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【シャニマス】P「よし、楽しく……」-noctchill編- 【安価】
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2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 00:50:26.89 ID:xyo68LAY0
ピピピピッ、ピピピピッ、ピピピピ……
P「……っ」
P「……朝か」
P「いってきます。……って、まあ一人暮らしなんだけどな」
P「よし! 今日も一日頑張るか!」
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 00:53:56.52 ID:xyo68LAY0
〜駅前〜
P(事務所まであと少しだが……)
P「っ、暑いな、まったく……」
P「そうだ」
1.我慢できん……とりあえずコンビニに入ろう。
2.急いで事務所に行けばクーラーの効いた部屋が待っている!
3. 路地を歩けば涼しいかな……?
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 00:54:44.12 ID:xyo68LAY0
選択肢
>>4
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 00:55:17.83 ID:xyo68LAY0
ごめんなさい間違えました。
>>6
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/09(木) 01:02:57.69 ID:5KSMn7yN0
2
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 01:06:21.85 ID:xyo68LAY0
P(急いで事務所に行けばクーラーの効いた部屋が待っている!)
P(少し小走りで向かうか……!)タッタッタッタッ
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 01:15:34.50 ID:xyo68LAY0
〜事務所〜
P「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ、っ……はぁっ、ぁあっ」
P「つ、着いた……」
P(日ごろの運動不足がたたってしまった……)
P(が、しかし!)
P「涼しい〜〜」バタリ
P(なんだか事務所に人の気配もしないし、玄関だけど座っちまうか)
P ハァッハァッ
P(……い、息が上がったままだ……)
P(もう少し身体を動かしたほうがいいのかな?)
P「あ……」
「――なんだ、変質者かと思ったらあなたでしたか」
P「あ、ああ。おはよう円香」ハァハァ
円香「ハァハァいいながら挨拶しないでもらえますか? 不快極まりないので」
P「ご、ごめん……」
P「駅前から走ってきたもんだから、こんなになっちゃって」
円香「いい年した大人が街中で走っちゃうなんて……あなたはドラマの主人公か何かなんですか? ミスター・ヒーロー」
P「いい年っていったってまだ20代だからな」
円香「もう20代、の間違いでしょ」
P「うう……涼しい部屋に早く入りたかったんだよ。よいしょっと」
P「いま事務所には、円香1人か?」
円香「ええ。不幸にも」
円香「だから玄関から息を荒げた人物の気配がしたときは通報する準備をして向かいましたよ」
P「すまない……それは怖かったよな」
円香「……冗談だっての」ボソッ
P「え?」
円香「ひとりごとです。お気になさらず」
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 01:23:50.22 ID:xyo68LAY0
P「ひ〜か〜りあつ〜めて〜ひ〜びけとお〜くへ♪」カチャカチャ
P「む〜す〜んだ〜き〜ず〜な〜し〜んじて〜♪」コポポポポ
円香「気味の悪い鼻歌を歌いながらコーヒー淹れるのやめてくれますか?」
P「気味の悪いって……お前らの歌だぞ」
円香「ええ。ですから、私たちの大切な歌に傷がつくので、やめてほしいと言ってます」
P「ひどい……その「私たち」にはプロデューサーである俺は入ってないのかよ」
円香「それは……」
P「……ははっ、そこで言い返さないあたり、円香は優しいな」
円香「なっ……!! さっきからサビの同じ箇所しか歌ってない人に言われたくありません!」
P「正直、スマンカッタ。あ、いや、歌詞とんじゃってな」
円香「最低」
P「じゃあ、今度はバッチリ歌詞覚えて歌うから、な?」
円香「結構です。これからレッスンまでの間、宿題をやるので、静かにしていてください」
P「わかった。そうするよ」
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 01:29:16.58 ID:xyo68LAY0
透「あ、樋口。来てたんだ」
円香「うん……って、これから一緒にレッスンあるでしょ」
透「あれ、そうだったっけ」
円香「じゃああんたなんでここに来たの」
透「ふふっ、ひみつ」
円香「……何それ」
透「樋口、ちょっとそこでジャンプしてみてよ」
円香「は? なんで」
透「小銭欲しくて」
円香「最初からお金貸してっていいなさいよ……」
円香「いくら必要なの?」
透「あ、くれるんだね」
円香「あげるんじゃない、貸すの。で、いくら?」
透「150円」
円香「ジュース1本ぶんくらいだけど」
透「うん。それでいい」
透「さっき飲み物買いにコンビニ入ったんだけどさ」
透「財布、忘れちゃってて」
円香「いい加減学びなさいよ」
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 01:35:42.33 ID:xyo68LAY0
透「コーヒーの匂いがする。もしかして、プロデューサーいる?」
円香「……いる」
透「うわ、樋口、すごい顔」
円香「話しかけたいならそうすれば?」
透「そうだね。そうする」
透「プロデューサー、おはよ」
P「お、透か。おはよう」
透「コーヒー、淹れてるんだね」
P「ああ、見ての通りな」
P「飲むか?」
透「いや、いらない。熱いの苦手っていったでしょ」
P「はは、そうだったかもな」
透「プロデューサーって、記憶力あんまりよくなかったりする?」
P「いや、そんなことはないと思うけど」
透「……」
P「透?」
1.もしかして、怒ってるのか?
2.俺の顔に何かついてるか?
3.アイスコーヒーなら好きなのか?
選択肢
>>12
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/09(木) 02:17:36.68 ID:vuCU5hBDO
3
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 11:13:58.77 ID:xyo68LAY0
P「アイスコーヒーなら好きなのか?」
透「まあ、嫌いじゃないけど」
透「……」
透「……そういうことじゃない」
P「?」
透「いいや、向こうでスマホいじってるね」
P「あ、ああ……」
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 11:16:37.16 ID:xyo68LAY0
円香「何話してたの?」
透「ううん、特には」
円香「……そう」
透「やっぱここでスマホでもいじってようかなって」
円香「飲み物」
透「?」
円香「飲み物、買いに行くんじゃなかったの」
透「あ」
透「ふふっ、忘れてた」
円香「もう」
透「じゃ、買ってくる」
円香「いってらっしゃい」
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 11:21:49.23 ID:xyo68LAY0
P「よ〜し、じゃあ仕事すっか」
円香「いちいち報告しなくていいので。どうかご静粛に」
P「わ、わかったよ。ごめんな」
円香「……」
ガチャ
P「お、誰か来たのかな」
タタタタタ
小糸「お、おはようございますっ!」
P「小糸か。おはよう」
円香「おはよ」
小糸「はいっ、プロデューサーさんおはようございます」
小糸「あ、円香ちゃんもう来てたんだ」
円香「浅倉ももう来てる」
小糸「そうなんだ? どこにいるの?」
円香「いまは飲み物買いにいってる」
小糸「あ、そうなんだね」
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 11:31:25.20 ID:xyo68LAY0
ガチャ
タ、タ、タ、タ
雛菜「やは〜おはようございます〜」
小糸「ひ、雛菜ちゃん! おはようっ」
円香「……」
P「おはよう雛菜。よし、これでnoctchillの全員が揃ったな」
雛菜「プロデューサーに小糸ちゃん、それに円香先輩も〜」
雛菜「プロデューサーは、今日もお仕事?」
P「ああ、もちろん。アイドルのプロデュースに精を出してるところだ」
円香「まだ働いてないでしょ」ボソッ
P「そ、それは言うなって……」
雛菜「あは〜プロデューサーと円香先輩、なかよし〜って感じ〜?」
雛菜「じゃあ、雛菜もプロデューサーと仲良し〜ってする〜」
P「ひ、雛菜、近いって……」
円香「あの!」
P「わっ」
円香「仕事、しなくていいんですか。ミスター・社会人(仮)」
P「そ、そうだな。悪いな雛菜、また後でな」
雛菜「うんっ、またあとでね〜プロデュ〜サ〜」
円香「ふんっ」ムスッ
小糸「ぴゃっ……ま、円香ちゃん、怖い……」
円香「別に怒ってないから」ナデナデ
小糸「ふわぁぁ、……って、子どもじゃないんだから!」
雛菜「みんなしあわせ〜って感じみたいだね〜」
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 11:34:39.16 ID:xyo68LAY0
数時間後
P(今日のnoctchillはレッスン漬けだったよな)
P(あいつらのことだから心配しなくてもいいかもしれないけど……)
1.まあでも、様子を見に行くか!
2.仕事で疲れたし昼寝でもしよう。
3.休憩がてらはづきさんと話すか。
選択肢
>>18
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/09(木) 11:34:42.59 ID:vuCU5hBDO
あーやっぱり間違ってたか
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 11:35:17.04 ID:xyo68LAY0
選択肢(再安価)
>>20
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/09(木) 11:36:33.14 ID:m7Lzg+Pg0
3
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/09(木) 11:43:37.34 ID:Unw7TiCV0
そりゃそうでしょw
まあ気にするな
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/09(木) 11:53:54.08 ID:vuCU5hBDO
とりあえず「安価の最中、余計なレスを回して大変申し訳ありません」と謝罪をば
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 12:02:35.00 ID:xyo68LAY0
P(休憩がてらはづきさんと話すか)
P(昼休みになったら話しかけてみよう)
はづき「んっ、あぁあぁ〜」
P「ははっ、お疲れ様です。コーヒーでも淹れましょうか?」
はづき「あ、お願いします〜」
P「今日はデスクワークなんですね」カチャ
はづき「ええ、そうですね」
はづき「ありがたいことにこの283プロも忙しくなってきてるわけですけど」
はづき「忙しくなったぶん、こうしてプロデューサーさんと何気なく会話するのも久々な気がしますね〜」
P「そうかもしれないですね」コポポポ
はづき「そういえば、思ったんですけど」
はづき「プロデューサーさんとnoctchillのみんなの距離感って、なんだか不思議なものを感じるというか」
P「え、そうですか?」
はづき「はい。あ、別に変な意味とかじゃないですよ」
はづき「ただ、こう、どこか隠れた絆を感じるといいますか」
P「……俺のプロデュースがうまくいってる証拠ですかね」ドヤッ
はづき「ふふっ、いまのプロデューサーさんの顔、いい感じにうざいですね〜」
P「そ、そうですか……」
はづき「冗談ですよ〜」
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 12:10:42.94 ID:xyo68LAY0
P「まあ、何というか、良い意味で新鮮さはないですね。懐かしい感じというか、昔から知っていたような……」
はづき「あ、それです」
はづき「旧知の仲、みたいな感じがあるんですよね〜」
はづき「透さんとか」
P「透ですか」
P「確かに、初めて会った気はしないんですよね」
P「ただ、それもあんまりはっきりとはしてなくて」
はづき「ドラマですね」
P「そういうロマンチックなものなんですかね、これって」
はづき「透さんがプロデューサーさんに向ける視線っていうのが、アイドルとプロデューサー、とは少し違う感じがするんですよ」
はづき「何かに期待しているような、一方で何かを不安に感じているような」
はづき「そんな感じですかね〜」
P「アイドルが不安を抱えてるなら、俺がケアしてやらないとですね」
はづき「がんばってくださいね〜」
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 12:18:32.19 ID:xyo68LAY0
はづき「あ、それから」
はづき「円香さんとは、どうですか? いつも色々言われてるみたいですけど」
P「あ、はは……ええ、いつも厳しいことを言われます」
P「でも、確かに最初の頃は本当に攻撃する意図で言っていたように思えるんですが」
P「最近はそうでもないっていうか、今更接し方を変えられないからとりあえず慣れてるほうで話してるみたいな感じはありますね」
はづき「あ、そうなんですね〜」
はづき「それに甘んじちゃうプロデューサーさんは、ひょっとしてMなんですか?」
P「い、いえ、そういうわけでは……ないと思います」
はづき「別にプロデューサーさんがMでも私は軽蔑しませんから安心してくださいね〜」
P「これはどうも……」
はづき「そう思うと、円香さんのあの接し方というのは、可愛らしさを感じますね」
P「……そうなんですよ」
P「本人がいたらまた罵倒されそうなんで言えないんですけど、最近はあの態度が少し可愛く思えてきて」
P「なんていうか、ひねくれた子どもを温かい目で見守る感じですかね」
P「正直イラッとくることもありますけど、この子はそういう接し方の中で何か見つけていくのかなって」
P「そう思うようになりました」
はづき「これは愛ですね〜」
P「ちょっ、からかわないでくださいよ」
はづき「ふふっ、ごめんなさい」
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 12:21:12.69 ID:xyo68LAY0
P(昼休みははづきさんと話した)
P(なんだか、自分のプロデュースするアイドルを見つめなおすいいきっかけになったかもな)
P(よし、楽しく過ごせたぞ)
P(って、俺に言ってどうするんだろうな)
P(……あいつらが帰ってくるのを待つか)
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 12:30:16.51 ID:xyo68LAY0
P(もう少しであいつらも帰って来る頃だな)
ヴーッヴーッ
P「……? LINEか」
P「透から、だな」
透『いまそっちに向かうとこ』
透『このあと』
透『みんなが解散したあと、時間ある?』
透『よかったら、話したい』
透『他のみんなには内緒で』
P(何か込み入った事情があるのか?)
P(他のみんな……っていうのはnoctchillのメンバーのこと、だよな)
P(どう返信したものか……)
P(あの3人を撒くんだよな)
P「……」
ガチャ
P(え、もう来たのか?)
P(ど、どうしよう)
円香「お疲れ様です」
P「あ、あぁ、円香か……お疲れ」
円香「疲れてるところにそういう顔で出迎えられるとあり得ないくらい不快ですね」
P「ごめんな。別に円香だからどうってわけじゃないぞ。気にしないでくれ」
円香「……そんなこと言ってないし」ボソッ
円香「……チッ、そうだ」
P(し、舌打ち……)
円香「このあと、時間、ありますか?」
P「へ?」
円香「大変不本意ですが、それもあなたがプロデューサーとしての力があると思って、相談したいことがあるんです」
P(こ、これは……)
1.透に応える。
2.円香に応える。
3.2人とも断る。
選択肢
>>28
(一旦ここまで)
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/09(木) 12:36:45.64 ID:ntNtM96sO
1
おつ
安価は↓2とかにしてはどうでしょうか
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 12:50:04.06 ID:xyo68LAY0
では
>>30
で
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/09(木) 12:53:13.14 ID:qXGCrnZR0
2
31 :
◆cZ7028HXpE
[sage]:2020/07/09(木) 13:42:51.09 ID:t2tWcQxrO
>>30
荒らしかよ
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 15:37:34.47 ID:xyo68LAY0
>>28
>>1
です。
あ、おっしゃっていることがわかったかもしれません。いくつ下の安価を採用するか書くようにすれば良いということですかね。そうします。
33 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 15:41:18.20 ID:xyo68LAY0
P(透には悪いが、ここは円香に応えることにしよう)
P「ああ、時間ならあるぞ」
円香「わかりました。それでは、私は事務所に残りますね」
P(透に連絡しておこう)
P『すまない。別件があるから、今日は無理だ』
P『またの機会に埋め合わせするから、堪忍な』
P(これで、よし……)
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 15:49:25.52 ID:xyo68LAY0
P(その後、noctchillの全員が事務所に帰ってきて――)
透「プロデューサー」
P「あ、ああ、おかえり、透」
透「また今度、ね」
P「すまん。頼む」
透「いいよ、別に」
透「それじゃ、私は帰るから」
小糸「あっ、透ちゃん待って!」
雛菜「やは〜私も透先輩と帰る〜」
雛菜「あれ〜? 円香先輩は帰らないの〜?」
円香「うん、私は用事があるから、少しここに残る」
雛菜「そっか〜、じゃあね〜。ばいば〜い」フリフリ
小糸「ま、まま、またね! 円香ちゃん」
透「もしかして別件って……」ボソッ
小糸「透ちゃん……?」
透「ううん。なんでもない。帰ろ」
小糸「そ、そうだね」
円香「……」
P(――という感じで、今に至る)
P(今は、事務所には俺と円香の2人だけだ。はづきさんはもうあがっているし)
P(社長は、今日一日仕事で席を外している)
P(気まずいな……)
円香「あの」
P「うぉわっ!」
円香「うわっ、びっくりした」
円香「女子高生相手に何キョドってるんですか? アイドルのプロデューサーともあろうお人が」
円香「もしかして、女の子と手をつないだこともなかったりして。ミスター・童貞」
P「……言ってくれるな。久々にキレちまったよ……」
円香「あ、そういうのいいんで」
P「そ、そうか」
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 15:51:34.88 ID:xyo68LAY0
円香「……」
円香「……さすがに今のは言いすぎでした」
円香「ごめんなさい」
P「いや、いいんだって。いつもの円香だろ」
円香「……何それ」
P「それで、話って、なんだ?」
円香「……いま、この事務所に私たち以外の人はいますか?」
P「いないな」
円香「じゃあ別にいいか。いえ、他の人にはあまり聞かれたくないので」
P「安心しろ。聞き耳立ててるやつはいない」
円香「……」
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 16:02:56.53 ID:xyo68LAY0
P「……ソロでの仕事を増やして欲しい、か」
P「円香からそういった提案があるとは、正直意外だったよ」
P「まあ、プロデューサーとしては、アイドル業に積極的になったのは嬉しいぞ」
円香「ええ、まあ……」
P(相変わらずの態度ではあるが)
P「一つ、聞いてもいいか?」
円香「なんでしょうか」
P「noctchillとして活動することに嫌気がさしたとか、そういうのはあるか?」
P「一応、聞いておきたくてな」
円香「そういうのはないです。別に」
P「なら良かった。お前ら仲良しだろうし、いらん心配だったかな」
P「それにしても、ソロの仕事、ね」
P「具体的にこうしたいっていうのはあるのか?」
円香「特には……あ、いえ、そうですね」
P「?」
円香「役者、とか」
P「お、……おお! そうか! 円香はそういうのがやりたいのか」
円香「ええ。演技を少し磨きたいですね」
P「いやぁ、なんだか、こう、ようやくプロデューサーとして円香に接することができたみたいで嬉しいよ」
円香「何を言ってるんだか。あなたは最初から私のプロデューサーでしょう?」
P「それもそうだな。いや、嬉しくてつい、な」
P「わかった。そういうことなら、頑張って仕事を見つけてみよう」
P「ただ、無理はさせたくないし、とりあえずいまの段階では円香はあくまでもアイドルとして売り出していくというのはOKか?」
円香「はい。それは大丈夫です」
P「そうか。まあ、あくまでもアイドルだから、こういうのがNGとかあったら、円香からも言ってくれよ。もちろん、事務所として、あるいはプロデューサーである俺として事前に設定することもあるけどさ」
円香「わかりました。どんだけ心配性なんですか。あとおせっかい」
P「だって……だって、なあ……」
円香「ニヤニヤしててキモい」
P「うぐっ、女子高生に言われると刺さるな……」
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 16:07:13.30 ID:xyo68LAY0
円香「それでは、帰りますので」
P「ああ、気をつけてな。仕事が片付かなくて送っていってやれないが」
円香「この時間なら気にする必要もないでしょ。もしかして、優男アピールですか? それなら遠慮しておきます」
P「はは、そうか。わかった。じゃあな」
円香「ええ」
タッタッタッ
ガチャ
バタン
P「……」
P「円香も変わった……な」
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 16:11:16.02 ID:xyo68LAY0
P(それから、円香の要望どおり、俺は円香に役者としての仕事がまわってくるよう努めた)
P(もちろん、円香自身もオーディションに参加しながら)
P(そうして、チョイ役ではあるが仕事がくるようになった)
P(円香もそれを淡々とこなしている)
P(俺は素直に感心していた)
P(円香が仕事を楽しんでくれればいいな、と思った)
P(態度は相変わらずだけど)
P(新人役者の円香としての仕事には、俺もマネージャー的な役割でついていった)
P(自然と、円香と過ごす時間は長くなっていった)
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 16:21:40.95 ID:xyo68LAY0
〜事務所〜
P「円香、円香はいるか?」
円香「連呼しなくても……ここにいますが、何ですか」
P「脇役だが準レギュラー的な仕事だぞ!」
円香「……そうですか」
P「ああ!」
円香「受けますので、その仕事。はい、もういいでしょ」
P「わかった! それじゃ先方にはそう連絡しておくよ!」ダダダ
円香「全く……ミスター・高燃費」
雛菜「あは〜、円香先輩、ニヤニヤしてて気持ち悪〜い」
円香「なっ! 何言って……」
雛菜「な〜んて、ニヤニヤしてるのはうそ〜」
円香「っ!」
雛菜「でも、なんかしあわせ〜って感じの顔だった〜」
円香「気のせいだから。ほんと」
雛菜「え〜? そうかなぁ」
円香「そうなの」
雛菜「じゃあ、そういうことにしといてあげるね〜」
円香「……ったく」
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 16:29:36.36 ID:xyo68LAY0
雛菜「あ、見てみて〜」
円香「何?」
雛菜「いま雛菜が読んでる雑誌にね、ほら」
円香「……浅倉」
雛菜「そ〜透先輩が載ってるんだ〜」
雛菜「こうしてみると、透先輩ってやっぱかっこいいし綺麗〜」
円香「はいはい、よかったわね」
雛菜「え〜なんか円香先輩感じわる〜い」
円香「感じ悪くて結構」
雛菜「でもね〜」
雛菜「透先輩って、最近はアイドルの仕事よりも1人の仕事のほうを楽しみ〜にしてる感じがするな〜」
雛菜「円香先輩もそうだよ〜」
雛菜「雛菜はね、そういうの、少し寂しいな〜って思ったり〜」
円香「……別に私は」
雛菜「やは〜。先輩たちがnoctchillを避けてるとかいうつもりじゃないから安心して〜」
円香「!」
雛菜「雛菜はね、雛菜がしあわせ〜って思えることだけでいいの。noctchillのみんなでお仕事するのはしあわせ〜」
雛菜「先輩たちがそれぞれソロで仕事してても、2人ともしあわせ〜に思ってるなら、別に雛菜はしあわせ〜って感じ」
雛菜「ちょっと寂しいけどね〜」
円香「……ありがと」ボソッ
雛菜「ん〜?」
円香「ううん、なんでもない」
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 16:38:31.72 ID:hSWD7z19O
〜某市街地、雑誌の撮影〜
P「透はこの雑誌によく呼ばれるようになったよなー」
透「ふふっ、イェーイ」
P「円香に続いて透も……徐々にソロでの活動が増えてきているな」
透「ねえ、プロデューサー」
P「なんだ?」
透「撮影終わったらさ、あそこ、いきたい」
P「あそこって?」
透「ほら、さっき通りすがりに見かけた公園」
P「あぁ、ジャングルジムのあったところな」
透「! そう。行きたいな」
P「わかった。じゃあ、撮影が終わったら行こう」
透「うんっ」
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 16:42:32.57 ID:hSWD7z19O
撮影後。
P「ジャングルジムは……」
透「使用禁止、って書いてあるね」
P「危険だから撤去するってことなのかな」
透「……」
P「登りたかったか?」
透「うん……」
P「それは、残念だったな」
P「まあ、でも、せっかく来たんだ。いい天気だし、そこのベンチに座ってゆっくり休まないか?」
P「あれなら、アイス買ってこようか? すぐそこにコンビニあるし」
透「……一番高いやつ」
P「え?」
透「アイス。そのコンビニで一番高いやつ買ってきて。それ食べたい」
P「……本当にいいのか?」
透「いいから。早く買ってきて」
P「わかった」
43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 16:45:49.68 ID:hSWD7z19O
P「おまたせ」
透「一番高いやつは?」
P「お望みどおり、ほれ」ドカッ
透「……」
透「……ふふふふっ、な、なにこれ……」プルプル
P「だから、一番高いのを買ってきたんだ」
P「1リットルアイスな」
透「あははははっ、や、やられたよ、プロデューサー」
P「ああ、正直、俺も笑いをこらえるのが大変だった」
P「どうする? 食うか? 一応普通のアイスも買ってきたけど」
透「ううん、いい。腹いせにそれ全部食べてやるから」
P「無理するなよ」
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 16:48:32.43 ID:hSWD7z19O
透「んん゛〜」
透「あ゛〜」
P「どうした?」
透「頭痛い……」
P「まあ、あれだけアイス食ったらな……」
P「腹壊さないか心配だ」
透「そのときはプロデューサーにおなかさすってもらう」
P「なっ」
透「してくれないの?」
P「……透は、いいのかよ」
透「ふふ、変なの。私がお願いしてるのに」
P「わかった。じゃあ、痛くなったら言ってくれ」
透「うん、そうする」
45 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 16:56:32.26 ID:hSWD7z19O
透「樋口」
P「?」
透「樋口、最近ソロでの仕事増えたよね」
P「それは透もだろう」
透「でも、樋口が一番仕事してる」
透「テレビでも時々見るようになった」
P「まあ、まだまだ駆け出しとはいえ役者もやってるわけだからな」
P「そのために個別にそのためのレッスンやオーディションを受けてるよ」
P「あいつも成長したよ……あ、こう言ってたって円香には言うなよ。何言われるかわかったもんじゃないし」
透「言わないよ。いや、なんていうか」
透「なんで樋口が自分からソロで仕事するようになったのかな、って」
透「樋口って、私が心配でアイドルになったようなものでしょ」
P「それは……、あいつもこの世界の仕事が楽しくなってきたとかじゃないのか?」
透「それがないとは言えないけど、でもどうかな」
透「他に理由がある気がする」
P「そう、なのか?」
透「うん。私の勘」
P「透と円香は付き合い長いから妙に信憑性があるなそれは」
46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 17:08:29.57 ID:hSWD7z19O
透「はあ……」
P「どうした。でっかいため息なんてついて」
透「んー」
透「ジャングルジム、登りたいなって」
P「使用禁止だしそれは……」
透「「てっぺん」、目指したくて」
P「……」
透「今はまだ、登ってる途中だけど」
透「今度こそ、目が覚めないうちに、登りたい」
透「それで、もう一度一緒に……」
P「透?」
透「ねえ、プロデューサー」グイィッ
P「う、うわぁっ」ヨロッ
P(って、近っ!)
P(透に胸倉を掴まれるような形でひっぱられ、いまにも唇が触れてしまいそうなくらいに顔が向き合っている)
P(透の綺麗な顔立ちから、目が離せない。透の視線から、逃れられない)
P(捕獲されたような、そんな感じ)
透「プロデューサーは、さ」
P(透の吐息を感じる。声に熱を感じる)
透「いま、目の前に誰が見えてる?」
P「そんなの、透に決まって……」
透「そういうことじゃなくて、ね?」
透「……答えて」
P「……」
1.「円香が見えてる」
2.「透が見えてる」
3.黙秘する。
選択肢↓2
47 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/09(木) 17:09:08.66 ID:t/xkHBGYO
2
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/09(木) 17:11:07.96 ID:ar3jQIoYo
3
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 18:04:34.28 ID:hSWD7z19O
P「……」
透「……」
P「……」
透「……なんで」
透「なんで、答えてくれないの」ポロ
透「どうして……」
P「透……」
透「グスッ……やっぱ、駄目なのかな」
透「……僕、待ってたんだけどな」
P「!」
透「帰るね。今日はもう無理みたい」
P「と、透!」
透「……」
透「……さよなら」
P「……」
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/09(木) 18:08:23.52 ID:Unw7TiCV0
透はアイドルやめそうだな
51 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 18:10:23.02 ID:hSWD7z19O
数日後。
〜ドラマの撮影所〜
P「……」
P(透……)
透『……僕、待ってたんだけどな』
P「……」
「――ぇ、――いてます?」
P(あの子は……)
「ちょっと!」
P「っ! あ、ああ、すまん――」
P「――円香」
円香「だから、もう撮影終わったって」
P「え? 早くないか?」
円香「普通だと思います。どっかの誰かさんがぼーっとしていただけかと」
P「あ、あはは……そう、かもな。しっかりしないとな、俺」
円香「まったく……」
52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 18:17:05.73 ID:hSWD7z19O
円香「何か気にかかることでもあったんですか」
P「お、円香もとうとう俺に気を遣ってくれるようになったのか……!」
円香「……しくった。やっぱり今のナシで」
円香「会話が続かないからと言って、あなたに優しくするような言い方をしたのを全力で後悔しています」
P「はは、それでも、会話が続くようにしてくれってことだよな」
円香「っっ!///」
円香「……うっさい! もう話しかけないでもらえますか」
P「話しかけてきたのはそっちなんだよなぁ……」
P「さ、じゃあ、帰るか。円香はもう家に直帰か?」
円香「それもいいですが」
円香「スタジオで息がつまりそうなんで、お台場にでも連れてってください」
円香「風通しの良いところに行きたい……」
P「わかった。行こうか」
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 18:31:35.67 ID:hSWD7z19O
〜お台場付近〜
P「天気もいいし、夕方で景色もいい。来て正解だったな、円香」
円香「ええ……まあ」
P「……いい風だな」
円香「はい」
円香「気持ちいい……」
P「……」
円香「目的」
P「え?」
円香「ここに来た、目的。実は、もう1つあるんです」
円香「いま私が出てるドラマ、今度、私が演じる女の子と主人公の男の子が、ここで2人で歩くんです」
円香「まあ、お話としては、主人公の恋愛相談に乗ってあげるっていうありきたりなもので」
円香「私は脇役ですから、アドバイスをしていい人を演じるんです」
円香「ちょうど、ここで」
P「おしゃれなレストランだな」
円香「夜はバーにもなるとか」
P「いい店だ」
円香「入りましょう」
P「……はい?」
円香「だから、入りましょう、と言いました」
円香「疲れたアイドルのケアくらい、したらどうです、“プロデューサーさん?”」
P「そ、そうだな。まあ、ちょうどいいし入るか。もちろん奢るから安心してくれ」
円香「ええ。遠慮なく」
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 18:38:29.80 ID:hSWD7z19O
P「なんていうか、俺なんかでごめんな」
円香「?」
P「いや、こういう店は、かっこいいやつとかおしゃれなやつと一緒に来たいもんじゃないか?」
P「それこそ、か、彼氏、とか」
円香「プロデューサーがアイドルに恋愛を勧めるんですか?」
P「い、いや! そうじゃないぞ。と言うか、それは困る」
円香「言ってることが滅茶苦茶……」
円香「まあ、最近はもう諦めてますので」
P「諦めてる?」
円香「あなたと、こうして長く過ごすこと」
P「そ、そうか……」
P「前だったらこんなことはあり得なかったよな……円香、俺のこと嫌いだったろ?」
円香「そうですね。正直嫌いでした」
P「言ってくれるなぁ……」
円香「あ、いまも嫌いかも」
P「……」
円香「さすがに嘘です。そんな悲しそうな顔しないで」
P「そんな顔してたか? 俺」
円香「この世のすべてに絶望したような顔をしていました。どんだけ悲しかったんですか、ミスター・思春期」
P「これだけ長く同じ時間を過ごしてるアイドルから実は嫌われてましたとかめちゃくちゃ辛いだろ」
円香「そうかもしれませんね」
P「そうだよ」
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 18:41:41.45 ID:hSWD7z19O
P「そういや、ドラマの撮影で使うんだっけか、ここ」
円香「ええ」
円香「なので、あなたには練習台になってもらおうかと」
P「えーっと、円香は主人公の男の子の恋愛相談に乗ってあげるんだよな?」
円香「そうですね」
円香「ふふっ……何か私に相談したいことはありますか? ミスター・発情期」
P「せめてそこは思春期のままでいさせてくれ……!」
P「相談、ね……」
P「恋愛相談じゃないかもしれないが、いいか?」
円香「構いません。聞くだけ聞いてあげます」
P「いやこれ相談なんだよな?」
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 18:53:38.16 ID:hSWD7z19O
P「……随分昔にさ、知り合った人がいて」
P「その人とは、ある種の絆みたいなものがあって」
P「そのうち離れ離れになって。俺はその人との思い出すら忘れちゃって」
P「でも、相手はずっと覚えていて」
P「それで、気づかないうちに再会してるんだけど、結局俺は最後までその人には応えられなくて」
P「……答え、られなくて」
P「傷つけて……しまったんだ」
円香「……」
P「……ごめんな、こんな話聞かせて。わけわかんないよな」
円香「……あなたは」
円香「あなたは、どうしたいんですか」
P「どうって……どうすることもできないよ……」
P「何が最善手か、わからなくなってしまったんだ」
円香「はぁ……」
P「いい年した大人が呆れるよな、こんなこと言って」
円香「そうですね。呆れて何も言えなくなりそう」
P「……」
円香「……」
円香「忘れちゃえばいいんじゃないですか」
P「え?」
円香「結局、あなたはずっと思い出せなかった、そういうことで」
円香「それなら、いままでと、同じでしょ。少なくとも表面上は」
円香「私はいま、アイドルとして、役者として前を向いて生きているつもり」
円香「そんな私のプロデューサーには、一緒に前を向いておいて欲しい」
円香「……一緒に、歩んで欲しい」
円香「そう思います」
P「円香……」
57 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 18:57:53.24 ID:hSWD7z19O
円香「いま、あなたの目には、誰が映ってるんですか」
円香「私ですか。それとも……」
P「……」
P「……っ、俺は」
P/円香「……わからない(ですよね)」
P「え」
円香「私、あなたという人間が分かってきた気がします」
円香「不本意ですが。非常に、不本意ですが」
P「な、何も二度言わなくても……」
円香「向けてあげます」
円香「私が、無理やりにでもあなたを私が向くのと同じほうに」
円香「だから、もう昔のことなんて忘れて」
円香「私を、見て」
58 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 19:01:28.60 ID:hSWD7z19O
P(それから、円香は役者として成長を続けた。一流の女優といっても良いくらいだ)
P(もちろん、アイドルとしてのnoctchillも健在だ。依然として人気は高い)
P(283プロには、事務員が数名新たに雇用されるようになった。まあ、事務所としてもお金を持つようになってきたから、ブラック同然の体制を変えようとしてのことだろう)
P(俺は、円香の専属プロデューサーになることを決めた。noctchillのプロデューサーには、人員補填で少しばかり暇になったはづきさんが就くこととなった)
P(最近は、デスクワーク以外の時間のほとんどは円香と過ごしている)
P(それが日常になった)
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 19:13:05.96 ID:hSWD7z19O
〜283プロが購入したプライベートビーチ〜
円香「ここが」
P「あの社長、実はこういうのに憧れてたんじゃ……」
円香「いいの? 私たちが使っちゃって」
P「社長も円香が事務所の看板だからって、利用者第1号の座を譲ってくれたんだ。まあ、遠慮しなくていいんじゃないか?」
円香「そう」
P「じゃあ俺はさっそく……」ガサゴソ
円香「……パソコン?」
円香「嘘でしょ。ここまで来て仕事なんてするつもり?」
P「いや、だって日焼けしたくないし……」
円香「そういうのは、いっぱしの俳優にでもなってから言ってください」
円香「……わ、私のような」ゴニョゴニョ
P「お、円香が自画自賛するなんて珍しいな」
円香「っ/// そ、そこは聞こえてないフリするところでしょ、ミスター・ラノベ主人公」
円香「せっかくのオフに仕事なんてさせないから」
円香「あ、あなたは……いっぱしのプロデューサーではあるんだから……」
円香「ここに連れてきたのは、過労死させないためでもあるんです」
P「そ、そんなに働いてるのか? 俺って」
円香「いまにも倒れそうですよ」
P「それは大変だ……」
円香「それに、言ったでしょ」
P「?」
円香「私を見て、って」ダキッ
P「っ!?」
円香「心配かけないで。お願い」ギュッ
P「わ、わかった。わかったって。ごめん」
円香「……なら許す」パッ
P「よ、よーし、仕事道具全部しまっちゃうぞー!」ゴソゴソ
P「ほら、手ぶらになった」
円香「あー、なんかあなたに抱きついたらベトベトしますね。一回シャワー浴びてきます」
P「うぐっ……もう駄目だ立ち直れない」
円香「ふふっ、冗談なのに」
円香「……」
円香「……一緒に浴びる?」
END.
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 19:13:48.94 ID:hSWD7z19O
樋口円香のエンディングが1つクリアされました。
冒頭に戻ります。
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 19:15:05.67 ID:hSWD7z19O
〜Pの自宅〜
ピピピピッ、ピピピピッ、ピピピピ……
P「……っ」
P「……朝か」
P「いってきます。……って、まあ一人暮らしなんだけどな」
P「よし! 今日も一日頑張るか!」
〜駅前〜
P(事務所まであと少しだが……)
P「っ、暑いな、まったく……」
P「そうだ」
1.我慢できん……とりあえずコンビニに入ろう。
2.急いで事務所に行けばクーラーの効いた部屋が待っている!
3. 路地を歩けば涼しいかな……?
選択肢↓3
(一旦ここまで)
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/09(木) 19:16:36.96 ID:ar3jQIoYo
↓
63 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/09(木) 19:17:07.56 ID:Unw7TiCV0
3
64 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/09(木) 19:17:13.41 ID:StxXtORQO
3
65 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/09(木) 19:20:56.30 ID:xur/1qVco
たんおつ
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/09(木) 19:24:52.30 ID:vuCU5hBDO
次は雛菜来ないかな
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 22:17:53.67 ID:bzmO8MFY0
P(路地を歩けば涼しいかな……?)
P(よし、入社直後に開拓したルートを行くことにしよう)
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 22:24:41.71 ID:bzmO8MFY0
〜事務所付近のとある路地〜
P「ここを曲がって真っ直ぐ行けば……!」
ドンッ
P「うわぁっ!」
「ぴゃっ!?」
P「あ、危ない!」ガシッ
P「すみません! 大丈夫ですか? お怪我は……」
「あ、はい。だ、大丈夫で――って、プロデューサーさん?」
P「え、小糸じゃないか」
小糸「あ、はい。わたしです」
P「ごめんな。ぶつかっちゃって」
小糸「い、いえ。私も、前をよく見てませんでしたから」
P「小糸はいつもこの道を通って事務所に行くのか?」
小糸「あ、えと、普通は人通りの多いほうの道で来るんですけど」
小糸「き、気分転換が、したくて」
P「ははっ、そうか」
P「俺は涼しいかなと思ってこの道にしたんだよ」
小糸「あ、それわかります! 確かに涼しいんですよね! この道」
P「ああ、こっちのルートにして正解だった」
P「小糸にも会えたしな」
小糸「ぴゃぅっ! な、なな、何を言うんですか、もうっ」
P「よし、じゃあ事務所に向かうか」
小糸「あ、待ってくださーい!」
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 22:29:04.96 ID:bzmO8MFY0
〜事務所〜
P「おはようございます」
小糸「お、おはようございますっ! ……あっ、円香ちゃんだ」
円香「おはよう、小糸」
円香「それに……」
円香「……ハァ」
P「さすがにひどくないか?」
円香「まだ何も言ってませんが」
P「言わずとも伝わることってあるんだぞ」
円香「そういう高度なコミュニケーションもとれたんですね。覚えておきます」
P「はいはい。よろしくな」
P「仕事はじめる前にコーヒーでも飲むか……」
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 22:32:03.22 ID:bzmO8MFY0
P「ひ〜か〜りあつ〜めて〜ひ〜びけとお〜くへ♪」カチャカチャ
P「む〜す〜んだ〜き〜ず〜な〜し〜んじて〜♪」コポポポポ
円香「気味の悪い鼻歌を歌いながらコーヒー淹れるのやめてくれますか?」
P「気味の悪いって……お前らの歌だぞ」
円香「ええ。ですから、私たちの大切な歌に傷がつくので、やめてほしいと言ってます」
P「ひどい……その「私たち」にはプロデューサーである俺は入ってないのかよ」
円香「それは……」
P「……ははっ、そこで言い返さないあたり、円香は優しいな」
円香「なっ……!! さっきからサビの同じ箇所しか歌ってない人に言われたくありません!」
P「正直、スマンカッタ。あ、いや、歌詞とんじゃってな」
円香「最低」
P「じゃあ、今度はバッチリ歌詞覚えて歌うから、な?」
円香「結構です。これからレッスンまでの間、宿題をやるので、静かにしていてください」
P「わかった。そうするよ」
小糸「あっ、ぷ、プロデューサーさんっ。コーヒー、淹れてるんですか?」ピョコ
P「そうだぞ。飲むか?」
P「あ、でも、これブラックだし、小糸はそういうの苦手かも……?」
小糸「ひ、人を見た目で判断してもらっては困ります! わ、わわ、私は大人ですから、それぐらい余裕ですっ!」
P「はは、じゃあ、ブラックでついじまうぞ?」
小糸「望むところです!」
P(すぐに入れられるように砂糖とミルクを用意しておいてあげよう……)
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 22:37:36.19 ID:bzmO8MFY0
小糸「にがい〜」ウヘェ
P「知 っ て た」
P「ほら、砂糖とミルクあるから、入れとけ」
小糸「い、いえ! それには及びませんっ」グビッ
P「あ、おいそんな一気に飲んだら……」
小糸 ゴクッゴクッ
小糸 ゴクンッ
小糸「……」
小糸 サーッ
P(やばい……小糸の顔がみるみる青ざめていく)
P「大丈夫か?」
小糸「……」
小糸 フルフル
小糸「ちょっと、そこで横になってます……」
P「ああ、お大事にな……」
72 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 22:41:55.58 ID:bzmO8MFY0
透「あ、樋口。それに小糸ちゃんも。来てたんだ」
円香「うん……って、これから一緒にレッスンあるでしょ」
小糸「……ソウダヨ」
透「あれ、そうだったっけ」
円香「じゃああんたなんでここに来たの」
透「ふふっ、ひみつ」
円香「……何それ」
透「あ、そうだ。樋口、ちょっとそこでジャンプしてみてよ」
円香「は? なんで」
透「小銭欲しくて」
円香「最初からお金貸してっていいなさいよ……」
円香「いくら必要なの?」
透「あ、くれるんだね」
円香「あげるんじゃない、貸すの。で、いくら?」
透「150円」
円香「ジュース1本ぶんくらいだけど」
透「うん。それでいい」
透「さっき飲み物買いにコンビニ入ったんだけどさ」
透「財布、忘れちゃってて」
円香「いい加減学びなさいよ」
透「コーヒーの匂いがする。もしかして、プロデューサーいる?」
円香「……いる」
透「うわ、樋口、すごい顔」
円香「話しかけたいならそうすれば?」
透「そうだね。そうする」
透「プロデューサー、おはよ」
P「お、透か。おはよう」
透「コーヒー、淹れてるんだね」
P「ああ、見ての通りな」
P「飲むか?」
透「いや、いらない。熱いの苦手っていったでしょ」
P「はは、そうだったかもな」
透「プロデューサーって、記憶力あんまりよくなかったりする?」
P「いや、そんなことはないと思うけど」
透「……」
P「透?」
1.もしかして、怒ってるのか?
2.俺の顔に何かついてるか?
3.アイスコーヒーなら好きなのか?
選択肢↓2
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/09(木) 22:51:56.98 ID:ar3jQIoYo
↓
74 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/09(木) 22:54:22.07 ID:xur/1qVco
1
75 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 23:20:27.99 ID:bzmO8MFY0
P「もしかして、怒ってるのか?」
透「!」
透「うん。そう。激おこ、かな」
P「激おこって今日日聞かないな……」
透「ふふっ、そうかも」
P「って、怒ってないだろ、透」
透「それは、ほら。笑いながら怒る人的な」
P「おもしろおじさん路線でいくのか……」
透「コーヒーさ」
透「アイスで飲みたいから、貰っておく。で、冷蔵庫で冷やす」
P「レッスン開始までに冷えるか?」
透「うーん。氷入れまくればいいかな」
P「薄まっちまうぞ」
透「確かに。じゃあ、レッスン終わった後に飲むね」
P「そうしときな」
透「間違って飲んじゃ駄目だよ」
P「間違えないって、俺は。まあ、事務所の冷蔵庫だからみんな使うし、心配ならラップに名前かいておけばいいんじゃないか?」
透「わかった。そうする」
76 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 23:23:23.75 ID:bzmO8MFY0
円香「何話してたの?」
透「うん。まあね」
円香「楽しそうな顔」
透「楽しかったからね」
円香「……飲み物」
透「?」
円香「飲み物、買いに行くんじゃなかったの」
透「あ」
透「ふふっ、忘れてた」
円香「もう」
透「じゃ、買ってくる」
円香「いってらっしゃい」
P「よ〜し、じゃあ仕事すっか」
円香「いちいち報告しなくていいので。どうかご静粛に」
P「わ、わかったよ。ごめんな」
円香「……」
小糸「プロデューサーサンガンバッテクダサイ」コゴエ
77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 23:25:00.20 ID:bzmO8MFY0
ガチャ
タ、タ、タ、タ
雛菜「やは〜おはようございます〜」
小糸「ひ、雛菜ちゃ……ヴッ、お、おはようっ」
円香「……」
P「おはよう雛菜。よし、これでnoctchillの全員が揃ったな」
雛菜「プロデューサーに小糸ちゃん、それに円香先輩も〜」
雛菜「プロデューサーは、今日もお仕事?」
P「ああ、もちろん。アイドルのプロデュースに精を出してるところだ」
円香「まだ働いてないでしょ」ボソッ
P「そ、それは言うなって……」
雛菜「あは〜プロデューサーと円香先輩、なかよし〜って感じ〜?」
雛菜「じゃあ、雛菜もプロデューサーと仲良し〜ってする〜」
P「ひ、雛菜、近いって……」
円香「仕事、しなくていいんですか。ミスター・社会人(仮)」
P「そ、そうだな。悪いな雛菜、また後でな」
雛菜「うんっ、またあとでね〜プロデュ〜サ〜」
円香「……」ムスッ
小糸「……ま、円香ちゃん?」
円香「なあに?」ナデナデ
小糸「アッ、ううぅ〜いまは触らないで……」
円香「えっ……触らないでって言われた……?」
雛菜「みんなたのしそ〜」
78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/09(木) 23:26:21.44 ID:bzmO8MFY0
数時間後
P(今日のnoctchillはレッスン漬けだったよな)
P(あいつらのことだから心配しなくてもいいかもしれないけど……)
1.まあでも、様子を見に行くか!
2.仕事で疲れたし昼寝でもしよう。
3.休憩がてらはづきさんと話すか。
選択肢↓2
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/09(木) 23:26:46.03 ID:/3RPBhDO0
1
80 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/09(木) 23:28:14.57 ID:V8Wc7ZIN0
1
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/10(金) 00:14:33.74 ID:jN173XsT0
P(まあでも、様子を見に行くか!)
P(いま向かえば、ちょうどあいつらも昼休みだろう)
82 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/10(金) 00:27:41.00 ID:jN173XsT0
〜レッスン場〜
P「お、やってるな」
ワンツーワンツー
P(なんていうんだろうな……授業参観にきた親の気持ちっていうのが、わかったような気がする)
ジャアキュウケイニシマショー
アリガトウゴザイマス!!
P「午前の部は終わったみたいだな」
P「よう、お疲れ様」
小糸「あっ、プロデューサーさん!」
透「来てくれたんだ」
雛菜「やは〜、またプロデューサーに会えた〜。しあわせ〜」
円香「……」
P「午前にやる分の仕事を片付けて、見に来たんだよ。レッスンの様子が気になってな」
P「これから昼休みだろう? みんな飯はどうするんだ?」
小糸「わ、わたしはお弁当持って来てますよ」
雛菜「雛菜も〜」
円香「……」
透「……あ、昼ごはん、ないわ。ふふっ」
透「お弁当、お弁当、1人飛ばして、ご飯抜き」
P「いやいや、あれだけ動いたんだから、きちんと食べなきゃ駄目だぞ?」
透「じゃあ、奢ってよ、プロデューサー」
P「それでたかるのかよ……まあいいけどさ」
雛菜「え〜透先輩ずる〜い。雛菜もプロデューサーとご飯食べた〜い」
小糸「雛菜ちゃん……それだとお弁当が無駄になっちゃうよ」
雛菜「う〜」
透「二人で抜けちゃおっか。プロデューサー」
P「さすがにこの状況で透一人をひいきすることはできないよ」
透「えー」
円香「……」
P「円香は、昼飯どうするんだ?」
円香「……チッ」
P「し、舌打ち……」
小糸「円香ちゃん……えと、その、プロデューサーさん」
小糸「円香ちゃんは、今日お弁当を持ってくるの忘れちゃったみたいなんです」
P「そうだったのか」
円香「……」
P「……」
円香「……」グー
円香「!」
円香「っ///」
P「はは、黙ってても答えは出たな」
P「よし、じゃあ俺の分も含めて、テイクアウトで調達してこよう」
P「みんなは休憩スペースで待っててくれ」
83 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/10(金) 00:33:59.25 ID:jN173XsT0
〜休憩スペース〜
P(さて、と)
P(どこに座ろうかな)
P(テーブルが小さいのばかりだから2:2にわかれちゃってるな)
1.透と円香が座っているところ。
2.小糸と雛菜が座っているところ。
3.あえてぼっちを選択。
84 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/10(金) 00:34:31.61 ID:jN173XsT0
安価指定忘れました
選択肢↓2
85 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/10(金) 00:45:25.78 ID:hxHQHjlq0
2
86 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/10(金) 01:10:10.42 ID:jN173XsT0
あ、83で書く予定だった安価指定を84に書いたってことになってますかね。時間かかってもアレなんで、とりあえず
>>85
を採用します。
87 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/10(金) 01:18:21.98 ID:jN173XsT0
P「よいしょっと」
雛菜「やは〜プロデューサー来てくれた〜」
雛菜「一緒にご飯食べよ〜」
P「ああ、そうだな」
P「2人は弁当か。いいな、そういうの。懐かしい感じがするよ」
雛菜「プロデューサー、なんだかそれ、おじさんみた〜い」
小糸「ちょっと雛菜ちゃん!」
P「あはは……まあ、お前たちにとっては、俺はおじさんかもな」
小糸「わ、私は、まだまだ若いと思いますよ!」
小糸「それに……」
小糸「うう、な、なんでもありません……」
P「? そうか」
雛菜「プロデューサーは雛菜たちくらいの頃ってどんなだったの〜?」
ガタッ!
雛菜「ん〜?」
P「特にこれといって話すようなエピソードはないな
雛菜「え〜」
エッ
P「そうだな……あの頃は……」
P「いまに比べると旧世代って感じがするな。今思えば、だけどさ」
P「スマホはまだ出始めで全然流行ってなかったし、雛菜たちみたいな女子高生はみんなガラケーにたくさんのストラップをぶら下げてたよ」
P「LINEじゃなくてメールだしな。早いんだぞー、打つのが。タッチパネルじゃなくてボタンだから、押す回数だって結構あるのに、こう、カチカチカチってな」
88 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/10(金) 01:22:53.98 ID:jN173XsT0
雛菜「そうなんだ〜。全然わからな〜い」
P「まあ、そうだよな。いまどき、小学生でもスマホ持ってる子いるもんな」
小糸「あ、あの!」
P「どうした? 小糸」
小糸「プロデューサーさんは、高校生の頃……好きな人とかいたんですか?」
雛菜「やは〜それ気になる〜」
小糸「もしかして、か、かかっ、彼女、とか、いました?」
P「それは……」
1.彼女がいたと答える。
2.彼女がいなかったと答える。
3.気になってる子はいたと答える。
選択肢↓1
89 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/10(金) 01:23:57.08 ID:ht50ho6Ro
3
90 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/10(金) 01:49:52.72 ID:jN173XsT0
P「気になってる子は、いたよ」
小糸「ど、どんな子か、聞いてもいいですか」
P「うーん、そうだなぁ」
P「というか、あまり思い出せないんだよな。これが」
小糸「そ、そうですか……」
P「どうも高校時代とかその辺がな……」
雛菜「ガラケーの話とか、あんなに覚えてたのに〜?」
P「あ、確かに。それもそうだな」
P「余計に不思議だ……」
小糸「いえ、無理に聞こうってわけじゃないですし、わたしこそ変なこと聞いちゃってごめんなさい」
P「いや、いいんだよ。こうして楽しく話せてるわけだからな」
P「逆に聞くけど、小糸や雛菜はどうなんだ? その、学校で、異性とかいるだろうけど」
小糸「ぴゃっ!? わ、わわ、わたしですか……?」
P「やっぱりそういうお年頃なのかなって」
小糸「そもそも、アイドルに恋愛はご法度じゃないですかっ」
P「まあ、そうだけどさ」
P「それこそ、気にするのは自由なわけだし、何も好きな人がいちゃいけないなんて言ってないぞ?」
P「付き合うのは、確かにアイドルとしては問題あるけどな」
雛菜「雛菜はそういうの、よくわかんな〜い」
P「そうなのか?」
雛菜「雛菜は雛菜がしあわせ〜であればいいの」
P「はは、雛菜らしいな」
小糸「わ、わたしは……」
小糸「き、ききき、きっ、気になる、人、なら、います……//////」
小糸「あ、あうっ……」
雛菜「やは〜小糸ちゃん顔真っ赤だね〜。かわい〜」
P「どんな人なんだ?」
小糸「そっ、それは秘密ですよ!」
P「お、そうか。まあ、無理に聞こうってんじゃないからさ」
P「みんな楽しそうな高校生活ってとこなのかね」
雛菜「だね〜」
小糸「うぅ……」
91 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/10(金) 01:52:05.60 ID:jN173XsT0
P「おっ、やべっ、もうこんな時間か」
P「それじゃあ、俺は戻るから。お前ら午後も頑張れよ!」
雛菜「うん、がんばるね〜」
小糸「お仕事頑張ってくださいね!」
透「あ、行っちゃった……」
円香「……」
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/10(金) 01:53:32.49 ID:jN173XsT0
P(昼休みはnoctchillのレッスンを観に行って、小糸と雛菜と一緒に昼飯を食べた)
P(高校時代に思いを馳せるなんて、それこそ思いもしなかったな)
P(……よし、楽しく過ごせたぞ)
P(って、俺に言ってどうするんだろうな)
P(……仕事するか)
93 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/10(金) 01:56:58.05 ID:jN173XsT0
P(もう少しであいつらも帰って来る頃だな)
ヴーッヴーッ
P「……? LINEか」
P「透から、だな」
透『いまそっちに向かうとこ』
透『このあと』
透『みんなが解散したあと、時間ある?』
透『よかったら、話したい』
透『他のみんなには内緒で』
P(何か込み入った事情があるのか?)
P(他のみんな……っていうのはnoctchillのメンバーのこと、だよな)
P(どう返信したものか……)
P(あの3人を撒くんだよな)
P「……」
ガチャ
P(え、もう来たのか?)
P(ど、どうしよう)
小糸「お疲れ様です!」
P「あ、あぁ、小糸か……お疲れ」
小糸「プロデューサーさん、もしかして疲れてますか?」
P「え? あ、いや、そういうわけじゃないぞ。気にしないでくれ」
小糸「それならいいんですけど……」
小糸「あ、あの!」
小糸「このあと、時間、ありますか?」
P「へ?」
小糸「プロデューサーさんに……その、相談したいことがあるんです」
P(こ、これは……)
1.透に応える。
2.小糸に応える。
3.2人とも断る。
選択肢↓3
(とりあえずここまで)
94 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/10(金) 02:22:53.88 ID:B0JhdQqDO
2
小糸ルートですな
95 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/10(金) 02:59:06.98 ID:LoD+LTrEo
2
96 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/10(金) 06:47:36.16 ID:lOi7bHqz0
2
97 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/10(金) 11:51:51.04 ID:iv8a+1sQO
P(透には悪いが、ここは小糸に応えることにしよう)
P「ああ、時間ならあるぞ」
小糸「わ、わかりました。それじゃ、わたしは事務所に残りますね」
P(透に連絡しておこう)
P『すまない。別件があるから、今日は無理だ』
P『またの機会に埋め合わせするから、堪忍な』
P(これで、よし……)
98 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/10(金) 11:57:28.64 ID:iv8a+1sQO
P(その後、noctchillの全員が事務所に帰ってきて――)
透「プロデューサー」
P「あ、ああ、おかえり、透」
透「また今度、ね」
P「すまん。頼む」
透「……うん。いいよ、別に」
透「それじゃ、私は帰るから」
円香「では、私もこれで」
雛菜「やは〜私も透先輩と帰る〜」
雛菜「あれ〜? 小糸ちゃんは帰らないの〜?」
小糸「う、うん! わたしは用事があるから、ここに残るね」
雛菜「そっか〜、じゃあね〜。ばいば〜い」フリフリ
小糸「みんな! ……ま、まま、またね!」
透「もしかして別件って……」ボソッ
小糸「透ちゃん……?」
透「ううん。なんでもない。帰ろ」
雛菜「うん〜〜〜〜???」
円香「……」
P(――という感じで、今に至る)
P(今は、事務所には俺と小糸の2人だけだ。はづきさんはもうあがっているし)
P(社長は、今日一日仕事で席を外している)
P(さて……)
小糸「プロデューサーさん!」
P「うぉわっ!」
小糸「ぴゃぅ!! ご、ごめんなさい。驚きましたか?」
P「いや……大丈夫」
小糸「それで……あの……」
P「そうだ、話があるんだよな」
P「遠慮せずに言ってくれ」
99 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/10(金) 12:11:18.68 ID:iv8a+1sQO
P「え? 俺のオフ?」
小糸「は、はいっ。次はいつなのかなって」
P(小糸の相談……なんだよな?)
P「次の日曜とかは休みだけど」
小糸「それなら……」
小糸「わ、わわ、わたしと……!」
小糸「でっ、で、で……」
P「?」
小糸「でー、……〜〜ディズニーランドに!」
小糸「……行って、欲しいなって」
P「お、おう……」
小糸「ごめんなさい。迷惑ですよね」
小糸「プロデューサーさんだって、疲れてるのに」
小糸「連れ回すようなこと……」
P「い、いや、迷惑なんてことはないぞ」
P「小糸がわがまま言うのは珍しいと思ってな」
小糸「ぴゃっ、や、やっぱりわがまま……ですよね」
P「はは、いつも人一倍努力して頑張ってるんだ。それくらいいいよ」
P「むしろ、小糸のそういう一面がわかって安心した」
P「俺の方こそ、小糸には無理をさせてないか心配があったからな」
100 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/10(金) 12:18:23.04 ID:iv8a+1sQO
P「……行こうか。じゃあ」
小糸「えっ、いいんですか?」パァッ
P「普段頑張ってる小糸へのご褒美だ」
小糸「や、やった! ありがとうございます! プロデューサーさん」
小糸「で、でも、あれですよね。もうアイドルだし、変装とかしないと駄目ですよね! 任せてください!」
P「いや、小糸はちっちゃいしわからないだろ」
小糸「〜〜〜っ! もう!」
小糸「そんなこと言うプロデューサーさんなんて嫌いです!」
P「ははっ、小糸に嫌われるのは辛いな」
小糸「えっ……いや」
小糸「……うそだもん」ボソッ
101 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/10(金) 12:26:17.36 ID:iv8a+1sQO
〜夢と魔法の王国〜
P「いやぁ、久しぶりすぎるな」
P「学生の時以来……いや、それも高校の時か?」
小糸「わたしも久しぶりです。ずっとお勉強ばっかりだったから」
P「そうか。じゃあ、今日は楽しまないとな」
小糸「は、はい! よろしくお願いしますね、プロデューサーさん!」
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