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【艦これ】提督「俺と……高雄と愛宕」

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457 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:56:14.86 ID:0pQZ4NKI0

< 開き直って続けるのは楽なのだけれど >







江風「有り得ねぇ……もう誰も信用できない」

漣「己の非才を嘆くならばいざ知らず益体も無いことを。
其れは自らの蒙昧と云ふべきものであるぞ其方」

江風「うるせぇなぁもう」

提督「江風はまず続けることから始めるべきだよな」

海風「ですね」

江風「毎日続けるってあれ特別な才能なンじゃね? 」

海風「やー……さすがに筋トレだるくなって一気に励起して半日腹筋やり続けたのはドン引きだったよ? 」
458 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:57:34.72 ID:0pQZ4NKI0

< 旅行番組視聴中です >







涼月「旅行かぁ……来年は行けるといいね」

初月「うん。素直にそう思う」

涼月「こういう大浴場の混浴なら兎も角提督って家族風呂くらいなら詰まらせそうだよね」

初月「あぁいう遊び慣れた男はその辺り如才無いと思うけど……どう思う? 」

雲龍「お風呂ではあんまり出さないわよあの人。何もしないとは言えないけれど」

初月「みたいだ」

涼月「そうなんですね」

旗風「……最近なんでもかんでもあの人の話にしちゃえばいいと思ってません?
それか雲龍さん喋らせればいいと思ってない? 」
459 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:58:36.46 ID:0pQZ4NKI0

< 引き続き泥酔ラインをフラフラ >






瑞穂「ふっ、ふふふフ……フフフフッ…………っ」





愛宕「? 何あれ」

天城「姉様が」

愛宕「雲龍が? 」

天城「“ これだからパッキンビッチは ”と冗談で言った後勝手に一人でツボに入ったようで」

愛宕「えぇ……」
460 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/08(木) 00:01:00.49 ID:hzgUt5DE0

< 更けてゆく >







愛宕「えーっと……fucking bitch? 」

天城「恐らくは」

愛宕「駄洒落ですらないというかそんなの瑞穂しか笑わないような単語よね」

天城「で、ですね、更に酷いのが……」

愛宕「うん? 」





松風「ふ、っふふふ……なんっで、あんなので笑えるんだあの人……っ」





愛宕「えぇ……」

天城「旗風さんが寝落ちして誰も相手してくれなくなったみたいなんですけど……怖いですよねぇ」
461 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/08(木) 00:02:01.45 ID:hzgUt5DE0

< そういえば >







天城「まぁ、瑞穂さんですからね……天城は明日の朝食を用意しなければなりませんので寝ますね」

愛宕「はいはーい。……………………あれ、というかどういう経緯で“ これだからパッキンビッチは ”なんて言ったの?
そこ一番訊かなきゃいけないところじゃない」
462 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/08(木) 00:02:59.90 ID:hzgUt5DE0

うーん……何ヶ月振りでしょう
果たして今年中にこのスレッド完走の目標は達成できるのか

またよければお暇なときにでも覗いてやってください
ありがとうございました
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/08(木) 00:05:23.00 ID:XkZ8RVCg0
乙 更新嬉しい
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/08(木) 02:11:05.53 ID:8qPUXeVgO
乙です すばらしい
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/08(木) 09:41:56.21 ID:unotbkOno
お疲れ様です
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/09(金) 17:12:16.21 ID:GY9NnqBW0

待った甲斐があった
467 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:40:04.24 ID:MU2C+8le0

< 何日か閉鎖状態でした >







涼風「遂にテレビまで付いたのかこの風呂」

涼月「大浴場にテレビってもうちょっとしたホテルとかリゾートですよね」

涼風「しかも業者呼ばずに身内だけでなんとかしたってのが怖いよあたいは」

涼月「明石さんとあの人ってやっぱりおかしいですよね」

涼風「これサウナにあるやつじゃなくて壁に埋め込んでガラスケースみたいなの付けてるしなぁ」

初月「でもこれ普通の番組しか映らないみたいだ。AVとかは映らないんだな」

旗風「そんなの当然でしょう……」
468 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:44:31.89 ID:MU2C+8le0

< まぁ、飛沫とかその辺大事な時流だしね、うん >







涼風「そんなの気にしてたら銭湯とかも無理かもしれないけどさ」

初月「うん? 」

涼風「このタライとか桶は持ち込みだからいいとして床とか壁はあの人らが盛った何かに塗れてそうだよな」

初月「まぁね」

涼月「……」

旗風「……」

涼風「あー……悪い」

初月「僕は何を今更って感じがするけど……手止めたら、冷えるぞ? 」
469 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:45:08.54 ID:MU2C+8le0

< 無いの? >







初月「まぁ、あいつがあいつじゃなくて男ですらなかったとしてもさ、
誰かに洗ってもらうって気持ちいいんじゃないか? 」

涼月「まぁ……そうだね」

旗風「理解はできますけれど……うぅん? 」

初月「今度誰かに洗ってもらいなよ。背中だけと言わず全身」

旗風「……松姉さんにやってもらうなら」

漣「おはよーう! それってどう考えても有料サービスってやつだよね! 」

阿賀野「オプションはあるの? 」

松風「あるか馬鹿」
470 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:46:15.93 ID:MU2C+8le0

< 芸は身を助けるとかそういうの >







旗風「オプション……? 」

阿賀野「これって芸か何かなの? 何か怖いよ最近」

伊14「芸って何さ。ピュア芸? 」

涼風「パッとしない芸人がやってそうではあるな」

初月「それか地下アイドル崩れみたいな」

漣「こりん星とかそういうやつ? 」

旗風「……? 」
471 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:49:11.56 ID:MU2C+8le0

< 残念ながら…… >







阿賀野「天丼はよくないっていうけど……本気で? 」

旗風「はぁ」

松風「これ以上ここの常識人側減らして楽しいの? 」

阿賀野「もうあと旗風ちゃんくらいしかいないんだしどうでもよくない? 」

松風「他にも何人かいるだろう、ね? 」

旗風「いないと思うよ。……うん? 」

松風「…………」

漣「自分の名前言ってほしかったんでしょうねぇ……」
472 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:50:58.69 ID:MU2C+8le0

< 十月九日の九日部分でどうか一つ >







雲龍「良い肉の日っていうのは」

天城「十一月二十九日に殆ど何もかすっていないのですが」

雲龍「乳肉を愉しむ日でいいわね」

天城「勝手に楽しむ分にはいいのじゃありません? 天城はしませんが」

雲龍「愉しまれる方だものね。私もほぼそっちだけど」

天城「姉様って触れるのと触れられるのどちらが好きなんですか? 」

雲龍「一周回って無理矢理触れさせられるのがいいと思うわ」

天城「ちょっと意味が……今の姉様が無理矢理触れさせられる、
というシチュエーションがそもそも思い付きませんね」
473 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:51:54.03 ID:MU2C+8le0

< 相対的に選んでみてどうぞ >







雲龍「まぁ、ほら、ね? 」

天城「何が、ね? なんです頭修理に出します? 」

雲龍「ほら私たぶん大体一般人から見ればサイコだから」

天城「姉様って限り無く馬鹿で狂っているだけでサイコではないような」

雲龍「限り無く馬鹿で狂っている存在は十分サイコって呼ぶと思うけれど」

天城「はぁ」

雲龍「ようは社会性動物として落第ってことでしょう? 」

天城「まぁ、それは……でもそれだと天城たちの中には誰一人として社会性動物がいないような」
474 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:52:51.69 ID:MU2C+8le0

< キャスリング・アフター >







あきつ丸「二枚舌の紳士殿が抜けた時点でこうなることは分かり切っていたのかもしれないな」

GZ「あぁ、EUとウイルスの話か? 」

あきつ丸「素晴らしいタイミングでありましょう?
なんだかんだとブレグジット関係の国内世論も鎮静化して誤魔化されてき始めたようでもある」

GZ「確かに、な」

WS「何故こちらを睨むのか分かりませんね。それなら私たちも過度な粘膜接触はやめます? 」

GZ「ご冗談を。欲しがるのは貴様の方だろう」

WS「私は無くても発狂しそうにはなりませんから」

GZ「昨日の貴様を見せてやりたい気分だな、まったく」

WS「何を言っているのやらーーーー






あきつ丸「……まともに三、四分だけでも雑談ができる者はいないのでありますか」

時雨「いるとは思うけど……君が言えた義理は無いよね」
475 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:53:48.01 ID:MU2C+8le0

< まぁ、片手で終わるとも言っていないけれど >







雲龍「私って一人でスるときは左手なのだけれど」

阿賀野「阿賀野は基本右。雲龍さん左利きだっけ? 」

雲龍「いいえ? 利き手ではない方でするタイプなの」

阿賀野「なんで? や、別にどうでもいいことだけどやりにくくない? 」

雲龍「特に困ったことはないわ。寧ろ色々使うときに道具が利き手の方が細かく動かせるでしょう? 」

阿賀野「……なるほど」

明石「本ッ気でどうでもいいですねその情報」

雲龍「ちょっと便利な豆知識その百八でした」

阿賀野「でしたー」

能代「ばっかじゃないの……」
476 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:54:46.07 ID:MU2C+8le0

< 知ってたとして楽しいものなのかどうかは分かりませんが >







雲龍「ちなみに能代は? 右利きだったわよね? 」

能代「そんなのお酒も入ってないのに言うわけな

阿賀野「能代も利き手タイプだよね? 」

能代「あーがーのーねーえー? 」

雲龍「能代は右、と。全員分調べたら需要ある? 」

明石「それ何に使うっていうんです」

雲龍「握手した後の妄想用? 」

明石「んなアイドル相手じゃないんだから……」
477 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:56:25.26 ID:MU2C+8le0

< 居心地の好い魔窟 >







叢雲「そういえばこの前抱き枕買ったみたいだけどあれどうなの? 」

漣「結構いいよ? なんとなく寝付き良いし」

叢雲「ふーん……私も買おうかしら。別に寝付き悪くはないけど」

漣「まぁ、漣としては抱き付かれ枕が欲しいところではあるかな」

叢雲「それはもう既に人よね、人。それか腕回せるペット」

漣「ご主人様は硬そうだし愛宕さんとか雲龍さんは何されるか分からないし」

叢雲「姉妹でも呼んでもらえば? 」

漣「枕とか寝付きとか関係無く頼みたいところではあるけどね、
姉妹呼んで誰かに食われた日には他の姉妹に顔向けできないよ漣」

叢雲「あー……」
478 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:57:35.17 ID:MU2C+8le0

< 身も蓋も謙虚さも見栄も無い >







漣「できれば意志とか思考無いやつで」

叢雲「はぁん? 」

漣「気持ちとか面倒なの要らないから漣の身体だけあっためてほしい」

叢雲「あなた割りかしクズよね」

漣「んなわけ。漣と会った九割五分くらいは変なスラング言う可愛い子って思ってるよ」

叢雲「そうでしょうけどね……」
479 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:59:54.82 ID:MU2C+8le0

< 愛さえあればその他全ての間違いなんて気にしない >








愛宕「こうね、開き直ってくるとその他の皆さんはどうでもよくなってくるのよ。実際どうでもよくはないんだけど」

山城「ふぅん? でも高雄は別なの? 」

愛宕「ええ。普通正妻は一人だけど愛人とか情婦に人数制限なんて無いわけでしょう? 」

山城「まぁ……そうね。そのこと自体なら間違ってはいない、かも」
480 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:08:12.85 ID:MU2C+8le0

< ………… >







鹿島「あー……どうもお久し振りです? 」

あきつ丸「あぁ……」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………あの」

あきつ丸「おかえり、であります。貴様がいなくて寂しくなかったと言えば、嘘になろうよ」
481 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:10:29.79 ID:MU2C+8le0

< 失って初めてなんて、許さない >







鹿島「私も……ええ、私の方こそ、寂しかったです」

あきつ丸「ふん……自分から頭を西瓜にされにいった女の言葉とは思えないな」

鹿島「これでもあきつ丸さんを助けようとしたんですよ? 」

あきつ丸「結局自分がヤツを処理してお前を運んだわけでありますがね」

鹿島「それは言わない約束です」

時雨「そもそも二日半修理されていただけだよね」

鹿島「……」

あきつ丸「……時雨殿」

時雨「はいはい僕が悪かったよ。…………まぁ、特に大規模作戦でもないところで弾け飛んだときは思ったより怖かったけどね、僕も」
482 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:16:38.08 ID:MU2C+8le0

< 間違った技術でシュートをする名人に云々 >






鹿島「あら嬉しい。時雨さんも悲しんでくれるんですね」

時雨「冷血とか人非人とか言われることもあるけどね、
僕はこれでもそこそこ真っ当な部分持ってるんだよ」

あきつ丸「悪人にも情はあろうよ。自分もそうだ」

鹿島「ん……でも、よかったです」

あきつ丸「あん? 」

鹿島「さすがにあきつ丸さんを庇おうとして沈んだ、なんてことになったら」

時雨「なったら? 」

鹿島「回り回って満潮さんが消えて無くなっていたかもしれないでしょう? 」

時雨「まぁ……」

あきつ丸「…………何か嫌な成長をしていないか、鹿島」
483 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:22:21.84 ID:MU2C+8le0

< 普段通りといえばまぁその通り >







あきつ丸「去年の四月頃に頭のおかしい上官と更に頭のおかしい新人が着任しただろう」

時雨「あぁ、女体盛りがどうので頭に蜜柑乗っけてた人たち」

あきつ丸「当然の様に新人は新人ではなかったぞ」

時雨「ふぅん? 」

あきつ丸「ついでに上官の方は何故か昨日死亡が確認された」

時雨「ありがちな結末。もしかして君が殺ったのかい? 」

あきつ丸「自分ではないな。……この話の面白いところは」

時雨「言い直しなよ。一番面白くないところ、はどこだって? 」

あきつ丸「書類上だとその上官は三年前にその新人を殺して軍法会議にかけられた末刑死しているらしい」

時雨「はぁ? 」

あきつ丸「それを笑いながら言ってきたときにはまったく……反吐が出る」

時雨「……僕も今同じ気分になったよ。君の所為で」

鹿島「あのー……あの、曲がりなりにも一応は私の快気祝いだった筈なのでは……? 」
484 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:28:54.28 ID:MU2C+8le0

< 聞きたいことかどうかはこの際置いておいて >






鹿島「というかそれ、私のいる前で話してもいいんですか? 特務のお話でしょう? 」

あきつ丸「……まぁな」

時雨「あきつ丸を破壊しようとして君を西瓜にしたやつさ、特務が見逃してたやつなんだ」

鹿島「はぁ」

時雨「いわばあきつ丸や上官の不手際だったわけ」

あきつ丸「時雨殿も含まれているでありますよ」

時雨「五月蝿い。……それでね、あきつ丸が君を仲間に引き込む体で接触するってことにして

あきつ丸「あの件は有耶無耶にした、それだけだ」

鹿島「? しかしそれだけでは私に特務でのお話を聞かせてもいい理由にはならないのでは? 」

時雨「ようは上官を色んな意味で安心させるために君は同士にさせられちゃったからね。
今更何を話したって問題は無いのさ」

鹿島「……なる、ほど? 」
485 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:32:54.62 ID:MU2C+8le0

< したくないとは言わないが >






あきつ丸「安心しろ。お前は何もしなくていいし、この先誰か刺客が来ることも無い」

時雨「ま、僕の知る限りでは本当のこと言ってるよ。信じてやってくれない方が僕は嬉しいけど」

鹿島「信じますよ、当然。私の為に色々としてくれたんでしょう? 」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………? 」

時雨「はぁ……僕に要らない借り沢山つくってまでね。……僕、そろそろ寝に帰るけど」

あきつ丸「…………なんだ」

時雨「その流れで鹿島さん襲ったりしないようにね? 」

あきつ丸「するか間抜け! 」
486 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:37:33.13 ID:MU2C+8le0

< 最近割にショックを受けたこと>







高雄「摩耶に“ そんなこと言うなんてロマンのカケラも無ぇな ”と言われたことね」

愛宕「えぇ……あなたあの子に何言ったのよ……」
487 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:39:39.61 ID:MU2C+8le0

< 乱心 >







涼月「実際内実は惨憺たるものですけど取り敢えず世間的には英雄視されますよねあなた」

提督「まぁ……だろうね」

涼月「まったく、世の中馬鹿と間抜けと節穴しかいないわけですね……はぁ」

提督「何なの君いきなり落胆してきて」

涼月「この際言っておきますけれどね、配属前は期待していたんです。
若き将校ながら政権や帝都に阿らない硬骨漢として」

提督「それは

龍田「それはあなたが馬鹿なだけね」

涼月「本当にもう……あぁもうっ…………もう、そこの菊理姫だしてください」

提督「お、おう……これ加賀が大事そうに出してきたやつだけどいいのかこ

涼月「いい! いいから! そんなのどうでもいい! 」

提督「…………当たられるの俺なんだが」
488 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:41:45.85 ID:MU2C+8le0

< これで平常心 >






加賀「……私あの菊理姫本当に気分いいとき飲もうと思っていたわけだけれど」

天城「いいじゃないですか。あの人お酒の価値分かりますからね。勝手に意味不明な程尽くしてくれますから」

雲龍「何やってるのよ……そんな世の中舐めた女の顔して。何で三周くらい人生逆戻りしたわけ? ねぇ? 」
489 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:43:31.05 ID:MU2C+8le0

< 諦めつつやっぱり家族としては >







提督「何か親父の会社今年度から会社関係の建物全面禁煙なんだってよ。さっき電話して初めて知ったわ」

愛宕「ふーん……お義父さん吸ってた? 」

提督「二十代まではね」

愛宕「結婚して止めたの? 」

提督「母親のこと好きになったから止めたって言ってたな。母上殿煙草嫌いだから」

愛宕「そう。…………是非そこを受け継いでもらいたかったものね。今更何にも言わないけど」
490 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:45:45.37 ID:MU2C+8le0

< 嫌いであるが故に目につくというか >







提督「あー……でさ、まぁ……別に親父の方の影響でもないんだけどな、
禁煙しようと思ったんだよ。取り敢えず一ヶ月くらい」

愛宕「あら、いいじゃない」

提督「本気で深刻な顔で心配されて挙句には断りも無しに変なこと言わないでくださいとか頼まれちゃったよ」

愛宕「分からなくもないけど……うん? 」
491 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:47:58.88 ID:MU2C+8le0

< 真実は(服の中の)闇の中 >






提督「それでも高雄にさ、冗談のつもりでじゃあ吸いたくなったときは高雄のどこか吸わせてくれるなら本気で禁煙するって言ったんだよ」

愛宕「ふーん……? 」

提督「無言で上半身脱ごうとする反応ってボケかな? 」

愛宕「ボケじゃない? 」

提督「高雄だぞ? 」

愛宕「そうだけどー……そうねぇ、高雄だものねぇ……」
492 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:49:01.49 ID:MU2C+8le0

< それでもまぁ続いて結末 >







提督「あの後の微笑みと舌のペロってやつ、アレはヤバかったね。その後そのまま俺が吸われちゃったよ」

愛宕「そう……」

提督「うん? 興味無い? 」

愛宕「禁煙はいいことだと思うわよ? 冗談も高雄も面白いと思うわよ? でもそうじゃなくて」

提督「? 」

愛宕「何でそれ、私に最初に言ってくれなかったわけ? うん? 」
493 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:53:08.35 ID:MU2C+8le0

< 宵闇深く酔いも深く >






鹿島「ん……」

あきつ丸「……」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「……………………」

あきつ丸「……………………」

鹿島「……………………ね、あきつ丸さん」

あきつ丸「……うん? 」

鹿島「あなたが欲しいなら、いい、ですよ? 」

あきつ丸「…………………………………………莫迦女」
494 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:56:47.23 ID:MU2C+8le0

< 誰も彼も自分すらそんなことに興味は無くて >







時雨「やーれやれ、あれであきつ丸って鹿島さんのこと甘く見てるからなぁ」

鈴谷「うん? あきつちゃんがなんだって? 」

時雨「おっとこれはこれは本命さん」

鈴谷「うん? 本命? 」

時雨「なんでも。……鈴谷さんって女相手は駄目なんだっけ? 」

鈴谷「分かんない。実際迫られたら流されるかも、お酒入ってるし」

時雨「……そっか」

鈴谷「うん? 」

時雨「別に。…………僕だけなのかなぁ、妙に達観した気になってずっと一人なのって」
495 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:58:41.99 ID:MU2C+8le0

どれだけまた進むかは全く不明です申し訳無い

ありがとうございました
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/09(金) 23:04:09.84 ID:QEzo5k+x0
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/10(土) 00:46:13.06 ID:/lhlWB800
>>1乙 待ってたぞ
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/10(土) 01:29:29.89 ID:LuUsKvqD0
乙 更新あるだけ嬉しいです
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/10(土) 02:27:09.71 ID:2E797I7qo
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/10(土) 15:20:15.14 ID:EvlHH94Go
更新がある喜び
501 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:31:26.33 ID:iMCABlzh0

< 穿ち過ぎ >







雲龍「男っていうのはスッピンが好きなんじゃなくてスッピンでも綺麗な女が好きなのよ」

初月「そりゃあそうだろうな」

雲龍「まぁ、私は大丈夫だしあの人は私のスッピンでも綺麗って言うけれど」

初月「そりゃあそ……好きなだけで真に愛されてはいないとか、そういう意味か? 」
502 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:32:21.90 ID:iMCABlzh0

< だから穿ち過ぎですってば >







雲龍「まぁ、でもナチュラルの方がいいとは聞くわね」

提督「大体はまぁ。でも俺は真っ赤なルージュとかシャドーとかも好きだぞ」

雲龍「そう……でも、そういうのが似合う女が好きなんでしょう? 」

提督「そうかもしれないけどさ……」
503 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:40:12.03 ID:iMCABlzh0

< 何気無く言ってみるのにも勇気がいるんですよ? >







提督「あー……年始行きたいところとかある? 時流的に人多いとこは厳しいかもしれないけど」

雲龍「アダルトグッズの福袋でも買いに行きましょうか? 」

提督「……………………」

雲龍「対して欲しくもないけれど。……? …………ごめんなさい」
504 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:41:38.03 ID:iMCABlzh0

< 歪んでるとかなんとか言われても、困る >







山城「拗らせ過ぎといえばまぁそうよね」

雲龍「性的嗜好拗らせているのと蜘蛛の巣張った処女拗らせているのとどちらがより酷いのかしら」

龍田「あらもしかしてそれ私? 」

山城「あなた以外いないでしょうが。……それでなお言うけれど、純潔保っている方がまだマシではなくて? 」

雲龍「龍田より、なお? 」

山城「龍田より、なお」

雲龍「……………………へこむ」

山城「反省しなさいな」

龍田「あのねぇ……」
505 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:43:05.45 ID:iMCABlzh0

< 仕方無いね >








龍田「今の話で私に悪いところあった? 」

山城「滲み出る生き方」

雲龍「存在」

龍田「私相手だと思って好き勝手……これでも傷付くことあるのよ? 」

506 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:44:54.62 ID:iMCABlzh0

< ひととせにありふれた、そんな、ひととき >








愛宕「ふぁ……眠いわねぇ」

高雄「寝てしまえばいいでしょう。喫緊の問題も無いわけだし」

愛宕「うーん……私も本持ってこようかしら」

高雄「そうね。こんなにもゆったりと読書に没頭できることもいつかはできなくなるかもしれないし」

愛宕「ん……でも面倒ね。何読んでるの? 」

高雄「『オイディプス王』」

愛宕「つまらなさそうね。やっぱ、いい。マニキュアもまだ乾いてないし」

高雄「そう……」

愛宕「……」

高雄「……」

提督「……君らさ、他人の膝一つずつ占領して満足?
手下げたらぶつかるから本も読みにくいし音楽聴こうとしたら立ち上がらせてもくれねぇし、何なの? 」
507 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:45:45.17 ID:iMCABlzh0

< 悪くはないという至高 >








愛宕「膝貸すだけで視覚的に姉妹丼できてるんだからいいでしょう? 」

高雄「品が無いのは兎も角として……甘えさせてくださいな。これくらい、いいでしょう? 」

提督「悪くはないけどな……悪くは」
508 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:47:10.60 ID:iMCABlzh0

< 否定できない無力に嘆くよりも、先を >







愛宕「ま、読書中の高雄はあれだけど私は暇よ? 」

提督「お話でもするって? 」

愛宕「ええ。……気付けば忠犬すっ飛ばして狂犬ばかりになってる部下について、とか」

提督「耳に痛い話をする気分ではないな」

愛宕「喜んでいればいいじゃない。今なら絶賛肉の壁だらけよ? 」

提督「痛みを遮断し壁となり長くても数日で復帰する化け物ならば俺の為に身命を賭すことが寧ろ快感だと? 」

愛宕「違う? 」

提督「違わない、違わないだろうな、お前たちにとっては何らの疑問も無く、真実だ」

愛宕「あなたが悲しむことまで含めて私たちの快楽なのよ? 」

提督「…………」

高雄「本来ならば己が死んで悲しむ想い人の姿など見れませんし、その先の安堵した顔も同じこと」

愛宕「化生の者の快楽くらい認めてよ」

提督「…………」

高雄「まぁ、それが無理で苦しみ続けるあなたをこそ……結局は、こういう終端であるからこそ輝く、私たちなのです」

愛宕「毎日が特別、なんてよく言ったものよねぇ〜……」
509 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:48:41.36 ID:iMCABlzh0

< ちなみにまだお昼寝タイムな時間です >







愛宕「月が綺麗ですね」

高雄「私、死んでもいいわ」

愛宕「…………」

高雄「…………」

愛宕「…………身籠った後の月夜に言ってたりしたらストレート辞世じゃない? 」

高雄「そうね。…………本当に身籠もれば、の話ではあるけれど」

提督「…………」
510 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:50:47.02 ID:iMCABlzh0

< 夕方頃なんとはなしにストリーミング >







提督「ある意味二刀流って合理的じゃねぇのか、ロボモノだと」

明石「はぁ」

提督「生身の人間なら身体の負担もスタミナもあるしそもそも圧倒的に筋力が足りねぇだろうけどな」

明石「どうせ機械だし部品交換で済むなら出力さえ上げれば問題無いと? 」

提督「あぁ。だからお前らがこうこの先白兵戦メインの世界に降り立ったとすれば、って話をな」

漣「元が化け物体質なキャラが転生ってあんまり見ないと思うんすよね」

明石「なるほど……なるほど」

能代「でも体質引き継げるなら艤装なんて無くても石ころ全力投擲で覇権取れますよね」

提督「…………」

漣「…………」

明石「…………ロマンが無いとかよく言われません? 」

能代「はい? 」
511 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:54:48.55 ID:iMCABlzh0

< 保護者属性とかなんかその辺的に >







涼風「チンチロリンでさりげなく〜 ♪ 」

江風「さりげなくねーぞこれ」

旗風「これはまた……ごっそり持っていかれましたね」

伊13「酷い……話」






山城「負け込んだのから周りと変わっているわけだけれどね、あれ」

龍田「? 」

山城「こう外から見ると実に不健全で嘆かわしい絵面よね」

龍田「まぁ……あれで真ん中にあの人がいると不思議なことにそうでもないんだけど」
512 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:56:51.74 ID:iMCABlzh0

< all for one, one for someone >







赤城「皆はあなたの為に、あなたは誰かの為に」

提督「恣意的過ぎるだろうが。……なんというか否定は、できねぇけど」
513 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/10(土) 23:58:56.11 ID:iMCABlzh0

< 絡め取って好き勝手 >







雲龍「……蜘蛛」

天城「蜘蛛ですね」

雲龍「立派な巣を巡らせて、誰かを捕まえて、こうやって寒さに堕ちてしまうの」

天城「まぁ、急に寒くなったりすれば」

雲龍「はぁ……」

天城「ぁ、息、白いですね」

雲龍「…………絡新婦になりたいわ」

天城「……は? 」
514 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/11(日) 00:00:31.42 ID:JtA5M5fp0

< 身体跳ねて、嘆息ひとつ >







提督「ふぅ……」

雲龍「っ……腹筋、お、さえてないと、まだ跳ねそう」

提督「派手にイったもんな。結構重かったんじゃない」

雲龍「ん…………っ……ぅん…………」

提督「…………」

雲龍「…………」

提督「…………」

雲龍「…………」

提督「…………そんなデカいタトゥーシールってあるんだな」
515 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/11(日) 00:02:21.50 ID:JtA5M5fp0

< ワンポイントって割にキたよね >







雲龍「たまには愉しいでしょう? 」

提督「そりゃこんだけ盛ったら否定はできねぇけど……うぅん」

雲龍「シャネルの五番が許されるならタトゥーシールも着る、と言えるでしょう? 」

提督「衣装だと思えと? 」

雲龍「女の嘘は宝石なのよ? 」

提督「せめて涙が、って言ってほしいな。……ってもさ」

雲龍「……ん」

提督「なんか、エロいなそれ」

雲龍「でしょう? 」
516 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/11(日) 00:05:17.17 ID:JtA5M5fp0

< それで相手違ったらいっそ笑っちゃうかもしれない >








雲龍「…………ん……Zzz」

提督「相変わらずの寝付き……待てよ? こいつ肩胛骨とかウエストの後ろとかにもあるよなタトゥー」

雲龍「…………Zzz」

提督「器用通り越したようなやつではあるけども……」

雲龍「Zzz……」

提督「…………天城にもお仕置きというか落とし前付けさせてやらねぇと」
517 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/11(日) 00:05:59.64 ID:JtA5M5fp0

ありがとうございました
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/11(日) 00:07:09.40 ID:gU4l0nLo0
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/11(日) 09:38:58.73 ID:I52PYptEo
お疲れ様です
520 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/11(日) 23:06:34.52 ID:z6x3sKEJ0

< 時と場合は選べない >






雲龍「まぁ、でもね? 」

天城「ええ」

雲龍「これで時々弱い男を徹底的に管理して呼吸にも許可を求めさせるくらい染め上げたいときもあるのよ、妄想では」

天城「はぁ……いえ、姉様ってそういうの上手そうではありますけれどね。
満足のMとかそういう話ではなくて単純に思考と発想が」

雲龍「あの人時々でいいからいきなりドMでひ弱な低身長とかに変化してくれないものかしら」

天城「姉様って身長高いですしね。……それで」

雲龍「? 」

天城「何故、天城との枕会話でこんな話を? 」
521 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/11(日) 23:08:01.02 ID:z6x3sKEJ0

< 莫迦女と馬鹿な女と >







雲龍「他に話すことが無かったから? 」

天城「さすがに傷付くのですけれど……姉様の好きそうな話であれば」

雲龍「ええ」

天城「どこが良かっただとか次はこういう触り方にしてほしいだとかあるのでは? 」

雲龍「構わないけれど……どちらかというと相手の反応を見ながら手探りでいく方が好みなの。
それか頭ごなしに指図されたり無理矢理されるのが」

天城「それはあの人に頼んでくださいね。……雲龍姉様」

雲龍「うん? 」

天城「…………」

雲龍「…………? 」

天城「…………ん……やっぱり、傷付きました。大切に想ってくださるなら……抱き締めて寝てください」

雲龍「はいはい。…………ぁ、そういえばさっき投げたショーツが箪笥に引っかかっ痛いっ! 」
522 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/11(日) 23:08:48.54 ID:z6x3sKEJ0

< さりとて自らが拒めるとは言えなくて >








龍田「フゥ-……姉妹で絡まるって楽しいのかしらねぇ〜……」

提督「愉しいんじゃねぇの。俺が見てる限りは普通に愉しんで悦んで堕ちていくよ」

龍田「今度会ったら天龍ちゃんに頼んでみようかしら」

提督「すんなりいけそうだな」

龍田「そこが怖いのよねぇ……天龍ちゃんって何でも許してくれちゃうからぁ」

提督「半分くらいお前の所為だろう」

龍田「そうだけど、ね。…………フ-……やってらんないわ」
523 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/11(日) 23:09:16.80 ID:z6x3sKEJ0

ありがとうございました
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/11(日) 23:23:09.18 ID:gU4l0nLo0
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/12(月) 09:04:12.28 ID:PDuJgCaxo
お疲れ様です
526 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/13(火) 23:17:26.12 ID:F6ovCAlG0

< 平日朝の方が安いんです許してください >







提督「じゃあ行ってくるわ。夕方過ぎには帰る」

愛宕「はいはーい。いってらー」

高雄「怪我は無いようにしてくださいね。いい年齢なんですから」

提督「はいよ。…………それとな」

愛宕「うん? 」

高雄「はい」

提督「格闘訓練なんてやってもまぁいいけどな、俺に暴露ないように隠蔽しておけよ? や、本当はよくもねぇけど」

高雄「はいはい。……遅れますよ? 」

提督「ん……」

愛宕「よくこんな早朝から行くわねぇ……しっかりメイクして見送る私も私だけど」
527 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/13(火) 23:18:07.27 ID:F6ovCAlG0

< 思ってしまった時点でそれは >







愛宕「あれを譲歩っていうの? 格闘したら隠せって」

高雄「まぁ……暴露ないように騙してくれるなら、というのは妥協なのじゃない? 」

愛宕「浮気は暴露ないようにしてくれ、ってやつね」

高雄「そうかしら」

愛宕「違う? 別に違うなら違うでいいけど……企画してもいないわよね」

高雄「そういう裏切りはよくないものだものね」

愛宕「ええ。…………やっぱり、浮気と同じじゃない? 」
528 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/13(火) 23:19:20.73 ID:F6ovCAlG0

< 実際普通にやっても接待になるのは少し悲しいけれど >







叢雲「ゴルフねぇ……」

漣「時々嬉々として行ったりつまんなそうに行くけど楽しいのかなあれ」

叢雲「競技自体に思い入れは無さそうよね。友達と行くか付き合いで行くかの違いみたいな」

漣「ん……接待ゴルフ得意でしょあんたー、だからつまんないんでしょ? とか言ったら」

叢雲「ええ」



『接待ゴルフをできる程上手くないから好きじゃないんだ』



漣「とか言ってたよ」

叢雲「んんっ……あいつらしいわねそれ」
529 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/13(火) 23:20:34.37 ID:F6ovCAlG0

< で、その後 >






江風「玉入れってこういう競技だったか? ゴルフってこういう競技だったか? 」

涼月「どう考えても違いま……そっち行ったよー! 」





愛宕「はい、じゃあ次加賀さーん」

加賀「ゴルフボールというのはどうも小さくて……クラブも折っちゃいそうだし」

明石「海上に向けて打ってドラム缶に入れさせるってねぇ……駆逐の皆さんもよくあれちゃんとゲットできるなぁ」
530 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/13(火) 23:23:39.25 ID:F6ovCAlG0

< 力だけでは無いと思いつつも >







雲龍「ようはこう体幹を意識してヘッドを真っ直ぐ当てつつ振り抜けばいいわけでしょう? 」

涼風「なんだこいつ」

明石「知ってた」

瑞穂「何故こうも易々と早々に美しいスイングができるのか」

山城「最近気持ち悪いをまた一周回って凄いと思えるような位置にきたわ」

龍田「んー? 450yd? それって凄いの? ふぅん? 」

愛宕「これはこれであの人に見せたら機嫌悪くしそうよね」

高雄「まぁ、私たちでもこと力と体感の微調整は化け物だけれど……格闘訓練よりはマシじゃない? 」
531 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/13(火) 23:25:14.58 ID:F6ovCAlG0

< 試しに力任せ >







雲龍「でもほら、プロのドラコン選手は500yd越すらしいわよ? 」

天城「ドラコン? 」

阿賀野「ドラコンっていうのはアテナイの立法者で不文ほ

江風「ドライビングコンテストの略。どンだけ遠くまで飛ばせるかって競技」

阿賀野「むー……」

能代「それちゃんと分かってくれるの司令だけでしょ」

高雄「ぁ……」

Littorio「……何故、こう、折れてしまったのでしょう? 」

Roma「そもそも地面が抉れかかっているのだけれど、姉さん」

明石「着火しなかっただけ幸運でしたねぇ……」
532 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/13(火) 23:29:09.36 ID:F6ovCAlG0

< 単純な程に、怖い >







提督「ふぃー疲れた疲れた。たでーま」

愛宕「おかえりー。お風呂? 」

提督「や、終わった後近くの温泉行ってきたからいいや。テキトーに飲ませて」

愛宕「はいはーい」

高雄「おかえりなさい。一応真実ですが格闘訓練なんてしていませんよ」

提督「知ってる。……さすがに折れたドライバー持って謝ろうとしてるLittorio見て遊びの殺し合いしたとか思いたくねぇわ」
533 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/13(火) 23:32:57.35 ID:F6ovCAlG0

< 捧げ持ってこられた物を見つつ >






提督「え? いいよ別にそんなの。かなり前に上官から貰ったけど持て余してたやつだし」

Littorio「それでも、です。勝手に持ち出して圧し折ってしまったわけですから」

提督「まぁ、そう、かな? 取り敢えず、赤いの飲ませてよ」

Littorio「ええ、こちらに」






江風「圧し折る……? 」

海風「殆ど消し飛んだみたいなものだよね」

Roma「……あの男がドン引きするって久々に見た気がするわ」
534 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/13(火) 23:36:08.21 ID:F6ovCAlG0

ありがとうございました
535 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/13(火) 23:36:42.93 ID:2Ich0Q4T0
536 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 22:47:44.52 ID:FbObf6Yi0

< 当然のように回答はございませんが >







漣「明石さんって最高レベルのセキュリティにアクセスできる権限持ってるから戯言に聞こえるでしょーけど」

明石「持ってませんよ。信じなくても構いませんが」

漣「漣たちってギアス的な変な嚮団とか島とかが始まりだったら面白そうっすよね」

明石「あー……いいとこ突いてる」

漣「は? マジ? え、まじ? うっそおっ? 」

明石「冗談です。……そんな感じならこんな酷いことになってねぇんですよねぇ……」
537 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 22:49:21.12 ID:FbObf6Yi0

< じわり…… >







漣「この前さ、酔った勢いとゲームな気分なのに一人でやる気しない面倒くさい気分の所為で頭おかしくなってて」

叢雲「ええ」

漣「たまたまご主人様引っ掛け終えてお風呂入って着替えようとしてた雲龍さんいたから」

叢雲「え、ええ」

漣「冗談で着替えてるの見させてくださいよー、とか言っちゃったのね」

叢雲「あなたね……着替えって女は見られたくないもの上位に入ると思うけど」

漣「雲龍さんならイケるとか思ってたんだよねー」

叢雲「はぁ。……でもまぁこういうなら見させてくれたわけでしょ? そもそも雲龍だし」

漣「うん。エロかったなぁ……」

叢雲「そりゃあ素材だけは極上なわけだから」

漣「ガーターベルトの正しい吊り方とか初めて知ったよ漣。今着けてるのも雲龍さんと選んだやつだし」

叢雲「……うん? 」
538 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 22:50:36.78 ID:FbObf6Yi0

< 太腿辺りに着けるアレ >







漣「お手洗い考えないならいいけど」

叢雲「ええ」

漣「普段使いで合わせるならショーツが最後なんだってさ」

叢雲「まぁ……そうでしょ。モデルは基本ガーター見せなきゃいけないんだから」

漣「言われればそうなんだけどねー。……あとその次のときも見せてくれたんだけど」

叢雲「あなたそれあいつや雲龍本人とは違う変態に陥り始めてるって理解してる? 」

漣「知らない知らない。……ガーターリングってヤバくね? 」

叢雲「何がどうヤバいのよ」

漣「なんてーかこうさ、取り敢えずご主人様の反応が一段階上がるっていうの分かった」

叢雲「あ、そう……まぁ、それがヤバいに入るかどうかは謎だけど。どうせ盛るのは変わらないんだし」
539 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 22:51:56.99 ID:FbObf6Yi0

< 新郎主体のイベントっていうのがまた…… >







漣「あとさ、世界にはガーター・トスっていうエロいイベントがあるみたいだよ」

叢雲「変態レベルが上がったのは兎も角あなたと雲龍は何の話をしているのよ」

漣「まぁまぁ。……新郎が新婦のドレスに潜ってガーターリング取るとかやべぇ」

叢雲「それはまぁ、ヤバいわね」

漣「何をとち狂ったのか酔ってフラッフラのご主人様にやらせた雲龍さんがやべぇ。結婚式のイベントだよあれ」

叢雲「…………きも。不憫でもあるけど」






提督「! ……? 」

愛宕「? 何? 」

提督「や、なんてーか本能的に不味いというか不義理を働いた気がしたというか……うぅん? 」
540 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 22:52:48.44 ID:FbObf6Yi0

< 脳が(変な方向に)壊れる >







愛宕「高雄に資料整理押し付けて逃げてきたからじゃない? 」

提督「まぁ……うん、ぅぅん? 」

愛宕「いいからいいから。……浮気と純愛を同時に楽しめるって、お得よねぇ〜」

提督「んー……? 」
541 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 22:57:34.55 ID:FbObf6Yi0

< 心に積もる雪はきっと真っさらでは無くて >







漣「や、てーかもう最近本気で雲龍さんに堕ちかかってる自分を恐れてるんだよね」

叢雲「……救えないわよ」

漣「いいよ別に。……なんか最近さ、すっごい寂しいの。幸せなのに」

叢雲「それは一過性の

漣「一過性の、中二病か何かだって? 本気で言ってる? 」

叢雲「……いいえ」

漣「別に叢雲とか__さんに恨みなんて無いけど、でも、辛いの」

叢雲「…………」

漣「雲龍さんでも誰でも抱かれたからってたぶん何も変わらないけど。
…………お酒じゃ忘れられないこと、積もってきちゃったのかもね」
542 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:02:40.97 ID:FbObf6Yi0

< 咲くことを諦める花なんてきっと無い >






漣「恋に恋する乙女、なんて代物に今からなれればいいのに」

叢雲「…………」

漣「せめて、一緒に笑いながら堕ちていける誰かがいてくれればいいのに」

叢雲「…………」

漣「そうやって思うんだけどさ、駄目なんだ、わたしには」

叢雲「…………」

漣「俯瞰して、見下ろして、常に冷静に周りを見る自分がいる。
それは間違ったことだって、つまらないことだって、自分を不幸にするって思おうとしても、できないの」

叢雲「…………」

漣「それならさ、いっ時でもわたしを壊してくれるヒトが、関係があったって良いと

叢雲「ねぇ」

漣「……何? 」

叢雲「だから、私もあいつもあんたのこと、好きなのよ。……それしか、言えないけれど」

漣「…………………………………………」
543 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:05:26.91 ID:FbObf6Yi0

< 時雨というのは晴れ間があってこそ >







時雨「ふぅ……ところであきつ」

あきつ丸「何だ」

時雨「鹿島さんとはどこまでいったわけ? 」

あきつ丸「何も。あれを受け入れていれば多少浮かばれるとして、許された気になって踏み躙るに等しいからな」

時雨「相変わらず強情なこと言うね君。……彼女の気持ちはどうなるのさ」

あきつ丸「どうにも。……どうにも、ならんさ」

時雨「満潮に呪い殺されてしまえばいいのに」

あきつ丸「満潮が時雨殿に迫られて股を開く女ならばそうかもしれんな。
自分は鈴谷に嘘を吐きたくないし、そんな女として鹿島に顔を合わせることはできない」

時雨「そうかい。…………ふふ、今の君になら開くかもしれないよ? 僕ですら」
544 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:07:09.66 ID:FbObf6Yi0

< 何もしなかった、のです >







あきつ丸「まぁ、心を開かれるよりは股の方が余程高い可能性ではあるだろうな」

時雨「また君はそういうこと言う」

あきつ丸「一応これくらいは許される仲で……隠れさせてほしいであります。鹿島がいる」

時雨「いいけど……本当に君何もしてないんだよね? 冗談の類いでいいんだよね? さっきの僕を信じていいんだよね? 」
545 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:13:12.52 ID:FbObf6Yi0

< ” 漣 ”っていうのは涙を流す様でもあるんだよ? 知ってた? >






漣「うん、それは素直に嬉しいよ。わたしもそれでいいと思う」

叢雲「…………」

漣「でもさ、やっぱり、きついとき、あるよね」

叢雲「…………」

漣「はぁ……やっぱ雲龍さんより__さんの方がいいのかなぁ……」

叢雲「…………あいつは、あんたのこと、拒まない」

漣「それがまた嫌なんだよね。決して使ってはいけない最高の親愛って感じで」

叢雲「…………」

漣「なーんか裏切ってる感じしてさ。……ただの我儘なんだけど」

叢雲「…………」

漣「走り出して、その先に光があって、なーんて分かりやすいご都合主義の世界に行けないかなぁ……」
546 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:14:04.87 ID:FbObf6Yi0

< 耳を擽る甘く噎せ返るような毒液滴る愛の声 >






雲龍「試してみたいなら……いいわよ」

漣「ひゃっ……」

叢雲「……突然現れた驚きは兎も角嫌悪感ではない何かに襲われたって顔を理解したわ。
細か過ぎて伝えようも再現のしようも無いけど」
547 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:15:27.44 ID:FbObf6Yi0

< ハリと柔らかさと薄い肉の絶妙な >







漣「て、てーか何を試せってんです。漣はこれでも乙女で初心な美少女なんすけど? 」

雲龍「うん? この前言ってたガーターリングのことだったんだけど……何か大事な話してたわけ? 」

漣「……はぁ」

叢雲「まぁ、こっちから誘わない限り漣の嫌がることなんてするわけな……何故、私の太腿を眺めているわけ? 」
548 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:19:13.80 ID:FbObf6Yi0

< 背後や足元果ては天井まで気になる >







大井「これでいい? 」

鈴谷「ん、いいよーありがと」

大井「私もカレーは好きだし。北上さんも待ってるから」

鈴谷「や、でもまさか大井が一緒にカレーつくってくれると思わなかったからさ」

大井「これでもそれなりにお料理は好きなのよ。別にあなたに変な気持ちも無いし」

鈴谷「そっかそっか。まっ、ありがとねー」

大井「いいえ。こちらこそいいリフレッシュになりました。最近戦闘続きだったから」

鈴谷「うん」

大井「……? 」

鈴谷「…………? 」

大井「…………? 」

鈴谷「や…………平和過ぎて困ることってあるんだなぁ。これでいいんだけど」
549 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:20:31.46 ID:FbObf6Yi0

< 気の緩みと言ってくれるな >







大井「? 偶然じゃない? 私普通にあのクソ男とか龍田とも仲良い方だし。
たぶん全体的にクズ側にいると思うけど」

鈴谷「それを本音っぽくストレートに言えるっていうのは素晴らしい女の子なんだよ……だよ……」

大井「……その疲れた顔が本音っぽく見えるのが本気で私の素晴らしさを表しているみたいで怖いわ」
550 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:24:51.45 ID:FbObf6Yi0

< 平和というものの尊さを知ったのです >







那珂「おっ、なーんか良い匂いしてると思ったら超平和で常識人しかいない空間じゃーん」

大井「あなたが来た所為で三割強常識人枠が削られたわ」

那珂「ひっどーい! 北上さんがカレーまだーって言いながら阿武隈弄ってたよ? 」

大井「はっ。私としたことが。サッと盛って一緒に食べる重要な使命が」

那珂「それ那珂ちゃんにもくれるんだよね? 」

大井「まぁ、かなり多めにはあるし。北上さんの余りでいいなら」

那珂「いいけど言い方。……ねぇ」

大井「うん? 」

那珂「なんで鈴谷さん、遂には顔押さえて崩れかけてるの? 」

大井「……? ……うん? 」
551 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:26:49.67 ID:FbObf6Yi0

< それから暫くしてカレーを食べつつ >







あきつ丸「…………」

時雨「…………」

あきつ丸「…………」

時雨「…………」

あきつ丸「…………まさか大井に本気で鈴谷をどう思っているか訊かれるとは思わなかったであります」

時雨「たぶん微妙に意味とかすれ違ってると思うけど、そうだね」
552 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:31:55.77 ID:FbObf6Yi0

< 一方その頃残念で愉快な人たち >







提督「あぁ^〜……血管透けてるおっぱいをただ眺める仕事したい」

明石「そんなんでお金貰えるのヒモくらいでしょう」

愛宕「ヒモですら寧ろ触れなきゃいけないんじゃない? 」

提督「何もやりたくないけど目だけ幸せにしたい」

愛宕「それなら私の目でも見てたら? 」

提督「それでもいいな」

愛宕「でしょ? 」

明石「何言ってんのこの人たち……」
553 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:34:15.30 ID:FbObf6Yi0

< たまには真面目な話でも >







加賀「私たちの戦いは正しいものなのでしょうか」

赤城「正しい戦いなどありませんよ、とはまぁ綺麗事ですね」

加賀「赤城さんらしくもない」

赤城「傷付きますね」

加賀「赤城さんらしくもない」

赤城「本当に傷付きますね。……私たちの戦いは、正しいでしょう」

加賀「……」

赤城「私と加賀さんの戦いが同じだとは言いません。
けれど、私は私の決断と判断にある種誇りを持っていますし、
加賀さんのそれは人間らしくもある素晴らしい生の尊さです」

加賀「…………」

赤城「どの道、もう戻れはしないし、逃げることさえできないんですよ、私たち」

加賀「そう……ですね、ええ、とてもとても、幸福なことに」
554 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:35:48.67 ID:FbObf6Yi0

< と、いうのは半分くらい冗談 >







赤城「ま、取り敢えずあの少将閣下ではありませんが」

加賀「え、ええ」

赤城「さすがに山と積まれたおでんを前に訊かなきゃいけないことでした? 」

加賀「…………いえ」
555 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:41:14.61 ID:FbObf6Yi0

< 大喜利じゃねぇんだからさ…… >







龍田「死んだ敵は幾らでも持ち上げていいのよねぇ〜……寧ろ持ち上げるべき」

伊14「分かった」

龍田「うん? 分かった? 」

伊14「この後山城さんが“ それならあの哀れにも龍田なんかに懸想して死んだ男も持ち上げてやりなさいよ ”と言うので」

山城「言うので? 」

伊14「” あら〜、敵じゃなくて蛆虫の間違いでしょ〜? ”とか宣うんでしょう? 違います? 」

山城「たぶん大体合ってるわね。寧ろ簡潔に纏めてあって素晴らしいわ」

龍田「あのねぇ……」
556 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:42:58.36 ID:FbObf6Yi0

< あとまぁそこそこすんなり一人になれることかな >







提督「フゥ-……煙草吸ってて良いこと、ねぇ……」

龍田「無いでしょうそんなの」

提督「訊いてきたやつがいうことじゃねぇだろうそれ。……強いて言えば」

龍田「ん」

提督「喫煙者の上官と二人きりになれること。その上官が時々本音っぽいことを言うこと」

龍田「くっだらな」

提督「そうだな。……それでもさ、くっだらない軍人はそれに縋ってみたりもするものなんだよ、マジで」
557 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:44:54.63 ID:FbObf6Yi0

< 成長と老化の境目って何処だったのかな >







龍田「そんな世知辛いサラリーマンみたいな」

提督「やってることは変わらねぇと思うけどな。官僚主義の民主主義なんてどこもこんなものだろう」

龍田「夢の無いお仕事ですこと」

提督「次世代の夢をつくる仕事だからな。今は無くてもいいんだ」

龍田「理想ねぇ……よくそんな綺麗事をすぐ吐けるわ」

提督「三十年くらい前の気持ちだけ浚って持ってくればいい」

龍田「残骸が海の底にあるくらいね」

提督「お前にやれとは言ってない。……それが自然にできるようになんてなったら、枯れ始めだしな」
558 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:46:23.34 ID:FbObf6Yi0

< それはそれで結構嬉しい >







明石「や、確かに運転は好きですけど雲龍さんたちが運転したいなら別にいいですよ。ふっつーに友達とドライブでしょ? 」

雲龍「乗るのも好きだけど私は乗られる方が好きだから任せるわ」

天城「……色のボケた旧車でも載せて差し上げましょうか? 」
559 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:53:19.55 ID:FbObf6Yi0

< 寒々とした廊下、部屋のドアを開けて >






雲龍「あ、そうそう」

漣「はい? 」

雲龍「あなたが本当に寂しくなっても私じゃなくて叢雲にしておきなさいな。じゃないと後悔するわよ」

漣「は? 」

雲龍「じゃ、また明日」

漣「や、ちょっ、何言っ……」

漣「…………」

漣「…………」

漣「…………何、言ってんのあのヒト」

漣「…………」

漣「…………」

漣「…………」

漣「…………」

漣「…………そんなの、分かってるし」

漣「…………」

漣「…………」

漣「……………………寝よ、叢雲ちゃんが戻ってくる前に」
560 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:55:16.13 ID:FbObf6Yi0

< まるで薄月に吸い寄せられるように >








雲龍「……………………」

加賀「……………………隣、良い? 」

雲龍「静かに飲んでいてくれるのなら」

加賀「一応は先輩相手でしょうが。……飲む? 」

雲龍「グラスがありません」

加賀「あなたの分もあるわ、何故か」

雲龍「何故か、ね……どうも」

加賀「……………………」

雲龍「……………………」

加賀「……………………」

雲龍「……………………風の音、綺麗ですね」

加賀「そうね。…………ええ、生き方が詩的なあなたといるからこそ」
561 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/14(水) 23:58:03.68 ID:FbObf6Yi0

< 吹けていった先に更けていく >






雲龍「…………ん、からい」

加賀「多少喉を灼いておかないと、寒くなってきたから」

雲龍「…………」

加賀「…………ん」

雲龍「…………」

加賀「…………」

雲龍「…………」

加賀「…………」

雲龍「…………賢しらなこと宣って、とか反省しようと思っていたんですけど」

加賀「ええ」

雲龍「どうでもよくなりました。……ありがとうございます、先輩」

加賀「どういたしまして。…………グラス、空いてる」
562 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/14(水) 23:58:33.07 ID:FbObf6Yi0

ありがとうございました
563 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 00:00:46.15 ID:QOGNgv0Q0
564 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 07:31:49.65 ID:iXiJDenjo
おつ
565 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:22:26.16 ID:WtUU9toJ0

< 悪意があるわけではないのだろうが >






時雨『……雨はまた降るさ』






春雨「あれってたぶん“ 陽はまた昇る ”って感覚で言うんだろうけど」

浜風「ええ」

春雨「次の日長距離の輸送任務で雨に降られたときちょっと恨んだよねさすがに」

浜風「……まぁ、そうでしょうね」
566 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:24:09.20 ID:WtUU9toJ0

< ジョークの意味を訊かれるアレにも似た >






春雨「や、本当別に珍しく悪意とか無くてあぁいうとこ時雨ちゃんにしか出せないカッコ良さだとは思うよ? 」

浜風「それくらいは分かります」

春雨「でもさ、大規模な戦闘でちょっとヤバいな帰還できるかな? ってくらいの危機的状況だと」

浜風「それがちょっとヤバい、なのかは置いておいて、何? 」

春雨「止まない雨は無いさ、って言うんだよね。どういう使い分けなんだろう」

浜風「ん……」

春雨「ちょっと謎なとこだよね」






時雨「……だからって本人に訊きに来るかな普通。恥ずかしいんだけど」
567 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:25:31.20 ID:WtUU9toJ0

< 撃てば(心に)響くように >








浜風「後学の為にお聞かせくださいませ。佐世保の時雨様」

春雨「幸運艦たる姉上様の武勇伝として語り継ぎますね、はい」

時雨「坊ノ岬組かつ救助のプロとソロモンの悪夢その二かつ護衛のプロに言われるとか嫌味かな? 」

春雨「結局沈んじゃったからね」

浜風「次は沈まずにいたいものです」

時雨「あ、そう……何で君たち早朝からやたら強烈に陰湿なこと言ってくるの? いじめ? 」
568 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:26:52.29 ID:WtUU9toJ0

< マッチポンプの押し付けと言えないことも無い >







春雨「まぁ、挨拶みたいなものだよね」

浜風「そうね」

若葉「そうだな」

時雨「何か増えたし」

若葉「うん? 若葉がいては嫌か? 」

時雨「違うけど…………ん、僕は基本的に雨が好きだよ、全て優しく流してくれそうな雨が」

春雨「うん」

時雨「でも雨って色んな雨があるよね。強く荒々しく時に生命を根刮ぎ刈り取るような雨だってある」

浜風「ええ」

時雨「だから、そのまま。心の傷を癒すなら優しい雨が欲しくなるし、
敵に絶望的な蹂躙を与える為なら嵐にだってなるさ」

若葉「なるほどさすがだな。…………そこで頬を染めるのは情緒不安定が過ぎるんじゃないか、春雨」
569 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:27:44.87 ID:WtUU9toJ0

< 丁度テレビで >







山城「場末の店で貝焼き味噌なんて食べていたら笑うわね」

扶桑「まぁ……でもこれ美味しそうね」

加賀「美味しいわよ。ご飯が必須なのもよく分かる」

扶桑「? どこかで食べてきたんですか? 」

山城「どうせあの男と遊びに行った帰りにで

加賀「飲み落ちて人数が二、三人になったらあの人や愛宕って材料さえあるなら大概のものつくってくれるのよ。諦めの顔で」

山城「……」

扶桑「……まさか嬉々として材料だけ用意していませんよね加賀さん」
570 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:29:45.32 ID:WtUU9toJ0

< 家庭内とか小規模ならまだ分からなくもないけれど >







加賀「まさか。あっちから頼んでくることもあるわけだし」

扶桑「比率は怪しいところですけれど……」

山城「んん……でも私たちも割と青森のものってかなり口にしましたよね。異動してきて暫く経ちますし」

扶桑「まぁ……私もじゃっぱだとか品川汁は勝手につくり方覚えているわ」

加賀「誰におしえられたわけでもないのに不思議なことね」

山城「誰かしらと厨房に立てば見て覚え……ん? 」

加賀「そう、そこなのよ、分からないのは」

扶桑「そういえば最初に幅広げていくのって誰なのかしら……」
571 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:32:09.22 ID:WtUU9toJ0

< 何か文句がありまして? >






加賀「とも和えが食べたいわ」

山城「知りませんよそんなの」

加賀「でも、食べたいの。ちょっと良いお酒下ろすから用意してくれない? 」

扶桑「そんな駄々っ子みたいな酔い方……それこそ材料があるなら構いませんけれど」






高雄「冷凍で良いなら鮟鱇もカスベもありますよ。丁度解凍していたところです」

加賀「やりました」

赤城「上々ね」

扶桑「まぁ、加賀さんが白雲去来なんて持ち出してきてる所為なのは分かりますけれどね……」

山城「どこから湧いて出てきたんです赤城さんは。……あと何故当然のようにあるのよ鮟鱇」
572 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:32:54.42 ID:WtUU9toJ0

< ここまでいつものこのあともいつもの >







高雄「? ここ、青森ですよ? 」

加賀「うん? 」

扶桑「また変なボケ……もしかしてボケではない? 」

山城「ボケでしょう。それに大湊であろうが前のあそこであろうが食材くらいありそうだし」

加賀「ボスがあれだものね。……誰がつくってくれるの? 」

赤城「加賀さんも十四代好きですねぇ……」

高雄「? とも和えで良いんですか? 」

山城「任せたわ」

扶桑「そうね。……ボケで流されかけたけれどそれ何人分つくるつもりなの? 」
573 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:33:37.97 ID:WtUU9toJ0

< そもそも人数分の適正量といえるのか >








高雄「愛宕や江風さんにも頼まれているんです」

扶桑「それにしても、よ」

加賀「結局あの人がいないと逆に集まって騒がないと寂しいのよ皆。ね? 」

愛宕「ですね〜。ちなみに江風はもう落ちましたよ? 」

赤城「早いですねぇ……ぁ、江風さんの分は私が戴いても? 」
574 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:39:30.19 ID:WtUU9toJ0

< ある夜から >






鹿島「今日って天城さんの誕生日ですね」

あきつ丸「そうでありますね」

鹿島「提督さんからは何を戴いているんだろうなー」

あきつ丸「さぁな」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………自分で言うのもなんだが何故初心な子供並に会話が下手になったのでありますか」
575 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:43:54.74 ID:WtUU9toJ0

< 誰か助けられるものなら助けてみるであります頼みます >







鹿島「満潮さんが感染ったのかも」

あきつ丸「グイグイくるなんてレベルではないであります……」

鹿島「素面ですよ? 」

あきつ丸「とてもそうは見えないがだからどうした」

鹿島「私、ハジメテはお酒入れないって決めてるんです」

あきつ丸「つまり今日はもう無理ということだな」

鹿島「でも、それを越えて投げてしまいたいくらいの気持ちもあるんです」

あきつ丸「そうか。……………………何故こやつは無駄に酒を飲めるんだまったく」
576 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:47:36.97 ID:WtUU9toJ0

< 一つ笑んでくれるだけで >






天城「ん……」

提督「ふぅ……寒くなってきたな」

天城「そろそろ暖かいお部屋に着くんでしょう? 」

提督「あぁ……手、冷たいね」

天城「ふふ……温めていただく準備です」

提督「そ……」

天城「……」

提督「…………」

天城「…………」

提督「…………同じくらいの身長だったら、天城が俯いてても見れたのにね」

天城「? 」

提督「笑顔。……上向いてくれるのが嫌いってわけじゃあ、ないけど」
577 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/15(木) 23:49:12.70 ID:WtUU9toJ0

< 笑み深まるその瞬間の刹那が最も尊いとき >







天城「一笑千金というのは千金に値する微笑を浮かべることのできる美人を指すわけですけれど」

提督「天城みたいな子のことだね」

天城「言わせたみたいですね。……でも単純に美人の笑顔は得難い、という意味でもあるんです」

提督「反転するわけか。美人と笑顔が」

天城「反転というか相反というか切り替わりというか」

提督「んん……それで? 」

天城「天城は、笑えていますか? 」

提督「俺の方こそ訊きたいね。……天城は自分で認められる美人であれているの? 」
578 : ◆5z7C0EoTrg [saga sag]:2020/10/15(木) 23:49:38.85 ID:WtUU9toJ0

ありがとうございました
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/15(木) 23:55:01.06 ID:QOGNgv0Q0
580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/16(金) 00:01:10.48 ID:F1T61owVo
お疲れ様です
581 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/16(金) 22:40:59.96 ID:Wt+2OchD0

< ホルモン分泌が云々 >







初月「大きいヒトに揉まれると大きくなるって冗談みたいなのがあるだろう? 」

涼風「聞いたことはあるけど、それが? 」

初月「レズですらなくて品の無いおっさんが言いそうで馬鹿馬鹿しいにも程があるけどさ」

涼風「うん」

初月「雲龍さんに揉まれたら大きくなりそうな感じがするよな。
本人の大きさとかはどうでもよくてイメージと手付きで」

涼風「あー……なんか変な毒とか手から出しそうだもんな」

雲龍「出会い頭に巫山戯たこと言わないでほしいものね。……本当に揉むわよ? 揉みしだくわよ? いいのね? 」
582 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/16(金) 22:42:29.76 ID:Wt+2OchD0

< ショートの中でも特に短い部類でした >







初月「揉みしだかれる程無いから遠慮しておく」

涼風「あたいも。……あのさ」

雲龍「? 」

涼風「平然とショーパンノースリーブなのは馬鹿なの? ふっつーに寒くない? 」

雲龍「別に。寒くなったら部屋に引き籠

加賀「弓、引きに行くから着替えてきなさい。天城がまだ帰っていないから今日は付きっ切りね」

雲龍「はい。…………」

初月「…………」

涼風「…………なんか滅茶苦茶にこえー笑い方してたんだけど、何? 」
583 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/16(金) 22:43:48.23 ID:Wt+2OchD0

< 真面目に殺し合うというのもいっそまともに見える >






雲龍「あなたたちは来なくてもいいのに」

初月「自分でやるのは上手くないが加賀さんや雲龍さんのを見るのは好きなんだ」

涼風「あたいはまぁ暇だからね。興味が無いわけでもないし」

雲龍「そ……加賀さんも」

涼風「うん? 」

雲龍「何かにぶつけたいのよ。あの人は我が可愛い愚妹ちゃんに付きっ切りだから」

初月「それで高雄さんたちも何やら嫌な笑い方しながら格技室に行ったわけか」

雲龍「そうなの。……一応言っておくけれどそれあの人には言わないように。
まともに整理とかしてたとしてもあの人一瞬傷付くから」
584 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/16(金) 22:45:13.25 ID:Wt+2OchD0

< 唐突に思い出したというか浮かんだ >






雲龍「そういえば私たちって暴力装置ではあるけれど産む機械にはなれないわね」

山城「…………」

龍田「政治家失言集だけなら混ぜっ返したりツッコんでもよかったんだけどぉ〜……」
585 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/16(金) 22:45:57.38 ID:Wt+2OchD0

< つまり心から楽しいときは逆に……? >







龍田「あ、でも産ませる機械をつくる実験台にはなれるわね」

山城「…………」

雲龍「…………」

龍田「ふふ……」

扶桑「はぁ。……こういうときって心底から愉快そうな顔つくるけれどこういうときだけよね、その顔」
586 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/16(金) 22:47:14.85 ID:Wt+2OchD0

< Q . ではギリギリ許容ラインとは? >







扶桑「せめて女はいくらでも嘘を吐ける、くらい穏当なので許してほしいわ」

伊14「時事ネタっすねー」

江風「穏当とかその他の意味勉強してきて……いやマジでさ」
587 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/16(金) 22:52:15.14 ID:Wt+2OchD0

< というか嵩張って仕方無い >






提督「おかえりー」

高雄「ただいま。……おかえりなさい」

提督「はいはいただいま。何も無かった? 」

愛宕「いつも通りね。何か食べる? 」

提督「や、さっき食べたばっか。……これお土産」

高雄「りんごパイですか」

愛宕「私これ好き。……でもこのまるごとりんごパイ人数分ってちょっとしたトレーニングになるわよね」
588 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/16(金) 22:55:48.59 ID:Wt+2OchD0

< 単純に顔見せにきたつもりでした >






初月「ん? なんだお早いお帰りだな」

提督「このご時世あんま好き勝手遊び回るのもな。仕事もあるし」

初月「その割に執務室には戻らないのか」

提督「一応? 大事な部下の皆さんの? 状態を見てね? それから? 」

初月「本気でいつも通りだぞ。今更お前の朝帰りでなんて何も思わない」

提督「そうかい。……いや、そういう意味じゃなかったんだけど、そうか」
589 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/16(金) 22:58:00.44 ID:Wt+2OchD0

< 一日分を埋めないと >






加賀「というか、天城は? 」

提督「うん? 雲龍に手引かれてどっか消えた」

伊13「あ……恋人繋ぎで、お部屋、戻ってましたよ」

阿賀野「天城さんも丈夫だねぇ〜」

能代「……拒否権なんて無いでしょうしね」

590 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/16(金) 22:59:01.02 ID:Wt+2OchD0

< 夕食までで足りるでしょうか >








雲龍「ん……ぇろっ」

天城「んんっ……姉様っ、足、なんて、汚いですよ……」

雲龍「一緒にシャワー浴びて、綺麗にしてあげたじゃない」

天城「で、も……」

雲龍「まぁ、嫌ならやめるけれど……」

天城「ん……っ」

雲龍「気持ち良いの? 気持ち良くないの? 」

天城「…………」

雲龍「…………うん? 」

天城「…………気持ち良っ、あ、んっ…………」
591 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/16(金) 22:59:26.88 ID:Wt+2OchD0

ありがとうございました
592 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/16(金) 22:59:58.05 ID:f4VEtIvA0
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 07:58:40.47 ID:hX8cWPYyo
お疲れ様です
594 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:04:34.68 ID:H7F1JYcm0

< だって、ねぇ……? >







漣「今日のお題は? 」

能代「おやつティータイムにお題とかあった? 」

阿賀野「まぁまぁ。あ、最近瑞穂さんが好きなコト! 」

漣「じゃーそれでー、どぞー」

明石「相変わらずぬいぐるみ集めが好きで昨日も住人が増え……なんでつまらなさそうな顔するんですあなたたち」
595 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:06:09.49 ID:H7F1JYcm0

< 取り敢えず呼んでみました >






瑞穂「その……こう……執拗に片方の乳く…………胸だけ虐められるの、よかった……です」

阿賀野「なるほど」

能代「恥ずかしいなら言わなくてもいいのに」

漣「ふっつーに素面ですしねー」

明石「……これ実は一周回って私への羞恥プレイなのでは? 」
596 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:09:21.74 ID:H7F1JYcm0

< ちょっと端へ引き摺ってきまして >






明石「あの……いや、別に瑞穂さんに文句は無いんだけど」

瑞穂「羞恥というかもう単純に最近はレズでいいやって思えるようになりまして」

明石「はい? 」

瑞穂「あの人はあの人だしほぼ女の園なのでもういいかなぅて」

明石「……何が? 」

瑞穂「瑞穂の本当を曝け出しても」

明石「あ、そ、そう……なんだ。…………あれが本性なのとやっぱりそれプレイじゃねぇかってのとどっちにツッコめばいいの? 」
597 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:12:30.44 ID:H7F1JYcm0

< 他方引き続き >






阿賀野「いつだったか忘れたけど提督さんが瑞穂さん口説いたらどれだけ保つ? みたいな話したじゃん」

能代「今なら即堕ちしそうね」

漣「つーかエロのライン下がった所為で半分堕ちたようなもんでしょ」

海風「それなら三人とももう駄目だね」

阿賀野「そうかな? そうかも」

能代「そんなわけ」

漣「無いってそんなの」

海風「そう……? 」
598 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:15:17.19 ID:H7F1JYcm0

< まぁ、悪いことでは無いと思うよ >






漣「漣だけは無いってこと。あの二人は押しに超絶弱いから知らないけど」

海風「ふーん? 」

漣「漣は肉欲がどーとかじゃなくて単に寂しくてそうなりそうなだけだから」

海風「あ、そう……じゃあ、それ、私には満たせないんだね」

漣「心の問題だからねー」






海風「はぁ……なんで遂にはあの人に嫉妬し始めたんだろう私」

江風「? どったの? 頭でも痛い? 」

海風「そうだね。……嗚呼、本当痛くなりそう」
599 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:17:12.23 ID:H7F1JYcm0

< 歳かな? >







提督『んん……』

愛宕『おはよ。珍しいわね、朝辛い顔なんて』

提督『なんかダルい』

愛宕『そんなに激しかったかしら』

提督『いつも通り、激しかったよ。……昼はさ』

愛宕『ん』

提督『麻婆豆腐つくって。とびきり辛いの、死体も飛び起きそうなやつ』

愛宕『はいはい。……お豆腐沢山あったかなぁ〜』
600 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:18:38.29 ID:H7F1JYcm0

< 毎食でも許せるとなるとカレーと麻婆と味噌汁くらいかな >






提督「とかいう愛と慣れに溢れた幸せな遣り取りがあったわけだが」

高雄「茄子が限界に近かったのだから仕方が無いでしょう」

提督「分かるけど分からん。夜に揚げ浸しとかつくってくれればよかったのに」

高雄「人数分の揚げ浸しなんて面倒過ぎて今日は気分じゃなかったのでは? 」

提督「まぁ、つくってもらってる分際で細かいことは言わねぇし美味いけどもだな」

高雄「麻婆茄子も大体七割くらいは麻婆豆腐ですし」

提督「んなことねぇよ」

愛宕「んー? それなら夜は本当に麻婆豆腐にする? 」

提督「俺はいいけど他のやつ文句言うだろう。……龍田に夜は魯肉飯って言われたし」
601 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:19:38.87 ID:H7F1JYcm0

< 被害者は大体いつも同じ >







龍田「あら〜……そんなに愛宕の、麻婆豆腐が、食べたいなら、涙を堪えつつ、喜んで、厨房を明け渡すけど? 」

提督「いいよ別にそこまでしなくても……こえーからその笑い方やめろ」

龍田「恥を偲んで愛宕につくり方をご教示いただ……うん? 」

江風「テートクー、報告書できひぃっっっっ!? 」
602 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:21:59.90 ID:H7F1JYcm0

< 嫣然一笑(艶然一殺) >







江風「」

提督「ん、いや、でもそこまでか? 」

龍田「失礼しちゃうわよねぇ〜」

海風「私も報告書できましたので。……あなただからその程度の冗談で終わらせられるんですよ、あの笑顔」
603 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:23:09.62 ID:H7F1JYcm0

< ちょっと食い気味でした >






明石「二重に笑っちゃったんですけどね」

瑞穂「? ええ」

明石「どこぞで元JKがなんたらかんたらやってみたって動画があって」

瑞穂「誰でも大概はそうですよね」

明石「ええ、それで小笑いしたんですけど私たちって元JKですらないなっ

瑞穂「つまりJKよりもより幼くてそれはそれで良いのでは? 」

明石「……はい? 」
604 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:25:48.90 ID:H7F1JYcm0

< 杞憂だといいね >







漣「まさかの瑞穂さんロリレズ疑惑」

明石「ちょっとねー……あの笑みは冗談かどうか分からなかったなーって」

叢雲「ロリコンとショタコンがいないのがほぼ唯一ここのまともな部分だったのにどうしてくれるのよ」

明石「や、私別に何も悪くないでしょうこれ」

叢雲「あんたが満足させてないからじゃない。そこだけはあいつの放埓さ見習いなさい」

漣「でも怖いなー。酔って壊れた瑞穂さん介抱したら襲われる危険性あるのかー」

叢雲「化け物だし多少急所にぶち当てても死なないわよね? 」

明石「責任持って治して差し上げますとも。……それ見るとしたら私の部屋の前でもあるんだろうしなぁ」
605 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:27:14.98 ID:H7F1JYcm0

< 三割越えの死亡率と表現して高いと見るかどうか >







提督「季節外れな気はするけど配置換えだってよ」

高雄「? どこのどなたが? 」

提督「鹿島に一度求婚した挙句数日後には代々代議士を輩出する家系の歳下嫁もらった華族様」

高雄「あぁ、あなたの次の次」

提督「呉のほぼほぼNo.10ってとこかな。栄転だ」

高雄「またすぐ横須賀に戻されるんでしょうね。……でも私が気になるのは」

提督「うん? 」

高雄「あなたがいた横須賀のポストですね。
あなた、龍田好き、その方、なんていう巫山戯た役職でしょう? 次は真っ当に生き残れそうなんですか? 」

提督「生き残れるかってお前な……」
606 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:28:14.65 ID:H7F1JYcm0

< そういう病気なんです、許してください >







提督「ん、んんっ……まぁ、大方の予想通りなやつだな。
お前でも分かりそうな言い方をすると

龍田「超神経質で煙草に親殺されてそうな山城大好き男でしょう? 」

提督「ざっつらーい。あれならまぁ死にはしないんじゃねぇかな」

高雄「なるほど。山城さんが異動していてよかったですねその方」

山城「そんな私がヤバい女みたいな……単に周りがヤバいだけよ私なんて」

扶桑「そんな自分がヤバくないみたいな言い方」

阿賀野「扶桑姉妹がヤバいとかいう言葉使うとちょっと違和感あるよね〜」

山城「あ“っ”? 」

阿賀野「ほえ? 」

能代「なんで阿賀野姉ぇはそうやって思ったことすぐ口走るかな……」
607 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:29:09.06 ID:H7F1JYcm0

< 残念ながらそこかしこに >







阿賀野「えー、だってほら実態は兎も角お淑やかな和風キャラでしょ? 」

提督「よかったな見た目年齢のことじゃなくて」

龍田「しかも正しい認識されてるわね」

扶桑「山城は兎も角私はあんまりキャラと実態乖離していないと思うけれど」

山城「一人で逃げないでくださいよ。この男の上で踊る姉さまのお話でもしましょうか? 」

龍田「どうぞ」

阿賀野「どうぞ」

提督「どうぞ」

扶桑「どうぞ。あなたの話もしていいのなら」

山城「構いませんよ? ……えーっと、まず姉さまが好きなのは腰ではなくて両方の太腿を押さえられ

扶桑「やめっ、ちょっと、ちょっと止まりなさい山城っ。
この流れで本当に話す人がどこにいるっていうの……? 」
608 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:32:38.93 ID:H7F1JYcm0

< 二位はご想像にお任せします >







山城「私、人ではありませんし」

扶桑「そういう問題ではなくて」

提督「じゃあどういう問題? 」

扶桑「その、単純に、はしたないでしょう? 女だけでもおかしいのにあなた本人もいますし」

龍田「大丈夫よ。あなた存在がはしたないから」

阿賀野「そうだね。エロくない扶桑さんとか扶桑さんじゃないし」

能代「そういえば横須賀にいたときは戦艦組のエロそうな女トップ3でしたね」

山城「なるほど。だそうですが? 」

扶桑「……」

提督「ちなみにそれ一位は? 」

能代「山城さん」

扶桑「なるほど。……だそうだけど? 」

山城「…………」

609 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:33:50.73 ID:H7F1JYcm0

< 激戦レース >







漣「海上で重油に引火して大炎上した上に爆煙から現れても違和感無いヒトランキングー」

江風「いぇーい」

叢雲「ばっかじゃないの」

龍田「大概は違和感どころか似合うものねぇ……」
610 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/17(土) 23:36:59.95 ID:H7F1JYcm0

< 護国の鬼か修羅道の悪鬼か >







漣「さっすが第二位龍田さんですねー」

龍田「私って二位なの? さすがにもう少し低いと思うけど」

漣「目に燐光迸らせて現れる赤城さんが不動の一位で以下数人が二位でその下十数人が続きますので」

龍田「あらぁ実質一位なのね〜」

赤城「さすがにまだありませんよそんなの」

叢雲「自分でもまだ、って付けるあたりがちょっと」

赤城「無いとは言えませんからねぇ……寧ろ見る側かもしれませんけど」
611 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/17(土) 23:37:27.31 ID:H7F1JYcm0

ありがとうございました
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/17(土) 23:39:09.36 ID:P67Z6vJh0
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 22:17:23.87 ID:FgDc1Ku6o
お疲れ様です
614 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:06:04.81 ID:ZqNCygo30

< 一度経験してみたいこと! >







漣「雲龍さんはちょっと黙っててくださいね。オチ要員なんで」

雲龍「あのね……」
615 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:07:01.95 ID:ZqNCygo30

< 気を取り直して >







提督「全員でバス乗ってどっか遊びに行きたいなぁ」

高雄「オーロラを見たいですね」

愛宕「私は逆に? 噴火口っていうのを見てみたいわ」

明石「車一台丸々バラしてみたいです」

山城「まともな理由で海外旅行」

能代「結婚」

阿賀野「??!?!?!???!!??!!? 」
616 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:10:27.81 ID:ZqNCygo30

< パートナーという括りならギリギリ合格かな? >







Littorio「絶対にできそうもないことランキングなら優勝でしたね」

能代「何重もの意味で、そうでしょうね」

愛宕「そもそも相手は? 」

能代「能代、恋もしてみたいんです。結婚は終着であってそこまで行けなくても構いません」

龍田「それにしても尊過ぎる夢よね」

山城「相手なんていてもできるかどうか分からない状況では、そうね」

能代「あなたたちに" 結婚相手 "がいるとは到底思えませんけど、そうですね」

高雄「む……」

能代「いえ、高雄さんには言っていませんよ」

高雄「はぁ……複雑」

愛宕「寧ろ変に気を遣われると、ねぇ……」
617 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:13:45.28 ID:ZqNCygo30

< いつも通り話は脱線して行方不明に >






扶桑「というか高雄と愛宕も結局は一人しか選ばれないと思うけれど。少なくとも書類上は」

愛宕「そこはほら、同性婚が可能になること願って私と高雄が結婚して三人同居でどうにか」

龍田「それか三年くらいのスパンで結婚と離婚繰り返すとか」

山城「いっそ一夫多妻できる国に行きなさいよ」

能代「そうすると余計なヒトも着いてきそうじゃないですか。ほら、山城さんとか」

山城「……あ? 」

能代「何か? 」

高雄「大体……同性婚が許されたとして姉妹婚はさすがに無理だと思うけれど」
618 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:14:49.79 ID:ZqNCygo30

< 気を取り直し直して >







雲龍「一方的に嬲られ続けて三日くらい失神と失禁繰り返しながら玩具にされたいわね。
私は肉袋みたいにズタボロなのに平然とした感じで犯してる感じで。
足腰立たなくさせられてるのに全然満足してくれなくて、
泣いて叫んでも容赦無く性欲のままにヤられて、
もう本当に直接内臓殴られて死ぬんじゃないかってくらい」

漣「おおー! 実にオチ要員らしいいつもの回答! 」

山城「さすがさすが」

龍田「すごーい」

能代「わー」

雲龍「……要望に応えてあげればあげたで普通に腹が立つことこの上無いわねあなたたち」
619 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:15:50.82 ID:ZqNCygo30

< そんなことできるならこちらからやっている >







雲龍「まぁ、でも、本音の本音だから」

提督「無理だろそんなの……死ぬのは俺の方だよそれ。一発も出さなくても無理だってのそんなの」
620 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:17:02.16 ID:ZqNCygo30

< 二段オチ >






海風「でもこの前は私、一晩で足腰立たなくさせられましたよ? 」

提督「ってもあれ雲龍と天城もよってたかってお前玩具にしてたからだろう? 」

天城「海風さんを馬鹿にするわけではありませんけれど姉様に果たして効くのかどうか」

提督「寧ろこっちがうんざりして根負けする可能性高いよな」

海風「あぁ……」

雲龍「根負けってあなたね……」
621 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:17:54.62 ID:ZqNCygo30

< そもそも作業感で嫌になると思うよ >







愛宕「つまりね? 私や山城が身体機能異常励起して相手し続けながらこの人が体力続く限り責めて寝て起きたらまた責めればいいんじゃない? 」

雲龍「ん……楽しいとは思うけれど、この人と二人っきりがいい」

提督「嬉しくないといえば嘘になるけどな……何故そこでしおらしくなれるんだお前」
622 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:18:37.77 ID:ZqNCygo30

< それはまぁ別のハードルかなって >







松風「でも雲龍さんって世の中のスキモノと比べたら大してディープでもないんでしょう?
確かにハードなのは好きなんだろうけどそれはあくまでノーマルの延長線というか」

雲龍「うん? 」

松風「そんなに無理矢理嫌なことされたいならスカでもエメトでも頼めばいいじゃないか」

雲龍「は? 」

提督「? こいつ何言ってんだ? 」

松風「僕そんなおかしなこと言ったかな……分からないよ本当に」
623 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:19:37.39 ID:ZqNCygo30

< この世の神秘だと思うのです >







初月「肉体的進化の視点からだとクーパー靭帯ってどういう扱いなんだろうな」

涼月「さぁ……」

初月「おかしいじゃないか。尻から胸へセックスアピールが移行しつついく中でどうしてもっと強い部位にならなかったんだ」

涼月「そんなこと言われても。あれじゃない? 年齢とともに妊娠が危険になる時期に魅力が減るように設計されてるの」

初月「それならそうと、だよ。若い頃にもっと励めるような壊れにくい機構があったっていいじゃないか」

涼月「だから私に言われても……ほらアレだよ、今も進化の途中なんだよ」

初月「途中、途中か……む」

明石「一体何の話してるんですかね……そんなのどうだっていいじゃないですか私たち」
624 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:20:35.26 ID:ZqNCygo30

< それはあまりにも夢が無い >







初月「いや、僕は一応進化論支持者だからちょっと気になるんだ」

明石「まぁ、私も全面否定の立場は取りませんけど……今の話が正しかったとしてこの先どんなことになるっていうんです」

涼月「こう、お椀型を常に維持しつつ肌がくすんできてもハリと柔らかさが永年の……」

初月「……」

明石「……」

涼月「……」

初月「……つまり今なお発展し続けている豊胸した胸の形が完成形なのか? 」

涼月「……言ってて何言ってるんだろうって思ったよ自分でも」
625 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:23:07.51 ID:ZqNCygo30

< 二人が席を外して暫くして >







涼風「っても金さえあればすげーナチュラルに見える手術できるんだよ」

明石「そうなんでしょうけどまるで見てきたような感じですね」

涼風「手術は無いけど完成品は見たことあるからね。
バルンバルンでもぷるんぷるんでもすっげーの」

明石「へ、へぇ……」

涼風「どんな変態相手しても崩れない代物だし」

明石「それはもう胸ではなくて別の何かじゃないです? 」

涼風「だね」

明石「なるほど。……どこで何故見たのかはあんまり聞きたくないですねぇ」
626 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:24:38.99 ID:ZqNCygo30

< 別に十一月八日は関係ありませんけどね >







雲龍「薄紅 花景色 せつなさを知った春〜♪ 」

叢雲「相っ変わらずやたら上手いわね」

山城「井上あずみって……いえ別に問題は無いけれど大黒摩季の後に歌うものかしら」

天城「なんとなく歌いたいもの歌うだけですしこんなものですよ」

叢雲「いっそ顔出しNGで動画配信とかすればいいのに」

伊13「話題、ですよね……ピアノとか、お料理、とか」

山城「……それはたぶん特定の部位について言っていると思うけれど」
627 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:25:48.36 ID:ZqNCygo30

< 分かりきったことしか言わないからね >







叢雲「そんなのどうでもよくなるくらい凄いわよ、これの歌唱力」

阿賀野「まぁ、別に胸で釣る気無いしね、雲龍さん」

山城「これはもう釣られてる上に定期的に餌は与えているものね」

提督「待て待て、どんだけ上手かろうとおっぱいがどうでもよくなることなんざ……。
や、聞いてよ、何で一斉に曲選び始めるの君たち」
628 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:26:41.33 ID:ZqNCygo30

< そーいや最近は本当カラオケ行ってないなぁ…… >







扶桑「ここだと変なところまで含めて広範囲にハイスペックなのって雲龍と我が妹よね」

高雄「反面一点突破型に近いのが龍田や愛宕」

扶桑「あれで普通の人間であったのなら望むべくも無い幸福と成功に彩られていたでしょうに」

高雄「ええ。……雲龍さんは兎も角山城さんって」

扶桑「? 」

高雄「割とどんな人生辿っても納得できない?
草臥れた服でパートをしていても優しくて高給取りの夫に微笑んでいても、
なんなら仕事に生きるキャリアでも」

扶桑「褒め過ぎな気もするけれど……そうかも。雲龍は兎も角として」

高雄「そう考えると本当に不幸なのかもしれないわね。生き方を選べなかったのは」

扶桑「……ええ」

能代「ものすっごい何か言いたそうな顔ですね山城さん。……歌ってるから何も言わないけど」
629 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:28:35.36 ID:ZqNCygo30

< 何歌ってそうって訊かれると色んな意味で窮するけれど >






伊13「そもそも……山城さん、流行りの曲、歌うんですね」

山城「元々音楽自体あまり聴かないからこうなるだけよ」

漣「っても山城さんが『ハルノヒ』とかちょっとね。何年か前までは考えられなかったよ漣も」

江風「北千住なんて行ったこと無いだろーしな」

叢雲「そういうことじゃないでしょ……」
630 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:29:15.57 ID:ZqNCygo30

< 同じことを言っているようで…… >








鹿島「愛の無いセックスでも赤ちゃんはできるんですよねぇ……」

時雨「…………そう、だね? 」





時雨「もうやだよあれ……誰さ鹿島さん壊したの」

あきつ丸「知るか」

鈴谷「前までなら愛があるのにできないなんて悲しいです、って方向性だったのにねー……」
631 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:30:02.57 ID:ZqNCygo30

< クリティカルにも程がある >







鈴谷「あきつちゃんが貰ってあげればいいのに」

あきつ丸「」

時雨「そうだね。……鈴谷さんだけは言っちゃいけなかったよ、それ」

鈴谷「うん? 」

時雨「あきつ丸の最後の砦なんだから自覚持ってよ」

鈴谷「……うん? 」

あきつ丸「」
632 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:30:45.16 ID:ZqNCygo30

< 自覚が無いわけではなくて >







鈴谷「え、いやー……なんていうの? あきつちゃんのことは好きだけど鈴谷ハジメテは男の人がいいなーって」

時雨「まるで二番目は女でもいいって言い方だね」

鈴谷「まぁ、実際問題結婚どころか彼氏にすら誰もなってくれなさそうだし」

時雨「よかったねあきつ丸。どこかの男の後なら好きにしていいって」

あきつ丸「…………もう嫌なのは鹿島ではなく時雨殿の存在なのだが」
633 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:33:14.45 ID:ZqNCygo30

< 言えるのなら、伝えられるのなら >







時雨「でも……実際どうなの? 鈴谷さんってあきつ丸みたいなクズでもいいの? 」

鈴谷「裏で何やってるかなんてどうでもいいよ。鈴谷に見せてくれるあきつちゃんが鈴谷にとってのあきつちゃんでしょ? 」

時雨「見たいものだけ見るのかい? 」

鈴谷「そう。わざわざ隠したいものまで見ようとする程酷い女にはなりたくないから」

時雨「そ……」

あきつ丸「……」

鈴谷「……」

時雨「……」

あきつ丸「……手洗いに行ってくる」

鈴谷「はーい……」






鈴谷「ってもまー、ねぇ? 単にカシマールと楽しくやってるあきつちゃん想像したくないなってのはあるんだよ? 」

時雨「それをあきつ丸に言ってやれば大体解決するんだけど……まぁ、仕方無い、よねぇ……」
634 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:33:59.17 ID:ZqNCygo30

< 乙女の鬱屈 >







満潮「…………気分悪い」

春雨「今年に入ってから大体そんな感じじゃないの? 」

満潮「まぁね。……自分がこんな女々しいやつだと思いたくなかった」

春雨「女の子だもん。いいじゃん別に」

満潮「知らない? 今の世の中女々しいって差別用語なのよ? 」

春雨「だとしても、だよ。差別されるくらい春雨たちにとってはどうでもいいことでしょう、はい」

満潮「そうね……ん、そう、思えたらよかったんだけど」
635 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:35:30.15 ID:ZqNCygo30

< 悪気は無かったんです、いつも通り接しただけなんです >







春雨「鹿島さんとは最近どうなの? 気分悪いんなら好転はしてないだろうけど」

満潮「あっちが普通なのに変に意識して自分の方だけおかしくなってるところ」

春雨「青春だねー」

満潮「せめてそうであるならどれだけ嬉

浜風「歪んで捩くれた青春もあったものですね、うん? 」

満潮「…………」

春雨「あのね……漸く少しだけ気持ち浮き上がらる糸口掴んだんだから横槍入れないでよ……」
636 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/18(日) 23:39:47.79 ID:ZqNCygo30

< 信じられる理由というもの >






浜風「あ、あのっ、本当に悪気は無かったんです、ごめんなさい満潮」

満潮「別にいいわ。どうせいつも連んでるあの辺と同じ感覚で喋ったんでしょ? 」

浜風「ま、まぁ……えーと、ごめんなさい」

満潮「だから、いいって」

春雨「こうやって素直に謝ったら悪意が無いと思われるってさ、
いかに比較対象の皆さんが捻くれた話し方するクズかってことだよね」

満潮「これで浜風が演技だったら立ち直れないだけよ」

浜風「あー……いや、あの本気で本音で謝ってますから、ね? 」
637 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/18(日) 23:40:15.37 ID:ZqNCygo30

ありがとうございました
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/18(日) 23:40:30.18 ID:YEUhR8EH0
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/19(月) 21:12:00.69 ID:+4jyUlu7o
お疲れ様です
640 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/19(月) 23:49:43.17 ID:ZbIJ+crK0

< まぁ、でも積極否定できるかというと >







時雨「そういえば僕さ、最近までアンダードッグの意味間違えて覚えてたんだよ」

あきつ丸「本来は敗残者や弱者、劣勢者といった意味だなあちらでは」

時雨「それを何となく字面で地面這い回る薄汚いやつらのことだと思ってたわけ」

あきつ丸「ある意味では間違いでもあるまい」

時雨「うん。で、間違いに気付きはしたんだけどそんな言葉使う相手なんてあきつ丸しかいないしどうでもいいやって」

あきつ丸「薄汚い自覚はあるが敗残者になるつもりは……。
いや、なるほど確かにそうかもしれないでありますね」

鈴谷「なんで本音言おうとしたところで逆に納得しちゃったのさあきつちゃーん……」
641 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/19(月) 23:50:39.10 ID:ZbIJ+crK0

< なんなら大型スーパーでも事足りる >







雲龍「そういえば天城は何処へ連れて行ってもらったのかしらね」

高雄「さぁ? こう言ってはなんですが大湊から行けるところなんて地理的に限られていますけれど」

雲龍「昼前に出たとはいっても一晩で帰ってきたし」

高雄「函館くらいなら行けますね、一応」

雲龍「あの子口は兎も角実際は私よりちょろいし変なところでも喜んでそうね」

高雄「早々変なところへは……しかしですね」

雲龍「ええ」

高雄「何故か森伊蔵を段ボール二箱分くらい抱えて帰ってきた時点でもう国内ならどこでもいいのでは? 」

雲龍「えぇ……」
642 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/19(月) 23:51:47.27 ID:ZbIJ+crK0

< 二人で選んで、二人で行って、二人で楽しんで、二人で帰ってきて >







雲龍「そういえば部屋に変な段ボールがあると思ったのよ」

高雄「何本か開けて一人で飲んでいるのは見ましたが」

雲龍「うぅん……まぁ、あの子なら喜ぶでしょうけれど」

高雄「あの人が予約していたとも思えないしよく分かりませんよね」

雲龍「かといって天城がどこぞの酒店に予約してあの人がエスコートするお店から離れていたら意味が無いし」

高雄「うーん……」

雲龍「……」






天城「あの人の決めたコースで行くのに慣れ切っていたり、
その日の気分で楽しんでみるのも勿論良いですけれどね、
そもそもデートって二人で事前に楽しみながら計画するものでしょう? 」

愛宕「そうねぇ……なんならその数日が一番楽しいくらいかも」
643 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/19(月) 23:52:15.47 ID:ZbIJ+crK0

< 二人で選んで、二人で行って、二人で楽しんで、二人で帰ってきて >







雲龍「そういえば部屋に変な段ボールがあると思ったのよ」

高雄「何本か開けて一人で飲んでいるのは見ましたが」

雲龍「うぅん……まぁ、あの子なら喜ぶでしょうけれど」

高雄「あの人が予約していたとも思えないしよく分かりませんよね」

雲龍「かといって天城がどこぞの酒店に予約してあの人がエスコートするお店から離れていたら意味が無いし」

高雄「うーん……」

雲龍「……」






天城「あの人の決めたコースで行くのに慣れ切っていたり、
その日の気分で楽しんでみるのも勿論良いですけれどね、
そもそもデートって二人で事前に楽しみながら計画するものでしょう? 」

愛宕「そうねぇ……なんならその数日が一番楽しいくらいかも」
644 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/19(月) 23:53:17.48 ID:ZbIJ+crK0

< 程度と限度と頻度とそれから >







愛宕「高雄も雲龍も似たようなことはしていると思うんだけど」

天城「やっぱり誕生日となると男性に任せっきりになってしまうのでしょうね」

愛宕「悪い兆候よねぇ〜……つまんない女になるわ」

天城「優雅に傅かせる、ならまだしもただ謙らせるようになりそうです」

愛宕「悲しいことねぇ……」

天城「ええ……」

提督「俺は別にいいけどな。信頼されてるって感じるし、楽しませてやろうって気合も入るし」
645 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/19(月) 23:54:13.53 ID:ZbIJ+crK0

< いつも通りの日々っていいよね! >







愛宕「でも実はこういう面子になってからちょっと疲れているでしょう? 」

提督「まぁ……」

天城「そういえば天城も二人で決めたことはありますけれど天城が決めたことはありませんね」

愛宕「駄目よぉ? 時々は女も行きたいところ行って振り回してあげないと」

天城「反省、ですね」

提督「実に平和で普通でなんと素晴らしい会話。
……俺が仕事中に二人で昼酒楽しんでなければなお良いが」
646 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/19(月) 23:56:37.68 ID:ZbIJ+crK0

< 薄曇りから夜闇への、曖昧で陰鬱な境界時刻にて >







時雨「ねぇ、あきつ丸」

あきつ丸「何だ」

時雨「特務とか関係無く結構真面目に呟くけどいいかい」

あきつ丸「聞くだけなら」

時雨「君らしいね」

あきつ丸「安請け合いはできない性分でな」

時雨「……うん」

あきつ丸「それで? 」

時雨「……」

あきつ丸「……」

時雨「…………」

あきつ丸「…………時雨殿? 」

時雨「ん……鈴谷さんにさ、告白しなよ。
断られたって次の日彼女はいつも通り接してくれるし、きっと断らない」

あきつ丸「…………………………………………」
647 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/19(月) 23:57:58.54 ID:ZbIJ+crK0

< 言葉の刺さった場所から暖かく >







あきつ丸「…………それは本当に真面目な、話か? 」

時雨「あぁ。今の君みたいに不安定過ぎるやつに背中は預けられない」

あきつ丸「…………」

時雨「そろそろさ、いいじゃないか。
提督や山城たちと幸せな数年間を築いて、
それが異動と昇進なんて仕方無い理由で崩れ去って、
拉げた心と歪んだ精神で寂しさ押し殺しながら誰かの為って進んで。
もう何かを変えるかそれとも自分が変わるか、
いっそ壊してしまうかしないと先に君が壊れてしまうよ」

あきつ丸「……………………」

時雨「僕は特務なんていういけ好かないところに引き込まれた理由の君を全て肯定はしない。
けどね、本当に嫌いなら憎まれ口なんて叩くのも煩わしいと思うくらいにはある意味人間らしい」

あきつ丸「……………………」

時雨「癇に障ったなら謝るよ。それでもさ、僕が珍しく二人で飲もうなんて言う程、ってことは覚えておいて」

あきつ丸「……………………」

時雨「……………………」

あきつ丸「……………………」

時雨「……………………」

あきつ丸「……………………ありがとう、時雨殿。少し、こちらを見ないでいてくれるでありますか」

時雨「……あぁ」
648 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/19(月) 23:59:03.95 ID:ZbIJ+crK0

< 日常というものの煌めき >







鈴谷「む……? 」

那珂「? どうかした? 」

鈴谷「や、なんか大事なことが起こった気がする」

大井「誰かにとってのそれはいつもどこかで起きてるでしょ。次、鈴谷さん」

鈴谷「あ、ごめんごめん。ほーい」

那珂「なーんでこの面子でUNOなんて……そこでリバースはちょっと酷くない? 」

大井「UNO、UNO STOP。終わり」

鈴谷「あ、鈴谷も」

那珂「また那珂ちゃんかー……いいよ飲むよ分かってるよ睨まないでよ飲んでやるよテキーラァ! 」
649 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/20(火) 00:00:42.13 ID:yhxyWn7G0

< 身体的にも、あとUNOの弱さ的にも >






那珂「うげぇ……さすがにきっつい」

大井「私が六杯、鈴谷さんが五杯、那珂ちゃんが……

鈴谷「十二杯。……酷いにも程が無い? 」

那珂「うん? 」
650 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/20(火) 00:01:50.29 ID:yhxyWn7G0

< 背中を押した先にあるのが崖ではありませんように >







あきつ丸「……………………」

時雨「……………………落ち着いた? 」

あきつ丸「……あぁ。酒を不味くして悪かったであります」

時雨「別に。というか煙草でも吸いに行けばよかったじゃん」

あきつ丸「何も事情を知らないやつに見せる程自分の涙は安くない」

時雨「そ……」

あきつ丸「……」

時雨「……」

あきつ丸「…………」

時雨「…………」

あきつ丸「…………しかし、でありますよ? 」

時雨「うん? 」

あきつ丸「この流れでオコトワリされた場合は少々間抜けが過ぎるのでは? 」

時雨「や、え、あー……やー……うん? 」
651 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/20(火) 00:02:16.94 ID:yhxyWn7G0

ありがとうございました
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 00:03:52.78 ID:e7mg+wwm0
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 00:13:10.09 ID:4A0svfTj0
乙でさぁ
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 01:17:44.05 ID:vKYmIK4wo
お疲れ様です
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/20(火) 17:34:00.61 ID:Tu/lt43K0
しばらくぶりに覗いたら更新きてて飛び上がった。続けてくれてありがとう
656 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/20(火) 23:32:37.74 ID:yhxyWn7G0

< ん? >






愛宕「んー……」

提督「ん? ん、んんっ……」

愛宕「……」

提督「……」

愛宕「んっ…………ふふ」

提督「…………裸でポッキーゲーム迫られるって斬新だなおい」
657 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/20(火) 23:34:42.48 ID:yhxyWn7G0

< うん? >







提督「別に風呂上がりでもなんでもないだろう……」

愛宕「ちゃんと下は履いてるわよ? 」

提督「なんで部屋入った瞬間ほぼ全裸の女にポッキーゲームさせられるのか、でいい? 」

愛宕「よきよき。……ん、ちょっと雰囲気出るでしょう? えっちくもなく無味乾燥でもなく」

提督「まぁ……

愛宕「ちょっとだるーい感じの女の子にただ甘えられてイチャつくだけ。何か悪いことある? 」

提督「幸せ、だね。……ベッドメイキングするだけじゃなかった? 」
658 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/20(火) 23:42:58.88 ID:yhxyWn7G0

< 想像以上に優しい笑みでした >







あきつ丸「おはよう時雨殿」

時雨「おはよ。……君、そんな爽やかな挨拶できるヒトだったんだね」

あきつ丸「失礼な」
659 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/20(火) 23:44:32.10 ID:yhxyWn7G0

< 正しく他人事 >






時雨「まぁ、僕も前までの仮にも仲間なのが常に陰鬱な顔してるときよりは随分マシな気分だよ」

あきつ丸「そこまで酷いツラではなかったと思うが……ま、変われば変わるものでありますね」

時雨「うん。で? 」

あきつ丸「うん? 」

時雨「いつ、鈴谷さんに告白するの? 」

あきつ丸「…………いや、昨日の今日でそれはさすがに厳しいのではないか」

時雨「そう? 」
660 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/20(火) 23:45:33.97 ID:yhxyWn7G0

< やり方が分からないのではなくてボーダーが分からないのです >







雲龍「あの人ってこっちがリードしてもいいの? 」

愛宕「今更な。リードしてあげると寧ろ喜ぶわよあの人」

雲龍「ふーん……」

愛宕「この前言ってたのは」

雲龍「ええ」

愛宕「隣に座ってキスから押し倒してほしい、だったかしらね」

雲龍「ん……まぁ、できないわけはないけれど」

愛宕「あなた想像が極端なのよ。
あの人基本的に普通だから別にそこからずっとリードしてほしいなんてね?
全然思っ……何故本気で分からないって顔なのかしら」
661 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/20(火) 23:46:23.67 ID:yhxyWn7G0

< 故意話 >







あきつ丸「というか時雨殿何か楽しんではいまいか」

時雨「当たり前じゃん。僕これでも心はうら若き女の子だよ? 」

あきつ丸「…………はぁ」

時雨「随分失礼な顔するね君……」
662 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/20(火) 23:47:05.03 ID:yhxyWn7G0

< 十日程過ぎて漸く実現してしまった罰ゲーム >







雲龍「コンセプトは“ いいなりメイド、朝までコース “ね」

涼月「……………………」

提督「いいセンスだ」

愛宕「露出は少なくしつつ古臭いメイド服じゃないところがいいわね」

Roma「これが羞恥顔の良さっていうこと? 」

Littorio「もうLittorioや雲龍には出せない雰囲気ね」

漣「ぶらーゔぁぶらーゔぁ。……君仮にも自分の姉が罰ゲームでコスプレさせられて何も思わないわけ? 」

初月「? なんで? 」

涼月「お初さぁん……」

初月「? 似合ってはいると、思うが? 」
663 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/20(火) 23:48:11.60 ID:yhxyWn7G0

< 皆目に良いもの見たいからね、仕方無いね >







雲龍「ちなみにベッドドレスは私会心チョイスのチョーカーと合わなかったから自作ね」

江風「すげぇなさすが雲龍さン」

雲龍「いえ、さすがに私じゃないわ」

江風「ほえ? 」

Littorio「ミシン得意ですものねRoma」

Roma「それこそ雲龍の言葉を借りるなら手慰みよ、姉さん」

涼月「……普通カードで巻き上げられた末の罰ゲームってここまでやり込むものなんですか? 」

提督「そんなわけ」
664 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/20(火) 23:52:25.96 ID:yhxyWn7G0

< 実際気持ち良いものなのかなアレ >






瑞穂「え、本当に手作りなんですか? 」

Roma「そうね。意外だった? 」

瑞穂「正直……あのですね」

Roma「? 」

瑞穂「ぬいぐるみ用のやつももしかしてお願いできますか? 」

Roma「よっぽど凝ったものでなければ。後で見に行くわ」

瑞穂「うわぁ! ありがとうございます! 」






雲龍「あれでそのぬいぐるみに跨がってシ

明石「はいはいやめやめ。そんな想像し易いこと言うのやめてくださいよ朝から酷い」

海風「……明石さんの方がよっぽど酷いのでは? 」
665 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/20(火) 23:55:06.79 ID:yhxyWn7G0

< 慣れてきただけですって >






雲龍「見たこと無いの? 」

明石「さすがにまぁ……」

雲龍「不思議ね」

加賀「それを普通にシていないと受け取れないのかしら」

愛宕「シていないでしょ、たぶん」

高雄「瑞穂さんってその辺は妙な羞恥だとか明石さんへの後ろめたさ持っていそうですものね」

瑞穂「聞こえてるんですけど……高雄さんも何か最近瑞穂に冷たくありません? 」

高雄「さぁ? 」
666 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/20(火) 23:55:45.56 ID:yhxyWn7G0

< 反論不可 >







能代「というかRomaさんがサラッと羞恥顔とか言ったのちょっとショックなんですけど」

Roma「? 可愛らしい表情という意味でしょう? 」

阿賀野「やーい薄汚れた価値観のしろーん」

能代「…………」
667 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/20(火) 23:56:32.58 ID:yhxyWn7G0

< それから追加で >







初月「そもそも下着類はガーター含めて僕も意見したからな」

涼風「えぇ……」

涼月「お初さぁぁん! 」
668 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/20(火) 23:57:11.28 ID:yhxyWn7G0

< その表情がまた >







涼月「誰にも見せないのに何故下着まで指定されているんですこれ」

提督「見せてくれてもいいけど」

涼月「他に沢山いるじゃないですか見せてくれるヒト」

提督「そういう問題じゃあ無いよ」

初月「なんなら最近カメラにハマってるから、色々撮ろうか? 」

涼月「絶対やめて。……いや、本当やめてね? 今もすっごい恥ずかしいんだからこれ」
669 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/20(火) 23:58:03.21 ID:yhxyWn7G0

< にも、と言われる自信があるわけでもないけれど >







漣「もう家電芸人とかそういうの越えてきたよね君」

初月「どうもこう気になると欲しくなるんだあぁいうの」

江風「撮る対象は一級品ばっかだしなー」

旗風「今のところ普通の団欒とかだけだからいいけど」

松風「八割くらいはサンジョルディとシロが被写体だしね」

伊14「大体のやつに雲龍さん写り込んでたり気配あるよねー」

伊13「動物、には……本当、好かれるから……」

雲龍「……には? 」
670 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/20(火) 23:58:55.00 ID:yhxyWn7G0

< 本人以外には当然の成り行き >







伊13「いや……えっと……綾というか、えと……すみません」

雲龍「別に悪意は無いでしょうけど。……じゃあ、取り敢えずお披露目は終わったから解散」

愛宕「はいはーい。昼食用意してくるからいい時間に食堂でー」

旗風「松姉さん、報告書の続き仕上げないと」

Roma「姉さん、今日も食前のトレーニング」

Littorio「だから別にLittorioは……うぅん」

漣「霧島マナちゃんが待ってーいるー」

明石「えぇ……」

涼月「え? えっと……えー……え? 放置……? このまま……? 」
671 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/20(火) 23:59:59.17 ID:yhxyWn7G0

< まぁ、気に入ったのなら毎日でもいいけど? >







雲龍「当然じゃないそんなの。別に給仕をやれだとかは言わないから一日楽しんでね」

涼月「楽しんでねって」

天城「飲み過ぎて昼前に出てくるであろう龍田さんや扶桑姉妹が今日の本番ですよ」

雲龍「一番弄り倒してきそうだものね」

涼月「ぁ……」

雲龍「忘れてたみたいね」

天城「心中、お察しします」

初月「こういうときには常にいそうだけどそういえばいなかったな。
……さて、Romaさんにヘッドドレス沢山貰ったから他のも試してみようか」
672 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/21(水) 00:00:28.50 ID:AJMM4cnV0

ありがとうございました
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/21(水) 00:03:08.87 ID:q+hwvUXa0
674 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/21(水) 00:54:54.69 ID:vXR8AmNYo
お疲れ様です
675 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/21(水) 21:10:48.95 ID:AJMM4cnV0

< 毎朝5kmくらい走れる優雅さは欲しいですけどね >







GZ「ふぅ……やはり朝のトレーニングは、クるな」

若葉「いや、時間帯は全く関係無く二時間で100kmも走る滅茶苦茶が問題だと思うが」

GZ「? 私たち化け物なら然程問題ではないだろう?
やろうと思えば200も300もいける身体なんだから」

若葉「別に押し付けはしないが……そこが問題だと思わないことが問題、なのはさすがに否定されたくないな」
676 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/21(水) 21:14:58.70 ID:AJMM4cnV0

< そこはご褒美ということで一つ >






若葉「しかし……伯爵も結局その辺りは化け物の体質を使うわけか」

GZ「まぁな。鍛えたいというよりは自分を追い込んで精神的に負荷を掛けるだけに過ぎない」

若葉「……そうか」






WS「美味しいわ」

GZ「不味くつくる方が難しいからな」

WS「言いますね」

若葉「言うだけあって伯爵の焼き菓子は最高に良い。
……運動後すぐの糖蜜塗れな焼き菓子が精神的負荷かは知らないが」
677 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/21(水) 21:15:43.95 ID:AJMM4cnV0

< Episode V >






明石「しかし何をまかり間違ってあの二人と観たのか」

漣「評価されないの分かるでしょ」

提督「や、一人で観る予定だったんだが……」



愛宕『んー、秘密の結婚式っていうのも良いかもしれないわねぇ〜』

高雄『これ、そもそもこの女が元凶では?
だらしない男を好きになるのはいいとしてそれなら女が避妊くらいはちゃんとすべきでしょう、パドメは』






明石「……若干あなたディスられてません? 」

漣「ディスってなんか久々に聞きました」

提督「若干じゃねぇ気もするけどな。……あの目は怖かったぞ、要らないデキないと思うからデキるって言われてるみたいで」
678 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/21(水) 21:16:28.03 ID:AJMM4cnV0

< 一方その頃 >







高雄「でも」

愛宕「んー? 」

高雄「子供は故郷の誰もいない湖水地方で産みたい、っていうのは分かる気がするわ」

愛宕「要らないんじゃなかった? 」

高雄「あくまで人としての話。……SFってどうも現代のリアルで考えてしまうから好きになれないわけだけど」

愛宕「ええ」

高雄「ヘアスタイルとか服も正直今から考えるとどうも駄目な方向にいく気がするのよね。
こう、変にテカっていたりエゲツない剃り込みが入っていたり」

愛宕「個人的には文化レベルって頭打ちで停滞期だと思うけど……そうかもね」

高雄「…………」

愛宕「…………」

高雄「…………どう考えても不貞腐れて消えたわよね、一緒に寝もしてくれないで消えたの」

愛宕「さぁ……? 」
679 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/21(水) 21:19:16.81 ID:AJMM4cnV0

< クローン戦争とかその辺は置いといてプリクエルの日常パートっていいよね…… >







愛宕「えーっと、でもほら、私あそこは好き」

高雄「? 」

愛宕「『君はとても美しい』」

高雄「ん、っと? 」

愛宕「『あなたを愛しているから』」

高雄「……」

愛宕「『違うよ、僕が、君に夢中なんだ』」

高雄「……」

愛宕「うん? 」

高雄「……印象に残ったシーンがあなたと同じって何か嫌ね」

愛宕「そこは女らしい姉妹らしいって思うところじゃない? ねぇ? 」
680 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/21(水) 21:21:01.54 ID:AJMM4cnV0

< 取り敢えず駄弁ってるだけの会話 >







愛宕「待って、そもそも」

高雄「……今度は何? 」

愛宕「パドメって歳上よね? ちょっとあやふやだけど」

高雄「たぶん、そうね」

愛宕「あの人ってスターウォーズ全般好きよね」

高雄「そうね」

愛宕「つまりあの人の趣味嗜好はアレの所為なのでは? 」

高雄「約十五年前と考えると……二十代前半ね」

愛宕「……」

高雄「……」

愛宕「……三段論法って馬鹿の理屈よね」

高雄「あなたが何を言いたいのか全く分からないんだけど……」
681 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/21(水) 21:22:15.94 ID:AJMM4cnV0

< お気に入りを並べてみるに >







提督「ローグワン」

漣「3」

明石「5」

提督「……」

漣「……」

明石「……」

提督「……喧嘩は止めようか」

漣「……そっすね」

明石「……不毛この上無いですしね」
682 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/21(水) 21:22:44.51 ID:AJMM4cnV0

< 敢えて自分を悪く言うと >







提督「通ぶるアホ」

漣「ニワカ映像主義」

明石「原理主義老害」

提督「……」

漣「……」

明石「……」

提督「……一番気に入らないやつなら一致しそうだよな」

漣「言っちゃいけないやつでしょそれ」

明石「ただの悪口大会になりますからねぇ……」
683 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/21(水) 21:25:12.28 ID:AJMM4cnV0

< 海外のコミュニティ的にどうなのかは知らない(ことにしておきたい) >







提督「ポリコレとかその辺除いてさ」

明石「え? ええ」

提督「EP8のドライブ特攻ってそんなに駄目か? 」

明石「まぁ、嫌いな人は本当に嫌いな展開なんじゃないですか?
私は特に好きでも嫌いでもないシーンと展開ですけど」

提督「映画全体の評価が低いのはもうどうしようもないとしてそれなりに観られる部分はあると思うんだよ」

明石「プリクエルとかシークエルとかそういう映画外の部分も大きいんでしょたぶん」

提督「ドライブ特攻は演出とかカット含めて好きな方なんだけどなぁ……俺がおかしいのかなぁ」






雲龍「あなた特攻は好きな方なんだけどなぁとか聞こえたのだけれど」

提督「え、いや、そんな悪意ある拾い方……」

明石「まぁ、でもやっぱりそこなんですかね。流れとかストーリーじゃなくてそこの部分」
684 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/21(水) 21:27:33.15 ID:AJMM4cnV0

< や、本当蓋でもしといた方が建設的だと思うよ >







提督「てーかさ、好きなものでマウント取り合うのってすげぇ嫌いなの俺」

明石「分かりますけどそんなものでしょ実際」

提督「無意識にやってることはあるかもしれねぇけどさ」

明石「その辺は分からなくは……や、まぁ、探してみれば悪くない部分もあ

漣「でもあれ確か監督はEP6観てないみたいっすよ」

提督「……なるほど」

明石「……なるほど」

漣「好きなものをマウントの道具にしたくないとか言った手前……罵詈雑言抑えてる顔ですねぇ」
685 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/21(水) 21:29:16.39 ID:AJMM4cnV0

< 知らない人興味無い人にとっては本当にどうでもいい話 >







漣「つーかそもそも設定上ハイパースペースはリアルに干渉できない筈でしょあれ」

提督「そこはあれよ、座標を船の中に設定して出現したってことだろうたぶん」

漣「そんな映像でしたかねぇ……」

提督「卑怯な考え方かもしれないけどそこら辺は所詮自分の感覚だからな。
良いか悪いかは一つの尺度であって結局は好みか好みじゃないか、許せるか許せないかだけでさ」

漣「そう言われるとどうにも。……漣は正直あれクソみたいな展開だと思いましたけどね。
別にあぁいう感じ演出したいなら加速して壁になって爆散とかでも大して変わらないと思いますし」

提督「かもな」

明石「問題なのは寧ろそこ以外の大部分ですからねぇ……」
686 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/21(水) 21:34:37.33 ID:AJMM4cnV0

< 筋金入りの >






漣「とかなんとか楽しく話してましたけど」

明石「ええ」

漣「散々好き勝手話し散らした挙句必死に許せるところを抽出しようとしてただけですよねあれ」

明石「まぁ……完全な原理主義ではないにしても設定厨みたいなところありますし設定無視は駄目でしょたぶん」

漣「明石さんも漣もそっすけどね。方向性は若干違うとしても」

明石「その辺逆に映画外で話せる機会できたと思うしか無いんですかね」

漣「たぶん。……つーか漣はフォールン・オーダーもやってないアホに変なこと言われる筋合無いんで」

明石「ですね。あれあの人もそこそこ納得する気はしますけど」

漣「なんならスコードロンします? 大してやってないんですよ」

明石「いいですねー。ヒコーキ飛ばせない分せめてゲームでは」

漣「じゃあそれで。……あれでもやっちゃう辺りよっぽど駄作続かない限り絞られ続けそっすよね」

明石「ファンですからねぇ……」
687 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/21(水) 21:35:40.48 ID:AJMM4cnV0

ありがとうございました
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/21(水) 22:07:51.62 ID:q+hwvUXa0
689 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/21(水) 23:14:27.60 ID:vXR8AmNYo
お疲れ様です
ごめん、あのシリーズは好きじゃないんだ
690 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/22(木) 23:04:40.57 ID:5whZaiuuO

< どうでもいいけど三帝同盟締結の日でもあるよ! >







提督「はいあがのんプレゼント」

阿賀野「どーもー。イヤリング? 」

提督「この前欲しいって言ってただろう? 意匠はまぁ誕プレ的に俺のセンスだけど」

阿賀野「んー……さっすがプレゼントで女の子を繋ぎ止める男。センスだけはいいね! 」

提督「巫山戯んな返せ」

阿賀野「いーやーでーすー。これはもう阿賀野のもの」

提督「ふん……ま、それで気に入ったら自分で買いな」

阿賀野「うん分かった。提督さんありがとね」

提督「いーえ? それで阿賀野繋ぎ止められるんなら安いものだよ」

阿賀野「根に持たないでくれる? 冗談でしょ? 」

提督「はいはい」






能代「…………」

涼風「うん? 嫉妬? 」

能代「いえ……なんだか能代の思う普通の恋人ってあんな感じかなって」

涼風「あー……」
691 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/22(木) 23:05:24.97 ID:eVQOwP9x0

< そんなもの私の世界には要りませんので >







愛宕「そんな私が普通の恋人じゃないみたいな」

能代「馬鹿にするつもりはありませんけど普通ではないですよねどう考えても」

愛宕「そう? 」

高雄「普通というのは他との比較でしょう? 私は彼にしか恋するつもりありませんので」

愛宕「比較対象が無いなら唯一が普通、と」

能代「はいはいご馳走様です。……ここにはいない他人っていうのも十分比較対象だと思いますけどね」
692 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/22(木) 23:07:29.25 ID:eVQOwP9x0

< 反発して、慣れて、どうでもよくなって >







能代「というか特に恋愛感情無い相手にイヤリングっていうのもあの人壊れてる気がするんだけど」

涼風「どうでもよくなってきたんじゃない。ここでの生活捨てる気なんて無いだろうし」

能代「普通は女友達にアクセとか服は贈らないでしょう。
ああいう人間だからこそ逆に考えると思うんですが」

加賀「そういえば二、三年前はそんなこと言っていた気がするわ」

涼風「歳食っていよいよ年貢を納める決意をしたんだな」

能代「それか阿賀野姉ぇも毒牙に……まぁ、それこそ別に今更な話ですが」

扶桑「……あなたはもう少しその辺心配したり怒ったり何かあると思うけど」

山城「能代も壊れ始めているってことですよ。私たちも経過としては似たようなものでしょう? 」

扶桑「あぁ……」
693 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/22(木) 23:08:12.69 ID:eVQOwP9x0

< 本日のメイン料理を待つ間に >







雲龍「私もゲームを買ったのよ」

提督「あぁん? どうせあれだろう? モノポリーとかレイルウェイズとか」

雲龍「ボードゲーム買いそうな顔に見える? 」

提督「見えないけど据え置きとか携帯型を買う顔にはもっと見えない」

雲龍「そう……」

提督「うん」

雲龍「……そういえばこの前明石と話してたんだけ

提督「待て待て待てそこでゲームの話終わるのかよ何がしたいんだお前」
694 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/22(木) 23:09:56.72 ID:eVQOwP9x0

< コントローラー出してくれるって本当ありがたい >








雲龍「いえね、よく考えなくても私一人でしかしてないし数時間しかしてないから話広がらないと思って」

提督「んなことねぇだろう。大体の会話なんて共通項無いのばっかだし」

雲龍「そう? ……ゲームキューブというのを買ったの。
気付いたら暴露てて一昨日漣にコントローラー追加で三つ買わされたわ」

提督「……何故に今更キューブなんだ? 」





漣「や、復刻でコントローラーとタップ出てますしね?
たまには旧作でワイワイやりたいでしょ? ね? 」

叢雲「なんでわざわざ雲龍姉妹の部屋に通販の箱持って来させられたのかと思えば……自分で買いなさいよゲームくらい」
695 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/22(木) 23:17:54.33 ID:eVQOwP9x0

< ちなみに朝から仕込んでました >






阿賀野「手伝ってくれてありがとねー」

能代「まぁ、この人数だし……そもそも普通誕生日の主役は座って待ってるものでしょう? 」

Littorio「Littorioは主役がホストって感覚なので自然ですけれどね」

阿賀野「そう? や、でももうちょっと豪華にしたかったんだけど」

能代「宴会なんて普段からしてるしあれ以上ってなると」

Littorio「フルコースや懐石にするしかありませんね」

阿賀野「そうなんだよねぇ〜。せめてハロウィンとくっつけてお菓子とか用意してもいいんだけど」

能代「ハロウィンはハロウィンで何かしらやるもんね」

Littorio「いいじゃないですか。何事も無いなんでもない日のようで、少しだけハッピーなんですよ」

阿賀野「その辺はLittorioさんポジティブだよね。……はいっ、今日のメイン完成! 」






提督「ローストチキンがメインってのはいいな。超美味そうだし」

阿賀野「えっへん」

提督「あぁ。……加賀と赤城の為にローストチキン用の鍋二つ買うってさすがにおかしくね? 」

阿賀野「……うん? 」
696 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/22(木) 23:20:49.81 ID:eVQOwP9x0

< 食べられる前に取ったりしてたら楽しくないしね >







阿賀野「というかね提督さん」

提督「うん? 」

阿賀野「赤城さんたちの為じゃなくて能代たちの為だから。
超速で無くなったらちょっと悲しいでしょう? 」

提督「あぁそういう……」

赤城「美味しいですねぇ……大蒜が強めで食が進みます」

江風「進まないことがあるみたいなこと言うね」

加賀「はぁ。……臆面も無く言われるというのも……いえ、これは本当にありがたいのは確かなのだけれども」
697 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/22(木) 23:21:51.20 ID:eVQOwP9x0

< まだまだかるーく酔ってるだけですが >







提督「や、まぁ、お前が何買おうと自由だが……そういやさ」

雲龍「? 」

提督「これでお前も重罪を犯せばテレビのテロップで“ 犯人はテレビとゲーム機を所持 ”って流されるな」

雲龍「そうね。これでいつ二番目以下でキープしてくるクソ男を殺しても問題無いわ」

提督「そのときはお前楽に死ねねぇな」

雲龍「というか殺してくれるのかしら」

提督「怪しいところだな」

明石「HAHAHA! ……オチた? 」

雲龍「ありがと」

提督「オチたぞ」

Roma「何やってるのよあなたたち……」
698 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/22(木) 23:27:25.51 ID:eVQOwP9x0

< そうかな? >






愛宕「あら、そのブレスレットいいじゃない? 」

阿賀野「んー、能代がくれたの」

愛宕「いいわねぇ〜。なんだかんだあの子もセンスあるわぁ」

高雄「能代さんは変な顔するかもしれませんけどあの人のイヤリングと合ってますね」

阿賀野「知らないけど二人で決めたのかもね。それか提督さんが能代に訊いたか」

能代「偶然ですよ。……二人で姉のプレゼント揃えるなんて恋人みたいで嫌でしょう? 」

699 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/22(木) 23:29:06.02 ID:eVQOwP9x0

< や、嘘ではないけど冗談ですよ? >






龍田「ファッション的な意味でいうと」

山城「あん? 」

龍田「シルバーのブレスレットって腕を華奢に見せる効果があるって言われるのよねぇ〜」

扶桑「そんな面倒臭い悪意ある理由で選ぶのはあなたくらいのものでしょうよ……」
700 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/22(木) 23:29:33.34 ID:eVQOwP9x0

ありがとうございました
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/22(木) 23:30:30.73 ID:lKJQRFcG0
702 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/23(金) 23:21:29.35 ID:Sj0Vw/5f0

< 一作目が2001年公開って怖い >







提督「組み分け帽子ってさ」

叢雲「あん? 」

提督「滅茶苦茶大声で個人の希望暴露しやがるけど大丈夫なのかなあれ」

叢雲「原書では喋るんじゃなくてテレパスみたいな感じなんじゃなかった? 」

提督「訳書も原書も読んだけど覚えてねぇなその辺」

叢雲「まぁ、演出にあぁだこうだ言うのも馬鹿らしいしどうでもいいわね」

提督「そうだな。……それをスターウォーズの話してるときに言われたらキレてた気はするけど」
703 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/23(金) 23:24:10.15 ID:Sj0Vw/5f0

< マホウトコロの入学は七歳ですってよ >







提督「どうでもいいけど俺絶対スリザリンがいいわ」

叢雲「なんでよ。あんな地下牢に押し込められると歪みそうじゃない」

提督「設定的には名族とか金持ちが多いんだろう?ぜってー就職有利じゃん? 」

叢雲「あんたらしいわね」

提督「それにほら、土師孝也声のアラン・リックマンが教授とかやべぇと思う」

漣「分からないとは言えないですけど高雄さんはマギー・スミスが好きなんじゃなかったでしたっけ? 」

提督「憎み合う組同士での恋とか燃えそうでいいじゃん」

叢雲「はいはい。……お仲間的には龍田とかあきつ丸が生き生きしてそうでちょっと嫌ね」
704 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/23(金) 23:25:50.92 ID:Sj0Vw/5f0

< 取り敢えずどうやって寝てたんすかねあれ >







漣「というか龍田さんの雰囲気とか色がスリザリン過ぎるだけでは? 」

龍田「雰囲気は兎も角色って何よ。色だけなら寧ろ一巻のボス色じゃない」

提督「龍田の頭裏にボス……殿下の顔があるのか」

漣「……」

叢雲「……」

提督「……」

龍田「ふふ、じゃあ私あなたと恋して三笠さんとも恋できるのねぇ〜」

高雄「ボトルとチョコレートの追加です。……そんな感想抱くのはあなたくらいでしょうよ」
705 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/23(金) 23:26:27.38 ID:Sj0Vw/5f0

< 改めて観て思ったけど一番印象に残ったこと >







提督「映画だとドラコちゃんの肩やべぇなあれ」

叢雲「野球でもやるべきね」

漣「映画観て駄弁って下らないこと宣って更に巫山戯た感想って良いご身分ですねぇ……」
706 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/23(金) 23:27:31.05 ID:Sj0Vw/5f0

< 運命は誰を恨めば良いのかな? >








初月「お前一応は世間的にもイケメンで通る顔に生まれてよかったな」

提督「まぁ……そうだね」

初月「顔が良いから腰振ってくれる女がいるんだぞ。親と神と天に感謝しておけ」

提督「あぁ」

高雄「それなら私も感謝しないといけませんね」

愛宕「私もね〜」

雲龍「感謝の土下座が必要なようね」

提督「……」

初月「……」

伊14「ほんっとにこのヒトたちは」

伊13「……馬鹿、ばっか」
707 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/23(金) 23:29:02.17 ID:Sj0Vw/5f0

< マッドキャラって実はあんまりパッと思い出せないけど >







時雨「どうでもいいけど君って一応知り合いは多いよね」

あきつ丸「まぁ……友人が多いと言えないのが悲しいところだがな」

時雨「ある意味では羨ましいよ、そういうの」

あきつ丸「喧嘩を売っているのか時雨殿」

時雨「いや、誤射や実験台が多いって考えると……」

あきつ丸「あのな……マッドで戦闘狂な科学者でも目指すつもりなのでありますか? 」
708 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/23(金) 23:33:02.99 ID:Sj0Vw/5f0

< 仕事さえできれば、ってのも中々難しいもの >







時雨「冗談さ。さっき我が親愛なる僚友が新しい男を探していたからね」

あきつ丸「なるほどな」

時雨「別にまともな恋をしろとは言わないけどさ、さすがにね」

あきつ丸「ビッチだろうか構うまい。戦闘さえまともにこなしてくれるのならな」

時雨「そりゃあそうだけどさ、君、あんな女に背中預けられるのかい?
帰ってどう甘えようか考えたりハメてもらおうか考える女に」

あきつ丸「時雨殿がどのビッチを念頭に置いているのかは知らないが……」

時雨「うん」

あきつ丸「自分は時雨殿に預けられるのでありますよ? 」

時雨「あ、っそう……さすがにあんな股も頭も緩い女と同列は傷付くんだけど」
709 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/23(金) 23:34:14.64 ID:Sj0Vw/5f0

< 心乱れる愉快な擾乱 >






あきつ丸「しかしよく考えてみれば男の斡旋など容易にできるな」

時雨「それなら艦娘の妊娠研究も進みそうだね」

あきつ丸「そうだな。ここは世界の皆々様の為に一肌脱いでみ

鹿島「脱がなくていいですから……売春だか買春だか知りませんけど下手をすれば騒擾罪の類いでしょうそれ」
710 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/23(金) 23:35:04.71 ID:Sj0Vw/5f0

< 白馬の王子様というものがいるとして >







雲龍「ガチ貴族だとか本気でハイステータスな男よね」

Roma「夢が無いわねあなた」

雲龍「比喩的表現でいうところの王子様はもう見つけたから」

Littorio「少々薹が立っていますけれどね」

雲龍「それはそれでいいの」

Roma「薹が立っているというか腐り掛けというか……性根は根腐れどころではないけれど」
711 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/23(金) 23:35:31.17 ID:Sj0Vw/5f0

< じゃあ反対に自分は待っているの? >







Roma「いや、あのね、今更そんなものに期待するわけ無いでしょう。
強がりではないしツンデレとかいうやつではなくて……あのね、今すぐその巫山戯た顔やめないと張っ倒すわよ」
712 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/23(金) 23:40:27.24 ID:Sj0Vw/5f0

< 一人暮らしじゃなくてよかったね >






提督「嗚呼……死ぬ」

叢雲「安心しなさい。まだ憚る世は残ってるわ」

提督「憎まれっ子っていうけど実際そんなに恨まれてるか俺」

叢雲「取り敢えずこの前殺された横須賀の将校には死ぬ程恨まれているでしょうね」

提督「あぁ、それで死んだわけかあの間抜け」

叢雲「他にも幾らだっているでしょう、あんたが蹴落とした有象無象」

提督「蹴落とした、ってより勝手に落ちてったんだけどな……風呂行くわ」

叢雲「ん、すっ転んで死ぬんじゃないわよ」

提督「そこまで酔ってない」






提督「…………ぅ……………………Zzz」

漣「取り敢えずすっ転んでなくてよかったね」

叢雲「……風呂で寝落ちって割と洒落にならないと思うけど」
713 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/23(金) 23:43:58.05 ID:Sj0Vw/5f0

< 短時間で目覚めると凄く気持ち良い酔いが >







提督「ん…………んん? 」

叢雲「あんたさっさと上がって寝なさい」

提督「おう…………おう、フラッフラする」

漣「きったないものブラブラさせないで上がってくださいねー」

提督「悪いけどもう少しいさせてくれ」

叢雲「仕ッ方無いわね」

漣「甘いよむーちゃーん、襲われちゃうよ漣たち」

提督「襲ったとしても叢雲だけだから安心しろ。……なぁ」

叢雲「あん? 」

提督「もう身体洗ったの? もっかいそこで一から洗い直しぶぅえあ痛っ
714 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/23(金) 23:45:57.42 ID:Sj0Vw/5f0

ありがとうございました
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/23(金) 23:54:04.89 ID:B8ZsJWMq0
716 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/24(土) 07:18:27.05 ID:geC9OyUzo
お疲れ様です
717 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/24(土) 22:34:20.80 ID:mWfS4sDqO

< しこたま飲んだ後の爽快気味な朝 >







鹿島「ふぅ……」

大井「いっつ……あら? 」

鹿島「お風呂、先にいただきました」

大井「そ……」

鹿島「すみませんね、大井さん気持ち良さそうに寝ていたから」

大井「二日酔いで魘されていなかっただけ上々。
そもそもここあなたの部屋だし私に何か言う権利なんて無いわ」

鹿島「ふふ……」

大井「……」

鹿島「……」

大井「……全く記憶無いんだけど何故私があなたの部屋にお泊まりしたか分かる? あと変なところ触ってない? 」

鹿島「えーっと……」
718 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/24(土) 22:35:20.94 ID:mWfS4sDqO

< 悲しみを背負って成長したと胸張って言えるのならば >







鹿島「なんというか……もうテコでも動かないここで寝ると大井さんが。
あと普通に私もお酒で寝落ちしてます」

大井「やっぱり……悪いわね、悪酔いすると時々やるのよこれ」

鹿島「構いませんよ。丁度誰かにいてほしかったところだったんです。何も喋らない、ただいてくれるヒトに」

大井「そう……」

鹿島「大井さんは失恋したことってあります? 」

大井「寝起きの頭に叩き込む言葉ではないわね。……無いわ」

鹿島「羨ましい」

大井「恋なんてしたこと無いだけかもしれないわよ? 」

鹿島「だとして、です。…………こんなに苦しいなら馬鹿な偽善者のままでいられればよかった」
719 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/24(土) 22:40:48.67 ID:mWfS4sDqO

< 数時間前までの仲間 >






那珂「うーん……ちょっとダルい」

春雨「? 何かあったんですか? 」

那珂「昨日、というか三時くらいまで飲んでたから二日酔いかな」

春雨「その割に特にお酒臭くもないですけど」

那珂「だって大井ちゃんも鹿島ちゃんも弱いからさー」

春雨「鹿島さんは兎も角大井さんって龍田さん並に飲めた筈ですけど……」

那珂「か弱い那珂ちゃん並に飲んでから強いって言ってくれるかな?
両手の指で数えられるショットで酔うとかどうなってるの? 」

春雨「はぁ……」

浜風「か弱いの定義が壊れているんですが……」
720 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/24(土) 22:41:37.54 ID:mWfS4sDqO

< ただ黙して耐えるのもまた、方法なのです >








鹿島「失恋、したんです」

大井「それは残念ね。……それで? 」

鹿島「それで、って……」

大井「別に突き放してるだとか興味が無いだとかじゃなくてね、
それでも奪いなさいよ、獲りにいきなさいよ、あなたの想いはその程度だったわけ? 」

鹿島「…………」

大井「正直あなたの理想には興味が無いからいいとして、
是が非でもモノにしたいモノは限界まで手伸ばして鷲掴みにして抱き締めるものよ。
それが恋した相手の愛であれ理想の世界であれ」

鹿島「…………大井さんは、強いんですね」

大井「弱いからよ。心が貧弱だから、せめて確かに感じられる自分の為に証を手にし続けたいの」

鹿島「…………」

大井「世界は北上さんだけじゃない。素晴らしい男性だっているし、思わず話しかけたくなる女もいる。
それでも、北上さんが欲しくて欲しくて堪らない。
そうじゃなければ恋じゃないのよ、ただ自分が気持ち良くなる為のパーツとしてしか相手を必要としないそれは邪悪」

鹿島「…………」

大井「涙で目が洗える程泣いてから、それでも立ち直れなければもう立ち直らなくていいじゃない。
でもそうなる前に、どんな手段を使っても手に入れようとしてみるべきなのよ。
私たちのどこに今更捨て去る高尚な意志なんてものがあるわけ? 」

鹿島「…………………………………………」
721 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/24(土) 22:42:24.39 ID:mWfS4sDqO

< そもそも恋を失う、という書き方が間違っている >








金剛「ふーむ……なんだか近頃顔付きがちょっとだけまともになりましたネーあきつ丸」

時雨「さすが馬鹿とアホの皮十枚くらい被ってそっちが自分になりつつある有能」

金剛「そんなに被ってないと思うけど……まぁ、付き合いもそれなりデスから」

時雨「そうだね。……あの顔を見てさ」

金剛「ん……」

時雨「失恋を悟っちゃった女がいるんだ」

金剛「なるほど……んー…………うぅん、どうにもならないデスネー……」
722 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/24(土) 22:43:23.65 ID:mWfS4sDqO

< 失うとかよりは敗恋の方が、まだ >







時雨「あきつ丸の心が決まった時点で、
鈴谷さんがどう反応したとしても鹿島さんの失恋は決まってしまったんだ」

金剛「時雨や大井ならそれでもgetしようとするのに」

時雨「まぁ、その辺は化け物とか憑座とか関係無いかもしれない性格の根幹だからね」

金剛「私たちにまともな感覚ってあるの? 」

時雨「逆にまともな感覚って何さ。それが諦めることと同義なら僕はそんなもの要らないよ」

金剛「ん……そう、強くあれるなら、私も……」

時雨「君は、きっと鹿島さん側だよね」

金剛「その通りデース。負けた恋は引き摺らない、応援以外では関わらない。それが佳い女ってやつなの」

時雨「提督のこと忘れてから言いなよ」

金剛「また痛いところを……うぅん、でもあれはノーカン、ノーカン。風邪と同じ悪い迷いだったのデース」
723 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/24(土) 22:44:02.90 ID:mWfS4sDqO

< 沙吉比亜 >







金剛「ふぅ……それで? 」

時雨「うん? 」

金剛「鈴谷はオーケーすると思う? 」

時雨「どうだろう? 熊野さんは言うに及ばず怪しいのは何人か思い当たるけどあのヒトそういうの考えないからね」

金剛「それが彼女の良いところデース。ただ、自分の思うままに、それでも周りに合わせようと努力する」

時雨「悲しいくらい尊いね」

金剛「だからファンが多いんでしょう? 」

時雨「まぁね。……恋というのはそれはもう、溜め息と涙でできたものですよ、ってやつだ」

金剛「誰の言葉か知らないケドー……そうならない為にする努力が不特定多数に向かないだけ、そういう悲劇なだけなのデース」
724 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/24(土) 22:44:40.66 ID:mWfS4sDqO

< とは言いつつ慣れたもの >








雲龍「あ、そういえば」

提督「あん? 」

雲龍「私今日赤薔薇ワンポイントの黒だから」

提督「あ、そう……何故それを食事中に言うのか全く分からないが」
725 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/24(土) 22:45:36.91 ID:mWfS4sDqO

< 前もって知っていたら魅力半減なのです >







雲龍「些末なことよ」

提督「そうかい」

雲龍「ちなみにローライズで前も後ろもハート型よ? 」

提督「そりゃあエロいね。……お前は極端にしても女の子ってその辺理解してくれないよな」

雲龍「うぅん? 」
726 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/24(土) 22:47:01.87 ID:mWfS4sDqO

< まぁ、サラッと耳元で囁かれるのも悪いとは思えませんが >








雲龍「でも天城のを無理矢理聞き出すのは結構昂ると思うの」

提督「それはお前また別の楽しみだろうが」

雲龍「うん? 」

天城「それを楽しみと認識している時点で同じ穴の……ム・ジ・ナ! 貉ですってば!
何故そこで穴姉妹とかいう謎単語が出てくるんです! 」
727 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/24(土) 22:47:58.28 ID:mWfS4sDqO

< 望ましい生まれ、というのは今の自分しか望めない >







時雨「満潮もさ、失恋で弱ってる鹿島さん慰めて堕としちゃえばいいのにね」

浜風「私たちとしてもその方が楽だけど……無理でしょうね」

春雨「そういうことできるんなら満潮ちゃんはわざわざ満潮ちゃんなんてやってないよ」

時雨「ご尤も。……かといって僕たちも望んで僕たちをやっているわけではないと思うけど」
728 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/24(土) 22:50:51.76 ID:mWfS4sDqO

無理矢理というわけでもありませんが一日約4レスで次にいけますね……目標までいけるかな?

ありがとうございました
729 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/24(土) 22:52:04.68 ID:1iBS7lkT0
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/25(日) 12:26:30.18 ID:dZMU8cSko
お疲れ様です
731 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/26(月) 23:15:26.86 ID:rJuceFu+0

< 今までで一番笑ってしまった罵倒 >







提督「性欲に溺れた猿ってやつかな」

高雄「間違ってはいないのでは」

提督「や、誘ってきた子に言われたからなんか笑っちゃって」

高雄「はぁ」

提督「結局まだ続いてるしなぁ……あんなこと言われたのあのときだけだけどどうなんだろうね」

高雄「知りませ……ここの誰かなんですかそんなこと言ったの」
732 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/26(月) 23:17:12.82 ID:rJuceFu+0

< 冷たい目ではないのが逆に >







愛宕「でもボス猿ってようはハーレムの主なわけだし似たような境遇なんじゃない? 」

高雄「猿の群れっていうのは何匹かオスもいるファミリーなわけだけれどね」

愛宕「そこはほら、どうせ子供は生まれないから」

高雄「まぁ……あぁ、他の群れから誘惑して堕落させて群体に加わらせるという意味では社会性の発展ではあるわね」

愛宕「ファミリー自体は順調に拡大しているものねぇ〜」

高雄「よかったですね、溺れさせる側で」

提督「……性欲に溺れた猿扱いの方がよっぽどマシだよそういう言い方」
733 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/26(月) 23:17:45.92 ID:rJuceFu+0

< たぶんそんな意味の言葉は無いが >







山城「そういえばあなたズーフィリアは発症してないの? 」

雲龍「どこにそんな兆候があるっていうのよ。私はバイまでで手一杯」

扶桑「手一杯の意味とは」

龍田「寧ろサンが人間愛というかヒト性愛というか……アンスロポスフィリア? みたいなアレよね」

雲龍「そんなの知らっ……んん……駄目、そんなとこ、舐めないでよっ……んっ」
734 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/26(月) 23:18:28.18 ID:rJuceFu+0

< ホームビデオ的なアレ撮影してました >








扶桑「相変わらず異常な程ベタベタ懐いてるわね」

山城「サンジョルディなんて男性名を付けたのが間違いだったのかもしれないわね。メスなのに」

龍田「知ってる? 動物に性行為を強要すると虐待でしょっ引かれるのよ? 」

雲龍「だから私は構ってあげてるぅん……だけ、だか、ら」






龍田「こんなに好かれて懐かれていたら妬きません? 」

加賀「……いえね、確かにあの子に好かれたいわよ私。
でもさすがに身体擦り付けられながら太腿舐められたいとは思わないのだけれど」

龍田「えぇ〜……? 」
735 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/26(月) 23:19:22.98 ID:rJuceFu+0

< 本当にわざとじゃないのよ? >







龍田「あ、初月ちゃーん、このカメラありがと」

初月「ん? いや、僕も買って大して使ってないから」

涼月「お初さん動画より写真の方が好きだもんね」

龍田「ふぅん? でもその割に現像したりはしないのね」

初月「そうでもない。気に入ったやつはアルバムに入れてるんだ」

涼月「もう三冊目なんですよ実は。今度見にきます? 」

龍田「それは楽しそうねぇ〜。楽しみにしておくわぁ」







龍田「……ぁ」

Littorio「? 」

龍田「カメラにポルノ擬き入ってるの言い忘れてたわ」

Littorio「……はい? 」
736 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/26(月) 23:19:58.07 ID:rJuceFu+0

< 映っていたもの >







涼月「…………」

初月「…………」

涼月「…………なんで途中から顔赤らめて悶える雲龍さんの顔オンリーなの? 」
737 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/26(月) 23:21:03.99 ID:rJuceFu+0

< 変な、というか寧ろストレート >







Littorio「ふふ……龍田がシているところでも撮ったのかと」

龍田「さすがに自分のを撮る趣味はないわねぇ〜」

Littorio「その辺りは見せるつもりが無いのなら撮ってみるだけというのもアリでしょう? 」

龍田「私どっちかというと撮る方が好きなの」

雲龍「……またあの子たちに変な誤解されるじゃない私」
738 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/26(月) 23:23:51.08 ID:rJuceFu+0

< 疑い >






Littorio「でも大体あぁいう風に戯れつかれるわけですよね」

雲龍「そうね」

Littorio「それならそもそもショーパンだとかではなくてロングのスカートだとかジーンズにすればいいのでは? 」

龍田「別にそういうの着ないわけじゃないものねぇ〜」

雲龍「まぁ……」

Littorio「……」

龍田「……ふふ」

雲龍「いや違っ、違うから、本当にアレは擽ったくて嫌がって……ちょっと何よその含み笑いは! 」
739 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/26(月) 23:24:39.63 ID:rJuceFu+0

< 先代が誰かは誰も知らない >








鹿島「はぁ……どこかに良いヒトいないかなぁ……」

金剛「ハイ! 」

鹿島「金剛さんは確かに稀に見る凄いヒトですけど」

金剛「ですケドー? 」

鹿島「単純にこう、好みじゃないんです」

金剛「oh……my goddess……」

時雨「金剛に女神様なんているのかは置いといて……今度は君たちがコント師になるのかい? 」
740 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/26(月) 23:25:27.45 ID:rJuceFu+0

< 何も賭けない争わない、それだけで >








伊14「やーってられるかぁーっ! この札でどう勝てってんですかー! 」

阿賀野「皆配られたカードで勝負してるんだよなぁ〜」

能代「それが偏ってるって話でしょ」

伊13「不公平、良く、ないです」






提督「あいつらの大富豪見てるとすっげー楽しそうなんだよな」

愛宕「そうねぇ……あそこに入るとずっと一人勝ちできそうだからとかじゃない? 」

提督「や、さすがにそんなことは……ねぇ? 」
741 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/26(月) 23:26:43.68 ID:rJuceFu+0

< 極端 >







龍田「ぬるいわねぇ〜……」

雲龍「悪手を取っても容易に挽回できるものね」

加賀「あれが普通の遊びだと思うけど」

扶桑「だからといって……麻雀なんてやるならせめて山城と一緒に打たせて、お願いだから」

瑞穂「……こうも容赦無く絞り上げ続けてよく友人でいられますね皆さん」
742 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/26(月) 23:29:05.77 ID:rJuceFu+0

< 眺めて打ってるのを更に眺めて飲む >








山城「でも正直私が打つと姉さまってより負ける気がするわ」

天城「山城さんは不運を捻じ伏せるくらい底意地の悪さと悪運と才能がありますからね……」

山城「それくらい無いとあぁいう手合とはやっていられないもの」

提督「てーか山城も扶桑も普通に強いよな。
…………致命的なところでライン読み切った挙句その上で大負けするけど」

743 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/26(月) 23:29:33.92 ID:rJuceFu+0

ありがとうございました
744 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/26(月) 23:49:23.68 ID:Nn0peHQD0
745 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/27(火) 21:28:59.45 ID:tNj4kX26o
いるよな、何故そこでそれを引くのか、こっちが聞きたくなる奴。

お疲れ様です
746 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/27(火) 23:19:26.97 ID:+eIiTQm60

< 一夜明け >







提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………ほへぇ」







高雄「? 何を黄昏ているんです。まだ執務開始前なのに」

提督「…………首輪とリードが思いの外愉しくて絶望感溢れてんの」
747 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/27(火) 23:21:23.94 ID:+eIiTQm60

< ついでに溜息と伏せた目 >








高雄「……………………」

提督「待て待て待て待て無言で後退りするんじゃない」

高雄「…………まぁ、今更だし。ええ、大丈夫問題ありません。私は、大丈夫」

提督「何がどう大丈夫なんだ覚悟を決めるな馬鹿」

高雄「馬鹿はあなたでは? 」

提督「そうだけども! ちょっと待って、ねぇ、聞いて? 」

高雄「弁解したい、と」

提督「そうだよ! ……いや、本当ちょっとその目やめて、心にクるからそれぇ! 
今だけは慈愛と諦念の籠もった顔に愛が感じられない! 」
748 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/27(火) 23:22:31.94 ID:+eIiTQm60

< 思いの外使えちゃったときってどうすればいいんだろうね >








高雄「それで? 」

提督「最初に言っておくけど普通にベッドで使ったからな?
屋外どころか廊下とかにも出てさえいないからな? 」

高雄「それで何か安心できるとでも思っているんですかあなたは」

提督「露出系はレベル違うだろう? ってのはまぁ置いとこう」

高雄「ええ」

提督「こうな、片手でリード使えると色んな体位ができて」

高雄「でしょうね」

提督「引っ張ったときの首の動きとか無理矢理上向かせてとか、クるなぁ……って」

高雄「はぁ。…………」

提督「や、だからそう引いた顔で後退るんじゃな……首をさすりながら覚悟を決めた顔をするな馬鹿」
749 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/27(火) 23:23:42.60 ID:+eIiTQm60

< この世で最も不要な無駄に輝く瞳 >







雲龍「っはぁ…………はぁ…………っ」







加賀「ねぇ」

天城「……なんです」

加賀「あの子何故朝食後からひたすら泳いでいるわけ? 」

天城「滾りが抑えられないとかなんとか」

加賀「はぁ……? 」

明石「あまり内容は聞きたくありませんねぇ……」
750 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/27(火) 23:26:56.55 ID:+eIiTQm60

< 顔だけ見れば物凄い達成感 >






明石「どうでもいいですけど私最近“ あまり内容は聞きたくありませんねぇ…… ”ばっか言ってますよね」

天城「かもしれませんね」

加賀「? また言いたい? 」

明石「や、結構ですマジで。ネタにしたけど本当ネタにならないんで」

加賀「そう……」

天城「…………遂に泳ぎすら飽きたみたいな顔して上がってきましたけど目逸らさないでいただけます? 」
751 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/27(火) 23:30:08.40 ID:+eIiTQm60

< 勘弁してください >






加賀「一応訊いておくけれどあなた何故そんな無駄に元気なの? 」

天城「水泳直後のデッドリフトって意味分かりませんよね」

明石「てーかトレーニング的には間違い甚だしいでしょこれ」

雲龍「心身共に充実し過ぎて黙っていると壊れそうなのよ」

明石「それはそれでいいんじゃないです? 」

雲龍「これ以上壊れたら自分でも何するか分からないわ」

明石「常に何言い出すか分からないくせに」

雲龍「それを超えて、ってことなのだけれど……いいのね? 本当に、どうなってもいいのね? 」

明石「やー……」
752 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/27(火) 23:32:07.35 ID:+eIiTQm60

< 意味の間違ったトレーニングから数時間後 >







雲龍「あぁ、でも全ッ然駄目。治まらない鎮まらない」

天城「いっそ頭を酷使する方にシフトしては」

明石「や、えぇ……? 」

加賀「まぁ、方向性としてはいいわね、多少落ち着いた方が」

雲龍「そうね……うん、その方がいいかも」







高雄「あの……」

提督「うん? 変な案件でも来……“ 有事における航空戦力のむつ市北進の是非と展開後の北太平洋防衛についての立案 ”? 何やってんだあいつアホなの? 」
753 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/27(火) 23:33:19.06 ID:+eIiTQm60

< (本来は)一年に一度(すら)も無い出来事 >







雲龍「仕事を頂戴」

提督「え……」

高雄「……今の一言で非常に疲れたので本当に代わっていただけます? 」
754 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/27(火) 23:34:25.90 ID:+eIiTQm60

< 混ざる >







提督「なんかさ、お前見てると本気で女になりたくなるよ。お前にはなりたくないけど」

雲龍「これで中々つまらないもので苛々させられるものよ、ね? 」

高雄「ええ。……まぁ、それでも私は女でよかったと思いますが」

雲龍「そうね」

提督「高雄みたいな男に抱き締めてほしかったなぁ……」

高雄「はい? 」

雲龍「頭溶けて馬鹿になるくらいヤってほしいの間違いではなくて? 」

愛宕「つまり頭溶けて馬鹿になった高雄と抱き締め合ってヤればいいのね? 」

提督「ん、んん……? 」
755 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/27(火) 23:37:15.41 ID:+eIiTQm60

< 大体の人は全く無いと言う気はするけど >







雲龍「たまには痛かったり苦しかったりするのも気持ちいいものじゃない? 」

高雄「私は頭が痛いのでもう十分です」

雲龍「あら、大丈夫? 」

高雄「大丈夫ではありませんね。……たまには? 」

提督「痛かったり苦しかったりするのは俺が嫌なの」

高雄「そんなことは知っていますけれど……それすら揺らいでいるわけで」

提督「んん……お前の所為だぞ」

雲龍「あなたのお陰でしょう? 」

愛宕「はい緑茶。…………私もちょっと興味あるなぁ、なんて。言っちゃいけない雰囲気? 」
756 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/27(火) 23:40:45.66 ID:+eIiTQm60

< 何がしかの琴線を握り締められたような >







扶桑「私、顔だけなら加賀まりこが好きなのよね」

龍田「あなた急に何言い出したの? 」

山城「姉さまがリアルの人間について話すなんて珍しいですね」

扶桑「私、あぁいう女になりたかったのかもしれないわ。
それなりに奔放で、結構お騒がせで、けれどプライベートの核心は誰にも触れさせない」

龍田「分かるわぁ〜」

山城「分からない女はいないでしょうね」

初月「なるほど。……こんなに満場一致感がある三人なんて久々に見た気がするな」
757 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/27(火) 23:42:22.37 ID:+eIiTQm60

< それだけに集約されるのもどうしたものか >







漣「ご主人様って金! 努力! SEX! って感じですよねー」

明石「確かに暴力はありませんけどもねぇ……」
758 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/27(火) 23:46:27.66 ID:+eIiTQm60

< 唐突に、という程でも無いが >







雲龍「あぁ……巨乳和服最高。そう思わない? 」

提督「そっすね」

雲龍「変に衒いがあったり着崩すなんて勿体無い。静謐に着こなすのがいいのよ」

提督「そっすね」

雲龍「乱れた姿も良いけれどしっとりと姿勢良く品を保って」

提督「そっすね」

雲龍「勿論、それを壊して乱れさせて欲に塗れさせるのが終着だけれど」

提督「そっすね」

天城「気の無い返事に見せ掛けているところ申し訳ありませんけれどね、
妙にこちらへ視線を投げないでいただけます? 」
759 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/27(火) 23:48:56.35 ID:+eIiTQm60

< あまりにも真っ直ぐで純粋な瞳 >







提督「や、断じて妙な視線じゃねぇぞ。こいつ連れてってくれねぇかなと思ってるだけで」

雲龍「そんな酷い。私は行きずりの女だったというの? 」

天城「行きずりにしては何度夜を」

雲龍「昨晩のアレで再認識したわ。私この男に身体と快楽で縛られてるって」

天城「はぁ……」

提督「……もう少し違うシチュで女の子に言われるんなら男として誇らしかったりするかもしれねぇけどだな」
760 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/27(火) 23:50:06.42 ID:+eIiTQm60

< 笑みだけはいつも通り聖性溢れ >







時雨「足柄と話すと疲れるよまったく……バトルジャンキーはこれだから」

あきつ丸「夕立はそうではないのだったな。時雨からすれば」

時雨「アレは言動がアホなだけだから。夕立は結構繊細で時々アホのラインを超えるだけ」

赤城「そんなレベルであの戦闘能力を出すとは困ったものですね」

時雨「…………」

あきつ丸「…………」

赤城「? 」

時雨「…………お帰りはあちらですが? 」

あきつ丸「そろそろ帰って提督殿に迷惑がられるがいい」

赤城「まだ到着しただけなのですけれど……素晴らしいご挨拶ですねぇ」
761 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/27(火) 23:53:09.27 ID:+eIiTQm60

< その後生きていたいと思えるかは、さて >







赤城「ま、短期出張のようなものですから」

時雨「大湊に長期でいられる理由は知りたくないけど実に嬉しいね」

あきつ丸「どうせ目が潰れ耳が腐るような悪辣非道な理由であろうよ」

赤城「それで済めばいいですねぇ」

あきつ丸「ふん」

時雨「いっそ赤城さんの悪行を全部知る代わりに海軍から解放してほしいくらいだよ僕。
それくらいの対価は十分受け取れる筈だけどなぁ……」
762 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/27(火) 23:55:25.57 ID:+eIiTQm60

< 善人であるから違いに気付くというわけでも >







赤城「この後飲めます? 」

あきつ丸「鈴谷と最上がいてもいいのなら」

赤城「構いませんよ。……あきつ丸さん」

あきつ丸「なんだ」

赤城「なんだか知りませんけれどおめでとうございます。随分と前向きになったんですね」

あきつ丸「…………」

時雨「凄いことだし相手をちゃんと見てるんだろうけど……怖さが先に来るんだよなぁ」
763 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/27(火) 23:58:57.63 ID:+eIiTQm60

< 燃え盛って更に薪を焚べ油を注ぎ息を吹き込み >






提督「ふぃー……つっかれたつっかれた」

加賀「お疲れ様。高雄と愛宕は? 」

提督「シャワー浴びて大人しく寝るってよ。俺も一杯飲んだら寝るわ」

加賀「無駄に書類の山高かったものね。……私以外もう皆寝てしまったわ」

提督「赤城もいねぇしな」

加賀「ええ」

提督「っと……そういや雲龍は? 滅茶苦茶元気だったしあいつくらいいるのかと」

加賀「あの子なら天城だけは確保して引き摺っていったわ」

提督「えぇ……」
764 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/28(水) 00:00:47.61 ID:OxdGr3ci0

< まともに起き上がって来られればね >






加賀「私もそうだけれど明石や瑞穂はお風呂の後すぐ逃げたわ」

提督「だろうね。……悲鳴とか聞こえたりしてない? 」

加賀「まだ、聴こえてこないわね、まだ」

提督「ならまぁ安心しておくか。……天城に逆恨みされそうだな俺」
765 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/28(水) 00:01:15.17 ID:OxdGr3ci0

ありがとうございました
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/28(水) 00:17:12.89 ID:jJZNyLvo0
767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/28(水) 20:26:48.98 ID:pNPjT++Bo
お疲れ様です
768 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/28(水) 22:55:26.46 ID:OxdGr3ci0

< 穿たざるを得ずに >







提督「幸福って何なんだろう……」

高雄「選んだ男と共にあること」

提督「それは……いや、俺もそうだけど、でも」

高雄「あなたを疑うということは、私の生を、つまり幸福を疑うということです」

提督「…………」

高雄「私の生は幸福に満ち溢れて、或いは零れてさえいますよ」

提督「それならこれ程嬉しいことは無いさ。
…………即答できるってのを自惚れだけで終わらせられればなぁ……テキトーな話のつもりだったんだけどなぁ」
769 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/28(水) 22:56:06.47 ID:OxdGr3ci0

< 唐突に喋った >







雲龍「胸ばかり大きくなって身長が……

天城「身長が? 」

雲龍「身長も大きかったわそういえば」

天城「そういえばってなんなんですか……」
770 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/28(水) 22:57:56.76 ID:OxdGr3ci0

< ブラックのオーバーニーとかもうね…… >







伊14「龍田さんがオーバーニーブーツなんて履いてると」

龍田「んー? 」

伊14「エロ過ぎて不健全ですよね! 」

龍田「そんなこと言われても」

扶桑「でも龍田だけじゃなくて私たち大概な服装よねきっと」

山城「まぁ……通常の部隊から独立しているとはいえ軍事施設でショーパンノースリーブが普通だったりしますものね」

雲龍「……うん? 」
771 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/28(水) 22:58:55.17 ID:OxdGr3ci0

< 好色選挙法違反は……遵守 >






提督「ほげ…………ぅうん」

高雄「? 何かありました? 」

提督「いやな、こう毒電波というか変なモノを受信したんだ」

高雄「いつもでは? 」

提督「はいはい。…………やっぱ高雄が秘書っぽいスタイルなのは良くないけど良いな」
772 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/28(水) 23:00:52.14 ID:OxdGr3ci0

< 特に前触れも感傷も無く >







Littorio「ふぅ……眠い」

Roma「そうね」

Littorio「…………」

Roma「…………私、いつまでここにいてもいいのかしら」

Littorio「いたいの? 」

Roma「それは……いえ、“ いなければならない ”のかしら」

Littorio「言い直さなくても。……ねぇ、Roma」

Roma「何? 」

Littorio「最初は異国の地に慣れるためといって始めたわね。
二人きりのときであろうとこの国の言葉で話すと」

Roma「そうね」

Littorio「Littorioにはもう違和感が微塵も無くなってしまったの。
祖国の言葉はあの人と愉しい夜に堕ちるための彩りに成り下がってしまったわ」

Roma「……………………そう」
773 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/28(水) 23:03:13.12 ID:OxdGr3ci0

< それが永遠に続くというのならば、せめてもの手向け >







Littorio「祖国の名を与えられておきながら、そう呼ばれることに嫌悪感さえあるわ」

Roma「……」

Littorio「祖国のことを憎むなんてできる筈が無い。
けれどね、彼らと共に幸せである時間だけはただのLittorioでありたい」

Roma「…………」

Littorio「国家だとか義務だとか、せめてあと最長で七十年くらい、忘れさせて? 」

Roma「…………」

Littorio「…………」

Roma「…………素直に羨ましいわ、姉さん。そんなに尊くて無様な生き方、私には絶対選べないから」
774 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/28(水) 23:03:41.10 ID:OxdGr3ci0

ありがとうございました
775 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/28(水) 23:16:49.68 ID:jJZNyLvo0
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/29(木) 06:50:56.57 ID:GKq3sNeHo
お疲れ様です
777 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/30(金) 22:24:20.19 ID:uEq3GHip0

< まぁ、その辺はこう純粋に数だけ考えてみて >







提督「すげーこと思い付いた」

雲龍「? 」

提督「女の数は星の数ほど、って慣用句みたいなのあるじゃん」

雲龍「そうね」

提督「ていうことはおっぱいは二倍あるだろう? 」

雲龍「そういうことになるわね」

提督「二倍の可能性だぜ? ヤバくね? 超名言になるんじゃね? 」

雲龍「そうね。…………片方だけ触らせてくれるとかそんな女いないと思うけど」
778 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/30(金) 22:25:20.65 ID:uEq3GHip0

< 語る語る語る止まらない >








提督「例の帝国のことを神聖でもローマでも帝国でもないとかほざく奴本当嫌い」

阿賀野「何? また誰かに虐められたの? 」

提督「や、アホの上官とお話しててね」

阿賀野「ふーん? よしよししてあげようか? 」

提督「要らん。……まぁ、百歩譲って十三世紀以降はそれでもいいけどさぁ、800年に一応の成立を見た辺りの、
まだ国号が神聖ローマ帝国じゃないときまで含めて帝国じゃないとかいう間抜けはな?
いや、つーか“ ドイツ臣民の ”が入ってる国とはまた別物だからな?
そういうところちゃんとしてない不勉強なレッテル貼りくんは悔い改めて、
小学校からやり直すべきだと思うのていとくくんは」

阿賀野「通ってないから知らないけどたぶん小学校でやらないでしょその辺」

提督「大体ヴォルテールとかいうフランス人の評価鵜呑みにして言葉だけ流行らすんじゃねぇよ意味分かんねぇよなんなの」

阿賀野「現代の民主主義国家における高級軍人がヴォルテール否定しちゃ駄目じゃない? 」

提督「そいつも言ってただろう。“ 私はあなたの意見には反対だ。そしてあなたが主張する権利は生命をかけて防ぐ ”」

阿賀野「“ だが守る ”でしょ。……阿賀野しか聞いてないからってあんまり世間様皮肉ったり喧嘩売っちゃ駄目だよ? 」
779 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/30(金) 22:26:40.80 ID:uEq3GHip0

< 語り合ってくれるだけで良いんですけどね >







提督「で、まぁそいつフランス駐在してた所為でフランス贔屓なんだけどさ」

阿賀野「超似たもの同士じゃん」

提督「まぁな。取り敢えずジャンヌは不細工ではなかった説信奉者なわけよ」

阿賀野「まぁ、イングランドとか敵側の資料に書かれてもおかしくないこと書かれてないしね」

提督「そこで美少女だったって主張してくれれば心置きなく肩組めるんだが」

阿賀野「うぅん? 」

提督「学者なら兎も角趣味なら夢くらい持て……何だあれリアリストでも気取ってんのかフザケンナアタマオカシイノカアイツ……クッソ

阿賀野「うんそうだね。…………………………………………はぁ? 」
780 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/30(金) 22:29:06.07 ID:uEq3GHip0

< 別にそんな変換した覚え無いんですけどねぇ…… >







雲龍「死が二人を分かつまで、ってまぁ綺麗事があるじゃない」

天城「綺麗事と一言で切り捨てられない尊さがあると思いますけれど」

明石「ま、私たちには縁遠いものですから。生活環境も、それから化け物の身体から見ても」

天城「しかしそれを望み願うことすら捨て去ってしまっては」

明石「早めに切り捨てて別の楽しみを得ることも選択でしょう」

雲龍「あの、別にそんな堅苦しいことが言いたいのではなくてね、
林檎スマホだと“ 死が二人を若妻で ”って予測変か……そんな顔で見なくても」
781 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/30(金) 22:29:42.53 ID:uEq3GHip0

< ぽつーん…… >







天城「でも……うぅん、そうですよね。分かっていたことではありますけれど」

明石「そんなものです。私たちにとって轟沈……というかまぁ死亡ですね。
そういったことは身近に過ぎて逆に認識が及ばない」

天城「冗談や愛の言葉では口にしても、あの人が先に死んでしまうというのは無意識に考えないようにしていたのかもしれませんね」

明石「ええ。……それにほら、私たちってたぶん皆刹那的で享楽主義者なんですよ」

天城「今が楽しければそれでいい、ですか」

明石「あなたといるから幸せ、なんです。あなたといれば不幸でもいい、なんて本音じゃない」

天城「…………ええ」






雲龍「…………ぼっちってこういう気分なのかしらね」
782 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/30(金) 22:30:30.14 ID:uEq3GHip0

< しかも自分もそう思うのに >







愛宕「そこはあなた間違ってるわよ、女的に」

明石「? 愛宕さんはどうだっていうので? 」

愛宕「“ あなたに幸せにしてほしい、あなたを幸せにしたい ”」

明石「……なるほど」

天城「重い、言葉ですね」

愛宕「だって私重い女だし」

雲龍「物理じゃなく、ね。…………本当に物凄い疎外感があるわ、私から始めた話なのに」
783 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/30(金) 22:31:03.37 ID:uEq3GHip0

< まるでミリ単位で整頓されているかのような >







明石「感謝はしてるんですけどね」

提督「うーん……や、俺お前並には散らかさないからなんとも言えねぇわ」

明石「こう、矢鱈に整理清掃されるのはどうにも落ち着かないというか」

提督「もうちょっと頭の中並に部屋も整理すべきだと思うぞ。お前頭はクリアなんだから」

明石「や、やや、別に頭自体もそこまで整理はされて……」







瑞穂「捨ててはいけない図面や奥に仕舞うと困る工具もあるのでしょうしね、並べておくしか無いでしょう」

高雄「気持ちは本当によく分かりますけれど……」

愛宕「いっそ隣の部屋も改装して明石の研究室にでもしたら? 」
784 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/30(金) 22:32:04.14 ID:uEq3GHip0

< 成長したのね、みたいな >







瑞穂「言ってみたことはありますよ? そうしたら」

愛宕「そうしたら? 」

瑞穂「“ そもそも物自体は工廠で十分。けどどうしても手元に無いと閃きに対応できないものがある ”、と」

高雄「うーん……」

愛宕「いっそそれなら工廠で寝泊りすればいいのに」

瑞穂「瑞穂が困ります。たまには工具や機械の散らばる工廠で愉しむのも悪くな……なんですその生暖かい目線は」
785 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/30(金) 22:33:04.34 ID:uEq3GHip0

< 注文の多い風俗店 >







雲龍「他人は連れてこないこと」

提督「振り切って一人で来たぞ」

雲龍「お酒は控えめにすること。できれば飲まない」

提督「朝からお前に言われてたからな」

雲龍「髭はしっかりと剃ってくること」

提督「さっき風呂で剃ったぞ」

雲龍「ヘアもちゃんとセットし直してくること」

提督「風呂入って寝る気分だったのにしてきたぞ」

雲龍「今晩だけは私だけを一番に……いいえ、唯一愛してくれること」

提督「当然」

雲龍「ようこそいらっしゃいましたお客さ……んん、旦那様? 明日の朝、しっかりとキスで送り出させてくれること」

提督「……ん」

雲龍「ん…………ようこそ、いらっしゃいました、旦那様」

提督「……………………お前が何をしたいのか皆目分からないよ俺」
786 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/30(金) 22:38:52.86 ID:uEq3GHip0

< 案内人も猟犬も本日はお休み >








雲龍「ホルターネックの女とヤりたかったと聞いたから」

提督「そんなことは言った覚えも無いし思ってもいないんだが」

雲龍「ホルターネックのドレスで三つ指着いているんだから分かるでしょう? 」

提督「分かりたくないって言ってんだよ馬鹿お前が分かれ」

雲龍「コスプレの流れで買ってみたはいいけれど安っぽいし嬢っぽいから着たことなかったのよこれ」

提督「だからってソファに並んで酒注ぐとかどういう思考してんだ」

雲龍「谷間の魅せ方も膝への触れ方もあざといでしょう? 」

提督「最高だよもう馬鹿でしょ君」

雲龍「と、言いつつ注がれて呷るのね」

提督「飲まねぇとな。やってらんねぇの」

雲龍「そ……ね…………『注文の多い料理店』の青年たちが最後はどうなったか、知ってる? 」
787 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/30(金) 22:40:36.33 ID:uEq3GHip0

< 興味が無いとは言ってない >







明石「耳を甘噛みされる気持ち良さ知らないんですねぇ……」

瑞穂「こう、ビビッ、ビクーン、ピーンッ! てキますよね」

山城「というかもう首筋に触れられただけでクるわ。はしたない話だけれど」

旗風「はぁ」

松風「なるほど。……ピュア芸とかカマトトとか言われてるクセに妙に首筋気にしてそうなのは、なんなの? 」
788 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/30(金) 22:43:24.85 ID:uEq3GHip0

< 好きなものと苦手なものどちらを先に、とも違う >







Roma「姉さん……いい加減決めたら? 」

Littorio「待って、もう少し、もう少しだけ」

Roma「これで何回目だと」

Littorio「むぅ……」

Roma「はぁ。…………どうせ両方食べてしまうのにどちらを先に食べるのかなんて無駄にも程があると思うけれど」
789 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/30(金) 22:45:01.97 ID:uEq3GHip0

< 迷うのもまた楽しいのです >






Littorio「む……つまらない女ってよく言われない? 」

Roma「姉さんには時々。……いい加減そのジェラート溶け始めているけれど、食べないの? 」
790 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/30(金) 22:51:11.05 ID:uEq3GHip0

< ほんたうのさいはひは一体何だらう >






提督「ふぅ……恐怖で顔がくしゃくしゃになって元には戻らなくなったんだったかな」

雲龍「ええ」

提督「つまり出し過ぎてもう元には戻らないのか俺」

雲龍「それは困るわね」

提督「本当な。……宮沢賢治なら」

雲龍「? 」

提督「『銀河鉄道の夜』の方が好みかな」

雲龍「あなたが戻らないの? 私が帰ってはこれないの? 」

提督「さぁ……」

雲龍「んん……」

提督「…………ん」

雲龍「ん……私のにも、注いで? 」
791 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/30(金) 22:51:37.63 ID:uEq3GHip0

ありがとうございました
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/30(金) 22:52:03.26 ID:guMAonvvo
お疲れ様です
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/30(金) 23:07:20.00 ID:off+pJX30
794 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/31(土) 05:10:39.27 ID:yK1AxFmno
滋賀二人を分かつまで

795 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/31(土) 16:19:29.87 ID:awL4WYgF0
滋賀二人を若妻で
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/31(土) 21:04:15.92 ID:dHlW88sb0
師が二人を分かつまでだと昼ドラになる
797 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/31(土) 23:17:18.59 ID:AXQhfMIL0

>>794 >>795 >>796







天城「というお話が」

雲龍「お話? 」

漣「様式美ってやつっすよ。気にしないでください」

雲龍「? 」

天城「天城も滋賀になりますよ」

雲龍「そう……そういうのって個人差があるものでしょう? 若妻で変換した記憶は無いけど」

天城「はぁ」

雲龍「ん……予測変換シリーズだと」

天城「? 」

雲龍「“ さつじん ”って打って殺陣が出るのに“ たて ”って打つと先頭に出ないのが納得いかないわ」

天城「なるほど? 」

漣「なるほど。……雲龍さんに求めてるのはそーいうのじゃねーんすよ。
変に頭痛くなるのとか品の無いやつ出して? 役目でしょ? 」

雲龍「あのね……」
798 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/31(土) 23:20:58.04 ID:AXQhfMIL0

< や、本当何でだろうね >






漣「っても雲龍さん“ 若妻 ”で変換したことが本当に無くても」

雲龍「ええ」

漣「“ 死が ”ってのは記憶あるんすね」

雲龍「あぁ、“ 死が終わりなどと諦めるのは許されない ”とかそういうのが」

漣「んな中二病みたいな」

雲龍「何故そんなもの入力したのかは覚えてないのだけれどね」

漣「はぁ……」

天城「そもそも……若妻くらい入力してもおかしくはないでしょう。姉様だからおかしく感じるだけで」
799 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/31(土) 23:21:37.47 ID:AXQhfMIL0

< 本日は久々に満月のハロウィンですが >







時雨「こういうときに限ってこういう年なんだね」

あきつ丸「構うまいよ。そもそも仮装やパレードなどいつでもできる」

時雨「そりゃあそうだけど」

あきつ丸「何事も程々にすべきでありますよ。やり過ぎるのはただの馬鹿でしかない」

Pola「んふふー、いいじゃないですか〜。馬鹿で結構ですぅ〜」

時雨「……Zaraさんは? 」

あきつ丸「知らん」

Pola「知ってます? ハロウィンの仮装って本来は子供のすることなんですよ〜。
つまり精神年齢が子供なら馬鹿も許されるの〜」

大井「変にきついこと言うわね。……お酒が飲める精神年齢なんだからお姉さんの話、聞けるわよね? 」
800 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/31(土) 23:22:30.67 ID:AXQhfMIL0

< 暖房の中で水着ってどうなんだろう >







Pola「い〜や〜! せめてあと一口ぃ〜っ! 」

時雨「何故大井さんに飼い慣らされているんだあれ」

あきつ丸「さぁ……分からんな」

時雨「まぁ、あれでウザ絡みしたりはしてこないから嫌いじゃないけど……ねぇ」

あきつ丸「……言うな、幻覚だと思い込もうとしていたところだ」






Aquila「あははー! じゃじゃ〜ん!というわけで、私も買ってみたわ、水着!あははー! 」

WS「……」

GZ「……」

Maestrale「やめてったら! うぅぅ〜……」
801 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/31(土) 23:23:26.29 ID:AXQhfMIL0

< 酔いが理性を破壊する >







Aquila「案外と着れるものですね〜」

Maestrale「やめて……色々おかしい……やだ〜……」

GZ「……ハロウィンとは他人の服を着て騒ぐイベントだったか? 」

WS「そんなわけ。……Maestraleもさっきまで本気ではしゃいでいたあたりイタリアではどうだか知りませんけれど」
802 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/31(土) 23:29:12.99 ID:AXQhfMIL0

< 口調も忘れようというもの >






時雨「ん? 待てよ? これ写真に残しておけばAquilaを脅す弱みに

あきつ丸「あの花畑を嬉々として脳で拡大している間抜けに効くか? 」

時雨「…………効かないね」





Aquila「あぁ^〜……Libeにも借りてみよーっと」

Maestrale「やめて……水着はもういいからイメージを壊さないで、本当マジおかしいってなんなのこれ」

若葉「諦めろ、横須賀に根付いてしまうとな、もう、終わりなんだ」

Maestrale「えぇ……」
803 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/31(土) 23:30:33.78 ID:AXQhfMIL0

< ハロウィンプレゼント >







漣「このポーカー対決栄えある一位にはなんと! 」

愛宕「なんと? 」

漣「最下位がねっとりしっかり情熱的に言葉を吹き込んだ目覚まし時計が当たりまーす! 」

提督「クッソ要らねぇ」

高雄「時計として使うだけですよね」

漣「ややっ、高雄さんとか愛宕さんが最下位かもしれませんよ? 」

提督「生で聞けるだろーがばーか」

漣「ぐぬぬ……」
804 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/31(土) 23:31:30.88 ID:AXQhfMIL0

< 良い気分では無い気もする >







龍田「あ、でもね? 」

提督「あん? 」

龍田「例えば愛宕のがあなた以外の子に当たったらそれはもう寝取られなんじゃない? 」

愛宕「そうかもそうかも」

龍田「ね? 」

提督「む……う、うぅん……? 」
805 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/31(土) 23:33:41.04 ID:AXQhfMIL0

< 毎日聞いてると慣れてどうでも良くなる気がする >







江風「や、でもだぜ? それはまだ不幸度低い方じゃない? 」

初月「うん? 」

江風「例えば龍田さンが最下位で優勝者が扶桑さンだったらどーすンだよ」

扶桑「怖気を振るうどころじゃないわね」

山城「姉さまのお耳が腐り落ちるから部屋に入れさせないわそんな時計」

龍田「酷いわねぇ〜……いっそ本気で負けてあげようかしら」
806 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/31(土) 23:35:08.89 ID:AXQhfMIL0

< 最初からそれを商品にした方が早い >







Littorio「本当に不幸なのはネタにもならない微妙な関係の二人になった場合ですよね」

伊13「ヒトミが、負けても、つまらない、ですよね」

伊14「そんときはイヨがお酒で買収してくるから安心して? 」

伊13「全く、安心できない……」
807 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/31(土) 23:35:44.18 ID:AXQhfMIL0

< じゃあいっそ一番要らないやつ >







提督「高雄と愛宕。……よく考えたらたかが時計で寝取られとかおかしいだろう」

愛宕「漸くまともになったのね。私は高雄のかな? 」

高雄「まぁ、私も愛宕のは要りませんね」

山城「龍田」

龍田「んー、少将閣下のはそのうち生で聞く予定だからそれで」

明石「さり気無く喧嘩売るのやめてよねハロウィンに。
……ふっつーに誰のも要らないんだけど選ばなきゃ駄目なの? 」
808 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/31(土) 23:39:23.24 ID:AXQhfMIL0

< 実に幸せそうな寝顔でした >






Aquila「…………Zzz」

Maestrale「水着で寝てる……」

若葉「そうだな」

Maestrale「……」

若葉「……」

Maestrale「……」

若葉「……」

Maestrale「……Vino塗れの水着って臭いと染み取れると思う? 」

若葉「臭いは取れるだろうがそもそもこれをまた着たいか? 」

Maestrale「…………要らない」
809 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/31(土) 23:39:51.32 ID:AXQhfMIL0

< で、結局 >








阿賀野「阿賀野が優勝して」

能代「能代が最下位ね」

阿賀野「……」

能代「……」

阿賀野「…………あれ、一瞬いつもと同じで面白くないと思ったけどねっとりエロいこと言って起こしてくれる能代……? 」
810 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/31(土) 23:42:38.33 ID:AXQhfMIL0

< ハロウィンってどんなイベントだったかな? >







能代「サラッと変な属性付け足さないでくれる? 」

阿賀野「うーん……あ、これ阿賀野の名前入れなければオークションで売れる! 能代! 」

能代「やらない、っていうかこれ本気で吹き込ま……台本選ばされるって馬鹿にも程があるんじゃありません? 」

提督「うん? 」

漣「はい? 」

龍田「んふ、取り敢えず雲龍と私と山城で三つずつ用意したわよぉ〜」
811 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/31(土) 23:43:51.76 ID:AXQhfMIL0

死が二人を若妻でになる心当たりは本当に無いんですよねぇ……

ありがとうございました
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/31(土) 23:45:05.44 ID:dHlW88sb0
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/01(日) 08:37:43.52 ID:VgejgOYao
お疲れ様です
814 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/02(月) 22:49:33.58 ID:jwFXjWRL0

< 壊れ方が同じという幸せ >







提督「そーいや俺シャ乱Q好きじゃん」

愛宕「まぁ、聴くし歌うものね」

提督「大変なことに気付いちまったんだよ。シングルベッドで女の子抱いたこと無ぇわ俺」

愛宕「無くていいと思うけど……うーん」







愛宕「と、いう理由で買ったの、これ」

扶桑「……本当馬鹿ねあなたたち」
815 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/02(月) 22:53:11.64 ID:jwFXjWRL0

< 似たような壊れ方 >






江風「なっ、ンで江風がこれ持ってンの……」

愛宕「ほら、この前のカードで負けた分はチャラにしてあげるから」

江風「ふぇ……おっも」

海風「身体機能とか代謝異常励起すればいいじゃん」

江風「してるけどこれ力入れ過ぎたらぶン投げそうだから、っさ」

愛宕「艤装なら兎も角ベッドなんて投げたら壊れちゃうものねぇ〜」

扶桑「空いてる部屋ってこういう風に整備されて埋まっていくのね」

山城「……姉さま? 」
816 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/02(月) 22:54:24.59 ID:jwFXjWRL0

< バスケ >







雲龍「っ……」

山城「どきなさいっ! 」

雲龍「させるかっ」






扶桑「あ、決めた」

天城「これでまた同点ですね」

赤城「さすがの化け物的身体能力」

瑞穂「赤城さんをして身体能力お化けって物凄いですよね」

明石「ですねぇ……あれで別に身体能力励起してるわけじゃないんですもんねぇ」
817 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/02(月) 22:58:05.43 ID:jwFXjWRL0

< 相手が男と限定するのもね >






扶桑「というかこう……普通に寒いわ」

龍田「私たちは見てるだけだものねぇ〜」

天城「この陽が高いうちから飲むのも……うぅん」

扶桑「私たちの方こそ身体機能引き上げて暖まりたいくらいよね」

龍田「でもこうやって身体震えさせて冷たい指握って温めてほしくなるんじゃない? 」

扶桑「……そうね」

天城「こういうときに限ってあの人珍しく執務室に籠ってますし。
……あのですね、姉様がいるじゃないみたいな顔はやめていただけます? 」
818 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/02(月) 22:58:41.47 ID:jwFXjWRL0

< 形 >







天城「あれで結構本気めに誘ってくるんですよね。一緒にやろうって」

扶桑「2ON2の筈なのに1ON1になりそう」

天城「姉様と山城さんって本当に能力値が尖り過ぎて雲丹みたい」

扶桑「窪んだ部分も大概は人並以上だし」

龍田「弩級の穴ボコもあるけれどね」

天城「それが玉に瑕なんです」

扶桑「ふふ、フ……ちょっとだけ上手いわ、それ」
819 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/02(月) 22:59:39.27 ID:jwFXjWRL0

< 万感の想いを込めた感想 >








雲龍「ふぅ……ヤりたい」

天城「お疲れ様です。……折角勝ったのに台無しですよ」

雲龍「こう、アドレナリンだとか脳汁溢れてる気がするわ。物凄く昂ぶってきた」

天城「はぁ」

雲龍「勝ち続け過ぎると面白くないのよ。
徹底的に痛め付けて負け癖思い出させてメスだって分からせてほしい気分」

天城「……」

山城「……何故こんなのに負けたのかしら」
820 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/02(月) 23:01:56.05 ID:jwFXjWRL0

< 人脈の面白いところ >








雲龍「こんなのに負けるのが悪いだけよ。次はせめて最後まで持ち堪えてね」

扶桑「身体能力の異常励起が禁止だとしても山城の動きが鈍るって割とおかしいと思うの」

龍田「横須賀でやったときはダントツのエースだったものねぇ〜」

山城「もうせめてセミプロだとか大学生トップ層だとかそのレベル連れてこないと……。
ここで一番顔広いのって赤城さんですよね? 」

赤城「まぁ……そうかもしれませんが」

山城「誰かいません? バスケでこれに勝てそうなの」

海風「そんなの赤城さんでもさすがに知らないんじゃあ」

赤城「いませんねぇ……選手と仲の良い将校なら知ってるんですけど」

江風「えぇ……」
821 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/02(月) 23:02:54.95 ID:jwFXjWRL0

< 煙草休憩中の一コマ >







雲龍「つまり海軍一身体能力の高い私を堕として組み敷けるのだからあなたが頂点ね」

提督「なんかそう言われると嬉しみも無くなってくるんだけど」

雲龍「あら、強い女、好きでしょう? 」

提督「好きだけども……そういうことじゃねぇだろうばーか」
822 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/02(月) 23:07:36.86 ID:jwFXjWRL0

< 束の間、横顔惹かれて >






提督「フ-……休憩中にお前と頭悪い話するのやっぱいいわ」

雲龍「お褒めに与りまして恐悦至極に存じますわ」

提督「はいはい。…………ふぅ、戻るわ」

雲龍「そんなにダルいならやめてしまえばいいじゃない、仕事」

提督「お前らにも関係することだからなぁ……」

雲龍「手伝いましょうか? 」

提督「もう十分手伝ってもらってるさ。……これ以上、薄汚いものに触れさせたくもないし」
823 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/02(月) 23:12:29.19 ID:jwFXjWRL0

< ある姉 『海辺に佇む無垢な妹』 >








雲龍「力作」

天城「はい? 」

雲龍「これ、あげる」

天城「姉様……頭にピンクなものを詰め込み過ぎた所為で遂に言語中枢が崩壊しま……

雲龍「してない。……疲れたから、寝る」

天城「はぁ。…………! …………………………………………はぁ? 」
824 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/02(月) 23:16:47.59 ID:jwFXjWRL0

< 歪んでいると笑うのならどうぞ >







天城「と、いうような経緯で頂いたんです」

伊14「それは経緯じゃなくて瞬間だよねー」

天城「でもそれ以上は知りませんし。
あげる、と言われて受け取って疲れたからと告げられただけです」

伊13「まぁ……らしいといえば、最高に」

伊14「にしてもね〜……」

伊13「酷く、独善、というか……自分勝手? 」

伊14「確かにあのヒトが言うだけある力作だけどその辺はねぇ」

天城「そういう女なんですよ。……どのような理由にしても大切な宝物であることには変わりありませんが」
825 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/02(月) 23:21:06.68 ID:jwFXjWRL0

< オリジナルカードゲームとかつくれたら楽しそうではある >







漣「サモン! 悪辣な将校! 」

提督「もしかしてそれは俺のことか」

漣「モンスターカードに悪辣な将校を装備! 効果により敵に精神的ダメージ!
追加効果でフィールド全体に嫌な空気! 更に相手の清廉将校のSAN値をダウン! 」

提督「……一人遊びは自分のベッドでやってろ間抜け」
826 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/02(月) 23:23:54.32 ID:jwFXjWRL0

< 得意分野だもん許してほしいね >






伊14「ここだとテレビ大好きみたいな子いないけど」

伊13「基本的に、ただ流してるか、好きなものだけ見るね」

伊14「クイズ番組が異常に面白くないよね。よっぽど早押しとかじゃない限り誰かしら正解言うし」

松風「逆に面白くないか? 知識系だと番組より解説詳しいし」

伊14「松風ちゃんは程良く酔ってクイズ番組観るあのツーカーを知らないから」

松風「うん? 司令官と叢雲かい? 」

伊13「その二人は、知識系。数学とか閃き系だと、高雄さんと雲龍さん」

松風「なんだか意外な二人だねそれ」

伊14「あの何の思考時間もくれない即答集団はね……酷いものなんだよ、本当」
827 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/02(月) 23:27:12.59 ID:jwFXjWRL0

< 気付けば周囲に誰の気配も無く >







提督「何……なんなの…………俺にこれだけ飲ませて寝させないとかなんなの」

山城「…………もう一献」

提督「…………何、なんなの……殺す気なのこれ」

山城「ちょっと私もやめ時と消え時失ったから付き合いなさい」

提督「俺はワクじゃねえしザルですらねぇんだぞ」

山城「五月蝿いわね……」

提督「五月蝿いならいなくなるから許してくれよもう」

山城「いいから……あなた今日執務ばっかりでバスケも見にこなかったじゃない」

提督「や、それが俺の仕事でだな」

山城「…………折角頑張ったのに」

提督「うぅん……そういう顔されると、どうも…………ぅん? 」
828 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/02(月) 23:29:53.31 ID:jwFXjWRL0

< ダブルくらいでゆっくり飲みたいもの >






山城「あなたさえ見に来てくれれば……勝てたのに」

提督「悪かったって」

山城「次は見に来なさいよね。…………飲め」

提督「せめてロックアイスは入れさせてくれ……」

山城「…………」

提督「…………」

山城「…………」

提督「…………」

山城「…………ん」

提督「はいはい、ウイスキー楽しんでくれて嬉し……もうちょっと味わえよおい」
829 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/02(月) 23:30:51.64 ID:jwFXjWRL0

< 夜も業も深まって >






山城「別に今更取り繕わないわよ……あなたの下半身も好き」

提督「えぇ……」

山城「もっと……ぅぅ…………卑猥な言葉で事細かに説明してほしい? 」

提督「お前顔色だけまともで目死んでるぞ……」

山城「ちょっとだけ、飲み過ぎたわ」

提督「……ちょっと? 」

山城「オ×××の××で××××しながら×××を×××××て全体も××されるのって単純だけど勝てない気にさせられて好き」

提督「うわぁ…………きっついわ……きっついよ、お前どうしちゃったんだ? 酒よりきついよお前」
830 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/02(月) 23:32:42.00 ID:jwFXjWRL0

< 風呂上がりに斜め見して逃げて >







漣「こっわいなぁ……もう夏じゃないんだけど」

叢雲「ホラーに失礼でしょそれ」

漣「まぁまぁ。……ご主人様の相手って三国同盟だよね」

叢雲「……BismarckとLittorio? 」

漣「他に誰がいるって? 」

叢雲「いてもおかしくはないでしょ。……で? 」

漣「や、そのうち三国協商とかマルタ組も入りそうだよねって」

叢雲「夢の平和ね。……遂に世界政府とやらがお披露目されるわけ? 」
831 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/02(月) 23:35:21.14 ID:jwFXjWRL0

< 毎日続けると変調をきたすという方が大きい >






漣「でもあれでセックス依存症でもなくてアル中でもないって逆に凄くない?
なんなら一番頻度少なくて止められそうな煙草が難しそうなくらい」

叢雲「まぁ……船の上にいるときだとかは本当に何もしないし飲まないわよね」

漣「雲龍さんとか愛宕さんなんてそこまで溜めて解放する一日目が楽しいとか言ってるし」

叢雲「そんな言う程変わるのかしら」

漣「雨の後のダムみたいな? 何かまぁ取り敢えず濃そうだし長そうだしハードっぽいよね」

叢雲「ダムねぇ、品が無いわ」

漣「無いでしょ実際。……あれで擬態は超絶上手くて詐欺師の見本みたいになってるけど」
832 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/02(月) 23:37:51.61 ID:jwFXjWRL0

< 縦揺れ横揺れ斜め揺れ厳禁 >







提督「ちょっと……マジでこれ駄目だから、俺ここで休んでるから」

山城「いいから……あなた休ませにいかないと私が殺されるのよ」

提督「んなわけ……やめて、立てない、すっ転ぶ…………すっ転んで戻す」

山城「それは私のセリフよ」

提督「ふざっけんな……おい……」

山城「…………ぅぇ」

提督「おいやめろ馬鹿。俺は兎も角お前のプライド保つためにどうにか耐え……ぉぇ」

山城「…………」

提督「…………」

山城「…………耐え、たわ」

提督「オー、ライ……ゆっくり、ゆっくり、戻るぞ」

山城「……ええ」
833 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/02(月) 23:39:09.73 ID:jwFXjWRL0

< 傍目に >








愛宕「で、あれいつまで見てるの? 」

高雄「面白くない? 」

愛宕「最初の方はまぁ……でも私殆ど最初から面白さより怖さの方が大きかったわよ? 」

高雄「……? 」
834 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/11/02(月) 23:39:35.69 ID:jwFXjWRL0

ありがとうございました
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/02(月) 23:45:03.57 ID:pVrboaD50
836 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/03(火) 22:38:24.40 ID:YSdelt5U0

< あれから暫く >






愛宕「あなたよくそう平然と起きてきたわね」

雲龍「誕生日らしいメス顔ですこと」

山城「もうお胎がきゅんきゅんするってやつね」

江風「ちげーだろ……きゅンきゅンってよりギュルンギュルンだぞそれ」

海風「やめなよ江風品が無い」

江風「なンっで江風なンだよ山城さンだろ」

提督「てーか山城くんさ、何で酒抜けて涼しい顔してんのにキャラだけ半壊したままなの……? 」
837 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/03(火) 22:39:25.88 ID:YSdelt5U0

< 誰にも不満は無い >







雲龍「welcome こっち」

扶桑「やめてほしいものね、心底から」

山城「安心してくださいな。私がどんなに努力を重ね身を削ろうともその女の低みには到達できませんから」

扶桑「そうね」

雲龍「そうね。反論の余地が皆無」

提督「あのさ……」
838 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/03(火) 22:42:14.86 ID:YSdelt5U0

< 経験よりセンス >







愛宕「私よりキスが上手い子現れないかしら」

高雄「……は? 」

愛宕「なんだか気付いたら人数的には男の人じゃなくて女とキスした回数の方が圧倒的に多いじゃない」

高雄「まぁ……」

愛宕「自分より上手い子としてみたいわぁ〜」

高雄「そう……」

愛宕「どこかにいないかなー」

高雄「普通に存在はしていると思うけれど……そんな女と絡まれる程倫理観落ちたわけ? 」
839 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/03(火) 22:45:41.51 ID:YSdelt5U0

< そう悲観することも無い >







漣「そーいやたった一、二年で皆さん経験人数ですら清純じゃなくなったんすね」

愛宕「そうねぇ〜……なんでこうなったのかしら」

高雄「あなたの場合半分くらいは自分からだと思うけれど」

天城「姉様だけと言えない自分が恐ろしいですね。姉様だけでも大概ですが」

扶桑「私はあの人と山城と……何回かの過ちは兎も角これからも増える予定は無

漣「だーから、扶桑さんは見た目と言動がそもそも清純じゃないんですって。
病的ですよ、びょ・う・て・き! 」

扶桑「…………」

瑞穂「瑞穂はまだ……いえ、なんでもありません」
840 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/03(火) 22:51:13.87 ID:YSdelt5U0

< 顛末の途中という顛末 >






Littorio「それで? 」

高雄「? 」

Littorio「あの人と山城は? 」

高雄「予定通り、二人しか知らないどこかへ」

Littorio「そうでしょうけれどあの二人異常な程お酒臭くなかった? 」

高雄「苦渋の顔で恋人のハンドル預けていたわ。
山城さんが身体機能と代謝異常励起してアルコール抜いて運転」

Littorio「それはそれは」

高雄「もうあそこまでくるとあれが山城さんの望みだった気もするけれど……。
ちょっと意味と理由が思い当たらないのよね」
841 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/03(火) 22:54:34.55 ID:YSdelt5U0

< 最も近しい解 >







扶桑「たぶん何も考えていなかったと思うわよ。それか今日が楽しみ過ぎて飲み過ぎたのか」

高雄「まぁ、あのヒトあれで子供っぽいところもありますしね」

Littorio「それが山城の可愛くて良いところですもの」

扶桑「そうね。……姉としては兎も角女としては時々天然のあざとさに嫉妬するときも、あるけれど」
842 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/03(火) 22:58:21.83 ID:YSdelt5U0

< いつも通りのちょっとした異常事 >







扶桑「……………………あたまがいたいわウンリューちゃん」

雲龍「……………………さすがに馬鹿としか言いようが無いわフソウちゃん」






江風「いってぇ……修復しても何か痛い感覚ある」

明石「幻肢痛というよりはただ修復が完全ではないだけでしょう、問題ありませんよ」

海風「犬と走り回ってて勝手に転んで腕折るってさぁ……ちょっと本気で心配だよお姉ちゃんは」
843 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/03(火) 23:01:58.88 ID:YSdelt5U0

< 醜い嫉妬と、笑いますか? >







扶桑「どうでもいい愚痴を一ついいかしら」

龍田「あなたからいきなり私に、って珍しいわね。一つと言わず幾つでもどうぞ? 」

扶桑「山城ってあの人と絡まっているときに」

龍田「またぶっ飛んだ方向。……絡まっているときに? 」

扶桑「意識してなのかそうではないのか知らないけれど、あの人の耳を閉じさせるのよ」

龍田「うん? 」

扶桑「抱き着いて、足を絡めて、腕を回して、キスをして撫で合って、それでも足りずに頭を掻き抱いて耳を抱くの」

龍田「らしいわね」

扶桑「ええ。……本当に、あの人のことが好きで、私のことなんてどうでもいいのよ、きっと。酷い子よね」

龍田「えぇっと…………うん? 」
844 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/03(火) 23:06:09.12 ID:YSdelt5U0

< 愚痴った後はもう他にやることが無い >







扶桑「こう、今この瞬間だけは自分だけのもの、っていう感覚なのよね」

龍田「それはまぁ、そうなのじゃなくて? 」

扶桑「私が主人で、彼も主人で。扶桑という姉はその瞬間ただの邪魔者」

龍田「それもまぁ、間違ってはいないでしょう? 」

扶桑「ええ、ええ……ええ、そうね、そうなのよね……はぁ」

龍田「うーん、と……」

扶桑「…………」

龍田「…………」

扶桑「…………」

龍田「…………扶桑? 」

扶桑「……………………もう寝る」

龍田「えぇ……? 」
845 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/03(火) 23:12:03.17 ID:YSdelt5U0

< テンション無理矢理上げて行こうぜ! >






雲龍「さて、着衣麻雀をやりましょう」

加賀「一体全体何がさて、なのかしら」

雲龍「ルールは簡単。水着か下着で始めてここに用意したコスプレ衣装を着ていくだけ」

加賀「無視とはいい度胸ね」

天城「ちょっと意味が……露出度の低いものから消えていくと思いますけれど」

雲龍「でも変に合わないやつを着ると物凄くダサくなるの。
だからコーデセンスも試されるわ」

加賀「……コスプレ衣装というより普通に着ているようなのも多いわね」

天城「どうやって用意したんですこれ」

雲龍「趣味と実益と

天城「と? 」

雲龍「これのため」

天城「……」

加賀「……あなたの行動理念が全く分からないわ私」
846 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/03(火) 23:13:41.59 ID:YSdelt5U0

< 余計じゃないお節介 >







漣「はいはーい先生しつもーん」

雲龍「はい、漣くん」

漣「デフォルト衣装はネグリジェとかストリングでもいいので? 」

雲龍「そういうフェチなんだなって思うだけね。好きにするといいわ」

江風「てーか漣やるのか? 着るのか? 」

漣「やるわけ無いじゃん馬鹿なの? 変態なの? 海風の為に訊いておいたんだよ? 」

江風「や、え、えぇ……」
847 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/03(火) 23:14:24.56 ID:YSdelt5U0

< 潔く諦めるべし >






江風「あんまり訊きたか無いけどさ、まさか姉貴変態っぽい水着とか持ってたりしないよな」

海風「えーと……どこからが変態っぽい水着なの? おしえてくれる? 」

江風「…………」
848 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/03(火) 23:15:51.70 ID:YSdelt5U0

< 結局起こされて飲まされて楽しまされて >







扶桑「というか勝ち続ければ勝ち続けるだけ自分は水着か下着のままってこと?
……いや、あのね、私はやらないから、絶対にやりません、やりませんったら」
849 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/03(火) 23:21:41.66 ID:YSdelt5U0

< いつからは分かっても、いつまでかは >






提督「どうするのが正解なのかおしえてほしいね」

山城「正解? 」

提督「許してくれるのって」

山城「ふふ……責められたいだけのクセに」

提督「ん…………そう、だね」

山城「責められて詰られて突き放されて、そうされればされる程あなたは安定してしまう」

提督「…………」

山城「責められるのは、許しです。あなたが自分を貶めてクズの自覚を抱く理由になってしまう」

提督「ん……自覚なんて無くてもクズだろう? 」

山城「そう、ね。…………手を? 」

提督「あぁ……ん」

山城「ん…………この手を私が取った時点で、共に許されなくなったのよ、私たち」
850 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/11/03(火) 23:22:09.19 ID:YSdelt5U0

ありがとうございました
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/03(火) 23:23:22.55 ID:j1REDTLz0
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/03(火) 23:45:57.56 ID:fdHf7zq6o
お疲れ様です
853 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/05(木) 23:43:43.31 ID:hVRj0oWN0

< 思い出したように >







龍田「よく考えたら山城の誕生日が文化の日なんて笑っちゃうわね」

山城「あ

雲龍「セックスも男も女も文化よ? 」

龍田「ふふ、そうねぇ〜」

山城「あのね……まずせめて一言くらい言わせなさい。文化どころかあなたたち文明人なの? 」
854 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/05(木) 23:44:42.85 ID:hVRj0oWN0

< 成長ととるか永遠の停滞と嘆くか >








時雨「そういえばツェッペリン伯も三年前くらいまで自分はレズではないって言ってたよね」

GZ「まぁ……そうだな」

時雨「それが今じゃあ自称淑女と淫らな関係に陥って……どんな気分? 」

GZ「変わらず晴れやかで良い気分だな。余計な詮索や媚態も随分と減ってくれた」

時雨「君そういうところは存外にドライだよね」

GZ「男女問わず執拗いのや興味の無い相手には苛立ちしか積もるまい」

時雨「まぁ、ね。……堂々とされても困るところで実に動じない素晴らしさだよ、まったく」
855 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/05(木) 23:46:03.62 ID:hVRj0oWN0

< 可能性だけは無限大に >







GZ「まぁ……時雨」

時雨「うん? 」

GZ「レズビアンではない、というのが正しい可能性もまだあるだろう? 」

時雨「そうだね。……君がもしバイで男の人まで相手にし始めたらWar spiteさん発狂すると思うけど」
856 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/05(木) 23:46:53.63 ID:hVRj0oWN0

< ものはいいよう >






GZ「それはそうだろう。バイであったとしてもそれは愛情の形が少々違うだけだからな」

時雨「ふぅん? 」

GZ「対象が広いだとか範囲が広いだとか言い方はあるが、
だとしてそれはあくまで可能性と趣味の話だろう」

時雨「つまり一途であるのが寧ろ自然だって? 」

GZ「当然だろう? どちらの性も可能性としては有り得て、最終的に女を選んだだけだ」

時雨「なるほどね」

春雨「なんだかそう聞くと別の意味で筋金入りのスキモノに思えるんですけど……」
857 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/05(木) 23:47:28.14 ID:hVRj0oWN0

< 女は生まれたときから >








WS「あら、淑女もときに令嬢時代を思い出したくなるものなのですよ」

GZ「ふん、どちらも経験したことなどないクセに」

WS「乙女はあなたの前なら淑女にも令嬢にも変われるの」

時雨「まるで乙女時代があるかのような言い方だね」

WS「今も昔もこの先も乙女ですとも。……私が私であれるうちは、ずっとね」
858 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/05(木) 23:48:26.55 ID:hVRj0oWN0

< 超反応 >







雲龍「初月から伝えたいことがあるそうなの」

涼月「は……い? 」

初月「……………………養って♥︎」

涼月「はい! 喜んで! 」

雲龍「そ、よかったわね」

初月「……………………」

漣「やー……いきなり犬耳犬尻尾犬手の姉妹にポーズ付けてそんなこと言われるとかホラーかな? 」
859 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/05(木) 23:51:39.08 ID:hVRj0oWN0

< ハードルというもの >






叢雲「そこで即答できてしまえる辺りがあなた怖いのよ」

涼月「だってどう考えても何かしらの罰ゲームでしょ? 」

叢雲「そうだけどそうじゃない」

初月「これはまだそのままなのか……そうか、分かった」

叢雲「あなたはあなたで物分かり良過ぎでしょう」

漣「でも君ケッコーそういうの楽しんでるよね」

初月「まぁ、仲間と騒ぐのは嫌いじゃないからな」

海風「ほらー、江風ー? 初月もこう言ってるよー? やってみなよ」






江風「…………………………………………にゃ? 」

提督「…………仕事終わりなんだけど、喧嘩売ってんのか? 」
860 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/11/05(木) 23:52:07.38 ID:hVRj0oWN0

ありがとうございました
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/05(木) 23:56:51.81 ID:u6Z/DFyE0
862 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/06(金) 23:03:32.09 ID:PuiRhGVg0

< プレゼントとかそういう話ではなくて >







龍田「遂には山城あの人にどハマりしてるの隠しもしなくなってきたわね」

扶桑「ええ」

龍田「二日は二人して身体おかしくするレベルで飲んで三日に誕生日で四日に帰ってきて昨日休んで今日またお出掛け」

扶桑「素晴らしい自分勝手ね」

龍田「あれで愛宕は兎も角高雄すら機嫌悪くしないあたり怖いわ」

扶桑「まぁ、あの子やろうと思えば気遣いと気回しは凄いから」

龍田「気遣いとかにも限度があると思うけど……それこそ怖い話ねぇ〜」

863 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/06(金) 23:05:56.33 ID:PuiRhGVg0

< 掘らなくても良い墓穴 >







愛宕「良くはないけどそこまで変にも思わないわよね」

高雄「ここまで関係した女が多いとどうでもよくなるのはあるかもしれないわ」

愛宕「一人のバランスがおかしいって思っちゃうのはその他の愛人な皆様の方よ」

高雄「ええ。……でもこう無理矢理考えないようにしてるだけで掘り起こされると結構不快な気がする」
864 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/06(金) 23:10:21.52 ID:PuiRhGVg0

< 歪な情報整理方 >







山城「ふふ……吸殻入れは飴入れに成り下がっているのね」

提督「成り上がって、いるんだよ。喫煙者なんてクズの成れの果てだ」

山城「あなたが言うと実に説得力があるわね」

提督「そうだな。……お好みの飴はあるかい? 」

山城「この中だとレモンだけれど……先々週の土曜日にあなたが舐めていたやつは? 」

提督「あん? 」

山城「あれ、物凄く好みだったから自分でも買いたいわ」

提督「んなピンポイントで言われても覚えてないんだが。何か味とか情報無ぇの? 」

山城「ほら……寝台に上がる前に舐めていたあれ」

提督「あぁ、おフランスの何たらミエルってやつだな、ラズベリー風味の蜂蜜飴。それを早く言え」
865 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/06(金) 23:16:44.38 ID:PuiRhGVg0

< 二人の世界の車窓から >







提督「気に入ったんなら通販の履歴見るけど」

山城「頼むわ。後でいいけれど」

提督「ん」

山城「でもあれ、あぁいう感じだから気に入っただけかもしれないわ」

提督「そう? 」

山城「舌を絡めて奪い合った戦利品ですもの」

提督「ん……そうだな」

山城「だとして嫌いな味では絶対ないけれど。……あぁ、実は私グレープの飴ってくど過ぎて苦手なの」

提督「ふぅん? 」

山城「次見つけたコンビニで、それ買ってくれない? 」

提督「苦手なものをわざわざ、ってのは野暮な話か。……好きになれると、いいな」
866 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/06(金) 23:18:44.24 ID:PuiRhGVg0

< 愛される女帝 >






天城「どうぞ、青椒肉絲です」

加賀「ん、ありがとう……古越龍山頂けるかしら」

海風「古越龍山入りましたー! 」

愛宕「はいはーい」

高雄「紹興酒ですぐできるとなると……蒸し鶏でいいかしら」

叢雲「どうせ中華なら紹興酒だと思ってもうすぐできるわよ」

龍田「さすがねぇ〜お母さん」

扶桑「中華はどうも上手く……うぅん、取り敢えず茄子の揚げ浸し」

赤城「茄子ですか。……そろそろ開けません? あの人が諦め顔で置いていった春秀」

加賀「壺ですね。……誰か」

雲龍「そろそろかと思って。こちらに」

江風「さすが忠犬。…………テートクがいねぇとこうなンだよな。
仲が良いからできるンだろーけど赤城さンは兎も角加賀さンが全く傍目を気にしない」
867 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/06(金) 23:24:26.51 ID:PuiRhGVg0

< 不要、というやけでは決してないけれど >







扶桑「あら、片付けは最後までしてくれるのよ?
途中で寝落ちなんて今まで見たことないし」

江風「まぁ……ってもこれちゃんと食材残るのか」

加賀「さすがにそこまでは無理ね。私の身体的体積だと」

江風「何言ってンだこいつ……既におかしいだろーが」

Littorio「はーい、Roma特製のLinguineですよー」

江風「もう見るだけでキツいンだけど」

加賀「うん? 」

赤城「まったくここは素晴らしい楽園ですね。ねぇ、加賀さん? 」

加賀「ええ。…………食事がどうとかではなくて、仲間が、という意味ですが」
868 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/06(金) 23:28:27.04 ID:PuiRhGVg0

< 幸せな溜め息 >







愛宕「つかれたーん……飲む気も起きない」

高雄「一番損な」

愛宕「実際そうでも。皆の為になることするって嬉しくない? 」

高雄「いい子ちゃんね。私にもそんな気持ちが無いとは言わないけれど」

愛宕「まぁね。……癒して? 」

高雄「酔い過ぎず程良く良い感じだけど……そうね、それ以上発情すると雌臭過ぎる丁度良いところ」

愛宕「高雄がそんなこと口走るなんて程良いかは怪しいけど、そうね」

高雄「あの人がいないから、いいの」

愛宕「いいの? 」

高雄「あの人には見せられない醜いところもあなたになら見せられるもの、掛け値無しに」

愛宕「そ……ふふ、困ったお姉ちゃんねぇ〜」
869 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/11/06(金) 23:29:22.72 ID:PuiRhGVg0

ありがとうございました
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/06(金) 23:39:48.66 ID:DnWs79O00
871 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/09(月) 22:42:13.77 ID:hoHBqSyg0

< 決して悪いとは思わないけれど >






提督「ふぅ……なんかさ」

山城「ん……」

提督「先週は殆どお前といた気がする」

山城「そうかもしれないわね」

提督「まぁ、いいんだけどさ。俺も楽しいし」

山城「ええ」

提督「なんで俺今週も引き続きお前と朝起きたんだ? 」

山城「さぁ? 」
872 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/09(月) 22:42:58.05 ID:hoHBqSyg0

< 寝起きは皆馬鹿だってことが >







山城「男ってそういうものでしょう? 知性と衝動が矛盾しない生き物」

提督「女の子は違うって? 」

山城「知性と衝動なんてもの、打算で固められた本性に支配されているだけよ、女なんて」

提督「そうかな? そんなこと言ったら男は衝動の為に知性を使う生き物だ」

山城「ええ……そうね」

提督「うん」

山城「…………ふぁ……ねむいわ」

提督「そうだな。……結局何言いたいのかもよく分からないけど取り敢えず、分かった」
873 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/09(月) 22:43:40.71 ID:hoHBqSyg0

< 流れも何もかも切り捨てる >







雲龍「あの人結局" いいおんな ”の日も” いいおっぱい ”の日もスルーしていったわね」

天城「単に山城さんといただけでは」

雲龍「言い直す。私を華麗にスルーしていったわ、酷いと思わない? 」

天城「気分と流れ、としか言いようは無いでしょうけれど……」

龍田「女としても身体だけ見ても山城の方が上だったんじゃない? 」

雲龍「巫山戯ないで頂だ

愛宕「二十二日は私の日だからよろしくねぇ〜」

雲龍「…………」
874 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/09(月) 22:44:47.69 ID:hoHBqSyg0

< 確信めいたというか予言というか >







Littorio「だそうですけれど」

高雄「言う分ならいいんじゃない? 別に私は語呂合わせでできた下らない理由に縛られてないもの」

Littorio「あらあら」

高雄「それに」

Littorio「? 」

高雄「流れは兎も角選ぶのはあの人でしょう?
私がその日彼の隣にいないと、思うわけ? 」

Littrio「……なるほど」
875 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/09(月) 22:45:25.48 ID:hoHBqSyg0

< なぜなら私は…アメリカ合衆国大統領だからだ! >







漣「こう世の中がワイワイやってると」

明石「? 」

漣「メタルウルフカオスとかやりたくなりますね! 」

明石「そうですかねぇ……や、明確に大統領ゲーやりたくなるときっていうのは他に無いかもしれないけど」
876 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/09(月) 22:46:35.65 ID:hoHBqSyg0

< 笑えないときこそ余裕の笑みを(?) >







時雨「若葉って伯爵と妙に気が合うみたいだよね」

春雨「うん。結構一緒にお菓子つくったりしてるよ」

時雨「あれで隠すのは上手い方だと思うけど」

春雨「? 」

時雨「伯爵の女にされてたら笑っちゃうよね」

春雨「うーん……? 」

浜風「欠片も笑えないと思いますが……」
877 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/09(月) 22:47:50.04 ID:hoHBqSyg0

< いや、それとこれとは話が >







漣「転生してぇ……漣様だけを崇め奉る優しい世界に逝きてぇ」

提督「お前は何を言ってるんだ」

漣「これだけやべぇハーレムなご主人様になるためには死ぬ程不愉快な苦労しなきゃとか有り得ねーじゃねーですか」

提督「成果に苦労は付き物だろうよ」

漣「いーやーだー! 何もしなくても全て誰かがやってくれる都合の良い世界カモン! 」

叢雲「そんなに無能な自分でも構ってほしいなら要介護老人にでもなるのね」

提督「なるほど」

漣「…………」
878 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/09(月) 22:48:58.58 ID:hoHBqSyg0

< 本日の史学ボケ >







提督「で? なんでそんな意味分からんこと言い始めたんだよ」

漣「やー、なんてーか月一くらいでありません?
全部もうどうでもよくなってリセットしたくなるの」

提督「無ぇな。幸せだし仕事あるし」

叢雲「リセットして悪化したらどうするのよ」

漣「こういうときは無根拠に超絶良化するものと相場が決まっ

阿賀野「うん? 廖化が何? 」

漣「は? 」

叢雲「ん、んん……? 」

提督「超絶廖化って何だよ。……その俺か能代いるとき限定のボケやめたら君」
879 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/11/09(月) 22:50:00.60 ID:hoHBqSyg0

ありがとうございました
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/09(月) 23:04:27.25 ID:t3qB/Htc0
881 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/11(水) 22:55:40.58 ID:FCajrK0/0

< 最近失敗したこと >







阿賀野「この前焼肉したじゃん」

能代「した、というか既に定例というか」

阿賀野「雲龍さんがそれ取って、なんて言うから掴んであげたのがハラミだったんだよね」

能代「うん」

阿賀野「” 孕み ”って好きそうな響きですよねー、何気無くとか口走ったら」

能代「口走ったら? 」

阿賀野「素直に落ち込んだ顔で“ できたらいいわね……そうね…… ”とか言い始めてさぁ……」

能代「あー……」
882 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/11(水) 22:56:48.11 ID:FCajrK0/0

< 弱いと一言で表せるものでもない >







阿賀野「結局あのヒトそのハラミだけ突き回して漸く食べたと思ったらもうお酒しか飲まなかったからね」

能代「うぅん? 気持ちは凄く分かるけど……メンタルどうなってるの? 」
883 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/11(水) 22:57:30.28 ID:FCajrK0/0

< BGMとかの方がまだ >







雲龍「テレパスってどうにか習得できないものかしら」

明石「や、化け物とはいってもさすがに……そんなの司る器官ありませんし」

雲龍「そう……」

明石「あっても何に使うんです。どこにいてもあの人に話しかけたいとかそういうやつですか? 」

雲龍「いえ、口を使われているときに実況できたら楽しそうねって」

明石「…………」
884 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/11(水) 22:58:25.17 ID:FCajrK0/0

< 手堅く、というのも違うか >






漣「海上での通信を傍受されないから、っていう真面目回答に賭けていた江風くんの賭け金は没収! 」

江風「賭けるかよ……雲龍さンだぞ」

雲龍「そうよ。大アナなんて失礼な」

山城「キツキツなのかは怪しいけれどね」

雲龍「あ? 」

明石「なんなんですかあなたたちもう……」
885 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/11(水) 23:01:33.89 ID:FCajrK0/0

< 好きなもの二つ一食でってのは良いけれど >






春雨「誰ですこの麻婆カツ定食なんて合わな過ぎるものメニューにしたの」

浜風「さぁ……それ本当に合わないの? 」

春雨「絶妙に良いところ邪魔し合って気分悪いよこれ。
美味しいからってテキトーに合わせても良くないです、はい」

あきつ丸「ふむ……外の大手弁当屋で食べて気に入ったらしいぞ、担当が」

春雨「頭おかしいんじゃないのその人たち」

浜風「まったくですね。別々に一つずつ頼めばいいのに」

あきつ丸「……」

春雨「いやいやいや……そこのところは否定してないから春雨」

浜風「? 」
886 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/11(水) 23:02:27.77 ID:FCajrK0/0

< 熱い信頼 >







漣「ヤンから始まる言葉、ってお題でさ」

叢雲「小学生の遊びか何か? 」

漣「本当の小学生知らないでしょ叢雲ちゃん」

叢雲「まぁ……そうね」

漣「瑞穂さんとか明石さんはヤンデレって答えると思うんだよね」

叢雲「明石は変な工具とか誰も知らない物理学系の用語言いそうじゃない? 」

漣「や、あれであのヒトこっちに合わせて皆が知ってそうなこと言ってくれるからさ」

叢雲「そう言われるとそうね」

漣「雲龍さんは何て言うと思う? 」

叢雲「ヤンデレじゃないの? 」

漣「ヤンバルクイナとかヤン-ミルズ場とかそこでそれ? みたいなこと言いそうじゃない? 」

叢雲「なる、ほど……? 」
887 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/11(水) 23:08:05.44 ID:FCajrK0/0

< ヤンキーとか簡単なの言われても困る気がする >







明石「漣さん的な理論で私が気を遣えるならストリートファイターのヤンとかウェンリーとか言う気はしますけどね」

漣「確かに」

叢雲「そういう気遣いできるって素晴らしいわね」

明石「ヤン=ミルズ理論もそうだけど関連してヤン=バクスター理論とかそもそもの楊振寧とか言ってもね」

漣「そういう思考できるってのが」

叢雲「というかしてくれる、っていうのがね」

明石「はぁ」

阿賀野「んー……なんで、そんな責めるような目で見てくるの? 」
888 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/11(水) 23:10:19.58 ID:FCajrK0/0

< 一縷の希望に縋って >







阿賀野「? フスのファーストネームが確かヤンだね」

漣「……」

叢雲「フスなんて漣が知ってるわけ無いでしょうが」

明石「ていうかあの流れなんだっ……敢えてのボケとかそういうやつですか? 」

阿賀野「うん? 」
889 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/11(水) 23:12:55.91 ID:FCajrK0/0

< 挙句に >







雲龍「? 楊逸」

漣「……は? 」

明石「うん? 」

阿賀野「誰? 」

叢雲「芥川賞作家。まぁフスとか楊振寧とか言われるよりは可能性……いやいや」

890 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/11(水) 23:15:36.26 ID:FCajrK0/0

< (前略)(中略)結論 >







山城「面倒臭い女ばかりで嫌になりますね」

扶桑「はぁ」

山城「一回ヤったくらいで終生のパートナー面する女が多過ぎるんです」

扶桑「言いたいことは分かるけれど表現としてはせめて彼女面くらいにしてほしいものね」

山城「そのくらいならいいんです。いつの間にか消えてくれる程度の女ってことだし」

扶桑「普通彼女面するような所謂メンヘラっていつの間にか消えてくれるものではないと思うけれど」

山城「私たちが普通のメンヘラなら今頃高雄と愛宕で殺し合ってどちらか選ばされてますよ、あの人」

扶桑「えぇ……」
891 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/11(水) 23:17:21.93 ID:FCajrK0/0

< 共にあることは共通として >







山城「でもその中で龍田は特異なんです」

扶桑「はぁ。精々性格が壊滅的なだけで私たちも似たようなものじゃない」

山城「全体的に受け身で流されているように見えて支配しようとしてくるでしょうあの女」

扶桑「嗚呼…………なるほど、物凄くしっくりきたわ。本当、久し振りに衝撃的な感覚」
892 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/11(水) 23:18:04.41 ID:FCajrK0/0

< 今日は何の日 >







江風「サッカーの日」

愛宕「ペアーズデイ、というかまぁ靴下の日」

龍田「別名恋人たちの日ねぇ〜」

天城「下駄の日らしいですよ」

涼風「ライターの日」

扶桑「折り紙の日」

加賀「きりたんぽ、鮭、沢庵、ピーナッツ、もやし、麺、豚まん、そしていただきますの日」

伊14「この情報量よ……どーなってるの加賀さーん? 」
893 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/11(水) 23:19:09.78 ID:FCajrK0/0

< ちなみに追加で >







叢雲「ヴォネガットの日らしいわね。今調べたわ」

漣「だから普通そういう名前言われてもさー」

叢雲「ヴォネガットくらい読んだことなくても知っているべきだと思うけど」

漣「べきとか言われてもね」

Littorio「Littorioからすれば独身の日よりは精神的に穏やかですし良い作家かと」

扶桑「書いている内容を考えれば光棍節の方が明るい気もするけれど」

漣「本当それ。漣もテキトーにご主人様から借りて読んだけど正直好きじゃない。
人類史とかいうクソゲー未満について大層なこと言う作品は大概嫌いだけど」

涼月「でも読んだことあるんだ……しかも感想もあるんだね」
894 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/11(水) 23:20:26.67 ID:FCajrK0/0

< 普通に味わってそれから二人で楽しめばいいよね >







提督「ポッキー&プリッツ! 」

高雄「飽きませんねあなたも」

提督「高雄は飽きたのか? 」

高雄「チョコレートの甘みを奪い合うのもつまらなくはありませんけれどね」

提督「ん」

高雄「私は素直にあなたの、あなただけの熱に集中していたいんです」

提督「……そっか」

高雄「ええ」

提督「…………」

高雄「…………いえ、別にそのまますごすごと仕舞わなくてもいいとは思うけど」
895 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/11(水) 23:27:22.65 ID:FCajrK0/0

< 無限の猿定理を肯定したとして心理までは到底 >







愛宕「ちなみにその年が残り五十日、って日でもあるわね」

山城「よく考えるとそれでも一割以上は残っているわけだけれど」

愛宕「少なくない? 」

山城「永遠に生き永らえてしまえるとするなら然程」

愛宕「あの人が死んだら私なんてもう抜け殻だし」

山城「それでもどうせ終わりは自分で決められるわけだし。
せめて十年くらいは想い出抱いて懐かしんでみたりしたいものよ」

愛宕「そうね。……高雄にその時間の価値分からせてくれない? 」

山城「猿に数学を教え込むような……あぁ、あの人呉れるなら全力で試してあげる」

愛宕「そっかぁ……」
896 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/11/11(水) 23:27:50.84 ID:FCajrK0/0

ありがとうございました
897 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/11(水) 23:39:05.32 ID:PrP9X9Hd0
乙 自分も思いついたのヤンバルクイナだったな...
898 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/12(木) 23:20:49.90 ID:TgLmaECrO

< スカートめくり >







提督「をしたい! 」

雲龍「? いいわよ」

提督「違う! そうじゃない! 違ぇ! 」

雲龍「? 」

提督「くうぅっ! このリビドー如何にすべきか! 」

雲龍「うん? 」

高雄「捨て去ってしまうべきでは。……私のスカートを見つめるのはやめていただけますか」
899 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/12(木) 23:22:04.01 ID:TgLmaECrO

< 終わり無き戯れ言タイム >







提督「まぁ、雑なボケだったんだけどな」

雲龍「ボケにしないでツッコ……突っ込みにしてもいいのよ? 」

提督「雰囲気が雑過ぎるから嫌だ」

高雄「はぁ。何でも良いのでまともに仕事を再開していただけませんか」

提督「だるい」

雲龍「そうね」

愛宕「本当ねぇ〜」

高雄「あのね……あなたもこの空間に紅茶と茶菓子なんて持ってこないでくれる? 」
900 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/12(木) 23:23:22.14 ID:TgLmaECrO

< もう話なんてどうでもいいし全部すっ飛ばして結論を >







龍田「いい夫婦の日の前日が街コンの日って笑っちゃうわよねぇ〜」

扶桑「またあなたはそうやって喧嘩を売るようなこと宣う」

龍田「前段階って設定がもう確実に笑わせにきてると思うわぁ」

扶桑「それならいい夫婦の日に前段階があるとして何がいいのよ」

龍田「恋人の日とか縁結びの日じゃない? 」

山城「で、いい夫婦の日の翌日が悪い夫婦の日で更に翌日が離婚の日なのね」

龍田「そうそう」

扶桑「はぁ。…………取り敢えず私の可愛い妹はいつこの世から消え去ってしまったのかおしえてくれる? 」
901 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/12(木) 23:25:30.87 ID:TgLmaECrO

< 慣れと諦めの螺旋構造的なアレですたぶん >







龍田「それは当然あの人にイかれた瞬間でしょう? 」

山城「それまでの私を殺されたと見るなら、そうね」

扶桑「そう…………最近加速度的に酷くなってきた理由を知りたい、ということだったのだけれど」
902 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/12(木) 23:25:57.37 ID:TgLmaECrO

< 聞きたい? >







提督「女の子の身体を何だと思っているんだ! ……って男の俺が叫んだ理由聞きたい? 」

高雄「……結構です」
903 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/12(木) 23:26:40.49 ID:TgLmaECrO

< 言いたい >







雲龍「でも赤く腫れ上がるまで抓り上げて爪を立てるのって中々クるのよ? 」

提督「そんな生半可なレベルじゃなかったと思うが」

高雄「……どこを、とは訊きませんけど直るんですかそれ」

提督「治るんだよ。目の前で治すところ見せられたからキレたんだ」

高雄「えぇ……」
904 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/12(木) 23:27:55.21 ID:TgLmaECrO

< 見たい? >







高雄「結構ですよ。やろうと思えば自分でできますからね」

雲龍「……そう」

提督「そういうことじゃねぇだろう……おい会話を面倒臭がるな高雄」
905 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/12(木) 23:28:59.86 ID:TgLmaECrO

< 逆よりはまだマシかな >







Littorio「vino味の血液……なんとかなりませんか? 」

明石「なるわけ無いでしょどうしたんですお姉さん」

Roma「言うまでもなく悪酔いしてるだけよ。
さっきまで噛み跡がどうとかって話をしてたんだけど」

Littorio「あの人の首筋からvinoが流れてくれればいつまでも啜っているのに……あぁ……」

明石「えぇ……」
906 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/12(木) 23:32:01.18 ID:TgLmaECrO

< 悩んでしまった時点で答えは >







Pola『vinoなら血の味でも喜んで〜』






Littorio「なんて言いそうよね」

Roma「一応あの子舌と好みは物凄くまともだった筈だけれど」

Littorio「本当に? 案外と途中で楽しみ始めると思わない? 」

Roma「さすがにそれは……うぅん……? 」
907 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/12(木) 23:34:28.59 ID:TgLmaECrO

< すぐに壊れたとかなんとか言わないだけで十分 >







伊13「リマインダー……? 」

漣「君はお婆ちゃんか何かなの? スマホ持たされて二年くらいだよね? 」

伊13「だって、使わない機能は……分からない」

漣「使わないなら知らなくてもいいじゃん」

伊13「でも……ほら、置いていかれたく、ないし」

漣「まぁ、知りたいならおしえるけど……本当さ、ちょっと頑張り屋の微笑ましいお婆ちゃんみたいだよね君」
908 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/12(木) 23:36:19.35 ID:TgLmaECrO

< 全部酔いで言い訳して良い >







山城「ふぅ……足が笑わせられて腹筋が攣るくらいイかされるともうどうでもよくなりますよね」

扶桑「その場ではいいけれど姉とお風呂に入っているときはどうでもよくならないでほしいわ」

山城「いいじゃないですか。同じ男に嬲られて堕とされて幸せにさせられた者同士でしょう? 」

扶桑「だとしても、よ。……この後同衾する予定でベッドメイクまでしておいてそんなこと宣わないでほしいわ」
909 : ◆ELXlqvh30E [saga]:2020/11/12(木) 23:40:27.30 ID:TgLmaECrO

< プレイでは御座いませんが >







山城「えーとですね、姉さまって私があの人の話をしたり品の無い話をすると」

扶桑「……ええ」

山城「とても悲しそうな、羨ましそうな、綯交ぜの胸がキュっとする佳い顔をするんです」

扶桑「…………は? 」
910 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/12(木) 23:41:28.68 ID:TgLmaECrO

ヤンバルクイナってどうも音が良過ぎて頭から離れない単語だと思うんですよね

ありがとうございました
911 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 23:42:15.48 ID:afSIEEpJ0
乙 900超えたね
912 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/13(金) 23:50:11.44 ID:BbYVZl7bO

< ごりっぷく >






伊13「いい……瞳の……日」

伊14「まーそーだね」

伊13「何故、誰も、構ってくれない、の? 」

伊14「そーいう構ってちゃんオーラ出してるからじゃない? 」

伊13「…………」

伊14「……あ、チューでもしようか? 」

伊13「…………寝る」

伊14「ちょいちょいちょーい? 」
913 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/13(金) 23:56:01.92 ID:BbYVZl7bO

< 通りがかった >







提督「んー……」

伊13「…………」

提督「…………」

伊13「…………」

提督「…………」

伊13「…………何も、言って、くれないんですか? 」

提督「? ヒトミはいつもいい子だろう? 」

伊13「だからこそ、今日くらい、悪い子、に……? 」

提督「してあげない。お前はいつもヒトミでいいと思うよ俺は」

伊13「…………」

提督「うん? 」

伊13「…………」

提督「あ、そうだ、はい」

伊13「はい? 」

提督「フェイスタオル。何も無いときの早寝早起きと手入れは基本だぜ? 」

伊13「…………」

提督「…………」

伊13「…………寝、ます」

提督「どうぞ、また明日」

伊14「……この扱いの差よ……ヨヨヨ」
914 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/14(土) 00:01:46.26 ID:obQ76z6GO

< 背を押すということ >






提督「で? 」

伊14「うん? 」

提督「構ってあげたの? 」

伊14「そりゃあもううんざりする程。構ってちゃんが嫌になる程」

提督「じゃあいいじゃん。ヒトミはそういうこと分からない子じゃないよ」

伊14「そのクセ憎まれ口叩いたり無視しやがるんですよー」

提督「いい関係ってことよ。俺に兄弟姉妹はいないけどさ」

伊14「そう? ……それ、何? 」

提督「フェイスタオル。今なら無料だけど明日から十万くらいにするよ」

伊14「姉貴とお揃いのタオル? 」

提督「ヒトミとお揃いのタオル」

伊14「そ……」

提督「……? 」

伊14「……貰いますよそりゃあ」
915 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/14(土) 00:02:17.27 ID:obQ76z6GO

漸く、というか目標のスレッド消費までいけるかな、というか

ありがとうございました
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/14(土) 00:04:47.39 ID:tKLOkDgl0
乙 そしていいイヨの日になったな「世界糖尿病デー」だけど...
917 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/14(土) 17:47:48.73 ID:R2VLODAY0
糖尿って飲んだら甘いのかしらね
918 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/14(土) 22:43:26.00 ID:obQ76z6GO

< 今日も今日とて >







伊14「はい! 皆さんお待ちかねの! 」

伊13「お待ち、かねの……? 」

伊14「いいイヨの日です! 」

提督「つまり今日は静かにゆっくり生活してくれるわけか、素晴らしいな」

伊14「違う! なんでイヨが遠慮しなきゃいけないの? 」

提督「普段遠慮してない自覚はあんのかお前」

伊14「ほえ? 」

提督「こいつ……」

伊13「イヨちゃん……救えない、アホだから」

伊14「ひどいっ」

提督「まったくだな。……朝食から天城が驚愕して加賀が冷たい目で見る中よく一本開けたなとは思うよ、マジで」
919 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/14(土) 22:44:02.53 ID:obQ76z6GO

< 疑惑 >







伊14「えー、だって今日は大概のことが許される日でしょ? 」

提督「んなことあるか。そもそも糖尿病患者真っ青な食生活許してる時点で普段から甘過ぎる程に許してやってるだろうが」

伊14「このレベルの美少女に糖尿病とか巫山戯たこと宣うのやめてくれない? 」

伊13「でも……イヨ、ちゃんのアレ……甘そう」

提督「は? 」

伊14「えっ? 」

伊13「え……いっ、いや……別に、知ら、ないけど? 見たことも、無いし……? 無いよ? 」
920 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/14(土) 22:46:30.37 ID:obQ76z6GO

< いつも通りの調和 >







伊14「悲しいよ……姉貴が妹の小水舐め啜って悦に浸る変態女だったなんて」

伊13「あのね……」

伊14「被虐とかマゾとか屈辱とかですらないなんて……嗚呼……」

伊13「……張っ倒し、たい」

雲龍「ふむ…………ね? 」

提督「……何を想像したかも同意を求められたかも聞きたくないんだが」
921 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/14(土) 22:49:21.10 ID:obQ76z6GO

< 板東なんちゃらさんでも童子蛋はキツいと思うの >








提督「つーか実際甘いのかアレって」

伊14「知らないよそんなの」

伊13「……」

叢雲「ソースは忘れたけど3.500年くらい前のエジプトでは既に糖尿病患者の尿を実際に甘いって表現してるわよ」

阿賀野「大陸には実際に童子蛋もあるし桃娘の都市伝説もあるしね」

雲龍「呼気もアセトンとかっていう成分で甘みみたいなのを測定する研究が進んでるらしいわよ? 」

提督「なるほど」

伊13「……へぇ」

阿賀野「よし! 取り敢えず出してみよっか? 」

伊14「……は? 」
922 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/11/14(土) 22:49:48.73 ID:obQ76z6GO

ありがとうございました
923 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/14(土) 22:50:40.79 ID:tKLOkDgl0
924 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/17(火) 23:55:15.66 ID:DYez4sRC0

< それはもう盛大に >






雲龍「加賀さん」

天城「加賀さん」

赤城「ふふ……加賀さん? 」

加賀「……………………」






提督「人間の顔ってこのレベルの感動を表現できるんだな」

愛宕「表情筋って凄いわねぇ」

高雄「普段の加賀さんがあるからかもしれませんが……そうね」

龍田「拝み倒して誕生日当日に祝わせてほしいなんて言われたら普通ハードルは最高レベルなのにねぇ〜」

山城「主役が俯いて前向けなくなるなんて初めて見たわ」

扶桑「久々に物凄く気分が良くなる出来事ね。…………肉欲は置いといて」

925 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/17(火) 23:57:45.75 ID:DYez4sRC0

< 前座というよりは、後座? >






提督「でもさ」

阿賀野「うん? 」

提督「この流れで明日デート行く俺は何をすればいいと思う? 」

阿賀野「あー……」

提督「内臓抉り出してそれで料理でもすればいいのかな? 」

能代「あなたも今日の為に協力してたでしょうが。……それにしても加賀さん、食べますね」
926 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/17(火) 23:58:11.71 ID:DYez4sRC0

ありがとうございました
927 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/18(水) 00:09:34.66 ID:xxODCZMu0
乙 加賀さんおめでとうそういえばここの一航戦って改二だっけ?まあ能力的に成らなくてもいいのかもしれんが...
928 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/27(金) 23:33:39.53 ID:HtKWbcaP0

< 無いものは壊せない的なあれ >







提督「熟年離婚って何歳からを言うんだろうな」

叢雲「さぁ。イメージ的には退職後くらいの年齢層ね」

漣「テキトーにググったら結婚二十年以上か五十歳越えてる夫婦の離婚みたいっすよ」

叢雲「私が思ってたよりは若いわね」

提督「ってことは俺、したところで熟年離婚ではないのか」

叢雲「まず結婚してないでしょう」

漣「一生できなさそうだしー? ご主人様程周りに沢山女がいて離婚と縁が無い人もいませんなー」

提督「…………」
929 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/27(金) 23:34:23.33 ID:HtKWbcaP0

< 本日の失言 >







提督「エルフってそんないいものか」

漣「そりゃあご主人様とか叢雲ちゃんが好きな作品に出てくるエルフはアレかもしれねーですけども」

江風「そンな魅力的なもンかね。大概のエルフってビジュアル的にちょっと細めの愛宕さンみた……、っ!
何その獲物見つけたみたいな顔ォ! 」
930 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/27(金) 23:36:38.13 ID:HtKWbcaP0

< だからそういうことじゃない >







漣「さて、江風は愛宕さんの教育的指導を受けるので叢雲ちゃん追加で」

叢雲「そもそも私現代モノの方が好きだしエルフってあんまり見ないんだけど」

漣「『指輪物語』とかに出てくるんでしょ? 」

提督「や、トールキン的なエルフは好きだぜ? 強い」

漣「強いってあんた……もっとこうなんかあるでしょ」

提督「あと超長寿だな。人類の黎明から衰退と興亡、ガチの衰退と滅亡まで見て下手したら次のも見られるぞ」

漣「取り敢えずエロいでしょ? それにエロいししかもエロいし、あ! あとエロいですよ? 」

提督「んな俺が全部それで釣れると思ったら大間違いだぞ間抜け」

叢雲「そうね。…………天真爛漫だったり天然で抜けてる女なんて好みじゃなさそうだし」
931 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/27(金) 23:37:33.79 ID:HtKWbcaP0

< 耳を扱くって考えた人天才だと思うの >







提督「つーかおっぱいデカくて金髪がいいならそういう人間にすりゃあいいんじゃねぇの」

漣「や、てーとくかっかも思いません? 長命で人外の女の子とキャッキャウフフしたいって」

提督「言いたかないが俺は現在進行形だからな」

Littorio「聞いた話ですけれどね、あの長い耳は良い性感帯みたいですよ」

提督「ほう……? 」

叢雲「……馬ッ鹿じゃないの? 」
932 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/27(金) 23:41:10.77 ID:HtKWbcaP0

< 実際に存在したとして >







愛宕「つまり明石に頼んで長耳を取り付ければいいのね? 」

明石「や、そんなのできるわけ。あ、それはそのまま工廠の似たようなの積んでるところに」

江風「……うぃーっす」

提督「教育的指導は段ボール運びか」

愛宕「丁度明石に用あって部屋行こうとしてたのよねー」

明石「別に私一人でもなんとかなりますけど。……エルフ耳って」

提督「うん」

明石「あれ、腕枕したときに凄い形の痕付きそうですよね」

提督「あとふっつーに折れたりしそうだよな。柔道とかたぶんできねぇわ」

愛宕「振り返ったら隣の人にぶつかりそうかも」

叢雲「弓もよく躊躇い無く引けるわよね」

漣「はいはい。……よくもまぁこんな中二病拗らせたようなのばっか揃いましたよね、本当」
933 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/27(金) 23:46:21.19 ID:HtKWbcaP0

< 特に興味も無くいたヒト >






提督「あ、でもさ」

叢雲「ん? 」

提督「映画だとガラドリエルってケイト・ブランシェットなんだよな」

叢雲「そうだったかしら」

漣「男のエルフもオーランド・ブルームだったりしますしねー」

提督「エルフが皆あれなら世の中はちょっと平和になるな」

叢雲「まぁ……」

漣「そっすね」

高雄「はぁ。……海風さん大分遅いですね。アウターがどうのって言ってましたけど」
934 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/27(金) 23:52:02.30 ID:HtKWbcaP0

< James Tiptree Jr. >







龍田「で、行ったと」

高雄「朝からデート前に漫才なんてよくできますよね」

漣「あの自然体見てるととても不義理な関係築きまくってるとは思いませんよねー」

高雄「その辺りはもう慣れました」

龍田「もう見なくて済むたったひとつの冴えたやりかたがあるけど? 」

高雄「私、そんなSFは好きではありませんので」

龍田「宗旨替えしたらおしえてね? 」

高雄「はいはい」

漣「漫才第二部完、と。……どこがおもしろポイントだったか知らないけど」
935 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/27(金) 23:52:59.42 ID:HtKWbcaP0

< 病原 >







粘つく口内が不快感として脳を侵食する

そう、脳だ

脳、というものの機序なんて知らないけれど

たぶん、いやきっと、脳だ

そこが、私を私たらしめる、癌なのだろう






天城「これが姉様の朝一日記です」

瑞穂「えぇ……」
936 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/27(金) 23:55:01.33 ID:HtKWbcaP0

< 書かない、という日記 >







雲龍「まぁ、嘘なのだけれどね」

瑞穂「それは……そうでしょう」

天城「もっとエグいこと書いてそうですが」

雲龍「普通よ、普通。……ヤった日の朝は基本書けないからある意味セックス日記ではあるけれど」

937 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/27(金) 23:56:55.38 ID:HtKWbcaP0

< 寝るまでが誕生日 >







海風「……ね」

提督「うん? 」

海風「キス……してください」

提督「直截な。……頬でいい? 」

海風「んーん」

提督「おでこ? 」

海風「だーめ」

提督「手? 」

海風「それは明日の朝、かな? ……舌、要らないから。触れるだけ、優しさ、分けていただけないと、寝れません」
938 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/11/27(金) 23:57:54.78 ID:HtKWbcaP0

そのうち改二案件も出したいところですね……
いつになるのかは分かりませんが

ありがとうございました
939 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/27(金) 23:59:30.07 ID:/3VHe5lF0
940 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/28(土) 17:57:45.40 ID:uC59Em2To
お疲れ様です
941 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/28(土) 20:28:05.74 ID:Xm3hwBLjO


最近エルフまで巨乳以上が主流なのはなんとかならないものッスかね
森暮らしのエルフがあんなに育つまで栄養取れるとも思えないんだけど
942 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/28(土) 21:37:02.95 ID:Pihyb4+f0
>>941
ハーフだがゼロ魔のティファニアあたりからかな?もっと前にいたかな?
943 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/28(土) 23:48:34.33 ID:bvIChqcQ0

< 年越しまであと一月と少し >







加賀「今日は二十八日ね」

雲龍「ええ」

加賀「つまり……分かるわね? 」

雲龍「心得ました」

天城「茹でるくらいはお手伝いしましよう」

江風「うぇーい待て待て待て……まるで意味が分からないンだけど」
944 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/28(土) 23:49:15.80 ID:bvIChqcQ0

< 語源には諸説御座いますが >







加賀「二十八日なのだから二八と連想してあとはお蕎麦でしょう? 」

江風「やー、江風も二八蕎麦のくだりは雑学大好きおじさンの所為で知ってるけど無理だろ予想」

雲龍「慣れれば然程」

龍田「十六文程の価値も無さそうな以心伝心ねぇ〜」
945 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/28(土) 23:50:15.39 ID:bvIChqcQ0

< 心にきました >







扶桑「加賀さんって定期的に雲龍姉妹と早朝から弓を引きに行くみたいだけれど」

山城「構いたがりで構ってちゃんの寂しがり屋なんですよ、あのヒト」

扶桑「よく考えると後輩を連れて自分の得意なものを押し付けるって典型的な面倒臭い先輩よね」

加賀「…………」

雲龍「あの……そんな落ち込んだ顔されても。嫌がっているわけでは」

天城「強引な割に何故変なところでナイーヴなんですか……」
946 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/28(土) 23:51:27.61 ID:bvIChqcQ0

< 相部屋って悪いものでもないですけどね >







提督「えー、皆さん、当警備府も世の中の潮流に押され

叢雲「長い。早く言って」

提督「助かる。……各人個室が宛てがわれることとなりました、以上」

愛宕「はーいはいしつもーん」

提督「愛宕大尉、どうぞ」

愛宕「それは努力義務であって強制ではないのでしょーか? 」

提督「基本的にこちら側としては完遂すべき項目だが……特に希望すればお互いの同意の元同室も可とする」

高雄「ではそのままで」

山城「当然」

瑞穂「当然じゃないですか」

涼月「そうですね」

提督「だろうと思った。……愛宕と叢雲意外誰もまともに聞いてねぇってどういうことだよ」
947 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/28(土) 23:52:03.01 ID:bvIChqcQ0

< お写真一枚どうですか? >







初月「最近で一番の出来だな」

松風「絵画かな? 」

旗風「保険のCMカットで使われてそう」

涼月「いっそマッチングアプリの広告とか」

涼風「ちょっとぼかし入れて鼻から上トリミングすれば官能小説の表紙もいけるな」

雲龍「あのね……私が猫抱いて微笑んでるだけでしょうが」
948 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/28(土) 23:52:53.37 ID:bvIChqcQ0

< ふらっとぷかっと >







雲龍「あら……」

提督「んー……喫煙所に何か用? 」

雲龍「あなたの顔が見たくなって」

提督「やっすい口説き文句みたいだな」

雲龍「やっすい女ですもの」

提督「俺はそんなにやっすいつもり無いんだけど……一本喫む? 」
949 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/28(土) 23:56:23.03 ID:bvIChqcQ0

< 紫煙香る窓辺でくだらない毎日を >







雲龍「よく考えると上官と飲むお酒が美味しいって意味分からないわね」

提督「確かに。お前ら頭おかしいな」

雲龍「私はほら、部下であり愛人だからノーカン」

提督「とか言いつつ俺がいないところで、とか」

雲龍「あなたがいないところであなたの話をしているのは間違ってないけれど」

提督「フ-……」

雲龍「……はふ、寒い」

提督「寄っ……煙草臭いぞ」

雲龍「愛人って煙草の臭い染み付けさせてからがスタートでしょう? 」

提督「意味分かんな……ふぅ」
950 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/28(土) 23:57:28.71 ID:bvIChqcQ0

< 実際どんな感じなのかな >







提督「フジヤーマハラキーリゲイーシャ……」

Littorio「文化的なステレオ観を言い出して何です。喧嘩でも売っているのですか? 」

提督「や、未だにこんな感じなのかなって我が国は。特に嫌味とかではない」

Littorio「今ならワショークアニーメフジヤーマくらいでは」

漣「AnimeHentaiBukkakeじゃないです? 」

提督「それはお前……さっすがに自分の国がそうだと虚しいだろう」

Littorio「ウィルスマフィア借金なんて言われると確かに不愉快ですしね」

提督「それはまた別の……いや、別にいいんだけどさ」
951 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/11/28(土) 23:58:23.04 ID:bvIChqcQ0

実際にはまともに最近のエルフ事情がよく分かりません
なんとはなしにステレオタイプな感じはそんなものかな、と

ありがとうございました
952 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/29(日) 00:03:04.85 ID:UVzA632t0
953 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/29(日) 08:44:39.74 ID:WadQmRrMo
お疲れ様です
954 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/11/29(日) 16:26:21.00 ID:rEdm9FifO
乙ー

エルフの長耳は某ディードリットの影響だけど
巨乳化は誰かの影響ってよりも
巨乳こそ正義っていう昨今の風潮の影響だと思うの
955 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/29(日) 18:51:29.07 ID:qZBgppb20
最近のエルフのテンプレって言うと
異世界からこっちに転移ってのが
956 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/29(日) 22:28:21.07 ID:bCikuaHf0

< いっそもう襦袢とかで >







愛宕「新婚初夜って何着ていればいいのかしら」

高雄「え……うん? 」

愛宕「中々難しいでしょう? これだけ乱れたことやってて今更何を、って」

高雄「そうね……普通でいいんじゃないの? 」

愛宕「パジャマで? 」

高雄「パジャマで」

愛宕「でもやっぱり特別にしたいじゃない?
私たちにとって婚姻届を提出した夜って普通の何倍も凄い障害乗り越えてるのよ? 」

高雄「そうだけど…………んんっ? 」

愛宕「まぁ、無難に新しいネグリジェでも下ろ……迷宮に誘い込んじゃったわねぇ〜」
957 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/29(日) 22:29:01.54 ID:bCikuaHf0

< 迷宮を抜けた先に >







高雄「惚れた方が負け理論の通りだとすれば」

提督「うん? 」

高雄「あなたは生涯で一体どれだけ勝ち越しているのでしょうね」

提督「え、えーっと? 高雄さん……? 」
958 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/29(日) 22:29:53.42 ID:bCikuaHf0

< 分からセックス! >







愛宕「先に惚れて負けたかに見えても結局下半身で分からせるから実質全勝ね」

高雄「なるほど。つまり何勝ですか? 」

提督「そういう話なら分か……や、言うわけ無いでしょなんなのお姉さんたち」
959 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/29(日) 22:33:21.20 ID:bCikuaHf0

< 幸せの迷宮は年中無休で御座います >






高雄「だっておかしいでしょう? 限り無く有り得ない日の為に悩まされているんですよこっちは」

提督「はい? 」

愛宕「今更初夜に何着ればいいのか分からない、って」

提督「なる、ほど? ……高雄」

高雄「? 」

提督「俺、あの黒いネグリジェが好きだから」

高雄「心得ました」

提督「ん」

愛宕「即行解決、っと。……ね、私は?私は? 私はどんな私でいればいいのー? 」
960 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/29(日) 22:34:29.50 ID:bCikuaHf0

< なまあたたかいめー >






時雨「意外なことに金剛姉妹って喫煙者いないんだよね」

あきつ丸「意外という程でもないと思うが」

時雨「そう? 榛名さんなんてほっそい女煙草ふかしてマニキュア確認したりしてそうじゃない? 」

あきつ丸「謝るべきでありますよ。長女のアホさは兎も角あの姉妹程まとまな化け物もおるまい」

時雨「うーん……そうかなぁ。長女のアホさと同じくらい不思議なんだけど」

あきつ丸「長女のアホさと引き換えにまともさと容姿を授かったのかもしれん」

時雨「なるほどね。そう考えると長女のアホさは必要な犠牲だったんだ」

あきつ丸「あぁ。長女のア……あれで四人とも男の影も無いあたり恐ろしいことこの上無いでありますね」

時雨「うん」

金剛「ヘーイ! なんだか私の話が聞こえ……うん? 」
961 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/29(日) 22:38:52.55 ID:bCikuaHf0

< 愛のある風景 >







霧島「長女のアホさは基本的に癒されることが多いですから」

金剛「ん? 霧島ぁ? 」

時雨「煙草とか興味無いの? 」

霧島「別に。副流煙であればそれなりに嗜んでいますし」

あきつ丸「悪いな」

霧島「あなただけの話でもありません。宴会ともなれば遠慮無しに吸うヒトも多いでしょうここ」

時雨「そうだね」

あきつ丸「喫煙者は頭が溶けている間抜けでありますからね」

時雨「アホの長女くらい? 」

あきつ丸「アホの長女より多少マシなくらい」

霧島「大湊のアレを考えれば下半身から垂れ流した分と合わせてトントンでしょうしね」

時雨「違いない」

金剛「…………いっそ煙草を始めたいくらい疎外感あるネー……」
962 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/29(日) 22:39:49.51 ID:bCikuaHf0

< 女っていうやつは…… >







提督「すね毛が刺さって嫌だって言われたから剃ったらツルツルでキモいって言われたときはさすがにキレそうになったな」

愛宕「ごめんなさいね? ちょっと本気で気持ち悪かったから」

提督「正直に言えば何でも許されるってわけじゃねぇんだぞ」

愛宕「だって硬いのにツルツルで触り心地良いのに筋張ってて嫌だったんだもの」

提督「あのさぁ……」
963 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/29(日) 22:40:48.47 ID:bCikuaHf0

< そんなことで、と笑わないで >







瑞穂「」

山城「? この子は何故固まっているんですか? 」

扶桑「明石にシャツの洗濯を断られてしまったそうよ」

山城「……はぁ? 」

瑞穂「」
964 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/29(日) 22:41:49.97 ID:bCikuaHf0

< 思考停止中って実はある意味回転早いよね、グルグル >







山城「油まみれだろうがなんだろうが無理矢理にでも洗濯するのに」

龍田「ふふ……シャツの洗濯を断るってよっぽど汗だとかの臭いが気になるか」

山城「ええ」

龍田「たぶん浮気してるときなんじゃないかなぁ」

扶桑「……なるほど」

瑞穂「」
965 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/29(日) 22:45:34.01 ID:bCikuaHf0

< だって気になったのだもの >







山城「いや、でも待ちなさいよ。どう考えても明石はあの人だとか雲龍と普通に寝るでしょう」

扶桑「まぁ……明石が今更浮気と認識してしまうことをしていて尚且つ隠さなければならないと感じる相手、
っていうのは怖いものよね確かに」

瑞穂「…………ええ」

龍田「あ、つまり私の蹴落とす相手が一人減ったってこと? 」

山城「それだと嬉しいわね」

扶桑「明石がどこぞの男だか女に落とされた、と。……どうなの? 」

明石「…………気付かれないように通り過ぎようと思ってたんですけど。
龍田さんたちがわざとスルーしたの分かりませんでした? 」
966 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/29(日) 22:49:11.45 ID:bCikuaHf0

< 予定調和染みた結末 >






龍田「それで? 」

山城「どうせなら言い捨てて消えなさい」

扶桑「これでも女なのよ私たち」

瑞穂「明石、さん……? 」

明石「言いたくないくらい自分で洗いたかったんですけどねぇ……えぇっと」

龍田「わくわく」

明石「はぁ。…………廊下で弄られて濡れちゃっただけですよ。
さすがにまだ瑞穂さんにあの人と盛った後の処理なんてさせたこと無いんですからね私」
967 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/29(日) 22:55:21.28 ID:bCikuaHf0

< 久々に聴いたら結構良かったんです >







雲龍「ほんのり香るレモンの味でオシャレ〜♪ 」

山城「……何? この歌」

漣「『黒毛和牛上塩タン焼680円』」

Littorio「タイトルは兎も角良い雰囲気の歌ですよね」

叢雲「いい肉の日だからでしょ。歌ってる本人は殆ど食べてないけど」

天城「加賀さんと赤城さんに絡まれて逃げられなくなったあの人に贈る想いですね」

江風「もっと良い肉食ってンじゃン? 」

海風「そういうことじゃないでしょ……」

雲龍「だぁいすきよ あなたと1つになれる事は 刻まれてく 愛の遊戯……お味はいかが♪ 」
968 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/29(日) 22:58:36.69 ID:bCikuaHf0

< 宴は続く >






提督「いい肉の日だからって肉食わなきゃならない理由は」

加賀「あら、釣った魚にも餌は必要なのよ? 」

提督「肉食魚か。……赤城を釣ったつもりは無いんだが」

赤城「こんなに自由に食べていられる環境を用意していただいているのです。釣られていますよ」

提督「あ、そう……能代ー、こいつらデカいの食わせても駄目だ。ステーキ以外のやつ持ってきて」

能代「はーい! 」

阿賀野「はぁ……運動と焼肉が一緒にできるって斬しーん……」
969 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/11/29(日) 23:01:56.56 ID:bCikuaHf0

えっ、今って異世界転生がテンプレじゃないんですか?
あっちからこっちに来るのが主流?マジ?
と、こんな感じに>>1は全く世の中に着いていけてないです、はい

ありがとうございました
970 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/29(日) 23:19:31.31 ID:WadQmRrMo
お疲れ様です
971 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/29(日) 23:21:13.95 ID:UVzA632t0
972 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/01(火) 12:16:19.33 ID:BXVve3iKO


主流は異世界転生系だけど、変化球として異世界からやって来たエルフ(♀)とか異世界帰りのクリア後勇者とかの話も結構あってね

異世界転生した太宰治が魔王になって云々ってやつがあるのをを知ったときはさすがに絶句したあと呆れたが
973 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/02(水) 19:45:12.52 ID:vXTVbmIh0
まあまだ存命してる芸人であるクロちゃんすら異世界転生させられる時代だからな...
974 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/02(水) 23:25:45.81 ID:FMk92M0IO

>>972 >>973 みたいな >






漣「みたいな」

明石「もうそれ大体今の世の中ですよね。私たちにエルフ的な聖性があるかは知りませんけど」

提督「お前らが異世界からやってくんのか」

叢雲「最初は物凄く喜ばれてもてなされて最終的に都合の良い道具扱いされそうね」

涼風「へへっ、されそうじゃなくてされてるの間違いだろ」

漣「そだねー。……もう最初の話の原型無い気がするけど何の話ししてたんだっけ? 」
975 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/02(水) 23:29:50.54 ID:FMk92M0IO

< 帰ってきて力を失っていたとしても >







明石「でも異世界クリアして普通帰ってきます? 」

提督「家族とか友達には会いたくなるものだろう」

漣「例の芸人さんでも? 」

提督「件の芸人でも。大体はね、一人くらいは会いたくて堪らなくなるやつがいるものなんだよ人間って」

Littorio「まるでLittorioたちが人間じゃないみたいな言い方ですね」

提督「え……」

明石「うーん……」

提督「…………すまん」

Littorio「いえ、別に悪意があるわけでは……うぅん? 」
976 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/02(水) 23:31:14.05 ID:FMk92M0IO

< お外は真っ暗になりまして >







明石「ひぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ……! 」

瑞穂「待っってぇぇぇぇ! 抱っこぉぉぉぉぉぉぉぉっ! 」

提督「」

高雄「」

瑞穂「明ぁぁぁぁ石ぃぃぃぃさぁぁぁぁぁぁぁぁんっ! 」

提督「」

高雄「」

加賀「…………ごめんなさい、飲ませて愚痴を聞いていたら興奮してしまって」
977 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/02(水) 23:32:37.52 ID:FMk92M0IO

< 基本から応用へ >







提督「いや、あの……えぇ……」

高雄「……あの状態でしっかりめに走れるあたりがもう」

加賀「すっかりここに染まった証拠ね」

提督「仕事一段落してすぐあれ見せられるやつの気持ちになってほしいな」

高雄「まったくです。お行儀良く座って待っていてほしいとまでは言いませんけど」

加賀「瑞穂以外は基本的に椅子についているわ」

提督「そうか。取り敢えず俺と高雄は倉庫から酒持ってくるけど……何か欲しい? 」

加賀「果実酒が飲みたいです。……食事は用意していますので」

提督「あぁ、頼む」

高雄「お願いします。……基本的に、椅子に、ついている? 」
978 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/02(水) 23:33:29.53 ID:FMk92M0IO

< 第二部、完! >







提督「想像したくねぇなぁ……」

高雄「ふふ……そう言っていつも楽しそうじゃないですか」

提督「そりゃまぁ、ね」

高雄「ここだけは理想郷だと思います、私」

提督「ん? 酒飲む前から酔ってるのかい? 」

高雄「常に酔っていますとも。こんなにも幸せで、穏やかで、楽しいから」

提督「そ……」

高雄「嗚呼……いえ、変に感傷的なのかもしれません。疲れたかも」

提督「飲んで食べて騒いで、寝よう。……また、明日は来るんだから」
979 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/02(水) 23:34:50.89 ID:FMk92M0IO

< 第三部、序 >






江風「ぉ、げぇ……」

山城「他愛無い……もっとしゃんとしなさい」

龍田「ふふふふ……ふふ、あらぁ? 」

愛宕「酔ったフリして私のグラスをスピリタスに代えるのやめてくれる? 」

天城「龍田さんはなんてもの飲んでいるん……あぁ、ありがとうございます」

旗風「飲むんだ……それ、飲むんですね」

初月「」





高雄「…………はぁ」

提督「…………感傷を返してほしいところだな、まったく。異世界でもなんでも逃げてぇよ俺は」
980 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/02(水) 23:38:42.73 ID:FMk92M0IO

< 年末まであと一月なのでこう、フライング年忘れ的な >







提督「何故我が孤高の臣こと初月くんは寝落ちしているのかね」

涼月「こう……無謀にも涼風ちゃんとショットグラスで飲み比べというか、ゲームを」

提督「アホかな? 」

涼風「アホだよなー。あたいがたった十杯で死ぬやわな肝臓してるわけないじゃん? 」

提督「くっっっっさっ、酒くっっっっさお前なんなんだよもうちょっと酔えよおかしいだろ女の子」

涼風「酔ってるってー。ふへへ、抱っこして飲ませてー♪ 」

提督「お、おおう……」

涼月「すみません、海風ちゃん潰して江風ちゃんも死に掛けにするくらい飲んでて」

高雄「……涼風さんでも酔うんですね。警戒だとかって意味で」
981 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/02(水) 23:41:45.37 ID:FMk92M0IO

< 修羅道越えて >







涼風「そこはほら、あたいがここまで立場捨てられるくらい馴染んだってことに、さ? 」

提督「それだけで感動できる程俺はお前のこと信用しちゃいないけどな」

涼風「ひっでーこと言いやがる。……あのさ」

提督「あん? 」

涼風「マジに吐きそうなんだけど、いい? 」

提督「いいわけ無ぇだろう馬鹿やめろ能代ー! バケツかゴミ箱持って来ーい! 」

涼風「悪い……能代さ、んも、潰した」

提督「」
982 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/02(水) 23:46:05.45 ID:FMk92M0IO

< 雰囲気酔いということにしてください >






涼風「まぁ、冗談なんだけどなー」

提督「マジかよ」

涼風「こんなに浮かれてハメ外すくらい警戒解いてるのは本当だぜ? 」

提督「はいはい。……俺にも注いで」

高雄「既に」

提督「ん、ありがと。……こっち」

高雄「ん……横、失礼しますね」

涼風「ん、あぁ……いいけど、あのさ」

提督「うん? 」

高雄「はい? 」

涼風「流れで本当に提督の膝に乗って絡んでるんだけどスルーなの? 」

提督「? 」

高雄「? 」

涼風「……はぁ? 」
983 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/02(水) 23:47:43.97 ID:FMk92M0IO

太宰治のはちょっと興味有りますね……

そろそろ次です
ありがとうございました
984 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/02(水) 23:48:47.95 ID:vXTVbmIh0
985 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/03(木) 04:33:43.98 ID:9QkqbAia0
太宰治の転生モノは確か魔王が川端康成で太宰のスキルが「川端康成特効」とか言う頭痛いヤツだった筈
986 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/04(金) 19:11:23.56 ID:y+wPN8UAo
お疲れ様です
987 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/04(金) 23:55:25.13 ID:U2ETlQfD0
新スレ最初の登場人物紹介好きなんだよな最近大井っちとMaestraleが初登場したし載るの楽しみ
988 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:09:06.38 ID:sXysqYo30

< May the Force be with us >







提督「David Prowse 死去」

明石「また一人、って感じですねぇ」

漣「何とも言えませんねー」

提督「うぅん……」

明石「……」

漣「……」

提督「…………ベイダー卿がウクライナで大統領選出馬しようとしたって知ってた? 」

明石「パチモンでしょ? 」

漣「しかも選管に拒否されてましたよね。……オリジナル三部作でも観ます? 」
989 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:10:03.03 ID:sXysqYo30

< 待ち人来たりて >







提督「これはこれは、我が大親友殿では御座らんか」

「おう来てやったぞ。取り敢えずボウモアでも持ってこい」

提督「お前の土産と交換だな」

「悪い話と酒を交換したいとは遂にマゾに転向か? 」

提督「吐かせ。救えないマゾは省内のアホ共相手に神経擦り減らすお前のことだろうが」

「嫁が必要以上に癒やしてくれるんでね。どうだ、一日くらい話し相手として貸してやろうか? 」

提督「嫌だよそんなの俺の方が幸せにしちゃうもん」

「ばーか。……で、酒は? 」

提督「ばーか」
990 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:11:51.34 ID:sXysqYo30

< 同胞と書いて友と読むのです >







江風「本っっっっっっっっ当に珍しく客人楽しみにしてたな」

叢雲「今日来た海軍省の銀縁眼鏡と呉にいる気障ロン毛だけは特別なのよあいつ」

漣「竹馬の友ってやつっすねー。……って言ったことあるんだけどさ」

叢雲「ええ」

漣「あんなやつらは竹輪の友で十分だ、とか死ぬ程面白くないこと言われたよ」

叢雲「ふふ……ま、それくらいくだらないこと言える友達ってことね」

江風「なるほど。…………ホモホモしく見えたとか宣ってたら張っ倒されてたなこれ」
991 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:13:18.03 ID:sXysqYo30

< シミュレーテッドリアリティ >







「ふんふん、つまり俺とお前の利害は一致するな? 」

提督「理想を元に語り合う限りは」

「それでいい。お前は女と自分を守れる」

提督「お前は一足飛びに次官にでもなるのか」

「馬鹿言え。手札にある反則全て使って軍務局長が限界だ。
それ以上は立場を維持できねぇよ」

提督「その手札に私めは含まれておりますのでしょうか未来の次官殿」

「それは当然で御座います海軍一の女衒にして未来の大将殿」

提督「ばーか。……大将になる前に退役したいから今でも真面目に軍人やってんだよ、俺は」
992 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:17:23.31 ID:sXysqYo30

< 同じ顔をした他人として >






「まぁ……女衒ってぇのもあながち間違いじゃなくなるかもしれねぇからな」

提督「……通ったか」

「通った。寧ろ通らない理由をご教示願いたいね」

提督「ふぅ…………そうか」

「……あぁ」

提督「…………」

「…………」

提督「…………」

「…………」

提督「…………“ 艦娘の複製 ”が軌道に乗ったときに、さ」

「あん? 」

提督「“ 高雄ちゃん ”と“ 愛宕ちゃん ”を諦め切れるかな俺」

「当然。……んなこともできない間抜けに背中は預けられねぇよ、俺は」
993 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:18:21.29 ID:sXysqYo30

< 執務室前通りつつ >







江風「……………………」

海風「……………………」

江風「……………………テートクって軍人相手にあんな屈託無い笑い方できるンだな」

伊13「怖い……」
994 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:19:22.68 ID:sXysqYo30

< 飲み会って実際大事 >








提督「まぁ、それはそれでいいさ。……で? 」

「あん? 」

提督「飯食って酒飲んでく時間ぐらい確保してきたんだろう? 」

「当然。薄汚い肥やし方をできるのは現場と相場が決まってるからな。歓待してくれるんだろう? 」

提督「吐かせ。……どうする? 」

「何が」

提督「あいつらがいてもいいか? いない方がいいなら俺の寝室にご招待して差し上げるが」

「脅迫じゃねぇかクソ野郎。いいぜ、お前の女漏れ無く紹介しろ」

提督「まともに紹介したのは高雄と愛宕だけだったか」

「あぁ。加賀や叢雲に会ったことはあるけどな。……あと」

提督「ん? 」

「お前オススメの赤城とも俺オススメの涼風とも面識はあるぜ」

提督「あっそ。…………まぁ、取り敢えず……ん? 」

「デュポンで悪いな。クソゲルマンかぶれ」

提督「構わねぇよ。フ-……ほら灰皿」

「ダンケダンケ。……フゥ-……」

提督「…………」

「…………」

提督「…………お前がお前で安心した。まだ俺たちは終わってない」

「馬鹿たれ。あと一人、一番のくせものがいるだろうが……ふぅ」
995 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:21:36.79 ID:sXysqYo30

< 三者三様+α >







初月「は? 」

瑞穂「瑞穂たちと同席する……? 」

高雄「会いたくないのならいなくてもいい、と。別に酌も挨拶も要らないそうです」

愛宕「面倒なこと抜きにするとね?
あの人の、親友なのよ。それだけ分かっていれば判断できる筈」

加賀「私は面識があるしいないわけにも」

叢雲「私と漣もそうね」

漣「あの人ご主人様その二みたいな感じだしまぁ別に」

涼風「…………会わなくていいんだな? 」

愛宕「サシで会う可能性が無いとは言ってないけどね〜」

涼風「怖いこと言うんじゃねぇやい。……っても会わなかったらヤベぇ借りつくりそうだし……どうすっかなぁ」
996 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:22:39.27 ID:sXysqYo30

< 混乱甚だしく >







赤城「こんばんは。いつも通り巫山戯たニヤケ面ですね」

「はいはいこんばんは。お前はいつも通り清廉潔白顔だな腹黒女」

提督「これで下手したら“ 艦娘 ”の皆さん人望ナンバーワンだからな」

「マジに巫山戯た話だ」

赤城「これも私の人徳ですかねぇ。やや、一回くらいお酌させてくださいな」






江風「これだけは分かる。ヤベぇ奴が来た」

山城「本気であれの親友って分かる瞬間ね」

龍田「衒い無くあれっていうのはねぇ……」

天城「あの……加賀さんが冷酒を心底美味しくて不味い泥水の様な顔で飲んでいるのですけれど……」
997 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:24:16.57 ID:sXysqYo30

< 満足という定義からやり直そうか >







「さて、お近付きの証に何をお捧げすればよろしいので? 」

赤城「さぁ? ご自分でお考えになっては」

提督「カルティエのブレスレットでも奉ればいいんじゃねぇの」

赤城「ご冗談を。それは奥様に贈ったものでしょう」

提督「婚約でな」

「若気の至りだ。……式でスピーチしやがったこいつは兎も角何故お前が知っている」

提督「てめぇが頼んできたんだろうが馬鹿」

赤城「この人がおしえてくれて、というのは冗談ですけれど……唐突ですが恩を売っても? 」

「寄越せ。でき得る限り高値で買い取ってやる」

赤城「それはそれは。……あなたの直属にいる……本名は申しませんがKさん、陸塗れです。証拠はこちらに」

「ん……俺の直属、っていう表現ならKは一人しかいねぇんだが」

提督「あ、そいつあきつちゃんの二人目の上官ぶっ殺した奴だわ。間接的にだけど」

「クッソ面倒臭ぇやつなのかあいつ。……何がいい? 」

赤城「お魚で」

「分かった。年始は楽しみにしてな。……おい」

提督「あ? 」

「こいつ今すぐ海の底沈めた方が良くね? あとお前はもっと早くおしえろボケ」

提督「やれるもんならな。なぁ? 」

赤城「沈められて差し上げますとも。……私を一瞬でも満足させてくれるのなら、ね」
998 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:27:48.41 ID:sXysqYo30

< またいつか会いに来る >






「じゃ、またな」

提督「あぁ。次は息子か娘の結婚式で頼む」

「呼ぶと思ってんのか」

提督「呼べよ。呼ばれなかったら俺は大湊破壊して泣くからな」

「クソが。呼ばない選択肢を選びたくなること言いやがる」

提督「ま、お前の子供に任せる。……ん」

高雄「どうぞ」

愛宕「金髪好きですか? 」

「どうも。好きだよ。……これは? 」

提督「玉手箱二つ」

「最後までいつも通り巫山戯やがる。…………__」

提督「はぁ。……悪い」

高雄「はい」

愛宕「駱駝になりまーす」

「聞かせるなってことなんだがな。……“ 艦娘の複製 ”は」

提督「あぁ」

「“ 臣民の皆様が安定性を確認する ”必要も無い。要員は幾らでも手配可能だ」

提督「素晴らしいね我が国は。……とっとと帰れフランス被れ」

「言われなくとも。…………火だけ、呉れない? 」
999 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:32:21.66 ID:sXysqYo30

相変わらず低速ですがまたお付き合いいただければ幸いです。
ありがとうございました

次の
【艦これ】提督「俺と……愛宕と高雄」
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1000 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/12/14(月) 23:33:16.33 ID:sXysqYo30

< 何処か、風吹く >








蒼龍「私は、赤城さんの、影です」

赤城「そうですね」

蒼龍「あなたが聖人君子を纏っているなら、
私はどこにでもいる女の子を纏っているだけの違いだけど」

赤城「ええ」

蒼龍「ただ、目指すところが同じだから、共にいなくてもいいと信じて進める」

赤城「同じだといいですけどね」

蒼龍「信じてなきゃ。私か赤城さんが終わればそのときに答え合わせです」

赤城「そうね」

蒼龍「もしそのとき間違っていたのが赤城さんなら」

赤城「はい。……私のアフターケアなんて自分が一番したくないことさせてますから、報いは甘んじて受けますとも」
1001 :1001 :Over 1000 Thread
                  ヽ人人人人人人人人人人人人人人人ノ
         / ̄(S)~\  <                      >
       / / ∧ ∧\ \<  嫌なら見るな! 嫌なら見るな!  >
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         \⌒  ⌒ /  ノ Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Yヽ
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