【ミリマス】まつりのスタンドお披露目タイムなのです!【ジョジョパロ】

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1 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/03/07(土) 10:38:58.25 ID:ArvRQigk0
※初めに

この作品は「アイドルマスターミリオンライブ!」
各CDシリーズ(MTG・T○等)の劇中劇ドラマパートを下地にしたジョジョパロです。
何を言っているのかわからねーと思うが俺にもわからん。
設定やらキャラ造形やら諸々フリーダムなことになってますが、ミリオン劇中劇のノリで楽しんでいただけたらこれ幸い。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1583545137
2 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/03/07(土) 10:40:12.34 ID:ArvRQigk0
物語の始まりはいつもこうだ。

『むかしむかしあるところに、ひとりのしょうじょがいました』

これは、一歩を踏み出せなかった、今を生きる一人の少女の物語である。



まつりの奇妙な冒険 

PART:Charlotte・Charlotte ――九条まつりはお姫様に憧れる――
3 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/03/07(土) 10:40:42.78 ID:ArvRQigk0
●九条まつり!大和撫子に会う その@●

「イルミルミルミルミルミルミルミルミルミネーショーン♪」

「鏡よ鏡よ鏡さん」

「世界で一番きゅーと! な女の子はだあれ?」

「そ・れ・は」

「この『九条(くじょう)まつり』なのです!」
4 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/03/07(土) 10:41:21.39 ID:ArvRQigk0
まつり「ヒラヒラのスカートにフワフワのお姫様ヘアー。もちろんリボンも忘れてはいけないのです、キュッと」

まつり「これで今日もまつりはびゅーりほー! なお姫様なのです!」
5 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/03/07(土) 10:42:04.88 ID:ArvRQigk0
フリフリのロリータファッションに身を包んだ少女の名は『九条まつり』。
 
近代精神が産声を上げた19世紀より続く伝統ある名家にしてGHQによる財閥解体を逃れた日本有数の企業グループ『九条』の娘である。
 
彼女の物語は、部屋に備え付けられた大きな姿見鏡の前から始まる!
6 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/03/07(土) 10:42:54.56 ID:ArvRQigk0
「あ、お嬢様」

「どこかへおでかけですか」
 
 まつりが部屋から出ると、二人のメイドが彼女を出迎える。
 
 メイドたちは鏡合わせのように瓜二つな双子の姉妹だった。
7 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/03/07(土) 10:43:26.52 ID:ArvRQigk0
まつり「ごきげんよう、亜樹(あき)、真樹(まき)。まつりはちょっとお散歩に出かけてくるのです」

亜樹「はあ、お散歩、ですか」

真樹「今日はお天気もよろしゅうございますからね。お気をつけて」

まつり「はいなのです。お留守番、よろしくお願いするのですよ」
8 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/03/07(土) 10:44:02.53 ID:ArvRQigk0
真樹「お、お嬢様!」

まつり「ほ?」

真樹「そ、その、体のお加減はいかがでございますか」

まつり「……」

まつり「はいほー! ふぁいんさんきゅー! なのです!」

まつり「それではいってくるのです」
9 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/03/07(土) 10:44:35.11 ID:ArvRQigk0
亜樹・真樹「……」

亜樹「おいたわしやまつりお嬢様。『あの日』以来すっかりお人が変わってしまって。九条の後継者は気が狂ったなんて噂も流れる始末」

真樹「ちょっと亜樹! お嬢様に向かってなんてことを!」

亜樹「亜樹が言ったんじゃないよ! でもそうじゃなくても今のお嬢様は……。奥様は奥様で『今はそっとしておきなさい』なんて仰ってるし……」

真樹「きっと何かお考えがあってのことなんだろうけど……。真樹は心配だよ……」
10 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/03/07(土) 10:45:18.41 ID:ArvRQigk0
まつり「アラモ♪アラモ♪」
 
 街の雑踏の中を、まつりは鼻歌混じりで歩く。

 ロリータファッションで鼻歌を歌いながら歩く姿は嫌でも人目を引くが、まつりに気にした様子はない。
11 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/03/07(土) 10:45:44.85 ID:ArvRQigk0
まつり「お日様サンサンでポカポカの陽気なのです」

まつり「これで大きな湖やお花畑があればきっとわんだほーに素敵な景色なのです」

 まつりがスクランブル交差点で足を止めると、ウザいくらいに元気な声が空から降ってきた。
12 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/03/07(土) 10:46:13.38 ID:ArvRQigk0
『1億2千万の乃之ちゃんファンのみんな〜〜〜〜〜っ! 赤根崎乃之(あかねざきのの)ちゃんだよォォォーーーーーーーーーー!』

『今日はみんなにビッグニュースッ! なんと! 乃之ちゃんの新しいアルバムが発売だああァァァーーーーーーーーーーーーーーーー!』

 街頭のビジョンには今をときめく人気アイドルの弾けた笑顔が大写しになっている。

 まつりはそれを見上げて一瞬だけ眩しそうに目を細めたが、

まつり「乃之ちゃんも今や立派なお姫様、なのです」

 すぐに笑顔に戻って、また鼻歌混じりに歩き始めた。
13 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/03/07(土) 10:46:51.13 ID:ArvRQigk0
まつり「ほ?」

まつり「なんだか駅前広場の方が妙に騒がしいのです」

 人だかりの後ろから背伸びしてみると、外国人らしき少女とガラの悪い男たちが対面で話している。

 少女の怯えた表情は、どう好意的に見ても『仲良しこよしでお話』という雰囲気ではなかった。
14 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/03/07(土) 10:47:20.44 ID:ArvRQigk0
バンドマン「だからよォォ〜〜〜ここは俺たちのバンドのショバなんだよなァァ〜〜〜」

異国の少女「あの……私……」

バンドマン「おっと泣くんじゃあないぜ。いいかい? 悪いのはお嬢ちゃんの方なんだぜ〜〜。義理を通さないのは人間の信頼関係を壊すよなァ〜〜?」

異国の少女「で、でも、ちゃんと許可は……」

バンドマン「ポリ公にかああ〜〜〜ッ!」

異国の少女「……ッ!」
15 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/03/07(土) 10:48:00.96 ID:ArvRQigk0
バンドマン「ンなこたぁオレたちにゃあ関係ねえんだよオオォォォーーーーーッ!」

異国の少女「キャッ!」

 バンドマンに突き飛ばされ、少女が倒される。

『おいさすがにヤバいんじゃないか?』『サイテーっ』

 野次馬の声がひそひとと飛び交うも、いかにも『ヤバいチンピラ』然とした男たちに立ち向かっていくものはいない。

バンドマン「ん? なんだぁ〜こいつは」
16 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/03/07(土) 10:48:33.33 ID:ArvRQigk0
 少女が倒れた拍子に、何かが彼女のバッグから飛び出した。

 バンドマンが目ざとくそれを拾い上げる。

バンドマン「けっ、ただの『手鏡』じゃねーかっ。オイッ! こんなくだらねーものよりちゃんとショバ代を」

異国の少女「か、返して……」

バンドマン「あ?」

異国の少女「返してください! それは私の大切な――!」

バンドマン「……!(ピキピキ」
17 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/03/07(土) 10:49:06.12 ID:ArvRQigk0
バンドマン「クソガキが口答えしてるんじゃねーーーーーっ!」

 男はまるでタバコでもポイ捨てするかのように、手鏡を無造作に放り投げた。

 カシャンと音を立てて、手鏡は再び地面に転がった。

異国の少女「ああ!?」

異国の少女「ひ、酷い……!」

バンドマン「酷いのはお嬢ちゃんの方なんだぜ……。イイコにしてりゃあショバ代だけでちゃあああんと信頼関係が築けたのによォォ〜〜〜〜」

バンドマン「ガキの分際でオレを見下しやがってーーーーっ!」
18 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/03/07(土) 10:49:33.59 ID:ArvRQigk0
 男をただのガラの悪いバンドマンだとみなせるのはここまでだった!

 なんとバンドマンは、懐から本物の『ナイフ』を取り出したのである!

『キャアアア!』『け、警察だ警察!』『お、お前助けに行けよ!』『ムチャ言うな! ありゃヤバい目してるぜ……逆上したら絶対やるって目だな』
19 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/03/07(土) 10:50:05.47 ID:ArvRQigk0
バンドマンの仲間「お、おい! さすがにそれはやりすぎだぜっ」

バンドマン「うるせえッ! テメーらは下がってろ!」

バンドマンの仲間「うっ……!」

 バンドマンはナイフを片手に舌なめずりする。

 いかにも小悪党のやりそうな下劣な行為だったが、まだ年端も行かぬ少女に恐怖を喚起させるにはそれでも十分だった!
20 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/03/07(土) 10:50:33.55 ID:ArvRQigk0
異国の少女「ひっ……!」

バンドマン「ケケッ」

バンドマン「オレを見下すやつはゆるさねーっ。悪いことをしたツケは払わなきゃなあ」

異国の少女「だ……」

異国の少女「誰か……」

バンドマン「世の中の『ルール』を教えてやるぜェーーーーーッ!クソガキがァーーーーーッ!」

異国の少女「きゃあーーーーーッ!」
21 : ◆nzxhv4bDzU [sage saga]:2020/03/07(土) 10:51:10.23 ID:ArvRQigk0
異国の少女「ひっ……!」

バンドマン「ケケッ」

バンドマン「オレを見下すやつはゆるさねーっ。悪いことをしたツケは払わなきゃなあ」

異国の少女「だ……」

異国の少女「誰か……」

バンドマン「世の中の『ルール』を教えてやるぜェーーーーーッ!クソガキがァーーーーーッ!」

異国の少女「きゃあーーーーーッ!」
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