【アイマスSS】「終わらない全てを!!」

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107 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 20:37:38.25 ID:dXPMWaUk0

<ツギ、モンデンキントサン リハーサル ハイリマース!


「「「「よろしくお願いします!」」」」


961P「…さあみんな、いってらっしゃい」


―――♪
108 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 20:41:31.24 ID:dXPMWaUk0

―――♪


春香(あれ……ステージから見える景色ってこんなだったっけ?)


千早(息苦しさを感じるわ……それに雪歩…周りの動きに気を取られすぎよ)


雪歩(違うの、こんな風に動くつもりじゃなくて…)


真(千早、雪歩のフォローに入りすぎだ、なんでレッスン通りに動かないんだよ!)


―──――♪
109 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 20:42:39.36 ID:dXPMWaUk0

961P(どうしたんだ…みんな、苦い表情だ…)


961P「すいません!いったん止めてください!!」


―――――

―――


110 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 20:45:46.99 ID:dXPMWaUk0

961P「…確かに、この4人では久しぶりの大舞台になる」
     

961P「でもな、今までだってたくさん歌ってきたんだ。緊張することはないよ」


961P「お互いを信じて…」


真「分かったからもういい。時間ないんでしょ。リハの続きを」


千早「真、焦っても仕方ないのよ。今は冷静に……」


真「ボクは焦ってなんかいない!千早たちの動き方が間違ってるんじゃないか!」


雪歩「真さん…やめてください」


961P「…時間をとって悪かった。続けよう」



961P(……本番までにどうにかしないとな)
111 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 20:46:31.22 ID:dXPMWaUk0

―――リハーサルが終わって、ここは竜宮小町の楽屋前。



響「激励かー…」キョロキョロ


美希「そういえば、ミキ達が初めてTVに出たとき、竜宮小町が来てくれたっけ」


貴音「あのときはとても元気をもらえましたね」


響「今度はこっちが応援する番だな」


美希「あはは、ミキ達じゃうるさくするだけなの!」ガチャッ
112 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 20:48:03.50 ID:dXPMWaUk0

亜美「あっ!ミキミキ達だ!」


あずさ「あらあら、みんなそろっちゃったわね〜」


伊織「にひひっ♪私達は緊張なんかしてないわよ?」
113 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 20:48:42.86 ID:dXPMWaUk0

―――――

―――


114 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 20:49:44.34 ID:dXPMWaUk0

―――モンデンキント リハーサル後



春香「…ねえ真?さっきの真のポジションにね……」


真「ボクにかまっている暇があったら…春香はリハで声上ずってたから喉整えたら?」


春香「…そっか、ごめんね余計なことしちゃって」


春香(うまくいかないからって当たんないでよ…!)
115 :サイドストーリー01 ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 20:54:25.83 ID:dXPMWaUk0

―――Live×Alive放送開始 ノワールTVスタジオ付近



スピーカー<ミナサンコンバンハ!!


765P(お、番組が始まったか)


765P(前半はトークパート。そのあとに歌唱対決)


765P(ステージバトルは…俺は会場の特別席で応援する)




?「あら、あなた。どうしてここに?」


765P「うげっ!?貴女こそどうして……!?」
116 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 20:54:52.89 ID:dXPMWaUk0

―――――

―――


117 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 20:55:45.35 ID:dXPMWaUk0


―――いよいよ直接対決を目前に控えたモンデンキントの楽屋。

118 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 21:07:33.47 ID:dXPMWaUk0

春香「ええっと進行表は……真、進行表かしtうわっ!」ステーン!


ガタッ!ダバァ……


真「なにすんだよ春香!!衣装びちゃびちゃじゃないか!!」


春香「ごっごめん!」


春香「……でも、真もペットボトルのふたぐらいちゃんと閉めてよ」


真「なんだよその態度は!?」


春香「風邪引くから早く着替えてきたら?」


真「―――!!!」


千早「真、熱くなりすぎよ」


真「……!」スタスタ


ドア<バタン!


オーイ、マコト ドコニ?
…キガエテクルダケ!
119 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 21:09:30.47 ID:dXPMWaUk0

千早「春香も反省すべきだわ」


春香「……うん」


雪歩(この二人、どれだけ千早さんの足を引っ張れば気が済むのか……)



ドア<ガチャッ


春香「あっ、プロデューサー……すいません、騒がしくて」


961P「……みんな、ひとまず落ち着こう」


961P「慣れない対決形式で戸惑うのも分かるけど、お互いに気持ちを合わせることを忘れないようにしよう」


961P「今は、ステージとファンのことを優先するんだ」
120 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 21:10:05.01 ID:dXPMWaUk0

―――竜宮小町の楽屋では、フェアリーがモニターを通して応援している。



貴音「前半のとーくぱーとが終わりました」


美希「いよいよなの……」


響「竜宮小町とモンデンキントの…」


―――直接対決―――
121 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 21:10:53.04 ID:dXPMWaUk0

―――――

―――


122 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 21:11:24.08 ID:dXPMWaUk0

司会「みなさまお待たせしました!」


司会「歌唱対決コーナー『Live×Alive』!!」


司会「今回のカードは『IA大賞に最も近いユニット』VS『デビューから快進撃を続ける新星』!!」


司会「どちらが観客の心をより多くつかむのか!」


司会「まずは――――」


司会「モンデンキント!!」


\ワァァァァァァァァ!!!フゥゥゥゥゥゥ!!!/
123 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 21:12:43.12 ID:dXPMWaUk0


『残酷よ希望となれ』


この空の下 いつまでも
探し続けた夢
ひとりきり…どこへみんな旅立つの?

記憶の日々が遠ざかる
あの頃の笑顔は 胸の中いまを支えてた

無言の横顔で あなたも私も きっと
疵ゆえのペルソナ わかっていたよ

幸せのために 愛のためだからと
残酷な戦いを繰り返して
それでも涙がとまらない
願う心は一緒
それぞれの未来が呼ぶんだ
124 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 21:16:24.10 ID:dXPMWaUk0

――――――♪


真(春香……声がふらつきすぎだ…)


真(雪歩も…レッスンの時のアプローチと違う…!)


ガクッ!!


真(えっ…!?)


真(なんで…コードが……)




―――余計なこと考えてるから、ミスする



…ドシーン!!
125 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 21:17:12.16 ID:dXPMWaUk0

―――――

―――


126 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 21:18:58.80 ID:dXPMWaUk0

響「………」


美希「転んじゃったの……」


貴音「………」



響「なんだか、ステージを楽しんでるようには到底見えないぞ…?」


美希「やよいちゃんや真美は、もっと人に伝わるように歌うの…この人たちは…」


貴音(デビュー当時の輝きさえ失われていますね……)
127 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 21:19:30.78 ID:dXPMWaUk0

―――――

―――


128 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 21:34:51.26 ID:dXPMWaUk0

司会「エクセレント!その一言につきるステージでした!」


司会「続いては竜宮小町です!さあモンデンキントを超える感動を巻き起こせるか!?」


\ワァァァァァァァァァァァァ!!!!フォォォォォォォ!!!!/



律子「さあ、みんな。いってらっしゃい!」


伊織「…にひひっ♪」


亜美「んふふ〜」ニヤニヤ


あずさ「……」ニコニコ


律子「ってどうしたのよ、みんな」
129 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 21:35:40.83 ID:dXPMWaUk0

「律子」

「律っちゃん」

「律子さん」



――――亜美、絶対律っちゃんをIA大賞につれてくかんね!


――――私達はいつも律子さんと一緒ですよ!


――――心配することはないわ。あんたの竜宮小町は、最強よ。
130 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 21:36:54.82 ID:dXPMWaUk0


『初恋〜二章 告白の花火〜』


「もう夏だね…」 君が笑う
今夜のお祭り みんな騒ぐ教室

窓の桜 今ないけど
心の花びら 今も舞ってく…

私恋してる
君の事想うだけで 嬉しいでもすぐ切なくなる…

好きと言いたくて 言えなくていつもいつも
でも今日の帰り道 君にちゃんと伝えよう…
131 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 21:49:56.92 ID:dXPMWaUk0

――「みんな、聞いて。もし竜宮小町がIA大賞をとったらね」


――「私は…先に進む選択をしようと思うの」



律子「私は……忘れないわ。今日の、このステージを……」
132 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 21:50:24.62 ID:dXPMWaUk0

―――――

―――


133 :サイドストーリー02 ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 21:52:39.03 ID:dXPMWaUk0

765P「もしも…」


765P「もしも俺と律子が、別々の事務所だったとして」


765P「竜宮小町とフェアリーが直接戦うことになっていたら」


765P「……俺たちは今日の竜宮小町に勝てただろうか」


765P「いや、フェアリーだけじゃなく、ディアリースターズ、ニュージェネレーション、ジュピター…」


765P「きっと“伝説”と呼ばれたあなたでさえ」


?「あら、相変わらず生意気ね!」


?「確かに分からないわ。……でももっと気になるのは」




日高舞「彼女たち、まだホントの底力は見せていないわね」
134 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 21:53:44.72 ID:dXPMWaUk0

―――――

―――


135 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 21:55:13.43 ID:dXPMWaUk0


―――かくして、直接対決は竜宮小町の勝利で幕を閉じた。

Live×Alive放送後。黒井社長は芸能記者・善澤を例のバーに呼び出していた。

黒井の口から語られたのは、モンデンキントとわんつ→ているずに秘められた過去。

136 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 21:55:46.50 ID:dXPMWaUk0

善澤「久しぶりだな。黒井」


黒井「ああ。悪かったなこの忙しい時期に」


善澤「お互い様だろう」
137 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 21:57:58.35 ID:dXPMWaUk0

善澤「今日はモンデンキントの子たち、残念だったね」


黒井「……負けるということは分かっていた」


善澤「ん?…詳しく聞かせてくれるかい」


黒井「いくら環境に恵まれているといえど、デビューしてまだ四ヶ月」


黒井「モンデンキントは……あの子たちはアイドルとしても人間としても未熟な部分が多い」


黒井「だが今日の相手は、偶然とはいえジュピターを倒した手練ユニットだ」


黒井「今の完成度では到底敵わぬ相手なのは間違いない」


善澤「…ならどうして出演の許可を?」
138 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 22:00:20.53 ID:dXPMWaUk0

黒井「…長い話になる」


善澤「構わん。こうして話すのも若い時以来だ」



黒井「当初、ジュピターとモンデンキントは近い時期にデビューする計画だった」


黒井「――だが、先にデビューしたジュピターに、予定より早くライバルが現れてしまった」



―――――

―――


139 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 22:01:19.89 ID:dXPMWaUk0

―――ジュピター デビュー当時―――


TV<今日のゲストは、日本中に大旋風を巻き起こしているジュピターのみなさんです!!


TV<キャァァァァアアアア!!!ショウター!!ホクトサーン!!ラセツクーン!!



黒井「フハハハハ!!……どうだ高木め、これで私が正しかったということを思い知っただろう!!」


黒井「ジュピターは完璧なアイドルとなり、我が961プロは絶対的な王者となるのだ…!!」


黒井「……そして、プロジェクト・モンデンキントの成功によって、新たな伝説の幕開けとなる!」


秘書「黒井社長!765プロのことですが……」
140 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 22:02:54.39 ID:dXPMWaUk0

黒井「なに!?各地のオーディションを765のアイドルが制圧…!?」


黒井「何故だ……765には秋月律子とかいうCランク止まりしかいなかったはず…」


秘書「それが…高木順二郎が765プロ社長に就任後、秋月律子はプロデューサーに転身していまして…」
   

秘書「さらに新たにプロデューサーを雇い、アイドル候補生を次々とデビューさせていると……」


黒井「ぐぅぅ!!高木ぃ……! 他人に頼ることしかできん無能の分際で!!」
141 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 22:15:51.74 ID:dXPMWaUk0

黒井「ならば方法を改めねばなるまい」


黒井「我が961プロが王者だということを、その貧相なアイドル達に分からせてやる…!」


黒井「私はなんとしても……ジュピターを最強のユニットにしなければならん…!!」


黒井「プロジェクト・モンデキントは一時凍結とする」
142 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 22:16:21.05 ID:dXPMWaUk0

「デビューできないって、どういうことですか!? 」


「黒井社長がしばらく待ってほしいって……なんでそんな急に…」


「ボクたちを、捨てたのかな……」



「私達、いつ『アイドル』のモンデンキントになれるんだろう?」
143 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 22:16:54.03 ID:dXPMWaUk0

―――――

―――


144 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 22:18:25.38 ID:dXPMWaUk0

─── 現在


黒井「高木は他人の才を見抜く能力に長けていた。反面、育成する技能に乏しかった」


善澤「そう。そして君はその逆だ」


黒井「候補生の中からジュピターを結成したのは私だった」


黒井「ジュピターは見てくれこそ恵まれているが…」


黒井「アイドルの能力要素であるダンス・ヴォーカル・ヴィジュアル全てに才能があったわけでは無かった」


黒井「だが私は、ジュピターというアイドルを育て上げ、961プロを成長させた」


黒井「私のやり方は間違っていなかった」
145 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 22:30:53.81 ID:dXPMWaUk0

黒井「しかし、他人の力を測り誤った」


黒井「高木は765Pをスカウトし、自身の弱点を補完した」


黒井「私は焦燥した。否定し続けてきた高木に負けるわけにはいかなかった」


黒井「……しかし私は、あのプロデューサーの根性と機転の良さを見誤り、忌み手を使った」


黒井「結果、身を滅ぼすことになった」


黒井「そして私は失った。自らの手で築きあげた、自分の信念ともいえるジュピターを」
146 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 22:32:51.80 ID:dXPMWaUk0

善澤「………」


黒井「それからしばらく、プロデュースができるような状態ではなかった」


黒井「…だが私は、“贖罪”をしなければならなかった」


黒井「私が死なせてしまったプロジェクト・モンデンキントと、無意識に傷つけていた双海真美に」


善澤「双海亜美の姉妹……か。彼女は知っていたのかい、961プロが765プロの妨害を行っていたことを」


黒井「本人に訊いてはいないが…おそらく」
147 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 22:33:52.98 ID:dXPMWaUk0

善澤「お前は最低の大人だな」


黒井「……そうだな」


黒井「この半年は償いだった。そう私の、彼女たちへの償いだ」


黒井「モンデンキントをジュピターに代わるユニットという名目でデビューさせ、 真美は、親友のやよいとユニットとしてデビューさせた」


黒井「しかし、モンデンキントも、真美も、私がプロデューサーになることを望んでいないのは明白だった」


善澤「だから961P君をプロデューサーに?」


黒井「…それも今日までだが」
148 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 22:36:29.90 ID:dXPMWaUk0

善澤「それはどういうことだ……?」


黒井「ヤツにはモンデンキントは荷が重すぎたのだ」


善澤「そりゃあ、新米のプロデュースでアイドル達を、」


善澤「ジュピターに代われるレベルまで成長させろ、などというのは確かに無茶な話だと思うが」


黒井「いや、そうではない。ヤツに実力が無いという話ではないのだ」


黒井「いくら961プロに力があるとはいえ、 真美とやよいを1年足らずでIA大賞ノミネートまで押し上げたのはあの男の力だ」


善澤「じゃあ何故」
149 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 22:45:47.50 ID:dXPMWaUk0

黒井「モンデンキントのメンバーには亀裂が多すぎる」


黒井「アイドルとしての自分を見出せない雪歩、ストイックさ故に孤立しがちな真」


黒井「そして、今日の敗北で亀裂はより深刻になっただろう」


黒井「961Pのプロデュース力が足りなかったというのもあるだろうが……」


黒井「モンデンキントはどこかで敗北せざるを得なかった」


黒井「そしてその“どこか”に、私が今日を選んだだけだ」


黒井「正確にはヤツが選ばせた、となるな」
150 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 22:48:57.87 ID:dXPMWaUk0

善澤「961Pのプロデュースを外して、モンデンキントはどうするつもりだ?」


善澤「この不安定な時期に彼女たちを支える人がいなくなるのだぞ?」


黒井「ああ。おそらく彼女たちは解散するだろう」


黒井「それが…彼女たちのためでもあり、961Pのためでも……」


善澤「…それのどこが償いなんだ。そもそもそんなこと961P君が――」ハァ…


黒井「ヤツは研修で海外に飛ばす。今回の負けはその布石でもある」


黒井「経験を積まなければ先には進めんと言えば、納得するだろう」


黒井「……わんつ→ているずは765に移籍なりさせるさ」


黒井「向こうのプロデューサーもこの二人のことを喉から手が出るほどプロデュースしたいはずだ」


黒井「同年代アイドルが多いプロダクションなら真美もやよいも文句はないだろう」


善澤「相変わらず強引だなぁお前は」ヤレヤレ
151 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 22:50:11.92 ID:dXPMWaUk0

善澤「……そう上手くはいかないだろうな。思うに、あの961P君は……」


黒井「765のプロデューサーに似ていると言いたいのだろう?」


善澤「ははは……分かってるじゃないか」


善澤「それに、きっと君も心のどこかで、彼が抗うことを望んでいるんじゃないのか?」


黒井「さぁどうだかな」


小鳥「お前はいつもはぐらかすなぁ!宗ちゃん……!」ピヘヘ…
152 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 22:53:06.35 ID:dXPMWaUk0

黒井「………」


善澤「………」


小鳥「……あれ?わたし、心の声が出てましたか?」
153 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 23:04:47.99 ID:dXPMWaUk0

小鳥「黒井社長、この前母のお墓参りにいらしてくださったんですね」


黒井「……」


小鳥「私にはわかりますよ、社長が選ぶお花」


黒井「そんなことはどうでもいい、高木にこう伝えておけ 。“これで961プロに勝った気でいるなよ”とな」


小鳥「うふふ……分かりました」
154 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 23:05:50.65 ID:dXPMWaUk0

小鳥「…社長?これからは765プロとも仲良くしてくださるんですよね??」キラキラ


黒井「早く帰れ」


小鳥「もう!……善澤さん、今日のステージはいかがでした?」


善澤「相変わらず、良い歌声だったね」


小鳥「えへへ…ありがとうございます♪それでは、失礼しますね!」
155 : ◆B.r.qjqJQo :2020/08/06(木) 23:08:56.62 ID:dXPMWaUk0

黒井「飲み過ぎたな、琴美のことを持ち出されるとは」ハァ…


善澤「お前とここで語っていると、昔に戻ったように感じるよ」


黒井「今日の話は他言するなよ」


善澤「高木にもかい?」


黒井「当たり前だ」
156 :中断 ◆B.r.qjqJQo [sage]:2020/08/06(木) 23:10:18.24 ID:dXPMWaUk0
1です、今日の分は終わりです。また明日再開します。
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