【ミリマス】徹底検証!聖母力(仮)の謎に迫れ!

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

52 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:32:11.53 ID:BJoet2g00
朋花「素晴らしいものを見せていただきました〜。眼福です〜」

歩「えへへ。ま、アタシもたまには年下にイイとこ見せないとね!」

朋花「うふふ。またいつか、ダンスを教えて下さいね〜」

歩「うん、いつでも大歓迎だよ!」
53 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:32:50.47 ID:BJoet2g00
昴「さっきのどういうことだよ」

ロコ「グロッキーするどころかどんどんエキサイトしていってましたね」

朋花「ええ、私もこうなるとは予想していたとはいえ、あれほどのものとは思いませんでしたね〜」

百合子「ええっと、朋花さんのオーラに煽られて歩さんのボルテージも上がっていったってことでいいんでしょうか」
54 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:33:27.50 ID:BJoet2g00
朋花「……私が歩さんにプレッシャーを与えていたというのはさっきもお話した通りですが」

朋花「以前、その例外があったんです」

昴「例外?」

朋花「はい」

朋花「歩さんに、ダンスのレッスンをしていただいた時に、ね」
55 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:34:12.64 ID:BJoet2g00
朋花「あの日の歩さんは、どこか私に遠慮していた普段の様子とは打って変わって、それはもうビシバシと私を指導してくださいまして〜」

朋花「あんなにハードにしごかれたのは、あるいは初めてかもしれませんね〜」

昴「あー、そういうことか。オレたちが『Jelly PoP Beans』で一緒になった時もそうだったな。歩、ダンスのことになるとすっげー熱くなるんだよ」

ロコ「サヨコとイーブンのハードコーチングでしたね」

百合子「へー、ちょっと意外かも」
56 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:35:16.28 ID:BJoet2g00
朋花「だから、ダンスをしている時の歩さんであれば、聖母にも負けないエネルギーを発揮しているに違いないと思ったんです」

百合子「うんうん、踊ってる歩さんの無敵さったらないですからね! 同じステージに立ってる時もバッチリカバーしてくれますし」

ロコ「それにしてもジェットコースターみたいなアップダウンぶりですけど」

昴「はは、でも、そういうところも歩らしいや」



朋花「(思えば、あの日がきっかけだったのかもしれませんね)」

朋花「(徐々に歩さんの前でも普段どおりでいられるようになっていったのは)」
57 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:36:03.86 ID:BJoet2g00
百合子「とってもいい感じです! 『聖母力を正面から受け止められるタイプ』! 『聖母力に敏感に反応するタイプ』! 予想以上にバラエティに富んだ成果ですね!」

ロコ「で、このリザルトから何かわかったんですか?」

百合子「それは……あ、聖母力の影響にも個人差があります!」

昴「最初から全然進んでねーな」

百合子「そ、そんなことはありません! さあ次のサンプルを!」

朋花「そうですね〜……あら?」
58 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:36:57.37 ID:BJoet2g00
朋花「皆さん、次の方がいらっしゃいましたのでここで見ていてください」

昴「あれ? 朋花一人で行くのか?」

朋花「はい、その方がわかりやすいかと〜」




百合子「で、朋花さんは今、紬さんとお話しているわけですが」

朋花「――」

紬「――」
59 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:37:40.21 ID:BJoet2g00
昴「ここで見てろって言ってたけど、どうするつもりなんだろうな」

百合子「さあ。一見普通にお喋りしているようにしか。でもきっとさっきみたいに水面下で高度な駆け引きが……!」

ロコ「あの二人、最近フレンドリーですね。心なしかトモカの表情もソフトです」

昴「うんうん、やっぱ同じユニットで活動したらそうなるんだよな……おっ、帰ってきた」
60 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:38:43.76 ID:BJoet2g00
朋花「お待たせしました〜」

百合子「紬さんと何の話をしてたんですか?」

朋花「はい、今度のオフに紬さんオススメの甘味処を案内していただけるそうです〜」

百合子「わぁ、いいなぁ」

昴「で、実験の方はどうなったんだ? こっからじゃ何やってるかわかんなかったけど」

朋花「それは……」

ロコ「ふっふっふ、ロコのセンシティブなサイトはすべてお見通しですよ」

すばゆり「?」

ロコ「ずばり! トモカのオーラはさっき歩と話していた時よりもさらに薄くなってました! そう、限りなくゼロに近いコンディションですっ!」
61 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:39:43.99 ID:BJoet2g00
百合子「ゼロ!? それって聖母であることを放棄するに等しい所業じゃないですか!」

昴「あー、だからなんかユルい雰囲気だったのか? まあ確かに紬もどっちかってーとビビりのイメージが」

朋花「いいえ」

すばロコゆり「へ?」

朋花「全く、その逆です」

昴「え? 逆?」



62 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:40:17.96 ID:BJoet2g00
朋花「私は今、全力を以て紬さんと対面していたのです」


すばロコゆり「……………………」

すばロコゆり「はぁッ!?」
63 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:41:06.60 ID:BJoet2g00
昴「そんなわけないだろ! だって紬、全然普通だったじゃんか!」

百合子「余波もなかったですしメガネも反応してません!」

昴「いやメガネはそれでいいんだよ」

ロコ「そ、そうですっ! ロコがオーラを薄いと感じたのともコントラディクトします!」

昴「なんだかんだロコもノッてきたな」
64 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:41:41.72 ID:BJoet2g00
朋花「皆さんの仰ってることは間違っていませんし矛盾もしませんよ〜。なぜならば」

朋花「私は紬さん『だけ』に、聖母力をぶつけたのですから

すばロコゆり「………………………………」

すばロコゆり「はぁあぁぁッッ!?」
65 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:42:52.71 ID:BJoet2g00
百合子「『一点集中』! そんなパターンもあるんですか!?」

昴「なんかど真ん中直球勝負って感じで燃えるな!」

ロコ「いや仮にそんなことが出来たとしていつ使うんですかっ! アイドルとして何のメリットもなくないですか!?」

百合子「いいえ、ロコちゃん!」

ロコ「!?」

百合子「以前真さんに聞いたことがあります。『パフォーマンス中に一瞬だけ、観客席のただ一人に狙いをすましてアピールをすることがある』と」

百合子「ウインク、指差し、流し目……ほんのちょっとした仕草ですが、そんなのが自分にだけ向けられたらと想像してみてくださいよ!」

百合子「『ひょっとして今の、私のために!?』。勘違いだっていいんです! こんなの一瞬で恋に落ちちゃいますよ! きゃーっ!」

昴「なんか亜利沙みたいになってんな」
66 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:43:46.70 ID:BJoet2g00
ロコ「ん? ちょっと待ってください。ユリコの言う通りなら」

ロコ「トモカのフルパワーでスペシャルなアピールが、ツムギにはパーフェクトにスルーされたってことになりませんか」

朋花「……」

昴「……」

百合子「……」

朋花「…………私にも不可解なのですが」

すばロコゆり「(あ、なんかちょっと悔しそう)」
67 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:45:21.77 ID:BJoet2g00
朋花「歩さんとは逆に、紬さんにはどれだけ気を張っても全く気付いてもらえないんですよね〜」

昴「そんなことあるのか? だって朋花の本気って嵐を呼んだり一生を捧げるほどのファンになったりするレベルだろ?」

朋花「百合子さんの言う通り多少の個人差はあれど、ここまで極端なのは私も初めての経験ですね〜」

ロコ「聖母もツムギの前ではオーディナリーパーソンですか。なんというギフテッド殺しな」

百合子「聖母力を無効化する能力……名付けるならさしずめ『聖母の愛より巣立つ者(マリア・キャンセラー)』といったところですね……」

昴「本人の知らない所で変な呼び方してやるなって」
68 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:46:02.34 ID:BJoet2g00
百合子「でもこうなるって知ってたということは、前にも紬さんの前で聖母力を高めたことがあるんですよね。なにかあったんですか?」

朋花「それは……」

ロコ「それは?」

朋花「聖母の秘密ですね〜♪」

すばロコゆり「」(ガクッ
69 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:47:51.45 ID:BJoet2g00
ともすばロコゆり「(ワイワイガヤガヤ)」


紬「(天空橋さん、同い年の皆さんといるととても自然で、楽しそうですね)」

紬「(遠慮しがちなところもあるので少し気がかりでしたが、これなら安心です)」

紬「(これからもユニットのお姉さんらしく、ウチがしっかり妹分を見守らんと!)」
70 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:48:44.95 ID:BJoet2g00
百合子「ふーっ。かなりデータが集まってきましたね。大満足です!」

昴「なー、オレなんか腹減ってきた」

ロコ「わ、もうランチタイムですか。なんだかんだ付き合っちゃいました」

百合子「じゃあいったんこの辺で一区切り……あっ」



百合子「春香さんだ」

朋花「!」
71 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:49:38.93 ID:BJoet2g00
昴「どうする? せっかくだしもういっちょいっとくか?」

百合子「そうですね、先輩のデータも欲しいですしぜひ協力してもらいましょう! いいですよね、朋花さん」

朋花「……」

ロコ「トモカ?」

朋花「……いえ。ええ、構いませんよ」
72 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:50:38.34 ID:BJoet2g00
百合子「おはようございます、春香さん!」

春香「あ、おはよう皆。ふふ、なんだか賑やかだね」

昴「春香が劇場にいるって珍しいな」

春香「うん、午後からこっちで打ち合わせなんだ」

百合子「あ、じゃあちょっと今お時間いただいていいですか」

春香「もちろん。ちょうどいいし皆でお昼ごはんでも……?」

春香「朋花ちゃん?」

朋花「!」
73 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:51:22.31 ID:BJoet2g00
春香「なんだかちょっと元気ないような気がするんだけど……大丈夫? 疲れてない?」

朋花「……私がですか? いえ、そんなことはありませんよ〜。いたっていつもどおりです〜」

春香「そう……? それならいいんだけど。でも、本当に体調が悪かったらちゃんと言わなきゃダメだよ?」

朋花「はい〜。お心遣いに感謝します〜」

すばロコゆり「?」
74 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:52:12.44 ID:BJoet2g00
昴「ふー、食った食った」

百合子「春香さんにクッキーまで貰っちゃったし、午後からの実験も頑張れそうですね!」

昴「えー、まだやるのか? もうそっちもお腹いっぱいだなあ」

ロコ「ハルカにはどんなスタンスでいたんですか?」

朋花「……」

百合子「朋花さん?」

昴「なんか春香と会ってから変だぞ。ほんとに調子悪いのか?」

百合子「あ、ごめんなさい……。私、無理言って付き合わせちゃって」

朋花「いえいえ、そういうわけではありませんよ〜」
75 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:53:10.40 ID:BJoet2g00
朋花「そうですね〜、春香さん相手には気を緩めてみました〜」

ロコ「本当ですか? ロコでもわかりませんでした」

朋花「本当に気持ち程度ですからね〜。具体的には全力の23%です〜」

ロコ「1%単位でアジャスト出来るんですか……」

昴「宣言通りの球速で投げるプロの投手みてーだな」

朋花「それでも、春香さんには気づかれてしまいましたけどね〜」

百合子「え、そうなんですか?」
76 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:54:03.58 ID:BJoet2g00
朋花「私の聖母力は、どうも春香さんには想定とは違った受け止め方をされがちでして〜」

朋花「さっきも、やっぱり余計な気を遣わせてしまいました〜」

ロコ「あ、春香とエンカウンターしたときのことですか」

百合子「それって……、聖母力を抑えた朋花さんは、春香さんには『元気がない』ように見えたってことですか」

朋花「そのようですね〜」

昴「ふーん。じゃあさ、逆に気を張ったらどうなるんだろうな」

朋花「そうですね〜……」
77 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:55:02.78 ID:BJoet2g00
朋花「(あれはまだ、私がアイドルとしてデビューして間もない頃の公演でした)」




春香『朋花さん。隣、座っていいですか?』

朋花『ええ、もちろん。どうぞ』

春香『えへへ。じゃあ、お邪魔しま〜す』
78 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:55:51.79 ID:BJoet2g00
春香『出番、もうすぐですね。大丈夫? 緊張してませんか?』

朋花『うふふ、さっきもプロデューサーさんに聞かれましたね〜。ご心配なく、人前に立つのは慣れてますので〜』

春香『はー、やっぱりスゴいですね。年下とは思えないや』

朋花『最初は年上と勘違いされてましたもんね〜』

春香『あはは。私なんか本番前はもう足がガクガク震えちゃうから、朋花さんが羨ましいかも』
79 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:56:32.29 ID:BJoet2g00
朋花『……? 春香ちゃんほどのアイドルでも緊張されるんですか?』

春香『当たり前ですよー!』

春香『今だってこうやって朋花さんとお喋りしてなきゃ多分オエーッてなってるし。あ、で、でも本番になったらちゃんと皆を引っ張れるようにするから大丈夫ですよ! せせせ先輩だもんね一応っ、うん!』

朋花『うふふ。もちろん皆頼りにしてますよ〜』
80 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:57:14.16 ID:BJoet2g00
スタッフ『天空橋さん、スタンバイお願いしまーす!』

朋花『は〜い。では春香ちゃん、ちょっと行ってきますね〜』

春香『はい。ごめんなさい、付き合わせちゃって』

 スッ

朋花『!』




春香『いってらっしゃい。ステージ、思いっきり楽しんできてくださいね、朋花さん!』
81 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:58:09.50 ID:BJoet2g00
朋花「(そうやって手を握られて初めて、私は自分の手が震えていたことに)」

朋花「(周囲の人を近づけさせないほど気を張っていたことに気が付いたのでした)」

朋花「(今でも緊張していたという自覚は全くないのですが)」

朋花「(春香さんにしてみれば、その時の私はとても放ってはおけない新人の後輩だったのでしょう)」
82 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 00:59:32.88 ID:BJoet2g00
朋花「(事実、私の隣に飛び込んできてくれた春香さんの手が離れた時には、震えも張り詰めた気もどこかへ飛んでしまっていて)」

朋花「(聖画の中で微笑むマリアにも負けない春香さんの笑顔を前にして、初めて私は)」

朋花「(『アイドル』という存在の大きさと、聖母と崇められてきた自分の小ささを思い知ったのです)」

朋花「(お互いの呼び方が変わった今でも、私にとってあの人は)」




朋花「とても不思議な方ですね〜、うふふ♪」

すばロコゆり「?」
83 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 01:00:25.54 ID:BJoet2g00
昴「で、結構色んな人に試してみたけど、ちょっとでも研究は進んだのか?」

百合子「ええ、昴さん。幸運にも全く異なるタイプのサンプルが集まったおかげでね」

ロコ「まあ、一応聞いてみます」

百合子「では発表します! 今日の研究成果まとめ、それは……」



百合子「今日の四人はみな、朋花さんと同じ『能力』を持っているということです!」
84 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 01:01:11.51 ID:BJoet2g00
すばロコとも「……………………………………」

百合子「最初に『聖母力』の効き目には個人差があると言いましたが、今日の結果はそんな言葉では到底片付けられないほどにバリエーション豊富かつ大きな差でした! これは個人差の枠を超えて各々が何らかの超常的な能力を持っていると仮定しないと説明がつきません! そもそも一人目のまつりさんの時点で」

昴「さーて、公園にキャッチボールでもしに行くかあ。ロコ、グローブある?」

ロコ「みんなの分まとめてアトリエに置いてありますけど今からですか? バイタリティありますねえ」
85 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 01:02:03.51 ID:BJoet2g00
百合子「ちょっとちょっと! まだ報告は始まったばっかりですよ! 朋花さんと紬さん以外の能力名聞きたくないんですか!?」

昴「3人まとめて『スーパーカートリオ』とか『JFK』でいいよもう」

ロコ「ロコ的には『スコットテツタロウ』なんかもグッドです。はあ、最初からわかってましたけどなんてシリーなエンドなんでしょう」

百合子「もー! 二人ともなんでそんなにつれないんですか!」

朋花「まあまあ百合子さん」


朋花「楽しかったからいいじゃありませんか〜」
86 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 01:02:38.31 ID:BJoet2g00
百合子「えー? でもぉ」

昴「おーい、早く行こーぜ」

ロコ「置いていきますよー」

朋花「は〜い、今行きますね〜」

百合子「うう、絶対続きは向こうでやってやるんだから」

朋花「それに」


朋花「実験はまだ終わってませんしね」


百合子「え?」

朋花「うふふ♪」
87 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 01:03:42.85 ID:BJoet2g00
朋花「(そう、私の可能性を探る試みは、まだ続いている)」

 ――ため息が 微笑みが 貴方に向けられる――

朋花「(アイドルのステージという、私にとって未だ未知との出会いが待ち受けるこの場所で)」


 ――狂わせて……!――
88 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 01:04:26.65 ID:BJoet2g00
『うおおおおおおお!』

『朋花さまあああああああ!!』

『ぶひぃぃいいいいいいいぃぃいいい!!!』

『(ザッ)』


朋花「(完璧とは終わり、完成とは絶望とはよく言ったもので)」

朋花「(アイドルになる以前の私は、ひょっとしたら自分でも知らない内にそんな袋小路に迷い込みつつあったのかもしれない)」

朋花「(でも、今ならハッキリと確信をもって言える)」

朋花「(私は完璧でもなければ完成でもなく、それゆえに終わってなどいないし絶望する必要もないと)」

朋花「(なぜならば)」
89 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 01:05:39.25 ID:BJoet2g00
朋花「子豚ちゃんたち〜! 私の歌、いかがでしたか〜!?」

 ワァァァァアアアアアァァァァ!!

朋花「良い子ですね〜。ご褒美に頭を撫でてあげますので、心で聖母の愛を受け取ってくださいね〜。なでなでなでなで♪」

 ブヒィィィィィィィイイイイイィィィ!!

朋花「さて、それでは次が私たちの最後の曲となります。(エーーー!!) うふふ、最後まで盛り上がっていってくださいね〜。聴いてください、ミリオンスターズで……」



ともすばロコゆり「『Thank you!』」
90 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 01:06:39.73 ID:BJoet2g00
朋花「(このステージには、この劇場には、このアイドルという世界には、私の知らなかった『個性』たちが、夜空を彩る数え切れない星々のように輝きを放っている)」

 ――ほら 見て ステキな 出会いの予感の青い空――

朋花「(青春の光そのもののような明るさと純粋さを持つ昴さん)」

朋花「(誰にも真似できない感性で世界を見て、心から溢れる情熱を表現するロコちゃん)」

朋花「(どこまでも広がる想像の翼を羽ばたかせて風に乗る百合子さん)」

朋花「(みんなみんなとても素敵な方ばかりで、ともすれば聖母の光が霞んでしまいそうになるくらい)」

朋花「(だから)」

  ――この衝動 止められない クラップ 鳴らせ!――

朋花「(みんなに負けないくらいに輝くために、私は私自身がまだ見たことのない、全力のその向こう側を目指して、力を振り絞る)」
91 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 01:07:59.07 ID:BJoet2g00
 ――汗が 弾け 笑顔 咲かそう――

 ――きらめく 出会いを――

朋花「(完璧じゃなくても、完成じゃなくても、だからこそ)」

朋花「(舞台裏で支えてくれる人たち、観客席のファン、そして)」

朋花「(同じ夢を目指してここに立つ仲間(ライバル)たちから力を貰って、私は)」


朋花「せーのっ!!」


朋花「(このステージで、200%の私になれる!)」
92 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 01:09:28.45 ID:BJoet2g00
P「センター公演、お疲れ様! まるで劇場を支配したみたいなすごい盛り上がりだったぞ、さすが朋花だな!」

朋花「……」

P「朋花?」

朋花「ええ、私もそう自負しています。ではプロデューサーさん」

朋花「今日のステージは、私にとってこれ以上はないほどのものだったでしょうか」


P「いや、それはないな」
93 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 01:10:15.96 ID:BJoet2g00
朋花「……即答とは、なかなか手厳しいですね〜」

P「そりゃそうさ」

P「だって朋花の可能性は、まだまだこんなもんじゃないからな!」

朋花「……!」

朋花「……うふふ」

朋花「プロデューサーさ〜ん? 聖母に駄目を出すとは、あまりにも不敬ではありませんか〜? 少しお仕置きが必要かもしれませんね〜♪(ゴゴゴゴ」

P「別にダメ出ししたってわけじゃ……ってこ、こら! 気軽にオーラを高めるんじゃない! 俺は律子たちと違ってそんなにタフじゃ……!」
94 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 01:11:12.04 ID:BJoet2g00
昴「朋花ー! おつかれ!」

ロコ「ナイスなステージでした! トモカのパフォーマンスは本当にノーブルでアトラクティブです!」

百合子「今日も新しい子豚ちゃんがたっくさん増えちゃいましたね! どんどん鳴き声が大きくなっていって!」
95 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 01:12:11.75 ID:BJoet2g00
朋花「ありがとうございます〜。でも、今日の私がスゴかったのは、皆さんのおかげでもあるんですよ〜」

昴「オレたちの?」

ロコ「あ、バックのサポートのことですか」

百合子「それはお互い様ですよ。だって私たちは仲間ですからね」

朋花「うふふ。ええ、そうですね」

朋花「でもこんなものではありませんよ〜」
96 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 01:13:55.06 ID:BJoet2g00
 アイドルの世界は、聖母の私の思う通りには全然いってくれないほど難しくて。

 アイドルの世界は、聖母の私が驚かされるような輝きとの出会いに満ちていて。



朋花「聖母はまだまだ、大きく強くなりますから」



 これだから、アイドルはこんなにも楽しいのだ。
97 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 01:14:48.57 ID:BJoet2g00
後日

百合子「では残りの765プロの皆さんプラス詩花さんに玲音さんの分も」

ロコ「まだやるつもりだったんですか」

昴「すっげー危険なサンプル混じってんな」

朋花「今日の聖母はノリが悪いのでダメです〜♪」



おしまい
98 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/05/06(水) 01:17:24.20 ID:BJoet2g00
この4人がわちゃわちゃしてるところをずっと見ていたい。
朋花というアイドルに迫りたい。
そういうお話でした。

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
99 : ◆NdBxVzEDf6 [sage]:2020/05/06(水) 01:22:10.21 ID:jCB/B80x0
聖母って色々凄い
乙です

>>1
天空橋朋花(15) Vo/Fa
http://i.imgur.com/S3Hqluj.png
http://i.imgur.com/RWJayOX.png

七尾百合子(15) Vi/Pr
http://i.imgur.com/PEtB5Wh.png
http://i.imgur.com/7jIJYO0.png

ロコ(15) Vi/Fa
http://i.imgur.com/zbhE4XZ.png
http://i.imgur.com/LcGyVOJ.jpg

永吉昴(15) Da/Fa
http://i.imgur.com/ScziFqG.png
http://i.imgur.com/hy1aMi8.png

>>21
徳川まつり(19) Vi/Pr
http://i.imgur.com/o2QUZEz.jpg
http://i.imgur.com/QfN56DN.jpg

>>29
秋月律子(19) Vi/Fa
http://i.imgur.com/gJvonNo.jpg
http://i.imgur.com/Wn2b42N.png

>>35
舞浜歩(19) Da/Fa
http://i.imgur.com/heUJQOB.png
http://i.imgur.com/h9f5qMl.png

>>58
白石紬(17) Fa
http://i.imgur.com/gwy6on6.png
http://i.imgur.com/i0nNBgL.png

>>72
天海春香(17) Vo/Pr
http://i.imgur.com/15Nfylz.jpg
http://i.imgur.com/skzEQ1x.png

「Maria Trap」
http://www.youtube.com/watch?v=xpY-pfAuSPQ
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/06(水) 03:18:30.61 ID:U44P8D59o
りっちゃんだけぶちます世界の住人っぽい
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/06(水) 06:51:48.23 ID:2QC+YwrSO
同い年はユニットと違う良さがまたあるよね
43.36 KB Speed:0   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 新着レスを表示
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)