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小岩井吉乃「ちなみに今は何も穿いてない」 真壁政宗「わざわざ言わんでよろしい」
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以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2020/10/17(土) 21:19:31.35 ID:bB3VyAocO
「豚足」
「……その呼び方はいい加減やめてくれ」
その日、俺は師匠こと小岩井吉乃に呼び出され、残虐姫こと安達垣愛姫がいつも昼食を食べる際に使っている体育倉庫へ足を運んだ。
引き戸を開けて中に入ると埃っぽい倉庫内の真ん中に置かれた跳び箱の上にひとりの女生徒が座っていて、俺のことを"豚足"呼ばわりする彼女こそが、呼び出した張本人である小岩井吉乃であり、俺の抗議は無視された。
「用件を伝える」
「なんだ、急ぎの用か? ひとまず聞こう」
「愛姫さまの秘密を教える」
安達垣愛姫の秘密。それを暴露するらしい。
家令見習いとして安達垣愛姫の邸宅に住み込みで働いている小岩井吉乃ならば、誰にも知り得ない秘密を握っているのは必然である。
安達垣愛姫に恨みを抱いている俺からすると、間違いなく弱みとなるその秘密とやらが是が非でも知りたい。しかし、相手は曲者。
「どんな交換条件を突きつけるつもりだ?」
小岩井吉乃は、手強い。油断せずに慎重に。
「条件は特にない」
「特にない? 無条件で秘密を提供するってのか? いや、そんな上手い話は……」
「強いて言うなら……」
きた。やはり、油断大敵。生唾を飲み込む。
「少し長い話になるから、お茶でも飲みながら授業をサボって付き合って欲しい」
出された条件はあまりにも緩いものだった。
優等生の俺としてはサボるのは気が引けるが、背に腹は変えられない。頷き承諾した。
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