モバP「シンデレラガールズ デイリーステージ 190」

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257 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/22(火) 20:23:35.75 ID:ptiCFncRO
(4)

若葉「はー」

若葉「うん。瞳子さんに話せてすっきりしました!えへへ」

瞳子「よかった。私はなにもしていないけどね」

若葉「そんなことないです!ありがとうございました!さようならー」

瞳子「はい、さようなら」

奈緒「先生と生徒の別れのあいさつみたいだな」

由里子「言い得て妙だね」

奈緒「で?相談ってのは?」

由里子「あれ」

奈緒「あれ?」

由里子「瞳子さんの包容力がヤバいって話」

奈緒「なるほど。わからん」

由里子「はあ。どうしたらあんなに推せ…げふん。徳の高いお方になれるのかってね。前世でどんな善行を積んだのかユリユリは気になって夜も眠れないんだじぇ」

奈緒「いろいろあるけど、とりあえず言い直したとこからつっこんだ方がいいか?」

由里子「とにかく引き続き見てほしい」

奈緒「あ、はい」
258 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/22(火) 20:24:06.71 ID:ptiCFncRO
(5)

由里子「みてみて!次の相手役は美羽っちだじぇ!」

奈緒「相手役いうな」

矢口美羽「瞳子さーん。お疲れさまです」

瞳子「お疲れさま」

美羽「みてみて。お仕事で使ったドール、もらっちゃいました!」

瞳子「あら。可愛いわね」

美羽「はい。おひとつどうぞ。これを使っておしゃべりしましょう!」

瞳子「あ、わざとこれを使ってね?…ふふ。こうかしら」

みうさぎ『そうだピョン♪』

瞳子「えっと…」

とうかめ『みうさぎちゃん。こんにちは。お疲れカメ〜』

瞳子「ふふ…なんだか恥ずかしいわね」

美羽「えへへっ瞳子さんばっちり!」

由里子「先生か?」

奈緒「さっきとだいたい同じ感想だな」

由里子「ほっこりするのう…」

奈緒「そうだな」
259 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/22(火) 20:24:41.09 ID:ptiCFncRO
(6)

瞳子「亀は飼ったことないけど…可愛いわね。今度、うちの子と一緒に住まわせてあげられる子を探してみようかしら」

美羽「可愛いですよねー」

美羽「そうだ。瞳子さん、よかったらその子、もらってあげてくれませんか?」

瞳子「え?いいの?」

美羽「いいです!」

みうさぎ『離れていても一緒ピョン〜♪』

美羽「だそうです!」

瞳子「あら…うふふ。じゃあ…」

とうかめ『ありがとう。またね…カメ。大事にするカメ』

瞳子「…あ、これは私の気持ちか…。ふふ、ごめんなさい」

美羽「いえいえ〜。瞳子さんのお家の熱帯魚ちゃんと、仲良くさせてあげてくださいね!」

瞳子「うん。ありがとう」

由里子「瞳子さんにもらってもらえて、あの子も幸せだね」

奈緒「そうだな」
260 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/22(火) 20:25:10.45 ID:ptiCFncRO
(7)

榊原里美「…」ホェー

里美「今日のレッスン、終わりましたぁ…つかれちゃいました…ほわぁ」

由里子「おっと!お次は里美ちゃんだじぇ」

奈緒「くたくたみたいだな。お疲れ」

瞳子「お疲れさま。里美ちゃん」

里美「お疲れさまです〜瞳子さんー」

みうさぎ『お疲れピョン!』

里美「ほわぁ。みうさぎさんも、おつかれさまです〜」

由里子「さらなるほっこりの予感!」

奈緒「盛り上がってんなー」

由里子「ね!」

奈緒「いや、由里子さんがな」
261 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/22(火) 20:25:44.73 ID:ptiCFncRO
(8)

里美「なんだか…あまぁいものが、食べたいですね〜」

瞳子「あら。いいわね。なにかお菓子があったかしら…」

美羽「いいですね!みんなでのんびりティータイムといきましょう!」

瞳子「ティータイムにしてはいきおいがあるわね」クス

若葉「行きましょう!」

瞳子「わ。若葉ちゃん」

若葉「あ、あまーい気配につい…瞳子さんの教えに従って、ギャップの練習で!ここはひとつ、今は甘いもの好きな可愛い子ということで…えへへ」

瞳子「もう。しょうがないわね」

由里子「アタシたちもなにか食べたくなってきたね」

奈緒「いやもう交ぜてもらえよ」
262 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/22(火) 20:26:20.61 ID:ptiCFncRO
(9)

上田鈴帆「やっ!みんなお疲れしゃん!」

由里子「おっ鈴帆ちゃん」

奈緒「たしか遠出だったよな。お疲れ」

由里子「奈緒ちゃんって意外と律儀なとこ可愛いよね」

奈緒「い、意外ととか可愛いとか急になんだよ、おい」

鈴帆「通りもん〜みんな大好き通りもんが通るばい〜。食べたいよい子は手をあげっとよー」

美羽「はいっ。好きです!」

若葉「はいっ。食べたいです!」

鈴帆「おお。みんないい返事たい!はーい。いい子には通りもん〜」

美羽「わーい」

若葉「わーい」

里美「あまいですかー?」

鈴帆「甘くておいしかよー。はい。どーぞ」

里美「わぁい。ありがとうございます」

瞳子「おかえりなさい、鈴帆ちゃん。お疲れさま。ちょうどみんなでお茶にしようって話をしていたところだから…いま、淹れるわね?座って待っていて?」

鈴帆「瞳子しゃん。ありがとー。でも、ご心配にはおよばんたい!」

鈴帆「うふふ。久しぶりにホームの空気を吸って元気いっぱいたい!手伝うよ」

瞳子「そう?ありがとう。でも、いつも元気なのはやっぱりえらいわ。私まで元気になっちゃうかな」

鈴帆「ん〜。その言葉がウチには一番の栄養剤やね!そういうのもっとちょうだい!」

瞳子「あら。欲張りさん」クス

由里子「尊い…」

奈緒「おーい帰ってこーい」

由里子「うふふ…尊いを眺める…コレモマタトウトイ…ぐふ」

奈緒「なにと戦ってんだ」
263 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/22(火) 20:26:54.33 ID:ptiCFncRO
(10)

由里子「あー!」

由里子「もう!もう我慢ならんじぇ!直接聞いてくる!あと通りもんアタシも食べたいです!」

奈緒「欲望に忠実。行ってら」

由里子「なにいってんの。奈緒ちゃんも行くんだわ」

奈緒「へ?お、おいっ。引っ張るなって!」

由里子「瞳子さーんアタシも交ぜてー!鈴帆っちアタシも通りもんちょーだい!」

鈴帆「おー。由里子しゃん奈緒しゃんもお疲れ。どうぞどうぞ」

瞳子「交ぜてもなにも、ずっと一緒にいたじゃない」クス

由里子「え?」

瞳子「でも…そうね。せっかくだから、ええと」

瞳子「いらっしゃい」

由里子「…………ぐふ」

奈緒「あはは。とどめか」

瞳子「?」

由里子「と、瞳子さん…」

瞳子「なに?」

美羽「バナナ味もおいしい!」ワハー

若葉「いちご味もおいしい!」キャー

里美「もぐもぐ…ほわあ」
264 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/22(火) 20:27:28.71 ID:ptiCFncRO
(11)

由里子「あの、その…えっと…」

瞳子「?」

奈緒(らしくなくて笑えるな)

由里子「と、とうこしゃんのじぇんせはなんですか!」

奈緒(噛んでるし)

鈴帆「ウチの真似しとう?」モグモグ

奈緒「触れないでやってくれ」

鈴帆「たは。触れないでって言われると触れたくなるのが人情ばい」

奈緒「はは。それはたしかに」

瞳子「え、と…」

瞳子「私の人生?そうね…」

奈緒(聞き間違えられてる)

由里子「は、はい」

奈緒(いいんかい)
265 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/22(火) 20:28:08.47 ID:ptiCFncRO
(12)

瞳子「…そうね」

瞳子「…」

由里子「?」

奈緒「?」

里美「もぐもぐ…もぐもぐ…」

鈴帆「落ち着いて食べんと喉詰まらせるけん。気をつけなよ?」

若葉「んぐ!?」

美羽「わ、若葉さーん!お、お水持ってきます!」

奈緒「あはは…」

瞳子「…ふふ」

瞳子「…うん」

瞳子「…私の人生は、もう一度…アイドルを始めて、見つけられたの」

瞳子「そうね。だから、いまこの瞬間、全部が、私の人生かな」

奈緒「……わ」

奈緒「瞳子さん、それ…いいな。なんていうか、かっこいいよ。そんであと可愛い」

瞳子「そ、そう?」

奈緒「うん。な、由里子さん」

由里子「…………うん」

奈緒(あ、おちたなこれ)
266 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/22(火) 20:28:42.70 ID:ptiCFncRO
(13)

由里子「……んふふ。ふふ」

由里子「ありがと」

由里子「瞳子さんの言うこと、分かるじぇ。アタシも同じ」

瞳子「うん」

由里子「奈緒ちゃんもっしょ?」

奈緒「ん…ま、まあな」

瞳子「うん。みんな、一緒」

由里子「うん。ありがと。瞳子さん」

瞳子「ふふ。私はなにも」

由里子「そんなことないよ」

奈緒「あー」

奈緒「オチついたか?由里子さん」

由里子「うむ。神イベだったね!」

奈緒「神イベ言うな。台無しだろ、おい」

瞳子「ふふ。私それ、よくわからないけど…よかった」
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 20:29:14.00 ID:t0pTcDKDO
通りもんが何かわからなかった……
268 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/22(火) 20:29:26.07 ID:ptiCFncRO
(14)

若葉「ぷ、ぷは…し、死んじゃうところでしたー…ぜーはー…美羽ちゃん、ありがとう…」

美羽「いえいえです!落ち着いて食べましょう!」

若葉「は、はいぃ…しゅん」

里美「もぐもぐ…もごもご…ほわほわ…」

鈴帆「若葉しゃんが無事でよかった。でも落ち着いて食べましょうと言っとるたい」

奈緒「なんで分かるんだよ」

瞳子「ふふ」

由里子「あはは」
269 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/22(火) 20:30:28.10 ID:ptiCFncRO
今日はここまで、またあしたー
>>267 ど定番。おいしいよ
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 20:34:20.02 ID:t0pTcDKDO


>>269
愛知県の蟹江町にあるパリジャンのパリジャンみたいなもんかな?
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 20:38:53.92 ID:DEC17l5lO
通りもんは確か白あんのしっとりした饅頭みたいなやつ
セブンイレブンのミルク饅頭がかなり近いんだったかな?
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 20:58:20.99 ID:t0pTcDKDO
なごやんみたいなのかな?

食べたことないと、近いのでしかイメージできんですまないです
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/22(火) 21:05:36.42 ID:xD1Ah5k5o
おつ

阿闍梨餅が皮もちもちが緩いのみたいな?他で例えるなら
274 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/23(水) 20:43:17.38 ID:gBCXM89QO

第24話 橘ありす「黒埼さん」黒埼ちとせ「橘さん」


☆登場アイドル(7人)

118.沢田麻理菜(さわだまりな)http://i.imgur.com/IWnazOm.jpg
「お返しはいいのよ。私と楽しく仕事してくれれば、それで充分!」
26歳 パッション 趣味:サーフィン

119.黒埼ちとせ(くろさきちとせ)http://i.imgur.com/fYgHTvz.jpg
「未来?そんなものに固執なんてしないよ。今が楽しければ、それで良いじゃない。」
19歳 キュート 趣味:美味しいものを食べること・月光浴

120.斉藤洋子(さいとうようこ)http://i.imgur.com/cEZ1Wd4.jpg
「この青空、○○プロデューサーの心の中まで広げたいな!」
20歳 パッション 趣味:半身浴

121.桐野アヤ(きりのあや)http://i.imgur.com/6jd9rcG.jpg
「…な?ビシッと化けただろ♪」
19歳 クール 趣味:格闘技観戦

122.橘ありす(たちばなありす)http://i.imgur.com/2Tg51cI.jpg
「旬だから、目を離すのはもったいないですよ、○○さん」
12歳 クール 趣味:ゲーム・読書(ミステリー)

123.浜川愛結奈(はまかわあゆな)http://i.imgur.com/KjJ6bky.jpg
「盛り上げるの、好きなのよ。楽しく、騒々しく」
22歳 パッション 趣味:乗馬

124.向井拓海(むかいたくみ)http://i.imgur.com/b1doeJL.jpg
「期待も夢も、全部、アタシが背負ってやるぜ。まとめて載っけろや!」
18歳 パッション 趣味:バイクいじり
275 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/23(水) 20:44:17.27 ID:gBCXM89QO
(1)

向井拓海「…おう。橘よぉ」

橘ありす「…」

ありす「なんでしょう。拓海さん」

拓海「…ふっ」

拓海「今日のライブ、最高だったな。ま、ぐっといけよ」

ありす「あ、あふれますあふれます」

斉藤洋子「じゃあみんな、お疲れさまでしたー!かんぱーい」

浜川愛結奈「はぁい☆盛り上がって行くわよー!」

桐野アヤ「乾杯。はは。愛結奈さんってばライブより打ち上げの方が盛り上がってんじゃねーか?」

愛結奈「否定しないわ!」

沢田麻理菜「いや、否定しなさいよ」

拓海「へへ。かんぱいっ♪」

ありす「か、かんぱい。あわわ」
276 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/23(水) 20:45:13.60 ID:gBCXM89QO
(2)

拓海「いやーあそこの橘がよー。宙吊りの橘がよぉ。堂々としてんだホント」

ありす「練習しましたから」

拓海「おっ。言うじゃねえか、この」

ありす「あ、頭をぐりぐりしないでください」

洋子「拓海ちゃん上機嫌だねー」

アヤ「管巻いてんな」

麻理奈「だれか拓海にお酒飲ませてないでしょうね」

愛結奈「ぐびぐび」

麻理奈「一人で煽ってないで返事する。だれかって愛結奈のことだからね」

愛結奈「ぷは。あはは。さすがに未成年に飲ませたりはしませんってば☆」

麻理奈(ほんとかしら…不安だわ…)

洋子「麻理奈さんお疲れですか!甘いものもありますよー!これ、ちゃんと美容にも気を遣ってるバーケーキですよ!」

麻理奈「あらありがと。愛結奈の口にも一つ入れといてもらえる?」

愛結奈「いやん」
277 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/23(水) 20:46:22.98 ID:gBCXM89QO
(3)

アヤ「でもホント、楽しいライブだったよな。へへっ、またあんなライブしてえなあ」

アヤ「アタシ、またこのメンバーでやりたいよ。なっ麻理奈さん」

麻理奈「うん。そうね」

愛結奈「なーに言ってんの♪」

麻理奈「きゃっ」

アヤ「お、おい。愛結奈さん」

愛結奈「まだまだこれからが本番でしょー!はーい麻理奈さんはビール、アヤちゃんはコーラ♪」

アヤ「はっ。上機嫌ってならこの人の右に出るヤツはいねーな」

麻理奈「ねぇ」

愛結奈「はーい洋子♪かんぱーい」

洋子「はーい。3回目ですね!愛結奈さん!」

拓海「なんか食いたいもんあったら取ってやんぞ。遠慮すんな」

ありす「じ、自分で取れますから」
278 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/23(水) 20:46:59.10 ID:gBCXM89QO
(4)

ありす「…」クピクピ

愛結奈「拓海ちゃんもやってるー?」

麻理奈「やってちゃまずいのよ」

拓海「おう、愛結奈さん。お疲れ。へへ、やってんぜ。コーラ」

麻理奈「それでいいのよ」

ありす「麻理奈さん麻理奈さん」

麻理奈「ん?お疲れさま、ありすちゃん。どうしたの?」

ありす「お疲れさまです」

ありす「黒埼さんを見ませんでしたか?」

麻理奈「ちとせちゃん?」

洋子「じー」

アヤ「……な、なんかようかよ、洋子さん。じーっと見られてると食べづれーよ」

洋子「あ、ごめん。アヤちゃんスタイルいいからさっ。食べてるもの、参考になるかなって」

アヤ「お、そっか?へへ。そう言われるのは嬉しいな。けど洋子さんだってしっかりきたえてるじゃん」

洋子「そ、そう?えへへ。私こそ、アヤちゃんがそう言ってくれるのうれしいなー。健康、気をつけてるから!」ニパー
279 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/23(水) 20:47:45.25 ID:gBCXM89QO
(5)

麻理奈「そう言えば…事務所に戻ってくるまでは一緒だったと思ったけど」

ありす「じゃあ、きっと別の部屋とかにはいますよね」

ありす「ありがとうございます。私、探してみます」

麻理奈「一緒に行こうか?」

ありす「平気です」

麻理奈「そう?」

麻理奈「…ふむ」

愛結奈「どしたの麻理奈さん。こむずかしい顔して」

麻理奈「別に」

麻理奈「…どうでもいいけど、飲みすぎないようにしなさいよ。Pくんに迷惑かけるようなこと、しないでよ」

愛結奈「おやおや〜」

麻理奈「なによ」

愛結奈「なんでも〜☆」

拓海「そういや、プロデューサーはまだ戻ってこねえのか。ふん、アタシがじっくり労ってやろうと思ってんのによぉ」

麻理奈「拓海が言うと迫力があるわね」

拓海「そ、そうか?麻理奈さんに言われるとてれちまうぜ。へへ」

麻理奈(可愛い。でもなにが?)

愛結奈「ありすちゃんとちとせちゃんのこと、気になるの?」

麻理奈「へ?う、うん。まあ…」

アヤ「アタイはさ」

アヤ「格闘技、好きだから。…へへ。誰にも負けたくないからな。鍛えてるんだけど」

アヤ「洋子さんは、どうしてそんなに健康に気をつけてるんだ?」

洋子「私?うーんとね」
280 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/23(水) 20:48:14.96 ID:gBCXM89QO
(6)

愛結奈「大丈夫でしょ。ありすちゃん、しっかりしてるし」

麻理奈「…」

麻理奈「…そうね。はあ。…愛結奈まで、急に私よりしっかりした目になるの、やめてくれない?もう…」

愛結奈「あはは。麻理奈さんには負けますってば」

洋子「か、考えたこともなかった」

洋子「健康で元気な方が、毎日楽しいし…えっと、いいことあるよ!というか、幸せって健康のうえにできるものじゃないかなーって、あれ、ちがう?」

アヤ「ああ」

アヤ「あーうん」

洋子「あ、アヤちゃん?」

アヤ「いや、その」

拓海「アヤ」ポン

アヤ「拓海」

拓海「アタシらと、洋子さんとじゃあ…違うんだ。ステージがよ」

アヤ「まきこむなー。というかなんで拓海が胸張ってんだよっ」

拓海「あっはっは」

洋子「あっはっは!今日はほんと拓海ちゃん楽しそうだねー。笑顔が一番だよねっ」

アヤ「ぷ。はは。まあ、そりゃそうですね」
281 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/23(水) 20:48:47.50 ID:gBCXM89QO
(7)

黒埼ちとせ「……」

ありす「黒埼さん」

ちとせ「?」

ちとせ「あら。ありすちゃん。こんにちは」

ありす「こんにちは」

ありす「ここでなにを?」

ちとせ「うん?うん。千夜ちゃんに連絡してあげてたの。もうすぐお仕事終わるからって」

ありす「もうすぐ終わる…」

ちとせ「うん。私、もう帰るから。じゃあ」

ありす「ま、待ってください。打上げは」

ちとせ「うん。私、もう帰るから」
282 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/23(水) 20:49:18.36 ID:gBCXM89QO
(8)

ありす「…」

ありす「そうですか。わかりました」

ちとせ「うん」

ちとせ「またね。ありすちゃん」

ありす「はい」

ありす「最後に一つ、いいですか?」

ちとせ「なぁに?」

ありす「私、名前で呼ばれるの、嫌いなんです。だから私のことは橘と呼んでください。黒埼さん」

ありす「それでは」

ちとせ「へえ」

ちとせ「ありすちゃん、怒ってるんだ」

ありす「怒ってないです」

ちとせ「どうして怒ってるの?」

ありす「黒埼さんがこっちに来てくれないからです。楽しいのに。打上げ」

ちとせ「…あはっ」

ちとせ「まだ怒ってる。やっぱり怒ってる♪」

ありす「そうですね。怒ってます」
283 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/23(水) 20:49:53.23 ID:gBCXM89QO
(9)

ちとせ「あは。うふふふ」

ありす「な、なにがおかしいんですか」

ちとせ「うん。いやあ。全然、違うんだなあって。千夜ちゃんと全然違うから。面白いね」

ありす「はあ」

ちとせ「分かったよ」

ちとせ「じゃあ…私もそっち行くね。ありすちゃん」

ありす「…」

ありす「はい。どうぞ。ちとせさん」

ちとせ「千夜ちゃんも呼んであげていい?いますぐそこに来てるんだって」

ありす「ふふ。いいに決まってるじゃないですか」
284 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/23(水) 20:50:36.49 ID:gBCXM89QO
(10)

ありす「ぶどうジュースでいいですか?」

ちとせ「うん♪濃いのにしてね♪」

ありす「む、無理を言わないでください。これは割ったりするものではないですから」

ちとせ「えー」

麻理奈「…」

愛結奈「よかったわね」

麻理奈「うん」

愛結奈「飲む?」

麻理奈「ありがと」

愛結奈「気の遣い方って人それぞれだと思う」

麻理奈「愛結奈が言うと説得力あるわ。ありがと」

愛結奈「まぁねー☆」

愛結奈「麻理奈さんにはほんと、いつもお世話になります」

麻理奈「…愛結奈はもうちょっと手がかからなくなってくれていいのよ」

愛結奈「いやん。そんなのワタシじゃなくなっちゃう♪」

麻理奈「あ、そ」
285 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/23(水) 20:51:05.64 ID:gBCXM89QO
(11)

拓海「おう。ちとせ。お疲れ」

ちとせ「はぁい。お疲れさま、拓海ちゃん」

洋子「ちとせちゃんも増えたので、あらためて乾杯しましょっか!」

アヤ「おう。そーしよーぜ」

ちとせ「ありがと。じゃあ、かんぱーいは、ありすちゃんね」

ありす「ど、どうして私なんですか」

ちとせ「ありすちゃんだから」

ありす「論理を放棄しないでください!」

ちとせ「あはは。ありすちゃんおもしろーい」

愛結奈「ほらほら。ありすちゃん、せーのっ」

ありす「あっ、えっと、か、かんぱい」

麻理奈「かんぱーい!」

ありす「ぐぅ…ちとせさん!」

ちとせ「うふふ。ごめんごめん♪」

愛結奈「じゃあみんなっあらためて、盛り上がっていくわよー!」

拓海「おー!」

アヤ「おー」

洋子「おーっ」
286 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/23(水) 20:51:38.10 ID:gBCXM89QO
おつあり
今日はここまで、あたあしたー
287 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/24(木) 21:44:36.85 ID:1O0TZ5mYO

第25話 西園寺琴歌「そこに、あるから」


☆登場アイドル(7人)

125.白雪千夜(しらゆきちよ)http://i.imgur.com/q1EOguG.jpg
「業務を通じて恋愛感情が生まれた、と?…今までもその詭弁を?」
17歳 キュート 趣味:料理・睡眠

126.西園寺琴歌(さいおんじことか)http://i.imgur.com/55SapA8.jpg
「未来の花嫁の憧れになりますわ」
17歳 キュート 趣味:押し花作り

127.杉坂海(すぎさかうみ)http://i.imgur.com/f1pQGU5.jpg
「高嶺の花より海の花♪」
18歳 パッション 趣味:ウインドサーフィン

128.大原みちる(おおはらみちる)http://i.imgur.com/PbR4VwV.jpg
「理由?…そこにパンがあるから!」
15歳 キュート 趣味:食べること

129.メアリー・コクラン(めありー・こくらん)http://i.imgur.com/gpiXRV1.jpg
「ココが勝負どころネ!大丈夫、ダーリンにはアタシがついてるから♪」
11歳 パッション 趣味:女磨き・グルメツアー

130.村松さくら(むらまつさくら)http://i.imgur.com/VaRzL0x.jpg
「オススメは、甘ぁいピンクでぇす!」
15歳 キュート 趣味:ピンクのもの集め

131.佐城雪美(さじょうゆきみ)http://i.imgur.com/REVj2w3.jpg
「立派に…なったねって…言ってほしいから……私…がんばる…」
10歳 クール 趣味:ペット(黒猫)と会話
288 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/24(木) 21:46:46.93 ID:1O0TZ5mYO
(1)

杉坂海「おー」

海「素敵な衣装じゃないか。似合ってるよ」

佐城雪美「……」コクコク

雪美「琴歌さん……きれい、です…」

西園寺琴歌「うふふ。ありがとうございます」

琴歌「ふー…なんというか…やっぱり、ウェディングの衣装は、身が引き締まりますわ」

海(表情がゆるきりっとしてて可愛いね)

雪美「……」コクコク

雪美「私も……いつか、そんな……立派なドレスを着る、お仕事…してみたいです……」

琴歌「あら。願わくば…ご一緒させていただきたいですね。雪美ちゃんの、ウェディング姿」ニコ

村松さくら「わぁ。ピンクのパンだ。可愛いでぇす」

大原みちる「いちごさくらパンです!フゴフゴフゴゴ」

メアリー「いったん食べるのをやめないと伝わらないわヨ」

白雪千夜「…ピンク色のパンか。お前、どうしてそんな色になったんだ?」

メアリー「パンに話しかけてもたぶん答えないわヨ?」
289 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/24(木) 21:47:34.61 ID:1O0TZ5mYO
(2)

さくら「はいっ。千夜ちゃん、私わかるっ。きっと可愛いからでぇす!」

千夜「可愛い…?パンが…?」

さくら「そうでぇす。パンだってかわいい方がいいって思うに決まってるもん」

千夜「パンにも感情があったのか。知らなかった」

みちる「うんうん。美味しいパンからは美味シイヨー食ベテーって声がするもんねぇ」

千夜「パンお前、話せるのか…?」

メアリー「ふ、ふたりとも。チヨが真に受けるからやめてよネ」

海「でも、そうだな」

海「身が引き締まるってのは、そのとおりだね。ウチのときも、本当に力の入った衣装を着させてもらったし」

琴歌「ええ。着ている自分が負けないように。そんな気持ちになります」

海「な」

雪美「……自分が……負けないように…」
290 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/24(木) 21:48:11.68 ID:1O0TZ5mYO
(3)

海「雪美は大丈夫さ」ポン

雪美「?」

海「へへ。ウチが保証するよ」

雪美「そう、かな……えへへ……」

琴歌(お姉さまと妹君ですわね)カワイイ

メアリー「…」ムー

さくら「?」

千夜「おいしいな。ちゃらちゃらした見た目のわりに」モグモグ

みちる「千夜さん甘いですね。パンは見た目も美味しいんですよ」

千夜「?…」

千夜「このパンならたしかに甘い。そしてパンは食べるものですが?」

千夜「メアリー。いまのみちるの発言、通訳してください」

メアリー「な、なんでアタシに聞くワケ?え、えーと」
291 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/24(木) 21:48:53.93 ID:1O0TZ5mYO
(4)

さくら「えへへ」ポン

メアリー「サクラ?」

さくら「かんたんでぇす。目でも食べるってことでぇす」

千夜「目でも食べる?」

さくら「うん。だから、色だって大事な要素なんだよぉ?ピンクって可愛いでしょぉ?小麦色はおいしそうでぇす!」

千夜「ああ。パンは小麦色ですね。小麦粉だからな」

みちる「ま、あたしはパンって音だけでもおいしそうって思うんだけどね!」

さくら「台無しでぇす」

千夜「みちるの盲目さは尊敬に値するな」

さくら「そ、そうですかぁ?」

さくら「…メアリーちゃん、もうおなかいっぱい?向こうの方で休んで来ていいんだよぉ」

メアリー「…あ」

メアリー「そ、そう?じゃあそうさせてもらうワ」

さくら「うん」

メアリー「♪」パタパタ

千夜「…?弾んでいるな」

さくら「ねぇ。メアリーちゃん、琴歌ちゃんのドレスが気になってたみたいだから」

千夜「ほう」
292 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/24(木) 21:49:36.31 ID:1O0TZ5mYO
(5)

メアリー「ていっ」

雪美「わぐ」

琴歌「メアリーちゃん?」

海「とんだな、いま」

メアリー「ユキミ!そのときはアタシも一緒ヨ!というか、まずこの話にアタシも交ぜてヨネ♪」

雪美「……」プルプル

雪美「……メアリー……重い…」

メアリー「なっ。れ、レディになんてこというノ!」

琴歌「あらあら。今度はおてんば姉妹ですわね」

雪美「…琴歌さん……私とメアリー……一緒にしないで…」

海「あっはっは」

メアリー「コトカっ。そのドレス、すっごく素敵ヨ!」

琴歌「うふふ。ありがとう、メアリーちゃん」

メアリー「ねぇねぇっ。ユキミはどんなドレスにするノ?アタシはセクシーなのがいいから、お揃いにしたらどうカシラ!」

雪美「……メアリーとは別のにする…もん」

海(雪美ちゃん。メアリーにはわりとはっきり言うね)

琴歌(ですわね。仲良しですわ、仲良し)

海(それ)
293 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/24(木) 21:50:06.67 ID:1O0TZ5mYO
(6)

千夜「さくらはするどいですね。見習える」

さくら「普通でぇす」

さくら「千夜ちゃんはマジメさんですねぇ」

千夜「普通ですが」

千夜「まあ…私の関心はお嬢さまがすべてなので。ここで吸収できるものは、なんでも。それだけです」

さくら「へー」

千夜「なにか?」

さくら「なんでもないでぇす」

さくら「えへへ。千夜ちゃんもピンクでぇす」

千夜「ピンクくない」

みちる「パンですか?」

千夜「パンでない」
294 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/24(木) 21:50:32.20 ID:1O0TZ5mYO
(7)

千夜「するどいついでに、一つ聞いても?」

さくら「なんですかぁ?」

千夜「なぜメアリーはあちらに交ざりたかったのでしょうか?」

さくら「それは」

さくら「んふふ」

千夜「んふふ?」

みちる「かんたんです」

みちる「そこに、ドレスがあったからです。パンがあるから、パンだから。食べる。おいしい。同じです」

千夜「…………」

千夜「わからん」

さくら「あははは」
295 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/24(木) 21:51:17.95 ID:1O0TZ5mYO
(8)

さくら「直接、聞いてみるのもいいと思いまぁす」

千夜「それもそうだな。おい、メアリー」

みちる「んふふ。パンはおいしい。それでいいのにねぇ。もぐもぐ」

さくら「そうだねぇ」

さくら「みちるちゃんって、意外と深いこと、言うよねぇ」

みちる「あたしのことはいいからパンのことを褒めてほしい!」

さくら「はいはい」クスクス

千夜「ドレスは特別なのか?」

メアリー「チヨ」

メアリー「…うん。そうヨ。アタシにとっても、そうだし……アイドルのアタシに憧れてくれるミンナにとって特別なのヨ」

千夜「はあ。ファンの求めるものという論理は分かりますね」

メアリー「ふふ。じゃあそれでいいじゃナイ」

千夜「…ああ」

千夜「それはそうかもしれませんね」

メアリー「そうヨ」

メアリー「ねっユキミー♪」

雪美「……おりて」

メアリー「イ・ヤ♪」

千夜「それのなにが面白いのか。私もやってみれば分かるか?」

雪美「……千夜さん…やめてください…」

海「ふえたね」

琴歌「ふえましたわね」クスクス
296 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/24(木) 21:51:55.53 ID:1O0TZ5mYO
(9)

メアリー「しょうがないから」

メアリー「アタシが今度ユキミとウェディングドレスを着るお仕事をするときは、チヨも誘ってあげるワ!」

千夜「そうしてください。なにか、それで、また、分かるだろう」

雪美「……私は…うんって言ってない…」

メアリー「チヨにはどんなドレスが似合うかしら?」

千夜「気が早いな」

海「…なんだか」クス

海「千夜ちゃんも含めて、ほんとの三姉妹みたいだ」

琴歌「ええ」

琴歌「…よかったですわ」

海「ふふ。うん。琴歌もな」

琴歌「え?」

海「事務所でわざわざもう一度袖を通すくらいだもんなー。緊張してたんだろ?ちょっとはリラックスできたかい?」

琴歌「……ばれてました?」

海「まあね」

琴歌「うふふ」

琴歌「おかげさまで、ずいぶん、気楽になりましたわ」ニコ
297 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/24(木) 21:52:35.14 ID:1O0TZ5mYO
(10)

海「ま。あんまり気負わないように、楽しんできなよ」

琴歌「ありがとうございます」

琴歌「ふふ…メアリーちゃんじゃないですけど、海さん、私と一緒に行きませんか?そうしたら私、緊張せずに済みそうですわ」

海「あはは。遠慮しとく。こんなきれいな花嫁さん見てたら嫉妬しちまいそうだよ」

琴歌「あらあら」

琴歌「…本当に、ありがとうございます…ですわ。海さん」

海「いいって、いいって」

メアリー「ヤクソクね!三人でウェディング!」

雪美「……しょうがない…うん。やくそく」

千夜「約束。いいでしょう。ふふ」

みちる「おおーい。海さんと琴歌さんも、パン、どーぞ!食べませんかー?」

さくら「わたし、もうおなかぱんぱんでぇす…手伝ってほしいですぅ」

琴歌「あら、いいですわね。では遠慮なく。ね?海さん」

海「うん。はは。お疲れさくら」

さくら「がんばりましたぁ。けふぅ」

みちる「そんなことではまだパンにはなれませんよ!」

さくら「なりませぇん」
298 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/24(木) 21:53:12.69 ID:1O0TZ5mYO
今日はここまで、またあしたー
299 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/25(金) 18:54:23.43 ID:8uyaNY3kO

第26話 古澤頼子「殺風景だった部屋」


☆登場アイドル(4人)

132.速水奏(はやみかなで)http://i.imgur.com/BYTBvyB.jpg
「ミステリアスでいたいと願うのは、心を惑わせたい人がいるからよ」
17歳 クール 趣味:映画鑑賞

133.桃井あずき(ももいあずき)http://i.imgur.com/JC8NkGz.jpg
「乙女心は花心…焦った? 大丈夫だよ。あずきは一途だからね♪」
15歳 キュート 趣味:金魚すくい

134.十時愛梨(とときあいり)http://i.imgur.com/svb1nSv.jpg
「怖い気持ちは脱ぎ捨てて、私と空へジャンプしましょう!えいっ!」
18歳 パッション 趣味:ケーキ作り

135.古澤頼子(ふるさわよりこ)http://i.imgur.com/mHlQ3OI.jpg
「その…でも…アイドルって…華やかな世界なんでしょうね…。うん…楽しそうだな…って…」
17歳 クール 趣味:美術展・博物展観覧
300 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/25(金) 18:56:15.80 ID:8uyaNY3kO
(1)

桃井あずき「おじゃましまーす!お〜。頼子さんの部屋ってば…きれい!」

十時愛梨「ほんとだ〜」

愛梨「あ、あはは…私の部屋とはちがうなぁ。見習わなくちゃ…」

あずき「愛梨さんのお部屋はどんな感じなんですか?」

愛梨「頼子さんのお部屋より、ちょっとだけ、…物が多いかな?」

速水奏(あの反応はちょっとじゃないわね)

奏「二人とも。さっそく人の部屋でリラックスしすぎよ。ちゃんと頼子に従う」

あずき「はーい」

愛梨「はーい」

古澤頼子(愛梨さんと奏ちゃん、学年が反対みたいです…)クス

頼子「気にしないで、くつろいでください」

奏「甘いわ、頼子。目を離すとどうなることか…分からないわよ」

頼子「お、おおげさじゃないかな…?」

愛梨「ふわぁ。ふわふわ気持ちよさそうなクッション…」

あずき「あ、愛梨ちゃん。まだ奏ちゃんの目が光ってるからおとなしくした方が…むぐ」

奏「ああよ」

頼子「…賑やかなのは、私は嬉しいかな?」クス…
301 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/25(金) 18:56:59.78 ID:8uyaNY3kO
(2)

愛梨「えへへ〜。冗談ですよー」

愛梨「おじゃまします、頼子ちゃん。じゃあ、私はさっそく、お約束のケーキの準備を…」

頼子「すみません…気を遣っていただいて」

愛梨「ふふ。私がみんなと食べたかったから、作ってきたの♪」

愛梨「せっかくみんなで集まるなら、やっぱり、真ん中にはあま〜いケーキがお似合いですよねー」

頼子「…なるほど。ふふ。そうですね」

あずき「わかる!」ハイッ

あずき「ではっフルーツ担当あずき隊長!ばっちり仕上げ大作戦!フルーツの準備は万端です!」

愛梨「おお〜」

頼子「おおー」

奏「また…たくさん買って来たわね。あずきったら」

あずき「えっへへ、つい!みんなの好みを考えてたら、たくさんになっちゃった!」

愛梨「ふふ。それ、お菓子作りの醍醐味だよねぇ。わかるなぁ」

奏「アイドルの体作りには天敵だけどね。甘いもの」

あずき「まあまあっ。この分、またみんなでレッスンがんばりましょーっということで!」

奏「うまいこと言っちゃって」ツン

あずき「あう。えへへ」

頼子「…ふふ」
302 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/25(金) 18:57:33.41 ID:8uyaNY3kO
(3)

愛梨「それじゃあ、キッチンをお借りしますね」

あずき「紅茶も一緒に淹れさせてもらうね!」

頼子「あ…ありがとう。お願いします」

奏「じゃあ」

奏「私は持ってきた映画のセッティングでもさせてもらおうかしら。いい?頼子」

頼子「はい。えっと…そこの」

奏「テレビ台にあるプレーヤーよね」

奏「ふふ。頼子の部屋はいつ来ても整然としていて…いいわね」

頼子「そうですか?」

頼子「…いくら整頓されていなくても、テレビがどこにあるか、分からない部屋なんてないと思うけど」

奏「あるのよね、それが。誰とは言わないけど」

頼子「そうなんだ」クス
303 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/25(金) 18:58:19.31 ID:8uyaNY3kO
(4)

奏「私」

奏「頼子の部屋、好きよ。古澤頼子という人間が住んでいる部屋だと、感じられるから」

頼子「…よくある、殺風景な部屋だと思う」

奏「そうね」

奏「…でも、殺風景でも、」

奏「…描きかけのキャンバス、お気に入りの絵画…そんなものがあるのはきっと、めずらしいんじゃないかしら」

頼子「うん」

奏「うん…それになにより、華やかなアイドルがいる部屋だもの。いくら殺風景を名乗っても無理があるわ」

頼子「…それって奏ちゃんのこと?」

奏「頼子のこと」

頼子「…うん。…そっか」

頼子「ありがとう」

奏「いいえ」

奏「あ、そうだ…私の部屋、そろそろDVDの置き場がないのよね。頼子の部屋に居候させてあげてもらってもいいかしら?」

頼子「さっき言ってた部屋って、まさか奏ちゃんの部屋…?」クスクス
304 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/25(金) 18:58:56.81 ID:8uyaNY3kO
(5)

あずき「できたよー!」

愛梨「はいはーい。ケーキ、通りますよ〜」

奏「お疲れさま。…とびきり華やかで豪勢なケーキ、って感じね」

あずき「でしょーっ。ふふーん」

奏「食べづらそうだわ」

あずき「あれっ。奏ちゃんってば塩対応!」

奏「普通の感想よ。おいしそうね」

あずき「でしょーっ。ふっふふーん」

頼子「…ふふ」

愛梨「じゃあ、頼子ちゃんに一番フルーツ盛り盛りのところを、食べたもらおうっと。はい、どーぞ」

頼子「いいんですか?」

愛梨「うん。お邪魔させてもらっているし、それに、頼子ちゃんに食べてもらいたいなぁって」

奏「あら、ずるいわ。愛梨ってば頼子に贔屓?」

愛梨「んふふ。奏ちゃんこそ、頼子ちゃんとお話しててなにも準備してないでしょ〜」

奏「あら。よく見てるわね」

愛梨「えっへん。年上ですから〜」

頼子「…えへへ」

頼子「では、遠慮なく」
305 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/25(金) 18:59:29.06 ID:8uyaNY3kO
(6)

頼子「はぐ…」

頼子「おいしいです」

愛梨「ね〜♪」

あずき「奏ちゃん、あずきがあーんってしてあげよっか!」

奏「逆に聞くけどあーんしてほしそうな顔してたかしら」

あずき「うん!」

奏「気のせい。頼子にしてあげなさい」

あずき「頼子さん!はい、あーん♪」

頼子「あ、あーん」

頼子「おいしい」

あずき「ね〜」

愛梨「奏ちゃん、あーん」

奏「しないわ。はい。あーん」

愛梨「ぱくっ。んー。おいしいねー。うふふ、我ながら」

奏「そうね。おいしいわ」
306 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/25(金) 19:00:08.05 ID:8uyaNY3kO
(7)

愛梨「…あー」

あずき「あー」

愛梨「しあわせ…」

あずき「わかる…」

奏「…」

奏「ま、準備はまかせっきりだったし。やるわよ、片付け」

愛梨「わーい。ありがとー奏ちゃん」

あずき「ありがとー。あずきは食っちゃ寝だいさくせんすやぁ」

奏「なにもいいとこない作戦ね、それ」

頼子「手伝いますよ」

奏「ううん。頼子もゆっくりしていて。まだこのあと、映画を観るんだもの」

頼子「うん」

あずき「あれー…あずきたち、頼子さんとケーキ食べに来たんだよね…?まだなにかあった…?」

愛梨「うーん…ケーキ…おいしかったから、なんでもいいかなぁ」

奏「ちょっと。それは聞き捨てならないわよ…せっかくみんなの趣味を考えて、選んできたのに」

あずき「あはは。冗談でーす。どれがいいかなって悩む奏ちゃんかわいいかも!」ハイッ

愛梨「冗談でーす♪実は感想を聞くまでちょっぴり緊張してそうな奏ちゃんかわいいでーす♪」

奏「…からかう相手は選んだ方がいいわよ。二人とも」

頼子「ふふ」

奏「…笑ってる頼子も同罪だから」

頼子「ええ?それは、困りますね」フフ
307 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/25(金) 19:00:44.30 ID:8uyaNY3kO
(8)

頼子「ふふふ…ごめんなさい」

奏「…いいわよ。別に」

奏「…ま、今回は…みんなと、頼子と、遊ぶ口実でもあったわけだから。構わないわ。別に」

頼子「うん。そっか」

頼子「でも、私は…奏ちゃんが選んでくれた映画、どんな映画か、楽しみだよ」

奏「…」

奏「そっか。じゃあ、私も感想、楽しみにしてるわ」

頼子「うん」

奏「うん」

奏「あずきと愛梨はなにか映画と一緒に飲みたいものがある?片付けついでに淹れるから」

あずき「おおっ。奏ちゃんごきげん大作戦?カフェオレ飲みたいですっ」

愛梨「同じくー。ありがとう、奏ちゃん」

奏「はいはい。すぐ淹れるから、観る準備、しておきなさいよ」 <ハーイ

奏「頼子はどうする?」

頼子「…私は、じゃあ」

頼子「奏ちゃんと同じで、いいかな」

奏「…そう。わかったわ」

頼子「うん」
308 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/25(金) 19:01:28.78 ID:8uyaNY3kO
今日はここまで。またあしたー
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/25(金) 21:11:14.92 ID:Zodp5AGEo
おつおつー
310 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/26(土) 18:55:31.67 ID:kb2ng7sAO

第27話 北条加蓮「小さな英雄」


☆登場アイドル(2人)

136.北条加蓮(ほうじょうかれん)http://i.imgur.com/A1qD51q.jpg
「私って、こんなに笑えたんだね」
16歳 クール 趣味:ネイル

137.南条光(なんじょうひかる)http://i.imgur.com/5XaNGup.jpg
「魂を込めた歌は、無敵なんだ!」
14歳 パッション 趣味:特撮番組鑑賞、特撮ごっこ
311 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/26(土) 18:57:08.55 ID:kb2ng7sAO
(1)

北条加蓮「…」

南条光「おっ」

光「おーい!加蓮さんじゃないか!」

加蓮「?」

加蓮「光」

加蓮「…なにしてるの?」

光「懸垂っ」

加蓮「…ぶら下がってぷるぷるしているようにしか見えないけど」

光「ぶ、ぶら下がりともいうな」プルプル

加蓮「ああ、そう」クス
312 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/26(土) 18:58:00.31 ID:kb2ng7sAO
(2)

光「ちょうど、いいや…いま、耐久で、やってるんだ。おしゃべりしないか?」

加蓮「いいけど」

加蓮「…降りて休憩したら?」

光「いやだっ」

加蓮「ふーん。あっそ。じゃあがんばれ」

光「あー。ほっぺをふねないでふれー」

加蓮「耐久耐久♪」
313 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/26(土) 18:58:51.55 ID:kb2ng7sAO
(3)

光「ふんぐ」

加蓮「あはは」

加蓮「今日、学校もお仕事もお休みなんでしょ?頑張るねえ。光は」

光「せっかくお休みだからな!こういうときこそ、きたえておかなくちゃ!」

光「それに、ヒーローに…休みはない!」

加蓮「おー。ストイック。信じらんない」

光「はぐ…ぐにぐにすんはー」

加蓮「あははは」
314 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/26(土) 18:59:32.42 ID:kb2ng7sAO
(4)

光「と、とはいえ…そろそろ限界かも…」

加蓮「うん。無理しない。降りなって」

光「そうする…。とうっ」

光「はー。疲れた…」

加蓮「お疲れ」

光「うん。……むむぅ」

加蓮「?」

加蓮「腕、疲れたの?揉んであげようか」

光「あ、ううん。けっこうぶら下がってたから…その…効果、あったかなって…」

加蓮「効果?」

加蓮「…ああ。身長。気にしてるんだ?」

光「き、気にはしてないけど。140cmはあるし」

加蓮「大丈夫。光はまだ子どもだから、伸びる伸びる」

光「か、加蓮さんと二歳しか変わらないんだからな、アタシ」
315 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/26(土) 19:00:11.79 ID:kb2ng7sAO
(5)

光「加蓮さんは、なにしてたんだ?」

加蓮「私?」

加蓮「もうすぐ仕事だから。…えっと、ちょっと、早く来ちゃったから、散歩」

光「そっか。がんばれ」

加蓮「うん。ありがと」

光「そうだっ。時間があるなら、加蓮さんも一緒にしようよ!懸垂!」

加蓮「しないかなー。私は身長気にしてないし」

光「こ、今度こそ懸垂だから!見ててよ」

加蓮「はいはい」
316 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/26(土) 19:00:49.02 ID:kb2ng7sAO
(6)

光「ふぐー」

加蓮「おっ。できてるできてる。すごい」

光「だろっ。へへ。まだまだ!とおー」

加蓮「…」

加蓮「ねえ。聞いてもいい?」

光「いいよ。なに?」

加蓮「うん。単純に疑問なんだけど。光はヒーローに憧れてるんだよね」

光「うん!ま、いまはPのおかげで、立派なヒーローで、アイドルだけどね!もう憧れじゃない!」

加蓮「ん、そうだね」

加蓮「でさ…ヒーローって、変身するんでしょ?じゃあ、別に光はきたえなくてもいいんじゃないの?」

光「ん?」

加蓮「違う?」

光「うん。違う。ほっ」
317 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/26(土) 19:01:22.40 ID:kb2ng7sAO
(7)

光「よっと」

光「加蓮さん。ヒーローは心だよ」

加蓮「…そういう、精神論みたいなこと、いう?」

光「言うっ」

光「大事なのは信念さ!いつでも守る、すぐ駆けつける、ぜったい守る、かならず守る!それがヒーローの精神だ!」

加蓮「…ぜったいとかならずは同じじゃん?」

光「とにかく守る!!」

加蓮「…ふーん。そういうもんか」

光「そういうもんだ!」
318 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/26(土) 19:02:01.17 ID:kb2ng7sAO
(8)

加蓮「ま…私には分からないか」

光「そんなことないだろ」

加蓮「?」

光「加蓮さんだって変身するじゃないか。勇気だって希望だって与えるじゃないか。それから、陰で努力する。アタシと同じだな!」

加蓮「…ぷ」

加蓮「はは。自分で言っちゃうんだ」

光「加蓮さんはアタシの味方だからいいんだ」

加蓮「…私はヒーローなんかじゃないよ」

光「そんなことない。アイドルだってヒーローだよ。それに、アタシは加蓮さんのシンデレラストーリーに勇気をもらった一人なんだからな」

加蓮「…ふーん」

加蓮「そっか」

光「おう」
319 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/26(土) 19:02:34.17 ID:kb2ng7sAO
(9)

加蓮「そうですか…はー」

光「?」

加蓮(不覚…)

光「??」ニパニパ

光「どうかしたのかー」

加蓮「どうもしてないよ」

光「ど、どうもしてないのに、にゃんでほっぺつねるんふぁ?」

加蓮「ごめんね?勇気はあげられるけど、身長はあげられないんだ」

光「よ、よけいなお世話だぞ!」

加蓮「あははは」
320 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/26(土) 19:03:00.17 ID:kb2ng7sAO
(10)

加蓮「ありがとね、光」

光「?なにか言ったか。加蓮さん」

加蓮「なにも言ってないよ」

加蓮「ほら、つづきやったら?応援しててあげるからさ」

光「い、いやあ。今日はちょっともう疲れちゃったからいいかな…」

加蓮「そんなことじゃまだまだヒーローには遠いんじゃない?」

光「む。むう。ひ、ヒーローは簡単に挑発に乗ったりしない!」

加蓮「ほー。そっか。えらいね」

光「撫でるなー」
321 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/26(土) 19:03:52.24 ID:kb2ng7sAO
おつあり
今日はここまで。また明日
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/26(土) 19:08:01.20 ID:Q0S0sXW9o
おつおつ
これは珍しい組み合わせ…いい…!
323 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/27(日) 17:36:46.24 ID:2MaGcPxQO

第28話 三船美優「黄金色の季節」


☆登場アイドル(6人)

138.三船美優(みふねみゆ)http://i.imgur.com/fNvH2aP.jpg
「心から笑える…今、幸せです」
26歳 クール 趣味:アロマテラピー

139.小松伊吹(こまついぶき)http://i.imgur.com/MH3fkzZ.jpg
「ア、アタシだって女子なんだから…恋に憧れたりも、するよ…普通に」
19歳 パッション 趣味:ストリートダンス・スケボー・恋愛映画を見る事

140.冴島清美(さえじまきよみ)http://i.imgur.com/TTqSGob.jpg
「健全な視線でお願いします!」
15歳 パッション 趣味:掃除、整理整頓、腕章作り

141.水本ゆかり(みずもとゆかり)http://i.imgur.com/76MPBmb.jpg
「私のさらなる情熱…○○さんは見抜いてたんですね」
15歳 キュート 趣味:フルート

142.柳瀬美由紀(やなせみゆき)http://i.imgur.com/xqAmIuP.jpg
「ステージから見える景色も、みゆきと○○さんで半分こ!」
14歳 キュート 趣味:ぬいぐるみ集め

143.多田李衣菜(ただりいな)http://i.imgur.com/pSlI9H9.jpg
「お仕事帰りに寄り道して、ピンときたCDをジャケ買いして…へへ、グルーヴ感っ!ほら、アイスが溶ける前に…事務所まで競争ですよー!」
17歳 クール 趣味:音楽鑑賞
324 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/27(日) 17:38:38.81 ID:2MaGcPxQO
(1)

冴島清美「はい。それではみなさん。やりますよー」

水本ゆかり「おー」

柳瀬美由紀「おー!」

多田李衣菜「おっ」

李衣菜「清美ちゃん。なんか裏紙いっぱいでてきた!これで紙ヒコーキ作ったら楽しいと思う!」

清美「はい李衣菜さん。早速わかりやすい脱線ありがとうございます。マジメにやってください」

小松伊吹「ただいまー」

三船美優「あ、おかえり。伊吹ちゃん」

伊吹「うん。なにかやってるの?」

美優「えっと…もうすぐゴールデンウィークだから、その前に大掃除しようって、清美ちゃんが」

伊吹「なるほど。じゃあこそこそした方が正解っぽい」

美優「ええ?」

清美「むっ。いまどこかで近くで風紀が乱れる音が…」

伊吹「やっば」

美優「あはは…」
325 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/27(日) 17:39:19.32 ID:2MaGcPxQO
(2)

美由紀「あー」

清美「どうしました、美由紀ちゃん」

美由紀「これっ。前にプロデューサーさんとおそろいで買ったぬいぐるみ。えへへ。大事にしてくれてるんだぁ」

清美「なるほど。では軽くお手入れしておいてあげましょう」

美由紀「うんっ」

伊吹「んふふ。セーフ」

伊吹「美優さん。ちょうどさっき駅前でなんか屋台がいろいろ出てて、アタシいろいろ買って来たんだー。こっそりあっちで食べない?」

美優「あら…いけないお誘い…ふふ。だめだよ、伊吹ちゃんも、お手伝いしようよ」

伊吹「ありゃ。美優さんつれないー」

ゆかり「あら」

清美「どうしました、ゆかりさん」

ゆかり「このCD…手書きでタイトルが…前に私が、お外で歌ったときのものかと…ふふっ。プロデューサー、大事に取っていてくれていたんだなぁって」

清美「なるほど。お掃除が終わったら聞かせてもらいましょう」

ゆかり「ええ。それはちょっと、恥ずかしいな…」

清美「ゆかりさんの声音は美しいですからね。勉強させてもらいます」

清美「む。そこっ。紙ヒコーキしない」

李衣菜「あっバレた」

伊吹「ばれてやんの」

美優「こら。伊吹ちゃん」
326 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/27(日) 17:39:48.73 ID:2MaGcPxQO
(3)

李衣菜「へへっ。でももう遅いよっ清美ちゃん!じゃじゃーん」

清美「い、いつのまにそんなにたくさん」

李衣菜「いっけー」

清美「…いいでしょう。李衣菜さんのわちゃわちゃロックと私の超☆健全ロック…どっちが上か、見せてあげましょう!」

李衣菜「だれがわちゃわちゃロックだい。えいえい」

清美「よっほっ」

ゆかり「おお。全部空中でキャッチしてます」

美由紀「清美ちゃんすごい」

伊吹「あはは。清美ちゃんも浮かれてんねー」

美優「た、たしかに…」

美優「あ…それおいしそうだね。一つもらってもいいかな?」

伊吹「お、美優さんイケる口じゃん。どうぞどうぞ」
327 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/27(日) 17:40:26.41 ID:2MaGcPxQO
(4)

美優「ふふ」

美優「まあ…なんと言っても、ゴールデンウィークだもんね。清美ちゃんだって浮かれるんじゃないかな?」

伊吹「ま、そりゃそうだ」

伊吹「んふふ。そういう美優さんもちょっと楽しそうに見えますねー」

美優「…ふふ、そんなことないよ。もぐもぐ」

李衣菜「私、知ってるんだぞー。前にロックのお仕事で清美ちゃんが風紀を投げ出したのっ」

清美「それはそれ、これはこれ。というかあたしは連綿と積み重ねたものを突き崩すロックですから。李衣菜さんのわちゃわちゃロックとは別です」

李衣菜「だーかーらー。だれがわちゃわちゃロックだいっ」

美由紀「わちゃわちゃしてるね」

ゆかり「ええ。二人ともわちゃわちゃですね」
328 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/27(日) 17:41:06.30 ID:2MaGcPxQO
(5)

ゆかり「伊吹さん。私と美由紀ちゃんのぶんも、なにかもらえますか?」

伊吹「ぎく。ば、ばれてたの」

ゆかり「うふふ。清美ちゃんには内緒にしますから。ね」

伊吹「な、なかなかやるではないか…へへっと。たくさんあるよ。たこ焼き、フランク、焼きそば」

美由紀「おおー。伊吹ちゃん、お店屋さんみたいだぁ」

伊吹「ふっふっふー」

清美「むっ」

清美「李衣菜さん。だんだんスローイングが上手になってきましたね。キャッチしやすいです」

李衣菜「え?そう?」

清美「ま、あたしの上達が大きいのかもしれませんが」

李衣菜「ふふん。まだまだこっからだぞー」

美優「もぐもぐ…」
329 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/27(日) 17:42:01.28 ID:2MaGcPxQO
(6)

美優「…ほら」

美優「私が楽しいのは、この事務所に来て以来……こんな風景が見られる…毎日だから」

伊吹「ん?」

美由紀「りんごあめー♪えへへ。ありがとう、伊吹ちゃんっ」

伊吹「どいたまー」

ゆかり「はぐ」

ゆかり「…んん。おいしい…一思いに、こんなふうにじゃんきーなものを食べるものいいですね」

伊吹「わかるー」

伊吹「美優さん。なにか言った?」

美優「なんでもないよ」

李衣菜「そうだ。せっかくだから、なにかメッセージを書いて飛ばそうよ!せっかく紙ヒコーキなんだからさ!」

清美「ああ、それ、いいですね。ええと。ではあたしは風紀の心得を」

李衣菜「それ、私あてじゃないよね…?」

伊吹「お。李衣菜が清美を丸め込んだか」

美優「あはは」
330 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/27(日) 17:42:33.28 ID:2MaGcPxQO
(7)

伊吹「あれはちょっと楽しそうだな。アタシも交ぜてー」

清美「おや。伊吹さん。お疲れさまです」

李衣菜「お疲れさまです!どうぞ、伊吹さんもアツいメッセージを!」

伊吹「アツいメッセージか……ふむ」

清美「いまの逡巡、風紀の乱れを感じます」

伊吹「ばっ。なんでだー」

清美「ふふ。なにやら乙女な横顔だったもので」

美由紀「ゆかりちゃん、なんてかこー」

ゆかり「そうですね…お休みのあいだ、プロデューサーがさみしくないよう、なにかお手紙にしましょうか」

美由紀「あー。それいいね。みゆきもそうしよー」

伊吹「え、え、じゃあアタシもそうするけど」

清美「風紀?」

伊吹「乱れてない!」

李衣菜「美優さんも一枚、どうぞ」

美優「ありがとう」
331 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/27(日) 17:43:19.18 ID:2MaGcPxQO
(8)

美優「…よし」

伊吹「早い。もう折ってる。なんて書いたの?」

美優「ふふ。ないしょ」

伊吹「えー」

美優「伊吹ちゃんの、見せてくれるなら見せてあげる」

伊吹「や、それはほら」

美優「うふふ」

伊吹「ぐ…いじわるだね、美優さん」

美優「そんなことないよー」

美優「はーいみんな。そろそろお片付けしないと、日が暮れちゃうよ」

清美「はっ。ほんとです」

李衣菜「へへーん。清美ちゃんを遊びの道に引き込めたから、今日は私の勝ちだね!」

美由紀「なんの勝負?」

ゆかり「自分で遊びと言いましたね、いま」

清美「残念ながら!あたしも楽しかったので負けは認めません!」

ゆかり「堂々としてます。負けたのに」

美由紀「みゆきも楽しかったよ!」

李衣菜「そっか。よかった!」
332 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/27(日) 17:43:48.81 ID:2MaGcPxQO
(9)

清美「ではみなさん、お疲れさまでした!長期休暇もご健全に!」

李衣菜「へんなかけ声。はーい」

美由紀「はーい♪」

伊吹「だってさ。美優さん」

美優「だって。伊吹ちゃん」

ゆかり「はーい」

ゆかり「お二人とも、どんな紙ヒコーキを作ったのですか?」

伊吹「ん?ふっふ」

美優「うふふ。内緒」

伊吹「ないしょー」
333 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/27(日) 17:46:20.64 ID:2MaGcPxQO
今日はここまで。また明日
>>322 中身書く以上に組み合わせ考えるの時間かかったからその感想めっちゃ嬉しい。ありがとう
334 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/28(月) 19:23:47.06 ID:DZn26dVyO

第29話 並木芽衣子「旅するこころ」


☆登場アイドル(4人)

144.真鍋いつき(まなべいつき)http://i.imgur.com/hWQUimP.jpg
「楽しい時間と、楽しい○○プロデューサー!あ〜、幸せっ♪」
22歳 パッション 趣味:とにかく運動

145.黒川千秋(くろかわちあき)http://i.imgur.com/ro2h0bb.jpg
「孤高だけど、孤独じゃないの。誰かと一緒に歩むことはできるわ」
20歳 クール 趣味:クラシック鑑賞

146.太田優(おおたゆう)http://i.imgur.com/w0QVn1m.jpg
「あたしの話ガマンして聞ける○○くん、尊敬かもー♪」
21歳 キュート 趣味:犬のトリミング、美容

147.並木芽衣子(なみきめいこ)http://i.imgur.com/oQV3j9W.jpg
「オールシーズン駆け回っていたいんだ。こんなヤマトナデシコがいたって、いいよね?」
22歳 パッション 趣味:旅行
335 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/28(月) 19:25:19.28 ID:DZn26dVyO
(1)

並木芽衣子「はい。チーズ」

黒川千秋「は」

芽衣子「お。千秋、いいね、今の表情。固まってて。可愛い」

千秋「き、急になに」

芽衣子「えい。プロデューサーさんへ、GO♪」

千秋「急になに!?」

太田優「あはっ」

優「あたし、ばっちり可愛く撮れてるかもー。ナイス芽衣子ちゃん♪」

芽衣子「でしょ」

真鍋いつき「ふぐ。不意打ちだったから私こんなにちっちゃい…め、芽衣子ちゃん。もっかい、もっかい!」

芽衣子「はーい。行くよー。はいチーズ」

千秋「は」

芽衣子「はい。もいっちょGO」

千秋「な、なんなのよ」
336 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/28(月) 19:26:34.44 ID:DZn26dVyO
(2)

芽衣子「聞いてよ千秋ー」

千秋「いや。私の話、聞かないくせに」

芽衣子「ほら、いまプロデューサーさん出張中じゃない?で、私たちは事務所でお留守番じゃない?」

千秋「いいって言ってないのに勝手に話し出さないでくれる?」

優「まぁ退屈で事務所に集合しただけなんだけどね☆あたしたち」

千秋「私は元々いたから。巻き込まないでくれる?」

芽衣子「じゃあ千秋は私たちよりもっと暇だったんだね!」

千秋「本読みの準備してるの、見て分からない?」

いつき「事務所の方が落ち着くよねー。私も家とか外で体動かしてもいいんだけど、事務所ならジムもあるし」

千秋「うん」

芽衣子「でさ、せっかくのゴールデンウィークなんだしさ!写真撮った私たちをお出かけ中のプロデューサーさんに送ることで、ちょっとでも旅気分になろうかなって!」

千秋「言っててむなしくならないのかしら、それ」

芽衣子「なる」

芽衣子「うわーん。千秋ー。せっかくのゴールデンウィーク!プロデューサーさんもいない!仕事ちょこちょこ入ってて旅行もいけない!相手してよー!」

千秋「ちょっ、急に抱きつかない」
337 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/28(月) 19:27:11.51 ID:DZn26dVyO
(3)

千秋「こら」

芽衣子「いたい。ひどい」

千秋「アイドルなんだから、みんなお休みのときこそ仕事があるのは、喜ぶことでしょう。何言ってるの」

芽衣子「わかる」

芽衣子「わかる…」

千秋「ほ、本気で沈まないでよ」

芽衣子「あっプロデューサーさんから返事きた♪おー。見てみてっ旅先の写真、送ってくれたよ!」

千秋「あー。よかったわねー」

優「いつきちゃん、アッキーと遊んであげてくれてありがとぉー」

いつき「うん!いいよ!ほどよい重さ!ぶーんアッキー!」

アッキー「……」フルフル
338 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/28(月) 19:27:48.85 ID:DZn26dVyO
(4)

芽衣子「あー。いいなー。旅行」

千秋「旅行じゃなくて仕事でしょ」

芽衣子「まあねー」

芽衣子「でも、ほら。仕事でも、プロデューサーさんと一緒だと楽しいじゃない?」

千秋「それはそう」

千秋「…でしょ。アイドルのお仕事は、楽しいんだから」

芽衣子「?」

芽衣子「千秋、いまなんか固まった?私、写真撮ってないよ?」

千秋「なんでもない」

いつき「タッチ!へへっ。次はアッキーがおにっ。ほーら、追っておいでー」

アッキー「……」

優「やぁん。アッキーってば、いつきちゃんをどうやって捕まえようか考えてるのかも?真剣な顔が可愛いねぇ♪」

アッキー「……」フルフル
339 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/28(月) 19:28:24.65 ID:DZn26dVyO
(5)

芽衣子「お。またプロデューサーさんからだ」

千秋「仕事中なんだから、あんまり困らせるんじゃないわよ」

芽衣子「分かってるってばー」

芽衣子「ん?…んふふ」

千秋「なによ。人の顔を見て」

芽衣子「千秋に。オフのときくらい、ちゃんと休めだって」

千秋「…………」

千秋「芽衣子」

芽衣子「あ、あれっ。どうして私に怒るのかなっ」

千秋「余計なことするから…。はぁ。もう…」
340 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/28(月) 19:29:10.14 ID:DZn26dVyO
(6)

千秋「もう…本当に…あの人は、いなくても、私のことを困らせてくれるのね」

芽衣子「お。なんだか機嫌なおったっぽいね!」

千秋「ん?」

芽衣子「え、笑顔が怖いっ。なんでもないです!」

アッキー「…」

いつき「アッキーも動き詰めで疲れちゃったかな?」

優「そうなの?アッキー」

いつき「…ふふ」ポフ

アッキー「…?」

いつき「元気いっぱい動くのには、休むのも大事だよね。わかるよ、アッキー。お疲れさま!」

いつき「一緒に休憩しよっか」

アッキー「…」

アッキー「…」スリスリ

いつき「あはは。くすぐったい」

優「やー。いつきちゃんとアッキー可愛い☆写真撮らせてー撮るーパシャー」
341 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/28(月) 19:29:46.11 ID:DZn26dVyO
(7)

千秋「分かったわよ」

千秋「ねえ、芽衣子。遠出はできないけれど、ご飯でも食べに行きましょうか」

芽衣子「ん」

芽衣子「いいね。私、おすすめのレストラン、案内しちゃうぞ」

千秋「芽衣子のおすすめってなんだか騒がしそうね」

芽衣子「な、なんだとー」

千秋「冗談よ」

芽衣子「ふふん。ペットも可なんだな、これが」

優「わぁい。ほんとぉ?よかったね、アッキー」

アッキー「…」コクコク

いつき「へへ。私、体動かしておなかすいたから楽しみ!」

芽衣子「ねー」

千秋「芽衣子はなにもしてなかったでしょ」

芽衣子「てへ」
342 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/28(月) 19:30:27.71 ID:DZn26dVyO
(8)

芽衣子「ねぇねぇ。せっかくだから、今度、みんなでどこ行くか相談しない?ふっふっふ、私パンフたくさんもってるから、旅行気分、味わいながらおしゃべりしよっ」

いつき「お、いいかも。あー。なんだか、景色のいいところで、おいしい空気吸って、ランニングとかしたいなっ!」

千秋「それ、いつも通りのいつきじゃない」

芽衣子「ふふん」

千秋「なによ」

芽衣子「千秋ってば、甘い。普段と同じこと…だけど、違う場所。それもまた旅行の醍醐味でしょ♪」

千秋「…」

千秋「それは…そうかもね」

優「あとは誰と一緒か、だよね?あたし、アッキーとならどこでも行ける気がするし☆ねっアッキー♪」

アッキー「……」

芽衣子「そうそう!そういうもんだよねー」

千秋「そうね」

芽衣子「ね!」

芽衣子「んっふっふ。千秋はだれと、どこに行って、どんなことがしたいのかな?」
343 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/28(月) 19:30:54.75 ID:DZn26dVyO
(9)

千秋「…」

千秋「いまそれ、答えるとあとで話すことなくなるわよ」

芽衣子「おっと。それもそっか」

いつき「じゃあ私、シャワー浴びて着替えてくるね!ビュンっと行って!すぐ戻ってくる!」

芽衣子「ゆっくりでいいよー。気をつけてー」

優「じゃあアッキーも行こっか〜。汗かいたもんねー☆」

アッキー「……」フルフル

千秋「行ってらっしゃい」

千秋「…ねえ芽衣子。ご飯って、だれかと食べるとおいしいわよね」

芽衣子「へ?うん」

千秋「私は芽衣子を誘ったわ」

芽衣子「うん。うん?」

千秋「以上」

芽衣子「はい?」
344 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/28(月) 19:31:23.75 ID:DZn26dVyO
(10)

芽衣子「な、なになにっ急に。どういうこと?」

千秋「なんでもないわよ」

千秋「ふふ。急に写真を撮ってきた、お返しよ」

芽衣子「むー」

芽衣子「私はいいの!千秋より年上だから!」

千秋「子どもみたいなこと言って」

千秋「じゃあ今度からさん付けで呼びますか?ついでに敬語にしますね」

芽衣子「それはいやかな!」

千秋「はいはい。分かったわよ、芽衣子」
345 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/28(月) 19:32:05.51 ID:DZn26dVyO
今日はここまで。また明日
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/28(月) 20:42:43.63 ID:uoGI6tKlo
オツ
347 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/29(火) 20:05:30.08 ID:eYMwF4A4O

第30話 佐藤心「思ったこと、言えんじゃん」


☆登場アイドル(7人)

148.ライラ(らいら)http://imgur.com/a/RX2yGIe
「わからないは、楽しいですね」
16歳 クール 趣味:公園で知らない人とおしゃべり

149.小室千奈美(こむらちなみ)http://i.imgur.com/zEQlyla.jpg
「本当は、少しドキドキしていたの。○○さんはこんな私を見て…なんて言うかしらって。ふふ…期待以上をありがとう」
19歳 クール 趣味:ダーツ

150.原田美世(はらだみよ)http://i.imgur.com/0H05RRB.jpg
「あたしって、女の子っぽく見えない? クルマとかバイクとか男っぽい趣味だけど、ホントは普通の女の子なんだよ?」
20歳 キュート 趣味:クルマ・バイクいじり

151.前川みく(まえかわみく)http://i.imgur.com/cgBQiFJ.jpg
「拾ってくれたお礼に、今度はみくが○○チャンを助けるにゃ!」
15歳 キュート 趣味:猫カフェ巡り

152.浅野風香(あさのふうか)http://i.imgur.com/xpsUxle.jpg
「このお花を、事務所に…(飾ってくださいって言わなきゃ!)」
16歳 キュート 趣味:小説を書くこと

153.佐藤心(さとうしん)http://i.imgur.com/vcSm8hf.jpg
「いい年にしろよ?ちゅっ☆」
26歳 パッション 趣味:ドレスアップ・衣装作り

154.姫川友紀(ひめかわゆき)http://i.imgur.com/nlfOBdm.jpg
「気分転換に、お話しよう!何の話がいい?投手?野手?コーチ陣?」
20歳 パッション 趣味:野球観戦
348 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/29(火) 20:06:51.46 ID:eYMwF4A4O
(1)

佐藤心「ちくちく」

心「ライラちゃん。そこの針とって☆」

ライラ「へい」

心「ありがと☆でもこれじゃないぞ☆ものすごい手慣れたふうでフェイント入れるのはだめだぞ☆」

ライラ「あら?」

浅野風香「あ、あはは…ライラちゃん、こっちじゃないかな」

心「おっ。サンキュー風香ちゃん☆」

ライラ「おー」

ライラ「フウカさん、やるでございますですねー。まずいです。ライラさん、この仕事を取られては困りますですよー」

風香「し、仕事なんだ…」

ライラ「はい。上手いことやった暁には、シンさんがごはんをごちそうしてくれるのです」

心「おう☆だからきりきり手伝うんだぞー☆はい次☆」

ライラ「へい」

心「おっ。正解☆」

ライラ「えへへ」

原田美世「…ふんぎっ。あー。また負けたー」

姫川友紀「へっへーん。姫川選手っまたまた一着!よっしゃー!じゃあ次は野球ゲームね♪」

美世「うー。はーい」

前川みく「……」
349 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/29(火) 20:07:27.69 ID:eYMwF4A4O
(2)

小室千奈美「おはようございまーす」

みく「千奈美さん。おはよー」

千奈美「おはよう。なにしてるの?」

みく「宿題。お仕事まで時間があるから、今のうちに終わらせちゃいたいくて」

千奈美「そっか。えらいわね」

みく「ありがと。でも普通にゃ」

千奈美「そう?」

友紀「あんぎゃー」

美世「わっ。いまの、ホームラン?う、打てたー」

友紀「や、やるじゃん、美世ちゃん…。こ、こうなったら手加減しないんだから!」

美世「お、おてやわらかに。あはは、ぜったいまぐれだから」

千奈美「えらい」

みく「どうもにゃ」

ライラ「おお。かわいいお洋服がさらにかわいいお洋服に、みるみると…。シンさんは魔法使いのようでございますですね」

心「そうだろうそうだろう☆やー。やっぱ衣装作り楽しいわー。はいっ☆ライラちゃんの衣装、いっちょあがりぃ☆」

ライラ「わーいでございますよー」

心「お次は風香ちゃんの衣装だぞ☆」

風香「お、お願いします」
350 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/29(火) 20:07:53.15 ID:eYMwF4A4O
(3)

風香「…その…手縫いで、こんなふうに…すごいです」

心「ま、かんたんにアレンジしてるだけだけどね☆事務所にミシンは持ってこれないし☆」

風香「で、ですよね…。その…大変なのに、…すごいです」

心「あはっ☆語彙力☆」

風香「す、すみません」

心「別にいいぞ☆」

ライラ「へい」

心「おっ。ライラちゃんはスポンジのように成長するな☆サンキュー」

ライラ「えっへんでございます」

風香「スポンジ…ふふ」

友紀「いったー!」

美世「あー。だめだー。友紀ちゃん、本気だよぉ…」

友紀「えっへっへー!勝負は本気が一番面白いってね!」

千奈美「大人げないわ」

みく「それにゃ。…む。千奈美さん、これ分かる?」

千奈美「ん?ああ。分かるわよ。えっとね」

みく「まった。とりあえず、ヒントでいいにゃ。自分で考えたい」

千奈美「あら、そう?ふふ。了解」
351 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/29(火) 20:08:29.92 ID:eYMwF4A4O
(4)

心「まー。手縫いは大変だけどさ。心もこもるし。心だけに☆」

心「笑うとこだぞ☆」

風香「あ、は、はい。あはは」

心「心こもってないな☆」

風香「す、すみません…」

心「いいよ☆」

心「それに、前は自分の衣装だけ気にしてたけど…。いまはみんなで舞台に上がるもんな☆」

千奈美「うん。あってる」

みく「やったー。ありがと、千奈美さん。さすがお姉さんだにゃ」

千奈美「ふふ。どういたしまして」

友紀「んっふっふ。姫川監督、名采配で大勝利!次はハンデとしてキャッツを使わせてあげよう!」

美世「ハンデになってないよー。レースゲームに戻りたいよー」

千奈美「さて。じゃあ今度は美世の手助けにでも行こうかしら」

みく「にゃふふ。そうしてあげて」

友紀「げ。ち、千奈美ちゃん」

千奈美「げ、とはなによ」

美世「わー…千奈美ちゃーん」

千奈美「はぁい美世。助っ人になるわよ」
352 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/29(火) 20:08:58.71 ID:eYMwF4A4O
(5)

心「やっぱ事務所で、みんなといて、考えるのが楽しいんだよなー…あ、なんか語っちゃった☆ババくさいだろ語らすなよ☆」

風香「ご、ごめんなさい」

ライラ「シンさんはみんな思いでございますねー。イイ人ですねー」

心「やめろよ☆照れる☆」

風香「うん…ね」

千奈美「かきーん」

美世「いったー」

友紀「うわーん!なんだい!き、キャッツを使ったらあたしだって負けてないんだから!」

千奈美「はいはい。負けたらゲーム交換なんでしょ。美世、サポートするわよ」

美世「ありがと!心強いな♪ふふ、でも…レースゲームは、あたし、何度も負けられないから!千奈美ちゃんにも負けないよ!」

千奈美「そう?じゃあ一緒にワンツー目指して頑張りましょう」

美世「うん!」

友紀「ず、ずるいぞー」

千奈美「先に大人気ないことしておいて何言ってるの」

友紀「こうなったら、あたしも助っ人投入だい!かもんみくちゃん!キャッツ推しだけに!」

みく「あ、みくはまだ宿題の途中だからパスにゃ。がんばって」

友紀「冷たい!」

美世「あはは」
353 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/29(火) 20:09:32.83 ID:eYMwF4A4O
(6)

心「ライラちゃん。もう、終わるから、あっち交ざってきていいんだぞ☆」

ライラ「う」

ライラ「えへへ。さすがでございますです。ではお言葉に甘えて…すすす」

ライラ「ユキさん。わたくし、微力ながら、お手を貸しますですよー」

友紀「おお!頼れる助っ人登場だ!わーい」

ライラ「みなさんなんだか楽しそうだったので…ライラさん、気にしてたですよー」

ライラ「このコントローラーというやつを持てばよいですか?」

友紀「不安だ!」

ライラ「あら?」

千奈美「あら。数少ない味方に冷たいのね。ライラちゃん、お手柔らかに。このレースが終わったら、私が教えてあげる」

ライラ「おおー。よろしくお願いしますですー」

友紀「ち、千奈美ちゃん、あたしの味方って少ないのー…?」

美世「えいっ」

友紀「ああ!的確な甲羅コントロール!敵ながらナイスピッチ!」

みく「ほめてどうするにゃ」

美世「えへへ〜」

心「はぁい☆風香ちゃんのぶんも完成だぞ☆」

風香「わ…。あ…と、あ、ありがとうございます」
354 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/29(火) 20:10:01.66 ID:eYMwF4A4O
(7)

風香「…」

風香「す、素敵です」

心「だろー☆」

風香「…でも、その……あの」

心「?」

ライラ「ばふん」

ライラ「おおっ。爆発しましたねー」

友紀「あー!ら、ライラちゃん!あたしも巻き込んでどうするのさー」

美世「ふんぎぎ。とりゃー」

千奈美「あっ。くう…ぎりぎりで抜かれたわね…さすが、美世には敵わないか」

美世「えっへん。でもほら、約束通り、揃ってゴールできましたね!やったー」

千奈美「そうね。いえい」

みく「…よしっと。おわったー」

千奈美「お疲れさま。代わる?」

みく「ううん。ふふ。これ、見てるのが楽しいから」

千奈美「そっか」
355 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/29(火) 20:10:35.07 ID:eYMwF4A4O
(8)

風香「こっ…ここのところ。私、ちょっと、恥ずかしくて……な、直してもらえたりとか…」

心「ん」

心「そっか。風香ちゃんはそう思う?」

風香「は、はい」

心「んっふっふ」ポンポン

風香「きゃっ…。し、心さん?」

心「思ったこと、言えんじゃん☆」

風香「あ…は、はぃ。すみません」

心「あやまるとこじゃないぞ☆」

心「ま、直すのはいやだけど☆」

風香「え、ええ?」

心「はぁとの特製アレンジだぞ☆」

心「…大丈夫。風香ちゃんなら、絶対似合うから。はぁとが保証する」

風香「……あ…」

風香「…えへへ。…心さんが、そう言うなら…その…自信、持てる…かも、です」

心「おう☆はぁとの言葉じゃなくて、自分に自信、持っていいぞ☆」

風香「は、はい」
356 : ◆qEJgO2U6bM [saga]:2020/09/29(火) 20:11:21.28 ID:eYMwF4A4O
(9)

心「よしっ☆じゃあライラちゃんとの約束だし、ごはん行こっか☆お姉さんおごっちゃうぞ☆」

風香「え、わ、私も…?だ、大丈夫ですよ」

心「おごらせろ☆」

心「さっきの風香の言葉、嬉しかったからさ。その分。安いもんだよ☆」

風香「…えへへ。では…え、遠慮なく」

心「おう☆」

心「ってことで、ごはん行く人、はぁとのこの指とーまれ♪」

ライラ「はいっ」

千奈美「ライラ、早いわね。私もいいですか?」

心「もちろん☆」

友紀「あー!心さん!ビールもいいですか!」

美世「みくちゃんも一緒にお呼ばれしよ?」

みく「ん。いいの?ありがとーはぁとにゃん」

心「いいぞいいぞー☆今日はみんなでどっかんやっちゃうぞ☆」

友紀「やったー!」

ライラ「フウカさん、ごはん、楽しみでございますですねー…じゅるり」

風香「ら、ライラちゃん、よだれよだれ…。ふふ、そうだね」
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