Helleborus Observation Diary 

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433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/24(木) 00:00:45.23 ID:yH2WyidD0

 なら努力する、ないしそういう意識を持って相手と接することを心掛ける方が、長い目で見て悪いようにはならないはずだ。

「ね、行きの車の中で流れてたアイドルの曲、つかさのおすすめ教えて」

「なに、もしや興味持ってくれた感じ?」

「まあそんなところ」

「へぇーそういうことなら、あとでMVのリンク送るよ」

 そしてそれと同時に、つかさとか、周りのことについても知っていこうとしなければならないだろう。

 そうでないと、桃とのことも、私自身の在り方も、意図せぬ方向へと進んでしまいかねない──と思う。

「お、栞奈からラインだ。早く戻ってこいって」

「うん。戻ろう」

 頼まれていた飲み物を買って先ほどの場所に戻ると、つかさのお母さんが迎えに来ていた。

 旅館を出る際に隣り合った栞奈が、「長かったけど、つーと何話してたの?」と訊ねてくる。
 そういえば昨日はスルーしたのだったと思いながら、「桃と私の話」と答えると、栞奈は理解がいったように前を歩く桃に目を向けた。

 その栞奈が視線を上向けたのに釣られて、ふと見上げた空は深い群青色に染まっている。
「ブルーモーメント」と呟く声がハモる。中学校の理科の授業で聞いたことを覚えていたのだが、結構有名な言葉だったのか。

434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/24(木) 00:01:17.71 ID:yH2WyidD0

 この場所から家が一番近いのは栞奈で、大きなマンションの前で車を降りる際に、私が出発時に言われたようなことを、つかさのお母さんから言われていた。
 そして次に近い私が最寄駅の近くで降ろしてもらった時も、また同じようなことを言われる。

 口調は軽いものだったが、つかさのお母さんは、つかさのことを、特に友達付き合いについてかなり心配に思っているみたいだった。

 それにはきっと、つかさが昨日教えてくれたことが関係している。
 人付き合いを間違えたと言っていたし、何かと気にする素振りを見せるのは、それを経てのことだと思うから。

 中高一貫だったということは中学受験をしていて、でも人付き合いの関連する何かを契機として学校に行けなくなってしまって、
 おそらく周りの環境をリセットするために、高等部には進まずに私と同じ高校を受けて……と知っていることと推測を繋ぎ合わせるように考える。

 考えて、なら、つかさと同じく学校を変えた桃はどうだったのだろうと思う。

 つかさと同じように何かがあってなのか、幼馴染のつかさと一緒の高校を望んでなのか、もしくは特に理由らしい理由はないのか。
 普段なら思わないはずなのに、こればかりは少しだけ気になった。

 だって、もし桃がそのまま進学して、今の高校を受験していなかったとしたら、桃と私が出会うことはなかったはずだから。

435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/24(木) 00:01:52.14 ID:yH2WyidD0
今回の投下は以上です。
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/24(木) 19:31:54.10 ID:4B+OtogS0
おつです
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