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【シャニマス】ティモンディ・高岸「放課後クライマックスガールズ……?」
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1 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/21(月) 22:13:25.47 ID:YEt9xaEJO
*初投稿です
*高岸のキャラがいまいち掴みきれていません…
*よろしくお願いします
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1600694005
2 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/21(月) 22:16:48.17 ID:YEt9xaEJO
<高岸・初のオーディション編>
高岸「素晴らしい、立地!」
高岸「素晴らしい、オフィス!」
天井(私はなぜ、こんな奴をプロデューサーに……)
高岸「そして、素晴らしい社長っ!」
高岸「ここで、人を応援する仕事ができるなんて、幸せだ!」パァァ
天井(しかし、悪い人間ではない……プロデューサーとしての資質は未知数だが……)
高岸「社長!」ズイッ
天井「な、なんだ」
高岸「僕は何をすれば、いいですか?」
3 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/21(月) 22:18:58.54 ID:YEt9xaEJO
天井「ああ、そういえばプロデューサーという仕事は初めてなんだったな」
高岸「はい! ちなみに、得意分野は野球です!」
天井「おい、誰に言ってるんだ」
高岸「地球のみんなに、です!」
天井(スケールがデカい……コイツは化けるか……?)
天井「ふむ……とりあえず、今日はオーディションの面接官をしてもらおう」
高岸「トライアウトですか! なんだか僕も、燃えてきました!」
天井「……本当に大丈夫なのか、コイツで」ボソリ
高岸「任せてください!」ビシッ
4 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/21(月) 22:20:41.87 ID:YEt9xaEJO
〜283プロダクション・レッスンルーム〜
天井「オーディションはここで行う」
高岸「……」
天井「どうした?」
高岸「この大きな鏡! ピッチング・フォームを確認するのに、ピッタリですね!」ブォン
天井「高岸。オーディションに集中するんだ」
高岸「分かりました!」
天井「……よし。今日の応募者たちはみな、既に2次選考まで突破している」
天井「今日の面接が3次選考で、その後私とお前で最終選考を行う。分かったか?」
高岸「流石、社長! カウント不利の投手の、ストレートのように、分かりやすい説明でした!」
天井「それは褒めているのか……?」
5 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/21(月) 22:23:03.72 ID:YEt9xaEJO
〜283プロダクション・控え室〜
智代子「はぁ〜、緊張するなぁ……!」
智代子「……」キョロキョロ
智代子(可愛い子ばっかりだ〜……みんな堂々としてて、本物のアイドルみたいに見える……)
智代子(私なんかが居ていい場所じゃない気がする……)
智代子「……」ズーン
智代子(……でも)
智代子(棚ぼたとはいえここまで来たんだし……最後までやりきらないと、だよねっ!)
智代子「よし!」グッ
6 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/21(月) 22:25:38.76 ID:YEt9xaEJO
〜283プロダクション・レッスンルーム〜
高岸「次の方ー! どうぞ!」
智代子「はっ、はい! 失礼します!」
高岸「おや? かなり緊張していますね!」
高岸「リラックス、リラックス! 無駄な力を抜かないと、自然なスイングはできません!」
智代子「ス、スイング……?」
高岸「そうです! 僕が会話のボールを投げる、あなたがそれを打つ! 面接なんて、野球と全く一緒です!」
智代子「え、えぇ〜?」
智代子(もしかして……私、試されてる? どんな前フリでも拾えるかどうかのテスト、とか?)
高岸「はい、深呼吸!」バッ
高岸・智代子「すぅー……はぁー……」
高岸「落ち着きましたか?」
智代子「えっと、はい……?」
智代子(何かよく分からないけど、緊張はなくなったかも……)
智代子「あ、ありがとうございます」ペコリ
高岸「どういたしまして! では、座ってください! 面接を始めましょう!」プレイボール!
7 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/21(月) 22:27:38.62 ID:YEt9xaEJO
高岸「まずは、定番の質問から! 今日あなたは、ここまでどうやって、来ましたか?」
智代子(なんか、聞き慣れない喋り方だなぁ〜……)
智代子「えっと、最寄り駅までは電車で、そこからは歩いてきました」
高岸「なるほど! 千葉からだと、乗り換えも多くて、大変だったでしょう!」
智代子「……!」
智代子(変な感じの人だけど、私のことちゃんと見てくれてる……のかな?)
智代子「はい。でも一度来たことがありますし、友達と一緒だったのであまり不安はありませんでした」
高岸「お友達と! そのお友達はもしかして、このトライアウトを受けに?」
智代子(トライアウト……?)
智代子(オーディションのこと、だよね……?)
智代子「……そ、そうです。実は彼女は2次選考で落ちてしまって……」
高岸「そうでしたか。じゃあ、お友達の分も頑張らないと、ですね!」
智代子「…………はい」
高岸「……」
8 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/21(月) 22:29:24.54 ID:YEt9xaEJO
高岸「次の質問です! あなたは普段、何をして過ごしていますか?」
智代子「普段……趣味ってことですよね?」
高岸「はい! 僕に、あなたの趣味の話をしてください!」
智代子「分かりました。えっと、私の趣味はスイーツ店巡りです!」
高岸「スイーツ店巡り! 食べるのが好きなんですね!」
智代子「はい! 特技も大食いなので……えへへ」
高岸「なるほど! 目指すは、アフリカゾウのような大食い選手ですか?」
智代子「ち、違います! しかもアフリカゾウって、人間じゃないですしっ!」
9 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/21(月) 22:31:23.33 ID:YEt9xaEJO
智代子「食べるのは好きですけど……あっ、あと自撮りも得意で!」
智代子「スイーツ店巡りをしながら写真を撮って、ツイスタにあげてます! これも趣味ですね」
高岸「自撮り! 今見せてもらうことは、できますか?」
智代子「あ、はいっ! これなんですけど……」スッ
高岸「これは、すごい! この文字やキラキラは、自分でやったのですか?」
智代子「はい! 加工も私の自慢の一つなんです!」
高岸「素晴らしい! あなたなら、テレビ番組のディレクターにだってなれる!」ニコッ
智代子「それは目指してません!」
10 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/21(月) 22:34:51.97 ID:YEt9xaEJO
──面接は進み……
高岸「……最後の質問です!」
智代子「はい!」
高岸「あなたの夢を、聞かせてください!」
智代子「……私の、夢……」ズーン
高岸「……?」
智代子「……」
智代子「私は……その……みんなを元気に出来るようなアイドルになれたらなぁーって、思ってます……!」
高岸「なるほど! いいじゃない!」
智代子「……!」
高岸「それは、素敵な夢だ!」ニコッ
高岸「智代子さんがそんな選手になったら、僕が一番のファンに……」
智代子「──すみません!」
高岸「!」
智代子「私、嘘ついちゃいました!」
智代子「あっ、いや、嘘ではないんですけど、その……」
11 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/21(月) 22:36:48.33 ID:YEt9xaEJO
高岸「──大丈夫!」
高岸「よく分からないけど、正直なことは良いことだ!」
智代子「えっ」
高岸「どうぞ! 話してみてください」
智代子「は、はい……」
智代子「本当は私、友達の代わりなんです」
智代子「オーディションに途中から代役で出て、運良く残っちゃっただけで……」
智代子「だから私は、アイドルになんて……」
高岸「そんなこと、ありません!」
智代子「えっ……?」
高岸「代打で出たから、自分は大したことがない。そんなことを言う野球選手は、どこにもいません!」
高岸「みんな、自分が活躍してやる、打ってチームを勝たせてやる、と思ってます!」
智代子「……」
高岸「だから、胸を張ってください! あなたはもう、バッターボックスに立っている!」
高岸「このチャンスを、逃してはいけない!」グッ
智代子「……はい!」
智代子「私は……友達の夢を叶えるために、そういう私の夢のために、アイドルをやりたいです!」ニコッ
高岸「素晴らしい! あなたの夢を、僕も叶えたい!」パァァ
智代子「えっ!? じゃ、じゃあ、合格ですか……?」
高岸「すみません! それは社長と、相談します!」
智代子「あ、あはは。そうですよねっ。私の方こそ、すみません……」
12 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/21(月) 22:39:42.66 ID:YEt9xaEJO
〜283プロダクション・社長室〜
高岸「失礼します!」
天井「どうだ。ティンと来る候補はいたか?」
高岸「はい!」
天井「そうか。どの子だ?」
高岸「全員です!」パァァ
天井「……馬鹿を言うな。最終的には1人に絞るつもりだ。ひとまず、私とお前で1人ずつ選ぶぞ」
高岸「それは、難題だ!」
13 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/21(月) 22:41:13.16 ID:YEt9xaEJO
天井「……」
高岸「……」
天井「……決まったか?」
高岸「はい!」
天井「よし、書類を見せてみろ……園田智代子……ふむ」
高岸「アフリカゾウやディレクターの才能もある凄い子です!」
天井「どういう意味だ」
高岸「そして、友達の夢も背負っている、勇気と優しさを兼ね備えた選手です!」
天井「……ふん。良いだろう。では、決まりだな」
高岸「……!」
14 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/21(月) 22:42:02.57 ID:YEt9xaEJO
高岸「社長の選んだ選手は、どうなるのですか?」
天井「私は、選んでいない」
高岸「え!」
天井「……元々、お前に決めさせるつもりだったのだ。お前が担当するアイドルだからな」
高岸「……僕が、あの子の、監督!」パァァ
天井「ちが……まぁ良い。これからは一層、励むことだ」
高岸「はい! 任せてください!」
15 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/21(月) 22:44:06.90 ID:YEt9xaEJO
〜後日・283プロダクション・事務所〜
高岸「おはようございます!」ガチャリ
天井「遅い」
智代子「──あっ!」
智代子(オレンジの人だ!)
高岸「君は、あのときの!」
智代子「はい! 園田智代子です!」ニコッ
高岸「うん! いい笑顔だ!」
智代子「あの、社長さんに聞いたんですけど、私のプロデューサーさんって……」
高岸「はい! 僕が、君たちの監督です!」
智代子「やっぱりそうなんですね! って、君、たち……?」
16 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/21(月) 22:46:06.18 ID:YEt9xaEJO
高岸「これから選手を集めて、放課後クライマックスガールズ、というチームを、作ります!」
智代子「えぇー! ユニットってことですよね? 私、上手くやっていけるかな……」
高岸「大丈夫! やれば、できる!」ニコッ
智代子「……はいっ! 頑張ります!」
天井「ふっ。やはり、私の目に狂いはなかったな。期待しているぞ、高岸……」ニヤリ
<初のオーディション編・終わり>
17 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/21(月) 22:47:21.04 ID:YEt9xaEJO
一旦切ります!書き溜めたあと、また投稿します
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/09/21(月) 23:02:40.65 ID:HdwnAr8p0
全文脳内再生不可避
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/09/22(火) 12:37:23.42 ID:H2stklFso
おつ
きたい
20 :
◆60viGNJ69k
[saga]:2020/09/22(火) 20:22:31.77 ID:mstnRffsO
レスありがとうございます!励みになります
第二編あげていきます
21 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/22(火) 20:24:02.34 ID:mstnRffsO
<高岸・初めてのスカウト編>
〜283プロダクション・社長室〜
高岸「おはようございます!」ガチャリ
天井「来たか。とりあえず座れ」
高岸「アイヤァ〜ッ!」ザザッ
天井「床に体育座りをするな」
高岸「すみません! つい条件反射で、やっちゃいました!」
天井「まったく……」
22 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/22(火) 20:26:26.59 ID:mstnRffsO
天井「さて、今日は放課後クライマックスガールズ、愛称・放クラの残りのメンバーを探しに行ってもらう」
高岸「探す……つまり、スカウトですね!」
天井「ふむ……お前とちゃんと意思疎通が取れたのは、これが初めてだな」
高岸「では早速、全国の野球部を回って、練習を見てきます!」ダッ
天井「待て」
天井「私の思い違いだったか」ガックシ
高岸「すみません! ご指導、お願いします!」
天井「街中を歩き、ティンときた女の子達に声をかけるんだ」
天井「最初は慣れないだろうが、回数を重ねるうちに女の子の集まる場所や時間帯を覚えて、中にはスカウトを受けてくれる子も出てくるだろう」
天井「物は試しだ、とりあえず行ってこい」
高岸「さすが、社長! チャレンジこそ、成功への架け橋ですもんね!」
天井「ふん……さっさと行け」フイ
高岸「分かりました!」ダッ
23 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/22(火) 20:30:45.06 ID:mstnRffsO
〜283プロダクション・事務所〜
智代子「……なるほど。スカウトですか」
智代子「良いなぁ〜……! 私も1回はそういうの、経験したかったなぁ〜」
高岸「じゃあ、一緒に行きましょう!」ニコッ
智代子「あ〜……えっと、違うんですっ!」
智代子「する方じゃなくて、される方が良いなぁ、って意味でした。えへへ」
高岸「そうでしたか」
智代子「でも、行ってみようかなぁ。なかなか経験できないことだろうし……」
高岸「確かに、スカウトはちょっと珍しいもの、ですが!」
高岸「そんなに、すごいものでもないですよ!」
高岸「ナックルボーラーの方が、よっぽど珍しいですから!」
智代子「えっ」
24 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/22(火) 20:32:53.59 ID:mstnRffsO
智代子(ナックル……はともかくっ!)
智代子「……プロデューサーさん。もしかして、スカウトされたことあるんですか?!」ズイッ
高岸「はい! 高校のときに!」
智代子「あ、野球のほうですよね……って、アイドルより更にすごいんじゃ……?」
高岸「そんなことはありません! スカウトされることよりも、大事なことはいっぱいあるんです!」
高岸「僕は確かにスカウトされましたが、されたことよりも、それまでの努力を認められたことの方が、何億倍も嬉しかった!」パァァ
智代子(大事なこと……それまでの努力……)
智代子「……」
智代子「すみません、プロデューサーさん」
高岸「はい!」
智代子「私、レッスンしながら待ってることにしますっ!」
智代子「これから来る仲間に、カッコ悪いところは見せたくないですから!」
高岸「その意気です! お互い、ベストを尽くしましょう!」ニコッ
25 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/22(火) 20:34:07.85 ID:mstnRffsO
〜都内・某所〜
樹里「……」
高岸「ハッ……ハッ……!」ダダダッ
26 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/22(火) 20:34:53.06 ID:mstnRffsO
樹里「……」
高岸「……ハッ……ハッ……!」ダダダッ
樹里「……」
27 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/22(火) 20:35:48.20 ID:mstnRffsO
高岸「ハッ……ハッ……!」ダダダッ
樹里「……っ」
樹里「──お、おいっ!」
28 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/22(火) 20:36:44.00 ID:mstnRffsO
高岸「はい! どうかしましたか?」クルッ
樹里「どうかしましたか? じゃねぇよ!」
樹里「同じ奴が自分を3回も追い抜いて行ったら、普通はおかしいと思うだろ……っ!」
29 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/22(火) 20:37:48.66 ID:mstnRffsO
樹里「アンタ、ここで何やってんだよ?」
高岸「トレーニングです! スカウトがてら、ランニングをして鍛えていました!」
樹里「へ、へぇ〜。すげー足はえーんだな、アンタ……」
樹里「──じゃなくてっ!」
樹里「ス、スカウト? アンタが?」
高岸「はい! 名刺を、どうぞ!」スッ
樹里「ど、どうも……」
樹里「高岸宏行……283プロダクション・プロデューサー……」
樹里(どうやら本物みてーだけど……)
30 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/22(火) 20:39:08.26 ID:mstnRffsO
樹里「なんでオレンジのTシャツとハーフパンツなんだ?」
樹里「プロデューサーってこう、スーツでビシッと決めてるもんなんじゃねーの?」
高岸「今すぐ、野球がしたくなったとき、スーツではできません!」
高岸「だから、いつでもどこでも、できるようなスタイルを、心がけています!」
樹里「……」
樹里「……ホントはカッチリした格好が苦手なんだろ?」
高岸「あ! バレちゃいましたか? あははっ!」ニコニコ
樹里(変だけど、悪いヤツじゃなさそーだな)
樹里「……アタシも苦手だからさ、ネクタイとか」
樹里「なんとなく分かるよ」
高岸「気が合いますね!」
31 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/22(火) 20:41:39.90 ID:mstnRffsO
高岸「……そうだ! あなた、うちの選手に……アイドルになってみませんか?」
樹里「ア、アイドル……!?」
高岸「はい!」ニコッ
樹里「……テメー、やっぱりこれ、手の込んだイタズラだったんだな?」
樹里「アタシみたいなのがアイドルに向いてるって、本気で思ってる奴がいるわけねーだろ!」
高岸「ここにいます!」
樹里「ふざけんなっ!」
高岸「ふざけてない! 僕の、目を、見て! ほら!」キラキラ
樹里「うっ……」
樹里(すっげーつぶらな瞳じゃねーか!)
32 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/22(火) 20:44:11.75 ID:mstnRffsO
高岸「あなたのような、金髪でカッコいいアイドルは、新しい!」
樹里「……今までそういう奴がいても、失敗してただけだろ」
高岸「もしそうだとしても、そんなの、関係ありません!」
樹里「……!」
高岸「挑戦しないことこそ、失敗なんです!」
高岸「新しいことをする人は、いつだって偉大な冒険者だ!」
高岸「だから、ワクワクすることがあったら、何も考えず飛び込んで、楽しんでしまえばいいんです!」
樹里「……」
樹里(なんかよく分かんねーヤツ……だけど、説得力がある……)
樹里(新しい……ワクワクすること……か)
樹里「……良いじゃねーか」
33 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/22(火) 20:45:56.27 ID:mstnRffsO
高岸「スカウト、受けてくれるんですか?」
樹里「──その前に、アタシと勝負しろ」
高岸「!」
樹里「あそこの横断歩道の前まで走って、アンタが先に着いたらスカウト受けてやるよ」
樹里「こう見えて、運動には自信があるんだ」
樹里(これはただの強がり……と、アンタの本気を試したいって気持ち……)
樹里(受けてくれるか……?)
高岸「もちろん、受けて立ちましょう!」
樹里「……」
高岸「どうしました?」
樹里「……何でもねーよ! じゃあ行くぜ!」
高岸「はい!」
樹里「よーい……ドン!」ダッ
34 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/22(火) 20:47:49.66 ID:mstnRffsO
樹里「はぁっ、はぁっ……」
樹里「やっぱ、はえーな、アンタ……」
高岸「この時のために、鍛えてきましたから!」ニコニコ
樹里「……約束だ。アイドルになるよ」
高岸「良いんですか? えーと……」
樹里「西城樹里だ。樹里って呼べよ」
高岸「分かりました! 樹里さん!」
樹里「ちゃんとアタシを、アイドルらしくしてみせろよ」
樹里「……プロデューサー」
高岸「はい! 任せてください!」
高岸「やれば、できる!」パァァ
樹里「……へへ、何だよそれ」
35 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/22(火) 20:49:23.49 ID:mstnRffsO
〜283プロダクション・社長室〜
天井「……どうやら、初スカウトは上手くいったようだな」
高岸「はい! とても楽しい体験でした!」
天井「ふん……お前のそういう部分は、強みに違いないな」
天井「さて、放クラは5人ユニットの予定だ」
天井「あと、3人……お前の手で探してきてもらうぞ」
高岸「はい!」
天井「──と、言いたいところだが。実は一人、当てがある」
高岸「さすが、社長! 僕の新人戦のときの、母上のように、用意周到だ!」ニコッ
天井「……それはどういう意味だ?」
36 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/22(火) 20:51:44.36 ID:mstnRffsO
天井「まぁいい。これが彼女の書類だ」スッ
天井「ひとまず、明日は直接レッスンルームに向かえ」
天井「そこで彼女がお前の意に沿う人間か、判断するんだ」
高岸「分かりました!」
天井「ふん……」
天井(高岸……)
天井(明日こそ、お前のプロデューサーとしての資質を見せてもらおう)
<初めてのスカウト編・終わり>
37 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/22(火) 20:52:52.83 ID:mstnRffsO
第三編はまた後日になります!
よろしくお願いします
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/09/22(火) 21:02:34.11 ID:xD1Ah5k5o
おつ!
本当に楽しい!
39 :
◆60viGNJ69k
[saga]:2020/09/24(木) 23:17:48.64 ID:8l3A8h+7O
レスありがとうございます! 嬉しいです!
第三編いきます
40 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/24(木) 23:20:10.25 ID:8l3A8h+7O
<高岸・初めての頂上決戦編>
〜283プロダクション・レッスンルーム前廊下〜
高岸「おはようございます!」パァァ
智代子「あ、プロデューサーさんっ! おはようございます」
樹里「おはよう、プロデューサー」
高岸「おや? どうしてここに?」
樹里「智代子がレッスンするって言うから、ちょっと見てみたくなってさ」
樹里「あ、見るだけな」
智代子「も〜、樹里ちゃんだってもうアイドルなんだから、今日から一緒にやろう! ねっ?」
高岸「お二人とも、仲が良いですね! 仲が良いのは、いいことだ!」
41 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/24(木) 23:21:56.09 ID:8l3A8h+7O
高岸「ちなみにいつの間に、お知り合いになったんですか?」
樹里「それは……」
樹里「昨日、あの後事務所に行っただろ? そん時に初めて会って、色々喋って……」
智代子「樹里ちゃんがスマホ苦手だって言うから、私が色々教えてあげて……」
樹里「っ……それは言わなくて良いんだよ!」
高岸「なるほど! 樹里さんに、そんな個性があったとは!」
樹里「〜〜っ……///」
智代子「ふふふ〜、樹里ちゃんってば照れちゃって〜」
樹里「あー、くそっ! もういい!」フイ
智代子「わーっ、ごめん! ちょっと言いすぎたよね……樹里ちゃん、ごめんね」
樹里「だから、もういいっての……」
樹里「……で、プロデューサー」
高岸「はい!」ニコニコ
樹里「もう部屋に入ってレッスンしてるアイツ……誰なんだ?」
高岸「彼女が、放クラの3人目の、選手ですよ!」
智代子「えぇーっ! なんかすごい場面に立ち会っちゃったのかな、私たち!」ワクワク
樹里「そう、かもな……」ドキドキ
高岸「では、入りましょう!」
42 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/24(木) 23:23:28.26 ID:8l3A8h+7O
夏葉「ワン、ツー、スリー、フォー!」
高岸「失礼します!」ガチャリ
智代子・樹里「失礼します」
智代子(今の……すごいステップだった……)
樹里(ダンスのキレがハンパねー……何者なんだ?)
夏葉「……ふぅ。こんな所かしらね」
高岸「あなたが、有栖川夏葉さんですね!」
高岸「いやー! すごい熱量だ! あなたはまさに、太陽だ!」
夏葉「ありがとう。アナタが私のプロデューサー?」
高岸「はい! 僕は……」
夏葉「──いい? 目指すならトップだけよ!」ビシーッ
高岸「もちろんです! 夢は大きく……」
夏葉「──世界一以外はあり得ないわ!」バンッ
智代子(あのプロデューサーさんが押されてるなんて……!)
樹里(この夏葉ってヤツ、とんでもねーな)
43 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/24(木) 23:24:59.20 ID:8l3A8h+7O
高岸「──いいえ! 夢は、もっと大きく!」ババンッ
夏葉・智代子・樹里「!」
高岸「この銀河系に、放課後クライマックスガールズの名を、轟かせること!」
高岸「それが僕の応援する、放クラの、最終目標です!」ドンッ
智代子(プロデューサーさん……!)
樹里(こっちの方が、もっととんでもねーヤツだったな)
智代子・樹里(このプロデューサー、スケールがデカすぎる……っ!)
44 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/24(木) 23:26:53.30 ID:8l3A8h+7O
夏葉「……」
高岸「どうですか? まだ足りませんか?」
夏葉「……いいえ」
夏葉「私が甘かったわね。確かに、それこそが真のトップといえる目標だわ」
智代子(あ、あれで良かったんだ……?)
高岸「はい!」ニコニコ
夏葉「良いわ。アナタのユニットに入りましょう」
高岸「ありがとうございます! それじゃあ……」
夏葉「──ただし、アナタは何もしなくて良いわ」
高岸「えっ!」
夏葉「アイドルのプロデュースなら、アナタの方が経験があるかもしれないけれど……」
夏葉「有栖川夏葉のプロデュースは、私のほうが経験が長いの。だから全部任せなさい」
45 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/24(木) 23:27:57.71 ID:8l3A8h+7O
高岸「……」
智代子「うわぁ〜……流石のプロデューサーさんも、これじゃ……」ヒソヒソ
樹里「……おい、あんま生意気言うんじゃ……」
高岸「大丈夫です」スッ
樹里「プロデューサー……?」
46 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/24(木) 23:29:27.92 ID:8l3A8h+7O
高岸「──あなたは、素晴らしい!」ニコッ
樹里「……!」
高岸「さっきの足捌き、ゴールデングラブ賞を送りたいくらいの、凄いプレーでした!」
高岸「それほどの努力が、一人でもできる! あなたはとても、忍耐強い人間だ!」
高岸「そんなあなたの活躍を、すぐそばで見られる! 僕はそれだけで十分ですよ!」ニコニコ
夏葉「よく分かってるじゃない」
夏葉「じゃあ、私にしっかりついてくるのよ。プロデューサー!」
高岸「はい!」
47 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/24(木) 23:31:17.12 ID:8l3A8h+7O
高岸「……それじゃあ、智代子さん、樹里さん!」
高岸「お二人は、夏葉さんと一緒に、レッスンを!」グッ
樹里「……あ、ああ」
智代子「プロデューサーさんは……?」
高岸「僕は、あと二人、スカウトに行ってきます!」
高岸「今度は、バッティングセンターで、探してみようかなぁ!」ブォン
樹里「そんなとこにアイドル志望がいるわけねーだろ?」
高岸「あははっ! そうかも、しれません!」
48 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/24(木) 23:32:15.54 ID:8l3A8h+7O
高岸「それでは、また!」ガチャリ
智代子「はーい……」フリフリ
智代子「行っちゃった……」
智代子(今日のプロデューサーさん、いつもと何か違ったような……?)
智代子(気のせい、だよね……)
樹里「智代子、レッスンやるんじゃねーの?」
智代子「う、うん! 夏葉さんに負けないように、私たちも頑張らないとだよね!」
樹里「おう」
49 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/24(木) 23:33:24.03 ID:8l3A8h+7O
〜283プロダクション・社長室〜
高岸「失礼します」ガチャリ
天井「お前か」
天井「……単刀直入に聞こう。有栖川夏葉はどうだ?」
高岸「はい! 太陽のような熱さと、揺るぎない自信!」
高岸「そして、守備の要である、遊撃手のような、素早い身のこなし!」
高岸「彼女がいれば、宇宙で試合をしても、きっと勝てます!」
天井「ふっ。相変わらず意味は分からないが……」
天井「その様子だと、ユニット加入が決まったようだな」
高岸「はい!」
50 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/24(木) 23:34:23.01 ID:8l3A8h+7O
天井(あの有栖川家の令嬢ですら手懐けるとはな……)
天井(高岸……お前はやはり……)
天井「ふん。残り二人のアイドルは、全面的にお前に任せるぞ。いいな?」
高岸「はい! 最高のバッテリーを、見つけ出して見せます!」
高岸「では、失礼しました!」ガチャリ
高岸「……」
<初めての頂上決戦編・終わり>
51 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/24(木) 23:35:31.23 ID:8l3A8h+7O
次編は明日になります!
よろしくお願いします
52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/09/24(木) 23:57:06.18 ID:w/SA1BZPo
おつお
53 :
◆60viGNJ69k
[saga]:2020/09/25(金) 21:36:09.74 ID:h6dCP4IfO
おつありです!
今日は二編まとめて投稿します
54 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/25(金) 21:37:54.76 ID:h6dCP4IfO
<高岸・傷心のジャスティス・オレンジ編>
〜都内・某所〜
高岸「……ハァッ、ハァッ……ッ!」タッタッ
高岸(モヤモヤして、事務所から自宅のそばまで走ってしまった……)
子供たち「待てー!かいじん・デビロード!」ワーキャー
高岸(公園で遊ぶ子供たちの声が……)
高岸(……少し、休んでから帰ろう)ベンチニスワリー
男の子「……ふっふっふ。カンネンしたらどうだ、ジャスティス・レッド」
女の子「何をー! あたしはまだまだ、戦える! ……うぐっ」
高岸(なかなかの演技力! 次世代の宝塚歌劇団だ!)
高岸(……)
高岸(……ヒーローごっこ、か)
・・・・・
55 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/25(金) 21:39:09.47 ID:h6dCP4IfO
〜高岸の回想・某大学〜
前田(相方)『高岸、キャッチボールやろうぜ』
高岸『……』
前田『高岸。キャッチボールやろう』
高岸『いや、僕は……』
前田『じゃあ、いつもの公園で』
高岸『……』
56 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/25(金) 21:40:21.55 ID:h6dCP4IfO
〜高岸の回想・某所〜
前田『……来たか』
高岸『前田が呼んだから』
前田『俺は、来ないだろなと思ってた』
高岸『……』
子どもたち『いっけー!ジャスティス・レッドー!』ワーキャー
前田『子どもが遊んでるな。ちょっと離れたとこに行くか』スタスタ
高岸『……』スタスタ…
57 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/25(金) 21:43:12.44 ID:h6dCP4IfO
前田『よし、ここでやろう。最初は15mぐらいで良いよな』
高岸『……前田』
前田『高岸、いくぞー』
高岸『──前田っ!』
前田『……』
高岸『……もういいよ』
58 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/25(金) 21:44:12.95 ID:h6dCP4IfO
高岸『わざわざ、慰めてくれなくていい』
高岸『医師にも、言われたんだ。この肘じゃ、プロはもう、諦めた方がいいって』
前田『……別に慰めるつもりじゃねーよ』
高岸『違うの?』
前田『……』
高岸『もう、どうでもよくなったんだ。ずっとプロを目指して、野球をしてきて、こんな結果……っ』
高岸『……どうせこうなるなら、あのとき、スカウトを受けておけばよかった』
高岸『今の僕は、何の価値もない、ただの人だ』
前田『……』
高岸『前田も、そう思うだろ?』
前田『……』
59 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/25(金) 21:45:01.46 ID:h6dCP4IfO
前田『──元から、ただの人だろ』
高岸『……えっ?』
前田『変わんねーよ。俺もお前も』
前田『最初から、ただひたすら野球が好きで、人よりちょっと野球が上手くて、プロに届かなかっただけの……ただの人だ』
高岸『……』
前田『だから、お前はお前だ。これからも』
高岸『……』
60 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/25(金) 21:45:42.06 ID:h6dCP4IfO
高岸『ごめん、前田』
前田『ん?』
高岸『ちょっとよく分からなかった……』
高岸『お前は前田、ってどういう意味? 僕が、前田……?!』オロオロ
前田『は、はぁ?』ガクッ
前田『お前、俺の一世一代の慰めの言葉を……!』
高岸『やっぱり慰めてくれてたのか?』
前田『……』ブォン
高岸『いってぇ!』ドゴォ
61 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/25(金) 21:47:26.71 ID:h6dCP4IfO
男児『あっ、あそこでいじめてる人がいる!』
女児『ムキムキのくせに、わるいヤツだ!』
前田『えっ? いや、ちがっ……』
女児『ぼうりょく、はんたい!』
男児『がんばれ! ジャスティス・オレンジ!』
高岸『そ、それ、僕?』
前田『……ふっ』
前田『高岸が、オレンジ……確かに! はははっ』
高岸『前田……?』
62 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/25(金) 21:51:22.04 ID:h6dCP4IfO
前田『あはは、ふふっ…………ふぅ……』
前田『──かかって来いよ、ジャスティス・オレンジ』スッ…
高岸(前田が、捕手の構えを……)
子どもたち『いけー! がんばれー!』ワーキャー
前田『……満員だな、観客席』
高岸『……』
高岸『二人とも、応援ありがとう!』
高岸『……よし。見ててね』ザッ…
高岸『前田……』グッ…
高岸『これが、僕だっ!』ビュン
・・・・・
63 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/25(金) 21:52:15.43 ID:h6dCP4IfO
〜現在・都内・某所〜
チャーン…ジョーブ…
高岸「……?」
男の子「オレンジのお兄ちゃん、大丈夫?」
高岸「……えぇっと……?」
高岸(うたた寝してたみたいだ)
男の子「お兄ちゃん、あそこの家の人だよね? いっつもオレンジの洗濯物干してる……」ユビサシ
高岸「よく知ってるね……」
64 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/25(金) 21:53:10.52 ID:h6dCP4IfO
女の子「あの……どこか痛いんですか?」
高岸「えっ?」ツー…
高岸(あっ、涙が……僕は、泣いてたのか)
高岸「大丈夫です。どこも痛くないですよ!」
女の子「本当ですか?」
男の子「カホちゃん、ボク、大人の人呼んでくるよ!」
カホ(女の子)「うん! ありがとう!」
高岸「あ、いや……」
65 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/25(金) 21:55:09.02 ID:h6dCP4IfO
高岸(どうしよう……そうだ!)ピコーン
高岸「僕はジャスティス・オレンジ! 正義の味方だから、だいじょーぶです!」ドンッ
高岸(……!)
高岸(つい勢いでやっちゃった)
子供たち「……」シーン
高岸(まずかったかな……)
カホ「……わぁーっ!」キラキラ
男の子「お兄ちゃん……ホントに大丈夫?」アタマブツケタ?
男の子「カホちゃん。もしかしたらこの人、ヘンシツシャかも」
カホ「えっ!」
高岸「──ち、違いますよ!」アセアセ
66 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/25(金) 21:56:04.72 ID:h6dCP4IfO
高岸「えーと、そうだ! 名刺をどうぞ」スッ
カホ「名刺っ! 初めてもらいましたっ!」
男の子「ボクも……なんかオトナっぽいね!」
カホ「うん! あの、高岸さんは……プロデューサー、なんですか?」
高岸「はい! 僕は、アイドルチームのプロデューサーをやってるんです!」ニコッ
カホ「アイドル?! すごいです!」
高岸「あはは。デビュー戦はもう少し、先ですけどね」
67 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/25(金) 21:56:54.53 ID:h6dCP4IfO
<ユウヤケ コヤケデ ヒガクーレーテー…
男の子「あっ……もう5時なんだ」
カホ「帰らないと……」
高岸「そうですね!」
高岸「僕も帰ります。2人も、気をつけてくださいね!」シュタッ
カホ「──あ、あの!」
68 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/25(金) 21:59:23.77 ID:h6dCP4IfO
高岸「……?」
カホ「プロデューサーのお仕事、がんばってくださいっ!」ニコッ
高岸「!」
・・・・・
子どもたち『がんばれー!』
前田『お前はお前だ。これからも』
・・・・・
智代子『私は……友達の夢を叶えるために、そういう私の夢のために、アイドルをやりたいです!』
樹里『ちゃんとアタシを、アイドルらしくしてみせろよ……プロデューサー』
・・・・・
高岸(僕は……)
69 :
◆60viGNJ69k
[sage saga]:2020/09/25(金) 22:00:58.36 ID:h6dCP4IfO
高岸「……」
高岸「──はいっ! 頑張ります!」ニコッ
高岸「やれば、できる!」パァァ
カホ「ふふ! 行こっ!」
男の子「じゃあね!」フリフリ
高岸「バイバイ!」フリフリ
高岸「……よし! 家まで全力だ!」ダッ
<傷心のジャスティス・オレンジ編・終わり>
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