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【BLEACH×ロンパV3】キーボ 「砕かれた先にある世界」【後編】
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549 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 20:52:31.99 ID:UKb+9Q+UO
キーボ「……確認?」
アンジー「……そうだよー、神さまカードにも必要な本人確認だよー」
真宮寺「目の前にいる相手が、誰であるか、をネ……」
550 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 20:53:36.14 ID:UKb+9Q+UO
キーボ「……?」
アンジー「………」
真宮寺「………」
キーボ「それは、どういうーーー」
……スタスタ……
……スウッ……
551 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 20:54:34.85 ID:UKb+9Q+UO
「…………」
552 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:01:59.83 ID:UKb+9Q+UO
キーボ「……え、えーと……?」
「…………」
キーボ「……あー、その、初めまして。ボクは、護廷十三隊、十三番隊の死神ロボット、キーボと申します」
「…………」
キーボ「……すみませんーーー」
キーボ「ーーーお手数ですが、あなたが、どなたなのかーーー」
キーボ「ーーーそれで、こちらにどのようなご用件か、お聞かせて頂いても、よろしいでしょうか?」
553 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:06:03.15 ID:UKb+9Q+UO
アンジー「……キーボなら、わかるんじゃない?」
キーボ「……はい?」
アンジー「名前、聞かなくてもさ」
キーボ「??」
真宮寺「……もし、僕達からヒントを出せるとすればーーー」
真宮寺「ーーーこの『人』は、『死神の名を冠する者達』によって、価値を見出され、ここまで辿り着いた魂であることーーー」
真宮寺「ーーーただ、それだけだヨ」
554 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:10:25.89 ID:UKb+9Q+UO
キーボ「……『死神の名を冠する者達』……?」
キーボ(まさか、それってーーー)
「ーーー久しぶり」
キーボ「ーーーえっ、?」
「ーーーそして、ありがとう」
キーボ「ーーー!?」
555 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:11:29.52 ID:UKb+9Q+UO
「……決して忘れない」
「 “ あの暗闇 ” を空の光で照らし、道を見出してくれたのは、誰だったかーーー」
「ーーー決して忘れることはない」
「この心に、今も残っているーーーー」
556 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:12:09.02 ID:UKb+9Q+UO
キーボ「ーーーーーーーーーーーーーーー」
557 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:13:22.90 ID:UKb+9Q+UO
「ーーーあの時、暗闇を照らして、道を見出してくれたからーーー」
「ーーーその道を歩んで、人の世を生き抜くことができた」
「夢を、叶えることができたんだ」
キーボ「ーーーーーーーーーーーーーーー」
「……だけど、夢は、いずれ終わりを迎える」
「その果てに、黒崎さんによって新たな道が見出されーーー」
「ーーー歩みを続け、探し出し、こうして、ここに辿り着いた」
558 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:14:23.42 ID:UKb+9Q+UO
キーボ「ーーーキミ、はーーーー」
「……改めて、言うよーーーー」
559 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:15:08.40 ID:UKb+9Q+UO
「ーーー道を、見出してくれてーーー」
「ーーー本当にありがとう」
560 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:16:17.16 ID:UKb+9Q+UO
アンジー「………」
真宮寺「………」
キーボ「あ、ああ……!!」
キーボ(ーーー間違いない! この『人』は、紛れもなくーーー)
「…………」
561 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:18:36.26 ID:UKb+9Q+UO
(ーーー其れは花火)
(血を糧とした鉄の刃で振り下ろされる光と、眼前に広がる可能性の闇が想い描いた、夜空の輝き)
(そのかけがえのない価値は、時に代償として、我が身を別れの業火で焼き焦がす)
(それでも、恐怖を退け、心が見出した輝きはーーー)
(ーーーきっと、 “ 勇気 ” となって、胸に刻まれる)
562 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:19:44.56 ID:UKb+9Q+UO
「ーーーただいま!」
563 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:20:40.75 ID:UKb+9Q+UO
キーボ「……おかえりなさい!」
キーボ「そして、こちらこそ、ありがとうございました!」
「…………」
キーボ「最後まで、生き抜いてくれて!」
アンジー「………」
真宮寺「………」
キーボ「ボクは、それがとても嬉しい」
564 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:21:40.71 ID:UKb+9Q+UO
キーボ(……死者(こちらがわ)となってしまった、悲しみはあれどーーー)
「…………」
キーボ(ーーーそれでも、嬉しい)
キーボ(また、会えて!)
565 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:22:46.24 ID:UKb+9Q+UO
キーボ「本当に、おかえりなさい! そしてーーーー」
566 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:26:20.38 ID:UKb+9Q+UO
キーボ「ーーーようこそ、尸魂界(しごのせかい)へ!」
567 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:28:04.55 ID:UKb+9Q+UO
「ーーー輝きとは、重なり」
「或る時は刀、或る時は弾丸、或る時はふたつ混じる一夜の夢となって、世に現れる」
「最後に名乗り上げるは、 “ 機械仕掛けの死神 ” 」
「祈るように重なり、愛しあうように輝き、心中のように壊れあう、夢夜の歯車」
「この世の全ては、終わりを迎え砕かれる、黒の棺にある」
568 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:29:16.81 ID:UKb+9Q+UO
「砕かれた先に、ある世界ーーー」
「ーーー想い描くは、胸の痛み」
569 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:31:15.98 ID:UKb+9Q+UO
いったんここまで。
そして、ここから先は、
キーボ 「砕かれた先にある世界」おまけ編
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1554039386/
の修正バージョンを投下します。
追加のおまけもあるので、よろしければお読みください。
570 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:36:54.04 ID:UKb+9Q+UO
おまけの前に、このスレで投下したものを少しだけ修正します。
571 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:45:44.09 ID:UKb+9Q+UO
アンジー「……『物』だと思っている、だから、アンジーはみんなに黙って、キーボを独り占めしてーーー」
アンジー「ーーー是清の劇場を、聞き続けた……」
真宮寺「……!」
アンジー「……あの時、アンジーは、是清の劇場が嬉しかった」
アンジー「だけど、それは、 “ わかりやすく説明しようしてくれてるから ” ……だけじゃなかった」
アンジー「……『超高校級の民俗学者』は、短い時間で、これだけの知識を持てる、劇場もできる。そんな是清を思い通りにできる自分は『すごい』ーーー」
キーボ「!」
真宮寺「………」
アンジー「ーーーそんな風に思うことも、できたから」
572 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:47:45.87 ID:UKb+9Q+UO
>>454
の内容を
>>571
の内容に修正します。
573 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:54:47.69 ID:UKb+9Q+UO
キーボ「………」
キーボ(……客人との話に時間がかかっているようですね、二人とも)
キーボ(……いや、アンジーさんの霊圧がこちらに近づいていることからみて、もう終わってはいるのでしょうがーーーそれでも時間がかかり過ぎているように思えます)
キーボ(どうかしたんでしょうか?)
キーボ(……まあ、玄関近くには空鶴さんの元気な霊圧が感じられますしーーー特に、アンジーさんは、ずっと “ あの霊的グッズ ” で、守られている)
キーボ(…… “ あの霊的グッズ ” は、貴重かつ扱える場所が限られるもののーーー故に、その効力は強大)
キーボ(そう、近くで意識を保つ一定の有機生命体ーーー真宮寺クンにまで、効力が及ぶくらいには)
キーボ(それらを考えれば、危険はないとは思いますが……)
キーボ(……ですが一応、集音器の精度を上げてアンジーさん達の状態を確認するべきでしょうか? 一応現在は非常時以外は禁止されていることですがーーー)
キーボ(ーーーいや、それなら、普通に、アンジーさん達の元まで出向いた方がーーーー)
574 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/27(日) 21:56:52.73 ID:UKb+9Q+UO
>>547
の内容を
>>573
の内容に修正します。
575 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/28(月) 00:37:29.60 ID:/l1W7lqoO
ーおまけ0ー
コンニャク型ホロウ(以下コンニャクン)「なんだ、この名前はーー!!」
プルプル……
東条(死神ver)「くっ……!」
コンニャクン「……ぬるっぷっぷっぷ!」プルプル
東条(あの虚……どうしても斬れない……!)
東条(まさか、あんな虚がいるだなんて……!)
東条(ううっ、コンニャク……! コンニャク……!)
576 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/28(月) 00:39:24.72 ID:/l1W7lqoO
『力が、欲しいか……』
577 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/28(月) 00:41:41.09 ID:/l1W7lqoO
東条「!?」
『欲しければ、くれてやろう』
東条(……この声、まさか私の斬魄刀からーーー)
『さあ、呼ぶのだ、キルミー……』
『我が名は、【ーーーーーー】』
578 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/28(月) 00:43:08.46 ID:/l1W7lqoO
東条「……ついに、自分から語りかけてくれたのね」
『………』
東条「……ありがとう」
東条「……ようやく、わかったわ。斬魄刀(あなた)の名前ーーー」
『そうだ! 我の名はーーーー』
579 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/28(月) 00:44:40.32 ID:/l1W7lqoO
東条「【斬・鉄・剣】!」
580 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/28(月) 00:46:32.42 ID:/l1W7lqoO
東条「………」
コンニャクン「………」
東条「破道の九十、【黒棺】」ゴオオッ!
コンニャクン「るぱんっ、!?」ドゴオンッ
581 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/28(月) 00:47:42.04 ID:/l1W7lqoO
「硬い鉄さえも斬り伏せる、美しい貴女は、まるで剣のよう」
「そんな貴女を前にして、決して斬れない柔らかな貴方は」
「今晩のおかずの、コンニャクに似ている」
〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜
〜〜
ー四番隊隊舎・東条の寝室ー
東条「……夢!?」ガバァッ
浅打『………』
582 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/10/28(月) 00:54:21.53 ID:/l1W7lqoO
ーおまけ1ー
ユーハバッハ「ーーーリューダース・フリーゲン、今、私の前に居るお前は、預言者か?」
リューダース「は……え……あの……?」
ユーハバッハ「答えろ、私は今、 “ お前は預言者か? ” と問うている」
リューダース「……ひ……いえ……違います……」
ユーハバッハ「ならば、なぜ、遠い未来の話などする?」
ユーハバッハ「私は “ 今 ” の話がーーー」
リューダース「す、すべては、彼の預言を信頼したまでです!」
葉隠「そうだべ、社長! 俺の占いは3割当たる!」
ユーハバッハ「ーーー良かろう、許す」
ハッシュ「なん…だと…?」
イーバーン「ーーーというか、誰だね君は!?」ガビーンッ
葉隠「10万」
ユーハバッハ「立て替えよう」
イーバーン「陛下ーーー!??」ガガーンッ
583 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/28(月) 00:58:38.13 ID:/l1W7lqoO
ーおまけ2ー
苗木「くっ……!」
霧切「そこまでよ、苗木くん」
苗木「……霧切さん! どうして、こんなことをするの!?」
霧切「こんなこと、とは?」
苗木「こうやって、未来機関にクーデターを起こしてることについてだよ!?」
霧切「………」
苗木「何で、キミがこんなことーーー」
霧切「すべては、世界を、正しい形に戻すためよ」
霧切「そう、『彼』が、天に立つ、正しい世界へと」
苗木「正しい世界!? 『彼』!?」
苗木「何を言っているんだよ?! 霧切さん!!」
霧切「……苗木くん、あなたも忘れてしまっているのね」
霧切「きっと、あなたも、おかしなアニメを見過ぎたんだわ」
苗木「だから! 何の話をーーー」
霧切「思い出して、苗木くん」
苗木「!」
霧切「人類史上最大最悪の絶望的事件を解決に導けたのもーーー」
霧切「ーーー塔和タワーやジャバウォック島での事件を収束させられたのもーーー」
霧切「ーーー未来機関の同士討ちをくい止め、おかしなアニメから世界を守ることができたのも全部ーーー」
霧切「ーーー葉隠くんのおかげじゃない……!!」
〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜
〜〜
月島「占い料金の支払いについては、こんな感じで良いかな?」
葉隠「いや、流石にそれは……」(世界滅ぶべ)
584 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/28(月) 01:01:50.00 ID:/l1W7lqoO
ーおまけ3ー
東仙(蝿)「ーーーそして、それがお前か、狛村ーーー」
狛村「………」
東仙(蝿)「ーーーふむ、思っていたよりーーー」
東仙(蝿)「ーーー醜いな」
ゴン太「その言葉はムシできないよ!」
東仙(蝿)&狛村「「………」」
東仙(蝿)&狛村「「………え?」」
ゴン太「ダメだよ虫さん! “ 醜い ” って言葉は、人に向けたら悪口になるんだよ!? 悪口を言うだなんて、紳士として見過ごせないよ!」
田中「その通りだ、剛腕なる蟲の賢者よ! かの人狼は、畜生道に堕ちながらも! 常人と隔たりし我が身を、衆目に晒す存在へと進化を遂げたのだ!」
田中「それも、恐怖に満ちし外界の中で、覇王である我の、破壊神暗黒四天王がごとく!」
田中「ベルゼバブよ! どうして貴様は、人の過去生を持ちながら、かの人狼の勇気ありし心の美しさに気づかぬのだ!?」
東仙(蝿)「………」
狛村「………」
東仙(蝿)「……すまなかったな、狛村、どうやら私は己が言葉に恐怖を宿らせることを怠っていたようだ」
狛村「……あ、ああ、貴公が再び人の心を見れるようになれたのならば、儂はーーー」
檜佐木(ーーーつーか誰だ!? あの二人!?)ガビーンッ
田中「鉄拳断風!」フッ
檜佐木(しかも、消えた!?)ガガーンッ
585 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/28(月) 01:03:57.98 ID:/l1W7lqoO
ーおまけ4ー
藍染(詐欺師)「やあ、また会えて嬉しいよ、雛森くん」
雛森「藍染隊長! 生きてたんですね!」ダキッ
藍染(詐欺師)「ははっ、急に抱きつかれるとはね」
雛森「ああ、この包容力……! 間違いなく、藍染隊長……!」ポニョポニョ
藍染(詐欺師)「甘えん坊さんだね、雛森くんは……」ナデナデ
…………………………………………………………………………
藍染「……覚えておくと良い、ギン」
ギン「………」
藍染「憧れは、理解から最も遠い感情だよ」
ギン(乱菊は間違えへん、乱菊は間違えへん、乱菊は間違えへん、乱菊は間違えへん、乱菊は間違えへん)ブツブツ
586 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/28(月) 01:08:02.09 ID:/l1W7lqoO
ーおまけ5ー
一護「……兄貴ってのが、どうして一番最初に生まれてくるか知ってるか……?」
一護「後から生まれてくる……弟や妹を守るためだ!!」
…………………………………………………………………………
TV『兄貴が妹に向かって “ 殺してやる ” なんて……死んでも言うんじゃねェよ!!』
苗木「………」
九頭龍「………」
天海「………」
苗木&九頭龍&天海「「「…………」」」
ガシィッ……!
〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜
〜〜
苗木(あの日、ボクら三人は、希望ヶ峰学園で、黒崎一護ファンクラブを結成した)
苗木(なお、そのあと、朽木白哉のアンチとなり、それから手の平返してファンに転向したりーーー)
苗木(ーーーあの大前田稀千代のファンになったりすることもーーー)
苗木(ーーーあの時のボクらは、まだ知らない)
山田「苗木殿! とうとうオークションに出ましたぞ! 稀千代フィギュア!」
苗木「なんだって!? 今すぐ落札だ!」
587 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/28(月) 12:28:26.01 ID:1XHrZrSMO
【おまけ・ファイナル】を投下する前に、
>>55
を修正します。
588 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/28(月) 12:31:14.24 ID:1XHrZrSMO
モノクマ?「改めて申し上げますが、【奇跡】は、傷を負ったものを神の尺度に交換できる」
モノクマ?「必要量の『想い』を溜め込んだ上で傷つけば、必ず発動します」
モノクマ?「……もちろん、封印された場合では、基本的に【奇跡】が発動することはありません」
モノクマ?「封印は基本的に、『傷つくこと』しては扱われませんから」
モノクマ?「故に、封印は【奇跡】を発動するトリガーとはならないはずでした」
モノクマ?「……しかし、初代霊王は、死神に全身を封印されて世界の楔にされた後に、散々傷つけられました」
モノクマ?「そう、霊王を恐れた死神が、霊王が封印状態にあるのを良いことにーーー」
モノクマ?「ーーー心臓、左腕、右腕などを、えぐって、もいで、切り落とした」
モノクマ?「それらは、全身を封印されたが故に起きたこと」
モノクマ?「そのため、『全身を封印されること』と『傷つくこと』に強い因果関係が結ばれ、双方がほぼ同義であるという風に、霊王の魂の『在り方』そのものに強く刻まれてしまったです」
モノクマ?「そして、その霊王は陛下によって殺され、奪い尽くされ、陛下と一つとなった」
モノクマ?「故に、陛下は『全身を封印されること』をトリガーに【奇跡】を発動することが可能となった」
モノクマ?「その後、実際に『全身を封印されること』をトリガーに【奇跡】が発動してしまったのです」
ユーハバッハ「………」
モノクマ?「……ただし、それでも『全身を封印されること』と『傷つくこと』が完全に同義という扱いではなかったため、【奇跡】は中途半端な形で発動することになった」
モノクマ?「その結果が、『想像』を実現する、 【夢想家】を利用した復活だったわけです」
589 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/28(月) 12:32:52.51 ID:1XHrZrSMO
>>55
の内容を
>>588
の内容に修正します。
590 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/31(木) 02:25:09.24 ID:l+mAL6VyO
ーおまけ・ファイナルー
茶柱(死神ver)「ーーー縛道の四【這縄】!」
ヒュルヒュル……!
ジジ「あははっ、無駄だよーーッ」ヒュンッヒュンッ
茶柱「くっ……!」ザッ
ジジ「基礎スペックが違いすぎーーッ、ボクから斬魄刀を奪い返すなんてムリムリ!」
茶柱(ーーーどうして、こんなことに、なってしまったのでしょう……!)
茶柱(仕事を終えて現世に来たらーーーこの、滅却師に、襲われました……!)
茶柱(それで、突然この人が転子に血をかけようとして来たので、とっさに避けました……)
茶柱(……しかし、少しだけ血が、斬魄刀にかかってしまいーーーそれからどういうわけか、言うこと聞いてくれなくなってしまい、奪われてしまった……!)
茶柱(義魂丸(あの子)は、浦原さんに義骸に入れて貰い、現世の旅館の予約に向かわせたのでここには居らずーーー伝令神機も破壊されたせいで、尸魂界に助けを求めることもできない……!)
茶柱(……現世旅行を楽しむはずが、どうして、こんなことにーーーー)
591 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/31(木) 02:29:27.83 ID:l+mAL6VyO
ジジ「ねえーーッ、どうして、ボクの側に来てくれないのかなーー?」
茶柱「そんなこと、できるはず、ありません! 近づいたら、あなたの血を浴びせるつもりでしょう!」
ジジ「え〜〜? 別に良いじゃん、腕章見るにお姉さん四番隊でしょ? 血なんてケガ人から浴びまくりじゃない?」
茶柱「斬魄刀(その子)は、あなたの血を浴びてからおかしくなりました! その血に何か秘密があるんでしょう!?」
ジジ「……うん、そうだよ」ケロッ
ジジ「ボクの血を浴びるとね、みーんな、ボクのゾンビ、操り人形になっちゃうのーーッ!」
茶柱「!?」
ジジ「だからぁーーッ、死神のお姉さんもーーー」
ジジ「ーーーボクの血を呑んで、ゾンビになって欲しいんだ!」
592 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/31(木) 02:32:48.58 ID:l+mAL6VyO
茶柱「……ふざけないください! そんなバカなことやめて、さっさと斬魄刀を戻して、返してください! そして、二度と転子たちの前に現れないでください!」
ジジ「もーーッ、そんなこと言わないで、お姉さんもボクのゾンビになろうよぉ! バンビちゃんみたいにさ!」
茶柱「ば、ばんび!? 斬魄刀(その子)は、そんな名前じゃありません!」
ジジ「ーーああっ、違うよぉ! バンビちゃんってのは、この斬魄刀のことじゃなくて、ボクの大切なゾンビちゃんナンバーワンなの!」
ジジ「ちなみに、今は、ボクの影の中でスタンバッてる真っ最中ーーッ!」
茶柱「なっ、他にも被害者が……!? というか、影の中や “ ばんび ” って、まさかーーー」
ジジ「バンビちゃんはねー? 能力的に目立つし何よりバカだから、現世じゃ滅多に戦わせられなくってね! 今は影の中で、お腹とお胸に穴を空けて! ボクの血と命令を待ってるんだよぉ!」
茶柱「あ、穴……?」
ジジ「ああっ、バンビちゃん! そんな健気なところも、だい好きだよ! 早くお姉さんと一緒に抱きしめたぁーい!」キュンキュン
茶柱「……っ、!?」
ジジ「お姉さんも、今ここでゾンビになれば、ジジだけじゃなくてバンビちゃんのお友だちになれるよぉ! これは受けるしかないね、うん!」
593 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/31(木) 02:38:08.43 ID:l+mAL6VyO
茶柱「な、なんで、そんなに人をゾンビにしたがるんですか!?」
ジジ「ん〜〜? 今日に関してだけ言うならーーー病気のせいかな〜〜?」
茶柱「はあ!?」
ジジ「あのねー? 実は、なんか地獄から来たっていうマント付けたオチビちゃんがいてさーーッ、ボクにお姉さんの写った写真を渡してきたんだよ〜〜!」
茶柱「……地獄!? 写真!?」
ジジ「そして、そいつが言うには、今日のボクは病気になっていて、それも【今日、渡された写真に写った女死神にイタズラしたくなっちゃう病】なんだって〜〜!」
茶柱「……な、何を言っているんですか!? そんなピンポイント過ぎるバカな病気あるわけないでしょう!」
ジジ「でもねでもね! 実際にイタズラしたくなっちゃったんだよぉ! 何やったのか、いろいろと聞き出そうとしたけどーーーお姉さんの情報が書かれた紙を置いてった後、どっかにドロンしちゃった!」
ジジ「ホント、ムカつくよねーーッ!!」
594 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/31(木) 02:42:42.28 ID:l+mAL6VyO
茶柱「………!」
ジジ「ーーーボクだってムカつくの我慢してるんだから、お姉さんもゾンビになるくらい我慢してよ〜〜?」
茶柱「ふ、ふざけーーー」
ジジ「それにさ〜、ボクがお姉さんをこんなにもゾンビにしたいのは、お姉さんのせいでもあると思うよ〜〜?」
茶柱「なっ、!? 今度は、転子に責任転嫁ですか!?」
ジジ「ボクだってー、誰でもゾンビにしたいわけじゃないんだよ〜? プライベートでゾンビにするなら、お姉さんみたいな、かわいい女の子限定だからね〜〜!」
茶柱「!?!」
ジジ「ーーーかわいい女の子のカラダに、ボクの血が宿って、ボクのコトしか考えられない身重のカラダに変わっちゃう……!」
ジジ「ああ、想像するだけで、ボク濡れちゃうよお……っ!!」ゾクゾクゾクッ
茶柱「〜〜〜〜!?!?」ゾワアーッ…
595 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/31(木) 02:47:26.88 ID:l+mAL6VyO
ジジ「……だからさ、お姉さんもーーー」
茶柱「近寄らないでください! そして、斬魄刀(その子)を返してください!」
茶柱「でなければ、転子は、転子はーーー!」ジワッ
ジジ(……あれー? ひょっとして、これ、なんか時代劇とかでやってる、ベロ噛んで死ぬってやつ?)
ジジ(……う〜ん、このお姉さん死神がガチ死にしたら、いろいろ面倒ゴトになって、リル達に怒られそうなんだよねーーー)
ジジ(ーーーあーあ、せっかくかわいい女の子なのに、もったいないな!)
ジジ(……ホント、どうしよっかなーーー)
茶柱「うっ……ううっ……っ、!!」ウルウル…
ジジ(ーーーもうちょっとだけなら、良いよね〜、うんうん!)キラキラ…
ジジ「ーーーあっ、そうだ!」
596 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/31(木) 02:53:11.45 ID:l+mAL6VyO
茶柱「!?」
ジジ「この、ボクの血で濡れたお姉さんの斬魄刀を、神聖滅矢の代わりに、神聖弓で打ち出すってのはどうかな!」ギュイーンッ
茶柱「ゆ、弓……?」
ジジ「お姉さんが大切にしているこの斬魄刀で、お姉さんの大事なトコ、優しく貫いてあげるぅーーッ!」
茶柱「ひっ、!?」ビクッ
ジジ「これならお姉さんの言う通り近づかないし、斬魄刀だって返せちゃう! イッセキニチョーだね!」
ジジ「……これで貫かれたら、お姉さんはめでたくボクのゾンビだよ? あっはぁっ……!」
茶柱「ぐっ……!!」ギリギリッ
ジジ(ああっ、やっぱり、かわいい子だなぁ! よし、あとちょっとだけ遊んでーーーー)
597 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/31(木) 02:59:39.33 ID:l+mAL6VyO
ジジ「……さっ、大人しくゾンビにーーー」
茶柱「ーーー断固お断りです!」
ジジ「ええ〜? そんなに拒否られるなんて、ジジ悲しいな〜〜、女の子同士なのに〜〜」
茶柱「……何が、女の子同士ですか!?」クワッ
ジジ「ーーーん?」
茶柱「転子は四番隊ですよ!? 身体つきを見れば、あなたの性別くらいわかります!」
ジジ「………」
茶柱「死神になってからは、 “ 口に出すこと ” は、避けるようにしていた言葉ですがーーー今回ばかりは、ハッキリとコトダマとして打ち出させて頂きます!」
598 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/31(木) 03:00:26.71 ID:l+mAL6VyO
茶柱「ーーーこの、男死!!!」
599 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/10/31(木) 03:05:40.63 ID:l+mAL6VyO
ジジ「ーーーーーーーーーーーーーーーー」
600 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/11/02(土) 13:59:40.32 ID:7VsFZ2PpO
茶柱「ーーーなんですか!? 急に黙って!? 自分が、最低最悪に気持ち悪くて、悍ましい性犯罪者の変態男死という自覚があるなら、さっさとーーー」
ジジ「ーーーうん、きーめた!」
茶柱「!?」
ジジ「お姉さんは、一度殺してからゾンビにしてあげるよぉーーッ!」
茶柱「なっ、!?」
ジジ「ホントはねー? イタズラと言っても、ちょお〜っと、からかってあげた後は、斬魄刀もろとも、解放してあげる予定だったんだよーーッ!?」
ジジ「……だけど、お姉さんにそんな、きたないお口があるせいで、気が変わっちゃった〜〜!」
ジジ「……一度殺してからゾンビにして、意志を残したまま、ちゃあ〜んと、おしおきして調教してーーー」
ジジ「ーーーボクの体液のよく通るお口に、キレイキレイしてあげないとねっ、!!」
601 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/02(土) 14:01:38.27 ID:7VsFZ2PpO
茶柱「お、おしおき……っっ、!?!」
茶柱「それに、調教に、体…液…!?」
茶柱「う、ああ、あっーーー」サアアッー
ジジ「お姉さん、ボク好みのかわいい女の子で良かったねー! もし、少しでもアウトだったら、生きたままゾンビにして適当に使い潰すか、完全に殺すかのどっちかだったろうからさーーッ!」
ジジ「ボク好みのかわいい女の子だから、 “ おいた ” しても、バンビちゃんと同じで躾けられるだけで済むし、何よりバンビちゃんとお友だちにだってなれるんだよぉ?」
ジジ「そして、どっちも、ボクは、ちゃあ〜んと、たあ〜んと、愛してあげるんだぁ! ずう〜っとね!」
ジジ「ホントに良かったねー、お姉さん!」
茶柱「い、嫌ですよ……! そんなの絶対の絶対にーーー」フルフル
ジジ「もう、遅いよ」キュウウーッ…
茶柱「!?」
ジジ「死神卒業おめでとう、転子ちゃん?」
……ビュウーンッ!
602 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/02(土) 14:02:41.72 ID:7VsFZ2PpO
「ーーー霜天に坐せ!! 【氷輪丸】!!!」
603 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/02(土) 14:04:30.44 ID:7VsFZ2PpO
茶柱&ジジ「「!?」」
ビキビキッ!!!
茶柱「なっーーー」
ジジ(神聖弓と斬魄刀が凍って……! これはーーー)
「大丈夫か、茶柱?」スタッ
茶柱「えっ、あっ……」
「……ここは下がってろ、あとはオレに任せとけ」
ジジ「……まさか、そんなーーーっ!?」
604 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/02(土) 14:05:45.25 ID:7VsFZ2PpO
「……ったく、休んで現世に来てみりゃあ、つまらねえことになってやがる」
茶柱「………」
「……人の気持ち踏みにじって、あげくの果てには、 “ 他人の力 ” で、人を殺そうなんざーーー」
ジジ「………」
「ーーー笑えねえにも程があるぜ?」
605 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/02(土) 14:06:24.20 ID:7VsFZ2PpO
「だからよ、ゾンビ滅却師ーーー」
ジジ「キミは……!」
「ーーーここで、テメーとーーー」
茶柱「あなたは……!」
「ーーーケリをつけてやる!」
606 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/02(土) 14:07:01.71 ID:7VsFZ2PpO
「ーーー卍・解!!」
607 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/02(土) 14:07:59.57 ID:7VsFZ2PpO
終里「ーーー【大紅蓮氷輪丸】!!!」
ジジ「ーーー誰!?」ガビーンッ
茶柱「ーーー女氏!!」キラキラ…
608 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/02(土) 14:09:09.45 ID:7VsFZ2PpO
これにて、おまけ編の投下は終里です。
……そして、この後はーーーー
609 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/02(土) 14:10:43.20 ID:7VsFZ2PpO
ー砕かれた先にある世界ー
ーアフター・ワールドー
610 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/02(土) 14:13:39.71 ID:7VsFZ2PpO
ー現世・某所ー
入間(死神ver)「……くっ、!」ドサッ!
入間(ちくしょう……脚が動かねえ)ハアハア…
入間(……肩もロクに動かせねえ……霊力も足りねえ……)ヨロッ…
ホロウ「グオオッ……」ピクピク…
入間(クソッ……あの虚、やってくれるぜ……!)
入間(オレ様の結界ーーーそれを、別の結界で上書きしやがった……!)
611 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/02(土) 14:18:26.27 ID:7VsFZ2PpO
ピキーンッ!!
入間(そのせいか、結界の効力が変わっちまった……!)
入間(……そう! その効力による、超防御補正が! オレ様や持ち物から消えーーー)
入間(ーーーそれどころか! 内部の、侵入まで可能に……!)
入間(電子機器も、機能しなくなった! 助けも呼べねえ……!)
入間(……義魂丸(ウサ太郎)も、いまはアテにはならねえと来た)
入間(義骸)「」バチバチ…
入間(ウサ太郎の義骸……アレは、オレ様特製マシン内蔵の、サイボーグ型だっつーのにーーー)
入間(ーーー電子機器がイカレちまうんじゃ、どうしようもねえ! 胸の谷間で、大人しく挟まれてろ、本体!)ポヨン
入間「……ちくしょうが……!」
612 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/02(土) 14:20:41.66 ID:7VsFZ2PpO
入間(……にしても、小規模とはいえ、まさかこんな結界張れる虚がいるたあな)
入間(あの虚……生前に電化製品に恨みでもあったのか?)
ホロウ「グオッ……オッ……」ピクピク…
入間(……はあ、まったく、どうなってんだ、こりゃ……)
入間(……せっかく、この空座町とは違う重霊地まで来てーーーその波動を利用したスゲー霊術で、世紀の大発明をしたってのに……)
入間(……霊力体力が底ついたタイミングで! なんで、サイボーグキラーな奴が出てくんだよ……!)
613 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/02(土) 14:24:42.63 ID:7VsFZ2PpO
入間(……いや、よそう、逆切れは。時間の無駄だ)
入間(思えば、オレ様の結界ーーーその効力がこの辺りでは弱るなんざ、はじめからわかっていたことだったじゃねえか)
入間(なら、運悪く結界を上書きされたって、そこまでおかしな話じゃねえ。場所によっては弱るような結界しか作れないーーーそんなオレ様も悪かったんだ……)
ホロウ「オオッ……」ピクピク…
入間(……ただ、幸いなことに、あの虚の戦闘力は、オレ様の薬品で、イソギンチャク並みに落ちている)
入間(とはいえ、耐久力とかは変わらねえ。これ以上何もしようがねえがーーー時間稼ぎには充分だ)
入間(……このまま、この町の担当死神が来るまで……あるいはオレ様の力が回復するまで、やり過ごせばーーー)
???「だ、大丈夫ですか?」
614 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/04(月) 17:53:32.70 ID:qMYa2OE+O
入間「……ああ? なんだ、テメー……!?」
???「あの、その……動けますか?」
入間「……?!?」パクパク…
???「……う、動けないなら、僕がおぶりましょうか?」
入間「……テ、テメーは……!?」
???「……あっ! いや、 “ 胸の感触を背中に ” とかーーーそういうことは考えてませんからね?!」
???「……だ、だけど! そこに……! ユウレイ(あなた)のーーーし、死体が……!!」ブルブル…
入間「……!!!」
入間(義骸)「」バチバチ…
???「ーーーし、しかも、あんな化け物がいて……!」
ホロウ「ググオッ……」ピクピク…
???「それって……そういうこと、そういう状況ってことでしょ!?」
615 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/04(月) 17:55:26.44 ID:qMYa2OE+O
???「……だったら、い、急いで逃げないとーーー」
入間「ーーーテメエ、最原!??」
616 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/04(月) 17:57:16.58 ID:qMYa2OE+O
最原?「……サ、サイハラ?」
入間(……いや、待て待て! おかしいぞ、これは! だって、最原の奴はいま……!)
入間(……つーか、それ以前に、あのコロシアイから何十年経ったと思ってやがる! それで、最原がこんなに若いはずがねえ!)
入間(帽子も被ってるし……他人の空似か?)
最原?「えっ、あっーーー!?」
入間(……なんにせよ、こいつは霊力があるだけの一般人みてえだな。なら今すぐ、どうにか安全な場所までーーー)
最原?「な、ななっーーー」
最原?「ーーーなんだ、アレ!?」
617 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/04(月) 17:59:52.06 ID:qMYa2OE+O
入間「ああ!? なんだ、急にーーー!?」
ホロウ「………」シュルシュル…
最原?「なんだ、あの化け物……!? 急に身体全体が白くなってーーー」
入間(……オイオイ! あの虚、まさかの脱皮するタイプかよ!?)
ホロウ「………」シュルシュル…
入間(マズイ! 最近のあのタイプは、脱皮で身体の異常をリセットできる傾向にある!)
入間(それで、オレ様の薬品の効果をリセットされでもしてみろ……! オレ様達も、この町の人間達も、みんな……!)
618 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/04(月) 18:11:05.76 ID:qMYa2OE+O
最原?「な、なんなんだよ、アレ!? 本当に、何がどうなってーーー」
入間(ーーーどうする、どうするよ、入間美兎!)
入間(肩も脚もロクに動かねえ、霊力も足りねえ……これじゃ、斬魄刀も鬼道も使えねえ!)
入間(また、あの薬品を使おうにもーーーさっき使いきっちまった……!)
入間(力の回復を待つにしたって、そんな時間はもう……! この町の担当死神もどういうわけか、まだ来ねえ!)
入間(クソッ! どうすればーーーー)
619 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/05(火) 02:17:37.65 ID:BtetpelwO
入間(ーーーいや、待てよ!)ピコーンッ!
620 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/05(火) 02:21:36.09 ID:BtetpelwO
最原?「……な、なんか、ヤバイですよ、アレ! 早く逃げましょう! さあ、僕の背中に乗ってーーー」
入間「……おい! テメーいつから、霊力を得た!?」
最原?「えっ、あっ……?」
入間「……いや、訂正する! テメーいつから、幽霊が見えるようになった!?」
最原?「!!」
入間「いつからだ!」
最原?「ひっ、!?」ビクッ
入間「いつから幽霊が見えるようになった!? 答えやがれ!!」
621 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/05(火) 02:26:32.22 ID:BtetpelwO
最原?「……み、三日前です! 修学旅行! はじまりの日からーーー」
最原?「ーーーそう、その日から! なぜか死んだ人が見えるようになって……!」
入間(三日前……!)
入間(……なるほど、こいつのDNA次第ではあるがーーーこの重霊地の特性を考えれば、ありえねえ話じゃねえ)
入間(そうだ、何週間か……条件次第じゃ、恒久的に霊力に目覚めることも、絶対にありえねえ話じゃねえんだ)
入間(いや、この際、目覚めた経緯はなんでもいい! 大事なのは、霊力に目覚めて三日も経ってるってとこだ!)
入間(それだけ霊力の馴染んだ奴なら、この発明品が活きてくる!)スッ…
622 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/05(火) 19:12:48.51 ID:WxjiUd/FO
入間(ーーーそう、この、【男のロマン! 死神変身ベルト】でな!)ババーンッ!
623 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/05(火) 19:17:21.83 ID:WxjiUd/FO
最原?(……えっ、なに? なんなの、急に?)
最原?(……なんだよ、そのベルト?)キョトン
入間(このベルトはもともと、義魂丸(ウサ太郎)のために、発明したもんだ!)
入間(このベルトには、オレ様の霊力(死神能力)が込められていてーーーそれをパワードスーツのように身に纏う形で、死神に変身できるっつー代物だ)
入間(もっとも、今のところ、精神的にオスで霊力の馴染んだ奴じゃねえと変身できねえ仕組みだがーーー変身さえできれば、その瞬間、戦闘の方法やスキルが頭の中に叩き込まれる!)
入間(つまり、どんな素人童貞だろうと、理論上は虚をぶっ倒すことが可能になるってわけだ!)
入間(もちろん、死神の力の譲渡は基本的に重罪だがーーーこれはあくまで外付けアイテム。霊力を身に纏うだけで、魂魄構造を変質させるわけでもねえし、緊急時での一時的な処置に過ぎねえ)
入間(今の掟では、ギリギリ罪に問われない……はずだ! 手続き上はそうなってる!)
入間(いや、罪に問われたとしても、この状況を切り抜けるには、これしか……!)
624 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/05(火) 19:20:41.02 ID:WxjiUd/FO
ホロウ「グオオ……!」シュルシュル…
最原?「!?」
入間(……ヤベエ! 脱皮が終わりかけてやがる!)
入間(このままじゃーーーー)
625 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/05(火) 19:22:12.92 ID:WxjiUd/FO
最原?「と、とにかく、逃げーーー」
入間「ーーーおい! テメー!」
最原?「っ、!?」
入間「このベルトを腰に巻け!」スッ
最原?「えっ……?」
入間「それで、“ 変身 ” って言いやがれ!」
入間「そうすりゃ、フィクションのヒーローみてえに、変身できる!」
626 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/05(火) 19:27:47.52 ID:WxjiUd/FO
最原?「……はあ!?」
入間「その力で、あの白い奴と戦うんだ!」
最原?「……ま、待って!? キミは、何を言ってーーー」
入間「でねえと、テメーは死ぬぞ!」
最原?「!?」
入間「……いま、あの白い奴から身を守るには、それしか方法がねえんだ!」
最原?「なっーーー?!」
入間「恥を承知で頼む! いまはそれを巻いて、戦ってくれ!」
最原?「……で、でもーーー」
入間「……お願いだよ! お礼はするから! なんでもしてあげるから!」
627 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/07(木) 20:31:08.47 ID:N3Dty6MdO
最原?「……な、なんでも……!?」ゴクッ
入間「そうだよ! アタシが、なんだってしてあげる! だからーーー」
最原?「ーーーあっ、いや、それでも、そんなーーー」
入間「ーーーっ、テメー、このまま終わっても、良いのかよ!?」
最原?「!?」
入間「あの白い奴に、食い殺されても良いのかよ!?」
最原?「く、くいころーーー!?」
入間「あの白い奴はそういう存在だ!」
入間「食われて終わってーーーそんな最後で本当に良いのかよ!?」
最原?「っ、!」
628 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/07(木) 20:32:43.49 ID:N3Dty6MdO
入間「……テメーはいま生きてる!」
入間「それは、死ねない理由が、あるからじゃねえのか!?」
最原?「っっ、!!!」
入間「……テメーにも、生きる理由があってーーーそのためにも、死ぬわけにはいかねえんじゃねえのか!?」
629 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/07(木) 20:35:24.90 ID:N3Dty6MdO
最原?(……そうだ! 僕には、生きる理由がある! 生きる楽しみがある!)
最原?(だから、僕は……何度馬鹿にされたって、何度置いてきぼりにされたってーーー耐えることができた!)
最原?(だったら、まだまだ、生きなきゃダメだ! ここで、死ぬわけには……!)
ホロウ「グオオ……!」シュルシュル…
最原?(……で、でも、やっぱり、僕にはーーーー)ガクガク
630 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/07(木) 20:37:40.78 ID:N3Dty6MdO
ホロウ「……グオオッ!」ピカーンッ!
最原?「!?」
入間(マズイ! 脱皮を終えやがった!)
ホロウ「グオオ……!」ギラッ!
最原?「ーーー!?」ビクッ
入間(……動いて、動いてよ! アタシの肩……! アタシの脚……!)ググッ…
最原?(あの怪物……この娘を睨んでーーー!?)ブルブル…
631 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/07(木) 20:39:45.29 ID:N3Dty6MdO
ホロウ「グオオ……!」ギラギラ…
最原?(い、いやだ……! こわい……!!)ガクガク
入間「〜〜〜!!」ググッ…ググッ…
最原?(……だけど、この状況……! 『彼ら』なら、きっとーーー!!)ブルブル…
ホロウ「グオオオォォ!!」ダダダッ!!
入間「あっ……?!」
632 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/07(木) 20:40:47.89 ID:N3Dty6MdO
最原?「……やっ、やめろおおおーー!!」ザッ!
ホロウ「!?」
入間「!!」
最原?「……うっ、うわあああーー!?!」スチャッ!
633 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/07(木) 20:41:32.62 ID:N3Dty6MdO
最原?「ーーー変、身、っ!!!」
634 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/07(木) 20:42:24.41 ID:N3Dty6MdO
ビカーッ!!
ホロウ「グオッ!?」
入間「お、おお……!?」
最原?「………!?!」
キュイーンッ…!!
ーーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーーー
ーー
635 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/08(金) 20:18:28.20 ID:rsj1P2SCO
入間「ーーーやるじゃねえか、テメー……」
最原?(死神ver)「………」
入間「……まさか、一撃で虚をぶった斬るなんてな……」
最原?「………」
入間「……まあ、オレ様の発明がすごかったこともあるがーーーそれでも、テメーが “ 勇気 ” 出して立ち向かわなきゃ、この結果はなかった……」
最原?「………」
入間「……ありがとよ、助かったぜ」
636 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/08(金) 20:23:45.28 ID:rsj1P2SCO
最原?「…………」
637 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/08(金) 20:25:15.01 ID:rsj1P2SCO
入間「……この恩は忘れねえ」
入間「もし、何か、オレ様にして欲しいことがあるならーーー遠慮なく言ってくれ」
入間「できる限り、叶えてやる」
最原?「………」
638 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/08(金) 20:26:30.10 ID:rsj1P2SCO
入間「……おっと、そういや、自己紹介がまだだったな」
最原?「………」
入間「……オレ様は、死神、アンド浦原商店一の看板娘ーーー」
入間「ーーーそんでもって、美人過ぎる天才美人発明家、入間美兎様だ!」
入間「……なあ、テメーはーーーー」
639 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/08(金) 20:29:33.04 ID:rsj1P2SCO
最原?「……最○」ボソッ
入間「!?」
最原?「……僕の名前は、最○終×」
入間「……!!」
最原?(……年齢は15歳、髪の色はブラック、瞳の色はオリーブ、職業は高校生)
最原?(……そう、ただの高校生)
最原?(……才能もなければ、努力もできずーーー)
最原?(ーーー友達ひとり作ることも叶わない、その程度の存在でしかない……)
640 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/08(金) 20:31:07.89 ID:rsj1P2SCO
最原?(……そんな僕が、『ヒーロー』に……フィクションのような存在になんて、なれるはずがない)
最原?(……ユウレイが、見えるはずがない)
最原?(こんなに『可愛い女の子』が……僕を認めてくれるはずがない)
最原?(……必要としてくれる、はずがないんだ)
入間「……?」キョトン
最原?(……冷静になれば、わかること)
最原?(きっと、全ては、僕の願望が生み出した、儚い夢)
最原?(……目を覚ませば、きっとまた、あの現実にーーーー)
641 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/08(金) 20:34:15.12 ID:rsj1P2SCO
入間(……なんだ? なんで、黙りこくってーーー)
入間(ーーーああ、なるほど、現実味がねえのか)
最原?「………」
入間(……そりゃそうだ。宇宙一の美女のオレ様に感謝されるなんざーーー童貞には刺激的過ぎる話だ)
入間(虚の存在や死神能力のことも含め、夢か何かだと思っちまうのも無理はねえ)
入間(……まあ、それもあながち間違いとは言いきれねえんだがな)
最原?「………」
入間(……テメーの願いは、できる限り……叶えてやるつもりだ)
入間(だが、それらを含めた……オレ様に関する記憶は、記換神機で封じられちまう)
入間(……アレは、一定以上の霊力を持つ奴には効きづらいがーーー逆に言えば、それがなくなれば、問題なく効いちまう……)
入間(……そう、テメーの霊力が、あと何週間かで消える場合ーーーその時は絶対に、記憶を封じなきゃいけねえんだ)
入間(そうなりゃ、オレ様のことも……夢に変わってーーーー)
642 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/08(金) 20:36:27.38 ID:rsj1P2SCO
最原?(ーーーこの夢が終わりを迎えた時、きっと、いつもの……辛い現実が待ち受けている……)
最原?(……誰からも、必要とされない、ツマラナイ現実が、また……)
入間「………」
最原?(……だけど、それでも、僕はーーー)
最原(ーーーこの夢を、忘れたくない)
最原?(こんな僕を信じて、必要としてくれた、『この人』を……)
入間「………」
最原?(……忘れてなんて、なるものか)
643 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/08(金) 20:37:41.68 ID:rsj1P2SCO
最原?(入間さん……僕は、キミを、死なせはしない)
最原?(キミは、僕の中で、輝き続ける……)
入間「……なあ、最○? テメーは、これからーーー」
最原?(……そう、勇気をくれた『彼ら』のようにーーーー)
644 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/08(金) 20:38:55.22 ID:rsj1P2SCO
最原?(ーーーダンガンロンパの、みんなのように!)
645 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/08(金) 20:40:38.22 ID:rsj1P2SCO
以上で本当に完結です。
この後どうなったか……あるいはどんな物語が始まったかは、ご想像にお任せします。
……これまで、本当にありがとうございました!
646 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/08(金) 20:42:24.68 ID:rsj1P2SCO
真宮寺「……わかってる。生前、あんなことをして、今さら何を言っているんだって話だヨ」
真宮寺「死んでからだってーーー結局は、無神経なことをしてしまった」
真宮寺「……勝手な考えで、おかしなことをしてしまった」
真宮寺「……間違いを、重ねてしまったんだ……」
キーボ「………」
真宮寺「……まだ、気づけていない間違いもあるはずだ」
真宮寺「それもきっと、たくさん」
真宮寺「僕はどこかでーーー間違え続けているんだ……」
アンジー「………」
647 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/08(金) 20:43:25.53 ID:rsj1P2SCO
>>383
を
>>646
の内容に修正します。
648 :
◆02/1zAmSVg
[saga]:2019/11/08(金) 20:52:44.26 ID:rsj1P2SCO
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