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魔法少女アレイスたん☆マギカ
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95 :
松坂英治
[sage]:2020/02/16(日) 17:38:05.80 ID:GuuOmPrB0
数奇な出会いから数日後。
アレイスターはいつも通りネット喫茶に引きこもっていた。そしていつも通りカメラの映像記録を見直していた。昨日まではあのグリーフシードとやらの研究を行っていたのだが何分道具が足りず、大方目星はついたのだが完全に解析するには時間がかかると分かりやる気が失せてしまった。ほら、あるじゃないか。宿題とか家事とかあと少しで終わると分かると逆にやる気が失せてどうでもよくなってくるアレだよ、アレ。
そんなこんなで今日もカメラの映像記録を見ていた気力零のアレイスたんは、あるものを見つける。
(あれは......?この間の......)
そうあの数奇な出会いの日に黄色いメルヘン少女といたピンク髪と青髪である。誰かの見舞いなのかどうやら病院へ訪れているらしい。
ここでアレイスターは一ついいことを思い付いた。
(彼女達の行動も見ておけばあの黄色いメルヘン少女も含め彼女達の行動パターンが分かるかも知れんな)
そんな訳で早速彼女達を追跡することになった。ピンクと青は数分か話した後で病院から出てきて、
(ん?)
何やら亀裂の入った病院の柱に向かって騒いでいた。
......何か胸騒ぎがする。彼女達はあの黄色いメルヘン少女と一緒に魔女の結界へ入っていっている為魔女については知っているだろう。そしてこの間の黄色いメルヘン少女とキュゥべえとやらの話によればグリーフシードは魔女を産むという話だ。もし仮にグリーフシードが一般の目からは視認出来ないとしたら......。
「まさか......!!」
アレイスターは彼女達のいる病院へと向かっていった。
96 :
松坂英治
[saga]:2020/02/16(日) 17:49:41.25 ID:GuuOmPrB0
「グリーフシードだ!孵化しかかってる!」
病院の柱に突き刺さったグリーフシードをまどかが見つけ、それが魔女の卵“グリーフシード”だということを伝えるキュゥべえ。焦燥感のある声からグリーフシードかり魔女が孵化する直前であることがうかがえる。
「嘘!何でこんな所に......!!」
まどかの不安と焦燥感のある声が伝わる。
「まずいよ......早く逃げないと!!もうすぐ結界が出来上がる!!」
何かを考え込むように顔を俯かせるさやか。
「またあの迷路が......。まどか、マミさんの携帯聞いてる?」
「ううん」
「まずったなあ。まどか、先行ってマミさん呼んできて。あたしはこいつを見張ってる」
「そんな......!!」
「無茶だよ!!中の魔女が出てくるまでにはまだ時間があるけど、結界が閉じたら君は外に出られなくなる!マミの助けが間に合うかどうか......」
まどかとキュゥべえはさやかに無茶だと伝える。当たり前だ。もしも魔女が孵化したら、何の力も持たない女子中学生が凶暴な魔女に食い殺されるだけだから。しかしさやかは、
「あの迷路が出来上がったらこいつの居所も分からなくなっちゃうんでしょ?」
その時さやかの脳裏にとある少年がよぎる。
「放っておけないよ、こんな場所で......!!」
覚悟を決めたように、いや実際に命の覚悟もしているのだろう。彼女らしい真っ直ぐとした気持ちが乗せられた声がまどかとキュゥべえのもとへ届く。
「まどか、先に行ってくれ。さやかには僕がついている」
キュゥべえはまどかの肩からピョンっと飛び降りるとさやかの足下へと来た。
「マミならここまで来れば、テレパシーで僕の位置が分かる。ここでさやかと一緒にグリーフシードを見張っていれば最短距離で結界を抜けられるようマミを誘導出来るから!」
「ありがとう、キュゥべえ!!」
これで方針は決まった。
「わたし、すぐにマミさんを連れてくるから......!!」
まどかはカバンをその場に置き、マミを呼ぶ為に走りだしていった。そしてグリーフシードが眩い閃光を放ち、そして誰もいなくなった。
97 :
松坂英治
[saga]:2020/02/16(日) 18:48:34.68 ID:GuuOmPrB0
既に日が傾き、辺りをオレンジ色に染めた頃、巴マミと鹿目まどかが魔女の結界のもとへとたどり着いた。
「......ここね」
魔女の結界へとソウルジェムの指輪を嵌めている左手をかざした。すると魔女の結界の入り口が異世界への扉のように虚空から出てきた。
「キュゥべえ、状況は?」
「まだ大丈夫。すぐに孵化する様子はないよ」
そこから鹿目まどかが心配そうに、
「さやかちゃん、大丈夫?」
「へーきへーき!!退屈して居眠りしちゃいそう」
「むしろ大きな魔力を使って卵を刺激する方がまずい。急がなくていいからなるべく静かに来てくれるかい?」
「分かったわ」
巴マミの返事を最後に巴マミと鹿目まどかは魔女の結界の中へと消えていった。
魔女の結界の中は見ているだけで目だけでなく頭までおかしくなりそうな程毒々しく、極彩色でサイケデリックなものばかりであった。
「間に合って良かった......」
「無茶しすぎ、って怒りたいところだけど、今回は冴えた手だったわ。これなら魔女を取り逃がす心配も......」
振り返ったマミは言葉を続けることなく後ろを見たまましばし固まってしまった。まどかが何かと振り返ってみてみれば、
「あっ!」
そこには見滝原中学の転校生であり、巴マミと同じ魔法少女暁美ほむらがいた。
98 :
松坂英治
[saga]:2020/02/16(日) 18:49:17.40 ID:GuuOmPrB0
「言った筈よね?二度と会いたくないって」
挑発とも取れる言葉に対してほむらは、
「今回の獲物はわたしが狩る。あなた達は手を引いて」
「そうもいかないわ。美樹さんとキュゥべえを迎えに行かないと」
「その二人の安全は保証するわ」
「信用すると思って?」
かざした左手の中指の指輪か光ると同時に暁美ほむらの足下から細長いものが飛び出し、ほむらの体を雁字搦めに縛りあげていく。細長いものの正体はリボンだった。しかし通常のリボンと違い、多量の魔力が込められている特別製であることがわかった。
「ば、馬鹿......こんなことやってる場合じゃ......!!」
「勿論怪我させるつもりはないけど、あんまり暴れたら保証しかねるわ」
「今度の魔女はこれまでの奴らとは訳か違う」
「大人しくしていれば帰りにちゃんと解放してあげる。行きましょう、鹿目さん」
「は、はい」
「まっ......!!」
巴マミと鹿目まどかに制止の声を掛けようとするが、リボンが彼女の体を強く縛り上げる。
巴マミはほむらを気にすることなく、鹿目まどかは気まずそうに、そして心配そうにして暁美ほむらの方を見ながら去っていった。
99 :
松坂英治
[saga]:2020/02/19(水) 00:28:59.76 ID:S6X6A1SI0
巴マミと鹿目まどかは使い魔達を物陰に隠れる等してやり過ごしていた。キュゥべえの忠告通りあまり大きな魔力を使わず、卵を刺激しないよう進んでいった。先へと進み扉を開け、毒々しい薬のビン?のようなものの中を進んでいく道中、まどかが話を切り出した。
「あの......マミさん?」
「なあに?」
マミはまどかの手を引きながらもしっかりと応える。
「願い事......わたしなりに色々考えてみたんですけど......」
「決まりそうなの?」
「はい。でも、もしかしたらマミさんには考え方が甘いって怒られそうで......」
「どんな夢を叶えるつもり?」
「わたしって昔から得意な学科とか人に自慢できる才能とか何も無くて、きっとこれから先ずっと誰の役にも立てないまま迷惑ばかりかけていくのかなって、それが嫌でしょうがなかったんです」
いつの間にか毒々しい薬のビンの空間の出口までやって来たらしくさらに先へと進む。まどかの独白にマミは何も言わず、そっと耳を傾ける。
「でもマミさんと会って、誰かを助ける為に闘ってるの、見せてもらって......同じことがわたしにも出来るかもしれないって言われて、何よりも嬉しかったのはそのことで......だからわたし、魔法少女になれたらそれで願い事は叶っちゃうんです!こんな自分でも誰かの役に立てるんだって、胸を張って生きていけたらそれが一番の夢だから......」
一通りまどかの告白を聞いたマミ。彼女の心中には一体どんな思いがあるのか、それを全部聞いてマミはまどかに言った。
「大変だよ。怪我はするし、恋したり遊んだりしてる暇も無くなっちゃうよ」
「でも、それでも頑張ってるマミさんにわたし、憧れてるんです!」
100 :
松坂英治
[saga]:2020/02/19(水) 00:42:10.22 ID:S6X6A1SI0
まどかの夢を聞いたマミ。彼女の夢を聞いてマミはどんな思いを抱いているのか。
「憧れる程のものじゃないわよ。わたし、無理してカッコつけてるだけで、怖くても辛くても誰にも相談出来ないし、一人ぼっちで泣いてばかり......良いものじゃないわよ、魔法少女なんて」
「マミさんはもう一人ぼっちなんかじゃないです」
「っ、そうね、そうなんだよね......」
マミはまどかの方へ振り返り手を握る。マミの手は力強く、しかしまるで小さな迷子の子供のような弱々しさもあった。振り返ったマミの目尻には涙も浮かべてあった。
「本当に、これからわたしと一緒に闘ってくれるの?傍にいてくれるの?」
「はい。わたしなんかでよかったら」
この返事を聞いた瞬間マミは猛烈な感情の波が押し寄せてきた。一緒に闘ってくれるという嬉しさ、もう一人ぼっちじゃないという安心感、もう孤独ではなくなったという解放感。様々な感情が押し寄せてきたのだった。
「参ったなあ......まだまだちゃんと先輩ぶってなきゃいけないのになあ......やっぱりわたしダメな子だ」
「マミさん......」
目尻にある涙を拭き取りながらもにっこりと笑い返すマミ。まどかはやっぱりこの人は憧れの人だと思った。今まで歯を食いしばってきて辛い思いを耐えてきたこの人を支えられるのなら、力になれるのなら自分はそれでいいと、まどかは思った。
101 :
松坂英治
[saga]:2020/02/19(水) 00:43:01.06 ID:S6X6A1SI0
「でもさあ、折角なんだし願い事は何か考えておきなさい」
「折角、ですかね?」
「やっぱり、契約は契約なんだから、ものはついでと思っておこうよ。億万長者とか素敵な彼氏とか。何だって良いじゃない!」
「いや、その、」
「じゃあこうしましょう?この魔女をやっつけるまでに願い事が決まらなかったら、その時は、キュゥべえにご馳走とケーキを頼みましょう?」
「け、ケーキ!?」
「そう、最高に大きくて贅沢なお祝いのケーキ!それでみんなでパーティーするの。わたしと鹿目さんの、魔法少女コンビ結成記念よ」
「わたし、ケーキで魔法少女に!?」
「嫌なら自分で考える」
「ええ......」
『マミ!』
さて、そろそろ茶番は終了の時間となった。
『グリーフシードが動き始めた。孵化が始まる、急いで!!』
「オッケー、分かったわ。今日という今日は即行で片付けるわよ!!」
左手を前へかざし、ソウルジェムを光らせる。そして瞬く間に魔法少女へと変身するマミ。
魔法少女へと変身したマミは魔法のリボンでまどかを守りつつ空中に複数のマスケット銃を展開させた。そして自身の胸元からもマスケット銃を取り出し、使い魔へと狙いを定める。ズガンッ!!という発砲音と共に襲いかかる使い魔が吹き飛ばされていく。地面に突き刺したマスケット銃を蹴りあげ手元へ収めて使い魔へと発砲する。それを常人では考えられない速度でこなしていくマミ。さらに銃を展開させ、使い魔達を蹴散らしていく。
(体が軽い)
マミは思っていた。
(こんな幸せな気持ちで戦うなんて初めて)
もう一人ぼっちで闘わずに済むのだと、一人で抱える必要なんてないのだと。
(もう何も恐くない)
だからもう恐怖することも辛い思いをすることもない。なぜなら、
(わたし、一人ぼっちじゃないもの!!)
102 :
松坂英治
[saga]:2020/02/19(水) 01:11:55.47 ID:S6X6A1SI0
扉を開け放ち、抜けた先は暗く、しかし今のマミにとってはこれからの希望の道となるように一瞬だけ明るく感じた。
「お待たせ」
「間に合った......」
美樹さやかはどうやらドーナツ型のオブジェに隠れていたらしく、無事なようだった。
「気をつけて!出てくるよ!!」
極彩色のサイケデリックな箱こら出てきたのは小さな体躯の頭がキャンディの袋に包まれたような可愛らしい人形のようなものだった。しかし辺りの毒々しい風景と顔にぽっかりと空いた二つの穴も相まって不気味な雰囲気を醸し出している。
お菓子の魔女。
性質は執着。
名をcharllote。
先手を切ったのはマミの方からだった。
「折角ととこ悪いけど、一気に決めさせて、」
マスケット銃を鈍器として使い、シャルロッテの座っている椅子をへし折る。続けてそのまま落ちてきたシャルロッテをバッティングのように打つ。大きく後方へ吹っ飛ばされたシャルロッテ。
「もらうわよ!!」
マスケット銃の立て続けにおこる発砲音と共にシャルロッテは撃ち抜かれた。更には落ちてきたシャルロッテをゼロ距離で撃ち抜く。
「やったー!!」
絶好調なマミについ自分のことのように喜ぶさやか。そしてラスト、弱りきったシャルロッテを最後に必殺技で撃ち抜く。その名も、
「ティロ・フィナーレ!!!!」
ズドンッッッ!!!!という大出力の砲撃がシャルロッテを襲い、そのままマミの大勝利と思われ、
にょきっと、シャルロッテの口から大きな蛇のようなものが出てきて、そのギロチンのような大顎を開き、マミを食い殺そうとし、
ドッッッッッッガッッッッッッ!!!!!!という衝撃がシャルロッテを襲った。
103 :
松坂英治
[saga]:2020/02/19(水) 01:38:44.43 ID:S6X6A1SI0
時は少し遡り。
(クソ!!このままじゃ何の関係もないあの子らが魔女に殺される。あの黄色いメルヘン少女はどこ行っている?!)
早急にあの病院の場所を割り出し現場へと急行するアレイスター。とは言っても箒は使っていなかった。というより使えない。箒を使えばその分悪目立ちするし何よりも箒はネット喫茶では邪魔だという理由から別の場所に隠してあるのだ。それも結構遠くに置いてきた。普段は使わないだろうと思ってやったことが裏目に出た。今から取りに行っても遅くなるだけである。なので今は一分一秒でも早く着けるように全力ダッシュする他ないのである。ただそれもネット喫茶から病院までかなり遠いので間に合うかどうか。
ネット喫茶から出てきて大体一時間後、日も傾き始め、街をオレンジ色に染めている時、ようやっと病院に着いた。
病院の敷地内に入ろうとすると、魔女の結界の入り口にいる少女を見つけた。
だがその少女はアレイスターの望んでいた少女ではなかった。
黄色いメルヘン少女やピンク髪、青髪と同じ中学校の制服に身を包んだ黒髪が二又に別れているのとカチューシャ、後は無表情が特徴的な少女。
黒と紫のメルヘン少女である。その少女が病院にある魔女の結界へと入っていく様子が見られる。
(デジャブかな?)
見覚えのある光景に首を傾げるアレイスター。だが今はそれどころではないのだ。
(とにかく先を急がねば。あの少女も私と目的は同じだろう)
そしてアレイスターもあの黒と紫のメルヘン少女の後に続き魔女の結界の中へと入っていった。
104 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/21(金) 02:59:49.26 ID:gUFffqlf0
いいぞ!いいぞ!いいぞ!
105 :
松坂英治
[sage]:2020/02/21(金) 07:49:18.88 ID:k8NjExsI0
テスト終わったので今日から投下再開します。
あんまり進まないけどね。
数学全く解けなくてクソワロタンゴwwwww
106 :
松坂英治
[saga]:2020/02/21(金) 07:49:53.46 ID:k8NjExsI0
魔女の結界の中はどれもグロテスクなものだった。そんな目が痛くなるような風景の中をアレイスターは何の躊躇もなく進んでいく。
(しかしまさか一般人であるあのピンクと青が巻き込まれるとはね、監視を続けていて良かったよクソッタレ)
と一人心の中でごちるアレイスター。しかしまだ入り口付近とはいえ魔女の結界の中なのにいまだに魔女の気配やその手下が見当たらない。何かの罠か?とも思ったが攻撃を仕掛けてこない様子からどうやら今回の魔女は相当マヌケらしい。
しばらく進むと何やら先の方から声が聞こえてきた。物陰に隠れじっと目を凝らして見ると、
(あれは......?)
黄色いメルヘン少女と黒と紫のメルヘン少女、それにピンク髪がいた。黄色いメルヘン少女と黒と紫のメルヘン少女は険悪な雰囲気となっており、先程聞こえてきたのは彼女達の口論だろう。そして魔法という武器を持つ彼女らがただの口論で終わる筈もなく、
黄色いメルヘン少女が左手を前へと突きだしたと思った瞬間、地面から大きなリボンがまるで蛇かのようにくねりながら黒と紫のメルヘン少女を雁字搦めに縛りあげた。
(同じ目的だろうに、ナニをやっているんだか......)
と思いつつも黙ってそれを見ているクソ野郎アレイスター。
一方の黒と紫のメルヘン少女、暁美ほむらは焦っていた。
(くっ!このままじゃ巴マミが......!!)
最悪の展開だ。このままでは巴マミはあのお菓子の魔女に殺されるだけだ。あの魔女に巴マミが殺される光景は嫌という程見てきた。そして考えうる可能性の中には全員死ぬ可能性もある。巴マミも美樹さやかも、そして鹿目まどかも。それだけは絶対に阻止しなくてはならない。だが今は巴マミのリボンで雁字搦めにされている。今何も出来ない無力な自分に反吐が出る。
とそこへ、
「何をやっているのかね?」
銀の少女がほむらの下へとやってきた。
107 :
松坂英治
[saga]:2020/02/22(土) 13:43:58.10 ID:+o1k+bpn0
突然の銀の少女の登場により一瞬頭の中が困惑する暁美ほむら。だが今はそれどころではないのだ。何故この少女がここに?という疑問もある。しかし今は一刻を争う事態なのだ。
「あなた、早くここから逃げて!ここは興味本位で来る場所じゃない!あなたが魔女を退ける力を持っていても、魔法少女でもないあなたはすぐに殺される......だから早くここから逃げて!!」
情けなかった。自分に今出来ることがこの警告をこの少女に飛ばすことしか出来ないということに対して自分自身に怒りを向けていた。しかし歯痒い気持ちを抱えながらも銀の少女にこの先へ行くなと伝える。一体どんな力か知らないが、いくら魔女を退ける力を持っていてもあのお菓子の魔女は今までとは比べ物にならない程強いのだ。例え自分の持っている装備で武装したところで目の前の少女は簡単に捻り潰されてしまうだろう。しかし一方の銀の少女はというと、
「ナニをしているのかねと尋ねたのだがね。そんな身体中縛りあげて、SMプレイのオナニーにでも興じているのかね?では私も混ぜてくれないかね?私も興味があってね、どちらかといえば被虐的な快楽を味わいたいのだが」
......赤の他人を本気で殴りたいと思ったのは生まれて初めてだ。こっちはすぐに逃げるよう警告を飛ばしているというのに。目の前の少女は気楽そうに、いやいっそこの空間をギャグ時空に塗り潰そうとしているのではないかという程銀の少女は飄々としていた。しかも自分でも分かる露骨な下ネタを呼吸をするかのようにぶっ込んできやがった。
「ばっ......!、そんなこと言っている場合じゃ......っ!!」
声が響いていたのか銀の少女の相手をしている内にいつの間にか魔女の使い魔が寄ってきていた。あの顔とも分からない部位をこちらに向けるなり攻撃態勢に移っていた。しかし使い魔が出てきたのは何も奥からではない。
入り口付近、即ち銀の少女の背後。
そろりそろりと銀の少女へと近づきすぐそこまで来て
108 :
松坂英治
[saga]:2020/02/22(土) 13:44:34.12 ID:+o1k+bpn0
パァンッ!!と、すぐそこまで来ていた使い魔が破裂した。
「.................................え?」
何が起こった?
魔女に比べて雑魚とはいえ普通の人ならば簡単に殺されてしまう使い魔を、この銀の少女が倒したとでもいうのだろうか?いや、今の現象はそれこそ魔法でなければ無理な話だ。しかし目の前の少女からは一切の魔力を感じない。それこそたった今の現象はキュゥべえの奇跡でなければ出来ないことだ。
頭の中が疑問でいっぱいになっているのを知ってか知らずか銀の少女は回答を言った。
「極微小型時限爆弾。極小のドローンにつけた微小な爆弾さ。この街の科学力を利用して作った私の即興兵器だよ。本来は体内へ侵入させ体内をズタボロにするものだが、外傷でも十分に殺せる程火力を強めにしたものだよ。小さいから移動距離は短い上、起動してから数秒から数十秒で爆発する代物だが、不意打ちにはもってこいだろう?」
よくよく目を凝らして見ればダイヤモンドダストのように空中にキラキラと光るものがあった。恐らく爆破したドローン等の残骸だろう。火薬を使っていないからか硝煙らしいものはなかった。
そして奥から来た使い魔達がほむらと銀の少女へと飛びかかろうとした瞬間、
ボボボボボボボボッッッ!!!という爆発音が鳴り響いた。そしてその音が鳴り響くと同時に使い魔達は逆に吹き飛ばされてしまったのだ。
「さて、お嬢さん、先程の話の続きをしようか」
銀の少女は何事もなかったかのように話を戻してきた。
109 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/26(水) 02:23:08.76 ID:7Z54iWND0
オラッ?オラッ?次出せよ豚っ?
110 :
松坂英治
[saga]:2020/03/02(月) 00:41:43.53 ID:cYuzRuES0
「......取り敢えずこのリボンは切れるかしら?」
「りょーかい」
まずはこのリボンをどうにかしなければ話にならない。このリボンには魔力で耐久性が強化されている為簡単には切れないと思っていたのだが、目の前の少女は軽くOKを出した。
銀の少女は人差し指と中指を伸ばし、まるでハサミで切るかのようにリボンを難なくちょきんと切ってしまった。
「取り敢えず礼を言うわ。ありがとう。けどこの先には行かないで、使い魔を倒せるとしても、この先生き残れるかは保証しかねるわ。だから、」
「そうも言っていられないだろう?君が慌てているということはそれ相応の理由があるのではないかね?恐らく私と君の目的は同じだろうしな。共に行動した方がいいと思うのだがね」
確かにそうだろう。先程使い魔を蹴散らした爆弾を見れば更にゲテモノ科学兵器が出てくる可能性もあるだろう。しかしそんなガジェットに頼りきっていては油断して一瞬の隙を突かれてお菓子の魔女に殺られるだけ、肉塊オブジェの完成である。そんなことはさせない。それも魔法少女でも何でもない一般人を巻き込む訳にはいかない。
しかし銀の少女はほむらの考えていることに気付いているのかいないのか、
「何を考え込んでいるのかね。先程の黄色とピンクと何があったかは知らないが、この先急がなければならないのではないかね」
と言いながら呑気に先へと足を運んでいった。
そうだ、とにかく今はグタグタと考え事をしている場合ではない。早くあの娘達を助けなければならない。今のままじゃ最悪の展開になりかねないのだ。......使える手はいくらでも使えという考えが出てきた。
しかし一般人の彼女の協力を得るのは彼女を危険に晒すことになる。が、
「......ここから先はあなたを危険に晒すことになるわ」
口は頭よりも速く動いていた。
「それを承知でわたしのお願いを聞いてくれるかしら?」
答えは分かりきっているのに、わざわざ質問をする。
「あの娘達を助ける為にわたしに協力してくれないかしら?」
111 :
松坂英治
[saga]:2020/03/02(月) 01:05:26.59 ID:cYuzRuES0
対して銀の少女はくるりと体をこちら側へ向け、待っていましたと言わんばかりに凄絶な笑みを浮かべ、
「勿論さ、レディの頼みとあらば尚更」
あっさりとOK を出した。
「さて、正式に君からの頼みも聞き入れたことだ。本腰をいれてかかるぞ」
瞬間、どこから取り出したのか大きな砲台のようなものが銀の少女の前に現れ、爆音を鳴らしながら何かを撃った。そしてドッッッボッッッ!!!!という音と共に魔女の使い魔達が弾け飛ぶ光景がほむらの瞳に映った。
「邪魔者は蹴散らした。It's a crazy party time(楽しいパーティーのお時間だ).さあ、先へ行くぞ。パーティー会場はこの先にある。」
「え、ええ」
こうしてワケあり魔法少女と銀の変態少女(?)はマミ達を助ける為に行動を開始した。
ある程度進めば使い魔は出てくる為その度に銀の少女と連携して使い魔達を一掃した。何故かは知らないが、この銀の少女とは旧い戦友かのように息のあったコンビネーションで連携して使い魔達を倒すことが出来た。マミが先へ行っていたということもあったのだが、思っていた程手間をかけずに先へと進めた。
「疲れたかね?お嬢さん」
「いいえ全く、あなたこそ大丈夫かしら?派手に動き回っているけど」
「これでも体力には自信がある方でね、心配しなくとも息切れすることはないさ」
等と軽口を叩きながらほむらは拳銃で、銀の少女は改造銃で銃弾の雨を使い魔達へと浴びせながら進んで行った。
先へ進んで行くとそこには、
「あ、」
大顎を開きマミを食べようとするお菓子の魔女、シャルロッテの姿があった。今手元にある拳銃では火力が足りず、時間停止を発動させるのにもタイムラグがあり、その間にマミが喰われてしまい、間に合わない。
シャルロッテがギロチンのような大顎を閉じようとする。
また、また失敗かと歯噛みする。いつもそうだった。あの人が死ぬのは運命であるかのようだった。
そして、そして、そして。
ドッッッッッッガッッッッッッ!!!!!!という衝撃と共にシャルロッテは大きく後方へと吹き飛んだ。
112 :
松坂英治
[saga]:2020/03/02(月) 02:33:39.63 ID:cYuzRuES0
「パーティーの時間には間に合ったか」
左手にはねじくれた銀の杖を持ち、右手は鉄砲のジェスチャーをしていた銀の少女が呟いた。
「さあ、第二ラウンドといこうか。こちらも雑魚ばかり相手をしていて退屈していたところだったんだ。精々楽しませてくれよ」
黄色い魔法少女は呆然としていてまどかとさやかは固まったまま、ほむらは今の現象が理解出来ずに唖然としていた。そしてアレイスターは鉄砲のジェスチャーをした右手を構えたまま、シャルロッテの方へと一歩、二歩と歩みを進める。
「Let's start witch hunting.Special
things only for today(パーティーを始めよう。最高に狂ったパーティーを).」
アレイスターの台詞を言い終えるのとシャルロッテが動き出すのはほぼ同時だった。怒り狂ったように大顎を開き突進をかまし、アレイスターを喰い殺さんとするシャルロッテ。図体がデカイ分威圧感や風圧が凄いが、しかしアレイスターは臆せずに右手を構える。そして、アレイスターは右手から火花を散らした。しかしアレイスターが連想させたのはただの拳銃ではない。もっと威力のある大仰なものだった。
そして第三者の目には“それ”はこう映っていた。
(マスケット銃......?)
ドッッッッッッガッッッッッッ!!!!!!という衝撃が、またもやシャルロッテを襲う。
「そんな突進程度でこのアレイスター=クロウリーが怯むとでも思っていたのかね?」
しかし背後にはシャルロッテの使い魔達が忍び寄り、
ズガガガガガガガッッッ!!!!!という耳をつんざく音と衝撃が使い魔達へと浴びせられた。
「そのまま続けて頂戴。取り巻きはわたしが片付ける」
「了解」
さあ、黄色い魔法少女の死の運命をこのファンシーな空間ごとぶち壊せ。
113 :
松坂英治
[saga]:2020/03/02(月) 02:34:36.25 ID:cYuzRuES0
「どうなっているの?」
黄色い魔法少女、巴マミはそう呟いた。謎の銀の少女と暁美ほむらが一緒に戦っている光景を呆然としながら見ていた。
魔法少女でない筈の銀の少女が何故魔法を使える?
彼女達は自分を助けに来てくれたのか?
いや、そもそも自分は今までどんな状況だった?
「ひっ......!」
あの光景を思い出した途端恐怖が遅れてマミを襲った。咄嗟に自分の頭と首を触りしっかりと存在するか確認する。それでもまだ恐怖は抜けきれない。力が抜け、その場にペタリと座り込んでしまう。
「「マミさん!!」」
まどかとさやかがマミを心配してマミの方へと駆け寄って来た。
「マミさん大丈夫ですか?!」
「取り敢えず安全な場所に行きましょう!!」
後輩二人の声に自分が生きていると実感し、安堵して途端に涙が溢れだしてきた。
「マミさん、もう大丈夫ですよ。ここは安全です」
まどかがマミを元気付ける言葉を掛けるが、その優しさが更に生きている実感を味あわせた。涙が止まらない。子供のようにぎゃんぎゃんと泣きわめいた。多分人生で一番泣いたかもしれない。
一旦泣きわめいた後になって少し落ち着いた頃、
「......ありがとう......二人とも......」
取り敢えず後輩二人に礼を言ってからまた涙が出てきそうになる。が、落ち着いて戻った思考で泣くなと無理矢理涙を堪える。
「いえいえ、わたしは何も、
「マミさん、まどか、こっち来る!!」
どうやら見張り役をしていたさやかから魔女がこっちに来ることが知らされる。
「っ......!!」
そしてぶり返すあの恐怖。逃げなきゃいけないのに体が言うことを聞かず、ガタガタと震えている。しかし、予想に反し、魔女を吹き飛んでいった。
魔女の代わりに謎めいた銀の少女が立っていた。
「ここにはか弱きレディがいるんだ。悪いがここから先は侵入禁止だ」
114 :
松坂英治
[saga]:2020/03/02(月) 02:35:20.93 ID:cYuzRuES0
某第一位風にカッコつけながらアレイスターはマミ達を守るようにマミ達の前に立った。
「先程は雑魚ばかりと言ったがここまで耐久値が高いと最早ストレスゲーだな」
右手と左手、二丁拳銃のジェスチャーをとり連続で火花を散らす。ズガガガガガガガッッッ!!!!!と、いくつもの銃弾の雨がぶつかる衝撃がシャルロッテを襲う。
「さて、そろそろ終わりにさせてもらうとするかね」
と言い、お菓子の魔女にトドメを刺す為にジェスチャーの構えをする。それは大体大砲のようなものだった。
しかしその構えは見る人によっては別のものに見えさせた。
「ティロ......フィナーレ......?」
ズガンッッッッッッッッッ!!!!!!と、特大の衝撃がシャルロッテの残り少ない体力を〇へと追い込んだ。
115 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/03(火) 14:24:32.65 ID:ce8ghFvUO
いいわよ。もっと供給なさい...
116 :
松坂英治
[saga]:2020/03/03(火) 20:10:08.22 ID:AdULX9Kb0
シャルロッテが倒されたことにより、サイケデリックなこのサイケデリックな空間もシャルロッテと共に消えていった。
日が傾き、世界をオレンジに染め上げたその場に残っていたのは通路の中央にあるグリーフシードとアレイスター、暁美ほむら、鹿目まどか、美樹さやか、キュゥべえ、そして巴マミだった。
巴マミは最初、まるで時が止まったかのように呆然としていた。だが、自然とマミの思考は現実のスピードに戻り、今の状況を理解するに至った。
そして、そして、そして。
「い......いきてる......?わたしたすかったの?」
言葉にしてみれば簡単なものだった。しかしそれがどれほど難しいことだったか、どれだけ嬉しいことか、これ程実感したのは初めてだった。
「マミさんだずがっだあああぁぁ......!!」
「マミさん!マミさああん!!」
そして後輩二人泣きじゃくりながらもが自分の身を案じてくれている。
恐怖もまだ抜けきれていないし、体がガクガクと震えている。しかしそれ以上に嬉しさが、生きていることの嬉しさの方が勝っていた。
この後は三人してわんわん泣きじゃくった。先輩とか後輩とか、場所とか時間とかも関係なく、心の奥底から湧き出てくる感情のまま身を抱き合いながら泣きじゃくった。
そして少し時が経った頃、
「......二人ともありがとう、そしてごめんなさい。あんな危険に晒して、怖い思いをさせて」
「いえいえ、あたし達こそあまり役にたてなくて、マミさんがいるから大丈夫だって思ってマミさんばかりに重い荷を背負わせちゃって......」
「わたしも怖くて怖くて、なのに何も出来なくて、ただ見ているだけでマミさんを助けることが出来なくて......本当にごめんなさい」
「いいえ、あなた達が気にすることではないわそれから......」
117 :
松坂英治
[saga]:2020/03/03(火) 20:14:49.40 ID:AdULX9Kb0
マミは震える体を押さえ込みながらも、“二人”の下へと歩み寄った。
「助けてくれてありがとう。そして暁美さんには酷いこと言ったりしてごめんなさい。勘違いしてたとはいってもあんなことをしてごめんなさい」
「いいえ、気にしてはいないわ。あなたが助かればそれで良かったわ。こちらこそ言い方が悪かったわ、ごめんなさい」
二人の雰囲気はシャルロッテの結界の中にあった邪険なものではなく、和解したような柔らかいものになっていた。
それを遠目に見ていた美樹さやかも何かを思ったのか、ほむらの方へと駆け寄り、
「転校生、その、なんていうか......ごめん。今まで邪険にしてきて......あたしも言い方キツかったかも......それからマミさんを助けてくれてありがとう。これからはよろしくしてもいいかな?」
「ほむらちゃん、マミさんを助けてありがとう。その......わたしも友達になってくれないかな?」
いつの間にかまどかも駆け寄っており、友達にして欲しいと言った。二人に対する回答は勿論、
「ええ、こちらこそよろしく」
こちらも険悪な雰囲気ではなく、和解したようだった。
「それから、あなたもありがとう。わたしの命を助けてくれて」
「なあに、礼には及ばんさ。良い百合も見させてもらったしな」
アレイスターの方を向き、礼を言う巴マミ。まどかもアレイスターへと体の向きを変え、
「マミさんを助けてありがとう、その......えっと......」
「アレイスターだ。アレイスター=クロウリー」
「アレイスターちゃん!!」
名前の分からないまどかへ自身の名を口にするアレイスター。ここで初めて名乗ったアレイスターだった。
118 :
松坂英治
[saga]:2020/03/04(水) 10:42:10.43 ID:05gHMH560
「巴マミ」
辺りが喜びのムードになる中、暁美ほむらは巴マミの名前を短く呼んだ。
「......何かしら?」
先程和解したばかりだというのにほむらの目はなにやら鋭かった。
「あなた、さっきのことがあってまだ魔女と闘える?」
「......」
「例えわたしと組んでもあなたは足手まといでしかないじゃないかしら?」
「ちょっ、そんなこと言わなくても!!」
「そうだよほむらちゃん、そんな言い方ってないよ!!」
ほむらの棘のある言い方につい反抗する二人だったが、
「いいのよ二人とも。ええ、わたしは多分もう魔女とは闘えないかもしれないわ。」
認めた。後輩に弱いところを見せたがらない巴マミが今、弱音を吐いている。しかし、
「でも、だからと言って魔女を野放しにする訳にはいかないわ。これはわたしのソウルジェムが穢れるから、グリーフシードが欲しいからじゃなくて、この街が魔女によって一般人が脅かされることが許せないから」
固い決意と正義感だった。それとも後輩には弱いところは見せまいという意地だろうか?さっきは魔女に喰い殺される直前だというのに。
しかしほむらもこの回答を予測していたのか、
「ええ、そう言うと思ったわ。けどさっきも言った通り例えわたしとあなたが組んでもあなたは足手まといでしかない」
「っ、!!」
しかし、その後に続く言葉はマミの予想を反していた。
「だから、わたしがあなたの代わりにこの街の平穏を守る。あなたも含めてみんなを魔女からわたしが守るわ」
119 :
松坂英治
[saga]:2020/03/04(水) 10:43:06.61 ID:05gHMH560
「いいの?」
「ええ、勿論よ。約束する」
予想外の返答に一瞬呆ける巴マミ。そして理解が現実に追い付いたのか、
「ありがとう......!本当にありがとう......!!」
「別に気にしなくていいわ。わたしにもわたしの目的があってその為にやっているだけですもの」
「それでもよ。あなたはこの街を守ってくれるというのならわたしも嬉しいわ」
この街の平和の為に闘ってくれている魔法少女がいる。その事実だけで励みになる。これからは魔法少女を一旦やめるがこの少女がいれば問題ないだろう。
「それから......」
と、くるりとほむらはアレイスターの方へと体の向きを変え、
「今日は本当にありがとう。あなたのおかげで巴マミを救うことが出来たわ」
「礼を言う必要は無いさ。私は私で勝手に動いていただけなのたからな」
そう、ほむらが今日一番感謝したかったのは目の前にいる銀の少女だった。彼女のおかげで巴マミを救うことが出来たどころか今までにない程順調なスタートをきれた。
と、ここで今まで空気だったキュゥべえがアレイスターへ話しかけてきた。
「ねえ、突然で申し訳ないんだけど、アレイスター、今日はマミの家に泊まっていかないかい?ねえ、いいだろうマミ?」
「ええ、そうね。そうだ、今日はわたしの家でみんなでパーティーをしましょう!」
キュゥべえがアレイスターを巴マミの家に泊まっていかないかと言う誘いを受け、マミはそれを聞き家でパーティーすることを提案した。
「いいな、それ。私はその提案は悪くはないと......
120 :
松坂英治
[saga]:2020/03/04(水) 11:54:20.61 ID:05gHMH560
言いかけた時、アレイスターに異変が起こった。
「ごぶっ......」
先程までは何の問題もなく、シャルロッテの攻撃も受けていない筈のアレイスターの口から血が垂れてきていた。それが引き金なのかアレイスターはその場にしゃがみこみ思いきり赤い鮮やかな血反吐を吐いた。
「ごふ......ごほっごほ......」
一瞬のことで何が起こったのか理解出来ずに固まってしまう少女達。そしてやっと理解が追い付き、
「アレイスターちゃん大丈夫?!」
「な、何が......?さっきの魔女にでもやられたの?!」
まどかとさやかはアレイスターが血反吐を吐いたことに驚き、何をすればいいか分からない様子。精々アレイスターの心配をする他ないだろう。しかしベテランの魔法少女達は落ち着いているもので、
「鹿目まどか、美樹さやか、応急処置をするからそこをどきなさい。巴マミ」
「ええ、分かってるわ」
ほむらが戸惑っているまどかとさやかをほむらがどかすと、入れ替わりでマミがアレイスターの前へと立った。そしてソウルジェムをアレイスターの前へと翳し、魔力を使った治療を開始した。
「おお、美少女から治療を受けるとは......今日は珍しくついているな」
「喋らないで。......なにこれ......何か呪いみたいなのが邪魔をして上手くいかないわ!」
「いや、治療が出来ないというのなら結構だ。痛み位は引いたしな。そもそもこれは私自身が仕組んでいることだ、あまり気にするな」
アレイスターはマミのソウルジェムを手でどかすとすくっと立ち上がった。
「私は大丈夫だ。こんなことも慣れっこだしな」
「あれだけ血を吐いているのに大丈夫なわけ......!」
「では君の家で治療してくれないかな?折角のパーティーが私のせいで台無しになるわけにもいかないだろう?」
121 :
松坂英治
[saga]:2020/03/04(水) 11:57:27.98 ID:05gHMH560
「いや......でも......」
「ではそこの暁美ほむらと言ったか。君が私をおぶってくれないか?そうすれば移動中も状態が悪化しないだろうしな」
「本当にいいのかしら?ここは病院の敷地内でもあるのよ」
「いや、病院は結構するよ。諸事情で病院にお世話になりにくくてな」
「......分かったわ」
「暁美さん!?」
「治療ならあなたの家でも出来るでしょ?なら早くあなたの家へと連れてくべきだと思うけれど?それに本人がここまで言うのにも訳があるのでしょうし、その訳も含めてあなたの家で話させればいいでしょう?」
ここで押しに弱いマミは、
「......分かったわ。ただしあまり無茶はしないこと。分かった?」
「ええ」
「りょーかい」
適当に返事をする銀の少女を心配するが、今は家に帰ることが先決だ。
「じゃあ、アレイスターさんの為にも早く家に帰らなきゃね!」
方針は決まった。後は家に帰るだけだ。
「あんた大丈夫?スゲー血吐いてたけど......」
「そうだよ。やっぱり病院に行った方が......」
マミの家へと帰る途中でも後輩二人はアレイスターの心配をしていた。
「くどいぞ。それ以上言うのならば私の夜の相手、詳しくはセッ○クスの相手をしてもらうぞ」
......ここで下ネタを言うところは歪みない変態少女擬きアレイスターだった。まどかとさやかは顔を真っ赤にしていた。
「それに私よりもあの黄色い方を気にしたまえ」
とアレイスターが後方へ指を指すとそこには足を震わせながら歩いているマミの姿があった。
122 :
松坂英治
[saga]:2020/03/04(水) 11:58:47.98 ID:05gHMH560
「マミさん大丈夫ですか?」
「一旦休んだ方が......足も震えてますし......」
「マミ、僕も休んだ方がいいと思うよ」
みんな察していた。恐らく今まで見栄を張って恐怖を紛らわしていただけだと。当たり前だ人は誰でも恐怖から逃げたがる生き物だ。それに死の恐怖を味わってすぐにその恐怖が抜けるわけがないのだ。その為なのか魔女が居なくなった今でも魔法少女の格好をしている。普段の格好よりも魔法少女の方が心強いのかも知れない。しかしマミは後輩二人に迷惑をかけまいとしているのか、
「大丈夫よ、みんな先に行ってて」
強がりを見せるマミを見て二人は顔を合わせ、
「わたしはマミさんのペースに合わせますよ」
「マミさんにはあたし達がついていますから!」
「僕も一緒にいるよ、マミ」
「みんな......」
マミは二人と一匹(?)を見てまた泣き出しそうになった。
「ありがとう、ゆっくりだけどいいかしら?」
「はい!」
「勿論です!」
「きゅっぷい!」
この様子を遠目に見ていたほむらとアレイスター。
「微笑ましいな」
「ええ、そうね」
三人と一匹(?)の先を歩きながら(アレイスターはおぶられながら)その光景を眺めていた。
「君はあそこに混ざらなくていいのかね?」
「そうしたいけどあなたを先に巴マミの家に行かせるのが先でしょ」
「おっとそれは失礼」
そうこうしている内に横断歩道に差し掛かった。先に行ってたほむらとアレイスターは渡れたが、他は渡れずに赤信号に足止めされていた。
そして、
123 :
松坂英治
[saga]:2020/03/04(水) 11:59:16.30 ID:05gHMH560
ドンッとマミはまどかとさやかを突き飛ばした。
それは何故か?答えはすぐそこにあった。そう走る大型トラックだ。
そして、そして、そして───
124 :
松坂英治
[sage saga]:2020/03/04(水) 12:00:02.97 ID:05gHMH560
ここまで前座、ここから本編
125 :
松坂英治
[saga]:2020/03/04(水) 12:00:28.17 ID:05gHMH560
ゴグシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァッッッッッッ!!!!!!と大型トラックがマミの体を撥ね飛ばした。
126 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/04(水) 12:28:01.06 ID:nSxIEQiSO
そんな、乱パが……
127 :
松坂英治
[saga]:2020/03/05(木) 01:20:17.04 ID:xGRwSohb0
大型トラックはマミを撥ね飛ばした後、吹き飛んだマミの体を追うようにして再びマミへと追撃した。
「「マミさん!!」」
突き飛ばされてなんとかトラックに轢かれずにすんだ後輩二人はマミを呼ぶが時既に遅し。
そして、
ジャリジャリジャリジャリジャリジャリッッッッッッ!!!!!!という、タイヤと地面が噛む音が響く。どうやらタイヤが滑って上手く前へと進めないようだ。いや、正確にはタイヤと地面の間にある“何か”が潤滑油の役割をしているらしい。
トラックのタイヤと地面の間から覗いたのは鮮血で赤く染まった黄色い髪。
トラックのタイヤと地面の間にある“何か”とは、それは撥ね飛ばされたマミの頭だった。
トラックがタイヤを回転ノコギリのように回転させる度にマミの頭部からは脳と脳脊髄液が撒き散らされる。また、辺りに散らばっている白い物体は頭蓋骨だろうか?脳と血液が潤滑油となりトラックの前進を一瞬だけ止めていたのだ。
そして、そして、そして───
パキンッというガラスが割れるような小さな音が、しかし全員の耳に届いた。
「マミさん!!」
「まどか!!危ない!!」
「まどか!そこは危険だ、下がって!!」
「でも、マミさんが......マミさんが......!!」
助かる筈がない。分かりきっている筈なのにそれを頭が拒む。
どうして、どうして、どうして。
マミさんは何も悪いことはしていない筈なのに......一人ぼっちで闘ってきて、それでも歯を食い縛ってきたマミさんが、どうして......?
「そこをどけえええええええぇぇぇぇッッッ!!!!」
アレイスターの怒号がとぶ。そしてアレイスターの魔術で強化された渾身の右ストレートが炸裂した。そのおかげかトラックは一瞬だけ浮きその隙に身体強化した体でトラックをどかす。
128 :
松坂英治
[saga]:2020/03/05(木) 01:29:06.59 ID:xGRwSohb0
ほむらはマミの方へと駆け寄り、ソウルジェムを当てている。その間アレイスターはマミを轢いたクソ野郎の面を叩きのめす為にトラックの座席へと移動したのだが、
「あ、」
間抜けな声がでた。
中にいたのは確かに小太りした中年の男で普通ならばこいつがクソ野郎ということなのだろう。
しかし中にいたのはそいつだけではなかった。
中年の男の首筋には魔女の意匠のような模様。奥には喪服のようなスーツやドレスを纏った出来損ないの人形のような奴ら。
そう、こいつらは、
「花嫁の魔女の......使い魔......!!」
脳の血管が破裂するかと思った、あるいは歯が砕けるのかという程奥歯を噛み締めたか。
アレイスターは右手と左手で銃のジェスチャーをとると、アレイスターの手から火花が散った。
ズガンッと、花嫁の魔女の使い魔をアレイスターは瞬殺した。
129 :
松坂英治
[saga]:2020/03/05(木) 01:48:09.05 ID:xGRwSohb0
はい、ここから本編に入ります。やることはあまり変わりません。
※注意事項
・原作通り死人が出ます
・名前欄がウザイです(重要)
・コテハンがウザイです(重要)
・作者(私)の絡みや関係ないレス、ふざけがウザイです(重要)
・下ネタ上手くない癖して無理にぶっこんできます
・展開に無理があったりします(まあ基本私のオナニーですので)
・最後はハッピーエンドになります
まあ他にも色々あると思いますが以上のことが無理だという方は即ブラウザバックしてください。
あと本日入るのでもうふざけは控えます。
今まで通りぼちぼち投下していきます。飽きたらエタるかもしれません。どうかよろしくお願いいたしますm(_ _)m
ついでに登場人物
禁書
・アレイスター
・コロンゾン
まどマギ
・まどか
・ほむら
・さやか
・マミさん
・杏子
位かな?今のところ予定してるのは
それでは次回までノシ
130 :
松坂英治
[sage saga]:2020/03/05(木) 01:50:55.98 ID:xGRwSohb0
あと『本日』入るのでもうふざけは控えます
×本日
○本編
131 :
松坂英治
[sage saga]:2020/03/05(木) 01:52:10.13 ID:xGRwSohb0
何か質問があれば遠慮なく質問してください。出来る限り答えますので
132 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/05(木) 02:12:54.75 ID:na0ZYB3D0
質問っていうかなんていうか、俺もssを描いてる身で今スランプなんだよな...
とある風味(?)をどういう意識をして書いてるか教えてくれたりするとうれc
133 :
松坂英治
[sage saga]:2020/03/05(木) 02:21:45.41 ID:xGRwSohb0
>>132
ぶっちゃけ自分はとある風味出せてないとおもうんですけどね
とあるは何かと比喩表現を使ったり、戦闘シーンなんかはゴッッッバッッッ!!!!みたいな大仰な擬音なんか使ったりしますね。それらを意識すればいいんじゃないでしょうか?自分はとある風味を出す練習もかねてこれを書いていますから実践あるのみとしか言い様かないのですが
これでいいでしょうか?お力になれればいいのですが
134 :
松坂英治
[sage saga]:2020/03/05(木) 02:23:46.30 ID:xGRwSohb0
後は語彙力ぅ...ですかね
135 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/06(金) 01:02:50.95 ID:g3heZXzf0
>>132
アリガトウアリガトウ...
136 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/06(金) 01:03:29.79 ID:g3heZXzf0
安価先間違えました。しんできます...
137 :
松坂英治
[sage saga]:2020/03/06(金) 21:58:32.29 ID:X7lQb3+I0
>>136
安価先間違えニキ強く生きて
138 :
松坂英治
[saga]:2020/03/06(金) 23:03:09.06 ID:X7lQb3+I0
辺り一面血溜まりとなっていた。その血の主だった者、巴マミは血溜まりの中央にいた。しかしそれは少し前までのせめて後輩の前ではと、笑顔だった巴マミではなかった。大型トラックのタイヤの下で横たわっていた。
まず目に入るのが頭部がないところだった。
大型トラックのタイヤによりもう既に頭部は抉られ、削られ、磨り潰されてしまっていた。頭部の残骸であるトラックのタイヤによって掻き出された露出した脳や頭蓋骨、深紅に染まった金髪が細かく散らばっていた
周りは、ここだけは、確かに地獄となっていた。
それにマミの損傷はそれだけでは無い。
頭部程目立ちはしない。だが素人目でも分かる程身体の損傷が激しかった。
腕や脚は驚く程に青く痣が出来ており、真っ青になっていた。それもそうだ。何tとあるトラックが全速力で突っ込んできたのだ。それにあちこち骨折もしているのだろう、身体中がギ酸でもぶちこまれたかのように酷く腫れ上がっていた。右腕に至っては本来ならばあり得ない方向にぐにゃりと折れ曲がっていた。
そしてそんな悲惨な光景を目の当たりにした女子中学生が平然としていられる筈もなかった。
「うっ......うぇっ......」
「あ、ああっ......マミっ......さん......」
鹿目まどかと美樹さやか二人はこんなグロテスクな光景に目を背け、吐き気に襲われながらもそれを耐え声にならない泣き声をあげていた。
「運転手は?」
暁美ほむらこんな状況でも冷静だった。ほむらはアレイスターに運転手についての詳細な情報を尋ねた。
「......いたよ。だが......」
「?どうしたの?」
歯切れの悪いアレイスターに何かあったのか尋ねるほむら。
「運転手は心臓麻痺によって意識不明の重体だった。一応救急車は呼んでおいたよ。......だが問題は何故心臓麻痺が起こったのかだが......」
「それで......?」
139 :
松坂英治
[sage saga]:2020/03/06(金) 23:26:42.58 ID:X7lQb3+I0
いい忘れてましたがマミさんはソウルジェムが砕ける間は意識も痛覚もあるというちょっとした設定があります。頭蓋が割れて脳が掻き出されて、どんな痛みなんでしょうね。
こういう小ネタや隠れ設定などもレスしていきます。
140 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/12(木) 22:59:24.88 ID:6allAI320
あたし待つわ いつまでも待つわ
141 :
松坂英治
[saga]:2020/03/14(土) 07:55:21.84 ID:oAAzSXD20
モンハンが楽しすぎてヤバい
けど近いうちに投下しようと思っているのでしばしお待ちをm(_ _)m
142 :
松坂英治
[saga]:2020/03/14(土) 08:43:36.49 ID:oAAzSXD20
「結論から言えば私が取り逃がした魔女の使い魔が元凶だった。すまない」
「っ!!」
思わずほむらはアレイスターの胸ぐらを掴んだ。
その理由は何か?
ほむらは魔女退治においてはあらゆる時間軸の中で何度もマミを死なせてしまっている。だからほむらはアレイスターのことをとやかく言う資格はない。ほむら自身がそう思っている。では何故にここまでほむらが激怒しているのか。
顔をうつむかせながらアレイスターは言った。ただ悔しそうな態度を示す割には声には何の感情もないような気がした。謝ればそれでいい、何の問題もない。そのようなことを言っているようで許せなかった。
まどかとさやかは泣いていた。しかし壊れたブリキ人形のように膝から崩れ落ち、ただ呆然とマミの死体を見つめ、声も出せない程にショックを受けていた。
これもほむらが怒っている理由だ。
彼女達にここまでの精神的ショックを受けさせたのだ。
勿論これはほむらの八つ当たりに他ならない。だがほむらはあらゆる時間軸の中を生きてきたが、彼女とてまだ子供であることに違いはない。鉄の仮面を被ったように無表情で合理的に動く冷たい令嬢というわけではないのだ。自分の感情と向き合い、コントロールする術を完璧に身につけているわけではない。
だからこの場で“悪”というものに八つ当たりにしなければほむらもどうにかなりそうなのだ。
ひとしきりアレイスターの胸ぐらを掴み、睨むと無駄だと悟ったのかほむらは手を離した。
「ごめんなさい、ついカッとなってしまって」
「いや、こちらの方こそすまない」
マミの死体へと目をやり少しばかりか思案して、
「とにかく警察を呼ぶわ。あなた携帯は持ってる?」
「ああ」
警察へ電話し、しばらくすると何台かのパトカーがやって来た。そしてアレイスターとほむらはそうだが一番ショックを受けているまどかとさやかも警察官の指示により別の場所へと移された。
143 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/14(土) 08:57:23.27 ID:lKwEG3EOo
人払いしてから上条さんにやった回復魔術は無理か
144 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/24(火) 23:26:58.06 ID:XhqdVQEU0
モンハンのアプデかなんかくるらしいな。楽しみつつ俺らを満たしてクレメンス
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