」

愛宕「あらぁ、派手に吹っ飛んだわねぇ〜」

提督「吹っ飛んだのにそのまま空中でバランス取って着地って頭おかしいのかあいつ」

高雄「あれ、たぶん当たって飛ばされることまで計算してますよ」

提督「マジかー……やっべぇなバトルジャンキー」






夕立「提督さん! 褒めて褒めてっ」

提督「はいはいよく頑張りました。
……さすがに満身創痍で片腕吹き飛ばされてる血塗れの女の子に笑顔向けられたくはないなぁ」
86 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/22(火) 21:38:14.44 ID:QlYNlWYV0

< 劇的ビフォーアフター(戯) >






提督「つーか君さ……もうちょっと頭使える子でしょ? うん? 」

夕立「? 」

提督「一応君はあっちの何とかかんとか中佐が指揮してたの知ってる? 」

夕立「知らなかったっぽい! 特に指示聞いてないし」

提督「えぇ……」

夕立「そんなことよりこの場で一番偉くて将来夕立を使う可能性が高い人間にアピールするのが筋でしょ? 」

高雄「夕立さんを使う程の戦闘なんてあまり気が進みませんね」

愛宕「私も。……でも一応挨拶くらいしてきたら? この後の反省会が延びるとちょっとうんざりするの」

夕立「はーい。……あ、タオル一枚借りるっぽい! 」






江風「なンだあれ化け物かな? 」

海風「残念ながら一応の姉妹だね」

涼風「噛み付いたら離さないというか……あたいには普段とのギャップが演出に見えるくらいだよ」
87 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/22(火) 21:41:47.74 ID:QlYNlWYV0

< 翻訳コンニャクって美味しいのかな? >






葛城「死ぬ……マジで死ぬ、ヤバい。意味分かんないんだけど……」

雲龍「安心しなさい。いきなり腹パンされた方が戦闘じゃない分痛いくらいだから」

葛城「意味分かんないんだけど……」

天城「訳すと……えーと、覚悟と身構えができる分ダメージを負うのが葛城が悪い、となります」

雲龍「翻訳ありがとう」

葛城「あのさ……意味分かんないんだけど」
88 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/22(火) 21:43:03.24 ID:QlYNlWYV0

< カシュクールとかお洒落で好き >







秋雲「嗚呼……ニットおっぱい……」

高雄「あの……ん、身の危険を感じるわ」

秋雲「そのギュッと自分を抱き締めるのもいいですねー」

天城「お客様とはいえこれは……姉様化しないでいただけますか」

秋雲「この際UネックとかVネックもみたい! 谷間見えるエグいやつをこの機会に! 」

天城「どの際ですそれは。……あんまりそれ単体では着ないと思いますけれど」

雲龍「だからいいんじゃない。リブ編み重ね着だとかと合わせてもそれはただのお洒落なコーデよ」

天城「はぁ」

高雄「んん……何か、あの人とは違う目の怖さが…………何? 」

秋雲「ふへへ……」
89 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/22(火) 21:44:51.30 ID:QlYNlWYV0

< しかも独り酒 >






Littorio「んふふ……」

高雄「? どうしたの? 」

Littorio「あぁ、変な笑い方でしたね。ごめんなさい」

高雄「別に。……それで? 」

Littorio「あの人がセンスの悪い眼鏡を掛けてきたとして」

高雄「? ええ」

Littorio「“ 似合ってる? “からの“ 似合ってない “まではいいじゃないですか」

高雄「そうね」

Littorio「“ あいつは似合ってるって言ってたんだけどなぁ ”という発言への返答をシミュレートしていました」

高雄「はぁ。……巫山戯たことをお酒の肴にするのはいいけれど何故、そんなピンポイントなの? 」
90 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/22(火) 21:47:25.41 ID:QlYNlWYV0

< 戯言着飾って生きる日々を >







龍田「あの人そこまで昇進に対して熱意は無いみたいだけどぉ」

山城「野心の無い人間は自分の為にああまで腐った手段講じないと思うけれど」

龍田「全く無いとは言ってないもの。……仮にそういう野心の強い人がいたとしてね? 」

山城「ええ」

龍田「あと少しで理想に手が届く、っていうところで理不尽に閉ざしてあげたら付き従った皆さんはどうなるかしら」

山城「取り敢えず何がしかの方向性で暴走しそうね」

龍田「でしょう? その指向性を上手く制御できるならこの戦争なんて一年待たずに終わると思わない? 」

山城「あぁ……言いたいこと、分かった」

龍田「あの人ってそういう実証実験みたいなのの被験者だったりしそうよね〜」

山城「物凄く良いところで深海棲艦の皆さんに惨殺されるのね? 」

龍田「そうそう。暴走する私たちが楽しみだわぁ」

扶桑「……そんな悪辣過ぎること考えるのはあなたたちくらいだと思いたいところね」
91 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/22(火) 21:51:45.62 ID:QlYNlWYV0

< ♪ 曲がりくねった道の先に(未知の咲に) >







山城「そもそもあれの野心はある意味では元帥になるより得難いものではあるでしょう」

龍田「そうねぇ。モテモテハーレム王国を建国したい、だったかしら」

山城「名称は兎も角そんな感じね」

龍田「曲がりなりにもほぼほぼ目当ての生活手に入れた辺りが怖いところ」

山城「手に入れるより維持する方が余程面倒だなんて思ってもみなかったみたいだけれど」

龍田「それは仕方無いんじゃないかなぁ。釣った魚にふんだんに餌を与えつつね?
周りには食べるなと釘を刺してリリースの勧めを断って家にも帰らず釣り場の近くで遊んでるんだから」

扶桑「言い得て妙というかなんというか。……私も雲龍に対する天城みたいな翻訳者が欲しいところだわ」
92 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/22(火) 21:52:54.55 ID:QlYNlWYV0

< 玉になり、滴る >







雲龍「ッ………………………………………」

瑞穂「……? 」

雲龍「…………………………………………」

瑞穂「…………? 」

雲龍「…………………………………………」

瑞穂「…………あのぅ? 」

雲龍「ん…………紙で指の腹を切ったの。わざとじゃないわよ? 」

瑞穂「はぁ」

雲龍「浮き上がる血を眺めていただけ。人間らしさってこういうことかなって」

瑞穂「そういうことではないと思いますけれど……」
93 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/22(火) 21:54:07.92 ID:QlYNlWYV0

< 酔いも醒めようというもの >







雲龍「まぁ、こうやって半分だけ修復してみたりした方が暇潰しにはなるわね」

瑞穂「なりませ……そんなことできるんですか雲龍さん」

雲龍「? できないの? 」

瑞穂「そこまで細かくなんてできませんよ。
傷がある程度離れていればできるでしょうけれど基本的に直すか直さないかでしょう」

雲龍「……分からないわね。ねぇ? 」

明石「や、それ普通に異常ですよ……レベル的には化け物一段階やめてるやつですってば」
94 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/22(火) 21:57:34.13 ID:QlYNlWYV0

< フィナーレの為のセミフィナーレ >







提督「お、いいところに一人酒。赤城は? 」

加賀「お手洗いついでに肴の追加を。あなたは? 」

提督「下らない会議が終わったところ。……加賀くん、明日は君別メニューな」

加賀「あら、本気で懲罰房を経験させてくれるのかしら? 」

提督「ちげぇよ。所謂ところの改二化ってやつ。明石には話付けてるから」

加賀「はぁ……今、このタイミングで? 」

提督「最終日の模擬戦、まかせたぞ」

加賀「…………ええ」






赤城「べつに構いませんけれどね ” だから好きなのよ……酷い男 ”とか顔覆って呟いて、
剰え勝手にキラキラするのは止めてほしいですねぇ」
95 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/22(火) 21:58:00.74 ID:QlYNlWYV0

ありがとうございました
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/22(火) 22:08:28.72 ID:b3sBUW150
乙 遂に改二きたか
97 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/23(水) 22:06:57.49 ID:VRP/WQ1Q0

< お役所のお仕事 >







提督「…………邪魔臭ぇな」

愛宕「まぁ……そうね」

提督「談話室と食堂に置いていいか? 」

愛宕「いいんじゃない? お花は好きだし虫が出る時期でもないし」






漣「業者に頼まれて買わされた、と」

海風「いいじゃん。どうせ経費でしょう? 」

漣「癒着だよ癒着これー、ねー? 」

涼風「祝い用のスタンドフラワーかぁ。ある種不謹慎の極みだな」

高雄「構いませんけれどね……これを民間とのパイプと言っていいんでしょうか」
98 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/23(水) 22:09:39.10 ID:VRP/WQ1Q0

< 科学者というものA >







明石「はい、終わりです」

加賀「こんなもので? 」

明石「ようは貯まったポイントを肉体に還元してるだけですから。
ゲーム的な発想に過ぎるかもしれませんが」

加賀「ふぅん……」

明石「加賀さんはその貯まったポイントが多いのと特殊なアレなんですけどね」

加賀「はぁ」

明石「色々変化できるってことですよ。こう、シャキーンジャーンドーンって」

加賀「あなた得意分野なら無理な例えはやめた方がいいわ。全く意味が分からないもの」

明石「一応その書類に“ 戊 ”とか“ 護 ”とか書いてるでしょう? それです」

加賀「単行本並に分厚いわね。……後で読むわ」

明石「そうなるでしょ? お堅い言葉で説明しても誰も分かってくれませんし。
……ほらほら行った行った。あの人に見せてくるんでしょ? うん? 」
99 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/23(水) 22:10:58.40 ID:VRP/WQ1Q0

< 悪鬼羅刹って笑うのかな? >







提督「夕立たちはいいなぁ……派遣されてても演習後は自由時間長くて」

愛宕「あなたはその後が本番だものね。素晴らしい会議」

提督「クッソダルいわマジで。反省会とか本当に意味あんのかこれ」

愛宕「会議をしました、っていうのは意味のあることでしょう? なし崩しにお酒が入るとしても」

提督「まぁそうだけども。……じゃ、あとは俺だけでおもてなししてくるから」

愛宕「はいはーい。酌婦が必要になったらいつでも呼んでね? 」

提督「ばーか。…………あいつらの方が拒否しそうだけどなお前らの評判聞いてれば」
100 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/23(水) 22:12:21.69 ID:VRP/WQ1Q0

< 未亡人プレイの為に喪服を用意するのは許されるだろうか >







雲龍「どう? 」

天城「さすがに不謹慎過ぎるのでは? 」

雲龍「今更? 」

天城「それでもやって良いことと悪いことがあるんですよ姉様。
第一あの人が嫌がりそうじゃありません? 」

雲龍「最近あの人上手い具合におかしくなってきてるから」

天城「だとしたら姉様の所為でしょうけどね。……でもさすがにやめてくださいよ? さすがに、庇い切れませんから」
101 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/23(水) 22:13:55.51 ID:VRP/WQ1Q0

< 脳が壊れる(欺) >







山城「あの人は? 」

愛宕「将校何人かとお酒」

山城「懇親会は中止と言いつつ? 」

愛宕「まだお友達面できる程度の皆さんとお話しだから許してあげて」

山城「許す許さないではないけれど……くだらないことね」

愛宕「そのくだらないことが私たちの為になったりするんだから」

山城「それが、くだらないことだっていうのよ。そんなことしないで休んでいればいいのに」

愛宕「まぁねぇ〜。それができるならしてると思うんだけどぉ……」

天城「龍田さんとお酒追加で持って行きましたけれど嫌味なくらい笑顔で話していましたよ。ちょっと見ないくらい」

龍田「つまり最高に面白くないってことよねぇ。
……天城ちゃんがビールケース何個も担いでるの見て一番笑ってたとは思うけど」
550.57 KB Speed:0.6   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む

スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)