【安価】錬金術師「俺に何を飲ませた!?」

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70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/03(日) 18:05:10.10 ID:QeNDpxnl0
弟子「...ほどよく効く豊胸剤を...」

錬金術師「ふっ」

弟子「鼻で笑いましたね!聞こえましたよ!」

錬金術師「悪いね、作り方は教えてやるから許せ」

弟子「最初からそうしてればいいんですよ」

錬金術師「それじゃあ一緒にやってみようか」
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/03(日) 18:16:32.89 ID:QeNDpxnl0
弟子「......あの」

錬金術師「はい」

弟子「シリコン山ほど突っ込んでますけど、これ大丈夫なんですか?」

錬金術師「これが最も正確だ。過去にシリコンを集めている錬金術師を脅して遊んだこともある」

弟子「最低ですね」

錬金術師「いや、別に胸のサイズで愛が変わる訳はないと思ったからさ」

弟子「......ふーん」
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/03(日) 22:24:25.31 ID:odlqII4b0
錬金術師「そもそもな、胸どうこうで女の価値を決める奴とは付き合うな」

弟子「え」

錬金術師「そんな相談をするってことは、大方好きな奴でも出来たんだろう?」

弟子「......内緒!」

錬金術師「好きな人にはプレゼントを贈れ。高すぎず、安すぎずのな」

弟子「ふ、ふーん」
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/03(日) 22:33:31.24 ID:odlqII4b0
錬金術師「出来たぞ。豊胸剤だ」

弟子「やったね!」

錬金術師「飲みたい時に飲むといい」

弟子「そうしまっす!」

錬金術師「俺は研究に戻る」

弟子「はい!」
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/03(日) 22:38:33.42 ID:odlqII4b0
森をかき分け、篭を持った男が一人


行商人「ちわーっす」

弟子「どうも。今師匠は忙しいので代わりに私が買い物しますよ」

行商人「そっすか。今日はどうされます?」

弟子「このアクアウイタエを買い取っていただきたいんですが」

行商人「はぁ」

弟子「副作用付きのエリクサーですよ」

行商人「そんなら高く買い取ろう!」

弟子「ああ、あと>>76下さい」
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/03(日) 22:39:26.43 ID:KkAu7JZc0
惚れ薬
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/03(日) 22:49:45.75 ID:hoyQFKB7o
そこそこ珍しい薬草(尿漏れ防止の薬の材料になる)
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/04(月) 12:07:37.88 ID:rryKaD8v0
弟子「そこそこ珍しい薬草で」

行商人「何に使うんだい?」

弟子「材料に必要なんですよ」

行商人「そうなんか」

弟子「あ、あと師匠にこれとこれとこれを......」

行商人「あいよ。これで全部かな?」

弟子「はい!」

行商人「まいど」
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/04(月) 12:28:33.04 ID:rryKaD8v0
弟子「......ぷはぁ」

錬金術師「薬?」

弟子「はい」

錬金術師「どうせ尿漏れ防止とかだろ」

弟子「な、なんで分かったんですか!?」

錬金術師「勘」

弟子「キモいです!」

錬金術師「悪いね、失禁術師さん」

弟子「う”ぁぁぁぁぁ!!」
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/04(月) 12:42:54.93 ID:rryKaD8v0
錬金術師「生体錬金って知ってる?」

弟子「ホムンクルスとかですか?」

錬金術師「そうだ。ホムンクルスは材料と時間がヤバいので、スライムを作ってみよう」

弟子「私がやるんですか」

錬金術師「当然だろう。それじゃあまずスライム水に不純物を混ぜよう」

弟子「確か魔力石とか、電気石を入れるんですよね」

錬金術師「そうそう。それで普通のスライムだ」
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/04(月) 12:48:33.29 ID:rryKaD8v0
錬金術師「あとはお好みで何か入れて混ぜろ」

弟子「分かりました!」

錬金術師「俺は飯を食ってるからな。できたら呼べ」

弟子「はい!......さて、何を入れよう?」


数分後
弟子は師匠を呼びつけた


弟子「できました!」

錬金術師「キチンと錬金鍋に閉じ込めてあるよな?」

弟子「はい!早速開けてスライムを見てみましょう!」

錬金術師「そうだな。どれどれ......」


>>82...どんなスライム?
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/11/04(月) 12:50:00.82 ID:ek14iR5W0
青色の女性的に変化したスライム
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 12:52:03.17 ID:oVFZ4jYn0
服だけ溶かすスライム
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/11/04(月) 12:54:08.64 ID:ek14iR5W0
人の定義しだいだけど、穂ムンク留守とか作ればそいつに呪い移せるんじゃね?
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 12:56:41.11 ID:qpjtje27o
なんだその、誤字?
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 12:56:41.87 ID:POhMZ1Bgo
R案件ですよ!
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/11/04(月) 13:00:41.74 ID:ek14iR5W0
>>84
謎の誤字発生した。正しくは「ホムンクルス」
親しくないと写せないのが問題だけど
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/04(月) 13:15:33.18 ID:rryKaD8v0
>>83


錬金術師「できるかもしれない」

錬金術師「でも、できちゃったらソイツはもう立派に人間なんだ」

錬金術師「俺は人にそんな惨いことをしたくないんだ。ごめんね」
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/11/04(月) 13:18:32.00 ID:ek14iR5W0
呪いの解除できなくても呪いの内容を変えることはできないのかな?
デメリットつきそうだけど
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/04(月) 13:19:33.25 ID:rryKaD8v0
弟子「......あれ、普通の可愛いスライムですね?」

錬金術師「そうだな」

弟子「うーん、残念ですが、可愛いのでよしとしましょう」


彼女はスライムを持ち上げる
すると、スライムから分泌された粘液が彼女の服を溶かし始めた


錬金術師「......あ、やべぇ!そいつから離れろ!」

弟子「ひゃうっ!?」
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/04(月) 15:06:07.95 ID:FHNkpfHa0
錬金術師「波動錬金!」


彼の足元から床の木材が萎びていく
その木材から青いエネルギー体が発生し、スライムをとらえた
スライムは身に余る生命の奔流に耐えきれず内部から決壊した


弟子「な、なんですかソレぇ......!」

錬金術師「先人が見つけた治す為の力の悪用。魔力人形的な側面のある生き物に有効」

弟子「韻を踏めって言ってるんじゃないです!」
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/04(月) 15:12:30.69 ID:FHNkpfHa0
錬金術師「うるせぇ。大丈夫か?」


服が溶けている
範囲は広いがそこまで溶けている訳ではないようだ


弟子「見んなバカ師匠!」

錬金術師「心配ぐらいさせろ。どうせ板同然の体だ」

弟子「覚えてろー!!」
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/04(月) 15:18:12.81 ID:FHNkpfHa0
その後、弟子は替えの服に着替えた
錬金術師はといえば、黙って本を読んでいるばかりだ


弟子「ぐぬぬ......絶対に仕返ししてやる」

錬金術師「十年早い」

弟子(どうにか仕返しできないかな......)

弟子(>>94!)
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 15:35:56.19 ID:ZAmgTUNW0
絶対に眠る薬を夕食に入れる(錬金術士のみ)
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 15:44:59.50 ID:POhMZ1Bgo
うえ
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/04(月) 16:32:32.28 ID:FHNkpfHa0
弟子「師匠!」

錬金術師「どうした?」

弟子「今日の夕食は私が作りますよ!」

錬金術師「そりゃまた、どういう訳で?」

弟子「あー......どうせ師匠のことだし、わざと夕飯にゼリー入れたりするでしょ」

錬金術師「やってくれるなら助かるからそういうことにしておく」

弟子(よっしゃ!)
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/04(月) 16:35:45.05 ID:FHNkpfHa0
夕食後


錬金術師「......」

弟子「ばっちり寝てますね」

弟子「さて......どうしてくれましょうか」

弟子「>>98
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 16:40:16.48 ID:rxDWKFjO0
裸で添い寝
使用済みのゴムを添えておきましょう
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 16:41:35.67 ID:peBdeoRH0
裸でで添い寝して、使用済みのゴムを添えておきましょう
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 16:42:04.15 ID:peBdeoRH0
「裸で」でした。
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/04(月) 18:42:50.28 ID:FHNkpfHa0
翌日


錬金術師「......はっ」


何かが当たっている感じがしてそちらを向く
すると弟子が裸で寝ているではないか


錬金術師「......さ、酒でも飲んだか......?」


困惑し、距離を取る
それにより、彼女の周りにゴム質の物体......というか間違いなくコンドームが落ちている


錬金術師「......やばい。ここ数十年で一番焦ってるやもしれぬ」
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/04(月) 18:48:00.73 ID:FHNkpfHa0
錬金術師「いやありえないだろう......しかし現に現場が......」

錬金術師「俺が魔法使いだったら記憶も消せただろうが、錬金術は創る為の技術だ」

錬金術師「昨夜の記憶もないし......」


彼が真剣に苦悩していると、弟子が目を覚ます


錬金術師(ついに起きてしまった!)

錬金術師「............」

弟子「>>103
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 18:49:19.17 ID:ACuGiWd1O
責任…とってくださいね?
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 18:50:39.03 ID:WZxPePVj0
>>102
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/04(月) 22:49:31.40 ID:rryKaD8v0
弟子「責任...とってくださいね?」

錬金術師「うっ......」

弟子(いい感じ!そろそろネタバラシしようかな)

錬金術師「分かった。責任をとろう」

弟子「ふぇむぐっ!」


おもむろに彼女を抱き締める
彼の胸に顔を埋める形になり、発声出来なくなる
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/04(月) 22:56:45.82 ID:rryKaD8v0
錬金術師「多分......俺はお前に酷いことをしてしまったんだろうな」

弟子「ぶはっ!」

錬金術師「俺なんかで責任がとれるか分からないが、お前が望むならそうしよう」

弟子(えっえっえっ、まままじ!?)

弟子「あー......>>107
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/04(月) 22:59:24.93 ID:peBdeoRH0
私と結婚してください
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 23:00:21.97 ID:POhMZ1Bgo
ごめんなさい嘘でした
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/04(月) 23:22:27.20 ID:rryKaD8v0
弟子「ごめんなさい嘘でした」

錬金術師「......んん????????????」

弟子「でっ、ですから!」

錬金術師「どっから?」

弟子「その......私が裸だったのも......ゴムが置いてあるのもです」

錬金術師「......ふぅん。そういうことするんだ」

弟子「ひっ」
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/04(月) 23:29:39.72 ID:rryKaD8v0
錬金術師「そんな風に育てたつもりはないんだけどね」

弟子「あ、あのぉ、急に敬語になるの怖いんでやめて下さい」

錬金術師「醜い醜いカエルにしてやってもいいんだぞ」

弟子「すみませんすみません!!つい出来心なんです!!」

錬金術師「お前には何よりお仕置きと教育が必要だな」

弟子「ご勘弁を!」

錬金術師「許されるとでも思っているのかたわけ者」

弟子「ひ、ひぃぃぃ......な、なな、何をするんですか......!?」

錬金術師「>>111
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/04(月) 23:32:04.98 ID:peBdeoRH0
この薬(幻覚薬)を飲んでもらうぞ
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 23:35:59.64 ID:cw2A1LNyO
破門だ!
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 23:36:53.13 ID:4C+1V6/m0
責任取ってもらうからな
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 23:40:30.84 ID:POhMZ1Bgo
ガチじゃないですかヤダー
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/04(月) 23:47:47.55 ID:rryKaD8v0
錬金術師「破門だ!」

弟子「へ......」

錬金術師「......どうした、外へ出て学んでくると良い」

弟子「でも」

錬金術師「俺が憎いからこんなことをしたんだろう?」

弟子「そ、それは......」

錬金術師「馬車の手配ぐらいはしてやるから出ていけ」
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/04(月) 23:52:49.26 ID:rryKaD8v0
こうして、在りし日のごとく彼女は放り出された


弟子「う......」

弟子「うぇぇぇぇん......」

弟子「どうしろって言うんだよぉ......なんでそんなこと言うのぉ......」

弟子「シショウ......シショウ......」

弟子「もう独りは嫌だよシショウ......」
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/04(月) 23:57:48.39 ID:rryKaD8v0
一方そのころ


錬金術師「いつぶりだろうか。こうも静かなのは......」

錬金術師「......研究室も手狭になってきたな。あいつの部屋を整理して物置にしよう」


彼は普段開けることのない方向からドアを開く
優しい木漏れ日も、哀愁あるだけの虚しいものとしてそこに射す


錬金術師「あいつ結構研究室から本パクってんだな」

錬金術師「......ん?」
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 23:59:26.46 ID:a5s3+pXkO
あちゃー…
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/05(火) 00:01:58.48 ID:17Zb/M0Q0
古ぼけたような、しかし使用の形跡はつい最近
そんなノートが置いてある。表紙を見るならばそう書いてある
これは日記帳だ


錬金術師「今どき日記帳なんてつける奴いるんだな」

錬金術師「今すぐ燃やしてやってもいいが......折角だし、少し読んでみよう」


ノートが破れないように慎重に手に取る
ページをパラパラと捲り、適当なページを読んでみた


>>119...日記帳の内容
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/05(火) 00:03:05.19 ID:wS/UI+Yq0
師匠との思い出と彼に対しての想いが書かれている
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/05(火) 00:21:48.39 ID:17Zb/M0Q0
『今日は師匠に解離錬金を教えて貰った』
『物体のある空間を何かで挟むことで解離させるらしい』
『やっぱり師匠の錬金術はすごい』
『でも天井との間で解離錬金が軽く発生して髪の毛がやばかった ←かわいい』
『今度ミノキシジルを作ってあげよう』
『だって師匠は私の_____恥ずかしいのでやめます』
『たまには休んで欲しいな 師匠の体は私にとっても大事なものなんだからね』


錬金術師「............」

錬金術師「そう、か......」

錬金術師「......弟子......俺は......」
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/05(火) 00:27:09.24 ID:17Zb/M0Q0
ドアを叩く音がする
荒々しい音に不安を感じ、ドアを開く
そこにいたのは手配した馬車の御者だった


錬金術師「どうかしたんですか」

御者「ええ、その......お弟子さんでしたっけ?いらっしゃらないのですが」

錬金術師「ッ......!」

御者「ど、どうしたんですか?」

錬金術師「依頼はキャンセルだ!キャンセル料もきちんと出してやる!」

御者「えっ!?あ、はい......」


彼はそう言って薄暗い森の中へ走り去った
事情を知らない御者ですらその剣幕から何かを察し、何も言わず帰った
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/05(火) 00:34:10.19 ID:17Zb/M0Q0
錬金術師「おい!弟子!!いるのか!?」

錬金術師「くっ......」


森は深く、声はすぐ何かに吸収されてしまう
レスポンスが発生する訳もなく、水のせせらぎや虫のさざめきがあるのみだ


錬金術師「どう見つければいいんだ!?」


そう思ったとき
大気が大きく揺れ動く音がした
何かが近くで起こっているのだ。そしてそんなことをする奴といえば......


錬金術師「竜脈錬金!エナジーのブレを感じとる......!」
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/05(火) 00:43:08.52 ID:17Zb/M0Q0
この森には霊木とも言える大樹がある
それを中心としてこの森は広がっているのだ
そして今、彼女はそこにいる


弟子「シショウ......シショウ......」

弟子「私が......やるんだ......自分だけの......自分のための......」


彼女は霊木のみなぎる生命の力を使って錬金を試みていた
彼女の記憶と幻想に則った、彼女だけの師匠を錬成するために
未熟な彼女にそんなことが出来る確率はとても低い
仮に成功しても彼女はタダでは済まず、命を落とす危機すらあるのだ
それでも彼女にはそれしか道はなかった。己の心がそれ以外を封鎖してしまったのだ


錬金術師「はぁ......はぁ......!どうしてこんなところに......ッッッ!!」
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/05(火) 00:51:06.23 ID:17Zb/M0Q0
彼には一目見て彼女の為さんとしていることが分かった


錬金術師「ふ......ふざけるな弟子!!俺はお前に死ねとは言ってないぞ!!」

弟子「シショウ......優しいシショウ......」


彼女の耳には彼の言葉は最早届かない
本能・理性・肉体の制御が手放しになっているようだ


錬金術師「それ以上はいけない!俺はお前を見殺しになんて出来ないんだ!!」

弟子「エヘヘ......イッショだよ......シショウ......!」
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/05(火) 00:55:40.44 ID:17Zb/M0Q0
錬金術師「なぁ......本当にやめてくれよ......お前に死なれたら俺......」


彼はついにすがるようにその弟子を抱きしめた
涙で滲んだ目で瞳を見つめ、心で語るように
何よりも慈愛の精神をもって、嘆願するのだ


錬金術師「応えてくれよ......!俺は!俺は......!」

弟子「シ...........」

弟子「......>>127
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/05(火) 00:56:25.63 ID:3YjFvA0Jo
ハラヘッタ(移した呪いが発動してしまう)
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/05(火) 00:57:11.92 ID:cz3varxnO
馬鹿め師匠!それは偽物だ!
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/05(火) 00:58:29.20 ID:F+XLSvt60
ありがとうございました(絶命)
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/05(火) 01:02:48.64 ID:dcqOa4TUO
うわぁ…
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/05(火) 01:04:21.43 ID:wS/UI+Yq0
空気読めない安価だ
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/05(火) 01:04:45.56 ID:17Zb/M0Q0
弟子「馬鹿め師匠!それは偽物だ!」

錬金術師「......え、どういう......ごはっ......!!!」


実は彼の裏に本当の弟子が潜んでいたのだ
彼女の生命錬金が強靭は大樹の根を操り、彼を刺したのだ


弟子「......これで、エナジーを確保できる」

錬金術師「な......に......?」

弟子「私が師匠を食べることで師匠を作り出すエナジーを確保する」

錬金術師「なんてことだ......」
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/05(火) 01:06:56.62 ID:LqM8794sO
糞安価取る奴の頭って狂ってるんじゃねーのか
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/05(火) 01:09:07.74 ID:17Zb/M0Q0
弟子「ねぇ師匠」

錬金術師「う......な、なんだ......」

弟子「どうしてあんなこと言ったの?私を独りにしようとしたの?」

錬金術師「......何も、俺は......お前を独りにしようとしたんじゃないさ......」

錬金術師「いつか大成して、また戻ってきてくれると信じていたから......ぐっ......」

錬金術師「だからあの時からお前はずっと独りなんかじゃない......お前には......何時だって俺がついて......」

弟子「>>134
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/05(火) 01:10:13.41 ID:wS/UI+Yq0
師匠…また元の関係に戻れるかな……?
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/05(火) 01:11:54.21 ID:+kd78NBsO
>>132
そこまでは言わんがもうちょっと流れ読めよとは思うな
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/05(火) 01:24:25.68 ID:17Zb/M0Q0
弟子「師匠...また元の関係に戻れるかな......?」

錬金術師「ああ......もちろんさ......正気に戻ったようだな......」

弟子「うん!そうだよ......!師匠は最初から私の師匠なんだ!」

錬金術師「そう......それでいいんだ......安心したら、なんだか眠くなってきたな......」

弟子「眠......し、師匠!!!ダメだよ師匠!まだ......まだ!!!」

錬金術師「はは......悪いね。さっきも言ったろ?......俺はいつだってついてる」

弟子「......そ、そうだ!思い出すんだ......!昨日の師匠の波動錬金!」


弟子は祈るように錬金を始めた
しかし、分からないものは分からない
だが諦めず波動をイメージし続ける
すると彼に刺さる大樹の根が脈動を始める
確かにあの青いエネルギー体が放出されているのだ
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/05(火) 01:29:17.67 ID:17Zb/M0Q0
翌日


錬金術師「......どうやら、俺は自分の家に籠りすぎてここを天国と認識していたらしい」

弟子「師匠!?!?!?師匠!!!!起きたんですね!!!おはようございます!!!」

錬金術師「おわっ!?うるさっ......そういやお前......なぜ......?」

弟子「師匠!師匠は今、生きてるんですよ!」

錬金術師「......まさか、波動錬金?」

弟子「はいっ!」
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/05(火) 01:34:48.90 ID:17Zb/M0Q0
『今日は師匠の生還記念日』
『師匠が元気になったことだけがイベント』
『それだけでご飯三杯はいける』
『でも逆に怒られちゃった 半分悪魔の呪いに侵食されてたんだって』
『でもでも今日は何年かぶりにたくさん頭を撫でてもらったんだ』
『明日からはいつもの毎日 今日だけは特別に甘えたよ』





おしまい
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/05(火) 01:36:06.43 ID:wS/UI+Yq0

最後あたりに変な安価来たけどうまく終わってよかった
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/11/05(火) 01:36:50.36 ID:17Zb/M0Q0
>>114-からの流れが書いててメチャクチャ楽しかったです!
安価に付き合っていただき、ありがとうございました
もう遅いので、html化依頼は明日出します
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/05(火) 02:15:52.42 ID:dwRmFCKoo
おつおつ
古き良き鼻歌歌いながら安価を捌ける>>1
楽しかった、次も頼む
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