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ボーンゴーレム娘「人間の子供拾ったっす」ドラゴン「お前ざっけんなよマジで」
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326 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:20:56.26 ID:j3/fYsJu0
アルラウネA「そんな事よりドラゴンさん。ボク達ともっと楽しい事しようよぉ」
アルラウネB「そうそう。楽しくって、気持ちいい事しましょう」
アルラウネC「きっとドラゴンさんも気に入るよ……うぷっ!」
ドラゴン「……一応聞いてやろうか。……何するつもりだ」
327 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:26:35.10 ID:j3/fYsJu0
アルラウネA「ええっとねぇ。始めの文字が『え』でぇ……」
アルラウネB「最後が『ち』で終わってぇ……」
アルラウネC「真ん中の文字が、小さな『つ』なの」
ドラゴン「答え一つしかねぇなー。死ね」
ボンゴレ「怖いっすよドラゴンさん」
328 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:30:01.73 ID:j3/fYsJu0
アルラウネA「ねえお願いー。受粉したいんだよぉーボク達ー」
ドラゴン「同じ植物系の魔物探せよ」
アルラウネB「アルラウネはメスしかいない種族なんだよ?それにぃ……」
アルラウネC「ボク達は、どの種族のオスとも受粉して子孫を残す事が出来るんだぁ……うぷぷーロマンあるでしょー?」
ドラゴン「知らんがな」
ボンゴレ「あの、ウチの子の教育に悪いからやめてもらえません?」
赤子「あう?」
329 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:34:40.29 ID:j3/fYsJu0
アルラウネA「ねぇ、お願いードラゴンさぁん」サラサラ
アルラウネB「ちょっと天井のシミ数えているだけでいいからぁ」サラサラ
ドラゴン「天井とか無いんですけども」
アルラウネC「ボク達やさしくするよー?何も怖くないよぉ?」サラサラ
ドラゴン「お前らホントに焼いて食うz……ん?何だ?ちょっと待て……なんか、すげえ、眠い……」ウトウト
アルラウネs「「「うぷぷぷぷ……」」」サラサラ……
ボンゴレ「ちょーちょーちょー!!何アンタたち眠りの花粉出してんすか!?」
330 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:39:41.45 ID:j3/fYsJu0
アルラウネA「わあ、バレちゃった」
アルラウネB「残念むねーん」
アルラウネC「また来週……うぷっ!」
ボンゴレ「しっかりして下さい、ドラゴンさん!」ペチペチペチペチ!
ドラゴン「あ痛たたたたた、ビンタはやめろお前」
赤子「いあい?」ナデナデ
ドラゴン「何この子、すごい優しい」トゥンク……
331 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:43:36.39 ID:j3/fYsJu0
ガサガサ……
ボンゴレ「?……誰か近付いてくる……?」
ガサッ!
アラクネ「……アッ!こんな所にいたのネ、アナタ達!」
バーン!
ボンゴレ「ああ、誰かと思えばアラクネさん」
赤子「ああうねー」
アラクネ「ハァ、ハァ……もう!森の中散々探したから、髪に小枝や葉っぱが絡みついちゃったワ……!」プリプリ
332 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:48:18.61 ID:j3/fYsJu0
アルラウネA「わあっ、お姉様だー」
アルラウネB「見つかっちゃったー」
アルラウネC「きゃー逃げろー」
サササッ!
アラクネ「逃がさないワヨ、アナタ達ッ!!」シュバッ!!
333 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:54:38.21 ID:j3/fYsJu0
グルグルグルッ!!
アルラウネA「わあっ、いつの間にか糸が巻きついて……」
アルラウネB「これじゃあボク達動けないよー」
アルラウネC「捕まっちゃったー。うぷぷーっ」
バーン!
アラクネ「捕獲、完了」フーッ
ドラゴン「随分とあっけないな……」
ボンゴレ「手慣れてますねえ……」
赤子「おおー……」パチパチ
334 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 20:59:53.46 ID:j3/fYsJu0
アラクネ「迷惑かけたワネェ、ドラゴンちゃんにボンゴレちゃん」ペコペコ
ボンゴレ「いえいえ、問題無いですよー」
ドラゴン「もうリード離すんじゃねえぞ」
ボンゴレ「犬じゃないんですから……」
アルラウネA「ペットみたいに扱われるのも、ちょっぴり興奮するよねー」
アルラウネB「お姉様みたいな美人になら、ボク扱われたいなぁー」
アルラウネC「けどドラゴンさんは嫌だね。ブおとこだしぃーちょっとここでは言えないような命令してきそうだしぃー。うぷぷー」
ドラゴン「うるせーんだよお前ら」
335 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 21:05:04.30 ID:j3/fYsJu0
アラクネ「あまり悪く思わないでネ。この子達も悪気があった訳じゃないノ」
ドラゴン「まあ、別にいいけどさ……」
アラクネ「ただ、ドラゴンちゃんがアンマリにも童貞クサくて、からかい甲斐があるから、ついネ」ニッコリ
ドラゴン「俺に味方はいねえのか」
336 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 21:16:46.62 ID:j3/fYsJu0
アラクネ「じゃあ、ワタクシ達は帰るワ。お元気でネー」カサカサ
アルラウネA「ねぇー、糸外してよぉーお姉様ぁー」
アルラウネB「反省してるってばー。ボク達良い子にするよー?」
アルラウネC「けどもうちょっとだけ遊びたいなー」
アラクネ「良い子にしないと……アナタ達の頭に咲いてるお花、いじくり倒して舐め回すワヨ?」ニコリ
アラクネs「「「ごめんなさいお姉様。ボク達良い子にします」」」ピシッ
アラクネ「よろしい」ニコッ
337 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 21:21:08.43 ID:j3/fYsJu0
ドラゴン「……あいつも子育て大変だなぁ……」シミジミ
ボンゴレ「子育てじゃないっすけどね……あ、ちょっと待って下さいアラクネさん」
アラクネ「なあに?美しさの秘訣かしラ!?」キラーン
ボンゴレ「いやあっ……それはぶっちゃけどうでもいいです……」
338 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/12(金) 21:26:03.14 ID:j3/fYsJu0
アラクネ「女はいつでもどんな時でも美しくあろうとしなくっちゃ、駄目ヨ?フケるワヨ?」
ボンゴレ「アタシ死んでるからフケないんで良いんですっ。それよりー、『生命の湖』って、どっちに行けばいいのかわかりますか?」
アラクネ「それなら、ワタクシが来た方向に行けばいいワ。そこから来たからネ」
ボンゴレ「ありがとうございますー」
赤子「あいあとー」
アラクネ「フフッ、じゃあネ。ドラゴンちゃんにボンゴレちゃんに、可愛い赤ちゃん」ニコッ
カサカサ……
339 :
◆eUwxvhsdPM
[sage saga]:2020/06/12(金) 21:26:39.56 ID:j3/fYsJu0
今回はここまでです
340 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/14(日) 08:48:43.93 ID:2/FWsA8Go
乙
ドラゴンから兄を感じる
341 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 20:49:03.78 ID:GlUMcLlq0
……ガサガサ……
ボンゴレ「……で、どこまで行けばいいんですかね?行けども行けども森・森・森……」
赤子「ふぃー……」クタッ
ドラゴン「んー、たぶん方向はあってるんだが……あの野郎、水魔法か何かで妨害してやがんのか?霧濃いし……」
ボンゴレ「あー、こんな事ならもうちょい詳しい話聞いとけばよかったっす……あの人達、嵐のように現れては嵐のように消えるんすから……」ハァ
ガサッ
342 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:02:15.08 ID:GlUMcLlq0
ドラゴン「ん?……あ、ここだ」
ボンゴレ「え?」
赤子「……おー……」
サァァァ……
343 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:06:53.42 ID:GlUMcLlq0
……キラキラ……
ボンゴレ「うわっ、綺麗な湖……すごい……」
赤子「ぴーちゃ!ぴーちゃ!」
ボンゴレ「そうでしゅよー、ぴちゃぴちゃでしゅねー。ふぃー……ごめんなさい、ちょっと休憩」トサッ
ドラゴン「おい、俺たちはピクニックに来たんじゃねえんだぞ」
ボンゴレ「いやけど足がクタクタで……棒のようなんですよ!骨だけに!!」ボーン!
ドラゴン「そこまでうまくない」
344 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:10:51.11 ID:GlUMcLlq0
ボンゴレ「ちぇー、ちょっとくらい笑ってくれてもいいじゃないすか……で?ドラゴンさん、ここに来たのって……?」
ドラゴン「ここにいるはずなんだが、まだいるのかなアイツ……おーい、俺だー。いるかー?」
……ボコッ
345 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:17:45.38 ID:GlUMcLlq0
ボコボコボコ……
ボンゴレ「!!(水面が泡立って……!!)」
『『『……去りなさい、愚かな人間よ……ここは聖域。貴方達が立ち入れる領域では無いわ……』』』
ボコボコボコ……
ドラゴン「俺だよ、俺」
『『『……?……貴方……』』』
ドラゴン「十年ぶりくらいか?とりあえず、姿見せてくれると嬉しいんだが……」
『『『…………』』』
ボコボコボコ……!
346 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:22:47.24 ID:GlUMcLlq0
ザパアッ!
クイーンスライム「……久しぶりね、ドラゴン君。まさか貴方の方から姿を現すなんて……」
ドン
ボンゴレ(……なんか、めっちゃ強そうで綺麗な方が湖から出て来たんすけど……)
ドラゴン「ようクイーンスライム。元気だったか?」
クイスラ「元気じゃあないわね。ここは水が汚れているから……」
ドラゴン「……十分綺麗に見えるんだが?」
クイスラ「昔はもっと綺麗だったのよ。全く……」ハァ
347 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:31:23.20 ID:GlUMcLlq0
クイスラ「それにしても、ドラゴン君……貴方が誰かを連れて来るなんて、初めての事ね。……誰?その人達は」
ドラゴン「ああ、紹介が遅れたな。こいつらは今一緒に暮らしている、ボーンゴーレムと……人間の赤ん坊だ」
ボンゴレ「ど、どうも初めまして……」ペコリ
赤子「あい」コクリ
348 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:37:03.37 ID:GlUMcLlq0
クイスラ「……ドラゴン君、貴方ともあろう者が……訳のわからない魔導物に、人間の赤ん坊なんかと一緒になって暮らしているの?」
ドラゴン「まあ……そういう事だ」
クイスラ「……成長したというか、退化したというか……間を取って、馬鹿になったという事かしら」
ボンゴレ「それ間取れてないっすよね?」
赤子「あいー」コクリ
クイスラ「……何?私に歯向かうというのかしら?」ギロリ
ボンゴレ「めめめ、滅相もない!っていうか……ど、ドラゴンさん?彼女は、あのー……?」
349 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:40:57.76 ID:GlUMcLlq0
ドラゴン「ああ、言ってなかったな……このプルプルしてんのはクイーンスライム。元・水の四天王だ」
ボンゴレ「し……!!」ガビーン
クイスラ「懐かしいわね、四天王っていうのは」
ボンゴレ「ちょーちょーちょー……ドラゴンさん、ちょっと待って下さい……なんでそんな方と知り合いなんですか?」
ドラゴン「俺が四天王だった時、こいつも四天王だったんだよ」
クイスラ「まあ、そういう事ね。『冥界』なんて呼ばれてたかしら……懐かしい」
350 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:45:57.57 ID:GlUMcLlq0
ドラゴン「俺が四天王辞めるって時に、こいつがお目付け役として付いてきたんだが……」
クイスラ「元四天王が各地で傍若無人に振る舞うと、魔王軍のパワーバランスが崩れるから。仕方なく、ね……」
ボンゴレ「あぱー……そういう事ですか……」
ドラゴン「俺が別に悪さする訳じゃないってわかったら、なんかコイツもついでに四天王辞めてちゃってさ。んで、今はこの湖に引きこもってんだよ」
ボンゴレ「ついでで辞めたんですか!?」
クイスラ「簡単に言うとそうだけど……ついでで辞めた訳じゃないし、引きこもった訳でもないわよ」
351 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:50:34.35 ID:GlUMcLlq0
クイスラ「ドラゴン君についていた時に、生まれ故郷が人間に汚されているのを知っちゃってね……守るためこの土地に留まったのよ」
ドラゴン「ああ、確かそんな理由だったな……」
クイスラ「あれから約100年……やっと水の汚染を食い止める事が出来るようにはなったけど、まだまだ全盛期よりは汚れているままよ……先が長い話だわ」フゥ
ドラゴン「だからってお前、この湖に来る奴を手当り次第に襲うのやめろよ……変な噂立ってるぞ」
352 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:54:41.81 ID:GlUMcLlq0
クイスラ「あら、私は何もしてないわよ。ただ……冒険者や木こりや獣人なんかが、ここで立ち小便したり昼食の残飯捨てたりしたら、ちょっとだけ足つかんで引きずり回すくらいで」
ドラゴン「それをやめろっつってんの」
クイスラ「全盛期の私だったら、肛門から侵入して『スライム☆ビックバン』をやる所なのに、我慢してるのよ?」
ボンゴレ「技名からなんとなーくヤバいってのが想像出来ますね……」
353 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 21:57:59.20 ID:GlUMcLlq0
クイスラ「毎日掃除しているのに、ゴミは多いしどこからか汚水は流れてくるし……隠居生活も大変よ」ハァー
ドラゴン「そりゃあご苦労さん……」
クイスラ「……それで?ドラゴン君。貴方は何の用があってここに来たの?」
ドラゴン「ん?ああ……えっと……あー……(いざ言うとなると、なんか口にしづらいな……)」ゴニョゴニョ
クイスラ「?なあに?」
ドラゴン「いや……何から言ったもんかな……」
354 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 22:03:19.15 ID:GlUMcLlq0
ボンゴレ「……ドラゴンさん、なんか話を聞く限り、この人あまり人間に良い印象持ってない感じですけど……大丈夫なんですか?」ヒソヒソ
ドラゴン「んー……けどコイツ一時期、幼い現魔王の教育係やってたくらいだからさぁ」ヒソヒソ
ボンゴレ「……マジですか」ヒソッ
ドラゴン「勉強に関してはコイツに任せるのが一番なんだよなぁ。しかしどう言ったもんか……」ヒソヒソ
クイスラ「……大方、私に頼み事があって来たんでしょ?」フンッ
ドラゴン「……は?」
ボンゴレ「あぱー?」
赤子「あぱー……」
355 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 22:08:04.33 ID:GlUMcLlq0
ドラゴン「…………よくわかったな」
クイスラ「貴方がここに来る理由なんて、そのくらいだものね。八十年前に来た時も、同じようにモジモジして頼み事するのをためらってたわよ」
ドラゴン「……モジモジなんかした覚えは無いが」ムスッ
クイスラ「してたわよ。八十年前……狂乱の魔女と戦って大怪我を負った時も、死にそうなのにいつまで経っても頭下げようとしないで……」
ドラゴン「あーあーあーあーやめようその話は。あの時は悪かったですーごめんなさいー」ペコリッ!
ボンゴレ「何があったんですか、何が」
356 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 22:12:39.20 ID:GlUMcLlq0
クイスラ「だいたい予想は出来るわ……その赤ん坊でしょう?」
ドラゴン「!……」
ボンゴレ「ほえー……すごい考察力……」
赤子「あいー……」
クイスラ「わかるわよ、そのくらい……どう見てもイレギュラーだもの」
ドラゴン「じゃあ……!」
クイスラ「ええ、私に任せなさい……」
357 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 22:16:15.01 ID:GlUMcLlq0
クイスラ「邪魔だから湖に沈めてこの世から消し去りたいのよね?苦しまないよう殺してあげるわ」ニコリ
ドラゴン「違っげええええええええええ!!!!」
358 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 22:20:19.55 ID:GlUMcLlq0
ドラゴン「逆だ逆!全てが真逆だ!!」
クイスラ「えっ……という事は、貴方達が入水自殺……」
ボンゴレ「違います違います!なんで死ぬ事前提なんすか!?」
クイスラ「もう、じゃあ何をして欲しいのよ?訳がわからないわ」
ドラゴン「単刀直入に言おう……この子を教育してほしいんだ」
赤子「あいっ」
359 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/18(木) 22:24:51.47 ID:GlUMcLlq0
クイスラ「…………えっ、バカじゃないの?」
ドラゴン「ストレートに言われると傷付くなぁ……」
360 :
◆eUwxvhsdPM
[sage saga]:2020/06/18(木) 22:26:23.39 ID:GlUMcLlq0
今回はここまでです
361 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/20(土) 21:33:07.50 ID:a0VG4hVCo
モンスター娘好きな俺歓喜
362 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/21(日) 04:01:56.21 ID:29mamSncO
>>361
君にはボーンゴーレム娘が「あぱー」と言う度に春日が脳内に浮かぶ祝福を与えよう
363 :
>>362春日のネタって知らんかったわ……
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 19:32:15.67 ID:NDnpFkdk0
クイスラ「えっ……えっ?貴方本当に……人間の子供なんか育ててるの?」
ドラゴン「そうだよ。文句あるか」
クイスラ「噂には聞いてたけど……嘘だと思ってたわ」
ボンゴレ「あの、アタシ達この子を未来の魔王にしたいんです!そのためにしっかりした教育を……」
クイスラ「は?……人間を、魔王に?……えっ、ギャグ?」
ドラゴン「悲しいけれど本気だよ……」
364 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 19:39:33.64 ID:NDnpFkdk0
クイスラ「ええー……いやいや人間が魔王になるとか無理だし……っていうか人間なんか殺した方がいいんじゃないの?」
ドラゴン「お前は何だかんだで人間と争うの反対派だったじゃねえか」
クイスラ「昔はそうだったけど……今は、湖を汚す愚かな生物なんて死んだ方がいいと思っているわ」
ボンゴレ「ええー……」
365 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 19:51:31.97 ID:NDnpFkdk0
クイスラ「それに、教育って……言葉も喋れない赤ん坊に何をしろっていうの?」
ボンゴレ「あ、言葉は喋れますよー!ほーら、アタシはー?」
赤子「まーま!」
ボンゴレ「こっちはー?」
赤子「ぱーぱ!」
ボンゴレ「じゃあ、あの人はー?」
赤子「……ぷゆぷゆー?」
クイスラ「いい度胸してるわね、この子」
ドラゴン「待ってくれ喧嘩売ってる訳じゃないんだ」
366 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 19:57:18.45 ID:NDnpFkdk0
ドラゴン「言葉を喋れるようにはなったが、これから先、俺達じゃあきちんとした教育を施せる自信が無い……だから、しっかりした言葉遣いから魔王としての教養まで、教えてやってほしいんだ」
クイスラ「……その間、貴方達はどうする気?まさか、私にこの子押し付けて消えるつもり?」
ドラゴン「心配するな、ここに住んでこの子の衣食住の世話はするから」
ボンゴレ「あ、やっぱりそういう感じなんですね……」
クイスラ「それは果てしなく邪魔だから、帰って」キッパリ
ドラゴン「やっべー墓穴掘ったか」
367 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 20:07:45.62 ID:NDnpFkdk0
ドラゴン「わかった。何でもお前の言うこと聞いてやるから。それでウィンウィンって感じにしないか?」
クイスラ「全然Win-Winじゃないわよ。そもそもねぇ、この子言葉喋れると言っても一言二言しか喋れないじゃない。そんな子に勉強なんて早いわよ」
ドラゴン「遅いよりかはいいだろ。気付いたら『あぱー!アタシは魔王っすよー!へらへらぷー!』とかいう言葉遣いになってたら嫌じゃん」
ボンゴレ「ちょ、アタシそんなアホな喋り方してないっすよ!?」
クイスラ「いえ……今のは似てたわね」ウン
ドラゴン「だろ?」ナー?
ボンゴレ「味方がいないっ!」ガビーン!
368 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 20:14:15.14 ID:NDnpFkdk0
クイスラ「あとね、さっきも言ったけど……どんなに鍛えようが勉強しようが、人間が魔王になるなんか、無理よ。四天王の配下にも勝てるかどうか……」
ボンゴレ「それはやってみないとわからないじゃないすか!」
赤子「あいっ!」
クイスラ「そんな博打に労力使うほど、私は暇じゃないの。何しろ私はこの湖の浄化を――……ちょっと待って」ピタッ
ボンゴレ「はい?」
クイスラ「……その子、よく見せなさい」
ボンゴレ「え?あ、はいどうぞ」ズイッ
369 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 20:22:22.11 ID:NDnpFkdk0
赤子「あうー?」キョトン
クイスラ「…………この手……それに、魔力の量……この子まさか……それに魔法の素質が……?」ブツブツ
赤子「あぱー?」
ボンゴレ「な、何でしょうか?一体……」
370 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 20:26:34.15 ID:NDnpFkdk0
クイスラ「……ドラゴン君、貴方……気付いてるの?」クルリ
ドラゴン「は?……すまん、何が?」
クイスラ「……えーっと、細かい事は省くけど……この子、魔力の量が異常よ」
ドラゴン「……人間の赤ん坊ってみんなこんなんじゃないのか?」
クイスラ「そんな訳ないでしょ。バカなの?貴方バカなの?」
ドラゴン「二回も言うな」
クイスラ「いえ、ごめんなさい。強いて言うなら……うん、バカね貴方」
ドラゴン「三回も言いやがったぞコイツ」
371 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 20:33:17.46 ID:NDnpFkdk0
クイスラ(この子なら、もしかしたら……)ジッ
赤子「う?」
ボンゴレ「あのー……クイーンスライムさん?」オズオズ
クイスラ「フーッ……わかったわ。ドラゴン君、時期が来たら貴方が魔法を教えなさい。私は文字の読み書きや計算、礼儀作法等をこの子に教えてあげる」
ドラゴン「!……」
ボンゴレ「……じゃあ……!」
372 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 20:38:17.84 ID:NDnpFkdk0
クイスラ「ただし、私が教えるのは知識だけ。強くするのは貴方達が勝手にやりなさい。頑張れば、まあ……今の四天王に勝てるくらいは、なるかもしれないわね。……素質、あるわ。この子」
ドラゴン「……そりゃあ楽しみだ」
クイスラ「私やドラゴン君に勝てるレベルだとか、魔王に勝てるレベルにはならないと思うわよ……」
ボンゴレ「ふふーん、未来なんか誰にもわかりっこないですよ!」
クイスラ「…………勝手にしなさい」
373 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 20:42:47.84 ID:NDnpFkdk0
クイスラ「とりあえず、五年……ここで色々と教えてあげるわ。その間、貴方達は私の代わりにこの湖を死ぬ気で綺麗にしなさい」
ボンゴレ「……えー……」
ドラゴン「……あー……」
クイスラ「何?その顔は」ギロリ
ドラ・ボン「「何でもないです」」
374 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 20:48:07.66 ID:NDnpFkdk0
クイスラ「何でもするって言ったのは貴方でしょう?全く……この湖のほとりで暮らすのは、しょうがないから認めてあげるわ。……湖汚したら殺すけど」
ドラゴン「うぇーい……ありがとうございまーす……」
クイスラ「ほら、わかったらさっさとゴミ拾いでも何でもしてきなさい。私は今からこの子の教育方針について考えるから」
ドラゴン「うーっす……ボンゴレ、お前はどっか俺らが住めそうな場所探せ」
ボンゴレ「あ、はーい」
375 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 20:53:56.62 ID:NDnpFkdk0
クイスラ「……向こうの方に、昔コボルトが住んでいたほら穴があるわ。小さいけれど、掃除したら使えるはずよ……」
ボンゴレ「ありがとうございます!じゃあちょっと見てきまーす」テコテコ
クイスラ「…………ハァー……」ガックリ
ドラゴン「……何だよ、溜め息ついて……」
クイスラ「いえ……私も甘くなったものだと思ってね……この私が人間の教育、かぁ……」
赤子「あうー……」
ドラゴン「……俺も前までそう思ってたよ」
376 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 21:00:30.97 ID:NDnpFkdk0
ドラゴン「けど、その、なんだ……あー……」
クイスラ「……何?」
ドラゴン「いや、な。……ずっと一緒にいて、あやしたり飯食わせたりしてると……こう……」
クイスラ「……」
ドラゴン「……愛着が湧くというか……意外と、可愛いっつーか……」ゴニョゴニョ
クイスラ「……バカなの?」
ドラゴン「いや、ハイ。なんかもうバカでいいわ……」
377 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 21:03:33.74 ID:NDnpFkdk0
クイスラ「ハァ……」チラッ
赤子「あうー?」キョトン
クイスラ「……無いわね、無い……絶対、無い……」
ドラゴン「俺もそう思ってたよ。うん」
クイスラ「……バーカ」
378 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/23(火) 21:06:57.17 ID:NDnpFkdk0
……………………
…………
……
…
379 :
◆eUwxvhsdPM
[sage saga]:2020/06/23(火) 21:08:35.31 ID:NDnpFkdk0
今回はここまでです
次回から少し作中の時が飛びます。書き溜めが尽きたので遅れるかもですが……
380 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/25(木) 01:05:22.75 ID:YQm5qYs60
どれくらい時間飛ぶんだろ??
会話できるくらい大きくなるなら、やっぱ名前欲しいな
381 :
◆eUwxvhsdPM
[saga sage]:2020/06/25(木) 07:14:38.71 ID:CWKOYeeLO
んじゃあ名前募集します
名前欲しい派の人は候補いくつか下さい。由来とかもあれば
良さそうなの選びます
名前いらない派の人も言ってくれればその数見て決めます
今のところ『娘』にする感じです
382 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/25(木) 12:01:38.67 ID:ThEv81vGO
多分 90歳くらいになって曾孫とかに昔話として聞かせてる所までカットだろうなぁ
383 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/25(木) 12:02:06.75 ID:ThEv81vGO
娘でいいかな
384 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/27(土) 11:57:43.32 ID:/Fd1+y9m0
赤子(アカコ)とか?
世界観的に無しかな
385 :
◆eUwxvhsdPM
[saga sage]:2020/06/27(土) 19:50:18.22 ID:dXX8Pb+so
>>384
話が赤ん坊時代から少し飛びますので、名前が赤子だと読んでる方が混乱するかと思いますので……
386 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/28(日) 16:13:25.56 ID:HLFi1nu90
ますは名前からってことでマオーとかどう?
387 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/28(日) 20:22:47.40 ID:D2OlSQVWO
>>386
だったらマオとかのが良さそう
388 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/30(火) 02:40:32.19 ID:s0NB/naD0
>>387
マオイイじゃん!
389 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/30(火) 08:56:34.00 ID:tDN8+yh/O
娘で私はいいかな
ありがちな名前つけるより
390 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:03:45.92 ID:dDKgJ/YH0
>>386
>>387
ボンゴレとドラゴンがそんな会話してそうで面白いのでマオ採用します
>>383
>>389
ご意見ありがとうございます。まあボンゴレももうオリジナルの名前みたいなもんなので、ご理解いただければと
391 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:25:18.98 ID:dDKgJ/YH0
……………………
…………
……
…
392 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:26:42.57 ID:dDKgJ/YH0
……それから、七年の月日が流れました。
赤ちゃんが二本足で立ったり、色々な言葉を喋れるようになるたびに。
ドラゴンとボーンゴーレムは喜び。
元気に走り回って怪我をしたり、ちょっとしたワガママを言うたびに。
ドラゴンとボーンゴーレムは悲しみ、怒って、心配なんかをしました。
393 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:32:12.07 ID:dDKgJ/YH0
そうやって、うだるように暑い夏を越えて。
凍えるような冬を越えて。
赤ちゃんはすくすく大きくなり、もう赤ちゃんとは言えないくらいになり。
クイーンスライムの所から離れて、元々住んでいた洞窟に戻り。
三人で……ドラゴン一頭とボーンゴーレム一体、人間一人で仲良く暮らして。
……七年という月日が流れました。
…………
394 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:35:32.28 ID:dDKgJ/YH0
…………
とある森の中――……
少女「――……ハァ、ハァ……!!」ガサガサッ!
「ブヒー!待てー!」
「ついに追い詰めたぞー!」
「プギプギー!」ドドドドッ!
大変です!
女の子が、オークに追い回されています!
395 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:39:55.16 ID:dDKgJ/YH0
少女「くっ……ハァ、ハァ……!」ザッ!
「逃げ回るのも終わりだブヒー!」
「これで終わりだ!プギー!」
「終わらせて飯にすんぞー!!」
グ オ ッ ・ ・ ・
少女「――……い……い――……!!」
396 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:44:19.91 ID:dDKgJ/YH0
少女「ィヤア――ッ!!!」ヒュン!
ドバキイッ!!
「ブヒー!?」ドサッ!
「ああっ!おにーやーん!」
少女「たぁ――っ!!」
ドカアッ!
「プギャー!?」
少女「とぉ――っ!!」
ドッカァン!
「「「やられたブヒー!」」」ドサアッ!
…………
397 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:48:55.12 ID:dDKgJ/YH0
…………
姉オーク「……はーい、今日もマオちゃんの勝ちー」
マオ「えへへ……」テレテレ
妹オーク「マオちゃん、すごい……!」キラキラ
姉オーク「……っていうか、アンタ達弱すぎでしょ……三人がかりで何で負けてるの?」
少年オーク1「違ぇーってねーちゃん!マオが強すぎるんだよ!」
少年オーク2「剣術じゃ勝てなくなったなー……昔は圧勝だったのにー」
少年オーク3「もう半年くらい負けまくってるよね……腹減ったぁ」
398 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:52:33.41 ID:dDKgJ/YH0
マオ「ミノタウロスさんに色々教えてもらってるからねー。剣術の他にも斧とか槍の使い方とか」
少年オーク2「うーん、今日は追い詰めたと思ったんだけどなー……」
マオ「あ、ゴメンね。追い詰めたように思わせたら、隙が出来ると思ってー」
少年オーク1「演技かよチクショー。なんだよこいつー」
399 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:55:56.44 ID:dDKgJ/YH0
姉オーク「ねえ、マオちゃん。今日はもう乱暴なことやめて、妹と一緒におままごとでもしない?」
妹オーク「うん……」モジモジ
マオ「あ、ごめん姉オークちゃん……あたし今からお野菜もらいに行かないといけなくて」
少年オーク1「えー!勝ち逃げかよー!?」
少年オーク2「おにーやん、最近ずっとそうだよ」
少年オーク1「うるさいんだよお前はっ!」グリグリ
少年オーク2「うわー!おねーやーんおにーやんがイジメるよー!!」バタバタ
少年オーク3「もういいからご飯食べに帰らない?」
400 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 19:59:26.39 ID:dDKgJ/YH0
姉オーク「妹ちゃん、下のお兄ちゃん三人見て育ったらダメだからね」
少年オーク1「ねーちゃんヒドくね?」
妹オーク「あたし、おにーちゃん達好きだよ?」
少年オーク2「妹ぉ……」キュン
妹オーク「ちょっぴり弱い所とか、ぼせーほんのーがくすぐられるよね!」ニパッ
少年オーク1「妹が一番ひどい気がする」
マオ「ねー妹オークちゃん、ぼせーほんのーって?」
妹オーク「なんかね、アルラウネさん達が言ってた」
姉オーク「今度あいつら叱っとかないとなー……」
401 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 20:03:54.75 ID:dDKgJ/YH0
マオ「じゃ、そろそろ行ってくるねーみんなー」
姉オーク「気をつけてねー」
少年オーク1「帰ったらもう一回戦えよ、マオっ!」
少年オーク2「そんな時間ないと思うよ、おにーやん」
少年オーク3「お土産は食べ物でよろしくー」
妹オーク「ばいばい、いってらっしゃーい」フリフリ
マオ「うん!いってきまーす!明日はいっしょに遊ぼーね!姉オークちゃん、妹オークちゃん!」
タタタッ……
…………
402 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 20:06:32.82 ID:dDKgJ/YH0
…………
テコテコ……
マオ「ふー、ちょっと走り疲れたなー」テコテコ
ガサガサッ!
エルフ「止まれ!何者だ!?」ガサッ!
マオ「あたしだよっ」ブイッ
エルフ「む?……何だ、マオか。よく来たな。歓迎する……野菜か?」
マオ「うん。キャベツが欲しいっておかーさん言ってたー」
エルフ「すぐ用意しよう。その間、主様の所にいると良い」
マオ「はーい。お邪魔しまーす」ペコリ
403 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 20:09:44.77 ID:dDKgJ/YH0
ガサガサガサ……
ドライアド「ふぁー……」ゴロゴロ
エルフ「失礼します、主様」ガサッ
ドライアド「ふえっ!?えっ、あっ、なんでしょうか!?」ワタワタ
エルフ「マオが来ましたので、野菜を用意する間ご一緒に、と思いまして」
マオ「こんにちは、ドライアドさん」ペコリ
ドライアド「わあぁ……!よく来ましたね、マオさん!お久しぶりですっ!」パァァッ
マオ「あぱー、先週も来たと思いますけどー」
404 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 20:14:44.12 ID:dDKgJ/YH0
ドライアド「さあさあさあさあそんな所に立ってないで、ここに入って下さい」
マオ「なんですかこれ?机に葉っぱがかかってますけど……」
ドライアド「東の小国に伝わる家具で、『コタツ』というものがあるのですが、それを真似て作ってみました」
マオ「ここに足を入れるんですか?」
ドライアド「はい!どうぞ!」
マオ「よいしょっ……おお?なんかひんやりしてるー」
405 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 20:18:50.47 ID:dDKgJ/YH0
ドライアド「この家具は厳しい冬の寒さを超すためのものらしいのですが、それを夏用にアレンジしてみまして。……こうして氷で中を冷やすのも中々良いものでしょう?」ニコニコ
マオ「わー、なんか良いですねこれー」キャッキャッ
ドライアド「最近はこれに入って一人チェスをするのがマイブームなのです」
マオ「ドライアドさん、外出しないと身体にわるいよー?」
ドライアド「大丈夫ですよぉ。私植物ですしぃ」ゴロゴロ
406 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 20:24:15.53 ID:dDKgJ/YH0
ドライアド「はい、マオさん。夏みかん剥きましたよー」
マオ「ありがとうございます。んっ、あまーい!」
ドライアド「ふふふ……さあ、私と一緒にゴロゴロ引きこもりライフを楽しみましょう!ここでずーっと!」
マオ「ええー?この後もあたし予定あるしなー」
ドライアド「いいじゃないですか!予定なんてちょっとくらい無視しても問題ないですよぉ」
エルフ「……あのー、野菜の収穫終わりましたけど……」ガサッ
407 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 20:29:03.27 ID:dDKgJ/YH0
マオ「あ、はい。ありがとうございますエルフさん」ペコリ
エルフ「量多いが、持てるか?マオ」
マオ「大丈夫です。おかーさんも喜ぶと思いますー」
ドライアド「ほら、マオさん。おせんべいでも食べませんか?ゴロゴロしながら食べるおせんべいは最高ですよぉー」ダラダラ
マオ「えーっと……ごめんなさいドライアドさん。あたしやっぱり予定があるんで」
ドライアド「」ガーン!
408 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/06/30(火) 20:35:32.90 ID:dDKgJ/YH0
ドライアド「いや!待って!行かないで!!私をひとりぼっちにしないでぇぇぇ……!」エッグエッグ
エルフ「泣かないで下さい主様……毎週こんなやり取りしてるじゃないですか」
ドライアド「引きこもりの私にとって、どもらず話せるのは貴女だけなのぉ……」ヒッグヒッグ
エルフ「社会復帰して下さい」
マオ「ごめんなさいドライアドさん。また来ますねー」フリフリ
ドライアド「うん!待ってますわ!」ニッコー!
エルフ(主様の今後が心配だなぁ……)
…………
409 :
◆eUwxvhsdPM
[sage saga]:2020/06/30(火) 20:36:58.52 ID:dDKgJ/YH0
今回はここまでです
オーク姉弟は全員序盤の子供オークの成長した姿です。赤子オークは妹オーク
410 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/01(水) 12:33:16.47 ID:ysSVh+V9O
合計14年後か
411 :
◆eUwxvhsdPM
[sage]:2020/07/01(水) 16:25:04.71 ID:SF7Dw/2Co
>>410
ごめんなさい七年後です
わかりづらかったっすね
412 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/04(土) 22:39:01.29 ID:1TLkvEXno
みんなかわいいなあ
413 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/05(日) 16:04:08.99 ID:b9Uum7Lc0
ドラゴニュート娘〜ドラゴンの過去あたりから無難なバトルものにシフトしそうな気がしてたが、可愛い日常がやっぱりいいよ
414 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/07/05(日) 20:17:20.79 ID:bX15iyJy0
…………
生命の湖、畔――……
タッタッタッタ……
マオ「はあ、はあ……遅くなっちゃった。ごめんなさーいせんせー!遅れましたー!」
ボコボコボコ……
クイーンスライム「……3分の遅刻よ。マオちゃん」ザパーッ
マオ「あぱー……言い訳はしません。あたしの足が遅いのがいけませんでしたっ」ペコリッ
415 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/07/05(日) 20:22:54.48 ID:bX15iyJy0
クイスラ(……まあ、大の大人が半日かかる道のりを、一時間そこらで走ってくるのだから……本当なら褒めてあげる所なんだけど)
クイスラ「反省しているようだし、許してあげるわ。ただし、私の3分を無駄にした罪は重いわよ」ギロリ
マオ「はい。ごめんなさい先生」ペコリ
クイスラ(……私は心を鬼にしてこの子を教育する!それがこの子のためになるのよ!)キリッ
416 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/07/05(日) 20:27:32.00 ID:bX15iyJy0
クイスラ「じゃあ、今日の勉強会を始めるわよ。宿題はやってきた?簡単な掛け算の問題をいくつか出してたけど……」
マオ「はい。しっかり持ってきましたー」サッ
クイスラ「……その前に、マオちゃん」
マオ「はい?先生」
クイスラ「……貴女、汗臭いわよ。どれだけ必死に走ってきたの……」
マオ「あ、あぱー……ちょっと、来るときこけちゃいまして……すごく急いじゃいました……」
クイスラ「何!?傷を見せなさい!早く!!」
マオ「えっ、あ、いやー、そんな大した怪我じゃないですけどー」イソイソ
417 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/07/05(日) 20:33:53.19 ID:bX15iyJy0
クイスラ「ああもう、消毒消毒……濃いお酒がどこかにあったはずだけど……マオちゃん、大丈夫なの?痛くない?」バタバタ
マオ「ちょっとウルッてきましたけど……おとーさんはこんな怪我じゃ泣かないと思ったので」ハイ
クイスラ「あのバカは別よ。何百本の矢が突き刺さってもうめき声一つあげないんだから……まあ、見た目はひどいけどかすり傷みたいね。すぐ白魔法で治してあげるから、湖で傷口を洗うついでに汗も流しちゃいなさい」
マオ「はーい」
クイスラ「あーあー、服も土で汚れてるじゃないの。洗って乾かしといてあげるから、替えの服着ときなさい。人間の服の一枚くらいあったでしょ」バタバタ
マオ(……クイーンスライムの先生はいつも優しいなぁ……)
418 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/07/05(日) 20:38:14.25 ID:bX15iyJy0
ザパザパ
マオ「うーっ、冷たくて気持ちいーっ」バシャバシャ
クイスラ「ほら、身体洗っている間も勉強よ。今日の予定は割り算!来週には分数まで行くわよ」
マオ「わ、わりざん?ぶんすー?」アパ?
クイスラ「掛け算が出来るんなら割り算も出来るわよ。その前に復習ー。1✕1から20✕20まで全部言いなさい」
マオ「せんせー、10の上くらいからすごく難しいんですけどー……」
クイスラ「こんなの微分積分に比べたらフェアリーの鱗粉みたいなもんよ。ほらほらさっさと言う」
マオ「あ、あぱー……」
…………
419 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/07/05(日) 20:41:01.26 ID:bX15iyJy0
…………
カァーカァー……
クイスラ「……つまりまあ簡単に言うと、二乗するとその数になるのを平方根と言ってー……」カリカリカリ
マオ「せんせー、なんかもうすでにむずかしいですー……」
クイスラ「だらしないわね。今の魔王様はこんなの3秒で理解したわよ」
マオ「むー……じゃあ頑張らないとですね」カキカキ
クイスラ(……あれ?人間の7歳って平方根とか習うのかしら?……まあ、いいわよね)
420 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/07/05(日) 20:44:38.21 ID:bX15iyJy0
クイスラ「じゃあ次……と思ったけれど、もう時間ね。日が傾いてるわ」
マオ「ありがとうございました、先生」ペコリ
クイスラ「……しまったわ。結局割り算あまり勉強出来なかったわね……」
マオ「いえ、だいたいわかりましたから。あとはお家で復習します」
クイスラ「そう?ならいいけど……明日はお休み。明後日は国語の勉強するわよ」
マオ「はーい」
クイスラ「最終的には古代禁忌呪文書くらいは読めるようにならないとね。あとエルフ文字とノーム文字も読めるようにして……あーゴブリン語も話せるようにするべきかしら……けどあの言語は『くたばれ!』だけで42個もあるしなぁ……」ブツブツ
マオ「よくわかりませんけど、頑張りまーす」
421 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/07/05(日) 20:48:00.96 ID:bX15iyJy0
クイスラ「帰り道気をつけなさいよ。怪我しないように!」
マオ「はーい。それではさよーならー先生」ペコリ
クイスラ「はいさようなら」
マオ「よーし……」ググッ……
ダッ!
タタタタ……
…………
422 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/07/05(日) 20:51:37.44 ID:bX15iyJy0
…………
洞窟――……
……タタタ……
マオ「ただいまー、おとーさん!おかーさん!」ザッ!
423 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/07/05(日) 20:55:14.41 ID:bX15iyJy0
ドラゴン「おー、おかえりー」
ボンゴレ「おかえりなさーい!ごはんもうすぐ出来ますよー」ニコニコ
マオ「わーい!」
424 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/07/05(日) 20:59:02.53 ID:bX15iyJy0
ドラゴン「今日はどうだった?」
マオ「あのねー、オークのみんなと遊んでねー、ドライアドさん所でお野菜もらってー、先生のお勉強むずかしかったー」
ドラゴン「そうか。……怪我はしてないか?」
マオ「ちょっとこけちゃったけど、クイーンスライムの先生に治してもらったよー」
ドラゴン「ん、そうか。……ちょっと見せてみろ。痛くないか?」
マオ「だいじょーぶ。おとーさんだったらこんな怪我、痛くもかゆくもないもん!」
ドラゴン「いやまあお父さんはそうだけどさぁ……うん、綺麗に治ってるな。気をつけろよマオ。怪我をするな、とは言わないが……森の中で大怪我して動けなくなったりでもしたら、大変だぞ」
マオ「うん。気をつけるー」
425 :
◆eUwxvhsdPM
[saga]:2020/07/05(日) 21:03:45.48 ID:bX15iyJy0
ボンゴレ「そうですよー。お母さんなんか昔、崖から落ちて全身の骨がバラバラになった事ありますし」
マオ「えー!?おかーさんそれ大丈夫だったのー?」
ボンゴレ「全部繋げるのに一週間かかりましたねぇ……首だけで転がりまわってパーツ集めて……」シミジミ
ドラゴン「マオ、お前はそーいう事にならないようにな。死ぬから」
マオ「?……けど、おかーさんが大丈夫だったらあたしも……」
ドラゴン「お前はダメなのっ」
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