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【モバマス×ポケモン】藍子「めざせポケモンマスター! …ポケモン、マスター?」

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564 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/13(水) 23:49:12.97 ID:0VvxmGwV0
乙 理想と真実の英雄登場に楓さんの正体判明と熱い回だったな
565 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/17(日) 01:07:43.78 ID:dkqkfvYo0

生存本能ヴァルキュリア編 〇四 「微かな希望」


ラテラルタウン郊外

バサッバサッ

藍子「……助かったんでしょうか」

凛「そうみたいだね。……っ!」

藍子「! 凛さん、身体中がアザだらけですよ!?」

凛「派手に吹っ飛ばされたりしたからね。でも大丈夫だよ……いたたっ」

藍子「無理はしないでくださいね。それにしてもトレーナーを直接狙うなんて……」

凛「あれがアイツらのやり方なんだろうね。っていうか、楓さんってチャンピオンだったんだ……そりゃあんなに強いわけだよ」

藍子「楓さん……大丈夫なんでしょうか。さすがにあの2匹を同時に相手して、無事でいられるなんて――」

楓「何か言いましたか?」
566 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/17(日) 01:10:14.30 ID:dkqkfvYo0

凛「うわ!?」

藍子「い、いつの間に……!?」

楓「約束したじゃないですか。すぐに追いつくって。ガブリアス、お疲れさまです」シュゥゥ

楓「凛ちゃん、お久しぶりですね。以前アイマスで会った時よりも、顔つきが凛々しくなったような」

凛「ひ、久しぶり。そう……かな」

楓「藍子ちゃんは初めましてですね。改めまして、ポケモントレーナーの楓です」

藍子「い、いや……あれ、どうして私の名前を?」

楓「ふふっ。一度だけ、藍子ちゃんのバトルを観戦させてもらったことがあったんです」
567 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/17(日) 01:11:20.72 ID:dkqkfvYo0

楓「……さて、大変なことになってしまいましたね。まさか向こうがあれほど強力なポケモンを従えているなんて」

藍子「楓さん、あの人たちのことを知っているんですか?」

楓「いいえ。ですが交戦したポケモンたちについてなら、少し聞きかじったことがあります」

楓「白と黒のドラゴンポケモンの名前は、それぞれレシラムとゼクロム。イッシュ地方で英雄と語り継がれている、伝説のポケモンです」

楓「そして後ろにいた巨大なポケモンの名前はフーパ。空間を歪ませるリングを使いこなす、幻のポケモンです」

凛「幻のポケモン……だから図鑑が反応しなかったんだ」
568 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/17(日) 01:13:31.28 ID:dkqkfvYo0

楓「あの姿はフーパが本来のパワーを全て解放した姿……ときはなたれし姿、と呼ばれています」

楓「フーパはリングを使って、世界中のあらゆる空間を繋げることができると言われています。物質や人も移動させられるそうですし、先程の様子だと、ポケモンの意識を奪って操ることもできるようですね」

凛「あいつらのリーダーもそんなことを言っていた。ゼクロムもレシラムも、フーパの持つリングの中から出てきたんだ」

楓「ええ。おそらく、ガラル地方の各地で起きた事件も、その力で……」

藍子「……じゃあ、レナさんが言っていたあるポケモンの力って、フーパのことだったんですね」

藍子「あの、ところで楓さん。どうして私たちをラテラルタウンまで運ばれたんですか?」

楓「それは――」
569 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/17(日) 01:14:17.14 ID:dkqkfvYo0

ドゴォォォォ

凛「!!」

楓「説明は後ですね。きっとまだ李衣菜ちゃんがダイマックスポケモンと戦っています。援護しに行きましょう」


ラテラルジム前

ジュラルドン「ジュラアアアアアア」

ズバァァン

ストリンダー「ストッ……!」ドサッ
570 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/17(日) 01:15:21.27 ID:dkqkfvYo0

李衣菜「ぐっ……ストリンダー……!」

ジュラルドン「ジュラアアアアアア」ズンッズンッ

李衣菜「ダメだ、あっちは市街地……町のみんながいる。絶対に行かせちゃいけない」

李衣菜「なのに……もう戦えるポケモンがいないなんて……」

李衣菜「ごめん、みんな。私……守りきれなかっ――」

ズバァァァン

チャーレム「チャー」スタッ

楓「李衣菜ちゃん、諦めないでください」

李衣菜「!! 楓さん……助けに来てくれたんだ」
571 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/17(日) 01:16:20.02 ID:dkqkfvYo0

凛「李衣菜、大丈夫!?」

藍子「助けに来ました!」

李衣菜「!? 凛ちゃん、藍子ちゃんまで……!」

楓「よく頑張りましたね。あとは私たちに任せて下さい」ポンッ

ボルケニオン「ボルッ!」

楓「チャーレム、ボルケニオンに乗ってください!」

チャーレム「チャー」バッ

凛「楓さん、何を……?」

楓「いいですか。ジュラルドンは全身が金属で覆われた、守りの硬いポケモンです。ですが突破口はあります」
572 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/17(日) 01:17:02.68 ID:dkqkfvYo0

楓「藍子ちゃん、一瞬でいいのでジュラルドンの動きを止めてください。できますか?」

藍子「や、やってみます! ドロンチ!」ポンッ

ドロンチ「ドローン!」

藍子「りゅうのはどう!」

ドンッ

ジュラルドン「ジュラッ……」

楓「ボルケニオン、いきますよ。 3……2……1……」

ボルケニオン「ボルッ!!」ズドンッ

凛「跳んだ!?」
573 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/17(日) 01:17:56.84 ID:dkqkfvYo0

楓「弱点は目元です! 凛ちゃん、指示を!」

凛「! チャーレム、とびひざげり!」

チャーレム「チャー!!」ドゴォッ

ジュラルドン「ジュラアアアァァ……!」

バシュゥ

ジュラルドン「……」バタンキュー

楓「はがねタイプだけに、弱点は目たる、でしたね。これで一件落着です」

凛「楓さん、今のは……?」

楓「このポケモン、ボルケニオンは蒸気を噴射して攻撃するんです。それを応用すれば、さっきのように特大のジャンプだってできるんですよ」

ボルケニオン「ボルッ」プシュー
574 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/17(日) 01:19:34.25 ID:dkqkfvYo0


李衣菜「……助かったよ。本当にありがとう」

李衣菜「こんな危機一髪の時に来てくれるなんて、みんなロックなトレーナーだね」

楓「李衣菜ちゃん、街の様子はどうですか?」

李衣菜「うん、これで暴れていたポケモンはだいたい抑えられた。ジムトレーナーと、どういうわけかマクロコスモスから来たってトレーナーもいたから」

藍子「マクロコスモス……?」

楓「つかさちゃんが手配してくれていたトレーナーですね。彼女、この状況を予期して、各町に精鋭のトレーナーをこっそり向かわせていたみたいなんです」

李衣菜「そうだったんだ……さすがつかささんだ。私たちだけじゃ確実に町を守り切れなかった」

凛「そういえば、つかさは?」
575 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/17(日) 01:20:46.09 ID:dkqkfvYo0

楓「それが……彼女とは連絡が取れていません。それに、マクロコスモス本社は敵に占拠されてしまいました」

藍子「占拠……!? どうして!?」

楓「おそらく、社内にスパイがいたのでしょう。そのスパイが募っていた謀反チームによって、守りが薄かった本社はあっという間に乗っ取られてしまったんです」

凛「スパイ……そうか、さっき時子がマクロコスモスに潜入していたって……」

楓「それ以来、追っ手を振り切るためでしょうか。つかさちゃんとは音信不通の状態が続いています」

楓「ですがつかさちゃんは少し前に、ようやく対抗手段の手がかりを見つけた、とも言っていました。おそらく今は、身を隠しながらその手がかりに迫ろうとしているはずです」
576 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/17(日) 01:21:36.74 ID:dkqkfvYo0

楓「李衣菜ちゃん。もう少しだけ、この町を守ることに尽力してくれませんか」

李衣菜「わかった。ここは私たちの町だもん。絶対に守ってみせるよ……!」

楓「心強いです。よろしくお願いしますね」

凛「そうだ、楓さん。私達をここに降ろした理由……まだ聞けてなかったよね」

楓「はい。歩きながら話しますね。まずは町の西部にある遺跡に向かいましょう」
577 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/17(日) 01:22:20.02 ID:dkqkfvYo0

次回
「剣と盾の英雄」


お疲れさまでした。
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/17(日) 01:30:30.67 ID:HgGKCq5z0
乙 楓さんボルケニオンまで持ってるのかww流石ガラルのチャンピオンしかし藍子の超えるべき壁は高いな...
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2021/01/19(火) 23:52:20.75 ID:PRJSx35nO
43歳蛇足初めてのポケモン
完全初見実況
ソード編

http://www.twitch.tv/dasoku_aniki
580 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/21(木) 00:59:04.96 ID:SbTP+M3U0

生存本能ヴァルキュリア編 〇五 「剣と盾の英雄」


……………………………………

楓「ゼクロムとレシラムはいったん抑えましたが、倒しきれたわけではありません。傷を癒したら、必ずまた私たちを襲ってくるでしょう」

楓「それに、仮に倒せたとしても……あの様子だと、フーパは次々と新たなポケモンを呼び出してくると思われます」

楓「伝説のポケモンすらも呼び寄せる力……何度も使われてしまっては、いずれガラルは本当に支配されてしまうでしょう」

凛「……つまり大元を絶たないといけないんだね」

楓「はい。私たちがいま必要としているのは、ゼクロムやレシラムに対抗しつつ、フーパも倒すための力です」

楓「今向かっている遺跡には、それに関係する建築物があります。お二人にもぜひ見てほしいんです」
581 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/21(木) 00:59:43.47 ID:SbTP+M3U0

ザッ

藍子「……!」

凛「これは……ポケモン?」

楓「はい。かつてガラル最強といわれた、伝説の英雄を象った像です」

楓「左の剣をくわえたポケモンは、ザシアン。右の盾のような顔を持つポケモンは、ザマゼンタと呼ばれています」

凛「ザシアン……」

藍子「ザマゼンタ……」
582 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/21(木) 01:00:52.74 ID:SbTP+M3U0

楓「……かつてこの2匹は、真の意味でガラルの頂点に君臨する存在でした。実は昔のジムチャレンジは、チャンピオンを倒せば終わり、ではなかったんです」

凛「どういうこと?」

楓「チャンピオンを倒したトレーナーには、さらにもう一つ上の戦いが待ち受けていました。それを乗り越えて初めて、新たなチャンピオンを名乗ることが許されたんです」

楓「その年最強のトレーナーの前に立ちはだかった存在こそが、ザシアンとザマゼンタでした」

楓「凄まじい攻撃力を誇るザシアンと、無敵の守りを誇るザマゼンタ。あまりにも強すぎる力を持つため、人々は彼らを英雄と讃え、崇めていました」
583 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/21(木) 01:01:48.60 ID:SbTP+M3U0

凛「そんなポケモンがいたんだ……」

藍子「……こうして像まで建てられているなんて、たくさんの人に愛されていたんですね」

楓「しかし、いつからか2匹は私たちの前から姿を消してしまいました。残念ながら、彼らの力を悪用しようとした人が現れたからです」

楓「今となっては、こうして伝説として語り継がれるだけの存在になってしまいました」

楓「……ですが、私は思うんです。彼らは今もどこかで生きている。生きていて、ガラル地方の人々やポケモンの営みを見守ってくれている」

楓「そしていつの日にか、私たちを赦して、また姿を現してくれる……と」
584 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/21(木) 01:02:56.31 ID:SbTP+M3U0

凛「その2匹が、楓さんのいう対抗手段なんだね」

楓「はい。ザシアンとザマゼンタが味方になってくれれば、これ以上のことはないでしょう」

楓「凛ちゃん、藍子ちゃん。なにか、この2匹について知っていることはありませんか。どんな些細な情報でも構いません」

藍子「……いえ、知りません」

凛「ごめん……私たちも初めて名前を知ったんだ。何も情報は持ってない……」

楓「そう、ですよね。いえ、いいんです。謝らないでください」

藍子「!」

藍子「そうだ、凛さん! あの人なら、なにか知っているかもしれません!」
585 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/21(木) 01:04:11.21 ID:SbTP+M3U0

prrrrrr

『藍子さん!? 藍子さんなんですか!?』

藍子「都ちゃん! お久しぶりです!」

都『こちらこそ! それより藍子さんはご無事ですか!? あ、それと凛さんは!?』

凛「私も無事だよ、都。そっちは」

都『ほっ、よかった……。私の事務所付近では特に変わった様子はありません』

凛「そっか……よかった」

藍子「都ちゃん、実は聞きたいことがあるんです」

都『なんでしょう? あ、でもダイマックスに関することは私もあまり詳しくは――』
586 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/21(木) 01:05:02.14 ID:SbTP+M3U0

藍子「いえ。都ちゃんは、ザシアンやザマゼンタといったポケモンについて、何か知っていることはありませんか?」

都『ザシアン……? ザマゼンタ……?』

凛「お願い。どこかで聞いたりした覚えはないかな。私たちは今そのポケモンを探しているんだ」

都『……………………』

都『すみません。私もそのポケモンの名前は初耳です』

藍子「……そうですか」

都『ただ……』

凛「ただ?」
587 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/21(木) 01:06:18.46 ID:SbTP+M3U0

都『私の探偵事務所は2番道路にあるんですが、そこよりもっと南……ハロンタウンの近くには、深い霧に包まれた森があるんです』

都『その森には、未知の力を持つポケモンが棲息している、と聞いたことがあります』

凛「……楓さん」

楓「おそらく、『まどろみの森』のことでしょう」

都『まどろみの森……そう、たしかそんな名前でした!』

楓「ですが、あの森は……」

都『ええ。とても霧が深く、一度入ったら戻ってこられないとも言われています。事実、一度調査団が派遣されたことがありましたが、誰一人として帰ってきませんでした』

藍子「!! それって、数年前のあの……!」

楓「ええ。あのニュースには心が痛みました。それ以来、まどろみの森は誰であろうと立ち入ることは禁じられているんです」
588 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/21(木) 01:07:48.14 ID:SbTP+M3U0

都『未知の力を持つポケモン……それがザシアンやザマゼンタといったポケモンと関係があるのかはわかりませんが、私が知っている情報はこの程度です』

凛「そっか……ありがとう、都」

都『いえ。私こそ力になれなくてすみません』

都『……ところで、まどろみの森の名前を出してくれた方……なんとなく声に聞き覚えがあるような気がするのですが……』

楓「ああ、どうも初めまして。ポケモントレーナーの楓です」
589 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/21(木) 01:09:05.16 ID:SbTP+M3U0

都『へっ!? ま、まさか、チャンピオンの楓さんですか!?』

さくら『……あーっ、都さん、見つけましたあっ!』

さくら『ちょっと来てください〜!都ちゃんが積み上げっぱなしだった本の山が崩れちゃったんですよぉ! いい加減お片付けしてくださいっ!』

都『あ……ちょっと〜!』

プツッ

凛・藍子「……」
590 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/21(木) 01:09:55.00 ID:SbTP+M3U0

凛「まどろみの森……か」

楓「凛ちゃん、もしかして……」

凛「うん。行くつもりだよ」

楓「ですが、あの森には何があるかわかりません。もしも凛ちゃんの身に何か起きたら……」

凛「……前につかさと会った時に言われた言葉があるんだ。『やってみなきゃわからない』って」

凛「今は行動あるのみだと思う。行ってみる価値はあるんじゃないかな……って私は思うんだけど」

藍子「それなら、私もついていきます! 凛さんが危険な目に遭いそうになったら、盾になるくらいなら役に立つかもしれません」

凛「藍子、物騒なこと言わないでよ。それに藍子を盾にするつもりは端からないから」

藍子「……凛さん……」
591 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/21(木) 01:10:35.79 ID:SbTP+M3U0

凛「今の藍子なら、安心して背中を任せられる。何か起きたら、二人で戦おう」

藍子「……はい!」

楓「……そうですか」

楓「では私のアーマーガアを貸します。そらとぶタクシーよりは速く移動できると思うので」ポンッ

楓「アーマーガア。森に着いたら、凛ちゃん達の護衛についてください。よろしくお願いします」

アーマーガア「ガァー!」

藍子「楓さん……ありがとうございます」

凛「楓さんはどうするの?」

楓「私はこれからやるべきことがあるので、そちらに赴きます」

楓「凛ちゃん、藍子ちゃん。どうか気をつけて」
592 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/21(木) 01:11:24.72 ID:SbTP+M3U0

一方その頃
カンムリ雪原 マックスダイ巣穴最奥部


つかさ「……やっと見つけたぜ」

ゴゴゴゴゴ……

つかさ「まさかこんな雪原の奥深くに居座っていたなんてな。そりゃ誰も近寄ろうとしないわけだ」

つかさ「でもこの異常なまでのガラル粒子の濃度……アンタがここを選ぶのも納得できるよ」
593 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/21(木) 01:12:12.72 ID:SbTP+M3U0

つかさ「……アタシはガラルを守りたい。そのために力が欲しい。それだけなんだ。そのためなら……自分の身に多少のガタがきたっていい」

つかさ「だから頼む、起きて力を貸してくれ。ムゲンダイナ」

ゴゴゴゴゴ……

グワッ!!

つかさ「!!」

つかさ「……なるほどな、まずはこっちの力を示せってか」

つかさ「上等だ。寝ぼけているヤツに後れを取るほど、アタシの腕はなまっちゃいねえ」

つかさ「ほら、かかってこいよ!」
594 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/21(木) 01:12:47.05 ID:SbTP+M3U0

次回
「まどろみの森へ」

595 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/21(木) 01:20:35.59 ID:evuzBP/q0
乙 社長が見方で良かった...
596 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/24(日) 20:28:24.95 ID:QyQ8C+PU0

生存本能ヴァルキュリア編 〇六 「まどろみの森へ」


ハロンタウン
昔から牧場を営みポケモンたちとともに暮らす町

アーマーガア「ガァー!」バサッバサッ

凛「あそこがハロンタウンか……」

藍子「ダイマックスしているポケモンは見当たりません。町は無事みたいですね、よかった」

藍子「それにしても、なんだかのどかな町ですね。ひなたぼっこをしているウールーがたくさんいます」

ウールー「ルー……」スヤァ

*ウールー ひつじポケモン ノーマルタイプ
白い体毛は生涯伸び続け、丸裸にしても3ヶ月ほどで元に戻る
体毛は衣類やカーペットなどに利用され、ガラル地方の名産品となっている
597 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/24(日) 20:29:13.55 ID:QyQ8C+PU0

凛「たしかに。なんだかこの辺りだけ時間がゆっくり流れているみたいだ」

藍子「ガラル地方にも、こんな場所があるんですね。……あ、凛さん! 見えてきました!」

凛「! あそこがまどろみの森……」

凛(空の上からでもはっきりわかるくらい、深い霧が立ち込めている)

凛「……やっぱり町からの入り口は封鎖されているね。アーマーガア、森の中に直接降りて」

アーマーガア「ガァ!」
598 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/24(日) 20:30:16.98 ID:QyQ8C+PU0

まどろみの森

バサッバサッ

凛「……想像以上に霧が深いね」

凛(それになんだか不可解だ。アーマーガアが近くで羽ばたいているはずなのに、周りの霧がいっこうに晴れない)

凛(もしかして、これは霧とは違う何か……?)

藍子「な、何も見えないですね……それになんだか不気味な気配がします」

藍子「どっちに進めばいいかもわかりません……」

凛「迂闊に進んでも体力を消耗するだけだし……困ったな」
599 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/24(日) 20:30:49.57 ID:QyQ8C+PU0

アーマーガア「ガァー!」

凛「アーマーガア、どうしたの?」

アーマーガア「ガァー! ガァー!」

藍子「あっちに何かあるんでしょうか。何も見えませんけど」

凛「うーん……アーマーガアはなにか感じ取っているのかも」

凛「藍子、とりあえずあっちに進んでみよう」

藍子「そうですね。いつまでも立ち止まってはいられませんし」
600 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/24(日) 20:31:52.88 ID:QyQ8C+PU0

ザッザッ

藍子「あれ、霧が……」

凛「……引いてくる?」

藍子「……!」

凛「ここ……獣道みたいになってる。私たち、いつの間にか道の上を歩いていたんだ」

藍子「凛さん、周りの景色もはっきりと見えます! これなら進めそうですね!」

凛「アーマーガア、こっちの方角で大丈夫そう?」

アーマーガア「ガァー」コクリ

凛「よし、もう少し進んでみよう」
601 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/24(日) 20:32:42.28 ID:QyQ8C+PU0

ザッザッ

ガラルマタドガス「マータドガース」フヨフヨ

凛「あれは……マタドガス?」

*マタドガス どくガスポケモン どく・フェアリータイプ
ガラルのすがた
工場が建ち並び、空気が汚れていた時代になぜかこの姿に変化した
体の周りの黄緑の空気は危険な毒ガスだが、頭頂部から排出する空気はクリーンだ

藍子「あっちにはムンナやムシャーナがいますね」

ムンナ「ムン」

ムシャーナ「ムシャ」

ムンナ ゆめくいポケモン エスパータイプ
人やポケモンが見た夢を食べるポケモン
楽しい夢を食べるとピンク色の煙を吐き出す

ムシャーナ ゆめうつつポケモン エスパータイプ
おでこから出ている煙の中には人やポケモンの見た夢が詰まっている
出ている煙が黒っぽいときは悪夢を食べた証拠
602 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/24(日) 20:33:27.67 ID:QyQ8C+PU0

凛「もしかしてこの霧って、あのマタドガスの出す空気も含まれていたのかな」

藍子「それなら、ムンナやムシャーナの煙も関係していそうですよね」

藍子「じゃあ私が感じていた不気味な気配っていうのは、このあたりに住むポケモンが生み出したものだったのでしょうか?」

凛「うーん……少なくともこの森を包んでいるのは、自然発生した霧だけじゃないことは確かだね」

凛「……ん?」

イオルブA「……」ジッ

イオルブB「……」ジッ
603 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/24(日) 20:33:58.73 ID:QyQ8C+PU0

藍子「こ、今度は何ですか?」

凛「あいつら、私たちを見てる……」

*イオルブ ななほしポケモン むし・エスパータイプ
大きな脳みそから強力なサイコパワーを放っている
それを用いて周囲10キロを観測しているらしいが、その目的は未だに不明

イオルブA「……」ジッ

イオルブB「……」ジッ

凛「……何してるんだろう、あの2匹」
604 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/24(日) 20:34:29.98 ID:QyQ8C+PU0

藍子「こっちを見たまま一歩も動かないですね。なんだか怖い……」

藍子「はっ。まさか、サイコパワーを使って私たちを追い払おうとしているんじゃ……」

凛「い、いや……まさか」

イオルブA「イオ」ズンッ

藍子「ひゃっ!?」

アーマーガア「ガァ――」

凛「待って、アーマーガア」
605 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/24(日) 20:35:23.75 ID:QyQ8C+PU0

イオルブA「……」

凛「……イオルブ。私たちは森を荒らしにきたんじゃない。あるポケモンを探しているんだ」

凛「今、ガラル地方が大変なことになっている。力で人やポケモンを支配しようと企んでいる悪い奴らがいるんだ。そんな奴らと、私たちは戦わないといけない」

凛「そのために、ザシアンとザマゼンタの力を借りたいんだ。教えて。ザシアンとザマゼンタは、この森にいるの?」

イオルブA「……」
606 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/24(日) 20:35:59.43 ID:QyQ8C+PU0

イオルブB「イオ」

イオルブA「イオッ」

イオルブA「…………」

フワッ

藍子「……?」

凛「道を開けてくれた……先に進めってこと?」

イオルブA「イオッ」

イオルブB「イオッ」

凛「藍子、行こう」

藍子「はいっ」
607 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/24(日) 20:36:29.35 ID:QyQ8C+PU0

ザッザッ

凛(だんだん霧が晴れてきた……)

ザッザッ

藍子「!」

凛「ここは……湖?」

藍子「わあ、きれい……森の中にこんな場所があったなんて」

凛「……そうだね。もう不気味な気配も感じない。むしろ幻想的な雰囲気がする」

藍子「あ、あそこに何かありますよ! 行ってみましょう!」

タタタ

凛「石のアーチ……ここは……祠でも建っていたのかな」

藍子「うーん、でもほとんど崩れかかっていて……とても祠とは言えませんね」

凛「でも、何かがここにあったって形跡はある。藍子、辺りを調べてみよう」
608 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/24(日) 20:37:23.50 ID:QyQ8C+PU0

…………………………

凛「……結局見つかったのはこれぐらいか」

凛(ボロボロの剣と盾だ。剣は刃こぼれしていて、盾はあちこちが傷だらけになっている)

凛(どれだけ長い間放置されてきたのだろうか。剣も盾もひどく錆びついていて、元がどんな姿だったのか想像もつかない)

藍子「剣と盾……」

藍子「……そういえば、この盾、遺跡で見たザマゼンタの顔とそっくりな形ですね」

凛「たしかに。こっちの剣も、ザシアンがくわえていた剣に似てるような……」

凛「……ということは、ここは2匹と関係がある場所?」
609 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/24(日) 20:37:51.60 ID:QyQ8C+PU0

藍子「!」

藍子「そ、そうですよ! きっとそうです! 都ちゃんが言っていた未知の力を持つポケモンは、きっとザシアンとザマゼンタのことだったんですよ!」

凛「……!」

凛「ってことは、この森のどこかに――」

ズドォォォン

凛「うわ!?」

藍子「な、なんですか!?」
610 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/24(日) 20:38:52.34 ID:QyQ8C+PU0

次回
「決意を餞に」
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/24(日) 21:35:32.07 ID:+zw1WB900
乙 そっか藍子はシュートシティ出身だからハロンタウンは初か
612 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:38:17.19 ID:rwPGC77z0
生存本能ヴァルキュリア編 〇七 「決意を餞に」



??「アーハッハッハッ!」

??「なんだかんだと聞かれたら――」

麗奈「なーんて御託はもういいわね。そうよ、レイナさまのお出ましよっ!」バッ

藍子「あなた、ルミナスメイズの森の……!」

凛「麗奈……どうしてここに!」

麗奈「ハンッ! アンタたちに嫌がらせするためならたとえ火の中水の中草の中……」

麗奈「そしてここは森の中ってわけ! さあギルガルド、アンタの力を見せてやりなさい!」

ギルガルド「ギル」
613 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:38:56.98 ID:rwPGC77z0

ザッザッザッザッ

ムンナA「ムンナ!」

ムンナB「ムンナッ!」

ムンナC「ムンナー」

藍子「! 森にいたムンナたち……!」

凛「ギルガルドに操られているのか……!」

麗奈「さあ、一斉にさいみんじゅつよ!」

ムンナA「ムンナ!」

ムンナB「ムンナッ!」

ムンナC「ムンナー」

ミョミョミョミョミョ
614 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:39:27.69 ID:rwPGC77z0

アーマーガア「ガァー!」バサッ

凛「アーマーガア!?」

バシィ

アーマーガア「ガァ……!」ガクッ

麗奈「ちっ……まあいいわ。これで邪魔者は消えたわね」

藍子「アーマーガア、私たちを庇って……!」

凛「藍子、戦うよ!」チャキッ

藍子「……はい!」
615 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:39:55.57 ID:rwPGC77z0

凛「ドリュウズ!」ポンッ

藍子「ゴリランダー!」ポンッ

凛「藍子、ムンナ達をお願い! 私はギルガルドを倒す!」

藍子「わかりました! ゴリランダー!」

ゴリランダー「ゴリッ!」ドンドコドンッ

ムンナA「ムンナ……」

ムンナB「ム、ムナー!」

ムンナC「ムンッ……!」
616 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:40:36.31 ID:rwPGC77z0

凛「ドリルライナー!!」

ドリュウズ「ドリュ!!」ギュルルルル

麗奈「せいなるつるぎよ、ギルガルド!」

ギルガルド「ギル!」ブウン

ズバァァン

ドリュウズ「ドリュッ」

テーテレテー テーレテレテー

凛(また電話……!? そんな場合じゃない!)

凛「ドリュウズ、もう一発!」

麗奈「キングシールドよ!」

ギルガルド「ギル」ガキィィィン
617 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:41:22.02 ID:rwPGC77z0

麗奈「アンタたちを尾けてきて正解だったわ。その手に抱えている大事そうなものをとっとと渡しなさい!」

麗奈「ギルガルド、シャドーボール!」

ギルガルド「ギル!」ボッ

藍子「ゴリランダー!」

ゴリランダー「ゴリッ!」バシィ

凛「藍子!」
618 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:42:17.61 ID:rwPGC77z0

藍子「私も加勢します、凛さん!」

藍子「悪気のないムンナたちにこんなことをさせて……もう黙っていられません」

藍子「ガラルの人たちやポケモンたちを守れるなら……私は盾にだって、なんにだってなります!」

……………ズズッ

麗奈「フン、生意気ね。ボスが直々に鍛え上げたこのギルガルドに勝てると思っているの?」

凛「たしかにそのギルガルドは強い。けど……」

凛「アンタはそれを使いこなせない! ドリュウズ、いわなだれ!」
619 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:43:10.44 ID:rwPGC77z0

ドリュウズ「ドリュ!」ゴゴゴゴゴ

麗奈「せいなるつるぎよ!」

ギルガルド「ギル!」

スパパパパパ

麗奈「アーハッハッハッ! 全部切り刻んでやったわ!」

パラッ パラッ パラッ

凛「今だよ、藍子!」

藍子「はい! ゴリランダー、ドラムアタック!」

ゴリランダー「ゴリ!」ドンドコドンッ
620 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:43:40.89 ID:rwPGC77z0

麗奈「効かないわ、キングシールド!」

ギルガルド「ギル――」

ガコンッ

ギルガルド「――!?」

ズドォン

麗奈「な、なにしてんのよ!? とっととキングシールドを――」

凛「ドリルライナー!」

ドリュウズ「ドリュ!!」ギュルルルル
621 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:44:19.28 ID:rwPGC77z0

ズドォォォン

ギルガルド「ギル……!」ドサッ

麗奈「う、うそっ……」

凛「いわなだれを切り刻んで勝ち誇ったつもりだったんだろうけど、そのおかげでギルガルドをつっかえさせることができたよ」

凛「アンタがもっと賢いトレーナーだったら、こうはいかなかっただろうね」

麗奈「ぐ……」
622 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:44:52.14 ID:rwPGC77z0


…………ズッ


………ズズッ


……ズズズッ!!

623 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:45:26.62 ID:rwPGC77z0

凛「!」

ズズズズズズズズ

凛「な、何の音!?」

藍子「……! 凛さん、あれ!」

凛「小島が……光ってる!?」

コォォォォォォォォォ

カッ
624 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:45:56.18 ID:rwPGC77z0

凛「……!」

藍子「わあっ……」

麗奈「ヒィッ……!」

……………………………

凛「う……」

凛「……!!」

ザッ
625 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:46:31.11 ID:rwPGC77z0

ザシアン「……」

ザマゼンタ「……」

藍子「あ、あれは……」

凛「……間違いない。ザシアンと、ザマゼンタだ」

カッ

凛「! 剣と盾が……!」

シュゥゥゥゥゥ

藍子「ザシアンとザマゼンタに、吸収された……?」
626 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:47:00.74 ID:rwPGC77z0

ザシアン・ザマゼンタ「……」コクッ

バシュゥゥゥゥ

藍子「わっ……!」

凛「飛んでいった……でもどこへ……?」

凛「追いかけよう! アーマーガア!」

アーマーガア「……!」パチッ

アーマーガア「ガァーッ!」バサッバサッ
627 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:47:38.83 ID:rwPGC77z0

麗奈「あ、ちょっと! 待ちなさーい!」

モクモクモク

麗奈「? なにこの煙……」

麗奈「!?」バッ

ガラルマタドガス「マータドガース!」ギロッ

ムシャーナ「ムシャ……!」ギロッ

麗奈「ひ……! まさか、仲間を勝手に操られたから……!」

凛「藍子、行こう!」

藍子「は、はい!」

バサッバサッ
628 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:48:17.81 ID:rwPGC77z0


凛「それにしても、2匹ともどこに飛んでいったんだろう……」

ブルルルッ ブルルルッ

藍子「! 凛さん、また緊急速報です!」

カチャッ


【緊急速報】
シュートシティ上空に白と黒のドラゴンポケモンが出現
629 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:49:18.35 ID:rwPGC77z0

藍子「ドラゴンポケモン……!」

凛「くそっ、きっとゼクロムとレシラムのことだ。傷を直して町を襲いに来たんだ」

藍子「そ、そんな……」

凛「! 藍子、見て! あそこにいるのって」

藍子「! ザシアンとザマゼンタ……!」

凛「そうか、2匹はゼクロムとレシラムがやって来るのを察知して、シュートシティに行ったんだ」

凛(……町を守るためにそうしたんだろうけど、楓さんも言っていたみたいに大元のフーパも何とかしないと、この戦いは終わらない……)

凛「……」
630 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:49:54.02 ID:rwPGC77z0

凛「藍子、ここは二手に分かれよう」

藍子「えっ?」

凛「私はスパイクタウンでフーパを食い止める。藍子はこのままシュートシティに向かって、町を守ってほしい」

藍子「で、でも……!」

凛「ムクホーク!」ポンッ

ムクホーク「ムクホー!」

凛「アーマーガア、藍子をお願い」

アーマーガア「ガァ!」
631 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:50:29.18 ID:rwPGC77z0

藍子「り、凛さん!」

凛「大丈夫。向こうにはザシアンやザマゼンタ、それに夏美さんもいるはず。藍子だって十分に戦えるよ」

藍子「そうじゃなくてっ……!」

凛「私のことなら大丈夫。ゼクロムとレシラムを抑えたら、スパイクタウンで合流しよう」

バサッ

凛「ムクホーク、飛ばしていくよ!」

ムクホーク「ムクホー!!」ギュンッ
632 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:51:34.23 ID:rwPGC77z0

藍子「……凛さん……」

藍子「……大丈夫だなんて、嘘をつかないでください。あんなに強いポケモン、いくら凛さんでも一人じゃ……」

藍子「……」

藍子「凛さん。すぐに追いつきます。だから、無事でいてください」

アーマーガア「ガァー!!」バサッバサッ
633 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/01/27(水) 21:53:07.60 ID:rwPGC77z0

次回
「開戦」

というわけでここからは凛パートと藍子パートに分かれて物語が進みます

それと今週末の投下はお休みさせていただきます。ではまた来週
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/27(水) 21:59:39.50 ID:BqFnzPh50
乙 サトシがショータ戦でやったキングシールド封じみたいな感じかな?
635 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/03(水) 22:56:30.05 ID:yib00ICx0

生存本能ヴァルキュリア編 〇八「開戦」


シュートシティ

夏美「くちばしキャノン、発射!!」

ドデカバシ「ドデー!!」

ズドォォォォン

アリアドス「アリア……」バタンキュー

夏美「一先ずは収まったみたいね。お疲れ様、ドデカバシ」

夏美「……あとはあのドラゴンポケモンたち……」

夏美「だけどここからでもわかるわ。弾けるオーラに燃え盛るオーラ……きっと私のポケモンじゃ敵わない」

夏美「自分が情けないわ……何もできずにただ見ているだけなんて……」
636 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/03(水) 22:57:14.06 ID:yib00ICx0

バサッバサッ

夏美「この羽音……もしかしてアーマーガア?」クルッ

夏美「いえ、でもこんな状況でそらとぶタクシーが飛んでいるはずは……」

夏美「!!」

藍子「夏美さん、無事ですか!」

夏美「あ……藍子ちゃん!? どうしてここに!?」

藍子「ニュースで見たんです。ゼクロムとレシラムがこの町にやって来たって」

夏美「ゼクロム……レシラム……あの二体のドラゴンポケモンのことかしら」

藍子「! そうです、あれがゼクロムとレシラムです……!」

藍子「私はあの二匹を止めに来ました!」
637 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/03(水) 22:58:11.72 ID:yib00ICx0

夏美「そんな、無茶よ! ここからでも感じるでしょう、あのオーラを……!」

藍子「はい。……だって、私は一度戦って、負けたんですから」

夏美「!」

藍子「あの時は手も足も出ませんでした。ですが、このままじゃ町が大変なことになってしまいます」

藍子「シュートシティは私の出身でもありますし、憧れの人と出会った町でもあります。……私にとって、大切な場所なんです。絶対に、守り抜きたいんです」

夏美「藍子ちゃん……」

藍子「夏美さん、今この町はどうなっていますか。状況を教えてください」
638 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/03(水) 22:59:08.39 ID:yib00ICx0

夏美「……藍子ちゃん、知らない間にすごく頼もしくなったのね」

夏美「……町の人たちは駅に避難させたわ。ジムトレーナーたちに警備を任せているから、向こうはたぶん大丈夫」

夏美「この周辺にいるのは私とマクロコスモスから来てくれた援軍、それに藍子ちゃんだけね」

夏美「あのドラゴンポケモン……ゼクロムとレシラムだっけ。あいつらは藍子ちゃんが来る少し前に飛来してきたの」
639 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/03(水) 23:01:10.77 ID:yib00ICx0

夏美「そして同じくらいのタイミングで、南から謎の光が降ってきた。あそこのビルの屋上に着地したみたいだけど、正体が何なのかここからじゃ見えないのよね」

夏美「ゼクロムもレシラムも光が降り立った場所と睨み合いを続けていて、今はまだ膠着状態、ってところかしらね」

藍子(南から飛んできた光……きっとザシアンとザマゼンタのことだ)

夏美「ジムリーダー達とも連携をとっているのだけど、どの町もダイマックスポケモンとの戦いに追われていて、自分のことで手一杯みたい。唯一被害が出ていないナックルシティも、いつ何が起きるか……」

藍子「……そうですか」
640 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/03(水) 23:01:47.95 ID:yib00ICx0

夏美「それと、ジムの前に置かれているオブジェの様子がおかしいの。どんどんダイマックスしたポケモンが湧き出てきて……」

藍子「……! やっぱり、レナさんの話は本当だったんだ……!」

藍子「夏美さん、あれは遠い場所からポケモンを転送してくる装置です! あれを壊せば……」

夏美「それが壊せないの。いくら攻撃してもダメージが通らないのよ」

藍子「そんな……!」

ウニュッ

夏美「! また来るわ!」

ズズズッ
641 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/03(水) 23:02:37.60 ID:yib00ICx0

マルノーム「マルノォォォォォム」

マルノーム どくぶくろポケモン どくタイプ
歯が1本もないのでなんでも丸のみしてしまう
特殊な胃酸で溶かせないものはこの世に存在しないという

夏美「もう……! キリがないわ!」

ゼクロム「グルオォォォォ!!」
レシラム「ジルアァァァァ!!」

藍子「! ゼクロムとレシラムが……!」

夏美「どうやら、本格的に攻撃を始めるようね」

藍子「……夏美さん」

夏美「きっと止めても無駄よね。……ここは私に任せて、藍子ちゃんはあいつらをお願い」

夏美「……くれぐれも、気をつけてね」

藍子「はい。夏美さんも、気をつけて……!」
642 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/03(水) 23:03:11.30 ID:yib00ICx0

アーマーガア「ガァー!!」

バサッバサッ

藍子「!」

ザシアン「ウルォード」ザッ

ザマゼンタ「ウルゥード」ザッ

藍子「ザシアン、ザマゼンタ……やっぱりここにいたんだ」

レシラム「ジルアァァァァ!!」

ゴオオオオオッ
643 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/03(水) 23:03:44.51 ID:yib00ICx0

ザマゼンタ「ウルゥード」バッ

ガキィィィン

藍子「あ、あつっ……ザマゼンタ!?」

ザマゼンタ「……ウルゥード」ザッ

ザシアン「ウルォード!」

ズバッッ

ゼクロム「グルオッ……!」

ザマゼンタ「ウルゥ!」ギュン

ズドォォォォン

レシラム「ジルアァ……!」
644 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/03(水) 23:04:24.83 ID:yib00ICx0

藍子(……すごい。ゼクロムやレシラムと、互角に戦っている)

ゼクロム「グルオォォォォ!!」ズギュン

ザマゼンタ「!」

レシラム「ジルアァァァァ!!」ズギュン

ザシアン「!」

ズドォォォォン

ザシアン「ウルォ……!」ズザァ

ザマゼンタ「ウルゥ……!」ズザァ
645 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/03(水) 23:05:08.72 ID:yib00ICx0

藍子「ザシアン、ザマゼンタ!」

藍子(ゼクロムの技は防げていたけど、レシラムの技ではザシアンもザマゼンタも大ダメージを受けていた……)

藍子(ということは、二匹ともほのおタイプが弱点……?)

藍子(だったら……このままだと押されてしまう!)

レシラム「ジルアァァァァ!!」ゴオオオオオッ

藍子「サニーゴ、あの炎を受け止めて! アクアブレイク!」ポンッ

サニーゴ「サニ!」バシュゥ

ズドォォォォン
646 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/03(水) 23:06:06.39 ID:yib00ICx0

ザシアン・ザマゼンタ「!」

サニーゴ「サニ……!」スタッ

藍子「ザシアン、ザマゼンタ! 私たちも加勢します!」

藍子「サニーゴ、いのちのしずく!」

サニーゴ「サニ!」パァァ

ザシアン「……ウルォード」

ザマゼンタ「……ウルゥード」

藍子「力を合わせて……ゼクロムとレシラムを倒そう!」
647 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/03(水) 23:07:14.37 ID:yib00ICx0

――――――――――

美城「幹部各位、状況の報告を」

まゆ「……どの町のジムリーダーも、しぶとく戦っていますね。今のところ、変化はありません」

美城「それでいい。時子」

時子「マクロコスモス本社は完全に制圧したわ。ただ、システムは全てロックダウンされてあって、復旧はおそらくトップの人間にしか不可能ね」

時子「で、そいつの足取りは未だ不明。まったく、どこをほっつき歩いているんだか」

美城「その程度なら予想済みだ、問題ない。……レナ」
648 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/03(水) 23:08:37.51 ID:yib00ICx0

レナ「……」

レナ「駄目ね。麗奈ちゃんとの連絡が取れないわ。しくじったみたいね」

時子「フン、所詮は鉄砲玉よ」

まゆ「ボスからポケモンを借りておいて、無様ですね」

レナ「ああ、それと、ナックルシティに仕掛けたリングの動作確認を終えたわよ」

レナ「あの町は大規模な建築物が多いおかげで、死角なら有り余るほどあったわ」

時子「ならその気になれば、本社に陣取った部隊と合わせてナックルシティを落とすことだってできそうね」
649 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/03(水) 23:09:10.85 ID:yib00ICx0

美城「そう早まるな。既に計画は最終段階だ」

美城「次にフーパの力が最大まで溜まった時が……我々の勝鬨だ。一気に町を支配する」

美城「そうすれば、かのバドレックスも黙ってはいないはずだ――」

ズドォォォォン

まゆ「な、なんですか!?」

レナ「この音……入り口のシャッターが破られたわね」

時子「チッ、次から次へと……」
650 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/03(水) 23:09:39.35 ID:yib00ICx0

スパイクタウン

ムクホーク「ムクホー!」バサッバサッ

凛「ムクホーク、お疲れ様。……ん?」

凛(入り口のシャッターが粉々にされている……)

凛(もしかして、誰かがもう中に入っているの?)

凛「……行ってみよう」

タタタッ

凛「!」
651 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/03(水) 23:10:17.73 ID:yib00ICx0

ブルンゲル「ブルン……」バタッ

エンブオー「ブオウ……」ドサッ

奏「……ふう。威勢がいい割には、意外と呆気なかったわね」

凛「奏!」

奏「! 凛……どうしたの?」

凛「入り口のシャッターが壊されているのを見たんだ。奏こそ……」

奏「……ああ。それ、たぶん私のせいね」
652 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/03(水) 23:11:16.89 ID:yib00ICx0

まゆ「く……」

時子「どいつもこいつも……!」ギリッ

凛「もしかして、一人で倒したの……?」

奏「ええ、そうよ」

奏「別に何かを守るため、とか大それた理由じゃないわ。私はただ、私の自由を侵す存在が許せないだけ」

奏「私のために"止むを得ず"戦っているだけよ」

凛「……奏……」
653 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/03(水) 23:12:53.65 ID:yib00ICx0

次回
「レジスタンス」

お疲れさまでした。
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/03(水) 23:28:47.15 ID:COQsjTTv0
乙 そういえば前スレの??もバドレックスについて言ってたがあれ専務だったのかな?
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/04(木) 18:49:16.15 ID:2d8LK/go0
え、今気づいたの?専務なら前スレの2レス目からもう出てきてたで
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2021/02/06(土) 21:22:05.15 ID:YwZddDBGO
加藤純一(うんこちゃん)
Youtubelive

ポケセン封鎖『BW編』#1

『ポケモンセンター
封鎖のお知らせ〜ブラックver〜』
(21:14〜放送開始)

https://youtu.be/GMu312t5O3s
657 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/06(土) 21:28:35.20 ID:DA9yVSIC0

生存本能ヴァルキュリア編 〇九「レジスタンス」


レナ「凛ちゃん、久しぶりね。いやー、ガラルって強いトレーナーが多いのね! まゆちゃんも時子ちゃんも倒されちゃった」

時子「……まだよ。私はまだ――」

美城「もういい。時子、まゆ、下がれ」

時子・まゆ「……!」サッ

美城「この期に及んでまだ足掻くつもりか。ならばこのフーパの試運転に付き合ってもらうとしよう」

奏「フーパ……その厳ついポケモンのことね。いいわ、相手してあげる」

美城「いや、戦うのはフーパではない」
658 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/06(土) 21:29:38.10 ID:DA9yVSIC0

フーパ「…………!!」ゴゴゴゴゴ

凛「気をつけて、奏! あいつは強力なポケモンを呼び出す力を持っているんだ!」

フーパ「オオォデエエェェマアァァシイイィィ!!」

ニュッ

レジエレキ「レジ、ジジジジ」ビュン

レジドラゴ「レジ、ド、ドラ、ド」ズゥゥン

*レジエレキ エレクトロンポケモン でんきタイプ
体のほとんどが電気エネルギーで構成されており、電子を吸収して生きる
体のリングを外すと秘めた力が解き放たれるらしい

*レジドラゴ りゅうぎょくポケモン ドラゴンタイプ
ドラゴンエネルギーの結晶から作られているが、パーツが足りず頭部しか作られなかった
全身が完成していたら一国を滅ぼすほどの力があったのではと恐れられている
659 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/06(土) 21:30:43.05 ID:DA9yVSIC0

凛「……!!」

美城「古代に封印されていた双子の巨人か。面白い」

奏「……どうやら一筋縄ではいかなそうね。凛、共同戦線を組みましょう」

凛「言われなくてもそのつもりだよ……ドリュウズ!」ポンッ

ドリュウズ「ドリュ!」

奏「ブリムオン、いったん戻って。いくわよ、クレッフィ」ポンッ

クレッフィ「クレックレッ!」

*クレッフィ かぎたばポケモン はがね・フェアリータイプ
なぜか鍵を集めつづけているポケモン
頭の角を金属のすき間に突っ込んで金属イオンを吸う
660 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/06(土) 21:31:13.30 ID:DA9yVSIC0

凛「ドリュウズ、ドリル――」

奏「お先に失礼するわね。ひかりのかべ!」

クレッフィ「クレッ!」パァァ

凛「!」

美城「りゅうのはどう」

レジドラゴ「ド、ドラ、」

ズドンッ
661 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/06(土) 21:31:58.08 ID:DA9yVSIC0

凛「ありがとう、助かったよ」

奏「あのポケモン、生半可に攻めても倒せないわ。私はサポートに回るから、あなたが前に立ってちょうだい」

凛「わかった。なら後ろはよろしく……!」

凛「ドリュウズ、まずはレジエレキを倒すよ!」

ドリュウズ「ドリュ!」ギュルルルル

レジエレキ「ジジ、ジジ」

バビュン

凛「!? 速い……!」
662 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/06(土) 21:32:32.88 ID:DA9yVSIC0

美城「レジドラゴ」

レジドラゴ「ド、ドラ」

コァァァァァ

奏「クレッフィ、ドリュウズを守って!」

レジエレキ「ジジジジ」バッ

クレッフィ「!」バリリリリリ

奏「っ! これは……電気の檻……!?」

美城「ドラゴンエナジー」

レジドラゴ「ド、ドラ、ド、ドドドドド」

ズドォォォォン
663 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2021/02/06(土) 21:33:13.70 ID:DA9yVSIC0

凛「ドリュウズ!」

ドリュウズ「ドリュ……!」ズザァ

凛「くっ……すごい威力だ。ひかりのかべがあるはずなのに」

奏「あの大技だけはなんとしても躱さないと、ね」

凛「ドリュウズ、いわなだれ!」

ドリュウズ「ドリュ!」ゴゴゴゴ

レジエレキ「ジジ」ヒョイッ

レジドラゴ「ド、ドラ、」ガキンッ

凛「また躱された……!」
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