【咲安価】京太郎「清澄の探索者」その3【ADV】

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2 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/11/10(火) 19:24:39.31 ID:NjmzxOSK0
<基本システム>

・主人公は京太郎。通常一人までの同行者を連れることができる。
→現在は人数無制限

・各キャラは6種類のステータスを持つ(0〜9):
【探索】【行動】【交渉】【知識】【オカルト】【体力】

・判定はその分野のステータスを元に行う。同行者とのステータスの合算
(【ステ(高)】+【ステ(低)】× 0.5)× 8 が基本的な成否判定値。
コンマ≦判定値なら判定成功。判定値<コンマなら失敗。
一度失敗した判定では判定値に+10のリベンジ補正がかかる(一段階まで)。
当然状況によって判定値に補正がかかることがある。
00は100扱いなので注意。

<安価とりかた>

 【日付 時刻】 場所

どうする?
同行者:同行者
持ち物:持ち物一覧への安価
ステ :ステータス一覧への安価
周囲 :周囲にある施設等
人  :周囲にいる人(自分と同行者除く)
デバフ:キャラ→現在かかっているデバフ

1. 移動する
・場所指定

2. さぐる
・内容指定(成功再判定)
・辺りを見渡す

3. その他
・装備を変更する
・グループ分けを変更する
<現在のグループ>
・〜〜〜〜〜(場所)
・〜〜〜〜〜(場所)

4. 自由安価


↓◯

1. 移動:
別の場所に移動する。行ったことのない場所や行きづらい場所への移動は【行動】で判定

2. さぐる:
各種、その場でできる行動(場所を変えるものは1. 移動との複合扱い)
→辺りを見渡す
 隠れているものに気づく。【探索】で判定。失敗したら連続判定不可。

3. その他
装備や編成を変更する。

4. 自由安価:
適切と思われる判定を再コンマする。

・安価指定の内容について
一度に指定できる内容は「2つまで」。
何を持って1つとするかは定義が難しいので解釈にお任せするが、おおよそ
「『1. 移動する』や『2. さぐる』を組み合わせて実行するとしたらどうなるか?」
というのを基準にお考えを。無効な内容は安価下。

・連取ルール
 ・選択安価は連取不可
 ・コンマは連取可
 ・人が少ない(安価先が直下)時は安価後15分書き込みなければ選択も連取可
 ・連取不可の安価で取られた場合安価下
3 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/11/10(火) 19:25:58.84 ID:NjmzxOSK0
<時間>
10分単位で管理。行動によって消費時間が違う。
例)
・辺りを見渡す→0分
・会話→10分
・〇〇を探す→20分


<夜間の外出>
18:00〜06:00は「夜間」となる。

・バッドイベント
神楽山や小佐目山など、村の舗装路が通っている場所以外で高コンマを出すと発生。
「懐中電灯」所持キャラ及び同行者一名までは判定を軽減できる。
以下判定表(カッコ内は懐中電灯)
91-94(96-97):ちょっとこける。場所によってはヤバいかも。
95-98(98-99):脚をくじく。旅館等で手当するまで【行動】【体力】に-1。
99-00(00)  :??

・判定の下方補正
明かりのない所では【探索】【行動】-10。
「懐中電灯」があれば-5に抑えることができる。


<食事>
旅館で食べることができる。夕食は女子部屋(203号室)でそれ以外は食堂。
遅れると怒られたりおかずを取られたりする。間に合わないと食べられない。
 朝食:08:00〜09:00
 昼食:12:00〜13:00
 夕食:19:00〜20:00

必ずしも食べなければならないわけではないが、抜きすぎるとデバフがつく。
食事をすればデバフは解除される。
2食抜く:【体力】-1
3食以上抜く:【体力】-2
「◯食抜く」は食事の時間が終了した時点で判断される。


<睡眠>
京太郎の部屋(307号室)ではいつでも寝ることができる。安価時いつ起きるか指定。
特に指定がなければ夕食後に寝ると07:00に起床、それ以外は次の食事の前に誰かに起こされる。
過去24時間で寝た時間が3時間未満だと【探索】【体力】に-1のデバフ。


<炭鉱迷宮>
小佐目山にある廃炭鉱の入り組んだ坑道。5階層に分かれている。

・階層を進む/戻る際には
(【行動(高)】+【行動(低)】× 0.5)× 4
の判定が発生。失敗すればその階層に留まる(20分は消費)。
ただし入山直後は入口付近にいるためすぐに引き返せる。
「天岩戸」を通ってきた直後の第5階層でも同様。
あるいは、(40分×階層数)の時間を使い「確実に戻る」ことも可能。

・「夜間」判定について
基本明かりはなく、「夜間」の判定が常に適用される(懐中電灯も同じ扱い)。


<天岩戸>
炭鉱迷宮第5階層と祭壇を繋ぐ通路。
大きな岩の扉で塞がれており、どちらからでも開閉できる。
開閉の際には以下の通り【体力】で判定(安価時に通った後閉めていくか表記)。

開閉が生じる場合(10分)
・開けて閉じる場合
→対象コンマで開ける。成功していたら直下で閉める
・開けるだけor閉めるだけ
→対象コンマで開けるor閉める

開閉が生じない場合(0分)
→そのまま


<自動車の運転>
自動車の運転にはスキル【自動車運転】が必要。スキルは以下の判定に成功することでを取得できる。

・運転練習(20分)
【行動】× 4 の判定に成功することで、そのキャラは【自動車運転】を取得する。
当然ながら目の前に動く自動車がなければならないし、一台の自動車につき一人ずつしか練習できない。
「染谷まこ」は、この判定に1.5倍の補正がかかる。

スキルを所持しているキャラ
・まこ
・「榎田爺、楸野」を除く成人

自動車を使うことで村内の移動による時間消費は0分になる。
4 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/10(火) 19:27:29.57 ID:NjmzxOSK0
テンプレは以上ですが、漏れがあればご指摘ください。

前スレ:【咲安価】京太郎「清澄の探索者」その2【ADV】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1601114329/
5 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/11/10(火) 19:32:11.04 ID:NjmzxOSK0
ステータス一覧:清澄高校

須賀京太郎
【探索】:5
【行動】:6
【交渉】:7
【知識】:7
【オカルト】:3
【体力】:4

宮永咲
【探索】:5
【行動】:3
【交渉】:3
【知識】:7
【オカルト】:8
【体力】:3

原村和
【探索】:6
【行動】:6
【交渉】:4
【知識】:8
【オカルト】:1
【体力】:4

片岡優希
【探索】:8
【行動】:4
【交渉】:4
【知識】:2
【オカルト】:7
【体力】:2

染谷まこ
【探索】:4
【行動】:8
【交渉】:4
【知識】:5
【オカルト】:4
【体力】:5

竹井久
【探索】:3
【行動】:3
【交渉】:8
【知識】:5
【オカルト】:6
【体力】:4
6 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/11/10(火) 19:32:55.21 ID:NjmzxOSK0
ステータス一覧:大学生

山下
【探索】:5
【行動】:5
【交渉】:6
【知識】:4
【オカルト】:2
【体力】:8

北村
【探索】:5
【行動】:5
【交渉】:2
【知識】:8
【オカルト】:7
【体力】:4

向坂
【探索】:4
【行動】:7
【交渉】:4
【知識】:6
【オカルト】:4
【体力】:6


ステータス一覧:会社員

堂島
【探索】:6
【行動】:6
【交渉】:3
【知識】:8
【オカルト】:2
【体力】:2

米本
【探索】:7
【行動】:2
【交渉】:7
【知識】:4
【オカルト】:5
【体力】:4
7 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/11/10(火) 19:33:31.20 ID:NjmzxOSK0
ステータス一覧:村人

主人
【探索】:5
【行動】:7
【交渉】:4
【知識】:6
【オカルト】:3
【体力】:6

女将
【探索】:4
【行動】:7
【交渉】:6
【知識】:5
【オカルト】:4
【体力】:5

椿屋
【探索】:7
【行動】:5
【交渉】:3
【知識】:4
【オカルト】:5
【体力】:8

榎田
【探索】:2
【行動】:6
【交渉】:4
【知識】:3
【オカルト】:7
【体力】:7

榎田爺
【探索】:6
【行動】:3
【交渉】:2
【知識】:4
【オカルト】:8
【体力】:2


【探索】:4
【行動】:4
【交渉】:7
【知識】:4
【オカルト】:6
【体力】:7

柊妻
【探索】:6
【行動】:5
【交渉】:6
【知識】:3
【オカルト】:4
【体力】:5

カブ
【探索】:4
【行動】:3
【交渉】:4
【知識】:2
【オカルト】:6
【体力】:3
8 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/11/10(火) 19:34:30.86 ID:NjmzxOSK0
持ち物


・携帯電話
俺のケータイ。高画素の背面カメラが自慢の機種だ。

・腕時計
旅行の時は身につけている腕時計。
普段学校に行くときはかったるいので着けないのが男子高校生。

・旅館の地図
泊まっている旅館の館内地図。流石にもう迷わない。
http://imgur.com/laCzxEN

・懐中電灯
俺の泊まっている部屋にあった懐中電灯だが、もはや私物化してしまっている。
結構酷使しているが電池は絶対大丈夫。

・小佐目村の地図
この村の簡単な地図。やけに手書きっぽく雑に見えるが目の錯覚である。
http://imgur.com/a/xUtc2WP

・電子メモ帳
神楽神社の縁台下に落ちていた電子メモ帳。中身は米本の残した書き置きだった。

・曲げたヘアピン
優希から貰ったヘアピンを曲げたもの。
相当頑張れば、補正なしの【探索】でピッキングできるかもしれない。

・小さな鍵
小佐目山の炭鉱入り口で拾った、旅館事務所の金庫の鍵だ。

・古い新聞
廃炭鉱で見つけたとても古い英字新聞。1932年に発行されたアメリカの記事だった。

・マスターキー
事務所からくすねた旅館のマスターキー。307号室の鍵を墓地に送って召喚した。

・麻酔薬
「ケタミン」という麻薬指定のアブナイ薬。茶色いビンに入っている。

・注射器
お医者さんごっこのおもちゃではない、正真正銘の注射器。
ビンから薬品を抜き出すのには多少手間取る。

・小瓶
注射一回分の薬品を入れることができる小瓶。
ここに入っている薬品はノータイムで注射できる。

・車の鍵(榎田)
榎田の作業着に入っていた軽トラの鍵。白米くんストラップ付き。

・ガムテープ
榎田宅にあったコンバインの座席から見つけた黒いガムテープ。
今のところ人を縛る用途にしか使っていない。

・電子メモ帳の充電器
101号室の宿泊客、米本の荷物に入っていた充電器。100V:50-60Hz。

・車の鍵(旅館)
旅館の主人から預かった赤いコンパクトカーの鍵。

・ワイヤーカッター
旅館の物置で手に入れたワイヤーカッター。有刺鉄線やフェンスのような細い金属なら切断できるだろう。

・地下通路の鍵
楸野の金庫にあった鍵。「旅館・別館 2階 廊下」にあるハッチの錠を開閉できる。
9 : ◆copBIXhjP6 [sage saga]:2020/11/10(火) 19:34:59.65 ID:NjmzxOSK0
武器

 装備中
京太郎:金属パイプ
咲:スコップ
和:高枝鋏
優希:スコップ
まこ:モンキーレンチ
久:シャベル
山下:日本刀
北村:シャベル
向坂:日本刀
堂島:大斧
米本:備中鍬
主人:包丁
椿屋:日本刀

 余剰
スコップ × 1
包丁 × 2

・金属パイプ:判定値+20・与ダメージ+1
軽くて取り回しのいいパイプ。素の【行動】が5以上なら隠し持てる。

・包丁:判定値+5・与ダメージ+2
どこにでもある普通の包丁。小さいので隠し持てる。

・モンキーレンチ:判定値+15・与ダメージ+1
ずっしり重いステンレスのレンチ。素の【行動】が3以上なら隠し持てる。

・高枝鋏:判定値+30・与ダメージ+2、狭い場所(室内など)では判定値-30・与ダメージ+2
リーチの長さが売りの高枝切りバサミ。どう考えても隠せない。

・スコップ:判定値+5
園芸用の小さな「スコップ」。戦闘に使うには心許ない。小さいので隠し持てる。

・備中鍬:判定値+10・与ダメージ+1
畑の土を耕すのに使われる鍬。隠せないため、持っていれば相当目立つ。

・シャベル:判定値+10・与ダメージ+1
掘ってもよし、振り回してもよしの「シャベル」。隠せないため、持っていれば相当目立つ。

・日本刀:判定値+20・与ダメージ+2
木刀や竹刀とは違う本物の真剣。素の【行動】が5以上なら隠し持てる。

・大斧:与ダメージ+3
金太郎が担いでいそうな大きな斧。これで叩き斬られれば堪ったものではないだろう。
しかしあまりに重いため、行動順について【体力】-3相当のデバフがつく。
10 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/10(火) 19:41:37.10 ID:NjmzxOSK0
>>7に柊一家のステータスを追加したので参照お願いします。
前スレ>>976から再開です。

〜〜〜〜〜


柊「......さて、俺はどうすりゃいいんだ?」


1. 俺たちと一緒に来てくれ

2. 地下研究室に合流してくれ

3. 家で待機していてくれ

4. その他(自由安価)

↓2
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/10(火) 19:46:16.76 ID:oxphq1n3o
1
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/10(火) 19:49:24.21 ID:NgcykN7Zo
1
13 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/10(火) 20:02:18.76 ID:NjmzxOSK0
1. 俺たちと一緒に来てくれ


京太郎「解読に人をやっても人員過多だろうし、ひとまずは俺たちと一緒に来てくれ」

柊「相分かった」

久「私、この男と一緒に行くのイヤよ」

柊「なぁなぁ、俺が悪かったからさ......機嫌直してくれよ、ひ――――」

久「......」キッ

柊「――――た、竹井さん」

久「よろしい」


 【4日目 11:00】 楸野宅 2階 廊下 書斎前

どうする?

持ち物:>>8
同行者:久、椿屋、柊
ステ :>>5-7
周囲 :
人  :護衛A〜D(拘束)、楸野(拘束)
武器 :>>9
デバフ:
・京太郎→【行動】-2(【4日目 17:10】まで)
・咲→【行動】-2(【4日目 11:10】まで)、恐怖状態(【4日目 12:10】まで)、麻酔(【4日目 11:40】まで)
・優希→【行動】【体力】-1(打撲、【5日目 03:20】まで)

1. 移動する
・楸野宅から出る
・応接間へ向かう
・地下研究室へ向かう
・場所指定(地図参照)

2. さぐる
・内容指定(成功再判定)
・辺りを見渡す
(【探索(京太郎)】+【探索(久)】× 0.5)× 8 = 52
・話をする(10分)
・楸野を説得する(10分)
(【交渉(久)】+【交渉(京太郎)】× 0.5)× 0.5 + 2 = 8
・麻酔薬を使う

3. その他
・装備を変更する
・グループ分けを変更する
<現在のグループ>
・京太郎、久、椿屋(楸野宅 2階 書斎)
・咲、優希、まこ、米本(楸野宅 地下研究室)
・和、山下、北村、向坂、堂島、主人(楸野宅 地下研究室 解読中)

4. 自由安価


↓2
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/10(火) 20:08:02.04 ID:YkSvg/dT0
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/10(火) 20:12:37.74 ID:oxphq1n30
4 榎田ジュニア、旅館女将もここに呼ぶ(榎田が車で女将も乗せて来れば時間もかからないよね?)
前スレ>>474の事がちょっと気になるから3家や女将の家になにかオフラシ様についての言い伝えとか教えとか何でもいいから親や祖父祖母、ご先祖から気になることを聞いてないか話し合って欲しい
16 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/10(火) 21:00:12.04 ID:NjmzxOSK0
京太郎「柊、この家の電話はどこに?」

柊「居間にあるぜ。着いていってやるよ」


 【4日目 11:00】 楸野宅 1階 居間


京太郎「黒電話って......いつから使ってるんだよ、一体」

柊「今時の子は使い方知らねえんだろ?教えてやろうか」

京太郎「そんくらい知ってるわ!というか、あんただって世代じゃないだろ」ジーガガガ

こんなもの、FAXどころか家庭では殆ど見なくなって久しい昨今では立派な骨董品だ。
慣れない手つきでダイヤルに指を掛け、何度か回すうちにようやく電話は繋がった。しかし悲しいかな、この電話はすぐに切らねばならない。
数コールしてからもう一度同じ動作を繰り返すと、ようやく期待していた人物の声にありつくことができた。

榎田『もしもし、須賀君?ボクボク、ボクだけど』

京太郎「ふざけるなら切るぞ」

榎田『ちぇ、ちょっとくらい乗ってくれたっていいのに......で、何かあったのかい?』

京太郎「色々な......取り敢えず楸野の家は押さえたから安全だ」

京太郎「話し合いたいことがあるから、旅館に寄って女将を拾ってから来てくれるか?」

榎田『わかった。すぐ行くからちょっと待っててくれ』プツッ
17 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/10(火) 21:01:35.41 ID:NjmzxOSK0
 【4日目 11:00】 楸野宅 2階 廊下 書斎前


女将「もう!折角お昼の用意してたのに」プンスカ

柊「よう榎田。お前がこっちに付いてるっていうのは本当だったんだな」

榎田「柊、君まで!......その鼻、やっぱり須賀君と戦いになったのか」

柊「あーいや、これは別口でな」ハハハ

榎田「......?」

間もなく白い軽トラが家の門を通り抜け、女将を連れ立った榎田がやって来た。
いや、本当に”間も無い”ほど早かった......群馬の豆腐屋もびっくりである。

京太郎「その話は置いておくとして、ちょっと聞きたいことがあるんだ」

京太郎「女将、昨晩あんた確か――――」


 優希「そうか...困ったじぇ、オフラシサマを鎮める情報が欲しいのに」

 女将「オフラシサマ...って、あの祀られてる神様のことよね」

 女将「オフラシサマ、オフラシサマ.........『オフラシサマ』?」

 優希「何か知ってるのか?!」

 女将「いえ、むかーしにね。おじいちゃんから何か聞いた気がするんだけど......うーん」


女将「あぁ、そんな話もあったわね」

女将「どうにも思い出せないのよね......ほんのこの辺りまで出かけてるんだけど」

そう言って女将は喉と顎の間を指で示した。
あとひと押し、キッカケさえ思い出せそうだという仕草だ。

京太郎「ともかく、こんな感じで何かオフラシサマについて知ってることがあれば教えてほしいんだ」


(【探索(椿屋)】+【探索(女将)】× 0.5 + 【探索(榎田)】× 0.5)× 8 = 80

↓2
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/10(火) 21:14:37.87 ID:oxphq1n3o
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/10(火) 21:20:07.37 ID:6C4HdBTdo
20 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/10(火) 21:47:37.12 ID:NjmzxOSK0
37/80→成功!

どうにも筆が進まないので今日はここまでにします。全然話が進まず申し訳ない......
ついに3スレ目突入です。恐らくこれが最後のスレになるかと思いますのでよろしくお願いします。

明日は19時には始められると思います。今日よりはもうちょっと頑張りたいところ。
皆さま、今回もお疲れ様でした。
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/10(火) 21:56:11.91 ID:oxphq1n3o
乙です
22 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/11(水) 19:02:33.09 ID:SjFbs7KA0
>明日は19時には始められると思います
なんて言ってましたが全然思いつかないんですわ、これが。
でき次第投下します......
23 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/11(水) 20:07:29.11 ID:SjFbs7KA0
書けたので始めます
24 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/11(水) 20:10:34.49 ID:SjFbs7KA0
37/80→成功!


榎田「――――それで寝る時に虫がすごく入ってきちゃってさぁ」

椿屋「虫と言えば、川の近くにカブトムシがよく集まる樹があったな」

榎田「あー、あったあった!」

久「......」イライラ

京太郎「ま、まあまあ」アセアセ

互いの「家」として知っていることで、何か有益な情報が新たに出てくることはなかったので、親や先祖から聞いた言い伝えについて話してもらうことになった。
しかし昔話が弾むうちにあれよあれよと話題は逸れていき、現在のような状況に至ってしまったていた。
結局その大声が耳を劈いたのは、今にも竹井先輩の堪忍袋が切れるかと思われたところだった。

女将「あー!!」

椿屋「」ビクッ

女将「ご、ごめんなさい......いやいや、それより大変よ!」

女将「例の話、思い出したわ!」

京太郎「本当か!?一体今の話のどこに思い出す要素が......」

女将「昔を懐かしんでたら、急にフッとね」アハハ

女将「ええと、私がまだ小学校にも入ってない頃の話なんだけどね――――」
25 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/11(水) 20:12:01.50 ID:SjFbs7KA0
母親「ちょっとお客さんにお料理出してくるわね」

少女「おかあさーん、ひーまー」バタバタ

母親「そう言われても......何なら手伝ってくれない?お駄賃出すわよ」

少女「えー、めんどくさいからいいや」


私が小さい時は両親も旅館の仕事で忙しかったから、面倒なんて殆ど見てくれなかった......今ではその苦労もわかるけどね。
だから育ての親は祖父母だったと言っても過言じゃない。特に祖父はよく遊んでくれたし、夜怖くて眠れない時は一緒に添い寝してくれたりもしたわ。
その時、決まって口にしていたフレーズがあって――――

「今晩は神様に会えるかね」

ずっと気になってたんだけど、ある夜ついに聞いてみたのよ。


祖父「ほら、そろそろ寝ようか」

少女「はーい」トテトテ

祖父「さてと......今晩は神様に会えるかねぇ」

少女「おじいちゃん、ねるときそればっかいってる」

祖父「ん?」

少女「『かみさまにあえるかな』って」

祖父「ああ、これかい?特に意味は無いんだけどね」

祖父「僕のお祖母さん――つまりお前のひいひいおばあさんだね――がよく言ってたのさ」

祖父「『べっぴんさんと一緒に寝ると、夢の中で神様に会えるんだよ』って」

少女「かみさまって、あめのかみさまのこと?」

祖父「そこまでは言ってなかったけど......この村で神様といえば、恐らくオフラシサマだろう」

祖父「お前はかわいいからね。一緒に寝てれば僕もじきに見れるだろうさ」

祖父「しかしアイツと結婚して以来、そんな夢はついぞなかったなぁ」

祖父「アイツは怖いばっかりで......っていかんいかん!聞かれたら殺される」

祖父「ほら、早く寝ようか」

少女「うん......おやすみ......」
26 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/11(水) 20:14:44.43 ID:SjFbs7KA0
女将「――――どう?何かわからないかしら」

柊「そんな話、聞いたことねえなぁ......お前らは?」

椿屋「.........いや」

榎田「僕も記憶にないな」

少なくとも四家の連中は知らないようだが、女将の家だけに残っていた貴重な話であるともいえる。
どうにも胡散臭い話だが、兎にも角にもそんなに簡単に会えるなら試してみようか......


どうする?

持ち物:>>8
同行者:久、椿屋、榎田、女将
ステ :>>5-7
周囲 :
人  :護衛A〜D、楸野(拘束)
武器 :>>9
デバフ:
・京太郎→【行動】-2(【4日目 17:10】まで)
・咲→【行動】-2(【4日目 11:10】まで)、恐怖状態(【4日目 12:10】まで)、麻酔(【4日目 11:40】まで)
・優希→【行動】【体力】-1(打撲、【5日目 03:20】まで)

1. 移動する
・楸野宅から出る
・応接間へ向かう
・地下研究室へ向かう
・場所指定(地図参照)

2. さぐる
・内容指定(成功再判定)
・辺りを見渡す
(【探索(京太郎)】+【探索(久)】× 0.5)× 8 = 52
・話をする(10分)
・楸野を説得する(10分)
(【交渉(久)】+【交渉(京太郎)】× 0.5)× 0.5 = 6
・麻酔薬を使う
・『寝る』

3. その他
・装備を変更する
・グループ分けを変更する
<現在のグループ>
・京太郎、久、椿屋(楸野宅 2階 書斎)
・咲、優希、まこ、米本(楸野宅 地下研究室)
・和、山下、北村、向坂、堂島、主人(楸野宅 地下研究室 解読中)

4. 自由安価


榎田と女将の行動について(帰る or 着いてくる)も指定お願いします。

↓2
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/11(水) 20:22:24.65 ID:EERre4v8o
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/11(水) 20:31:45.47 ID:FJes7TmNo
2 久と同じ布団で寝る
この場合、起きる時間の指定出来る?出来るなら解読までor何か重要な夢なら夢が終わるまで


榎田、女将はこのままで
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/11(水) 20:38:51.44 ID:EERre4v8o
既に咲が寝てるのにわざわざヒッサと寝る理由…ヒッサがこの集団で一番のべっぴんだからですね!
30 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/11(水) 20:39:20.29 ID:SjFbs7KA0
現在【4日目 11:10】で解読終了は【4日目 11:40】→30分間の余裕があります。

(【オカルト(京太郎)】+【オカルト(久)】× 0.5)= 9

↓2

失敗しても↓4まで連続判定
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/11(水) 20:48:18.11 ID:btidwkjK0
無理すぎww
32 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/11(水) 21:11:01.43 ID:SjFbs7KA0
来いや!
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/11(水) 21:13:08.44 ID:dBp/NNcIO
そいや
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/11(水) 21:25:16.47 ID:FJes7TmNo
35 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/11(水) 22:03:45.14 ID:SjFbs7KA0
この判定も再挑戦補正はありません。
ちなみに判定値で京太郎が等倍なのは仕様です。

43/09→失敗
44/09→失敗
47/09→失敗


幸いにもこの家には腐るほど客室があるのだし、どこか一つくらい使っても大丈夫だろう。
丁度この隣にも和室がある。そうなれば思い立ったが吉日、早速竹井先輩に――――

京太郎「先輩、俺と寝てくれませんか?」

久「......は?」

榎田「ブーッ」

柊「アッハッハッハ!!ひぃ、腹いてぇ!!」ゲラゲラ

女将「その言い方はちょっと......」

――――え、何この反応?
俺は数瞬自分の発言を顧みて......なんつー発言してんだ、俺。

京太郎「あ、いやその、これは別にそういうわけじゃなくてですね、女将が言ってたことを試してみたいっていうか」アセアセ

柊「おいおい聞いたか?『久、俺と寝てくれ』だって――」ゴチン

椿屋「柊、少し黙っていろ」

柊は後でシバく。しかし今俺が話している相手は竹井先輩であって、このエロオヤジではないのだ。
怒っているだろうかと控え目にその表情を伺うと、意外にも先輩は狐につままれたような顔をしていた。

久「えーっと、私は構わないけど......本当に良いの?」

京太郎「何がですか?」

久「いえ、別に。解読のこともあるし早く済ませちゃいましょ」

京太郎「......!!ほ、本当に不純な動機じゃないですからね!?」

久「そうしつこく言うと余計に怪しく聞こえるわよ?」

そう言いながら隣の和室へ入り、すぐ右の押し入れを開ける。
おあつらえ向きに仕舞われていた敷布団からは、少々カビの匂いが漂っていた。
36 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/11(水) 22:04:21.97 ID:SjFbs7KA0
 【4日目 11:40】 楸野宅 2階 和室6


京太郎「......」パチッ

榎田「おや、おはよう須賀君。いい夢見れたかい?」

静かな和室の中にいる人間は俺以外に四人いた。
枕元に立って声を掛けてくる榎田に部屋の端で胡座といびきをかく柊、それから窓際に降りしきる雨を眺めて佇む女将。椿屋は隣の見張りか?
そして俺のすぐ隣――流石に違う布団である――で、未だ瞼を閉じたままの竹井先輩だ。

京太郎「先輩、起きてください」ユサユサ

久「ふぁぁぁぁ.........あら、失敗だったのかしら」

京太郎「みたいですね」

腕時計に目を落とすと、長針は文字盤上の"8"へ差し掛かろうというところだった。
そろそろ解読が始まって一時間、様子を見に行っても良い頃だろうか。


 【4日目 11:40】 楸野宅 2階 和室6

どうする?

持ち物:>>8
同行者:久、椿屋、榎田、柊、女将
ステ :>>5-7
周囲 :
人  :護衛A〜D・楸野(拘束)
武器 :>>9
デバフ:
・京太郎→【行動】-2(【4日目 17:10】まで)
・咲→恐怖状態(【4日目 12:10】まで)
・優希→【行動】【体力】-1(打撲、【5日目 03:20】まで)

1. 移動する
・楸野宅から出る
・応接間へ向かう
・書斎へ向かう
・地下研究室へ向かう
・場所指定(地図参照)

2. さぐる
・内容指定(成功再判定)
・辺りを見渡す
(【探索(京太郎)】+【探索(久)】× 0.5)× 8 = 52
・話をする(10分)
・楸野を説得する(10分)
(【交渉(久)】+【交渉(京太郎)】× 0.5)× 0.5 = 6
・麻酔薬を使う
・『寝る』(10分)
一人指名、【オカルト】等倍

3. その他
・装備を変更する
・グループ分けを変更する
<現在のグループ>
・京太郎、久、椿屋、榎田、柊、女将(楸野宅 2階 書斎)
・咲、優希、まこ、米本(楸野宅 地下研究室)
・和、山下、北村、向坂、堂島、主人(楸野宅 地下研究室 解読中)

4. 自由安価


↓2
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/11(水) 22:08:40.09 ID:btidwkjK0
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/11(水) 22:25:10.00 ID:FJes7TmN0
地下研究室へ向かう
39 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/11(水) 22:58:14.98 ID:SjFbs7KA0
 【4日目 11:40】 楸野宅 土蔵


レインコートを羽織り、玄関を開けて庭の端を目指す。
土蔵の外のひさしの下には、その狭さにもかかわらず五人もの人影を認めることができる。
一時間ぶりに見るその顔は随分疲れ果てた様子で、あの和ですら手を頭上に組んで大きく伸びをしていた。

和「竹井先輩に須賀君...んん......ふぅ、どうされたんですか?」グッ

京太郎(和......やはりいいおもちをおもちだ)

久「ちょっと様子を見に来たのよ。進捗はどんな感じ?」

和「ふふっ、それは......」チラッ

天使の眼は微笑み、その動きが土蔵の奥を指し示した。実際に行けば分かるってことか。
みんなに軽く礼を言った後、俺たちは薄暗い階段を下に踏みしめていった。

北村「宮永さんが目を覚ましたみたいだから、あんまり刺激してあげるなよー」


 【4日目 11:40】 楸野宅 地下研究室


京太郎「お疲れさん。咲は大丈夫そうか?」

優希「一人にしておくぶんには暴れないみたいだじぇ。ずっと何か言ってるけど......」チラッ

まこ「可哀想じゃが、今はこうするしかないしのぅ」

部屋の隅には、やはり頭を抱えて座り込んでいる見慣れたちんちくりんの姿があった。何もしてやれないのが心苦しいが、染谷先輩の言うとおりだ。
同じように頭を抱えている――ただしこちらは椅子に座り、机に肘を立てている――山下の姿が、咲と反対側の隅にはあった。

山下「クソッ、どうしてなんだ......」

京太郎「随分やさぐれてるな。どうしたんだ?」

山下「ん?ああ、須賀か。それが実はな......」

山下「――――本当に一時間で終わっちまったんだよ」

京太郎「だろうと思ったぜチクショウ!」ガシッ

山下「本当にどうなってるんだよ!お前の要求は無茶ぶり過ぎるし、かと思えば達成できちまうし」

京太郎「いや、マジで感謝してるよ!......それでこれが例のブツか」ペラッ

山下「ただし全訳じゃない。話の流れ全体が追える分だけの要約だ」

机の中央の紙を取り上げると、それはビッシリと文字の書かれた数枚のレポート用紙だった。
端には夥しい数のメモ書きが薄く走っているが、本文だけはくっきりとした確実な筆跡で記されていた。
40 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/11(水) 22:59:48.11 ID:SjFbs7KA0
<霎伝>

昔、とある人里離れた村があった。
雨は降らず開墾も進まないその地の人々は貧しかったが、古くより霊地であるとして山々は守られていた。

ある壬申の年、木々が色づく葉月の頃のことだ。日が昇り、普段であれば一面の秋晴れであろう大空を厚い暗雲が覆う中、その隙間を縫って天より一柱の神がいらっしゃった。
村の者が「貴方はどなたか」と尋ねると、その方は堂々たる語調で「私は雨風の神である」とお答え給わった。
曰く「昔からこの地を見ているに、お前たちは一向に豊かにならない。どうして私がこれを救おうとせずいられるだろうか」とて、村の者たちは尽く感謝の意を示した。
だが神は続けて、「しかしただ雨を降らせることは出来ない。これより先は壬申の年毎に美しき妾を四人、私に差し出しなさい」と仰るのだ。
村に住む中に神が満足される女はおらず、村人たちはこれに頭を悩ませた。
そうするうちに四人の大変見目麗しい女性達がやってきた。旅の者であるという彼女たちに事情を伝えると、少し考えさせてほしいと返した。

その夕刻、一人の女がある家を訪れ「私が妻になりましょう」と言うと、そこに住む村人は嫁入りの支度をした。
次の日の夕刻、次の女がまた別の家を訪れて同じように言うので、やはり村人は嫁入りの支度をした。
そうして四日目の夕刻、ついに最後の一人がある家の戸を叩いた。

夜明け前、村で最も大きな山にある洞へ四人の女とそれに付き添う四人の男が集まった。
男達が女に禊をしてやり、そこにおわす神へ「貴方の望む麗しき女人を四名、ここへ連れてまいりました」と申し上げると、
神は「さらば汝らを我が妾としよう」とお答えなさる。この時、現世を去る女たちはそれぞれこのように詠んだ。

「妻籠に 八重垣作る たまつばき その八重垣に つきたりぬべし」

「妻籠に 八重垣作る えのきぎの その八重垣に つきたりぬべし」

「妻籠に 八重垣作る きささげの その八重垣に つきたりぬべし」

「妻籠に 八重垣作る ひいらぎの その八重垣に つきたりぬべし」

神は「この地に恵のあらんことを」と言うと、妾共と常世へ旅立っていった。

じきに土地はよく肥え、よく潤い、人々は豊かになった。秋には特に雨が降った。
世話をした四人の男はそれぞれ『椿屋』『榎田』『楸野』『柊』と名乗り、村の権力者となった。
そしていつしかその神を村人達は『オフラシサマ』と呼び、深く崇め奉るようになっていた。
41 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/11(水) 23:01:09.29 ID:SjFbs7KA0
またある壬申の年には、秋がやってきたにも拘わらず村人達は為す術がなかった。
村には醜い女の他には老婆や赤子しかおらず、旅人も居なかった。つまり生贄にするはずの女が足りなかったのである。
約束の日が近づいても妾は差し出されず、これに怒り狂ったオフラシサマによって三日三晩大雨が降り続けた。
困った人々は雨を止めるよう嘆願しに言ったが、オフラシサマは聞く耳を持たなかった。

ある晩、榎田の夢に一人の女性が現れた。錦上添花のいでたちで大変高貴に見えたその方は、榎田に一本の櫛を手渡してこう言った。
「あの方がいらっしゃったら、これを後ろ髪に挿して差し上げなさい。きっと落ち着きなさることでしょう。」
目を覚ますと、榎田の枕元には確かにその櫛が置かれていた。

そして約束の日のことである。荒ぶる形相のオフラシサマを前に榎田は、その命と引き換えにその櫛を挿し給いた。
するとはっと表情を変えた神は、理性を取り戻したかのように天へ帰っていかれたのだった。


残念なことにこの後訪れた飢饉によって村は一時荒れ果て、その混乱のうちに櫛は失われてしまった。
榎田の家の者の夢に彼の貴婦人が現れることはついぞ無く、彼らは諦めて安定して生贄を捧ぐ方法を考えるようになった。
そして結局、人里にて美女を呼び寄せ、村に滞在させるということへ思い至った。
これらが時代を下り、言い伝えられる毎に変容され、余所から来た女性を生贄とするしきたりが起こったのである。
やがて漢字が日本へ伝わると、今まで名もなかったこの村は「妾を雨の神に献上する」との事から『霎』と呼ばれるようになった。
神代が過ぎ去り律令の時代となった昨今にあっても、この霎の地には未だ神がいらっしゃるのだ。
42 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/11(水) 23:13:51.23 ID:SjFbs7KA0
京太郎「――――『霎』、ねぇ」


 京太郎「いや、このバス停の名前、なんて読むのかな―って」

 咲「『小佐目』...『こさめ』?」

 和「『おざめ』です」


 咲「『こさめでん』、だね」

 京太郎「『こさめ』って...小降りの雨の『小雨』か?」

この内装......つまりこれらの書物たちは、他に小佐目村にあるどんな部屋とも似つかないものだろう。
分厚い土の層で隔てられたこの部屋に居ると、まるで俺たちは別世界に誘われたかのように錯覚してしまうのだ。
しかし数多の水滴が地面を叩き、風が大地を揺らすその音だけは、今もこの鼓膜に届いてきていた。
43 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/11(水) 23:16:35.16 ID:SjFbs7KA0
あー最後改行間違えたー
今日はここで終わりにします。

前スレの埋め協力ありがとうございました。
>>1000も書かせていただきますので、しばしお待ちください。

明日こそは19時に始めたい所存であります。
皆さま、今回もお疲れ様でした。
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/11(水) 23:32:45.43 ID:FJes7TmN0
乙です
夢に出てくる美人さんと接触する方法他にないか考えないと
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 18:41:03.32 ID:hhFo4CypO
爺さんの幻覚みせる目でなんとでもなりそう
46 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/12(木) 18:43:44.36 ID:5jBPmvIe0
19時から始めます
47 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/12(木) 19:06:20.99 ID:5jBPmvIe0
開始ー
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 19:11:25.08 ID:uPkp4MDZo
よし
49 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/12(木) 19:11:39.35 ID:5jBPmvIe0
突如、ぐぅという空気の絞れるような音がかすかに聞こえた。鼓膜を揺らすのは嵐の音だけでは無かったようだ。
山下が少々恥ずかしそうに頭を掻いているのをみて、張り詰めた空気がにわかにほころんだ。

京太郎「ははっ、何だよ」

山下「いやすまん、頭使ったら腹が減ってきたもんでな......」ポリポリ

久「あら、もうそんな時間なのね」

女将「申し訳ないけどまだ作ってる途中だから我慢してね?途中で呼び出されたんだから」

女将「今すぐ帰っても30分くらいは待ってもらわないと」


 【4日目 11:50】 楸野宅 地下研究室

どうする?

持ち物:>>8
同行者:久、椿屋、榎田、柊、女将
ステ :>>5-7
周囲 :
人  :
武器 :>>9
デバフ:
・京太郎→【行動】-2(【4日目 17:10】まで)
・咲→恐怖状態(【4日目 12:10】まで)
・優希→【行動】【体力】-1(打撲、【5日目 03:20】まで)

1. 移動する
・楸野宅から出る
・応接間へ向かう
・書斎へ向かう
・地下研究室へ向かう
・場所指定(地図参照)

2. さぐる
・内容指定(成功再判定)
・辺りを見渡す
(【探索(京太郎)】+【探索(久)】× 0.5)× 8 = 52
・話をする(10分)
・麻酔薬を使う
・『寝る』(10分)
一人指名、【オカルト】等倍

3. その他
・装備を変更する
・グループ分けを変更する
<現在のグループ>
・京太郎、久、椿屋、榎田、柊、女将(楸野宅 2階 書斎)
・咲、優希、まこ、米本(楸野宅 地下研究室)
・和、山下、北村、向坂、堂島、主人(楸野宅 地下研究室)

4. 自由安価


↓2
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 19:13:55.20 ID:vDv/YA/d0
2 久と寝ましょう
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 19:14:55.89 ID:uPkp4MDZo
咲とは寝れる?
52 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/12(木) 19:19:17.19 ID:5jBPmvIe0
麻酔薬を使えば寝ることには寝れますが、
判定に成功したとしてもその後の行動は保証できません。

再安価↓1
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 19:25:14.36 ID:rc9Cg1hto
2 久と寝る
他のキャラは楸野の見張りとか食事の準備とか櫛や櫛を渡した何者かについて調べたりとかやって欲しい
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 19:26:10.50 ID:rc9Cg1hto
とりあえず13時までチャレンジ
55 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/12(木) 20:08:28.00 ID:5jBPmvIe0
久「おかえりなさい。気分はスッキリした?」

堂島「ああ、すっかりリフレッシュできたよ」

向坂「晴れてないのが残念だけどな」

外で息抜きをしていた解読メンバーたちが戻ってくると、お世辞にも広いとは言えない地下室は瞬く間にすし詰めとなってしまった。
風邪ひきが混じっていればあっという間に拡がってしまいそうな距離の中、久々に集合した仲間たちに向けて俺は話した。
柊が仲間に加わったこと、楸野が話していたことに霎伝のこと、特に『榎田』が大昔に授かった『櫛』のこと......

京太郎「そういうわけで、この『櫛』について調べていきたいと思う」

京太郎「これが今後しばらくの方針だ」

優希「はいはい、しつもーん!」ビシッ

まっすぐ挙がったのは優希の手だ。このタコス娘の勘は侮れない鋭さを持っているし、
こういう時は結構的確な指摘をして――――

優希「お昼ごはんはいつ食べられるんだ?」

京太郎「真面目に聞けよ......」

それから楸野の見張りや食事についていくつか話し合い、結局米本と堂島が見張りに、
女将と主人が旅館に戻って食事を弁当に詰めてくるということで話は纏まった。


 【4日目 11:40】 楸野宅 2階 和室6


京太郎「それじゃあ先輩、もう一回お願いします」

久「何回でも良いわよ?寝てていいなんて楽な仕事で助かるわ」

京太郎「あはは......」

先程まで寝ていた和室に戻り、そのまま敷かれている布団へ身を潜らせた。
こんなに寝てばかりで、いつもの俺ならすっかり目が冴えてしまって眠りに落ちるのもままならなかっただろう。
しかしながらここ数日散々な目に遭ってきた身体は、瞼を閉じるだけで自然と俺の意識を奥底へ引き摺りこんでくれたのだった。
56 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/12(木) 20:09:22.34 ID:5jBPmvIe0
↑は下記へ時間訂正お願いします。
【4日目 11:50】から【4日目 13:00】まで→70分間

(【オカルト(京太郎)】+【オカルト(久)】× 0.5)= 9

成功するまで連続判定
↓2〜8
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 20:11:43.71 ID:vDv/YA/d0
たあっ
58 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/12(木) 20:12:04.95 ID:5jBPmvIe0
結構数もあるので連投アリアリでいきます
そいっ
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 20:16:16.29 ID:uPkp4MDZ0
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 20:16:46.17 ID:nOCFR13So
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 20:16:46.76 ID:vDv/YA/d0
うりゃ
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 20:17:15.44 ID:vDv/YA/d0
えいっ
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 20:17:20.91 ID:5jBPmvIe0
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 20:17:28.25 ID:uPkp4MDZo
櫛櫛櫛
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 20:18:02.33 ID:uPkp4MDZ0
そい
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 20:18:56.24 ID:vDv/YA/d0
どりゃ
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 20:39:10.77 ID:I15qMtqp0
まあ、無理やね
68 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/12(木) 20:41:58.15 ID:5jBPmvIe0
95/09→失敗
29/09→失敗
......
......
33/09→失敗

 【4日目 11:50】 楸野宅 地下研究室


まこ「しかし『手掛かりを探せ』と言ってもな......」ガタッ

和「相変わらず無茶なことを言いますね、須賀君」ガサガサ

元々京太郎は案外気が利くタイプで、人に指図するような事はあまりない。
私とのどちゃんで対応が違うのはなんとなく気に喰わないが、それでも色々とやってくれている。
それに比べると、この小佐目での事件に巻き込まれてからの京太郎は随分とはっきりとモノを言うようになった。
実際私たちは彼の指示でこの古史料の山をひっくり返しているわけだが、それにつけても頭にくることといえば......

優希「なーんでアイツと竹井先輩は呑気に仲良く寝てるんだ!」ウガー!

咲「」ビクッ

まこ「まあまあ優希、落ち着きんちゃい......気持ちは痛いくらい分かるがな」

和「そうですよ、あれはあくまで櫛を探すための行動の一貫なんですから......多分」

優希「はぁ、私もあったかいお布団でぐっすりしたいじょ......」

まこ「それは京太郎と一緒にってことか?」

優希「ち、違う!」

まこ「ふむ、なら久か」

優希「そういう意味でもないじぇ!」



(【探索(優希)】+【探索(和)】× 0.5)× 4 + 20 = 64

3回成功するまで連続判定(成功数に応じて手掛かりの数が変わります)
再判定補正あります(成功するたびにリセット)
↓1〜7
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 20:43:05.86 ID:vDv/YA/d0
でやっ
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 20:43:07.43 ID:I15qMtqp0
ほい
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 20:44:52.16 ID:uPkp4MDZo
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 20:45:21.32 ID:ue165J48o
てや
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 20:54:09.44 ID:vDv/YA/d0
とあっ
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 21:00:20.41 ID:uPkp4MDZo
3回成功したけどまだ判定あるの?
75 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/12(木) 21:00:52.06 ID:5jBPmvIe0
もう大丈夫です。
今続きを書いてますので少々お待ちを。
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 21:01:25.63 ID:vDv/YA/d0
あるんだったらもう一丁
77 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/12(木) 21:44:21.69 ID:5jBPmvIe0
 【4日目 12:10】 楸野宅 地下研究室


バタッ

優希「およ?」

背後で......というか、もう何時間も咲ちゃんが座り込んでいる辺りで小さく物音がしたのに気付いた。
振り返るに果たして、咲ちゃんの細い体が汚い地下室の地面に倒れ伏しているのを認めることが出来たのだった。

優希「――――って、咲ちゃん!?」

和「咲さん!」ダッ

のどちゃんがその身体を(色々な意味で)揺らして一目散に駆け寄った。
あの爺さんのよく分からない術の毒牙にかかったのだ。
何かしら身体に害があるのではないかと心配されたが、しばらく肩を揺さぶっているうちに無事目を覚ましたようだった。

和「咲さん、大丈夫ですか?!」ユサユサ

咲「...うぅん.........あれ、和ちゃん?」

咲「優希ちゃんに染谷先輩も.........ってあれ?なんで私、こんな所にいるんだろ」キョロキョロ

まこ「咲!ずっと様子がおかしくなっとたけん心配しとったぞ!」

咲「様子が......?」キョトン

優希「咲ちゃん、ひょっとして覚えてないのか?」

咲ちゃんの頭が左右に振られる。話を聞くに、具体的に何があったかということは覚えておらず
ただ漠然とうなされているような、恐怖に包まれた感覚があったそうだ。
詳しいことは京太郎が帰ってきてから。そういうことで、ひとまず咲ちゃんにはここまでの話を整理して聞いてもらうことにした。



 【4日目 12:30】 楸野宅 地下研究室


山下「取り敢えず、目ぼしい物はこれだけ見つかったみたいだな」


・研究日誌A
和装綴じだが他の史料に比べれば多少新しく見える冊子。
中には日記のように、日ごとの研究内容が手書きで記されている。

・研究日誌B
古ぼけているが、確かに洋式の装丁を施されている冊子。
中には日記のように、日ごとの研究内容が手書きで記されている。

・地誌
『〇〇市誌』と書かれた、割合最近の冊子。
小佐目村を含めたこの地域の自然や気候、産業などの地理全般について纏められている。


山下「須賀は何時まで寝てるつもりだって?」

和「確か、遅くとも昼の1時には戻ってくると」

山下「あと30分しか無いのか......霎伝と違って量もないし、1冊くらいなら読めそうだな」


どれを読む?

1. 研究日誌A
(【知識(和)】+【知識(北村)】× 0.5)× 4 + 30 = 78

2. 研究日誌B
(【知識(和)】+【知識(北村)】× 0.5)× 8 + 30 = 126:自動成功

3. 地誌
自動成功

4. 何も読まない


↓2
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 21:48:27.33 ID:uPkp4MDZo
1
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 21:50:00.31 ID:vvB5HJq7o
洋式とはいえ、古い方が確実に成功する不思議
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 21:50:14.71 ID:sx/TmyU+O
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 21:50:20.49 ID:vvB5HJq7o
1
82 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/12(木) 21:54:37.38 ID:5jBPmvIe0
これはね、違うのですよ......Aは一応江戸時代後半くらいのイメージでして
周りがウン百年前のものばかりなので、それに比べれば新しく見えるという話です、はい。
Bの方は確実に明治以降のものなので、Bの方が新しいものになります。
日本語力が足りず申し訳ない......

2つ下げて>>81

49/78→成功!
83 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/12(木) 22:25:33.26 ID:5jBPmvIe0
<研究日誌A>


.........
.........

文化◯年◯月○日

 昨晩は一世一代のお役目、壬申の儀があった。
古くから伝わる手筈通りに榎田がオフラシサマを呼び、その後皆で娘達の喉を掻き切った。
当然ながら余り良い気分とは言えないが、これも小佐目のためであるから許してくれんと願う。
 さて、古くからご先祖様代々が考察する通りのことであるが、オフラシサマはかの牛頭天王様と同体であるというのは
 霎伝やその他の記述から見ても確かなことであると考えられる。
だが私の見たそれは、あくまで私の主観でしかないのだが、そのお姿は阿礼女史や安万侶公の記した御様にはとても似つかぬものであった。
オフラシサマは本当に祇園の牛頭天王様と同じ方でいらっしゃるのだろうか?


.........
.........

文政◯年◯月○日

 何月か手記が空いてしまったが、この間に榎田と連れ立って出雲は諏訪大明神へ参ってきた。
壬申の儀以来、予てより行って確かめたいと思っていたので、これがようやく成就したのである。
風土記にも書かれたる社殿の石段を昇り、巴の紋へ深く礼をして宿へ帰った後に榎田に問えば、曰く「オフラシサマとは違う」とのことだった。
果たしてこの男の言うことが確かであるかということは置いておくとして、しからばこれは由々しき話ではないだろうか――――


.........
.........
84 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/12(木) 22:30:24.34 ID:5jBPmvIe0
今日はここで終わります。

久々に沢山コンマを取った気がします。前は12回連続失敗なんてのもあったなぁ......
ちなみに9%を7回取って全て失敗する確率は約52%です。
裏を返せば一度は成功する確率が48%ですから、判定としては悪くはないくらいではないでしょうか。

明日も19時開始目標で頑張ります。
皆さま、今回もお疲れ様でした。
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 23:15:47.88 ID:I15qMtqp0

このスレは勧誘と睡眠薬以外のコンマは腐るので、確率以上に無理じゃね
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 23:16:01.87 ID:uPkp4MDZ0
乙です
え?文政榎田、牛頭天王と会ったの?
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 06:50:49.23 ID:sVD+xIViO
88 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 18:39:13.36 ID:eS3R1ojW0
30分後に始めます
89 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 19:16:34.66 ID:eS3R1ojW0
かいしー
90 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 19:18:18.89 ID:eS3R1ojW0
 【4日目 12:50】 楸野宅 地下研究室


和「山下さん、ここに書かれているのは――――」

山下「この頃はまだ神仏習合が――――」


まこ「うむむむ......何の話をしとるのかすら分からんな」

優希「ああいうのは私たちは戦力外だから良いんだじぇ」

ブロロロ...

まこ「車か?」

優希「あ、私みてきまーす」

遠くから車のエンジン音が近づいてきているのが聞こえた。女将たちがお昼を持ってきたのか、聞き込みに行った榎田たちが戻ってきたのか。
まだ見ぬ第三勢力でないことを願いながら階段を昇って庭に出ると、丁度主人が赤い普通車から荷を降ろそうとしているところだった。

優希「おお、ついにご飯が来た!ごくろうごくろう」

主人「片岡さん、今はどういう状況で?」

優希「竹井先輩先輩と京太郎はまだ寝てて、ゴリラはのどちゃんとまた小難しいことを話してる」

優希「榎田のおっさんたちは村の人に櫛の話を聞き込みにいってるじょ」

主人「おや、そうですか。大分待たせてしまったかと思いましたが、まだ大丈夫みたいですね」

優希「ま、そのうちまた集まるじぇ」

いざ目の前にこうも重箱が並んでいるのを見てしまうと、やけにお腹が空いて仕方がない。
でも薄暗い地下室は嫌だな......せめて、どこか落ち着けるところで食べたいものだ。
そんなことを考えていると、後ろからは榎田の乗る軽トラがやって来ていたのだった。
91 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 19:21:24.20 ID:eS3R1ojW0


久「――――なさーい、すがくーん?」ユサユサ

京太郎「.........あれ、先輩......おはようございます」ムクッ

肩を揺らす竹井先輩の声が頭に響き、働かない頭が少しずつ冴えてくる――――そうだ、夢だ。
何かを見ていた気がするのだが今ひとつ明瞭としない。確か、優希がカピに無理やりタコスを食わせて......

京太郎「......また失敗か」ガクッ

久「ま、気楽に行きましょう?そう簡単にいったら苦労しないしね」


 【4日目 13:00】 楸野宅 2階 和室6
 
どうする?

持ち物:>>8
同行者:久
ステ :>>5-7
周囲 :
人  :
武器 :>>9
デバフ:
・京太郎→【行動】-2(【4日目 17:10】まで)
・優希→【行動】【体力】-1(打撲、【5日目 03:20】まで)

1. 移動する
・楸野宅から出る
・応接間へ向かう
・書斎へ向かう
・地下研究室へ向かう
・場所指定(地図参照)

2. さぐる
・内容指定(成功再判定)
・辺りを見渡す
(【探索(京太郎)】+【探索(久)】× 0.5)× 8 = 52
・話をする(10分)
・楸野を説得する(10分)
(【交渉(久)】+【交渉(京太郎)】× 0.5)× 0.5 = 6
・麻酔薬を使う
・『寝る』(10分)
一人指名、【オカルト】等倍

3. その他
・装備を変更する
・グループ分けを変更する
<現在のグループ>
・京太郎、久(楸野宅 2階 和室6)
・米本、堂島(楸野宅 2階 書斎)
・咲、和、まこ、山下、北村、向坂(楸野宅 地下研究室)
・優希、主人、女将、椿屋、榎田、柊(楸野宅 庭)

4. 自由安価


↓2
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 19:35:02.32 ID:P0PTtvEho
4 広い部屋(応接間?)で全員で食事&情報共有しつつ、気づいたこととか思い出した事がないか話し合い

捕虜の人たちも廊下にほったらかしは酷いし食事の部屋の隣の部屋に全員移して水とか食事与えてあげて欲しい
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 19:38:33.20 ID:D6X9S71jo
↑で
旅館に残されたお爺さんは大丈夫か?
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 19:50:03.02 ID:ezKs9OBS0
つか、村の主要人物味方化or無力化したの時点でもう拘束もいらんのやない?
普通に説得もいらないレベルの気が…
95 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 20:32:43.50 ID:eS3R1ojW0
4. 食事を取る


 【4日目 13:00】 楸野宅 1階 応接間


優希「タコさんウインナー!!」パァァ

久「本当に好きねぇ」

女将「あら、そんなもので喜んでもらえてよかったわ」アハハ

優希「美穂子おねーさんのお弁当を思い出すじぇ......」モグモグ

柊「うめぇな......よし、酒持ってくるか!」

榎田「頼むから勘弁してくれよ?昼間から酔っぱらいの相手はしたくない」

まるで宴会の仕出し弁当のような――実際一部は宴会の如き盛り上がりを見せているが――重箱を箸でつつく。
白米、焼き魚、漬物、また白米......うん、確かに旨いな。朝飯はおにぎりだけだっただけに、おかずの彩りが目も楽しませてくれる。
俺の隣に座る咲も、それは同じことのようだった。

京太郎「なあ、本当に大丈夫なのか?」

咲「うん。むしろ何があったか全然覚えてないんだよね......」

俺たちが楸野の記憶から戻って以来、向こう一時間半以上にわたって咲の記憶は欠落していた。
『榎田』が異形を呼び寄せた辺りまでは憶えているようだが......まぁ、仕方ないだろう。

腹も幾分落ち着いてきた頃に始まったのは和と山下による、研究室の捜索結果の報告である。
彼らが目をつけたものは全部で三つ。研究日誌が江戸時代後半と明治頃のものそれぞれ一つずつと、この地域の地誌が一つ。
最後のものは至って普通の書籍の見た目をしていて、町の公民館か図書館にでも行けば本棚に収まっていそうな代物だった。

京太郎「これが解読が終わってるっていう一冊か......うわっ、よく分からない単語ばっかりだ」

京太郎「この『牛頭天王様』ってのは何なんだ?」

和「この時代は『神仏習合』というものがあって、一部の単語が置き換わっていました」

和「メモ用紙が挟まってませんか?注釈があると思いますけど」

京太郎「おっと、これか」
96 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 20:33:48.95 ID:eS3R1ojW0
・牛頭天王
「スサノオノミコト」が習合したもの。祇園精舎の守護神。

・阿礼女史、安万侶公
どちらも『古事記』の編者とされる人。

・諏訪大明神
現在の島根県にある『須我神社』の別称。

・風土記
奈良時代に作られた地方の地勢などをまとめた本。
ここではおそらく『出雲国風土記』のこと。

〜〜〜〜〜

京太郎「ふんふむ、なるほど」

京太郎(須我神社か......漢字は違うけど、ちょっとシンパシーを感じるぜ)

山下「あとの二冊はまだ手付かずだが、そう時間はかからんだろう」


榎田「次は僕らの番かな?こっちは件の『櫛』について他の家に聞きに回ってたんだ」

榎田「流石に全戸は無理だったけど、爺さん婆さんの家を中心に行ってきたよ」

榎田「結局、そういう話を知っている人は居なかった......言い伝えもないし、家族から聞いたこともないって」

女将「えぇ?......うーん、それじゃあおじいちゃんの話は何だったのかしら......」
97 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 20:39:15.75 ID:eS3R1ojW0
実を言うと、村人たちは基本的に四家の言うことに従っているだけなので
現状彼らには敵対する動機が全くありません。
さすがにモブの村人までパーティーに入れられると捌ききれませんが、
指示さえすれば裏で普通に協力もしてくれると思います。

一応お聞きします。護衛A〜Dを解放しても大丈夫ですか?

↓1
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 20:45:52.85 ID:RkxmIutt0
構いません
99 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 20:50:59.79 ID:eS3R1ojW0
了解です。
それから>>96の榎田の台詞が一行抜けてしまいました。
以下の通り訂正お願いします:


榎田「次は僕らの番かな?こっちは件の『櫛』について他の家に聞きに回ってたんだ」

榎田「流石に全戸は無理だったけど、爺さん婆さんの家を中心に行ってきたよ」

榎田「しかしこれがさっぱりでね。困ったんで、女将が言っていた『夢』の話も一応訊ねてみた」

榎田「結局、そういう話を知っている人は居なかった......言い伝えもないし、家族から聞いたこともないって」

女将「えぇ?......うーん、それじゃあおじいちゃんの話は何だったのかしら......」
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 21:02:07.27 ID:P0PTtvEh0
生贄出さないと村滅びるって知ってるから協力してるんだと思ってたけど、何も知らずに拉致監禁とかの補助してたの?
下手に解放すると期限が迫ったとき4家の命令も聞かずにパニック起こしたりするかと
101 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 21:16:53.89 ID:eS3R1ojW0
前スレ>>474での主人の発言の通り最低限の知識は持っています。
しかしあくまで四家が中心であってその詳細は知らないわけですから、
彼らが自分からああしようこうしようと考えているわけではありません。


 【4日目 13:00】 楸野宅 1階 和室1


護衛A「うめぇなぁ...」

護衛C「んだんだ」パクパク

護衛B「しかし、これからどうしたものかね」

護衛A「そうだな......あの連中の話を聞く限り、取り敢えずとんでもない話になってることは確かだ」モグモグ

護衛D「ま、俺らは今まで通り偉いさんに着いていくだけよ」

護衛C「それに連中に任せれば、このクソみてぇな因習ともおさらばできそうだしな......魚もーらい」ヒュッ

護衛D「あっ、おいてめえ!!」

ワーワー!ガーガー!

護衛B「だと良いんだがなぁ......」
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