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【シャニマス】P「よし、楽しく……」-noctchill編- 【安価】
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168 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/11(土) 18:10:55.94 ID:rgJc7SUyo
たんおつ
169 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/11(土) 23:55:13.15 ID:4hSbKonO0
>>1
です。
>>167
先→席 (誤字でした)
再開します。
170 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/11(土) 23:57:47.95 ID:4hSbKonO0
透「はい、プリン」
P「え? それ、透のだろ」
透「いい。あげる」
透「私の気持ちだから」
P「そうか……?」
透「うん」
P「じゃあ、まあ遠慮なく……」
P「……あ、そうだ」
P「甘いもの……甘いものといえば、コーヒーだ」
P「あくまで個人の感想だが」
P「淹れてくるか」
171 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/12(日) 00:04:12.81 ID:j6pe9K9m0
P「ひ〜か〜りあつ〜めて〜ひ〜びけとお〜くへ♪」カチャカチャ
P「む〜す〜んだ〜き〜ず〜な〜し〜んじて〜♪」コポポポポ
円香「気味の悪い鼻歌を歌いながらコーヒー淹れるのやめてくれますか?」
P「気味の悪いって……お前らの歌だぞ」
円香「ええ。ですから、私たちの大切な歌に傷がつくので、やめてほしいと言ってます」
透「いいじゃん。別に」ヒョコ
円香「浅倉?」
透「私も歌詞覚えてないし」
P「いや、お前は覚えてろよ」
透「ふふっ」
透「ねえ、プロデューサー」
P「どうした?」
透「私もそのコーヒー、飲んでみたい」
P「熱いぞ?」
透「がんばってみる」
透「駄目なら、冷蔵庫で冷やすから」
P「まあ、透がそういうなら別に止める理由もないけど」
P「もう少し待っててくれれば出来上がるはずだ」
P「カップ、あるか?」
透「あー、熱いやつ、入れるのだよね」
透「ないかも」
透「プロデューサーの使っちゃだめ?」
P「駄目ってことないけど……」
P「そういうの、女子高生的には気にするところなんじゃないのか? よく知らないけど」
P「来客用とか、予備のとか、あるのに」
透「プロデューサーのがいいんだって」
P「わ、わかったよ」
P「俺は予備のを使うから、ほれ」
P「俺のカップ」
透「わあい」
172 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/12(日) 00:22:36.22 ID:j6pe9K9m0
P「よし、完成だ」
P「ほら、カップ貸しな」
透「ん」
P トトトト
P「はい。どうぞ」
透「ありがと」
透「……」
透「熱そう」
P「無理しなくていいからな……?」
透「ううん。大丈夫」
透「言ったでしょ、がんばるって」
透「これで私も、プロデューサーデビュー」
P「なんだそれ」
透 ズズズ
透「っ、あつあつ……」
透「ふーっ、ふーっ」
透「……」
透 ズズ
透「……うん」
透「まあ、悪くないかな」
透「とか、言ってみる」
P「うまいってことか?」
透「いつもよりそう感じる」
P「そういうもんかね」ズズズ
透「プロデューサーの味がした――」
P ブフォォッ
透「――って言ったら、どうする?」
P「い、言ったらって……もう言ってるじゃないか……」
P「こ、こうなるよ……」
透「ふふっ、ごめんごめん」
透「タオル持って来るね」
173 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/12(日) 00:36:02.90 ID:j6pe9K9m0
数時間後。
P(今日、noctchillは、午前中レッスンで、午後はラジオの収録だ)
P(あいつらが帰って来るまで暇だな……今日やろうと思ってた仕事はもう片付いちゃったし)
P「……」
はづき「プロデューサーさ〜ん」
P「あ、はづきさん。なんでしょう」
はづき「この前の領収書くださ〜い」フリフリ
P「わかりました。ちょっと待っててくださいね」
P「確か……デスクの引き出しの上から2番目に……」ガララ
P「……?」
P(なんだこれ)
P(手紙、だよな)
はづき「? どうかしましたか? プロデューサーさん」
P「い、いえ。領収書でしたね。はい、どうぞ」
はづき「ありがとうございます〜」
P「……」
P(中高生のときならラブレターかと思ってはしゃいでたかもしれないが……)
ペラッ
P(反対側には『あなたへ』とある)
P(俺宛……ってことでいいのか?)
1.手紙を開封して中身をあらためる。
2.得体が知れないので引き出しの奥に封印する。
3.――この選択肢はロックされています――
選択肢↓2(↓2に3.がレスされたら↓1で再安価)
174 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/12(日) 00:36:33.24 ID:mFL4sEawo
1
175 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/12(日) 01:00:14.51 ID:j6pe9K9m0
ごめんなさい。安価の説明が分かりづらかったかもしれません。
普通に↓2で安価にして、もし誰かが間違えて該当レスで選択肢3.を選んでしまった場合に、そこから↓1を再安価先として採用する、という意味でした。
もう一度安価指定させてください。
今度は素直に↓1(選択肢は1.か2.)で。
176 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/12(日) 01:12:59.31 ID:iqhdDRu50
1
177 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/12(日) 01:24:10.98 ID:QlvZta6nO
P(まあ、俺のデスクに入っててこの宛先?なら開けてもいいだろ)
ペリペリペリッ
P(中身は……あ、紙が入ってるな。どれどれ)
ペラッ
P「……」
P(な、何も書いてないだと……?)
P(どういうことなんだこれは)
P(確かに、俺のデスクに入ってて、宛先?は『あなたへ』だ)
P(見た目も完全に手紙……なのにこれってどういうことなんだ?)
P(わけがわからん……)
P「……」
P(ただ、気になったのは)
P(確かに手紙の中身は何も書いてない紙が入っていたが)
P(その紙は、新品同様というには程遠くーー)
P(ーー明らかに何か手が加えられたような質感だった)
P(しかし、それ以上はどうしようもなかった)
P(俺は、手紙を元あった場所に戻した)
178 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/12(日) 01:29:58.95 ID:QlvZta6nO
数ヶ月後。
〜某市街地、雑誌の撮影〜
P「透もモデル業がいたについてきたな」
透「イェーイ」
P「俺が仕事とって来なくてもオファーくるんだもんなぁ」
透「ねえ、プロデューサー」
P「なんだ?」
透「撮影終わったらさ、あそこ、いきたい」
P「あそこって?」
透「ほら、さっき通りすがりに見かけた公園」
P「公園……」
P「あぁ、……っ、ジャングルジムのあったところな」
P(ジャングルジム、か……)
透「……そう。行きたいな」
P「……わかった。じゃあ、撮影が終わったら行こう」
透「うん」
179 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/12(日) 01:41:13.37 ID:QlvZta6nO
撮影後。
P「ジャングルジムは……」
透「使われちゃってるね、ちっちゃい子たちに」
P「そうだな」
透「蹴散らしてきちゃおっか」
P「やめろやめろ、騒ぎになる」
透「冗談なのに」
P「……本当に冗談で言ったんだよな?」
透「それはそうだよ」
透「空くまで待つよ」
P「あの子たちが飽くまで、か」
P「わかったよーー」
P「ーー一緒に待ってる」
透「!」
透「……」
透「うん」
180 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/12(日) 01:51:14.85 ID:QlvZta6nO
サ、ソロソロカエルワヨー
ア、マッテヨー
アハハ、ワタシモカエルー
P「さ、遊んできたら?」
P「透、さっきからすごい見てるだろジャングルジム。行ってきていいんだぞ」
透「……っ」
「ーー……あっちで遊んできたら?」
「……え?」
「ジャングルジム、すごい見てるでしょ。行ってきていいよ」
透「プロデューサー……」
透「……」
P「なんだよ、じれったいな」
P「……」
P「じゃあ、透が登りたくなるようにしてやろう」
P「よいしょっと」
P「ほら」
P「俺が、行くからさ!」
透「っ」
透「…………」ポロ…ポロ…
透「うん!」
「あーっ、いいのかなぁ? きっと行きたくなるよーー」
「俺が、行くからさ!」
透「待ってよ、プロデューサー!」
透「僕も行く!」
181 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/12(日) 01:59:54.56 ID:QlvZta6nO
P「はは、これがてっぺんか」
透「のぼっちゃったね、私たち」
P「『僕たち』ーーじゃなくて?」
透「もう……」
透「……ばか」
透「ふふっ、でも、いいかも」
P「今度はちゃんと、2人で登れたかな」
透「うん、登れたよ」
透「2人で」
P「そうか、よかった」
透「ねえ、もっと近くに行ってもいい?」
P「……いいぞ。ジャングルジムだから、気をつけてな」
透「んしょ、っしょ、っと」
透「プロデューサーのすぐ隣だ」
透「……」トン
P(透が俺の肩に頭を乗せてきた。体重を委ねるように、よりかかってくる)
透「〜〜〜っ///」
透「やばい。なんていうか、これすごい」
透「壊れちゃうかも」
P「な、なんでだよ」
透「嬉しすぎて」
透「爆発しそう」
P「まあ、側からみればリア充だしな」
182 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/12(日) 02:09:36.37 ID:QlvZta6nO
透「……いまなら」
透「いまなら、伝えられると思うんだ」
透「私の気持ち」
透「プロデューサー、私を見て」
透「……僕も、見て」
P「……見た。見てるよ」
透「ふふっ。……ふふふふっ」
透「こんなに……こんなに近くにいる」
透「いままでで、一番近い」
透「嬉しいな」
P「なあ、あんまり見つめあってると、こっちとしても照れるんだが……」
透「ドキドキ、してる?」
P「そ、そりゃ透みたいな綺麗な子に寄り添われて見つめあってたらな」
透「それ、お互い様だから」
透「手、貸してよ」
P「……? はい」
透「えいっ」
フニュッ
P「なな、な、なにして」
透「私の胸、触ればわかるかなって」
透「わかる? こう、心臓の動く感じ」
P「わ、わかる、わかるよ! だからその、手を……」
透「ふふ、こういうとこ触られるの、普段なら苦手……っていうか嫌なはずなのに」
透「いまは全然そんなことないんだ」
透「なんなら……揉んでみる?」
P「お、大人をからかうなって」
透「ごめんごめん。はい、手、返すね」
183 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/12(日) 02:17:19.31 ID:QlvZta6nO
透「プロデューサー」
透「ううんーー」
透「ーーP」
透「好きだよ」
透「好き」
透「あのときから」
透「ずっと」
透「想い続けてた」
P「透……」
透「僕はあなたが好き」
透「私はプロデューサーが好き」
透「浅倉透は、Pが、好きです」
P「……ありがとう。透」
P「俺h……むぐっ」
透「返事、いましなくていいから」
透「いまは私が言うだけ言って満足するだけでいい」
透「ちゃんとした返事は、私をもっと惚れさせてからでいいよ」
透「信じてるから」
P「……」
透「さ、帰ろう」
透「まだまだ目指すべきとこ、あるんだからさ」
184 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/12(日) 02:25:27.02 ID:QlvZta6nO
P(それから、透はモデル兼マルチタレントとして成長を続けた。雑誌を開けば透あり、お茶の間の笑いあるところに透あり、だ)
P(アイドルとしてのnoctchillは臨時で活動するグループへと変化していき、メンバーが各々別で働くことがメインとなった)
P(283プロには、事務員が数名新たに雇用されるようになった。まあ、事務所としてもお金を持つようになってきたから、ブラック同然の体制を変えようとしてのことだろう)
P(俺は、透の専属プロデューサーになることを決めた。noctchillのプロデューサーには、人員補填で少しばかり暇になったはづきさんが就くこととなった)
P(最近は、デスクワーク以外の時間のほとんどは円香と過ごしている)
P(それが日常になった)
185 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/12(日) 02:35:37.37 ID:QlvZta6nO
〜滑走路〜
P「こ、これが……」
透「283プロが購入したプライベートジェット、なんだよね」
P「ああ……」
P「あの社長、実はこういうのに憧れてたんじゃ……」
透「ほら、早く乗ろうよ」
P「ま、待ってくれ!」
P「……すごい景色だな」
透「すごい高度だからね」
透「これで私たち、また一つてっぺんにたどり着いたね」
P「はは……そうかもな」
透「物理的なてっぺん、だね」
P「でも、ほら」
P「宇宙はまだまだ広い」
透「うん」
透「だから、私たちも」
透「まだまだ、「てっぺん」を目指し続けることができる」
透「諦めずに、ずっと」
透「頑張ろうね、プロデューサー」
P「ああ! もちろんさ」
P「俺たち2人で、どこまでも!」
透「うん!」
186 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/12(日) 02:36:08.25 ID:QlvZta6nO
END.
187 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/12(日) 02:37:07.49 ID:QlvZta6nO
加筆:
>>185
のP「……すごい景色だな」 の前に〜上空〜を挿入
188 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/12(日) 02:41:42.43 ID:QlvZta6nO
浅倉透のエンディングが1つクリアされました。
市川雛菜に関するエンディングに行くための条件のクリア状況には変化が起こりませんでした(条件は残り2つ)。
今回、ロックされた選択肢が観測されました。このような選択肢は、特定の条件がクリアされることによって解放されます。
冒頭に戻ります。
189 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/12(日) 02:43:34.96 ID:QlvZta6nO
〜Pの自宅〜
ピピピピッ、ピピピピッ、ピピピピ……
P「……っ」
P「……朝か」
P「いってきます。……って、まあ一人暮らしなんだけどな」
P「よし! 今日も一日頑張るか!」
〜駅前〜
P(事務所まであと少しだが……)
P「っ、暑いな、まったく……」
P「そうだ」
1.我慢できん……とりあえずコンビニに入ろう。
2.急いで事務所に行けばクーラーの効いた部屋が待っている!
3. 路地を歩けば涼しいかな……?
選択肢↓2
(とりあえずここまで)
190 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/12(日) 05:49:12.97 ID:tzRod4NDO
2
191 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/12(日) 07:14:09.75 ID:mFL4sEawo
2
おつ
192 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/12(日) 09:08:20.52 ID:QlvZta6nO
>>184
訂正
P(最近は、デスクワーク以外の時間のほとんどは円香と過ごしている)
→P(最近は、デスクワーク以外の時間のほとんどは透と過ごしている)
失礼いたしました。
193 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/13(月) 00:13:37.67 ID:CTM3peSN0
P(急いで事務所に行けばクーラーの効いた部屋が待っている!)
P(少し小走りで向かうか……!)タッタッタッタッ
194 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/13(月) 00:14:06.38 ID:CTM3peSN0
〜事務所〜
P「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ、っ……はぁっ、ぁあっ」
P「つ、着いた……」
P(日ごろの運動不足がたたってしまった……)
P(が、しかし!)
P「涼しい〜〜」バタリ
P(なんだか事務所に人の気配もしないし、玄関だけど座っちまうか)
P ハァッハァッ
P(……い、息が上がったままだ……)
P(もう少し身体を動かしたほうがいいのかな?)
P「あ……」
「――なんだ、変質者かと思ったらあなたでしたか」
P「あ、ああ。おはよう円香」ハァハァ
円香「ハァハァいいながら挨拶しないでもらえますか? 不快極まりないので」
P「ご、ごめん……」
P「駅前から走ってきたもんだから、こんなになっちゃって」
円香「いい年した大人が街中で走っちゃうなんて……あなたはドラマの主人公か何かなんですか? ミスター・ヒーロー」
P「いい年っていったってまだ20代だからな」
円香「もう20代、の間違いでしょ」
P「うう……涼しい部屋に早く入りたかったんだよ。よいしょっと」
P「いま事務所には、円香1人か?」
円香「ええ。不幸にも」
円香「だから玄関から息を荒げた人物の気配がしたときは通報する準備をして向かいましたよ」
P「すまない……それは怖かったよな」
円香「……冗談だっての」ボソッ
P「え?」
円香「ひとりごとです。お気になさらず」
195 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/13(月) 00:14:44.08 ID:CTM3peSN0
P「ひ〜か〜りあつ〜めて〜ひ〜びけとお〜くへ♪」カチャカチャ
P「む〜す〜んだ〜き〜ず〜な〜し〜んじて〜♪」コポポポポ
円香「気味の悪い鼻歌を歌いながらコーヒー淹れるのやめてくれますか?」
P「気味の悪いって……お前らの歌だぞ」
円香「ええ。ですから、私たちの大切な歌に傷がつくので、やめてほしいと言ってます」
P「ひどい……その「私たち」にはプロデューサーである俺は入ってないのかよ」
円香「それは……」
P「……ははっ、そこで言い返さないあたり、円香は優しいな」
円香「なっ……!! さっきからサビの同じ箇所しか歌ってない人に言われたくありません!」
P「正直、スマンカッタ。あ、いや、歌詞とんじゃってな」
円香「最低」
P「じゃあ、今度はバッチリ歌詞覚えて歌うから、な?」
円香「結構です。これからレッスンまでの間、宿題をやるので、静かにしていてください」
P「わかった。そうするよ」
196 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/13(月) 00:19:34.84 ID:CTM3peSN0
透「あ、樋口。やっぱり来てた」
円香「うん……まあね」
透「レッスンだもんね」
円香「それ以外になにがあるの」
透「ふふっ、ひみつ」
円香「……何それ」
透「……そうだ、樋口。ちょっとそこでジャンプしてみてよ」
円香「は? なんで」
透「小銭欲しくて」
円香「最初からお金貸してっていいなさいよ……」
円香「いくら必要なの?」
透「あ、くれるんだね」
円香「あげるんじゃない、貸すの。で、いくら?」
透「150円」
円香「コーヒー1本ぶんくらいだけど」
透「うん。それでいい」
透「さっき飲み物買いにコンビニ入ったんだけどさ」
透「財布、忘れちゃってて」
円香「いい加減学びなさいよ」
197 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/13(月) 00:23:51.23 ID:CTM3peSN0
透「ふふっ、コーヒーの匂いだ」
円香「……あの人のこと言ってる?」
透「うわ、樋口、すごい顔」
円香「話しかけたいならそうすれば?」
透「そうだね。そうする」
透「プロデューサー、おはよ」
P「お、透か。おはよう」
透「コーヒー、淹れてるんだね」
P「ああ、見ての通りな」
P「飲むか?」
透「熱いの苦手だけど……うん、飲んでみようかな」
P「苦手なのか」
透「前にそう言った気がするけど」
透「プロデューサーって、記憶力あんまりよくなかったりする?」
P「いや、そんなことはないと思う……」
透「……」
P「透?」
1.もしかして、怒ってるのか?
2.俺の顔に何かついてるか?
3.アイスコーヒーなら好きなのか?
選択肢
>>12
198 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/13(月) 00:24:39.85 ID:CTM3peSN0
間違えました。↓2で再安価です(
199 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/13(月) 00:28:12.17 ID:vts/MIQxo
3
200 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/13(月) 00:35:56.87 ID:CTM3peSN0
P「アイスコーヒーなら好きなのか?」
透「まあ、嫌いじゃないけど」
透「……」
透「……ふふっ、もう」
P「?」
透「いいや、向こうでスマホいじってるね」
P「あ、ああ……」
円香「何話してたの?」
透「ううん、特には」
円香「……そう」
透「やっぱ、プロデューサーはプロデューサーだなって」
円香「?」
透「ふぅ、時間まで、ここでスマホでもいじってようかな」
円香「飲み物」
透「?」
円香「飲み物、買いに行くんじゃなかったの」
透「あ」
透「ふふっ、忘れてた」
円香「もう」
透「じゃ、買ってくる」
円香「いってらっしゃい」
201 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/13(月) 00:36:53.50 ID:CTM3peSN0
P「よ〜し、じゃあ仕事すっか」
円香「いちいち報告しなくていいので。どうかご静粛に」
P「わ、わかったよ。ごめんな」
円香「……」
ガチャ
P「お、誰か来たのかな」
タタタタタ
小糸「お、おはようございますっ!」
P「小糸か。おはよう」
円香「おはよ」
小糸「はいっ、プロデューサーさんおはようございます」
小糸「あ、円香ちゃんもう来てたんだ」
円香「浅倉ももう来てるよ」
小糸「そうなんだ? 透ちゃんどこにいるの?」
円香「いまは飲み物買いにいってる」
小糸「あ、そうなんだね」
202 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/13(月) 00:37:46.75 ID:CTM3peSN0
ガチャ
タ、タ、タ、タ
雛菜「やは〜おはようございます〜」
小糸「ひ、雛菜ちゃん! おはようっ」
円香「……」
P「おはよう雛菜。よし、これでnoctchillの全員が揃ったな」
雛菜「プロデューサーに小糸ちゃん、それに円香先輩も〜」
雛菜「プロデューサーは、今日もお仕事?」
P「ああ、もちろん。アイドルのプロデュースに精を出してるところだ」
円香「まだ働いてないでしょ」ボソッ
P「そ、それは言うなって……」
雛菜「あは〜プロデューサーと円香先輩、なかよし〜って感じ〜?」
雛菜「じゃあ、雛菜もプロデューサーと仲良し〜ってする〜」
P「ひ、雛菜、近いって……」
円香「……っ、あの!」
P「わっ」
円香「仕事、しなくていいんですか。ミスター・社会人(仮)」
P「そ、そうだな。悪いな雛菜、また後でな」
雛菜「うんっ、またあとでね〜プロデュ〜サ〜」
円香「ふんっ」ムスッ
小糸「ぴゃっ……ま、円香ちゃん、怖い……」
円香「別に怒ってないから」ナデナデ
小糸「ふわぁぁ、……って、子どもじゃないんだからね!」
雛菜「あは〜みんなしあわせ〜って感じみたいだね〜」
203 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/13(月) 00:40:12.00 ID:CTM3peSN0
数時間後
P(今日のnoctchillはレッスン漬けだったよな)
P(あいつらのことだから心配しなくてもいいかもしれないけど……)
1.まあでも、様子を見に行くか!
2.仕事で疲れたし昼寝でもしよう。
3.休憩がてらはづきさんと話すか。
選択肢
>>18
204 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/13(月) 00:41:00.95 ID:CTM3peSN0
ああ……ほんとごめんなさい……共通ルートはコピーして使ってることもあるのでまた間違えてしまいました(実は会話は微妙に変わってるんですが)。
選択肢(再安価)↓1
205 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/13(月) 00:53:00.28 ID:UGLOAqFDO
3
206 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/13(月) 01:40:22.68 ID:CTM3peSN0
P(休憩がてらはづきさんと話すか)
P(昼休みになったら話しかけてみよう)
はづき「んっ、あぁあぁ〜」
P「ははっ、お疲れ様です。コーヒーでも淹れましょうか?」
はづき「あ、お願いします〜」
P「今日はデスクワークなんですね」カチャ
はづき「ええ、そうですね」
はづき「ありがたいことにこの283プロも忙しくなってきてるわけですけど」
はづき「忙しくなったぶん、こうしてプロデューサーさんと何気なく会話するのも久々な気がしますね〜」
P「そうかもしれないですね」コポポポ
はづき「そういえば、思ったんですけど」
はづき「プロデューサーさんとnoctchillのみんなの距離感って、なんだか不思議なものを感じるというか」
P「え、そうですか?」
はづき「はい。あ、別に変な意味とかじゃないですよ」
はづき「ただ、こう、どこか隠れた絆を感じるといいますか」
P「……俺のプロデュースがうまくいってる証拠ですかね」ドヤッ
はづき「ふふっ、いまのプロデューサーさんの顔、いい感じにうざいですね〜」
P「そ、そうですか……」
はづき「冗談ですよ〜」
207 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/13(月) 01:44:58.64 ID:CTM3peSN0
P「まあ、何というか、良い意味で新鮮さはないですね。懐かしい感じというか、昔から知っていたような……」
P「昔から……」
P「……」
はづき「プロデューサーさん?」
P「はっ……はい」
はづき「それ、わかりますよ〜って思ったんです」
はづき「旧知の仲みたいな感じがあるんですよね〜」
はづき「特に、透さんとか」
P「透ですか」
P「……初めて会った気はしないんですよね」
P「ただ、それもあんまりはっきりとはしてなくて」
P「……」
はづき「ドラマですね」
P「そういうロマンチックなものなんですかね、これって」
はづき「透さんがプロデューサーさんに向ける視線っていうのが、アイドルとプロデューサー、とは少し違う感じがするんですよ」
はづき「何かに期待しているような、一方で何かを不安に感じているような」
はづき「何かを待っているような、一方で何かを悲しんでいるような」
はづき「そんな感じですかね〜」
P「そ、そうですか……」
P「まあ、アイドルが不安を抱えてるなら、俺がケアしてやらないとですね」
はづき「私が力になれることがあれば、言ってくださいね」
はづき「私だって、アイドルのケアをしたいんですから」
P「はい。その時はお世話になります」
P「女性にしかわからないことってあるでしょうし」
208 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/13(月) 01:52:40.11 ID:CTM3peSN0
はづき「あっ、プロデューサーさんプロデューサーさん」
はづき「アイドルのケアもいいですけど、私のケアもしてみませんか?」
P「は、はづきさんのケア……ですか?」ドキッ
はづき「いつもアイドルのことを考えてるプロデューサーさんかもしれませんけど」
はづき「同僚の私としては、私の話も聞いて欲しいな〜って」
P「あ、はあ……そういうことですか」
はづき「?」
P「ええ、喜んで」
はづき「やった。プロデューサーさんとお話タイムです〜」
はづき「えっとですね、プロデューサーさん」
はづき「最近、私が会得したスキルがあるんですよ」
はづき「なんだと思いますか〜?」
P「はづきさんの新しいスキル、か……」
1.「フッ……ついに、必殺「よし、楽しく話せたな」を会得したな!! はづきよ!!」
2.「もしかして……まさかのはづきルート誕生!?」
3.「正解したらはづきさんシール114514枚くれますか?」
選択肢↓1
209 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/13(月) 02:00:47.08 ID:RR7ZvHAP0
1
210 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/13(月) 02:09:00.54 ID:CTM3peSN0
P「ククククク……」
はづき「?」
P「フッ……ついに、必殺「よし、楽しく話せたな」を会得したな!! はづきよ!!」
はづき「ふっふっふ〜。ばれちゃ仕方ないですね」
はづき「何を隠そうこの七草はづき、なんとプロデュースのスキルを身につけ始めました!」
P「フッフッフ……え、マジですか?」
はづき「マジですよ〜」
はづき「あ、もちろんプロデューサーさんのお仕事をとっちゃうつもりはないですからね」
はづき「いまはこの283プロも少人数ですけど、このまま成長していくと社長も人員補填を考えるでしょうし」
はづき「そうなったら、私がいましてる仕事も新しい人たちに引き継いでいくかなーと考えて」
はづき「アイドルも変化が求められる時代ですから、何があっても良いように、プロデュースとは、とか勉強してるんです」
P「そうだったんですね」
はづき「例えば、noctchillのメンバーの1人がソロで活動し始めたとすると」
はづき「それがうまくいけば、私がnoctchillのプロデューサになることで、プロデューサーさんはそのソロ活動をしてる子の専属になれる」
はづき「とか思ったわけです」
はづき「もちろん、可能性の話ですし、私はプロデューサーさんとアイドルの子達の意見を尊重しますけどね」
P「はづきさんのすごさには頭があがりませんよ」
P「なんでもできるじゃないですか」
はづき「なんでもはできませんよ〜できることだけ」
P「ははっ、どっかで聞いたことのあるセリフですね」
はづき「眼鏡をかければよりそれっぽくなるでしょうか」
P ジーッ
はづき「……」
はづき「もう、プロデューサーさん? 視線がえっちですよ〜」
P「ご、ごめんなさい、つい……」
はづき「プロデューサーさんなので、許してあげちゃいますね」
P「面目ない……」
211 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/13(月) 02:12:29.16 ID:CTM3peSN0
P(昼休みははづきさんと話した)
はづき「もう、プロデューサーさ〜ん? ふふっ」
P(よし、楽しく話せたな)
P(アイドルではないけど、はづきさんもふつうに――いや、かなり可愛いよな)
P(……スカウトしたらノッてくれるかな)
P「……」
P(さて)
P(あいつらが帰ってくるのを待つか)
212 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/13(月) 02:15:17.88 ID:CTM3peSN0
P(もう少しであいつらも帰って来る頃だな)
ヴーッヴーッ
P「……? LINEか」
P「透から、だな」
透『いまそっちに向かうとこ』
透『このあと』
透『みんなが解散したあと、時間ある?』
透『よかったら、話したい』
透『他のみんなには内緒で』
P(何か込み入った事情があるのか?)
P(他のみんな……っていうのはnoctchillのメンバーのこと、だよな)
P(どう返信したものか……)
P(あの3人を撒くんだよな)
P「……」
ガチャ
P(え、もう来たのか?)
P(ど、どうしよう)
円香「お疲れ様です」
P「あ、あぁ、円香か……お疲れ」
円香「疲れてるところにそういう顔で出迎えられるととても腹立たしく思いますね」
P「ごめんな。別に円香だからどうってわけじゃないぞ。気にしないでくれ」
円香「……そんなこと言ってないし」
円香「……そうだ」
P(し、舌打ち……)
円香「このあと、時間、ありますか?」
P「へ?」
円香「大変不本意ですが、それもあなたがプロデューサーとしての力があると思って、相談したいことがあるんです」
P(こ、これは……)
1.円香に応える。
2.透に応える。
3.2人とも断る。
選択肢↓2
(とりあえずここまで)
213 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/13(月) 02:31:10.47 ID:RR7ZvHAP0
下
214 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/13(月) 02:55:09.91 ID:pyhzMmXC0
3
215 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/13(月) 18:54:20.06 ID:EBNh75mH0
今更だけどsR樋口のコミュ溶ける言葉で浅倉普通にコーヒー買って飲んでたから若干違和感が
216 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/14(火) 00:39:59.60 ID:LBFKsxQh0
>>215
>>1
です。私の書き方が悪かったのかもしれないのですが、コーヒーが嫌いというわけではなくて、(私としては)透はPが淹れたばかりの激熱(熱々?)のコーヒーはちょっと……ってなってるだけ(のつもり)です。透のMorningGで「熱いの苦手なんだ(選択肢:「マグも、ちゃんと置いて」)」「うん……コーヒー、そんなに得意じゃないのに(選択肢:「シミになるかな」)と言ってるので、それをもとに書きました。まあ、コーヒー苦手じゃないならなんで(円香の件のコミュで)コーヒー買ってるんだって話なんですけどね。
見落としてる点があったらすみません。
では、再開します。
217 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/14(火) 00:45:22.10 ID:LBFKsxQh0
P(どちらかを特別扱いするのは……)
P(プロデューサーとして、どうなんだろうか)
P(……よし)
P「すまない、まだやらなきゃいけないことが残ってるんだ」
P「埋め合わせはするから、今日は勘弁してくれ」
P「ごめんな」
円香「……そうですか。じゃあもういいです」
P(もういいです、か)
円香「帰りますので、それでは」
P「他の3人は待たなくていいのか?」
円香「私が1人で帰るのに理由が必要ですか? あの3人と帰らなきゃいけない義務でもあるんでしょうか」
P「い、いや、そんなことはない……ぞ」
P「お疲れ様」
円香「……っ」
P「……」
218 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/14(火) 00:51:32.34 ID:LBFKsxQh0
透「プロデューサー」
P「あ、ああ、おかえり、透」
透「返事」
P「今日はまだやらなきゃいけないことがあるんだ」
P「すまん。頼む。埋め合わせはするから」
透「……いいよ、別に」
透「あれ、樋口は?」
P「えっ……円香なら、さっき1人で帰ったぞ」
透「えー」
透「もしかして、怒らせたの?」
P「そ、そんなことないぞ?」ギクッ
透「ふーん」
小糸「あっ、透ちゃん! 帰るの?」
雛菜「やは〜私も透先輩と帰る〜」
透「うん。あんまり帰りたくないんだけど、帰らなきゃいけないんだって」
小糸「?」
雛菜「そっか〜、じゃあ帰ろ〜」
雛菜「プロデューサー、ばいば〜い」フリフリ
小糸「ま、また明日です! プロデューサーさんっ」
透「まだやらなきゃいけないこと、ね……」ボソッ
小糸「透ちゃん……?」
透「ううん。なんでもない。帰ろ」
小糸「そ、そうだね」
雛菜「〜♪」
219 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/14(火) 01:05:39.73 ID:LBFKsxQh0
P「……」
P(はづきさんはもうあがっているし)
P(社長は、今日一日仕事で席を外している)
P(事務所に1人、か)
P「……はぁ」
P(嘘なんだよな。やることがある、だなんて)
P(透と円香、どっちかをとるような真似は――できない)
P(俺はプロデューサーとして正しい判断をしたんだ)
P(そうだろ?)
プルルルルル、プルルルルル
P(電話か)
カチャ
P「はい。283プロダクションです」
「――……」
P「……?」
P「あの、もしもし?」
「――……」ザザザ
P(いたずら電話か?)
「……けてっ……」
P「っ! もしもし!? もしもし!?」
「……わた……し、は……」
「――……」ザザザザザ
プーッ、プーッ、プーッ
P「な、何が起こってるんだよ」
P(でも、いまの声……)
P(当たって欲しくない予想があった)
P(……円香の声に似てる、だなんて)
220 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/14(火) 01:08:51.87 ID:LBFKsxQh0
P(その後、俺はいてもたってもいられなくなり、事務所に鍵をかけて飛び出した)
P(頭をよぎってしまったことが嘘だと信じたくて)
P(それを立証したくて)
P(目的地なんてないのに、無意識に俺は走っていた)
P(円香はこの道で帰るんじゃないか……そんなことを思って)
P(そして――)
P(――嘘だと信じたかったことは、信じきることができなかった)
P(嘘じゃ、なかったから)
221 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/14(火) 01:26:54.36 ID:LBFKsxQh0
P(俺が足を止めたのは、円香の自宅付近の通学路付近の路地だった)
P(アイドルの通学・通勤路は事務所側で把握していたから知っていた。円香のそれをうろ覚えではあるが思い出しながらたどった)
P(正規に登録されている道順には“なにもなかった”)
P(俺は考えてしまった)
P(「気分転換に通るなら、例えばこの道では……」と)
P(……)
P(もう暗かった。その路地は街灯すらないようなところだった)
P(半ば道をふさぐようにして横たわる人影を見つけた)
P(さっきまで、会話をしていたシルエットと同じだと気づいたのは、暗さに目が慣れたのと同時だった)
P「っ!! 円香っ!!!」ガシッ
円香「……」クルッ
P「……ぁ」
P(致命傷。見た瞬間に二度と息を吹き返さないことがわかるような大きな傷を、円香は胴体に負っていた)
P(見たことのない、知識でだけ知っているものが、円香からこぼれてくる――)
P「――っ! はぁっ、はぁっ、……」
P(ただ、1つ、不自然なものが混じっていた)
P(それは……手紙のようなものだった)
P(円香の“中”から、それが現れた)
P(俺は、それを手にとった)
P「……」
P「『あなたへ』」
P ペリペリペリペリ
P ペラッ
「最近物騒。この辺で1人の女の子をねらった事件が起きてる。
この子である必要はなかった。たまたま、1人で、ここに、あ
の時間に、来たから。それだけ。
それだけ」
P「アッ、エ、エエッ」
P「……」
P「??? ! !?!?」
P「――あぁあああぁぁぁああぁぁあぁああアァッ」
END.
222 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/14(火) 01:28:19.63 ID:LBFKsxQh0
1.直前の選択肢に戻る。
2.冒頭に戻る。
選択肢↓1
223 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/14(火) 02:15:28.46 ID:R6jVFOxDO
1
224 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/07/14(火) 02:37:28.88 ID:IoSOKthsO
P(もう少しであいつらも帰って来る頃だな)
ヴーッヴーッ
P「……? LINEか」
P「透から、だな」
透『いまそっちに向かうとこ』
透『このあと』
透『みんなが解散したあと、時間ある?』
透『よかったら、話したい』
透『他のみんなには内緒で』
P(何か込み入った事情があるのか?)
P(他のみんな……っていうのはnoctchillのメンバーのこと、だよな)
P(どう返信したものか……)
P(あの3人を撒くんだよな)
P「……」
ガチャ
P(え、もう来たのか?)
P(ど、どうしよう)
円香「お疲れ様です」
P「あ、あぁ、円香か……お疲れ」
円香「疲れてるところにそういう顔で出迎えられるととても腹立たしく思いますね」
P「ごめんな。別に円香だからどうってわけじゃないぞ。気にしないでくれ」
円香「……そんなこと言ってないし」
円香「……そうだ」
P(し、舌打ち……)
円香「このあと、時間、ありますか?」
P「へ?」
円香「大変不本意ですが、それもあなたがプロデューサーとしての力があると思って、相談したいことがあるんです」
P(こ、これは……)
1.円香に応える。
2.透に応える。
3.2人とも断る。
選択肢↓2
(とりあえずここまで)
225 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/14(火) 03:13:06.85 ID:LWBUxCt1o
ksk
226 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/14(火) 07:02:17.41 ID:R6jVFOxDO
1
227 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/14(火) 07:20:21.35 ID:VA9f3na7o
ぬ、フラグ立ててないと死亡ルートか
びっくりしたけど楽しませてくれるじゃないか…
228 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/14(火) 10:38:39.58 ID:8IkCsz6E0
手紙の送り主は誰なんだ…
229 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/15(水) 01:49:39.38 ID:2b5HVxQF0
P(透には悪いが、ここは円香に応えることにしよう)
P「ああ、時間ならあるぞ」
円香「わかりました。それでは、私は事務所に残りますね」
P(透に連絡しておこう)
P『すまない。別件があるから、今日は無理だ』
P『またの機会に埋め合わせするから、堪忍な』
P(これで、よし……)
230 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/15(水) 01:51:16.40 ID:2b5HVxQF0
>>224
訂正
円香「……そうだ」
P(し、舌打ち……)
から
円香「……そうだ」
P(な、なんだろう……)
失礼いたしました。
231 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/15(水) 01:52:34.00 ID:2b5HVxQF0
P(その後、noctchillの全員が事務所に帰ってきて――)
透「プロデューサー」
P「あ、ああ、おかえり、透」
透「……」
透「……また今度、ね」
P「すまん。頼む」
透「いいよ、別に」
透「それじゃ、私は帰るから」
小糸「あっ、透ちゃん待って!」
雛菜「やは〜私も透先輩と帰る〜」
雛菜「あれ〜? 円香先輩は帰らないの〜?」
円香「うん、私は用事があるから、少しここに残る」
雛菜「そっか〜、じゃあね〜。ばいば〜い」フリフリ
小糸「ま、まま、またね! 円香ちゃん」
透「別件、か……」ボソッ
小糸「透ちゃん……?」
透「ううん。なんでもない。帰ろ」
小糸「そ、そうだね」
円香「……」
P(――という感じで、今に至る)
P(今は、事務所には俺と円香の2人だけだ。はづきさんはもうあがっているし)
P(社長は、今日一日仕事で席を外している)
P(気まずいな……)
円香「あの」
P「うぉわっ!」
円香「うわっ、びっくりした」
円香「女子高生相手に何キョドってるんですか? アイドルのプロデューサーともあろうお人が」
円香「もしかして、女の子と手をつないだこともなかったりして。ミスター・童貞」
P「……言ってくれるな。久々にキレちまったよ……」
円香「あ、そういうのいいんで」
P「そ、そうか」
232 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/15(水) 01:55:04.90 ID:2b5HVxQF0
円香「……」
円香「……さすがに今のは言いすぎでした」
円香「ごめんなさい」
P「いや、いいんだって。いつもの円香だろ」
円香「……」
円香「ふふっ……何それ」
P「それで、話って、なんだ?」
円香「……いま、この事務所に私たち以外の人はいますか?」
P「いないな」
円香「じゃあ別にいいか。いえ、他の人にはあまり聞かれたくないので」
P「安心しろ。聞き耳立ててるやつはいない」
円香「……」
233 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/15(水) 01:56:44.75 ID:2b5HVxQF0
P「……ソロでの仕事を増やして欲しい、か」
P「円香からそういった提案があるとは、正直意外だったよ」
P「まあ、プロデューサーとしては、アイドル業に積極的になったのは嬉しいぞ」
円香「ええ、まあ……」
P(相変わらずの態度ではあるが)
P「一つ、聞いてもいいか?」
円香「なんでしょうか」
P「noctchillとして活動することに嫌気がさしたとか、そういうのはあるか?」
P「一応、聞いておきたくてな」
円香「そういうのはないです。別に」
P「なら良かった。お前ら仲良しだろうし、いらん心配だったかな」
P「それにしても、ソロの仕事、ね」
P「具体的にこうしたいっていうのはあるのか?」
円香「特には……あ、いえ、そうですね」
P「?」
円香「役者、とか」
P「お、……おお! そうか! 円香はそういうのがやりたいのか」
円香「ええ。演技を少し磨きたいですね」
P「いやぁ、なんだか、こう、ようやくプロデューサーとして円香に接することができたみたいで嬉しいよ」
円香「何を言ってるんだか。あなたは最初から私のプロデューサーでしょう?」
P「それもそうだな。いや、嬉しくてつい、な」
P「わかった。そういうことなら、頑張って仕事を見つけてみよう」
P「ただ、無理はさせたくないし、とりあえずいまの段階では円香はあくまでもアイドルとして売り出していくというのはOKか?」
円香「はい。それは大丈夫です」
P「そうか。まあ、あくまでもアイドルだから、こういうのがNGとかあったら、円香からも言ってくれよ。もちろん、事務所として、あるいはプロデューサーである俺として事前に設定することもあるけどさ」
円香「わかりました。どんだけ心配性なんですか。あとおせっかい」
P「だって……だって、なあ……」
円香「ニヤニヤしててキモい」
P「うぐっ、女子高生に言われると刺さるな……」
234 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/15(水) 01:59:24.61 ID:2b5HVxQF0
円香「それでは、帰りますので」
P「ああ、気をつけてな。仕事が片付かなくて送っていってやれないが」
円香「この時間なら気にする必要もないでしょ。もしかして、優男アピールですか? それなら遠慮しておきます」
P「はは、そうか。わかった。じゃあな」
円香「ええ」
タッタッタッ
ガチャ
バタン
P「……」
P「円香も変わった……な」
235 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/15(水) 01:59:54.22 ID:2b5HVxQF0
P(それから、円香の要望どおり、俺は円香に役者としての仕事がまわってくるよう努めた)
P(もちろん、円香自身もオーディションに参加しながら)
P(そうして、チョイ役ではあるが仕事がくるようになった)
P(円香もそれを淡々とこなしている)
P(俺は素直に感心していた)
P(円香が仕事を楽しんでくれればいいな、と思った)
P(態度は相変わらずだけど)
P(新人役者の円香としての仕事には、俺もマネージャー的な役割でついていった)
P(自然と、円香と過ごす時間は長くなっていった)
236 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/15(水) 02:01:01.42 ID:2b5HVxQF0
〜事務所〜
P「円香、円香はいるか?」
円香「連呼しなくても……ここにいますが、何ですか」
P「脇役だが準レギュラー的な仕事だぞ!」
円香「……そうですか」
P「ああ!」
円香「受けますので、その仕事。はい、もういいでしょ」
P「わかった! それじゃ先方にはそう連絡しておくよ!」ダダダ
円香「全く……ミスター・高燃費」
雛菜「あは〜、円香先輩、ニヤニヤしてて気持ち悪〜い」
円香「なっ! 何言って……」
雛菜「な〜んて、ニヤニヤしてるのはうそ〜」
円香「っ!」
雛菜「でも、なんかしあわせ〜って感じの顔だった〜」
円香「気のせいだから。ほんと」
雛菜「え〜? そうかなぁ」
円香「そうなの」
雛菜「じゃあ、そういうことにしといてあげるね〜」
円香「……ったく」
237 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/15(水) 02:02:58.52 ID:2b5HVxQF0
雛菜「あ、見てみて〜」
円香「何?」
雛菜「いま雛菜が読んでる雑誌にね、ほら」
円香「……浅倉」
雛菜「そ〜透先輩が載ってるんだ〜」
雛菜「こうしてみると、透先輩ってやっぱかっこいいし綺麗〜」
円香「はいはい、よかったわね」
雛菜「え〜なんか円香先輩感じわる〜い」
円香「感じ悪くて結構」
雛菜「でもね〜」
雛菜「透先輩って、最近はアイドルの仕事よりも1人の仕事のほうを楽しみ〜にしてる感じがするな〜」
雛菜「円香先輩もそうだよ〜」
雛菜「雛菜はね、そういうの、少し寂しいな〜って思ったり〜」
円香「……別に私は」
雛菜「やは〜。先輩たちがnoctchillを避けてるとかいうつもりじゃないから安心して〜」
円香「!」
雛菜「雛菜はね、雛菜がしあわせ〜って思えることだけでいいの。noctchillのみんなでお仕事するのはしあわせ〜」
雛菜「先輩たちがそれぞれソロで仕事してても、2人ともしあわせ〜に思ってるなら、別に雛菜はしあわせ〜って感じ」
雛菜「ちょっと寂しいけどね〜」
円香「……ありがと」ボソッ
雛菜「ん〜?」
円香「ううん、なんでもない」
238 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/15(水) 02:04:14.84 ID:2b5HVxQF0
〜某市街地、雑誌の撮影〜
P「透はこの雑誌によく呼ばれるようになったよなー」
透「イェーイ」
透「やったね」
P「円香に続いて透も……徐々にソロでの活動が増えてきているな」
透「……ねえ、プロデューサー」
P「なんだ?」
透「撮影終わったらさ、あそこ、いきたい」
P「あそこって?」
透「ほら、さっき通りすがりに見かけた公園」
P「あぁ、ジャングルジムのあったところな」
透「! そう。行きたいな」
P「わかった。じゃあ、撮影が終わったら行こう」
透「うん」
239 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/15(水) 02:08:16.67 ID:2b5HVxQF0
撮影後。
P「ジャングルジムは……」
透「……使用禁止、って書いてあるね」
P「危険だから撤去するってことなのかな」
透「……」
P「登りたかったか?」
透「うん……」
P「それは、残念だったな」
P「まあ、でも、せっかく来たんだ。いい天気だし、そこのベンチに座ってゆっくり休まないか?」
P「あれなら、アイス買ってこようか? すぐそこにコンビニあるし」
透「……うーん」
透「アイスはいいや」
透「最近、たくさん食べてるからさ」
P「そうか……」
透「あ、そうだ」
透「おにぎり」
P「え?」
透「おにぎり。そのコンビニで一番美味しそうなやつ買ってきて。それ食べたい」
P「……俺の感覚で選んじゃっていいのか?」
透「いいから。早く買ってきて」
P「わかった」
240 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/15(水) 02:12:18.78 ID:2b5HVxQF0
P「おまたせ」
透「一番美味しそうなおにぎりは?」
P「お望みどおり、ほれ」
透「……」
透「……ふふふふっ、な、なにこれ……」プルプル
P「だから、一番うまそうなのを買ってきたんだ」
P「塩むすびな。たくさんあるぞ」
透「あははははっ、や、やられたよ、プロデューサー」
P「ああ、正直、俺もずっとにやにやしっぱなしだった」
P「どうする? 食うか? 一応普通のおにぎりもいくつか買ってきたけど」
透「ううん、いい。腹いせにそれ全部食べてやるから」
P「無理するなよ」
241 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/15(水) 02:14:39.64 ID:2b5HVxQF0
透「うう゛〜」
透「あ゛〜」
P「どうした?」
透「飽きた……」
P「まあ、あれだけ塩むすび食い続けたらな……」
P「体調崩さないか心配だ」
透「そのときはプロデューサーに看病してもらう」
P「えっ」
透「してくれないの?」
P「……透が、それでいいのなら」
透「ふふ、変なの。私がお願いしてるのに」
P「わかった。じゃあ、つらくなったら言ってくれ」
透「うん、そうする」
242 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/15(水) 02:16:55.85 ID:2b5HVxQF0
透「……樋口」
P「?」
透「樋口、最近ソロでの仕事増えたよね」
P「それは透もだろう」
透「でも、樋口が一番ソロで仕事してる」
透「テレビでも時々見るようになった」
P「まあ、まだまだ駆け出しとはいえ役者もやってるわけだからな」
P「そのために個別にそのためのレッスンやオーディションを受けてるよ」
P「あいつも成長したよ……あ、こう言ってたって円香には言うなよ。何言われるかわかったもんじゃないし」
透「ふふっ……言わないよ」
透「いや、なんていうか」
透「プロデューサーはさ」
透「樋口が自分からソロで仕事するようになったのかな、って、思わない?」
透「樋口って、私が心配でアイドルになったようなものでしょ」
P「それは……、あいつもこの世界の仕事が楽しくなってきたとかじゃないのか?」
透「それがないとは言えないけど、でもどうかな」
透「他に理由があるんじゃないかな」
P「そう、なのか?」
透「うん。私の勘」
P「透と円香は付き合い長いから妙に信憑性があるなそれは」
243 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/15(水) 02:20:51.62 ID:2b5HVxQF0
透「あーあ」
P「どうした」
透「んー」
透「ジャングルジム、登りたいなって」
P「使用禁止だしそれは……」
透「「てっぺん」、目指したくて」
P「……」
透「今はまだ、登ってる途中だけど」
透「また、一緒に登りたい」
P「透?」
透「ねえ、プロデューサー」グイィッ
P「う、うわぁっ」ヨロッ
P(って、近っ!)
P(透に胸倉を掴まれるような形でひっぱられ、いまにも唇が触れてしまいそうなくらいに顔が向き合っている)
P(透の綺麗な顔立ちから、目が離せない。透の視線から、逃れられない)
P(捕獲されたような、そんな感じ)
透「プロデューサーは、さ」
P(透の吐息を感じる。声に熱を感じる)
透「いま、目の前に誰が見えてる?」
P「そんなの、透に決まって……」
透「そういうことじゃなくて、ね?」
透「……答えて」
P「……」
1.「円香が見えてる」
2.「透が見えてる」
3.黙秘する。(既読)
※以降、既に見たルートへの分岐には「(既読)」が付きます。
選択肢↓2
(とりあえずここまで)
244 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/15(水) 05:30:54.88 ID:O8LwXTwx0
2
245 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/15(水) 05:31:27.13 ID:7P7XEGa7O
2
246 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/15(水) 09:41:04.19 ID:y4kDakYDO
むしろ樋口が見えていたらどうなるんだ?
247 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/16(木) 01:46:41.46 ID:mwxwaOIe0
P「透が見えてる」
P「俺には、透が見えてるよ」
透「……」
P「……」
透 ジッ
P ゴクリ
透「……もう」
透「嘘つき」
P「えっ?」
P(そう言うと、透はもとの体勢に戻った)
透「違うでしょ。プロデューサーの目に映ってるのは」
透「心の中では、私じゃない誰かを見てる」
P「透……」
透「でも、やばかった」
透「私が見えてるって言ってくれたとき」
透「刺さったかも」
透「……っ」
透「でも、でも、駄目だよ」ポロ
透「うっ……」グスッ
P「と、透……大丈夫か?」
透「だめ!」
P ビクッ
透「いまきちゃ、だめ」
透「……」
透「本当に、好きになっちゃうからさ」
P「……」
248 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/16(木) 01:58:14.50 ID:mwxwaOIe0
透「ごめんね。急に泣いたりして」
透「登ろ、ジャングルジム」
透「これで、最後だから」
P「よいしょっと」
P「ふぅ。久々に登ると運動不足を実感するな……」
透「ふふっ、プロデューサー、遅すぎ」
透「……あのときとは、順番が逆だね」ボソッ
P「え?」
透「なんでもない」
P「景色」
P「確かに普段とは違う目線の高さだけど、まあ、それだけって感じもする」
P「だけど、なんだろうな、この感じは」
P「無性に懐かしい気がするよ」
透「っ」
P「……昔さ」
P「男の子とジャングルジムに登ったんだ」
P「その子はさ、言うんだよ」
P「のぼってものぼっててっぺんに着かない、へんなジャングルジムがあるって」
P「たしか、そんなことを言ってたと思う」
249 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/16(木) 02:03:04.22 ID:mwxwaOIe0
P「もう古い記憶で、あんまりちゃんと思い出せなかったり、あいまいなところがあったりするけど」
P「なんだかとても大切な記憶な気がするんだよ」
P「って、変な話してごめんな。おっさんのよくわからない昔話とその感想なんて聞いてもしょうがないよな」
透「……ううん」
透「そんなことない」
透「きっと、喜んでるんじゃないかな」
透「その男の子も」
P「喜んでる?」
透「プロデューサーがそうやって、覚えていてくれて」
透「何気ない思い出だったとしても、その男の子にとっては、プロデューサーとジャングルジムを登れたことが、大きな一歩になってるかもしれないでしょ」
P「そういうものか?」
透「そういうものだよ」
P「じゃあ、そういうことにしておくか」
透「そういうことにしておいて」
250 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/16(木) 02:07:17.85 ID:mwxwaOIe0
透「そろそろ降りる」
P「満足したのか?」
透「あー」
透「うん、まあまあ、ね」
透「いまはいいかなって、思えたから」
P「?」
透「なんでもない」
透「よっと」
P「あ、透、待ってくれ」
P「っしょっと」
透「プロデューサー、降りる姿が頼りなかった」
P「そこは大目に見てくれ……」
透「もうちょっとかっこよくいて欲しかったかも」
透「んーっ」ノビーッ
透「はあっ。うん、スッキリした」
透「じゃ、帰ろ」
P「ああ」
透「あ、そうだ」
透「樋口と、仲良くね」
251 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/16(木) 02:21:23.42 ID:mwxwaOIe0
1ヵ月後。
〜ドラマの撮影所〜
P(よし、今日の撮影もうまくいったな)
P(ドラマの脇役の仕事――予想以上にうまくいってる)
P(自然体だが確かに演技はしていて、視聴者が日常とのギャップを感じずに入り込めるような、そういうスタイルなんだ、円香は)
P(円香の知名度もかなり上がっているし、次はメインキャラの仕事を取ってくることだってできるかもしれないぞ!)
円香「ふぅ」
円香「撮影、終わりました」
円香「……プロデューサー」
P「お、円香! お疲れ様」
P「今日の撮影もうまくいったな! プロデューサーとして鼻が高いよ」
P「お前は、俺の自慢のアイドルだ」
円香「っ/// そういう安直なコメントしかないんですか、ミスター・テンプレート」
P「と、とにかく、褒めてるってことだけは伝わってくれ……!」
円香「まあ、嬉しくないわけじゃないので」ボソッ
P「円香もとうとう俺に素直になってくれるようになったのか」
円香「……しくった。やっぱり今のナシで」
円香「というか、聞いてないフリするところなんじゃないですか? いまのは」
円香「あなたが困っているからと言って、優しくするようなことを言ったのを全力で後悔しています」
P「はは、円香は優しいよな」
円香「っっ!///」
円香「……うっさい! もう」
円香「ばか」
P「さ、じゃあ、帰るか。円香はもう家に直帰か?」
円香「……それもいいですが」
円香「スタジオで息がつまりそうなんで、どっか連れてってください」
P「どこか、ね。希望はあるか?」
円香「……」
円香「そうですね」
円香「遠くがいいです」
円香「ずっとずっと、遠いところ」
252 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/16(木) 02:21:58.73 ID:mwxwaOIe0
眠すぎるので寝ます。一旦ここまで。
253 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/16(木) 06:58:47.25 ID:QktL+d8go
おつ!
254 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/17(金) 00:44:03.74 ID:eeV2iR6H0
P「なあ、円香」
円香「……なに」
P「遠くって、どこまで行けばいいんだよ」
P「ひたすら北上してるが……このままだと関東出ちまうぞ」
円香「わかってる。でも、もう少し進んで」
円香「あと二つ先で一般道に下りて」
P「……わかった」
円香「ふん……」
円香「そこ、左折して。あとはしばらく道なりだから」
P「了解した」
P「そろそろ目的地を聞いてもいいか?」
円香「そうやって急かすことしかできないんですか? ミスター・ハリー」
P「いや、でもな……目的地もわからずに運転させられてるっていうのは、こう、結構不安になるもんだぞ?」
P「円香にハイジャックされた気分だ」
円香「……ふふっ、なにそれ」
円香「私にハイジャックされるプロデューサー」
円香「……」
P「だから、な? 教えてくれよ」
円香「嫌です」
P「え?」
円香「嫌です」
円香「あなたをハイジャックできて、とても気分がいいので」
255 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/17(金) 00:51:54.28 ID:eeV2iR6H0
円香「はい、そこ、脇道に入っていって」
円香「行き止まりになったところが、目的地です」
P「はいよ。もう何も聞かないさ」
P「到着……か? ここって……」
P「温泉宿……いや、旅館か?」
P「幻想的な雰囲気だな。なんだか、非日常との邂逅という感じがする」
円香「一人思いにふけっているところ悪いですが、そろそろ降りませんか」
P「あ、そうだな。すまん」
P「案内されるままに来ちまったけど……」
P「え、その、泊まる、のか?」
円香「旅館って何のためにあるかご存じないんですか?」
P「泊まるため……」
円香「はい、正解」
P「予約とか必要なんじゃ……?」
円香「そんなあなたに、はい」
P「スマホの画面? ……予約済、か」
P「料金はどうしたんだよ」
円香「いま出演しているドラマのギャラで払いました」
円香「さ、入り口の前でたむろしてても迷惑でしょうし、早く入りましょう」
P「ま、円香……!」
円香「もう、なんなんです?」
P「円香は、俺と、泊まるってことで、いいのか?」
円香「っ///」
円香「……言わせないで、ばか」
256 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/17(金) 00:59:22.94 ID:eeV2iR6H0
〜某温泉旅館〜
――の1室。
P「ですよね――……」
円香「何か?」
P「いや、もうつっこまないぞ」
円香「出口の前に立ち尽くされたら目立つので、早く中に入ってきてください」
P「あ、ああ……」
P「ふぃー」ドカッ
円香「運転お疲れ様です。お茶淹れますね」
P「ありがとう」
P(円香……やっぱ変わったよな)
P(……変わりすぎなまである)
円香「どうぞ」コトッ
P「いただくよ」
P ズズズッ
P「はぁ〜」
円香「……」
円香「どうですか、少しは気が休まりましたか」
P「ああ、これで温泉に入れば完璧だよ」
P「……もしかして」
円香「それ、あなたが言うとかっこ悪くなるやつですよ」
円香「だから――」
円香「――私に言わせて」ダキッ
円香「……」ギュッ
257 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/17(金) 01:06:14.76 ID:eeV2iR6H0
円香「ここに連れてきたのは、あなたを過労死させないためでもあるんです」ギュゥッ
P「そ、そんなに働いてるのか? 俺って」
円香「……いまにも倒れそうですよ」
P「それは大変だ……」
円香「運転、ずっとさせてしまってごめんなさい」
円香「私は、運転できないから」
P「高校生なんだ、仕方ないよ」
P「ん? 「あなたを過労死させないためで“も”ある」って、他に目的があるのか?」
円香「まあ……」
円香「……」
P「円香?」
円香「あっ、あなたと」
円香「っ……2人になりたくて!」
円香「一緒に、過ごしたくて」
P「円香……」
円香「いまの私の顔、見ないでください」
円香「見ないで……」
P「そもそも、円香が強く抱きしめてくるから、顔が埋もれちゃって見えないよ」
円香「ねえ」
P「なんだ?」
円香「もうしばらく、こうさせて」
円香「このままで……」
258 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/17(金) 01:17:57.70 ID:eeV2iR6H0
円香「……もう、大丈夫」
P「別に、遠慮しなくてもいいんだぞ?」
円香「遠慮なんてしていません」
円香「ふふっ、普段の態度から分かるんじゃないですか?」
P「確かに……」
円香「仕事」
円香「いま、順調です」
円香「おかげさまで」
円香「WINGにつづいて、またしてもあなたの力なしにはなし得ないことを、私はしてる」
円香「このままだと有名人ですね、私」
P「いいことじゃないか」
円香「ええ、仕事ではいいかもしれません」
円香「けど、有名になれば、それだけ世間の目を気にしないといけなくなる」
円香「そうなる前に、あなたとこうして旅をしたかった」
円香「そういうことです」
P「……また」
P「いや、いつだって、円香が臨むなら、俺は」
P「お前を連れて行くよ」
P「WINGの舞台に連れて行ったように、女優としてのステージに連れて行ったように」
P「どこにだって」
P「一緒に、歩んでいこう」
P「円k……ムグッ」
チュ
円香「んちゅ、はむっ……」
P「フグッ……ハフッ」
カツッ
円香「っ、いた……」
P「……」
P「歯、当たっちまったな」
円香「う、うっさい!」
円香「やっぱ……慣れないことなんてするんじゃなかった」ボソッ
円香「……」
P「……」
円香「//////」
259 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/17(金) 01:25:35.31 ID:eeV2iR6H0
P「ふぅ……」ポカポカ
P「いい湯だった」
P(家族用の貸し切り風呂も、混浴風呂もあったが)
P(円香はいなかったな)
P(さすがに欲しがりすぎか)
P「……」
P(何考えてるんだろうな、俺)
〜部屋〜
P「円香……遅いな」
ガチャ
円香「あ、もう来てたんですね」
P「円香こそ、ずいぶん長風呂だったみたいじゃないか」
円香「そうですか? 女子の風呂なんて、こんなもんでしょ」
P「そういうものかなぁ」
円香「そういうのに慣れてないプロデューサーには、わからないかもしれないですね」
P「あ、いまバカにされた気がするぞ」
円香「よくわかりましたね。日に日に知恵をつけているようで何よりです」
円香「がんばって知的生命体を目指してくださいね」
P「さらにバカにされた……」
円香 ニコニコ
260 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/17(金) 01:32:46.11 ID:eeV2iR6H0
P「飯も食ったし、もういい時間だよな」
円香「なんですか?」
P「いや、なんですか、って……」
P「もう寝ようかなって」
円香「随分と下手な誘い方ですね」
P「……別に、そんなんじゃないぞ?」
円香「まあ、でも――」
円香「――私はそのつもり」シュル
円香 ガバッ
P「え……うわっ」ドサッ
円香「……」
円香「あなたが、欲しいから」
261 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/17(金) 01:38:04.48 ID:eeV2iR6H0
P(それから、円香は役者として成長を続けた。一流の女優といっても良いくらいだ)
P(もちろん、アイドルとしてのnoctchillも健在だ。依然として人気は高い)
P(283プロには、事務員が数名新たに雇用されるようになった。まあ、事務所としてもお金を持つようになってきたから、ブラック同然の体制を変えようとしてのことだろう)
P(俺は、円香の専属プロデューサーになることを決めた。noctchillのプロデューサーには、人員補填で少しばかり暇になったはづきさんが就くこととなった)
P(最近は、デスクワーク以外の時間のほとんどは円香と過ごしている)
P(……もちろん、プライベートも含めて)
P(あれから、俺と円香は恋人同士になった)
P(円香がいつもあんな感じだから、あまり喧嘩というものがない気がする)
P(お互い遠慮してないような、そんな感じ)
P(仲睦まじく過ごしていた)
262 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/17(金) 01:48:25.18 ID:eeV2iR6H0
数年後。
〜283プロが購入したプライベートビーチ〜
円香「ここが」
P「あの社長、実はこういうのに憧れてたんじゃ……」
円香「いいの? 私たちが使っちゃって」
P「社長も円香が事務所の看板だからって、利用者第1号の座を譲ってくれたんだ。まあ、遠慮しなくていいんじゃないか?」
円香「そう」
円香「まあ、静かでいいかもね」
円香「この子はそういうところのほうが好きだと思うし」ナデナデ
「……んっ」
P「はは、そうだな」
P「かわいいなー、俺も撫でちゃう」ナデナデ
「や」
P「えっ」
「……や」
P「拒否された……」
円香「私に似てよくわかってるみたい」
円香「あなたの安直さが」
P「えぇ」
P「でも、ほら、このつぶらな瞳とか、俺に似てるんじゃないか……?」
「わたし、ぱぱににてるの?」
円香「安心して、あなたはママ似だから」
「よかったー」
P「この母にしてこの子ありだ!」
P「俺はいま、妻と子にいじめられている!」
円香「でもそれが?」
P「幸せだ!! ……って、言わせるなよ」
円香「なに照れてるんだか」
円香「……」
円香「……ふふっ」
円香「私も、幸せよ!」
END.
263 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/17(金) 01:49:12.67 ID:eeV2iR6H0
樋口円香のエンディングが1つクリアされました(2つめ)。
市川雛菜に関するエンディングに行くための条件が1つクリアされました(残り1つ)。
冒頭に戻ります。
264 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/17(金) 01:51:11.81 ID:eeV2iR6H0
〜Pの自宅〜
ピピピピッ、ピピピピッ、ピピピピ……
P「……っ」
P「……朝か」
P「いってきます。……って、まあ一人暮らしなんだけどな」
P「よし! 今日も一日頑張るか!」
〜駅前〜
P(事務所まであと少しだが……)
P「っ、暑いな、まったく……」
P「そうだ」
1.我慢できん……とりあえずコンビニに入ろう。
2.急いで事務所に行けばクーラーの効いた部屋が待っている!(既読)
3. 路地を歩けば涼しいかな……?
選択肢↓2
(とりあえずここまで)
265 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/17(金) 02:23:46.95 ID:MqB7j8mDO
3
266 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/17(金) 07:11:38.08 ID:SnRSI5b5o
3
おつ
そっちがトゥルーとは
267 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/18(土) 01:30:30.36 ID:OjAESxwq0
P(路地を歩けば涼しいかな……?)
P(よし、入社直後に開拓したルートを行くことにしよう)
〜事務所付近のとある路地〜
P「ここを曲がって真っ直ぐ行けば……!」
ドンッ
P「うわぁっ!」
「ぴゃっ!?」
P「あ、危ない!」ガシッ
P「すみません! 大丈夫ですか? お怪我は……」
「あ、はい。だ、大丈夫で――って、プロデューサーさん?」
P「え、小糸じゃないか」
小糸「あ、はい。わたしです」
P「ごめんな。ぶつかっちゃって」
小糸「い、いえ。私も、前をよく見てませんでしたから」
P「小糸はいつもこの道を通って事務所に行くのか?」
小糸「あ、えと、普通は人通りの多いほうの道で来るんですけど」
小糸「き、気分転換が、したくて」
P「ははっ、そうか」
P「俺は涼しいかなと思ってこの道にしたんだよ」
小糸「あ、それわかります! 確かに涼しいんですよね! この道」
P「ああ、こっちのルートにして正解だった」
P「小糸にも会えたしな」
小糸「ぴゃぅっ! な、なな、何を言うんですか、もうっ」
P「よし、じゃあ事務所に向かうか」
小糸「あ、待ってくださーい!」
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