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【艦これ】龍驤「足りないもの、その後」その3【安価】

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219 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/12(日) 23:05:04.32 ID:fri4/KRSO
ーー


初雪「良かったね古鷹さん…!」


古鷹「うん…」


加古「折角出てこれたのに、なんでそんなに変な顔してるのさ?」


古鷹「私ね、模範囚になったばかりだって言ったよね?それなのにもう出所だなんて…」


初雪「そんなことない、古鷹さんは悪くないから当然」


加古「…確かにあたしも変だとは思った」


古鷹「やっぱりそうだよね?」


初雪「そんなの気にしなくていい。古鷹さんがここに居ることが大事」


古鷹「…加古は何か考えつく?」


加古「そうだな……例えば古鷹はついでに出れたとか?」


古鷹「ついで?」


加古「本当は誰か他の奴を出したかったけど、一人だけじゃ怪しまれるから他の奴もついでにって感じ」


初雪「そんなの考えるだけ無駄。早く帰ろう」


古鷹「……」


加古「古鷹、まさか…」


古鷹「うん…加古の話は当たってるかも」
220 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/12(日) 23:13:52.78 ID:WIPkjvqP0
古鷹「もう一人…艦娘の子が出所したんだけど、その子が関係してるかも」


初雪「その子のこと、知ってるの?」


古鷹「見たことはないよ。でも身元引き受けの人をチラッと見たんだけど…」


古鷹「…あれは大和さんだったと思う」


加古「大和…!」


初雪「他人の空似じゃないの?」


古鷹「…かもしれない。名前は大和って言ってなかったから」


加古「何て…言ってたんだ?」


古鷹「富嶽……そう言ってた」


初雪「富嶽…」


加古「…提督に連絡しよう」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 23:30:02.72 ID:8EyJxeyQo
富嶽という名前を聞いてあの爆撃機のことなら旧大本営はまだ大戦を引き起こすことを諦めてないと考える提督
そして航空機の運用に長けてる存在を探している…?
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 23:31:47.20 ID:N4RQRb8Ro
>>221
223 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/12(日) 23:37:44.79 ID:WIPkjvqP0
ーー


提督「富嶽……」


漣「大和さんと思われる人物が富嶽を名乗っている…」


提督「富嶽があの爆撃機のことなら、旧大本営はまだ大戦を引き起こすことを諦めてないのか?」


漣「もしくは航空機の運用に長けてる存在を探しているとかですかね?」


提督「とにかく情報を得ることができた。大和が活発的に動き始めている」


漣「手遅れにならない内に対策を練って、先手を打つのがベストですな」


提督「…その前に早く龍驤を連れて帰ろう」


漣「もうすぐ病院に着きます、あと少しですぜ」
224 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/12(日) 23:41:12.15 ID:WIPkjvqP0
ーー病院


「あの患者さんならもう退院されました」


提督「どうやって帰ったんですか!?」


「幹部…そうです、幹部という人が連れて帰ったんですよ」


漣「一人でですか?」


「いえ……奥さんと一緒でした」


提督「駆逐棲姫と…なら安心か」


漣「それって何分くらい前の話ですか?」


「何分……すいません正確に時計を見ていませんでした。一時間くらい前だと思いますよ」


提督「一時間か…追い掛けるより鎮守府に帰った方が早いか?」


漣「かもしれませんねぇ…」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 23:45:13.64 ID:exar++cGO
朝霜が目の前の男を締め上げる。
パパ、焦っちゃだめだ。ついさっき幹部と連絡はとってるだろ。
こいつが言っていることは嘘だ。
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 23:45:26.35 ID:1WjmIXuWO
漣「おかしいですねぇ、深海棲艦である駆逐棲姫を何故幹部さんの奥さんと分かったんですかぁ?」
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 23:45:59.34 ID:2zEVxDvDO
…と大人しく帰るふりをする二人
嘘を吐くにしても下手すぎますねぇと漣
もしくは偽者が連れて行ったのかと気が気じゃない提督
228 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/12(日) 23:51:59.27 ID:WIPkjvqP0
提督「漣、早く帰るぞ」


漣「……おかしいですねぇ」


提督「何がだ?」


漣「幹部さんは奥さんと一緒に龍驤さんを迎えに来たんですよね?」


「ええ、そうです」


漣「では話は変わりますが、この病院に深海棲艦は入れますか?」


「事前に知らせてもらえれば問題ありませんよ」


漣「ほう、では当日では不可能だと?」


「残念ながらそうなりますね」


漣「ほほう……」


提督「さ…漣……!!」


漣「ご主人様、スクランブルをかけて下さい。全員で龍驤さんを探しますよ」
229 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/12(日) 23:55:07.68 ID:WIPkjvqP0
「あの…?」


漣「ぶぁーーーーか、幹部さんの嫁は深海棲艦なんですよ」


「な!!??」


漣「はん、どうせ幹部さんの指輪見てとっさに奥さんとか言ったんでしょ。残念でしたねぇ」


「……くそっ!」ダッ


漣「逃がすかよっと」ガシッ


「うぉ…!?」


漣「漣はコイツから情報を引き出します。ご主人様は一秒でも早く行動して下さい」


提督「龍驤……!!」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/13(月) 00:12:24.65 ID:vts/MIQxo
漣が医者から情報を吐かせた
と言っても金をやるから病院の施設改修を他言無用で勝手にさせろと、龍驤をできるだけ留め置け位の指示しか受けてなかった模様
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/13(月) 00:19:20.05 ID:I+0v6excO
232 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/13(月) 00:30:15.42 ID:p3qQfYWl0
ーー

漣『あ、あー…聞こえますかご主人様?』


提督「何か情報は!?」


漣『残念ながら外れですな、コイツは重要そうなことは知りません。金をやるから病院の施設改修を勝手にさせろとか言われたんですって』


提督「龍驤については!?」


漣『迎えがくるまで留め置け位の指示しか受けてません。龍驤さんを連れて行ったのはまた別なんでしょう』


提督「そんな……龍驤が…」


漣『事態は最悪です。龍驤さんがどこに連れ去られたのは1ミリも情報がありません』


漣『とにかく大和…いえ、富嶽を追うしか無さそうです』


提督「……分かった、漣もこちらに合流してくれ」


漣『了解です』


提督「…龍驤は生きている。絶対に死なせはしない!」
233 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/13(月) 00:38:02.62 ID:p3qQfYWl0
ーー??


富嶽「ふふふふ…ついに最後のピースが揃いました」


富嶽「艦娘の艤装はなぜか陸ではその能力を発揮できません。これでは完璧な兵器とは呼べません」


富嶽「全ての地形に対応し、安定した戦果を出す必要があります」


富嶽「その為に……これを作ったんです」


ズゥゥン…


富嶽「陸戦型艤装…重巡の主砲を副砲に、戦艦級の主砲をこれでもかと詰め込んだこの艤装は完璧です」


富嶽「…しかし欠点も多くあります。全高が5mを超えてしまっていますし、何より身に付ける艦娘に制限があるんです」


富嶽「今のお金ではこれが限界……ですがこの艤装が使えると証明できれば、お金も手に入ってもっと改良させられます」


富嶽「本当に…苦労しました。艤装のプロトタイプは早くにできていたのに、装着する艦娘が居ませんでした」


富嶽「私が装着できれば早かったんですけどね……」
234 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/13(月) 00:44:13.57 ID:p3qQfYWl0
富嶽「この艤装は背中に背負うのでは無く、全身を包むような構造になっています」


富嶽「しかし構造上の理由で…その包む範囲が狭くなっています」


富嶽「お金があれば解決するんですが、無いので条件に合う艦娘をずっと探していたんです」


富嶽「その為に各地の病院にお金を渡して、カルテをチェック……本当に長かったですよ」


富嶽「探していたのは小柄で、片腕と片脚の無い艦娘でしたからね」


龍驤「……」


富嶽「包む範囲が歪んでいて、とても普通の艦娘では無理なんです。ほぼ半身で小柄な艦娘……貴女を探していたんですよ」


富嶽「貴女に意識が無くとも構いません。生きてさえすれば艤装は反応しますからね」


富嶽「さぁ……思う存分暴れましょう」ニコッ


ーー
235 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/13(月) 00:44:46.77 ID:p3qQfYWl0
続く


コメントなどあればお願いします
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/13(月) 00:45:39.91 ID:I+0v6excO

ここから決戦までは既定路線
どう助け出すかだなぁ…
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/13(月) 00:52:16.68 ID:vts/MIQxo
乙でした
師匠のストーリーラインはまだいきてやがるのか?
どっかの羊もそうだけど生まれなかった兵器は何かしらに執着が激しいねえ、心苦しいが成仏してくだち…
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/13(月) 00:57:21.83 ID:dew66GmDO
お疲れ様でした
リュウジョウ・デバイス…いやそれだともっと酷い事に…
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/13(月) 01:00:50.84 ID:FxdI3S0rO
プロトタイプとはいえ流石に条件キツすぎやしませんか富嶽さん……?本気で量産化するならRタ○プみたいなことになりそう
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/13(月) 01:01:04.23 ID:6WqBPJG9o
おつでした
大和と信濃の関係はそうなったのね
刀や槍はなくなって大和は信濃と実質相打ちで戦闘続行不能、そのまま組織は敗北って感じかな
というか大和が旧大本営派扱いになってるってことは組織も存在してなかったことになってる?もしくは旧大本営≒組織かな?

あと最後の艤装は一人アームズフォート感ある
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/13(月) 01:10:58.62 ID:WUMHkWXeO
なんとなくあの子と絡めて行きたいな…
自分が暴れてしまうのを止めた龍驤が暴れるのを逆に止めるとか
姿形は本来と変わっても世界を救う役割はまだ残っているとか
いろいろ妄想が捗る
242 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/16(木) 18:38:57.23 ID:J5qeVMrr0
ーー


富嶽「艤装の様子はどうですか?」


「凄いです、設定上の数値よりも高い戦闘力を有しています」


「とてもプロトタイプとは思えません」


富嶽「この陸上艤装は新たなる歴史を作るんです。艦娘が兵器として完成するまであと少しですよ」


「この戦闘力は嬉しい誤算と言えますね」


「凄い……これが量産されれば世界は…」


富嶽「我々の思う通りになるでしょうね」ニコッ
243 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/16(木) 18:44:02.58 ID:J5qeVMrr0
「ですが嬉しい誤算だけではありません。大きな課題も見つかりました」


富嶽「彼女…これを身に付ける艦娘への負担ですね」


「想定よりも遥かに高い負荷とGがかかっています。これでは実験体も持ちません」


富嶽「彼女は使い捨てと思ってもらっても構いませんが…量産する上で大きな課題ですね」


「艦娘への負担を減らせば火力は当然落ちます」


「どこまで火力を落とせるのか。トライアンドエラーの繰り返しですね」


富嶽「実験体をもっと早く確保できれば、この課題も早く見つけられたんですけどね…」


「この条件の艦娘が見つかっただけでも奇跡です。彼女の犠牲は無駄にはしません」


富嶽「ええ、彼女は我々の為にその命を使ってもらうんです。決して雑に扱ってはいけませんよ」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/16(木) 19:06:13.96 ID:7lJZ4PXUo
手掛かりを探す提督ら
旧大本営の施設で目ぼしい所を当たる
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/16(木) 19:23:05.23 ID:XJRGWo75O
>>244
246 : ◆I4lwDj9Dk4S2 :2020/07/16(木) 19:27:24.37 ID:J5qeVMrr0
ーー横須賀鎮守府


漣「……そうですか分かりました」ガチャッ


提督「どうだった!?」


漣「外れだそうです。痕跡どころか何も見つからなかったと」


提督「ぐ……」


漣「旧大本営が絡んでいるのは間違いありません。なので関係していた施設を片っ端から調べるのは正しいと思いますよ」


提督「だが今日も見つけられなかった…」


漣「焦ってはいけません。下手をすれば返り討ちにあう可能性だってあるんです」


提督「……」


漣「敵に気付かれないように慎重に。尚且つ確実に探していくしか無いんですよ」


提督「……分かってはいるんだ」
247 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/16(木) 19:31:33.72 ID:J5qeVMrr0
漣「…こんな事を言いたくはありませんが、誰かが言わなければならないことがあります」


漣「ここは付き合いが長い漣が言わせてもらいますね」


提督「……」


漣「龍驤さんの死体を処分される前に回収しなければなりません」


漣「もちろんこれは最悪の展開です。しかし考えなければならないケースです」


漣「旧大本営は龍驤さんを人質として攫ったのでは無いでしょう。こちらに連絡がありませんからね」


漣「ということは何か役割があって龍驤さんは連れ去られた。つまり役割が終わったら……」


提督「それ以上は言わないでくれ……頼む…」


漣「……はい」


提督「…まだ諦めないぞ」


漣「もちろんです。漣だって諦めてませんよ」
248 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/16(木) 19:33:29.67 ID:J5qeVMrr0
漣「皆さんも同じ気持ちです。だから協力してくれてるんですよ」


提督「…あぁ」


漣「ご主人様、絶対に見つけます。だからもう暫くの辛抱ですよ」


提督「……」


漣「…貴方が折れてしまっては終わるんです。どうか最後まで希望は捨てないで下さいね」


提督「……龍驤…」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/16(木) 19:53:14.95 ID:XJRGWo75O
行方不明になっていた夕雲を見たという匿名の情報が寄せられる
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/16(木) 20:01:53.14 ID:QktL+d8go
>>249
他に手掛かりが無いはずだ、信じて欲しい、追ってくれと
251 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/16(木) 20:07:43.91 ID:J5qeVMrr0
ーー


漣「……ご主人様報告があります」


提督「龍驤に関することか!?」


漣「大きな意味ではそうなります。実はある情報が手に入ったんです」


漣「それはあの夕雲を見た……という内容です」


提督「夕雲……旧大本営派の艦娘の一人で行方不明になっていたあの夕雲か」


漣「大和との直接の関係はありません。しかし同じ旧大本営派という繋がりはありますな」


提督「…信憑性はどうなんだ?」


漣「それが匿名という……罠の可能性もあり得ます」


提督「わざと情報を流した可能性もある…」
252 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/16(木) 20:10:09.25 ID:J5qeVMrr0
漣「どうされますかご主人様?」


提督「…他に手掛かりが無い。夕雲を追ってくれるか?」


漣「ご命令とあれば喜んで」


提督「…頼む。どんな手を使ってでも龍驤を助けたいんだ」


漣「ご主人様の気持ちは痛いくらいに分かりますよ」


提督「…危ないと思ったらすぐに帰ってきてもいい。だが情報は持って帰ってきてくれ」


漣「もちろんですぜご主人様」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/16(木) 20:23:16.90 ID:g6OW4vFPo
情報を追ってくとある寂れた港町にいきつく
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/16(木) 20:35:28.13 ID:fXKee2cvO
>>253
町で聞き込んでくと町中の生活感あふれる安アパートに住んでるらしいことがわかる
255 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/16(木) 20:46:30.58 ID:J5qeVMrr0
ーー某所


ガチャッ


夕雲「……」


伊400「よぉキチガい。今日も戦果は無しか?」


夕雲「うるさいわね…」


伊400「世界征服だったか?その野望は叶いそうか〜?」


夕雲「……」


伊400「ま、無理だろうな。そもそも大本営がああなった時点でお前の負けだ」


夕雲「……」


伊400「ゆくゆくは大本営を乗っ取って自分の思い通りに…考えることは立派だったけどよ」


伊400「今じゃこんな寂れた町でコソコソ暮らして…はっ、ほんと惨めだよな」


夕雲「黙りなさいよ…!」


伊400「お前みたいな精神異常者が怒っても何も怖くねぇんだよ」
256 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/16(木) 20:51:07.96 ID:J5qeVMrr0
夕雲「今に見てなさいよ、今に…」


伊400(コイツはもうダメだ。大本営が崩壊するまでは楽しそうだからコイツについてた)


伊400(でも今のコイツはただのゴミ。こんな奴に価値は無い)


伊400(こっちは世界がひっくり返るような刺激を求めてんだよ。興奮して濡れっぱなしみたいな刺激を)


伊400(…ゴミはちゃんと処分しないといけないよな)


伊400(横須賀の奴らに適当に情報を流してやった。アホじゃない限りはここまでやってくるはずだ)


伊400(コイツが捕まるのも時間の問題…その前に逃げさせてもらうぜ)ニヤッ


夕雲「……」ぶつぶつ


伊400(こうして見るとコイツも哀れだな。でもま、同情はしないけどな)


下2 この後の展開やその他起こったことなど
257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/16(木) 21:04:43.35 ID:QktL+d8go
流石に単体なら怖くない、逃げようとした伊400・夕雲共に拘束
(この線じゃあなかったかすまぬ…)
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/16(木) 21:06:25.09 ID:g6OW4vFPo
↑奴らの場所は掴んでたのにと悔しそうな夕雲
259 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/16(木) 21:14:13.95 ID:J5qeVMrr0
コンコン


伊400「おい、また催促が来たぞ」


夕雲「……」


伊400「そうだよなぁ!お前は金なんか持ってないから居留守しかできねぇよなぁ!」


夕雲「静かにしなさいよ…」


伊400「おーい聞こえるか?コイツは金持ってねぇからいくら来ても無駄だぞ〜!」


夕雲「貴女ねぇ…!」


伊400「あ、なんだ?文句があるなら金でも払えよ!」


夕雲「ぐ…」


伊400「いいなぁその顔!あんなに生き生きしてた奴がこんなに落ちこぼれ…」


「どりゃーーーーー!!」バキバキ


伊400「な…ぁ……!?」


漣「夕雲を確認!!ただちに拘束します!!」


夕雲「な、あ、ちょ……」


漣「問!答!無!用!」
260 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/16(木) 21:19:27.21 ID:J5qeVMrr0
ーー


伊400「……来るのが早過ぎんだろ」


漣「こちら漣、夕雲を捕らえることに成功しました!」


漣「…はい。これから聞き出します。多少痛めつけても構いませんね?」


漣「…分かりました、それではまた」


漣「聞こえてましたねお二人とも。これから尋問を行いますので何も隠さずにお答え下さい」


夕雲「……」


伊400「知ってることは何もねぇぞ〜」


漣「ふんっ」グシャッ


伊400「な…ぁ……ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


漣「いやぁ指っていいですよね。手と足合わせて20本あるんですもん」


伊400「お前……よくも…!」


漣「おら、残りの19本潰されないうちに吐けってんですよ」


伊400「だから…知らな……」


漣「あらよっと」グシャッ


伊400「ぃぎゃあああああああぁぁぁぁーー!」


漣「残り18本。それまでに答えて下さいよ〜」
261 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/16(木) 21:22:51.89 ID:J5qeVMrr0
夕雲「……何の情報を知りたいの」


漣「大和」


夕雲「……全てを知ってるわけじゃないわよ」


漣「こっちは知ってること全部言えってんですよ」


夕雲「…彼女は大勢の研究者を集めて何かをしようとしてる」


漣「その内容は?」


夕雲「そこまで掴めていない。場所も正確な所は分かってない」


漣「正確じゃない情報はあると」


夕雲「……そこのメモにまとめてあるわ」


漣「ご協力感謝します。身柄はこちらで預かりになりますので」


夕雲「ええ……分かってるわ…」


伊400「ぃ…」ピクピク


下2 この後の展開やその他起こったことなど
262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/16(木) 21:32:38.09 ID:OhIgGLaDO
本当に他に知っている事は無いのか!と激昂して夕雲に詰め寄る提督
なるほど龍驤さんを失いそうになったご主人様はこうなるのかと冷静に提督を宥める漣
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/16(木) 21:45:11.90 ID:uk4WAMiUo
262
264 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/16(木) 22:13:55.22 ID:J5qeVMrr0
ーー横須賀鎮守府


提督「……」


夕雲「漣に話した以上の情報は無いわ」


提督「……」


夕雲「私だって詳細な情報を知りたかった。けど無理だったのよ」


夕雲「貴方達のような追手から逃げつつ情報を集める…それは無理だった」


夕雲「私は逃げる方を選んだもの。身の安全が確保されないと…」


提督「…御託はいい」


夕雲「え…?」


提督「龍驤をどこにやったんだ」


夕雲「だから知らない…」


提督「嘘を言うな!!」


夕雲「……」
265 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/16(木) 22:18:33.26 ID:J5qeVMrr0
提督「お前達が龍驤を連れ去った!!俺の命より大切な存在である龍驤を!」


提督「答えろ!龍驤はどこにいる!?」


夕雲「だから……知らないって…」


提督「お前……!!」ガタッ


漣「落ち着いて下さい提督。この艦娘は何も知らないみたいです」


提督「なぜそう言い切れる!?コイツは旧大本営の艦娘だ!」


漣(ここまで取り乱してるご主人様は初めて見ました。本気で怒るとこうなるってことですかね)


漣(これも一つ勉強になったということにしておきますか、ええ。授業料は払わずに済みそうですし)


下2 この後の展開やその他起こったことなど
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/16(木) 22:25:29.93 ID:fXKee2cvO
なぜ協力的なのか大和一派との因縁から説明する夕雲
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/16(木) 22:27:55.80 ID:g6OW4vFPo
↑説明したあとに簡単に言えば敵の敵は味方だって
268 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/16(木) 22:42:25.31 ID:9I4S/PDhO
ーー


漣「いやぁ〜ご主人様は荒れに荒れてますな」


夕雲「…横須賀の提督ならあれくらい当然でしょう」


漣「ところがどっこい。普段のご主人様は怒ることなんかありませんよ」


夕雲「……」


漣「それくらい大変なことが起こってんですよ。自覚してもらえましたか?」ガチャガチャ


夕雲「…それは?」


漣「刃物類ですよ。これからどうなるか分かりますよね?」


夕雲「だから言ったでしょう…あれが全てなのよ」


漣「そんな言葉を信用できると思いますか?」ギラッ


夕雲「…大和達は私の敵だもの」


漣「違います、貴女達は味方同士だ」


夕雲「大和とは考え方が大きく違うの。だから私は大本営から追い出されたのよ」


漣「……話を聞きましょう」
269 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/16(木) 22:47:34.16 ID:9I4S/PDhO
夕雲「私は大本営を乗っ取ろうとしていた。でもそれが大和にバレたの」


夕雲「大和は艦娘を兵器として完成させたいと、ずっとそう言ってたわ」


漣「……」


夕雲「それは大本営の思想とは違った。だから大本営は信濃を使って大和を処分…」


漣「はい嘘。信濃さんは旧大本営派じゃありません」ギラッ


夕雲「彼女にそれを確認したの?」


漣「……」


夕雲「信濃は鞍替えして今の大本営に付いているだけ。根っこの部分では旧大本営派よ」


漣「……核を使って世界大戦を起こそうと?」


夕雲「大本営に居たということはそういうことよ」


漣「…とにかく貴女が協力的なのは大和が敵だからということですね?」


夕雲「敵の敵は味方よ。大和を倒すというならいくらでも情報を吐くわ」


下2. この後の展開やその他起こったことなど

270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/16(木) 22:55:44.88 ID:OhIgGLaDO
敵が居なくなったらやっぱり貴女も敵ですね
念の為これを着けてもらいます
いつかの爆弾付き首輪を出してくる漣
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/16(木) 23:05:09.11 ID:fXKee2cvO
この後また敵のになるのかを聞かれて少し黙り込んで、アパート暮らしを思い出しながらそうね…もうあの大本営は無いのよね…と呟く
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/16(木) 23:06:39.27 ID:QktL+d8go
>>270
正しいわ、油断はしては駄目…と誰にともなくつぶやきながら
273 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/16(木) 23:08:58.81 ID:9I4S/PDhO
漣「貴女の言うことをまとめると、大和が居なくなればまた敵になるということになりますが?」


夕雲「…………」


夕雲「もうあの大本営は無いのよね…」


漣「ありません。悪は滅びました」


夕雲「……」


夕雲「あんな生活には…戻りたくない……」


漣「酷い暮らしでしたからね、あんなボロいアパートでゴミだらけで。突入して驚きました」


夕雲「…………」


夕雲「私には帰る場所は無い…」


漣「ええ、どこにもありませんよ」
274 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/16(木) 23:12:39.93 ID:9I4S/PDhO
漣「いくらご主人様が優しさの塊とはいえども、貴女なんかが仲間になれると思わないで下さい」


夕雲「分かってるわ……」


漣「…尋問はこれくらいにしておきますかね。また続きをやりましょう」


夕雲「……」


漣「言っときますけど逃げたら命はありません。分かってますね?」


夕雲「ええ…」


漣「それでは貴女を地下の独房に入れます」


夕雲「……」


漣「…ご主人様の甘さが移っちゃったんですかねぇ」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/16(木) 23:20:40.80 ID:g6OW4vFPo
夕雲から得た情報を幹部さんにインプットして大和達の拠点の捜索作戦が始まる
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/16(木) 23:41:33.03 ID:mj5BezwAO
>>275+
綾波が発見の大手柄
慎重に帰還してから作戦を練る

周りの娘達は流石すごいすごいと喜んでる
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/16(木) 23:43:50.90 ID:QktL+d8go
>>275
278 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/16(木) 23:57:47.26 ID:Hn2AEl2Q0
ーー数日後


幹部「喜んでくれ提督君、大和の情報が手に入った」


提督『ありがとう…ございます…』


幹部「…随分と疲弊しているようだね」


提督『……すいません』


幹部「だがもう一踏ん張りだ。こちらが手に入れた情報によると龍驤君は生きている」


提督『龍驤が…生きてる……!!』


幹部「詳しい話はまた会って話すが、どうやら連中は艦娘専用の艤装を作っているようなんだ」


幹部「どういう経緯かまでは分からないが、龍驤君がその実験台にされているのは間違いない」


提督『ありがとうございます!すぐにでも龍驤を…』


幹部「ここで焦ってはいけない。じっくりと対策を練ってから動き出そう」


提督『…はい、分かりました』
279 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/17(金) 00:02:20.96 ID:tQpbWUQY0
幹部「…提督君は喜んでいたよ」


深海綾波「そ、そうだろう!?この綾波様が大和の居場所を突き止めたんだからな!」


「凄いわ綾波様!」


「これで特務艦隊長は間違い無しよ!」


幹部「いやいや、ここまでくるとその話も冗談では無くなってきてしまうね」


深海綾波「こ、この綾波様に全部任せとけぇ!」


(随分と強気ですね)


深海綾波(……だってこうするしかないだろぉ)


(たまたま見つけただけなのに)


深海綾波(偶然に偶然が重なっただけなのは自分でも分かってる!)


(ほんとに悪運だけは強いですね)


深海綾波(普通に運も良くなってくれぇ……)


下2 この後の展開やその他起こったことなど
280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/17(金) 00:11:54.41 ID:SnRSI5b5o
静かに戦いの時を待つ信濃
彼女の行動原理は自分が最強だと一人でも多くの人に知ってもらう事らしい
281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/17(金) 00:16:13.76 ID:XBhXCAFMo
作戦は信濃達が突入して敵を鎮圧、後続に横須賀メンバーが続いて龍驤の捜索という形に
282 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/17(金) 00:22:58.10 ID:tQpbWUQY0
ーー


幹部「では作戦を簡単におさらいしよう。信濃君達特務艦隊で大和達を制圧」


幹部「そして制圧後、提督君達のチームが龍驤君の捜索を行う」


提督「はい、それで問題ありません」


漣「場合によっては我々も制圧に加わるんですよね?」


幹部「臨機応変に行こう。こちらの情報では大和さえ抑えれば問題は無いはずなんだが、何が起こるかは分からない」


漣「了解しました…と」


提督「もう少しだ……待っていてくれ龍驤」
283 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/17(金) 00:30:11.42 ID:tQpbWUQY0
ーー??


龍驤「げぼっ……」ビチャッ


「富嶽さん、彼女がまた血を吐きました」


「テストは中止しますか?」


富嶽「構いません、続けて下さい」


「しかしそれでは彼女が持ちません」


富嶽「この場所を知られました。もう後は無いんです」


「…分かりました、テスト及び調整を続けます」


富嶽「早ければ数日以内に戦闘になるはずです。それまでに何とかできなければ…」


「我々も終わりということですか」


富嶽「…これに全てを賭けたんです。これはチャンスでもあるんです」


「分かっています。この艤装の実用性が認められれば、我々の苦労は報われるんです」
284 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/17(金) 00:37:09.79 ID:tQpbWUQY0
「すいません、意見をよろしいでしょうか?」


「貴女は?」


富嶽「あら…随分と可愛いらしい研究者さんですね」


「あの艤装はもう作り直す時間はありません。でもなんとか動けるようにはできる方法はあります」


富嶽「それは何ですか?」


「龍……彼女の左腕と左脚を更に切るんです」


富嶽「それにどんな意味があるんですか?」


「艦娘を格納する場所の歪み。あれがまだ完全に解消されていません。彼女の腕と脚を付け根のギリギリまで切れば、その歪みが消えて出力と稼働が安定します」


「どうしますか富嶽さん?」


富嶽「…やりましょう」


「本気ですか?」


富嶽「ええ…彼女の言うことには何か説得力を感じるんです」


「…………」


「何を見ているんですか?」


「夜空です」


富嶽「まあ……素敵な三日月ですね」


「……」ニコッ


ーー
285 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/17(金) 00:37:46.89 ID:tQpbWUQY0
続く


コメントなどあればお願いします
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/17(金) 00:39:30.64 ID:XBhXCAFMo
なるほどなぁ〜
だから外伝のあれではああなってたのかな?
でもそしたら後日談との整合性が…?
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/17(金) 00:42:15.60 ID:Z/U17vsuO
あまり考えたくないけど後日談の龍驤は傀儡説が…

可愛らしい研究者とやらは龍驤と面識があるっぽいけど誰だろう?
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/17(金) 00:43:15.32 ID:XBhXCAFMo
あ、すみません右を切るんじゃなかったですね
ダルマにされてしまうのかと勘違い
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/17(金) 00:49:27.01 ID:SnRSI5b5o
おつでした
運全振りの深海綾波

ミカ……?
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/17(金) 00:58:12.54 ID:Z/U17vsuO
あー思い出した研究者の三日月いたね
菊月達と因縁のあるアイツ

あとレス見て右だと思ってしまった
なら傀儡説はないかな
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 12:53:28.04 ID:abf3uNFzO
切った貼ったのない平和になったその後が見れることはあるのかな…
それを目指して頑張ってるんだけど
292 : ◆I4lwDj9Dk4S2 :2020/07/18(土) 18:15:49.69 ID:eRei1+dz0
ーー


富嶽「やっと…ついに……!」


「富嶽さんすぐそこまで敵は来ています!早く避難を!」


富嶽「いえ…私は最後まで見届けます」


「しかし…!」


富嶽「皆さんは先に避難をして下さい。私は一人でも大丈夫ですから」


「……」


富嶽「私は無責任なリーダーではありません。私の我儘に皆さんを付き合わせてしまった責任を取らなければなりません」


「…そこまで言うなら、従います」


富嶽「はい、すぐに避難を始めて下さい」
293 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 18:20:17.24 ID:eRei1+dz0
富嶽「…今までの誤魔化しのようなモノではなく、正式に作られた陸用艤装」


富嶽「プロトタイプが完成してから時間が経ってしまいましたね…」


「……」


富嶽「貴女には名前を授けます」


富嶽「亜矢虎」


亜矢虎「……」


富嶽「龍驤という名前はもう必要ありません。その艤装と共に存分に暴れて下さいね」


亜矢虎「……」


富嶽「いいお顔です、その様子なら何も心配ありませんね」
294 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 18:25:09.05 ID:eRei1+dz0
富嶽「……薬も良く効いていますね」


富嶽「元々精神を患っていたみたいですね。なら今何をして、何をされているのかも分かっていない」


富嶽「…私達の為に死んでくれて、ありがとうございます」


亜也虎「……」


ビー…ビー…


富嶽「…この基地は亜也虎の発進と共に爆破されます。そのスイッチを押すのは私の役目」


富嶽「……これが私の…いいえ……」


富嶽「私の運命は…私が決める!!」


富嶽「亜也虎、発進…!!」ガシャーン!


亜也虎「……」


ゴゴゴゴゴ……


下2 この後の展開やその他起こったことなど
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 18:31:23.90 ID:lQDAxFvqo
突入しようとしていたアジトが爆発して崩れて驚く面々
もし中に誰かがいても助かりそうにもないと話していると瓦礫の中から亜矢虎が出てくる
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 18:34:31.70 ID:/lTnXU5MO
↑脱出した研究者達はアジトを包囲していたKAN-1所属の娘が追っかけてる
297 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 18:40:02.67 ID:eRei1+dz0
ーー


信濃「配置についたわよ」


五月雨「こっちも問題無し」


幹部「後は突入するだけということだね」


提督「漣達も準備はいいか?」


漣「勿論です!」


皐月「龍驤さんを保護する準備も大丈夫!」


提督「よし、なら後は……」


ゴゴゴゴゴ……


幹部「な、何の音だ!?」


信濃「…!皆伏せて!!」


ドドドドドドドド…!


五月雨「なぁっ……!?」
298 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 18:43:25.05 ID:eRei1+dz0
漣「奴らのアジトが爆発した…?」


幹部「…逃げ切れないと悟って自爆か」


五月雨「…いや、そうじゃねぇ何人かは逃げた。こっちで追いかけてやる」


幹部「頼む、なら残りのチームは残骸を調査しよう。こんな結果になってしまって申し訳ないが…」


信濃「……まだよ」


漣「何かが…来る……」


亜也虎「……」


提督「あれは…?」


信濃「戦車にしては小さい。けど戦闘力は十分そうね」
299 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 18:46:30.71 ID:eRei1+dz0
幹部「あれが……陸の艤装…?」


提督「身に付けるというより中に誰かが入っているのか…?」


漣「…提督、最悪の事態を想像して下さい」


提督「ま、さ、か……」


皐月「あの中に龍驤さんがいるっていうの!?」


漣「ひとまず様子見です。ここはあの艤装の動きを…」


信濃「……」シュバッ


漣「あ、ちょっと…!」


信濃「大和…その中に居るなら出てきなさい。出てこないなら引きずり出すわよ!」ガチャッ


下2 この後の展開やその他起こったことなど
300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 18:55:55.13 ID:1POecjH3O
kskst
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 19:00:48.26 ID:UtFJPh7Go
無言で攻撃してくる亜矢虎と何度かぶつかって相手の動きに意思が見られないと気づく信濃
302 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 19:06:52.46 ID:eRei1+dz0
ズガガガッ


漣「いきなり撃ってきた!?」


幹部「あれは重巡クラスの主砲…それを副砲にしているのか……」


信濃「そんなの当たらないわよ!」


皐月「躱した…凄い…!」


信濃「今度はこっちの番よ!」ビシュッ


亜也虎「……」ギャリィィィィ


漣「効いて…無い……?」


提督「当たったと同時に回転して、衝撃を和らげているのか…?」


信濃「ちぃ……」
303 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 19:11:06.91 ID:eRei1+dz0
信濃「移動はホバーと無限軌道を組み合わせた物。だから陸地であんな回転ができる」


信濃「でも中の大和も相当な負担が…」


信濃「……もう一発」ビシュッ


亜也虎「……」ギャギャギャッ


信濃「…違う」


幹部「何が違うと言うんだい?」


信濃「あれには大和は乗っていない。敵意がまるで無い」


幹部「だがこちらを攻撃してきただろう?」


信濃「そういうプログラム…もしくはAI」


幹部「なぜそう断言できる?」


信濃「とにかく私はあれとは戦わない。大和を探すわ」


幹部「信濃君…!」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 19:22:52.63 ID:lQDAxFvqo
あれが艤装だとすれば中に入れそうな体格は…と龍驤ではないかという推測がどんどん進んでいく提督
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 19:25:34.62 ID:i2Q/q+W2o
龍驤をなんの為に攫った?から>>304
306 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 19:31:38.52 ID:eRei1+dz0
ーー


提督「あの兵器は5m弱の大きさだ。身に付けるには大型だが中に入るには少し小さい」


提督「陸軍の持っている戦車で最も小さいものは9m。それでも二人しか乗れないと聞いた」


提督「……ずっと気になっていた。どうして龍驤を攫ったのか」


提督「俺達に対する攻撃ならば人質という手があった。だがそうでは無かった」


提督「艤装の実験台…精神面に不安がある艦娘が必要だったと思っていた……だが…」


提督「それは思い過ごしだった…連中は小柄で…体に欠損のある艦娘を求めていたんだ……」
307 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 19:39:14.60 ID:eRei1+dz0
提督「あの中には…龍驤が……」


漣「提督」


提督「漣、皐月……龍驤が…」


皐月「司令官…」


漣「提督、最悪の事態を想像しておいて下さい」


漣「あの艤装を止められるか分からない上、どこに龍驤さんが居るのか検討も付きません」


亜也虎「……」ズギャギャッ


漣「それにあの動き。中に居る誰かに相当か負担がかかっていることは間違いありません」


漣「このまま放置しても最悪の結果が待っています。提督、ご判断をお願いします」


提督「安価」


下2 提督の台詞やその他起こったことなど
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 19:43:51.76 ID:lQDAxFvqo
両手で頬をパーンと叩いて
アレを止めて、龍驤も必ず助ける
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 19:48:59.38 ID:+AtINu1Po
>>308
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 19:49:05.46 ID:/lTnXU5MO
>>308
それでこそ提督だ、ここで諦めるなんて言ったらどうしようか思ったとみんなが元からそのつもり
311 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 19:55:09.67 ID:eRei1+dz0
提督「……」パーンッ!


提督「なんとしてもアレを止めるんだ。龍驤も必ず助ける」


漣「それでこそご主人様です。ですよね皆さん!」


多摩「にゃあぁぁぁぁぁーー!」シュバッ


提督「な…?」


ガングート「久しぶりに大暴れできそうだ」


提督「な、何故……」


菊月「……」


提督「菊月…」


菊月「……貸し一つだ」


提督「…ありがとう。力を貸してくれるだけじゃなく足りないものの皆んなを…」


菊月「礼は後にしろ。今はやるべきことがあるはずだ」


提督「…そうだな」スッ
312 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 19:59:58.81 ID:eRei1+dz0
漣「皆さん!こっちは普通の艤装です!被弾すると滅茶苦茶痛いですからね!」


夕張「当たらなければ問題無いでしょ!」スッ


提督「…夕張!トリガーは使うんじゃない!」


夕張「これは最終改良型で、一分なら問題無し!」


ガングート「私の射線上に入るなよ」ガチャッ


多摩「龍驤さんは多摩が助けるにゃ!」


菊月「…私の出番は無さそうだな」


皐月「皆んないくよ!龍驤さんを助けるんだ!」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 20:07:41.53 ID:/lTnXU5MO
確かに火力もすごいし強いけど全員でかかればどうにもならない相手ではない
自分達は過去にもっと凄いのを相手にしてたのだから
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 20:10:58.78 ID:UtFJPh7Go
>>313
劣勢になると相手の指揮官狙いがプログラムされてたのか提督への砲撃がくる
けど武蔵が殴り落として、お前達の大切な物のため戦いだから手は出さないが攻撃からはきっちり守ってやると
315 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 20:18:56.04 ID:eRei1+dz0
ーー


ガングート「私の砲撃を受け流すとは、やるな」


神通「でも…このまま続けていれば…」


黒潮「そうや、うちらはもっと地獄を経験しとる。こんなもんへでもないで!」


北上「そうそう、あんなの深海棲艦の成虫に比べたら大したこと無いしね〜」


多摩「北上は下がるにゃ!!なんで出てきたにゃ!!」


北上「いやぁ〜お腹はボテってるけど、あたし達が揃ったらやることは一つじゃん?」


大井「姉さん、肩を貸して下さい。陸ではまだ少し不自由が…」


球磨「任せろクマーー!」


多摩「…一撃入れたら帰るにゃよ」


北上「了解〜っと」
316 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 20:24:13.74 ID:eRei1+dz0
亜也虎「……」ズガガガッ


皐月「アレが方向を変えた?」


漣「…提督が危ないっ!!」


球磨「球磨達に任せろクマー!」


北上「…いくよ」


大井「はい、北上さん」


多摩「…必殺!」


球磨多摩北上大井「「「「魚雷パンチ!!!!」」」」


亜也虎「……」ゴォッ


神通「効い……いや、と、飛んだ…!?」


黒潮「殴り飛ばしたんや!ダメージは無いかもしれんけど、なんちゅう技や…」


北上「ん〜木曽が居たらワンパンなんだけど」


多摩「大人しく先に帰るにゃよ」


北上「はいはい。後は宜しくね?」


球磨「球磨達に任せろクマ!」
317 : ◆I4lwDj9Dk4S2 [sage saga]:2020/07/18(土) 20:27:47.60 ID:eRei1+dz0
亜也虎「……」ジャキッ


皐月「…あぁ!空中で司令官に狙いを定めてる!」


漣「なんちゅう性能してんすか!」


亜也虎「……」バキッ


夕張「ええ!?空中でバウンドした!?」


武蔵「……」


提督「あれは…武蔵……」


幹部「空中であの兵器を蹴り飛ばしたというのかい…」


武蔵「…私はこれ以上手を出さない。お前達の戦いなんだろう」


武蔵「私は大和を追う。邪魔をするな」


提督「…皆んな、もう一息だ。頑張ってくれ!」


漣「合点ですよご主人様!」


下2 この後の展開やその他起こったことなど
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/18(土) 20:33:25.01 ID:lQDAxFvqo
亜也虎の中で龍驤が目覚める
初めはは何が起こってるのかわからないがだんだん状況を理解していく
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