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照「京ちゃんなんて知らない」京太郎「2度も言った!」
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36 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/02/28(金) 03:10:54.48 ID:jXIhQ2oc0
・
・
・
菫(…ラスト意地でツモって多少取り返せたが……それでもマイナス)ハァ
菫(このまま打つか?…しかし阿知賀に思うがままにやられるのはシャクだ)
菫(…阿知賀に気をつけないといけなかったのは私のほうじゃないか)フッ
「先輩ー!」
宥「えっと弘世、さん?…呼ばれてるみたい」
菫「…私が?」
誠子「先輩ー!」ブンブン
菫「…ありがとう、気がつかなかった。ちょっと失礼」ガタッ
宥「う、うん」
菫「…全く情けないな。叱咤激励の伝令か?」
誠子「いやいやいや!そんな恐れ多い」
菫「…それで、照はなんて?」ヒソヒソ
誠子「あー…あの、宮永先輩だけの意見じゃあないんですけど……」ヒソヒソ
菫「……分かった。やるだけやってみよう…いや、こなしてみせるよ。みんなによろしく」
誠子「了解ですっ」ビシッ
37 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/02/28(金) 03:12:20.99 ID:jXIhQ2oc0
・
・
・
菫「……」トン
ピクッ
宥(…指、動いた。もうやめちゃったと思ってたのに…視線は?)
菫「……」
宥(…なんか見分けづらい?でも千里山かなぁ。飛ばすくらいのき)コトン
菫「ロン」
宥(え…)
38 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/02/28(金) 03:15:13.76 ID:jXIhQ2oc0
宥(わわっ、赤土さんが言ってたのと違うよぉ…え、なんで?見間違えちゃったのかな)チラッ
菫「……」キッ ジロッ
宥(め、めめめ、目が合っちゃった…こ、怖いよぉ…でも)
宥(でも…気持ちで負けるわけにはいかない…だって私はおねーちゃんなんだから!)フンス
ピクッ
宥(また動いた。そして…)
菫「……」ジロッ
宥(…今こっち見たよね?こ、怖くてちゃんと見れないけど。それなら…)コトン
宥(最短和了りから遠回りするような打牌、それで避けていく。そして無理をしているところを逆に…)
コトン コトン コトン
宥(あれ?)
39 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/02/28(金) 03:19:16.24 ID:jXIhQ2oc0
菫「テンパイ」
宥「…ノーテン、です」
宥(和了り牌が…違う)
宥(私は…狙われていなかった?逆に誘導された?)
宥(…もしかして、癖に気づいたのかな…?)
淡「でこいってなーに?」
誠子「囮、って言えば分かる?」
淡「とり、鳥?イーソー?」
誠子「お、と、り!」
京太郎「…厳密には違う気がしますけど」
尭深「…それ言っちゃダメだよ」メッ
照「デコイというよりはブラフ、かな」
誠子「……スマセン」
40 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/02/28(金) 03:23:45.25 ID:jXIhQ2oc0
京太郎「結局分かんなかったですからね、部長のクセ」
誠子「『シャープシュートしない局もするつもりになって打つ』って、なかなか無茶なオーダーだと思ったんですけど…さすが部長」
照「無意識でやってることを再現するには、まず自分を『そうしている』と思い込ませないといけない。…菫ならやってくれると思ってた」
尭深「…これで阿知賀は混乱しますよね?」
照「…それもあるし、迂闊に動きづらくなる。逆に菫は選択肢を取り戻せた。ちょっと窮屈ではあるけど」
誠子「『狙いを分かりにくくするために視線を意識的に散らす』っていうのも…簡単に言うけど難しいですよ。集中力もたないです」ワタシハムリ
照「グッドアイディアだったよ、京ちゃん」
京太郎「あざっす」
淡(…みんな何話してんだろ。むずかしいことはわかんないや)ホヘー
41 :
◆oiHx77pVqQ
[sage saga]:2020/02/28(金) 03:25:01.60 ID:jXIhQ2oc0
来週は多分お休みです
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/28(金) 06:26:17.68 ID:LsKDMpoO0
乙
ホヘー
43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/28(金) 12:51:12.65 ID:QZdDnOGs0
乙
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/28(金) 14:23:35.77 ID:nIWQU5/io
乙
45 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/28(金) 14:51:08.76 ID:1x0LVzWPo
乙
46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/28(金) 18:59:30.21 ID:VmpSz8d/O
おつおつ
いつも誠子ちゃんが地味にかわいい
47 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/28(金) 19:11:54.32 ID:TJp6ILz30
新スレたってるやん!おつおつ
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/29(土) 23:59:09.33 ID:VLQ87ET70
本当に、タカミーは二人の間の空気読んでるねー
淡と誠子は・・・
勝利を呼び込む京ちゃんがいるなら、原作と違って準決勝も一位通過できるかな
49 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/12(木) 23:19:47.40 ID:TbPHO85x0
・
・
・
誠子「……」トボトボ
淡「あっ、亦野せんぱーい!」
誠子「…淡か」
淡「私のためのハンデ付け、お疲れ様でーす」
誠子「…相変わらず容赦ないのな」
淡「でもびっくりした。あんなに削られたとこ始めて見ました」
誠子「うるせー、ガチでやられたんだよ…」
50 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/12(木) 23:22:31.82 ID:TbPHO85x0
淡「……」
グニッ
誠子「…何すんだよ」
淡「先輩がそんな落ち込んでたら、ちょーし狂うよ」ホッペグニグニ
誠子「淡…」
プニッ
淡「私が先輩の分まで取り戻してやりますよ」
誠子「面目ないな…淡に慰められるとは」
淡「…なんかバカにした!私でもわかる!」ンガー
誠子「冗談だって…不甲斐ないのは事実だけど。頼むから負けないでくれよ」ムニムニ
淡「とーぜん。勝ちますよ。もとより負けはありえないです」キリッ
誠子「かっこつけやがってこのー」ウリウリ
淡「もう…さっさと帰ってスミレにおこられなさい!」
スタスタ
誠子「ひでぇ…」
51 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/12(木) 23:32:15.09 ID:TbPHO85x0
スタスタ
淡(千…なんだっけ。三年のおっぱいでっかい人。まあまあ強い)
淡(しんどーじは…り、りざべーしょん?だっけ)
淡(…数えくらいくれてやるけど、ぜったい取り返す)
淡(で…気をつけないといけないあちがのたいしょー。見た目ちっこい。正直なんでもなさそう)
淡(でも…せっかくきょーたろーが聞いてきた話だし。油断なんてしないんだから)
淡「…よし」
ガチャ
>大将戦、いよいよ開局です!
52 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/12(木) 23:40:19.30 ID:TbPHO85x0
・
・
・
ドタドタドタ
京太郎「…来たか」
ガチャ
淡「テルー!勝ったよー!」
照「頑張ったね、淡」
淡「ねえ!しんどーじ見た?すごいよねあの二人!びっくりしたー」
菫「…やれやれ」
53 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/12(木) 23:42:54.39 ID:TbPHO85x0
誠子「淡…」
淡「へーい!」スッ
誠子「…なにその腕」
淡「えっ、ハイタッチじゃないの?」ヘーイ
誠子「…仕方ないな」スッ
>ヘーイ! パチンッ
京太郎「やったな、首位通過」
淡「…見てた!?カッコよかったでしょ?」
京太郎「…そりゃなんとも言えないけど。あーうん、かっこよかったかっこよかった」
淡「棒読み!でもゆるす。だって決勝いけるんだもん」ニコニコ
京太郎「おう」フッ
尭深「ありがとう、淡ちゃん」
淡「フフン、もっとほめてもいいんだぞー」
尭深「そうだね。えらいえらい」ヨシヨシ
淡「むふふふふー」
54 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/12(木) 23:48:24.65 ID:TbPHO85x0
スッ
菫「一つ、いいかな。…ああ淡だけじゃない。全員にだ」
菫「…皆の手助けがあって、どうにか決勝に進めた。大きく失点してしまったものもいるが、反省して次に活かせればいい」
誠子「…はい」
菫「あとご機嫌モードに水を差すようで申し訳ないが、淡もマイナスはマイナスだからな」
淡「あっ、バレちゃった」テヘ
菫「…まあいい。ここからは私の話だ」
55 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/13(金) 00:00:51.69 ID:Wuw17KNI0
菫「……正直、あの場に亦野が来てくれるなんて思ってもみなかった。青天の霹靂とはこのことさ」
菫「そこで気がついたんだ。『虎姫はチームだ、仲間だ』とか言いながら、私にはその仲間に頼るという気概が足りなかったのではないかと」
菫「…みんなには本当に感謝している。ありがとう」フカブカ
照「菫…」
誠子「部長…頭上げてくださいよ。頭下げるなら私じゃないですか。土下座まで覚悟してたのに」
淡「別にしてもいいんじゃない?」
誠子「なっ…コラ!せっかくのいい雰囲気が!」
ギャー ワー
菫「…やれやれ」
照「……」チラッ
京太郎「……」コクン
菫「……そうだな」
菫「…あと一つ、今晩は虎姫だけでのミーティングの予定だ。8時にいつもの部屋集合、よろしく」
「「「「はーい」」」」
コンコンコン
>すみません、〇〇新聞の者ですが…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
56 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/13(金) 00:02:36.77 ID:Wuw17KNI0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
コンコンコン
菫「どうぞ」
ガチャン
淡「やっほー、来たよ」
誠子「失礼しまーす」
尭深「…お邪魔します」
照「…お疲れさま。入って」
京太郎「……」
淡「早いじゃんきょーたろー」ニヒヒ
京太郎「…ああ、軽食の準備してたしな」
淡「?…そう言われるといい匂いがするかも」スンスン
誠子「ハシタないぞ淡」コラッ
淡「へいへーい」
57 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/13(金) 00:11:41.64 ID:Wuw17KNI0
菫「…まあ出し惜しんでも仕方ないしな。京太郎君」
京太郎「うっす。…何作ったと思う?」
淡「えー…なんだろ。甘いようなスパイシーなような…油っぽい匂いもする」スンスン
照「…勘がいい。淡になら私の後継を任せられる」
淡「いやった!」
菫「何言ってんだお前らは…」ハァ
京太郎「…では、オープン」ファサッ
淡「…ドーナツ!…えっこれミ◯ドじゃないの?」
京太郎「ところがどっこい、ちゃんと手作りなんだなこれが」
誠子「へー、ドーナツって作れるんだすげー」ヒョコ
尭深「ホットケーキミックスの袋とかにも書いてるよ誠子ちゃん…あっ何淹れたらいいですか?紅茶にします?」
淡「なんか入ってないと無理!」ハイ
菫「尭深に任せるよ」
尭深「えっと…牛乳ってありますか?」
京太郎「ドーナツ作るのに仕入れたんで残りがまだありますよ、先輩」
尭深「良かった。じゃあ…」
58 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/13(金) 00:14:59.93 ID:Wuw17KNI0
尭深「…ロイヤルミルクティー淹れてみました。お好みでお砂糖もどうぞ」コトン
淡「スッゴ!」
誠子「わー、かたじけない!そして肩身が狭い!」
尭深「難しくないよ?牛乳あっためてティーパック入れるだけだから…お湯入れて微調整してるけど」
誠子「その『微調整』とかが難しいんじゃん…だいたい一手間加えようっていう発想がない。はー女子力の差。悲しくなる」ヤレヤレ
尭深「えっと…ど、どんまい?」
淡「砂糖一個ちょうだい!」
尭深「はいはーい」
59 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/13(金) 00:32:02.06 ID:Wuw17KNI0
誠子「…じゃ、始めますか?」
菫「ああ。…切り替え早いな」
誠子「…褒め言葉として受け止めまっす」
淡「わー亦野先輩に仕切られるー」
誠子「そこうるさいぞ!…ところで何するんでしたっけ。反省会ですか?」
菫「ん。……そうだな。反省もしないといけないが、その前に話がある。……照から」
「「「「…」」」」
照「……」スッ
誠子(…よく見たらまだドーナツにもミルクティーにも手をつけてない!あの照先輩が!)
照「…誠子、後で特打ち」
誠子「…すんません」
照「……今日集まってもらったのは、私がお願いしたから」
照「みんなに言わなきゃいけないことがある。私のこと、私の妹のこと。あと…京ちゃんのこと」
京太郎「……」
淡「きょーたろー…?」
60 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/13(金) 01:01:38.02 ID:Wuw17KNI0
==============================
(前日夜)
ザー カタン
ガチャ
京太郎「…ふぃーっ、さっぱりした」
フキフキ スッスッ
京太郎(連絡は…きてないな、よし)
シュルッ
京太郎(…喉渇いた)
テクテク バタン
京太郎(お茶とコーラね…あとで買い足そ)
ゴトッ バタン
61 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/13(金) 01:05:57.43 ID:Wuw17KNI0
ポフッ ゴロン
京太郎(そういや透華先輩からなんかきてたっけ)
スッ
京太郎(今日の写真か…よ、く、撮、れ、て、ま、す、ね、っと)ピコン
京太郎(…みんないい顔してる)
カシュ コクッ
京太郎「あー、茶が旨い」
京太郎(冷たいお茶が火照った体に染み渡るっ…これは犯罪的っ…)プハー
62 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/13(金) 01:13:57.23 ID:Wuw17KNI0
ピロリン
京太郎(返事速っ!…って違う、照さんだ)
『いまどこ』
京太郎(じ、ぶ、ん、の、へ、や、で、す)スッスッ ピコン
ピロリン
『いくから』
京太郎(……は?)
京太郎(どういうことですか!……っべ、返事がねえ)
京太郎(えっどうしよ……とりあえず片付けるか)ムクッ バッ
63 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/13(金) 01:17:14.47 ID:Wuw17KNI0
・
・
・
コンコンコン
京太郎(…マジで来ちゃったよ)
京太郎「はーい」
ガチャ
照「お疲れ様」
京太郎「…どうしたんですか急に」ヒソヒソ
照「入るよ」
京太郎「ちょちょちょ待って」ヒソヒソ
照「…だめ?」
京太郎「だめって…ああもういいです、入ってくださいっ」
照「お邪魔します。お菓子持ってきたから食べようね」トコトコ
64 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/13(金) 01:19:51.55 ID:uaFXaCIZo
ひと言でえっちさがなくなる残念さ
65 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/13(金) 01:26:28.44 ID:Wuw17KNI0
キョロキョロ
京太郎「…大丈夫かな」
ガチャン
照「どうしたの?」
京太郎「…誰かに見られてないかなって、見た感じでは大丈夫そうですけど」
照「見られて困るの?」
京太郎「…部屋に2人だけはダメって言われたじゃないですか」
照「…そうだっけ。…そうだった」
京太郎「そんなところだろうと…菫先輩にはなんて言ってきたんですか」
照「…『ちょっと出るから』くらいしか言ってないよ。ちょうどお風呂入ろうとしてたから」
京太郎「……」
照「…何想像してるの」
京太郎「…何も?」
照「ふーん」
66 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/13(金) 01:35:20.37 ID:Wuw17KNI0
京太郎「…とりあえずそこの椅子にでも座ってください。菫先輩が心配しだす前に帰らないと」
照「京ちゃんは?」チョコン
京太郎「俺はベッドがありますから」ポフッ
照「そっか」
京太郎「L◯NEで、って話だったんで何の準備もないですけど」
照「うん…ごめんね。直接話したくなったから。人も多いから下は誰かいるかもしれないし」ガサガサ ビリッ
京太郎「ほかの先輩たちも今日は泊まってますからね、分かりますけど。…プチシューですか」
照「これおいしいよね。…飲み物準備してなかった」
京太郎「コーラでよかったらありますよ。俺お茶があるんで」
照「…もらおうかな。ありがとう京ちゃん」
カシュッ
67 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/13(金) 01:42:05.05 ID:Wuw17KNI0
京太郎「紅茶あたりがベストですかね」
照「そうだね。ストレートが良さそう。コーヒーでもいいけど」
京太郎「ブラックも飲んでましたね」
照「お菓子に合わせて、かな。好んで単品では飲まない」
京太郎「なるほど」
照「…さっきまで何してたの?」
京太郎「えっと…風呂入ってゆっくりしてました。透華先輩とちょっと連絡とったり…ついさっき写真が届いたんですが、見ます?」
照「うん」ヒョコッ
68 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/13(金) 01:46:53.80 ID:Wuw17KNI0
照「…いい写真だね」
京太郎「ハギヨシさんが撮りましたし。まあパーフェクトですよ」
照「この横の子は?」
京太郎「一先輩かな?国広一さん、龍門渕の中堅ですね。見たことないですか?」
照「なんとなく知ってるような。…近くない?距離」
京太郎「えっ?」
照「京ちゃんとの距離」
京太郎「あっそういう…いやこれは先輩から寄ってきたので」
照「満更でもなさそうな顔してるけど」
京太郎「そりゃあイヤな顔できないですよ…別に嫌いじゃないですし。ちょっと変な人だけど」
照「ふうん」
京太郎「まさか妬いてるんですかー?なんちゃって…」ハハハ
照「……」
京太郎「え、その…ジョークですよジョーク」
照「…写真撮って」
京太郎「え」
照「今すぐ。二人で」
京太郎「アッハイ」
69 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/13(金) 01:49:40.54 ID:Wuw17KNI0
京太郎「…近くないですか」
照「あの子はよくて私がダメないわれはない」
京太郎「ダメとは言いませんよそりゃあ…しかしですね」
京太郎(部屋に二人っきりでこの距離…!何も起こらないはずも…)
京太郎「…違う、違うんだ」ブンブン
京太郎(いや、何も起こさせないッ…!今までの信頼…!裏切れるはずもないッ…!)
男、京太郎 ここが正念場ッ…!
照「京ちゃん?」
京太郎「あ、撮りまーす」
パシャリ
70 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/13(金) 01:56:13.52 ID:Wuw17KNI0
シゲシゲ
照「…いい感じ。私のにも送ってね」
京太郎「いいですけど…他の人に迂闊に見せちゃダメなやつですよ」ヨクトレテルケド
照「どうして?」
京太郎「それは……いやダメでしょう普通に考えて。明らかプライベートでツーショットですよ」
照「私と京ちゃんの仲なら許される」
京太郎「…ダメです」
照「そうかな」
京太郎「…ホテルの一室で二人ってシチュエーションがアウトなんでその時点でダメです。大会中だし」
照「…それなら仕方ない」
京太郎「バレたり疑われたりしないようきっちり封印しといてください」
照「…消してとは言わないんだ」
京太郎「撮ったの俺ですし。…撮りたくなかったわけじゃないので」
照「撮りたかったんだ」
京太郎「そうとは言わないですけど」
照「ふうん」
京太郎「…はい!時間もないので本題に入りましょう!ね!」
照「ふふっ、そうだね。時間ないからしょうがないね」
71 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/13(金) 02:12:10.43 ID:Wuw17KNI0
照「……」コクコク フー
照「コーラおいしいよ、京ちゃん」
京太郎「それはよかった」
照「うん」
照「…あのね」
京太郎「はい」
照「咲のこと、虎姫のみんなに言ったほうがいいかなって」
京太郎「…それはまた…急ですね」
照「…うん」
72 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/13(金) 02:13:46.16 ID:Wuw17KNI0
京太郎「…何かきっかけでも?」
照「そういうわけじゃないんだけど。…なんだろう、不誠実だと思ったのかな」
照「みんなは勝ちたいと思って一生懸命にやってる。私ももちろんそう思ってるけど、動機の底には咲のことがあって」
京太郎「……」
照「…私や菫は最後の年だから有終の美を、ってきっと思ってくれてる。それなのに…何も知らない、知らされてないままなのはやっぱり違うと思う」
照「…どう、かな」
京太郎「…そう、ですね」
照「…急な話でごめんね」
京太郎「いえ…俺は全然考えてなかったんで、そんな」
73 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/13(金) 02:31:38.43 ID:Wuw17KNI0
京太郎「でも、照さんがそうしたいと思うなら、した方がいいと思います。…もう後悔してほしくないから」
照「……」
京太郎「部長や先輩たちや淡にしたって、俺より照さんのほうが付き合い長いですし。分かってくれる…と思いますよ」
照「…そうかな」
照「わかった。頑張るね」
京太郎「…それなら俺のことももう隠しておく必要ないですね」
照「そう、だね。…いいの?」
京太郎「どうせ出身地割れてますし、勘が良ければすぐ気付かれるでしょうから。…隠し事しないでいられるなら、その方がいいです」
74 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/13(金) 02:32:29.82 ID:Wuw17KNI0
照「…ごめんね」
京太郎「…すみません!そういう意味じゃなくて、ええと…」
照「いいの。京ちゃんを巻き込んだのは私。責任はとる」
京太郎「……どうなろうと俺は照さんの肩を持ちますから」
照「…京ちゃんは優しいね」
京太郎「…そんなことないです」プイッ
照「…照れてる」
京太郎「照れてないです」
照「本当かなあ」
75 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/13(金) 02:43:25.91 ID:Wuw17KNI0
京太郎「…そうと決まれば」スッ
照「どうするの?」
京太郎「部長に連絡入れます。一緒に相談しましょう?」
照「そっか。…そうだね」
京太郎「連絡入れれば照さん探されないで誤魔化せますし」
照「…賢い」
京太郎「でしょ?」フフン
照(かわいい)
ピロリン
京太郎「…もしもし部長ですか?…遅くにすみません須賀です。今から照さんと一緒にそっちの部屋に伺おうと。……何言ってるんですか。相談があるそうなんで。……了解です。よろしくお願いします」
76 :
◆oiHx77pVqQ
[sage saga]:2020/03/13(金) 02:44:39.61 ID:Wuw17KNI0
中堅戦は何も浮かばなかったので割愛
77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/13(金) 02:45:18.84 ID:uaFXaCIZo
乙
78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/13(金) 07:13:13.81 ID:lv1M9yHK0
乙ー
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/13(金) 08:04:18.51 ID:YzaSO9gj0
乙
あー照かわいい
80 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/13(金) 10:06:41.09 ID:H67J6Cl+O
乙
しっとりしたやり取りすき
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/03/13(金) 23:49:28.62 ID:SHsXAFmw0
やきもち焼く照かわいい
菫さんが振り込まなかった分だけ白糸台が勝ったか
それにしても菫さん恋バナ(に繋げる事)好きね
82 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/17(火) 04:09:12.04 ID:lQunELhV0
せーこちゃんはここの世界でも大量失点してしまったか…
83 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/20(金) 01:39:08.00 ID:zUo9twB20
=====================
・
・
・
誠子「…じゃああの大将って、本当に先輩の妹さんだったのか」
淡「……」
誠子「ほら淡、昨日テレビで観てた!先輩と名字が同じだーって」
淡「…えっ、あっ…そうだっけ」
誠子「もう忘れたのか…」
84 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/20(金) 02:26:28.23 ID:zUo9twB20
照「……私からの話は、これでおしまい」
照「今まで隠してて、本当にごめんなさい」ペコリ
京太郎「俺からも、本当にすみませんでした」ペコリ
尭深「…それはでも…話しにくいことですし…」
誠子「…それなりの事情だし、な」
尭深「…部長だけは知ってたんですね」
菫「…ああ。京太郎君のことに関しては彼が入学してきてからだが」
淡「……」
85 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/20(金) 02:28:07.58 ID:zUo9twB20
淡「……きょーたろーは」
淡「きょーたろーはさ、いやじゃなかったの?」
誠子「淡!」
照「…いいの誠子。そう思っても全然おかしくない」
誠子「ですけど…」
京太郎「…確かに最初は面食らいましたけど。……あー、びっくりしたってことな?」
淡「うん」
京太郎「でも、先輩が…照さんが言うならそうしようって思ったし、それなりの事情があるわけで。しかも俺にも関わることなんだから、協力するのが筋だろ?」
淡「…めーれーされたんじゃないってこと?」
京太郎「そうだな」
菫「お前は照をなんだと思ってるんだ」ハァ
淡「…そのくらいのけんげんもってそうだし。違うんだったらぜんぜん、いいの」
照「……そう」
86 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/20(金) 02:30:50.12 ID:zUo9twB20
淡「…あーもうお腹すいちゃった!ドーナツ食べる!」
京太郎「おう、食え食え」
尭深「お代わりいる人いたら淹れますよー」スクッ
淡「いる!」
尭深「はいはーい」トポトポ
菫「…よかったな」ポンポン
照「…うん」
照「菫にもたくさん、迷惑かけたね」
菫「まあな」
照「…否定しないんだ」
菫「まだ肝心の和解を見届けるまではね、安心できない」
照「…確かに。まだお世話になります」ペコリ
菫「そうそれ。頼ってくれていいんだ、お互い様なんだから」
照「……ありがとう」
87 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/20(金) 02:39:12.90 ID:zUo9twB20
・
・
・
誠子「まあでも、いろいろ腑に落ちましたよ。須賀の持ってくる軽食がやたら照先輩の好みと合ってることとか、あと麻雀の強さとかね。納得」
京太郎「えっ…俺そんな意識して選んでないと思うんですけど」
誠子「えー、でも先輩いつも美味しそうに食べてますけど。ねえ先輩」
照「?京ちゃんのお菓子はいつも美味しいよ?…そう、ドーナツすごく美味しかったよ、ごちそうさま」
京太郎「それは良かった。…まだありますけど食べま」
照「食べる」
誠子「即答っ!」
照「緊張が解けたのかな、お腹空いちゃった」クゥ
京太郎「渋谷先輩に飲み物のお代わりももらってきますね。亦野先輩は?」
誠子「…あー、ドーナツはいいや。食べすぎになっちゃいそう。飲み物だけお願いしやす」
京太郎「了解っす」
スタスタ
88 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/03/20(金) 03:35:13.48 ID:zUo9twB20
誠子「…気が利くんだよなああいつ」
照「京ちゃん?」
誠子「あっはい。…ってかその呼び方も?」
照「そう、前から」
誠子「途中で呼び方変わりましたよね?割と最近」
照「…うん。わたしのわがままの結果だから。京ちゃんにはたくさん迷惑かけた」
誠子「あー……昔から仲良かったんですか?」
照「……もともと妹が仲良くしてて、そこから。…仲良かったんだと思う。弟みたいに可愛がってた」
誠子「なるほど。…今もそうですか?」
照「いま?……そうだね…」
照「京ちゃんがそう思ってくれてたら嬉しい、かな」
京太郎「何の話ですか?ドーナツとミルクティー二つ、お持ちしましたー」カチャン
照「…なんでもないよ。ありがとう京ちゃん」
誠子「サンキュー。そうそう、なんでもないからね?」
京太郎「えー」
89 :
◆oiHx77pVqQ
[sage saga]:2020/03/20(金) 03:35:44.63 ID:zUo9twB20
短いですけど
90 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/20(金) 05:02:03.70 ID:rZaFOOipo
乙
91 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/20(金) 06:55:15.85 ID:oJGTYMOt0
乙です
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/20(金) 08:45:23.03 ID:GMwqM4Ch0
おつです
淡気になる
93 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/21(土) 11:50:12.82 ID:UD9y82Sf0
乙です
照側より京太郎側に立つ淡はなんだか新鮮
94 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/04/20(月) 11:09:45.75 ID:XvXBM7k90
久々に見たら続いてた
やはりいいねこのスレ
おつ
95 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/04(月) 02:25:49.74 ID:CszEuoIb0
トコトコ
淡「テルー…ゴメン!さっきはヘンなこと言っちゃった」
照「…大丈夫、気にしてないよ」
淡「ホント?ありがとテルー!」ヒシッ
京太郎「うおっ…あぶね、こぼすとこだったじゃねえかコラ」
淡「ふんだ。私とテルーの邪魔するからいけないんだ」
京太郎「理不尽な…」
照「淡、京ちゃんいじめたらダメ」メッ
淡「…そんなんじゃないもん」プイッ
京太郎「じゃあなんなんですかねお嬢様。…あっ、なるほど」ポン
京太郎「あれだろ、ドーナツ欲しいんだろ」
淡「ちっがーう!…でもほしい」
京太郎「もう素直じゃないんだから…ちょっと待ってろ」スタスタ
淡「ぐぬぬ…きょーたろーのバカ」ボソッ
照「……」
96 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/04(月) 02:27:07.76 ID:CszEuoIb0
尭深「…あれ。また戻ってきたんだ」
京太郎「あっはい…淡がおかわりほしいそうなんで」カチャンカチャン
尭深「そうなんだ。…働き者だね、須賀くんは」
京太郎「…そうっすかね」テキパキ
尭深「そうだよ。淡ちゃんなんか同い年なんだから自分で取りに来させていいんだよ」
京太郎「…確かに。ってか案外毒舌ですね先輩」
尭深「知らなかった?」フフン
尭深「でも毒、って程でもないと思うけどな。正論だよ正論」
京太郎「まあそうなんすけどね。先輩のイメージと違ったんで」
尭深「どんなイメージ?」
京太郎「えっ…なんというか…ふわふわ、まったり?」
尭深「頼りなさそうだね」
京太郎「ちっ違います、そういうつもりじゃなくて」
尭深「冗談だよ」
京太郎「…やっぱり先輩に対するイメージを改める必要がありますね」
尭深「心外だなぁ」クスクス
97 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/04(月) 02:27:58.85 ID:CszEuoIb0
菫「…というわけで」
淡「どういうわけ?」
菫「決勝は明後日だな」
誠子「準決勝はそれぞれ一日ずつなのに決勝は五決と同日ってなんか…モヤっとします」
京太郎「…確かに」
菫「一日でベスト8校全て観れるから客からすればいいサービスなんだろう。順位付けされる側としてはたまったものじゃないが」
照「…私は嫌いじゃない。時間をかけて準備していける」
淡「テルーは先鋒だしねー」
菫「…という意見もある。まあどういう日程だろうと、決められた通りにやるだけだ」
98 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/04(月) 02:28:50.61 ID:CszEuoIb0
菫「明日の準決勝はこっちで全員で観戦する。臨海、姫松、有珠山、そして清澄…どこが来てもいいようにしっかり分析すること」
淡「…テルーの妹って、清澄だっけ」
照「…そう」
淡「そっか。勝つといいね」
照「うん。ありがとう」
京太郎「淡がそんなこと言うなんて…成長したな」
淡「…すみれせんぱーい、きょーたろーくんがきもちわるいでーす」
京太郎「何でだよ」
菫「そういうお年頃だからな、仕方ない」
京太郎「部長!?」
99 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/04(月) 02:29:58.36 ID:CszEuoIb0
菫「まあ冗談はさておいて」
淡「さておくんだ」
京太郎「…安心しました」
菫「明日のタイムスケジュールを確認しておこうか。誠子」
誠子「はい」スッ
誠子「今回現地ではないので起床・朝食はいつもどおりです。ただ時間の都合上早めに制服に着替えておくこと」
淡「えー、私服で見ちゃダメ?」
誠子「…部の公式な活動の一環なのでダメです」
淡「ぶーぶー」
尭深「よしよし」ヨシヨシ
100 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/04(月) 02:30:53.57 ID:CszEuoIb0
・
・
・
淡「えー、まだ話してたーい」
菫「明日も早いからな、このへんでお開きだ」
「「「「お疲れ様でした」」」」
照「…ありがとう、みんな」
菫「廊下は静かにな」
淡「わかってまーす。またあしたー」ヒソヒソ
尭深「おやすみなさーい」
ガチャン
101 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/04(月) 02:35:54.85 ID:CszEuoIb0
淡「…あー、なんかいろいろあった感じ」コキコキ
誠子「ま、確かに情報量はあった」
尭深「びっくりしたね…ねー須賀くん」
京太郎「俺に振るのはちょっと意地が悪いですよ先輩」
尭深「ふふっ、ごめんね」
誠子「まあなー、旧友に会いに行ってるだけと思ったら幼馴染みの応援も兼ねてたなんて思わなかったからなー」
京太郎「…ぐうの音も出ねえ」
淡「やっぱりサボってたんだ…お土産もっとよこしなさい!」
京太郎「一応仕事もしてきたじゃん…あとたらふく食べましたよね淡さん?」
淡「別腹だし」
スタスタ
102 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/04(月) 02:37:38.28 ID:CszEuoIb0
尭深「飲み物買ってこようと思うんだけど、いる人?」
淡「コーラ!あとできればアイス!」
誠子「ええ…まだ食うの…?私もポ◯リ欲しいけど、ついてこっか?」
尭深「大丈夫、須賀くん借りてくから」
京太郎「そこは確定なんすね…全然いいっすけど」
淡「よろしくねー」ノシ
誠子「あとで請求してね…あとアイスは無理しないでいいから」
淡「えー」
尭深「行ってきまーす」
103 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/04(月) 02:38:59.56 ID:CszEuoIb0
ウイーン
チーン
尭深「折角だからコンビニまで出ようと思うけど、いい?」
京太郎「いいっすよ。女子だけで出るのは危ないし、俺でちょうど良かった」
尭深「須賀くんなら自分から名乗り出るまであると思ってたし」
京太郎「言いますね…気が利かなくてすみません」
尭深「冗談だって」フフフ
ウイーン
・
・
・
ラッシャッセー
尭深「お菓子買ってあげる。何がいいかな?」
京太郎「マジっすか。じゃあ…俺もアイスにしよっかな、折角だし」
尭深「じゃあ飲み物確保しておくから先に見てて。お茶はなんでもいい?」
京太郎「あー、できれば綾◯で」
尭深「了解」
104 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/04(月) 02:40:14.08 ID:CszEuoIb0
尭深「…いいのあった?」ヒョコッ
京太郎「…今超絶迷ってます。ジャイアン◯コーンにするか、モ◯王にするか」
尭深「がっつりだね。さすが男の子」
京太郎「あ、なんかそれ久々聞きますね」
尭深「私も久々言った」フフッ
尭深「淡ちゃんは…ピ◯でいいかな。あと雪見だいふく買って誠子と分けちゃおう」
京太郎「…先輩も食べたくなったクチですか」
尭深「見ちゃうとね」
京太郎「確かに。…俺モナ◯にしよう」
尭深「はーい」
105 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/04(月) 02:41:06.39 ID:CszEuoIb0
アジャジャシター
京太郎「買ったの持ちますね」
尭深「ありがとう」
スタスタスタ
京太郎「…あっつ。蒸しあっつー」
尭深「そうだねー。会場もホテルも快適だからよかった」パタパタ
京太郎「暑さ忘れられますもんね」
尭深「とても助かるな、個人的には」
京太郎「先輩暑がりですからねー」
尭深「そうそう」
106 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/04(月) 02:42:11.14 ID:CszEuoIb0
京太郎「雪◯だいふく、好きなんですか?」
尭深「んー、好きと言えば好き?でもまあなんとなく、くらいかなぁ」
京太郎「安定して美味しいですよね」
尭深「須賀くんはチョコとバニラの組み合わせが好きなのかな?」
京太郎「…あー、確かにどっちもそうですね。どうなんだろ」
尭深「今日はたまたまそういう気分だったとか」
京太郎「いや、でも…わりと食べますね、そういう感じのやつ」
尭深「じゃあやっぱり好きなんだ」
京太郎「なるほど?あんまり考えたことなかったですけど…そうかも」
尭深「案外、そういうの言われないと気づかないこともあるよね」
107 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/04(月) 02:46:25.76 ID:CszEuoIb0
京太郎「…アイスはアレなんですけど、俺、チョコレートの食べ方にはちょっとこだわりがあって」
尭深「うん」
京太郎「パリパリなのが好きなんですよ。溶けかけとか論外です。で、冷凍庫に入れて軽く固めてから食べますね」
尭深「それは…したことないなあ。溶けたチョコが美味しくないのはわかるけど」
京太郎「おすすめですよ。ひんやりしてチョコの風味が際立つと言うか、あとはやっぱり食感ですね」
尭深「そうなんだ。チョコのお菓子はなんでも?」
京太郎「なんでも?…チョコ単体のものならまあ。あとチョ◯パイなんかよくやります」
尭深「ルマ◯ドとかは?」
京太郎「やってないです。チョコよりも生地のサクサク感がメインっぽいじゃないですか」
尭深「…なるほど」
108 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/04(月) 02:48:47.73 ID:CszEuoIb0
尭深「チョコ◯イは美味しいよね」
京太郎「ですねー。…ただ」
尭深「ただ?」
京太郎「前より小さくなったし、風味もちょっと……昔ほどはワクワクしなくなりました」
尭深「そうなんだ…ふふっ」
京太郎「…俺なんか面白いこと言いました?」
尭深「ううん、ごめんね。その…宮永先輩みたいなこと言うなあって」
京太郎「あー…でもあの人ほどじゃないでしょ」
尭深「似たり寄ったりだよ」
京太郎「そうっすか…要反省ですね」
尭深「別に良いと思うけどなあ」
京太郎「いやいや…俺までそうなっちゃうとね、収拾がつかなくなっちゃうんで」
尭深「仲が良くて結構」ニコッ
京太郎「…うっす」
京太郎「いや、そんなんじゃないですからね!?」
尭深「そんなんって何かなー。先輩分かんない」
京太郎「勘弁してくださいよっ」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
109 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/04(月) 08:52:34.29 ID:vyugK9VNo
乙
110 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/04(月) 15:17:59.49 ID:UAeQheNso
乙です
タカミー可愛い
111 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/06(水) 00:24:20.77 ID:vPHMVwtBO
来てたーおつおつ
ここの白糸台ほんと好き
112 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/08(金) 23:20:34.82 ID:pPjs8wsE0
周囲が京ちゃんと照の仲を応援しているのがいいね、淡以外は、になりそうだけど
113 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/09(土) 22:51:24.81 ID:muY215Q90
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
淡「あー」バタン
誠子「こらっ、ホコリ立つでしょうが」
淡「疲れたもーん」ゴロゴロ
誠子「ハァ…」
誠子「風呂どうする?尭深帰ってくる前にどっちかは入っとかないとさ」
淡「うー、せんぱい先でいいよ?」ポチポチ
誠子「そう?じゃあお言葉に甘えて」ガサガサ
淡「……」
114 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/09(土) 22:53:23.19 ID:muY215Q90
誠子「…淡さ」
淡「んー?」
誠子「大丈夫?」
淡「大丈夫だよ」
誠子「いや……」
淡「なに?」
誠子「…何でもない。けど」
誠子「言ったほうが楽になることもあるからさ」
淡「何にも、ないよ」
誠子「…そっか」
淡「アイスー、アイスー」パタパタ
誠子(…考えすぎか)
誠子「じゃ、おっさきー」フリフリ
淡「んー」
バタバタ ガチャ
淡「……」ポチポチ
115 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/09(土) 23:04:08.16 ID:muY215Q90
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
京太郎『決勝進出おめでとう、咲』
咲『…ありがとう。見てた?』
京太郎『全部しっかりな。対策バッチリ』
咲『それは素直に喜べないなぁ』フフッ
京太郎『途中の嶺上連発も咲らしかったけどさ…最終局の和了りは本当に良かった。完全に臨海のペースだったし、なんなら三位転落もありえたところで一閃、だからな』
咲『一閃なんて大袈裟な…必死だっただけだよ』
京太郎『いや、俺はすげえと思ったら素直に褒めるからな、うん』
咲『どこから目線なの…?』
116 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/09(土) 23:19:13.92 ID:muY215Q90
京太郎『まあ聞いて。俺個人としては、末原さんをしっかり振り切ったところを評価したい』
咲『京ちゃんああいう打ち方好みだもんね。確実に積み重ねていくタイプ』
京太郎『そうそう。…なんで知ってんの』
咲『それくらいわかるよ』
京太郎『そっすか』
咲『京ちゃん、私が何もわからないとか思ってるでしょ』
京太郎『…んなことねーし』
咲『本当かなー』
京太郎『ホントホント。キョータローハイイコ、ウソツカナイ』
咲『ふふっ、何それ』
117 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/10(日) 01:08:44.63 ID:lcEkVhKj0
咲『正直言うとね』
京太郎『おう』
咲『ちょっと悔しいかな。一位通過したかった』
京太郎『…珍しいな、咲がそんなこと言うなんて』
咲『だって白糸台も一位だったでしょ』
京太郎『そこ張り合うんかい』
咲『…気持ちとしてね?分かんないかもしれないけど』
京太郎『いや気持ちはわかるよ、なんとなく』
京太郎『まあ副将まででかなり点数差があったし、仕事は十分果たしたんじゃね?』
咲『結果としてはね。負けたらお姉ちゃんに合わせる顔がないし』
京太郎『個人戦も当たるかもしれないだろ?』
咲『まあね。でもそれはそれ』
京太郎『…ふーん』
咲『なんか不服そう』
京太郎『いや、何も?』
118 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/10(日) 01:09:44.66 ID:lcEkVhKj0
咲『個人戦終わったあと、予定空けられたよ』
京太郎『良かった。すぐ帰るとかだったらどうしようかと』
咲『…その時はキャンセル代払ってでも別の電車にしてもらうつもりだったけどね』
京太郎『さっすが。須賀だけに』
咲『…寒くなってきたから部屋に戻るね』
京太郎『ちょっ、まっ』
咲『冗談だって。京ちゃんのあわてんぼう』クスッ
京太郎『お前なー…ってなに、部屋からかけてるんじゃないの?』
咲『みんな同じ部屋だからね…さすがに会話が筒抜けなのは恥ずかしいよ』
京太郎『なるほど』
咲『下のロビー?でソファに腰掛けてるから、どれだけしゃべっても大丈夫だよ』
京太郎『それはそれで困るわ』
119 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/10(日) 01:10:18.26 ID:lcEkVhKj0
京太郎『だいたい、ずっと帰ってこないと心配されるでしょうが、お前の場合』
咲『失礼な…って言いたいけどそれはそうなんだよね』
京太郎『謙虚じゃん』
咲『身の程わきまえてますから』
京太郎『かっけー』
咲『一応先輩に話は通してあるから…それにエレベーターが目に入る範囲にしか行かないから大丈夫』
京太郎『…そういうレベルか』
咲『むっ…今のは聞き捨てならないかも』
京太郎『おっと口が滑った』
咲『もう…京ちゃんなんて知らない』
120 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/10(日) 01:30:35.17 ID:lcEkVhKj0
京太郎『…それ。照さんにも同じこと言われた』
咲『いつのこと?』
京太郎『白糸台での初対面でね』
咲『あー…知らんぷりしようとしてできてなかった話』
京太郎『そうそう。…やっぱ姉妹って似るもんなんだな』ウンウン
咲『なに感心してるの…ちょっとした言葉狩りじゃない』
京太郎『でも嬉しいでしょ?』
咲『嫌じゃないけど…あっ、でもやっぱり嫌』
京太郎『なんでさ』
咲『だってお姉ちゃんは京ちゃんに面と向かって言えたわけで』
京太郎『なに?俺をいじめたいの?』
咲『…ふーんだ。そんなんじゃありませんー』
京太郎『じゃあ何さ』
咲『それくらい自分で考えてよ』
京太郎『けちー』
121 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/10(日) 01:32:04.14 ID:lcEkVhKj0
咲『はぁ、もう…京ちゃんと話すと落ち着くよ。全然変わんないし』
京太郎『なに突然』
咲『別に…常日頃思ってることを言っただけだよ』
京太郎『ビックリするわ、急にそんなこと言われたら』
咲『…京ちゃんは?』
京太郎『なに?』
咲『私と話すの退屈じゃない?』
京太郎『そんなこと聞くの…バカだなあ咲は』
咲『バ、バカって…そんな言い方しなくてもいいじゃない』
京太郎『いーやバカだね。胸を手に当ててちょっと考えてみろ、気のおけない仲と思ってる相手から「自分と話すの嫌?」って聞かれたときの気持ちを』
咲『…なんかごめん』
122 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/10(日) 01:43:14.97 ID:lcEkVhKj0
京太郎『…それとも、なんか退屈そうに聞こえた?だとしたらマジで謝る』
咲『いや、その…ね?言葉の綾でそう言っちゃっただけで深い意味はないの…』
京太郎『あっそう』
咲『ごめんね京ちゃん』
京太郎『んー、どっしようかなー、なにしてもらおっかなー』
咲『えっ…なんでも…できるわけじゃないけど』
京太郎『できないんかい!』
咲『…びっくりした。京ちゃんもしかして関西に行っちゃった?』
京太郎『なんでやねん』
咲『…今日ネイティブの関西弁聞いたばっかりだからはっきりわかるんだけど、全然だね』
京太郎『辛辣ー』
123 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/10(日) 02:40:57.05 ID:lcEkVhKj0
京太郎『…ふと思ったんだけど、言っていい?』
咲『…いいよ。なに?』
京太郎『なんか悩んでる?人間関係とかさ…』
咲『…誰が?私?』
京太郎『そう。…あれ?』
咲『…あぁそうか、私が話すと落ち着くとか言ったから…ごめんごめん、全然大丈夫だよ。先輩も優しいし、同級の子たちも仲良いし』
京太郎『なんだ、心配して損した』
咲『私は嬉しいよ。心配してくれて』
京太郎『…まあ咲だからな』
咲『…まあ京ちゃんだし』
124 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/10(日) 04:51:44.42 ID:+Ysr65UXo
乙
125 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/10(日) 07:10:46.93 ID:cXXMFtvX0
照もいいけど咲との会話もいいね…たまらんね…
あと誠子ちゃんが相変わらずいい味出している
126 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/10(日) 10:04:45.57 ID:P2Yorm+j0
乙
127 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/05/10(日) 18:23:21.94 ID:mudFvUk20
あーん
128 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/10(日) 18:46:56.37 ID:lcEkVhKj0
咲『…悩みとは違うけど、かなり緊張はしてるよ。自分でストレスかけちゃってる』
京太郎『あー、わかる』
咲『お姉ちゃんとか三年間これをやってきたんだよね…緊張をほぐすコツとか聞けないかな』
京太郎『全部終わったあとだぞ、いいのか』
咲『あっ…次に生かせるから平気、へいき』
京太郎『えぇ…』
咲『忘れて?』
京太郎『おう…あでもやっぱ無理』
咲『なーんでー』
京太郎『いや、次もやる気あるんだなって』
咲『…そう、だね。うん…今回どういう結果だろうと、続けるよ、麻雀』
129 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/05/11(月) 01:07:11.74 ID:5uAl9Vnm0
京太郎『そっか…うん、そうか』
咲『最近ね、…ほんと最近になってからだけど、麻雀って楽しいなって思えるようになったの』
京太郎『なんか衣先輩からそんなこと聞いた気がする』
咲『衣ちゃんが?…そっか。よかったのかな』
京太郎『俺が何か言う立場じゃないけど、嬉しそうだったよ。…これで麻雀界の未来も明るいな』
咲『だからその謎視点なに……っ、待っていつから見てたんですか部長!』
京太郎『なんだなんだ』
咲『あーもう…ごめんね京ちゃん、今日はこの辺で切り上げる』
京太郎『お、おう。大変そうだな』
咲『ほんとうだよ…じゃあね京ちゃん、明日はサポート頑張ってね』
京太郎『そっちこそ、応援はしてやれないけどさ…頑張れよ』
咲『ありがと。切るね』
京太郎『はーい』
咲『……もう部長!やっていいことと悪いことってあるでしょう!……やましいことなんてないですっ』
京太郎「切れてないじゃん…キレてるけど」
ピッ
130 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/11(月) 11:59:26.93 ID:sPePclOGo
キレてないっすよ
乙
131 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/12(火) 12:49:11.19 ID:cIflJb0No
乙
咲ちゃんかわいい
132 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/15(金) 03:19:45.94 ID:zCaI0zjj0
おつおつ
咲いいなあ
133 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/05/26(火) 15:50:45.46 ID:2bLIFUrB0
来てたのか
乙でした
134 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/01(月) 19:10:05.50 ID:JLxde3wM0
天照大神
135 :
◆oiHx77pVqQ
[saga]:2020/06/06(土) 01:16:21.76 ID:Ep6CSC5U0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
菫「よく眠れたか」
淡「…とーぜん」
誠子「ほんとかー?欠伸してたけど」
淡「大丈夫だから」
誠子「そう?」
尭深「昨日は根詰めて練習してたもんね」
淡「こんつめてってなに?」
照「集中してとか,そういうこと」
淡「…たしかに集中してた。じゃないと勝てないもん」
菫「…いい心がけだ」
京太郎「皆さんいってらっしゃい。俺は控え室で待ってますから」
照「頑張ってくるから。見ててね」
京太郎「…ちゃんと見ます。いつも通り、照さんらしく打ってください」
照「うん」
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