【咲安価】京太郎「清澄の探索者」その3【ADV】

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

468 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:28:26.59 ID:nB+OJlir0
優希「何とかならないのか?楸野の爺さんに全部押し付けることだって出来ないわけじゃないじょ」

和「ゆーき、そんなのダメですよ。何より違法行為を見逃せば私たちまで幇助の罪に問われるんですよ」

優希「だから、みんなで隠しちゃえばいいじぇ」

和「ゆーき!」

優希「だって協力してくれた仲間だぞ?おっさんたちがいなかったら、今頃みんな土の下だじぇ」

優希「それに――――」

榎田爺「――――待て嬢さん。それには及ばんよ」

主人「いいんですよ、片岡さん」

主人「自分がしてはいけないことをしていたということは自分が一番分かってます」

女将「これでも大人だしね。私たち」

榎田「こうなるのは承知の上さ」

椿屋「柊、腹を括れ」

柊「......はい」

こうなってしまうと、私に言葉は残されてなかった。


〜〜〜〜〜
469 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:29:05.01 ID:nB+OJlir0
優希「ということで、みんなまとめて警察に突き出すことになったじぇ」

京太郎「......なあ和、あいつらはこれからどうなるんだ?」

和「そうですね......罪状は誘拐監禁と殺人未遂。組織的かつ計画的な犯行ですから量刑は決して軽くはありません」

和「しかし村の背景を考えれば、情状酌量の余地ありとして大幅な減刑がされるかと考えられます」

和「執行猶予付きか、実刑でもごく短期間の判決になるんじゃないでしょうか」

「あくまで推測ですが」と付け足して和は結んだ。前々から分かってはいたが、この数日は改めて和の知識に感服するばかりだ。
もっとも弁護士と検事の娘だからといってその娘の言葉を鵜呑みにするのはおかしいし、まだ逮捕もされていないのに裁判がいつになるかなんて知りうるはずもない。
そんな先の話をしているようじゃ鬼も抱腹絶倒ってもんだ。

京太郎「......それで良いんだよな?」チラッ

主人「勿論ですとも」コクン

女将「前科付きは不名誉だけどね。どうせ私たち、この村以外で生きるつもりはないし」

それから女将は、「冷めちゃうわよ」とだけ言って俺たちに食事を促したのだ。
470 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:29:49.76 ID:nB+OJlir0
 【6日目 8:40】 旅館・本館 1階 食堂


京太郎「ふぅ、食った食った」

咲「もう!京ちゃんったら」

咲「ずっと寝てたのに、いきなりそんなに食べたらお腹痛くなっちゃうよ?」

京太郎「わりーわりー」

和「それで須賀君、この後はどうするんですか?」

京太郎「ん?」

まこ「今んところわしらのリーダーはおぬしじゃしな。何かやることがあるなら言ってくれ」

久「部長の面子がこれっぽっちも無いわね、まこ」

まこ「ぬかせ。今だけじゃい」フフッ

優希、和、染谷先輩に竹井先輩。そして咲。
ここにいる麻雀部員全員が俺の口から出る次の言葉を待っている。こんなん普段の清澄じゃ絶対にありえないな。
......そしてそんな機会は、きっとこれが最後だろう。

京太郎「......なあ、優希」

優希「ん?」

京太郎「まだ残ってる課題はあったか?」

優希「んー......いや、特には」

京太郎「なら、やることは一つしかねえだろ」
471 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:30:21.22 ID:nB+OJlir0
それから二日間、俺たちはとことん遊び続けた。


 【6日目 10:40】 小佐目村 路上


まこ「位置について....」

まこ「よーい......ドン!」バッ


京太郎「ッ!」ダッ

優希「いくじぇぇぇ!!」ドダダダ

カブ「負けねえ!!!」ダダッ

柊「オラァ!」ドドドド

山下「うおぉぉぉ!」ドスドス

咲「え?えええぇぇ??」タッタッタ


和「元気ですね」

米本「元気だねぇ」

久「あっ.....咲、転んだ」

和「転びましたね」


柊「うへっ!いててててて......」


久「あっちは足でも攣ったのかしら」

米本「......元気だねぇ」
472 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:31:01.39 ID:nB+OJlir0
 【6日目 15:20】 神楽山 山頂


優希「おい金髪!これって食べられるやつ?」

向坂「あーダメダメ。それは毒がある」

椿屋「これはどうだ」

向坂「バカッ、それは保全対象だから採っちゃダメなんだよ!早く戻せ!」

向坂「ったく。地元なのにンなことも知らねーのか」チッ

まこ「知ってるのに盗っていった奴もおったがのう?」

向坂「......悪かったよ」



 【6日目 22:50】 旅館・本館 2階 遊戯室


京太郎「ツモッ!裏は......乗った!」パタン

京太郎「8000オールの二本場は8200オール!」

榎田爺「ふむ、結構難しいのだな」チャラッ

北村「と、トバされた......」

堂本「おいおい、北村あんた弱すぎだろ」チャラッ

京太郎「へっへーん!またまた勝たせていただきました!」

咲「ウソっ!?京ちゃんが麻雀で勝ってる!?」

京太郎「俺だってトーシロー相手ならこんくらい出来るんだぜ?」

優希「カモるなんて情けない男だじぇ」

和「最低ですね」

京太郎「」ヒュゥゥゥ......

久「ま、悔しければ大会でもそのくらい頑張りなさい」ポンポン
473 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:31:36.34 ID:nB+OJlir0
 【7日目 13:00】 柊宅 庭


京太郎「がー!負けた!」

まこ「情けないのう、京太郎」

カブ「おーい兄ちゃーん!」テクテク

少女「......」トテトテ

京太郎「おうカブ、遅かったな。そっちの子は?」

カブ「あー、それがさ。コイツが兄ちゃんに会ってみたいって」

京太郎「へぇ......俺は須賀京太郎、高校一年生だ。よろしくな」

少女「わたしは.........」

桜「わたしは、椿屋桜......です......」テレッ

京太郎(か、かわいい!)

まこ(この子が椿屋の娘、じゃと......?)



俺たちはこの期間、存分に旅行を楽しんでいたと胸を張って言える。
474 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:32:51.36 ID:nB+OJlir0
 【9日目 13:00】 小佐目村 バス停


日曜日、ここ数日と同じようによく晴れた日の昼。
土曜日の早朝に届いた県道復旧の一報で俺たちは帰り支度を始め、第一便のバスがやってくる頃にはその準備も整っていた。
本来ならすぐにでも帰りたかったのだが、矢継ぎ早にやって来た警官隊からあれやこれやと事情聴取に遭ったせいで一日越しの帰宅となったわけだ。

榎田「改めてみんなにお詫びをしなきゃな......本当に済まなかった」

そう言って深々と頭を下げたのは村側に立つ見送りの全員。
その反対側に立つ俺たちは、正直なところ最後まで複雑な気持ちだった。彼らは敵だ。俺たちに刃を向けた張本人だ。
しかし同時に、この小佐目村に付き纏う厄災へ立ち向かった味方でもあった。それらは両立して存在する問題だ。
だが二元論的に言うならば、俺は確かに彼らを味方だと思っていた。

久「別に私たちは構わないのよ。頭を下げるなら刑事さんに下げなさい」

米本「ま、だいぶ酷い目に遭わされたけど......他が楽しかったから良しとしようかな」

古臭いバスに大量の荷物が積まれ、十一人の若者が続々と乗り込んでいく。
出口の近くに居た堂島が手で扉を閉めると同時に、初老の運転手が発車のアナウンスをかける。
後ろを振り返ると、一週間を過ごした小佐目村がみるみるうちに遠ざかっていく。そこには......


.........大きく手を振っている、俺たちの仲間が確かに見えた。
475 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:33:55.03 ID:nB+OJlir0
 【9日目 14:50】 〇〇市 市街地


山下「それじゃあ、俺たちはここで」

北村「大変だったけど、本当に楽しかったよ」

向坂「また会おうぜ!連絡くらいは寄越せよな!」



 【9日目 19:00】 東京駅


米本「私たちはここでお別れだね」

堂島「何かあればまた」



 【9日目 23:30】 清澄 最寄りの駅


まこ「この九日間、本当に大変だった。こうして全員無事に帰ってこれて何より」

まこ「しかし明日は学校じゃ!もうこんな時間だが、みんなよく寝て明日は元気に来るように!」

まこ「解散っ!」

パチパチパチ

京太郎「よっ!染谷部長!」

優希「日本一だじぇ!」

久「ちょっと、こんな時間に騒がないでよ」ヤレヤレ

和「ゆーき、一緒に帰りましょうか」

咲「京ちゃん、お父さんが車回してくれるらしいから乗っていきなよ」

京太郎「おう!サンキュー!」


 【9日目 23:50】 須賀家 玄関


京太郎「自分の家なのに久々だと緊張しちまうな」

京太郎「こんなに空けたのはインターハイ以来か」

京太郎(......なんとなくだけど、この言葉は明日までとっておこう)

京太郎「.........よし」スッ
476 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:34:25.60 ID:nB+OJlir0



そして――――


477 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:35:14.16 ID:nB+OJlir0
 【10日目 15:50】 清澄高校 1年B組


キーンコーンカーンコーン

ガタッ ザワザワ

誠「なあ須賀!お前なんで先週休んでたんだよ!」

誠「先生から聞いたけど、なんかすげー事件に巻き込まれたって本当か?」

京太郎「ははっ、んなわけねえだろ。ちょっと風邪ひいただけだ」

京太郎「そんじゃあ俺は部活行くわ。じゃあな!」タッタッタ

誠「......本当かねぇ」


咲「あ、京ちゃん!これから部活?」

京太郎「ああ。お前もだろ?」


和「咲さんに須賀君、こんにちは」

優希「一緒に行くじぇー」
478 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:36:06.40 ID:nB+OJlir0
 【10日目 16:00】 清澄高校 旧校舎 廊下


まこ「......」ソワソワ

久「.........」ソワソワ

京太郎「ちわーっす......あれ、何してるんすか?」

まこ「おお、やっと来よったか」

久「いやー......何だかね、みんな揃うまで待ってたかったのよ」アハハ

京太郎「気持ちはわかります」

優希「むむむ、本当に全員揃っているのか......?点呼しよう」

和「いや、どう見ても揃ってますよね?」

優希「細かいことはどーでもいいじぇ!番号!」

優希「一!」

まこ「二!」

久「さーん」

和「よ、四」

咲「五!」

京太郎「六!」

まこ「よしよし、全員おるな」

京太郎(やっぱり俺は最後か......とほほ)

京太郎(......ま、いいか)
479 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:36:42.03 ID:nB+OJlir0
俺は清澄の最後、六人の部員の六番目だ。普段は影が当たらないし、たまに忘れられたりする。
でもそれでいいんだ。目立つキャラじゃなくて、普段はみんなのサポートくらいが性に合ってる。ここ一週間が異常だったのさ。
ただみんなと一緒にいれば、「清澄麻雀部の一員」であれば十分だ。


まこ「それじゃあ開けるぞ......」ガチャッ

染谷先輩が開けた扉の先には、先々週から全く変わらない部室が広がっている。
いや、ちょっとホコリを被ってるかもしれない。今日の活動は掃除で決まりだな。
そして六人で足並みを整えて一歩、二歩と古い床を踏みしめる............


――――三歩目、誰が図ったというわけでもなく、その声は重なって聞こえた。
480 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:37:13.22 ID:nB+OJlir0



 『ただいま!』


481 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:38:30.34 ID:nB+OJlir0
 【12月中旬】 清澄高校 麻雀部室


京太郎「ロン。7700」パタッ

優希「む、やるな京太郎」

まこ「伊達に秋の新人戦で四位は獲っとらんな」

京太郎「男子と女子じゃレベルが全然違いますよ」

和「いえ、それでも凄いことだと思いますよ?」

和「少なくとも入部当初の須賀君とは見違えました」

京太郎「そ、そうか?」デヘヘヘ

咲「むぅ......」プクー

季節は少し飛んで冬。みんなとそれなりの試合が出来るようになり、非常に嬉しい須賀京太郎です。
しかし地力が伸びた分もあるとはいえ、これにはちょっとした仕掛けがあるのだ。
482 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:39:26.48 ID:nB+OJlir0
和「そういえば」ズズズッ

京太郎「?」ゴクッ

和「戦績を見ていて気づいたんですが、須賀君は一時期から大物手への放銃が格段に少なくなりましたね」

和「ほとんど皆無と言っても過言じゃないです」ズズッ

まこ「確かに、京太郎が倍満以上の振込するところなぞしばらく見てないな」ボリボリ

久「跳満もかなり減ったし」

優希「昔は役満にも平気で振り込んでたのになー」ムシャムシャ

咲「一時期ってどのくらい?」

和「確か九月の末くらい、ちょうど旅行の後くらいからでしょうか」

咲「.........それってもしかして」

京太郎「ま、つまりそういうことだ」グイッ

久「須賀君がオカルト持ち?世も末ね」ケラケラ

京太郎「そんなこと言わなくてもいいじゃないですか!」クワッ
483 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:39:55.74 ID:nB+OJlir0


「その話、面白そうじゃないか」

484 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:40:28.93 ID:nB+OJlir0
がちゃりと音を立てて二人の女性が入ってくる。
一人は熊倉トシ、宮守女子麻雀部の監督。そしてもう一人は永水女子三年生の薄墨初美。
薄墨さんが来ると聞いた時は少々戦慄したが、現在の彼女は大分常識に則った衣服を纏っていた。
普通のトップスに普通のボトムス、普通のコート......うん、扇情的な恰好じゃなくて何よりだ。
俺にそっちの趣味はないんだが、優希がからかってくるとうるさくてたまらない。


初美「お邪魔しますよー」

京太郎「お久しぶりです。トシ先生、薄墨さん」

初美「そうですねー......前回は皆さんが帰ってきた直後だったから、三ヶ月ぶりですか」

トシ「遅れてすまないね。なにせ街の方でこの子の服を見繕ってたから」

咲「服、ですか?」

初美「そうなんです!冬だからっていくらなんでも寒すぎですよー!」

トシ「ここは日本有数の豪雪地帯だよ?あんな服装じゃそりゃ寒いだろうね」ケラケラ

初美「雪なんて霧島じゃ年に一回降るかどうかくらいなのに......」

久(この子、どんな格好で来るつもりだったのかしら)

それから十分くらいは他愛もない話で盛り上がっていた。コクマや春の選抜のこと、薄墨さんがすぐ近くで溝に嵌まり頭まで雪に埋もれてしまったこと。
宮守ではみんな受験ムードであるということ.........三年生は大変だな。そう思いながら右を見ると、薄墨さんは対岸の火事というふうに耳を傾けていた。
ならば左は?一週間に三日は部室に居座っている竹井先輩は、やはり苦虫を噛み潰したような顔で話を聞いていた。
しばらくして、トシ先生が壁に掛けられた時計をちらりと見る。
485 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:41:15.55 ID:nB+OJlir0
トシ「さて。そろそろいい時間だし、本題に入ろうかね」

トシ「薄墨、例の件はどうなってるんだい?」

初美「はいはい、私の出番ですよー」

初美「あの後、警察の捜査とは別で全国各社合同の調査隊が派遣されました」

初美「うちからも神主さんと巫女さんを何人か......私と霞ちゃんも行ってきました」

初美「ほんちょーの人たち、人使いが荒いのですよー」

トシ「へぇ......でも提案したのは霧島からなんだろう?」

初美「おエライ方には色々あるらしいですけど、私にはさっぱりです」ヤレヤレ

初美「それで...........」
486 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:41:44.49 ID:nB+OJlir0
 回想:【10月下旬】 小佐目山 祭壇


初美「おー!これはなかなか壮観壮観」タッタッタ

霞「初美ちゃん、はしゃぐと恥ずかしいわよ?」クスクス

霞「それにしても、こういうのは小蒔ちゃんの方が得意だとは思うんだけど......」

初美「姫様をこんなヤバそうな所には連れてこられないし、仕方ないですよー」


霞「さて、どうかしら......」スッ

初美「大物は居そうですかー?」

霞「...............もう微かだけど、お一人だけ」

初美「やっぱり完全には祓いきれてないみたいですねー」


神職A「あの子たち、霧島の六女仙だっけか?」ヒソヒソ

神職B「らしい。霧島は何というか、色々と凄いな......」ヒソヒソ

巫女C「あそこまでの感受性とは......流石ですね」ヒソヒソ

神職B「それもそうなんだけどさ。何というか、ビジュアルがね」ヒソヒソ

巫女C「......確かにちょっと両極端すぎ――――」

霞「――――あら、何かご用かしら?」ニコッ

ABC「いえ、何も」


〜〜〜〜〜
487 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:42:16.07 ID:nB+OJlir0
初美「あの人たち、ちょっと失礼すぎますよね?!私だってまだまだこれからなんですよー......」グスン

咲「あの、薄墨さん......話がちょっと逸れすぎな気がするというか、なんというか」

初美「!......///」コホン

初美「そ、それで肝心の『オフラシサマ』についてですが」

初美「八坂の人曰く、スサノオノミコトに限りなく近いナニからしいです」

まこ「限りなく近いナニか?」

初美「『元から小佐目村の土地に土着の神様がいたところにスサノオ信仰が入ってきた。そして時代が下るごとにそれらは同格化されていき......』」

初美「『より荒々しさの強調された形で崇拝されていたのだろう』、と」
488 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:42:46.67 ID:nB+OJlir0
地下研究室から見つかった日誌......数ヶ月前に読んだその文章の内容を必死に思い出す。
確か、当時の楸野が化政年間に須我神社を訪れたときのことが記されていたはずだ。


 文政◯年◯月○日

  何月か手記が空いてしまったが、この間に榎田と連れ立って出雲は諏訪大明神へ参ってきた。
 壬申の儀以来、予てより行って確かめたいと思っていたので、これがようやく成就したのである。
 風土記にも書かれたる社殿の石段を昇り、巴の紋へ深く礼をして宿へ帰った後に榎田に問えば、曰く「オフラシサマとは違う」とのことだった。
 果たしてこの男の言うことが確かであるかということは置いておくとして、しからばこれは由々しき話ではないだろうか――――


初美「そのへんの史料も押収済みですよー」

初美「誘拐殺人の証拠なんかもあったから、警察とは一悶着あったらしいですけど」ボソッ

咲「あはは......」

和「日本の神道って一体......」
489 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:43:15.23 ID:nB+OJlir0
だがここで一つの疑問――――というより不安が残る。
霎伝によれば櫛を使って榎田が鎮めた後もオフラシサマは登場していたようだし、実際薄墨さんの話の中でも「祓いきれてない」という文言があった。
俺たちが終えたと思っていたことは、その実まだ終わっていなかったのだ。

京太郎「この後、小佐目村はどうなるんですか?」

初美「......これから何とかしていくしかないですねー」

初美「取り敢えずのところは神楽神社を整備して、そこを拠点に色々と研究していくらしいです」

初美「次の壬申までに.........『六十ヶ年計画』って、ほんちょーの人は言ってました」

トシ「六十ヶ年か。スターリンもびっくりだね」

優希「む?何のことだじぇ?」ヒソヒソ

和「『五カ年計画』です。世界史でやったでしょう?」ヒソヒソ

初美「まあ、私たちがおばあちゃんになるまでには解決策は見つかると思いますよー」

トシ「それは私に対する当て擦りかい?」

初美「そ、そういうつもりじゃないですよー!」アタフタ

トシ「はは、冗談だ」
490 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:44:44.83 ID:nB+OJlir0
初美「そうだ、もう一つ報告があるですよー」

トシ「なんだい?」

初美「楸野とかいう超超高齢者のことです」

「「「.........!!」」」

京太郎「......それで、楸野がどうしたんですか?」

初美「普通の村の人たちは普通に裁判に出られましたが、あのお爺さんはそうはいきません」

初美「そもそも戸籍がなかったですし」

初美「結局小佐目山の件と同時進行で、楸野の呪いを解く研究も進めることになったのですよー」

咲「呪いを解く?」

初美「見た感じあっちもオフラシサマ関係みたいですけど、本体以上に手こずりそうですよ......」

初美「でもまあ、いつかは成功するはずです。その時が来れば、百ウン十歳のジジイもようやくくたばるはずですよー」

初美「......いつになるかは分かりませんけど」ボソッ

京太郎「そう、ですか......」

俺は――――きっと俺以外の五人も、複雑な思いを抱いていた。
楸野は死を求めていた。それが叶えば本望だろう。だが当然それは罰を与えることにはならない。
結局、俺たち人間は『楸野』という存在を罰する術を持たなかった。

このことは、小佐目村の事件に関する唯一にして最大の蟠りとして、俺たちの心に永遠に残り続けるのだ。
491 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:45:15.95 ID:nB+OJlir0
トシ「さて、次は私の番だね」

先生が持参のマイ湯呑み――何故かエイスリンさんのイラストがでかでかと書かれている――に入った煎茶を飲み干す。

トシ「須賀君の『オカルト』を聞いて即座に連想される人物が一人」

トシ「私たちはまず千里山に行ってきた。そうだよね?」

京太郎「は、はい!」
492 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:46:22.80 ID:nB+OJlir0
 回想:【10月上旬】 千里山女子高校


雅枝「お久しぶりです、熊倉監督」

トシ「いやいや、私はもう監督じゃない。あの子たちももう引退だし」

雅枝「寂しいですか?」

トシ「......そりゃあね」

雅枝「ま、ほんならそういう話も後で落ち着いたらしましょか」

雅枝「そんで、そっちのパツキンが例の子か」

京太郎「清澄高校一年の須賀京太郎です」

雅枝「うん、ちゃんと受け応えが出来ててよろしい」

雅枝「......怜!熊倉先生と須賀君が来たで!」

怜「はーい......」ムクリ

怜「もう、ウチは受験生ですよ?勉強せなあかんのに」トコトコ

浩子(いや、ずっと清水谷先輩の膝で寝とったやん)
493 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:46:58.38 ID:nB+OJlir0
〜〜〜隣室〜〜〜


怜「つまり、『死ぬ未来を予知する』能力っちゅうわけですか」チュー

京太郎「そうなります。随分限定的ですけど」

怜「ほーん。お、これ美味いわ」チュー

トシ「それはよかった――――それで参考までに園城寺さんの話を訊きたくてね」

怜「なるほど......」プハッ

怜「説明が難しいけど......私のは『見る』って感じで、君んとは同じちゃうで」

京太郎「どういうことですか?」

怜「未来が――私は一巡先やけど――見えるのは確かなんやけどな」

怜「なんというか、他人事っぽいいうんですか.........未来がパッと浮かぶ。そんな感じなんですわ」

怜「須賀君は光景だけじゃなくて、暑いとか寒いとかそういうのも全部感じとったんやろ?」

京太郎「えーっと......」

人間そう簡単に『死んで』も困る。数ヶ月前の記憶をたどるが、温度感覚まであっただろうか.........

京太郎「わかんないですけど、痛かったのは確かです」

怜「せやろ?私とはやっぱりちょっと違うなぁ」チュー

〜〜〜〜〜
494 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:47:38.47 ID:nB+OJlir0
咲和優ま久「............」ジー

京太郎「べ、別に良いだろ!遊びじゃないんだから」

まこ「へえへえ、京太郎君は大変じゃのー」

優希「私たちを差し置いて大阪観光とは偉くなったもんだじぇ」

久「私なんて受験で大変なのに......」オヨヨヨ

京太郎「だから違うって!」

トシ「ほら、与太話はそのくらいにしな」パンパン

トシ「......それで、その後も色々と訊いて回ったよ」

トシ「宮守の子たちは当然だけど、他にも――――」

先生の口からは人名、あるいは組織の名前が次々と語られる。
そのうちのいくつかは俺にも聞き覚えがあったが、全て全国各地に散らばっている。この人、三ヶ月でどれだけ動いていたのだろうか。

初美「そういえば、霧島にも来てたって聞いたのですよー」

トシ「ああ、その時は薄墨は居なかったね。神代さんには色々と世話になったよ」

トシ「ともかくだ。そういうことを延々と続けて、私はある一つの仮説に思い至った」

咲「仮説......ですか」

トシ「ああ。須賀君のオカルトは『死ぬ未来を見る』というものではなくて......」

トシ「『死んだ瞬間、時間を巻き戻す』ものじゃないか、ってね」

京太郎「時間を、巻き戻す......」
495 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:48:09.49 ID:nB+OJlir0
「時間を巻き戻す」。受動的に見るか、あるいは能動的に動かすか。
しかし本質的な部分は置いておくにしても、この間にある実際的な差異はあるのだろうか。

優希「確かに凄いけど、それって何か違うのか?」

初美「確かに、結果としては予知してるのと変わらないように思えるですよー」

トシ「ああ、勿論違うよ」

トシ「未来が見えるだけだったとしても、その感覚まであったのなら当然表面上は同じだろうさ」

トシ「だが巻き戻されるまでの出来事は実際に起こったことだ」

トシ「もしも『何億回も死に続けるような出来事』に遭遇したら――――」


刹那、全員の視線が俺の方を向いた。


トシ「須賀君」

京太郎「はい」

トシ「君は普通の人間と違って、まともな死に方は出来ないよ」

トシ「気をつけなさい」

京太郎「........肝に銘じておきます」
496 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:48:57.21 ID:nB+OJlir0
 【元日】 清澄近くの神社


ガヤガヤ

久「うわっ、すごい人の数ね」

まこ「正月じゃしこんなもんじゃろう?」ガジガジ

優希「ぶちょー。私も一本ほしいじぇ」

まこ「『ください』、な」

和「この近辺でも一番大きな神社ですしね。人は多いですけど、その分楽しめそうです」

咲「お参りできるまでどのくらいかかるのかな」

優希「おい犬!背高いんだから教えろ!」

京太郎「へいへい。そうだなぁ......この流れだと一時間くらいか」

久「うっそー......」ゲンナリ

咲「立ってるだけで疲れちゃうよ......」

和「まあまあ。話しながら待てばすぐですよ」
497 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:49:37.69 ID:nB+OJlir0
〜〜〜一時間後〜〜〜


優希「あれ、神社のお参りってどうするんだったっけ?」

和「『二礼二拍手一礼』です」

まこ「二回拝んで二回拍手、それから一回拝むんじゃな」ヨシ

京太郎「あ、空いたぞ。行きましょう!」


「「「......」」」ペコッ ペコッ

「「「......」」」パンッ パンッ

「「「......」」」ペコッ


久「みんな、何をお願いした?私は金運上昇よ!」

まこ「商売繁盛」

和「学業成就です」

咲「嶺上開花」

優希「タコス千万!」

まこ「色々違うのが混じっとらんかったか......?」

咲「京ちゃんは?」

京太郎「俺?えーっと......」

京太郎「.........無病息災」

優希「つまらんやつだじょ」

久「でも須賀くんらしいわ。死ねないしね」

和「死ねないですしね」

まこ「死ねないけんの」

京太郎「ちょ、冗談にならないですからね!」
498 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:51:06.24 ID:nB+OJlir0
それからしばらく遊んで回り、日が傾き始めた帰り道。元日だというのに、何故か周りには誰も居なかった。
他のみんなと別れた俺と咲は田んぼの間を通る田舎道を二人きりで歩く........いや、厳密に言えば歩いているのは俺だけだ。

京太郎「今年も咲が咲らしくて安心したぜ」ハハッ

咲「笑わないでよ......」グスッ

やはりと言うべきか、咲は帰り道で派手に転んだ。おまけに草履の鼻緒も切った。
そういうわけで現在の咲は俺におんぶされる形で落ち着いているのだ。

咲「あーあ、せっかくの晴れ着だったのに汚れちゃった」

京太郎「ちょっと汚れただけだろ?破れたわけでもないし大丈夫だろ」

咲「着物の洗濯って大変なんだよ!もう、分かってないんだから」

京太郎「へいへい、俺が悪うございましたよ」

咲「......せっかく京ちゃんに見せられたのに......」

京太郎「.........別に良いさ」

咲「えっ、『別に良い』ってどういうこと?」

京太郎「おめーみたいなちんちくりんに着物なんて十年早いって話だよ」

咲「ちょっと!そんなこと言わなくたっていいじゃん!」ギャー!

京太郎「うおっ、背中で暴れるなよ!落ちるぞ!?」
499 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:51:43.43 ID:nB+OJlir0
京太郎「だいぶ冷えてきたな」

咲「おばさんがお雑煮作ってくれてるらしいから早く帰ろ」

京太郎「あー、そういえばそうだった。今朝は食べらなかったからな」

咲「竹井先輩が急に初日の出を見るぞー!なんて言い出すんだもんね」

京太郎「あの人には振り回されっぱなしだよなぁ」

咲「あっ!ねえねえ、丸いおもちって食べたことある?」

京太郎「うーん......そう言われると経験ないかも」

咲「最近おばあちゃんがおもちを送ってくれたんだけど、それが――――」

京太郎「――――――――?」

咲「――――!!」
500 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:54:46.52 ID:nB+OJlir0
咲は案外、背伸びをしようとするやつだ。
どうも周りに子供っぽいと思われるのが嫌らしく、色々と無理をするのだ。ドジなのに。
今日こうして慣れない着物を身にまとっているのも、俺たちに対する見栄っ張りの一環なのだろう。
着飾ってるよりもありのままの咲の方がよっぽど良いのに、と俺は思った。

.........一瞬、別の期待をした。思春期の男にありがちな自惚れっぽい期待だ。
それが合っているのかどうかを本人に聞くのは簡単だけど、俺はとりあえず自分の胸にしまっておこうと思う。
まあ、心配しなくてもコイツとのことはなるようになるだろうさ。さっき神様にも拝んできたし。


そんな雑談を交えて歩いているうち、愛する我が家は目前に迫っていた。
他人の家に上がる際は「お邪魔します」と挨拶するのが常識なんだろうが、長年うちに出入りしている咲についてはこの限りでないのだ。
だから玄関を開けた後、俺と咲の言葉は一致する。話の種にもならないことだけど、俺にはそれが楽しくて仕方がない。
501 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:56:29.00 ID:nB+OJlir0
家族がいる。友達がいる。先生がいる。仲間がいる。
和がいる。優希がいる。染谷部長と竹井先輩がいて、咲がいる。

今は、それが一番楽しい。


IF-HAPPYEND:「ただいま!」
502 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:58:02.95 ID:nB+OJlir0
【蛇足2:えんだー】


京太郎「なぁ、咲」

咲「ん?どうしたの?」

女性のおめかしの最中に野郎の付け入る隙は一切ないと言ってもいい。
彼女の顔に塗り重ねられている化粧品の名前をいくつ知っているかと聞かれれば、おそらく俺はゼロと答えるほかないだろう。
しかし、それをただ黙って待つには暇を持て余しすぎていた。

京太郎「龍門渕さんってお金持ちだよな」

咲「絵に描いたような大金持ちだからね」

京太郎「それで、俺は思うんだよ」

京太郎「ひょっとしたらこんなこともあり得たのかな......ってさ」

咲「......私、今すごい忙しいんだけど」

冷たくあしらわれてしまったが、俺は聞こえないふりをして十年前のあの日へ思いを馳せた。
503 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 14:59:01.99 ID:nB+OJlir0
 【2日目 13:10】 旅館・本館 食堂


和「つまり、当分は長野には帰れそうもないということですね」

久「そうなるわね」

咲「村に代々伝わる四家......ミステリーっぽくって面白いかも」

京太郎「何言ってんだお前は」

優希「よっしゃー!学校休みだじぇ!」

まこ「帰ったらその分補習じゃと思うがの」

優希「」ガーン

村の長老である楸野氏の邸宅で話を聞いてきた俺と竹井先輩は、その内容をみんなに伝えた。
優希によって半分以上盗られてしまったトンカツを口に運ぶ......うん、ツンとした刺激が絶妙にマッチしてご飯がすすむ。

咲「えー、揚げ物にからしつけるの?」

京太郎「普通つけるんじゃないのか?」

咲「私の家ではつけたことないかな」

優希「トンカツにからしなんてありえないじょ」

和「でも、肉の臭みを消す効果もありますし.......あ、私の家ではつけてます」

久「ソーセージにつけるマスタードみたいなものじゃない?」
504 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 15:01:11.29 ID:nB+OJlir0
まこ「しかしそうか......困ったのう」ボリボリ

優希「何かあるのか?」

まこ「ああ、おぬしらには秘密にしとったか。実は来週末に龍門渕との練習試合を入れとってな」

まこ「ちなみに終わった後はパーティーらしい」

和「そうだったんですか.........でも何故秘密に?」

久「優希なんてパーティーだって知ったら、一週間ずっと浮足立っちゃうでしょ?」

(((確かに......)))

優希「失敬な!そーいうことするのはこいつだけだ」ビシッ

京太郎「俺はそこまで子供じゃねーよ!」

どっと笑いが起きた。不本意にも部内で俺のおバカキャラが定着していっている気がする......
もう一人のおバカに恨めしい表情を送るが、俺の意図に気付きもせずタコ天を頬張っていた。

まこ「そういうわけで、事情を話して延期か中止ということにしたいんじゃが......うーむ」

女将「電話使う?」ヒョコッ

咲「あるんですか?」

女将「ええ、事務所に有線電話が通ってるから。使いたかったら気軽に言ってね」

まこ「そうですか。そんじゃあお言葉に甘えて.........」
505 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 15:01:49.02 ID:nB+OJlir0
 【2日目 13:20】 龍門渕邸


衣「ふんふんふ〜ん」

prrrrrr prrrrrr

衣「電話か......ハギヨシ!」

シーン

衣「ともきー!じゅんー!」

シーン

衣「盲亀浮木......みんな忙しいのか。余儀ないな」

衣「よいしょ!えい!」ピョン ピョン

衣「届いた!」ガシッ

pi

衣「もしもし、りゅーもんぶちです」

衣「清澄の次鋒か!今度部長に相成ったと聞いたが健勝か」

衣「ふむ、来週の合同練習のことで.........えっ?」
506 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 15:02:59.02 ID:nB+OJlir0
衣「.........」トボトボ

歩(あれ?......どうしたんだろう)

歩「衣様、いかがなされましたか?」

衣「......あゆむ.........」ジワッ

衣「うわーん!」ギュッ

歩「こ、衣様?!」

歩「何か嫌なことでもあったんですか?!」アタフタ

衣「今しがた電話で......清澄が......みんな土砂崩れで......」グスッ

歩「えっ、えぇっ?!」


歩「ええっと、こういうときは......」ワタワタ

智紀「どうしたの?」

歩「それが清澄のみなさんが――――」


智紀「ど、どうしよう......」

純「よう智紀、あっちの掃除終わったか?」

智紀「それが今、それどころじゃなくて――――」


純「おいおい、どうなってんだよ......」

一「純くんじゃん。どうしたの?」

純「国広君!聞いてくれよ、なんでも――――」
507 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 15:03:28.59 ID:nB+OJlir0
 【2日目 13:40】 龍門渕邸 透華の部屋


透華「........」ジーッ

透華(清澄の皆さんは旅行中でしたわね......ふふふ)

透華(今のうちに牌譜を研究して、のどっちに差をつけなければ)

バンッ!

一「失礼します!」

透華「一、騒がしいですわよ」

一「透華様、今はそれどころじゃないんだよ!」

一「清澄の人たちが旅行先で土砂崩れに巻き込まれて生き埋めになってるって!」

透華「!?」

透華「そ、そんな.........」フラッ

一「わわっ!」サッ

一「あの透華さま......しっかりして――――」

透華「――――ません――――」ボソッ

一「......?」

透華「ありえません!そんなことはありえません!」グッ

透華「のどっち、勝ち逃げなど許しませんわよ!」


透華「......ハギヨシ!」パチン


ハギヨシ「――――ここに」スッ
508 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 15:04:15.14 ID:nB+OJlir0
 【2日目 17:20】 小佐目村 旅館前


柊さんたちと親交を深めた俺と咲の旅館へ向かう帰路は、既に終盤に差し掛かっていた。

京太郎「ふぅ......午後はすごく歩いた気がする」

咲「やっぱり京ちゃん、高校に入ってから体力落ちたんじゃない?」クスクス

京太郎「そんなこと――――いや、確かにそうかもな」

京太郎「って、お前なんてそもそもほとんど運動できねえじゃんか!」

咲「私は麻雀があるので大丈夫です」

京太郎「ぐぬぬぬぬ............ん?」チラッ

その時、パラパラという何処か聞き覚えのある音が微かに俺の耳に入った。
音源はどうやらこちらへ近づいているようで――――

咲「京ちゃん!あれ!」ピッ

京太郎「.........!」

――――遥か彼方から真っ直ぐ飛んでくるヘリコプターは、明らかにここを目的地としていた。
509 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 15:04:51.97 ID:nB+OJlir0
村人A「なんだなんだ?!」

村人B「おいおい......」

村人C「おかあさーん、ヘリだー!」

村人D「しっ!黙って見てなさい!」

山里へ響き渡る不似合いなロータ―音を聞きつけた村の人々は、皆家から出て様子を伺っている。
やがて黒い機体は俺たちのいる駐車場の上空で停止し、少しずつその高度を下げていった。


北村「」ポカーン

山下「......なんじゃこりゃ」

向坂「うわっ、風すげー!」


女将「何事?!」

主人「あの、うちの駐車場......」
510 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 15:05:21.33 ID:nB+OJlir0
操縦士『こちらアルファ1、ランディングポイントに到着』

ハギヨシ「京太郎君、宮永様!ご無事ですか!」

京太郎「ハギヨシさん?!どうしてここに......」

ハギヨシ「透華お嬢様の命で救助に参りました。さあ、早く乗って!」

隊員A「ターゲット二名を確保した。双方無事!第二小隊は予定通り降下、残り四名の捜索を――――」


十分としないうちにヘリコプターは狐につままれたような顔の六人組を乗せて離陸した。
こうして俺たちは小佐目村から脱出し、奇妙な旅行は幕を閉じたのだった.........

〜〜〜〜〜
511 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 15:06:18.83 ID:nB+OJlir0
京太郎「――――って感じで、どうですかね」

一「流石にないんじゃないかな」アハハハ

純「いやいや、透華ならやりかねないぜ......おっと、終わったみたいだ」


スタイリスト「......いかがでしょうか?」

透華「パーフェクトですわ!超目立ってますわよ!」

咲「疲れたー」グデー

京太郎「だいぶ時間かかりましたね」

透華「この私が中途半端な仕上がりを許すはずがありませんもの」

咲「京ちゃん......どう?」クルッ

京太郎「完璧だよ。どこに出しても恥ずかしくない」

純「おいおい、出されるのはお前んところだぜ?」グイグイ

京太郎「わかってますよ」
512 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 15:07:55.20 ID:nB+OJlir0
ガチャッ


まこ「大変じゃ!和と照さんが暴れだしおった!」

京太郎「あちゃー......放置しすぎたか」

咲「酒癖悪いからね、あの二人」

まこ「お色直し中の余興がちっとばかし盛り上がりすぎてな」

一(どんな余興だったんだろう)

透華「丁度いいですわ。そろそろ参りましょうか」

咲「そうですね......よいしょっと」

京太郎「ほら、掴まれよ」

咲「ありがと」

純「ほー、エスコートまでバッチリじゃんか?須賀くんよぉ」

京太郎「ははっ、散々言われましたからね」

控室を出て、二人並んで係員の先導に続く。
無駄にデカい建物の通路を右に曲がり左に曲がり、いくつかの扉を通り過ぎて――――
513 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/12/31(木) 15:08:31.16 ID:nB+OJlir0


 【12:50】 龍門渕ホテル 披露宴会場


カンッ!
514 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/12/31(木) 15:10:25.46 ID:nB+OJlir0
>>450
隠密行動がメインの想定でした。

(必要なら大学生三人組を仲間に)

楸野の地下研究室を調べて櫛の話を突き止める

一人を櫛にする

儀式中、オフラシサマが降ろされたタイミングに乗り込んで最終決戦

最終決戦は
 仲間vs止めようとする小佐目側
 京太郎vsオフラシサマ
という構図になる予定でした。前者は普通の戦闘で、『蘇生』などが用意されていたのもそのためです。

>>451
廃村は特に考えてなかったです。
京太郎の昏睡についてはトシさんが語っている通り、最後のオフラシサマ戦で死に過ぎた事による「魂の消耗」というのが理由です。
調査しても、結局は時が経つのを待つしかないという結論に至るのではないかと思います。
515 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/12/31(木) 15:10:53.50 ID:nB+OJlir0
以上蛇足でした。
では皆さん、良いお年を。
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/31(木) 15:11:53.90 ID:MRT/Fvw/0
おつおつこれは良いお年玉
何も解決しないけどもんぷちエンドで草生えますよ
517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/31(木) 15:39:54.80 ID:h5NRCo300
乙!これは良いお年玉。LPの回復待ちじゃ、真相が分かっても京太郎が目覚めた時の土産話と関係者の心の整理ぐらいにしかなりませんね。
上手く事が運んでも本気を出した龍門渕により誘拐殺人が発覚で、どうなろうと詰んでいたのでは。前回は運良く発覚しなかったですが、今回は龍門渕が関わらなくても、その保証は有りません。隠蔽の難易度は時代と共に格段に上がります。
三家があっさり説得に応じたのも、「これ以上続けられない。もう止めたい…でも踏ん切りが付かない」と思っていたからかも。
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/31(木) 21:41:46.05 ID:c0u+vmr8o
乙です!
トゥルーエンドすばら!!

>>514
儀式中って事は本来は人質は救出出来ない予定だったの?救出出来ない時って村人+四家VS清澄2人+大学生3人って瞬殺されない?
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/01(金) 00:25:42.67 ID:RDYG9URNo
乙です!良いエンディングでした
質問だけど、京太郎が一番最初に見た走馬灯?みたいなのも死に戻り能力?
そして京太郎が突然死に戻りオカルトに目覚めたのってなんか理由あり?
520 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2021/01/01(金) 17:50:58.48 ID:x82TvnXL0
あけおめです。


>>517
現実的に考えれば勿論その通りです。大抵の問題は札束で殴れば解決しちゃうだろうし。
ただそれを言ったらシナリオになりませんから、龍門渕はネタ要員にしかならないでしょう。

>>518
儀式中は他の者は入れない(2スレ目>>474)ため、実際の相手は楸野、椿屋、榎田、柊の四人。榎田のジジイは置物です。
ステや装備的にはキツい戦いだけど、まあ最終決戦だしいいかなーと思って......

>>519
一番最初の時間軸ではなんやかんやあって京太郎たちは村の暗部に気づかぬままで、他方儀式も失敗に終わります。結局村は土砂に押しつぶされました。
最初の走馬灯はそこで死んだ京太郎が時間を巻き戻した際に残った記憶です。つまり、本編の時間軸の京太郎は一人目ではないのです。
メタい話をすると、本来であれば壬申の儀は余所者には決して明かされない儀式です。少なくとも仲間が突如消えでもしない限り村の異常性に気付くことはないでしょう。
しかし誘拐されてから探索を始めるのではシナリオ的に間に合わないので、なるべく早い段階で彼らに捜査の動機を与える必要がありました。そのための舞台装置に過ぎません。

次に京太郎がオカルトに目覚めたきっかけですが、これはスサノオノミコトが与えたものです。
スサノオノミコトは、自身の分身とでも言うべきオフラシサマが暴走している現状に頭を悩ませていました。
そこにちょうど村へやって来た京太郎にオカルトを授け、事態を解決するようけしかけたわけです。


それから次回安価スレのご相談です。
一応以下の候補があります。
521 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2021/01/01(金) 17:52:25.40 ID:x82TvnXL0
A案


――――5月中旬


【清澄高校 麻雀部室】


京太郎「サポート、ですか」

久「そゆこと」

ポンコツ咲の隠れた......というにはあまりにも衝撃的な特技が発覚し、あれよあれよという間に電撃入部を果たして早一週間が経ったある日の夕方。
下校時刻を知らせるチャイムから数分後、竹井部長の「話がある」という一言が出口へ向く俺の足を止めた。

久「知ってると思うけど、私は別にお遊びがしたいわけじゃない」

久「私がこの部活でやりたいのは『勝つ麻雀』よ。チームで大会に出て、勝ち進んで、そして.........」

京太郎「全国ですね」

久「わかってんじゃない」

久「......正直、今年も無理だろうって思ってたの」

久「優希にまこにそれから和。十分な実力を持った面子が揃ってる」

久「でも人が足りないことにはどうしようもなかった」

「須賀くんが女装でもしない限りはね」と冗談交じりに付け加えるが、それを聞いて笑えるほど気軽な雰囲気ではなかった。
やがて俺が淹れた安物の紅茶を口に含み一息置いてから、語調を強めて部長が続ける。

久「そこに咲が来てくれた!この時を二年以上ずっと待ってたのよ!」

久「私はこのチャンスを絶対に逃したくない。これを逃したら一生後悔するはずだから」

久「悪いけど、初心者の須賀くんには私達が指導できる機会は少なくなるわ」

久「こんなこと言うのは酷だって分かってる。それでも.........それでも、私はあなたに頼まなきゃならない」
522 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2021/01/01(金) 17:53:33.35 ID:x82TvnXL0
部長が語る間にも、俺の意識がハンドボールに打ち込んだ中学生活をなぞる。
三年間そう悪くない成績を残せたし、最後の夏は県大会の決勝まで行った。幸運なことに俺は部内でも『結構上手い奴』という地位を維持し続けていた。
でも、そうした実績が俺たちレギュラーだけの手で作られたものだとは微塵も思ってはいない。
俺たちが結果を出すことに集中できたのは何故か?練習から用具、あらゆる雑務に至るまで、それをサポートしてくれた人たちがいたからだ。

......この人はそういう存在を欲している。なら、俺はそれに応えるべきじゃないのか。


久「お願い。私に力を貸して」

京太郎「もちろんです、部長」



『京太郎おつかい伝説(仮)』

王道(?)育成系安価スレ。雑用パワーで清澄を全国優勝に導け!
523 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2021/01/01(金) 17:55:03.60 ID:x82TvnXL0
B案


「ねえねえ、おとーさん、おかーさん」

「ん?どうしたんだ?」

「どうしてふたりはずっとてをつないでるの?」

小さな娘の質問に妻はどう答えたものかと思案顔。
一方の俺は、この問いに対するたった一つの合理的な回答を持ち合わせていた。

「ふっふっふ......教えてやろうか」

京太郎「それはな、お母さんがすぐに迷子になるからだよ」

咲「もうっ、京ちゃんったら」



ピンポーン

京太郎「Zzz............お客さんか」パチッ

鳴り響いたチャイムの音に目を覚ますと、既に時刻は13時半を回っていた。朝飯はおろか昼飯まで食いそびれたか。
すぐ外には来客がいるようだが、流石にこの格好で出ていくわけにもいかない。とりあえずうがいして、上だけでも羽織って......

ピンポーン

京太郎「はいはい、今行きますよー!」

洗面台でコップに水を注ぎながらそんなことを言ってみるが、聞こえていないのか――あるいは聞こえているのに無視しているのか――チャイムは鳴り止まない。
誰だこいつ!他人の家のインターフォンを連打しやがって......近所の悪ガキと思わしき訪問者に苛々を募らせつつ、早足で玄関に向かった。

ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポンピンポンピンポン

ガチャ

京太郎「はーい!お待たせしました――――って、あれ」

照「京ちゃん、久しぶり」

京太郎「照さん!お久しぶりです」

京太郎「......げっ。淡までいやがる」

淡「この淡ちゃんが来てやってるのに『げっ』とはなんだ!キョータローのくせに!」

京太郎「アラフォーが自分のこと『淡ちゃん』なんて言ってんじゃねーよ」
524 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2021/01/01(金) 17:55:55.49 ID:x82TvnXL0

 「お前が殺したんだッ!!!!」ガッ

 「違うんです、照さん!俺は......なら、どうすれば良かったっていうんですか!」

 「そんなこと知らない!お前がやった!!お前が!お前が!お前がっ!!」ドガッ

 「テル、やめてよ!!ほら落ち着いて......キョータロー、大丈夫?」

 「違うんです、照さん......俺、だって.........」

 「俺は............」

 「......キョータロー」



『京太郎「楽しい宮永一家」(仮)』

アラフォーになった京太郎たちの話。京咲だったり京照だったり京淡だったり。基本は照と淡視点。
シリアスだったり安価要素少なめだったり重要人物にオリキャラが出てきたりするけど、それでも大丈夫なら是非。
525 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2021/01/01(金) 17:56:57.51 ID:x82TvnXL0
C案


――――冬のある夜 午後九時


【白糸台駅】


淡「あっ!待ってー!」ドタドタ


「ドアが閉まります。ご注意ください」

プシュー

淡「ふぅ、ギリギリセーフ」

寒い中で待ちたくなかったし、間に合ってほっとした。
普段ならたくさん人が乗ってるんだけど......私の他には誰も居なくて、ちょっと特別な気分になった。時間が遅かったからかも。

ガタン... ゴトン... ガタンゴトン

すぐに電車が動き出して、私の乗ってる最後尾の車両もホームの先端に差し掛かった。
私はボーッと窓から外を眺めてて――――外は暗かったけど、確かに見たんだ。


淡「............え?」


ホームの一番先っぽに立ってる、大きな鎧の姿を。
526 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2021/01/01(金) 17:58:14.41 ID:x82TvnXL0
淡「せんぱーい!」フリフリ

照「淡?」キョトン

菫「なんだろう、凄く面倒なことになる予感がする」


菫「見つかったかー?」バサッ

照「全然ダメ......あ、しまっ――――」ガラガラガラガラドサッ

菫「はぁ......この本の山、どうしたものか」


菫「何だこれ。どうしてこんな所に?」

照「石だよ、菫」

菫「そんなの見れば分かる」


照「す、すすすすすすみれ、あれあれあれあれあれって.........」ガタガタガタガタ

淡「あわわわわわわ......」ボーゼン

菫「馬鹿ッ、とりあえず逃げるぞ!」ガシッ


『菫「白糸台の亡霊」(仮)』

菫が主人公の探偵モノ。
謎解き:ホラーが7:3くらい。多分1スレで終わる。
527 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2021/01/01(金) 17:58:42.33 ID:x82TvnXL0
特に投票だとか期限があるだとかといったことはないので、
「これ良さそうだなー」というのがあったら教えていただけると嬉しいです。
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/01(金) 18:57:20.80 ID:MqFeNUzf0
やっぱり僕は王道を征く‥‥‥京太郎安価スレ、ですか
てなわけでAで
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/01/01(金) 21:28:14.81 ID:1FtL6vft0
B
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/01(金) 21:52:44.75 ID:1TdhAubuO
Bを見てみたいかな!!
531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/02(土) 02:03:22.76 ID:0mglNZo9o
aかなやっぱり
532 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/02(土) 02:23:32.04 ID:4O4rZyk80
シリアスの内容が怖そうではあるけどBかな
Aもやって欲しいけど育成スレは中身とコンマと安価が多いと簡単に5,6スレ以上とかになる可能性があって中身のバランスが大変そう
昔は何十スレとかのもいくつもあったけど・・・
533 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/02(土) 02:48:44.06 ID:zU5hKkyBo
A
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/02(土) 04:05:24.77 ID:UfFc05nF0
Aじゃね?知らんけど
535 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/02(土) 11:59:20.79 ID:jgKLKPG/0
Bは安価で咲タコ脱落の脱出の後日談ルート移行も有りそうだし、選択はAで
Aも京太郎が昏睡中か覚醒後の思い出話に出来そう。ふと思ったけど京太郎の献身に対し清澄は何も出来ていない…
536 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/02(土) 18:55:23.97 ID:7QpHsMQoo
京太郎視点がいいしA一択
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/01/03(日) 20:24:01.92 ID:IOhrTyhz0
B
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/03(日) 21:52:12.05 ID:sXdhHHjjo
A
539 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/05(火) 04:38:24.89 ID:f3q4TBa50
淡ちゃん好きなんでB
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/05(火) 05:00:14.40 ID:VikKZgXfo
aで
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/07(木) 14:18:19.74 ID:eKvdEKMb0
A
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/01/15(金) 00:13:04.55 ID:zhQFtYus0
穏祖父「大帝かい穏は古いマシーンが好きだね」
穏「うん、だってグレートはおじちゃんって意味なんだって」
穏祖父「もしかしてグレートグランパの事かな…」
穏「とにかくおじちゃんのエンペラーだから私グレートエンペラーが大好き」
(お祖父ちゃん、今私は山の頂にいるよ)
淡「二位抜けなんてかっこわるいでしょ!」
菫「やめろ淡!ダブル(二輪駆動)でアタックするのは!」
セーラ「スピードがある大星の方が弾かれた!」
船「二輪では前方にトルクが足りないんです阿知賀のマシーンはアルミホイールと高ダウンフォースの大帝ですからね」
穏「よしここまでは好調あとは下り坂でリードを保って…」
こーこ「おおっとー!千里山が飛んだ!上り坂を加速して一直線にゴールへ!」
穏「清水谷さん山をこえてさらに山なりに///」
竜「これが怜が見せてくれた最短コース!」
314.24 KB Speed:0.3   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 新着レスを表示
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)