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【艦これ】龍驤「足りないもの、その後」その3【安価】
- 319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 20:36:27.95 ID:i2Q/q+W2o
- >>318から前スレ>>932
- 320 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 20:44:11.25 ID:eRei1+dz0
- ーー
龍驤(……)
龍驤(何や……随分と騒がしいなぁ…)
ズガガガッ
龍驤(……げぼっ)ビシャッ
龍驤(血…吐いてもうた……掃除せなあかん…)
龍驤(あれ…動かれへん……何で……?)
バババババッ
龍驤(うるさいなぁ…そんな耳元で音鳴らさんといてよ…)
龍驤(……あれ…これ…)
龍驤(ウチは……何かの中に居るんか…)
龍驤(あ……よう見たら目の前…モニターや……これで外が分かる…)
- 321 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 20:47:50.50 ID:eRei1+dz0
- 「龍驤さーーん!」
「菊月さん達に破壊してもらいますか!?」
「ダメだ!あの中には龍驤さんが居るかもしれない!」
「そんな…これじゃあ…」
「とにかく、あれを破壊するんだ!」
龍驤(……ああ)
龍驤(そうか分かった。全部分かったで)
龍驤(これはウチの罪や)
龍驤(ウチの勝手で子どもを殺して、皆んなに迷惑をかけた罪)
龍驤(それだけやない、体を売って司令官を裏切った)
龍驤(ウチほど罪を犯した艦娘はこの世におらんっちゅうわけやな)
- 322 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 20:51:22.57 ID:eRei1+dz0
- 龍驤(…ええよ、全て受け入れる)
龍驤(これで許されるんやったら、それでええ)
龍驤(なぁ…あんたもちょっち協力してや)
ガゴンッ
漣「……動きが止まった?」
神通「ダメージは通っていた…?」
黒潮「なんでもええ!今がチャンスや!」
多摩「…待て!!闇雲に近付くな!!」
ゴゴゴゴゴゴ…
皐月「へ、変形してる……?」
- 323 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 20:55:07.55 ID:eRei1+dz0
- 漣「機体後方が持ち上がって……人型の上半身になった…?」
幹部「…あれを見るんだ!!」
龍驤「……」
提督「龍驤っ!!」
皐月「そんな!ロボの胸の辺りに龍驤さんが…!」
黒潮「やっぱりあの中におったか!」
球磨「位置がヤバいクマね」
大井「どう破壊しても巻き込んでしまう…」
夕張「龍驤さん……血を吐いてる…それも何度も…」
漣「時間がありません!!なんとしてもアレを止めますよ!」
龍驤「……」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 21:19:13.57 ID:GW0YRZSUo
- 龍驤を呼び戻す為に提督渾身の叫び
- 325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 21:22:25.83 ID:/lTnXU5MO
- 龍驤が自分を攻撃すればこいつは止まると思っていても皆は攻撃ができない
でも全員の視線が曇ってなくて強い意志で前だけを見てる
龍驤はなんでウチのためなんかの為にと反芻してると>>324
またウチは提督を裏切るんか?このまま死んだら他のみんなはどうなる?って考えが頭の中をめぐりだす
- 326 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 21:30:22.62 ID:eRei1+dz0
- 龍驤(……なんで)
龍驤(なんでウチを殺してくれへんの?)
龍驤(なんで皆…ウチを見てるだけなん…?)
龍驤(そんなに真っ直ぐな目で……ウチを…)
「「……」」
龍驤(ウチは死ぬべきなんや。これはウチに与えられた舞台、ウチが死なな終われへん)
龍驤(せやから皆んな…早くウチを……)
提督「龍驤ーーーーー!!」
龍驤(司令官……)
- 327 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 21:35:39.86 ID:eRei1+dz0
- 提督「俺にとって龍驤は全てだ!何度もそう言ってる、偽りは無い!」
提督「俺の命に替えてでも龍驤は助ける!!」
龍驤(あかん、あかんよ…これに近付いたらあかん…)
提督「龍驤ーーーーっ!」
龍驤(またウチは……司令官を裏切るんか…?)
龍驤(このまま死んだらウチは満足や……でも皆んなは…)
龍驤(司令官だけやない…朝霜も……霞も皆も……裏切る…)
龍驤(ウチの罪は消えへん……けど…償うことはできる…)
龍驤(生きて……生き続けて…)
提督「龍驤ーーーー!」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 21:42:55.55 ID:K8X6vzYCo
- 龍驤の感情が生へ向いてきたところで亜也虎の砲撃が提督への至近弾になったことで龍驤プッツン振り切れ
ウチがおるから動いとる艤装のクセに何勝手に司令官に攻撃しとんのやこのポンコツがとブチギレると亜也虎が制御化に入る
- 329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 21:46:34.67 ID:i2Q/q+W2o
- 触れ合えるほどに駆け寄った提督を振り払おうと(緩慢になった動きで)腕を上げるが先に提督が「お前を…助ける!!」と口づけ
正気に吹っ切れた龍驤は亜也虎に抗い動きを止める
- 330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 21:46:43.46 ID:lQDAxFvqo
- >>328で
あと最後誤字っぽいから、龍驤の制御下に入るで
- 331 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 21:52:01.71 ID:eRei1+dz0
- 提督「待ってろ龍驤、今俺が…!」
ゴゴゴッ
龍驤(あかん…!ウチはまだこの子……言うこと…きかん…)
提督「う、ぉ……!」
龍驤(離れて…司令官……!)
提督「なんの…これくらい……龍驤に比べれば…!」
龍驤(やめて…お願いやから……ウチから離れて…)
ゴ…ゴゴ……
皐月「動きがゆっくりになってきた…」
- 332 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 21:59:26.19 ID:jayErJKDO
- 提督「龍驤!!」
龍驤(あぁ…ウチの目の前まで……)
提督「ぐぅぉぉぉ…!!」ギギギッ
漣「ご主人様…力づくでコックピットを外そうと…」
神通「無謀です…提督はただの人間…」
黒潮「そうや司令はんはただの人間や。でもその人間に惚れたのはうちらやろ?」
黒潮「人間はいつでもあり得れへんことを起こしてきた。いい意味でも悪い意味でも」
黒潮「せやから…見ててみ」
提督「……っ!」ベキベキッ
夕張「提督っ!」
神通「そんな…素手であれを…」
黒潮「流石…いや、当然やね司令はん」
- 333 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 22:01:16.42 ID:jayErJKDO
- 提督「龍驤っ!!」
龍驤「あ……ぁかんよ…離れて…」
龍驤「ウチは……キミを…」
提督「……ん」
龍驤「んぅ……」
提督「…愛してる龍驤」
龍驤「……」
提督「誰よりも君が好きだ」
龍驤「……」
提督「…帰ろう、俺達の場所に」
龍驤「司令官…」
下2. この後の展開やその他起こったことなど
- 334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 22:04:53.60 ID:lQDAxFvqo
- 龍驤をコクピットから連れ出すと力なく崩れ落ちる亜也虎
そして短くなった龍驤の左腕と左足に気付く
- 335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 22:05:25.42 ID:Bj/HA+5DO
- 機能停止する亜也虎を遠くから眺める富嶽と謎の科学者
悔しそうな富嶽とは対称的に新たな課題が見付かりましたねと楽しそうな科学者
- 336 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 22:17:46.49 ID:jayErJKDO
- ーー
「亜也虎、完全に沈黙しました」
富嶽「私の亜也虎が…!」ギリギリ
「まさか艦娘が意識を取り戻すとは思いませんでしたね」
富嶽「クスリ漬けにして左の腕と脚を切ったのに!」
「…ふふっ」
富嶽「…何がおかしいんですか」
「新たな課題が見つかったじゃないですか。富嶽さんの考えは間違ってはいないんですよ」
「忘れたんですか、亜也虎はプロトタイプです。それなのにあの動きと火力は凄まじいです」
富嶽「……貴女の方が冷静とは。可愛らしいだけでは無いんですね」
- 337 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 22:21:06.45 ID:jayErJKDO
- (……何を考えていたの?)
(私は貴女の器。それだけの関係のはずです)
(私の力を使えば貴女は…)
(そんなこと貴女がするわけ無いじゃないですか)
(……)
(…これでも最悪は防ぎました。あのままでは龍驤さんは亜也虎の稼働中に死んでいました)
(拐われる前に助けなさい)
(無茶はやめて下さい。それは貴女がすべきことなんじゃないですか?)
(……)
(…私だって諦めていませんからね)
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 22:42:20.55 ID:lQDAxFvqo
- 一方でデータを持って逃げた研究者達は全員取り押さえられている
昔ならこういう情報も売りさばいてたかもなと思いながらあー手が滑ったーと記憶媒体を撃ってぶっ壊す五月雨
- 339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 22:45:01.97 ID:/lTnXU5MO
- >>338
仲間の誰かが変わったねぇ五月雨はと言ってお前もだろって言われてたり
- 340 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 22:53:45.50 ID:LhkZ5+BJ0
- ーー
五月雨「おーいこれで終わりか?」
摩耶「みたいだな」
「……」
五月雨「コイツらだけで科学者全員ってことは無いだろうが、それでも捕まえといて損は無ぇな」
大鳳「…これ、何かのデータじゃない?」スッ
「それは…!」
五月雨「お、その反応を見る限り大事なもんみてぇだな」
「……」
五月雨「さてどうするか」
摩耶「どうするって何がだよ」
五月雨「これ、高く売れんだろうな〜」ペシペシ
- 341 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 23:01:04.70 ID:LhkZ5+BJ0
- 五月雨「それこそ世界中の奴らが欲しがるかもしんねぇ。これは金のなる木ってわけだ」
五月雨「……」
五月雨「…けっ」バキッ
「あっ……!」
五月雨「あーあ、手が滑って壊しちまった」
大鳳「……もったいないわね」
摩耶「しゃあねぇ、帰ろうぜ」
大淀「…皆さん変わりましたね」
五月雨「あぁ?」
大淀「そうです、人も艦娘も変わるんです」
五月雨「チッ、さっさと帰るぞ」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 23:09:54.30 ID:lQDAxFvqo
- 龍驤を抱き上げた場面で左腕左足が短いことにすぐ気付く提督
- 343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 23:14:48.34 ID:90VNSHjZO
- >>342
- 344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 23:15:15.68 ID:itwI4AR3O
- >>342
しかし龍驤は何が起きて拐われてあの中にいたのか、よく覚えたいない
- 345 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 23:29:15.98 ID:LhkZ5+BJ0
- ーー
提督「ぐ…ぅぅぅ……!」ポロポロ
漣「良かったですねぇご主人様、龍驤さんが帰ってきて泣く程嬉しいのは分かります」
提督「龍驤……どうして…!」
皐月「……あっ!!」
神通「龍驤さんの…左腕と脚が…」
黒潮「アイツら…!どこまでやる気なんや!!」
夕張「…コックピットが歪んでます。これに対応する艦娘を探していたんですね」
ガングート「龍驤がその条件に当て嵌まったが、まだ対応できなかった」
球磨「だからって更に腕と脚を切るかクマ…」
- 346 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 23:33:40.59 ID:LhkZ5+BJ0
- 多摩「大和は許さない」
大井「気持ちは分かるけど、今は帰るのが先よ」
幹部「後処理はこっちでやっておく。君達は先に帰った方がいい」
菊月「あの陸用艤装はどうするつもりだ」
幹部「とりあえずこちらで預かる。簡単には動きそうには無いだろうがね…」
提督「龍驤…龍驤……!」
龍驤「キミの腕の中…あったかいわ……」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 23:35:19.59 ID:itwI4AR3O
- 義肢の再設計が必要になったので、久しぶりに2人きりで話す龍驤と北上
- 348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 23:36:17.19 ID:Stjc2zH2o
- 足と腕を戻す気はないかと提督
整備士なら可能ではないかと
- 349 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 23:53:45.24 ID:LhkZ5+BJ0
- ーー数日後
幹部『龍驤君の様子はどうだい?』
提督「良くはありません。強いクスリを使われていたようでまだ意識がハッキリと戻らないんです」
幹部『そうか……』
提督「ですが龍驤は帰ってきたんです。これ以上嬉しいことはありません」
幹部『…強くなったね提督君』
提督「いつまでも弱いままではいられませんから」
幹部『うむ…安心したよ』
提督「幹部さんもお手伝いいただきありがとうございました」
- 350 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 23:56:40.13 ID:LhkZ5+BJ0
- 幹部『それで…私に連絡ということは何かあったのかい?』
提督「…整備士という男を覚えてますか?」
幹部『…勿論だよ』
提督「彼とコンタクトを取りたいんです」
幹部『どうしてだい?』
提督「龍驤が切られた腕と脚…それを治したいんです」
幹部『完全に戻すとは違うのかい?』
提督「…そこも含めてです。龍驤の意識の無い内に……」
幹部『提督君も迷っているということだね』
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 23:59:02.50 ID:Bj/HA+5DO
- 整備士との連絡は付いたが条件として伊400と何故か夕雲の引き渡しを要求された
- 352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 00:01:31.61 ID:5l2BeVExO
- アポイントメントを取れてまずは話を聞いてくれることになった
- 353 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 00:13:01.45 ID:n1BGfW010
- 幹部『…とにかく一度彼と話すといい。きっといいアドバイスをくれるよ』
提督「……はい」
幹部『彼には私から言っておく。近いうちにそっちに連絡があるはずだ』
提督「…整備士とは連絡が取れているんですね」
幹部『あぁいや、取れているというよりは……』
整備士『幹部さん…おっと失礼、電話中でしたか』
提督「…………」
提督「…え?」
幹部『いやまぁ…そういうことだ』
提督「整備士は…そこに居るんですか?」
幹部『いるというか…大いに活躍してもらっているよ』
- 354 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 00:15:51.53 ID:n1BGfW010
- 幹部『叢雲君に例の手術を行っただろう?傀儡艦娘では無く純艦娘に、あの手術をできるようになったのは彼のお陰なんだ』
整備士『ひょっとして電話の相手って…』
幹部『…提督君だよ。君に相談したいことがあるそうだ』
整備士『彼にはまだ少し借りがありますからね、分かりました』
提督「……」
整備士『さて…僕に話を聞かせて下さい』
提督「……」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 00:20:47.74 ID:iyMHSczDO
- 龍驤の現在の状態を話す提督
どうか治してはくれないかと
それは本人の了解を取ってはいないね?なら引き受ける事は出来ないと断られる
- 356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 00:22:35.87 ID:eh7d1Fm8o
- 龍驤が切除されたことをはっきりと認識していないのなら戻すのは今しかないと言える
ただ完全に戻してしまう事は龍驤の心に与える影響が計り知れない
- 357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 00:23:13.60 ID:SsV7dn+ho
- 提督「これは俺のエゴだ、龍驤の手足を完全に治すのは…未だ俺が頼りないから龍驤の罪の意識の呪縛を解けないから出来ない。しかし、今回のは違う!ただ巻き込まれただけの龍驤に、これも罪だとは思って欲しくないんだ、頼む、戻してやってくれ」
- 358 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 00:32:37.96 ID:n1BGfW010
- ーー
整備士『提督さんの言いたいことは分かりましたよ』
整備士『龍驤さんが切除されたことをはっきりと認識していないのなら、心にダメージは無いんじゃないかな』
整備士『ただ完全に戻してしまう事は龍驤さんの心に与える影響は果てしなく大きいと思う』
提督「…………」
整備士『こういう時は本人と話すのが一番なんだけど、まだ意識の混濁は治ってないんだよね?』
提督「あぁ…」
整備士『なら厳しいな……うーん…』
幹部『やれるかやれないで言えば、やれるんだね?』
整備士『それくらい朝飯前ですよ。問題はそこじゃないんです』
- 359 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 00:36:14.23 ID:n1BGfW010
- 整備士『中途半端に治すのは僕のポリシーには反する。けど龍驤さんの事情も良く分かる』
整備士『とにかく一度こっちに預けてくれるかい?薬の件も僕なら解決できるよ』
提督「……一度龍驤を殺すのか」
整備士『そうだとしたら?』
提督「……」
整備士『そうだよね、そうだとしても僕を頼るしか無いんだよね』
幹部『整備士君』
整備士『判断は提督さんに任せるけど…どうする?』
提督「…………頼む」
整備士『分かった、明日にでも龍驤さんを迎えに行くよ』
ーー
- 360 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 00:36:49.22 ID:n1BGfW010
- 続く
コメントなどあればお願いします
- 361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 00:43:07.68 ID:eh7d1Fm8o
- 乙でした
そういえば研究者やってる三日月は味方側だったか
だから潜り込んで手法は過激になったけど龍驤を助けたのかな
- 362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 00:43:49.03 ID:iyMHSczDO
- お疲れ様でした
そういえば夕張もあれだけ酷い状態だったのに特に何も無く治ってるみたいでリセットされたんだろうか
色々解決して平和になったら終わってしまうジレンマ
- 363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 00:50:26.53 ID:SsV7dn+ho
- おつでした
菊月が電話の時動かなかったのは三日月の動向を知ってたからかな
整備士対話はまだちょっと怖い…
- 364 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 19:20:37.72 ID:n1BGfW010
- ーー
整備士「ふーんなる程ね」
整備士「左腕と左脚を切られただけじゃなくて、内臓もあちこちやられちゃってるんだ」
整備士「ふんふん……へぇぇ」
タシュケント「そんなに珍しいのかい同志?」
整備士「うん、ここまで酷いのは中々無いよ。深海棲艦のなり損ないとかは色々見てきたけどさ」
タシュケント「だからっていつもみたいに殺しちゃダメだよ」
整備士「あはは、幹部さんにも言われたよ。いくらでも体なんか作れるのに変な話だよね」
タシュケント「…変だと思ってるのは同志だけだよ」
- 365 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 19:23:09.32 ID:n1BGfW010
- 整備士「よし…この際だから全身を開いて見てみようか」
タシュケント「勝手にそんなことして怒られないかい?」
整備士「殺さずに元に戻せばいいって言ってたでしょ?僕なら傷跡も消せるし」
タシュケント「怒られる時はあたしも怒られるんだよ?」
整備士「バレなきゃ問題無いよ」
タシュケント「はぁ……」
整備士「さぁて…お楽しみの時間だね、龍驤さん」
龍驤「……」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 19:33:55.70 ID:ULavdLeOO
- ボロボロになっちゃってて意識が戻らないのは薬のせいだけじゃないねと判断
内蔵をクローニングして置き換えないと駄目だろう
ただ女性として一番大切なところだけは無事なのは奇跡
- 367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 19:36:31.91 ID:iyMHSczDO
- 不吉な予感がしたタシュケントが解剖しようとする整備士を慌てて止めた
殺し屋の勘がヤバいと告げている
- 368 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 19:45:29.50 ID:n1BGfW010
- 「……」
タシュケント「!」
整備士「よし…」
タシュケント「ダメだ同志!」
整備士「どうしたんだい?」
タシュケント「興味本位の解剖は止めよう!ちゃんとした治療をすべきだ!」
整備士「今更かい?こんないい条件の艦娘はもう二度と会えないかもしれないんだよ」
タシュケント「……あたしの勘がやめろって言ってる。もしかしたら誰かに見られてるかも」
整備士「ここは僕とタシュケント君しか入れない場所だよ?」
タシュケント「…お願い信じて」
整備士「うーん…君がそこまで言うのは珍しいし、ここはそれに従っておこうかな」
タシュケント「うん……絶対その方がいいよ」
- 369 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 19:50:53.76 ID:n1BGfW010
- ーー
整備士「ほら、見てごらん」
タシュケント「折れた肋骨が刺さってたんだ」
整備士「他の臓器にもダメージがあるね。これも新しく作った方が良さそうだ」
タシュケント「あと…これをどうするかだね」
整備士「脳が一部溶けかかってる。かなり強いクスリを混ぜたものを使われてたね」
タシュケント「この部分を切っても記憶は残るよね?」
整備士「そうだねこの部分は記憶には関係ない。でも何かしらの支障は出てもおかしくはない」
タシュケント「かといって放置してると…」
整備士「それこそ死んでしまうだろうね」
- 370 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 19:55:23.51 ID:n1BGfW010
- 整備士「この際左腕と脚は完璧に戻そうか」
タシュケント「そんなことをしたら…」
整備士「切るのはいつでもできるしね。そもそもこの資料だけじゃ、どこまで腕と脚を切ればいいのか良く分からないんだ」
タシュケント「……」
整備士「傷付いた内臓と脳の一部を切り取って再生。あと左腕と脚もだね」
整備士「念の為もう一度調べて、それから治療をしてあげようか」
タシュケント「…同志ほどの命知らずは知らないよ」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 20:04:27.96 ID:eh7d1Fm8o
- ベッドの上で龍驤が目覚めるとないはずの左腕と左足があって
ああここは死後の世界なんやほんまにあるんやなんて思ってる
そしたらタシュがやってきて目覚めたんだねなにか食べるかいと聞いてくる
- 372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 20:08:50.98 ID:7ZrFkKOIo
- >>371
状況はよくわからないけれどお腹は空いてるので言われるがまま食べ物を頼む
- 373 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 20:17:14.02 ID:n1BGfW010
- ーー
龍驤「……」
龍驤「……」ニギニギ
龍驤「……あぁ」
龍驤「ウチは死んだんや」
龍驤「夢の中で会ったのはやっぱりカミサマやったんや」
龍驤「…うん、これでええ。司令官らを巻き込むくらいやったら、ウチが死んだら良かったんや」
龍驤「死後の世界って…こんなんやったんやな」
タシュケント「あ、目覚めたんだね」
龍驤「……」
タシュケント「なにか食べるかい?と言っても簡単なものしかできないけどね」
龍驤「じゃあ…おにぎりでも……」
タシュケント「分かった、すぐ持ってくるから待ってて」
- 374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 20:19:23.73 ID:SsV7dn+ho
- 死後(認識)におにぎりを要求した艦むす
- 375 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 20:21:50.35 ID:n1BGfW010
- ーー
龍驤「……」モグモグ
タシュケント「状況は理解してもらえたかな?」
龍驤「……ウチは死んだんや無かったんや」
タシュケント「提督さん達が死に物狂いで助けたらしいよ」
龍驤「……」
タシュケント「脳の一部を切り取った影響は無いみたいだね。経過も良好で良かった」
龍驤「……」
タシュケント「ご飯も食べられてるから内臓も大丈夫。うん、流石は同志だ」
龍驤「……」
タシュケント「安価」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 20:25:52.10 ID:VoJbtiuio
- 彼は「オーバーホール」をした方がいいなんて言ってたけど、大事な人が待ってるんでしょとタシュケント
- 377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 20:27:06.81 ID:ULavdLeOO
- 腕と脚はこうするしかなかったことは理解してほしい
そのまま大切な人達を死んじゃうよりはいいよね
その上で腕と脚をどうしたいかは任せるよ
- 378 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 20:38:46.53 ID:n1BGfW010
- タシュケント「左腕と脚はこうするしかなかったことは理解して欲しいんだ」
龍驤「……」
タシュケント「大切な人達が死んじゃうよりはいいでしょ?腕と脚をどうしたいかは任せるよ」
龍驤「……」
タシュケント「それと……君と二人きりだから言えることがある」
龍驤「……」
タシュケント「いくら同志でも言えないことというか…言いにくいことはある」
タシュケント「安心して、君は女としても正常に戻ったんだ」
龍驤「……どういうことなん」
タシュケント「君は……相当遊んでたみたいだね。体のある部分というか…ある臓器を見たらすぐに分かったよ」
- 379 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 20:43:35.22 ID:n1BGfW010
- タシュケント「君の子宮は酷く汚れていたよ。あれじゃ妊娠なんかできるはず無い」
龍驤「……」
タシュケント「知らないだろうけど、子宮の中って男の人の体液で汚れるんだ。不妊治療でその汚れを削ったりするんだよ」
龍驤「……」
タシュケント「あの汚れ方だと……100人以上とは遊んでたね?」
龍驤「……」
タシュケント「同じ人と行為を繰り返しても汚れない。人によって遺伝子が違うように、体液も人によって違うからね」
龍驤「……」
タシュケント「…この事は黙っておくから。とにかく、腕と脚をどうするかをよく考えておいてね」
龍驤「……」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 20:51:05.93 ID:iyMHSczDO
- 腕に爪を立てる龍驤
だけどこれが提督の望みなら…と自らの罪との間で葛藤する
- 381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 20:57:17.13 ID:SsV7dn+ho
- >>380
司令官と、話したいなぁ
- 382 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 21:02:01.40 ID:n1BGfW010
- 龍驤「……」ギリリッ
龍驤「ウチの罪は消えへん…許されへんのに……」
龍驤「……」
龍驤「…司令官がこれを望んだん?」
タシュケント「話をしたのは整備士だよ。でも元に戻して欲しいって言うのは普通じゃないかな?」
龍驤「……」
タシュケント「……」
龍驤「話したい……司令官と話したい…」
タシュケント「分かった、少し待ってて」
- 383 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 21:04:52.66 ID:n1BGfW010
- 龍驤「……」
タシュケント「あたしは席を外すから。ゆっくり話すといいよ」ガチャッ
龍驤「……司令官」
龍驤「…それだけ無い。朝霜とか…皆んな…」
龍驤「……」
龍驤「あかん、まだ整理できへん…でも…このままぼーっとしてるのは違う…」
龍驤「…司令官やったら教えてくれる」
龍驤「司令官……ウチは…」ピピピッ
- 384 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 21:30:24.60 ID:n1BGfW010
- 安価の出し忘れ
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 21:35:23.33 ID:iyMHSczDO
- 電話が繋がらない
不思議に思っていると幹部が駆け込んできた
いつの間にか再び数を増やしていた深海棲艦の襲撃があったらしい
今度は自分が助ける番だと龍驤立つ
- 386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 21:37:26.60 ID:ULavdLeOO
- まずは龍驤が回復して意識が戻ったことを喜ぶ提督
ただ提督としても腕と脚についてはどうしたらいいのか悩んでいた
提督としては最善であれば龍驤に五体満足でいて欲しい、でもそれは龍驤の心を助けることにはならないのではないか
- 387 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 21:43:19.00 ID:n1BGfW010
- ーー
提督『まずは龍驤が回復して何よりだ』
龍驤「うん…」
提督『ただ…俺としても腕と脚についてはどうしたらいいのか悩んでいるんだ』
龍驤「司令官も…」
提督『最善であれば龍驤に五体満足でいて欲しい。だがそれは龍驤の心を助けることにはならないと思っている』
龍驤「その…通りや……」
提督『……俺はもう一度腕と脚を切って欲しいなんて死んでも言えない』
龍驤「え……ウチは切るんやったら君に…」
提督『やめてくれ!!そんなことは…言わないでくれ…!!』
龍驤「ご…ごめんな……」
- 388 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 21:46:29.59 ID:n1BGfW010
- 提督『…龍驤に任せる』
龍驤「そんな…あかん……ウチは君と…」
提督『俺だって本当は……だが…』
龍驤「…側に誰かおるんやね」
提督『…皆んながいる。龍驤は…』
龍驤「うん……皆んなの言いたいことは分かってる。ウチが一人で決めるわ」
提督『龍驤…』
龍驤「こんなウチを選んでくれてありがとうな、司令官」
下2. この後の展開やその他起こったことなど
- 389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 21:50:00.57 ID:SsV7dn+ho
- 提督サイド
直接会えとの案がでる
(あの子と話させたいんだかどう安価取ればええやろ)
- 390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 21:56:59.65 ID:iyMHSczDO
- 自分一人では決められない
あの子はもう普通の生活は遅れない…なのに五体満足で幸せになっていいんだろうか
話したい人が他にも居たんだと幹部に相談してみる
- 391 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 22:01:59.07 ID:n1BGfW010
- ガチャッ
タシュケント「電話は終わったみたいだね。どうするかは決まったかな?」
龍驤「……」
タシュケント「まだか…うーん早く決めて欲しいんだけどな」
龍驤「なぁ……ここには幹部さんはおる?」
タシュケント「あの人なら居ることは居るよ」
龍驤「呼んできて…話がしたい」
タシュケント「…はいはい。好きにしたらいいよ」
龍驤「幹部さんになら……相談できる…」
- 392 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 22:06:13.08 ID:n1BGfW010
- ーー
龍驤「あの子はもう普通の生活は戻られへん…それやのにウチは五体満足で幸せになっていいん?」
龍驤「とてもウチ一人じゃ答えを出せれへんねん…」
幹部「…龍驤君の腕と脚が完全に治ったと聞いた時は驚いたよ。そしてその悩みもよく分かる」
龍驤「司令官は……皆んなとおって…」
幹部「提督君としては治って欲しいんだろう。だが横須賀の皆んなは黙っていない」
幹部「皆は龍驤君の過去を知っているからね…当然と言うのは可哀想かな?」
龍驤「違う……ウチが悪いんや…」
幹部「……龍驤君、本気で償うつもりはあるかい?」
龍驤「…はい。許されるならどんな罰でも受け入れます」
幹部「なら私に考えがある」
- 393 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 22:09:49.12 ID:n1BGfW010
- 幹部「化け物に姿を変えてしまったあの子を見殺しにした…そう警察に告白するんだ」
龍驤「警察に…」
幹部「塀の中に入るのかどうかは分からない。だがそうすることによって龍驤君は満足するんじゃないのかな?」
龍驤「……」
幹部「…そもそも人を殺しておいて、塀の中に入るだけで済むこのシステムが悪いんだ。だがこれが法というものなんだ」
幹部「龍驤君の罪は消えない。だがこうすることによって心の重りは取れるんじゃないかな?」
龍驤「……ありがとうございます」
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 22:27:16.11 ID:eh7d1Fm8o
- 警察へ告白することを提督に相談ではなく話す
どうなるかわからないけれどそうすることが一番正しいと思うから
- 395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 22:27:42.62 ID:VoJbtiuio
- >>394
- 396 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 22:34:50.80 ID:n1BGfW010
- ーー
幹部「提督君、何も言わずにこれを再生して欲しい」スッ
提督「…龍驤からのメッセージですか?」
幹部「そうだ。提督君に渡して欲しいと頼まれた」
提督「……」
幹部「……私から言えることも無い。あえて言うとすれば、一人でこれを聞くべきだと思う」
提督「…ありがとうございます」
幹部「……頑張るんだよ」
- 397 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 22:38:44.54 ID:n1BGfW010
- カチッ
龍驤『ん……あのな司令官。まずは謝らせてごめん』
龍驤『治った腕と脚…司令官に切ってもらおうとしたやんか?』
龍驤『ウチ……何も変わってないな』
龍驤『皆んなに迷惑かけて…司令官にも…押しつけようとした』
龍驤『…やっぱりウチは最低な女やわ』
龍驤『別れようって言うても……司令官は嫌や、受け入れるって言うてくれるもんね』
龍驤『それじゃあかん……遅すぎるけど、やっと気付けたんよ』
- 398 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 22:44:13.48 ID:n1BGfW010
- 龍驤『…これから警察に行ってきます』
龍驤『ほんで…ウチがあの子を見殺しにしたことを告白してきます』
龍驤『今更逮捕されるんか、塀の中に入るんかは分からへんけど…』
龍驤『最悪…君の側には居れません』
龍驤『今まで……ありがとうな』
龍驤『ウチのことなんか待たんでええよ。霞と朝霜がおるやろ?』
龍驤『……』
提督(すすり泣く声が聞こえる。そもそも龍驤は最初から泣いていたようだ)
龍驤『ありがとう…ウチに愛を教えてくれて…』
龍驤『じれいがん……ウチのごどまっででぇぇ……!!』
龍驤『…ぅぁぁぁ…………』
提督(…ここでメッセージは終わりのようだ)
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 22:45:21.78 ID:iyMHSczDO
- さすがに逮捕はされなかった
故意に轢かせたのなら話は別ですがと
それでも一人の警察官は親身になって龍驤の話を聞いてくれた
- 400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 22:49:32.33 ID:ULavdLeOO
- ↑で罪に問われない理由は↓
警察に告白した結果、法的に罪に問うことは難しいと判断される
まず、龍驤に作為義務が存在しない。
龍驤はあの子に対して保護義務がなく事故の発生まで関係性すらない。
そして龍驤は作為を行っている。
子供の死を容認してはおらず助けようとしたが子供が逃げたことで事故は避けられなかった。
なので作為義務違反に当たることがない
- 401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 22:51:04.67 ID:dd/ifWHEO
- >>399+そもそも深海に人権が設定されてないから法では裁けない
罰を受けることが主題ではなくその後どうなっていきたいのかが大事だという警察の人
- 402 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 23:06:22.77 ID:n1BGfW010
- ーー
まるゆ「いやぁ驚きましたよ龍驤さん。艦娘が殺人を犯しただなんて」
龍驤「……」
まるゆ「結論から言えば逮捕はできません。故意に轢かせたのなら話は別ですが、今回の件では龍驤さんは罪に問われません」
まるゆ「その理由は龍驤さんに作為義務が存在しないからです。龍驤さんはあの子に対して保護義務がありません」
まるゆ「保護義務。つまり龍驤さんはあの子の親でも何でもありませんからね」
龍驤「……」
まるゆ「そして事故の発生も関係がありません。あれは避けようが無かった事故なんですよ」
龍驤「違う……ウチはあの子を殺したんや…」
まるゆ「いくら龍驤さんがそう言っても、法的には何も問題は無いんです」
- 403 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 23:14:40.41 ID:n1BGfW010
- まるゆ「法的には問題ありませんが……モラルの問題はあります」
龍驤「……」
まるゆ「感謝状目的で子どもを見殺しにするなんて、非人道過ぎます」
まるゆ「そんなの…暴力団でもしませんよ」
龍驤「……ごめんなさい」
まるゆ「謝る相手が違いますよ」
龍驤「……」
まるゆ「…龍驤さんは幸運です。謝る相手が生きているんですから」
まるゆ「私は陸の警察に来て何度も死体を見てきました。彼らの声の無い叫びを聞く……どれだけ辛かったか計り知れません」
まるゆ「龍驤さん、こんな所で時間を潰してる暇があるなら行く所があるんじゃないですか?」
龍驤「……はい」
龍驤「あの子に会いに……行ってきます」
下2. この後の展開やその他起こったことなど
- 404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 23:24:37.84 ID:eh7d1Fm8o
- あの子のところへ向かうと海月姫にまず会う
左手足を見て、流石にまた手足が欲しくなって治した…まで声が出たあと顔を見て、わけじゃなさそうねと続ける
- 405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 23:33:19.38 ID:7ZrFkKOIo
- >>404で嫌味言おうとしてたけど止めて
貴女が来てるとわかって喜んじゃってるから早く行きなさいって
- 406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 23:33:31.78 ID:SsV7dn+ho
- >>404
目的を読まれてあの子と二人きりにしてもらえる
- 407 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 23:40:45.03 ID:n1BGfW010
- ーー旧鉄の海域
深海海月姫「あらぁ…やっぱり手足が欲しくなって治した…」
龍驤「……」
深海海月姫「……わけじゃなさそうねぇ」
龍驤「ウチは…」
深海海月姫「はぁ……貴女が来てるとわかって喜んでるわぁ。早く会ってきたら?」
龍驤「…ありがとうな」
深海海月姫「……あの子に任せておきましょう」
- 408 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 23:43:55.74 ID:n1BGfW010
- シュルシュル…
(腕と脚…治ったの…?)
龍驤「うん…」
(良かったね…)
龍驤「なぁ…そっちはどう?」
(毎日楽しいよ…お母さんと一緒だし…)
龍驤「……そっか」
(ねぇ…遊ぼうよ…今日は遊びに来たんでしょ…?)
龍驤「違う…違うんよ。ウチは謝りに来たんや」
(お母さんに…?)
龍驤「ううん…あんたにやで」
(え…?)
- 409 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/19(日) 23:47:36.08 ID:n1BGfW010
- 龍驤「あの時……電車から助けられへんでごめん」
(違うよ…あれは私が遊んでたのが悪いって…お母さんが言ってた…)
龍驤「そうや無い……ウチはもっと早くに気付いてたんよ」
龍驤「君に注意して…電車から守ることができた……それやのに…」
龍驤「ウチはギリギリで助けて…感謝状もらおうとしたんよ…」
龍驤「ウチ……な…悪い艦娘やねん…せやから…少しでも褒められて…」
龍驤「ごめん……ごめんな…ウチのせいで……こんな事になって…」ポロポロ
龍驤「もっと早くに来るべきやったのに……ほんまにごめんなさい…」
(安価)
下2 台詞やその他起こったことなど
- 410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 23:53:20.27 ID:iyMHSczDO
- 辛かったんだね…大丈夫、助けようとしてくれてありがとねと逆に慰められる龍驤
一方海月姫
あの体になって落ち込んでるかと思ったら大して気にしてないどころか飛べるようになって喜んでるし…おおらかというか大物よね私の娘は…と
- 411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/19(日) 23:57:33.26 ID:ULavdLeOO
- ↑触手で涙を拭ってくれるあの子
もし龍驤に気づいてもらえなかったら今こうしていることもなかったと
私がいなくなる未来から救ってくれたと
- 412 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/20(月) 00:03:51.49 ID:JhBXCnh/0
- シュルッ
龍驤「ん…」
(辛かったんだね…助けようとしてくれてありがとう…)
龍驤 「そんな…ウチにお礼なんて…」
(貴女が気付いてくれたから…私はこうして生きてる…)
(貴女が居なかったら……私はこうはなってなかった…)
龍驤「違う……ウチは無傷で助けられたんよ…この体にならんくても…」
深海海月姫「あらぁ…随分な言い草ねぇ」
(お母さん…)
深海海月姫「貴女は大きな勘違いをしてるわよぉ」
龍驤「勘違い…?」
- 413 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/20(月) 00:06:58.25 ID:JhBXCnh/0
- 深海海月姫「あの子はあの体になって落ち込んでなんか居ないのよぉ」
深海海月姫「それどころか飛べるようになって喜んでるのよねぇ…」
(うん…飛べるの…カッコいい…!)
龍驤「……」
深海海月姫「大らかというか大物よねぇ私の娘は…」
龍驤「でも…」
深海海月姫「そう…あの子はいつまでも子どもじゃないわぁ。成長すればきっと…貴女を恨むでしょうねぇ」
龍驤「当たり前や、だからウチは…」
深海海月姫「そこで……一つ提案があるわぁ」
- 414 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/20(月) 00:11:35.43 ID:JhBXCnh/0
- 深海海月姫「あの子は深海棲艦の成虫…幼虫やサナギには無い特性があるわ」
深海海月姫「特性……あの子は擬態を持っている可能性があるの」
龍驤「擬態…」
深海海月姫「捕食したり体内に吸収したものの姿を真似ることができるかもしれない…あの子の中にはほぼ全ての種類の深海棲艦が入っているのは知ってるわねぇ?」
龍驤「それに…擬態することができた…?」
深海海月姫「ええそうよ」
(ぎたい……?)
深海海月姫「この前貴女の姿が変わったあれよ」
(あの変身かぁ…カッコよかったよね…!)
深海海月姫「それを踏まえて…何が言いたいか分かるわよねぇ?」
龍驤「…うん、分かった」
- 415 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/20(月) 00:15:08.42 ID:JhBXCnh/0
- 龍驤「ウチの体、使ってもええ」
深海海月姫「擬態に必要な量はどれくらいか分からないのよぉ?」
龍驤「あの子にやったらウチの体をあげる」
深海海月姫「…殺させはしないわよ。あの子に殺人なんかして欲しくないもの」
龍驤「分かってるよ」
(何の話…?)
龍驤「なぁ…その変身のやつ。艦娘にもなれたらカッコいいと思えへん?」
(うん…確かにそうかも…)
龍驤「それやったらな、ウチを吸収せぇへん?」
(え…でも…)
龍驤「大丈夫や、お母さんも側におるやろ?」
深海海月姫「……」
(分かった…じゃあちょっとだけ…いただきます…)
下2 この後の展開やその他起こったことなど
- 416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/20(月) 00:18:54.51 ID:G3IuW5Sso
- あの子も迷いに迷ってまず左腕から、それでは足りずに左脚を吸収して変身が可能になる
※あの子の気遣いで痛みはほぼない
- 417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/20(月) 00:20:02.55 ID:C/XirOh7o
- 足だけさらに切られる前の状態に吸収される
これで両腕で抱き合えるね!と嬉しそうに言うあの子
- 418 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/20(月) 00:30:39.72 ID:JhBXCnh/0
- 龍驤「……っ!」ジュッ
(ん……)
龍驤「ど、どうや…?まだ足りへんのと違うか…?」
(うん…ちょっと足りない…)
龍驤「なら…続きを…」
(でも腕を食べたら…抱き合えないよ…)
龍驤「……」ポロポロ
(どうしたの…痛かった…?)
龍驤「うぅぅ……なんで君は…こんな時でも他人を心配できるんよぉ…」
龍驤「う、ぅっ、ぅぅぅ……!」
深海海月姫「…子どもは汚れを知らない。心の優しさがそのまま表に出ているのよぉ」
深海海月姫「貴女の汚れ過ぎた心では…この子の輝きは眩しくて前を見ることすらできないでしょうねぇ」
龍驤「あぁぁぁぁ……ぅぁぁぁぁぁ…」
深海海月姫「…ちょうど脚が前に戻ったのは貴女の運命。帰る前に腕も置いていきなさい」
龍驤「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜!」
ーー
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