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【モバマス×ポケモン】藍子「めざせポケモンマスター! …ポケモン、マスター?」
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364 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/11/27(金) 20:49:58.22 ID:jbUvCAmo0
莉嘉「ええっ!?」
恵磨『な、なんとっ!? バシャーモがねっぷうの中を突っ切ってきている!?』
瑞樹『同じほのおタイプのバシャーモだからこそなせる技……いわば疑似『フレアドライブ』といったところかしら』
美嘉「ヤバイ、ラプラス! うたかたのアリア!」
ラプラス「ラプー」ピヨピヨ
バシィ
恵磨『ああっと、ラプラス混乱して自分を攻撃してしまっている!』
365 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/11/27(金) 20:50:46.93 ID:jbUvCAmo0
恵磨『その間にもバシャーモはどんどんカエンジシに近づいていきます!』
莉嘉「くっ……!」
卯月「そのままスカイアッパー!!」
バシャーモ「バシャ!!」
ドゴォッ
恵磨『こ、これは……』
恵磨『炎を纏ったバシャーモが、天高くカエンジシを突き上げたァァ!!』
366 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/11/27(金) 20:51:57.22 ID:jbUvCAmo0
美穂「! あれは……コンテストでも使ってる卯月ちゃんの得意技!」
響子「フレアドライブとスカイアッパーのコンボ技……それを相手を利用して発動するなんて!」
莉嘉「カエンジシ!」
美嘉「ラプラス、援護するよ! カエンジシにいのちのしずく!」
未央「させるかー! ゲンガー、サイコキネシス!」
ゲンガー「ゲーン」ヌンッ
ゲンガー「ゲゲーン!」グワッ
367 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/11/27(金) 20:52:31.50 ID:jbUvCAmo0
ラプラス「ラプッ……」
恵磨『ラプラス、ゲンガーのサイコキネシスに捕まってしまった!』
ゲンガー「ゲゲーン!」ブゥンッ
ラプラス「ラプッ……!」
恵磨『続けざまにラプラスも空中に放り出されました!』
未央「よーし、決めるよしまむー!」
卯月「うんっ!」
368 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/11/27(金) 20:53:04.02 ID:jbUvCAmo0
卯月「バシャーモ、ブラストバーン!!」
未央「ゲンガー、ヘドロばくだん!!」
バシャーモ「バシャ!!」
ゲンガー「ゲゲーン!!」
ドガァァァン
莉嘉「ああっ、カエンジシー!」
美嘉「ラプラスッ!」
ドサッ
カエンジシ「カエン」バタンキュー
ラプラス「ラプ……」バタンキュー
恵磨『なんとなんと! ライブアイドル、まさかの二体同時ダウーン!!』
ウワァァァァァァァァ
369 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/11/27(金) 20:54:06.42 ID:jbUvCAmo0
瑞樹『やるわね。本気のライブアイドルを相手に鮮やかすぎる立ち回りだわ』
瑞樹『それに、ただ勝っただけじゃない』
ワァァァァァァァ
『卯月ちゃんのポケモン、ただ戦ってるだけでもすげえキマッてるぜ……』
『ああ、バトルライブなのにコンテストを見てるみたいだ!』
瑞樹『コンテスト譲りの卯月ちゃんのポケモンの魅力も、観客にバッチリ伝わっているみたいね』
卯月「やった!」
未央「へへん、どーよ! 今の私たちに死角はないっ!」
莉嘉・美嘉「……」
未央「……あれ?」
370 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/11/27(金) 20:54:58.31 ID:jbUvCAmo0
莉嘉「お姉ちゃん」
美嘉「うん。わかってる、莉嘉」
チャキッ
美嘉「……アンタ達、よくアタシたちを本気にしてくれたね」
未央「えっ……今まで本気じゃなかったの?」
莉嘉「違うよ、本気中の本気って意味ー!」
卯月「ほ、本気中の本気……?」
美嘉「みんな、よく見ててね!」グルッ
美嘉「ここからアタシたちのカレイな逆転劇……見せてあげるから★」
莉嘉「えへへ、やっぱりアタシたちが一番って思わせちゃうもんねー!」
ウオオオォォォォォォォ
371 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/11/27(金) 20:56:10.33 ID:jbUvCAmo0
莉嘉「いっけー、ラティアス!」
美嘉「いくよ、ラティオス!」
ポンッ ポンッ
ラティアス「ティア」
ラティオス「ティオ」
卯月・未央「!?」
恵磨『で、出たァァァ!! ライブアイドル、ここでエースである夢幻ポケモンを送り出しました!!』
372 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/11/27(金) 20:59:58.01 ID:jbUvCAmo0
to be continued…
バシャーモの疑似フレドラからのスカイアッパーは絵面的にまんま神龍拳です。スマブラやってたら思いつきました
そして明日は9周年生放送ですね!楽しみ
次でサイドストーリーはおしまいです。ではまた来週
373 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/11/27(金) 21:28:19.97 ID:/3VHe5lF0
乙 流石バトル施設のトップだ...
374 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/11/29(日) 11:38:33.90 ID:UVzA632t0
乙
冠の雪原でけっこう強化されたラティ兄妹来たなこころのしずくは持ってるんだろうか?持ってるなら何時の仕様なのか...
375 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/04(金) 21:41:24.59 ID:Q/K2NaoQ0
投下します
376 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/04(金) 21:42:07.39 ID:Q/K2NaoQ0
卯月「あ、あの二匹は……」
ラティアス むげんポケモン ドラゴン・エスパータイプ
ガラスのような羽毛で体を包み込み、光を屈折させて姿を変える
テレパシーで人間と気持ちを通わせることもできる
ラティオス むげんポケモン ドラゴン・エスパータイプ
見たものや考えたイメージを相手に映像として見せる能力を持つ
腕を折りたたんで飛べばジェット機を追い越すスピードだ
美嘉「アタシたちの本気……見せてあげるよ」
ラティオス「ティオ!」ギュンッ
未央「は、速い!?」
377 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/04(金) 21:43:05.46 ID:Q/K2NaoQ0
ガシッ
バシャーモ「バシャ……!?」
恵磨『目にもとまらぬ速さでバシャーモを捕まえた!?』
ラティオス「ティオ」ブゥン
瑞樹『バトルステージ中央に放り出したわね』
美嘉「さっきのお返しだよ……ラティオス! はがねのつばさ!」
ラティオス「ティオ!」シャキンッ
バシャーモ「バシャ――」
ズバババババババ
バシャーモ「バシャァ……!!」
恵磨『な……なんとラティオス、空中を縦横無尽に飛び回ってバシャーモを切りつけています!』
恵磨『速すぎて……目視できません!!』
378 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/04(金) 21:43:54.90 ID:Q/K2NaoQ0
卯月「バシャーモ!」
未央「ダメだ、一発一発のダメージは小さいけど、あれじゃやられっぱなし……!」
未央「ゲンガー、バシャーモを助けにいくよ!」
ゲンガー「ゲゲーン――」
ゲンガー「!?」ピタッ
未央「ゲンガーどうしたの――」
未央「ってええっ!? 女の子!?」
恵磨『どういうことだ、ステージ上に謎の少女が現れたぞ!? まさか乱入者か!?』
未央「ちょっと、近くでバトルを見たい気持ちはわかるけどこんなところにまで……!」
379 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/04(金) 21:44:27.18 ID:Q/K2NaoQ0
ボッ
ゲンガー「!?」ドゴォッ
未央「お、女の子が攻撃してきたあ!?」
卯月「未央ちゃん! あれはラティアスの能力だよ!」
莉嘉「そーいうこと! じゃ、ゲンガーちゃんバイバーイ☆」
ゲンガー「ゲゲーン」バタンキュー
恵磨『ここでゲンガーがダウーン!!』
ワァァァァァァ
380 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/04(金) 21:45:16.14 ID:Q/K2NaoQ0
バシャーモ「バシャ……」ドサッ
瑞樹『バシャーモはラティオスの連続攻撃を耐えきったみたいね』
美嘉「トドメだよ、ラスターパージ!」
ラティオス「ティオ!」
卯月「躱して!」
バシャーモ「バシャ……!」バッ
恵磨『なんとか攻撃を躱しましたが……』
瑞樹『でももう体力も残りわずかね。この先の展開は未央ちゃんの二匹目次第かしら』
未央「くっそー、相性は悪いけど……やるしかない!」
未央「お願い、ジュカイン!」ポン
ジュカイン「ジュカ!」
381 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/04(金) 21:45:54.54 ID:Q/K2NaoQ0
茜「むむむ……未央ちゃんの二匹目はジュカインですか……!」
未央(まだ戦い始めて少ししか経ってないけど、印象としては……)
未央(ラティオスがしぶりんみたいに豪快に攻めてくるタイプで、ラティアスはおそらくトリッキーな攻め方をしてくるか、あるいはさっきのラプラスみたいなサポート型……)
未央(となると、まずはラティアス狙いかな)
未央「しまむー、まずはラティアスから攻撃していくよ!」
莉嘉「そう簡単にいくかなー?」
未央「いけばわかるさ! ジュカイン、リーフブレード!」
382 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/04(金) 21:46:38.33 ID:Q/K2NaoQ0
ジュカイン「ジュカ!」バッ
ラティアス「ティア」ヒョイ
恵磨『ラティアス、ジュカインの攻撃をするりと回避!』
未央「やっぱ正面からじゃダメか……!」
卯月「こっちもいくよ! バシャーモ、ブレイブバード!」
バシャーモ「バシャ!」ゴォォ
ラティアス「ティア」ユラリ
恵磨『これも余裕のある動きで躱したー!』
383 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/04(金) 21:47:19.22 ID:Q/K2NaoQ0
卯月「く……」
未央「……! しまむー、上!」
卯月「えっ」
ヒュルルルル……
恵磨『こ……これは』
恵磨『りゅうせいぐんだァァァァ!!』
未央「わわっ、ジュカイン避けてー!」
卯月「バシャーモ!」
384 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/04(金) 21:48:01.80 ID:Q/K2NaoQ0
ジュカイン「ジュカッ……!」ヒョイヒョイ
バシャーモ「バシャッ……!」ドゴォォォォ
瑞樹『ジュカインは何とか躱せたけど、バシャーモはそうもいかなかったみたいね』
卯月「い、いつの間にあんな大技を……」
未央「ラティアスに気を取られてる間に準備していたんだ……!」
美嘉「どーしたの。死角はなかったんじゃないの?」
未央「うぐっ……」
莉嘉「今度はアタシの番だよ☆ ラティアス、バシャーモにりゅうのはどう!」
ラティアス「ティア!」ボッ
385 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/04(金) 21:48:58.91 ID:Q/K2NaoQ0
未央「ジュカイン、庇って!」
ジュカイン「ジュカ!」
ドゴォッ
恵磨『卯月・未央ペア、防戦一方です! まともにダメージを与えられません!』
瑞樹『これがライブアイドルの本気……ね』
未央「つ、強い……!」
卯月「これじゃ……勝てない……!」
莉嘉「ま、アタシとお姉ちゃんにかかればこんなところかなー♪」
美嘉「莉嘉、まだ油断しないで。確実にバシャーモから倒していくよ」
莉嘉「オッケー! ラティアス、ミストボール!」
ラティアス「ティア!」ボッ
386 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/04(金) 21:49:37.19 ID:Q/K2NaoQ0
卯月「まだ……倒れるわけにはいきません! バシャーモ!」
バシャーモ「バシャ……!」メラメラ
恵磨『おお、あれはバシャーモの『もうか』ですね!』
卯月「ブレイズキック!!」
バシャーモ「バシャ!!」ゴォォォ
バシィッ
莉嘉「お、なかなかやるじゃーん」
未央「……」
387 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/04(金) 21:50:15.82 ID:Q/K2NaoQ0
未央(バシャーモはもう限界が近い……あれを出すチャンスは、今しかない!)
未央「しまむー、次にラティオスの攻撃が来る! それもバシャーモで対処してほしいんだ!」
未央「その後は……たぶん見てたらわかる!」
卯月「未央ちゃん……わかった!」
美嘉「ラティオス、ラスターパージ!」
ラティオス「ティオ!」バッ
卯月「後ろに向かってブレイブバード!」
バシャーモ「バシャ!」ダッッ
388 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/04(金) 21:51:55.14 ID:Q/K2NaoQ0
恵磨『おっと、ブレイブバードの勢いを利用したバックステップだ!』
瑞樹『あの大技を回避に使うなんて、ナイスアイデアね』
未央「ありがと、しまむー! これで準備ができた!」
未央「ジュカイン……最大パワーで決めるよ!」
未央「ハードプラント!!」
389 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/04(金) 21:52:36.71 ID:Q/K2NaoQ0
ジュカイン「ジュカ!!」ドドドドド
ラティアス・ラティオス「!?」
恵磨『ジュカインの必殺技、ハードプラントが炸裂ゥ! 巨大なツタがラティアスたちを絡め捕ったぞ!!』
莉嘉「ま、またこの技……!」
ラティアス「ティ、ティア……!」
美嘉「ラティオス! 振り切って!」
ラティオス「ティ、ティオ!」グググ
ミシミシ
390 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/04(金) 21:53:24.34 ID:Q/K2NaoQ0
未央「まずい、早くしないとラティオスに脱出されちゃう!」
未央「しまむー!」
卯月「こっちも準備完了だよ! バシャーモ!」
卯月「ブラストバーン!!」
バシャーモ「バシャ……!!」ゴゴゴゴゴゴゴ
卯月・未央「いっ――けえええええ!!」
391 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/04(金) 21:54:42.21 ID:Q/K2NaoQ0
ドォォォォォォォォォォォォォォン
恵磨『決まったァァァーー!! 前回のライブアイドルも下した、ハードプラントとブラストバーンのコンビネーションだーー!!』
美穂「うわっ……!」
響子「す、すごい……客席まで熱が……!」
??(……なるほど)
??(ただでさえ強力な、しかも『もうか』で上乗せされたブラストバーンでハードプラントごと燃やすことで、さらに威力を増したのね)
??(やるじゃない。さすが私の好敵手(リヴァーレ)だわ、未央)
392 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/04(金) 21:55:41.87 ID:Q/K2NaoQ0
バシャーモ「バシャ……」ガクッ
恵磨『全精力を使い果たしたバシャーモ、ここでダウンです!』
瑞樹『ラティアスとラティオスはどうなったかしら……?』
シュゥゥゥゥゥ
未央「……!」
未央「……うそ……」
美嘉「ラスターパージ!」
バッ
ドゴォッ
ジュカイン「ジュカ……」バタッ
393 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/04(金) 21:56:31.38 ID:Q/K2NaoQ0
恵磨『!! なんと……バシャーモだけでなく、ジュカインも倒されてしまったァァ!!』
恵磨『し、しかも……』
莉嘉「ラティアス、いやしのはどう!」
ラティアス「ティア」ポワワー
美嘉「莉嘉、回復ありがと」
莉嘉「へへ、これで二体同時ダウンのお返しもできたね!」
恵磨『に……二体とも、耐えているーー!?』
394 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/04(金) 21:57:50.07 ID:Q/K2NaoQ0
いったん寝ます。続きはまた明日
395 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/12/04(金) 22:07:13.08 ID:U2ETlQfD0
一旦乙 今回は決まらなかったがやっぱり究極技は熱いな
396 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/05(土) 13:12:52.19 ID:mFTTOmlO0
続きです
瑞樹『あの大技を受けても倒れないなんて、凄まじい耐久力ね……!』
未央「……!」
未央(倒しきれなかった……それだけじゃない。ジュカインも倒された)
未央(あと残っているのはしまむーの一匹だけ。でも相手は回復手段まで持ってる……)
未央(……)
未央「……ごめん、しまむー。私がもっとちゃんとしてれば」
未央「今回はダメだったけど、また次、気を取り直して――」
397 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/05(土) 13:15:02.09 ID:mFTTOmlO0
卯月「未央ちゃん」
卯月「まだ……私には戦えるポケモンがいる。最後まで、私は諦めないよ」
未央「しまむー……?」
卯月「このバトル、凛ちゃんに届けるんだよね? 未央ちゃんがそんな弱気だったら、凛ちゃんもきっと嬉しくないよ」
卯月「それに私……勝てる気がするんだ」
未央「……え?」
卯月「未央ちゃん。私、実は少し前に、あるポケモンをゲットしたの」
卯月「でも、もし私がこのポケモンを使っているのを知ったらイヤな思いをする人がいるかもしれないって思って、コンテストには一緒に出られてないんだ」
398 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/05(土) 13:15:29.32 ID:mFTTOmlO0
卯月「だから今までずっと周りには隠していたんだけど……」
卯月「……でも、きっと今日、この日のために私はこの子をゲットしたのかなって、今は思う」
卯月「私も今日、一歩を踏み出すよ……!」
卯月「お願い、力を貸して! ディアンシー!」
399 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/05(土) 13:16:16.18 ID:mFTTOmlO0
ポンッ
ディアンシー「ディア」
恵磨『な……』
恵磨『卯月選手、二体目を繰り出しましたが……このポケモンはいったい……!?』
未央「ディ、ディアンシー……?」スチャッ
???
データ不明
未央(! ポケモン図鑑にもデータがないポケモン……!)
瑞樹『……聞いたことがあるわ。あれはメレシーというポケモンの突然変異種、ディアンシーよ』
瑞樹『だけど野生個体は世界でも数えるほどしかいないはず。卯月ちゃん、どうやってゲットしたのかしら……』
400 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/05(土) 13:16:49.90 ID:mFTTOmlO0
美穂「卯月ちゃん、いつの間にあんなポケモンを……」
響子「私も初めて見た……きれいなポケモン」
莉嘉「……珍しいポケモンだか何だか知らないけど!」
美嘉「たった一匹でアタシたちを倒せる?」
卯月「倒せます……こうすれば!」チャキッ
卯月「メガシンカ!」
401 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/05(土) 13:17:21.49 ID:mFTTOmlO0
カッ
恵磨『!? あれは……まさか!』
恵磨『前回のポケモンリーグチャンピオン決定戦で起きた未知の現象、メガシンカ!?』
未央「……!!」
ズドンッ
メガディアンシー「ディアッ」
美嘉「メ、メガシンカ!?」
莉嘉「なにあれ、ポケモンが光って……!」
パァァァァ
402 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/05(土) 13:18:02.47 ID:mFTTOmlO0
恵磨『うっ……あのポケモンから、直視できないほどまばゆい輝きが放たれています……!』
茜「ま、まぶしい……!!」
卯月「ディアンシー、ダイヤストーム!」
メガディアンシー「ディア!!」ゴォォォォォ
ラティアス「ティアッ……!」
ラティオス「ティオッ……!」
莉嘉「もう、何なのよー!」
美嘉「うろたえないで、莉嘉! 冷静に攻めればきっと勝てる!」
美嘉「ラティオス、はがねのつばさ!」
ラティオス「ティオ!」グンッ
ガキンッ
403 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/05(土) 13:18:47.48 ID:mFTTOmlO0
メガディアンシー「ディア」
美嘉「そんな、効いてない!?」
美嘉「なら……ラスターパージ!」
莉嘉「ミストボール!」
バッ ボッ
恵磨『同時に放たれた攻撃がディアンシーに襲い掛かります!』
卯月「ムーンフォース!」
メガディアンシー「ディア!」パァァ
バシィッ!!
瑞樹『……すごいわ。完全に防げなかったとはいえ、二匹の攻撃をあそこまで抑え込むなんて』
404 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/05(土) 13:19:27.50 ID:mFTTOmlO0
未央「……」
卯月「未央ちゃん、手を貸して」
未央「……え?」
卯月「凛ちゃんに届けよう。私たちの輝きを……!」
未央「……うん!」
未央(不思議……手を繋いでるのはしまむーだけなのに、しぶりんの存在も感じる)
卯月「これで……終わりです!」
卯月・未央・凛「「「ダイヤストーム!!!」」」
405 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/05(土) 13:20:10.25 ID:mFTTOmlO0
メガディアンシー「ディア!!」
ゴォォォォォッ!!
莉嘉「うわあ……!」
美嘉「くっ……!」
恵磨『……!!』
ラティアス「ティアッ……」
ラティオス「ティオッ……」
バタッ
恵磨『しょ……勝負アリィィィィ!!』
恵磨『なんと、卯月・未央ペア……本気のライブアイドルを下しましたァァァァ!!!』
ドワァァァァァァァァァ
406 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/05(土) 13:21:14.49 ID:mFTTOmlO0
未央「……か、勝った……」
未央「いやったーーー!! 勝ったよしまむーー!!」
卯月「未央ちゃんっ! やったねっ!!」
メガディアンシー「ディアッ♪」
莉嘉「うう、ラティアスとラティオスが倒されちゃうなんて……」
美嘉「……悔しいけど、負けは負けだね。二人とも、おめでとう」
美嘉「これ、ゴールドコインね。受け取って」
未央「ありがとう!」
卯月「ありがとうございます!」
莉嘉「いやー、すごいバトルだったね! 負けたの久々だから、アタシもすっごい悔しいよ」
407 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/05(土) 13:21:56.40 ID:mFTTOmlO0
美嘉「そうだね、だからまた挑戦しに来てよ。次は『プラチナ』のメダル、用意しとくからさ」
「……」
未央「え?」
卯月「え?」
莉嘉「え?」
莉嘉「お、お姉ちゃん、バトルライブの最高ランクはゴールドメダルだよ。プラチナなんてあったっけ……?」
美嘉「うん。だって今アタシが作ったもん」
莉嘉「は、はあっ!?」
408 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/05(土) 13:22:34.22 ID:mFTTOmlO0
美嘉「アンタもこのまま負けっぱなしじゃ終われないでしょ。そうだね……次は71連勝してきたら、また相手してあげるよ」
卯月・未央「な、71連勝!?」
莉嘉「ちょっとお姉ちゃん! そんな勝手に……!」
美嘉「……アタシね、本当はすごく負けず嫌いなんだ。アンタたちに勝つまで、どこまでだって強くなってみせる。さっきのメガシンカだって、いつか使いこなしてみせる」
美嘉「次こそは、負けないよ」
未央「……!」
卯月「……!」
409 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/05(土) 13:23:13.16 ID:mFTTOmlO0
…………………………
未央「茜ちん、撮影ありがと!」
未央「――というわけで! 私たち、宣言通りゴールドメダルをゲットしちゃいましたぁ!」
卯月「ふふっ、すごくキラキラしていますね!」
未央「だがしかし! 私たちがあまりにも強すぎたせいでゴールドメダルより上のランクが作られちゃった! ということは、私たちはこれにもチャレンジしなきゃならないのかっ!?」
未央「私たち二人のさらなる活躍にご期待を……ってことで! これにて『卯月と未央のグレートジャーニー!』、無事終了! お相手は……」
未央「未央ちゃんでしたっ!」
卯月「卯月でした〜!」
410 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/05(土) 13:23:51.74 ID:mFTTOmlO0
未央「……ふう、これで撮影完了!」
茜「未央ちゃん、卯月ちゃん、お疲れ様でした!」
美穂「二人とも、ゴールドメダルゲットおめでとう!」
響子「卯月ちゃん、すっごくかっこよかったよ!」
未央「おお、P.C.Sの二人まで! サインもらっちゃおうかな〜」
未央「ってそうじゃない! ねえしまむー! あれは何だったの!?」
卯月「あれって……ディアンシーとメガシンカのこと?」
未央「それ以外に何があるの! あんなにすごいポケモンを持ってたなんて……それにメガシンカまで」
411 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/05(土) 13:25:04.01 ID:mFTTOmlO0
未央「しかも隠してたってことは、二人も知らなかったってことでしょ?」
美穂「う、うん……」
響子「私も初めて知ったよ。卯月ちゃんがあんなポケモンを持っていたなんて」
卯月「……」
卯月「ディアンシーは、さっきも言ったとおり、少し前――凛ちゃんが旅立った直後くらいにゲットしたの。その時、不思議な石を持っていたんだけど、真奈美さんに見せたら、メガストーンだって言われたんだ」
卯月「そのことを昔ガナハでお世話になった師匠に相談したら、『いつか卯月に渡そうと思っていた』ってキーストーンももらっちゃって……」
412 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/05(土) 13:26:29.91 ID:mFTTOmlO0
卯月「でも師匠によると、ディアンシーは世界一美しいポケモンと言われているんだって。だから正直、この子をコンテストに出場させることは、ズルになるんじゃないかって思って」
卯月「それで美穂ちゃんや響子ちゃんには隠していたの。二人とも、黙っててごめんなさい」
美穂「そうだったんだ……」
卯月「それにメガシンカのことも、未央ちゃんが知ったらどう思うんだろうって考えたら、不用意に使おうとは思えなかった。私が未央ちゃんの立場だったら、なんで私だけ使えないんだろうって悩むかもしれないって……」
未央「……」
413 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/05(土) 13:27:14.69 ID:mFTTOmlO0
卯月「もちろんライブバトルにもエントリーさせるつもりじゃなかったんだけど、未央ちゃんが頑張ってゴールドメダルを獲ろうとしているなら、力を借りなきゃいけないかもしれない……そう思って、ライブアイドル戦の前に手持ちに加えたんだ」
卯月「……隠していたことは、これで全部です」
卯月「……ずっと、どうしてこの子が私のポケモンになってくれたんだろうってもやもやしていたんだけど、でも今日、答えが見えた気がしたよ」
卯月「きっとこれは、凛ちゃんからのプレゼントなのかも、って」
未央「……きっとそうだよ。しまむーはもうずっと前に、しぶりんからのプレゼントを受け取っていたんだね」
未央「ってことは……次は当然、私の番だよね!」
卯月「未央ちゃん……」
414 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/05(土) 13:28:05.92 ID:mFTTOmlO0
未央「しまむー、全部話してくれてありがとう。でももう後ろめたく思わないでよ。だって私たち、親友じゃん?」
未央「それに、ディアンシーを見て思ったんだ。世界はまだまだ広い……今はまだ知らなかったり、手に入らなかったりするけど、いつか自分のものになるかもしれない宝物がたくさんあるって!」
未央「だから……これからも、一緒に冒険しようね!」
卯月「……うんっ! 私も、まだまだ知らない世界、未央ちゃんたちとたくさん見ていきたいっ!」
茜「うう、美しき友愛……! 私、猛烈に感動していますっ!」
未央「ちょっと、なんで茜ちんが泣くのさー」
アハハハハ……
415 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/05(土) 13:30:04.23 ID:mFTTOmlO0
…………………………
未央『……ってことで! これにて『卯月と未央のグレートジャーニー!』、無事終了! お相手は……』
未央『未央ちゃんでしたっ!』
卯月『卯月でした〜!』
「……」
未央『この動画が、しぶりんのもとまで届きますようにっ!』
「……ちゃんと届いたよ。卯月、未央」
Our Journey will Continue!
サブストーリー『卯月と未央のグレートジャーニー!』Fin.
416 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/05(土) 13:33:05.69 ID:mFTTOmlO0
サイドストーリーはこれでおしまいです。未央はもちろん、解説ポジのままだった卯月の見せ場を作れてよかった
もっと二人の冒険を描きたいところですが、そろそろ凛と藍子の冒険にも戻らないといけませんね
次回からナックルシティ編です。お疲れ様でした
417 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/12/05(土) 18:35:26.79 ID:baTMZw0n0
乙 コンテストトレーナーである卯月がディアンシー持ってるのはポケスペ思い出したな
418 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/12/06(日) 13:02:23.57 ID:IbDK9PuH0
乙
未央の手持ちにはジュカイン・ゲンガー・ボーマンダいるしメガシンカ出来るようになって欲しいね
あと奈緒と加蓮もメガシンカを求めてホウエン地方行ったしそっちも楽しみ
419 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/11(金) 20:33:41.38 ID:dwIyoQkx0
投下します
420 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/11(金) 20:34:39.32 ID:dwIyoQkx0
ナックルシティ
凛「ついにたどり着いたね」
藍子「……ナックルシティ。ようやく挑めるんですね、このジムに……!」
藍子「しかも相手は美波さんですら手も足も出せない最強のジムリーダー……うう、私、すごく緊張してきました」
凛「大丈夫だよ。道中のワイルドエリアでもたくさん特訓してきたけど、藍子は今までより格段に強くなってる」
凛「やっぱり、美波にコーチを頼んで間違いなかったね」
藍子「はい。すごく厳しかったですけど……おかげですごく強くなれた気がします!」
凛「……よし、じゃあ今日はもう遅いから、宿に泊まってゆっくり休もうか」
藍子「はいっ!」
421 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/11(金) 20:35:53.50 ID:dwIyoQkx0
凛「そうだ。今の藍子が相手なら、おそらく珠美はメガシンカを使ってくるはず」
藍子「メガシンカ……前に試合を見た時にも使っていましたよね。エルレイドの姿が変わった現象のことですか?」
凛「うん。私はあれについてそれなりの知識があるから、役に立ちそうな情報は教えておくよ」
藍子「ありがとうございます! 凛さん、メガシンカにも詳しかったんですね」
凛「ま、まあね」
凛(……そういえば、藍子にはまだ言っていなかったな。私がメガシンカを使えること)
凛(藍子にとっては知らなくてもいい情報だと思ったから今まで言わなかったんだけど)
凛(……話すべきだろうか)
>>422
話すor話さない
※この行動が未来を決める……
422 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/12/11(金) 20:56:24.13 ID:4qUef4Xs0
話す!
423 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/11(金) 21:01:31.72 ID:dwIyoQkx0
凛(せっかくの機会だし、話してみようかな)
その夜
凛「まず、メガシンカについてだけど」
凛「例えば藍子のゴリランダーは、もう最終進化形に達している。だからこれ以上進化のタイミングが訪れることはない。そうだよね?」
藍子「はい」
凛「ただ、一部のポケモンはさらにその上をいく進化――言うなれば、進化を超えた進化が発現することがあるんだ」
藍子「進化を超えた進化……あの時のジムトレーナーさんも、そう言っていましたね」
藍子「キョダイマックスと似たようなものなのでしょうか」
凛「厳密にはすごく違いがあるんだろうけど、そうなのかもね」
凛「キョダイマックスと同じなのは、パワーアップしてポケモンの姿は変わるけど、あくまでも一時的な変化ってこと。それから、ダイマックスバンドのように
道具が必要ってことかな」
424 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/11(金) 21:02:34.65 ID:dwIyoQkx0
凛「……実は、私が持っているペンダントにも、メガシンカに必要な道具――キーストーンが埋め込まれているんだ」チャラ
藍子「へえ、これがキーストーン――」
藍子「ってええっ!? それじゃ凛さんも、メガシンカが使えるんですかっ!?」
凛「ま、まあ、ね」
藍子「そんな、もっと早く言ってくださいよ……!」
凛「ごめんね、黙ってて。ただ、この力はあまりにも強すぎるから、今までのジム戦ではあえて封印してたんだ」
凛「今後も使う予定はないかな……珠美が使ってきたら別だけど」
藍子「そ、そうだったんですね……」
425 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/11(金) 21:03:14.79 ID:dwIyoQkx0
凛「ただ、メガシンカは誰でも使えるってわけじゃないみたい。発動するには、トレーナーとポケモンの絆が必要なんだって」
凛「だからこれを使えるトレーナーは、ただ強いだけじゃない。ポケモンを愛していて、絶対的な信頼関係を築いている……そんな、精神的にも強いトレーナーなんだ」
凛「私も何度か戦ったことがあるけど、メガシンカはとても強い。たった一匹で戦況をひっくり返す可能性を秘めている」
藍子「前に見たときは、キョダイマックスしたカジリガメが一撃で倒されていましたからね……」
凛「うん。小細工は一切ない。単純に、圧倒的なパワーを持つ存在なんだ」
426 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/11(金) 21:03:45.21 ID:dwIyoQkx0
凛「対策としては……なるべく手持ちのポケモンを温存して戦っていく。それこそ全員がかりで倒していくぐらいの覚悟で挑まないと倒せないかもね」
藍子「メガシンカされる前に苦戦していたら、話にならないっていうことですよね……」
凛「そういうことだね」
藍子「わかりました。アドバイス、ありがとうございます」
藍子「どこまでやれるかわかりませんが……明日は精一杯やってみます!」
凛「その意気だよ。じゃ、そろそろ寝ようか」
藍子「はい、おやすみなさい!」
……………………………………
427 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/11(金) 21:04:44.26 ID:dwIyoQkx0
凛(……)
凛(……?)
ムクッ
凛(藍子……?)
藍子(あ、凛さん……ごめんなさい。起こしちゃいましたね)
凛(……眠れないの?)
藍子(はい。これまでの旅のこと、思い出していたら……)
藍子(シュートシティを出てから、本当に初めてのことばかりだったのに……気づいたら、これが最後のジム戦で)
藍子(長いような、短いような……そんな旅だったなあって、思い返していたんです)
428 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/11(金) 21:05:27.06 ID:dwIyoQkx0
凛(そうだね。私も藍子と旅を始めてから、時間が経つのがすごく早かった。それだけ充実した旅だったんだろうね)
藍子(ふふっ。凛さんもそう思ってくれていたら、すごく嬉しいです)
藍子(……あの、凛さん)
凛(……? どうしたの、真剣な目をして)
藍子(……)
藍子(いえ、やっぱり何でもないです。明日のバトル、しっかり見ていて下さいね)
藍子(……おやすみなさい)
凛(うん。おやすみ)
429 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/11(金) 21:06:12.81 ID:dwIyoQkx0
翌日
藍子「行ってきます、凛さん!」
凛「頑張ってね」
ジムのスタッフ「ではチャレンジャー、こちらのエレベーターから地下に降りて下さい!」
藍子「はい!」
ウイィィィン
ガラッ
藍子「ここは――」
藍子「!!」
430 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/11(金) 21:06:50.06 ID:dwIyoQkx0
ジムトレーナー「おっ、誰かと思えば! あの時一緒に珠美の試合を見たお嬢ちゃんだよな!?」
藍子「あっ、ジムトレーナーさん! お久しぶりです、藍子です!」
ジムトレーナー「久しぶりだなァ! そうかそうか、ついにジムバッジを7つ集めたのか! よく来たなあ!」ポンポン
藍子「あ、ありがとうございます……それより、この場所は?」
ジムトレーナー「おっとそうだった。今のお嬢ちゃんは観客じゃなく、立派なチャレンジャーだもんな」
ジムトレーナー「よし、じゃあこのジムでのミッションを説明するぜ」
431 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/11(金) 21:07:28.99 ID:dwIyoQkx0
ジムトレーナー「ここは見ての通り地下だ。ナックルシティの地下には巨大なプラントが置かれていて、ガラル中にエネルギーを供給しているんだが」
ジムトレーナー「珠美はその一部を大胆に改造して、人口のダンジョンを作り上げちまったのさ!」
藍子「ダ、ダンジョン……!?」
ジムトレーナー「ああ、スゲェだろ? どうやら別の地方にある『チャンピオンロード』っつーのを意識したみてぇだな」
ジムトレーナー「お嬢ちゃんに課せられたミッションは、このダンジョンを踏破すること。それだけだ」
432 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/11(金) 21:08:19.03 ID:dwIyoQkx0
藍子「踏破……どんどん先へ進んでいけばいいんですね」
ジムトレーナー「ああ。だが簡単に通すつもりはねえ。あちこちにジムトレーナーが待ち構えているから、そいつら全員をぶっ倒してくれ」
ジムトレーナー「これまでのジムトレーナーは小細工のついでに戦うようなヘナチョコばかりだったかもしれねぇが、今回は違う。どいつもこいつもガラルの外ではジムリーダーになれるレベルのエリート達だ」
藍子「……!」
ジムトレーナー「そしてオレもその一人ってわけよ。っつーわけで、さっそくお手並み拝見といくぜ!」
ジムトレーナー「もちろん派手に戦ってもプラントには影響しないから、その辺は遠慮しなくていい。さあ、お嬢ちゃんの本気を見せてくれ!」ポンッ
433 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/11(金) 21:08:49.36 ID:dwIyoQkx0
ボスゴドラ「ボスッ!」
ボスゴドラ てつヨロイポケモン はがね・いわタイプ
山一つを自分の縄張りにしていて荒らした相手は容赦なくたたきのめす
鎧のキズは戦いの勲章だ
藍子「ボスゴドラ……ならこっちはゴリランダーです!」ポンッ
……………………
藍子「今です! ドラムアタック!」
ゴリランダー「ゴリ!!」
ドゴオッ
434 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/11(金) 21:09:28.47 ID:dwIyoQkx0
藍子「よし、決まった……」
ジムトレーナー「まだだ! ボスゴドラ、メタルバースト!!」
ボスゴドラ「ボスッ!!」パァァ
ズバァン
ゴリランダー「ゴリ……」ドサッ
藍子「……!! ゴリランダー!」
ボスゴドラ「ボス……」ドシャン
435 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/11(金) 21:10:25.13 ID:dwIyoQkx0
ジムトレーナー「どうやら相討ちみてえだが、手持ちの数ではお嬢ちゃんの勝利だったか。いいぜ、先に進みな」
ジムトレーナー「だが、この先も厳しい戦いが続くだろう。腹括っていきなよ」
藍子「……はい!」
藍子(さすが最後のジム……ジムトレーナーのレベルも今までとは桁違いだ)
藍子(温存なんて考えていられない。全部のバトルが総力戦と思っていかないと)
………………………………
藍子「これで……終わりです!」
ドゴオッ
436 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/11(金) 21:11:34.31 ID:dwIyoQkx0
マルヤクデ「マルー……」バタンキュー
ジムトレーナー「あちゃー! 負けちゃったかあ」
藍子「はあ……はあ……」
ジムトレーナー「おめでとー。これでジムトレーナーは全員倒したね。次はジムリーダーだよー」
ジムトレーナー「でもキミ、なかなか疲れてるみたいだねー。先に進む前に、あれ、使いなよー」
藍子「あれ……?」
藍子「! あれはポケモンセンターに置いてある回復マシンですか!?」
ジムトレーナー「そだよー。このジムだけの特別サービス。自由に使っていいんだってー」
ジムトレーナー「じゃ、この後も頑張ってねー」
藍子「……ここはありがたく使わせてもらいましょう」
テンテンテレテン♪
437 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/11(金) 21:12:05.96 ID:dwIyoQkx0
藍子「……このエレベーターを上がれば、スタジアム……」ゴクリ
藍子「よし……行こう!」
ウイィィィン
ガラッ
ウワァァァァァァ
珠美「ようこそ、チャレンジャー」ザッ
藍子「! あなたがジムリーダー……珠美さんですね」
438 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/11(金) 21:13:40.62 ID:dwIyoQkx0
珠美「……ご存知でしたか。いかにも、ナックルシティジムリーダーの珠美と申します」
珠美「よくぞここまで辿り着きましたね。7人ものジムリーダーを下し、地下ダンジョンを抜け、こうして珠美の前に立っているだけでも、あなたは充分に素晴らしいトレーナーです」
珠美「そんなトレーナーと手合わせできること、光栄に思います」
珠美「下の回復マシンも使われたでしょうし、準備は万端と見ました……ではさっそく、いきましょうか」スチャッ
藍子「……はい1」チャキッ
珠美「使用ポケモンは無制限です。ただし先に4匹が戦闘不能になった時点で決着とします。ダイマックスも使用可能です」
439 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/11(金) 21:15:14.91 ID:dwIyoQkx0
珠美「道中の戦闘でお察しかとは思いますが、ナックルジムに専門タイプはありません。敢えて言うなら……マルチタイプ、といったところでしょうか」
珠美「試されるのはあなたとポケモンとの絆、知略、勇気、そして意志です。意志なき攻撃は、珠美には届きません」
珠美「持てる力全てを存分に発揮し……共にこの瞬間を楽しみましょう。いざ尋常に、勝負っ!」
ジムリーダーの珠美が勝負をしかけてきた!
藍子 手持ちポケモン
ゴリランダー (しんりょく) Lv57
ドラムアタック/アクロバット/ちょうはつ/いやなおと
マホイップ (スイートベール) Lv56
マジカルシャイン/てんしのキッス/デコレーション/あまいかおり
サニーゴ (はりきり) Lv55
アクアブレイク/パワージェム/じたばた/いのちのしずく
ドラメシヤ (すりぬけ) Lv49
おどろかす/でんこうせっか/かみつく/みがわり
ヤドン (マイペース) Lv54
サイコキネシス/なみのり/しねんのずつき/かなしばり
440 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/11(金) 21:16:33.66 ID:dwIyoQkx0
今回はここまで。安価へご協力いただきありがとうございました。お疲れ様でした
441 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/12/11(金) 21:24:51.53 ID:Z+r54Hu00
乙 マルチタイプって事は剣士パーティーかな?あともうちょいでドラメシヤ進化しそうで楽しみ
442 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/12/13(日) 13:33:30.19 ID:eaMD22+20
乙
詳細にやるかわからないが凛対珠美のメガシンカ対決は同タイプ対決だし楽しみだ
443 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/19(土) 00:25:47.74 ID:6kKIE8vR0
投下します
444 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/19(土) 00:26:15.96 ID:6kKIE8vR0
珠美「まずは先鋒、ネギガナイトがお相手します!」ポンッ
ネギガナイト「ネギガ」
ネギガナイト かるがもポケモン かくとうタイプ
ガラル地方に暮らすカモネギが歴戦を生き抜き、戦いの果てに進化した
愛用のネギが枯れるとき、静かに戦場を去るという
藍子「ヤドン、お願い!」ポンッ
ヤドン「……やどーん」
445 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/19(土) 00:27:16.50 ID:6kKIE8vR0
ワァァァァァァァァ
珠美「ネギガナイト、つるぎのまい!」
ネギガナイト「ネギガ!」シャキンッ
凛(つるぎのまい……攻撃力を格段に上げる技だ)
凛(さっき珠美は専門タイプを持っていないと言った。ならエスパータイプに有利なポケモンも持っているはず)
凛(なのに能力を上げてきたということは……ネギガナイトで勝負するということか)
藍子「ヤドン、サイコキネシスです!」
ヤドン「……」
446 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/19(土) 00:27:58.69 ID:6kKIE8vR0
ヤドン「……やどーん」
フワッ
珠美「なるほど、自分自身にサイコキネシスを……」
藍子「いきます! しねんのずつき!」
ヤドン「やどーん」ギュンッ
珠美「サイコパワーを推進力に変えての突進……面白い戦法ですね。ネギガナイト!」
ネギガナイト「ネギガ!」ガキンッ
447 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/19(土) 00:28:54.94 ID:6kKIE8vR0
藍子(盾で防がれた……でも!)
藍子「ヤドン、押し切って!」
ヤドン「やどーん」グググ
珠美「そうはいきませんよ、ぶんまわす!」
ネギガナイト「ネギガ!」ブウンッ
ヤドン「!」ドゴオッ
藍子「ヤドン!」
藍子「……やっぱり、つるぎのまいの効果もあって、すごいパワーだ……!」
448 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/19(土) 00:29:37.46 ID:6kKIE8vR0
藍子「ヤドン、もう一度いける!?」
ヤドン「……や、やどーん」フワッ
ギュンッ
ネギガナイト「ネギガ……!」ガキンッ
珠美「かなりの威力ですが、この程度なら盾で防ぎきれますね――」
珠美「!! いや、ネギガナイト、いなしてください!」
ネギガナイト「ネギガッ!」ガッ
『な、なんだ? 急にどうした?』
『……! 見て、あれ!』
449 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/19(土) 00:30:42.92 ID:6kKIE8vR0
ピシッ
『あっ、ネギガナイトの盾にヒビが!』
珠美「ただ突撃してきただけでなく、漏れ出るサイコパワーで盾を蝕んでいたのですね」
藍子「これでもうガードはできません。次で決めます!」
珠美「ならば、こちらも守りを捨てて全力で対峙いたしましょう!」
ネギガナイト「ネギガ!」ポイッ
凛(! ネギガナイトが盾を捨てた……!)
ネギガナイト「ネギガ!」ググッ
藍子(ネギを両手で持った……大技が来る……!)
藍子「ヤドン、私たちもいきますよ!」
450 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/19(土) 00:31:27.60 ID:6kKIE8vR0
珠美「紫電一閃! スターアサルト!!」
藍子「しねんのずつきです!」
ネギガナイト「ネギガァァ!!!」ズギュンッ
やどん「やどーん」ギュンッ
ズドォォォォォン
藍子・珠美「……!!」
ヒュルルルル
ヤドン「……やどーん」ドサッ
藍子「ヤドン!!」
ネギガナイト「ネ……ギ……ガ……」バタッ
ドローンロトム『ヤドン、ネギガナイト、共に戦闘不能!』
451 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/19(土) 00:32:32.40 ID:6kKIE8vR0
珠美「まずは相討ちですか。ネギガナイト、ご苦労様でした」
藍子「ヤドン、頑張ったね」シュゥゥ
藍子(残りあと3体……メガシンカのことを考えると、これ以上は手持ちを減らすわけには……)
藍子(……いえ、今は目の前のバトルに集中しないと)
藍子「ドラメシヤ、お願い!」ポンッ
ドラメシヤ「ドララー!」
珠美「中堅、ガラガラ! 推して参る!」ポンッ
ガラガラ「ガラ」
凛(! あのガラガラ……骨の先に炎が灯っている。それに体色もなんだか禍々しい)
凛(もしかして、あれもリージョンフォーム?)
*ガラガラ ほねずきポケモン ほのお・ゴーストタイプ
アローラのすがた
仲間を弔う踊りを踊る習性がある
骨に灯った呪いの炎はいつまでも治らない痛みを体と心に残す
452 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/19(土) 00:33:39.55 ID:6kKIE8vR0
珠美(あのドラメシヤ……なるほど、そういうことですか)
珠美「受けて立ちましょう! ガラガラ、つるぎのまい!」
ガラガラ「ガラ」シャキンッ
藍子「ドラメシヤ……こんなにたくさんの人の前でバトルするの、久しぶりだよね」
藍子「もしかしたら怖いかもしれないけど、大丈夫。私を信じて!」
ドラメシヤ「ドラッ」
藍子「かみつく!」
珠美「シャドーボーンです!」
ガラガラ「ガラッ!!」ブウン
藍子「! 避けて!」
ドラメシヤ「ドラッ!」ヒョイッ
453 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/19(土) 00:34:14.71 ID:6kKIE8vR0
藍子「おどろかす!」
ドラメシヤ「ドララ!」バアッ
ガラガラ「ガラ!?」
ドラメシヤ「ドララwww」
藍子(……あと少し。あと少しで……!)
藍子「かみつく!」
珠美「させません!」
ガラガラ「ガラ」ブンッ
ドラメシヤ「ド、ドラッ!?」
454 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/19(土) 00:34:53.04 ID:6kKIE8vR0
珠美「フレアドライブ!!」
ガラガラ「ガラ!!」ゴォォォォォ
藍子「ドラメシヤ!」
ドラメシヤ「ドラ――」
ズドォォォン
凛(喰らってしまった……)
凛(……いや!)
バッ
ドラメシヤ?「ドラッ!」バッ
ガラガラ「!」バシィ
珠美「む……あのフレアドライブを受けてなお無傷とは」
455 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/19(土) 00:35:41.17 ID:6kKIE8vR0
シュゥゥ……
身代わり人形「」コテッ
珠美「みがわり……いや、それだけじゃない!」
藍子「今です!」
バッ
ドロンチ「ドローン!」ガブゥ
ガラガラ「ガラ!?」
珠美「やはり図っていたのですね、進化のタイミングを!」
ドロンチ せわやくポケモン ドラゴン・ゴーストタイプ
時速200キロで飛行し、ドラメシヤと共に戦う
世話をするドラメシヤを頭に乗せていないと落ち着かない
456 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/19(土) 00:36:58.32 ID:6kKIE8vR0
『おおっ、ドロンチに進化したあ!!』
珠美「さきほど飛び出してきたドラメシヤはドロンチの連れ子でしたか!」
藍子「はい、ここからは一緒に戦います!」
藍子「ドロンチ、りゅうのはどう!」
ドロンチ「ドローン!」バババ
珠美「ガラガラ、防いで下さい!」
ガラガラ「ガラ!」バシィ
藍子「ドラメシヤ、横です!」
ドラメシヤ「ドラ!」ガブゥ
ガラガラ「ガラッ……!」
ドラメシヤ「ドララwww」
ドロンチ「ドローンwww」
457 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/19(土) 00:38:02.52 ID:6kKIE8vR0
珠美「……これは少々厄介ですな。ですが珠美は退きませんよ!」
ガラガラ「ガラッ!」シャキンッ
藍子「! またつるぎのまい……!」
珠美「狙うは頭領! ガラガラ、シャドーボーン!」
ガラガラ「ガラ!」ブウンッ
ドロンチ「ドローン」サッ
珠美「もう一振り、いきますよ!」
ガラガラ「ガラッ!」ブウンッ
藍子「も、もう一回!? ダメ、躱せない……!」
458 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/19(土) 00:39:14.40 ID:6kKIE8vR0
ドラメシヤ「ドラー!」ビュン
ドゴオッ
ドロンチ「ド、ドロン!?」
藍子「ドラメシヤ!?」
ドラメシヤ「ドラ……」バタンキュー
珠美「……これで一騎討ちができそうですね」
ドロンチ「……」ギリッ
ドロンチ「ドロォォォォン!!」
凛(! ドロンチの様子が……!?)
藍子「ド、ドロンチ!? どうしたの!?」
459 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/19(土) 00:40:13.89 ID:6kKIE8vR0
ドロンチ「ドロォォン!!」バババ
ガラガラ「ガラッ……」バシィ
珠美「むむ……!」
ドロンチ「ドロン!!」ガブゥ
グワッ
ドロンチ「ドロォォォン!!」ブンッ
ズドンッ
藍子「! ガラガラに噛みついて、投げ飛ばした……?」
ガラガラ「ガラッ……」バタンキュー
ドローンロトム『ガラガラ戦闘不能! ガラガラ戦闘不能!』
460 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/19(土) 00:40:54.83 ID:6kKIE8vR0
『な、なんだ? どうしたんだあのポケモン?』
『急にキレ出したな……トレーナーの言うことも聞いてなかったぞ』
藍子「ド、ドロンチ……」
ドロンチ「ドロォォォォン!!」
藍子「落ち着いて、ドロンチ! どうしたの!?」
珠美「……ドロンチはドラメシヤの世話をすることで知られていますが、そのドロンチは殊の他ドラメシヤへの愛情が強いようですね」
珠美「だからこそドラメシヤを傷つけられて逆上してしまったのでしょう」
461 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/19(土) 00:42:21.38 ID:6kKIE8vR0
珠美「……しかし、藍子殿の指示も頭に入っていない様子。これではまともに戦えません」
珠美「一度ボールに戻すことを推奨します」
藍子「は、はい。ドロンチ、戻って!」シュゥゥ
珠美「進化のタイミングを合わせるという作戦は面白かったですが、今一つポケモンへの理解が足りていなかったようですね」
藍子「うう……」
462 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/19(土) 00:43:11.88 ID:6kKIE8vR0
珠美「まあいいでしょう。次は副将、ダイケンキがお相手します!」ポンッ
ダイケンキ「ダイ!」
ダイケンキ かんろくポケモン みずタイプ
ミジュマル時代から愛用のホタチはアシガタナという武器に変化した
前足のヨロイの一部に組み込まれ、目にもとまらぬ速さで使いこなすという
藍子「ゴリランダー、お願い!」ポンッ
ゴリランダー「ゴリ!」
藍子(あと、2匹……!)
463 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/19(土) 00:45:02.63 ID:6kKIE8vR0
今回はここまで。お疲れ様した
464 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/12/19(土) 00:59:43.85 ID:NBiGToxk0
乙 遂に進化したがまだ実践には問題ありなのかな?
465 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/12/20(日) 12:36:40.33 ID:9PU9YNoO0
乙
ドラメシヤのファンネルかドロンチでこれならドラパルトになったらもっと色々なことができそうアローもあるし
466 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:19:18.38 ID:2LnlWJ3c0
投下します
467 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:20:03.72 ID:2LnlWJ3c0
藍子「ゴリランダー、ドラムアタック!」
ゴリランダー「ゴリ!!」ドンドコドンッ
ダイケンキ「ダイ!」シャキン
スパッ スパッ スパッ
藍子「そんな、木の根が!」
珠美「そのまま斬りかかってください!」
ダイケンキ「ダイ!!」ズバッ
藍子「ゴリランダー!」
珠美「今のはただの斬撃にあらず。『れんぞくぎり』の効果によって更なるダメージを叩き込ませてもらいましたよ」
468 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:21:18.10 ID:2LnlWJ3c0
凛(れんぞくぎり……技を出せば出すほど威力が上がる技だ)
凛(ただ攻撃を打ち消すためじゃなく、次の反撃に繋げるための攻撃か……)
藍子「っ……ドラムアタックは逆効果、ということですか……」
珠美「その通り。相性の有利不利など、珠美には些末な問題でしかありません」
珠美「ダイケンキ、れいとうビームです!」
ダイケンキ「ダイ!」バババ
ゴリランダー「ゴリッ」ヒョイッ
藍子「なら……これならどうですか! ゴリランダー!」
ゴリランダー「ゴリ!」ドンドコドンッ
グワッ
469 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:24:31.98 ID:2LnlWJ3c0
珠美「ダイケンキ!」
藍子「そこです! ウッドハンマー!!」
ゴリランダー「ゴリ!!」
ドガッ
ダイケンキ「ダイッ……」グラッ
ダイケンキ「!!」
ズドドドド
藍子「やった!」
珠美「くぅ……体勢を崩されましたか」
珠美「ですがまだまだここから! ダイケンキ、れんぞくぎりの構え!」
470 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:25:22.69 ID:2LnlWJ3c0
ダイケンキ「ダイ!」シャキン
藍子(次こそは……!)
藍子「ドラムアタックです!」
ゴリランダー「ゴリ!!」ドンドコドンッ
珠美「その技は既に攻略済みですぞ!」
ダイケンキ「ダイ!!」ズバッ
ドガッ
ダイケンキ「ダ、ダイッ……!」
珠美「……やや!?」
ズドドドド
ダイケンキ「ダイ……」バタンキュー
ドローンロトム『ダイケンキ戦闘不能! ダイケンキ戦闘不能!』
471 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:26:18.70 ID:2LnlWJ3c0
珠美「なんと、反撃が間に合わなかった……!」
藍子「ドラムアタックは素早さを下げる効果のある技です」
藍子「最初の攻撃を見た時に、ダイケンキは余裕で木の根を切り裂いている様子ではありませんでした。だから一度素早さを下げられれば、次は確実にヒットさせられると思ったんです」
珠美「……なるほど。それを瞬時に見抜き、行動に移されたのですね」
珠美「実に見事な観察眼と腕っぷし。まさか、これを全て独学で身につけられたのですか?」
藍子「いえ……直接教わったわけではないんですが、私にはコーチがいるんです。強くて優しくてかっこよくて、いつも私を見守ってくれる……憧れの人です」
珠美「そうですか。互いに、よき師に恵まれてきたようですね」
472 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:27:04.02 ID:2LnlWJ3c0
珠美「さて、残すは大将のみとなってしまいました。ですが大将とはチームの切り札。珠美も全幅の信頼を寄せる存在です」
珠美「さあ、藍子殿。珠美を下し、その先の道を切り拓いてください!」
珠美「エルレイド、よろしくお願いします!」ポンッ
エルレイド「エル」
ワァァァァァァ
『待ってたぜエルレイドォー!』
『ここから珠ちゃんの逆転劇が始まるぜー!』
凛(……)
藍子「ゴリランダー、戻ってください」シュゥゥ
藍子(エルレイド……きっとメガシンカも使ってくるはず。凛さんが言っていたように、総力戦で臨まないと……!)
473 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:27:54.54 ID:2LnlWJ3c0
藍子「まずは……マホイップ、お願いします!」ポンッ
マホイップ「マホ〜」
珠美「エルレイド、サイコカッター!」
エルレイド「エル」ズバッ
藍子「躱して!」
マホイップ「マ、マホッ」
藍子(……わかる。あの気迫……持てる全てを出し尽くさないと勝てない!)
藍子「てんしのキッス!」
マホイップ「マホ」チュッ
エルレイド「!!」
エルレイド「エル……」ピヨピヨ
474 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:29:10.99 ID:2LnlWJ3c0
藍子「よし、今のうちに……デコレーション!」
マホイップ「マホ」シュシュシュ
珠美「む、能力を上げられてしまいましたか。エルレイド、サイコカッター!」
エルレイド「エルー」バシィ
藍子「行動不能になってる……今がチャンスです! マジカルシャイン!」
マホイップ「マホ〜!」ピッカァ
エルレイド「……!」ズバァン
475 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:29:42.51 ID:2LnlWJ3c0
珠美「たしかに強烈な一撃ですが、おかげで目が覚めたようですね!」
珠美「つるぎのまい!」
エルレイド「エル!」シャキンッ
藍子「もう一度てんしのキッス!」
珠美「二度目はありませんよ!」
エルレイド「エル!」バッ
珠美「サイコカッター!」
エルレイド「エル」ズバッ
藍子「マジカルシャイン!」
マホイップ「マ、マホッ!」
ズバァァァン
476 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:30:17.90 ID:2LnlWJ3c0
エルレイド「……エルッ」ドサッ
珠美「どうやらマホイップがわずかに勝ったようですね」
藍子「……」
珠美「藍子殿、ありがとうございます。ここまで追い詰められたことが久々であるゆえ……珠美は今、猛烈に昂っています!」
珠美「もっともっと高みを目指していきたい。熱くなりたい。そのために、珠美も本気を出させてもらいます!」
チャキッ
凛(!! 来る……)
藍子(メガシンカ……!)
珠美「お見せしましょう、進化を超える進化を!」
477 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:30:58.37 ID:2LnlWJ3c0
珠美「エルレイド、メガシンカッ!!」
シュウウウウ……
カッ
ズドォン
メガエルレイド「エルッ」スタッ
ドワァァァァァァァァ
『来たァァァァ!! メガシンカだァァァ!!』
マホイップ「マ、マホ……!?」
藍子「うっ……すごいオーラ……! これが、メガシンカ……」
478 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:31:38.32 ID:2LnlWJ3c0
メガエルレイド「エルッ」ビュン
藍子「!? は、速い……!」
珠美「覚悟! リーフブレード!」
メガエルレイド「エルッ」ズバッ
マホイップ「マホッ……!」
藍子(!! 一瞬でマホイップが斬り上げられた……!?)
藍子「マ、マジカルシャ――」
珠美「サイコカッター!」
ズバンッ
マホイップ「マホ……」ドサッ
479 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:32:29.02 ID:2LnlWJ3c0
藍子「マ、マホイップ!」
珠美「……詰めの一手です。エルレイド!」
メガエルレイド「エルッ」
藍子「な、なんとか動きを止めないと……」
藍子「マホイップ、がんばって! マジカルシャイン!」
マホイップ「マ……ホ……」
ズバァァァン
藍子「!! そんな……」
マホイップ「〜〜」バタンキュー
ドローンロトム『マホイップ戦闘不能! マホイップ戦闘不能!』
珠美「……まずは一体」
480 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:33:00.73 ID:2LnlWJ3c0
藍子「マホイップ、無理をさせてごめんね」シュゥゥ
藍子「相手はエスパータイプ……ならドロンチ!」ポンッ
ドロンチ「ドローン!」
藍子「よかった、今は落ち着いてる……」
藍子「りゅうのはどう!」
ドロンチ「ドロ――」
ズバンッ
481 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:35:23.67 ID:2LnlWJ3c0
ドロンチ「――!?」
ドサッ
藍子「……えっ?」
ドローンロトム『ドロンチ戦闘不能! ドロンチ戦闘不能!』
藍子「ド、ドロンチ、しっかりして!」
珠美「今のはつじぎりです。……これで二体」
珠美「追い詰めましたよ、藍子殿」
藍子(……そんな。強すぎる)
藍子(覚悟はしていたつもりだったけどこんなに強いなんて。どうやって、戦えばいいの……?)
藍子(……凛さん……!)
482 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:36:25.84 ID:2LnlWJ3c0
凛「藍子……」
凛(……っ)
凛(今までずっと、藍子が戦っている時は余計な応援はしなかった。柄じゃないし、そんなことしなくても、藍子なら大丈夫だって信じていたから)
凛(……けど、最後くらい。最後くらい、私らしくないこと、やってもいいよね。いい、かな)
凛「……藍子!」
藍子「!」
凛「諦めないで! あと一歩なんだから! 藍子なら勝てる!!」
483 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:37:34.59 ID:2LnlWJ3c0
…………………
『……そうだそうだ! 白けた顔してんなよチャレンジャー!』
凛「!」
『ターフタウンで初めて見た時からファンなのよ! 頑張ってー!』
『おねーちゃんがんばえー!』
『まだまだ勝負はこれからぞー!』
ワアアァァァァァァァァ
凛「み、みんな……」
藍子「……!!」
484 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:38:26.76 ID:2LnlWJ3c0
珠美「……どうやらあなたは師だけでなく、たくさんの人に愛されているようですね」
藍子「……」
藍子(最後の、1匹……)
藍子(初めて一緒に旅に出て、色んな経験をして、笑ったり泣いたりしてきた、私のパートナー……)
藍子「……ゴリランダー、いくよ」
藍子「一緒に……この先へ進もう!」ポンッ
ゴリランダー「ゴリッ!!」
シュゥゥ
485 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:39:21.56 ID:2LnlWJ3c0
藍子「キョダイマックスっ!」
ズドォォォォォン
ゴリランダー「ゴリィィィィィィィ!!」
ウォアアァァァァァァ
『待ってたぜー! キョダイマックスVSメガシンカだァーッ!』
珠美「お互いに切り札同士の対決ですね。さあ、最後の刹那……楽しみましょう!」
※ここからは「義勇忍侠花吹雪」をBGMにお楽しみください
486 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:40:14.45 ID:2LnlWJ3c0
珠美「サイコカッター!」
メガエルレイド「エルッ!」
藍子「防いで!」
ゴリランダー「ゴリィィィィィ!!」
ズバッ
藍子「間に合わなかった……でもダメージは大きくないはずです!」
ゴリランダー「ゴリィィィィィ……」グラッ
藍子「! まさか、狙いはひるませること!?」
珠美「踏み込んでっ! インファイトっ!!」
メガエルレイド「エルッ!!」
ドドドドド
487 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:41:23.38 ID:2LnlWJ3c0
ゴリランダー「ゴリィィィィィ……!」ズズゥン
藍子「っ……ゴリランダーがのけぞるなんて……」
藍子「こちらも反撃です! キョダイコランダ!」
ゴリランダー「ゴリィィィィィィィ!!」
グワッ
メガエルレイド「エルッ!」
ガキィィィィン
珠美「くっ、さすがの威力ですね! ですが……!」
スパッ
珠美「再度突撃です!」
488 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:42:57.79 ID:2LnlWJ3c0
メガエルレイド「エルッ!!」
ドドドドド
藍子「っ……!」
『すげえ……一歩も引かねえ殴り合いだ』
『いいぞいいぞー! もっとやれー!』
ォォォォォォォォォォォォォォ
藍子(インファイト……すごいパワーだ。何度も受けてはいられない)
藍子(だけどチャンスはある)
藍子(インファイトは守りを捨てる技。あれを使う度に、エルレイドに与えるダメージも大きくなっていくはず)
藍子(そこを狙って……!)
489 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:43:39.27 ID:2LnlWJ3c0
珠美「まだまだ! サイコカッター!」
メガエルレイド「エルッ」ブゥン
藍子「ダイジェットです!」
ゴリランダー「ゴリィィィィィ!」ブォォォォォン
珠美「くっ、切り裂いてください!」
メガエルレイド「エルッ!」スパッ
ビュォォォォォォォン
『おおっ、ダイジェットが真っ二つにされたっ!』
珠美「インファイト!」
メガエルレイド「エルッ!」バッ
藍子(今度は間に合って……!)
藍子「ダイウォール!」
490 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:44:34.69 ID:2LnlWJ3c0
ゴリランダー「ゴリィィィィィ」
ガキィィィィン
珠美「くうっ……あと一歩及ばず!」
藍子「今です! キョダイコランダ!!」
ゴリランダー「ゴリィィィィィィィ!!」ドンドコドンッ
グワッ
珠美「しまった、エルレイド!」
メガエルレイド「……!」
ズドォォォォォン
491 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:45:02.02 ID:2LnlWJ3c0
珠美「……まだです。勝負はピンチになってから!」
珠美「エルレイドっ!!」
メガエルレイド「……!」キンッ
ズバァァァン
藍子「そんな……キョダイコランダが全部斬られた!?」
珠美「そこっ!!」
メガエルレイド「エルッ!」ギュンッ
藍子「! ゴリランダー!」
ゴリランダー「ゴリィィィィィィィ!!」グワッ
ズバァァン
492 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:45:38.10 ID:2LnlWJ3c0
珠美「なるほど、木の根をダイウォールの代わりとした防御ですね」
珠美「ですが! ダイウォールでないのなら突破は不可能ではありません!」
メガエルレイド「エルッ!」グググググ
藍子「っ……耐えて、ゴリランダー……!」
珠美「おおおおおっ!!」
ビキビキビキビキビキ
藍子「……! 木の根が……」
藍子「……!」
珠美『意志なき攻撃は、珠美には届きません』
藍子「……そうだ。意志のない攻撃は届かない。耐えるだけじゃ、勝てない……」
493 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:46:16.35 ID:2LnlWJ3c0
藍子「ゴリランダー……押し返して!!」
ゴリランダー「……!」
ゴリランダー「ゴリィィィィィィィ!!」
メガエルレイド「……!」
ズドォォォォォン
藍子「うあっ……」
珠美「っ……!」
藍子「……!」
494 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:46:59.49 ID:2LnlWJ3c0
バシュゥ
エルレイド「エル……」ドサッ
ゴリランダー「ゴリッ……!!」グググ
ドローンロトム『エルレイド戦闘不能! エルレイド戦闘不能!』
ドローンロトム『勝者……』
ドローンロトム『チャレンジャー・藍子!!』
495 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:47:45.78 ID:2LnlWJ3c0
……………………………
ドワァァァァァァァァ
藍子「……や、やった」
藍子「勝った……勝ったんだ……!」
藍子「ゴリランダーっ!」ガバッ
ゴリランダー「ゴリ」
藍子「ありがとう……よく頑張ったね、ゴリランダー……!」
珠美「……負けました」
珠美「個性的な策略は多々あれど、やはり最後は藍子殿の前に進むという意志。それが勝負の決め手だったのでしょう」
珠美「珠美も、こんなに心を震わせたバトルは久々で、つい熱くなってしまいました。本当に、ありがとうございます」
藍子「……いえ、勝ったのは私の力じゃありません」
藍子「ポケモン達が、頑張ってくれたから……私を信じてくれたから、勝てたんです」
珠美「そう謙遜なさらず。この勝利は、あなたとポケモン、両者がもたらしたものです」
496 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:48:35.68 ID:2LnlWJ3c0
珠美「どうぞ受け取って下さい。ガラルの英雄を象った最後のバッジ、ソードバッジです」
藍子はソードバッジを手に入れた!
藍子は技マシン「つるぎのまい」を手に入れた!
珠美「さあ、ソードバッジをリングの中へ」
藍子「はい!」カチッ
藍子「……!」
珠美「8つのバッジが揃い、ジムチャレンジ制覇の証であるエンブレムが完成しましたね。おめでとうございます。藍子殿が自らの力でもぎ取った、努力の結晶です」
藍子「自分の……力で……」
珠美「さて、今後のチャレンジャーの予定についてお伝えしておきます」
497 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:49:12.79 ID:2LnlWJ3c0
珠美「例年通りであれば藍子殿はこのままトーナメントへ出場できるのですが、今年はガラル地方の知名度上昇に伴い、世界中からチャレンジャーが集まりました。その結果、爆発的にチャレンジャーの数が多くなっているようなんです」
珠美「そこで初めて、トーナメント出場者を決める予選を開催することになりました。予選の概要については近日中にお知らせしますので、それまでお待ちいただきたい」
珠美「これからの期間は己を鍛え、来るべき次の戦いに備えておくのがよいでしょう。また、そのエンブレムは必ず大切に保管していて下さいね」
珠美「……それでは。いつか必ず、また手合わせをお願いしますね、藍子殿」
藍子「……私も、またバトルしたいです!」
グッ
498 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:50:19.46 ID:2LnlWJ3c0
ウゥオオオオオォオォォォォォォン
藍子「!?」
『な、なんだぁ!?』
『何この音!?』
珠美「! これは緊急事態を知らせる際のサイレン……!」
ダッ
藍子「あっ、珠美さん!」
ブルルルルルル
『な、なんじゃこりゃあ!?』
凛「!? これって……!」
藍子「みんなスマホロトムを見てる……ど、どうしたんでしょうか」バッ
499 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:51:05.92 ID:2LnlWJ3c0
藍子「……!!」
【ニュース速報】
ガラル各地でダイマックスポケモンが大量発生 町を襲撃中
500 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/12/26(土) 00:56:55.52 ID:2LnlWJ3c0
次回、「生存本能ヴァルキュリア」編、開始
今回は以上です
年内最後の投下が終わりました。気づけばもう8か月もやってんだな…
だいぶストックが溜まってきているので、来年からは週2ペースで投下していきます。まだまだ終わりそうにないので、来年も引き続きよろしくお願いします
よいお年を
501 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/12/26(土) 00:59:09.60 ID:fXegchK/0
乙 キョダイマックスVSメガシンカはまさに夢の対決だな藍子を応援する凛とファンとか今までで最高に熱い回だった
502 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/12/27(日) 12:24:29.24 ID:G3JbR0YW0
乙
>珠美「そうですか。互いに、よき師に恵まれてきたようですね」
珠ちゃんの師匠も今後登場するのかな?
あと「生存本能ヴァルキュリア」で「アインフェリア」が関わってくるとしたらアイマス地方の
夕美(ジムリーダー)・ありす(見習いトレーナー)・文香(考古学者)も登場か?
503 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2020/12/27(日) 19:19:16.58 ID:0AtbKV7CO
リベンジ達成か、返り討ちか。
最強トレーナーに再び挑戦。
加藤純一(うんこちゃん) Youtubelive
DS/ポケモンPt『バトルファクトリー50連戦』
vsファクトリーヘッド:金ネジキ/第5夜
『ポケモン金ネジキ絶対クリア放送』
(18:20〜放送開始)
https://youtu.be/7E3czP9_mec
504 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2020/12/30(水) 20:13:34.57 ID:fQK9cVQTO
加藤純一(うんこちゃん) Youtubelive
DS/ポケモンPT・バトルファクトリー
『加藤純一vs金ネジキ』生放送/第6夜
『ポケモン金ネジキ絶対感動のクリア放送』
(19:32〜放送開始)
https://youtu.be/0t2E8gL4IeA
505 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/01/02(土) 23:09:43.23 ID:TmJJpHbTO
『ポケモン金ネジキを
クリアする放送〜2021〜』
(20:27〜放送開始)
https://youtube.com/watch?v=55FFvq84-w0
506 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 01:45:40.36 ID:9Uxtkrax0
投下します
507 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 01:47:07.78 ID:9Uxtkrax0
生存本能ヴァルキュリア編 〇一 「終わりの始まり」
ナックルジム前
凛「藍子!」
藍子「凛さんっ! 町が……町がっ!!」
凛「落ち着いて、藍子!」
凛(……藍子が驚くのも無理はない)
凛(突然流れてきたニュース速報……それはガラル各地でダイマックスポケモンが大量発生し、暴れているというものだった)
凛(そして中継映像として映されていたのは、無数のダイマックスポケモンが暴れているシュートシティ――藍子の出身地だった)
508 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 01:47:48.54 ID:9Uxtkrax0
凛(……でも妙だ。ニュースによればほとんどの町にダイマックスポケモンが出現しているみたいだけど)
凛(ナックルシティは何も起きていない……どうして?)
藍子「! 凛さん、あれ……!」
凛「! あれは……赤い光?」
凛(ガラル粒子に似た色……そうだ、あれはワイルドエリアで見た覚えがある)
凛「あそこで何かあったのかも。あの方面は――」
藍子「そ、それよりシュートシティが……!」
509 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 01:49:06.24 ID:9Uxtkrax0
珠美「シュートシティでしたら、今のところ大きな被害は起きていません」
藍子「! 珠美さん……」
珠美「現在、夏美殿が指揮をとってダイマックスポケモン達を鎮めてくれています。他のジムリーダー達も同じく交戦中のようですが、幸いにも戦力は確保できているようです」
藍子「よ、よかった……」
珠美「……原因はあの光のようですね。あれはガラル粒子が充満した時に現れる光の柱です」
凛「あの光、見覚えがある。ワイルドエリアで変な穴から伸びていた光だよね」
珠美「ええ。それはワイルドエリア各地に点在するポケモンの巣ですね。あの中にはダイマックスした野生のポケモンが住み着いています」
510 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 01:50:09.23 ID:9Uxtkrax0
珠美「しかしあの方角にあるのはスパイクタウン……あそこはパワースポットではありませんし、あのような光が出現するのはおかしいです」
凛「スパイクタウン……」
凛「前に訪れたときも妙な空気の町だと思っていたんだ。もしかして……」
凛「とにかく、行ってみよう。藍子」
藍子「は、はい!」
珠美「待ってください。藍子殿、念のためポケモン達を回復させておきます」
パァァ
珠美「できれば珠美も向かいたいのですが、この町に何かあれば珠美が対処しなければなりません。口惜しいですが、どうかお気をつけて」
藍子「ありがとうございます!」
凛「そっちも気をつけてね」
511 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 01:50:59.56 ID:9Uxtkrax0
そらとぶタクシー発着所
ガラッ
凛「お願い! スパイクタウンまで乗せてほしいんだ」
運転手「お、おいどうした、そんな勢いで」
運転手「それにスパイクタウンだって? あそこは発着所がないから行けねえよ。それに今は奇妙な光が出ているし――」
凛「今は一刻を争う事態なんだ……適当なところで降ろしてくれていい!」
運転手「そんなこと言われても――」
凛「お願い……」
藍子「お願いします……!」
運転手「お、おいおい……ったく、何なんだよアンタら」
運転手「……あー、わかった、乗せるよ。ただし、会社には言うんじゃねえぞ」
512 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 01:51:35.63 ID:9Uxtkrax0
バサッバサッ
凛(見えてきた……スパイクタウン)
凛(やっぱり、光の源は町の中のようだ)
凛「……よし、ここで大丈夫。ありがとう!」ガラッ
運転手「お、おい!? 運転中だぞ、勝手に扉を開けるな!!」
凛「藍子!」ガシッ
藍子「えっ」
バッ
513 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 01:52:10.66 ID:9Uxtkrax0
藍子「えっちょっと凛さ――えええっ!?」
運転手「んなあっ!? 飛び降りたぁ!?」
凛「ムクホーク!」ポンッ
ムクホーク「ムクホー!」
ドサッ
藍子「あ、あわわ……」
凛「よし、ムクホーク、降下していくよ」
ムクホーク「ムクホー!」
514 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 01:52:47.68 ID:9Uxtkrax0
運転手「……なんだよまったく……」
運転手「っておい! アンタ!! 運賃!!」
凛「そこに置いてる!」
運転手「そこ……?」
運転手「ってこれ、おだんごしんじゅじゃねえか!?」
515 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 01:53:49.23 ID:9Uxtkrax0
スパイクタウン
凛(……前よりも町全体がピリピリしている。この中に誰かが……いる)
凛「光は町の奥から差しているみたいだ。藍子、気をつけて進んでいこう」
藍子「わかりました」
ザッザッザッ
凛「……」
藍子「……」
凛(! あれは――)
516 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 01:54:40.34 ID:9Uxtkrax0
??「フン、ノコノコとやって来たようね」
??「うふふふふ……あなたたちだったんですね。私たちのこと、色々と嗅ぎまわっていたのは」
凛「まゆ……やっぱりここにいたんだ」
凛「それに、時子まで……」
藍子「な、なんなんですか、あなたたちは……この町で、何を……」
凛「藍子、こいつらは前に話した、私がアイマスで戦った犯罪組織の連中……しかも幹部だった奴らだよ」
藍子「え……!?」
517 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 01:56:04.56 ID:9Uxtkrax0
凛「アンタ達、こんなところで何をしているの? まさか……シンデレラ団の再興でも企んでいるわけ!?」
時子「シンデレラ団? なんだそれは」
凛「……は?」
まゆ「凛ちゃんこそ、どこで私たちの名前を聞いたんですか? 私たち、初対面じゃないですか……♪」
凛「な、なにを言ってるの……?」
凛(二人とも、様子がおかしい……初対面なはずないじゃないか)
凛(シンデレラ団のことだって……まさか、記憶をなくしているの?)
時子「不気味なトレーナーね……でも、今さらここに来たところで私たちの計画は止められないわ」
まゆ「そうですよ。もうすぐガラル地方はまゆ達のものに……うふ、うふふふふ♪」
518 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 01:57:12.20 ID:9Uxtkrax0
凛「計画……?」
ザッ
??「あら、凛ちゃんに藍子ちゃん。久しぶりねー、元気してたかしら?」
藍子「えっ……!?」
凛「……レナさん……!?」
藍子「ど、どうしてここに……」
レナ「そりゃあビックリするわよね。――そう、アタシもこの計画に加担させてもらっていたの」
レナ「時子ちゃんはマクロコスモスにスパイとして潜入、まゆちゃんはボスの補佐。で、麗奈ちゃんとアタシで外回り。少ない人数だったけど、ここまで順調に事を進められたわ」
レナ「……頭の悪いみんなのおかげでね」
519 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 01:57:49.58 ID:9Uxtkrax0
藍子「そんな……レナさん、冗談ですよね……? レナさんが、悪いことを、企んでいるなんて」
レナ「そうだ、せっかくここまでたどり着いたんだもの。少しは種明かしをしてもいいわよね、まゆちゃん?」
まゆ「ええ。いまさら真実を知ったところで、まゆ達には関係ないんですもの」
藍子「レナさんっ!」
レナ「そうね、どこから話そうかしら」
レナ「……ガラル各地で起きたポケモン暴走事件。あれ実は、全部アタシが起こしたものなのよ」
520 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 01:58:33.08 ID:9Uxtkrax0
凛「……!!」
レナ「どういう原理か、この場で説明した方が早いかしら。はい、時子ちゃん、これ持って」
時子「……しかたないわね」パシッ
凛(あれは……金のリング?)
レナ「じゃあ今からとびきりの手品を見せてあげるわ。このモンスターボールを、時子ちゃんの手元まで移動させまーす!」
レナ「はいっ」
ヒュン
521 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 01:59:33.45 ID:9Uxtkrax0
レナ「実はこのリング、あるポケモンの力を宿していてね。どんな空間とも自由に繋げることができるの。こんな風に」
パシッ
藍子「え……?」
藍子(リングの中に入れたモンスターボールが、時子って人の持つリングから出てきた……これって、瞬間移動……)
藍子(それにあのリング、どこかで見たような――)
藍子「……!!」ハッ
凛「じゃあ、まさか……ジムの前に置いていたあれは」
レナ「ええ、そのまさか。全部これと同じリングよ」
レナ「ただのオブジェに見せかけて、こんな驚きのギミックが仕掛けてあったなんてねー」
凛「……!!」
522 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 02:00:22.10 ID:9Uxtkrax0
レナ「今各地で暴れているポケモン達は、全てリングを通して世界中から送り出されたポケモンよ。ま、何も知らない人からしたらジムからポケモンが出てきたって思うでしょうけど」
レナ「思ったより大変だったのよー、全てのジムにあれを設置する作業って」
時子「全て? 一ヶ所だけ断られた場所があったらしいじゃない」
レナ「ああ、ナックルジムね……あそこのジムリーダー、かなり意固地だったから、アタシが先に折れちゃった」
レナ「ま、一ヶ所くらいいいじゃない。今頃、パワースポット周辺の地域は大パニックに陥っているはずよ」
まゆ「そうですねえ。『ねがいのかたまり』、ちょっと与え過ぎちゃったかしら」
藍子「……そ、そんな……」
レナ「リングなら他にもたくさん持っているわ、ほら」ジャラジャラ
523 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 02:01:26.54 ID:9Uxtkrax0
レナ「こっちの小さいのは携帯用。あんまり大きな物量は運べないけど、ポケモン一匹くらいなら通せるわ。まずはこれを使って、色んな場所でデモンストレーションを行った」
レナ「最初に町中で実験したのは……キルクスタウンだったっけ? いや、シュートシティだったかな」
凛「!! それって、駅でザングースが暴れていた……!」
レナ「あら、よく覚えているわね。ま、アタシはそんなの一々覚えていないけど」
レナ「思惑通りだったわ。突然見知らぬ場所にワープさせられたポケモンはみな、戸惑って我を忘れて暴れまわった。そして、その町の実力者――主にジムリーダーがそれらを抑えてくれた」
藍子「どうして、そんなことを……」
524 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 02:03:06.87 ID:9Uxtkrax0
レナ「しばらくは一匹だけしか呼び寄せられなかったんだけど、コツを掴むうちに複数のポケモンを呼び出せることにも気づいたわ。それがターフタウンだったかな」
レナ「ま、そんな感じで、アタシはうまくジムリーダーたちを言いくるめてオブジェを置いていった。それと並行してリングの試運転もやりながらガラルを巡っていたの」
レナ「で、その実験の集大成が今日という日ってわけね」
凛「……つまりそのリングを使えば、ガラルに生息していないはずのポケモンも一瞬で連れてくることができるってこと?」
レナ「ええ。世界中、どこにいてもどんな状態でも、ね」
凛「……いや、待って。今、『最初に町中で実験したのは』、って言ったよね?」
レナ「それがどうかしたの? たしかにワイルドエリアとかでもデモンストレーションは行ったわ」
凛「! じゃあ……」
525 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 02:04:30.20 ID:9Uxtkrax0
藍子「私が出会ったサニーゴは、そのリングでむりやりガラルに連れてこられた……!?」
レナ「サニーゴ、ねえ。さて、どうだったかしら」
藍子「……!」
藍子「ど、どうして……あのサニーゴは、本来ガラルでは生きていけない体質なんですよ!?」
藍子「そうまでして、あなたたちの目的は、いったい何なんですかっ!?」
レナ「目的? それはアタシの目的のことかしら。それとも組織としての目的かしら」
レナ「まあ、お姉さんは優しいから両方に答えてあげるわね。組織としての目的はポケモンを暴れさせることではないわ。それよりもっと先を見据えたものよ」
レナ「で、アタシの目的は一つだけ。アナタ達が普段からバトルに明け暮れているのと同じ理由」
レナ「楽しくて面白いからよ」
526 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 02:05:47.42 ID:9Uxtkrax0
藍子「……!!」
凛「そんな理由でポケモンの自由を奪って、ガラルのみんなを脅かしていたんだね。レナ……アンタは絶対に許さない!」チャキッ
レナ「あら、アタシはあいにくポケモンは持っていないの。二人とも、よろしくー」スッ
時子「……仕方ないわね」チャキッ
まゆ「別にいいじゃないですか。いずれは粛清する予定だったんですから」チャキッ
藍子「……」
凛「藍子。気持ちはわかる……でも怒りに身を任せちゃダメだ。まずはあの二人を倒すよ!」
藍子「……はい……!」キッ
時子「フン。どうせならここで完膚なきまで打ちのめして、二人まとめて私の犬にでもなってもらおうかしら」
まゆ「それはいい考えですねぇ……まゆも、賛成です……♡」
元シンデレラ団幹部の時子とまゆが勝負を仕掛けてきた!
527 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/03(日) 02:07:43.04 ID:9Uxtkrax0
次回
「黒幕」
お疲れさまでした。
528 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/01/04(月) 21:47:35.37 ID:ys8yDg1y0
乙 既にフーパーを捕らえてるとはね...そういえば藍子ってダブルバトル初か?
529 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/06(水) 20:01:57.53 ID:aJwQ2aFi0
生存本能ヴァルキュリア編 〇二 「黒幕」
まゆ「いきますよ、ニンフィア!」ポンッ
ニンフィア「フィア!」
時子「やれ、アマージョ」ポンッ
アマージョ「アマ」
ニンフィア むすびつきポケモン フェアリータイプ
リボンのような触角から敵意を削ぐ波動を放つ
大好きなトレーナーには腕に触角を巻き付け、一緒に歩く習性がある
アマージョ フルーツポケモン くさタイプ
すらりと伸びた脚と残忍な心を持ち、恐れられているポケモン
倒した相手を足蹴にして高笑いで勝利をアピールするという
凛「いくよ……サンダース!」ポンッ
藍子「マホイップ!」ポンッ
530 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/06(水) 20:02:50.98 ID:aJwQ2aFi0
凛(まゆはニンフィア……そして私はサンダース。前回と同じ対面だ)
凛(時子の手持ちは初めて見るポケモン……しっかり様子を見ていかないと)
凛「サンダース、ニンフィアにでんじは!」
サンダース「ダース!」バリリリ
ニンフィア「フィア!?」バリリリ
まゆ「っ……ニンフィア、構わずハイパーボイス!」
ニンフィア「フィア……!」ビリリ
時子「何してるんだか。アマージョ、マホイップにトロピカルキックよ」
アマージョ「アマ!」バッ
531 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/06(水) 20:03:35.60 ID:aJwQ2aFi0
凛「サンダース、庇って!」
サンダース「ダース!」
ドガッ
時子「ちいっ、ちょこまかと……!」
藍子「凛さん!」
凛「藍子! こうしてタッグを組んでのバトルは初めてだけど」
凛「私はいつもの藍子を想定して動く。だから藍子も、普段通り戦って!」
藍子「普段通り……わかりました!」
藍子「マホイップ、デコレーション!」
マホイップ「マホ」シュシュシュシュ
532 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/06(水) 20:04:08.43 ID:aJwQ2aFi0
まゆ「今度こそ……ハイパーボイス!」
凛「かみなりで迎撃!」
ニンフィア「フィア!」ォォォン
サンダース「ダース!!」
ズドォォォン
時子「とびひざげりよ」
アマージョ「アマ!」
サンダース「ダース……!」ドガッ
533 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/06(水) 20:04:47.51 ID:aJwQ2aFi0
凛「っ……藍子!」
マホイップ「マホ♪」シャキーン
藍子「凛さん、ありがとうございます! 一撃で決めます!」
藍子「マホイップ、マジカルシャイン!」
マホイップ「マホ〜!」ピッカァ
アマージョ「アマ……!」ズバァン
ニンフィア「フィア……!」ドサッ
凛「よし、決まった!」
534 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/06(水) 20:06:03.05 ID:aJwQ2aFi0
テーテレテー テーレテレテー
凛(! こんな時に電話……?)
凛(いや、そんな場合じゃない!)
凛「これで決める……かみなり!!」
サンダース「ダース!!」ゴロゴロゴロ
ドガァァァァン
時子「ぐはっ……!」
まゆ「……つ、強い……!」
535 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/06(水) 20:06:47.24 ID:aJwQ2aFi0
アマージョ「アマ……」
ニンフィア「フィア……」
時子「……立ちなさい、アマージョ。くたばるのは許さないわよ」
まゆ「ニンフィア、勝負はまだまだこれからですよねぇ……?」
「もういい、そこまでにしろ」
凛・藍子「?」
536 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/06(水) 20:07:44.83 ID:aJwQ2aFi0
まゆ「……! ボス……」
時子「……チッ」
レナ「あら、ボス。わざわざ出てきたってことは、準備が整ったということね?」
「ああ。時間稼ぎとしてはまあ及第点だろう」
凛「……アンタが、こいつらのボス……?」
「そうだ。……改めて名乗らせてもらおうか」
「我々は『クローネ』。この世界を正すために立ち上がった革命家集団……いや、お前達にとってはテロリストも同然か」
537 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/06(水) 20:08:12.66 ID:aJwQ2aFi0
美城「そして私が、『クローネ』のリーダーだ」
538 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/06(水) 20:11:17.25 ID:aJwQ2aFi0
次回
「絶望を撃て」
完全悪かつガチパだったちっひを超えるにはこの人しかいなかった
今週末の投下はお休みです。みんなで新年ライブ見ような
ではまた来週
539 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/01/06(水) 20:19:34.35 ID:M13RTehz0
乙 目的は「世界をすべて白紙に戻す」かな?
540 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/01/10(日) 11:49:14.22 ID:q14B9hrM0
乙
人とポケモンの心から自制心を取り除いたうえで世界を創り直しそのうえで世界を征服しようとした
ちっひ以上とか流石にアイドルにさせられないしな...てか専務はガラルの王族かな?
541 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/01/10(日) 11:49:14.27 ID:q14B9hrM0
乙
人とポケモンの心から自制心を取り除いたうえで世界を創り直しそのうえで世界を征服しようとした
ちっひ以上とか流石にアイドルにさせられないしな...てか専務はガラルの王族かな?
542 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:27:52.95 ID:U8fhI6VW0
生存本能ヴァルキュリア編 〇三 「絶望を撃て」
藍子「……じゃあ、あなたが……」
美城「ああ。各地でポケモンを暴走させたのも、今こうしてダイマックスポケモンを送り込んでいるのも、全ては私の指示によるものだ」
凛「……!!」
美城「憎いか。そうだろうな」
美城「だが同様に、私もお前達が憎い。いや、この世界が憎い。だから我々は世界を覆そうと立ち上がった」
美城「……所詮この世は、力あるものが全てを手にすることができる。この地方に根付くバトルの文化がそれを物語っているだろう」
美城「故にガラルを支配するには、全てを超える力を示すのが手っ取り早い」
凛「違う! 強さは誰かを支配する道具じゃない! ポケモンバトルは……ガラルの文化は、そんなことのために存在しているんじゃない!!」
543 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:28:50.63 ID:U8fhI6VW0
美城「何を言っても無駄だ。……さあ出てこい、魔神よ」
カッ
……ズッ ズッ ズッ!!
藍子「な、なんですか、あれは……」
凛「リングの中から、ポケモンが出てくる……?」
美城「これがクローネの掲げる圧倒的な力……魔神フーパだ」
ズンッ!!
544 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:29:16.39 ID:U8fhI6VW0
フーパ「フゥゥゥゥゥパアアァァァ!!!」
凛「何、あれ……ポケモン、なの?」
藍子「あんなポケモン、見たことがない……」
藍子「!? 凛さん、ポケモン図鑑をかざしてみたんですけど……!」
データ不明
凛「図鑑に登録されていないポケモン……?」
美城「……せっかくだ。ここまでたどり着いた褒美として、少し話をしてやろう」
545 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:30:05.04 ID:U8fhI6VW0
美城「我々の目的は武力によるガラルの支配。だがその上で厄介な存在がいる。各地のジムリーダーだ」
美城「奴らはいずれも大衆と強い結束関係にある。そして大衆はジムリーダーに対して全幅の信頼を寄せている。余所から見れば崇拝とさえ取れるほどにな」
美城「我々はまずフーパの力を宿した小さなリング……レナが所持しているものだな。それを利用して各地に外来種のポケモンを送り込んだ」
美城「そしてそれらをジムリーダー達にわざと始末させた」
藍子「わざと……?」
美城「大衆はジムリーダーが町を守ってくれたと認識し、両者の結束はより深まる。……だが、仮にジムリーダーが敗北したならどうだろうか」
546 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:30:41.38 ID:U8fhI6VW0
美城「強者の存在に心酔しすぎた大衆は、自らを守る盾が壊れたことで混乱し、絶望する。やがて彼らは自らの無力を悟り、我が身可愛さのまま、より大きな力に従属しようとするだろう」
美城「そう仮定した我々は、レナが設置したリングから段階的に強力なポケモンを送り込むよう計画した」
凛「じゃあ……ジムリーダー達は、いずれ倒されるとも知らずに泳がされていたってわけ……?」
美城「その通りだ。希望の最中から突き落とされて味わう絶望の味は深い」
美城「……一人、その計画を探ろうとしていた女がいたな。奴は我々を知ろうとしすぎた」
美城「だからその場に居合わせていた私が始末した。見せしめの意味合いも兼ねてな」
藍子「それって、涼さんのこと……」
547 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:31:14.07 ID:U8fhI6VW0
凛「……」
凛「……許さない。絶対に、許さない」
凛「アンタは……ここで倒す!!」
美城「なぜ私がここまでべらべらと話したかわからないのか? 君たちを生きて帰すつもりは微塵もないからだ」
フーパ「フゥゥゥゥゥパアアァァァ」
グググググ
美城「フーパはリングから呼び出したポケモンを操ることができる。ガラル粒子を大量に注ぎ込んだ今のお前なら、いかなる存在も指揮下におけるだろう。……やれ」
548 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:31:57.15 ID:U8fhI6VW0
フーパ「オオォォォデエエェェマアアァァシイィィ!!!」
藍子(あれは……フーパの身体についたリングが光って……)
グワッ
ゼクロム「グルオォォォォ!!」
レシラム「ジルアァァァァ!!」
凛「……!!」
藍子「……な、なんですか、あれは……」
549 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:33:05.26 ID:U8fhI6VW0
時子「……!」
まゆ「まあ……」
レナ「やったわフーパ……ついに伝説のポケモンも呼び出せるようになったのね!」
レナ「ううっ、昔はコイキングしか呼び出せなかったのに……フーパちゃん、成長したわね……!」グスッ
時子「……何に感動しているんだか」
凛(リングの中から見たことのないポケモンが……)
凛(しかも何だ、あのオーラ……普通のポケモンじゃない!)
藍子「あ……あ……」
凛「藍子、落ち着いて! まずはあの2匹を倒すよ!」
550 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:33:47.14 ID:U8fhI6VW0
凛「サンダース、シャドーボール!」
サンダース「ダース!」ボッ
美城「ゼクロム」
ゼクロム「……」バシッ
藍子「そんな、サンダースの攻撃を片手で弾くなんて……」
凛「藍子、相手は見た目からしてドラゴンタイプだ! マホイップの攻撃なら効くはず!」
藍子「は、はいっ! マホイップ、マジカルシャイン!」
マホイップ「マホ!」
美城「レシラム、焼き尽くせ」
レシラム「ジルアァァァァ!!」ゴオッ
藍子「そ、そんな……!!」
551 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:34:22.61 ID:U8fhI6VW0
美城「葬り去れ。げきりん」
ゼクロム「グルオォォォォ!!」グワッ
サンダース「……!」
ドゴォォォォン
凛「うわああっ!!」
藍子「凛さん!!」
まゆ「うふふ……よそ見している場合じゃなさそうですよぉ?」
藍子「……!」
ゴオッ
マホイップ「マホ……!」ゴォォォォォォォ
藍子「マホイップっ!!」
マホイップ「マ……ホ……」ドサッ
552 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:35:04.17 ID:U8fhI6VW0
凛「く……サンダース……」
サンダース「ダース……」フラフラ
ゼクロム「グルオォォォォ!!」
ドゴォォォォン
凛「うああっ――」
凛「――サンダース!!」
サンダース「ダース……」バタッ
まゆ「まあ……凛ちゃんたち、成す術もなさそうですね……♪」
レナ「これがイッシュ建国の歴史に伝わる、理想と真実の英雄……絶対に敵に回したくないわね」
553 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:35:39.90 ID:U8fhI6VW0
藍子(そ、そんな……凛さんでも歯が立たないなんて)
美城「ようやく気づいたようだな。いかなる強者であっても、このフーパの前では矮小な存在でしかない」
凛「……まだだ……サザンドラ!」ポン
サザンドラ「サザ!」
凛「あの2匹を止めて……りゅうせいぐん!!」
サザンドラ「サザ!!」ボッ
美城「無駄なことを」
554 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:36:15.03 ID:U8fhI6VW0
ゼクロム「グルオォォォォ!!」
レシラム「ジルアァァァァ!!」
ズドォォォォォォン
凛「……!!」
サザンドラ「サザ……!」ガクッ
凛「……そんな……」
まゆ「うふ、うふふふふ……♡」
時子「虫は虫らしく無様に踏みつぶされるがいいわ」
555 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:37:18.32 ID:U8fhI6VW0
美城「消えろ。クロスフレイム、クロスサンダー」
ギュォォォォォォ!!
バリリリリリリリ!!
凛「……!!」
凛(さっきの攻撃よりも強大なパワー……あれを喰らってしまったら……)
凛(くそっ……ここまで、なのか……)
藍子「り、凛さん……」
凛「藍子、ごめん……」
レシラム「ジルアァァァァ!!」
ゼクロム「グルオォォォォ!!」
凛「……!!」
556 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:38:04.42 ID:U8fhI6VW0
ズバァァァァァァン
凛「…………」
凛「……?」
凛(なに……何が起きたの……?)
シュゥゥゥゥゥゥゥ……
レナ「!! あれは……!」
557 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:38:31.57 ID:U8fhI6VW0
「ガブリアス、押し返してください!」
ガブリアス「ガブゥゥゥ!!」グワッ
レシラム「ジルア……!」
ゼクロム「グルォ……!」
「よかった、間に合ったみたいですね」クルッ
藍子「!! あなたは、もしかして……!!」
558 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:39:21.47 ID:U8fhI6VW0
楓「遅くなってごめんなさい。凛ちゃん、藍子ちゃん、たった二人で立ち向かってくれて本当にありがとうございます」
凛「か、楓さん……!?」
楓「とにかく、まずはこの場を離れましょう。今はまだ、相手にするときではありません」
ポンッ
楓「アーマーガア、2人を運んでラテラルタウンへ!」
アーマーガア「ガァー!」バサッバサッ
藍子「2人……?」
凛「ちょっと待って、楓さんは……!?」
楓「すぐ追いつきますから。大丈夫」
アーマーガア「ガァー!」ギュンッ
藍子「そんな、楓さん!」
凛「楓さんっ……!」
559 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:40:24.61 ID:U8fhI6VW0
楓「……さて」ニコッ
まゆ「あの方は? ただ者ではなさそうですが」
レナ「……あれはガラルのチャンピオン、楓よ」
時子「フン、チャンピオン自らお出ましとはね」
美城「何の用だ。チャンピオンなら最後のメインディッシュとして泳がせておくつもりだったが」
美城「まあいい、ここで始末してやる。……ゼクロム、レシラム、やれ」
楓「メインディッシュだなんてそんな。でも私、ここで倒れる気はさらさらありませんよ?」
ガブリアス「ガブ!!」ギュンッ
楓「ガブリアス、ドラゴンダイブです!」
ガブリアス「ガブゥゥゥ!!」
ゼクロム「グルォ――」
ズドォォォン
560 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:41:14.29 ID:U8fhI6VW0
レシラム「ジルァ――」
ズドォォォン
時子「なんだと……!?」
まゆ「あのゼクロムとレシラム相手に、互角以上に戦うなんて……!」
美城「……何をしている。数でも能力でもこちらが上回っているんだぞ」
ゼクロム「グ……グルオォォ……!」グググ
レシラム「ジルアァァ……!」グググ
561 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:41:49.54 ID:U8fhI6VW0
ゼクロム・レシラム「「!!」」
ギュルルルルル
レナ「二体が巻き込まれた……あの技、もしかしてすなじごく!?」
まゆ「そんな、すなじごくにしては大きすぎますよ!?」
楓「これで身動きは封じましたが――」
楓「ガブリアス、右です!」
ガブリアス「ガブ!」ヒョイッ
562 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:42:38.23 ID:U8fhI6VW0
フーパ「フゥゥゥパァァァ……!!」
楓(あのポケモン……まさか)
楓「……潮時ですね。ガブリアス、帰りますよー」
ガブリアス「ガブー」
パッ
ギュゥゥゥゥン
時子「……逃げられたか」
美城「……ちっ……」
563 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/13(水) 23:43:44.03 ID:U8fhI6VW0
次回
「残された希望」
お疲れさまでした
564 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/01/13(水) 23:49:12.97 ID:0VvxmGwV0
乙 理想と真実の英雄登場に楓さんの正体判明と熱い回だったな
565 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/17(日) 01:07:43.78 ID:dkqkfvYo0
生存本能ヴァルキュリア編 〇四 「微かな希望」
ラテラルタウン郊外
バサッバサッ
藍子「……助かったんでしょうか」
凛「そうみたいだね。……っ!」
藍子「! 凛さん、身体中がアザだらけですよ!?」
凛「派手に吹っ飛ばされたりしたからね。でも大丈夫だよ……いたたっ」
藍子「無理はしないでくださいね。それにしてもトレーナーを直接狙うなんて……」
凛「あれがアイツらのやり方なんだろうね。っていうか、楓さんってチャンピオンだったんだ……そりゃあんなに強いわけだよ」
藍子「楓さん……大丈夫なんでしょうか。さすがにあの2匹を同時に相手して、無事でいられるなんて――」
楓「何か言いましたか?」
566 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/17(日) 01:10:14.30 ID:dkqkfvYo0
凛「うわ!?」
藍子「い、いつの間に……!?」
楓「約束したじゃないですか。すぐに追いつくって。ガブリアス、お疲れさまです」シュゥゥ
楓「凛ちゃん、お久しぶりですね。以前アイマスで会った時よりも、顔つきが凛々しくなったような」
凛「ひ、久しぶり。そう……かな」
楓「藍子ちゃんは初めましてですね。改めまして、ポケモントレーナーの楓です」
藍子「い、いや……あれ、どうして私の名前を?」
楓「ふふっ。一度だけ、藍子ちゃんのバトルを観戦させてもらったことがあったんです」
567 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/17(日) 01:11:20.72 ID:dkqkfvYo0
楓「……さて、大変なことになってしまいましたね。まさか向こうがあれほど強力なポケモンを従えているなんて」
藍子「楓さん、あの人たちのことを知っているんですか?」
楓「いいえ。ですが交戦したポケモンたちについてなら、少し聞きかじったことがあります」
楓「白と黒のドラゴンポケモンの名前は、それぞれレシラムとゼクロム。イッシュ地方で英雄と語り継がれている、伝説のポケモンです」
楓「そして後ろにいた巨大なポケモンの名前はフーパ。空間を歪ませるリングを使いこなす、幻のポケモンです」
凛「幻のポケモン……だから図鑑が反応しなかったんだ」
568 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/17(日) 01:13:31.28 ID:dkqkfvYo0
楓「あの姿はフーパが本来のパワーを全て解放した姿……ときはなたれし姿、と呼ばれています」
楓「フーパはリングを使って、世界中のあらゆる空間を繋げることができると言われています。物質や人も移動させられるそうですし、先程の様子だと、ポケモンの意識を奪って操ることもできるようですね」
凛「あいつらのリーダーもそんなことを言っていた。ゼクロムもレシラムも、フーパの持つリングの中から出てきたんだ」
楓「ええ。おそらく、ガラル地方の各地で起きた事件も、その力で……」
藍子「……じゃあ、レナさんが言っていたあるポケモンの力って、フーパのことだったんですね」
藍子「あの、ところで楓さん。どうして私たちをラテラルタウンまで運ばれたんですか?」
楓「それは――」
569 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/17(日) 01:14:17.14 ID:dkqkfvYo0
ドゴォォォォ
凛「!!」
楓「説明は後ですね。きっとまだ李衣菜ちゃんがダイマックスポケモンと戦っています。援護しに行きましょう」
ラテラルジム前
ジュラルドン「ジュラアアアアアア」
ズバァァン
ストリンダー「ストッ……!」ドサッ
570 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/17(日) 01:15:21.27 ID:dkqkfvYo0
李衣菜「ぐっ……ストリンダー……!」
ジュラルドン「ジュラアアアアアア」ズンッズンッ
李衣菜「ダメだ、あっちは市街地……町のみんながいる。絶対に行かせちゃいけない」
李衣菜「なのに……もう戦えるポケモンがいないなんて……」
李衣菜「ごめん、みんな。私……守りきれなかっ――」
ズバァァァン
チャーレム「チャー」スタッ
楓「李衣菜ちゃん、諦めないでください」
李衣菜「!! 楓さん……助けに来てくれたんだ」
571 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/17(日) 01:16:20.02 ID:dkqkfvYo0
凛「李衣菜、大丈夫!?」
藍子「助けに来ました!」
李衣菜「!? 凛ちゃん、藍子ちゃんまで……!」
楓「よく頑張りましたね。あとは私たちに任せて下さい」ポンッ
ボルケニオン「ボルッ!」
楓「チャーレム、ボルケニオンに乗ってください!」
チャーレム「チャー」バッ
凛「楓さん、何を……?」
楓「いいですか。ジュラルドンは全身が金属で覆われた、守りの硬いポケモンです。ですが突破口はあります」
572 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/17(日) 01:17:02.68 ID:dkqkfvYo0
楓「藍子ちゃん、一瞬でいいのでジュラルドンの動きを止めてください。できますか?」
藍子「や、やってみます! ドロンチ!」ポンッ
ドロンチ「ドローン!」
藍子「りゅうのはどう!」
ドンッ
ジュラルドン「ジュラッ……」
楓「ボルケニオン、いきますよ。 3……2……1……」
ボルケニオン「ボルッ!!」ズドンッ
凛「跳んだ!?」
573 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/17(日) 01:17:56.84 ID:dkqkfvYo0
楓「弱点は目元です! 凛ちゃん、指示を!」
凛「! チャーレム、とびひざげり!」
チャーレム「チャー!!」ドゴォッ
ジュラルドン「ジュラアアアァァ……!」
バシュゥ
ジュラルドン「……」バタンキュー
楓「はがねタイプだけに、弱点は目たる、でしたね。これで一件落着です」
凛「楓さん、今のは……?」
楓「このポケモン、ボルケニオンは蒸気を噴射して攻撃するんです。それを応用すれば、さっきのように特大のジャンプだってできるんですよ」
ボルケニオン「ボルッ」プシュー
574 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/17(日) 01:19:34.25 ID:dkqkfvYo0
李衣菜「……助かったよ。本当にありがとう」
李衣菜「こんな危機一髪の時に来てくれるなんて、みんなロックなトレーナーだね」
楓「李衣菜ちゃん、街の様子はどうですか?」
李衣菜「うん、これで暴れていたポケモンはだいたい抑えられた。ジムトレーナーと、どういうわけかマクロコスモスから来たってトレーナーもいたから」
藍子「マクロコスモス……?」
楓「つかさちゃんが手配してくれていたトレーナーですね。彼女、この状況を予期して、各町に精鋭のトレーナーをこっそり向かわせていたみたいなんです」
李衣菜「そうだったんだ……さすがつかささんだ。私たちだけじゃ確実に町を守り切れなかった」
凛「そういえば、つかさは?」
575 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/17(日) 01:20:46.09 ID:dkqkfvYo0
楓「それが……彼女とは連絡が取れていません。それに、マクロコスモス本社は敵に占拠されてしまいました」
藍子「占拠……!? どうして!?」
楓「おそらく、社内にスパイがいたのでしょう。そのスパイが募っていた謀反チームによって、守りが薄かった本社はあっという間に乗っ取られてしまったんです」
凛「スパイ……そうか、さっき時子がマクロコスモスに潜入していたって……」
楓「それ以来、追っ手を振り切るためでしょうか。つかさちゃんとは音信不通の状態が続いています」
楓「ですがつかさちゃんは少し前に、ようやく対抗手段の手がかりを見つけた、とも言っていました。おそらく今は、身を隠しながらその手がかりに迫ろうとしているはずです」
576 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/17(日) 01:21:36.74 ID:dkqkfvYo0
楓「李衣菜ちゃん。もう少しだけ、この町を守ることに尽力してくれませんか」
李衣菜「わかった。ここは私たちの町だもん。絶対に守ってみせるよ……!」
楓「心強いです。よろしくお願いしますね」
凛「そうだ、楓さん。私達をここに降ろした理由……まだ聞けてなかったよね」
楓「はい。歩きながら話しますね。まずは町の西部にある遺跡に向かいましょう」
577 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/17(日) 01:22:20.02 ID:dkqkfvYo0
次回
「剣と盾の英雄」
お疲れさまでした。
578 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/01/17(日) 01:30:30.67 ID:HgGKCq5z0
乙 楓さんボルケニオンまで持ってるのかww流石ガラルのチャンピオンしかし藍子の超えるべき壁は高いな...
579 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/01/19(火) 23:52:20.75 ID:PRJSx35nO
43歳蛇足初めてのポケモン
完全初見実況
ソード編
http://www.twitch.tv/dasoku_aniki
580 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/21(木) 00:59:04.96 ID:SbTP+M3U0
生存本能ヴァルキュリア編 〇五 「剣と盾の英雄」
……………………………………
楓「ゼクロムとレシラムはいったん抑えましたが、倒しきれたわけではありません。傷を癒したら、必ずまた私たちを襲ってくるでしょう」
楓「それに、仮に倒せたとしても……あの様子だと、フーパは次々と新たなポケモンを呼び出してくると思われます」
楓「伝説のポケモンすらも呼び寄せる力……何度も使われてしまっては、いずれガラルは本当に支配されてしまうでしょう」
凛「……つまり大元を絶たないといけないんだね」
楓「はい。私たちがいま必要としているのは、ゼクロムやレシラムに対抗しつつ、フーパも倒すための力です」
楓「今向かっている遺跡には、それに関係する建築物があります。お二人にもぜひ見てほしいんです」
581 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/21(木) 00:59:43.47 ID:SbTP+M3U0
ザッ
藍子「……!」
凛「これは……ポケモン?」
楓「はい。かつてガラル最強といわれた、伝説の英雄を象った像です」
楓「左の剣をくわえたポケモンは、ザシアン。右の盾のような顔を持つポケモンは、ザマゼンタと呼ばれています」
凛「ザシアン……」
藍子「ザマゼンタ……」
582 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/21(木) 01:00:52.74 ID:SbTP+M3U0
楓「……かつてこの2匹は、真の意味でガラルの頂点に君臨する存在でした。実は昔のジムチャレンジは、チャンピオンを倒せば終わり、ではなかったんです」
凛「どういうこと?」
楓「チャンピオンを倒したトレーナーには、さらにもう一つ上の戦いが待ち受けていました。それを乗り越えて初めて、新たなチャンピオンを名乗ることが許されたんです」
楓「その年最強のトレーナーの前に立ちはだかった存在こそが、ザシアンとザマゼンタでした」
楓「凄まじい攻撃力を誇るザシアンと、無敵の守りを誇るザマゼンタ。あまりにも強すぎる力を持つため、人々は彼らを英雄と讃え、崇めていました」
583 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/21(木) 01:01:48.60 ID:SbTP+M3U0
凛「そんなポケモンがいたんだ……」
藍子「……こうして像まで建てられているなんて、たくさんの人に愛されていたんですね」
楓「しかし、いつからか2匹は私たちの前から姿を消してしまいました。残念ながら、彼らの力を悪用しようとした人が現れたからです」
楓「今となっては、こうして伝説として語り継がれるだけの存在になってしまいました」
楓「……ですが、私は思うんです。彼らは今もどこかで生きている。生きていて、ガラル地方の人々やポケモンの営みを見守ってくれている」
楓「そしていつの日にか、私たちを赦して、また姿を現してくれる……と」
584 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/21(木) 01:02:56.31 ID:SbTP+M3U0
凛「その2匹が、楓さんのいう対抗手段なんだね」
楓「はい。ザシアンとザマゼンタが味方になってくれれば、これ以上のことはないでしょう」
楓「凛ちゃん、藍子ちゃん。なにか、この2匹について知っていることはありませんか。どんな些細な情報でも構いません」
藍子「……いえ、知りません」
凛「ごめん……私たちも初めて名前を知ったんだ。何も情報は持ってない……」
楓「そう、ですよね。いえ、いいんです。謝らないでください」
藍子「!」
藍子「そうだ、凛さん! あの人なら、なにか知っているかもしれません!」
585 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/21(木) 01:04:11.21 ID:SbTP+M3U0
prrrrrr
『藍子さん!? 藍子さんなんですか!?』
藍子「都ちゃん! お久しぶりです!」
都『こちらこそ! それより藍子さんはご無事ですか!? あ、それと凛さんは!?』
凛「私も無事だよ、都。そっちは」
都『ほっ、よかった……。私の事務所付近では特に変わった様子はありません』
凛「そっか……よかった」
藍子「都ちゃん、実は聞きたいことがあるんです」
都『なんでしょう? あ、でもダイマックスに関することは私もあまり詳しくは――』
586 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/21(木) 01:05:02.14 ID:SbTP+M3U0
藍子「いえ。都ちゃんは、ザシアンやザマゼンタといったポケモンについて、何か知っていることはありませんか?」
都『ザシアン……? ザマゼンタ……?』
凛「お願い。どこかで聞いたりした覚えはないかな。私たちは今そのポケモンを探しているんだ」
都『……………………』
都『すみません。私もそのポケモンの名前は初耳です』
藍子「……そうですか」
都『ただ……』
凛「ただ?」
587 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/21(木) 01:06:18.46 ID:SbTP+M3U0
都『私の探偵事務所は2番道路にあるんですが、そこよりもっと南……ハロンタウンの近くには、深い霧に包まれた森があるんです』
都『その森には、未知の力を持つポケモンが棲息している、と聞いたことがあります』
凛「……楓さん」
楓「おそらく、『まどろみの森』のことでしょう」
都『まどろみの森……そう、たしかそんな名前でした!』
楓「ですが、あの森は……」
都『ええ。とても霧が深く、一度入ったら戻ってこられないとも言われています。事実、一度調査団が派遣されたことがありましたが、誰一人として帰ってきませんでした』
藍子「!! それって、数年前のあの……!」
楓「ええ。あのニュースには心が痛みました。それ以来、まどろみの森は誰であろうと立ち入ることは禁じられているんです」
588 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/21(木) 01:07:48.14 ID:SbTP+M3U0
都『未知の力を持つポケモン……それがザシアンやザマゼンタといったポケモンと関係があるのかはわかりませんが、私が知っている情報はこの程度です』
凛「そっか……ありがとう、都」
都『いえ。私こそ力になれなくてすみません』
都『……ところで、まどろみの森の名前を出してくれた方……なんとなく声に聞き覚えがあるような気がするのですが……』
楓「ああ、どうも初めまして。ポケモントレーナーの楓です」
589 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/21(木) 01:09:05.16 ID:SbTP+M3U0
都『へっ!? ま、まさか、チャンピオンの楓さんですか!?』
さくら『……あーっ、都さん、見つけましたあっ!』
さくら『ちょっと来てください〜!都ちゃんが積み上げっぱなしだった本の山が崩れちゃったんですよぉ! いい加減お片付けしてくださいっ!』
都『あ……ちょっと〜!』
プツッ
凛・藍子「……」
590 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/21(木) 01:09:55.00 ID:SbTP+M3U0
凛「まどろみの森……か」
楓「凛ちゃん、もしかして……」
凛「うん。行くつもりだよ」
楓「ですが、あの森には何があるかわかりません。もしも凛ちゃんの身に何か起きたら……」
凛「……前につかさと会った時に言われた言葉があるんだ。『やってみなきゃわからない』って」
凛「今は行動あるのみだと思う。行ってみる価値はあるんじゃないかな……って私は思うんだけど」
藍子「それなら、私もついていきます! 凛さんが危険な目に遭いそうになったら、盾になるくらいなら役に立つかもしれません」
凛「藍子、物騒なこと言わないでよ。それに藍子を盾にするつもりは端からないから」
藍子「……凛さん……」
591 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/21(木) 01:10:35.79 ID:SbTP+M3U0
凛「今の藍子なら、安心して背中を任せられる。何か起きたら、二人で戦おう」
藍子「……はい!」
楓「……そうですか」
楓「では私のアーマーガアを貸します。そらとぶタクシーよりは速く移動できると思うので」ポンッ
楓「アーマーガア。森に着いたら、凛ちゃん達の護衛についてください。よろしくお願いします」
アーマーガア「ガァー!」
藍子「楓さん……ありがとうございます」
凛「楓さんはどうするの?」
楓「私はこれからやるべきことがあるので、そちらに赴きます」
楓「凛ちゃん、藍子ちゃん。どうか気をつけて」
592 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/21(木) 01:11:24.72 ID:SbTP+M3U0
一方その頃
カンムリ雪原 マックスダイ巣穴最奥部
つかさ「……やっと見つけたぜ」
ゴゴゴゴゴ……
つかさ「まさかこんな雪原の奥深くに居座っていたなんてな。そりゃ誰も近寄ろうとしないわけだ」
つかさ「でもこの異常なまでのガラル粒子の濃度……アンタがここを選ぶのも納得できるよ」
593 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/21(木) 01:12:12.72 ID:SbTP+M3U0
つかさ「……アタシはガラルを守りたい。そのために力が欲しい。それだけなんだ。そのためなら……自分の身に多少のガタがきたっていい」
つかさ「だから頼む、起きて力を貸してくれ。ムゲンダイナ」
ゴゴゴゴゴ……
グワッ!!
つかさ「!!」
つかさ「……なるほどな、まずはこっちの力を示せってか」
つかさ「上等だ。寝ぼけているヤツに後れを取るほど、アタシの腕はなまっちゃいねえ」
つかさ「ほら、かかってこいよ!」
594 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/21(木) 01:12:47.05 ID:SbTP+M3U0
次回
「まどろみの森へ」
595 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/01/21(木) 01:20:35.59 ID:evuzBP/q0
乙 社長が見方で良かった...
596 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/24(日) 20:28:24.95 ID:QyQ8C+PU0
生存本能ヴァルキュリア編 〇六 「まどろみの森へ」
ハロンタウン
昔から牧場を営みポケモンたちとともに暮らす町
アーマーガア「ガァー!」バサッバサッ
凛「あそこがハロンタウンか……」
藍子「ダイマックスしているポケモンは見当たりません。町は無事みたいですね、よかった」
藍子「それにしても、なんだかのどかな町ですね。ひなたぼっこをしているウールーがたくさんいます」
ウールー「ルー……」スヤァ
*ウールー ひつじポケモン ノーマルタイプ
白い体毛は生涯伸び続け、丸裸にしても3ヶ月ほどで元に戻る
体毛は衣類やカーペットなどに利用され、ガラル地方の名産品となっている
597 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/24(日) 20:29:13.55 ID:QyQ8C+PU0
凛「たしかに。なんだかこの辺りだけ時間がゆっくり流れているみたいだ」
藍子「ガラル地方にも、こんな場所があるんですね。……あ、凛さん! 見えてきました!」
凛「! あそこがまどろみの森……」
凛(空の上からでもはっきりわかるくらい、深い霧が立ち込めている)
凛「……やっぱり町からの入り口は封鎖されているね。アーマーガア、森の中に直接降りて」
アーマーガア「ガァ!」
598 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/24(日) 20:30:16.98 ID:QyQ8C+PU0
まどろみの森
バサッバサッ
凛「……想像以上に霧が深いね」
凛(それになんだか不可解だ。アーマーガアが近くで羽ばたいているはずなのに、周りの霧がいっこうに晴れない)
凛(もしかして、これは霧とは違う何か……?)
藍子「な、何も見えないですね……それになんだか不気味な気配がします」
藍子「どっちに進めばいいかもわかりません……」
凛「迂闊に進んでも体力を消耗するだけだし……困ったな」
599 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/24(日) 20:30:49.57 ID:QyQ8C+PU0
アーマーガア「ガァー!」
凛「アーマーガア、どうしたの?」
アーマーガア「ガァー! ガァー!」
藍子「あっちに何かあるんでしょうか。何も見えませんけど」
凛「うーん……アーマーガアはなにか感じ取っているのかも」
凛「藍子、とりあえずあっちに進んでみよう」
藍子「そうですね。いつまでも立ち止まってはいられませんし」
600 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/24(日) 20:31:52.88 ID:QyQ8C+PU0
ザッザッ
藍子「あれ、霧が……」
凛「……引いてくる?」
藍子「……!」
凛「ここ……獣道みたいになってる。私たち、いつの間にか道の上を歩いていたんだ」
藍子「凛さん、周りの景色もはっきりと見えます! これなら進めそうですね!」
凛「アーマーガア、こっちの方角で大丈夫そう?」
アーマーガア「ガァー」コクリ
凛「よし、もう少し進んでみよう」
601 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/24(日) 20:32:42.28 ID:QyQ8C+PU0
ザッザッ
ガラルマタドガス「マータドガース」フヨフヨ
凛「あれは……マタドガス?」
*マタドガス どくガスポケモン どく・フェアリータイプ
ガラルのすがた
工場が建ち並び、空気が汚れていた時代になぜかこの姿に変化した
体の周りの黄緑の空気は危険な毒ガスだが、頭頂部から排出する空気はクリーンだ
藍子「あっちにはムンナやムシャーナがいますね」
ムンナ「ムン」
ムシャーナ「ムシャ」
ムンナ ゆめくいポケモン エスパータイプ
人やポケモンが見た夢を食べるポケモン
楽しい夢を食べるとピンク色の煙を吐き出す
ムシャーナ ゆめうつつポケモン エスパータイプ
おでこから出ている煙の中には人やポケモンの見た夢が詰まっている
出ている煙が黒っぽいときは悪夢を食べた証拠
602 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/24(日) 20:33:27.67 ID:QyQ8C+PU0
凛「もしかしてこの霧って、あのマタドガスの出す空気も含まれていたのかな」
藍子「それなら、ムンナやムシャーナの煙も関係していそうですよね」
藍子「じゃあ私が感じていた不気味な気配っていうのは、このあたりに住むポケモンが生み出したものだったのでしょうか?」
凛「うーん……少なくともこの森を包んでいるのは、自然発生した霧だけじゃないことは確かだね」
凛「……ん?」
イオルブA「……」ジッ
イオルブB「……」ジッ
603 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/24(日) 20:33:58.73 ID:QyQ8C+PU0
藍子「こ、今度は何ですか?」
凛「あいつら、私たちを見てる……」
*イオルブ ななほしポケモン むし・エスパータイプ
大きな脳みそから強力なサイコパワーを放っている
それを用いて周囲10キロを観測しているらしいが、その目的は未だに不明
イオルブA「……」ジッ
イオルブB「……」ジッ
凛「……何してるんだろう、あの2匹」
604 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/24(日) 20:34:29.98 ID:QyQ8C+PU0
藍子「こっちを見たまま一歩も動かないですね。なんだか怖い……」
藍子「はっ。まさか、サイコパワーを使って私たちを追い払おうとしているんじゃ……」
凛「い、いや……まさか」
イオルブA「イオ」ズンッ
藍子「ひゃっ!?」
アーマーガア「ガァ――」
凛「待って、アーマーガア」
605 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/24(日) 20:35:23.75 ID:QyQ8C+PU0
イオルブA「……」
凛「……イオルブ。私たちは森を荒らしにきたんじゃない。あるポケモンを探しているんだ」
凛「今、ガラル地方が大変なことになっている。力で人やポケモンを支配しようと企んでいる悪い奴らがいるんだ。そんな奴らと、私たちは戦わないといけない」
凛「そのために、ザシアンとザマゼンタの力を借りたいんだ。教えて。ザシアンとザマゼンタは、この森にいるの?」
イオルブA「……」
606 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/24(日) 20:35:59.43 ID:QyQ8C+PU0
イオルブB「イオ」
イオルブA「イオッ」
イオルブA「…………」
フワッ
藍子「……?」
凛「道を開けてくれた……先に進めってこと?」
イオルブA「イオッ」
イオルブB「イオッ」
凛「藍子、行こう」
藍子「はいっ」
607 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/24(日) 20:36:29.35 ID:QyQ8C+PU0
ザッザッ
凛(だんだん霧が晴れてきた……)
ザッザッ
藍子「!」
凛「ここは……湖?」
藍子「わあ、きれい……森の中にこんな場所があったなんて」
凛「……そうだね。もう不気味な気配も感じない。むしろ幻想的な雰囲気がする」
藍子「あ、あそこに何かありますよ! 行ってみましょう!」
タタタ
凛「石のアーチ……ここは……祠でも建っていたのかな」
藍子「うーん、でもほとんど崩れかかっていて……とても祠とは言えませんね」
凛「でも、何かがここにあったって形跡はある。藍子、辺りを調べてみよう」
608 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/24(日) 20:37:23.50 ID:QyQ8C+PU0
…………………………
凛「……結局見つかったのはこれぐらいか」
凛(ボロボロの剣と盾だ。剣は刃こぼれしていて、盾はあちこちが傷だらけになっている)
凛(どれだけ長い間放置されてきたのだろうか。剣も盾もひどく錆びついていて、元がどんな姿だったのか想像もつかない)
藍子「剣と盾……」
藍子「……そういえば、この盾、遺跡で見たザマゼンタの顔とそっくりな形ですね」
凛「たしかに。こっちの剣も、ザシアンがくわえていた剣に似てるような……」
凛「……ということは、ここは2匹と関係がある場所?」
609 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/24(日) 20:37:51.60 ID:QyQ8C+PU0
藍子「!」
藍子「そ、そうですよ! きっとそうです! 都ちゃんが言っていた未知の力を持つポケモンは、きっとザシアンとザマゼンタのことだったんですよ!」
凛「……!」
凛「ってことは、この森のどこかに――」
ズドォォォン
凛「うわ!?」
藍子「な、なんですか!?」
610 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/24(日) 20:38:52.34 ID:QyQ8C+PU0
次回
「決意を餞に」
611 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/01/24(日) 21:35:32.07 ID:+zw1WB900
乙 そっか藍子はシュートシティ出身だからハロンタウンは初か
612 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:38:17.19 ID:rwPGC77z0
生存本能ヴァルキュリア編 〇七 「決意を餞に」
??「アーハッハッハッ!」
??「なんだかんだと聞かれたら――」
麗奈「なーんて御託はもういいわね。そうよ、レイナさまのお出ましよっ!」バッ
藍子「あなた、ルミナスメイズの森の……!」
凛「麗奈……どうしてここに!」
麗奈「ハンッ! アンタたちに嫌がらせするためならたとえ火の中水の中草の中……」
麗奈「そしてここは森の中ってわけ! さあギルガルド、アンタの力を見せてやりなさい!」
ギルガルド「ギル」
613 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:38:56.98 ID:rwPGC77z0
ザッザッザッザッ
ムンナA「ムンナ!」
ムンナB「ムンナッ!」
ムンナC「ムンナー」
藍子「! 森にいたムンナたち……!」
凛「ギルガルドに操られているのか……!」
麗奈「さあ、一斉にさいみんじゅつよ!」
ムンナA「ムンナ!」
ムンナB「ムンナッ!」
ムンナC「ムンナー」
ミョミョミョミョミョ
614 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:39:27.69 ID:rwPGC77z0
アーマーガア「ガァー!」バサッ
凛「アーマーガア!?」
バシィ
アーマーガア「ガァ……!」ガクッ
麗奈「ちっ……まあいいわ。これで邪魔者は消えたわね」
藍子「アーマーガア、私たちを庇って……!」
凛「藍子、戦うよ!」チャキッ
藍子「……はい!」
615 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:39:55.57 ID:rwPGC77z0
凛「ドリュウズ!」ポンッ
藍子「ゴリランダー!」ポンッ
凛「藍子、ムンナ達をお願い! 私はギルガルドを倒す!」
藍子「わかりました! ゴリランダー!」
ゴリランダー「ゴリッ!」ドンドコドンッ
ムンナA「ムンナ……」
ムンナB「ム、ムナー!」
ムンナC「ムンッ……!」
616 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:40:36.31 ID:rwPGC77z0
凛「ドリルライナー!!」
ドリュウズ「ドリュ!!」ギュルルルル
麗奈「せいなるつるぎよ、ギルガルド!」
ギルガルド「ギル!」ブウン
ズバァァン
ドリュウズ「ドリュッ」
テーテレテー テーレテレテー
凛(また電話……!? そんな場合じゃない!)
凛「ドリュウズ、もう一発!」
麗奈「キングシールドよ!」
ギルガルド「ギル」ガキィィィン
617 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:41:22.02 ID:rwPGC77z0
麗奈「アンタたちを尾けてきて正解だったわ。その手に抱えている大事そうなものをとっとと渡しなさい!」
麗奈「ギルガルド、シャドーボール!」
ギルガルド「ギル!」ボッ
藍子「ゴリランダー!」
ゴリランダー「ゴリッ!」バシィ
凛「藍子!」
618 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:42:17.61 ID:rwPGC77z0
藍子「私も加勢します、凛さん!」
藍子「悪気のないムンナたちにこんなことをさせて……もう黙っていられません」
藍子「ガラルの人たちやポケモンたちを守れるなら……私は盾にだって、なんにだってなります!」
……………ズズッ
麗奈「フン、生意気ね。ボスが直々に鍛え上げたこのギルガルドに勝てると思っているの?」
凛「たしかにそのギルガルドは強い。けど……」
凛「アンタはそれを使いこなせない! ドリュウズ、いわなだれ!」
619 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:43:10.44 ID:rwPGC77z0
ドリュウズ「ドリュ!」ゴゴゴゴゴ
麗奈「せいなるつるぎよ!」
ギルガルド「ギル!」
スパパパパパ
麗奈「アーハッハッハッ! 全部切り刻んでやったわ!」
パラッ パラッ パラッ
凛「今だよ、藍子!」
藍子「はい! ゴリランダー、ドラムアタック!」
ゴリランダー「ゴリ!」ドンドコドンッ
620 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:43:40.89 ID:rwPGC77z0
麗奈「効かないわ、キングシールド!」
ギルガルド「ギル――」
ガコンッ
ギルガルド「――!?」
ズドォン
麗奈「な、なにしてんのよ!? とっととキングシールドを――」
凛「ドリルライナー!」
ドリュウズ「ドリュ!!」ギュルルルル
621 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:44:19.28 ID:rwPGC77z0
ズドォォォン
ギルガルド「ギル……!」ドサッ
麗奈「う、うそっ……」
凛「いわなだれを切り刻んで勝ち誇ったつもりだったんだろうけど、そのおかげでギルガルドをつっかえさせることができたよ」
凛「アンタがもっと賢いトレーナーだったら、こうはいかなかっただろうね」
麗奈「ぐ……」
622 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:44:52.14 ID:rwPGC77z0
…………ズッ
………ズズッ
……ズズズッ!!
623 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:45:26.62 ID:rwPGC77z0
凛「!」
ズズズズズズズズ
凛「な、何の音!?」
藍子「……! 凛さん、あれ!」
凛「小島が……光ってる!?」
コォォォォォォォォォ
カッ
624 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:45:56.18 ID:rwPGC77z0
凛「……!」
藍子「わあっ……」
麗奈「ヒィッ……!」
……………………………
凛「う……」
凛「……!!」
ザッ
625 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:46:31.11 ID:rwPGC77z0
ザシアン「……」
ザマゼンタ「……」
藍子「あ、あれは……」
凛「……間違いない。ザシアンと、ザマゼンタだ」
カッ
凛「! 剣と盾が……!」
シュゥゥゥゥゥ
藍子「ザシアンとザマゼンタに、吸収された……?」
626 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:47:00.74 ID:rwPGC77z0
ザシアン・ザマゼンタ「……」コクッ
バシュゥゥゥゥ
藍子「わっ……!」
凛「飛んでいった……でもどこへ……?」
凛「追いかけよう! アーマーガア!」
アーマーガア「……!」パチッ
アーマーガア「ガァーッ!」バサッバサッ
627 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:47:38.83 ID:rwPGC77z0
麗奈「あ、ちょっと! 待ちなさーい!」
モクモクモク
麗奈「? なにこの煙……」
麗奈「!?」バッ
ガラルマタドガス「マータドガース!」ギロッ
ムシャーナ「ムシャ……!」ギロッ
麗奈「ひ……! まさか、仲間を勝手に操られたから……!」
凛「藍子、行こう!」
藍子「は、はい!」
バサッバサッ
628 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:48:17.81 ID:rwPGC77z0
凛「それにしても、2匹ともどこに飛んでいったんだろう……」
ブルルルッ ブルルルッ
藍子「! 凛さん、また緊急速報です!」
カチャッ
【緊急速報】
シュートシティ上空に白と黒のドラゴンポケモンが出現
629 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:49:18.35 ID:rwPGC77z0
藍子「ドラゴンポケモン……!」
凛「くそっ、きっとゼクロムとレシラムのことだ。傷を直して町を襲いに来たんだ」
藍子「そ、そんな……」
凛「! 藍子、見て! あそこにいるのって」
藍子「! ザシアンとザマゼンタ……!」
凛「そうか、2匹はゼクロムとレシラムがやって来るのを察知して、シュートシティに行ったんだ」
凛(……町を守るためにそうしたんだろうけど、楓さんも言っていたみたいに大元のフーパも何とかしないと、この戦いは終わらない……)
凛「……」
630 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:49:54.02 ID:rwPGC77z0
凛「藍子、ここは二手に分かれよう」
藍子「えっ?」
凛「私はスパイクタウンでフーパを食い止める。藍子はこのままシュートシティに向かって、町を守ってほしい」
藍子「で、でも……!」
凛「ムクホーク!」ポンッ
ムクホーク「ムクホー!」
凛「アーマーガア、藍子をお願い」
アーマーガア「ガァ!」
631 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:50:29.18 ID:rwPGC77z0
藍子「り、凛さん!」
凛「大丈夫。向こうにはザシアンやザマゼンタ、それに夏美さんもいるはず。藍子だって十分に戦えるよ」
藍子「そうじゃなくてっ……!」
凛「私のことなら大丈夫。ゼクロムとレシラムを抑えたら、スパイクタウンで合流しよう」
バサッ
凛「ムクホーク、飛ばしていくよ!」
ムクホーク「ムクホー!!」ギュンッ
632 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:51:34.23 ID:rwPGC77z0
藍子「……凛さん……」
藍子「……大丈夫だなんて、嘘をつかないでください。あんなに強いポケモン、いくら凛さんでも一人じゃ……」
藍子「……」
藍子「凛さん。すぐに追いつきます。だから、無事でいてください」
アーマーガア「ガァー!!」バサッバサッ
633 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/01/27(水) 21:53:07.60 ID:rwPGC77z0
次回
「開戦」
というわけでここからは凛パートと藍子パートに分かれて物語が進みます
それと今週末の投下はお休みさせていただきます。ではまた来週
634 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/01/27(水) 21:59:39.50 ID:BqFnzPh50
乙 サトシがショータ戦でやったキングシールド封じみたいな感じかな?
635 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/03(水) 22:56:30.05 ID:yib00ICx0
生存本能ヴァルキュリア編 〇八「開戦」
シュートシティ
夏美「くちばしキャノン、発射!!」
ドデカバシ「ドデー!!」
ズドォォォォン
アリアドス「アリア……」バタンキュー
夏美「一先ずは収まったみたいね。お疲れ様、ドデカバシ」
夏美「……あとはあのドラゴンポケモンたち……」
夏美「だけどここからでもわかるわ。弾けるオーラに燃え盛るオーラ……きっと私のポケモンじゃ敵わない」
夏美「自分が情けないわ……何もできずにただ見ているだけなんて……」
636 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/03(水) 22:57:14.06 ID:yib00ICx0
バサッバサッ
夏美「この羽音……もしかしてアーマーガア?」クルッ
夏美「いえ、でもこんな状況でそらとぶタクシーが飛んでいるはずは……」
夏美「!!」
藍子「夏美さん、無事ですか!」
夏美「あ……藍子ちゃん!? どうしてここに!?」
藍子「ニュースで見たんです。ゼクロムとレシラムがこの町にやって来たって」
夏美「ゼクロム……レシラム……あの二体のドラゴンポケモンのことかしら」
藍子「! そうです、あれがゼクロムとレシラムです……!」
藍子「私はあの二匹を止めに来ました!」
637 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/03(水) 22:58:11.72 ID:yib00ICx0
夏美「そんな、無茶よ! ここからでも感じるでしょう、あのオーラを……!」
藍子「はい。……だって、私は一度戦って、負けたんですから」
夏美「!」
藍子「あの時は手も足も出ませんでした。ですが、このままじゃ町が大変なことになってしまいます」
藍子「シュートシティは私の出身でもありますし、憧れの人と出会った町でもあります。……私にとって、大切な場所なんです。絶対に、守り抜きたいんです」
夏美「藍子ちゃん……」
藍子「夏美さん、今この町はどうなっていますか。状況を教えてください」
638 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/03(水) 22:59:08.39 ID:yib00ICx0
夏美「……藍子ちゃん、知らない間にすごく頼もしくなったのね」
夏美「……町の人たちは駅に避難させたわ。ジムトレーナーたちに警備を任せているから、向こうはたぶん大丈夫」
夏美「この周辺にいるのは私とマクロコスモスから来てくれた援軍、それに藍子ちゃんだけね」
夏美「あのドラゴンポケモン……ゼクロムとレシラムだっけ。あいつらは藍子ちゃんが来る少し前に飛来してきたの」
639 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/03(水) 23:01:10.77 ID:yib00ICx0
夏美「そして同じくらいのタイミングで、南から謎の光が降ってきた。あそこのビルの屋上に着地したみたいだけど、正体が何なのかここからじゃ見えないのよね」
夏美「ゼクロムもレシラムも光が降り立った場所と睨み合いを続けていて、今はまだ膠着状態、ってところかしらね」
藍子(南から飛んできた光……きっとザシアンとザマゼンタのことだ)
夏美「ジムリーダー達とも連携をとっているのだけど、どの町もダイマックスポケモンとの戦いに追われていて、自分のことで手一杯みたい。唯一被害が出ていないナックルシティも、いつ何が起きるか……」
藍子「……そうですか」
640 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/03(水) 23:01:47.95 ID:yib00ICx0
夏美「それと、ジムの前に置かれているオブジェの様子がおかしいの。どんどんダイマックスしたポケモンが湧き出てきて……」
藍子「……! やっぱり、レナさんの話は本当だったんだ……!」
藍子「夏美さん、あれは遠い場所からポケモンを転送してくる装置です! あれを壊せば……」
夏美「それが壊せないの。いくら攻撃してもダメージが通らないのよ」
藍子「そんな……!」
ウニュッ
夏美「! また来るわ!」
ズズズッ
641 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/03(水) 23:02:37.60 ID:yib00ICx0
マルノーム「マルノォォォォォム」
マルノーム どくぶくろポケモン どくタイプ
歯が1本もないのでなんでも丸のみしてしまう
特殊な胃酸で溶かせないものはこの世に存在しないという
夏美「もう……! キリがないわ!」
ゼクロム「グルオォォォォ!!」
レシラム「ジルアァァァァ!!」
藍子「! ゼクロムとレシラムが……!」
夏美「どうやら、本格的に攻撃を始めるようね」
藍子「……夏美さん」
夏美「きっと止めても無駄よね。……ここは私に任せて、藍子ちゃんはあいつらをお願い」
夏美「……くれぐれも、気をつけてね」
藍子「はい。夏美さんも、気をつけて……!」
642 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/03(水) 23:03:11.30 ID:yib00ICx0
アーマーガア「ガァー!!」
バサッバサッ
藍子「!」
ザシアン「ウルォード」ザッ
ザマゼンタ「ウルゥード」ザッ
藍子「ザシアン、ザマゼンタ……やっぱりここにいたんだ」
レシラム「ジルアァァァァ!!」
ゴオオオオオッ
643 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/03(水) 23:03:44.51 ID:yib00ICx0
ザマゼンタ「ウルゥード」バッ
ガキィィィン
藍子「あ、あつっ……ザマゼンタ!?」
ザマゼンタ「……ウルゥード」ザッ
ザシアン「ウルォード!」
ズバッッ
ゼクロム「グルオッ……!」
ザマゼンタ「ウルゥ!」ギュン
ズドォォォォン
レシラム「ジルアァ……!」
644 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/03(水) 23:04:24.83 ID:yib00ICx0
藍子(……すごい。ゼクロムやレシラムと、互角に戦っている)
ゼクロム「グルオォォォォ!!」ズギュン
ザマゼンタ「!」
レシラム「ジルアァァァァ!!」ズギュン
ザシアン「!」
ズドォォォォン
ザシアン「ウルォ……!」ズザァ
ザマゼンタ「ウルゥ……!」ズザァ
645 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/03(水) 23:05:08.72 ID:yib00ICx0
藍子「ザシアン、ザマゼンタ!」
藍子(ゼクロムの技は防げていたけど、レシラムの技ではザシアンもザマゼンタも大ダメージを受けていた……)
藍子(ということは、二匹ともほのおタイプが弱点……?)
藍子(だったら……このままだと押されてしまう!)
レシラム「ジルアァァァァ!!」ゴオオオオオッ
藍子「サニーゴ、あの炎を受け止めて! アクアブレイク!」ポンッ
サニーゴ「サニ!」バシュゥ
ズドォォォォン
646 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/03(水) 23:06:06.39 ID:yib00ICx0
ザシアン・ザマゼンタ「!」
サニーゴ「サニ……!」スタッ
藍子「ザシアン、ザマゼンタ! 私たちも加勢します!」
藍子「サニーゴ、いのちのしずく!」
サニーゴ「サニ!」パァァ
ザシアン「……ウルォード」
ザマゼンタ「……ウルゥード」
藍子「力を合わせて……ゼクロムとレシラムを倒そう!」
647 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/03(水) 23:07:14.37 ID:yib00ICx0
――――――――――
美城「幹部各位、状況の報告を」
まゆ「……どの町のジムリーダーも、しぶとく戦っていますね。今のところ、変化はありません」
美城「それでいい。時子」
時子「マクロコスモス本社は完全に制圧したわ。ただ、システムは全てロックダウンされてあって、復旧はおそらくトップの人間にしか不可能ね」
時子「で、そいつの足取りは未だ不明。まったく、どこをほっつき歩いているんだか」
美城「その程度なら予想済みだ、問題ない。……レナ」
648 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/03(水) 23:08:37.51 ID:yib00ICx0
レナ「……」
レナ「駄目ね。麗奈ちゃんとの連絡が取れないわ。しくじったみたいね」
時子「フン、所詮は鉄砲玉よ」
まゆ「ボスからポケモンを借りておいて、無様ですね」
レナ「ああ、それと、ナックルシティに仕掛けたリングの動作確認を終えたわよ」
レナ「あの町は大規模な建築物が多いおかげで、死角なら有り余るほどあったわ」
時子「ならその気になれば、本社に陣取った部隊と合わせてナックルシティを落とすことだってできそうね」
649 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/03(水) 23:09:10.85 ID:yib00ICx0
美城「そう早まるな。既に計画は最終段階だ」
美城「次にフーパの力が最大まで溜まった時が……我々の勝鬨だ。一気に町を支配する」
美城「そうすれば、かのバドレックスも黙ってはいないはずだ――」
ズドォォォォン
まゆ「な、なんですか!?」
レナ「この音……入り口のシャッターが破られたわね」
時子「チッ、次から次へと……」
650 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/03(水) 23:09:39.35 ID:yib00ICx0
スパイクタウン
ムクホーク「ムクホー!」バサッバサッ
凛「ムクホーク、お疲れ様。……ん?」
凛(入り口のシャッターが粉々にされている……)
凛(もしかして、誰かがもう中に入っているの?)
凛「……行ってみよう」
タタタッ
凛「!」
651 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/03(水) 23:10:17.73 ID:yib00ICx0
ブルンゲル「ブルン……」バタッ
エンブオー「ブオウ……」ドサッ
奏「……ふう。威勢がいい割には、意外と呆気なかったわね」
凛「奏!」
奏「! 凛……どうしたの?」
凛「入り口のシャッターが壊されているのを見たんだ。奏こそ……」
奏「……ああ。それ、たぶん私のせいね」
652 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/03(水) 23:11:16.89 ID:yib00ICx0
まゆ「く……」
時子「どいつもこいつも……!」ギリッ
凛「もしかして、一人で倒したの……?」
奏「ええ、そうよ」
奏「別に何かを守るため、とか大それた理由じゃないわ。私はただ、私の自由を侵す存在が許せないだけ」
奏「私のために"止むを得ず"戦っているだけよ」
凛「……奏……」
653 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/03(水) 23:12:53.65 ID:yib00ICx0
次回
「レジスタンス」
お疲れさまでした。
654 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/02/03(水) 23:28:47.15 ID:COQsjTTv0
乙 そういえば前スレの??もバドレックスについて言ってたがあれ専務だったのかな?
655 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/02/04(木) 18:49:16.15 ID:2d8LK/go0
え、今気づいたの?専務なら前スレの2レス目からもう出てきてたで
656 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/02/06(土) 21:22:05.15 ID:YwZddDBGO
加藤純一(うんこちゃん)
Youtubelive
ポケセン封鎖『BW編』#1
『ポケモンセンター
封鎖のお知らせ〜ブラックver〜』
(21:14〜放送開始)
https://youtu.be/GMu312t5O3s
657 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/06(土) 21:28:35.20 ID:DA9yVSIC0
生存本能ヴァルキュリア編 〇九「レジスタンス」
レナ「凛ちゃん、久しぶりね。いやー、ガラルって強いトレーナーが多いのね! まゆちゃんも時子ちゃんも倒されちゃった」
時子「……まだよ。私はまだ――」
美城「もういい。時子、まゆ、下がれ」
時子・まゆ「……!」サッ
美城「この期に及んでまだ足掻くつもりか。ならばこのフーパの試運転に付き合ってもらうとしよう」
奏「フーパ……その厳ついポケモンのことね。いいわ、相手してあげる」
美城「いや、戦うのはフーパではない」
658 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/06(土) 21:29:38.10 ID:DA9yVSIC0
フーパ「…………!!」ゴゴゴゴゴ
凛「気をつけて、奏! あいつは強力なポケモンを呼び出す力を持っているんだ!」
フーパ「オオォデエエェェマアァァシイイィィ!!」
ニュッ
レジエレキ「レジ、ジジジジ」ビュン
レジドラゴ「レジ、ド、ドラ、ド」ズゥゥン
*レジエレキ エレクトロンポケモン でんきタイプ
体のほとんどが電気エネルギーで構成されており、電子を吸収して生きる
体のリングを外すと秘めた力が解き放たれるらしい
*レジドラゴ りゅうぎょくポケモン ドラゴンタイプ
ドラゴンエネルギーの結晶から作られているが、パーツが足りず頭部しか作られなかった
全身が完成していたら一国を滅ぼすほどの力があったのではと恐れられている
659 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/06(土) 21:30:43.05 ID:DA9yVSIC0
凛「……!!」
美城「古代に封印されていた双子の巨人か。面白い」
奏「……どうやら一筋縄ではいかなそうね。凛、共同戦線を組みましょう」
凛「言われなくてもそのつもりだよ……ドリュウズ!」ポンッ
ドリュウズ「ドリュ!」
奏「ブリムオン、いったん戻って。いくわよ、クレッフィ」ポンッ
クレッフィ「クレックレッ!」
*クレッフィ かぎたばポケモン はがね・フェアリータイプ
なぜか鍵を集めつづけているポケモン
頭の角を金属のすき間に突っ込んで金属イオンを吸う
660 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/06(土) 21:31:13.30 ID:DA9yVSIC0
凛「ドリュウズ、ドリル――」
奏「お先に失礼するわね。ひかりのかべ!」
クレッフィ「クレッ!」パァァ
凛「!」
美城「りゅうのはどう」
レジドラゴ「ド、ドラ、」
ズドンッ
661 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/06(土) 21:31:58.08 ID:DA9yVSIC0
凛「ありがとう、助かったよ」
奏「あのポケモン、生半可に攻めても倒せないわ。私はサポートに回るから、あなたが前に立ってちょうだい」
凛「わかった。なら後ろはよろしく……!」
凛「ドリュウズ、まずはレジエレキを倒すよ!」
ドリュウズ「ドリュ!」ギュルルルル
レジエレキ「ジジ、ジジ」
バビュン
凛「!? 速い……!」
662 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/06(土) 21:32:32.88 ID:DA9yVSIC0
美城「レジドラゴ」
レジドラゴ「ド、ドラ」
コァァァァァ
奏「クレッフィ、ドリュウズを守って!」
レジエレキ「ジジジジ」バッ
クレッフィ「!」バリリリリリ
奏「っ! これは……電気の檻……!?」
美城「ドラゴンエナジー」
レジドラゴ「ド、ドラ、ド、ドドドドド」
ズドォォォォン
663 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/06(土) 21:33:13.70 ID:DA9yVSIC0
凛「ドリュウズ!」
ドリュウズ「ドリュ……!」ズザァ
凛「くっ……すごい威力だ。ひかりのかべがあるはずなのに」
奏「あの大技だけはなんとしても躱さないと、ね」
凛「ドリュウズ、いわなだれ!」
ドリュウズ「ドリュ!」ゴゴゴゴ
レジエレキ「ジジ」ヒョイッ
レジドラゴ「ド、ドラ、」ガキンッ
凛「また躱された……!」
664 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/06(土) 21:33:52.69 ID:DA9yVSIC0
奏「だけどレジドラゴはそんな素振りは見せなかったわね。おそらく、鈍重だけど耐久力のあるポケモンなんだわ」
クレッフィ「クレッ……!」バリリリリ
奏「クレッフィ、すりかえ!」
レジドラゴ「!」パッ
クレッフィ「クレ……」ドサッ
凛「クレッフィ……!」
奏「凛、レジドラゴには手を打ったわ。レジエレキに集中しましょう」
665 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/06(土) 21:34:23.62 ID:DA9yVSIC0
奏「いくわよ、ブラッキー」ポンッ
ブラッキー「ブラ」
ブラッキー げっこうポケモン あくタイプ
月の波動を浴びると全身の輪っか模様がほのかに輝く
真っ黒な体毛の下には毒素を噴き出す毛穴が隠されている
奏「あやしいひかり!」
ブラッキー「ブラ!」カッ
レジエレキ「!」
凛「今だ、ドリュウズ!」
666 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/06(土) 21:35:11.04 ID:DA9yVSIC0
ドリュウズ「ドリュ!!」ギュルルルル
レジエレキ「!」
ズドォォォン
凛「よし――」
レジドラゴ「ド、ドラ、ド、」コァァァァァ
奏「また大技が来るわ!」
凛「くっ! 間に合え……みがわり!」
ドリュウズ「ドリュ!」
ズドォォォォン
シュゥゥゥゥゥ
身代わり人形「」コテッ
667 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/06(土) 21:36:20.01 ID:DA9yVSIC0
美城「サンダープリズン」
レジエレキ「ジジ、ジジ」バッ
凛(! あの電気の檻……あれでさっきはクレッフィを動けなくしたんだ)
凛「ドリュウズ、ブラッキーと一緒に地面へ逃げて!」
ドリュウズ「ドリュ!」
ブラッキー「!」
ゴゴゴゴゴゴ
凛(なんとか一撃ずつは当てられたけど……まだまだ防戦一方だ)
レジエレキ「ジジ、ジジ」シュタッ
レジドラゴ「ドラ、ド」ズン
凛「く……」
668 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/06(土) 21:38:33.52 ID:DA9yVSIC0
美城「苦戦しているようだな」
美城「……さて、どうする? このまま白旗を挙げれば、我々としてもこれ以上君や君のポケモンたちを苦しませずに済む」
奏「ここまで来てそんな誘いを呑むほど、私は軽い女じゃないわ」
凛「……教えて。どうしてこんなことをするの。アンタは何がしたいの……?」
美城「何がしたいか、か。そうだな。まずはガラルの軍事力を利用して全世界を支配する」
美城「そして世界の全てを白紙に戻す」
凛「白紙に……?」
美城「狂ったままの歯車も、生きとし生けるものの名誉も贖罪も、全て等しくリセットする」
美城「そして新しい世界で、我々は……いや、私は、新たな一歩を踏み出す」
669 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/06(土) 21:40:18.24 ID:DA9yVSIC0
凛「どうして、そんなことをしなきゃいけないの?」
凛「この世界にどんな憎しみがあって、アンタをそこまで突き動かしているの……?」
美城「……君たちには、私の痛みは理解できまい」
美城「アームハンマー」
レジドラゴ「ドラ、ド、ドラ」
ズズゥゥゥン
奏「うっ……!」
凛「……しまった!」
ドゴォッ
670 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/06(土) 21:40:52.83 ID:DA9yVSIC0
ドリュウズ「ドリュ……!」
ブラッキー「ブラ……!」
レジエレキ「レジジジジジ」バリリリ
美城「エレキフィールド」
バッ
ブラッキー「!!」バリリリリリ
奏「ブラッキー!」
ドリュウズ「ド、ドリュ――」
コァァァァァ
671 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/06(土) 21:41:48.08 ID:DA9yVSIC0
美城「ドラゴンエナジー」
ズドォォォォン
凛「うわああっ!!」
奏「っ――!!」
シュゥゥゥゥゥゥ
ブラッキー「ブラ……」バタッ
ドリュウズ「ドリュ……!」グググ
奏「ブラッキー……!」
凛「……くそっ……」
672 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/06(土) 21:42:39.96 ID:DA9yVSIC0
次回
「守りたいもの、守れる強さを」
ありがとうございました。
673 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/02/06(土) 21:50:56.97 ID:0dPgtNSp0
乙 専務ここまで暴れてフーパとレイナに貸してたギルガルドしか手持ち判明してないのは厄介だな...
674 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/02/07(日) 19:33:31.62 ID:VLmA2FbJ0
回想からマーイーカが進化してカラマネロもいるんじゃね?しかしいたら操る系ばっかになるんだな
675 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/02/10(水) 20:54:59.48 ID:Z/6oPcfYO
『ポケセン封鎖BW編』第2夜
『ポケモンセンター封鎖のお知らせ
〜ブラックver〜2回目』
(20:45〜放送開始)
https://youtu.be/AHXIlY23n8A
676 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/10(水) 22:40:27.27 ID:1jn0gl/v0
生存本能ヴァルキュリア編 一〇「守りたいもの、守れる強さを」
ゼクロム「グルオォォォォ!!」バリリリリ
藍子「! あれはきっとでんき技……サニーゴ、戻って!」
藍子「ドロンチ、お願い!」ポンッ
ドロンチ「ドローン!」
ズドォォォォン
身代わり人形「」コテッ
ザシアン「ウルォード!!」
ズバッ
ゼクロム「グルオ……!」
677 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/10(水) 22:41:28.33 ID:1jn0gl/v0
藍子(ビルの上は危険だ……アーマーガアに乗りながら指示を出そう!)
藍子「ドロンチ、りゅうのはどう!」
ドロンチ「ドローン!」バシィ
ゼクロム「グルォォ!!」
藍子「相性はいいはずなのに、全然ダメージがない……!」
レシラム「ジルアァァァァ!!」ボオオッ
藍子「!」
678 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/10(水) 22:42:38.65 ID:1jn0gl/v0
ガキィィィン
ザマゼンタ「ウルゥード!」
藍子「ありがとう、ザマゼンタ!」
藍子「一匹ずつ、確実に倒していかないと……ドロンチ、レシラムを引きつけて!」
ドロンチ「ドローン!」ビュン
藍子「りゅうのはどう!」
バシィ
レシラム「ジルアァ!!」ブンッ
藍子「躱して!」
ドロンチ「ドローン!」ヒョイッ
679 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/10(水) 22:43:24.54 ID:1jn0gl/v0
藍子「今だよ、ザシアン!」
ザシアン「ウルォー!!」ダッ
ゼクロム「グルオォォ!!」
藍子「横からゼクロムが! ザマゼンタ、ザシアンを守って!」
ザマゼンタ「ウルゥード!」
ガキィィィン
ザシアン「ウルォー!!」
ズバンッッ
680 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/10(水) 22:44:07.97 ID:1jn0gl/v0
レシラム「ッ……!」
藍子「やった――」
レシラム「……!!」ギンッ
レシラム「ジルアァァァァ!!!」ゴオオオオオ
ズギュンッ
藍子「!? あれはクロスフレイム――」
ズドォォォォン
アーマーガア「ガァッ……!」ガクッ
藍子「うっ……アーマーガア! しっかりして!」
ゼクロム「グルオォォォォ!!」
藍子「今度はクロスサンダー……まさか私を狙ってきてる……!?」
681 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/10(水) 22:44:54.03 ID:1jn0gl/v0
ズドォォォォン
藍子「うわああっ!」
アーマーガア「ガァ……!」
藍子「だめ、このままじゃアーマーガアの体力が……!」
ザシアン「ウルォード!」
レシラム「ジルアァァァァ!!」ゴオオオッ
ザシアン「ッ……!」ズドォォン
藍子(っ……私を守ろうとしたら、ザシアンもザマゼンタもダメージを受けちゃう……!)
682 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/10(水) 22:45:29.06 ID:1jn0gl/v0
藍子(夏美さんは――)バッ
ズドォォォォン
夏美「ううっ……ドデカバシ、戻って!」シュゥゥ
藍子(向こうも手一杯みたいだ……)
藍子「! アーマーガア、あっちのビルの上まで飛んでいける!?」
アーマーガア「ガァ……!」フラフラ
藍子「ありがとう……お願い!」
683 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/10(水) 22:46:14.77 ID:1jn0gl/v0
ゼクロム「グルオォォォォ!!!」バリリリリリリ
藍子「ザマゼンタ、危ない!」
ザマゼンタ「!」
ズドォォォォォォン
ザマゼンタ「ウルゥード……」ドサッ
藍子「ザマゼンタっ!」
藍子「いくらザマゼンタでも、横から攻撃されたら……!」
684 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/10(水) 22:47:46.07 ID:1jn0gl/v0
バサッバサッ
藍子「ありがとう、アーマーガア……ゆっくり休んで」シュゥゥ
藍子「ゼクロムもレシラムも、さっきよりパワーアップしている……どうして……?」
ズドォォォォン
ドロンチ「ドロン……」ヒュルル
藍子「! ドロンチ、戻って!」シュゥゥ
藍子「サニーゴ、ザシアンとザマゼンタを回復してあげて!」
685 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/10(水) 22:48:41.91 ID:1jn0gl/v0
サニーゴ「サニー!」
パァァ
ザシアン「ウルォード……」グググ
ザマゼンタ「ウルゥード……」グググ
ゼクロム「グルオォォォォ!!」バリリリリ
藍子「っ! 危ない、サニーゴ――」
ズドォォォォン
686 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/10(水) 22:49:49.61 ID:1jn0gl/v0
藍子「サニーゴっ!!」
ドサッ
藍子「サニーゴ、しっかりして! サニーゴ!」
サニーゴ「サ……サ、ニ……」
藍子「サニーゴ、枝が……」
藍子「……ごめんね……」ギュッ
687 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/10(水) 22:50:41.09 ID:1jn0gl/v0
レシラム「ジルアァァァァ!!」
ズドォォォォン
ザシアン「ウルォ……」
ザマゼンタ「ウルゥ……」
藍子「……そんな」
夏美「ウォーグルっ! ……きゃあああっ!!」
藍子(私には、もうなにもできないの……?)
藍子(……やっぱり、私がガラルを守るなんて、無理だったのかな……)
藍子「凛さん……ごめんなさい……」
688 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/10(水) 22:51:29.81 ID:1jn0gl/v0
ズバァァァァァァァァン
ゼクロム「グルオォォ……!」
レシラム「ジルアァァ……!」
藍子「……え?」
「夏美さん、藍子! 待たせたな!」
夏美「!! その声、もしかして……!」
689 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/10(水) 22:52:16.76 ID:1jn0gl/v0
ムゲンダイナ「グオオォォォォ!!!」
つかさ「来いよ、イッシュのドラゴンども……今度はアタシが相手だ!!」
690 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/10(水) 22:53:10.08 ID:1jn0gl/v0
次回
「いつかの誓いを抱いて」
ありがとうございました。
691 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/02/10(水) 22:57:23.25 ID:g6wtuizf0
乙 社長カッケーなホント
692 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/02/12(金) 22:17:00.50 ID:xouLReS+O
『ポケモンセンター封鎖のお知らせ
〜ブラックver〜バッジ4個目』
(21:59〜放送開始)
https://youtube.com/watch?v=Loz0lk9Lrp0
693 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/13(土) 20:36:58.36 ID:k/lKoTyj0
生存本能ヴァルキュリア編 一一「いつかの誓いを抱いて」
藍子「つかささん……!」
夏美「つかさちゃん……来てくれたのね! それにそのポケモン……!」
つかさ「ああ、コイツがムゲンダイナだ。時間はかかったが、しっかりゲットしてきた」
つかさ「それにしてもゼクロムやレシラムまで殴り込みにきてたなんてな。全く……」
つかさ「頼んだぜ、ムゲンダイナ。奴らを追い返してくれ!」
ムゲンダイナ「グオオォォォォ!!!」
694 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/13(土) 20:37:41.70 ID:k/lKoTyj0
コアアァァァァ
藍子「ムゲンダイナが、ガラル粒子を吸い込んでる……?」
マルノーム「……!」
シュゥゥゥゥ
マルノーム「マ、マルノー?」
夏美「マルノームのダイマックスが解けた……!?」
夏美「今なら! ウォーグル!」
695 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/13(土) 20:38:40.03 ID:k/lKoTyj0
ウォーグル「ウォー!!」
ズドォォン
マルノーム「マルノー」バタンキュー
コアアァァァァ
つかさ「こいつはガラル粒子の権化のようなポケモンだからな! さあ、ぶっ放せ! ダイマックス砲だ!!」
ムゲンダイナ「グオオォォォォ!!!」グワッ
ズバァァァァァァァァン
696 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/13(土) 20:39:41.99 ID:k/lKoTyj0
藍子「わあっ!?」
夏美「な、なんて威力なの……!」
ゼクロム「グルオォォ……」フラッ
レシラム「ジルアァァ……」フラッ
つかさ「よし! 藍子、夏美さん、ダイマックスだ! 一斉に叩くぞ!」
藍子「は、はい!……ゴリランダー!」チャキッ
コォォォォォォ
藍子「キョダイマックスっ!」
カッ
ゴリランダー「ゴリィィィィィィィ!!」ズドォォォン
697 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/13(土) 20:40:24.99 ID:k/lKoTyj0
ゼクロム「グルオォォォォ!!」バリリリリ
レシラム「ジルアァァァァ!!」ゴオオオオ
つかさ「!」
藍子「ゴリランダー、みんなを守って! キョダイコランダ!」
ゴリランダー「ゴリィィィィィィィ!!」
グワッ
ゼクロム・レシラム「!!」
ズバァァァァン
698 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/13(土) 20:41:54.53 ID:k/lKoTyj0
つかさ「助かった、藍子!」
夏美「私も行くわ! ウォーグル、ダイマックス!」
カッ
ウォーグル「ウォオオオオーーー!!」バサッ
つかさ「次の一撃で決める! ゼクロムとレシラムの体勢を崩してくれ!」
夏美「さっきみたいにダイマックスが解かれちゃうなら、チャンスは一度きりね。藍子ちゃん、いくわよ!」
699 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/13(土) 20:42:39.05 ID:k/lKoTyj0
夏美「ウォーグル! ダイジェット!!」
ウォーグル「ウォオオオオーーー!!」ビュォォォォォ
ゼクロム「グルオ……!」ズバッ
レシラム「ジルア……!」ズバッ
藍子「よし……ゴリランダー! キョダイコランダ!!」
ゴリランダー「ゴリィィィィィィィ!!」グワッ
ゼクロム・レシラム「!!」
700 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/13(土) 20:43:31.34 ID:k/lKoTyj0
夏美「二体を捉えたわ! 今よ、つかさちゃん!」
つかさ「サンキュー、二人とも!」
ムゲンダイナ「グオオォォォォ!!!」コアアァァァァ
シュゥゥゥゥゥ
ウォーグル「ウォー」
ゴリランダー「ゴリッ」スタッ
レシラム「……!!」ギンッ
レシラム「ジルアァァァァ!!!」
ジュォォォォォォォ
藍子「! 木の根が燃えてます!」
レシラム「ジルアァァァァッ!!」ギュンッ
ゼクロム「グルオォォォォッ!!」ギュンッ
つかさ「クソ、間に合え……!!」
701 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/13(土) 20:44:28.24 ID:k/lKoTyj0
ダッ
ザシアン「ウルォード!!」
ザマゼンタ「ウルゥード!!」
つかさ「!?」
ズドォォォォン
ゼクロム「グルオッ……」
レシラム「ジルアッ……」
つかさ「今だ、ムゲンダイナ! ぶちかませ!!」
ムゲンダイナ「グオオォォォォォォォ!!!」
702 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/13(土) 20:45:39.33 ID:k/lKoTyj0
ズバァァァァァァァァン
夏美「やった……の……?」
シュゥゥゥゥゥ……
コテッ
藍子「? 何か落ちてきました……」
ヒョイ
藍子「これは……石?」
つかさ「なんだ……? ゼクロムもレシラムもどこにいった?」
藍子「つかささん、こっちに石が落ちてきました。黒い石と白い石です」
703 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/13(土) 20:46:38.97 ID:k/lKoTyj0
つかさ「石……? まさかアイツら、石になったのか?」
つかさ「たしかにポケモンは弱ったら小さく縮こまる習性があるらしいが、石になるなんて聞いたことがないな」
夏美「よくわからないけど……倒したってことでいいのかしら」
つかさ「……まだ油断はできない。藍子、それをアタシに渡してくれ」
パシッ
つかさ「しかし、さっきダイマックス砲を撃つ前に突っ込んできたヤツらは……」
藍子「ザシアンとザマゼンタです。つかささんが来るまで、一緒に戦ってくれていたんです」
つかさ「ザシアン……ザマゼンタ……ってまさか、あの英雄と呼ばれているポケモンたちか?」
704 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/13(土) 20:47:52.88 ID:k/lKoTyj0
ザシアン「ウルォ……」ガクッ
ザマゼンタ「ウルゥ……」ガクッ
藍子「! ザシアン、ザマゼンタ! しっかりしてっ!」
夏美「きっと二匹とも、最後の力を振り絞って私たちを助けてくれたんだわ……」
藍子「そんな……!」
つかさ「ちょ、待ってくれ。回復させながらでいいから、まず今どういう状況なのか、手短に説明頼むわ」
藍子「はい、実は……」
705 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/13(土) 20:50:03.42 ID:k/lKoTyj0
…………………………………
つかさ「そのクローネって連中が従えているフーパってポケモンが、ゼクロムとレシラムを連れてきたんだな」
つかさ「いや、二匹だけじゃない……ポケモン凶化事件に関わっていた、全てのポケモンも」
藍子「はい。今は凛さんが、スパイクタウンでフーパを抑えてくれています」
つかさ(……時子さん……)
夏美「そんなことを企んでいたなんて……許せないわ」
つかさ「で、あの英雄ポケモンたちは藍子と凛が解放したと」
藍子「解放……と言えるんでしょうか」
つかさ「まあどっちでもいいか。力を貸してくれたのは事実だしな」
706 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/13(土) 20:51:15.06 ID:k/lKoTyj0
つかさ「しかしよくやってくれたよ、アイツらがいなかったら今頃町はどうなっていたか」
夏美「本当ね。藍子ちゃんも、助けに来てくれて本当にありがとう」
夏美「さ、もうこの町は大丈夫。藍子ちゃんは凛ちゃんを助けに行ってあげて」
藍子「はい、そのつもりです」
藍子「でも……」
つかさ「ん?」
藍子「ゼクロムもレシラムも、どうして最初にシュートシティに来たんでしょうか――」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
藍子「!?」
707 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/13(土) 20:52:16.80 ID:k/lKoTyj0
つかさ「なんだ、この揺れ……!」
夏美「またリングからポケモンが……でもこの揺れは今までで一番大きい……!」
つかさ「気をつけろ、何か来る!」
バッ
「キュルルルァァァ!!」
藍子「あ、あれは……!?」
つかさ「……おいおい、冗談だろ」
つかさ「あれはイッシュ伝説に伝わる三匹目のドラゴン――キュレムだ」
708 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/13(土) 20:54:33.49 ID:k/lKoTyj0
次回
「双子の巨人」
ありがとうございました。
709 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/02/13(土) 21:11:58.85 ID:5K54ZaOl0
乙 いでんしのくさびがなきゃまあ...
710 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/02/15(月) 19:21:42.85 ID:3QsdTKrhO
『ポケモンセンター封鎖のお知らせ
〜ブラックver〜バッジ5個目』
(19:30〜放送開始)
https://youtube.com/watch?v=8FdeX4yZFko
711 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/17(水) 21:53:55.88 ID:O0hXGSgo0
生存本能ヴァルキュリア編 一二「双子の巨人」
奏「ブラッキー、戻って……ブリムオン!」ポンッ
ブリムオン「ブリム」
バリリリリリ
ブリムオン「!!」
奏「! まだエレキフィールドの効果が……」
時子「……ここまで追い詰められて、まだ性懲りもなく戦うつもり?」
まゆ「うふふ……」
凛「……まだだ。まだ諦めない」
712 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/17(水) 21:54:35.85 ID:O0hXGSgo0
凛(レジエレキはスピードに、レジドラゴは体力に優れている。でもその分守りは脆弱だ)
凛(そのレジドラゴも、奏の作戦のおかげでかなり体力を削れている)
凛(あと一撃……強力な技を当てられれば)
凛(でもどうやって……)
凛「ドリュウズ、じしんでエレキフィールドを壊して!」
ドリュウズ「ドリュ!!」ゴゴゴゴ
フーパ「……!」
レジエレキ「ジジジ!」
レジドラゴ「ドラ」
ズドンッ
713 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/17(水) 21:55:08.48 ID:O0hXGSgo0
凛「……? 今のは……」
奏「わざと攻撃を受けた……? レジドラゴはともかく、レジエレキまで」
凛「……!」
凛(そうか、見えた……!)
凛「奏、フーパを狙って!」
奏「わかったわ。ブリムオン、シャドーボール!」
ブリムオン「ブリム」ボッ
714 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/17(水) 21:55:58.68 ID:O0hXGSgo0
美城「レジエレキ!」
レジエレキ「ジジッ!」ドゴォ
レナ「……どうやら気づかれたようね」
凛「アンタ、前に言ってたよね。呼び出されたポケモンはフーパが制御しているんでしょ」
凛「だからフーパを狙われたら、攻撃を受けるしかなくなる!」
ドリュウズ「ドリュ!」ギュルルルル
レジドラゴ「ドラ」
ガキンッ
715 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/17(水) 21:56:38.06 ID:O0hXGSgo0
奏「……なるほど、答えはシンプルだったわね」
奏「ブリムオン、レジドラゴにじゃれつく!」
ブリムオン「ブリム!」ブゥン
美城「アクロバット」
レジエレキ「ジジジ!」バビュン
凛「ドリュウズ!」
レジエレキ「!」
ギュルルルル
レジエレキ「ジジッ……!」ズドンッ
716 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/17(水) 21:57:05.56 ID:O0hXGSgo0
凛「よし……レジエレキもスピードが落ちてきた!」
美城「迎え撃て、レジドラゴ」
レジドラゴ「ドラ――」
グラッ
奏「今よ!」
ブリムオン「ブリム!」
ズドンッ
717 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/17(水) 21:57:53.20 ID:O0hXGSgo0
レジドラゴ「ド、ドラ……」
奏「さっきクレッフィがあげた『どくどくだま』、ようやく効いてきたみたいね」
凛「これで終わりだよ……ドリュウズ、ドリルライナー!!」
ドリュウズ「ドリュ!!」
奏「ブリムオン、じゃれつく!」
ブリムオン「ブリム!」
ズドォォォォン
レジエレキ「ジ、ジジッ……」
レジドラゴ「ドラ、ラ、ド、ド……」
凛「よし――」
718 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/17(水) 21:58:37.53 ID:O0hXGSgo0
美城「かかったな。『だいばくはつ』だ」
凛・奏「――!?」
カッ
チュドォォォォォォォォン
719 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/17(水) 21:59:25.61 ID:O0hXGSgo0
凛「うわああっ!!」
奏「きゃあっ……!!」
時子「……!」
まゆ「っ……まさか」
レナ「ボスは最初からこれを狙って……?」
シュゥゥゥゥゥ……
ドリュウズ「ドリュ……」
ブリムオン「ブリム……」
凛「ドリュウズ……!」
奏「ブリムオン!」
720 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/17(水) 22:00:26.92 ID:O0hXGSgo0
レジエレキ「……ジ、ジ、ジ……」
レジドラゴ「……ドラ、ド、ドラ……」
美城「その二体は用済みだ、フーパ」
フーパ「フゥゥゥパァァァ」ニュッ
レジエレキ「ジ、ジ、ジ……」ボッシュート
レジドラゴ「ド、ドラ……」ボッシュート
奏「……そんな、あの爆発で無傷なんて……」
凛「勝手に呼び出しておいて自爆までさせるなんて……アンタ、人間じゃない……!」
美城「なんとでも言え。奴らは最初から時間稼ぎのコマに過ぎなかったのだからな」
美城「……今この瞬間、フーパの力は極限まで高められた。計画を最終段階へ移行する」
721 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/17(水) 22:02:54.23 ID:O0hXGSgo0
次回
「最後の一手」
ありがとうございました。
722 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/02/17(水) 22:05:21.45 ID:2nYpmShU0
乙 呼び出して、操って、爆弾にするなんて...なんて卑劣なんだ
723 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/02/19(金) 19:55:49.73 ID:0dNYBxHkO
『ポケモンセンター封鎖のお知らせ
〜ブラックver〜バッジ6個目〜
(20:00〜放送開始)
https://youtube.com/watch?v=cst_wfRI-qg
724 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/02/20(土) 19:36:06.56 ID:KIrl9dDlO
『ポケモンセンター封鎖のお知らせ
〜ブラックver〜最終回〜』
(19:14〜放送開始)
https://youtu.be/JJd5Ynsfxg8
725 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/21(日) 01:35:32.58 ID:ep5fPXUA0
生存本能ヴァルキュリア編 一三「最後の一手」
藍子「3匹目の、ドラゴン……?」
キュレム「!」ギンッ
キュレム「キュルルルァァァァ!!」バッ
つかさ「うおっ!?」
夏美「石が……!」
バシュゥ
藍子「……石が、キュレムに吸い込まれた……?」
726 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/21(日) 01:36:58.73 ID:ep5fPXUA0
キュレム「キュルルルァァァァ!!!」
つかさ「まさかアイツ……ゼクロムとレシラムの力を取り込んだのか……?」
カッ
ブラックキュレム「ギュルオォォォォォ!!」
夏美「姿が変わった……どういう、ことなの?」
ブラックキュレム「ギュルオォォォォォ!!」
コォォォォォォ
つかさ「!! まずい、あの先は!」
つかさ「そうか、ヤツらの狙いはアレだったのか……!」
夏美「アレ……まさかっ!」
藍子「ど、どういうことですか!?」
つかさ「説明は後だ! ムゲンダイナ、ヤツの攻撃を封じてくれ!」
727 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/21(日) 01:37:47.87 ID:ep5fPXUA0
夏美「ウォーグルも行って!」
ムゲンダイナ「グルオォォォォ!!」グワッ
ウォーグル「ウォー!」
ブラックキュレム「ギュルオォォォォォ!!」
バリィィィィッ
ムゲンダイナ「グルオォォ……!!」ズドォォン
ウォーグル「ウォー……!」ズドォォン
つかさ「ムゲンダイナッ!!」
夏美「ウォーグルっ!」
728 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/21(日) 01:38:39.81 ID:ep5fPXUA0
ブラックキュレム「ギュルオォォォォォ!!!」
ズドォォォォォォン
藍子「うわあっ……!」
つかさ「クソッ……!」
カッ
コォォォォォォ
藍子「! 攻撃された場所から、ガラル粒子が……?」
つかさ「……ああ。あそこはガラル粒子の流れが集まる竜脈の穴だ。シュートシティ第二のパワースポットとして、より大きなスタジアムの建設を予定していた」
729 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/21(日) 01:39:36.08 ID:ep5fPXUA0
シュゥゥゥゥゥ
藍子「ガラル粒子が、リングに吸い込まれていく……?」
つかさ「藍子の話が本当なら、あのリングはガラルのあちこちに繋がっているんだよな!?」
つかさ「だとしたら……!」
ブルルルルル
夏美「! 美波ちゃんっ!?」
美波『な、夏美さん! 大変だわ、伝説のポケモンまで町に……しかもダイマックスしていて――』
ズドォォォォン
美波『――きゃあああっ!!』
730 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/21(日) 01:41:04.36 ID:ep5fPXUA0
夏美「どうしたの美波ちゃん!? 美波ちゃんっ!!」
藍子「伝説のポケモン……!? そんな……」
つかさ「クソッ……ヤツら、ただ強いポケモンを送り込んだだけじゃない」
つかさ「ソイツらに大量のガラル粒子を注ぎ込んで、強制的にダイマックスさせやがったんだ……!」
731 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/21(日) 01:41:47.86 ID:ep5fPXUA0
フーパ「……!!」
フーパ「フゥゥゥパァァァ!!!」
ブワッ
凛「! あれは……ガラル粒子!?」
奏「あんな量、いったいどこから……?」
レナ「フフ、向こうはうまくいったみたいね」
732 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/21(日) 01:43:23.73 ID:ep5fPXUA0
凛「向こう……?」
レナ「そう。ゼクロムやレシラムたちにはシュートシティのパワースポットを襲わせていたのよ」
レナ「あそこには地下に溜まりっぱなしのガラル粒子が大量に眠っていたからね」
凛(シュートシティ……まさか!)
美城「さあ、フーパ。最後の仕事だ」
美城「ダイマックス」
733 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/21(日) 01:44:04.51 ID:ep5fPXUA0
カッ
ズンッ
ズンッッ
ズンッッッ
フーパ「フゥゥゥゥゥゥパァァァァァァ!!!」
ズドンッッッ
734 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/21(日) 01:47:05.88 ID:ep5fPXUA0
凛「うわっ……!」
奏「いったい何をしたの……?」
美城「フーパの力を持ってして、各地に伝説のポケモンを送り込んだ。ダイマックスのオマケと共にな」
奏「っ!?」
美城「直にどの町も陥落するだろう。ようやく訪れたのだ。ガラルを蹂躙するその日がな」
凛「……させない!!」
735 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/21(日) 01:47:45.31 ID:ep5fPXUA0
カッ
凛「!!」
ズドドドドドド
奏「きゃっ……!」
凛「うわああっ!!」
凛(そんな……急に空から攻撃が……)
時子「よくやったわね、ブーピッグ」
ブーピッグ「ブピ」
736 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/21(日) 01:48:28.63 ID:ep5fPXUA0
凛(時間差攻撃……『みらいよち』か……!)
凛「ぐっ……」
シャキッ
凛「!?」
レナ「……少しでも動けば、刺すわよ」
ドラピオン「ドラピ」
奏「……!」
737 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/21(日) 01:50:04.22 ID:ep5fPXUA0
凛「そんな、ポケモンは持っていないって……」
レナ「フフッ、敵の言葉を真に受けるなんて、凛ちゃんも可愛いところあるじゃない♪」
レナ「……ボス」
美城「ああ。……来い、オーベム」
ポンッ
738 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/21(日) 01:50:51.65 ID:ep5fPXUA0
オーベム「オベ」
奏「オーベム……?」
凛「アンタ、一体何を……」
まゆ「うふふ……オーベムがどんなポケモンか、私が説明してあげましょう」
まゆ「『3色に光る指で相手を操り、記憶を書き換えてしまうポケモン』……ですって」
739 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/21(日) 01:56:47.62 ID:ep5fPXUA0
次回
「戦乙女が跪く時」
補足説明
@剣盾でローズタワー(バトルタワー)が建っていた場所はこのSS内のガラルではなにも建設されていません
社長の言うとおり、これから何かしら手をつける予定でした
Aこのキュレムは映画に出てきた個体と同じく、くさび無しでフォルムチェンジするチート野郎です
ありがとうございました
740 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/02/21(日) 13:23:20.40 ID:4ZSYrQuq0
乙 オーベムまでか...
741 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 20:58:55.20 ID:oT95z2c70
生存本能ヴァルキュリア編 一四「戦乙女が跪く時」
凛「!!」
美城「カラマネロ、お前もだ」ポンッ
カラマネロ「カラ」
美城「……君たちは優秀なトレーナーだ。この状況下であっても諦めず、一縷の希望に縋りつこうとする。実に見上げた根性だ、このまま葬り去るのは惜しい」
美城「その勇気に免じて、命だけは助けてやろう」
美城「……このカラマネロは、ポケモンの中で最も強力な催眠術を操るといわれている」
742 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 20:59:40.95 ID:oT95z2c70
凛「催眠術……記憶を書き換える……」
凛「! ……まさか、他の幹部たちもソイツで操っているの!?」
時子「……なにを抜かしているの」
まゆ「私たちは自分の意思でこの場所に来たんですよ……? ボスと共に新しい世界を創るために」
レナ「私は本当にただ面白そうだからついてきただけよ?」
奏「……素面なのか、既に事を済ませているのかわからないけど」
奏「そうやって、次は私たちを洗脳しようという訳ね」
743 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 21:00:28.37 ID:oT95z2c70
美城「話が早いな。やれ、オーベム」
オーベム「オベ」スッ
凛「……奏……!」
奏「……こんなことで屈したりしないわ。それより自分の心配をしたらどうかしら――」
カッ
奏「……っ!!」
奏「な、なに、これ……私の頭に、私じゃない誰かが――」
奏「……い、いや、やめて! 出ていって!! あ……あああっ!!」
744 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 21:01:17.34 ID:oT95z2c70
凛「奏っ!!」
レナ「おっと。ドラピオン♪」
ドラピオン「ドラピ」ガシッ
凛「うぐっ……!」
美城「待ち時間は退屈だろうから教えてやろう」
美城「オーベムは記憶を書き換える能力を持つ。だが今行っているのは記憶の上書きじゃない。奪取だ」
凛「奪取……!?」
745 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 21:02:23.90 ID:oT95z2c70
美城「何かの拍子に記憶が呼び戻されるのは都合が悪い。故に、その者の記憶を完全に奪い去る」
レナ「ま、映画とかマンガじゃよくあるわよね。仲間の呼びかけで奇跡的に記憶が戻る、なんてこと」
時子「それを根本から封じるというわけね」
美城「そして空白となった器を、カラマネロによって支配する」
凛「……! なんて、ことを……!」
746 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 21:03:04.96 ID:oT95z2c70
奏「……や、やめ、て……わたし、を、奪わない、で……」
オーベム「オベ」キュゥゥゥゥン
奏「あ、ああ……ダメ……思い、出せない……」
奏「ここは、どこ……? わたしの、名前、は……わたしは、だ、れ、なの……?」
奏「……っ!!」
ガクッ
747 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 21:03:38.99 ID:oT95z2c70
凛「奏! 奏っ!!」
美城「カラマネロ」
カラマネロ「カラ」グイッ
カラマネロ「カラ……!」カッ
奏「……!」
奏「………………あ」
凛「奏っ――」
748 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 21:04:21.50 ID:oT95z2c70
奏?「……思い、出したわ。そう、私はボスを手伝うためにこの町に……」
スクッ
凛「そんな……奏! そいつらは敵だってば! 奏! 奏っ!!」
美城「無駄だ」
まゆ「うふふ……こちら側へようこそ、奏ちゃん……♡」
凛「……」ギリッ
凛「……許さない。絶対に、絶対に……」
凛「アンタは……私がぶっ倒す!!」
749 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 21:05:17.01 ID:oT95z2c70
グサッ
凛「!!」
レナ「あーあ、刺さっちゃった。だから動くなって言ったじゃない」
凛「う……」
凛(ダメだ、意識が……朦朧と……)
美城「安心しろ。その激しい怒りも、直に忘れられる」
美城「次に目が覚めたとき、君は新たな世界で、我々と共に真の幸せを手に入れるんだ」
美城「オーベム」
オーベム「オベ」スッ
750 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 21:05:44.09 ID:oT95z2c70
凛「ううっ……」
カッ
凛「……!!」
凛(なに、これ……私の中に、違う誰かが……)
凛(アンタは誰なの……? イヤだ……居座らないで……!)
凛(……!!)
凛「うわ……うわあああ!!」
751 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 21:06:15.05 ID:oT95z2c70
凛(ここがガラル地方……)
夏美「挨拶が遅れましたね。シュートジムのジムリーダー、夏美です」
都「よし、決めました! 凛さん、今からあなたを今回の事件の調査員に任命させて下さい!」
つかさ「約束通り、そのダイマックスバンドはアンタのもんだ。好きに使ってくれ」
凛「……そろそろ寝ようか。明後日くらいにはナックルシティに着けるといいね」
凛「麗奈……どうしてここにいるの? この森で何をしていたの!?」
凛「私こそ、たくさん迷惑をかけるかもしれないけど……これからも、よろしくね」
美波「凛ちゃんには、灯織ちゃんのコーチになってもらいたいの」
レナ「今まで黙っていてごめんね。アタシも時子ちゃんやまゆちゃん、麗奈ちゃんと組ませてもらっていたの」
752 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 21:06:51.83 ID:oT95z2c70
凛(ここが■ラ■地■……)
夏■「挨拶■■れ■■た■。■ュー■ジ■のジ■■ーダー、■美です」
■「よし、■めま■た! 凛さ■、今■らあ■を今■の■件の■査■に任■さ■て下■い!」
■かさ「約■通■、そのダイ■■ク■バン■はアンタ■も■だ。好■に■■■くれ」
凛「……■ろそ■■よう■。明■■くらい■はナッ■■シテ■に着■ると■いね」
■「麗■……どうし■ここ■い■の? この■で■を■■いた■!?」
凛「私こそ、■くさん迷惑■■■るかもし■ないけ■……こ■か■■、よ■しくね」
美■「凛ちゃん■は、灯織■のコー■に■ても■いた■の」
■ナ「今まで■ってい■ごめん■。アタ■も時■ちゃん■■ゆ■ゃん、麗■■んと■ませて■らって■の」
753 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 21:07:34.10 ID:oT95z2c70
凛(なんなの、これ……!? 記憶が、断片的に……!)
凛(イヤだ、忘れたくない……全部、大切な思い出なのに!)
凛「やめて! 出ていって!! う……うあああっ!!」
美城「……苦しいのは一瞬だ。もう少しで、楽になれる」
754 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 21:08:01.67 ID:oT95z2c70
蘭子「その中より顕現せしは無限の可能性を秘めたる獣……これを汝に託そう」
ヘレン『しかと記憶に焼き付けなさい……私たちはシンデレラ団』
夕美「この人の力になりたい、そう思わせる不思議な魅力っていうのかな……そういうものを凛ちゃんは持ってるんだと思うよ」
菜々「何も知らないくせに……! 何も知らないくせに、勝手なことを言わないでください!」
凛「親友のポケモンを盗まれて黙ったままでいるくらいなら、私はバッジなんていらない……!」
P「その代わり、約束しろ。必ず全員で、無事に帰ってこい」
ちひろ「そして、すべてを生み出した創造神・アルセウスが、間もなく復活します」
真奈美「君こそ、このバッジを持つにふさわしい……受け取ってくれ」
蘭子『只今より、ポケモンリーグを開催することを……ここに宣言します!』
蘭子「勇者よ! 約束の頂を前にして、大いなる闇の力にひれ伏すがいい!!」
755 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 21:08:29.16 ID:oT95z2c70
蘭■「その■より■現せ■は無■の可■性を■めた■獣……こ■を汝■託■■」
■レン『しかと記憶■■き付■な■い……私■ちはシン■レラ■』
夕■「この人■力■な■■い、そ■思わせ■不思■な■力■てい■のか■……そ■いう■のを凛ちゃ■は持って■ん■と思■よ」
菜■「何も■■ない■せ■……! ■も■ら■い■■に、勝手■こ■を■わ■いで■だ■い!」
凛「親■のポケモン■盗■れ■黙■たま■でい■■らいな■、私■バ■ジ■ん■いら■■……!」
P「その■わ■、約束■■。必■全員■、無■に■っ■こい」
ちひ■「そして、■べ■を■み出■た創■■・アル■ウス■、間も■く復■し■す」
■■美「君■そ、こ■バッジ■持■に■さ■しい……受け■■て■■」
蘭■『■■より、■ケモ■リー■を■催す■こ■■……ここ■宣■しま■!』
■子「勇■■! 約■の頂■前に■て、■い■る闇の■■ひれ伏■■■い!!」
756 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 21:09:00.33 ID:oT95z2c70
凛(あ、ああ……思い出せなくなっていく……)
凛(思い出が……私が……殺されていく……)
まゆ「うふふふふ……凛ちゃん、泣いているんですね……」
まゆ「もっと……もっと泣き喚いてもいいんですよぉ……? うふ、うふふふふふ」
時子「……ククク、いい気味ね」
オーベム「オベ!」キュゥゥゥゥン
757 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 21:09:36.41 ID:oT95z2c70
藍子「……」
凛(……! 藍子!!)
凛(ダメだ、その記憶だけは……! 忘れちゃ……!!)
藍子「……」
凛(ダメだ、藍子……そっちに行っちゃ……!)
凛(お願い藍子……行かないで!)
凛(藍子っ!!)
758 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 21:10:05.94 ID:oT95z2c70
藍■「……」
スタスタ
凛(ああ……藍子……)
凛(藍、子……)
凛(……あれ……)
759 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 21:10:35.94 ID:oT95z2c70
凛「あいこって、だれ、だ……?」
プツン
760 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 21:11:52.72 ID:oT95z2c70
シュートシティ
ブラックキュレム「ギュルオォォォォォ!!!」
カッ
ズンッ ズンッ ズンッ
つかさ「おい、アイツまでダイマックスまでしちまうのかよ……」
夏美「……あんなポケモンが暴れ出したら、町全体が崩れちゃう……」
夏美「も、もうダメだわ……もう、おしまいよ……」ペタン
藍子「な、夏美さん……!」
761 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 21:12:51.91 ID:oT95z2c70
つかさ「おい夏美サン、しっかりしてくれ! アンタが折れちまったら町の連中はどうなるんだよ!」
つかさ「アタシが時間を稼ぐ。直ぐに自分のポケモンとザシアン、ザマゼンタを回復させるんだ!!」
夏美「……つかさ、ちゃん……」
つかさ「……藍子、スパイクタウンへ行ってくれ。ここはアタシたちがなんとかする」
つかさ「凛の元へ行くんだ。一緒に親玉をぶっ飛ばしてきてくれ」
藍子「つかささん……」
762 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 21:13:22.08 ID:oT95z2c70
つかさ「飛べるポケモンは持ってるか?」
藍子「……いえ。アーマーガアは、さっきの戦いで倒れてしまいました」
つかさ「ならアタシのアーマーガアを貸す。使ってくれ」
つかさ「藍子……頼んだぞ!」
藍子「……はい!」
藍子「つかささん、夏美さん、絶対、無事でいてください!」
藍子「凛さん……今、向かいます!」
763 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/24(水) 21:16:56.09 ID:oT95z2c70
次回
「それぞれの戦い」
こんな展開になったのはファフナーを一気見してしまったから。全部フェストゥムが悪い。オレは悪くねえ。
次回は少し横道に逸れて各地のジムリーダーたちの奮闘をお届けします。ではまた
764 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/02/24(水) 21:19:56.50 ID:oT95z2c70
誰がこんな激重展開にしろと頼んだ…
765 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/02/24(水) 21:52:31.44 ID:jMHiuSwM0
乙 敵の戦力過多でバッドエンド感が凄い...
766 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/27(土) 22:28:46.29 ID:6t66r8+i0
生存本能ヴァルキュリア編 一五「それぞれの戦い」
ターフタウン
ズドォォォォン
タルップル「タルッ……」ドサッ
あかり「ああっ、タルップルっ!」
エンテイ「エエエェェェンンッ!!」
あかり「う、うう……もう戦えるポケモンがいないんご。これじゃ町や農園が……」
あかり「……やっぱり、わたし一人じゃ、ダメだったのかな……」
ズドンッ
あかり「……えっ?」
767 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/27(土) 22:31:03.40 ID:6t66r8+i0
あきら「あかりチャンっ!」
りあむ「ふっふっふ、ボクもいるよー!」
あかり「あ、あきらちゃんっ!? それにりあむさんも!」
あきら「ごめんあかりチャン。この人が駄々こねてたせいで、来るの遅れちゃった」
りあむ「んなっ、ボク悪くない! そりゃ誰だって暴れてるポケモンとは戦いたくないっしょ!? 自分の命が一番大事っしょ!?」
あきら「……そうやって友達を見殺しにする気だったんスね、最低」
りあむ「と、とにかくっ! なんていうか……もうあかりちゃんは一人じゃない! うん!」
あかり「……ふ、二人とも……」グスッ
あきら「ほら、泣いてる暇あるなら戦うよ。あかりチャンの大好きな町……絶対、傷つけさせないから」
768 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/27(土) 22:32:05.96 ID:6t66r8+i0
エンジンシティ
テラキオン「デルアアァァッ!!」
涼「……どうした、かかってこいよ」
涼「アタシは……まだ、戦える、ぜ……!」
テラキオン「デルアアァァ!!」
涼「……ぐっ……」
ズドォォォン
晶葉「大丈夫か!?」
涼「! アンタ、たしか……ポケモン博士?」
晶葉「ああ。ガラルの危機だ、私も町の一人として協力させてもらう!」
晶葉(……凛もどこかで戦っているはずだ。凛なら、きっと何とかしてくれるはず)
769 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/27(土) 22:33:21.11 ID:6t66r8+i0
シュゥゥゥ
晶葉「ちょうど試してみたいところだったんだ。さあ来い、イーブイ! キョダイマックス!」
カッ
イーブイ「イイィィブウウゥゥイイィィ」ズドンッ
晶葉「おお、これがキョダイマックス……なんと暴力的な可愛さなんだ……! もふもふで、か、かわいい……!!」
涼「……はあ」
涼「ま、いいか。……よし、気を取り直していくよ!」
770 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/27(土) 22:34:10.12 ID:6t66r8+i0
ラテラルタウン
カプ・コケコ「コオオオオオオオッ!!」
バリリリリ
李衣菜「うわあっ、これ、エレキフィールド……!?」
聖來「すごいエネルギー……こんなのに勝てるの……?」
聖來「いや、藍子ちゃんたちもきっとどこかで戦っているはず……弱音を吐いちゃいけない!」
聖來「李衣菜ちゃん! あと一息、耐えよう!」
李衣菜「うん! それに、こんな強い相手に勝ってこそ、ロックだよねっ!」
771 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/27(土) 22:35:24.36 ID:6t66r8+i0
アラベスクタウン
トルネロス「トルネエエエェェッ!!」ギュルルルル
かな子「ううっ、強いっ……!」
マスクドピカチュウ「ピッカアアッ!!」ズドンッ
かな子「あ、ありがとうございます!」
心「かな子ちゃん、無理すんなよっ☆ とか言ってるはぁともかなりヤバいけど☆」
はぁと「おいそこ心って表記やめろ二回目だぞ☆」
かな子「……いえ、私もまだ戦えます。何度だって、立ち上がり続けます……!」
772 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/27(土) 22:36:13.74 ID:6t66r8+i0
キルクスタウン
泉「きゃああっ!!」
ズドォォォォン
バリコオル「バリヴァーリ……」
泉「……ううっ」
レジアイス「ジャ、ジャ、ジャ、ジャキー!!」
泉「……ここまで、か。約束したのにな……今度こそ、町を守るって」
泉「みんな、ごめん――」
773 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/27(土) 22:38:05.56 ID:6t66r8+i0
「泉ちゃんっ!」
泉「……!」
泉「さくら! それに……亜子!?」
さくら「泉ちゃん、大丈夫!? ケガしてないっ!?」
亜子「って、めっちゃケガしてるやん! もう……また一人でいろいろ背負おうとしたやろ!?」
泉「当たり前じゃない……私はジムリーダーなんだから。二人とも、ここは危険だから、早く逃げて……」
さくら「そんなことできない! できないよっ!」
さくら「だって泉ちゃん、あの時、私を置いていかなかったから……!」
774 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/27(土) 22:39:24.32 ID:6t66r8+i0
泉「……!」
ポンッ
ニャース「ニャー」
亜子「ウチらは特段、バトルが強くなる努力はしてへん。そんなウチらに何ができるかはわからんけど、一つ絶対できることがあるとすれば」
亜子「イズミンを一人にはさせない、っちゅうことやな」
亜子「やからイズミン……もっとウチらを頼ってや。友達やろ?」
泉「……さくら、亜子……」
亜子「うちらニューウェーブが三人揃ったら無敵や。さ、あのアホを追っ払うで!」
775 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/27(土) 22:39:59.63 ID:6t66r8+i0
バウタウン
カプ・レヒレ「レヒレエエエェッ!!」
灯織「うわあっ!」ズドンッ
美波「灯織ちゃん、無茶よ! 逃げて!」
灯織「……い、嫌、です。私は、まだ……」
美波「灯織ちゃんっ!」
灯織「イヤだっ!!」
美波「……!」
776 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/27(土) 22:40:37.47 ID:6t66r8+i0
灯織「美波さんを置いてなんて行けません。それに今逃げてしまったら……」
灯織「……あの時、島を出た時の私に逆戻りしてしまう……」
カプ・レヒレ「レヒレエエエェッ!!」
美波「灯織ちゃんっ!!」
灯織「私は誓ったんです。町の皆が、美波さんが誇れるようなジムリーダーになるって!」
灯織「お願い、ヨワシ……力を貸して!」
ヨワシ「ヨ、ヨワ……」
ヨワシ「……!!」カッ
灯織「! ヨワシ……?」
美波「あれは……『ぎょぐん』が発動してる!」
カプ・レヒレ「レヒレエエエェッ!!」バシュゥ
灯織「!」
777 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/27(土) 22:41:03.27 ID:6t66r8+i0
ヨワシ「ヨワッ!」
ズドォォォン
灯織「ヨワシ!」
シュゥゥゥゥゥ
覚醒ヨワシ「オオオォォォン!!」
灯織「……!」
灯織「よし……ここからは私の領域……!!」
778 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/27(土) 22:41:44.28 ID:6t66r8+i0
ナックルシティ
珠美「まさか伝説のポケモンまでもがガラル各地に現れるなんて……」
珠美「ただこの場所から祈ることしかできないのが心苦しいです。どうかみなさん、ご武運を」
珠美「……しかし、なぜナックルシティにはなにも現れないのでしょうか」
珠美「……」
珠美「いや、まさか……もう既に――」
779 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/27(土) 22:42:16.52 ID:6t66r8+i0
珠美「!! エルレイド!」ポンッ
エルレイド「エル!」
ズバッ
……ニュッ
マーシャドー「マシャ」
珠美「な、一体どこから……!?」
マーシャドー「マシャ!」
エルレイド「エル……!」ドガッ
780 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/27(土) 22:42:58.09 ID:6t66r8+i0
珠美「まさか、影から……!?」
ニュッ ニュッ ニュッ
ゲンガーA「ゲンゲー!」
ゲンガーB「ゲガー!」
ゲンガーC「ゲンゲンガー!」
珠美「くっ……迂闊でした……!」
781 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/27(土) 22:43:43.81 ID:6t66r8+i0
ブルルルルル
『珠美殿! ただ今ナックルシティに到着しましたぞ!』
珠美「亜季殿! すみませんが至急、ナックルジムに――」
マーシャドー「マシャ!」
ゲンガーたち「ゲンゲー!」
珠美「!」
ズドォォォォン
『た、珠美殿……? 応答してください、珠美殿! 珠美殿ーー!!』
782 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/27(土) 22:44:39.74 ID:6t66r8+i0
2番道路
都「……」
パッ
都「おお、本当に繋がった……!」
都「初めまして、考古学者さん。ガラル地方で探偵を営んでいる都です」
都「……ええ、さきほど楓さんがここを訪ねてこられて、あなたの連絡先を渡してくれたんです。……楓さんですか? いえ、もう行ってしまわれましたが……」
都「……わかりました。では今、このガラル地方で何が起きているか、改めて説明させてもらいます」
都「その上で、楓さんから託された使命――フーパというポケモンへの対抗策を、共に調べていきましょう」
783 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/27(土) 22:45:48.47 ID:6t66r8+i0
カンムリ神殿
ギャロップ「ギャロ!」パカラッパカラッ
楓「ギャロップ、長距離の移動、ありがとうございました。さて」ザッザッ
楓「バドレックス、いますか」
…………………………
楓「あなたの力を悪用しようと企んでいる人間がいます。私は彼らに出し抜かれる前に、あなたを保護しに来ました」
楓「どうか、私の前に姿を見せてくれませんか」
784 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/27(土) 22:46:29.27 ID:6t66r8+i0
ヒュゥゥゥゥゥ
楓「この音……」
楓「……どうやら、後をつけられていたみたいですね」
バッ
楓「ガブリアス!」ポンッ
ガブリアス「ガブ!!」
バシュゥ
……ギロッ
ガラルファイヤー「ファァァァイッ!!」
ガラルフリーザー「フリ」
785 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/27(土) 22:47:32.94 ID:6t66r8+i0
ダッダッダッダッ
楓「! ガブリアス、左です!」
ガブリアス「!」バッ
ズドンッ
ガラルサンダー「サンダァァァ!!」
楓「……ガラルの渡り鳥たち。既に敵の手中に落ちていたのですね」
楓「仕方ありません。バードたちからバドレックスを守りますよ……ガブリアス!」
786 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/02/27(土) 22:50:24.80 ID:6t66r8+i0
次回
「愛は、心の核(コア)に」
今回新たに名前が登場した子らは後々どっかで再登場します
ちなみに楓さんがわざわざギャロップに乗って神殿まで行ったのはちゃんと意味があったりします。これがわかる人はかなりの通です
でわ
787 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/02/27(土) 23:22:57.59 ID:+gs2Wyqj0
乙 やっぱ過剰戦力だな...
788 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/03(水) 20:41:07.10 ID:SKH/ZHPt0
生存本能ヴァルキュリア編 一六 「愛は、心の核(コア)に」
凛(……)
凛(ここはどこだろう)
凛(夢の中、なのかな)
ヒュゥゥゥゥゥゥゥ
凛(……いや、風の音が聞こえる。ここは……空の上……?)
凛(なんで私、こんな場所にいるんだろう)
789 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/03(水) 20:41:45.76 ID:SKH/ZHPt0
凛(そうだ。クローネの奴らと戦っていて……)
凛(……あれ? 私、オーベムに、記憶を奪われたはずじゃ……)
「……………!」
「…………ん!」
凛(……どこからか声が聞こえる。私を、呼んでいる……?)
凛(誰だろう。聞いたことのあるような、懐かしい声だ……)
790 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/03(水) 20:42:16.16 ID:SKH/ZHPt0
「り……ちゃ……!」
「………りん!」
「しぶりんっ!!」
791 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/03(水) 20:42:53.52 ID:SKH/ZHPt0
凛(!!)
ガバッ
未央「! しぶりんっ!!」
卯月「よかった……気がついたんだね!」
凛「卯月、未央……どうしてここに!?」
792 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/03(水) 20:43:42.25 ID:SKH/ZHPt0
未央「どうしてってそりゃ……しぶりんを助けに来たに決まってるじゃん……!」
ギュッ
未央「よかった……私、もう目を覚まさないかと思って、怖かったんだよ……!」
卯月「うん、よかった……本当に」
凛「……卯月、未央……」
凛(そうか、二人が……助けてくれたんだ。二人が来るのがもう少し遅かったら、私は――)
凛「……ありがとう……」
グスッ
793 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/03(水) 20:44:52.11 ID:SKH/ZHPt0
凛「……泣いてる場合じゃないよね。二人とも、いつの間にガラル地方まで来ていたの……?」
卯月「ふふっ。この子たちに乗って来たんだよ」
凛「この子たち……?」
ラティアス「ティア」
ラティオス「ティオ」
未央「知り合いのポケモンなんだけどね。しぶりんがピンチだって噂を聞いてさ、この二匹に乗れば超特急で向かえると思って、貸してもらったんだ!」
794 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/03(水) 20:45:24.54 ID:SKH/ZHPt0
凛「そうだったんだ。……っ!!」
未央「しぶりん!?」
凛「ごめん……さっき、ドラピオンの毒を浴びたんだ。身体が痺れて、うまく動かない……」
卯月「それなら……チルタリス! リフレッシュをかけてあげて!」ポンッ
チルタリス「チルー」ポワワー
凛「……! 治った……ありがとう、卯月」
795 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/03(水) 20:46:52.26 ID:SKH/ZHPt0
未央「……あいつらが、しぶりんが戦っている相手だよね?」
凛「うん。ガラル地方を支配しようとしているんだ。早く倒さないと大変なことになる」
卯月「シンデレラ団の幹部もいるなんて……」
未央「しぶりん、どうする? ここはけっこう高い位置だから、どこからでも攻撃できるけど」
凛「……そうだね」
凛(! そうだ、奏も洗脳されて……)
凛「あいつらのボスは、オーベムとカラマネロを使って部下を操っているんだ。あの青い髪の女の子もそう」
凛「まずはあの子を助けたい。オーベムかカラマネロを攻撃すれば、もしかしたら解放できるかもしれないから」
796 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/03(水) 20:47:44.37 ID:SKH/ZHPt0
未央「よーしわかった! エレザード、ラティオスに乗って降下していって!」ポンッ
エレザード「エレ!」
卯月「この子も乗せていって!」ポンッ
トゲデマル「トゲッ!」
凛(! トゲデマル……卯月の新しいポケモンだ)
*トゲデマル まるまりポケモン でんき・はがねタイプ
背中の長い毛で電撃を受けて電気袋に充電する
興奮すると毛が逆立ち、防御と同時に襲ってくる敵を突き刺すのだ
未央「しぶりん、サンダースは出せる!?」
凛「ごめん、戦闘不能なんだ」
未央「わかった、じゃあ二匹だけでいくよ、しまむー! ラティオス!」
797 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/03(水) 20:48:19.91 ID:SKH/ZHPt0
卯月「うん!」
ラティオス「ティオ!」ギュンッ
未央「エレザード、でんじは!」
卯月「トゲデマル、でんじは!」
エレザード「エレ!!」
トゲデマル「トゲー!!」
バリリリリリ
美城「ぐっ……!」
オーベム「オベ……!」
カラマネロ「カラ……!」
時子「チッ……援軍か!」
798 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/03(水) 20:48:53.66 ID:SKH/ZHPt0
卯月「よし、マヒさせた!」
未央「じゃあ次は……ボーマンダ、ゴー!」ポンッ
ボーマンダ「ボー!」
卯月「いくよ、チルタリス!」
卯月・未央「「りゅうせいぐん!!」」
カッ
ズドドドドドドド
799 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/03(水) 20:49:28.20 ID:SKH/ZHPt0
レナ「きゃあっ……!」
オーベム「オベ……」バタンキュー
カラマネロ「カラ……」バタンキュー
奏「……!!」ハッ
バタッ
時子「う、うぐっ……頭、が……」バタッ
まゆ「あ、ああっ……まゆは、今まで何を……」バタッ
凛(洗脳が解けた……!)
凛「よし、降下しよう!」
スタッ
800 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/03(水) 20:50:13.01 ID:SKH/ZHPt0
卯月「チルタリス、トゲデマル、戻って!」
未央「ボーマンダ、エレザード、ありがと!」
凛「ラティアス、ラティオス、倒れてる三人を保護して!」
ラティアス「ティア!」
ラティオス「ティオ!」
ヒョイッ
801 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/03(水) 20:50:51.07 ID:SKH/ZHPt0
美城「……」ギリッ
レナ「もうっ……せっかくいい所まで来てたのに!」
レナ「ドラピオン、あの子たちを迎え撃つわよ!」
ドラピオン「ドラピ――」
ズドォォォォン
凛「!?」
レナ「こ、今度は何!?」
??「今度は何、と聞かれたら――」
802 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/03(水) 20:52:23.24 ID:SKH/ZHPt0
仮面の女「答えてあげるがダンサブル!」
卯月「ええ!?」
未央「へ、ヘレンッ!? なんでここに!?」
ヘレン「愚問ね、未央。アナタの行く先には常にワタシもいる。そして今のワタシは……アナタの味方」
ヘレン「ヘイ、ギャンブルレディー! アナタの相手はこのヘレンよ!」
レナ「くっ……!」
未央「ヘレン……」
バサッバサッ
803 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/03(水) 20:53:07.00 ID:SKH/ZHPt0
凛「! あれは……」
藍子「凛さん!」
凛「藍子! 無事だったんだね、よかった……!」
藍子「凛さんこそ、無事で何よりです! 遅くなってすみません!」
スタッ
美城「……次から次へと」ギリリ
美城「我々の計画を、邪魔するなっ!!」
フーパ「フウウウウパアアア!!!」
804 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/03(水) 20:54:16.76 ID:SKH/ZHPt0
ゴゴゴゴゴ
卯月「うわっ……何、あのポケモン……!」
未央「めちゃくちゃ大きいし……すごいオーラを感じる……!」
凛「卯月、未央。あのポケモン……フーパが、アイツらの切り札なんだ」
卯月「なら、あのポケモンを倒せば……!」
未央「オッケー! ちょっと怖いけど……誰が相手でも、この未央ちゃんがぱぱっとやっつけちゃうんだから!」
凛「藍子、この二人は私の親友なんだ。この四人で……フーパを倒そう!」
藍子「わかりました!」
藍子「絶対に……守り抜いてみせます! 私たちの大切な、ガラル地方を!」
805 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/03(水) 20:55:27.86 ID:SKH/ZHPt0
美城「……これ以上、私の理想を阻ませはしない」
美城「フーパ! 全てを凌駕するその力で、一人残らず絶望の底に突き落とせ!!」
フーパ「フウウウウパアアア!!!!」
フーパがあらわれた!
806 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/03(水) 20:58:07.16 ID:SKH/ZHPt0
凛&藍子 手持ちポケモンの生存状況
ゲッコウガ ○
ムクホーク ×(長距離飛行による疲弊で実質戦闘不能)
ドリュウズ ×
サンダース ×
サザンドラ ×
チャーレム ○
ゴリランダー ○
マホイップ ×
サニーゴ ×
ドロンチ ×
ヤドン ○
807 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/03(水) 20:59:00.24 ID:SKH/ZHPt0
次回
「仲間と世界を守り抜け」
レイドバトル、開戦。
808 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/03/03(水) 21:36:11.29 ID:/2TEq2yt0
乙 ヘレンはどうやって来たんだろう?
809 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/06(土) 22:20:54.21 ID:tk28RkYw0
生存本能ヴァルキュリア編 一七 「仲間と世界を守り抜け」
藍子「ヤドン、お願い!」ポンッ
ヤドン「やどーん」
未央「いっけー、ゲンガーっ!」ポンッ
ゲンガー「ゲンゲー」
卯月「マリルリ、いくよ!」ポンッ
マリルリ「マリ!」
凛「ゲッコウガ!」ポンッ
ゲッコウガ「ゲコ」
810 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/06(土) 22:21:41.55 ID:tk28RkYw0
フーパ「フゥゥゥパァァァ!!!」
藍子「ヤドン、サイコキネシス!」
ヤドン「……やどん」フワッ
藍子「しねんのずつきです!」
ヤドン「やどん」ドガッ
フーパ「……」ゴゴゴ
藍子「き、効いてません……!?」
未央「ということはあくタイプだね! ゲンガー、きあいだま!」
ゲンガー「ゲンゲー!」ボッ
811 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/06(土) 22:22:13.94 ID:tk28RkYw0
美城「あくのはどう」
フーパ「フウウウウパアアア!!」
ズドドドドド
未央「うわあ、ゲンガーっ!」
凛「ならこれはどう!?」
ゲッコウガ「ゲコ!」バババババ
藍子「いつの間にかげぶんしんを……!」
卯月「凛ちゃん、サポートするね! てだすけ!」
パァァ
812 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/06(土) 22:22:42.65 ID:tk28RkYw0
凛「卯月ありがとう! 全方位から……みずしゅりけん!!」
ゲッコウガ「ゲコ!」シュバババ
美城「……無駄だ」
フーパ「フウウウウパアアア!!」グワッ
ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ
凛「……え!?」
卯月「そんな、リングに吸い込まれた!?」
813 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/06(土) 22:23:24.08 ID:tk28RkYw0
フーパ「フウウウウパアアア!!」
ズバババババババ
凛「ゲッコウガ!」
未央「リングからみずしゅりけんが出てきた……どういうこと!?」
藍子「……そうだ、楓さんが言っていました」
藍子「あのリングは空間を歪めることができるんです! おそらくそれを利用して……!」
未央「じゃ、じゃあ、リングを避けて攻撃しなきゃいけないの!?」
卯月「そんなのどうやって……」
814 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/06(土) 22:24:07.12 ID:tk28RkYw0
フワッ
凛「しまった、リングに囲まれた――」
美城「いじげんラッシュ」
ズドドドドドドド
卯月「わあっっ……!」
未央「リングから腕が……ゲンガー、影に逃げて!」
ゲンガー「ゲンゲー!」スッ
マリルリ「マリ……!」
ゲッコウガ「ゲ、ゲコ……!」
815 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/06(土) 22:24:50.09 ID:tk28RkYw0
藍子「う、うう……」
ヤドン「……やどーん」バタンキュー
藍子「! ヤドン、戻って!」
凛(リングからの連続攻撃……物凄い威力だ)
凛(それにどこから攻撃してくるかわからないなんて……)
藍子「ゴリランダー、お願い!」ポンッ
ゴリランダー「ゴリ!」
凛「ゲッコウガ、みずしゅりけん!」
ゲッコウガ「ゲコ!」シュバババ
ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ
凛「ダメだ……正面からじゃリングに防がれてしまう」
816 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/06(土) 22:25:19.97 ID:tk28RkYw0
卯月「なら……マリルリ、回り込んでじゃれつく!」
マリルリ「マリ!」バッ
凛「ダメだ卯月、あのリングはどこに通じてるからわからない! 直接攻撃は――」
マリルリ「マリ!?」ヒュンッ
卯月「ああっ、マリルリ!?」
藍子「そんな、マリルリがリングの中に消えた……!?」
未央「くっそー、しまむーのポケモンを返せー! シャドーボール!」
ゲンガー「ゲゲーン!」ボッ
817 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/06(土) 22:25:53.12 ID:tk28RkYw0
美城「なら望み通り返してやる」
パッ
マリルリ「!!」
ゴッツンコー
卯月「マリルリっ!」
未央「わわっ、しまむーごめん!」
卯月「ううん、大丈夫! マリルリ、戻って!」
凛「っ……これじゃ迂闊に攻撃できない……!」
818 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/06(土) 22:26:27.15 ID:tk28RkYw0
未央「だったら動きを封じてみる! ゲンガー、さいみんじゅつ!」
ゲンガー「ゲンゲー!」
パァァ
未央「これでどうよ!?」
フーパ「……」
未央「あれっ」
ゲンガー「zzz」スヤァ
藍子「ゲ、ゲンガーの方が寝ちゃってます!?」
819 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/06(土) 22:27:11.23 ID:tk28RkYw0
フーパ「フゥゥゥパァァァ!!」
ズドンッ
ゲンガー「ゲンゲー」バタンキュー
凛「さいみんじゅつを跳ね返した……今のはマジックコートだ!」
未央「そんな、変化技も効かないの!? 戻って、ゲンガー!」
美城「……君たちが束になってかかろうと、この魔神を倒せはしない。いい加減、理解したらどうだ」
藍子「そ、そんな……」
820 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/06(土) 22:27:45.91 ID:tk28RkYw0
凛「……なら! ゲッコウガ、もう一度かげぶんしん!」
ゲッコウガ「ゲコ!」バババババ
凛「動いているリングは五つ……ゲッコウガ、全部のリングにみずしゅりけんを打ち込み続けて!」
ゲッコウガ「ゲコ!」シュバババ
ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ
凛「これでリングを使った防御はできない……今だよ、藍子!」
藍子「はい! ゴリランダー、ドラムアタック!」
ゴリランダー「ゴリ!」ドンドコドンッ
821 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/06(土) 22:28:15.06 ID:tk28RkYw0
美城「……小癪な」
フワッ
凛「しまった、六つ目のリングが……!」
美城「ゴリランダーを切り刻め」
ズババババ
ゴリランダー「ゴリ……!」
藍子「ゴリランダー!」
凛「くっ、これもダメなのか……」
未央「でもおかげで後ろを取れたよ! ジュカイン、リーフブレード!」
卯月「バシャーモ、ブレイズキック!」
822 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/06(土) 22:28:50.54 ID:tk28RkYw0
ジュカイン「ジュカ!」
バシャーモ「バシャ!」
ドガッッ
未央「やった――」
美城「オボンの実を取り出せ」
フーパ「フゥゥゥパァァァ」オトリヨセー
藍子「……え?」
バクバクバクバク
パァァ
823 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/06(土) 22:29:16.92 ID:tk28RkYw0
未央「ええっ!?」
卯月「か、回復されちゃった……!」
美城「ダイアークだ」
フーパ「……フゥゥゥパァァァ!!!」カッ
ズドォォォォン
凛「うわああっ……!」
卯月「きゃっ……!」
藍子「す、すごい威力……」
未央「ジュカイン、大丈夫!?」
824 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/06(土) 22:29:49.30 ID:tk28RkYw0
ジュカイン「ジュカ……!」
バシャーモ「バシャ……」
ゲッコウガ「ゲコ……!」
ゴリランダー「ゴ、ゴリ……」
藍子「……そんな」
未央「直接攻撃も遠距離攻撃もダメで、変化技も跳ね返される……」
卯月「攻撃もすごい威力だし、ダメージを与えてもすぐ回復されちゃう……」
凛「……どう、したらいいの……?」
凛「どうやったら、こいつを倒せるの……?」
825 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/06(土) 22:32:15.63 ID:tk28RkYw0
次回
「魔神の脅威」
なんでマックスレイドバトルで戦うポケモン達はダイマックス技も普通の技も両方使えるんですかね
ねえピクシーさん?デンチュラさん??
お疲れ様でした
826 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/03/06(土) 22:43:13.00 ID:zn4OEaIg0
乙 そりゃ図鑑説明的に道具も呼び出せるだろうがホント反則だな...
827 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/10(水) 21:25:08.65 ID:rwxAG68D0
生存本能ヴァルキュリア編 一八 「魔神の脅威」
美城「いじげんラッシュ」
フーパ「フウウウウパアアア!!」
ニュッ
凛「また来る! みんな、迎撃するんだ!」
未央「ジュ、ジュカイン!」
ジュカイン「ジュカッ!!」ズバッズバッ
卯月「バシャーモ、スカイアッパー!」
バシャーモ「バシャ!」ドガッ
藍子「ウッドハンマーで守って!」
ゴリランダー「ゴリ!!」ドゴォ
828 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/10(水) 21:25:54.61 ID:rwxAG68D0
ゲッコウガ「ゲコ――」
ズドドドド
身代わり人形「」コテッ
凛「……くそっ、防ぐので精一杯だ」
凛(四人がかりで攻撃してるのに、全くダメージを与えられていない……)
凛(どこから攻撃しても、あのリングで無効化されてしまう。迂闊に直接攻撃もできないし、変化技はマジックコートで返される)
凛(それに回復まで……)
凛(……考えろ、考えるんだ。きっと打開策はどこかにある)
829 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/10(水) 21:26:28.92 ID:rwxAG68D0
フーパ「フウウウウパアアア!!」
凛「もう一回来るよ、構えて!」
卯月「うん!」
未央「でも、何度も耐えれないよ……!」
ズドドドドドドド
藍子「ううっ……ゴリランダー、頑張って……!」
凛(……そういえば)
楓『あの姿はときはなたれしフーパ、と呼ばれています』
830 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/10(水) 21:27:38.51 ID:rwxAG68D0
凛(楓さんの言葉……)
凛(『あの姿は』。まるでフォルムチェンジがあるポケモンのような言い方だった)
凛(もし本当にフーパがフォルムチェンジするポケモンだったなら、『ときはなたれしフーパ』は本来の力を出した姿のことを指しているのかな)
凛(ということは、その逆もある……?)
凛(逆……そう、力を封じる、何かが)
藍子「私に考えがあります! 皆さん、力を貸してください!」
卯月「考え……わかった! どんな作戦!?」
831 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/10(水) 21:28:12.48 ID:rwxAG68D0
藍子「さっきは間に合いませんでしたが、ゴリランダーのドラムアタックという技は地面から攻撃できます。足元を狙えば、リングに邪魔されることもないはず……!」
未央「いいね! よし、やってみよう! 私が攻撃を惹きつけるよ!」
ジュカイン「ジュカ!」ダッ
フーパ「フゥゥゥパァァァ!」
未央「ほらほら、こっちだよー!」
藍子「未央さん、ありがとうございます! 今です、ゴリランダー!」
ゴリランダー「ゴリ!」ドンドコドンッ
832 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/10(水) 21:28:47.47 ID:rwxAG68D0
フーパ「!」バッ
卯月「来るよ、バシャーモ、攻撃を防いで!」
バシャーモ「バシャ!」バシィ
ビュン
卯月「あっ、上からリングが……!」
凛「みずしゅりけん!」
シュバババ
ゲッコウガ「ゲコ」シュタッ
833 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/10(水) 21:29:22.76 ID:rwxAG68D0
藍子「みなさん、ありがとうございます……ゴリランダー、決めるよ!」
ゴリランダー「ゴリ!!」
グググ
藍子「よし――」
美城「ダイサイコ」
フーパ「フウウウウパアアア!!」カッ
ズドォォォォン
藍子「そんなっ……ドラムアタックがかき消された……!」
834 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/10(水) 21:29:51.85 ID:rwxAG68D0
ジュカイン「ジュカ……!」ドゴォ
未央「ジュカイン!」
フーパ「フウウウウパアアア!!」バッ
卯月「またあの連続攻撃だ……バシャーモ、かえんほうしゃ!」
凛「ゲッコウガ、みずしゅりけん!」
バシィィィ
藍子「うう……」
凛「みんな、諦めちゃダメだ……!」
卯月「う、うん……」
未央「そんなこと言っても、これ以上どうしたらいいの……?」
835 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/10(水) 21:30:37.30 ID:rwxAG68D0
フーパ「フウパァァ――」
美城「待てフーパ。ヒメリの実を食べるんだ」
フーパ「……」オトリヨセー
パクッ
凛(ヒメリの実まで取り出してきた……ちひろの時みたいに、PP切れも狙えなさそうだ)
凛(藍子の作戦も不発だった。足元も、正面も、横も後ろも……たぶん、上からも攻撃は通じない)
凛(……ダメだ、頭が痛くなってきた。どうしたら――)
836 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/10(水) 21:31:13.63 ID:rwxAG68D0
prrrrrr
藍子「! スマホロトムに、着信……?」
美城「あくのはどう」
バッ
藍子「……!」
バシャーモ「バシャ!」
ズドォォォォン
藍子「バ、バシャーモ!」
卯月「藍子ちゃん、電話に出て!」
藍子「えっ? でもこんな時に――」
837 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/10(水) 21:32:05.95 ID:rwxAG68D0
未央「いいからいいから! みんな! 藍子ちゃんを全力で守るよ!」
ジュカイン「ジュカ!」ダッ
未央「しぶりんもボサッとしてない!」
凛「わ、わかった」
ゲッコウガ「ゲコ!」
藍子「みなさん……」
藍子「――もしもし!」
838 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/10(水) 21:32:45.69 ID:rwxAG68D0
都『ああっ、藍子さんですか!? 私です、都です!』
藍子「都ちゃん!?」
都『ええ! 藍子さん、今大丈夫ですか!?』
ズドォォォォン
藍子「っ……!」
都『……大丈夫ではなさそうですね、では手短に済ませます!』
都『藍子さん。フーパというポケモンと戦っているんですよね? そのフーパの弱点が、今しがた判明しました!』
藍子「ほ、本当ですか!?」
839 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/10(水) 21:34:09.36 ID:rwxAG68D0
都『はい。よく聞いてください』
都『フーパというポケモンは昔から凶暴なポケモンとして恐れられていました。そこで何者かの手によって、フーパの能力を制限する道具が開発されたようなんです』
都『名前は『いましめのツボ』。そこに力を封印されたフーパは身体が小さくなり、力もダウンしたことから『いましめられし姿』と呼称されていたようなんです』
藍子「いましめの、ツボ……」
都『今のフーパはおそらく何者かの手によって封印を解かれ、本来の凶暴な性格が表出していると思われます。いうなれば『ときはなたれし姿』です』
840 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/10(水) 21:35:03.75 ID:rwxAG68D0
都『藍子さん、いましめのツボを探し出してください! そうすれば、フーパの力を抑えることができます!』
藍子「でも、探すっていってもどうやって……」
都『私も場所については検討がつきません。ですが古代の文書に、気になる記述がありました』
藍子「気になる記述?」
都『フーパに気に入られ、秘密の住処とやらに案内された人物の体験談です。その人によれば、住処にはフーパが集めた金銀財宝が寄せ集めてあったとか』
841 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/10(水) 21:36:01.63 ID:rwxAG68D0
都『ただ、これはあくまでも言い伝え。考古学者さんによれば、信憑性には欠けている内容だそうです』
藍子「……そうですか。わかりました。とにかく、そのツボを探してみます!」
都『ありがとうございます。すみません、私にできることはここまでです』
都『ガラルの未来は藍子さんや凛さんの手にかかっています……どうかよろしくお願いします!』
プツッ
842 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/10(水) 21:36:37.08 ID:rwxAG68D0
藍子「都ちゃん、ありがとう……!」
藍子「みなさん! 聞いてください!」
藍子「フーパの力を抑える道具……いましめのツボがどこかにあるはずなんです! それを使えば、暴走を止められるかもしれません!」
凛「! ……やっぱり、そうだったか」
凛「卯月、未央! 闇雲に攻撃してても埒があかない。まずはそのツボを探そう!」
未央「いましめのツボだね……わかった!」
卯月「うん!」
843 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/10(水) 21:37:12.13 ID:rwxAG68D0
次回
「いましめのツボ」
844 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/03/10(水) 21:42:18.33 ID:iqnsmqIf0
乙 大丈夫?専務が既に壊してるとかない?
845 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:27:03.55 ID:/7UbZur10
生存本能ヴァルキュリア編 一九 「いましめのツボ」
美城「やれ、フーパ」
フーパ「フゥゥゥパァァァ!!!」
凛「また来るっ……!」
未央「ジュカイン、ハードプラントっ!!」
ジュカイン「ジュカアア!!」グワッ
ズドドドドド
未央「よし、これで攻撃は防げるっ!」
卯月「ありがとう、未央ちゃん!」
未央「私は守りに回るよ! みんな、今のうちにツボを探そう!」
846 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:27:57.74 ID:/7UbZur10
凛「でも、一体どこに……」
凛(いましめのツボ。名前を聞いただけじゃ、どんな大きさなのか、どんな色や形なのかもわからない)
凛(でも、それでフーパの力を抑えたり引き出したりしているなら、この近くにあってもおかしくない)
凛(ということは、町のどこかに隠されている? でもアイツから逃げ回りながら探すのは……無謀すぎる)
凛「藍子、都はそのツボについて他に何か言ってなかった!?」
藍子「何か……そうだ、フーパについて書かれた古文書に、気になる文章があったみ――」
847 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:28:24.03 ID:/7UbZur10
美城「何を話している」
グワッ
ゴリランダー「ゴリ!」ズバンッ
藍子「っ!」
凛「ゲッコウガ、ゴリランダー、しばらくフーパを引きつけていて!」
ゲッコウガ「ゲコ!」
ゴリランダー「ゴリ!」
凛「藍子、詳しく教えて」
848 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:29:07.02 ID:/7UbZur10
藍子「えっと、昔、フーパに気に入られて、秘密の住処に案内された人がいたそうで」
藍子「その住処には、フーパが集めた宝物がたくさんあったらしいんです」
凛「秘密の住処……」
藍子「そもそもその記述が本当だったのかわからない、と都ちゃんは言っていました」
藍子「それでも都ちゃんが、その話をしたということは……」
凛「その秘密の住処に、いましめのツボがあるかもしれない……ってこと?」
849 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:29:38.40 ID:/7UbZur10
藍子「はい。私はそう思います」
藍子「でも、だからといってどうすればいいかわかりません。秘密の住処って、どこにあるんでしょうか……」
ズドォォォォン
卯月「きゃあっ!」
凛「卯月っ!」
バシャーモ「バシャ……!」グググ
凛(くそっ、このままじゃ……!)
850 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:30:06.20 ID:/7UbZur10
凛「未央、藍子! 一度ポケモンを戻して!」
藍子「えっ!?」
未央「何するのしぶりん!? も、戻って、ジュカイン!」シュゥゥ
凛(今から全力で走れば……あそこまでなら、たどり着ける)
凛「卯月、ほのお技を出して!」
卯月「わかった! バシャーモ、かえんほうしゃ!」
バシャーモ「バシャ……!」ゴオッ
凛「ゲッコウガ、みずしゅりけん!」
ゲッコウガ「ゲコ!」シュバババ
851 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:31:26.19 ID:/7UbZur10
ジュゥゥゥゥゥ!!
美城「……!」
シュゥゥゥゥ……
美城「……まさかこの程度で逃げられたとでも思っているのか?」
フーパ「フゥゥゥパァァァ」ズンッズンッ
852 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:31:59.03 ID:/7UbZur10
ヘレン「ハイドロポンプよ」
ミロカロス「ミロッ」ドバァァァ
レナ「つぼをつく!」
ドラピオン「ドラッ」シャキーン
ズバンッ
レナ「あらラッキーね。二回連続で特防が上がるなんて♪」
レナ「もう一度つぼをつくよ!」
ドラピオン「ドラッ」シャキーン
853 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:32:32.94 ID:/7UbZur10
ヘレン(……今度は攻撃力。いくらなんでもタイミングがよすぎるわ)
ヘレン(でも決してイカサマではない。あの強運……あれこそがレディの真骨頂なのね)
レナ「いくわよ、クロスポイズン!」
ドラピオン「ドラッ!!」
ズバンッ
ミロカロス「ミロッ……!」
シュゥゥゥゥ……
レナ「あら、何かしら、この煙」
レナ「……ふふ、そういうこと。どうやらアナタのお仲間は尻尾を巻いて逃げ出したようね」
854 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:33:32.71 ID:/7UbZur10
ヘレン「……」
レナ「それにミロカロスも毒を浴びたみたいね。一気に決めるわよ、もう一度クロスポイズン!」
ドラピオン「ドラッ!!」ズバンッ
ミロカロス「………ミロッ」グググ
レナ「あら、しぶといのね」
ヘレン「『ふしぎなうろこ』のおかげね。世界レベルのミロカロスは、この程度ではくたばらないわ」
ヘレン「それに、逃げたと決めつけるのは浅はかよ」
レナ「……へえ、まだ強がるのね。それなら徹底的に痛めつけてあげるわ……!」
855 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:34:02.94 ID:/7UbZur10
廃墟内
藍子「はあっ、はあっ……!」
卯月「み、見つかってない、よね……?」
凛「……よし、どれだけ時間稼ぎができるかはわからないから、手短に済ませるよ」
凛「チャーレム、見張りをお願い」ポンッ
チャーレム「チャー」
未央「しぶりん、何か考えがあるんだね?」
凛「うん。といっても全部私の勝手な推測だけど……」
856 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:35:03.76 ID:/7UbZur10
卯月「聞くよ。今は凛ちゃんが頼りだもん」
未央「同じくっ」
藍子「私もです!」
凛「……さっき言っていた、いましめのツボの話なんだけど。藍子」
藍子「はい。さっき電話した人から聞いたんですが、あのフーパというポケモンは、秘密の住処に宝物を集める習性があるポケモンのようなんです」
未央「秘密の住処?」
藍子「はい。そしてもしかしたら……フーパはその住処に、いましめのツボを隠している可能性があります」
857 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:35:44.37 ID:/7UbZur10
卯月「でも、その住処ってどこに……」
凛「ありがとう、藍子。ここからは私が話すよ」
凛「いましめのツボはおそらく、フーパの力を自由にコントロールできる道具なんだ。つまり、私たちがいる場所の近くにある可能性が高い」
未央「じゃあこの近くに、フーパの住処があるってこと?」
凛「そう。でももしかしたらその住処っていうのは、町のどこかじゃないかもしれないんだ」
卯月「ど、どういうこと? 近くにはあるけど、この町にはない……?」
858 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:36:36.67 ID:/7UbZur10
凛「みんなも戦ってみてわかったと思うけど、フーパが操っているリングは空間を歪められる。あのリングの先は、この町じゃない空間に繋がっているんだ」
藍子「……まさか」
凛「うん。それを今から確かめたいんだ。確証はないけどね」
凛「フーパが操っている六つのリング――あの中のどれか一つが、きっと秘密の住処に通じている」
859 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:37:16.62 ID:/7UbZur10
チャーレム「チャー!」
藍子「! もう敵が来たんですか……!?」
凛「いや……チャーレムの察知範囲からして、まだ時間はあるはず」
凛「みんなは、どう思う? 私の考え」
未央「……しぶりんの推理が正しいかどうかはわからないけど、とりあえず今は信じるよ」
卯月「私も。でも、もしそうだとしたら、どうやって正解のリングを見つけたらいいのかな……」
凛「……これも私の勝手な勘ぐりだけど」
860 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:38:00.39 ID:/7UbZur10
凛「フーパは六つのリングを操っていたよね。でも住処に通じているリングがあるなら、それはなるべく使いたくないはず」
凛「だからさっきみたいに、六つのリング全てに攻撃を仕掛けてみる。反応が遅いリングがあれば、きっとそれが当たりだ」
藍子「……でも、もしリングの目星がついても」
凛「うん。次はリングの中に飛び込んでいかないといけない」
凛「だけど、仮にハズレだったり、フーパの意思で行き先を変えられたりしたら、どうなるかわからない。最悪、命の保証もないかもしれない」
861 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:38:58.53 ID:/7UbZur10
凛「だから、私が行く」
藍子「そ、そんな!?」
未央「!!」
卯月「そんなの、危険すぎるよっ! 」
チャーレム「チャー……!」グッ
凛「……もう時間がない。みんな、私の作戦を聞いて」
凛「まずゲッコウガが分身して、全部のリングに攻撃する。それを何度か繰り返して、リングの動きを観察する」
凛「その間、みんなは怪しまれないように、私に続いてフーパに攻撃をしかけておいてほしい」
凛「目星がついたら、私が飛び込む。ムクホークがいるから、水中にさえ飛ばされなかったらなんとかなる……はず」
862 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:39:33.97 ID:/7UbZur10
凛「みんなは私が帰ってくるまで、続けざまの攻撃でフーパを足止めしておいて」
卯月「むちゃくちゃだよ、凛ちゃん……」
凛「そんなの、自分がいちばんわかってるよ。でも今はこの方法しか思いつかなかった」
未央「……」
藍子「……それで凛さんにもしものことがあったらどうするんですか? 凛さんがいなくなったら、私は……」
未央「わかった」
凛「!」
863 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:40:20.69 ID:/7UbZur10
未央「私は信じる。……ううん、本当はイヤだよ。そんなムチャクチャな作戦、賛成できない」
未央「でもこの状況を切り抜けるには、こうするしかないんだよね。なら、私は私にできることをやるよ」
未央「しぶりん。絶対、無事でいてね」
凛「未央……」
卯月「未央ちゃん……」
卯月「……わかった。私も、凛ちゃんに賭けてみるよ。凛ちゃん、絶対に成功させようね」
凛「二人とも……」
藍子「……」
凛「藍子。私たちを信じて。絶対に四人で、生きて帰ろう」
藍子「あの、凛さ――」
864 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:40:50.85 ID:/7UbZur10
ニュッ
藍子「!!」
凛「くそっ、バレたか……!」
チャーレム「チャー!」パッ
ズドォォォォン
卯月「うわあっ」
未央「サイコキネシス……助かったよ、チャーレ――」
未央「――チャーレム、後ろっ!」
865 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:41:25.15 ID:/7UbZur10
チャーレム「!」
ズドドドドド
藍子「チャーレム……!」
フーパ「フゥゥゥパァァァ!!!」
美城「……見つけたぞ」
凛「くっ……チャーレム、戻って!」
凛「みんな、作戦通りにいくよ!」ポンッ
藍子「はい!」ポンッ
卯月「任せて!」ポンッ
未央「しぶりん、頼んだよ!」ポンッ
866 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/13(土) 23:42:26.81 ID:/7UbZur10
次回
「仲間と世界を切り拓け」
長かった生存本能ヴァルキュリア編もラスト二回
867 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/03/13(土) 23:56:52.66 ID:fGuDDnk20
乙 ちゃんみおが凛を信じてるのがいいね
868 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/03/15(月) 20:09:30.45 ID:SYtZ6hHLO
『ポケモンプラチナ/BF50連戦
加藤純一vs金ネジキ/Round9』
『ポケモン金ネジキを
クリア放送2021』
(19:33〜放送開始)
https://youtube.com/watch?v=7QV0sKeH3kw
869 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/17(水) 20:06:46.74 ID:AKUPfU4n0
生存本能ヴァルキュリア編 二十 「仲間と世界を切り拓け」
フーパ「フゥゥゥパァァァ!!!」
美城「なぜ執拗に邪魔をする。なぜ抗おうとする。大人しく降伏すれば、私も君たちを傷つけずに済むというのに」
凛「そんなの、アンタに従うより何倍もマシだからだよ!」
凛「かげぶんしん!」
ゲッコウガ「ゲコ!」ヒュンヒュンヒュン
凛「そしてみずしゅりけん!」
ゲッコウガ「ゲコ!!」
シュバババババ
凛(見極めろ……どのリングなんだ……!)
870 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/17(水) 20:07:30.01 ID:AKUPfU4n0
美城「何度も同じ手を喰らうと思うな」
ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ
バッ
未央「みずしゅりけんが返ってきた! しまむー、迎撃するよっ!」
ジュカイン「ジュカ!」ズバッ
バシャーモ「バシャ!」ドガッ
卯月「藍子ちゃん!」
藍子「はい! ゴリランダー、ウッドハンマー!」
ゴリランダー「ゴリ!!」ズドンッ
871 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/17(水) 20:08:01.99 ID:AKUPfU4n0
フーパ「グヴッ……!!」
美城「……ちっ」ギリ
未央「しぶりん、どう!?」
凛「……ごめん、もう一回だけ試させて!」
未央「りょーかい!」
美城(……あのゲッコウガ使い、何かを企んでいるな)
凛「かげぶんしん!」
美城「あくのはどうで分身を一掃しろ」
フーパ「フゥゥゥパァァァ!!」バッ
872 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/17(水) 20:08:37.12 ID:AKUPfU4n0
卯月「バシャーモ!」
バシャーモ「バシャ!」ダッ
ズドォォン
凛(……向こうも怪しんでいる。これが最後のチャンス……!)
凛「リングに向かってみずしゅりけん!」
ゲッコウガ「ゲコ!!」シュバババババ
ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ
ヒュンッ
873 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/17(水) 20:09:11.90 ID:AKUPfU4n0
凛(……見えた!)
凛「左下のリング……あそこだっ――」
美城「ダイアーク」
カッ
凛「……え?」
未央「しぶりんっ!!」
卯月「凛ちゃん!!」
藍子「…………!!」
874 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/17(水) 20:09:39.57 ID:AKUPfU4n0
ズドォォォォン
凛「…………」
凛「……う、ん?」
ゴリランダー「ゴリ……」
バタッ
凛「ゴ、ゴリランダー!? まさか、私を庇って――」
875 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/17(水) 20:10:17.39 ID:AKUPfU4n0
美城「……なに!?」
凛「!!」
ダッッ
藍子「――――っ!」
ヒュンッ
凛「――藍子っ!?」
876 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/17(水) 20:10:58.10 ID:AKUPfU4n0
藍子「――――――」
藍子「――――」
藍子「――わっ」
藍子「わああああっ」コロコロコロコロ
藍子「あたっ」ベチン
藍子「う、ううん……ここは……」
藍子「洞窟……? スパイクタウンじゃ、ない」
藍子「じゃあここが、リングの中の世界……!」
877 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/17(水) 20:11:58.86 ID:AKUPfU4n0
藍子(……咄嗟の判断だったけど、間違っていなかったみたいだ)
藍子(相手は完全に凛さんだけを狙っていた。だから凛さんを攻撃した瞬間に、私がリングに飛び込むことができた)
藍子(……みなさん、勝手なことをしてごめんなさい。でも、勝手に身体が動いちゃいました)
藍子「この洞窟……一本道になってるのかな」
藍子「……」チャキッ
藍子「マホイップも、サニーゴも、ヤドンやドロンチも……みんな戦闘不能。ゴリランダーもいない」
藍子「戦えるポケモンがいないって、こんなに不安なんですね……」ギュッ
藍子「……とにかく、今は進まないと」
878 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/17(水) 20:12:41.60 ID:AKUPfU4n0
ザッザッザッザッ
藍子「あれ。あそこ、何か光っている……?」
ピッカーン
藍子「わわっ。これって、フーパが集めていた宝物……?」
藍子「古文書に書かれていたこと、本当だったんだ」
藍子「じゃあ、この中に……!」
879 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/17(水) 20:13:56.12 ID:AKUPfU4n0
未央「し、しぶりん! 藍子ちゃんが!」
卯月「行っちゃった……どうしよう……!」
凛「藍子……!」
フーパ「フゥ……パァ……」
ギリッ
フーパ「ウガアアアアア!!!」
美城「……そうか、君たちの狙いはこれだったのか」
美城「随分と姑息な真似だな。だが同時に、最大の悪手を打ってしまったともいえる」
凛「……どういうこと?」
美城「土足で他人の住処に踏み込んだことで、フーパの逆鱗に触れてしまったのだよ。君たちは」
美城「怒れる魔神よ、反逆者どもを焼き払え」
880 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/17(水) 20:14:57.69 ID:AKUPfU4n0
美城「ギガインパクト」
フーパ「ウグォォアアアアアァァァァァ!!!!!」
凛「……!!」
ズガアアアアアン
凛「うわああああ!!」
881 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/17(水) 20:15:30.96 ID:AKUPfU4n0
…………………………
藍子「――あっ」
藍子「このツボ、フーパと色合いが似ている。もしかして、これが……!」
藍子はいましめのツボを手に入れた!
藍子「やった……これがあれば、フーパを――」
グンッ
藍子「……え?」
882 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/17(水) 20:16:16.21 ID:AKUPfU4n0
グンッ グンッ グンッ
藍子「そんなっ、リングが縮んでいってる!?」
藍子「は、早くしないと! リングが消えたら、帰れなくなっちゃう……!」
883 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/17(水) 20:18:30.63 ID:AKUPfU4n0
次回
「ヴァルキュリア・オース」
残り二回のつもりでしたがちょっと予定が狂ったので分割しました
ではまた
884 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/03/17(水) 21:26:49.26 ID:VN6JTHqs0
乙 藍子の性格だとしなさそうだがちゃっかりしたキャラだとついでに何か宝物も持ってきそう
885 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/03/19(金) 20:38:33.03 ID:6JAPJcm+O
『ポケモン金ネジキを
クリア放送2021 その3』
(19:50〜放送開始)
https://youtu.be/MV1MACU-ZMY
886 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/21(日) 02:38:12.91 ID:19bsjyOw0
生存本能ヴァルキュリア編 二一 「ヴァルキュリア・オース」
…………………………
凛「……う、うう……」
ゲッコウガ「ゲ……コ……」
卯月「か、身体、が……」
バシャーモ「バ、シャ……」
未央「ダメだ、動かない……」
ジュカイン「……ジュカ……」
887 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/21(日) 02:39:24.77 ID:19bsjyOw0
美城「随分と手こずらせてくれたな。だが……これで幕引きだ」
美城「……フーパ、次は住処の侵入者を始末しろ」
フーパ「フゥゥゥパァァァ!」
凛「……藍、子……」
凛「……私に……もっと力、が、あれば……っ」
未央「しぶ、りん……ごめん、ね……」
卯月「私たち、ぜんぜん、力に、なれなかっ、た……」
凛「卯月、未央……」
888 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/21(日) 02:39:52.80 ID:19bsjyOw0
ポンッ
未央「……え?」
ディアンシー「ディア」
美城「なんだ、そのポケモンは。……まだやるというのか」
ディアンシー「ディア!」
フーパ「フゥゥゥパァァァ!!」
ズドドドドド
889 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/21(日) 02:40:20.09 ID:19bsjyOw0
卯月「ディアンシー!」
ディアンシー「ディ、ディア……!」グググ
卯月「ディアンシー……どうして……?」
ポンッ
未央「!」
890 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/21(日) 02:40:47.54 ID:19bsjyOw0
ポンッ ポンッ ポンッ
ポンッ ポンッ ポンッ ポンッ
ボーマンダ「ボー!」
チルタリス「チル!」
カポエラー「カポッ!」
チラチーノ「チラチ!」
エレザード「エレッ!」
トドゼルガ「トド!」
トゲデマル「トゲ!」
891 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/21(日) 02:41:13.35 ID:19bsjyOw0
凛(あれは……卯月と未央の手持ちポケモン……)
ディアンシー「ディア! ディア!」
ディアンシー「……ディアッ!!」
卯月「み、みんな……」
美城「……全く、反吐が出る。フーパ、やれ」
フーパ「ウガアアアアア!!!」
ズドォォォォン
892 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/21(日) 02:41:51.89 ID:19bsjyOw0
未央「……ディアンシーたちは、なにも諦めていない。私たちを守るために、戦ってくれているんだ……」
未央「それなのに、トレーナーの私が諦めて、どうするの?」グググ……
凛「未央……」
未央「まだだ。まだ、私は立てる」
未央「しまむー、しぶりん。絶対、私が守るからね……!」
卯月「未央……ちゃん」
グググ
893 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/21(日) 02:42:25.03 ID:19bsjyOw0
卯月「私も……頑張る。せっかく凛ちゃんと会えたのに、こんなお別れはイヤだよ」
卯月「私も、最後まで諦めないっ!」
凛「卯月……」
ディアンシー「ディア!!」バババ
フーパ「フゥゥゥパァァァ」ヒョイッ
パリンッ
894 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/21(日) 02:42:55.27 ID:19bsjyOw0
未央「! そうだ、ここはアーケード……天井はガラス!」
卯月「未央ちゃん、何か思いついたんだね!」
未央「うん! ボーマンダ、チルタリス! フーパと距離を取って!」
ボーマンダ「ボー」バサッバサッ
チルタリス「チル」バサッバサッ
未央「ジュカイン、バシャーモ、ゲッコウガ! お願い、最後の力を……私たちに貸して!」
ジュカイン「ジュカ……!」
バシャーモ「バ、シャ……!」
ゲッコウガ「ゲ……コ」
895 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/21(日) 02:43:36.64 ID:19bsjyOw0
凛「未央、何をするの……?」
未央「しぶりん、そのままでいいから聞いて。私が合図したら、ゲッコウガのいちばん強い技を指示してほしい!」
未央「それだけで大丈夫。後は任せてよ」
未央「なんたって未央ちゃんは、次期アイマスチャンピオンなんだから!」
凛「未央……」
未央「よーし、これが一世一代の大勝負だ!」
896 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/21(日) 02:44:07.20 ID:19bsjyOw0
次回
「生存本能ヴァルキュリア」
897 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/03/21(日) 22:46:43.58 ID:RzAfrdDm0
乙 熱い展開だな
898 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:04:02.65 ID:VKOsN5QY0
生存本能ヴァルキュリア編 二二 「生存本能ヴァルキュリア」
未央「みんな、いったん伏せて!」
未央「エレザード、天井に向かって10まんボルト!」
エレザード「エレ!」バリリリリリ
未央「しまむー、続いて!」
卯月「うん! トゲデマル、ほうでん!」
トゲデマル「トゲデー!」バリリリリリ
美城「天井だと……?」
899 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:04:38.36 ID:VKOsN5QY0
バリリリリリ
バキンッ
フーパ「!!」ドドドドド
美城「! ガラスの破片か……!」
美城「フーパ、構うな! やれ!」
未央「今だ、一斉攻撃ぃー!」
900 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:05:06.59 ID:VKOsN5QY0
ボーマンダ「ボー!」
チルタリス「チル!」
トドゼルガ「トド!」
カポエラー「カポッ!」
チラチーノ「チラチ!」
ディアンシー「ディア!!」
ズドォォォォン
美城「ぐっ……!」
901 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:05:33.92 ID:VKOsN5QY0
ダッダッダッ
藍子「はあっ、はあっ……!」
グンッ グンッ グンッ
藍子「お願い、間に合って……お願いっ……!」
ダダダダダ
グンッ……
藍子「! リングの動きが止まった!」
藍子「みんなのところへ、帰るんだ……!」
藍子「――たあっ!」
902 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:06:03.41 ID:VKOsN5QY0
バッ
凛「!! 藍子!!」
卯月「藍子ちゃんっ!」
未央「藍子ちゃん!」
ドサッ
藍子「ううっ……も、戻った、の……?」
美城「……!」ギリッ
美城「そのツボを……返せ!!」
ズンッ
903 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:06:36.76 ID:VKOsN5QY0
ゴリランダー「ゴリ……!」
美城「ぐっ……! そこをどくんだ!」
藍子「ゴリランダー……ううっ……」バッ
フーパ「ガァ……ウガアアア…………」ゴゴゴゴゴ
藍子「フーパが……苦しんでいる」
藍子「ごめんね、フーパ……鎮まって!」バッ
フーパ「!!!」
コォォォォォォォォ
904 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:07:15.72 ID:VKOsN5QY0
フーパ「ウガアッ……ウガ……ガアアアアア!!」
卯月「フーパの動きが止まった! 未央ちゃん!」
未央「オーケーしまむー!」
バッ
卯月・未央「「メガシンカ!!」」
カッ
ズドンッ
メガジュカイン「ジュカアアッ!!」
メガバシャーモ「バシャアアッ!!」
凛(……! 二人が、メガシンカを……!!)
905 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:08:04.80 ID:VKOsN5QY0
未央「しぶりん、後はもうわかるよね!」
凛「……うん……!」ググッ
美城「なぜだ……なぜ! なぜそうまでして、君たちは抗うんだ!!」
凛「ごめん……アンタの憎しみや悲しみのワケを、私はきっと理解できない。でもね」
凛「だからといって、アンタに私たちの未来を決めつける権利はない。未来は……私たちの手で掴むんだ」
フーパ「ウガアアアアア!!!」
凛「これで……最後だ!」
906 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:08:38.77 ID:VKOsN5QY0
未央「ハードプラント!!!」
卯月「ブラストバーン!!!」
凛「ハイドロ……カノン!!!」
ズドォォォォォン!!!
907 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:09:07.23 ID:VKOsN5QY0
――――――――
――――――
――――
――
美城(……私は)
908 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:09:34.36 ID:VKOsN5QY0
美城(私は、どこで狂ってしまったのだろう)
美城(ただ、真っ当に生きたかった。真っ当に生きて、人を、ポケモンを愛し、愛され、幸せになりたかった。それだけだった)
美城(それなのに……)
美城(…………)
美城(……!!)
909 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:10:19.51 ID:VKOsN5QY0
「ウパー、ウパー!」
美城(……ウパー。なぜ君はあの時、私を助けたんだ?)
美城(私を助けたことで、君は命を落とした。私は君を殺してしまったという咎を抱えたまま、生きることになった)
美城(そんな自分に耐え切れず、私はこの世界を憎んだ。憎んで、憎んで、全て壊すことで……最終的に、自分の咎を殺めたかったんだ)
美城(……なぜなんだ?)
910 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:10:54.83 ID:VKOsN5QY0
「ウパー! ウパ、ウパー!」
美城(……ああ、そうか)
美城(私はとうの昔に、君から赦されていたんだな。それなのに、罪を背負った気になって)
美城(もっと早く、そのことに気づいていれば――)
911 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:11:32.80 ID:VKOsN5QY0
…………………………
藍子「うう……ん」
卯月「よかった、藍子ちゃん! 無事だったんだね!」
藍子「こ、ここは……」
楓「スパイクタウンの外ですよ。町はご覧の有様になってしまいましたので」
藍子「楓さん……それに凛さん、卯月さん、未央さんも……!」
藍子「! 町が……崩れて……」
912 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:12:48.09 ID:VKOsN5QY0
藍子「み、みなさん無事なんですか!?」
凛「うん。私たちも気がついたら町の外に運ばれていたんだ」
未央「この子や……敵だったヤツらも一緒にね」
フーパ「フーパ……」グッタリ
藍子「も、もしかしてフーパですか? さっきまでと全然違う……」
藍子「そうだ、敵も一緒って!」
楓「クローネのボス……美城という女性は既に連行されました。どうやら気を失っていたみたいです」
913 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:13:47.99 ID:VKOsN5QY0
藍子「そうだったんですか。でもどうして、みんな無事だったんでしょう……?」
楓「……おそらく、バドレックスが助けてくれたのでしょう」
藍子「バドレックス?」
楓「古代のガラルを統率していたというポケモンです。人や物を一瞬でワープさせる能力があると言われています」
楓「ガラル地方のために戦ってくれた皆さんを、崩壊する町から守ってくれたのでしょう」
藍子「……」
914 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:14:18.76 ID:VKOsN5QY0
未央「そうだったんだ。敵対していた人まで助けるなんて、優しいポケモンだなあ」
卯月「……あれ、そういえばヘレンさんが見当たりませんね」
凛「レナもいなかったね。楓さん、他にも人は見ていない?」
楓「ええ、私は見ていません」
未央「まぁヘレンについては大丈夫だと思うけど……たしかに、どこ行っちゃったんだろ」
915 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:15:02.58 ID:VKOsN5QY0
凛「……! いっ、た……!」ズキン
藍子「り、凛さん!」
楓「無理はしないで。今からみなさんを病院に運びます。ガブリアス、凛ちゃんと藍子ちゃんをお願いします」
ガブリアス「ガブ」
楓「それから……上空にいるラティアスとラティオスは、どなたのポケモンでしょう?」
卯月「わ、私たちです」
楓「それではガブリアスの後について行ってもらいましょう。2匹とも、よろしくお願いします」
藍子「あの、楓さん。アーマーガア、お返しします。戦闘不能にさせてしまって……ごめんなさい」
楓「ありがとうございます。いいんですよ。アーマーガア、よく頑張りましたね」
楓「さ、乗ってください。安全運転でいきますよ」
ガブリアス「ガブッ!」
916 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:15:43.41 ID:VKOsN5QY0
シュートシティ
ブラックキュレム「……!」
バシュゥ
つかさ(なんだ……キュレムのダイマックスが途切れた?)
ブラックキュレム「……キュラァァァ」
ギュンッ
夏美「キュレムが、飛び去っていくわ……」
つかさ「やった……のか?」
夏美「つかさちゃん、見て! スパイクタウンから赤い光が消えてるわ!」
つかさ「……!! 凛、藍子……やってくれたんだな!」
917 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:17:08.50 ID:VKOsN5QY0
凛(……その後のガラル地方の話)
凛(各地で暴れていたダイマックスポケモンたちは、フーパの力で元の生息地へ戻されていった。どの町も大きな被害に遭ったけど、ジムリーダーやトレーナー達の尽力により、命を落とした人はいなかったという)
凛(『クローネ』に関わっていた時子、まゆ、麗奈、そしてボスの美城は、然るべき刑罰を受けることになった。ただ、時子とまゆはやはり洗脳されていただけのようで、少し罰は軽くなったという)
ガチャッ
つかさ「元気か、時子サン」
918 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:18:34.29 ID:VKOsN5QY0
時子「……面会人は貴方のことだったのね、社長」
時子「で、何の用かしら。操られていたとはいえ、私は裏切り者……合わせる顔はないはずよ」
つかさ「そのことなんだけどさ」
つかさ「刑期を終えたら、もう一度マクロコスモスに来ないか?」
時子「……はっ?」
つかさ「いきなり秘書に戻られたらヘイト集まりそうだし、ヒラからのリスタートだけど。アンタほど有能な社員をみすみす切り捨てるのは勿体ない気がしてさ」
時子「……私を、許すっていうの?」
つかさ「もう過去のことだしな。それに、本当に改心したかどうかは、目を見ればわかる。……待ってるぜ、時子サン」
919 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:19:10.99 ID:VKOsN5QY0
獄中
まゆ「……モバPさん。あなたは今、どこにいますか? 誰に向かって、その笑顔を振りまいているんですか?」
まゆ「うふふ……外に出られたら、すぐにまゆもそちらへ行きますね。世界中どこにいても、必ず見つけ出しますから……」
まゆ「それまでは、この静かな部屋で、モバPさんとどんな生活を送りたいか、たっくさん想像しておきますね。うふ、うふふ、うふふふ…………」
920 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:20:22.56 ID:VKOsN5QY0
凛(いましめのツボは、フーパともどもマクロコスモスで管理することになった)
凛(正しく運用すれば、フーパの力はガラルの発展に大きく貢献できる。つかさなら、心配はいらないだろう)
凛(ザシアンやザマゼンタ、ムゲンダイナも元いた場所へ帰っていった。……ザシアンとザマゼンタは、今回の一件で、私たち人間のことを、また信じてくれるようになっただろうか)
凛(ジム前に置かれていたオブジェも、全て撤去された。修繕作業があったのでジムチャレンジはしばらく中止になったけど、フーパの助力もあって1ヶ月後には再開された)
921 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:21:05.91 ID:VKOsN5QY0
凛(唯一気がかりなのは、あのオブジェを建てて回っていたレナが未だ見つかっていないということだ。彼女はどこに消えてしまったのだろう……)
「…………」
「あーあ、終わっちゃったわね。長かったような短かったような。ま、でも中々楽しませてもらったわ」
「さて、次はどんな楽しいことをしましょうかね♪」
922 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:21:38.51 ID:VKOsN5QY0
凛(私と藍子、卯月、未央は、しばらくの間、入院生活を余儀なくされた。病院生活が始まって3日ほど経った頃、私たちをある人が訪ねてきた)
晶葉「全く……どれだけ心配したと思ってるんだ! 馬鹿モノ!!」
凛(私のスマホに何度か入っていた着信は、晶葉のものだった。私の安否を確認したかったらしいけど、結局私は色々あって返事を返せていなかった)
凛(それで私の身を案じた晶葉が、アイマスにいた卯月と未央に連絡を入れてくれたそうだ。2人が来てくれなかったら、私も藍子も助かっていなかったかもしれない)
凛(そうか、あの時、藍子に電話に出るよう促したのは、私の二の舞になるのを防ぐためだったんだな……)
923 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:22:21.25 ID:VKOsN5QY0
凛(そんな卯月と未央は、入院中にすっかり藍子と親しくなった)
卯月「ねえねえ、藍子ちゃん」
藍子「どうしたんですか、卯月さん、未央さん?」
未央「もーっ、さん付けはやめてよ! 同い年くらいなんだし、ちゃんでいいよ、あーちゃん♪」
藍子「あ、あーちゃんっ?」
未央「そう、藍子ちゃんだからあーちゃん。どうかな?」
藍子「……」
未央「ゴ、ゴメン、イヤだった!?」
924 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:22:55.70 ID:VKOsN5QY0
藍子「いえ。誰かにニックネームで呼ばれるなんて、初めてのことなので……嬉しいです!」
藍子「あーちゃん、あーちゃん……ふふっ……」
卯月「私のことも卯月ちゃんでいいよ、藍子ちゃん!」
藍子「は、はいっ。これからも仲良くしてください、卯月ちゃん、未央ちゃん!」
925 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:23:36.83 ID:VKOsN5QY0
凛(退院後、私は都の事務所を訪ねた)
凛(都は楓さんからの指令を受け、とある考古学者と共にフーパに関連する文献の解析を行っていたという)
凛(彼女たちからの助太刀がなければ、確実に私たちは勝てていなかった。影の立役者といっても過言はないだろう。そのお礼を伝えたかった)
都「お礼を言うなら、考古学者さんにも言ってください。私は見つけるだけ見つけて、ほとんどあの人が解読してくれたんですからねっ」フンス
926 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:24:30.77 ID:VKOsN5QY0
都「あ、そうそう。考古学者さんがこう言っていましたよ。『やっと凛さんに恩返しをすることができる』って」
凛「え?」
都「凛さん、もしかして面識があるんですか?」
凛「……まさか、その人って」
927 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:25:30.19 ID:VKOsN5QY0
凛(こうして、ガラル地方全体を巻き込んだ争いは幕を閉じた)
凛(私たちは無事に退院し、時期を同じくしてジムチャレンジも再開されることになり)
凛(私たち4人は、ナックルジムの前に立っていた)
928 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/24(水) 21:28:45.08 ID:VKOsN5QY0
生存本能ヴァルキュリア編 終幕
長かった…気づいたら残り70スレしか残ってないし、週2投稿で3か月かかりましたね。週1投稿だったらどうなってたことか
これにてガラルを覆う脅威とは決着。ジムチャレンジ再開です
929 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/03/24(水) 21:30:58.85 ID:SeQ9ZWxI0
乙 長編お疲れ様です。しかしレナさん野放しか...次作あるなら暗躍しそうだ
930 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/03/25(木) 10:18:45.20 ID:O8G1St1w0
ウパー記憶喪失じゃなくてお亡くなりになったの?
931 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/27(土) 23:49:08.36 ID:RAcmGfzK0
>>930
勝手に他界させてしまっていた…すいません、ウパーは生きてます
記憶喪失=過去の自分が死ぬって解釈で読んでいただければと
今回が本スレでは最後の投下になります
932 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/27(土) 23:49:51.54 ID:RAcmGfzK0
ナックルジム前
未央「いやー、久々に見れるなあ。しぶりんのバトル!」
卯月「うん、私も楽しみっ!」
凛「私の試合を見るのはいいけど、2人ともアイマス地方には帰らないの?」
未央「んー、成り行きとはいえせっかくガラルに来れたんだし、すぐ帰っちゃうのは勿体ない気がしてさー」
卯月「あはは、私も。色んな所に行ってみたいし、凛ちゃんや藍子ちゃんが挑むトーナメントのことも気になるなあって」
未央「うんうん。もしかしたら二人が戦うことになるかもしれないもんね!」
933 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/27(土) 23:50:19.35 ID:RAcmGfzK0
卯月「それに、こうして3人で……今は藍子ちゃんも加えてか。みんなで同じ時間を過ごせることが、ほんとに幸せなんだ」
未央「ガラルに来てなかったら、あーちゃんとも仲良くなれてなかったもんね!」
凛「ふふ、そっか」
藍子「……」
凛「……藍子?」
卯月「どうしたの、藍子ちゃん? なんだか元気がないみたいだけど……」
藍子「いえ、その……」
934 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/27(土) 23:50:47.82 ID:RAcmGfzK0
藍子「…………凛さん」
凛「どうしたの、そんなに改まって」
藍子「あの……あの。すごく、勝手なお願いであることはわかっているんですけど。聞いてもらえますか?」
凛「もう、早く言いなよ」
藍子「………………」
藍子「凛さん。今から私は、凛さんの元を離れることにします」
935 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/27(土) 23:51:18.95 ID:RAcmGfzK0
卯月「えっ!?」
未央「きゅ、急にどうしたの、あーちゃん!?」
凛「……」
藍子「……ずっと考えていたんです。いつかは独り立ちしなきゃいけない時が来るって」
藍子「これまで、凛さんに憧れて、一緒に旅をしてきて、ジムバッジも一緒に集めてきました」
藍子「でも、バッジを集めきってしまったら、これから私にとって凛さんは、コーチではなくライバルになってしまいます」
936 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/27(土) 23:51:56.79 ID:RAcmGfzK0
藍子「そうなった時に……私に、ひとつの夢ができたんです」
藍子「私は、凛さんに勝ちたい。凛さんを超えたいんです」
藍子「だけど、今のままの私じゃきっと勝てません。だからこそ、一度凛さんから離れなきゃいけない……そうしなきゃ、今以上に強くなれないと思ったんです」
凛「……」
937 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/27(土) 23:52:23.23 ID:RAcmGfzK0
藍子「自分からコーチをしてほしいとお願いしておいて、こんなことを言うのはワガママだってわかっています。それでも……私も、変わらなきゃ、って思ったんです」
藍子「これが、今の私の本音です。だから――」
凛「藍子」
藍子「……はい」
938 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/27(土) 23:53:11.48 ID:RAcmGfzK0
凛「ありがとう。藍子が先に言ってくれたおかげで、ホッとしたよ」
藍子「え……?」
凛「実は私も、いつか言わなきゃいけないって思ってたんだ。藍子は私と離れるべきだって。いつかは自分の足で歩いていくべきだって」
凛「でも……どうしても言い出せなかった」
凛「……私から離れることで、新しく見えてくるものもあると思う。それを身につけることができれば、きっと今よりも強くて優しくて……藍子らしい藍子になれると思うよ」
凛「私は、そんな藍子と戦える日を楽しみに待ちたい。約束しよう。次はトーナメントで会おうね」
藍子「凛さん……」
藍子「はい。絶対に、凛さんのもとへたどり着いてみせます」
939 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/27(土) 23:53:41.60 ID:RAcmGfzK0
卯月「凛ちゃん……」
未央「あーちゃん……」
凛「……それじゃ、私はジムチャレンジに行ってくる。藍子、またね」
藍子「はい。私もワイルドエリアに行って、特訓してきます。今まで、お世話になりました」
クルッ
スタスタスタスタ
凛「…………」
藍子「…………」
940 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/27(土) 23:54:28.67 ID:RAcmGfzK0
「私は凛だよ」
「その意気だよ。今度は私も手抜きしない。絶対に夏美さんを倒そう!」
「藍子はすごいね。知れば知るほど惹き込まれるというか、そんな魅力がある気がする」
「うん。この音が鳴ったらゲットできた証だね」
「私は使ってみてもいいと思うな。藍子ならきっと使いこなせるとも思う」
「でも藍子はもう強くて優しいよ。今日だって女の子を放っておかなかったし、サニーゴを守ろうとしていたじゃない」
「遅い。トレーナーが焦ってちゃ元も子もないよ、藍子」
「お荷物なんて、弟子としてふさわしくないなんて……一回負けたぐらいでそんなこと思うわけないじゃんっ……!」
「藍子……助けてくれて、ありがとう」
「昨日はありがとう。藍子がいなかったら、せっかくおいしいステーキも充分味わえなかったと思う」
「いい機会だし、明日は美波から稽古をつけてもらったらどうかな。私以外のトレーナーから教わるのも、時には大事だと思うし」
「諦めないで! あと一歩なんだから! 藍子なら勝てる!!」
「藍子。私たちを信じて。絶対に4人で、生きて帰ろう」
941 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/27(土) 23:54:54.18 ID:RAcmGfzK0
「おやすみ、藍子。……また明日」
942 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/27(土) 23:55:31.10 ID:RAcmGfzK0
藍子「………」
凛「藍子!」
藍子「あ……」
凛「振り向いちゃ、ダメだ……振り向いちゃ……」
藍子「……り」
藍子「りん、さん……! う、ううっ…………!」
943 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/03/28(日) 00:00:19.33 ID:S4Lk5KPO0
To Be Continued...
今回の投下はここまでです。次回の投下より新しいスレへと移行します
次のスレが埋まるまでには完結する…はず。たぶん。おそらく。いや完結させる。
次スレは1週間後に立てる予定です
本当は凛VS珠ちゃんをガッツリやってから移行したかったんですが、思った以上にガッツリ書きすぎたのでこうなりました。次は久々となる凛のジムチャレンジからスタートします
あと安価もコンマも全然できてなかったですね…次スレではちゃんと場面作ります
気づいたら1年くらい経ちましたがようやく終盤戦。これからもよろしくです
ではでは
944 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/03/28(日) 00:09:21.05 ID:RhWSJl9a0
乙 1年か毎回楽しませてもらってます
945 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2021/04/03(土) 21:45:10.71 ID:4i9TUQuN0
【モバマス×ポケモン】凛・藍子「ガールズ・イン・ザ・フロンティア!!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1617452925/
新スレです。しくよろ
946 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/05/01(土) 19:32:41.61 ID:EUodNao5O
SwitchのNewポケスナを弄る。
https://youtube.com/watch?v=3qRdBk8C9Mk
947 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/05/09(日) 12:28:04.90 ID:utdhdLr5O
ポケモンプラチナ
バトルファクトリー
オープンLV/50試合勝ち抜き戦
『じゅんいちvs金ネジキ』ラウンド14
『金ネジキ(50連勝)クリアするまで
止まらない男の配信〜Day2〜』
(12:05〜放送開始)
https://youtu.be/0JenRYjU-GM
948 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/05/16(日) 13:18:39.96 ID:hZq950X2O
ポケモンプラチナ/バトルファクトリー
レンタルバトル/50連続勝ち抜き戦
『じゅんいちvs金ネジキ』Round(パート)15
『金ネジキ(50連勝)クリアするまで
止まらない男の配信〜最終章〜』
(13:03〜放送開始)
https://youtu.be/FPGoDeH6msE
949 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/06/26(土) 10:51:28.50 ID:Ua+Tz+mzO
『加藤純一vs金ネジキ』ラウンド17
『俺はネジキから逃げなかった〜最終回〜』
(13:00〜放送開始)
https://www.youtube.com/watch?v=k5-hLhQGOpg
950 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/06/27(日) 12:53:29.77 ID:BV0euhDMO
因縁の対決に終止符を討つ。
"18回目"の挑戦。
ポケモンプラチナ
BF/レンタルポケモン
49連続勝ち抜き戦
『加藤純一vs金ネジキ』
ラウンド18/生放送
『金ネジキ(49連勝)をクリアしたいです。』
(12:14〜放送開始)
https://youtu.be/OqMH5TbJfDk
951 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/06/30(水) 20:47:58.28 ID:s1qgNawPO
『今日クリアある?
ポケットモンスター金ネジキ』#20
(20:29〜放送開始)
https://www.youtube.com/watch?v=GO-jRHjac6U
952 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/07/03(土) 20:26:54.48 ID:XG1W/2B8O
ポケモンプラチナ
バトルフロンティア
運ゲーレンポケ49番勝負
『加藤純一vs金ネジキ』Round.22
『ポケットモンスター金ネジキを
クリアさせろ。(負け無し49連勝挑戦)』#22
(18:20〜放送開始)
https://youtube.com/watch?v=-9eN6QXQHvE
953 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/07/11(日) 13:13:02.99 ID:fiqpwk8EO
必ず勝つ。24度目の王への挑戦。
ポケモンプラチナ
バトルフロンティア
レンポケ49連勝挑戦
「加藤純一vs金ネジキ」ラウンド24
『ポケットモンスタープラチナの
金ネジキをクリア絶対にする。』
(13:03〜放送開始)
https://youtube.com/watch?v=28CJR9v3WnU
954 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/07/17(土) 19:01:42.63 ID:Ueqmx+1MO
ポケモンプラチナ
バトルフロンティア
「加藤純一vs金ネジキ」ラウンド27
『ポケットモンスタープラチナの
金ネジキ本当にクリア放送(49連勝挑戦)』
(18:58〜放送開始)
https://youtube.com/watch?v=G4pgl0cVsyQ
955 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/07/24(土) 19:25:09.79 ID:YttLQVBIO
『ポケットモンスタープラチナの
金ネジキをクリアさせて頂きます。』#30
(19:08〜放送開始)
https://youtu.be/Cyn1jMguCPw
956 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/07/25(日) 19:35:45.79 ID:2hIDYwaxO
『ポケットモンスタープラチナの
金ネジキをクリア絶対にする。』Part31
(19:06〜放送開始)
https://youtube.com/watch?v=2A5VC7DIXqQ
957 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/07/26(月) 18:14:48.46 ID:nXwhzbd4O
「加藤純一vs金ネジキ」Round.32
『ポケットモンスタープラチナ
金ネジキ 実況プレイ』
(18:00〜放送開始)
https://www.youtube.com/watch?v=D-MZAC5SwLA
958 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/07/27(火) 19:39:39.18 ID:CF0rxCsxO
『暫しのお別れ/ポケモンプラチナ
金ネジキ 実況プレイ2』33日目
(19:00〜放送開始)
https://youtube.com/watch?v=c0RBhT0IGd8
959 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/07/28(水) 19:51:34.42 ID:42DxzJ0aO
『丸坊主金ネジキ 泣きの一回:Ep.1/最終回』34日目
(19:03〜放送開始)
https://youtu.be/b5fOivCuYw4
960 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[age]:2021/10/31(日) 14:12:56.19 ID:lcSnINaEO
『加藤純一VS金ネジキ(1周年放送)』
55日目/159戦目
(14:00〜放送開始)
https://youtu.be/uO7YeZEA0XM
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