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【モバマス】凛「ああ、あこがれのポケモンマスターに」(続)
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728 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/25(火) 19:09:17.35 ID:lqjNDa4q0
乙
チャンピオンと四天王ってこの大会の順位で決まるんだっけ?
そうなると蘭子・凛・未央・杏・きらりがそうなんかな?
729 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 01:57:17.56 ID:8yUrNr/B0
少し遅れましたが投下していきます
>>728
その通りです
730 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 01:57:59.01 ID:8yUrNr/B0
決勝戦 前夜
凛「……」
ポン ポン ポン ポン ポン ポン
ゲッコウガ「ゲコ」
ムクホーク「ムクホー」
ドリュウズ「ドリュ!」
サンダース「ダース」
サザンドラ「サザー!」
チャーレム「チャー……?」
731 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 01:58:34.89 ID:8yUrNr/B0
凛「みんな、夜遅くにごめんね」
凛「明日、決勝戦だね。その前に……伝えたかったんだ」
凛「卯月や未央と一緒に旅に出てから、色んなことが起きてさ」
凛「まさかシンデレラ団とあんなに関わることになるとは思わなかったし」
凛「もうダメかもって思ったときも何度もあった」
凛「でも振り返ってみたら、私一人じゃ絶対ここまで来れなかった」
凛「みんながいたから……みんなが私に力を与えてくれたんだ」
732 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 01:59:06.31 ID:8yUrNr/B0
凛「だから、何というか……ここまでついてきてくれて……本当にありがとう」
サンダース「ダース」ペロッ
凛「サンダース……」
凛「……ふふっ。タマゴから孵ったときはあんなに泣きじゃくっていたのに」
凛「すっかり頼もしくなったね」
凛「……そういえば、蘭子もイーブイの進化形を持っているんだっけ」
凛「じゃあその相手は決まりだね、サンダース」
サンダース「ダース!」
733 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 01:59:50.38 ID:8yUrNr/B0
凛(……進化といえば)
凛「蘭子はおそらくメガシンカを使ってくる……」
凛「そうなったら、私もメガシンカを使うつもりだけど」
カチャ
凛「勝負のカギは、チャーレムにかかっている……」
凛「その時は、よろしくね」
チャーレム「チャー」
734 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:00:25.82 ID:8yUrNr/B0
凛「ドリュウズ」
凛「あの時、ヤミラミとどっちを捕まえようか迷ったけど」
凛「ドリュウズを選んでよかったって思ってる」
凛「裕子や肇、茜に勝てたのはドリュウズのおかげだから。ドリュウズのガッツにたくさん助けてもらったね」
凛「明日も……よろしくね」
ドリュウズ「ドリュー」スリスリ
735 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:00:52.87 ID:8yUrNr/B0
サザンドラ「サザー」
凛「サザンドラも、育てるのが大変だったけど」
凛「強くなったね。頼りにしてるよ」
凛「ねえ、この傷……覚えてる?」スッ
凛「モノズの時に触れ合おうとして噛み付かれた跡だよ」
凛「すごく痛かったけど、そんなことも昨日の出来事みたい。ふふっ」
サザンドラ「サザ……」
736 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:01:20.63 ID:8yUrNr/B0
凛「……?」
サザンドラ「……」クイッ
凛(サザンドラが右腕を差し出している)
凛(……)
ソーッ
ポン
737 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:02:11.49 ID:8yUrNr/B0
凛(……!)
サザンドラ「サザー」
凛「……噛み付かないの?」
サザンドラ「サザー」
凛(……)
凛(すごくサザンドラらしくない振る舞いだけど)
凛(これは私に心を開いてくれた、ってことなのかな)
凛「サザンドラ……ありがとう」
738 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:02:45.41 ID:8yUrNr/B0
凛「ムクホーク」
凛「初めて自分の力でゲットしたのがムックルの時だったね」
凛「すごく嬉しかった。あの事も、よく覚えてる」
凛「きらりを倒せたのはムクホークの踏ん張りがあったからだったよね。ありがとう」
凛「明日も、頑張ろうね」
ムクホーク「ムクホー!」
739 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:03:27.31 ID:8yUrNr/B0
凛「そして……ゲッコウガ」
ゲッコウガ「ゲコ」
凛「こんな私についてきてくれて本当にありがとう」
凛「ううん、感謝してもし足りないな」
凛「ゲッコウガにはもう見えてるよね。夢に見ていた……あの場所が」
ゲッコウガ「ゲコ」コクリ
凛「……うん、そうだよね」
740 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:03:58.33 ID:8yUrNr/B0
凛「よし……みんな」
凛「明日は絶対に勝とうね……!!」
ゲッコウガ「ゲコ」
ムクホーク「ムクホー」
ドリュウズ「ドリュ!」
サンダース「ダース!」
サザンドラ「サザ!」
チャーレム「チャー」
741 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:04:32.62 ID:8yUrNr/B0
翌日
ドワァァァァァァァァァ
卯月「うわ、すごい歓声だね」
未央「そりゃあそうだよ! 何たってチャンピオンが決まるんだから!」
ザワザワザワザワ
恵磨『皆様、大変長らくお待たせいたしました!』
恵磨『今年もさまざまなドラマが生まれたポケモンリーグですが!』
恵磨『遂に最終日! チャンピオン決定戦を迎えました!!』
ワァァァァァ
742 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:05:12.12 ID:8yUrNr/B0
瑞樹『なんだか寂しくなってくるわね。……あ、解説の瑞樹です』
恵磨『実況は恵磨です! 最後までよろしくお願い致します!!』
恵磨『さあ、まずはここまで勝ち上がってきたチャレンジャーに入場してもらいましょう!』
ガーッ
恵磨『リーグ初出場ながら四天王の愛梨選手を下し、同じく初出場のきらり選手、未央選手とも名勝負を繰り広げてきた超新星――』
恵磨『アマミタウン出身、凛選手だぁぁ!!』
凛「……」ザッ
743 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:05:48.34 ID:8yUrNr/B0
ワァァァァァァァァァ
『凛ー! 頑張れー!!』
『俺は凛ちゃんを応援してるよー!!』
美玲「おお、凛、気合い入ってるな!」
幸子「それに私たち以外にも凛さんを応援してる人がたくさんいますね!」
輝子「フヒ……すっかり人気者だな」
乃々「す、すごいなあ……」
744 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:06:21.84 ID:8yUrNr/B0
晶葉「凛……」
志希「晶葉ちゃん、凛ちゃんより顔が固いよー?」
晶葉「あ、ああ……何だか私まで緊張してきてな」
晶葉「それにあの時のイーブイがここまで来たかと思うと……ついな」
文香「凛さんなら、きっと大丈夫ですよ」
こずえ「……うん……」
茜「凛ちゃぁぁぁぁぁん!! ファイトォォォーーー!!!」
745 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:07:02.72 ID:8yUrNr/B0
モバP「……」
真奈美「同席、失礼するよ」
モバP「ん? ……ああ、真奈美さんか」
モバP「それと……」
ありす「門下生のありすです。はじめまして」ペコリ
晴「晴だぜ!」
モバP「ああ、どうも」
746 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:08:07.23 ID:8yUrNr/B0
モバP「真奈美さん、ジムを空けてて大丈夫なのかい?」
真奈美「ああ、問題ないよ」
真奈美「それより凛の勇姿を見届けることが最優先だと思ったからね」
真奈美「他のジムリーダーもジムからは離れていないが、今ごろテレビ中継に釘付けのはずだよ」
モバP「そうか」
モバP「……」
真奈美「緊張しているのかい?」
モバP「ああ、そりゃあ緊張するさ」
モバP「あの凛が、いよいよここまで来るなんてな……」
747 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:08:40.46 ID:8yUrNr/B0
凛(結局、蘭子に会うことはできなかった)
凛(メガシンカのこと、確認したかったけど……まあ仕方ないかな)
凛(こっちは準備できてるから、後は相手次第だ)
恵磨『そして、チャレンジャー凛選手と相まみえるは――』
恵磨『チャンピオン・蘭子!! 満を持しての登場です!!』
ガーッ
蘭子「……」
ザッ
748 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:09:12.73 ID:8yUrNr/B0
ワァァァァァァァァァ
『蘭子ぉぉぉぉぉーーー!!』
『絶対王者の力を見せてくれーー!!』
未央「おお、こっちもすごい歓声……!」
ザッ
凛「蘭子……!」
蘭子「クックック……」
749 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:09:57.72 ID:8yUrNr/B0
蘭子「『蒼き瞳を持つ者』よ。いつここまで辿り着くか、心待ちにしていたぞ」
蘭子「頂点に立つ者として、この舞台で汝と魂を競い合えることが嬉しいわ」
凛「うん……私も、蘭子と戦えるのがすごく楽しみだったよ」
蘭子「クックック……」
蘭子「しかし……今日に至るまで、まことに退屈だったわ」
凛「……?」
750 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:11:04.09 ID:8yUrNr/B0
蘭子「何故なら我は祝宴の開催を告げた後からその身を深淵に隠し、戦場から遠退いていたの」
(凛ちゃん達の試合は一度も見ていないの)
蘭子「いずれ訪れる勇者との邂逅に、黒き魂を踊らせながら……」
(挑戦者とは公平に戦いたかったから!)
凛「そ、そうだったんだ」
凛(……そうか。だから実況席の裏はいつも空席になってたんだ)
蘭子「……時に勇者よ」
凛「ん?」
蘭子「先日の創造神の件、改めてここで感謝の意を示す」
(アルセウスを鎮めて下さってありがとうございました!)
蘭子「よもや神をも従わせるとは思わなかったが……」
蘭子「果敢にも立ち向かった汝の姿、我が魂にしかと刻んだぞ」
751 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:12:13.85 ID:8yUrNr/B0
凛「ううん。あれは私一人じゃどうにもできなかった」
凛「みんながいてくれたからだよ。私はその一端を担っただけ」
蘭子「……そう。そうしていかなる苦難も同胞と共に乗り越えてきたのだな」
(どんな困難にぶつかっても仲間やポケモンと乗り越えてきたのね)
蘭子「それは何時如何なる時も己を超克してきたということ。その姿、尊敬に値するわ」
(それはどんな時でも自分に勝ってきたということ。素晴らしいわ)
蘭子「……しかし! 我は魔王!」
蘭子「勇者である汝を圧倒的に叩き潰してこそ、我が威光は再びこの大地に示される!」
凛「!」
752 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:13:44.04 ID:8yUrNr/B0
蘭子「勇者よ! 約束の頂を前にして、大いなる闇の力にひれ伏すがいい!!」
(ポケモンリーグチャンピオンとして、あなたを倒します!!)
蘭子「さあ、始めよう!!」
ババァン
チャンピオンの蘭子が勝負をしかけてきた!
恵磨『バトル……』
恵磨『スタートォォォォォォ!!!!』
753 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:14:35.95 ID:8yUrNr/B0
凛「いくよ、ゲッコウガ!」ポン
ゲッコウガ「ゲコ」
蘭子「ゆくぞ、御霊の化身よ!」ポン
(ミカルゲ、いきますよ!)
ミカルゲ「おんみょーん」ズン
ミカルゲ ふういんポケモン ゴースト/あく
108個の魂が集まって生まれたポケモン
500年前に悪さをしたため要石のひび割れに縛りつけられてしまった
晶葉「おお、ミカルゲか」
文香「珍しいポケモンですね」
乃々「何あのポケモン、怖い……ペラペラだし……」
754 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:15:11.44 ID:8yUrNr/B0
恵磨『まずはゲッコウガとミカルゲの対面です!』
瑞樹『凛ちゃん、いきなりエースで勝負してきたわね』
凛(相手が何をしてくるのか全くわからない……)
凛(なら、攻めるのが私の戦い方!)
凛「ゲッコウガ、みずしゅりけん!」
ゲッコウガ「ゲコ!」シュバババ
蘭子「効かぬわ!」
755 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:15:52.71 ID:8yUrNr/B0
ミカルゲ「みょん」ヒョイヒョイヒョイ
凛「え!?」
恵磨『なんとミカルゲ、無駄のない動きでみずしゅりけんを全て躱した!?』
瑞樹『……いえ、全て躱したわけではないわ。半分は最初から当てが外れていたわね』
瑞樹『そうさせたのは……おそらく』
キラッ
瑞樹『……あれの仕業ね』
756 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:16:49.30 ID:8yUrNr/B0
凛(ミカルゲの体がわずかに輝いている)
凛(あれは『ひかりのこな』……?)
ひかりのこな
相手の命中率を下げる
凛「そうか、どうりで当たらないわけだ」
蘭子「『幻影の術』よ!」
(かげぶんしんです!)
ミカルゲ「みょん!」
ヒュンヒュンヒュン
757 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:17:22.81 ID:8yUrNr/B0
恵磨『さらにミカルゲ、分身を生み出しました!』
瑞樹『これは厄介ね』
瑞樹『ただでさえ攻撃が当たりづらいのに、ミカルゲの特性は『プレッシャー』。このままだと凛ちゃんにとってはジリ貧だわ』
蘭子「クックック……」
蘭子「さあ、何処からでもかかってくるがよい!」
凛「……」
凛「わかった。そうさせてもらうよ!」キッ
758 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:17:58.82 ID:8yUrNr/B0
凛「ゲッコウガ!」
ゲッコウガ「ゲコ」ダッ
恵磨『ゲッコウガ、分身したミカルゲの一つに突撃していきます!』
未央「あの迷いのない感じ……そうか!」
ゲッコウガ「ゲコ!」ズバッ
ミカルゲ「みょ!?」
フッ
蘭子「……ほう!」
759 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:18:28.05 ID:8yUrNr/B0
恵磨『ゲッコウガ、分身したミカルゲを一瞬で見抜いた!!』
茜「おぉ!!」
美玲「な、なんで一発で本体がわかったんだ!?」
志希「あれは『つばめがえし』だねえ」
晶葉「『つばめがえし』は攻撃の際に極限まで精神を研ぎ澄ませて放つ技でもある」
晶葉「だから自分が目潰しを受けていたり、相手が分身していても必ず攻撃を当てられるんだ」
卯月「それがわかっていたから凛ちゃんは迷わず本体を狙えたんだね」
幸子「なるほど、これで相手の作戦は崩せましたね!」
760 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:19:05.40 ID:8yUrNr/B0
蘭子「クックック……そうか、我が幻影を破るとは」
蘭子「ならばここは一度身を引こう」シュゥゥ
蘭子「ゆくぞ、鉄鎧のガーディアンよ!」ポン
(ブリガロンでいきます!)
ブリガロン「ブリガー!」
ブリガロン とげよろいポケモン くさ/かくとう
顔の前で拳を合わせて防御のポーズをとる
自分が盾となって仲間を守るほか、爆弾の直撃も耐えることができる
恵磨『チャンピオン・蘭子、2体目はブリガロンだー!』
761 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/01(日) 02:21:36.28 ID:8yUrNr/B0
今回はここまで
初手ミカルゲは完全にシロナさんリスペクト
次回は水曜日です、ありがとうございました
762 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:14:00.23 ID:jhzmxTwl0
投下します
763 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:14:47.23 ID:jhzmxTwl0
恵磨『チャンピオン・蘭子、2体目はブリガロンだー!』
凛(ブリガロンか……ここは不利だね)
凛「ゲッコウガ、交代!」シュゥゥ
凛「ムクホーク!」ポン
ムクホーク「ムクホー!」
蘭子「ふむ、相性のよい飛獣に代えたか」
蘭子「……だが! 我がガーディアンは崇高なる魔王の盾!」
蘭子「何人たりとも先には通さないわ! 飛獣よ、地に堕ちるがいい!!」
764 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:15:18.64 ID:jhzmxTwl0
ブリガロン「ブリガ……」コォォ
ブリガロン「ブリガッ!」
ズドォン
ムクホーク「ムクホー!?」
凛「くっ!」
ムクホーク「ムクホー……!」ズシン
恵磨『凛選手、相性のいいムクホークに交代しましたが……』
恵磨『『うちおとす』で痛い一撃をお見舞いされました!』
765 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:15:57.47 ID:jhzmxTwl0
晶葉「まずいな。『うちおとす』は翼を持つポケモンを撃ち落してしまう技だ」
晶葉「飛行能力が弱まってしまったら、ムクホークには厳しくなるな」
ムクホーク「ムクホー!」バサッ
凛「ムクホーク、まだいけるよね!」
蘭子「クックック……パトスがみなぎっているな!」
(気合い十分のようですね!)
凛「ブレイブバード!!」
ムクホーク「ムクホー!!」ギュォォォ
766 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:16:34.45 ID:jhzmxTwl0
蘭子「来たな……構えよ!」
ブリガロン「ブリガ!」ズン
美玲「う、受け止める気か!? ブレイブバードだぞ!?」
茜「どうやらそのようですね……!」
ブリガロン「ブリガー」ジャキッ
晶葉「あの構え……まずい、凛!!」
蘭子「我が結界の前に跪け!」
蘭子「『ニードル・ガード』!!」
767 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:17:02.64 ID:jhzmxTwl0
ブリガロン「ブリガー!!」
ズドォン
ムクホーク「ムクホー……!」グググ
恵磨『ブリガロン、ムクホークの突進を受け止めたぁー!!』
凛「!? ムクホークが止められている……!?」
コォォ
凛「!」
カッ
バシュゥゥン
768 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:18:23.48 ID:jhzmxTwl0
ムクホーク「ムクホッ……!」グサッ
凛「な……」
凛(ブリガロンの後ろから緑のトゲが飛んできた!)
ムクホーク「ムクホー……」ドサァ
卯月「ああ、ムクホーク!」
恵磨『ムクホーク、相手を攻撃するつもりが逆に跳ね飛ばされてしまったぞ!?』
瑞樹『ニードルガードは相手の攻撃を防ぎつつ、トゲで反撃する技ね』
瑞樹『肉弾戦が得意なムクホークは特に格好の獲物だわ』
769 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:18:56.18 ID:jhzmxTwl0
凛「……」
凛(やっぱりチャンピオン……さっきの影分身といい、防御の面でも一流だ)
凛(スキがない……!)
蘭子「ではこちらからゆくぞ! ガーディアンよ!」
ブリガロン「ブリガー!」ズギュン
未央「は、速い!?」
卯月「あんなに重そうな体なのに……!」
蘭子「『反撃の鉄槌』よ!」
(アームハンマー!!)
770 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:19:38.37 ID:jhzmxTwl0
ブリガロン「ブリガー!」ブン
凛「ムクホーク、躱して!」
ムクホーク「ムクホー!」グル
ズドォン
瑞樹『蘭子ちゃんのブリガロンはあのトゲを攻撃にも防御にも活かしてくるのが特徴ね』
瑞樹『まさに難攻不落……というわけ』
凛(何とか躱せたけど……すごい威力だ)
凛(あれは一度だって喰らえないな)
771 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:20:09.35 ID:jhzmxTwl0
凛「はねやすめ!」
ムクホーク「ムクホー」ファサッ
恵磨『ムクホーク、回復してピンチを凌ぎました!』
蘭子「その選択が命運を分けるのよ!」
蘭子「彼の飛獣に再び鉄槌を!」
ブリガロン「ブリガー!」ブン
ムクホーク「ムクホー」ヒョイ
772 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:20:47.81 ID:jhzmxTwl0
ズドォン
晶葉「まずいな、完全に後手に回ってしまっている」
文香「はねやすめは体力を回復できますが、アームハンマーで受けるダメージも大きくしてしまいますからね」
志希「かといって無闇に攻めても、ニードルガードに阻まれる……」
美玲「くそ、相性はいいはずなのに……どうすりゃいいんだ!?」
凛(……)
凛(このままブリガロンと同じ目線で立ち回っても勝機はない)
773 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:21:22.47 ID:jhzmxTwl0
凛(でもさっきの攻撃でムクホークは翼にダメージを――)
凛(……!)
凛(見つけた……これしかない!)
凛「ムクホーク、インファイト!」
ムクホーク「……!」
ムクホーク「ムクホー!」グワッ
恵磨『ムクホーク、自慢の鉤爪でブリガロンに襲いかかるー!』
774 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:21:54.18 ID:jhzmxTwl0
蘭子「跳ね返せ! 『ニードル・ガード』!!」
ブリガロン「ブリガー!!」ズン
凛(どうせニードルガードで反撃を受けるなら……)
凛(受けなければいい! わざと!)
凛「右に逸れて!」
ムクホーク「ムクホー!」
スカッ
775 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:22:32.95 ID:jhzmxTwl0
蘭子「!?」
ムクホーク「ムクホー!」
ダァン
卯月「ブリガロンの真横に着地した!?」
未央「インファイトが……外れたの!?」
蘭子「アーハッハッハ!」
蘭子「もらった!!」
ブリガロン「ブリガ――」
776 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:23:15.30 ID:jhzmxTwl0
凛「ムクホーク!」
ムクホーク「ムクホー!!」
バッ
ブリガロン「ブリガ!?」ズガン
恵磨『な、なんと!? ムクホーク、着地の反動で大きく飛び上がりました!!』
瑞樹『なるほど。そういうことだったのね』
瑞樹『凛ちゃんはわざと攻撃を外したのね。その理由の一つは、蘭子ちゃんを油断させるため』
瑞樹『そしてもう一つは、反動で飛び上がることでムクホークの得意な空中戦に持ち込むため、ね』
777 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:23:48.30 ID:jhzmxTwl0
凛「よし……!」
凛(空中戦に持ち込むため、っていうのは違うけどね)
凛(ムクホークは翼にダメージを負ってしまったからまともには飛べない)
凛(だから……重力を利用して!)
凛「叩き込め! ブレイブバード!!」
ムクホーク「ムクホォォォ!!」ズギュゥゥゥゥ
恵磨『ムクホークがものすごい勢いで急降下してきます!!』
778 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:24:20.43 ID:jhzmxTwl0
幸子「これが凛さんの狙いだったんですね!」
蘭子「くっ……間に合わないか……!」
蘭子「ガーディアン、鉄槌で打ち払うのよ!!」
ブリガロン「ブリガー!!」
カッ
ズドォォォォォン
恵磨『これは決まったかァーー!?』
779 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:24:53.07 ID:jhzmxTwl0
凛「……」
蘭子「……」
ブリガロン「ブリガー……」フラフラ
ムクホーク「ムクホー」バタンキュー
恵磨『な、なんと……ブリガロン、耐えています!』
恵磨『ダウンしたのはムクホークだぁぁ!!』
ワァァァァァァァァァ
780 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:25:25.26 ID:jhzmxTwl0
蘭子「くっ……ガーディアンが追い詰められるとは……」
蘭子「だが、我が結界は決して破らせはしない!」
晶葉「うむ……筋はよかったが、反動のダメージに耐えられなかったようだな」
凛「ムクホーク……ありがとう」シュゥゥ
凛(倒せはしなかったけど、ムクホークはあと一歩まで追い詰めてくれた)
凛「あとは任せたよ、チャーレム!」ポン
チャーレム「チャー」
781 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:25:51.93 ID:jhzmxTwl0
凛「しねんのずつき!」
チャーレム「チャー!」コォォ
蘭子「ガーディアンよ!」
ブリガロン「ブリガー……」グググ
ドガァ
ブリガロン「ブリガー」バタンキュー
恵磨『ブリガロン戦闘不能!!』
ワァァァァァァァァァ
782 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:26:36.41 ID:jhzmxTwl0
恵磨『これで両者の手持ちは5対5です!!』
美玲「よっしゃあ!」
蘭子「……ここまでか」
蘭子「よくやった。安住の地に還るがよい」シュゥゥ
(お疲れ様。ゆっくり休んでね)
蘭子「ゆくぞ、御霊の化身よ!」ポン
ミカルゲ「おんみょーん!」
恵磨『ここで再びミカルゲが登場です!』
783 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:27:23.57 ID:jhzmxTwl0
凛(ミカルゲか……チャーレムは手も足も出せないな)
凛「交代! ドリュウズ!」ポン
ドリュウズ「ドリュ!」
晶葉「今度はゲッコウガではなくドリュウズで勝負するのか」
志希「ま、つばめがえしだけで攻めるのもつらいもんねー」
蘭子「化身よ、神の目をも欺け!」
ミカルゲ「みょん!」ヒュンヒュンヒュン
784 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:27:51.79 ID:jhzmxTwl0
凛(また影分身……)
凛(……このミカルゲを突破するには)
凛(一か八か、当てるしかない……!)
凛「ドリュウズ、しっかり狙って!」
ドリュウズ「ドリュ……」キッ
ドリュウズ「ドリュ!!」
ゴゴゴゴゴゴ
785 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:28:19.15 ID:jhzmxTwl0
恵磨『これは……『じしん』でしょうか?』
ミカルゲ「みょん」ヒュッ
恵磨『しかし当たったのは分身だ!』
蘭子「『闇の呪波』よ、猛り狂え!」
(ミカルゲ、あくのはどうです!)
ミカルゲ「みょーん」バババ
ドリュウズ「ドリュ……」ズガガ
恵磨『ミカルゲ、分身と共にドリュウズを一斉攻撃!!』
786 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:28:48.71 ID:jhzmxTwl0
凛「耐えて、ドリュウズ!」
凛(分身も攻撃してくるからわかりづらいけど)
凛(ドリュウズには見えるはず。本物のミカルゲは……)
………
凛「もう一度……」
凛「そこだ!」
ドリュウズ「ドリュ!!」ドゴォ
787 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:29:35.88 ID:jhzmxTwl0
ゴゴゴゴゴゴ
ミカルゲ「みょ!?」
パカッ
ミカルゲ「みょぉぉぉぉぉ……!」
蘭子「な……!?」
卯月「え……!?」
恵磨『……こ、これは』
恵磨『じわれが決まりました!! ミカルゲを一撃必殺!!』
ワァァァァァァァァァ
788 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:30:32.25 ID:jhzmxTwl0
未央「うそ!?」
晶葉「あれほど命中率の低い技を二度目で当てるとは……!」
幸子「でも、どうして……?」
志希「ニャフフ、単に運がいいだけじゃないよ。ドリュウズの右目、よーく見てみ?」
茜「あれは……『こうかくレンズ』ですか!?」
こうかくレンズ
持たせると命中率が上がる
凛「ふう……」
789 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:31:14.42 ID:jhzmxTwl0
凛(さっきのミカルゲみたいに厄介な相手が出てきたらじわれを狙っていくって作戦だったけど)
凛(うまくいってよかった……)
凛(この戦法は何度もやるわけにはいかなかったし、大きな賭けだったな)
蘭子「クックック……」
蘭子「アーハッハッハ! 面白い!」
蘭子「どうやら女神の祝福を受けているのは汝のようだな!」
(凛ちゃん、運が良すぎます!)
蘭子「それでも構わないわ! 我はそれすらも打ち破る魔力を蓄えてきたのだから!」
(でも運だけで負ける私じゃないわ!)
790 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:31:52.66 ID:jhzmxTwl0
蘭子「未だ我が覇道に陰りなし……出でよ、グリモワールの権化!」ポン
(本気で行きます! ニドクイン!)
ニドクイン「ニドー!」
ニドクイン ドリルポケモン どく/じめん
鎧のように硬いウロコで巣穴の子供を命がけで守る
どんな攻撃にも怯んだ様子は見せない
凛(ニドクイン……?)
凛(……でも何でニドクインがグリモワールの権化なの?)
凛(とにかく油断しないようにいかないと)
791 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:32:37.00 ID:jhzmxTwl0
凛「ドリュウズ、ドリルライナー!」
ドリュウズ「ドリュ!」ギュルルルル
ニドクイン「ニド!」ドガァ
凛(堅い……クリーンヒットしたはずなのに!)
蘭子「反撃よ! 『サラマンダーの怒り』!!」
ニドクイン「ニドー!」
ボォォォォォ
792 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:33:05.40 ID:jhzmxTwl0
ドリュウズ「ドリュ!?」ゴオッ
凛「!」
恵磨『ニドクイン、ほのお技でドリュウズを振り払いました!!』
美玲「あ、あいつって炎も使えるのか!?」
茜「しかも私のポケモン達と遜色ないエネルギーです!」
凛「くっ、ドリュウズ、いったん潜って!」
ドリュウズ「ドリュ!」ゴゴゴゴ
793 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:33:33.61 ID:jhzmxTwl0
蘭子「それで逃れられるとでも?」
凛「……!」
蘭子「その穴に『ウンディーネの蠱惑』を打ち込め!!」
ニドクイン「ニド!」バシャァ
凛「今度は水……! ドリュウズ!」
ゴゴゴ……
ドゴォ
794 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:34:05.05 ID:jhzmxTwl0
ドリュウズ「ドリュ……!」バシャァ
恵磨『ドリュウズ、水流に流されて打ち上げられました!!』
ドサァ
凛「ドリュウズ、大丈夫!?」
ドリュウズ「ドリュ……」
ドリュウズ「ドリュー」ピヨピヨ
795 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:34:33.01 ID:jhzmxTwl0
乃々「へ……?」
輝子「こ、混乱してる……?」
卯月「あれは……ただの水じゃない」
卯月「みずのはどう……!」
蘭子「トドメは……『ノームの裁き』よ!!」
ニドクイン「ニドー!」ゴゴゴゴゴゴ
ボコオッ
796 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:35:05.95 ID:jhzmxTwl0
ドリュウズ「ドリュ……!」ドガァ
ドリュウズ「ドリュ……」バタンキュー
恵磨『ドリュウズ、効果抜群の技を畳み掛けられてたまらずダウーン!!』
ワァァァァァァァァァ
茜「はわわ……ドリュウズが一瞬で……」
凛「くっ……お疲れ、ドリュウズ」
797 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:35:35.84 ID:jhzmxTwl0
凛(……強い)
凛(かえんほうしゃにみずのはどう、最後のは多分だいちのちから……)
凛(グリモワールの権化ってそういう意味だったんだね)
凛(それに、あの腕に巻いているのは『たつじんのおび』だ)
凛(たった一匹であらゆるタイプのポケモンを相手にする……それがあのニドクインの戦い方)
凛「……よし、ゲッコウガ!」ポン
ゲッコウガ「ゲコ」
798 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/04(水) 22:37:09.12 ID:jhzmxTwl0
今回はここまでです
技のデパートはニドキングだけじゃないんやで
次回は土曜日です、ありがとうございました
799 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:24:04.22 ID:mCGa1XwI0
投下します
800 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:24:36.21 ID:mCGa1XwI0
瑞樹『ここでもゲッコウガ……』
瑞樹『凛ちゃん、これまでのバトルと違って、今回はゲッコウガを出し惜しみしないわね』
恵磨『どういうことでしょうか?』
瑞樹『まあ、見ていればわかるわ』
凛「みずしゅりけん!」
ゲッコウガ「ゲコ!」シュバババ
ニドクイン「ニド……!」ズババ
801 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:25:06.09 ID:mCGa1XwI0
蘭子「『ウンディーネの蠱惑』!」
ニドクイン「ニド……ニド!」バシャァ
ゲッコウガ「ゲコッ!」
乃々「え……みず技?」
幸子「どういう考えでしょうか……?」
ゲッコウガ「ゲコ」ビシャァ
凛「……っ!」
802 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:25:34.72 ID:mCGa1XwI0
凛(よかった、混乱はしていないみたいだ)
蘭子「なぜ我がここで蠱惑の水を浴びせたか」
凛「?」
蘭子「――汝ならわかるだろう?」
凛「……」
凛「……まさか」
凛「まずい、ゲッコウガ――水を振り払って!」
803 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:26:04.63 ID:mCGa1XwI0
蘭子「『ヴォルトの剣閃』!!」
ニドクイン「ニドー!!」バリバリバリ
ゲッコウガ「ゲコ!?」
バリバリバリ
ゲッコウガ「ゲコ……!」
凛「ゲッコウガ!」
恵磨『ニドクイン、今度はでんき技でゲッコウガに追撃ー!!』
瑞樹『蘭子ちゃん、的確に弱点を狙ってきているわね』
804 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:26:32.06 ID:mCGa1XwI0
凛(これは……10まんボルト)
凛(わざとゲッコウガの身体を濡らして、技のダメージを大きくさせたのか)
凛(間に合わなかった……いや、少しでもダメージを減らせたのがラッキーだったかな)
ゲッコウガ「ゲコ……」
ゲッコウガ「ゲコ」バクッ
パァァ
恵磨『ゲッコウガ、ここでオボンのみを食べて体力を回復!』
瑞樹『打たれ弱いゲッコウガを積極的にくり出していたのはこういうことだったのね』
805 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:27:00.46 ID:mCGa1XwI0
蘭子「クックック……もう一度! 『ヴォルトの剣閃』!!」
凛「後退しながらみずしゅりけん!」
ニドクイン「ニドー!」バリバリバリ
ゲッコウガ「ゲコ!」シュバババ
凛「く……後退しながらだと全然当たらないな」
凛(少しずつダメージは与えているけど、あの堅い皮膚にはダメージが通りづらいみたいだ)
凛(やっぱり、懐に潜り込んで大技を決めないと……)
806 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:27:30.47 ID:mCGa1XwI0
凛(さて、どうするかな)
晶葉「またしても避けるので精一杯になってしまっているな」
未央「しぶりんの攻めのスタイルが通じてないってことだね……」
卯月「うん。蘭子ちゃん……強いね」
文香「でも、何故だか凛さん」
卯月「?」
文香「今までで一番、表情が柔らかいです。バトルを楽しんでいるようにも見えます」
807 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:28:06.58 ID:mCGa1XwI0
モバP「お、いい表情になってきたじゃないか」
真奈美「ええ、仰る通りだ」
真奈美「今までの彼女は――それこそ未央とのバトルもそうだったが――どこか勝利に固執しているようにも見えた」
真奈美「だがポケモンバトルとは本来、お互いを認め合い、競い合い、高め合うためのものだからな」
真奈美「トレーナーが心の底からバトルを楽しむからこそ、追い付いては追い越される一進一退の攻防がドラマを生み出す」
真奈美「二人とも、目に焼き付けておくんだよ」
ありす「はい」
晴「おうよ!」
808 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:28:33.41 ID:mCGa1XwI0
ニドクイン「ニド!」バリバリバリ
ゲッコウガ「ゲコ!」シュバッ
グサッ
バリバリバリ
凛「……」
凛「……!」
蘭子(……閃いたようだな)
809 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:29:01.58 ID:mCGa1XwI0
凛「ゲッコウガ! みずしゅりけんを構えて!」
ゲッコウガ「ゲコ」シュッ
蘭子「『ヴォルトの剣閃』!!」
ニドクイン「ニドー!」バリバリバリ
凛「それを地面に突き刺して!」
ゲッコウガ「ゲコ!」ズドン
バリバリバリ
ゲッコウガ「ゲコ!」ピョン
810 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:29:41.30 ID:mCGa1XwI0
蘭子「!」
未央「おお!」
恵磨『ゲッコウガ、みずしゅりけんを地面に突き刺すことでジャンプした!』
恵磨『それだけじゃない! みずしゅりけんが避雷針のようになっています!!』
凛「ニドクインの弱点は……肌色の皮膚!」
凛「ゲッコウガ! そこにハイドロカノン!!」
811 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:30:07.19 ID:mCGa1XwI0
ゲッコウガ「ゲコ」ゴポォ
ゲッコウガ「ゲコォォォォ!!」
ドバァァァァァァ
ニドクイン「ニド……!」
ズドォォォォォン
蘭子「……」
ニドクイン「ニドー」バタンキュー
恵磨『ニドクイン、ダウーン!!』
ワァァァァァァァァァ
812 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:30:40.70 ID:mCGa1XwI0
恵磨『先に残りの手持ちが半分となったのはチャンピオン・蘭子だ!!』
卯月「やった……!」
晶葉「しかし流石はチャンピオンだ。これでやっと折り返し。一戦一戦が総力戦だな」
未央「まだまだわからないね……しぶりん、頑張って!」
凛(これで……やっと半分か)
蘭子「ご苦労であった」シュゥゥ
蘭子「我が闇の力をここまで抑え込むとは……見事だな」
813 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:31:08.59 ID:mCGa1XwI0
蘭子「それでは、凍てつくシヴァの吐息で覚醒した我が氷獣が相手しよう!」
ポン
グレイシア「シアー!」
恵磨『蘭子選手の次のポケモンはグレイシアです!』
グレイシア しんせつポケモン こおり
体温を自在にコントロールし、大気の水分を凍らせてダイヤモンドダストを巻き起こす
また、体毛を凍らせ鋭いハリに変えることで身を守る
晶葉「おお……グレイシア……!」キラキラ
814 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:32:20.48 ID:mCGa1XwI0
未央「蘭子ちゃんもイーブイの進化系を持っていたんだね」
晶葉「ああ。あの子は私が授けたイーブイの進化系なんだ」
晶葉「グレイシアは岩さえも凍るような寒所で進化するポケモンなんだが、実はそんな場所は、アイマスではレオン島の最新部にしか存在しないんだ」
乃々「あ、あんな寒いところのさらに寒いところ……!?」
晶葉「ああ。だからグレイシアは腕が立つトレーナーでも手に入れることが難しい」
卯月「そんなグレイシアを持っている蘭子ちゃん、さすがチャンピオンだね……!」
815 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:32:54.71 ID:mCGa1XwI0
凛「あれがグレイシア……」
凛「ならこっちも選択肢は一つだね」
凛「ありがとうゲッコウガ、戻って!」シュゥゥ
凛「いくよ、サンダース!」ポン
サンダース「ダース!」
恵磨『凛選手はサンダースに交代しました!』
瑞樹『ともにイーブイの進化系同士の対面ね』
816 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:33:26.09 ID:mCGa1XwI0
サンダース「ダース……」キリッ
グレイシア「シアー」キリッ
晶葉「私が授けたイーブイがグレイシアになって、そのグレイシアが生み出したタマゴが孵って凛のもとに」
晶葉「そしてサンダースに進化して、今こうして同じ舞台に立っている。これは何かの運命なのか……」
蘭子「クックック……魂の波動が共鳴するのを感じるわ」
凛「……」
凛(蘭子が本当に私のバトルを一度も見ていないというのなら)
凛(この戦法もまだ通じるはず……)
817 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:33:55.92 ID:mCGa1XwI0
凛「サンダース、シャドーボール!」
サンダース「ダース!」ボッ
恵磨『にらみ合いの末に先制したのはサンダースだ!』
蘭子「『破音波』よ!」
(ハイパーボイス!)
グレイシア「シア!」ォォォ
バシィ!
シュゥゥ……
818 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:34:25.33 ID:mCGa1XwI0
凛(お互いの技がぶつかり合った……その一瞬で)
バッ
グレイシア「!」
凛「サンダース、かみなり!!」
サンダース「ダー……」ゴロゴロ
サンダース「ダース!!」
グレイシア「シアッ……!」バリバリ
819 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:34:55.65 ID:mCGa1XwI0
恵磨『さらにサンダースの追撃!!』
瑞樹『砂煙から飛び出して大技を打つ戦法、すっかり板についているわね』
凛「よし……!」
蘭子「ふむ、やるな」
蘭子「だが……氷獣よ!」
グレイシア「シア」コォォ
グレイシア「シア!」バッ
820 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:35:42.04 ID:mCGa1XwI0
サンダース「ダース……!?」
ドゴォ
凛「くっ!」
恵磨『しかしグレイシアも負けていません! ミラーコートで反撃を決めました!!』
幸子「ああ、決まったと思ったのに!」
晶葉「蘭子のことだ、素早いサンダースが砂煙の中から奇襲を仕掛けてくることまで読んでミラーコートを張っていたんだろう」
晶葉「常に相手の一手先を読む判断力……さすがだな」
821 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:36:14.94 ID:mCGa1XwI0
晶葉「クックック……我がシヴァの化身の真の力、今こそ解放せん!」
晶葉「『降雪の術』よ!」
(あられです!)
グレイシア「シアー!」バッ
ヒュゥゥ……
カラカラカラ
恵磨『おっとグレイシア、ここでフィールドにあられを降らせました!』
瑞樹『凛ちゃんにとってはあられのダメージが厄介になるわね』
瑞樹『でもそれ以上に厄介なのは……』
822 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:36:53.54 ID:mCGa1XwI0
フッ……
凛「……!?」
美玲「あ、あれ? グレイシアの姿が見えないぞ?」
幸子「眼帯をしているからでは……?」
美玲「い、いや、それはカンケーねえだろ!」
美玲「そういう幸子は見えてるのか!?」
幸子「ええもちろん。ボクの視力は……って、あれ?」
茜「わ、私も見えません……!」ゴシゴシ
823 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:37:22.31 ID:mCGa1XwI0
晶葉「これはグレイシアの特性、『ゆきがくれ』によるものだな」
ゆきがくれ
天気があられの時、回避率が上がる
晶葉「グレイシアの体色は雪景色と完全に同化してしまう色合いなんだ。だからあられが降ると姿が見えづらくなってしまう」
未央「しぶりんには見えてるのかな……?」
サンダース「ダース……!?」
凛(グレイシアの姿が……消えた?)
824 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:38:04.04 ID:mCGa1XwI0
蘭子「クックック……シヴァの祝福を受けし氷獣から逃れられるかな?」
グレイシア「シアー!」
サンダース「ダース……!」ドガッ
凛「!?」
凛「いきなり目の前に出てきた……!?」
恵磨『グレイシア、サンダースに突進してきました!』
瑞樹『グレイシアは体毛を凍らせて全身を尖らせることができるわ』
瑞樹『そんな状態で不意にぶつかってこられたら、さぞ痛いでしょうね』
825 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:38:45.25 ID:mCGa1XwI0
凛「グレイシアが消えた方角はあっち……」バッ
凛「シャドーボール!」
サンダース「ダース!」ボッ
フッ
蘭子「効かぬわ! 『破音波』!」
グレイシア「シアー!」コォォ
サンダース「ダース……!」ドガッ
826 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:39:22.34 ID:mCGa1XwI0
凛「くっ……」
凛(今度は見えない所から音の攻撃……なおさらどこにいるのかわからない)
凛(これじゃ下手に動けない。どうすれば……)
凛「……」
タッタッタッ
凛(常に走り回っている音は聞こえる)
827 :
◆7P/ioTJZG.
[saga]:2020/03/07(土) 21:39:53.15 ID:mCGa1XwI0
フッ
グレイシア「シアー!」ドガッ
蘭子「どうした、手も足も出ぬか!?」
凛「くっ……」
凛(どちらにせよこのままだと何もできない……なんとか動きを封じないと)
凛「サンダース、じゅうでん!」
サンダース「ダース」バチバチ
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